(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】美容用コンタクトレンズのためのインク組成物
(51)【国際特許分類】
C09D 11/10 20140101AFI20230619BHJP
C09D 11/03 20140101ALI20230619BHJP
C09D 11/033 20140101ALI20230619BHJP
G02C 7/04 20060101ALI20230619BHJP
【FI】
C09D11/10
C09D11/03
C09D11/033
G02C7/04
(21)【出願番号】P 2020546356
(86)(22)【出願日】2019-03-18
(86)【国際出願番号】 IB2019052187
(87)【国際公開番号】W WO2019180591
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2022-02-14
(32)【優先日】2018-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】パトン・ジャクンダ
(72)【発明者】
【氏名】ツァン・ヨン
(72)【発明者】
【氏名】グズマン・アレクサンダー
【審査官】澤村 茂実
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-534924(JP,A)
【文献】特表2011-519431(JP,A)
【文献】特表2007-531905(JP,A)
【文献】国際公開第2015/140967(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 11/00-11/54
G02C 7/00,7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容用コンタクトレンズを作製するためのインク組成物であって、(a)着色剤と、(b)親水性ポリマーと、(c)式:
[A]-[B]-[C]
のトリブロックポリマーを含む結合剤ポリマーと、を含み、
式中、[A]及び[C]は、独立して、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第1の親水性モノマーと、任意選択で1つ以上の第2の親水性モノマーと、から形成されるポリマーセグメントであり、
[B]が、シリコーン含有マクロマーと、任意選択で、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第3の親水性モノマーと、任意選択でシリコーン含有モノマーと、から形成されるポリマーセグメントである、インク組成物。
【請求項2】
(d)溶媒を更に含む、請求項1に記載のインク組成物。
【請求項3】
前記溶媒が、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール(1E2P)、t-ブチルアルコール、t-アミルアルコール
、3,7-ジメチル-1,7-オクタンジオール(D3O)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(TPME)、イソプロピルラクテート(IPL)、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン(HEP)、グリセロール、又はこれらの
うちの2
種以上の混合物を含む、請求項2に記載のインク組成物。
【請求項4】
前記親水性ポリマーが、デキストラン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(オリゴエチレンオキシド)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(n,n-ジメチルエチルアミノアクリレート、ポリ(イミン)、ポリ(アクリル酸)、又はこれら
うちの2
種以上の混合物を含む、請求項2に記載のインク組成物。
【請求項5】
前記着色剤が、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、カルバゾールバイオレット、バットオレンジ#1、酸化鉄ブラック、酸化鉄ブラウン、酸化鉄イエロー、酸化鉄レッド、二酸化チタン、ジクロロトリアジン、ビニルスルホン系染料、及びこれらの
うちの2
種以上の混合物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項6】
それぞれ前記インク組成物の総重量に基づいて、0.1
~25重量%の前記着色剤と
、1~50重量%の前記親水性ポリマーと
、1~60重量%の前記トリブロックコポリマーと
、50
~95重量%の前記溶媒とを含む、請求項2に記載のインク組成物。
【請求項7】
前記トリブロックポリマーが
、10
~100kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項8】
前記トリブロックポリマーが
、20
~80kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、請求項7に記載のインク組成物。
【請求項9】
前記トリブロックポリマーが
、20
~60kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、請求項8に記載のインク組成物。
【請求項10】
前記トリブロックポリマーが
、20
~50kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、請求項9に記載のインク組成物。
【請求項11】
前記セグメント[A]及び[C]が両方とも、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む前記第1の親水性モノマーと、任意選択で1
種以上の
前記第2の親水性モノマーと、を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項12】
前記第1の親水性モノマーが、前記第3の親水性モノマーと同じである、請求項1~11のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項13】
前記親水性ポリマーが、ポリ(ビニルピロリドン)である、請求項1~12のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項14】
前記第1の親水性モノマーが、C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、N-C
2~C
6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC
2~C
6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項15】
前記第1の親水性モノマーが、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む、請求項14に記載のインク組成物。
【請求項16】
両セグメント[A]及び[C]の前記第1の親水性モノマーが、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである、請求項11に記載のインク組成物。
【請求項17】
[A]及び[C]が、独立して、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルN-メチルアセトアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、N-[(エテニルオキシ)カルボニル]-β-アラニン、3-アクリルアミドプロパン酸、5-アクリルアミドプロパン酸、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、1-プロパンアミニウム,N-(2-カルボキシエチル)-N,N-ジメチル-3-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)アミノ]-,分子内塩;カルボキシベタイン、1-プロパンアミニウム,N,N-ジメチル-N-[3-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)アミノ]プロピル]-3-スルホ-,分子内塩;3,5-ジオキサ-8-アザ-4-ホスファウンデカ-10-エン-1-アミニウム,4-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチル-9-オキソ-,分子内塩,4-オキシド(9CI)、又はこれらの混合物を含む前記第2の親水性モノマーを更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項18】
前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して
、1~50モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、請求項17に記載のインク組成物。
【請求項19】
前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して
、1~25モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、請求項18に記載のインク組成物。
【請求項20】
前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して
、1~15モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、請求項19に記載のインク組成物。
【請求項21】
前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して
、1~10モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、請求項20に記載のインク組成物。
【請求項22】
[B]が、C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、N-C
2~C
6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC
2~C
6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC
2~C
8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む前記第3の親水性モノマーを更に含む、請求項1~21のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項23】
前記第3の親水性モノマーが、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む、請求項22に記載のインク組成物。
【請求項24】
前記第1の親水性モノマー及び前記第3の親水性モノマーが両方とも、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを含む、請求項23に記載のインク組成物。
【請求項25】
前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が
、1~70モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項22~24のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項26】
前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が
、10
~60モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項25に記載のインク組成物。
【請求項27】
前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が
、20
~60モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項26に記載のインク組成物。
【請求項28】
前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が
、30
~50モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項27に記載のインク組成物。
【請求項29】
前記シリコーン含有マクロマーが、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、スチリル、ビニル、N-ビニルラクタム、N-ビニルアミド、O-ビニルエーテル、O-ビニルカーボネート、及びO-ビニルカルボメートからなる群から選択される重合性官能基を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項30】
前記シリコーン含有マクロマーが、式Iに示される化学構造を含み、
【化1】
式中、Zが、O、N、S、又はNCH
2CH
2Oから選択され、Z=O又はSのとき、R
2は、不要であり、R
1が、水素原子又はメチルであり、nが、1~200の整数であり、R
3が、アルキレンセグメント(CH
2)
yであり、式中、yは、1~6の整数であり、各メチレン基が任意選択で、エーテル、アミン、エステル、ケトン、カルボニル、カルボキシレート、及びカルバメートからなる群から選択される基で更にかつ独立して置換されたものであってもよく、又はyが2以上である場合、非末端メチレン基が任意選択で、カルバメート基で置き換えられたものであるか、又は、R
3が、オキシアルキレンセグメントO(CH
2)
zであり、式中、zは、1~3の整数であるか、又はR
3が、アルキレンセグメント及びオキシアルキレンセグメントの混合物であり、y及びzの和が、1~9であり、R
2及びR
4が独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルコキシ基、直鎖又は分岐鎖ポリエチレンオキシアルキル基、アルキル-シロキサニル-アルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換若しくは非置換アリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、1~6個の炭素原子を含有するモノ-、ジ、若しくはトリ-ヒドロキシアルキル基、又はこれらの組み合わせであり、R
5が、1~8個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、又はアリール基であり、これらのいずれも、1つ以上のフッ素原子又はトリメチルシロキシ基で更に置換されたものであってもよい、請求項1~29のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項31】
前記シリコーン含有マクロマーが、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(ジアルキルシロキサン)、モノアルキル末端、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(ジアリールシロキサン)、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(アルキルアリールシロキサン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項30に記載のインク組成物。
【請求項32】
前記シリコーン含有マクロマーが、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンである、請求項31に記載のインク組成物。
【請求項33】
前記シリコーン含有マクロマーが、式VIIIに示される化学構造を含み、
【化2】
式中、Zが、O、N、S、又はNCH
2CH
2Oから選択され、R
1が独立して、水素原子又はメチル基であり、R
2、R
3、及びR
4が独立して、水素原子、又は1~8個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基であり、これらのいずれも、少なくとも1つのヒドロキシ基で更に置換されたものであってもよく、任意選択で、アミド基、エーテル基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、及びこれらの組み合わせで置換されたものであってもよく、Z=O及びSの場合、R
2は、不要であり、nが、シロキサン繰り返し単位の数であり、4~200であり、R
5が、直鎖又は分岐鎖C
1~C
8アルキル基から選択される、請求項1~29のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項34】
前記シリコーン含有マクロマーが、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサンである、請求項33に記載のインク組成物。
【請求項35】
前記シリコーン含有マクロマーが、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~29のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項36】
前記シリコーン含有マクロマーが、500ダルトンを超える数平均分子量を有する、請求項1~35のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項37】
前記シリコーン含有マクロマーが
、500ダルトン
~20,000ダルトンの数平均分子量を有する、請求項36に記載のインク組成物。
【請求項38】
前記シリコーン含有マクロマーが
、500ダルトン
~10,000ダルトンの数平均分子量を有する、請求項37に記載のインク組成物。
【請求項39】
前記シリコーン含有マクロマーが
、500ダルトン
~5,000ダルトンの数平均分子量を有する、請求項38に記載のインク組成物。
【請求項40】
前記シリコーン含有マクロマーが
、500ダルトン
~2,000ダルトンの数平均分子量を有する、請求項39に記載のインク組成物。
【請求項41】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、前記インク組成物の総重量
の30
~80重量%の範囲内で存在する、請求項1~40のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項42】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、前記インク組成物の総重量
の30
~70重量%の範囲内で存在する、請求項41に記載のインク組成物。
【請求項43】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、前記インク組成物の総重量
の40
~70重量%の範囲内で存在する、請求項42に記載のインク組成物。
【請求項44】
セグメント[B]が、前記シリコーン含有マクロマー及び前記第3の親水性モノマーのコポリマーであり、前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の総重量
の75
~99重量%の範囲内で存在する、請求項1~40のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項45】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の総重量
の85
~99重量%の範囲内で存在する、請求項44に記載のインク組成物。
【請求項46】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の総重量
の90
~99重量%の範囲内で存在する、請求項45に記載のインク組成物。
【請求項47】
セグメント[B]が、前記シリコーン含有マクロマー及び前記第3の親水性モノマーのコポリマーであり、前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]
の30
~99モル%の範囲内で存在する、請求項1~40のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項48】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]
の40
~75モル%の範囲内で存在する、請求項47に記載のインク組成物。
【請求項49】
前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]
の55
~75モル%の範囲内で存在する、請求項48に記載のインク組成物。
【請求項50】
前記シリコーン含有モノマーが、3-メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-アクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-メタクリルアミドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-アクリルアミドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、2-メチル-2-ヒドロキシ-3-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル、N-(2,3-ジヒドロキシルプロピル)N-(3-テトラ(ジメチルシロキシ)ジメチルブチルシラン)プロピル)アクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~49のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項51】
前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が
、1~50モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項50に記載のインク組成物。
【請求項52】
前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が
、1~25モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項51に記載のインク組成物。
【請求項53】
前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が
、1~15モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項52に記載のインク組成物。
【請求項54】
前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が
、1~10モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、請求項53に記載のインク組成物。
【請求項55】
前記セグメント[A]、[B]、及び[C]が、全てホモポリマーである、請求項1に記載のインク組成物。
【請求項56】
前記セグメント[A]及び[C]が、同じホモポリマーである、請求項55に記載のインク組成物。
【請求項57】
前記セグメント[A]、[B]、及び[C]が、全てコポリマーである、請求項1に記載のインク組成物。
【請求項58】
前記セグメント[A]、[B]、及び[C]が、独立して、ホモポリマー、コポリマー、及びターポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載のインク組成物。
【請求項59】
前記セグメント[A]及び[C]が、ホモポリマーであり、セグメント[B]が、コポリマーである、請求項1に記載のインク組成物。
【請求項60】
前記セグメント[A]及び[C]が、同じホモポリマーである、請求項59に記載のインク組成物。
【請求項61】
前記セグメント[A]及び[C]が、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのホモポリマーであり、セグメント[B]が、モノ-アルキル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンのホモポリマー、モノアルキル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサンのホモポリマー、モノアルキル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマー、並びにモノ-アルキル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマーからなる群から選択される、請求項1~54のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項62】
セグメント[A]及び[C]が、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのホモポリマーであり、前記[B]セグメントが、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン及び前記2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマーである、請求項61に記載のインク組成物。
【請求項63】
セグメント[A]及び[C]が、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのホモポリマーであり、前記[B]セグメントが、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン及び前記2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマーである、請求項61に記載のインク組成物。
【請求項64】
内部湿潤剤を更に含む、請求項1~63のいずれか一項に記載のインク組成物。
【請求項65】
美容用コンタクトレンズを作製する方法であって、(i)第1のレンズ形成型のレンズ形成面にクリアコートを適用することと、(ii)請求項1~64のいずれか一項に記載のインク組成物を前記クリアコートに適用することと、(iii)任意選択で、工程(i)、工程(ii)、又は工程(i)及び工程(ii)の両方を繰り返すことと、(iv)レンズ材料を前記第1のレンズ形成型に分注することと、(v)第2のレンズ形成型を適用することと、(vi)前記レンズ材料を硬化させて、前記美容用コンタクトレンズを形成することと、
を含む、方法。
【請求項66】
請求項1~64のいずれか一項に記載のインク組成物が上に適用されたコンタクトレンズを含む、美容用コンタクトレンズ。
【請求項67】
美容用シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズである、請求項
66に記載の美容用コンタクトレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年2月11日出願の米国特許出願第16/271,955号及び2018年3月23日出願の米国特許仮出願第62/646,966号に対する優先権を主張するものであり、それぞれ全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、美容用コンタクトレンズに関するものであり、より具体的には、美容用シリコーンハイドロゲルレンズなどの美容用コンタクトレンズを作製するために使用することができるインク組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
美容目的のために、色のついたハイドロゲルコンタクトレンズを使用して眼の自然な色を変更することが知られている。色のついたハイドロゲルコンタクトレンズを製造するために用いられるインク組成物は、典型的には、結合ポリマー及び着色剤から構成される。美容用レンズ用の既知のインク組成物は、概ね、従来の(非シリコーン)レンズ用に設計されている。
【0004】
近年、シリコーンハイドロゲルから形成されたコンタクトレンズが普及してきている。これらのコンタクトレンズは、従来のハイドロゲルよりも高い酸素透過性を有する。改善された酸素透過性によって、それを着用しているコンタクトレンズユーザーにおける低酸素症の症状が低減した。残念ながら、従来のハイドロゲルレンズを製造するために使用されるプロセスは、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを一貫して製造するためには十分に機能しない。このようなプロセスの一例は、美容用シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの製造である。
【0005】
インクが著しくスメアすることも摩擦落ちすることもなしに、美容用シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズなどの美容用コンタクトレンズを提供し、かつベースレンズ材料と適合性のあるインク組成物は、当該技術分野における進歩である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、着色剤と、親水性ポリマーと、トリブロック種である結合ポリマーと、を含有する、インク組成物を提供する。インク組成物は、例えばシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズで使用されるとき、丸形である(歪んでいない)コンタクトレンズを提供し、このインクは、レンズに適用されると、スメアせず、容易に摩擦落ちすることもない。したがって、インク組成物は、美容用コンタクトレンズの製造によく適している。
【0007】
したがって、一態様では、本発明は、美容用コンタクトレンズを作製するためのインク組成物を提供する。インク組成物は、(a)着色剤と、(b)親水性ポリマーと、(c)式:
[A]-[B]-[C]
のトリブロックポリマーを含む結合剤ポリマーと、を含み、
式中、[A]及び[C]は、独立して、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第1の親水性モノマーと、任意選択で1つ以上の第2の親水性モノマーと、から形成されるポリマーセグメントであり、[B]は、シリコーン含有マクロマーと、
任意選択で、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第3の親水性モノマーと、任意選択でシリコーン含有モノマーと、から形成されるポリマーセグメントである。
【0008】
別の態様では、本発明は、美容用コンタクトレンズを提供する。美容用コンタクトレンズは、本明細書に記載のインク組成物が上に適用されたコンタクトレンズを含む。
【0009】
更なる態様では、本発明は、美容用コンタクトレンズを作製する方法を提供する。当該方法は、(i)第1のレンズ形成型のレンズ形成面にクリアコートを適用することと、(ii)本明細書に記載のインク組成物を当該クリアコートに適用することと、(iii)任意選択で、工程(i)、工程(ii)、又は工程(i)及び工程(ii)の両方を繰り返すことと、(iv)レンズ材料を当該第1のレンズ形成型に分注することと、(v)第2のレンズ形成型を適用することと、(vi)当該レンズ材料を硬化させて、美容用コンタクトレンズを形成することと、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、以下の説明に記載されている構造又はプロセス工程の詳細に限定されるものではないことを理解されたい。本発明は他の実施形態が可能であり、本明細書に記載の教示を用いた様々な方法によって実行又は実施することが可能である。
【0011】
上述のように、一態様では、本発明は、インク組成物を提供する。本発明者らは、本明細書に記載のインク組成物を使用して、好都合な特性を有する美容用シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズなどの美容用コンタクトレンズを製造できることを見出した。例えば、このようなレンズは、低いヘイズしか呈さないか又は全くヘイズを呈さず、このことは、インク組成物の材料とベースレンズの材料との間の良好な適合性を示す。加えて、インクは、インクのスメアも摩擦落ちもほとんど又は全く呈さない。更に、インク組成物は、レンズの形状に悪影響を及ぼさない。したがって、レンズは、概して、その丸形形状を保持する。
【0012】
本開示において使用される用語に関しては、以下の定義が提供される。
【0013】
特段の記載がない限り、本明細書で用いられる全ての科学技術用語は、本発明が属する技術分野における当業者が一般に理解するものと同じ意味を有する。ポリマーの定義は、Compendium of Polymer Terminology and Nomenclature,IUPAC Recommendations 2008,edited by:Richard G.Jones,Jaroslav Kahovec,Robert Stepto,Edward S.Wilks,Michael Hess,Tatsuki Kitayama,and W.Val Metanomskiに開示される定義に一致する。本明細書において言及される刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
本明細書で使用する場合、用語「(メタ)」は、任意選択でのメチル置換を意味する。したがって、「(メタ)アクリレート」などの用語は、メタクリレート及びアクリレートの両方を意味する。
【0015】
別途記載のない限り、比率、百分率、部などは重量による。
【0016】
別途記載のない限り、例えば、「2~10」のような数字範囲は、その範囲を定義する数字(例えば、2及び10)を含む。
【0017】
「コンタクトレンズ」という用語は、個体の眼の角膜上に置くことができる眼科用デバイスを指す。コンタクトレンズは、創傷治癒、薬剤若しくは栄養補助剤の送達、診断的評価若しくはモニタリング、紫外線吸収、可視光若しくはグレアの低減、又はこれらの任意の組み合わせを含む、矯正的、美容的、又は治療的な利益をもたらし得る。コンタクトレンズは、当該技術分野で既知の任意の適切な材料であり得、ソフトレンズ、ハードレンズ、又は弾性率、含水率、光透過、若しくはこれらの組み合わせなどの、異なる物理、機械、若しくは光学特性を有する少なくとも2つの別個の部分を含有するハイブリッドレンズであり得る。
【0018】
本発明のレンズは、シリコーンハイドロゲル又は従来のハイドロゲルから構成されてよい。シリコーンヒドロゲルは、典型的には、硬化されたデバイス内で互いに共有結合した、少なくとも1つの親水性モノマー及び少なくとも1つのシリコーン含有成分を含有する。
【0019】
本発明によるインク組成物は、(a)着色剤と、(b)親水性ポリマーと、(c)結合剤ポリマーと、を含む。
【0020】
本発明のインク組成物において使用するための着色剤は、コンタクトレンズにおいて使用するのに好適な任意の有機若しくは無機の顔料若しくは染料、又はこのような顔料及び/若しくは染料の組み合わせであってよい。不透明度は、組成物中の着色剤の濃度を変化させることによって制御することができ、量が多くなるにつれて不透明度が高くなる。例示的な着色剤としては、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、カルバゾールバイオレット、バットオレンジ#1、酸化鉄ブラック、酸化鉄ブラウン、酸化鉄イエロー、酸化鉄レッド、二酸化チタン、ジクロロトリアジン、ビニルスルホン系染料、及びこれらの2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。有用な染料及び顔料は、市販されている。
【0021】
本発明のインク組成物は、親水性ポリマーを含む。理論に束縛されるものではないが、親水性ポリマーは、インク組成物内の着色剤を安定化させるのに役立つと考えられる。本発明において使用することができる例示的な親水性ポリマーとしては、デキストラン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(オリゴエチレンオキシド)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(N,N-ジメチルエチルアミノアクリレート、ポリ(イミン)、ポリ(アクリル酸)、又はこれらの2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、親水性ポリマーは、約30,000~約100,000、より好ましくは約40,000~約80,000、更により好ましくは約50,000~約60,000の重量平均分子量を有する。好ましい親水性ポリマーは、PVPである。本発明において使用するのに好適なPVPポリマーは、市販されているか、又は当業者が容易に調製することができる。好ましい市販のPVPは、約55,000の重量平均分子量を有するPVP K30である。
【0022】
インク組成物の結合剤ポリマーは、式:
[A]-[B]-[C]
のトリブロックポリマーを含み、
式中、
[A]及び[C]は独立して、ヒドロキシアルキル及びアミノアルキル、並びにこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第1の親水性モノマーと、任意選択で1つ以上の第2の親水性モノマーと、に基づくポリマーセグメントであり、
[B]は、シリコーン含有マクロマーと、任意選択で、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第3の親水性モノマーと、任意選択でシリコーン含有モノマーと、に基づくポリマーセグメントである。
【0023】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]及び[C]は、独立して、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、N-C2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む第1の親水性モノマーから形成され得る。
【0024】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]及び[C]は、独立して、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む第1の親水性モノマーから形成され得る。
【0025】
ポリマーセグメント[A]及び[C]は両方とも、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(PHEMA)であってよく、[B]は、mPDMSのグラフトホモポリマーであるポリ(モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン)(ポリ[mPDMS])である。
【0026】
ポリマーセグメント[A]及び[C]は両方とも、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(PHEMA)であってよく、[B]は、mPDMS及び2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のグラフトコポリマーである、ポリ(モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン-co-2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(ポリ[mPDMS-co-HEMA])である。
【0027】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]及び[C]は、当該第1の親水性モノマーと、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、N-ビニルピロリドン(NVP)、N-ビニルアセトアミド(NVA)、N-ビニルN-メチルアセトアミド(VMA)、N-イソプロピルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、N-[(エテニルオキシ)カルボニル]-β-アラニン、3-アクリルアミドプロパン酸(ACA1)、5-アクリルアミドプロパン酸(ACA2)、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド(METAC又はQ塩)、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、1-プロパンアミニウム,N-(2-カルボキシエチル)-N,N-ジメチル-3-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)アミノ]-,分子内塩(CBT);1-プロパンアミニウム,N,N-ジメチル-N-[3-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)アミノ]プロピル]-3-スルホ-,分子内塩(SBT);3,5-ジオキサ-8-アザ-4-ホスファウンデカ-10-エン-1-アミニウム,4-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチル-9-オキソ-,分子内塩,4-オキシド(9CI)(PBT)、及びこれらの混合物からなる群から独立して選択される第2の親水性モノマーと、を独立して含む反応性モノマー混合物から形成され得る。
【0028】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]及び[C]は、独立して、第2の親水性モノマーを、[A]及び[C]の約0~約50モル%の範囲内の量、[A]及び[C]の約0~約25モル%の範囲内の量、[A]及び[C]の約0~約15モル%の範囲内の量、[A]及び[C]の約0~約10モル%の範囲内の量で含み、最も好ましくは、他の親水性モノマーを全く含まない。
【0029】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[B]は、約1~約200個の二価二置換シロキサン繰り返し単位を有し、C1~C8直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル基で終端する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、スチリル、ビニル、N-ビニルラクタム、N-ビニルアミド、O-ビニルエーテル、O-ビニルカーボネート、及びO-ビニルカルバメートからなる群から選択される1つの一価反応性基を含むシリコーン含有マクロマーから形成され得る。
【0030】
シリコーン含有マクロマーは、式Iに示される化学構造を含み得、
【0031】
【化1】
式中、Zが、O、N、S、又はNCH
2CH
2Oから選択され、Z=O又はSのとき、R
2は、不要であり、R
1が、水素原子又はメチルであり、nは、1~200、又は1~100、又は1~50、又は1~20の整数であり、R
3は、アルキレンセグメント(CH
2)
yであり、式中、yは、1~6、1~4、又は2~4の整数であり、各メチレン基は任意選択で、エーテル、アミン、エステル、ケトン、カルボニル、カルボキシレート、及びカルバメートからなる群から選択される基で更にかつ独立して置換されたものであってもよく、又はyが2以上である場合、非末端メチレン基が任意選択で、カルバメート基で置き換えられたものであるか、又は、R
3が、オキシアルキレンセグメントO(CH
2)
zであり、式中、zは、1~3の整数であるか、又はR
3が、アルキレンセグメント及びオキシアルキレンセグメントの混合物であり、y及びzの和が、1~9であり、R
2及びR
4が独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルコキシ基、直鎖又は分岐鎖ポリエチレンオキシアルキル基、アルキル-シロキサニル-アルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換若しくは非置換アリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、1~6個の炭素原子を含有するモノ-、ジ、若しくはトリ-ヒドロキシアルキル基、又はこれらの組み合わせであり、R
5が、1~8個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、又はアリール基であり、これらのいずれも、1つ以上のフッ素原子又はトリメチルシロキシ基で更に置換されたものであってもよい。
【0032】
これらのシリコーン含有マクロマーの非限定的な例としては、式IIに示されるモノ-n-アルキル末端モノ-メタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(式中、nは、3~50、3~25、及び3~15であり、R5は、1~8個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル基である)、式IIIに示されるモノ-n-ブチル末端モノ-メタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(mPDMS)(式中、nは、3~50、3~25、又は3~15である)、及び式IV~XIに示される化学構造を有するマクロマー(式中、R1は、水素原子又はメチル基であり、各R2及びR4は独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルコキシ基、直鎖若しくは分岐鎖ポリエチレンオキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換若しくは非置換アリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、又はこれらの組み合わせであり、R5は、1~8個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル基であり、nは、3~50、3~25、又は3~15である)が挙げられる。
【0033】
【0034】
【0035】
好適なモノ-アルキル末端モノ(メタ)アクリルオキシアルキル末端ポリジアルキルシロキサンの例としては、モノ-n-ブチル末端モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノ-n-メチル末端モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノ-n-ブチル末端モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジエチルシロキサン、モノ-n-メチル末端モノ(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジエチルシロキサン、モノ-アルキル末端モノ(メタ)アクリルアミドアルキル末端ポリジアルキルシロキサン、モノ-アルキル末端モノ(メタ)アクリルオキシアルキル末端ポリジアリールシロキサン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0036】
シリコーン含有マクロマーは、式XIIに示される化学構造を有する単官能性ヒドロキシル置換ポリ(ジアルキルシロキサン)を含み得、
【0037】
【化4】
式中、Zが、O、N、S、又はNCH
2CH
2Oから選択され、Z=O又はSのとき、R
2は、不要であり、R
1が、水素原子又はメチルであり、nは、1~200の整数であり、R
2及びR
4は独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルコキシ基、直鎖又は分岐鎖ポリエチレンオキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換若しくは非置換アリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、又はこれらの組み合わせであり、R
5は、1~8個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、又はアリール基であり、これらのいずれも、1つ以上のフッ素原子又はトリメチルシロキシ基で更に置換されたものであってもよい。
【0038】
ヒドロキシル含有マクロマーの例としては、式XIIIに示されるようなモノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)プロピルエーテル末端モノ-n-ブチル末端ポリジメチルシロキサン(OH-mPDMS)(式中、nは、4~30、4~8、又は10~20である)、並びに式XIV及びXVに示されるような化学構造を有するマクロマー(式中、R1は、水素原子又はメチル基であり、nは、4~30、4~8、又は10~20であり、R4は独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルコキシ基、直鎖又は分岐鎖ポリエチレンオキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換若しくは非置換アリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、又はこれらの組み合わせであり、R5は、1~8個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、又はアリール基であり、これらのいずれも、1つ以上のフッ素原子又はトリメチルシロキシ基で更に置換されたものであってもよい)が挙げられる。
【0039】
【0040】
シリコーン含有マクロマーは、式XVIに示される化学構造を含み得る。
【0041】
【化6】
式中、R
1が、水素原子又はメチルであり、nは、1~200の整数であり、R
4は独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルコキシ基、直鎖若しくは分岐鎖のポリエチレンオキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換又は非置換のアリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子又はこれらの組み合わせであり、R
5は、1~8個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、又はアリール基であり、これらのいずれも、1つ以上のフッ素原子又はトリメチルシロキシ基で更に置換されてもよく、R
6は、アルキレンセグメント(CH
2)
yであり、式中、yは、0~6、0~4、及び0~2の整数であり、各メチレン基は、任意選択で、更にかつ独立して、エーテル、アミン、アルコール、エステル、カルボニル、カルボキシレート、及びカルバメートからなる群から選択される基で置換されてもよい。
【0042】
シリコーン含有マクロマーは、式I~XVIに示される化学構造を有するマクロマーの混合物であってよい。
【0043】
好ましくは、シリコーン含有マクロマーは、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(ジアルキルシロキサン)、モノアルキル末端、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(ジアリールシロキサン)、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(アルキルアリールシロキサン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0044】
最も好ましくは、シリコーン含有マクロマーは、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(式III)、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(式XIII)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0045】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[B]は、シリコーン含有マクロマーと、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第3の親水性モノマー並びにシリコーン含有モノマーからなる群から選択される別の成分と、から形成され得る。
【0046】
具体的には、第3の親水性モノマーは、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、N-C2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0047】
より具体的には、第3の親水性モノマーは、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物からなる群から選択され得る。最も好ましくは、第3の親水性モノマーは、2-ヒドロキシルエチルメタクリレートである。
【0048】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[B]は、第3の親水性モノマーを、[B]の約0~約50モル%の範囲内の量、[B]の約0~約25モル%の範囲内の量、[B]の約0~約15モル%の範囲内の量、[B]の約0~約10モル%の範囲内の量、[B]の約0~約5モル%の範囲内の量、最も好ましくは、[B]の約1~約5モル%の範囲内の量で含む。
【0049】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[B]は、3-メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-アクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-メタクリルアミドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-アクリルアミドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、2-メチル-2-ヒドロキシ-3-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル、N-(2,3-ジヒドロキシルプロピル)N-(3-テトラ(ジメチルシロキシ)ジメチルブチルシラン)プロピル)アクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるシリコーン含有モノマーを更に含んでいてもよい。
【0050】
好ましくは、トリブロックポリマーは、約30~約80重量%、約30~約70重量%、及び約40~約70重量%のシロキサン含有マクロマーの繰り返し単位からなる。
【0051】
より好ましくは、トリブロックポリマーのポリマーセグメント[B]は、コポリマーを含み、当該コポリマーは、[B]の約75~約99重量%、[B]の約85~約99重量%、[B]の約90~約99重量%、[B]の約50~約99モル%、[B]の約50~約75モル%、及び[B]の約60~約75モル%のシロキサン含有マクロマーの繰り返し単位を有する。
【0052】
ポリマーセグメント[B]は、シリコーン含有モノマーの繰り返し単位を、[B]の約1~約50モル%の範囲内の量、[B]の約1~約25モル%の範囲内の量、[B]の約1~約15モル%の範囲内の量、及び[B]の約1~約10モル%の範囲内の量で更に含んでもよい。
【0053】
トリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]、[B]、及び[C]は、全てホモポリマーであってもよく、又はトリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]、[B]、及び[C]は、全てコポリマーであってもよく、トリブロックポリマーのポリマーセグメント[A]、[B]、及び[C]は、独立して、ホモポリマー、コポリマー、及びターポリマーからなる群から選択されてもよい。最も好ましくは、ポリマーセグメント[A]及び[C]は、ホモポリマーであり、ポリマーセグメント[B]は、コポリマーである。
【0054】
特に、ポリマーセグメント[A]及び[C]は両方とも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのホモポリマーであってよく、ポリマーセグメント[B]は、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(mPDMS)又はモノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(OH-mPDMS)由来の繰り返し単位と、セグメント[A]及び[C]を調製するために使用されるのと同じヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、を含むコポリマーである。
【0055】
最も好ましくは、ポリマーセグメント[A]及び[C]は、2-ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマーであり、ポリマーセグメント[B]セグメントは、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(mPDMS)及び2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)由来の繰り返し単位を含むコポリマーである。
【0056】
ポリマーセグメント[A]及び[C]は、2-ヒドロキシエチルメタクリレーのホモポリマーであってよく、ポリマーセグメント[B]セグメントは、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン、及び2-ヒドロキシエチルメタクリレート由来の繰り返し単位を含むターポリマーである。
【0057】
トリブロックポリマーは、約10~約100kDaの範囲内、約20~約80kDaの範囲内、約20~約60kDaの範囲内、約20~約50kDaの範囲内の重量平均分子量を有し得、眼科用デバイスを作製するための反応性モノマー混合物の成分を相溶化するために使用され得る。そのような相溶性の反応性モノマー混合物は、重合条件に曝露されると、眼科用デバイスを形成するのに有効であるシリコーンヒドロゲルを形成する。
【0058】
トリブロックポリマーは、有機テルル介在性リビングフリーラジカル重合(TERP)メディエーターの存在下で、TERP反応を介して形成され得る。このような反応は既知であり、例えば、Chem.Rev.2009,109,5051-5068に記載されている。本発明のトリブロックポリマーについての合成の具体的な説明は、その全体が参照により本明細書に援用される、2017年8月31日に出願された同時係属中の米国特許出願第15/691,829号に記載されている。
【0059】
TERPは、汎用性があり、使用されるモノマーの種類及び存在する官能基に対して比較的非感受性である。典型的には、目的のモノマーは、有機テルル連鎖移動剤と共に、良好に分子量が制御されたポリマーを作製するための一般的な重合条件下で、熱フリーラジカル開始剤若しくは光開始剤を用いて又は用いずに混合される(JACS 2002,124,13666~13667及びJACS 2003,125,8720~8721を参照されたい)。ブロックコポリマーは、モノマー混合物の逐次添加によって、又は光誘導ラジカルカップリング反応によって作製される(J.Poly.Sci.Pt.A.Polym.Chem.2006,44,1-12及びJACS 2012,134,5536-5539を参照されたい)。TERPによって作製されたポリマーは、有機テルル末端基を有しており、例えば2,2,6,6-テトラメチルピペリン1-オキシル(TEMPO)を使用することによって還元されて、ビニリデン末端基を生成することができる。例えば、Chem.Rev.2009,109,5051-5068に記載されるように、他の試薬を使用して、有機テルル末端基を除去することもできる。好ましい態様では、トリブロックポリマーは、非反応性である、すなわち、ベースレンズと反応して共有結合を形成しない。したがって、TEMPOを使用して有機テルル末端基を除去して、ビニリデン末端基を形成する場合、当該ビニリデン末端基がベースレンズ又はトリブロックポリマーにおける他のビニリデン末端基を含む他の種と反応しない条件下で当該ポリマーを利用することが好ましい。
【0060】
インク組成物は、好ましくは、成分の混合及び美容用レンズの形成を促進するための溶媒を更に含む。好適な溶媒としては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール(1E2P)、t-ブチルアルコール、t-アミルアルコール、及び3,7-ジメチル-1,7-オクタンジオール(D3O)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(TPME)、イソプロピルラクテート(IPL)、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン(HEP)、グリセロール、又はこれらの2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい溶媒は、1E2P、IPL、D3O、HEP、1-プロパノール、又はこれらの混合物である。
【0061】
本発明による好ましいインク組成物は、それぞれインク組成物の総重量に基づいて、0.1~約25重量%、好ましくは約5~約15重量%の着色剤と、約1~約50重量%、好ましくは約10~約40重量%の親水性ポリマーと、約1~60重量%、好ましくは約5~約40重量%のトリブロックコポリマーと、約50~約95重量%、好ましくは約55~約80重量%の溶媒と、を含む。
【0062】
インク組成物は、レンズの1つ以上の表面に適用若しくは印刷してもよく、又は成形型の1つ以上の表面に印刷し、当該成形型にレンズ成形材料を堆積及び硬化させてもよい。本発明のインク組成物を組み込む美容用レンズを形成するための好ましい方法では、環状ポリオレフィン、及びポリプロピレン又はポリスチレン樹脂などのポリオレフィンを含むがこれら限定されない、任意の好適な材料で作製された熱可塑性の光学成形型が使用される。インク組成物は、成形型の成形面の所望の部分に堆積させる。「成形面」とは、レンズの表面を形成するために使用される成形型又は成形型の半分の表面を意味する。好ましくは、この堆積は、以下のようにパッド印刷によって行う。
【0063】
好ましくは鋼、より好ましくはステンレス鋼で作製された金属プレートが、硬化後に水不溶性となることが可能なフォトレジスト材料で覆われる。各要素が選択されるか又は設計され、次いで写真技術などの多くの技術のいずれかを用いて所望のサイズに縮小され、金属プレート上に置かれ、フォトレジスト材料が硬化される。この後、プレートは水溶液で洗浄され、得られた像は好適な深さ、例えば、約20マイクロメートルまでプレートにエッチングされる。次いで、インク組成物は要素上に堆積され、凹部が充填される。
【0064】
また、金属プレートは、好ましい像を有する領域内の金属を抽出するために適切なソフトウェアとレーザーを使用してレーザーエッチングされてもよく、これにより深さ15μm~30μmの像を複製するキャビティが作成される。更に、好ましいパターンのレーザーエッチングが、セラミックなどの他の基板上で行われてもよい。
【0065】
表面上への印刷において使用するのに好適な幾何学形状であり、様々な硬度を有するシリコンパッドを、プレート上の像に対して押圧して、インク組成物を除去する。パッドは次いで、光学成形型の成形面に対して押圧される。成形型は、最高で12時間にわたって脱気され、過剰な溶媒及び酸素が除去され、その後、成形型はレンズ材料で充填される。次に相補的な成形型半部を使用して成形型アセンブリを完成させ、この成形型アセンブリは、使用されるレンズ材料を硬化させるのに適した条件に曝される。そのような条件は当該技術分野において周知であり、また選択されたレンズ材料に依存する。硬化が完了し、レンズを成形型から外した後、レンズは緩衝生理食塩水中で平衡化される。
【0066】
好ましい実施形態では、まず、クリアコートを成形面に適用し、乾燥させた後、インク組成物を添加する。好ましくは、このようなクリアコートは、レンズの最外面全体を形成する。クリアコートは、例えば、着色剤を含まないことを除いて本明細書に記載のインク組成物と同じであってよい。しかしながら、クリアコートに他の材料を使用してもよい。加えて、所望の美容パターンを形成するために、レンズ材料を添加する前に、クリアコート及び/又はインク組成物の複数の層を成形型に適用してもよい。
【0067】
本発明のインク組成物を使用して、任意の既知のレンズ形成材料又は着色されたハード又はソフトコンタクトレンズを製造するのに好適な材料で作製された、このようなレンズを提供することができる。好ましくは、本発明のレンズはソフトコンタクトレンズであり、レンズを形成するために選択される材料は、ソフトコンタクトレンズの製造に適した任意の材料である。本発明の方法を用いてソフトコンタクトレンズを形成する上で適した好ましい材料としては、これらに限定されるものではないが、シリコーンエラストマー、これらの全容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,371,147号、同第5,314,960号、及び同第5,057,578号に開示されるものを含むが、これらに限定されないシリコーン含有マクロマー、ヒドロゲル、シリコーン含有ヒドロゲルなど、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。より好ましくは、レンズは、シロキサン官能基を含有し、ポリジメチルシロキサンマクロマー、メタクリルオキシプロピルポリアルキルシロキサン、及びそれらの混合物、ヒドロキシ基、カルボキシル基又はそれらの両方,及び組み合わせを含有するモノマーから形成されたシリコーンヒドロゲル又はヒドロゲルを含むが、これらに限定されない。ソフトウェアコンタクトレンズを製造するための材料は周知のものであり、市販されている。例えば、レンズ材料は、アクアフィルコン(acquafilcon)、アスモフィルコン(asmofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、デレフィルコン(delefilcon)、エンフィルコン(enfilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、ガリーフィルコン(galyfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、ナラフィルコン(narafilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、及びステンフィルコン(stenfilcon)(これらの変形の全てを含む)のいずれか、並びに米国特許第4,659,782号、同第4,659,783号、同第5,244,981号、同第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,371,147号、同第5,998,498号、同第6,087,415号、同第5,760,100号、同第5,776,999号、同第5,789,461号、同第5,849,811号、同第5,965,631号、同第6,367,929号、同第6,822,016号、同第6,867,245号、同第6,943,203号、同第7,247,692号、同第7,249,848号、同第7,553,880号、同第7,666,921号、同第7,786,185号、同第7,956,131号、同第8,022,158号、同第8,273,802号、同第8,399,538号、同第8,470,906号、同第8,450,387号、同第8,487,058号、同第8,507,577号、同第8,637,621号、同第8,703,891号、同第8,937,110号、同第8,937,111号、同第8,940,812号、同第9,056,878号、同第9,057,821号、同第9,125,808号、同第9,140,825号、同第9156,934号、同第9,170,349号、同第9,244,196号、同第9,244,197号、同第9,260,544号、同第9,297,928号、同第9,297,929号、並びに国際公開第03/22321号、同第2008/061992号、米国特許出願公開第2010/0048847号、及び米国特許出願第15/691,829号で調製されているようなシリコーンハイドロゲルであってよい。別の実施形態では、レンズは、従来のヒドロゲル材料、例えば、エタフィルコンから作製されてもよい。
【0068】
レンズ材料に好ましい組成物は、N,N-ジメチルアクリルアミド(「DMA」)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、及びこれらの混合物から選択される親水性成分と、2-ヒドロキシ-3-[3-メチル-3,3-ジ(トリメチルシロキシ)シリルプロポキシ]-プロピルメタクリレート(SiMAA)、モノ-メタクリルオキシプロピル末端モノ-n-ブチル末端ポリジメチルシロキサン(mPDMS)、モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端モノ-n-ブチル末端ポリジメチルシロキサン(OH-mPDMS)、及びこれらの混合物から選択されるシリコーン含有成分と、湿潤剤(好ましくは、PVP又はポリビニルメチルアセトアミド(PVMA))と、フリーラジカル開始剤と、を含む。親水性成分については、DMA及びHEMAの混合物が好ましい。シリコーン含有成分については、OH-mPDMS、又はSiMAA及びmPDMSの混合物が好ましい。組成物は、希釈剤、架橋剤、光吸収化合物(例えば、UV又は高エネルギー可視光遮断剤)などを含むがこれらに限定されない、ソフトコンタクトレンズを作製するための当該技術分野において既知の他の成分を含有していてよい。
【0069】
本発明を、以下の非限定的実施例によって更に説明する。
【実施例】
【0070】
トリブロックコポリマーの分子量は、多角度光散乱を用いるサイズ排除クロマトグラフィ(SEC-MALS)によって測定する。典型的なSEC-MALS設定では、65℃、0.6mL/分の流速で、移動相として10mMのLiBr(又は別の一般的に使用される塩)を有する(又は有さない)1-プロパノール(又はTHF)などの好適な溶媒を用いた。3本のTosoh Biosciences TSKゲルカラムに、直列で(SuperAW3000 4μm、6.0mm ID×15cm(PEO/DMF排除限界=60,000g/モル)、SuperAW4000 6μm、6.0mm ID×15cm(PEO/DMF排除限界=400,000g/モル)及びSuperAW5000 7μm、6.0mm ID×15cm(PEO/DMF排除限界=4,000,000g/モル))を、オンラインAgilent 1200 UV/VISダイオードアレイ検出器、Wyatt Optilab rEX干渉屈折計及びWyatt mini-DAWN Treos多角度レーザー散乱(MALS)検出器(λ=658nm)と共に用いる。30℃(λ=658nm)における0.0.074mL/gのdη/dc値を、絶対分子量の測定に使用する。Wyatt ASTRA 6.1.1.17 SEC/LSソフトウェアパッケージを使用して、絶対分子量及び多分散度データを計算する。
【0071】
所望のデザイン(スメア又はスメアなし。スメアなしは、以下の表に「なし」として記載される)並びにレンズの丸み度及び歪みのレベル(丸形又は完全な丸形でない(OOR))と比較して印刷パターンの全体的な品質を定性的に評価するために、イメージングを使用する。許容できないレベルのヘイズ又は半透明性も、イメージング(曇っている又は曇っていない)によって記述される。P2-DBF Fiber diascopic照明ベース(倍率0.75~1倍の1倍対物レンズを備える)を備えるNikon SMZ18実体顕微鏡を用いて、シリコーンハイドロゲル印刷コンタクトレンズの画像を撮影する。ホウ酸緩衝充填溶液で完全に満たした結晶セル内に、印刷されたシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを、凹側を上にして置く。サンプルを視野窓内に置き、顕微鏡を調整して画像の焦点を合わせる。
【0072】
印刷表面を綿棒で擦ることによって、印刷されたパターンの耐久性を評価する。試験は、レンズを50回ぬぐうことからなる。それぞれ、印刷された表面上のレンズ中心からぬぐい始め、その後、一方向に進める。各レンズを体系的に評価し、4つの直交方向にぬぐう。50回このようにぬぐってパターンが無傷のままである場合、恒久的であるとみなされる(表中>50)。そうでなければ、印刷パターンの任意の部分が移動する、歪む、又は除去されるのに必要なぬぐい数を記録する。
【0073】
KRUSS DSA-100(商標)機器を用いる静止液滴技術を室温で使用して、そして、脱イオン水をプローブ溶液(静止液滴)として使用して、レンズの湿潤性を測定した。試験すべきレンズを脱イオン水中ですすぎ、充填溶液を取り除いた。それぞれの試験レンズを充填溶液で湿らせたリントフリーの吸い取り紙上に置いた。レンズの両面をこの吸い取り紙と接触させて、レンズを乾燥させることなく、表面の水を除去した。適切な平坦化を確保するために、レンズは、コンタクトレンズのプラスチック成形型の凸面上に「皿部を下にして」置いた。プラスチック成形型及びレンズは、適切な中央シリンジアライメントを確実にするために、静止液滴器具ホルダ内に配置されている。3~4マイクロリットルの脱イオン水の液滴は、その液滴が確実にレンズから離れて垂れるように、DSA 100-Drop Shape Analysisソフトウェアを使用して注射器の先端上に形成された。その液滴は、針を下に移動することによって、レンズの表面上に円滑に放出された。その針は、液滴を分注した後、直ちに回収された。その液滴は、5~10秒間レンズ上に平衡を保たれ、接触角は、液滴画像とレンズ表面との間で測定された。典型的には、3~5個のレンズを評価し、平均接触角を報告した。
【0074】
以下の略語は、実施例をとおして使用され、以下の意味を有する。
L:リットル
mL:ミリリットル
Equiv.又はeq.:当量
kg:キログラム
g:グラム
mol:モル
mmol:ミリモル
min:分
nm:ナノメートル
Da:ダルトン又はg/モル
kDa:キロダルトン、又は1,000ダルトンに等しい原子質量単位
wt%:重量%
TL03光:Phillips TLK 40W/03電球
LED:発光ダイオード
BC:バック又はベースカーブプラスチック成形型
FC:フロントカーブプラスチック成形型
PP:プロピレンのホモポリマーであるポリプロピレン
TT:水添スチレンブタジエンブロックコポリマーであるTuftec(Asahi Kasei Chemicals)
Z:ポリシクロオレフィン熱可塑性ポリマーであるZeonor(Nippon Zeon Co Ltd)
RMM:反応性モノマー混合物
DMA:N,N-ジメチルアクリルアミド(Jarchem)
HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート(Bimax)
PVP、PVP K30、PVP K60、PVP K90:ポリ(N-ビニルピロリドン)(ISP Ashland)
TEGDMA:テトラエチレングリコールジメタクリレート(Esstech)
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
Te-Me=エチル2-メチル-2-(メチルテラニル)プロパノエート
TEMPO:(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル、又は(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシダニルCAS番号2564-83-2
Irgacure 819:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド(BASF又はCiba Specialty Chemicals)
Irgacure 1870:ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシドと1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとのブレンド(BASF又はCiba Specialty Chemicals)
mPDMS:モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(Mn=800~1500ダルトン)(Gelest)
HO-mPDMS:モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(Mn=400~1500ダルトン)(Ortec又はDSM-Polymer Technology Group)
SiMAA:2-プロペン酸、2-メチル-2-ヒドロキシ-3-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル(Toray)、又は3-(3-(1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン-3-イル)プロポキシ)-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート
Blue HEMA:1-アミノ-4-[3-(4-(2-メタクリロイルオキシ-エトキシ)-6-クロロトリアジン-2-イルアミノ)-4-スルホフェニルアミノ]アントラキノン-2-スルホン酸(米国特許第5,944,853号に記載)
DIW:脱イオン水
IPA:イソプロピルアルコール
THF:テトラヒドロフラン
D3O:3,7-ジメチル-3-オクタノール(Vigon)
TPME:トリプロピレングリコールメチルエーテル
DA:デカン酸
3E3P:3-エチル3-ペンタノール
Norbloc:2-(2’-ヒドロキシ-5-メタクリリルオキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール(Janssen)
ホウ酸緩衝充填溶液:18.52グラム(300mmol)のホウ酸、3.7グラム(9.7mmol)のホウ酸ナトリウム十水和物、及び28グラム(197mmol)の硫酸ナトリウムを、2リットルのメスフラスコを満たすのに十分な脱イオン水に溶解させた。
【0075】
Omniradは、市販の光開始剤である。
【0076】
(実施例1)
エチル2-メチル-2-(メチルテラニル)プロパノエート(Te-Me)の合成:50.0グラム(39.2mmol)のテルル粉末を無水THF中3.0Mメチルリチウム溶液(43.1mmol)14.4mLと反応させて、テルロレート中間体を形成し、これを8.82グラム(45.1mmol)のエチルα-ブロモイソブチレートと反応させて、TERPメディエーター2-メチル-2-メチルテラニル-プロパノエートを形成した。反応は、金属交換工程のための氷浴で実施した。エチルα-ブロモイソブチレートの添加後、反応混合物を温め、反応が完了するまで室温で維持した(約2時間)。その後、THFをロータリーエバポレーターにて減圧下で除去した。粗生成物を50~55℃(1~2mbar)で真空蒸留して、TERPメディエーターTe-Meを得、プロトン核磁気共鳴スペクトル法によって同定した。同様のプロセスを使用して、メチルリチウムをブチルリチウムで置き換えることによって、エチル2-メチル-2-(ブチルテラニル)プロパノエート(Te-Bu)を作製した。Te-Buを80~85℃(1~2mbar)で真空蒸留することによって精製し、プロトン核磁気共鳴スペクトル法によって同定した。
【0077】
81.1グラム(623mmol)のHEMA、5.41グラム(21mmol)のTe-Me、及び3.46グラム(21mmol)のAIBNを2Lの反応器に添加し、500Lの1-プロパノールに溶解させた。室温で15分間、窒素ガスを、系を通してバブリングすることによって、溶液を脱気した。次いで、反応物質が全て消費されるまで、反応混合物を窒素ガス雰囲気下で61~62℃にて約4時間加熱した。18.0グラム(138mmol)のHEMA及び180.2グラム(200mmol)のmPDMSを、250mLの1-プロパノールに溶解させ、室温で15分間、窒素ガスを系に吹き込むことによって脱気し、反応容器に充填し、反応物質が全て消費されるまで、約4時間一定して撹拌しながら70~72℃で加熱した。最後に、81.1グラム(623mmol)のHEMAを250mLの1-プロパノールに溶解させ、室温で15分間、窒素ガスを系に吹き込むことによって脱気し、反応容器に充填し、反応物質が全て消費されるまで約8時間一定して撹拌しながら61~62℃で加熱した。反応混合物の揮発性成分をロータリーエバポレーターにて減圧下で除去した。粗生成物を60℃で800mLのトルエンに再溶解させ、冷却した。混合溶媒系を回転蒸発によって除去して、1-プロパノールを含まない粗生成物を得た。粗生成物は、メチルテルル末端基を含有していた。この有機金属末端基を除去するために、約19.5グラム(125ミリモル)のTEMPOを含有する800mLのトルエンに粗生成物を溶解させた。この溶液を88℃で5時間加熱した。反応混合物を冷却し、次いで揮発性成分をロータリーエバポレーター上にて60~65℃で蒸発させ、暗橙色残渣を得た。残渣を、30分間にわたって70℃の95%(v/v)の水性アセトニトリルに溶解させて、混濁溶液を形成した。混濁溶液を室温まで冷却し、少なくとも1時間静置した。溶媒をデカントした。アセトニトリルを使用してこの精製プロセスを3回繰り返した。任意選択で、懸濁した炭素粉末及びセライトの存在下で、少なくとも2時間、THF(1g/mL)に溶解させることによって、トリブロックコポリマーを更に精製してもよい。次いで、混合物を真空濾過し、濾過ケーキを少量のTHFで洗浄した。激しく撹拌しながら濾液をDIWに滴下して、トリブロックコポリマーを沈殿させた。トリブロックコポリマーを真空濾過によって単離し、DIWで洗浄し、60~65℃で一定重量まで真空乾燥させた。プロトン核磁気共鳴スペクトル法、及び多角度レーザー光散乱検出器を使用したサイズ排除クロマトグラフィによって、トリブロックコポリマーを同定した。数平均分子量は39kDaであり、重量平均分子量は47kDaであった。この実験をスケールアップして、51kDaの数平均分子量及び58kDaの重量平均分子量を有する820グラムのトリブロックコポリマーを得た。このトリブロックコポリマー(TBC#1)を使用して、本発明のインク組成物を調製した。
【0078】
(実施例2)
表1に列挙したクリアコート溶液から9重量%の黒色酸化鉄顔料、Sicovit(登録商標)ブラック85 E 172(Rockwood Italia SpA-Divisione Silo)配合物を調製することによって、インク組成物#2A~Dを調製した。ジャーローラーを使用して、インクを一晩混合した。これらを更に、オーバーヘッドミキサーを用いて700~1800rpmで30分間混合してもよい。
【0079】
【0080】
(実施例3)
実験室スケールのパッドプリンタを使用して、まずクリアコーティング(クリアコート2A~2D)により、次いで、インク2A~2Dを使用するVivid(登録商標)クリシェパターンにより、フロントカーブ成形型に印刷した。これらの印刷されたフロントカーブ成形型を、窒素下で少なくとも12時間脱気した。酸素ガス濃度を0.5~5%に維持したグローブボックス内で、印刷されたコンタクトレンズを製作した。約100マイクロリットルの表2に列挙したRMM#1を、印刷されたフロントカーブ成形型に周囲温度で投入した。RMM#1の投入とBCの配置との間の時間を、「ドウェル1」と呼ぶ。見掛けのドウェル1の時間は、別途記載のない限り、5秒以下であった。次いで、ベースカーブ成形型をRMM#1の上に配置した。次に、透明石英プレートを成形型アセンブリ上に配置した。次いで、成形型アセンブリの入っているパレットを60~70℃の硬化チャンバ内に移動させた。重りの配置と硬化開始との間の時間を、「ドウェル2」と呼ぶ。TL 20W/03 T蛍光灯(Philips)を、成形型アセンブリの入っている、10分間1.5~2.0mW/cm2の強度を達成するように位置決めされたパレットに照射することによって、硬化を開始する。
【0081】
大部分のレンズがFCに付着した状態で、印刷されたレンズを手で成形型から取り出し、レンズを70% IPA中に約1時間又は2時間沈めることによって離型し、続いて、70% IPAで2回、任意選択で、25% IPAで2回、DIで2回、最後にホウ酸緩衝充填溶液で2回洗浄した。各洗浄工程は約30分続いた。当業者は、正確なレンズ離型プロセスが、イソプロパノール水溶液の濃度、各溶媒での洗浄の回数及び各工程の継続時間に関して、レンズ配合及び成形型材料に応じて変化し得ることを理解している。レンズ離型プロセスの目的は、全てのレンズを欠陥なく離型すること、及び希釈剤で膨潤したネットワークから充填溶液で膨潤したハイドロゲルに移行させることである。レンズをバイアル内に移し、続いて122℃で30分間加圧処理することにより殺菌した。無菌の印刷されたレンズ(3A~3C、それぞれインク組成物2A~2Cから作製)を、ヘイズ、スメア、耐久性、及び形状について評価し、その結果を、ドウェル1の時間を4秒未満に固定して、様々なドウェル2の時間について表3に列挙した。無菌の印刷されたレンズ(3D、インク組成物2Dから作製)を、ヘイズ、スメア、耐久性、及び形状について評価し、その結果を、ドウェル1の時間を4秒未満に固定して、様々なドウェル2の時間について表4に列挙し、ドウェル2の時間を300秒に固定して、様々なドウェル1の時間について表5に列挙した。60~70℃で300秒のドウェル2の時間を用いて、印刷されたレンズを作製するためにRMM#2を使用して、同様の結果を得た。
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
(実施例4)
表6に列挙したクリアコート溶液から9重量%の黒色酸化鉄顔料、Sicovit(登録商標)ブラック85 E 172(Rockwood Italia SpA-Divisione Silo)配合物を調製することによって、インク組成物#4A~4Dを調製した。ジャーローラーを使用して、インクを一晩混合した。これらを更に、オーバーヘッドミキサーを用いて700~1800rpmで30分間混合してもよい。
【0087】
【0088】
(実施例5)
実験室スケールのパッドプリンタを使用して、まずクリアコーティング(クリアコート4A~4D)により、次いで、インク4A~4Dを使用するVivid(登録商標)クリシェパターンにより、90:10(w/w)Z:TTで作製されたフロントカーブ成形型に印刷した。これらの印刷されたフロントカーブ成形型を、窒素下で少なくとも12時間脱気した。酸素ガス濃度を約0.1%に維持したグローブボックス内で、印刷されたコンタクトレンズを製作した。約75マイクロリットルの表2に記載したRMM#3を、印刷されたフロントカーブ成形型に周囲温度で投入した。RMMの投入とBCの配置との間の時間を、「ドウェル1」と呼ぶ。見掛けのドウェル1の時間は、別途記載のない限り、5秒以下であった。次いで、90:10(w/w)Z:TTで作製されたベースカーブ成形型をRMM#3の上に配置した。次に、透明石英プレートを成形型アセンブリ上に配置した。次いで、成形型アセンブリの入っているパレットを約65℃の硬化チャンバ内に移動させた。重りの配置と硬化開始との間の時間を、「ドウェル2」と呼ぶ。ドウェル2は5分であった。TL 20W/03 T蛍光灯(Philips)を、成形型アセンブリの入っている、8分間約4.5mW/cm2の強度を達成するように位置決めされたパレットに照射することによって、硬化を開始する。
【0089】
大部分のレンズがFCに付着した状態で、印刷されたレンズを手で成形型から取り出し、レンズを70% IPA中に約1時間又は2時間沈めることによって離型し、続いて、70% IPAで2回、任意選択で、25% IPAで2回、DIで2回、最後にホウ酸緩衝充填溶液で2回洗浄した。各洗浄工程は約30分続いた。当業者は、正確なレンズ離型プロセスが、イソプロパノール水溶液の濃度、各溶媒での洗浄の回数及び各工程の継続時間に関して、レンズ配合及び成形型材料に応じて変化し得ることを理解している。レンズ離型プロセスの目的は、全てのレンズを欠陥なく離型すること、及び希釈剤で膨潤したネットワークから充填溶液で膨潤したハイドロゲルに移行させることである。印刷されたレンズ(5A~5D、それぞれクリアコート及びインク4A~4Dから作製)を、ヘイズ、スメア、耐久性、形状、及び湿潤性(静止液滴、接触角、フロントカーブ表面)について評価し、結果を表7に列挙した(括弧内に標準偏差を示す)。
【0090】
【0091】
(実施例6)
表8に列挙したクリアコート溶液から9重量%の黒色酸化鉄顔料、Sicovit(登録商標)ブラック85 E 172(Rockwood Italia SpA-Divisione Silo)配合物を調製することによって、インク組成物#6A~6Bを調製した。ジャーローラーを使用して、インクを一晩混合した。これらを更に、オーバーヘッドミキサーを用いて700~1800rpmで30分間混合してもよい。
【0092】
【0093】
(実施例7)
クリアコート及びインク6A及び6Bを使用したことを除いて、パッド印刷コンタクトレンズを作製するために使用したパイロットライン上で、実施例5を再現した。大部分のレンズがFCに付着した状態で、印刷されたレンズを成形型から取り出し、レンズを70% IPA中に約1時間又は2時間沈めることによって離型し、続いて、70% IPAで2回、任意選択で、25% IPAで2回、DIで2回、最後にホウ酸緩衝充填溶液で2回洗浄した。各洗浄工程は約30分続いた。当業者は、正確なレンズ離型プロセスが、イソプロパノール水溶液の濃度、各溶媒での洗浄の回数及び各工程の継続時間に関して、レンズ配合及び成形型材料に応じて変化し得ることを理解している。レンズ離型プロセスの目的は、全てのレンズを欠陥なく離型すること、及び希釈剤で膨潤したネットワークから充填溶液で膨潤したハイドロゲルに移行させることである。印刷されたレンズをバイアルに移し、続いて、122℃で30分間加圧処理することによって殺菌した。印刷されたレンズ(7A及び7B、それぞれクリアコート並びにインク6A及び6Bから作製)を、ヘイズ、スメア、耐久性、形状、及び湿潤性(静止液滴、接触角、フロントカーブ表面)について評価し、結果を表9に列挙した(括弧内に標準偏差を示す)。
【0094】
【0095】
〔実施の態様〕
(1) 美容用コンタクトレンズを作製するためのインク組成物であって、(a)着色剤と、(b)親水性ポリマーと、(c)式:
[A]-[B]-[C]
のトリブロックポリマーを含む結合剤ポリマーと、を含み、
式中、[A]及び[C]は、独立して、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第1の親水性モノマーと、任意選択で1つ以上の第2の親水性モノマーと、から形成されるポリマーセグメントであり、
[B]が、シリコーン含有マクロマーと、任意選択で、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む第3の親水性モノマーと、任意選択でシリコーン含有モノマーと、から形成されるポリマーセグメントである、インク組成物。
(2) (d)溶媒を更に含む、実施態様1に記載のインク組成物。
(3) 前記溶媒が、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール(1E2P)、t-ブチルアルコール、t-アミルアルコール、及び3,7-ジメチル-1,7-オクタンジオール(D3O)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(TPME)、イソプロピルラクテート(IPL)、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン(HEP)、グリセロール、又はこれらの2つ以上の混合物を含む、実施態様2に記載のインク組成物。
(4) 前記親水性ポリマーが、デキストラン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(オリゴエチレンオキシド)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(n,n-ジメチルエチルアミノアクリレート、ポリ(イミン)、ポリ(アクリル酸)、又はこれらの2つ以上の混合物を含む、実施態様2に記載のインク組成物。
(5) 前記着色剤が、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、カルバゾールバイオレット、バットオレンジ#1、酸化鉄ブラック、酸化鉄ブラウン、酸化鉄イエロー、酸化鉄レッド、二酸化チタン、ジクロロトリアジン、ビニルスルホン系染料、及びこれらの2つ以上の混合物を含む、実施態様1~4のいずれかに記載のインク組成物。
【0096】
(6) それぞれ前記インク組成物の総重量に基づいて、0.1~約25重量%の前記着色剤と、約1~約50重量%の前記親水性ポリマーと、約1~60重量%の前記トリブロックコポリマーと、約50~約95重量%の前記溶媒とを含む、実施態様2に記載のインク組成物。
(7) 前記トリブロックポリマーが、約10~約100kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、実施態様1~6のいずれかに記載のインク組成物。
(8) 前記トリブロックポリマーが、約20~約80kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、実施態様7に記載のインク組成物。
(9) 前記トリブロックポリマーが、約20~約60kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、実施態様8に記載のインク組成物。
(10) 前記トリブロックポリマーが、約20~約50kDaの範囲内の重量平均分子量を有する、実施態様9に記載のインク組成物。
【0097】
(11) 前記セグメント[A]及び[C]が両方とも、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択される官能基を含む前記第1の親水性モノマーと、任意選択で1つ以上の第2の親水性モノマーと、を含む、実施態様1~10のいずれかに記載のインク組成物。
(12) 前記第1の親水性モノマーが、前記第3の親水性モノマーと同じである、実施態様1~11のいずれかに記載のインク組成物。
(13) 前記親水性ポリマーが、ポリ(ビニルピロリドン)である、実施態様1~12のいずれかに記載のインク組成物。
(14) 前記第1の親水性モノマーが、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、N-C2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む、実施態様1~13のいずれかに記載のインク組成物。
(15) 前記第1の親水性モノマーが、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む、実施態様14に記載のインク組成物。
【0098】
(16) 両セグメント[A]及び[C]の前記第1の親水性モノマーが、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである、実施態様11に記載のインク組成物。
(17) [A]及び[C]が、独立して、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルN-メチルアセトアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、N-[(エテニルオキシ)カルボニル]-β-アラニン、3-アクリルアミドプロパン酸、5-アクリルアミドプロパン酸、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、1-プロパンアミニウム,N-(2-カルボキシエチル)-N,N-ジメチル-3-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)アミノ]-,分子内塩;カルボキシベタイン、1-プロパンアミニウム,N,N-ジメチル-N-[3-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)アミノ]プロピル]-3-スルホ-,分子内塩;3,5-ジオキサ-8-アザ-4-ホスファウンデカ-10-エン-1-アミニウム,4-ヒドロキシ-N,N,N-トリメチル-9-オキソ-,分子内塩,4-オキシド(9CI)、又はこれらの混合物を含む前記第2の親水性モノマーを更に含む、実施態様1~16のいずれかに記載のインク組成物。
(18) 前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して、約1~約50モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、実施態様17に記載のインク組成物。
(19) 前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して、約1~約25モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、実施態様18に記載のインク組成物。
(20) 前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して、約1~約15モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、実施態様19に記載のインク組成物。
【0099】
(21) 前記第2の親水性モノマーの繰り返し単位が、独立して、約1~約10モル%の範囲内でセグメント[A]及び[C]中に存在する、実施態様20に記載のインク組成物。
(22) [B]が、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、N-C2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C6直鎖若しくは分岐鎖ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-C2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビスC2~C8直鎖若しくは分岐鎖トリヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む前記第3の親水性モノマーを更に含む、実施態様1~21のいずれかに記載のインク組成物。
(23) 前記第3の親水性モノマーが、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、又はこれらの混合物を含む、実施態様22に記載のインク組成物。
(24) 前記第1の親水性モノマー及び前記第3の親水性モノマーが両方とも、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを含む、実施態様23に記載のインク組成物。
(25) 前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が、約1~約70モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様22~24のいずれかに記載のインク組成物。
【0100】
(26) 前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が、約10~約60モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様25に記載のインク組成物。
(27) 前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が、約20~約60モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様26に記載のインク組成物。
(28) 前記第3の親水性モノマーの繰り返し単位が、約30~約50モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様27に記載のインク組成物。
(29) 前記シリコーン含有マクロマーが、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、スチリル、ビニル、N-ビニルラクタム、N-ビニルアミド、O-ビニルエーテル、O-ビニルカーボネート、及びO-ビニルカルボメートからなる群から選択される重合性官能基を含む、実施態様1~28のいずれかに記載のインク組成物。
(30) 前記シリコーン含有マクロマーが、式Iに示される化学構造を含み、
【化7】
式中、Zが、O、N、S、又はNCH
2CH
2Oから選択され、Z=O又はSのとき、R
2は、不要であり、R
1が、水素原子又はメチルであり、nが、1~200の整数であり、R
3が、アルキレンセグメント(CH
2)
yであり、式中、yは、1~6の整数であり、各メチレン基が任意選択で、エーテル、アミン、エステル、ケトン、カルボニル、カルボキシレート、及びカルバメートからなる群から選択される基で更にかつ独立して置換されたものであってもよく、又はyが2以上である場合、非末端メチレン基が任意選択で、カルバメート基で置き換えられたものであるか、又は、R
3が、オキシアルキレンセグメントO(CH
2)
zであり、式中、zは、1~3の整数であるか、又はR
3が、アルキレンセグメント及びオキシアルキレンセグメントの混合物であり、y及びzの和が、1~9であり、R
2及びR
4が独立して、水素原子、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、1~6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルコキシ基、直鎖又は分岐鎖ポリエチレンオキシアルキル基、アルキル-シロキサニル-アルキル基、フェニル基、ベンジル基、置換若しくは非置換アリール基、フルオロアルキル基、部分フッ素化アルキル基、ペルフルオロアルキル基、フッ素原子、1~6個の炭素原子を含有するモノ-、ジ、若しくはトリ-ヒドロキシアルキル基、又はこれらの組み合わせであり、R
5が、1~8個の炭素原子を有する置換若しくは非置換の直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基、又はアリール基であり、これらのいずれも、1つ以上のフッ素原子又はトリメチルシロキシ基で更に置換されたものであってもよい、実施態様1~29のいずれかに記載のインク組成物。
【0101】
(31) 前記シリコーン含有マクロマーが、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(ジアルキルシロキサン)、モノアルキル末端、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(ジアリールシロキサン)、モノアルキル末端、モノ(メタ)アクリレート末端ポリ(アルキルアリールシロキサン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様30に記載のインク組成物。
(32) 前記シリコーン含有マクロマーが、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンである、実施態様31に記載のインク組成物。
(33) 前記シリコーン含有マクロマーが、式VIIIに示される化学構造を含み、
【化8】
式中、Zが、O、N、S、又はNCH
2CH
2Oから選択され、R
1が独立して、水素原子又はメチル基であり、R
2、R
3、及びR
4が独立して、水素原子、又は1~8個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、若しくは環状アルキル基であり、これらのいずれも、少なくとも1つのヒドロキシ基で更に置換されたものであってもよく、任意選択で、アミド基、エーテル基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、及びこれらの組み合わせで置換されたものであってもよく、Z=O及びSの場合、R
2は、不要であり、nが、シロキサン繰り返し単位の数であり、4~200であり、R
5が、直鎖又は分岐鎖C
1~C
8アルキル基から選択される、実施態様1~29のいずれかに記載のインク組成物。
(34) 前記シリコーン含有マクロマーが、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサンである、実施態様33に記載のインク組成物。
(35) 前記シリコーン含有マクロマーが、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1~29のいずれかに記載のインク組成物。
【0102】
(36) 前記シリコーン含有マクロマーが、500ダルトンを超える数平均分子量を有する、実施態様1~35のいずれかに記載のインク組成物。
(37) 前記シリコーン含有マクロマーが、約500ダルトン~約20,000ダルトンの数平均分子量を有する、実施態様36に記載のインク組成物。
(38) 前記シリコーン含有マクロマーが、約500ダルトン~約10,000ダルトンの数平均分子量を有する、実施態様37に記載のインク組成物。
(39) 前記シリコーン含有マクロマーが、約500ダルトン~約5,000ダルトンの数平均分子量を有する、実施態様38に記載のインク組成物。
(40) 前記シリコーン含有マクロマーが、約500ダルトン~約2,000ダルトンの数平均分子量を有する、実施態様39に記載のインク組成物。
【0103】
(41) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、前記インク組成物の総重量の約30~約80重量%の範囲内で存在する、実施態様1~40のいずれかに記載のインク組成物。
(42) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、前記インク組成物の総重量の約30~約70重量%の範囲内で存在する、実施態様41に記載のインク組成物。
(43) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、前記インク組成物の総重量の約40~約70重量%の範囲内で存在する、実施態様42に記載のインク組成物。
(44) セグメント[B]が、前記シリコーン含有マクロマー及び前記第3の親水性モノマーのコポリマーであり、前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の総重量の約75~約99重量%の範囲内で存在する、実施態様1~40のいずれかに記載のインク組成物。
(45) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の総重量の約85~約99重量%の範囲内で存在する、実施態様44に記載のインク組成物。
【0104】
(46) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の総重量の約90~約99重量%の範囲内で存在する、実施態様45に記載のインク組成物。
(47) セグメント[B]が、前記シリコーン含有マクロマー及び前記第3の親水性モノマーのコポリマーであり、前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の約30~約99モル%の範囲内で存在する、実施態様1~40のいずれかに記載のインク組成物。
(48) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の約40~約75モル%の範囲内で存在する、実施態様47に記載のインク組成物。
(49) 前記シリコーン含有マクロマーの繰り返し単位が、セグメント[B]の約55~約75モル%の範囲内で存在する、実施態様48に記載のインク組成物。
(50) 前記シリコーン含有モノマーが、3-メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-アクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-メタクリルアミドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3-アクリルアミドプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、2-メチル-2-ヒドロキシ-3-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル、N-(2,3-ジヒドロキシルプロピル)N-(3-テトラ(ジメチルシロキシ)ジメチルブチルシラン)プロピル)アクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1~49のいずれかに記載のインク組成物。
【0105】
(51) 前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が、約1~約50モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様50に記載のインク組成物。
(52) 前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が、約1~約25モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様51に記載のインク組成物。
(53) 前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が、約1~約15モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様52に記載のインク組成物。
(54) 前記シリコーン含有モノマーの繰り返し単位が、約1~約10モル%の範囲内でセグメント[B]中に存在する、実施態様53に記載のインク組成物。
(55) 前記セグメント[A]、[B]、及び[C]が、全てホモポリマーである、実施態様1に記載のインク組成物。
【0106】
(56) 前記セグメント[A]及び[C]が、同じホモポリマーである、実施態様55に記載のインク組成物。
(57) 前記セグメント[A]、[B]、及び[C]が、全てコポリマーである、実施態様1に記載のインク組成物。
(58) 前記セグメント[A]、[B]、及び[C]が、独立して、ホモポリマー、コポリマー、及びターポリマーからなる群から選択される、実施態様1に記載のインク組成物。
(59) 前記セグメント[A]及び[C]が、ホモポリマーであり、セグメント[B]が、コポリマーである、実施態様1に記載のインク組成物。
(60) 前記セグメント[A]及び[C]が、同じホモポリマーである、実施態様59に記載のインク組成物。
【0107】
(61) 前記セグメント[A]及び[C]が、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのホモポリマーであり、セグメント[B]が、モノ-アルキル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンのホモポリマー、モノアルキル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサンのホモポリマー、モノアルキル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマー、並びにモノ-アルキル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマーからなる群から選択される、実施態様1~54のいずれかに記載のインク組成物。
(62) セグメント[A]及び[C]が、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのホモポリマーであり、前記[B]セグメントが、モノ-n-ブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン及び前記2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマーである、実施態様61に記載のインク組成物。
(63) セグメント[A]及び[C]が、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのホモポリマーであり、前記[B]セグメントが、モノ-n-ブチル末端モノ-(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピル)-プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン及び前記2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート由来の繰り返し単位を含むコポリマーである、実施態様61に記載のインク組成物。
(64) 内部湿潤剤を更に含む、実施態様1~63のいずれかに記載のインク組成物。
(65) 美容用コンタクトレンズを作製する方法であって、(i)第1のレンズ形成型のレンズ形成面にクリアコートを適用することと、(ii)実施態様1~64のいずれかに記載のインク組成物を前記クリアコートに適用することと、(iii)任意選択で、工程(i)、工程(ii)、又は工程(i)及び工程(ii)の両方を繰り返すことと、(iv)レンズ材料を前記第1のレンズ形成型に分注することと、(v)第2のレンズ形成型を適用することと、(vi)前記レンズ材料を硬化させて、前記美容用コンタクトレンズを形成することと、
を含む、方法。
【0108】
(66) 実施態様1~64のいずれかに記載のインク組成物が上に適用されたコンタクトレンズを含む、美容用コンタクトレンズ。
(67) 美容用シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズである、実施態様64に記載の美容用コンタクトレンズ。