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特許7297829情報表示制御装置、方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】情報表示制御装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20230619BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20230619BHJP
   H04L 67/1396 20220101ALI20230619BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20230619BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/01 510
H04L67/1396
G06F16/9035
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021143061
(22)【出願日】2021-09-02
(65)【公開番号】P2023036175
(43)【公開日】2023-03-14
【審査請求日】2021-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】仲田 汐見
(72)【発明者】
【氏名】平尾 明子
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/174913(WO,A1)
【文献】特開2016-029540(JP,A)
【文献】特開2011-113280(JP,A)
【文献】特開2019-121323(JP,A)
【文献】特開2008-176491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481
G06F 3/01
H04L 67/1396
G06F 16/9035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報サイトから第1の配信情報が受信された場合に、当該第1の配信情報に含まれる複数のコンテンツにより構成されるオリジナルページを生成し、生成された前記オリジナルページを表示部に表示させる第1の表示処理部と、
表示された前記複数のコンテンツに対するユーザの関心度が反映された関心情報を取得する取得処理部と、
前記複数のコンテンツの各々から当該コンテンツの特徴を表す属性情報を抽出し、抽出された前記属性情報と前記関心情報とに基づいて、前記属性情報に対する前記ユーザの関心度の高低を判定し、その判定結果を保存する判定処理部と、
前記情報サイトから第2の配信情報が受信された場合に、当該第2の配信情報に含まれる複数のコンテンツを、当該コンテンツの特徴を表す属性情報と前記判定結果とに基づいて、前記ユーザの関心度が高い前記属性情報を含む表示対象コンテンツと、前記ユーザの関心度が低い前記属性情報を含む非表示対象コンテンツとに分類する分類処理部と、
前記表示対象コンテンツにより構成されるユーザ専用ページを生成し、生成された前記ユーザ専用ページを前記表示部に表示させる第2の表示処理部と
前記非表示対象コンテンツを記憶部に保存し、前記ユーザの操作に応じて前記非表示対象コンテンツを前記記憶部から読み出して復活ページを生成し、生成された前記復活ページを前記表示部に表示させる第3の表示制御部と
を具備する情報表示制御装置。
【請求項2】
前記分類処理部は、前記判定処理部による前記判定結果の保存終了後に、前記オリジナルページを構成する前記複数のコンテンツを、当該コンテンツから抽出された前記属性情報と前記判定結果とに基づいて、前記表示対象コンテンツと前記非表示対象コンテンツとに分類する処理を、さらに行い、
前記第2の表示処理部は、前記オリジナルページに含まれる前記表示対象コンテンツをもとに前記ユーザ専用ページを生成し、生成された前記ユーザ専用ページを前記表示部に表示させる処理を、さらに行う
請求項1に記載の情報表示制御装置。
【請求項3】
前記取得処理部は、前記複数のコンテンツの各々に対する、前記ユーザの視線の滞留時間または入力デバイスによる操作の滞留時間を表す情報を取得し、取得された前記滞留時間または当該滞留時間から変換されるスコアを前記関心度が反映された前記関心情報とする、請求項1に記載の情報表示制御装置。
【請求項4】
前記判定処理部は、前記複数のコンテンツの各々から当該コンテンツの特徴を表すテキストまたは画像を前記属性情報として抽出する、請求項1に記載の情報表示制御装置。
【請求項5】
前記第2の表示処理部は、前記第2の配信情報から分離された前記表示対象コンテンツが、前記ユーザ専用ページに表示可能なコンテンツの上限数に満たない場合に、他の配信情報から分離された前記表示対象コンテンツを含めて前記ユーザ専用ページを生成する、請求項1に記載の情報表示制御装置。
【請求項6】
情報処理装置が実行する情報表示制御方法であって、
情報サイトから第1の配信情報が受信された場合に、当該第1の配信情報に含まれる複数のコンテンツにより構成されるオリジナルページを生成し、生成された前記オリジナルページを表示部に表示させる過程と、
表示された前記複数のコンテンツに対するユーザの関心度が反映された関心情報を取得する過程と、
前記複数のコンテンツの各々から当該コンテンツの特徴を表す属性情報を抽出し、抽出された前記属性情報と前記関心情報とに基づいて、前記属性情報に対する前記ユーザの関心度の高低を判定し、その判定結果を保存する過程と、
前記情報サイトから第2の配信情報が受信された場合に、当該第2の配信情報に含まれる複数のコンテンツを、当該コンテンツの特徴を表す属性情報と前記判定結果とに基づいて、前記ユーザの関心度が高い前記属性情報を含む表示対象コンテンツと、前記ユーザの関心度が低い前記属性情報を含む非表示対象コンテンツとに分類する過程と、
前記表示対象コンテンツにより構成されるユーザ専用ページを生成し、生成された前記ユーザ専用ページを前記表示部に表示させる過程と
前記非表示対象コンテンツを記憶部に保存し、前記ユーザの操作に応じて前記非表示対象コンテンツを前記記憶部から読み出して復活ページを生成し、生成された前記復活ページを前記表示部に表示させる過程と
を具備する情報表示制御方法。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれかに記載の情報表示制御装置が具備する前記各処理部による処理を、前記情報表示制御装置が有するプロセッサに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の一態様は、例えば情報サイトの配信情報の表示を制御するために用いられる情報表示制御装置と、この装置が実行する情報表示制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の進展により、ユーザはスマートフォンやウェアラブル端末、タブレット型端末、ノート型のパーソナルコンピュータ等の情報端末を用いて、随時必要な情報を取得することが可能になっている。
【0003】
ところが、その反面、情報端末では常時多種多様な多くの情報を取得することが可能であるため、ユーザは必要とする情報を取得する際に上記多くの情報の中から所望の情報を見つけ出す作業が必要となる。このため、ユーザは所望の情報の取得に多くの時間と労力を費やすことになり、これが作業効率の低下や疲労の増大を招く原因の1つとなっている。
【0004】
そこで、例えば、カメラにより撮像された多数のオブジェクトの各々について、ユーザの動作や性質などが反映された動的パラメータをもとに上記オブジェクトに対するユーザの興味値を算出し、算出された興味値に基づいて表示対象のオブジェクトを決定して、当該オブジェクトとそれに対応する静的メタデータをユーザ端末において拡張現実(AR)技術を用いて表示する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
このような技術を使用すると、ユーザが興味を持つ情報のみが自動的に選別されて表示されることになり、これにより配信情報に対する視認性を高めてユーザビリティを向上させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-182628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1に記載される技術は、複数のオブジェクトの一つひとつについてもれなく当該オブジェクトに対するユーザの興味値を算出し、算出された興味値に基づいて当該オブジェクトを表示対象とするか否かを決定するようにしている。このため、同種のオブジェクトが繰り返し検出された場合にも、興味値の算出処理とその結果に基づく表示対象の決定処理が繰り返し行われることになり、情報処理装置の処理負荷が高くなる。
【0008】
この問題は、特にニュースサイト等の情報サイトから配信情報を取得する場合のように、同種の情報を含む多数の情報が頻繁にダウンロードされる場合に、情報処理装置の処理負荷が高くなって情報の表示遅延等を招くことになり、非常に好ましくない。
【0009】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、ユーザにとって関心度が高い情報を、少ない処理負荷で効率良く選別し表示できるようにする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するためにこの発明に係る情報表示制御装置または方法の第1の態様は、先ず情報サイトから第1の配信情報が受信された場合に、当該第1の配信情報に含まれる複数のコンテンツにより構成されるオリジナルページを生成し、生成された前記オリジナルページを表示部に表示させる。この状態で、表示された前記複数のコンテンツに対するユーザの関心度が反映された関心情報を取得すると共に、前記複数のコンテンツからコンテンツの特徴を表す属性情報を抽出し、抽出された前記属性情報と前記関心情報とに基づいて、前記属性情報に対する前記ユーザの関心度の高低を判定する。そして、前記情報サイトから第2の配信情報が受信された場合に、当該第2の配信情報に含まれる複数のコンテンツを、当該コンテンツから抽出される属性情報と、前記関心度の高低の判定結果とに基づいて、ユーザの関心度が高い前記属性情報を含む表示対象のコンテンツと、ユーザの関心度が低い前記属性情報を含む非表示対象のコンテンツとに分類し、分類された前記表示対象のコンテンツにより構成されるユーザ専用ページを生成して、前記表示部に表示させる。さらに、前記非表示対象コンテンツを記憶部に保存し、前記ユーザの操作に応じて前記非表示対象コンテンツを前記記憶部から読み出して復活ページを生成し、生成された前記復活ページを前記表示部に表示させるようにしたものである。
【0011】
この発明の第1の態様によれば、情報サイトからダウンロードされる配信情報に含まれる多数のコンテンツのうち、ユーザの関心度が高いコンテンツが選択的に表示される。このため、ユーザは関心があるコンテンツを自ら選択することなく効率良く確認することが可能となる。
【0012】
また、コンテンツからその特徴を表す属性情報が抽出され、ユーザの関心の対象が上記属性情報のいずれにあるのかが判定されてその判定結果が記憶され、以後この判定結果をもとに表示対象のコンテンツが分類される。このため、情報表示制御装置は、上記属性情報に対する関心度の判定結果が記憶された後は、受信されたすべてのコンテンツについてユーザの関心情報を取得する必要がなくなり、これにより表示対象のコンテンツを分類するまでに要する処理負荷が軽減されて、表示遅延を減らすことが可能となる。
【0013】
さらに、ユーザが関心を持つコンテンツがユーザ専用ページとして編集されて表示される。このため、コンテンツがランダムに表示される場合に比べ、ユーザは関心のある複数のコンテンツを効率良く確認することが可能となる。
【0014】
この発明の第2の態様は、非表示対象として分類されたコンテンツを記憶部に記憶し、ユーザの操作に応じて前記非表示対象のコンテンツを前記記憶部から読み出して復活ページを生成し、表示部に表示させるようにしたものである。
【0015】
さらに、この発明の第1の態様によれば、ユーザにとって関心度が低く非表示対象コンテンツとしたコンテンツについても、ユーザの操作により復活ページにより表示させることが可能となる。従って、ユーザは必要に応じて関心度の低いコンテンツについても漏れなく確認することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
すなわちこの発明の各態様によれば、ユーザにとって関心度が高い情報を、少ない処理負荷で効率良く選別し表示できるようにする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、この発明の一実施形態に係る情報表示制御装置の機能をユーザ端末に設けた場合のシステム全体の構成を示す図である。
図2図2は、図1に示したユーザ端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、図1に示したユーザ端末のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、図2および図3に構成を示したユーザ端末により実行される、配信情報の受信処理からその後に行う動作処理モードの判定処理までの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
図5図5は、図2および図3に構成を示したユーザ端末により実行される関心度設定処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、図2および図3に構成を示したユーザ端末により実行されるユーザ専用ページ表示処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、図2および図3に構成を示したユーザ端末により実行される復活ページ表示処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、図4に示す初期処理において表示されるオリジナルページの一例を示す図である。
図9図9は、図6に示すユーザ専用ページ表示処理により生成され表示されるユーザ専用ページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
【0019】
[一実施形態]
(構成例)
(1)システム
図1は、この発明の一実施形態に係る情報表示制御装置の機能をユーザ端末に設けた場合のシステム全体の構成を示す図である。
【0020】
複数のユーザがそれぞれ使用するユーザ端末UT1~UTm(以後まとめてUTと呼ぶ)と情報サイトIS1~ISnとの間で、ネットワークNWを介してデータの伝送を可能にすると共に、上記ユーザ端末UT1~UTmと管理サーバSVとの間でも上記ネットワークNWを介してデータの伝送を可能にしたものである。
【0021】
情報サイトIS1~ISnは、情報サービス事業者が運用するもので、例えばWebまたはクラウド上に配置されるサーバコンピュータからなる。情報サイトIS1~ISnは、ユーザ端末UT1~UTnからのアクセスに応じて、例えばニュース等の配信情報をユーザ端末UT1~UTmに送信するサービスを行う。
【0022】
管理サーバSVは、この発明に係る情報表示制御機能を提供する事業者が運用するもので、例えばローカルサーバ、エッジサーバまたはクラウドサーバにより構成される。管理サーバSVは、ユーザ端末UT1~UTmに対し上記情報表示制御機能を実行するためのアプリケーションを提供する機能を有する。また、管理サーバSVは上記情報表示制御機能の一部を、ユーザ端末UT1~UTmと協働して自サーバ内で実行する機能を有していてもよい。
【0023】
ネットワークNWは、例えば、インターネットを中核とする広域網と、この広域網にアクセスするためのアクセス網とを備える。アクセス網としては、例えば、有線または無線を使用する公衆通信ネットワーク、有線または無線を使用するLAN(Local Area Network)、CATV(Cable Television)ネットワークが使用される。
【0024】
(2)ユーザ端末UT1~UTm
図2および図3は、それぞれユーザ端末UT1~UTmのハードウェア構成およびソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0025】
ユーザ端末UT1~UTmは、例えばスマートグラス、ウェアラブル端末、スマートフォン、タブレット型端末または汎用のパーソナルコンピュータからなる。なお、以後ユーザ端末UT1~UTmをまとめてユーザ端末UTとも呼称する。
【0026】
ユーザ端末UTは、中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)等のハードウェアプロセッサを使用した制御部1を備える。そして、この制御部1に対し、バスを介して、プログラム記憶部2およびデータ記憶部3を有する記憶ユニットと、入出力インタフェース部(以後インタフェースをI/Fと称する)4と、通信I/F部5と、センサI/F部6を接続したものとなっている。
【0027】
入出力I/F4には、例えばタブレット型の入出力デバイスが接続される。タブレット型の入出力デバイスは、例えば液晶または有機ELを使用する表示デバイス4aの表示画面上に、感圧式または静電容量式のタッチ型入力シートを使用する入力デバイス4bを配置したもので、各種操作データの入力および表示データの表示を行うために使用される。なお、入力デバイスとしては、タブレット型デバイスの他に、キーボードおよびマウスからなる入力デバイスと、ディスプレイとが独立したものが用いられてもよい。
【0028】
センサI/F6には、カメラ7が接続される。カメラ7は、この実施形態ではユーザの視線の動きを検出するために用いられる。センサI/F6は、ユーザが情報サイトIS1~ISnの配信情報を閲覧している期間に、上記カメラ7からユーザの目を含む顔の映像データを取得する。なお、この例では、カメラをユーザ端末UTに内蔵されるカメラ7を使用する場合について説明するが、外部カメラの映像データをセンサI/F部6を介して取得するようにしてもよい。
【0029】
通信I/F5は、制御部1の制御の下、ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用して、情報サイトIS1~ISnおよび管理サーバSVとの間でデータ伝送を行う。
【0030】
プログラム記憶部2は、例えば、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて構成したもので、ブラウザを含むOS(Operating System)等のミドルウェアに加えて、この実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なアプリケーションプログラムを格納する。
【0031】
データ記憶部3は、例えば、記憶媒体として、HDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせたもので、この実施形態を実施するために必要な主たる記憶部として、配信情報記憶部31と、関心情報記憶部32と、判定結果記憶部33と、表示コンテンツ記憶部34と、非表示コンテンツ記憶部35とを備えている。
【0032】
配信情報記憶部31は、情報サイトIS1~ISnから受信した配信情報を保存するために使用される。
【0033】
関心情報記憶部32は、受信された上記配信情報に含まれる複数のコンテンツの各々に対するユーザの関心度を表す情報を、コンテンツの識別情報(コンテンツID)と対応付けて記憶するために使用される。
【0034】
判定結果記憶部33は、上記配信情報の上記各コンテンツに含まれるキーワードや画像等のコンテンツの特徴を表す属性情報(以後タグとも云う)に対するユーザの関心度の高低を判定した結果を、属性別関心度情報として上記属性情報と共に記憶するために使用される。
【0035】
表示コンテンツ記憶部34は、上記配信情報ごとに、当該配信情報から表示対象として分類されたコンテンツを記憶するために使用される。
【0036】
非表示コンテンツ記憶部35は、上記配信情報ごとに、当該配信情報から非表示対象として分類されたコンテンツを記憶するために使用される。
【0037】
なお、上記各記憶部31~35のうち、関心情報記憶部32、判定結果記憶部33、表示コンテンツ記憶部34および非表示コンテンツ記憶部35は、ユーザ端末UTではなく、管理サーバSVに設けられてもよい。
【0038】
制御部1は、この実施形態に係る処理機能として、配信情報受信処理部11と、オリジナルページ生成処理部12と、関心情報取得処理部13と、属性別関心度判定処理部14と、コンテンツ分類処理部15と、ユーザ専用ページ生成処理部16と、復活ページ生成処理部17とを備えている。これらの処理部11~17は、何れもプログラム記憶部2に格納されたアプリケーションプログラムを制御部1のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0039】
配信情報受信処理部11は、ユーザの操作に応じて通信I/F部5から情報サイトIS1~ISnに対しアクセスし、情報サイトIS1~ISnから送信される配信情報を通信I/F部5を介して受信し、受信された配信情報を配信情報記憶部31に記憶させる処理を行う。
【0040】
オリジナルページ生成処理部12は、判定結果記憶部33に属性別のユーザ関心度判定情報がまだ記憶されていない場合に、上記配信情報記憶部31から配信情報を読み出して無編集のオリジナルページを生成し、生成されたオリジナルページを入出力I/F部4を介して表示デバイス4aに表示させる処理を行う。
【0041】
関心情報取得処理部13は、上記オリジナルページの表示期間中に、例えばユーザの目を含む顔の映像データをカメラ7からセンサI/F部6を介して取得し、取得された上記映像データをもとにユーザの視線の方向とその動きを検出する。ユーザの視線の方向および動きは、例えば眼球の動き、より詳細には眼球の輝点に対する瞳孔の位置の変化により検出可能である。
【0042】
関心情報取得処理部13は、上記視線の方向とその動きの検出結果と、オリジナルページに含まれる各コンテンツの表示位置とから、各コンテンツに対するユーザの視線の滞留時間を算出する。そして、算出された上記視線の滞留時間を、上記各コンテンツに対するユーザの関心度(または興味の度合い)を示すスコアに変換し、このスコアを関心情報としてコンテンツIDと対応付けて関心情報記憶部32に記憶させる処理を行う。
【0043】
なお、コンテンツに対するユーザの関心度は、他に例えばページに対するクリック操作の有無やクリックされたページの滞留時間、ページに対するスクロール速度、コンテンツ上のカーソルまたはマウスポインタの滞留時間等の、入力デバイスの操作を検出することによっても、取得可能である。また、関心情報は、必ずしもスコア化しなくてもよく、例えば上記視線の滞留時間や、上記クリック後の滞留時間、カーソルまたはポインタの滞留時間をそのまま上記関心情報として用いてもよい。
【0044】
属性別関心度判定処理部14は、表示された上記オリジナルページに含まれる各コンテンツから、それぞれタイトルや記事に含まれる代表的なキーワードや画像を、コンテンツの特徴を表す属性情報として複数抽出する。属性情報の抽出は、例えばコンテンツに含まれるCSS(Cascading Style Sheets)またはJavaScript(登録商標)をもとに認識することにより可能である。
【0045】
属性別関心度判定処理部14は、上記関心情報記憶部32に記憶された関心情報、この例ではコンテンツに対するユーザの関心度を示すスコアをもとに、関心度が異なる複数のコンテンツを選択し、選択されたコンテンツ間で、当該各コンテンツから抽出された上記複数の属性情報を比較する。そして、その比較結果をもとに、上記各属性情報に対するユーザの関心度の高低を判定し、その判定結果を属性別関心度情報として判定結果記憶部33に記憶させる処理を行う。
【0046】
コンテンツ分類処理部15は、上記オリジナルページおよび後に受信される他の配信情報に含まれる各コンテンツについて、これらのコンテンツに含まれる属性情報を上記判定結果記憶部33に記憶された属性別関心度情報と照合することで、上記各コンテンツを、ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツと、ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツとに分類する処理を行う。
【0047】
コンテンツ分類処理部15は、上記ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツを表示対象のコンテンツとして表示コンテンツ記憶部34に記憶させ、一方ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツを非表示対象のコンテンツとして非表示コンテンツ記憶部35に記憶させる。
【0048】
ユーザ専用ページ生成処理部16は、配信情報が受信されるごとに、当該配信情報から分類された表示対象のコンテンツを上記表示コンテンツ記憶部34から読み込み、読み込まれた表示対象のコンテンツのみから構成される表示用のページ情報を編集し、編集されたページ情報をユーザ専用ページとして入出力I/F部4を介して表示デバイス4aに表示させる処理を行う。
【0049】
またユーザ専用ページ生成処理部16は、上記ユーザ専用ページに表示されるコンテンツが1ページ分に満たない場合には、他の配信情報に含まれている表示対象のコンテンツを補充する処理も行う。
【0050】
復活ページ生成処理部17は、ユーザが入力デバイス4bにおいて非表示対象のコンテンツの表示操作を行った場合に、上記非表示コンテンツ記憶部35から非表示対象のコンテンツを読み込み、読み込まれた非表示対象のコンテンツにより構成されるページ情報を編集し、編集されたページ情報を復活ページとして入出力I/F部4を介して表示デバイス4aに表示させる処理を行う。
【0051】
(動作例)
次に、以上のように構成されたユーザ端末UTの動作例を説明する。
【0052】
この発明の実施形態に係る情報表示制御を実行させる場合、ユーザは先ず管理サーバSVから上記情報表示制御を実行させるためのアプリケーションプログラムをダウンロードし、ユーザ端末UTにインストールする。
【0053】
(1)配信情報の受信から動作処理モードの判定
図4は、上記アプリケーションプログラムにより実行される、配信情報の受信処理からその後に行う動作処理モードの判定処理までの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0054】
ユーザ端末UTの制御部1は、待機状態において、ステップS10およびステップS11において、それぞれユーザによる情報サイトのアクセス操作と非表示コンテンツの表示操作を監視している。この状態で、ユーザが、入力デバイス4bにより所望の情報サイトIS1に対するアクセス操作を行うと、ユーザ端末UTの制御部1は、配信情報受信処理部11の制御の下、ブラウザを起動して上記情報サイトIS1に対しアクセスし、情報サイトIS1から送信される配信情報を通信I/F部5を介して受信して、配信情報記憶部31に一旦記憶させる。
【0055】
ユーザ端末UTの制御部1は、次にステップS13において、判定結果記憶部33に属性別関心度情報が既に記憶されているか否か、つまり属性別関心度情報が設定済か否かを判定する。そして、属性別関心度情報がまだ設定されていなければ、今回受信された配信情報は、上記アプリケーションのダウンロード後に最初に受信された配信情報であると判断する。そしてステップS14に移行し、オリジナルページ生成処理部12の制御の下、上記配信情報記憶部31に記憶された配信情報をもとに無編集のオリジナルページを生成し、生成されたオリジナルページを入出力I/F部4に出力して表示デバイス4aに表示させる。
【0056】
図8はオリジナルページの表示結果の一例を示すものである。この例では、新着記事と閲覧ランキングの2つのカテゴリに分けて、それぞれ4つのコンテンツN1~N4、R1~R4が1ページに表示された場合を示している。なお、この例では、コンテンツが画像とテキストとを含む記事の場合を示しているが、他に音声データやリンク先のURL等が含まれていてもよい。
【0057】
上記オリジナルページが表示されるとユーザ端末UTの制御部1は、次に関心度設定処理モードに移行する。
【0058】
これに対し、属性別関心度情報が既に設定されていたとする。この場合、ユーザ端末UTの制御部1は、今回受信された配信情報は、上記アプリケーションプログラムのインストール後、2回目以降に受信された情報であると判断する。そして、ユーザ専用ページの表示処理モードに移行する。
【0059】
一方、上記待機状態において、ユーザが非表示コンテンツの表示要求操作を行い、この操作がステップS11において検出された場合には、ユーザ端末UTの制御部1は復活ページの表示処理モードに移行する。
【0060】
(2)関心度設定処理モード
図5は、関心度設定処理モードにおいて実行される、配信情報に含まれる各コンテンツに対するユーザの関心度の判定処理と、上記各コンテンツに含まれる複数の属性情報に対するユーザの関心の有無の判定処理の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0061】
(2-1)コンテンツに対するユーザの関心度の取得
上記オリジナルページが表示されるとユーザ端末UTの制御部1は、関心情報取得処理部13の制御の下、先ずステップS20によりカメラ7の映像データを取得する。この映像データはユーザの目を含む顔を撮像したもので、関心情報取得処理部13はステップS21において、上記映像データからユーザの視線の方向とその動きを検出する。
【0062】
そして関心情報取得処理部13は、上記ユーザの視線の方向とその動きの検出結果と、このときの表示デバイス4aにおけるオリジナルページの各コンテンツの表示位置とから、各コンテンツに対するユーザの視線の滞留時間を計算する。そして、ステップS23において、計算された上記視線の滞留時間を、上記各コンテンツに対するユーザの関心度を示すスコアに変換し、このスコアを関心情報としてコンテンツIDと対応付けて関心情報記憶部32に記憶させる。
【0063】
かくして、オリジナルページに含まれる各コンテンツに対するユーザの関心度が得られる。なお、各コンテンツに対するユーザの関心度を示すスコアは、構成例の説明でも述べたように、ページに対するクリック操作の有無やクリックされたページの滞留時間、ページに対するスクロール速度、コンテンツ上のカーソルまたはマウスポインタの滞留時間を検出し、検出された滞留時間を変換することによっても、得ることが可能である。このような入力デバイスの操作情報をもとにページに対するユーザの関心度を示すスコアを取得する手段を備えることで、例えばカメラの不具合などによりユーザの視線を検出できない場合でも、ページに対するユーザの関心度を示すスコアを取得することが可能となる。
【0064】
(2-2)属性別関心度の判定
ユーザ端末UTの制御部1は、続いて属性別関心度判定処理部14の制御の下、先ずステップS24により上記オリジナルページの各コンテンツを一つ選択する。そして、ステップS25において、選択された上記コンテンツの記事から、タイトルや記事に含まれる代表的なキーワードまたは画像をコンテンツの特徴を表す属性情報として複数抽出する。以下同様に、属性別関心度判定処理部14は、ステップS26によりすべてのコンテンツの選択終了が判定されるまで、上記ステップS24,S25による各コンテンツから属性情報を抽出する処理を繰り返す。
【0065】
属性別関心度判定処理部14は、次にステップS27において、関心情報記憶部32に記憶された各コンテンツの関心情報、つまりコンテンツに対するユーザの関心度を示すスコアに基づいて、スコアの高いコンテンツとスコアの低いコンテンツを選択する。そして、選択された上記コンテンツ間で当該コンテンツから抽出された上記各属性情報を比較し、ステップS28により上記各属性情報に対するユーザの関心度の高低を判定する。
【0066】
例えば、いまスコアが高いコンテンツから「#コロナ、#無観客、#サッカー」が属性情報として抽出され、一方スコアの低いコンテンツから「#コロナ、#無観客、#野球」が属性情報として抽出されたとする。この場合、属性別関心度判定処理部14は、両者を比較すると、「#コロナ」および「#無観客」は一致し、「#サッカー」と「#野球」は異なることから、「#サッカー」についてはユーザの関心度が高く、「#野球」については関心度が低いと判定する。そして、その判定結果を属性別関心度情報として判定結果記憶部33に記憶させる。
【0067】
属性別関心度判定処理部14は、以上の比較判定処理を関心度のスコアが異なるすべてのコンテンツ間で実施し、属性情報ごとの関心度の高低を判定して、その判定結果を属性別関心度情報として判定結果記憶部33に記憶する。
【0068】
なお、上記比較判定を行うコンテンツの選択に際しては、スコアの差が所定値以上のコンテンツの対を選択するようにしたり、スコアがしきい値以上のコンテンツに含まれる属性情報、例えば上記例では「#コロナ」および「#無観客」についてはユーザの関心度が高いと判定するようにしてもよい。
【0069】
また、得られた属性別関心度情報は、判定結果記憶部33に記憶する代わりに、管理サーバSVへ送信して管理サーバSVで記憶するようにしてもよい。
【0070】
さらに、上記説明では属性情報の抽出処理をユーザ端末UTで行う場合を例にとって説明した。しかし、例えば情報サイトIS1~ISnの配信情報を管理サーバSVを経由してユーザ端末UTに配信する場合、または管理サーバSVが情報サイトとしての機能を有しており、管理サーバSVからユーザ端末UTに配信情報を配信する場合には、管理サーバSVにおいて配信情報のコンテンツから属性情報を抽出し、抽出された属性情報を配信情報と共にユーザ端末UTに伝送するようにしてもよい。
【0071】
(3)ユーザ専用ページの表示処理モード
ユーザ専用ページの表示処理モードには、オリジナルページからユーザ専用ページを生成して表示させる第1の処理モードと、上記オリジナルページの受信後に同一または異なる情報サイトから受信された別の配信情報からユーザ専用ページを生成し表示する第2の処理モードとがある。
【0072】
図6は、ユーザ専用ページの表示処理モードにおいて実行される一連の処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0073】
(3-1)第1の処理モード
ユーザ端末UTの制御部1は、コンテンツ分類処理部15の制御の下、先ずステップS30において、配信情報記憶部31から上記オリジナルページの複製を作成する。続いてステップS31により、上記オリジナルページの複製に含まれる各コンテンツから属性情報を抽出する。但し、オリジナルページについては、先に述べた属性別関心度の判定処理において属性情報が抽出済であるため、ここでの抽出処理は省略する。
【0074】
コンテンツ分類処理部15は、次にステップS32により判定結果記憶部33から属性別関心度情報を読み込み、ステップS33において、上記抽出済の属性情報を上記属性別関心度情報と照合することにより、上記抽出済の属性情報に対するユーザの関心度の高低を判定する。コンテンツ分類処理部15は、続いてステップS34において、上記属性情報に対する関心度の高低の判定結果に基づいて、上記オリジナルページに含まれる各コンテンツを、ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツと、ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツとに分類する。そして、ステップS35において、分類された上記ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツを表示対象のコンテンツとして表示コンテンツ記憶部34に記憶させ、一方ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツを非表示対象のコンテンツとして非表示コンテンツ記憶部35に記憶させる。
【0075】
上記コンテンツの分類処理が終了すると、ユーザ端末UTの制御部1は、次にユーザ専用ページ生成処理部16の制御の下、ステップS36により上記表示コンテンツ記憶部34から表示対象のコンテンツを読み出し、読み出された表示対象のコンテンツにより構成されるユーザ専用ページを生成する。そしてユーザ専用ページ生成処理部16は、ステップS37により、生成された上記ユーザ専用ページを入出力I/F部4へ出力して表示デバイス4aに表示させる。
【0076】
かくして、オリジナルページについても、ユーザの関心度が高いコンテンツのみを含むユーザ専用ページが生成され、表示される。従ってユーザは、例えばオリジナルページのコンテンツを再度確認しようとする場合に、ユーザ専用ページにより関心度の高いコンテンツのみを効率良く確認することが可能となる。
【0077】
図9は、図8に示したオリジナルページから生成されたユーザ専用ページの一例を示すものである。この例では、新着記事としてコンテンツN4,N2,N1が、また閲覧ランキングとしてコンテンツR2,R3がそれぞれユーザの関心度が高いコンテンツとして抽出され表示された場合を示している。
【0078】
なお、図9に示した例は最初に受信されたオリジナルページから生成されたユーザ専用ページであるため、空きスペースが他のコンテンツにより補充されていない。しかし、2回目以降に受信された配信情報からユーザ専用ページを生成する場合には、ユーザ専用ページの空きスペースは他の配信情報のコンテンツにより補充される。このコンテンツ補充処理は後に一例を述べる。
【0079】
(3-2)第2の処理モード
ユーザが上記オリジナルページを受信した情報サイトと同じ情報サイトに対し再びアクセスするか、または別の情報サイトにアクセスして、新たな配信情報を受信したとする。この場合、ユーザ端末UTの制御部1は、判定結果記憶部33には既にオリジナルページから抽出された属性情報関心度情報が記憶されていることから、そのままユーザ専用ページ表示処理モードに移行する。
【0080】
すなわち、ユーザ端末UTの制御部1は、コンテンツ分類処理部15の制御の下、ステップS30により、受信された上記新たな配信情報の複製を作成した後、ステップS31により上記配信情報の複製に含まれる各コンテンツから属性情報を抽出する。
【0081】
コンテンツ分類処理部15は、次にステップS32により判定結果記憶部33から属性別関心度情報を読み込み、ステップS33において、上記抽出された属性情報を上記属性別関心度情報と照合することにより、上記抽出された属性情報に対するユーザの関心度の高低を判定する。
【0082】
コンテンツ分類処理部15は、続いてステップS34において、上記属性情報に対する関心度の高低の判定結果に基づいて、上記新たな配信情報に含まれる各コンテンツを、ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツと、ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツとに分類する。そして、ステップS35において、分類された上記ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツを表示対象のコンテンツとして表示コンテンツ記憶部34に記憶させ、一方ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツを非表示対象のコンテンツとして非表示コンテンツ記憶部35に記憶させる。
【0083】
上記分類処理が終了すると、ユーザ端末UTの制御部1は、続いてユーザ専用ページ生成処理部16の制御の下、ステップS36により上記表示コンテンツ記憶部34から表示対象のコンテンツを読み出し、読み出された表示対象のコンテンツにより構成されるユーザ専用ページを生成する。
【0084】
また、ユーザ専用ページ生成処理部16は、生成された上記ユーザ専用ページに空きスペースがあるか否かを判定する。そして、空きスペースがあると、表示コンテンツ記憶部34から、受信済の他の配信情報の表示対象のコンテンツを選択し、選択されたコンテンツを上記空きスペースに加える。このとき、選択対象のコンテンツとしては、例えば関心度が最も高いと判定されたコンテンツでもよいし、上記ユーザ専用ページの表示対象コンテンツと同一または類似する属性情報を含むコンテンツであってもよい。
【0085】
そして、ユーザ専用ページ生成処理部16は、ステップS37により、生成された上記ユーザ専用ページを入出力I/F部4へ出力して表示デバイス4aに表示させる。
【0086】
すなわち、オリジナルページの配信情報の受信後に、新たに配信情報が受信された場合には、この新たな配信情報のコンテンツに対するユーザの関心度の取得処理は省略され、過去に受信された配信情報から得た属性情報関心度情報を用いて即時ユーザ専用ページが生成され、表示される。このため、ユーザは情報サイトから新たな配信情報を受信した場合、この配信情報に含まれるコンテンツの中から関心度の高いコンテンツを探索することなく、関心度の高いコンテンツのみを確認することが可能となり、これにより情報の確認作業効率が大幅に軽減される。
【0087】
(3-3)属性情報関心度情報の更新
上記新たに受信された配信情報には新たなコンテンツが含まれることがある。そこで、ユーザ端末UTの制御部1は、上記新たな配信情報に含まれるコンテンツから抽出された属性情報に対するユーザの関心度を判定し、その判定結果を判定結果記憶部33に追加する処理を実行する。
【0088】
すなわち、ユーザ端末UTの制御部1は、図5に示した処理手順に従い、関心情報取得処理部13の制御の下、先ずステップS20において、上記ユーザ専用ページを確認中のユーザの目を含む顔を撮像した映像データをカメラ7から取得する。そして関心情報取得処理部13は、ステップS21において、取得された上記映像データからユーザの視線の方向とその動きを検出し、その検出結果と、このとき表示デバイス4aに表示されているユーザ専用ページの各コンテンツの表示位置とから、各コンテンツに対するユーザの視線の滞留時間を、ステップS22で計算する。そして、計算された上記視線の滞留時間を、ステップS23により上記各コンテンツに対するユーザの関心度を示すスコアに変換し、このスコアを関心情報としてコンテンツIDと対応付けて関心情報記憶部32に記憶させる。
【0089】
次にユーザ端末UTの制御部1は、属性別関心度判定処理部14の制御の下、先ずステップS24により上記オリジナルページの各コンテンツを一つ選択する。そして、ステップS25において、選択された上記コンテンツから属性情報を抽出する。なお、この場合、上記属性情報は先に述べたユーザ専用ページ生成処理の過程でステップS31において抽出済なので、ここでの抽出処理は省略される。上記ユーザ専用ページに含まれるその他のコンテンツについても同様である。
【0090】
属性別関心度判定処理部14は、次にステップS27において、関心情報記憶部32に記憶された各コンテンツの関心情報に基づいて、関心度のスコアの高いコンテンツとスコアの低いコンテンツを選択する。そして、選択された上記コンテンツ間で当該コンテンツから抽出された上記各属性情報を比較し、ステップS28により上記各属性情報に対するユーザの関心度の高低を判定して、その判定結果を新たな属性別関心度情報として判定結果記憶部33に追加する。
【0091】
(4)復活ページ表示処理モード
上記ユーザ専用ページで表示されなかったコンテンツを確認するために、待機状態においてユーザが非表示コンテンツの表示操作を行ったとする。この場合、ユーザ端末UTの制御部1は、以下のように復活ページ表示処理を実行する。
【0092】
図7は、ユーザ端末UTの制御部1により実行される復活ページ表示処理の処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
【0093】
ユーザ端末UTの制御部1は、ステップS11において非表示対象のコンテンツの表示要求操作が検出されると、復活ページ生成処理部17の制御の下、先ずステップS40において非表示対象のコンテンツを非表示コンテンツ記憶部35から読み出す。そして、読み出された非表示対象のコンテンツを所定数ずつ選択して復活ページを生成し、生成された復活ページをステップS42により入出力I/F部4へ出力し、表示デバイス4aに表示させる。
【0094】
なお、復活ページには、例えばページ選択ボタンが表示され、ユーザがこのボタンを操作するごとに、復活ページ生成処理部17は未選択の非表示対象コンテンツを所定数ずつ順次選択して復活ページを生成し、上記表示デバイスに表示させる。
【0095】
従って、ユーザはユーザ専用ページに表示されなかったコンテンツについても、必要に応じて確認することが可能となる。
【0096】
(作用・効果)
以上述べたように一実施形態では、情報サイトIS1~ISnから配信された配信情報のオリジナルページをユーザが閲覧している状態で、オリジナルページの各コンテンツに対するユーザの視線の滞留時間をもとに各コンテンツに対するユーザの関心度を示すスコアを取得し、かつ上記オリジナルページの各コンテンツからそれぞれその特徴を表す属性情報を抽出して、抽出された上記属性情報別のユーザの関心度を判定し、その判定結果を属性別関心度情報として記憶する。そして、以後新たな配信情報が受信されるごとに、この配信情報の各コンテンツに含まれる属性情報を上記属性別関心度情報と照合することで、ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツと、ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツとに分類して記憶し、上記ユーザの関心度が高い属性情報を含むコンテンツにより構成されるユーザ専用ページを生成して表示するようにしている。
【0097】
従って、情報サイトIS1~ISnから配信される配信情報に含まれる多数のコンテンツのうち、ユーザの関心度が高いコンテンツが選択的に表示される。このため、ユーザは関心があるコンテンツを自ら選択することなく効率良く確認することが可能となる。
【0098】
また、コンテンツからその特徴を表す属性情報が抽出され、ユーザの関心の対象が上記属性情報のいずれにあるのかが判定され、この判定結果が属性別関心度情報として記憶され、以後この属性別関心度情報を用いて表示対象のコンテンツが分類される。このため、上記ユーザ端末UTは、上記属性別関心度情報が記憶された後は、受信されたすべてのコンテンツについてユーザの関心度を検出する必要がなくなり、これにより表示対象のコンテンツを分類するまでに要する処理負荷が軽減され、また表示遅延を減らすことが可能となる。
【0099】
さらに、ユーザ専用ページに空きスペースがある場合に、他の配信情報に含まれる表示対象のコンテンツが上記空きスペースに追加されて表示される。このため、ユーザは関心度が高いコンテンツを、スクロール操作やページ選択操作を行うことなく、1ページ内で効率良く確認することが可能となる。また、ユーザ専用ページにおいて、表示対象のコンテンツはユーザの関心度が高い順に並べ替えられて表示される。このため、ユーザは関心度が高いコンテンツから能率よく確認することが可能となる。
【0100】
さらに、ユーザの関心度が低い属性情報を含むコンテンツを記憶しておき、ユーザ操作に応じて読み出して復活ページを生成し表示するようにしている。このため、ユーザは、ユーザ専用ページにおいて確認できなかった関心度の低いコンテンツについても、必要に応じて確認することが可能となる。
【0101】
[その他の実施形態]
前記一実施形態では、判定結果記憶部33に記憶された属性別関心度情報を、すべての情報サイトIS1~ISnから取得される配信情報に対して使用してユーザ専用ページを生成するようにした。しかし、これに限らず、情報サイトIS1~ISnごとに属性別関心度情報を生成して記憶しておき、アクセス先の情報サイトIS1~ISnに対応する属性情報関心度情報を選択的に使用してユーザ専用ページを生成するようにしてもよい。このようにすると、情報サイトごとに配信情報のカテゴリや特徴が異なり、それに応じてユーザの関心度も変化する場合でも、情報サイトごとにそれに適したユーザ専用ページを生成することが可能となる。
【0102】
また、前記一実施形態では、この発明に係る処理機能のすべてをユーザ端末UTに設けた場合を例にとって説明した。しかし、これに限らず、この発明に係る処理機能の一部または全てを管理サーバSV等のユーザ端末以外の情報処理装置に設けるようにしてもよい。
【0103】
その他、情報表示制御装置の機能構成と処理手順および処理内容、ユーザの関心度を検出する手段、配信情報に含まれるコンテンツおよび属性情報の種類、オリジナルページおよびユーザ専用ページの構成やレイアウト等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0104】
以上、この発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点においてこの発明の例示に過ぎない。この発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、この発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0105】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0106】
UT1~UTm…ユーザ端末
SV…管理サーバ
IS1~ISn…情報サイト
NW…ネットワーク
1…制御部
2…プログラム記憶部
3…データ記憶部
4…入出力I/F部
4a…表示デバイス
4b…入力デバイス
5…通信I/F部
6…センサI/F部
7…カメラ
11…配信情報受信処理部
12…オリジナルページ生成処理部
13…関心情報取得処理部
14…属性別関心度判定処理部
15…コンテンツ分類処理部
16…ユーザ専用ページ生成処理部
17…復活ページ生成処理部
31…配信情報記憶部
32…関心情報記憶部
33…判定結果記憶部
34…表示コンテンツ記憶部
35…非表示コンテンツ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9