(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】測距装置及び光源の発光診断方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/497 20060101AFI20230619BHJP
G01S 17/894 20200101ALI20230619BHJP
【FI】
G01S7/497
G01S17/894
(21)【出願番号】P 2020088023
(22)【出願日】2020-05-20
【審査請求日】2022-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】501009849
【氏名又は名称】株式会社日立エルジーデータストレージ
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】泉 克彦
(72)【発明者】
【氏名】今井 猛
【審査官】▲高▼場 正光
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-067388(JP,A)
【文献】特開2001-091666(JP,A)
【文献】特開2018-082233(JP,A)
【文献】特開2019-158546(JP,A)
【文献】特開2014-181949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 - G01S 7/51
G01S 17/00 - G01S 17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の位置を距離画像として出力する測距装置において、
複数個(n個)の光源を発光させ被写体に光を照射する発光部と、
被写体からの反射光を受光する受光部と、
前記受光部の検出信号から被写体までの距離を計算する距離計算部と、
前記受光部の検出信号から被写体の輝度を計算する輝度計算部と、
前記距離計算部で計算した距離から被写体の距離画像を生成し、前記輝度計算部で計算した輝度から被写体の輝度画像を生成する画像処理部と、
前記生成された輝度画像からフレーム毎の画面輝度値を計算する画面輝度計算部と、
フレーム毎の画面輝度値を用いて前記光源の発光状態が正常か異常かを判定する光源発光判定部と、を備え、
前記光源発光判定部は、フレームTでは前記光源を全て点灯させたときの画面輝度値L(T)を取得し、フレームSでは前記光源を全て消灯させたときの画面輝度値L(S)を取得し、フレームN(N=1~n)ではN番目の光源を点灯させ、他の光源を消灯させたときの画面輝度値L(N)を取得し、各フレームT,S,Nの画面輝度値L(T),L(S),L(N)を比較することにより、前記光源の発光状態を個別に判定
し、
前記光源発光判定部は、フレームT,Sの画面輝度値L(T),L(S)がいずれも閾値Th3よりも大きいとき、輝度画像には被写体が存在すると判定し、
フレームNの画面輝度値L(N)をN=1~nまで加算して分母とし、フレームNの画面輝度値L(N)を分子とする輝度値比L(N)’を求め、
フレームNの画面輝度値比L(N)’が閾値Th4’よりも大きいとき、N番目の光源の発光状態は正常であると判定し、画面輝度値比L(N)’が閾値Th4’よりも小さいとき、N番目の光源の発光状態は異常であると判定することを特徴とする測距装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の測距装置において、
前記画面輝度計算部は、フレーム毎の画面輝度値を計算するとき、各フレームで取得した輝度画像の全範囲の輝度値の総和または平均値、もしくは、各フレームで取得した輝度画像の所定の範囲の輝度値の総和または平均値を用いることを特徴とする測距装置。
【請求項3】
測距装置に用いる光源の発光診断方法において、
第1のフレームでは、前記光源を点灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、
第2のフレームでは、前記光源を消灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、
前記生成された輝度画像からフレーム毎の画面輝度値L1、L2を取得するステップと、
フレーム毎の画面輝度値L1、L2を用いて前記光源の発光状態が正常か異常かを判定するステップと、を備え、
第1及び第2のフレームの画面輝度値L1,L2がいずれも閾値Th1よりも大きいとき、輝度画像には被写体が存在すると判定し、
第1のフレームの画面輝度値L1が閾値Th2よりも大きいとき、前記光源の発光状態は正常であると判定し、画面輝度値L1が閾値Th2よりも小さいとき、前記光源の発光状態は異常であると判定
し、
各フレームの画面輝度値により、輝度画像には被写体が存在しないと判定したとき、再度各フレームの輝度画像を取得して、被写体が存在する状態になるまで前記ステップを繰り返すことを特徴とする光源の発光診断方法。
【請求項4】
測距装置に用いる複数個(n個)の光源の発光診断方法において、
フレームTでは、前記光源を全て点灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、
フレームSでは、前記光源を全て消灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、
フレームN(N=1~n)では、N番目の光源を点灯させ他の光源を消灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、
前記生成された輝度画像からフレーム毎の画面輝度値L(T),L(S),L(N)を取得するステップと、
フレーム毎の画面輝度値L(T),L(S),L(N)を用いて前記光源の発光状態が正常か異常かを判定するステップと、を備え、
フレームT,Sの画面輝度値L(T),L(S)がいずれも閾値Th3よりも大きいとき、輝度画像には被写体が存在すると判定し、
フレームNの画面輝度値L(N)が閾値Th4よりも大きいとき、N番目の光源の発光状態は正常であると判定し、画面輝度値L(N)が閾値Th4よりも小さいとき、N番目
の光源の発光状態は異常であると判定
し、
各フレームの画面輝度値により、輝度画像には被写体が存在しないと判定したとき、再度各フレームの輝度画像を取得して、被写体が存在する状態になるまで前記ステップを繰り返すことを特徴とする光源の発光診断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体の位置を距離画像として出力する測距装置及びこれに用いる光源の発光診断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光の伝達時間に基づいて被写体までの距離を測定するタイム・オブ・フライト法(以下、TOF法)という技術により、測定した距離を距離画像として出力する測距装置が知られる。測距装置においては、測定距離の精度を維持することが必要である。例えば、店舗内での人物の移動を連続して検知するような用途では、測定距離の精度が劣化した場合には、人物の移動(動線)を正しく検出することができなくなる。このような測定精度の課題に対して、特許文献1に開示される技術では、複数の光源を順に切換えて発光させて被写体までの距離画像を複数生成し、その後、複数の距離画像のうち、画像の撮像において受光量が最も多い画像を用いて生成された距離画像を選択する構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
測距装置においては、測距用の照射光を発光する光源(レーザやLEDなど)を備えているが、装置が動作中に光源が発光しないというような不具合が発生すると、距離を正しく測定することができなくなってしまう。その際、光源に不具合があっても所定以上の戻り光があれば距離値が出力されることから、距離の測定が可能か否かで光源の発光状態を判別することはできない。そのため測距装置には、光源の発光状態(発光不具合の有無)を的確に診断する機能を備えることが要求される。特に、測距装置を遠隔値から制御するシステムの場合は、遠隔地において光源の発光状態を診断できることが必要となる。
【0005】
これに関し前記特許文献1では、複数の光源を順に発光させ、受光量が最大となる距離画像を選択するものであるから、個々の光源の発光状態を単独で評価している訳ではない。よって、選択した距離画像が、必ずしも所望の精度を満足しているとは限らない。また、測距装置に用いる光源が1個のみの場合には距離画像は1枚のみとなり、特許文献1に開示される技術は適用できない。
【0006】
本発明の目的は、測距装置に用いる光源の発光状態を容易に診断できる測距装置及び発光診断方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による測距装置は、光源を発光させ被写体に光を照射する発光部と、被写体からの反射光を受光する受光部と、前記受光部の検出信号から被写体までの距離を計算する距離計算部と、前記受光部の検出信号から被写体の輝度を計算する輝度計算部と、前記距離計算部で計算した距離から被写体の距離画像を生成し、前記輝度計算部で計算した輝度から被写体の輝度画像を生成する画像処理部と、前記生成された輝度画像からフレーム毎の画面輝度値を計算する画面輝度計算部と、フレーム毎の画面輝度値を用いて前記光源の発光状態が正常か異常かを判定する光源発光判定部と、を備える。前記光源発光判定部は、第1のフレームでは前記光源を点灯させたときの画面輝度値L1を取得し、第2のフレームでは前記光源を消灯させたときの画面輝度値L2を取得し、第1及び第2のフレームの画面輝度値L1,L2を比較することにより、前記光源の発光状態を判定する。
【0008】
また、本発明による測距装置に用いる光源の発光診断方法は、第1のフレームでは、前記光源を点灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、第2のフレームでは、前記光源を消灯させて被写体からの反射光を受光し、被写体の輝度画像を生成するステップと、前記生成された輝度画像からフレーム毎の画面輝度値L1、L2を取得するステップと、フレーム毎の画面輝度値L1、L2を用いて前記光源の発光状態が正常か異常かを判定するステップと、を備える。第1及び第2のフレームの画面輝度値L1,L2がいずれも閾値Th1よりも大きいとき、輝度画像には被写体が存在すると判定し、第1のフレームの画面輝度値L1が閾値Th2よりも大きいとき、前記光源の発光状態は正常であると判定し、画面輝度値L1が閾値Th2よりも小さいとき、前記光源の発光状態は異常であると判定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、測距装置に用いる光源の発光状態を、容易にかつ遠隔値からも診断できることになり、測定距離の精度の維持と使用者の利便性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2A】TOF法による距離測定の原理を説明する図。
【
図2B】TOF法による距離測定の原理を説明する図。
【
図3A】光源の発光状態と輝度画像出力の関係を示す図。
【
図3B】光源の発光状態と輝度画像出力の関係を示す図。
【
図3C】光源の発光状態と輝度画像出力の関係を示す図。
【
図3D】光源の発光状態と輝度画像出力の関係を示す図。
【
図4A】光源の発光状態と画面輝度値の関係を示す図。
【
図4C】判定閾値Th1、Th2の設定を説明する図。
【
図5】実施例1における光源の発光状態の判定処理を示すフローチャート。
【
図6】実施例2における測距装置とその動作状態を示す図。
【
図7A】光源の発光状態と画面輝度値の関係(第1段階)を示す図。
【
図8A】光源の発光状態と画面輝度値の関係(第2段階)を示す図。
【
図9】実施例2における光源の発光状態の判定処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0012】
実施例1では、測距装置に用いる光源が1個の場合について説明する。
図1は、実施例1における測距装置の構成図である。測距装置では、人物等の被写体までの距離をTOF方式(Time of Flight方式)で測定し、測定した被写体の各部までの距離を例えば色別に表示し、距離画像として出力する。例えば、人物を測定対象としその移動軌跡を画像として出力することで、動線解析等が可能となる。
【0013】
測距装置は、TOF方式による距離画像と被写体の輝度画像とを生成するTOFカメラ1(以下、画像生成部とも呼ぶ)と、TOFカメラ1を制御するCPU18を備え、両者はネットワーク17で接続されている。ここでCPU18は、TOFカメラ1で生成された距離画像や輝度画像を解析し、表示装置23に表示させるだけでなく、TOFカメラ1に用いられる光源11aの発光状態を診断する機能を有し、以下、発光診断部とも呼ぶことにする。
【0014】
まずTOFカメラ1(画像生成部)の構成について説明する。TOFカメラ1は、被写体2にパルス光を照射する発光部10と、被写体2から反射したパルス光を受光する受光部13と、受光部13の検出信号から被写体2までの距離を計算する距離計算部14と、被写体2の輝度を計算する輝度計算部15と、距離計算部14から出力される距離データを基に被写体2の距離画像を生成し、輝度計算部15から出力される輝度データを基に被写体2の輝度画像を生成する画像処理部16から構成されている。
【0015】
発光部10は、照射光3aを出射するレーザダイオード(LD)や面発光レーザ、発光ダイオード(LED)などの光源11aが配置される光源部11と、光源11aの点灯あるいは消灯、もしくは発光量の調整を行う発光制御部12を有する。なお、照射光には赤外光を用いる。発光制御部12は光源駆動回路12aを有し、外部のCPU18からの指令に従い、光源駆動回路12aを制御する。光源11aからの照射光3aは、被写体2の存在する領域に向けて出射される。
【0016】
被写体2から反射した光は、受光部13に入射する。受光部13はCCDセンサやCMOSセンサなどの2次元センサ13aで構成され、2次元センサ13aで光電変換された信号が、距離計算部14と輝度計算部15に送られる。距離計算部14では、被写体2までの距離を計算し、被写体2までの距離データを画像処理部16へ送る。輝度計算部15では、被写体2からの反射光の光量から輝度を計算し、被写体2の輝度データを画像処理部16へ送る。画像処理部16は、距離データに基づき被写体画像の色相を変えるカラー化処理を行い、また、輝度データに対して、明度、コントラスト等を変える処理を行うこともできる。画像処理が行われた距離画像や輝度画像のデータは、ネットワーク17を介してCPU18へ送信される。
【0017】
CPU18では、TOFカメラ1から送信された距離画像データや輝度画像データをフレーム毎に内部メモリ19に格納する。そして、距離画像や輝度画像を表示装置23に表示することで、ユーザはカラー化された距離画像を見ることで、人物等の被写体の位置(距離)や形状(姿勢)、また移動軌跡(動線)を容易に知ることができる。
【0018】
一方、CPU18は発光診断機能を有している。画面輝度計算部20は、内部メモリ19に格納された輝度画像データによりフレーム毎の画面輝度値を計算する。画面輝度値は、1つのフレーム内の各画素で検出した輝度値の総和(または画素平均値)である。あるいは、画面全体ではなく一部の同じ視野位置の画面を切り出して画面輝度値を算出しても構わない。
【0019】
光源発光判定部21は、フレーム毎の画面輝度値を用いて、TOFカメラ1の光源11aの発光状態の判定、すなわち光源11aの発光が正常であるか、あるいは異常であるか(非発光、または発光量が小)の判定を行う。判定結果及び輝度画像データは表示装置23にて表示され、ユーザ(装置の管理者)に伝えることが可能である。
【0020】
TOF制御部22は、TOFカメラ1に制御信号を送り、距離画像や輝度画像を取得するために発光部10(光源11a)の点灯/消灯を制御する。また、光源11aの発光状態を診断するために、フレーム毎に光源の点灯/消灯を切り換える制御信号を送る。
【0021】
上記の説明では、1つのCPU18にて、TOFカメラ1の通常の測距動作と光源の発光診断動作の両方を行うものとしたが、測距動作と発光診断動作を異なるCPUで実行する構成としてもよい。
【0022】
図2Aと
図2Bは、TOF法による距離測定の原理を説明する図である。TOF法では、発光信号と受光信号の時間差により距離を算出する、
図2AはTOFカメラ1と被写体2(例えば人物)の関係を示す図である。TOFカメラ1は、発光部10から被写体2へ距離測定用の照射パルス31を出射する。照射パルス31は被写体2にて反射され、反射光パルス32となって受光部13の2次元センサ13aで受光される。発光部10および受光部13から被写体2までの距離をDとする。ここで、発光部10が照射パルス31を出射してから受光部13が反射光パルス32を受光するまでの時間差をtとすると、被写体2までの距離Dは、D=c×t/2(cは光速)で求められる。
【0023】
図2Bは時間差tの測定を示す図である。距離計算部14は、発光部10から出射した照射パルス31のタイミングと、受光部13で受光した反射光パルス32のタイミングから、その時間差tを測定し、前記式から被写体2との距離Dを算出する。また、2次元センサ13aにおける各画素位置での受光タイミングのずれから、被写体各部分の距離の差、すなわち被写体の凹凸形状を求めることができる。
【0024】
以下、本実施例における光源の発光状態の診断方法について説明する。
図3A~
図3Dは、TOFカメラの光源の発光状態と輝度画像出力の関係を示す図である。ここでは、光源の発光/非発光状態と被写体の有/無の状態との4通りの組み合わせについて、そのときに得られる被写体の輝度画像を比較している。
【0025】
図3Aは、光源が発光し被写体が存在する状態を示している。発光部10内にある光源11aが発光しており、被写体2に向けて照射光3aを出射している。被写体2で反射された光は受光部13内にある2次元センサ13aで受光する。受光部13からの出力信号は、距離計算部14で距離計算され、輝度計算部15で輝度計算されて、画像処理部16にて1フレーム毎に距離画像と輝度画像の2つの2次元画像が生成される。この距離画像と輝度画像はCPU18に送られ、表示装置23で表示される。ここには表示される輝度画像40の例を示す。
【0026】
輝度画像40は、画面内の各画素位置にて受光した被写体2からの反射光の光量に応じた輝度値を表示することで、被写体2の形状を視覚化したものである。反射光量が多い領域は明色(白色)で示され、反射光量が少ない領域は暗色(黒色)で示される。この例では、被写体(人物)2の領域が明色で、背景領域が暗色で示される。この場合、輝度画面40に被写体2が写っているので、画面輝度計算部20の計算する画面全体の輝度値の総和(画面輝度値)は、大きな値となる。
【0027】
図3Bは、光源が発光し被写体が存在しない状態を示している。光源11aから照射光3aが出射されるが、被写体からの反射光が無い状態となる。そのため輝度画像40には、被写体2の形状が写っておらず、背景からの反射光のみの暗い画像となる。この場合、画面輝度計算部20の計算する画面輝度値は、中程度の値となる。
【0028】
図3Cは、光源が発光せず被写体が存在する状態を示している。これは、光源を消灯させた状態、あるいは光源を点灯させたが光源の異常のために光源11aは発光せず、照射光3aは存在しない。この場合、被写体2からは照射光以外の外光による反射光だけしか存在しない。そのため輝度画像40は、被写体2の形状が僅かに写っている暗い画像となる。よって、画面輝度値は小さな値となる。
【0029】
図3Dは、光源が発光せず被写体が存在しない状態を示している。これも、光源を消灯させた状態、あるいは光源を点灯させたが光源の異常のために、光源11aは発光せず、照射光3aは存在しない。また、被写体2からの反射光自体が存在しない。そのため輝度画像40は、被写体2の形状が写っておらず、背景のみの暗い画像となる。よって、画面輝度値はほとんど零(0)となる。
【0030】
このように、TOFカメラ1の光源11aの発光/非発光状態と、被写体2の有/無に応じて、輝度画面40の画面輝度値が変化する。本実施例ではこの性質を利用して、計算された画面輝度値から逆に光源11aの発光/非発光状態と、被写体2の有/無を判定するようにした。画面輝度値が低下する要因としては、TOFカメラ1の光源は正常に発光しているが被写体が存在しない場合(
図3B)と、光源の発光に異常(非発光、または発光量の低下)があって被写体を検知できない場合(
図3C)とがある。これらは別途画面輝度値の閾値を設けて、計算された画面輝度値を閾値と比較することで要因を分離する。そして、光源の発光状態を判定するのは、被写体が存在する状態で行う。これにより、光源の劣化等の不具合をより正確に判定することができる。
【0031】
次に、発光状態の判定処理に関して、詳細に説明する。
図4Aは、光源の発光状態と輝度画像の画面輝度値の関係を示す図である。ここには、光源の発光動作のON(点灯)/OFF(消灯)、光源の実際の発光状態(正常発光/異常発光/非発光)、被写体の有/無により、条件をA1~A4,B1~B2に分けて、それぞれの条件における輝度画像の画面輝度値Lを示している。なお、発光状態を判定するために、フレーム1では光源の発光動作をONにしたときの輝度画像を取り込み、フレーム2では光源の発光動作をOFFにしたときの輝度画像を取り込む。そして、フレーム1の輝度画像とフレーム2の輝度画像を用いて判定する。
【0032】
画面輝度値Lは、各条件A1~A4,B1~B2に対し異なるレベルとなる。条件A1は光源が正常に発光し被写体があるときで、その画面輝度値L(A1)は一番大きい値となる。条件A2は被写体がない場合で、その画面輝度値L(A2)は、背景の輝度のみとなるため、L(A1)に次ぐ値となる。ここで、被写体が存在し光源が異常または非発光である条件A3と条件B1では、光源以外の外光により被写体からの反射光が存在するため、その画面輝度値L(A3)とL(B1)は小さい値となる。一方、被写体がなく光源が異常または非発光である条件A4と条件B2では、輝度画像には何も写らないために、その画面輝度値L(A4)とL(B2)はほとんど零(0)の値となる。
【0033】
次に、フレーム1、2における画面輝度値を用いて被写体の有無と光源の発光状態を判定する。
図4Bは、
図4Aに記載した画面輝度値Lを、大きい順に並べ替えた図である。画面輝度値Lの大きさにより、現在の動作状態が分離されることを示し、条件A1~A4,B1~B2のいずれに当てはまるかが判明する。各状態に分離するために、画面輝度値Lの判定閾値Th1、Th2を設定する。そして、判定閾値Th1により被写体の有無を判定し、被写体の存在する状態において、判定閾値Th2により光源の発光状態(正常/異常)を判定する。
【0034】
図4Cは、判定閾値Th1、Th2の設定を説明する図で、光源の発光量と画面輝度値Lの関係を示している。曲線50で示すように、光源の発光量が正常状態(100%)から減少するに従って、画面輝度値Lが略比例して減少する。また、
図4Bの各条件における画面輝度値L(A1)~L(B2)は、図面右側に示すレベル(大小関係)になる。
【0035】
ここで、画面輝度値Lの判定閾値Th1として、被写体がなく光源が異常または非発光であるときの画面輝度値L(A4),L(B2)を超える所定の小さい値を設定する。これにより、フレーム1及びフレーム2の画面輝度値L1,L2の両方が判定閾値Th1より大きい場合は、条件A1,A3,B1のいずれかということになり、被写体が存在すると判定することができる。
【0036】
次に判定閾値Th2は、被写体が存在するときの光源の発光状態を判定するためのものである。まず、光源の発光状態が異常であると判定する発光量の範囲51を定め、これとグラフの曲線50とが交わる点の画面輝度値Lを判定閾値Th2として設定する。
図4Cの例では、光源の発光量が30%以下を異常と定め、その境界値である画面輝度値L=50%を判定閾値Th2に設定している。これにより、フレーム1の画面輝度値L1が判定閾値Th2よりも大きい場合は、画面輝度値L(A1)に相当し、正常発光状態と判定する。また、フレーム1の画面輝度値L1が判定閾値Th2よりも小さい場合は、画面輝度値L(A3)に相当し、異常発光状態と判定する。
【0037】
ただし、画面輝度値Lの絶対値は、被写体の大きさ(画面内の面積比率)や反射率等で変動する。よって、発光状態の判定は、フレーム1(点灯時)の画面輝度値L1とフレーム2(消灯時)の画面輝度値L2を比較し、その差分ΔL(=L1-L2)の大きさで判定してもよい。この場合は、同様に、差分ΔLに対する判定閾値ΔThを設定して用いればよい。
【0038】
図5は、実施例1における光源の発光状態の判定処理を示すフローチャートである。以下に示す判定処理は、測距装置のCPU18(発光診断部)が
図1の各部の動作を制御することで実行される。以下、ステップ順に説明する。
【0039】
S101:CPU18からの指令でTOFカメラ1を起動させる。
S102:CPU18からの指令でTOFカメラ1を光源の発光状態診断モードに設定する。
【0040】
S103:TOFカメラ1では、フレーム1の処理として、発光制御部12により光源11aを点灯させる。
S104:TOFカメラ1では、受光部13により被写体からの反射光を受光し、輝度計算部15と画像処理部16により輝度画像を取得する。取得した輝度画像はCPU18に送信される。
S105:CPU18では、受信した輝度画像をフレーム1の輝度データとして内部メモリ19に格納し、フレーム1の処理を終了する。
【0041】
S106:TOFカメラ1では、フレーム2の処理として、発光制御部12により光源11aを消灯させる。
S107:TOFカメラ1では、被写体からの反射光を受光し輝度画像を取得する。取得した輝度画像はCPU18に送信される。
S108:CPU18では、受信した輝度画像をフレーム2の輝度データとして内部メモリ19に格納し、フレーム2の処理を終了する。
【0042】
この時点で内部メモリ19には、光源1を点灯したときの輝度データ(フレーム1)と、光源1を消灯したときの輝度データ(フレーム2)とが格納されている。
【0043】
S109:CPU18の画面輝度計算部20は、内部メモリ19に格納されたフレーム1とフレーム2の輝度データを用いて、それぞれのフレームの画面輝度値L1,L2を計算する。
S110:光源発光判定部21は、フレーム1の画面輝度値L1とフレーム2の画面輝度値L2の両方が判定閾値Th1より大きいかどうかを判定する。判定結果がYesの場合はS111へ進み、Noの場合はS112へ進む。
【0044】
S111:被写体が存在すると判定し、S113へ進む。
S112:被写体が存在しないと判定し、S103へ戻る。そして、再度輝度画像を取得して、被写体が存在する状態になるまで繰り返す。
【0045】
S113:被写体が存在する場合、光源発光判定部21は、フレーム1とフレーム2の画面輝度値の差ΔL(=L1-L2)を求め、差ΔLが判定閾値ΔThより大きいかどうかを判定する。判定結果がYesの場合はS114へ進み、Noの場合はS115へ進む。
【0046】
S114:光源の発光状態は正常であると判定する。
S115:光源の発光状態は異常である(非発光、または発光量が小)と判定する。
S116:光源の発光状態の判定結果(正常/異常)を表示装置23に出力して表示する。
【0047】
以上のフローにおいて、S110の判定では、フレーム1とフレーム2はいずれも被写体が存在する、またはいずれも被写体が存在しないものとして扱ったが、一方のフレームのみ被写体が存在し、他方のフレームでは被写体が存在しないようなケースもあり得る。そこで、フレーム1とフレーム2において輝度画像だけでなく距離画像も取得して、フレーム間で距離画像に変化がないこと、すなわち被写体の有無に変化がないことを確認するようにしてもよい。
【0048】
またS112では、被写体が存在しないときにはS103へ戻り再度輝度画像を取得するが、その際、輝度画像だけでなく距離画像も取得して、距離画像の変化から被写体の出現を確認するようにしてもよい。
【0049】
以上のように実施例1によれば、フレーム1(点灯)とフレーム2(消灯)で取得した輝度画像の画面輝度値を比較することで、被写体の有無を含めて光源の発光状態(正常/異常)の判定が可能となる。
【実施例2】
【0050】
実施例2では、測距装置に用いる光源が複数個の場合について説明する。
図6は、実施例2における測距装置とその動作状態を示す図である。測距装置の基本構成は実施例1と同じであるが、実施例1との違いは、TOFカメラ1の発光部10には複数の光源11a,11b,11cが配置され、各光源から被写体に向け照射光3a~3cが出射されることである。複数の光源を用いることで、照射光の強度を増大させ、測距精度を向上させることができる。ただし、複数の光源の中に不具合のものが存在すると、全体の照射光の強度が低下して、測距精度の劣化につながる恐れがあることから、光源の発光状態を個別に判定する必要がある。
【0051】
次に発光状態判定処理の詳細に関して説明する。光源が複数個あるときは、第1段階では被写体の有無を判定し、第2段階では各光源の発光状態を判定する。
【0052】
<第1段階>被写体有無の判定
図7Aは、光源の発光状態と画面輝度値の関係(第1段階)を示す図である。実施例1の
図4Aに相当するが、フレームTは全光源の発光動作のON(点灯)とし、フレームSは全光源の発光動作をOFF(消灯)としたとき、光源の実際の発光状態(正常発光/異常発光/非発光)と、被写体の有/無により、条件をT1~T4,S1~S2に分けて、各条件での輝度画像と画面輝度値を示している。
【0053】
画面輝度値Lの大きさを比較すると、実施例1の
図4Aの傾向と同様である。すなわち、全光源が正常に発光して被写体があるときの画面輝度値L(T1)が最も大きい値で、全光源が正常に発光して被写体がないときの画面輝度値L(T2)は、これに次ぐ値となる。次に、被写体は存在するが光源発光に異常がある、または光源が非発光であるときの画面輝度値L(T3)とL(S1)は小さい値となる。一方、光源発光に異常がある、または光源が非発光で、被写体がないときの画面輝度値L(T4)とL(S2)はほとんど零(0)の値となる。
【0054】
次に、フレームT、Sにおける画面輝度値を用いて被写体の有無を判定する方法について説明する。
図7Bは、
図7Aに記載した画面輝度値Lを、大きい順に並べ替えた図である。画面輝度値Lの大きさにより、現在の動作状態を条件T1~T4,S1~S2に分離することができる。被写体の有無を判定するために、画面輝度値Lの判定閾値Th3を設定する。
【0055】
図7Cは、判定閾値Th3の設定を説明する図で、光源の発光量と画面輝度値Lの関係を示している。曲線50で示すように、光源の発光量が減少するに従って、画面輝度値Lが減少する。また
図7Bの各条件における画面輝度値Lは、図面右側に示すレベル(大小関係)になる。
【0056】
ここで、画面輝度値Lの判定閾値Th3として、被写体がなく光源が異常または非発光であるときの画面輝度値L(T4),L(S2)を超える所定の小さい値を設定する。これにより、フレームT及びフレームSの画面輝度値L(T),L(S)の両方が判定閾値Th3より大きい場合は、条件T1,T2,S1のいずれかということになり、被写体が存在すると判定することができる。
【0057】
<第2段階>発光状態の判定
次に、被写体が存在する状態で、複数の光源の発光状態を個別に判定する方法について説明する。
【0058】
図8Aは、光源の発光状態と画面輝度値の関係(第2段階)を示す図である。第1段階の
図7Aにおいて被写体が存在する状態のうち、全光源が正常に発光している状態(条件T1)と全光源が非発光である状態(条件S1)を取り上げる。また、光源を1個ずつ点灯させた状態(条件C1~C3)のフレーム1~3を追加して、画面輝度値L(C1)~L(C3)の関係を示している。ここでは、3個の光源1~3があり、そのうち光源2の発光が異常である場合を想定している。
【0059】
画面輝度値Lの大きさを比較すると、光源が正常に発光しているときの画面輝度値L(T1)、L(C1)、L(C3)は大きい値となり、光源が発光していないときや異常発光しているときの画像輝度値L(S1)、L(C2)は小さい値となる。
【0060】
図8Bは、
図8Aに記載した画面輝度値Lを、大きい順に並べ替えた図である。画面輝度値Lの大きさにより、現在の動作状態を光源が正常に発光している条件T1、C1、C3のグループと、光源が非発光あるいは異常発光の条件S1、C2のグループに分離することができる。この分離判定のために、画面輝度値Lの判定閾値Th4を設定する。
【0061】
図8Cは、判定閾値Th4の設定を説明する図で、光源の発光量と画面輝度値Lの関係を示している。曲線50で示すように、光源の発光量が減少するに従って、画面輝度値Lが減少する。また
図8Bの各条件における画面輝度値Lは、図面右側に示すレベル(大小関係)になる。
【0062】
ここで画面輝度値Lの判定閾値Th4として、光源の発光状態が異常であると判定する範囲51とグラフの曲線50が交わる点の画面輝度値Lを判定閾値Th4として設定する。
図8Cの例では、光源の発光量が30%以下を異常と定め、その境界値である画面輝度値L=50%を判定閾値Th4に設定している。これにより、フレーム1からフレーム3の画面輝度値Lを判定閾値Th4と比較し、Th4よりも大きいL(C1)、L(C3)は発光が正常であり、Th4よりも小さいL(C2)は発光が異常であると判定する。
【0063】
ただし、画面輝度値Lの絶対値は、被写体の大きさ(画面内の面積比率)や反射率等で変動する。よって、発光状態の判定は、各フレーム1~3の画面輝度値L(C1)~L(C3)とフレームS(全部消灯時)の画面輝度値L(S1)を比較し、その差分ΔLの大きさで判定してもよい。この場合は、同様に、差分ΔLに対する判定閾値ΔThを設定して用いればよい。
【0064】
図9は、実施例2における光源の発光状態の判定処理を示すフローチャートである。ここでは光源が複数個(n個)の場合について、第1段階(被写体有無の判定)と第2段階(発光状態の判定)を続けて示している。
【0065】
S201:CPU18からの指令でTOFカメラ1を起動させる。
S202:CPU18からの指令でTOFカメラ1を光源の発光状態診断モードに設定する。
【0066】
S203:TOFカメラ1では、フレームTの処理として、発光制御部12により、全ての光源1~nを点灯させる。
S204:TOFカメラ1では、受光部13により被写体からの反射光を受光し、輝度計算部15と画像処理部16により輝度画像を取得する。取得した輝度画像はCPU18に送信される。
S205:CPU18では、受信した輝度画像をフレームTの輝度データとして内部メモリ19に格納し、フレームTの処理を終了する。
【0067】
S206:TOFカメラ1では、フレームSの処理として、発光制御部12により全ての光源1~nを消灯させる。
S207:TOFカメラ1では、被写体からの反射光を受光し輝度画像を取得する。取得した輝度画像はCPU18に送信される。
S208:CPU18では、受信した輝度画像をフレームSの輝度データとして内部メモリ19に格納し、フレームSの処理を終了する。
【0068】
S209:光源番号Nとし、N=1を選択する。
S210:発光制御部12により、光源Nのみを点灯し、N以外の光源を消灯させる。
S211:被写体からの反射光により輝度画像を取得し、CPU18に送信する。
S212:CPU18では、受信した輝度画像をフレームNの輝度データとして内部メモリ19に格納し、フレームNの処理を終了する。
【0069】
S213:光源番号Nが総数nに達したかどうかを判定する。判定結果がYesの場合はS214へ進み、Noの場合はN=N+1としてS210へ戻る。これにより、Nが総数nに達するまで輝度画像を取得する。
【0070】
以上の結果内部メモリ19には、光源を全て点灯したときの輝度データ(フレームT)、光源を全て消灯したときの輝度データ(フレームS)、光源N(N=1~n)のみを点灯したときの輝度データ(フレームN)、の計(n+2)通りの輝度データが格納される。
【0071】
S214:CPU18の画面輝度計算部20は、内部メモリ19に格納された各フレームの輝度データを用いて、各フレームの画面輝度値L(T)、L(S)、L(N)を計算する。
S215:光源発光判定部21は、フレームTの画面輝度値L(T)とフレームSの画面輝度値L(S)の両方が判定閾値Th3より大きいかどうかを判定する。判定結果がYesの場合はS216へ進み、Noの場合はS217へ進む。
【0072】
S216:被写体が存在すると判定し、S218へ進む。
S217:被写体が存在しないと判定し、S203へ戻る。そして、再度輝度画像を取得して、被写体が存在する状態になるまで繰り返す。
【0073】
S218:被写体が存在する場合、各光源について発光状態の判定を行う。まず、光源番号N=1を選択する。
S219:光源Nのみを点灯したフレームNの画面輝度値L(N)が判定閾値Th4より大きいかどうかを判定する。判定結果がYesの場合はS220へ進み、Noの場合はS221へ進む。
【0074】
S220:光源Nの発光状態は正常であると判定する。
S221:光源Nの発光状態は異常である(非発光、または発光量が小)と判定する。
S222:光源番号Nが総数nに達したかどうかを判定する。判定結果がYesの場合はS223へ進み、Noの場合はN=N+1としてS219へ戻る。これにより、Nが総数nに達するまで発光状態の判定を繰り返す。
【0075】
S223:各光源N(N=1~n)について、発光状態の判定結果(正常/異常)を表示装置23に出力して表示する。
以上のように実施例2によれば、フレーム1からフレームnで取得した輝度画像の画像輝度値を判定閾値と比較することで、光源1から光源nの発光状態を個別に判定することができる。
【0076】
なお、上記判定方法の変形例として、各フレームの画面輝度値(絶対値)の代わりに、各フレームN(N=1~n)の輝度値の総和を分母とし、各フレームの輝度値を分子とする比率(輝度値比)L(N)’を算出して、これを判定閾値Th4’と比較してもよい。このように相対値で比較することで、被写体の反射率に関係なく各光源の発光状態を判定することができる。
【0077】
以上に述べた各実施例によれば、TOFカメラに用いる光源の発光状態を、容易にかつ遠隔値からも判定できることになり、測定距離の精度の維持と使用者の利便性の向上を図ることができる。
【0078】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0079】
1:TOFカメラ(画像生成部)、
2:被写体、
10:発光部、
11a~11c:光源、
12:発光制御部、
13:受光部、
13a:2次元センサ、
14:距離計算部、
15:輝度計算部、
16:画像処理部、
18:CPU(発光診断部)、
19:内部メモリ、
20:画面輝度計算部、
21:光源発光判定部、
22:TOF制御部、
23:表示装置、
40:輝度画像。