(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法、管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/42 20120101AFI20230619BHJP
G06Q 20/24 20120101ALI20230619BHJP
G06Q 20/26 20120101ALI20230619BHJP
G06Q 20/28 20120101ALI20230619BHJP
【FI】
G06Q20/42
G06Q20/24
G06Q20/26
G06Q20/28
(21)【出願番号】P 2020201388
(22)【出願日】2020-12-04
【審査請求日】2022-09-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518309460
【氏名又は名称】株式会社Kort Valuta
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】柴田 秀樹
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0011450(US,A1)
【文献】特表2010-505161(JP,A)
【文献】特開2021-051742(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0211013(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0040129(US,A1)
【文献】特開2002-312554(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、
前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段
を有しており、
前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者
1として記憶
すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有しており、
さらに、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員
及び前記第3の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段を有して
おり、
前記第1の構成員が前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員が前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように構成されたことを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記決済がカード決済である請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記所属組織が家族であり、前記第1の構成員が子供であり、前記第2の構成員が親である請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記所属組織が
企業であり、前記第1の構成員が
従業員であり、前記第2の構成員が
管理監督者である請求項1
又は2に記載の管理装置。
【請求項5】
所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理方法であって、
第1の記憶手段が行う、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶する第1の記憶ステップ、
第2の記憶手段が行う、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶する第2の記憶ステップ、
申請をペンディング状態とする手段が行う、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員及び前記第3の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とするペンディングステップを含み、
前記第1の構成員が前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員が前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように構成されたことを特徴とする管理方法。
【請求項6】
所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置と、前記第1の構成員の第1の構成員端末と、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員端末と、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の構成員端末とが、通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムであって、
前記管理装置は、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有しており、さらに、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を受信した後、前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末に対し、前記決済の決裁要求を送信し、ついで前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の決裁情報を受信するまで、前記申請をペンディング状態とする手段を有しており、
前記第1の構成員端末から前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員端末及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように構成されたことを特徴とする管理システム。
【請求項7】
所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有する前記管理装置を、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員及び前記第3の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段として機能させ、
これにより、前記第1の構成員が前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員が前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置と、前記第1の構成員の第1の構成員端末と、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員端末と、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の構成員端末とが、通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムにおいて、
前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有している管理装置を、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を受信した後、前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末に対し、前記決済の決裁要求を送信し、ついで前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の決裁情報を受信するまで、前記申請をペンディング状態とする手段として機能させ、
これにより、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員端末及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済のための管理装置、管理方法、管理システム又はこれらに適用されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカードが広く用いられており、近年においては、このようなクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード等の決済システムの検討が進み、電子決済も盛んに行われてきている。しかしながら、利便性が良くなる一方で、子ども等でも各種決済用カードを扱うことが容易になってきており、それに伴い、例えば子どもが親の知らない間に高額の商品を購入し、決済してしまうといった問題も生じており、このような問題に対し、子どもの決済用に家族カード等が検討され、導入されている。家族カードでは、一般に、限度額の設定が可能であるが、最近では、さらに、使用項目別に限度額を設定すること等も検討されている(特許文献1)。
【0003】
しかしながら、使用項目別に限度額を設定したとしても、限度額を小さく設定しすぎると、購入選択肢を極端に狭めることになり、かえって必要なものが買えなかったりする問題があり、一方、限度額を大きく設定しすぎると、無駄遣いばかりになり、これもまた問題であった。また、家族カードも、例えばいじめによる他の子どもによるなりすまし決済等を防止することが難しい問題もあり、従来のシステムでは必ずしも満足のいくものではなかった。そのため、従来の家族カード等のシステムのように、使用項目別等を含め、限度額を単に設定するのではなく、上記問題を解決し、子どもの適切なカード利用を支援するような新たな方策が待ち望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、決済の決裁権限がない者でも産業上有利に決済を行うことができる管理装置、管理方法及び管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者として記憶している第2の記憶手段を有しており、さらに、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段を有している管理装置が、決済の決裁権限がない者でも産業上有利に決済を行うことができることを知見し、このような管理装置が、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段を有しており、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有しており、さらに、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員及び前記第3の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段を有しており、前記第1の構成員が前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員が前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように構成されたことを特徴とする管理装置。
[2] 前記決済がカード決済である前記[1]記載の管理装置。
[3] 前記所属組織が家族であり、前記第1の構成員が子供であり、前記第2の構成員が親である前記[1]又は[2]に記載の管理装置。
[4] 前記所属組織が企業であり、前記第1の構成員が従業員であり、前記第2の構成員が管理監督者である前記[1]又は[2]に記載の管理装置。
[5] 所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理方法であって、第1の記憶手段が行う、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶する第1の記憶ステップ、第2の記憶手段が行う、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶する第2の記憶ステップ、申請をペンディング状態とする手段が行う、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員及び前記第3の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とするペンディングステップを含み、前記第1の構成員が前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員が前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように構成されたことを特徴とする管理方法。
[6] 所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置と、前記第1の構成員の第1の構成員端末と、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員端末と、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の構成員端末とが、通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムであって、前記管理装置は、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有しており、さらに、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を受信した後、前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末に対し、前記決済の決裁要求を送信し、ついで前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の決裁情報を受信するまで、前記申請をペンディング状態とする手段を有しており、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員端末及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように構成されたことを特徴とする管理システム。
[7] 所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有する前記管理装置を、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員及び前記第3の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段として機能させ、これにより、前記第1の構成員が前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員が前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように機能させることを特徴とするプログラム。
[8] 所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置と、前記第1の構成員の第1の構成員端末と、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員端末と、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の構成員端末とが、通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムにおいて、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者1として記憶すると共に、前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属しかつ前記第1の構成員及び前記第2の構成員とは異なる第3の構成員の第3の構成員番号を、前記決済の合議者である決裁権限者2として記憶している第2の記憶手段を有している管理装置を、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を受信した後、前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末に対し、前記決済の決裁要求を送信し、ついで前記第2の構成員端末及び前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の決裁情報を受信するまで、前記申請をペンディング状態とする手段として機能させ、これにより、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を行った後、前記決済の決裁権限者1としての前記第2の構成員端末及び前記決済の決裁権限者2としての前記第3の構成員の構成員端末から前記決済の承諾を行うことで、前記決済が承認されるように機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の管理装置、管理方法及び管理システムは、決済の決裁権限がない者でも産業上有利に決済を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の管理システムの好適な実施態様の一例を模式的に示す概略構成図である。
【
図2】本発明の管理システムの好適な別の実施態様の一例を模式的に示す概略構成図である。
【
図3】本発明の管理システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を模式的に示す図である。
【
図4】本発明の管理システムにおいて好適に実施される決済の決裁フローチャートを模式的に示す図である。
【
図5】本発明において好適に実施される、決済権限者の構成員端末に表示される決済要求画面の一例を模式的に示す図である。
【
図6】本発明において好適に実施される、決済権限のない構成員端末に表示されるペンディング画面の一例を模式的に示す図である。
【
図7】本発明において好適に用いられる構成員情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】本発明において好適に用いられる決済権限情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】本発明において好適に用いられる決済権限情報データベースの別の一例を示す図である。
【
図10】本発明において好適に用いられる決済基本情報データベースの一例を示す図である。
【
図11】本発明において好適に用いられるブロックチェーンの構成の一例を説明する図である。
【
図12】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションの構成の一例を説明する図である。
【
図13】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのデータ構造の一例を説明する図である。
【
図14】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのスクリプトの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の管理装置は、所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者として記憶している第2の記憶手段を有しており、さらに、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段を有していることを特長とする。
【0011】
本発明においては、前記決済がカード決済であるのが好ましい。前記カード決済にかかるカードは、決済用カードであれば特に限定されず、公知の決済用カードであってよい。かかる決済用カードとしては、例えばクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、ポイントカード等のいずれの決済用カードも好適に用いられ得るが、本発明においては、クレジットカードがより好ましい。
【0012】
決済に用いられる資産も本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、アナログ通貨、デジタル通貨、ポイント等が挙げられるが、本発明においては、法定通貨、デジタル通貨又はポイントが好ましい。
【0013】
「法定通貨」は、通常、法律等によって定められた通貨をいうが、本発明においては、政府が承認または発行した法定通貨であってもよい。前記法定通貨としては、例えば、ISO4217に規定されている通貨等が挙げられる。
【0014】
「デジタル通貨」は、金融トランザクションを含むトランザクションに対する支払いの通貨として用いることが可能な価値の単位であれば特に限定されない。前記デジタル通貨は、通常、電子的に生成されてその中に格納される通貨であるが、政府が承認または発行した法定通貨等であってよいし、暗号通貨であってもよい。なお、前記デジタル通貨には、電子マネー、仮想通貨が含まれる。
【0015】
「ポイント」は、本発明の目的を阻害しない限り限定されず公知のポイントであってよい。前記ポイントとしては、例えば、商品またはサービスにおいて付与される公知の特典等が挙げられ、前記特典としては、例えば景品等との引換に用いる特典や、商品又はサービスへの支払いに用いる特典等が挙げられる。前記ポイントは、有効期限があってもよいし、有効期限がなくてもよい。
【0016】
「所属組織」は、構成員が所属する組織であれば人数等も特に限定されない。前記所属組織としては、好適には、民間組織又は公的機関等が挙げられる。前記民間組織としては、例えば企業、金融機関、民間団体、サークル、同好会、親族、一族、家族等が挙げられる。前記公的機関としては、例えば、地方公共団体、公的金融機関、国家組織、国立機関、非営利組織、国際機関などが挙げられる。本発明においては、前記所属組織が家族であるのが、決済権限のない子供等の決済をより適切かつ容易なものとすることができるので好ましい。また、本発明においては、前記所属組織が企業であるのが、より前記管理装置の利活用に資するので好ましい。「所属組織識別情報」は、前記所属組織を識別するための英数字及び/又は記号から構成されるものであってよく、公知の所属組織ID、所属組織番号又は所属組織コード等であってよい。
【0017】
「構成員」は、前記所属組織を構成する人員であればそれでよく、身分や資格等は特に限定されない。本発明においては、前記所属組織が企業である場合には、前記構成員の好適な例として、従業員等が挙げられるが、株主等のステークホルダーを含んでもよく、雇用関係等は特に限定されない。「構成員番号」は、前記構成員を識別する番号であれば特に限定されず、数字のみに限らず、英字及び/又は記号等が含まれていてもよいが、本発明においては、数字からなる構成員番号であるのが好ましく、前記所属組織の構成員であることを示すカードのカード番号の一部又は全部を構成しているのがより好ましい。このような好ましい範囲によれば、決済処理のみならず、種々の事務処理等において、より利活用しやすくなる。
【0018】
なお、本発明においては、前記所属組織が家族である場合、前記第1の構成員が子供であり、前記第2の構成員が親であるのが好ましい。また、前記所属組織が企業である場合には、前記第1の構成員が従業員であり、前記第2の構成員が管理監督者であるのが好ましい。このような好ましい範囲によれば、より組織体系に沿う形で、より効率よく決済を適切なものとすることができる。
【0019】
本発明においては、前記決済にかかる支払方式が、前払い方式、後払い方式及び即時払い方式から選ばれる1種又は2種以上の方式であるのが好ましい。
【0020】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら具体的な態様に限定されるものではない。
【0021】
図1は、本発明の管理システムの好適な実施態様の一例を示す。
図1の管理システムは、所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置12と、前記第1の構成員の第1の構成員端末11aと、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員端末11bとが、通信回線を介して通信可能に接続されている。
【0022】
前記構成員端末11a、11bとしては、例えば、記憶部、処理部、入力部、出力部、表示部及び通信部を含んで構成されるもの等が好適な例として挙げられる。すなわち、前記構成員端末11a、11bは、サーバーやコンピュータの基本構成を備えていれば特に限定されず、公知の端末であってよい。本発明においては、前記構成員端末11a、11bが、管理装置12等からブロックチェーンのデータを部分的に受信して処理を行うSPVクライアントとして機能してもよい。
【0023】
前記管理装置12は、例えば、記憶部、処理部、入力部、出力部、表示部及び通信部を含んで構成されるもの等が好適な例として挙げられ、前記構成員端末11と同様の基本構成であってよいが、前記管理装置12の記憶部には、構成員情報のデータベース、決済権限情報のデータベース及び決済基本情報のデータベースが記憶されているのが好ましい。前記構成員情報のデータベースは、特に限定されないが、例えば
図7に示すように、構成員番号、所属識別情報、続柄/肩書、氏名、パスワード、生年月日、住所等が記憶されているデータベースが好適な例として挙げられる。また、前記決済権限情報のデータベースは、特に限定されないが、例えば
図8に示すように、構成員番号、決済権限者1、決済権限者2、決済条件等が記憶されているデータベースが好適な例として挙げられる。また、前記決済権限情報のデータベースとして、例えば
図9に示すように、さらに、情報共有者等が記憶されているデータベースも好適な例として挙げられる。このように構成員番号を使って細かい決済権限の設定を行うことにより、所属組織全体のより効率的な管理運用を実現することができる。前記決済基本情報のデータベースは、特に限定されないが、例えば
図10に示すように、構成員番号、法定通貨の残高、与信枠、ポイント残高などが記憶されているデータベースが好適な例として挙げられる。
【0024】
「通信回線」は、特に限定されず、通信可能であれば無線回線であっても、有線回線であってもよいが、電話網又はインターネット網を含むことが、双方向で通信が行えるので好ましい。また、前記通信回線は、通信制限が設けられた専用回線であってもよい。
なお、本発明においては、前記決済にかかる取引にブロックチェーンを用いてもよい。
【0025】
図2の管理システムは、さらに、構成員が商品又はサービスの提供を受ける店舗等の支払先の決済端末15が前記通信回線を介して通信可能に接続されている点で、
図1の管理システムとは異なる。なお、決済端末15の端末における基本構成は、前記構成員端末の基本構成と同様であってよい。
【0026】
図3は、
図2における管理システムにおいて好適に実施される情報処理フローを模式的に示す図である。
【0027】
構成員Aは、例えば家族を所属組織とする決済用カードの利用登録を行うため、構成員Aの構成員端末から利用登録並びに構成員Aの情報及び構成員Aのカード発行要求を管理装置12に対して送信する(S101)。
【0028】
管理装置12は、所属組織識別情報及び構成員番号等を必要により採番し、これらとともに、構成員情報を記憶する(S102)。
【0029】
管理装置12は、所属組織識別情報に紐付けて構成員情報を記憶した後、前記構成員情報に基づき、構成員番号に紐付けて構成員カードを発行する(S103)。
【0030】
管理装置12は、構成員カードを発行した後、構成員カード発行完了情報を構成員端末11aに送信する(S104)。
【0031】
構成員カードが発行された構成員は、構成員端末11aを用いて、決済権限のない例えば子供である構成員Bが決済に利用可能な構成員カードを発行するため、構成員B情報及び構成員Bカードの発行要求を管理装置12に送信する(S105)。
【0032】
管理装置12は、構成員Bカード発行要求を受け付けると、構成員情報を記憶し、決済権限の設定を行う(S106)。その後、管理装置12は、構成員Bカードを発行する(S107)。
【0033】
管理装置12は、構成員Bカード発行処理が完了すると、構成員Aの構成員端末11aに対し、構成員Bカード発行完了情報を送信する(S108)。構成員Bは構成員Bカードが手元に届くと、所定の手続きを行い、決済のための利用登録要求を構成員Bの構成員端末11bから管理装置12に対し送信する(S109)。管理装置12は、構成員Bの利用登録後、利用登録結果を構成員端末11bに送信する(S110)。
【0034】
利用者端末11bは、店舗等の商品又はサービスの提供を受ける目的で、カード情報とともに、商品購入依頼を構成員端末11bから支払先の決済端末15に対して送信する(S111)。
【0035】
決済端末15は、決済要求を管理装置12に送信し(S112)、管理装置12は、決済権限のチェックを行う(S113)。
【0036】
管理装置12は、構成員Bは決済権限がないと判定し、決済権限者である構成員Aの構成員端末11aに対し、決済要求情報とともに決裁要求を送信する(S114)。決裁要求を受信した構成員端末11aは、例えば、
図5に示されるように、構成員端末11aの表示画面上に、決済要求情報とともに決裁要求画面21aが表示される。
図5は、決済権限者の構成員端末に表示される決済要求画面の一例を模式的に示す。
図5の構成員Aの構成員端末11aには、決裁要求画面21aが表示されている。決裁要求画面21aには、決済要求情報とともに、決済要求を承諾して決裁するための承諾ボタン22aや否認するためのキャンセルボタンなどが表示されている。また、このとき、構成員Bの構成員端末11bには、例えば
図6に示されるように、構成員端末11bの表示画面上に、決済がペンディング状態であることを示す待機画面が表示される。
図6は、決済権限のない構成員端末に表示されるペンディング画面の一例を模式的に示す。
図6の構成員Bの構成員端末11bには、待機画面21bが表示されており、構成員Bに、決済ペンディング状態であることを知らせている。構成員Aは、決済を承諾すると、例えば
図5に示されているような承諾ボタン22aを押し、確認のうえ、構成員端末11aを用いて管理装置12に決済承認を送信する(S115)。
【0037】
管理装置12は、構成員端末11aから決済承認を受信すると、決済処理に付し(S116)、決済処理結果を決済端末15に送信する(S117)。
【0038】
決済処理結果を受信した決済端末15は、構成員Bの構成員端末11bに決済完了を送信する(S118)。
【0039】
本発明の実施態様にかかる上記例では、家族カードを想定しているが、本発明においては、前記決済用カードが、企業における社員証カードであるのが好ましく、上記実施態様を前記社員証カードの家族用カードとして適用するのが、複数の所属組織(例えば会社と家族)において、より体系的かつより効率的に決済を行うことができるのみならず、決済情報の管理運用についてもより適切かつより利活用に優れたものとすることができるので、より好ましい。なお、前記社員証カードの家族用カードとして適用する場合、前記所属組織が会社であり、前記第1の構成員番号が社員番号であり、前記第2の構成員番号が、前記第1の構成員番号である社員番号に、家族であることを示す枝番号等の家族識別情報を末尾に付してなる番号等であることが好適な例として挙げられる。
【0040】
前記決済の決裁のフローについてより具体的に説明するが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
図5は、管理装置12における決済の決裁フローチャートを模式的に示す。
【0041】
管理装置は、決済を申請する申請者の構成員端末から構成員番号とともに決済要求を受信すると(S201)、決済要求の内容をチェックする(S202)。チェックの結果、問題があった場合には、決済エラー表示を構成員端末に送信する(S208)。チェックの結果、問題がなかった場合には、構成員番号から申請者の決済権限の有無を確認する(S203)。申請者が決済権限を有していた場合には、決済処理を実施する(S207)。また、申請者が決済権限を有していなかった場合には、申請者の構成員端末に対し、決済ペンディング表示を送信し(S204)、決済権限者の構成員番号から決済権限者の連絡先(アドレス)を抽出し、決済権限者の構成員端末に対し、決済にかかる決裁要求を送信する(S205)。
【0042】
管理装置は、決済権限者の構成員端末から決裁承認又は否認を受信すると(S206)、決済が承認された場合には、決済処理を実行し(S207)、否認された場合には、決済エラー表示を申請者の構成員端末に送信する(S208)。
【0043】
また、本発明においては、ブロックチェーンを好適に用いることができる。以下、好適に用いられるブロックチェーンについて説明する。本発明においては、ブロックは、決済に関する取引情報を含む取引データベースとして機能する。具体的には、各ブロックは、ダイジェストデータ及び取引に関する情報であるトランザクションのリストを含む。ダイジェストデータは、1つ前のブロックから算出された新たなハッシュ値を含む。すなわち、
図11に示すように、ブロックが1つ前のブロックに含まれる情報から算出されたハッシュ値を含むことによって、各ブロックがチェーンのように繋がった状態で取引データベース(ブロックチェーン)として記憶される。取引履歴データベースは、サーバーのみにて管理されるのではなく、各端末等においても検証及び追加される。
【0044】
トランザクションは、ポイントやデジタル通貨等の交換を記録するデータである。トランザクションは、インプット情報とアウトプット情報とを含む。インプット情報は、交換元となる利用者が取引対象となるポイントやデジタル通貨等の交換を受けたときのトランザクションのアウトプット情報(トランザクションを特定する識別情報(トランザクションのハッシュ値や配列番号等))と、利用者がそのポイントやデジタル通貨等を所有することを証明するための情報(当該アウトプットを使用する条件を満たすスクリプト等)を含む。アウトプット情報は、交換されたポイントやデジタル通貨等の種類及び数、交換先を特定するアドレスにおいて交換された貨幣やポイント等を使用するためのスクリプト等の情報を含む。
【0045】
図12は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションの構成の一例を示す。ポイントやデジタル通貨等は、取引履歴、すなわち、ポイントやデジタル通貨等が今まで経てきた取引のまとまりとして表現される。それぞれのトランザクション(ポイントやデジタル通貨等の取引)では、前のトランザクションのハッシュ値や、新たな所有者の公開鍵を含み、元の所有者の暗号鍵によってデジタル署名されている。全てのトランザクションに関する情報は、P2Pネットワーク全体で共有される。このようにトランザクションを表現することで、元の所有者の許可なく、通貨等を本人以外が勝手に譲渡することはできず、また、第三者は、通貨の譲渡を客観的に確認できるといった利点を有する。
【0046】
図13は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのデータ構造の一例を示す。トランザクションのデータ構造は、「出力(出金するポイントやデジタル通貨等)」と、「入力(入金に用いるポイントやデジタル通貨等)」とを有している。送金には、相手に渡すポイントやデジタル通貨等及び宛先(アドレス)が必要であるが、それらを表現したものが出力である。自分に宛てられたポイントやデジタル通貨等を使うか、又は誰かに送金するためには、過去のトランザクションの出力を参照しなければならず、それが今回のトランザクションにおける入力に相当する。一つのトランザクションにおいて、出力および入力はそれぞれ複数指定できる。任意の額の送金を行うためには、過去の自分宛のトランザクションの出力を集め、これから行う取引の入力として指定する必要がある。
【0047】
図14は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのスクリプトの一例を示す。
図14のポイントやデジタル通貨等では、スクリプトによって、入力元のアドレス及び出力元のアドレスを含むトランザクションが記述される。同図に示したトランザクションは、過去に利用者から自分宛に送金されたポイントやデジタル通貨等を用いて、他の利用者宛てに所定の額面のポイントやデジタル通貨等を送金することを意味している。トランザクションには、そのトランザクション固有のトランザクション識別子が付されており、通常、トランザクションのハッシュ値が用いられる。「OutputScript」には複数の出力が指定できるところ、「出力2」は、入力のデジタル署名を検証する通常の記述であるのに対し、「出力1」は、バイト配列を付加するための記述である。スクリプトでは、「OP_RETURN」というコードが用意されており、これは、一般的なプログラミングのreturnと同様、そこに来るとスクリプトをストップし、その出力の参照を許さない、とするものである。そして、「OP_RETURN」に続き、「OP_PUSHDATA」を用いてバイト配列を付加すれば、デジタル署名に悪影響を及ぼすことなく、「出力1」をバイト配列の記述欄として利用することができる。なお、「OP_PUSHDATA」を用いて付加できるバイト配列のバイト数には上限がある関係上、ファイルについてはハッシュ値を用い、テキストメッセージについては上限値を超えないことが条件となる。
【0048】
上記のように構成することで、所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置であって、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者として記憶している第2の記憶手段を有する前記管理装置を、前記第1の構成員から前記決済の申請を受け付けた後、前記第2の構成員から前記決済の決裁を受け付けるまで、前記申請をペンディング状態とする手段として機能させることができる。また、所属組織に属する第1の構成員が決済するための管理装置と、前記第1の構成員の第1の構成員端末と、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員端末とが、通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムにおいて、前記第1の構成員の第1の構成員番号と前記所属組織の所属組織識別情報とを記憶している第1の記憶手段、及び前記第1の構成員番号に紐付けて、前記所属組織に属し、かつ前記第1の構成員とは異なる第2の構成員の第2の構成員番号を、前記決済の決裁権限者として記憶している第2の記憶手段を有している管理装置を、前記第1の構成員端末から前記決済の申請を受信した後、前記第2の構成員端末に対し、前記決済の決裁要求を送信し、ついで前記第2の構成員端末から前記決済の決裁情報を受信するまで、前記申請をペンディング状態とする手段として機能させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の管理装置、管理方法及び管理システムは、各種決済に有用である。
【符号の説明】
【0050】
10 所属組織の管理サーバー
11 構成員端末
11a 構成員Aの構成員端末
11b 構成員Bの構成員端末
12 管理装置
15 店舗等の支払先の決済端末
18 通信回線
21a 決裁要求画面
21b 待機画面
22a 承諾ボタン