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特許7297509駆動軸なしのはずみ式アキュムレータ機械およびはずみ式アキュムレータ機械を運転する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】駆動軸なしのはずみ式アキュムレータ機械およびはずみ式アキュムレータ機械を運転する方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 7/02 20060101AFI20230619BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20230619BHJP
   H02K 5/173 20060101ALI20230619BHJP
   H02J 15/00 20060101ALI20230619BHJP
   H02K 5/16 20060101ALN20230619BHJP
【FI】
H02K7/02
H02K11/215
H02K5/173 A
H02J15/00 A
H02K5/16 A
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019080159
(22)【出願日】2019-04-19
(65)【公開番号】P2019193560
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-12-27
(31)【優先権主張番号】10 2018 206 043.6
(32)【優先日】2018-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー シュミット
(72)【発明者】
【氏名】フランク カウフマン
(72)【発明者】
【氏名】ローラント ケラー
(72)【発明者】
【氏名】トアステン キューベアト
【審査官】尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-531452(JP,A)
【文献】実開昭55-012712(JP,U)
【文献】特開平09-163508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 7/00- 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
はずみ式アキュムレータ機械(10)であって、
円筒形のハウジング(11)と、
前記ハウジングの軸方向の全長にわたって延びる軸(12)と、
前記はずみ式アキュムレータ機械(10)内に運動エネルギを蓄積すべく、前記軸(12)を駆動するように配置されている電気機械(14,15)と、
前記ハウジング(11)内で前記軸(12)に取り付けられるはずみ質量体(16)と
を備え、
前記軸(12)は、前記はずみ質量体(16)を貫通しており、
前記電気機械(14;15)、前記はずみ質量体(16)、および前記軸(12)は、前記ハウジング(11)内にカプセル化されており、前記軸(12)および前記はずみ質量体(16)は、前記ハウジング(11)の外からアクセス不能である、
はずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項2】
前記電気機械(14,15)のロータ(14)は、前記はずみ質量体(16)の横で前記軸(12)に取り付けられている、請求項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項3】
前記はずみ質量体(16)は、リング形の取り付け装置(17)により前記軸(12)にクランプされている、請求項または記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項4】
軸受(13)をさらに備え、
前記軸受(13)は、前記軸(12)の端部を前記ハウジング(11)の軸受キャップ(111,112)において支持するように構成されている、
請求項1からまでのいずれか1項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項5】
前記軸受(13)は、セラミックの転動体を有するハイブリッド軸受として構成されており、かつ
前記軸受キャップ(111,112)内に、前記ハウジング(11)の外から前記セラミックの転動体に潤滑剤を供給する通路(131,132)が配置されている、
請求項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項6】
前記軸受(13)の各々に設けられた古い潤滑剤を収容するリザーバ(135,136)をさらに備える、請求項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項7】
前記電気機械(14,15)のステータ(15)に対して相対的な前記軸(12)のポジションを検出するとともに、検出した前記ポジションを、前記電気機械(14,15)を制御する制御装置(20)に出力する機械トランスデューサ(18)をさらに備える、請求項1からまでのいずれか1項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項8】
前記電気機械(14,15)は、液冷式の永久励磁式の同期モータとして構成されているか、または
前記電気機械(14,15)は、非同期モータとして構成されているか、または
前記電気機械(14,15)は、自然対流により冷却される永久励磁式のサーボモータとして構成されている、
請求項1からまでのいずれか1項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)。
【請求項9】
請求項1からまでのいずれか1項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)と、
前記はずみ式アキュムレータ機械(10)の前記電気機械(14,15)に好適な電流(I1)を供給するインバータ(30)と、
前記電流(I1)を制御するように構成されている制御装置(20)と、
を備え、
前記はずみ式アキュムレータ機械(10)内に電気エネルギを蓄積するか、または前記はずみ式アキュムレータ機械(10)内に蓄積した前記電気エネルギを直流電圧中間回路(40)に放出する、
システム(1)。
【請求項10】
前記システム(1)は、車両または産業設備の搬送システム内に組み込まれているか、またはプラスチック機械および/もしくは包装機械内またはプレス用途に組み込まれている、請求項記載のシステム(1)。
【請求項11】
請求項1からまでのいずれか1項記載のはずみ式アキュムレータ機械(10)が接続されている直流電圧中間回路(40)を介して電気的な消費器へ供給を行う方法であって、前記はずみ式アキュムレータ機械(10)は、電気的な消費器としての負荷(50)が要求する電力に応じて、電気エネルギを前記直流電圧中間回路(40)に給電するか、または前記直流電圧中間回路(40)から受電する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はずみ式アキュムレータ機械およびはずみ式アキュムレータ機械を運転する方法に関する。
【0002】
その要素が少なくとも1つの駆動装置により動かされる電気機械は、その要素のためになすべき駆動作業に応じて時間的に変動する所要エネルギを有している。これにより、電気機械により必要に応じてエネルギ供給元からの電力が要求される。あるいは、電気機械により電力が、エネルギ供給元またはエネルギアキュムレータに放出され得る。要素の運動が加速されるべきときは、電気機械は、一時的に高められた所要エネルギを有する。要素の運動が減速されるべきときは、電気機械は、一時的にエネルギをエネルギアキュムレータに給電することができる。電気機械は、駆動装置として、例えば、ロータがステータに対して相対的に可動である少なくとも1つの回転機械または直動機械を有している。
【0003】
これにより、電気機械の運転時、交番する加減速により、または産業プロセスにおけるその時々で異なる電力要求により負荷ピークが発生する。負荷ピークは、対応する電気エネルギ供給ネットワークに接続されているすべての電気的な消費器に対して、電圧変動を引き起こす。これにより引き起こされる変動するネットワーク電力は、例えば周期的に正逆の潮流を示すことがあり、部分的に極めて高い過負荷因子を有している。
【0004】
これに対する対策として、電気機械に直流電圧中間回路を介して電気エネルギを供給することが可能である。直流電圧中間回路内には、所定量のエネルギが、負荷ピークをカバーすべく、一時的に蓄えられている。直流電圧中間回路用のエネルギアキュムレータとして、コンデンサあるいはバッファキャパシタまたは例えば独国特許出願公開第102010023536号明細書に記載されているようなはずみ質量体式アキュムレータが公知である。
【0005】
現在、はずみ質量体式アキュムレータは、実に多くの場所を取り、回転する部材に基づく受傷に対する防護に関して高コストに構成されねばならない。公知の解決手段の別の欠点は、はずみ質量体式アキュムレータの構造空間および組み込みが、はずみ質量体および駆動軸により制限されてしまっていることである。
【0006】
それゆえ本発明の課題は、前述の問題を解決し得るはずみ式アキュムレータ機械およびはずみ式アキュムレータ機械を運転する方法を提供することである。特に、ネットワーク接続電力の補整を達成すべく、はずみ式アキュムレータ機械のためのコンパクトで、確実な、しかもそれぞれの用途にフレキシブルにかつ手間なく適合可能であって、なおかつこれにより低コストの構造形式を実現するはずみ式アキュムレータ機械およびはずみ式アキュムレータ機械を運転する方法を提供することである。
【0007】
上記課題は、請求項1記載のはずみ式アキュムレータ機械により解決される。はずみ式アキュムレータ機械は、ハウジングと、軸と、はずみ式アキュムレータ機械内に運動エネルギを蓄積すべく、軸を駆動するように配置されている電気機械と、を備え、電気機械および軸は、ハウジング内にカプセル化されており、軸は、ハウジングの外からアクセス不能である。
【0008】
はずみ式アキュムレータ機械は、外部のはずみ質量体が存在せず、外部へ案内される駆動軸も存在しないように設計され、構成されている。外部の駆動軸をなくしたことで、はずみ式アキュムレータ機械のモータを、直接、軸受あるいは軸受シールドを土台にして鉛直に置く可能性が生じる。その結果として、はずみ式アキュムレータ機械の、構造空間および組み込みに関して最適化された構造あるいは設置が達成される。はずみ式アキュムレータ機械の別の利点は、はずみ式アキュムレータ機械が問題なくそれぞれの用途に適合可能であるので、はずみ式アキュムレータ機械のための複雑でない配置転換にある。
【0009】
さらにこれに加えて、外部の駆動軸をなくしたことと、これにより可能なはずみ式アキュムレータ機械のカプセル化とにより、より高いIP保護等級が実現可能であり、塵埃および/または液体に対するはずみ式アキュムレータ機械のより高い封止が保証される。
【0010】
はずみ式アキュムレータ機械は、ネットワーク中のピーク電力を低減し、接続電力を最小化することができる。さらにはずみ式アキュムレータ機械は、ネットワーク接続電力の補整をもたらすことに寄与する。加えてはずみ式アキュムレータ機械によりネットワーク異常用のネットワーク異常バッファリングが可能である。
【0011】
はずみ式アキュムレータ機械の上述の特性は、機械の製造および運転に関してコスト面での利点を提供する。さらにこれに加えて、この場合、はずみ式アキュムレータ機械の軸の軸受の相応の構成により、はずみ式アキュムレータ機械の寿命を最大化すべく、はずみ式アキュムレータ機械の摩耗を最適化することができる。
【0012】
はずみ式アキュムレータ機械の別の有利な構成は、従属請求項に記載されている。
【0013】
一実施例によれば、はずみ式アキュムレータ機械は、加えて、はずみ質量体を備え、はずみ質量体は、ハウジング内で軸に取り付けられている。
【0014】
別の一実施例によれば、電気機械のロータは、はずみ質量体の横で軸に取り付けられている。はずみ質量体は、リング形の取り付け装置により軸にクランプされていると、有利である。
【0015】
場合によっては、加えて、軸受が設けられており、軸受は、軸の端部をハウジングの軸受キャップにおいて支持するように構成されている。
【0016】
軸受は、セラミックの転動体を有するハイブリッド軸受として構成されており、軸受キャップ内に、ハウジングの外からセラミックの転動体に潤滑剤を供給する通路が配置されていることが可能である。この場合、加えて、軸受の各々に古い潤滑剤を収容するリザーバが設けられていてもよい。
【0017】
付加的または代替的に、はずみ式アキュムレータ機械は、加えて、電気機械のステータに対して相対的な軸のポジションを検出するとともに、検出したポジションを、電気機械を制御する制御装置に出力する機械トランスデューサを備えている。
【0018】
電気機械は、液冷式の永久励磁式の同期モータとして構成されているか、または電気機械は、非同期モータとして、または電気機械は、自然対流により冷却される永久励磁式のサーボモータとして構成されていることが可能である。
【0019】
前述のはずみ式アキュムレータ機械は、システムの一部であってもよく、システムは、加えて、はずみ式アキュムレータ機械の電気機械に好適な電流を供給するインバータと、電流を制御するように構成されている制御装置と、を備え、はずみ式アキュムレータ機械内に電気エネルギを蓄積するか、またははずみ式アキュムレータ機械内に蓄積した電気エネルギを直流電圧中間回路に放出する。
【0020】
システムは、車両または産業設備の搬送システム内に組み込まれていてもよい。
【0021】
前述の課題は、加えて、請求項12記載の、直流電圧中間回路を介して電気的な消費器へ供給を行う方法により解決される。直流電圧中間回路内には、前述のはずみ式アキュムレータ機械が接続されており、はずみ式アキュムレータ機械は、電気的な消費器としての負荷が要求する電力に応じて、電気エネルギを直流電圧中間回路に給電するか、または直流電圧中間回路から受電する。
【0022】
本方法は、はずみ式アキュムレータ機械との関連で前述したのと同じ利点を達成する。
【0023】
本発明の別の可能な実施は、前述の、または以下に実施例に関して説明する複数の特徴または実施の形態の、明示的には記載していない組み合わせも包含する。その際、当業者は、個々の態様を改良または補足として本発明のそれぞれの基本形態に付加することができる。
【0024】
以下に本発明について、添付の図面を参照しながら実施例を基に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1の実施例によるはずみ式アキュムレータ機械を備えるシステムの、簡略化した概略図である。
図2】第1の実施例によるはずみ式アキュムレータの任意選択的なはずみ質量体用の取り付け装置を示す図である。
図3】第1の実施例によるはずみ式アキュムレータの任意選択的なはずみ質量体用の取り付け装置を示す別の図である。
図4】第2の実施例による直流電圧中間回路内でのはずみ式アキュムレータの接続を著しく簡略化して示すブロック線図である。
【0026】
図中、同じまたは機能同一の要素には、特に断りのない限り、同じ符号を付した。
【0027】
図1は、はずみ式アキュムレータ機械10と、はずみ式アキュムレータ機械10の電気機械を制御するように設けられ、かつ構成されている制御装置20とを備えるシステム1を示している。はずみ式アキュムレータ機械10には、制御装置20の制御下でインバータ30から電流I1が供給されるか、またははずみ式アキュムレータ機械10は、インバータに電流I2を給電することができる。
【0028】
はずみ式アキュムレータ機械10と、制御装置20と、インバータ30とを備えるシステム1は、駆動システムのために使用可能であり、駆動システムは、例えばプレス設備および/またはプレストランスファおよび/または工作機械および/またはプラスチック機械および/または取り扱いシステム(ハンドリングシステムともいう)において、ネットワーク側のピーク電力低減用のエネルギマネジメントならびに/またはネットワーク異常バッファリング用のエネルギマネジメントとともに使用可能である。
【0029】
図1のはずみ式アキュムレータ機械10は、ハウジング11と、軸12と、軸12をハウジング11において支持する軸受13と、ロータ14と、ステータ15と、機械トランスデューサ18とを備えている。任意選択的には、はずみ質量体16、およびはずみ質量体16用の取り付け装置17も存在している。
【0030】
ハウジング11は、軸受13用の軸受キャップ111,112、軸12用のカバー要素113,114およびキャップ115,116とともに、はずみ式アキュムレータ機械10を外部に対して閉鎖している。これにより、はずみ式アキュムレータ機械10は、外部のはずみ質量体を備えておらず、外部へ案内される駆動軸も備えていない。これにより、はずみ式アキュムレータ機械10の外には、回転する部材、例えば軸12や、回転する質量体が存在していない。電気機械14,15および軸12は、ハウジング11内にカプセル化されており、軸12は、ハウジング11の外からアクセス不能である。結果として、受傷に対する防護として回転する部材または質量体を相応にカバーする防護手段も不要である。これにより、加えて、外部に位置するはずみ質量体もしくは軸またはそれらのカバーによって、はずみ式アキュムレータ機械10の構造空間および組み込みが制限されてしまわないという利点が得られる。
【0031】
軸12は、その両端部において軸受13により回転軸線121回りに回転可能に支持されている。軸受13内には、転動体が設けられており、転動体は、潤滑剤、例えばグリースまたはオイル等の中で可動である。転動体は、特に玉として構成されている。特に軸受13は、セラミックからなる転動体を有するハイブリッド軸受として構成されている。軸受13がハイブリッド軸受である場合、軸12の両端部において、軸受キャップ111,112内に通路131,132が設けられている。通路131,132は、はずみ式アキュムレータ機械10の外部でニップル133,134により閉鎖可能である。通路131,132は、その他方の端部において軸受13の転動体の近くで開口している。これにより通路131,132は、それぞれ、潤滑剤を供給すべく、軸受13に連通している。而して通路131,132は、それぞれの軸受13用の潤滑剤の再潤滑可能性を保証している。これにより軸受13、ひいてははずみ式アキュムレータ機械10の耐用時間は、最大化できる。加えて各軸受13の近くに古い潤滑剤用のリザーバ135,136が設けられている。これにより保守インターバルは、最大化できる。
【0032】
軸12の両端部において、軸受キャップ111,112内に通路131,132が設けられている。通路131,132は、はずみ式アキュムレータ機械10の外部でニップル133,134により閉鎖可能である。通路131,132は、それぞれ、軸受13に連通しており、而してそれぞれの軸受13用の潤滑剤の再潤滑可能性を保証している。加えて各軸受13の近くに古い潤滑剤用のリザーバ135,136が設けられている。
【0033】
軸12には、ロータ14およびはずみ質量体16が相対回動不能に取り付けられている。加えてロータ14は、ハウジング11に不動に配置されるステータ15に対して相対的に回転可能である。このためにステータ15とロータ14との間には、空隙が存在しており、その結果、ステータ15に電流I1またはI2が流れるとき、ロータ14とステータ15とは、互いに相対的に可動である。電流I1またはI2は、機械電流と称呼してもよい。ロータ14とステータ15とは、はずみ式アキュムレータ機械10の電気機械14,15を形成している。
【0034】
ステータ15は、電気機械14,15のモータ巻線あるいはジェネレータ巻線として構成されている。ステータ15は、巻回ヘッド151と、電流I1を電気機械14,15のモータ巻線もしくはジェネレータ巻線またはステータ15に給電したり、電流I2を放出したりする、ハウジング11から外部へ案内される電流接続部152とを有している。ステータ15は、標準化された巻線として構成されていてもよい。
【0035】
ロータ14は、同期型として構成されていても、非同期型として構成されていてもよい。特にロータ14は、少なくとも1つの永久磁石を有している。ロータ14は、軸受キャップ111,112と、軸受キャップ111,112内にそれぞれ設けられた軸受13とが、ハウジング11の両端部に配置されているように、回転可能に支持される軸12に取着されている。軸12は、ロータ14を軸支するためだけに用いられ、付加的な駆動機能、例えば外部へのトルク伝達機能を有しない。これにより軸12は、回転軸線121方向で、ロータ14が、それぞれの軸受キャップ111,112内に装入された両軸受13を介して受けられ、ひいては軸方向でも半径方向でも支持されるだけの長さで構成されている。
【0036】
ロータ14は、ロータ14の質量m1および/または軸12の半径方向でのロータ14の直径D1および/または軸12の軸方向でのロータ14の幅B1に基づいて、所定の質量慣性モーメントJ1を有している。ロータ14は、はずみ式アキュムレータ機械10のはずみ質量体を形成している。任意選択的に付加的に存在するはずみ質量体16あるいは質量m2は、軸12の半径方向での直径D2と、所定の質量慣性モーメントJ2とを有している。
【0037】
軸12の半径方向でのロータ14の直径D1が大きくなればなるほど、かつ/またはロータ14の質量m1が大きければ大きいほど、質量慣性モーメントJ1は大きくなる。軸12の半径方向でのはずみ質量体16の直径D2が大きくなればなるほど、かつ/またははずみ質量体16の質量m2が大きければ大きいほど、任意選択的なはずみ質量体16の質量慣性モーメントJ2は大きくなる。
【0038】
軸受13および軸受キャップ111,112は、軸12を支持するように設計されており、軸12には、ロータ14、場合によってははずみ質量体16、および機械トランスデューサ18が取り付けられている。機械トランスデューサ18の質量は、通常、ロータ14の質量m1および/または任意選択的に存在するはずみ質量体16の質量m2と比較して無視できる程度である。これにより軸受13は、はずみ式アキュムレータ機械10のシステム全体に合わせて設計されている。この場合、軸受13は、任意選択的に、高い連続運転回転数n_D、例えば軸12へのロータ14の組み付け方法に応じて毎分6000回転以上の範囲の回転数用に設計されている。
【0039】
はずみ式アキュムレータ機械10内に蓄積される電気エネルギEは、
E=1/2×(J1+J2)×w・・・(1)
として算出される。ここで、wは、軸11あるいはメカトロニック運動エネルギアキュムレータ10の回転速度である。必要に応じて、はずみ式アキュムレータ機械10は、その都度、必要とされる大きさに構成され得る。例えばロータ14は、0.31kg・mの質量慣性モーメントJ1を有し、はずみ質量体16は、0.435kg・mの質量慣性モーメントJ2を有していることができ、このことから、0.746kg・mの総質量慣性モーメントJgesが生じる。例えば毎分6000回転という平均回転数時、はずみ式アキュムレータ機械10内に蓄積される電気エネルギEは、147kWsと算出される。寸法、例えばロータ14の半径もしくは直径D1または軸線121方向の幅B1およびはずみ質量体16の半径もしくは直径D2または軸線121方向の幅ならびにロータ14の質量およびはずみ質量体16の質量次第で、質量慣性モーメントJ1,J2の別の値が生じる。
【0040】
はずみ質量体が存在しなければ、質量慣性モーメントJ2は、0である。この場合、軸12は、回転軸線121方向で、機械10においてはずみ質量体16のために必要とされる構造長さの分だけ短縮されてもよい。
【0041】
総慣性を大幅に高めることで、平均回転数nは、軸受寿命の延長に有利になるように低下される。
【0042】
できる限り大きなエネルギを蓄積するには、ロータ14は、できる限り高い質量慣性モーメントJ1、つまり大きな直径D1および重い構成を有している。任意選択的には、ロータ14の質量慣性モーメントJ1をさらに高めるべく、ロータ内部にさらに付加的な質量慣性モーメントあるいは質量が付加されてもよい。
【0043】
はずみ式アキュムレータ機械10の上述の構造に基づいて、はずみ式アキュムレータ機械10、ひいてはその電気機械は、軸受キャップ111,112に関して鉛直に置いても、水平に置いてもよい。しかし、はずみ式アキュムレータ機械10は、これらの置き方に限定されるものではなく、あらゆる別の組み付け位置を取ることができる。
【0044】
回転速度wは、機械トランスデューサ18の検出結果を用いて求めることができる。このために機械トランスデューサ18は、ステータ15に対して相対的なロータ14のポジションを検出し、その検出結果を制御装置20に出力する。制御装置20は、ロータ14のポジションを軸12の回転数nおよび位置あるいはポジションの開ループ制御または閉ループ制御に利用可能である。機械トランスデューサ18は、図1の例では、独立した構成群としてはずみ式アキュムレータ機械10内に組み込まれている。
【0045】
このために機械トランスデューサ18は、プリント回路板を有していることができ、プリント回路板には、電気機械1の運転中、検出可能あるいは測定可能な物理量を検出するセンサシステムが配置されている。この種の物理量の例は、ステータ15に対して相対的な軸12あるいはロータ14のポジション、軸12あるいはロータ14により実施される、軸12の回転軸線121回りの回転の数N等である。このために機械トランスデューサ18は、ポジションセンサ181および制御ユニット182を有している。ポジションセンサ181により、例えば軸12に結合された磁石185が走査される。ここから得られた物理量は、軸12のポジションとして制御ユニット182のメモリ内に記憶される。走査は、連続的に、特に機械トランスデューサ18の連続的な検出により、つまり中断なくまたは常時実施されるか、または所定の走査率で実施される。この走査率は、走査あるいは検出が特にリアルタイムに実施され、これにより常時の走査あるいは検出と見えるように選択されていてもよい。
【0046】
機械トランスデューサ18および/またはその制御ユニット182の少なくとも一部は、ソフトウェアを有して構成可能である。制御ユニット182は、ソフトウェアの実行のために中央の処理ユニット(CPU)と、少なくとも1つの作業メモリとを有している。制御ユニット182の別のメモリ内には、検出した物理量と、任意選択的には、以下にさらに詳しく説明する評価結果とを、少なくとも一時的に記憶させておくことができる。加えて制御ユニット182は、電気機械14,15の制御装置20に接続可能である。これにより制御ユニット182と、制御ユニット182の上位の制御装置20とは、データ180、例えば検出した物理量および任意選択的に評価結果を交換することができる。
【0047】
同じく制御装置20の制御は、連続的に、特に機械トランスデューサ18の連続的な検出により、つまり中断なくまたは常時実施されるか、または所定の走査率で実施される。この走査率は、制御が特にリアルタイムに実施されるように選択されていてもよい。
【0048】
図1の例では、はずみ質量体16は、回転軸線121方向で取り付け装置17により軸方向でクランプされている。このとき、ロータ14は、軸肩部に押し付けられ、ひいては軸方向でクランプされている。加えて、はずみ質量体16は、取り付け装置17に押し付けられる。
【0049】
図2は、取り付け装置17をより詳しく示している。取り付け装置17は、軸12に組み付けられている(より正確にいえば、クランプされている)クランプリング171を有している。加えて歯車172が、軸12に組み付けられ、軸受シールド173に固定されている。クランプリング171は、歯車172の内径部に設けられた切欠き1721内に収容されている。クランプリング171は、歯車172の切欠き内に軸受シールド173と、取り付け装置17の取り付け要素174とにより固定されている。歯車172は、多数の歯1722を有している。図2では、見やすくするために、歯1722のすべてに符号を付すことはしていない。歯車172は、例えばその歯1722でもって軸受キャップ112内に係合する。
【0050】
図3にさらに詳しく示すように、クランプリング171は、ディスククラウンとして構成されている。ディスククラウンは、その外縁に多数のノッチ部1711を有し、ノッチ部1711は、それぞれクランプリング171の半径方向で配置され、かつ方向付けられている。ノッチ部1711は、それぞれクランプリング171の周回りに等間隔に配置されている。加えてクランプリング171は、その内縁に多数のノッチ部1712を有し、ノッチ部1712は、同じくそれぞれクランプリング171の半径方向で配置され、かつ方向付けられている。ノッチ部1712は、それぞれクランプリング171の周回りに等間隔に配置されている。ノッチ部1711,1712についても、図2では、見やすくするために、そのすべてに符号を付すことはしていない。クランプリング171の外縁に設けられたノッチ部1711の列は、クランプリング171の内縁に設けられたノッチ部1712の列に対してクランプリング171の周方向でずらされている。これによりクランプリング171は、図3に看取可能であるように、複数の中空歯をチェーン状に結合して1つのリングを形成した結合体、または中空歯付きリング形状を呈している。
【0051】
クランプリング171は、クランプリング171を軸12に組み付けたとき、周全体に沿って、図3に太字のブロック矢印として示す軸12の回転軸線121に向かう半径方向の力Fを及ぼすように、軸12に対して相対的に寸法設定されている。加えてクランプリング171により、軸12の周全体に沿って、図3に太字のブロック矢印として示す横方向力Fが、軸12に及ぼされる。横方向力Fは、半径方向の力Fに対して横方向に作用する。
【0052】
はずみ質量体16を設けるべきとき、取り付け装置17は、上述の形式で半径方向および軸方向のクランプを実現し、これにより、軸12へのはずみ質量体16の簡単な組み付けあるいは軸12からのはずみ質量体16の簡単な取り外しを実現する。
【0053】
上述の構造により、このはずみ式アキュムレータ機械10は、極めて頑強であり、あるいは摩耗に対して抵抗性を有している。
【0054】
図4は、第2の実施例において、負荷50をエネルギ供給ネットワーク5に接続して運転したとき、ネットワーク接続電力を補整し、ネットワーク中のピーク電力を低減し、かつ電気機械14,15の接続電力を最小化する閉ループ制御でのはずみ式アキュムレータ機械10の使用を示している。加えてネットワーク異常用のネットワーク異常バッファリングが実施され得る。
【0055】
このために、はずみ式アキュムレータ機械10は、直流電圧中間回路40において運転されている。直流電圧中間回路40は、整流器7を介してエネルギ供給ネットワーク5に接続されている。直流電圧中間回路40内には、電気エネルギを蓄積するバッファコンデンサ41が設けられている。はずみ式アキュムレータ機械10のステータ15は、前述のように、制御装置20による駆動制御に応じて、電流I1としての電気エネルギを直流電圧中間回路40から受電したり、電流I2を直流電圧中間回路40に給電したりする。電流I1は、インバータ30により電気機械14,15の運転に好適であるように逆変換されている。加えて負荷50は、場合によっては図示しないインバータを介して、電流I3を直流電圧中間回路40から受電する。電流I3は、負荷50の運転状態に応じて変動する。はずみ式アキュムレータ機械10および負荷50は、電気エネルギをエネルギ供給ネットワーク5から受電しているとき、エネルギ供給ネットワーク5における電気的な消費器である。
【0056】
制御装置20は、負荷50の負荷プロフィールあるいは負荷50により要求される電流I3を利用して、中間アキュムレータ40から取り出される電力、ひいてはエネルギ供給ネットワーク5から受電される電力が略一定であるように、はずみ式アキュムレータ機械10を制御する。
【0057】
このために制御装置20は、本実施例では、負荷50の目下の電力データ55を受け取り、これにより、はずみ式アキュムレータ機械10の制御のための目標値25を算出する。これにより制御装置20は、はずみ式アキュムレータ機械10の電力制御のための目標値入力を実行する。負荷50および/またははずみ式アキュムレータ機械10の目下の電力データは、特に図1の機械トランスデューサ18を用いた軸12の回転速度wおよび/またはステータ15の入力電力および/またはステータ15の出力電力および/または負荷50の軸の回転速度wおよび/または負荷50の入力電力から求めることができる。
【0058】
その結果、負荷50は、負荷ピーク時、特に負荷50の急加速または全負荷時、電気エネルギを中間アキュムレータ40から、かつ/またははずみ式アキュムレータ機械10の運動エネルギを電流I2として受電する。この場合、はずみ式アキュムレータ機械10の軸12、ひいては電気機械14,15および任意選択的に存在するはずみ質量体16は、減速される。
【0059】
これに対して負荷50が、電流I3としての電気エネルギを中間アキュムレータ40から、例えば制動時またはアイドリング中、受電しないとき、または部分負荷時、僅かしか受電しないとき、中間アキュムレータ40からのエネルギは、はずみ式アキュムレータ機械10に電流I1として放出され得る。この場合、はずみ式アキュムレータ機械10の軸12、ひいては電気機械14,15および任意選択的に存在するはずみ質量体16は、加速される。
【0060】
エネルギ供給ネットワーク5の異常時、はずみ式アキュムレータ機械10によりネットワーク異常バッファリングが実施され得る。この場合、負荷50は、はずみ式アキュムレータ機械10からの電流I2としての電気エネルギのみを受電する。
【0061】
これにより、制御装置20による駆動制御に応じて、はずみ式アキュムレータ機械10によりエネルギが吸収または放出される。エネルギの吸収または放出、より正確にいえば、エネルギの吸収量または放出量は、用途における需要に合わされる。
【0062】
その際、はずみ式アキュムレータ機械10は、前述のように、極めてコンパクトで、頑強な、しかもフレキシブルに組み付け可能であって、なおかつ簡単な構造を有している。
【0063】
第3の実施例によれば、電気機械14,15は、液冷式の永久励磁式の同期モータとして構成されている。
【0064】
ここでは、電気機械14,15は、ステータ15の外周、つまりハウジング11とステータ15との間に、電気機械14,15を冷却する冷却装置を有し、冷却装置は、冷却ジャケットおよび/または少なくとも1つの冷却管として構成されている。冷却装置は、電気機械14,15が過熱しないように、運転中、電気機械14,15を冷却することができる。冷却装置には、例えば螺旋溝が設けられており、螺旋溝は、冷却剤、例えば冷却液、特にオイル、水等、または冷却ガス、特に空気等をハウジング11とステータ15との間において案内する。付加的または代替的に、ハウジング11とステータ15との間に、空気の対流があるようにしてもよい。冷却のために、冷却ジャケット内には、加えて漏れ溝が設けられている。漏れ溝は、Oリングにより封止可能である。
【0065】
電気機械14,15の上述の構造形態の場合、ロータ14において複数の永久磁石が1つのスリーブに組み付けられており(特に接着されており)、このスリーブが、軸12へと組み付けられる。
【0066】
一実施変化態様によれば、ロータ14は、軸12にスリーブのステッププレスばめ(Stufenpresverband)により組み付けられていてもよい。ステッププレスばめは、力結合式のプレスばめとして構成されている。ステッププレスばめは、軸12、ひいてはエネルギアキュムレータ10の動作精度に悪影響を及ぼす応力を引き起こさない。
【0067】
その他の点では、このアキュムレータシステム1は、第1の実施例に関連して前述したのと同様に構成され、直流電圧中間回路40において使用可能である。
【0068】
このようにしても、アキュムレータシステム1およびそのはずみ式アキュムレータ機械10の極めてコンパクトで、頑強な、しかも簡単な構造が実現され得る。この場合、液冷は、はずみ式アキュムレータ機械の極めてコンパクトかつ省スペースな囲繞およびカプセル化と、大幅に良好な熱導出とを可能にする。
【0069】
これにより、ユーザのために、囲繞およびカプセル化が、従来の解決手段に比べてはずみ式アキュムレータ機械10の騒音レベルを大幅に低減するという別の大きな利点も生じる。このことは、特に、例えばプラスチック機械または包装機械の場合にそうであるように、機械オペレータがはずみ式アキュムレータ機械の直接的な近傍で作業する用途において有利である。
【0070】
前述の実施例の一変化形において、電気機械14,15は、自然対流により冷却される永久励磁式のサーボモータとして構成されている。
【0071】
第4の実施例によれば、電気機械14,15は、電子式のタイプラベルを有して構成されている。このために制御装置20は、識別ユニットを有し、識別ユニットは、はずみ式アキュムレータ機械10の運転開始中、はずみ式アキュムレータ機械10のタイプ、ひいてははずみ式アキュムレータ機械10の特性を自動的に認識し、これを基にしてはずみ式アキュムレータ機械10の運転を自動的に開始する。
【0072】
第5の実施例によれば、制御装置20は、軸12あるいはロータ15あるいははずみ質量体16の回転数プロフィールに基づいて軸受寿命の算出を行う。こうして、軸受13および/またははずみ式アキュムレータ機械10全体の保守の最良の時点または期間を予め求めることができる。このことは、予知メンテナンスと称呼されることもある。
【0073】
システム1、はずみ式アキュムレータ機械10、およびシステム1および/またははずみ式アキュムレータ機械10により実施される方法のすべての前述の構成は、個別にまたは可能なあらゆる組み合わせで使用可能である。特に前述の実施例のすべての特徴および/または機能は、任意に組み合わせ可能である。付加的に、特に以下の変化形が可能である。
【0074】
図面に示す部材は、略示であり、それらの前述の機能が保証されている限りにおいて、その具体的な構成は、図面に示す形態とは異なっていてもよい。
【0075】
ロータ14がステータ15内に配置されているインナロータ型機械として電気機械14,15が記載されているとしても、電気機械14,15は、択一的に、ロータ14がステータ15の周囲に配置されているアウタロータ型機械として構成することも可能である。
【0076】
電気機械14,15は、制御装置20としてのプログラマブルロジックコントローラ(PLC)により制御可能である。代替的には、電気機械14,15は、制御装置20としてのCNCコントローラ(Computerized Numerical Control=コンピュータ数値制御)により制御可能である。
【0077】
はずみ式アキュムレータ機械10、場合によっては、対応するシステム1を備えるはずみ式アキュムレータ機械10は、駆動システムの少なくとも一部として車両または産業設備の搬送システム内に組み込み可能かつ使用可能である。この場合、産業設備の搬送システムは、空間内での任意の運動を引き起こすシステムと解すべきである。代替的には、はずみ式アキュムレータ機械10、場合によっては、対応するシステム1を備えるはずみ式アキュムレータ機械10が、プラスチック機械および/または包装機械の少なくとも一部として組み込まれているまたは使用されることが可能である。代替的には、はずみ式アキュムレータ機械10、場合によっては、対応するシステム1を備えるはずみ式アキュムレータ機械10が、プレス設備の少なくとも一部あるいは少なくとも部分的にプレス設備の一部であるか、またはプレス設備のために使用されることができる。概してはずみ式アキュムレータ機械10、場合によっては、対応するシステム1を備えるはずみ式アキュムレータ機械10は、大きなネットワーク変動を引き起こすことなく、時の経過中の様々な負荷状態に対応することができるように、エネルギを一時的に蓄積したり、呼び出したりすべきところであればどこでも、使用可能である。
図1
図2
図3
図4