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特許7297296メッセージ情報表示確認装置及びピロー包装機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】メッセージ情報表示確認装置及びピロー包装機
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20230619BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20230619BHJP
【FI】
B65B57/00 A
G05B19/418 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019126557
(22)【出願日】2019-07-06
(65)【公開番号】P2021011291
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】勝 大樹
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-034772(JP,A)
【文献】特開2009-253337(JP,A)
【文献】特開2015-165415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピロー包装機本体と、該ピロー包装機本体を操作し、該ピロー包装機本体で生産を行うために必要な各種条件を設定・変更するための入力表示部を有する操作パネルを備えたピロー包装機において、
設定された前記各種条件の変更が行われた場合に、変更された前記各種条件の種別を表わす変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記変更情報取得手段が取得した変更情報に対応した必要な作業・操作を表すメッセージ内容とその見出し情報を対応付けたメッセージ情報を生成するメッセージ情報生成手段と、
前記変更情報取得手段が取得した前記変更情報と前記メッセージ情報生成手段が生成した前記メッセージ情報を対応付けて保存するメッセージ情報履歴テーブルと、
前記メッセージ情報履歴テーブルに保存された前記見出し情報を前記入力表示部に送出する見出し情報送出手段と、
前記見出し情報送出手段から送出されて前記入力表示部に表示された前記見出し情報から特定の見出し情報が選択された場合に、該特定の見出し情報に対応付けられたメッセージ内容を前記入力表示部に送出するメッセージ内容送出手段と、
前記メッセージ情報生成手段が生成したメッセージ情報を確認したことを示す確認情報を取得する確認情報取得手段と
を備えたことを特徴とするメッセージ情報表示確認装置。
【請求項2】
前記メッセージ情報履歴テーブルに前記メッセージ情報が保存されていることを、前記入力表示部に表示するためのメッセージアイコンを生成するメッセージアイコン生成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のメッセージ情報表示確認装置。
【請求項3】
前記メッセージアイコン生成手段は、前記メッセージ情報履歴テーブルに保存されている前記メッセージ情報の数を付したメッセージアイコンを生成することを特徴とする請求項2記載のメッセージ情報表示確認装置。
【請求項4】
前記見出し情報送出手段は、前記メッセージ情報履歴テーブルに前記メッセージ情報が複数保存されている場合に、該複数のメッセージ情報の複数の見出し情報を同時に前記入力表示部に送出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載したメッセージ情報表示確認装置。
【請求項5】
前記見出し情報送出手段は、前記メッセージ情報履歴テーブルに保存されている前記メッセージ情報のうち、前記確認情報取得手段が確認情報を取得していない前記メッセージ情報の前記見出し情報を前記入力表示部に送出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載したメッセージ情報表示確認装置。
【請求項6】
前記メッセージ情報生成手段が生成するメッセージ情報の前記メッセージ内容はメッセージ文字とメッセージ画像を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載したメッセージ情報表示確認装置。
【請求項7】
ピロー包装機本体と、該ピロー包装機本体を操作し、該ピロー包装機本体で生産を行うために必要な各種条件を設定・変更するための入力表示部を有する操作パネルと、メッセージ情報表示確認装置を備えたピロー包装機であって、
前記メッセージ情報表示確認装置は、
設定された前記各種条件の変更が行われた場合に、変更された前記各種条件の種別を表わす変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記変更情報取得手段が取得した変更情報に対応した必要な作業・操作を表すメッセージ内容とその見出し情報を対応付けたメッセージ情報を生成するメッセージ情報生成手段と、
前記変更情報取得手段が取得した前記変更情報と前記メッセージ情報生成手段が生成した前記メッセージ情報を対応付けて保存するメッセージ情報履歴テーブルと、
前記メッセージ情報履歴テーブルに保存された前記見出し情報を前記入力表示部に送出する見出し情報送出手段と、
前記見出し情報送出手段から送出されて前記入力表示部に表示された前記見出し情報から特定の見出し情報が選択された場合に、該特定の見出し情報に対応付けられたメッセージ内容を前記入力表示部に送出するメッセージ内容送出手段と、
前記メッセージ情報生成手段が生成したメッセージ情報を確認したことを示す確認情報を取得する確認情報取得手段と
を備えたことを特徴とするピロー包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピロー包装機において、任意に設定されている各種条件を変更した場合に、作業者に必要な作業や操作を促すためのメッセージ情報表示確認装置、及び、ピロー包装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ピロー包装機は、筒状に成形された包材の中に被包装品を順次充填し、シールや切断等を施して包装体を製造する包装機械であり、ピロー包装機には、包材を上下方向(縦方向)に送って被包装品を充填する縦ピロー包装機と、包材を左右方向(横方向)に送って被包装品を充填する横ピロー包装機等がある。
このようなピロー包装機には、包装機本体を制御するための制御装置が設けられ、制御装置にパラメータ等を与えたり、制御装置から情報を受け取って処理するコンピュータを搭載した操作パネルが設置され、操作パネルを操作して、ピロー包装機の製造条件等の各種条件の入力・設定、情報の処理等が行われて、製品(包装体)の生産が行われる。
この場合、既に設定されている製造条件等の各種条件を変更することがあるが、各種条件を変更した場合は、製造される包装体の出来具合を確認したりする作業や操作が必要となり、そのような作業や操作を怠ると、不良品を製造したり、製造をやり直す等の作業ロスが生ずる。
例えば、包材のシールを行うヒータの温度を変更した場合は、変更後の温度でシールした包装体のシール強度等を確認する作業や操作が必要となり、この確認作業や操作を怠るとシール不良等の不良品を製造するおそれがある。
このため、既に設定されている製造条件等の各種条件を変更した場合、操作パネル等にメッセージを表示し、作業者に必要な作業や操作を促すことが考えられるが、単にメッセージを表示するだけでは、表示されているメーセージを見過ごしたり、メッセージを見てもその内容を忘れる等して必要な作業や操作が行われないおそれがある。
【0003】
ところで、包装機においては、作業者が必要な作業や操作を怠らないようにするためのメッセージ等を表示する各種システムが提案されている。
例えば、特許文献1(特開2002-255127号公報)には、確認スイッチ操作でもって、包装機運転を開始する上での第1懸案を表現したあと、第1スイッチ操作では第2懸案を表現し、このように予め設定した運転上の各種懸案をそれぞれスイッチ操作で段階的に表現する手順であって、これら各記録懸案の順列表現が完了しない限り、起動スイッチを操作しても前記包装機の起動モータへの通電を規制するコンピュータプログラム(包装機運転準備の手順プログラム)が開示されている。
この特許文献1では、運転者識別データ入力部から制御器に、氏名など運転者の判断を可能にするデータを入力され、制御器は確認スイツチを閉鎖し、モニターまたはスピーカでもって例えば「包材の種類、大きさは的確か?」という第1懸案を問い掛け、第1懸案問い掛けに応じ運転者が第1スイッチを閉鎖すると、制御器はモニター又はスピーカを通して第2懸案、例えば「包装機に運転障害物は無いか?」という問い掛け、かかる質問に対応した後、第2スイツチを閉鎖すると第3懸案が、さらに第3スイッチを閉鎖すると第4懸案を次々と問い掛け、最終懸案「包装機の回で人が作業していないか?」という質問に対しスイッチを操作すると、起動スイツチの自動的な閉鎖でモータは駆動し包装機を起動するようになっている。
しかしながら、特許文献1の包装機運転準備の手順プログラムは、包装機の運転開始に当り、各手段の状況、点検、包材の的確性、シール温度などの確認を必要とする事項を予め定めておき、各事項を予め定めた順序でモニターに表示等するものであり、包装機の運転開始後に、任意に生じる確認や操作が必要な複数の事項を同時に表示するものではない。
【0004】
この点、特許文献2(特開2012-256134号公報)には、袋詰商品の生産ラインに用いられる各種の装置と複数の操作表示部とがネットワークを介して接続され、前記操作表示部が自身の管理下にある複数の装置と交信して、管理下にある各装置の稼動状況を表示するとともに、各装置の運転条件や動作指令を各装置に送信するようにした装置間情報伝達システムであって、前記各操作表示部が、メッセージを入力する入力手段と、メッセージの宛先を指定する宛先指定手段と、入力されたメッセージを指定された宛先に送信するとともに、自身が宛先とされたメッセージを受信するメール通信手段とを備えた装置間情報伝達システムが開示されている。
しかしながら、特許文献2の装置間情報伝達システムは、包装機の運転開始後に任意に作成したメッセージを表示するものであるが、袋詰商品の生産ラインに用いられる各種の装置に接続された共通の複数の操作表示部の間でメッセージの送受信を行い、受信したメッセージを表示するものであって、特定の装置について、既に設定されている製造条件等を変更した場合に生じる必要な作業や操作をメッセージとして表示するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-255127号公報
【文献】特開2012-256134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、ピロー包装機において、運転開始後に、任意に設定されている各種条件を変更した場合、作業者に必要な作業や操作を促すための複数のメッセージを操作パネル等に同時に表示するに際し、作業者がメーセージを見過ごしたり、忘れたり等することがないようにして、確実に必要な作業や操作が行われるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、ピロー包装機本体と、該ピロー包装機本体を操作し、該ピロー包装機本体で生産を行うために必要な各種条件を設定・変更するための入力表示部を有する操作パネルを備えたピロー包装機において、設定された前記各種条件の変更が行われた場合に、変更された前記各種条件の種別を表わす変更情報を取得する変更情報取得手段と、前記変更情報取得手段が取得した変更情報に対応した必要な作業・操作を表すメッセージ内容とその見出し情報を対応付けたメッセージ情報を生成するメッセージ情報生成手段と、前記変更情報取得手段が取得した前記変更情報と前記メッセージ情報生成手段が生成した前記メッセージ情報を対応付けて保存するメッセージ情報履歴テーブルと、前記メッセージ情報履歴テーブルに保存された前記見出し情報を前記入力表示部に送出する見出し情報送出手段と、前記見出し情報送出手段から送出されて前記入力表示部に表示された前記見出し情報から特定の見出し情報が選択された場合に、該特定の見出し情報に対応付けられたメッセージ内容を前記入力表示部に送出するメッセージ内容送出手段と、前記メッセージ情報生成手段が生成したメッセージ情報を確認したことを示す確認情報を取得する確認情報取得手段とを備えたメッセージ情報表示確認装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0008】
請求項2の発明は、前記メッセージ情報履歴テーブルに前記メッセージ情報が保存されていることを、前記入力表示部に表示するためのメッセージアイコンを生成するメッセージアイコン生成手段をさらに備えたメッセージ情報表示確認装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0009】
請求項3の発明は、 前記メッセージアイコン生成手段は、前記メッセージ情報履歴テーブルに保存されている前記メッセージ情報の数を付したメッセージアイコンを生成するメッセージ情報表示確認装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0010】
請求項4の発明は、前記見出し情報送出手段は、前記メッセージ情報履歴テーブルに前記メッセージ情報が複数保存されている場合に、該複数のメッセージ情報の複数の見出し情報を同時に前記入力表示部に送出するメッセージ情報表示確認装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0011】
請求項5の発明は、前記見出し情報送出手段は、前記メッセージ情報履歴テーブルに保存されている前記メッセージ情報のうち、前記確認情報取得手段が確認情報を取得していない前記メッセージ情報の前記見出し情報を前記入力表示部に送出するメッセージ情報表示確認装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0012】
請求項6の発明は、前記メッセージ情報生成手段が生成するメッセージ情報の前記メッセージ内容はメッセージ文字とメッセージ画像を含むメッセージ情報表示確認装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0013】
請求項7の発明は、ピロー包装機本体と、該ピロー包装機本体を操作し、該ピロー包装機本体で生産を行うために必要な各種条件を設定・変更するための入力表示部を有する操作パネルと、メッセージ情報表示確認装置を備えたピロー包装機であって、前記メッセージ情報表示確認装置は、設定された前記各種条件の変更が行われた場合に、変更された前記各種条件の種別を表わす変更情報を取得する変更情報取得手段と、前記変更情報取得手段が取得した変更情報に対応した必要な作業・操作を表すメッセージ内容とその見出し情報を対応付けたメッセージ情報を生成するメッセージ情報生成手段と、前記変更情報取得手段が取得した前記変更情報と前記メッセージ情報生成手段が生成した前記メッセージ情報を対応付けて保存するメッセージ情報履歴テーブルと、前記メッセージ情報履歴テーブルに保存された前記見出し情報を前記入力表示部に送出する見出し情報送出手段と、前記見出し情報送出手段から送出されて前記入力表示部に表示された前記見出し情報から特定の見出し情報が選択された場合に、該特定の見出し情報に対応付けられたメッセージ内容を前記入力表示部に送出するメッセージ内容送出手段と、前記メッセージ情報生成手段が生成したメッセージ情報を確認したことを示す確認情報を取得する確認情報取得手段とを備えたピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明のメッセージ情報表示確認装置においては、ピロー包装機の運転開始後に、任意に設定されている各種条件を変更した場合、作業者に必要な作業や操作を促すための複数のメッセージを操作パネル等に同時に表示するに際し、作業者がメーセージを見過ごしたり、忘れたり等することがないようにして、確実に必要な作業や操作が行われるという効果を奏する。
【0015】
請求項2に記載の発明のメッセージ情報表示確認装置においては、さらに、作業者は、メッセージがあることを容易に知ることができるという効果を奏する。
【0016】
請求項3に記載の発明のメッセージ情報表示確認装置においては、さらに、作業者は、メッセージの数を容易に知ることができるという効果を奏する。
【0017】
請求項4に記載の発明のメッセージ情報表示確認装置においては、さらに、作業者は、メッセージの種別を容易に知ることができるという効果を奏する。
【0018】
請求項5に記載の発明のメッセージ情報表示確認装置においては、さらに、作業者は、未確認のメッセージを容易に知ることができるという効果を奏する。
【0019】
請求項6に記載の発明のメッセージ情報表示確認装置においては、さらに、作業者は、メッセージの内容を容易に知ることができるという効果を奏する。
【0020】
請求項7に記載の発明のピロー包装機においては、ピロー包装機の運転開始後に、任意に設定されている各種条件を変更した場合、作業者に必要な作業や操作を促すための複数のメッセージを操作パネル等に同時に表示するに際し、作業者がメーセージを見過ごしたり、忘れたり等することがないようにして、確実に必要な作業や操作が行われるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の包装関連装置が縦ピロー包装機である場合の制御部分の構成を示すブロック図である。
図2】縦ピロー包装機1の全体構成を表した斜視図である。
図3】製品パラメータテーブル22aの構成を説明する説明図である。
図4】入力表示部34に表示される基本画面(トップ画面)の構成の例を示した画面構成図である。
図5】入力表示部34に表示されるヒータの温度設定変更画面の構成の例を示した画面構成図である。
図6】メッセージ情報等が保存されたメッセージ情報履歴テーブルの例を説明する説明図である。
図7】、コンピュータ31のメッセージ情報表示確認装置の動作を示したフローチャートである。
図8】入力表示部34に表示されたメッセージアイコンの例を示した画面構成図である。
図9】入力表示部34に表示された見出し情報の例を示した画面構成図である。
図10】入力表示部34に表示されたメッセージ内容(メッセージ文字とメッセージ画像)の例を示した画面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[ピロー包装機(縦ピロー包装機)の構成]
図1は、本発明のピロー包装機が縦ピロー包装機である場合の制御部分の構成を示すブロック図である。
図1において、1は本発明のピロー包装機となる縦ピロー包装機、10は縦ピロー包装機本体、20は縦ピロー包装機制御部、21は演算制御部、21aは動作制御部、22は記憶部、22aは製品パラメータテーブル、23は送受信部、30は操作パネル、31はコンピュータ、31aは変更情報取得部、31bはメッセージ情報生成部、31cは見出し情報送出部、31dはメッセージ内容送出部、31eはメッセージアイコン生成部、31fは確認情報取得部、33送受信部、34入力表示部、CLは通信回線である。
縦ピロー包装機1の制御部分は、縦ピロー包装機本体10に接続された縦ピロー包装機制御部20と、縦ピロー包装機制御部20に通信回線CLを介して接続された操作パネル30とから構成されている。
縦ピロー包装機制御部20は、演算制御部21、記憶部22及び送受信部23を備え、操作パネル30は、コンピュータ31、送受信部33及び入力表示部34を備えている(詳細は後述する)。
そして、コンピュータ31は、本発明のメッセージ情報表示確認装置を構成する変更情報取得部31a、メッセージ情報生成部31b、見出し情報送出部31c、メッセージ内容送出部31d、メッセージアイコン生成部31e及び確認情報取得部31fを備えている(詳細は後述する)。
【0023】
[縦ピロー包装機本体10]
図2は、縦ピロー包装機本体10の全体構成を表した斜視図である。
図2において、11は包材(包装材料)供給部、12は張力調整部、12aは搖動機構、13は日付印字部、13aは日付印字装置、13bは昇降ローラ、14は被包装品供給部、14aはホッパー、14bは充填筒、15は製筒部、15aは製筒器(フォーマ)、15bは押さえ部材、15cはスライドローラ、16は包材送り部、16aはプーリー、16bは送りベルト、17は縦シール部、17a、17bは縦シールブロック、18は横シール・切断部、18a、18bは横シールブロック、19は包装体排出部、19aはベルトコンベア、Fiは包材(フィルム)、grはガイドローラ、MRは巻取り包材、Baは袋、Pcは包装体、tsは縦シール部分、ysは横シール部分である。
縦ピロー包装機本体10は、包材(包装材料)供給部11、張力調整部12、印字部13、被包装品供給部14、製筒部15、包材送り部16、縦シール部17、横シール・切断部18、包装体排出部19等から構成される。
包材供給部11は、巻取り包材MRを繰り出す巻取り包材供給装置(図示せず)等を備え、巻取り包材MRから包材Fiを繰り出す。
張力調整部12は、複数のローラやフレーム等を搖動する搖動機構12aを備え、包材供給部11から繰り出される包材Fiに急激な張力がかからないようにその張力を調整する。
日付印字部13は、日付印字装置13a、昇降ローラ13b等を備え、包材Fiに日付印字を行う。
被包装品供給部14は、上部がホッパー14aとなっている充填筒14b、被包装品投入装置(図示せず)等を備え、被包装品投入装置より投入されるスナック菓子等の被包装品をホッパー14aで受けて充填筒14bに充填する。
製筒部15は、製筒器15a、押さえ部材15b、スライドローラ15c等を備え、包材供給部11より繰り出されて日付印字部13で日付が印字された包材Fiを、スライドローラ15cで案内し、製筒器15aで筒状に成形して押さえ部材15bにより充填筒14b外周面に押し付ける。
包材送り部16は、プーリー16a、送りベルト16b、モータ(図示せず)等を備えた一対の包材送り機構を充填筒14bの両側に配置し、充填筒14bの外周面を包んでいる包材Fiを、一定の長さだけ下方に送る。
縦シール部17は、縦シールブロック17a、17b、ヒータ(図示せず)等を備え、充填筒14bの外周面包んで重ね合わされた包材F1の両端部分に縦シールを施して縦シール部分tsを形成する。
横シール・切断部18は、横シールブロック18a、18b、ヒータ(図示せず)、切断装置(図示せず)等を備え、被包装品が充填された縦シール済包材に対して横シールを施して横シール部分ysを形成し、横シール部分ysの中央部を切断して袋Baを形成し、袋Baの中に被包装品が詰め込まれた包装体Pcを生成する。
包装体排出部19は、ベルトコンベア19a等を備え、包装体Pcをベルトコンベア19aにより排出する。
【0024】
[縦ピロー包装機制御部20]
図1に示すように、縦ピロー包装機制御部20は、演算制御部21、記憶部22及び送受信部23を備え、演算制御部21は動作制御部21aを備え、記憶部22は製品パラメータテーブル22aを備えている。
動作制御部21aは、操作パネル30で設定された製品について、記憶部22の製品パラメータテーブル22aに登録されたパラメータ、または、送受信部23から送られてくるパラメータに基づいて、縦ピロー包装機本体10の駆動機器、例えば、包材送り部16のモータ、縦シール部17や横シール・切断部18の各種ヒータの動作を制御する。
また、演算制御部21は、測定情報管理部(図示せず)を備えは、縦ピロー包装機本体10に設けられた測定機器、例えば、縦シール部17や横シール・切断部18の各種ヒータの温度を測定する温度センサーが測定した情報を取得し、送受信部23に送る。
さらに、演算制御部21は、生産情報管理部(図示せず)を備え、縦ピロー包装機本体10から、生産された包装体Pcに関する情報、例えば、出来高(包装体Pcの生産数量)、空袋の数量、運転時間等を取得し、送受信部23に送ると共に記憶部22の生産情報テーブル(図示せず)に登録する。
【0025】
記憶部22は、製品パラメータテーブル22a、生産情報テーブル(図示せず)等を記憶し、生産情報テーブルには、実際に生産された製品について、出来高、空袋、ロス袋、稼動率、運転時間、停止時間、待機時間等の生産実績が登録されている。
図3は、製品パラメータテーブル22aの構成を説明する説明図である。
製品パラメータテーブル22aには、No.(登録番号)、製品名、生産能力、袋長さ、折り径、ヒータ温度(縦、縦予熱、横前、横後)等が登録されている。但し、「No.(登録番号)」、「製品名」、「生産能力」、「袋長さ」、「折り径」、「ヒータ温度(縦左、縦右、横前、横後)」といった項目名自体は登録されておらず、登録されているのは項目名を除いた部分である。
No.(登録番号)は、縦ピロー包装機1(縦ピロー包装機本体10)が生産を行う製品を特定する番号であり、01~99まで用意されている。
No.と製品名は、操作パネル30の入力表示部34に表示される製品名登録画面(後述する)から入力され、送受信部31から通信回線CLにより縦ピロー包装機制御部20の送受信部21に送信され、送受信部21で受信されて記憶部22の製品パラメータテーブル22aに登録される。
生産能力、袋長さ、折り径、ヒータ温度(縦左、縦右、横前、横後)等の数値は、縦ピロー包装機本体10の駆動機器(モータ、ヒータ等)や調整機器を動作させるための条件を示す値となるパラメータである。
例えば、「生産能力」のパラメータ「80」は「80bpm」(bpmは1分間に生産される袋の個数である)、すなわち、1分間に80個(袋)生産されることを意味し、「袋長さ」のパラメータ「250」は「250mm」、すなわち、袋Ba(1袋)の長さが250mmであることを意味し、「ヒータ温度・縦左」に対応するパラメータ「160」は「160℃」、すなわち、左側の縦ヒータの温度が「160℃」であることを意味している。
パラメータは、操作パネル30の入力表示部34に表示される各種パラメータ設定画面、例えば、生産能力・袋仕様設定画面、ヒータの温度設定画面(後述する)から入力され、送受信部33から通信回線CLにより縦ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信され、送受信部23で受信されて記憶部22の製品パラメータテーブル22aに登録される。
そして、上述のように動作制御部21aが、製品パラメータテーブル22aに登録された01~99までのNo.(登録番号)から指定されたNo.のパラメータに基づいて、縦ピロー包装機本体10の駆動機器、例えば、包材送り部16のモータ、縦シール部17や横シール・切断部18の各種ヒータの動作を制御する。
【0026】
[操作パネル30]
操作パネル30は、図1に示すようにコンピュータ31、送受信部33及び入力表示部34を備えている。
コンピュータ31は、演算処理部や記憶部を備え、縦ピロー包装機本体10に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に縦ピロー操作パネル30を統括的に制御する。
送受信部33は、コンピュータから送られてくる各種データを通信回線CLを介して縦ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信し、縦ピロー包装機制御部20の送受信部23から通信回線CLを介して送信される各種データを受信してコンピュータ31に送る。
入力表示部34は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ31に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面を表示する。
【0027】
コンピュータ31の演算処理部は、変更情報取得部31a、メッセージ情報生成部31b、見出し情報送出部31c、メッセージ内容送出部31d、メッセージアイコン生成部31e及び確認情報取得部31fを備えている。
変更情報取得部31aは、縦ピロー包装機本体10で生産を行うために必要な各種条件(以下「生産必要条件」という。)が設定された後、設定された生産必要条件の変更が行われた場合の変更情報を取得し、取得した変更情報をメッセージ情報履歴テーブル(後述する)に保存する。
生産必要条件には、製品パラメータテーブル22aに登録されたパラメータ(生産能力、袋長さ、折り径、ヒータ温度(縦、縦予熱、横前、横後)等の数値)が挙げられる。
変更情報は、変更された生産必要条件の種別を表す情報である。例えば、ヒータ温度の縦左が変更された場合の変更情報は、「縦左ヒータ温度」となる。
【0028】
メッセージ情報生成部31bは、変更情報取得部31aが変更情報を取得した場合に、その変更情報に対応した必要な作業・操作を表すメッセージ内容とその見出し情報を対応付けたメッセージ情報を生成し、生成したメッセージ情報をメッセージ情報履歴テーブル(後述する)に保存する。
見出し情報送出部31cは、メッセージ情報生成部31bが生成したメッセージ情報の見出し情報を入力表示部34に送出し、これにより入力表示部34に見出し情報が表示される。
この場合、見出し情報送出部31cは、メッセージ情報生成部31bが生成したメッセージ情報のうち、確認情報取得部31fが確認情報を取得していないメッセージ情報の見出し情報を入力表示部34に送出する。
メッセージ内容送出部31dは、見出し情報送出部31cから送出されて入力表示部34に表示された見出し情報から特定の見出し情報が選択された場合に、選択された特定の見出し情報に対応付けられたメッセージ内容を入力表示部34に送出し、これにより入力表示部34にメッセージ内容が表示される。
この場合、入力表示部34にメッセージ内容は、メッセージ内容を表すメッセージ文字とメッセージ画像を含んでいる。
メッセージアイコン生成部31eは、メッセージ情報生成部31bが生成したメッセージ情報が存在することを、入力表示部34に表示するためのメッセージアイコンを生成するが、生成するメッセージアイコンには、見出し情報送出部31cが入力表示部34に送出に送出する見出し情報の数、すなわち、確認情報取得部31fが確認情報を取得していないメッセージ情報の数が付されている。
確認情報取得部31fは、メッセージ情報生成部31bが生成したメッセージ情報を確認したことを示す確認情報を取得する。
【0029】
ここで、操作パネル30の入力表示部34に表示される画面と、この画面を使用した縦ピロー包装機本体10の操作、生産必要条件の変更操作について説明する。
図4は、入力表示部34に表示される基本画面(トップ画面)の構成の例を示した画面構成図であり、図において、40は基本画面、41~43は表示部、44~48はボタン(スイッチ)である。
図4に示すように、基本画面40の左側にある表示部41には、No.(登録番号)「01」、製品名「AAAA」、「生産能力80bpm」、「袋長さ250mm」、「出来高16000個」と、縦ピロー包装機1が生産している製品の名称等と生産能力、生産数量「出来高」等の運転状態が表示されている。
基本画面40の右側にある表示部42には、「縦左ヒータ 160 160」、「縦右ヒータ 160 160」、「横前ヒータ 160 160」、「横後ヒータ 160 160」と、縦シール部17と横シール・切断部18のヒータの設定温度と測定温度が表示されている。
これらの表示部41、42に表示されている情報は、演算制御部21から通信回線CLを介して送られてきた情報である。
基本画面40の上部にある表示部43には、例えば、「起動スイッチで調整できます。」といったメッセージが表示される。
また、基本画面40において、右上部にはボタン44が表示され、左側上部にはボタン45(45a、45b、45c)が表示され、下部にはボタン46~48が表示されている。
ボタン44は、基本画面40に表示する製品を切り換える製品切換画面に移動するボタンであり、ボタン45(45a、45b、45c)は、表示部42に表示する内容を切り換えるボタンであり、ボタン46は、ヒータの温度設定画面に移動するボタンであり、ボタン47は、位置調整画面に移動するボタンであり、ボタン48は、目次画面に移動するボタンである。
【0030】
図5は、入力表示部34に表示されるヒータの温度設定変更画面の構成の例を示した画面構成図であり、図において、50は第1温度設定変更画面、51は表示部、52~56はボタン(スイッチ)、60は第2温度設定変更画面、61は表示部、62~66はボタン(スイッチ)である。
図4に示す基本画面40において、ボタン46にタッチし、表示部42に表示されている「縦左ヒータ」の文字をタッチすると、図5(a)に示す第1温度設定変更画面50が基本画面40に重ねて表示される。
第1温度設定変更画面40の右上部の表示部41には「縦左ヒータ」の文字と「160」の数値が表示されている。
また、第1温度設定変更画面40において中央から左下にかけてボタン42が表示され、右側部にボタン43~46が表示されている。
ボタン42は、12個のテンキーからなり、0~9の数字と、「・」「+/-」を入力するボタンであり、ボタン43はクリアボタンであり、ボタン44は第2温度設定変更画面60に切り換えるボタンであり、ボタン45は決定ボタンであり、ボタン46は第1温度設定変更画面40を閉じるボタンである。
ここで、第1温度設定変更画面40において、ボタン44をタッチすると、第1温度設変更定画面40に代えて図5(b)に示す第2温度設定変更画面60が基本画面40に重ねて表示される。
第2温度設定変更画面60の右上部の表示部61には、第1温度設定変更画面50と同様に、「縦左ヒータ」の文字と「160」の数値が表示されている。
また、第2温度設定変更画面60において中央部にはボタン62、63が表示され、右側部にボタン64~66が表示されている。
ボタン62は、数値を「+1」変更するボタンであり、ボタン63は、数値を「-1」変更するボタンであり、ボタン64は第1温度設定変更画面50に切り換えるボタンであり、ボタン65は決定ボタンであり、ボタン66は第2温度設定変更画面60を閉じるボタンである。
【0031】
次に、第1温度設定変更画面50と第2温度設定変更画面1360を使用したヒータの設定温度の変更操作について説明する。
例えば、縦左ヒータ(縦シール部17の左側のヒータ)の設定温度を160℃から170℃に大きく変更する場合は、第1温度設定変更画面50において、ボタン52の「1」、「7」、「0」の数値を順にタッチし、表示部51に「170」と表示されるのを確認して、ボタン55をタッチすると、縦左ヒータ(縦シール部17の左側のヒータ)の設定温度が160℃から170℃に変更される。
また、例えば、縦左ヒータ(縦シール部17の左側のヒータ)の設定温度を160℃から161℃と1℃ずつ変更する場合は、第2温度設定変更画面60において、ボタン62をタッチし、表示部61に「161」と表示されるのを確認して、ボタン65をタッチすると、縦ヒータ(縦シール部17のヒータ)の設定温度が160℃から161℃に変更される。
この場合、第1温度設定変更画面50と第2温度設定変更画面60を使用して変更された設定温度(例えば、「170℃」あるいは「161℃」)は、縦左ヒータ温度を示すパラメータとして、送受信部33から通信回線CLにより縦ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信され、送受信部23で受信されて演算制御部21の動作制御部21aに送られ、動作制御部21aにより左側の縦シールブロック17aのヒータ温度が変更され、併せて、記憶部22の製品パラメータテーブル22aの「ヒータ温度・縦左」のパラメータが「160」から「170」あるいは「161」に変更される。
このようにして製品パラメータテーブル22aの「ヒータ温度・縦左」のパラメータが変更されると、変更情報取得部31aが、変更情報として「縦左ヒータ温度」を取得する。
【0032】
[メッセージ情報履歴テーブル]
図6は、メッセージ情報等が保存されたメッセージ情報履歴テーブルの例を説明する説明図である
メッセージ情報履歴テーブルは、履歴番号、変更情報、メッセージ情報及び確認フラグから構成される。
履歴番号は、メッセージ情報生成部31bがメッセージ情報を生成する毎に、生成したメッセージ情報に付与される連続番号である。図6では、01から04までの履歴番号が付与されている。
変更情報は、操作パネル30を操作して生産必要条件が変更された場合に、変更された生産必要条件の種別を表し、変更情報取得部31aが取得した情報である。
図6において、履歴番号01の変更情報「横前ヒータ温度」は、ヒータ温度の横前(前側の横シールブロック18aのヒータ温度)が変更されたことを表し、履歴番号02の変更情報「横後ヒータ温度」は、ヒータ温度の横後(後側の横シールブロック18bのヒータ温度)が変更されたことを表し、履歴番号03の変更情報「横シール閉じタイミング」は、横シールブロック18a、18bが閉じるタイミングが変更されたことを表し、履歴番号04の変更情報「縦ヒータ温度」は、ヒータ温度の縦左(左側の縦シールブロック17aのヒータ温度)が変更されたことを表している。
【0033】
メッセージ情報は、見出し情報とメッセージ内容からなる。
見出し情報は、操作パネル30を操作して生産必要条件が変更された場合に、必要となる作業・操作の内容を簡潔に表す情報であり、変更情報に対応する。
図6において、履歴番号01の見出し情報「シールを確認(ヒータ3変更)」は、ヒータ3(前側の横シールブロック18aのヒータ)の温度を変更したことによるシール状態を確認することを表し、履歴番号02の見出し情報「シールを確認(ヒータ4変更)」は、ヒータ4(後側の横シールブロック18bのヒータ)の温度を変更したことによるシール状態を確認することを表し、履歴番号03の見出し情報「かみこみを確認(横シール閉じタイミング変更)」は、横シール閉じタイミングを変更したことによるかみこみ(横シール部分ysに被包装品が挟まれること)を確認することを表し、履歴番号04の見出し情報「シールを確認(ヒータ1)」は、ヒータ1(左側の縦シールブロック17aのヒータ)の温度を変更したことによるシール状態を確認することを表している。
メッセージ内容はメッセージ文字とメッセージ画像を含み、メッセージ文字は、見出し情報が表す作業・操作の内容を詳細に表す文字(文章)であり、メッセージ画像は見出し情報が表す作業・操作の対象物や対象箇所等を表す画像(イラスト)である。
図6において、履歴番号01、02、04のメッセージ文字「シール状態を確認下さい」は、メッセージ画像に示されたシール部分を確認することを表し、履歴番号03のメッセージ文字「横シールのかみこみ状態を確認して下さい」は、メッセージ画像に示された部分のかみこみ状態を確認することを表している。
また、履歴番号01、02、04のメッセージ画像は、シールした袋の画像(イラスト)であり、それぞれ確認するシール部分を塗りつぶしてあり、履歴番号03のメッセージ画像は、確認する包材Fiの部分とその周辺の画像(イラスト)である。
確認フラグは、各メッセージ情報について、確認情報取得部31fが確認情報を取得したか否かを表すフラグであり、「0」は、確認情報取得部31fが確認情報を取得していないメッセージ情報であり、「1」は、確認情報取得部31fが確認情報を取得したメッセージ情報である。
図6においては、履歴番号01のメッセージ情報については、確認情報取得部31fが確認情報を取得しており、履歴番号02~04のメッセージ情報については、確認情報取得部31fが確認情報を取得していないこととなる。
【0034】
[メッセージ情報表示確認装置の動作]
図7は、コンピュータ31のメッセージ情報表示確認装置の動作を示したフローチャートであり、以下、図7のフローチャートに基づいて、メッセージ情報表示確認装置の動作について説明する。
この場合、メッセージ情報履歴テーブルには、図6に示す履歴番号01~03までのメッセージ情報等が保存されているとする。
まず、生産必要条件のいずれかが変更された場合、変更情報取得部31aが変更情報を取得し、取得した変更情報をメッセージ情報履歴テーブルに保存する(S1)。
具体的には、操作パネル30の入力表示部34にヒータの温度設定変更画面(図5参照)が表示され、ヒータ温度の縦左が変更された場合、変更情報取得部31aは、変更情報として「縦左ヒータ温度」を取得し、メッセージ情報履歴テーブルに履歴番号04の変更情報として保存する。
次いで、メッセージ情報生成部31bが、変更情報に対応して、見出し情報とメッセージ内容(メッセージ文字とメッセージ画像)からなるメッセージ情報を生成し、生成したメッセージ情報をメッセージ情報履歴テーブルに保存する(S2)。
具体的には、メッセージ情報生成部31bが、見出し情報として「シールを確認(ヒータ1)」を生成し、メッセージ文字として「シール状態を確認下さい」を生成し、メッセージ画像として、シールした袋で縦シール部分を塗りつぶした画像(イラスト)を生成し、生成した見出し情報、メッセージ文字及びメッセージ画像をメッセージ情報履歴テーブルに履歴番号04のメッセージ情報として保存する。
この後、メッセージアイコン生成部31eがメッセージアイコンを生成し、生成したメッセージアイコンを入力表示部34に送出し(S3)、入力表示部34にメッセージアイコンが表示される。
【0035】
図8は、入力表示部34に表示されたメッセージアイコンの例を示した画面構成図であり、図において、MIはメッセージアイコン、MIaは図形部、MIは数字部である。
図8に示すように、メッセージアイコンMIは、基本画面40の右上隅に表示され、封筒をイメージした図形MIaと白抜き数字を表した数字部MIbとから構成される。
メッセージアイコンMIにおいて、数字部MIbの白抜き数字は、確認情報取得部31fが確認情報を取得していないメッセージ情報の数を表している。
図8では、確認情報取得部31fが確認情報を取得していないメッセージ情報(確認フラグが「0」のメッセージ情報)は、履歴番号02~04までの3個のメッセージ情報であるから、数字部MIbの白抜き数字は「3」となっている。
このように基本画面40においてメッセージアイコンMIが表示されることにより、作業者は、メッセージ情報があり、しなければならない作業があること、およびその数(作業の数)を容易に知ることができる。
【0036】
基本画面40においてメッセージアイコンMIがタッチされると、見出し情報送出部31cが、メッセージ情報履歴テーブルに保存された見出し情報のうち、確認フラグが「0」の見出し情報を入力表示部34に送出し(S4)、送出された見出し情報は入力表示部34に表示される。
図9は、入力表示部34に表示された見出し情報の例を示した画面構成図であり、図において、70はメッセージ情報表示画面、71、72は表示部、73はボタン(スイッチ)である。
図9に示すように、メッセージ情報表示画面70の上側は、図8に示す基本画面40と同じ構成であり、右上隅にはメッセージアイコンMIが表示されている。
メッセージ情報表示画面70において、中央部左側の表示部71には、メッセージ内容送出部31dが送出するメッセージ内容(メッセージ文字とメッセージ画像)が表示され、中央部右側の表示部72には、見出し情報送出部31cが送出する見出し情報が表示される。
図9では、表示部72に、見出し情報送出部31cが送出する履歴番号02~03の見出し情報(確認フラグが「0」の見出し情報)が表示され、表示部71は、メッセージ内容送出部31dからメッセージ内容が送出されていないため、空欄となっている。
また、「戻る」の文字が付されたボタン73は、基本画面40に戻るボタンである。
このようにメッセージアイコンMIをタッチするだけで、表示部72に見出し情報が表示されることから、作業者は、未確認のメッセージ情報の種別(これからしなければならない作業の種別)を容易に知ることができる。
【0037】
この後、見出し情報が表示された画面(図9のメッセージ情報表示画面70)において特定の見出し情報が選択されたか否かが判断され(S5)、特定の見出し情報が選択された場合は、メッセージ内容送出部31dが、選択された見出し情報に対応付けられたメッセージ内容(メッセージ文字とメッセージ画像)を入力表示部34に送出し(S6)、送出されたメッセージ内容が入力表示部34に表示され、特定の見出し情報が選択されない場合は処理を終了する。
この場合、ステップS5では、入力表示部34の見出し情報表示画面(図9のメッセージ情報表示画面70)において、表示された見出し情報のいずれかにタッチされた場合は、特定の見出し情報が選択された判断され(タッチされた見出し情報が選択された特定の見出し情報となる)、ボタン73がタッチされた場合は特定の見出し情報が選択されないと判断される。
図10は、図9のメッセージ情報表示画面70において、見出し情報「シールを確認(ヒータ1変更)」がタッチされて選択された場合、入力表示部34に表示されたメッセージ内容(メッセージ文字とメッセージ画像)の例を示した画面構成図であり、図において、74はボタンである。
図10に示すように、タッチされた見出し情報「シールを確認(ヒータ1変更)」は、選択されたことを示す色帯(図10では灰色の色帯)が付され、表示部71には、見出し情報「シールを確認(ヒータ1変更)」に対応付けられた履歴番号04のメッセージ文字「シール状態を確認して下さい」とメッセージ画像(シールした袋で縦シール部分を塗りつぶした画像)が表示されている。
また、「確認」の文字が付されたボタン74は、確認情報を入力するボタンである。
これにより作業者は、表示部72に表示された見出し情報に対応するメッセージ内容(これからしなければならない作業の内容)を容易に知ることができる。
【0038】
次いで、確認情報が入力されたか否かが判断され(S7)、確認情報が入力された場合は、確認情報取得部31fが、入力された確認情報を取得し、メッセージ情報履歴テーブルの確認フラグを「1」にする(S8)。
具体的には、図10のメッセージ情報表示画面70(図10)において、ボタン74がタッチされると、メッセージ内容が表示されたメッセージ情報が確認されたことを示す確認情報が入力されたこととなり、表示部71からメッセージ文字とメッセージ画像が消去され、表示部72から見出し情報「シールを確認(ヒータ1変更)」が消去される。
この後、他の見出し情報が選択されたか否かが判断され(S9)、選択された場合はステップS6に戻って、メッセージ内容送出部31dが、選択された見出し情報に対応付けられたメッセージ内容を入力表示部34に送出し、特定の見出し情報が選択されない場合は処理を終了する。
これにより作業者は、未確認のメッセージ内容(これからしなければならない作業の内容)を確認し、確実に作業を実行することができる
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のメッセージ情報表示確認装置は、ピロー包装機において、運転開始後に、任意に設定されている各種条件を変更した場合、作業者に必要な作業や操作を促すための複数のメッセージを操作パネル等に同時に表示するに際し、作業者がメーセージを見過ごしたり、忘れたり等することがないようにして、確実に必要な作業や操作が行われるようにすることができ、縦ピロー包装機と横ピロー包装機に利用できる。
【符号の説明】
【0040】
1 縦ピロー包装機
10 縦ピロー包装機本体
11 包材(包装材料)供給部
12 張力調整部
12a 搖動機構
12b パス長調整ローラ
13 印字部
13a 印字装置
13b 昇降ローラ
14 被包装品供給部
14a ホッパー
14b 充填筒
15 製筒部
15a 製筒器(フォーマ)
15b 押さえ部材
15c スライドローラ
16 包材送り部
16a プーリー
16b 送りベルト
17 縦シール部
17a、17b 縦シールブロック
18 横シール・切断部
18a、18b 横シールブロック
19 包装体排出部
19a ベルトコンベア
20 縦ピロー包装機制御部
21 演算制御部
21a 動作制御部
22 記憶部
22a 製品パラメータテーブル
23 送受信部
30 主操作パネル
31 コンピュータ
31a 変更情報取得部
31b メッセージ情報生成部
31c 見出し情報送出部
31d メッセージ内容送出部
31e メッセージアイコン生成部
31f 確認情報取得部
33 送受信部
34 入力表示部
40 基本画面
41~43 表示部
44~48 ボタン
50 第1温度設定変更画面
51 表示部
52~56 ボタン
60 第2温度設定変更画面
61 表示部
62~66 ボタン
70はメッセージ情報表示画面
71、72 表示部
73、74 ボタン
Ba 袋
CP 被包装品
Fi 包材(フィルム)
gr ガイドローラー
MR 巻取り包材
Pc 包装体
ts 縦シール部分
ys 横シール部分
CL 通信回線
MI メッセージアイコン
MIa 図形部
MI 数字部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10