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特許7297853支持ユニット及びこれを含む基板処理装置及び温度制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】支持ユニット及びこれを含む基板処理装置及び温度制御方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/00 20060101AFI20230619BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230619BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALN20230619BHJP
   H01L 21/683 20060101ALN20230619BHJP
【FI】
H05B3/00 370
H05B3/00 310C
H01L21/205
H01L21/302 101G
H01L21/68 N
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021189732
(22)【出願日】2021-11-22
(65)【公開番号】P2022083437
(43)【公開日】2022-06-03
【審査請求日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0158726
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】イ,チョン ウ
(72)【発明者】
【氏名】パク,イン キュ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ヨン ソク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ソン ヨン
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0040496(US,A1)
【文献】特開平04-352445(JP,A)
【文献】特開2017-191940(JP,A)
【文献】特開2017-162825(JP,A)
【文献】特公昭59-040271(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/00- 3/86
H01L21/00
H01L21/3065
H01L21/205
H01L21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持ユニット内にマトリックスの行および列に配置され、基板を加熱する複数のヒーターと、
前記複数のヒーターに電力を供給する電源供給部と、及び
前記複数のヒーターに印加される電流は、前記マトリックスの行と列にそれぞれ連結されたスイッチによって制御され、
前記マトリックスの行に連結されるスイッチは、前記マトリックスの行に印加される電流を制御することができる第1スイッチと、及び前記第1スイッチと並列で連結される第2スイッチと、前記マトリックスの列にそれぞれ連結される第3スイッチと、
前記第1スイッチ、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチのオンオフを制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記マトリックスに含まれたターゲットヒーターの電流を測定するため、前記ターゲットヒーターと連結された行の第1スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結された列の第3スイッチを連結し、
前記制御部は前記ターゲットヒーターと連結されなかった他の行らの第2スイッチを連結するように制御する
ことを特徴とする支持ユニット。
【請求項2】
前記第2スイッチの一端は、前記第1スイッチの一端と並列で連結され、
前記第2スイッチの他端は接地と連結されることを特徴とする請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項3】
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは前記マトリックスの行ごとにそれぞれ連結されることを特徴とする請求項2に記載の支持ユニット。
【請求項4】
前記制御部は前記マトリックスに含まれた複数の行ごとに連結された第1スイッチと第2スイッチのうちで何れか一つが連結されるように制御することを特徴とする請求項に記載の支持ユニット。
【請求項5】
前記制御部は前記複数の行の個数に対応する前記第1スイッチのうちで何れか一つだけ連結されるように制御し、残り行では前記第2スイッチを連結されるように制御することを特徴とする請求項に記載の支持ユニット。
【請求項6】
処理空間を有する工程チャンバと、
処理空間内で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間で処理ガスを供給するガス供給ユニットと、及び
前記処理ガスからプラズマを発生させるプラズマソースと、を含む基板処理装置において、
前記支持ユニットは、
支持ユニット内にマトリックスの行および列に配置され、基板を加熱する複数のヒーターと、
前記複数のヒーターに電力を供給する電源供給部と、及び
前記複数のヒーターに印加される電流は前記マトリックスの行と列にそれぞれ連結されたスイッチによって制御され、
前記マトリックスの行に連結されるスイッチは、前記マトリックスの行に印加される電流を制御することができる第1スイッチと、及び前記第1スイッチと並列で連結される第2スイッチと、前記マトリックスの列にそれぞれ連結される第3スイッチと、
前記第1スイッチ、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチのオンオフを制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、
前記マトリックスに含まれたターゲットヒーターの電流を測定するため、前記ターゲットヒーターと連結された行の第1スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結された列の第3スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結されなかった他の行らの第2スイッチを連結するように制御することを特徴とする
基板処理装置。
【請求項7】
前記第2スイッチの一端は、前記第1スイッチの一端と並列で連結され、
前記第2スイッチの他端接地と連結されることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは前記マトリックスの行ごとにそれぞれ連結されることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
請求項による支持ユニットを利用して基板の温度制御を遂行する方法において、
ターゲットで制御しようとするヒーターの領域をターゲットヒーターで選択する段階と、
前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、
前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、及び
前記選択したヒーター領域の温度を制御する段階と、を含む温度制御方法。
【請求項10】
前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、は
前記ターゲットヒーターと連結された行の第1スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結された列の第3スイッチを連結するように制御することを特徴とする請求項に記載の温度制御方法。
【請求項11】
前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、は
前記ターゲットヒーターと連結されなかった他の行らの第2スイッチを連結するように制御することを特徴とする請求項10に記載の温度制御方法。
【請求項12】
前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、は
前記測定した電流値を土台で抵抗値を計算し、これを通じて温度を測定することを特徴とする請求項11に記載の温度制御方法。
【請求項13】
前記選択したヒーター領域の温度を制御する段階と、は
前記ヒーター領域の出力電力を調節して制御することを特徴とする請求項12に記載の温度制御方法。
【請求項14】
請求項による支持ユニットを利用して基板の温度制御を遂行する方法において、
前記温度を制御しようとするヒーター領域をターゲットヒーターで設定し、前記ターゲットヒーターの目標電力を設定する段階と、
前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、
前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、及び
前記目標電力と前記ヒーター領域の温度のマッチング如何を確認する段階と、を含む温度制御方法。
【請求項15】
前記ヒーター領域の温度がマッチングされない場合、フィードバック制御を通じて前記ヒーター領域の温度を制御する段階と、を含むことを特徴とする請求項14に記載の温度制御方法。
【請求項16】
前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、は
前記ターゲットヒーターと連結された行の第1スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結された列の第3スイッチを連結するように制御することを特徴とする請求項15に記載の温度制御方法。
【請求項17】
前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、は
前記ターゲットヒーターと連結されなかった他の行らの第2スイッチを連結するように制御することを特徴とする請求項16に記載の温度制御方法。
【請求項18】
前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、は
前記測定した電流値を土台で抵抗値を計算し、これを通じて温度を測定することを特徴とする請求項17に記載の温度制御方法。
【請求項19】
前記目標電力と前記ヒーター領域の温度のマッチング如何を確認する段階と、は
前記ヒーター領域の出力電力を調節して制御することを特徴とする請求項18に記載の温度制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持ユニット及びこれを含む基板処理装置及び温度制御方法に関する発明である。より詳細には、支持ユニットに含まれるヒーター及びヒーターに連結されるスイッチ構造を利用した温度制御方法に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来のマイクロヒーターを利用した温度制御方法の場合、ターゲットにしたヒーターに対する電圧と電流をセンシングし、センシングした値からそれぞれのヒーターの抵抗値を計算してヒーターに印加される出力電力を調整する方式を使用した。
【0003】
従来のマイクロヒーターを利用したマトリックス構造の場合ダイオードが含まれていない構成を使用し、回路構造が単純に提供される。しかし、ターゲットヒーターに隣接したヒーターらの電流によって、ターゲットヒーターに対する正確な電流測定が難しい問題点があったし、これによりターゲットヒーターでの温度制御が不正確な問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本特許公開第2017-162825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、複数のヒーターのうちで特定のターゲットヒーター領域での温度制御を正確に制御しようとする。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及された課題に制限されない。言及されなかった他の技術的課題らは、以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一例示による支持ユニットが開示される。
前記支持ユニットは、支持ユニット内にマトリックス形態で配置され、基板を加熱する複数のヒーターと、前記複数のヒーターに電力を供給する電源供給部と、及び前記複数のヒーターに印加される電流は前記マトリックスの行と列にそれぞれ連結されたスイッチによって制御され、前記マトリックスの行に連結されるスイッチは、前記マトリックスの行に印加される電流を制御することができる第1スイッチと、及び前記第1スイッチと並列で連結される第2スイッチと、を含むことができる。
【0008】
一例示によれば、前記第2スイッチの一端は、前記第1スイッチの一端と並列で連結され、前記第2スイッチの他端は接地と連結されることができる。
【0009】
一例示によれば、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは前記マトリックスの行ごとにそれぞれ連結されることができる。
【0010】
一例示によれば、前記マトリックスの列にそれぞれ連結される第3スイッチをさらに含むことができる。
【0011】
一例示によれば、前記支持ユニットは、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ及び前記第3スイッチのオンオフを制御する制御部と、をさらに含むことができる。
【0012】
一例示によれば、前記制御部は前記マトリックスに含まれたターゲットヒーターの電流を測定するために、前記ターゲットヒーターと連結された行の第1スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結された列の第3スイッチを連結することができる。
【0013】
一例示によれば、前記制御部は前記ターゲットヒーターと連結されなかった他の行らの第2スイッチを連結するように制御することができる。
【0014】
一例示によれば、前記制御部は前記マトリックスに含まれた複数の行ごとに連結された第1スイッチと第2スイッチのうちで何れか一つが連結されるように制御することができる。
【0015】
一例示によれば、前記制御部は前記複数の行の個数に対応する前記第1スイッチのうちで何れか一つだけ連結されるように制御し、残りの行では前記第2スイッチが連結されるように制御することができる。
【0016】
本発明の他の一実施例による基板処理装置が開示される。
【0017】
前記基板処理装置は、処理空間を有する工程チャンバと、処理空間内で基板を支持する支持ユニットと、前記処理空間に処理ガスを供給するガス供給ユニットと、及び前記処理ガスからプラズマを発生させるプラズマソースと、を含み、前記支持ユニットは支持ユニット内にマトリックス形態で配置され、基板を加熱する複数のヒーターと、前記複数のヒーターに電力を供給する電源供給部と、及び前記複数のヒーターに印加される電流は前記マトリックスの行と列にそれぞれ連結されたスイッチによって制御され、前記マトリックスの行に連結されるスイッチは、前記マトリックスの行に印加される電流を制御することができる第1スイッチと、及び前記第1スイッチと並列で連結される第2スイッチと、を含むことができる。
【0018】
本発明の他の一実施例による、支持ユニットを利用して基板の温度制御を遂行する方法が開示される。
【0019】
前記方法は、ターゲットで制御しようとするヒーターの領域をターゲットヒーターで選択する段階と、前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、及び前記選択したヒーター領域の温度を制御する段階と、を含むことができる。
【0020】
一例示によれば、前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、は前記ターゲットヒーターと連結された行の第1スイッチを連結し、前記ターゲットヒーターと連結された列の第3スイッチを連結するように制御することができる。
【0021】
一例示によれば、前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、は前記ターゲットヒーターと連結されなかった他の行らの第2スイッチを連結するように制御することができる。
【0022】
一例示によれば、前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、は前記測定した電流値を土台で抵抗値を計算し、これを通じて温度を測定することができる。
【0023】
一例示によれば、前記選択したヒーター領域の温度を制御する段階と、は前記ヒーター領域の出力電力を調節して制御することができる。
【0024】
本発明の他の一例示による支持ユニットを利用して基板の温度制御を遂行する方法が開示される。
前記方法は、前記温度を制御しようとするヒーター領域をターゲットヒーターで設定し、前記ターゲットヒーターの目標電力を設定する段階と、前記選択したヒーターの領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御する段階と、前記選択したヒーターの領域に流れる電流値を測定し、これを土台で前記選択したヒーター領域の温度を確認する段階と、及び前記目標電力と前記ヒーター領域の温度のマッチング如何を確認する段階と、を含むことができる。
【0025】
一例示によれば、前記ヒーター領域の温度がマッチングされない場合、フィードバック制御を通じて前記ヒーター領域の温度を制御する段階と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、目標したターゲットヒーターでの電流測定が可能で温度計算が可能であり、これを利用して閉ループ制御が可能で精密な温度制御が可能な効果がある。
【0027】
本発明の効果は上述した効果らに制限されない。言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】a乃至bは、本発明の一例示によるチャンバの概略的な構成を示す図面である。
図2】本発明の一例示による基板処理装置の構成を示す図面である。
図3】本発明の一例示による支持ユニットの分解斜視図を示す図面である。
図4】本発明の一例示によるヒーターマトリックスの構造を示す図面である。
図5】本発明の一例示によるヒーターマトリックスのスイッチを制御してターゲットヒーターの電流を測定することを説明するための図面である。
図6】本発明の一実施例によってターゲットヒーターの電流を測定することを説明するための等価回路を示す。
図7】本発明の一実施例による温度制御方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0030】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0031】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0032】
第1、第2などの用語は多様な構成要素らを説明するのに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似第2構成要素も第1構成要素に命名されることができる。
【0033】
本明細書全体で使用される‘~部'は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位として、例えば、ソフトウェア、FPGAまたはASICのようなハードウェア構成要素を意味することができる。ところが、‘~部'がソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。‘~部'はアドレシンぐすることができる保存媒体にあるように構成されることもできて、一つまたはその以上のプロセッサらを再生させるように構成されることもできる。
【0034】
一例として‘~部'はソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素ら及びタスク構成要素らのような構成要素らと、プロセスら、関数ら、速成ら、プロシージャ、サブルーチンら、プログラムコードのセグメントら、ドライバーら、ファームウエア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造ら、テーブルら、アレイら及び変数らを含むことができる。構成要素と‘~部'で提供する機能は複数の構成要素及び‘~部'らによって分離されて遂行されることもできて、他の追加的な構成要素と統合されることもできる。
【0035】
以下、本発明の実施例を添付された図面らを参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形することができるし、本発明の範囲が下の実施例らに限定されるものとして解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0036】
図1a乃至図1bは、本発明の一例示によるチャンバの概略的な構成を示す図面である。
【0037】
図1a及び図1bに示されたように、プラズマチャンバ100はRF信号が印加される電極110a、110bを含むことができる。電極110a、110bはチャンバに流入される気体がイオン化されてプラズマ状態に変化するようにチャンバに電気エネルギーを伝達することができる。
【0038】
図1aに示された電極110a、110bはチャンバ内部で二つの電極板がお互いに見合わせるように配置された容量結合型プラズマ(CCP、Capacitively Coupled Plasma)ソースの一例を示す。前記容量結合型プラズマソースは蓄電電気場を利用してチャンバ内に流入される気体の電子に電気エネルギーを伝達することができる。前記容量結合型プラズマソースは二つの電極板にそれぞれRF電源連結された形態を有することができるが、実施例によって二つの電極板のうちで上側電極板だけにRF電源連結されることもできる。図1bに示された電極110cはチャンバ100外部に巻かれた誘導コイルでなされた誘導結合型プラズマ(ICP、Inductively Coupled Plasma)ソースの一例を示す。前記誘導結合型プラズマソースはチャンバ上部にプラズマ発生装置が別に結合され、チャンバ内に流入された気体をプラズマ状態に変化させ、前記プラズマをダウンストリーム方式でチャンバに提供することができる。
【0039】
図2は、本発明の一例示による基板処理装置の構成を示す図面である。
【0040】
図2を参照すれば、基板処理装置10はプラズマを利用して基板(S)を処理する。例えば、基板処理装置10は基板(S)に対して蝕刻工程を遂行することができる。基板処理装置10はチャンバ100、基板支持ユニット200、プラズマ発生ユニット300、ガス供給ユニット400及びバッフルユニット500を含むことができる。
【0041】
チャンバ100は内部に基板処理工程が遂行される処理空間を提供することができる。チャンバ100は内部に処理空間を有して、密閉された形状で提供されることができる。チャンバ100は金属材質で提供されることができる。チャンバ100はアルミニウム材質で提供されることができる。チャンバ100は接地されることができる。チャンバ100の底面には排気ホール102が形成されることができる。排気ホール102は排気ライン151と連結されることができる。工程過程で発生した反応副産物及びチャンバの内部空間にとどまるガスは排気ライン151を通じて外部に排出されることができる。排気過程によってチャンバ100の内部は所定圧力で減圧されることができる。
【0042】
一例によれば、チャンバ100内部にはライナー130が提供されることができる。ライナー130は上面及び下面が開放された円筒形状を有することができる。ライナー130はチャンバ100の内側面と接触するように提供されることができる。ライナー130はチャンバ100の内側壁を保護してチャンバ100の内側壁がアーク放電で損傷されることを防止することができる。また、基板処理工程中に発生した不純物がチャンバ100の内側壁に蒸着されることを防止することができる。
【0043】
チャンバ100の内部には基板支持ユニット200が位置することができる。基板支持ユニット200は基板(S)を支持することができる。基板支持ユニット200は静電気力を利用して基板(S)を吸い付く静電チャック210を含むことができる。これと異なり、基板支持ユニット200は機械的クランピングのような多様な方式で基板(S)を支持することもできる。
【0044】
以下では、静電チャック210を含む基板支持ユニット200に対して説明する。
【0045】
基板支持ユニット200は静電チャック210、下部カバー250そして、プレート270を含むことができる。基板支持ユニット200はチャンバ100内部でチャンバ100の底面から上部に離隔されて位置することができる。
【0046】
静電チャック210は誘電体板220、胴体230そして、フォーカスリング240を含むことができる。静電チャック210は基板(S)を支持することができる。誘電体板220は静電チャック210の上端に位置することができる。誘電体板220は円板形状の誘電体(dielectric substance)で提供されることができる。誘電体板220の上面には基板(S)が置かれることができる。誘電体板220の上面は基板(S)より小さな半径を有することができる。それで、基板(S)の縁領域は誘電体板220の外側に位置することができる。
【0047】
誘電体板220は内部に第1電極223、ヒーター225そして、第1供給流路221を含むことができる。第1供給流路221は誘電体板210の上面から底面に提供されることができる。第1供給流路221はお互いに離隔して複数個形成され、基板(S)の底面に熱伝逹媒体が供給される通路で提供されることができる。
【0048】
第1電極223は第1電源223aと電気的に連結されることができる。第1電源223aは直流電源を含むことができる。第1電極223と第1電源223aとの間にはスイッチ223bが設置されることができる。第1電極223はスイッチ223bのオン/オフ(ON/OFF)によって第1電源223aと電気的に連結されることができる。スイッチ223bがオン(ON)になれば、第1電極223には直流電流が印加されることができる。第1電極223に印加された電流によって第1電極223と基板(S)との間には静電気力が作用し、静電気力によって基板(S)は誘電体板220に吸着されることができる。ヒーター225は第1電極223の下部に位置することができる。ヒーター225は第2電源225aと電気的に連結されることができる。ヒーター225は第2電源225aで印加された電流に抵抗することで熱を発生させることができる。発生された熱は誘電体板220を通じて基板(S)で伝達することができる。ヒーター225で発生された熱によって基板(S)は所定温度で維持されることができる。ヒーター225は螺旋形状のコイルを含むことができる。
【0049】
誘電体板220の下部には胴体230が位置することができる。誘電体板220の底面と胴体230の上面は接着剤236によって接着されることができる。胴体230はアルミニウム材質で提供されることができる。胴体230の上面は中心領域が縁領域より高く位置されるように段差になることがある。胴体230の上面中心領域は誘電体板220の底面に相応する面積を有して、誘電体板220の底面と接着されることができる。胴体230は内部に第1循環流路231、第2循環流路232そして、第2供給流路233が形成されることができる。
【0050】
第1循環流路231は熱伝逹媒体が循環する通路で提供されることができる。第1循環流路231は胴体230内部に螺旋形状で形成されることができる。または、第1循環流路231はお互いに相異な半径を有するリング形状の流路らが等しい中心を有するように配置されることができる。それぞれの第1循環流路231らはお互いに連通されることができる。第1循環流路231らは等しい高さに形成されることができる。
【0051】
第2循環流路232は冷却流体が循環する通路で提供されることができる。第2循環流路232は胴体230内部に螺旋形状で形成されることができる。または、第2循環流路232はお互いに相異な半径を有するリング形状の流路らが等しい中心を有するように配置されることができる。それぞれの第2循環流路232らはお互いに連通されることができる。第2循環流路232は第1循環流路231より大きい断面積を有することができる。第2循環流路232らは等しい高さに形成されることができる。第2循環流路232は第1循環流路231の下部に位置されることができる。
【0052】
第2供給流路233は第1循環流路231から上部に延長され、胴体230の上面に提供されることができる。第2供給流路243は第1供給流路221に対応する個数で提供され、第1循環流路231と第1供給流路221を連結することができる。
【0053】
第1循環流路231は熱伝逹媒体供給ライン231bを通じて熱伝逹媒体貯蔵部231aと連結されることができる。熱伝逹媒体貯蔵部231aには熱伝逹媒体が貯蔵されることができる。熱伝逹媒体は不活性ガスを含むことができる。実施例によれば、熱伝逹媒体はヘリウム(He)ガスを含むことができる。ヘリウムガスは供給ライン231bを通じて第1循環流路231に供給され、第2供給流路233と第1供給流路221を順次に経って基板(S)底面に供給されることができる。ヘリウムガスはプラズマから基板(S)に伝達された熱が静電チャック210に伝達される媒介体役割ができる。
【0054】
第2循環流路232は冷却流体供給ライン232cを通じて冷却流体貯蔵部232aと連結されることができる。冷却流体貯蔵部232aには冷却流体が貯蔵されることができる。冷却流体貯蔵部232a内には冷却機232bが提供されることができる。冷却機232bは冷却流体を所定温度で冷却させることができる。これと異なり、冷却機232bは冷却流体供給ライン232c上に設置されることができる。冷却流体供給ライン232cを通じて第2循環流路232に供給された冷却流体は第2循環流路232に沿って循環して胴体230を冷却することができる。胴体230は冷却しながら誘電体板220と基板(S)を共に冷却させて基板(S)を所定温度で維持させることができる。
【0055】
胴体230は金属板を含むことができる。一例によれば、胴体230全体が金属板に提供されることができる。胴体230は第3電源235aと電気的に連結されることができる。第3電源235aは高周波電力を発生させる高周波電源で提供されることができる。高周波電源はRF電源を含むことができる。胴体230は第3電源235aから高周波電力の印加を受けることができる。これによって胴体230は電極、すなわち下部電極として機能することができる。
【0056】
リング部材240は静電チャック210の縁領域に配置されることができる。リング部材240は環形のリング形状を有して、誘電体板220のまわりに沿って配置されることができる。特に、リング部材240はフォーカスリングを含む複数のリングで構成されることができる。特に、リング部材240の上面は外側部240aが内側部240bより高いように段差になることがある。リング部材240の上面内側部240bは誘電体板220の上面と同一高さに位置されることができる。リング部材240の上面内側部240bは誘電体板220の外側に位置された基板(S)の縁領域を支持することができる。リング部材240の外側部240aは基板(S)の縁領域を取り囲むように提供されることができる。リング部材240は基板(S)の全体領域でプラズマの密度が均一に分布するように電磁気場を制御することができる。これによって、基板(S)の全体領域にかけてプラズマが均一に形成されて基板(S)の各領域が均一に蝕刻されることができる。
【0057】
下部カバー250は基板支持ユニット200の下端部に位置することができる。下部カバー250はチャンバ100の底面から上部に離隔されて位置することができる。下部カバー250は上面が開放された空間255が内部に形成されることができる。下部カバー250の外部半径は胴体230の外部半径と等しい長さで提供されることができる。下部カバー250の内部空間255には返送される基板(S)を外部の返送部材から静電チャック210に移動させるリフトピンモジュール(図示せず)などが位置することができる。リフトピンモジュール(図示せず)は下部カバー250から一定間隔で離隔されて位置することができる。下部カバー250の底面は金属材質で提供されることができる。下部カバー250の内部空間255は空気が提供されることができる。空気は絶縁体より誘電率が低いので、基板支持ユニット200内部の電磁気場を減少させる役割をすることができる。
【0058】
下部カバー250は連結部材253を有することができる。連結部材253は下部カバー250の外側面とチャンバ100の内側壁を連結することができる。連結部材253は下部カバー250の外側面に一定な間隔で複数個提供されることができる。連結部材253は基板支持ユニット200をチャンバ100内部で支持することができる。また、連結部材253はチャンバ100の内側壁と連結されることで下部カバー250が電気的に接地されるようにできる。第1電源223aと連結される第1電源ライン223c、第2電源225aと連結される第2電源ライン225c、第3電源235aと連結される第3電源ライン235c、熱伝逹媒体貯蔵部231aと連結された熱伝逹媒体供給ライン231b、そして、冷却流体貯蔵部232aと連結された冷却流体供給ライン232cなどは連結部材253の内部空間255を通じて下部カバー250内部に延長されることができる。
【0059】
静電チャック210と下部カバー250との間にはプレート270が位置することができる。プレート270は下部カバー250の上面を覆うことができる。プレート270は胴体230に相応する断面積で提供されることができる。プレート270は絶縁体を含むことができる。一例によれば、プレート270は一つまたは複数個が提供されることができる。プレート270は胴体230と下部カバー250の電気的距離を増加させる役割をすることができる。
【0060】
プラズマ発生ユニット300はチャンバ100内の工程ガスをプラズマ状態で励起させることができる。前記プラズマ発生ユニット300は容量結合型プラズマタイプのプラズマソースを使用することができる。CCPタイプのプラズマソースが使用される場合、チャンバ100に上部電極330及び下部電極230、すなわち胴体が含まれることができる。上部電極330及び下部電極230は処理空間を間に置いてお互いに平行に上下に配置されることができる。下部電極230だけでなく上部電極330もRF電源310によってRF信号の印加を受けてプラズマを生成するためのエネルギーの供給を受けることができるし、各電極に印加されるRF信号の数は図示されたように一つに制限されない。両電極間の空間には電気場が形成され、この空間に供給される工程ガスはプラズマ状態で励起されることができる。このプラズマを利用して基板処理工程が遂行される。本明細書において説明される容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively coupled plasma)タイプで説明されたが、これに制限されないしプラズマ発生ユニット600は誘導結合型プラズマ(ICP:inductively coupled plasma)タイプで構成されることもできる。
【0061】
プラズマ発生ユニット300はガス分散板が具備されることができる。図面には図示しなかったが、ガス分散板はチャンバ100の上面から一定距離で離隔されて配置されることができる。ガス分散板はチャンバ100の上面縁に形成される支持部によって固定されることができる。ガス分散板は厚さが一定な板形状で提供されることができる。ガス分散板の底面はプラズマによるアーク発生を防止するために表面が陽極化処理されることができる。ガス分散板の断面積は基板支持ユニット200の断面積と等しく提供されることができる。ガス分散板は複数個の噴射ホールを含む。噴射ホールはガス分散板の上面と下面を垂直方向に貫通することができる。ガス分散板310は金属材質を含むことができる。金属材質のガス分散板310は上部電極での機能を遂行することができる。
【0062】
ガス供給ユニット400はチャンバ100内部に工程ガスを供給することができる。ガス供給ユニット400はガス供給ノズル410、ガス供給ライン420、そしてガス貯蔵部430を含むことができる。ガス供給ノズル410はチャンバ100の上面中央部に設置されることができる。ガス供給ノズル410の底面には噴射口が形成されることができる。噴射口はチャンバ100内部に工程ガスを供給することができる。ガス供給ライン420はガス供給ノズル410とガス貯蔵部430を連結することができる。ガス供給ライン420はガス貯蔵部430に貯蔵された工程ガスをガス供給ノズル410に供給することができる。ガス供給ライン420にはバルブ421が設置されることができる。バルブ421はガス供給ライン420を開閉し、ガス供給ライン420を通じて供給される工程ガスの流量を調節することができる。
【0063】
バッフルユニット500はチャンバ100の内側壁と基板支持ユニット200の間に位置されることができる。バッフル510は環形のリング形状で提供されることができる。バッフル510には複数の貫通ホール511らが形成されることができる。チャンバ100内に提供された工程ガスはバッフル510の貫通ホール511らを通過して排気ホール102に排気されることができる。バッフル510の形状及び貫通ホール511らの形状によって工程ガスの流れが制御されることができる。
【0064】
図3は、本発明の一例示による支持ユニット200の分解斜視図を示す図面である。
【0065】
図3による支持ユニット200で、図2の支持ユニット200で既に敍述した構成要素に対しては説明を略する。図3によれば、本発明による支持ユニット200は制御ボード290及びコネクションボード280、そして連結電極部227をさらに含むことができる。
【0066】
本発明による制御ボード290は本発明による支持ユニット200に含まれたマトリックス構造のヒーター230に連結された第1スイッチ231、第2スイッチ232及び第3スイッチ233を制御することができる。一例示によれば、本発明による制御ボード290は後述する制御部を含むことができる。制御ボード290は本発明による支持ユニットに含まれたマトリックス構造のヒーター230に連結された第1スイッチ2251、第2スイッチ2252及び第3スイッチ2253を制御するための制御信号を生成し、これを印加することができる。制御信号はデジタル信号、例えば、オン/オフ信号(on/off signal)であることがある。制御ボード290はハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組合を利用してコンピューターまたはこれと類似な装置で具現されることができる。
【0067】
ハードウェア的に制御ボード290はASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ(processors)、マイクロコントローラ(micro-controllers)、マイクロプロセッサー(microprocessors)やこれらと類似な制御機能を遂行する電気装置で具現されることができる。
【0068】
ソフトウェア的に制御ボード290は一つまたは複数のプログラム言語によるソフトウェアコードまたはソフトウェアアプリケーションで具現されることができる。ソフトウェアはハードウェア的に具現された制御機によって実行されることができる。また、ソフトウェアはサーバーなどの外部機器から上述したハードウェア的な構成で送信されて設置されることができる。
一例示によれば、コネクションボード280はヒーター225と制御ボード290との間に配置されることができる。一例示によれば、連結電極部227はヒーター225と制御ボード290、そしてコネクションボード280を電気的に連結することができる。
【0069】
本発明による支持ユニット200は、支持ユニット200内にマトリックス形態で配置され、基板を加熱する複数のヒーター225と、複数のヒーター225に電力を供給する電源供給部225a及びヒーターマトリックスの行と列にそれぞれ連結されたスイッチ2251、2252、2253を含むことができる。本発明による支持ユニット200は、ヒーターマトリックスの行と列にそれぞれ連結されたスイッチ2251、2252、2253のオンオフを制御する制御部290をさらに含むことができる。
【0070】
以下で、本発明によるヒーター225マトリックスの連結構造及び制御方法に対して回路図を通じて詳細に説明するようにする。
【0071】
図4は、本発明の一例示によるヒーター225マトリックスの構造を示す図面である。
【0072】
図4を参照すれば、本発明によるヒーター225マトリックスはマトリックス構造で配列された複数個のヒーター225'、225''、225'''、225''''…)と、複数のヒーター225にそれぞれ連結されるスイッチら2251、2252、2253を含むことができる。
【0073】
本発明の一例示によれば、本発明によるヒーターマトリックスは行と列を基準に整列されて提供されることができる。ヒーターマトリックスは複数の行と複数の熱を有して、それぞれの交差点にヒーター225'、225''、225'''、225''''…)がそれぞれ連結されることができる。
【0074】
本発明の一例示によれば、本発明の支持ユニット200はマトリックスの行に連結される第1スイッチ2251及び第2スイッチ2252、そしてマトリックスの列に連結される第3スイッチ2253を含むことができる。
【0075】
図4を参照すれば、ヒーター225マトリックスのそれぞれの行には、マトリックスの行に印加される電流を制御することができる第1スイッチ2251が連結されることができる。ヒーター225マトリックスのそれぞれの行には、マトリックスの行に印加される電流を制御することができる第1スイッチ2251と並列で連結される第2スイッチ2252が連結されることができる。
【0076】
ヒーター225マトリックスのそれぞれの行には第1スイッチ2251及び第2スイッチ2252が連結されている。一例示によれば、ヒーター225マトリックスに4個の行が提供される場合、総4個の第1スイッチ2251a、2251b、2251c、2251d及び4個の第2スイッチ2252a、2252b、2252c、2252dが提供されることができる。一例示によれば、ヒーター225マトリックスにn個の行が提供される場合、すべてn個の第1スイッチ2251a、…、2251n及びn個の第2スイッチ2252a、…、2252nが提供されることができる。すなわち、本発明の一例示によれば、第1スイッチ2251及び第2スイッチ2252は前記マトリックスの行ごとにそれぞれ連結されることができる。
【0077】
一例示によれば、第2スイッチ2252の一端は、第1スイッチ2251の一端と並列で連結され、第2スイッチ2252の他端は接地と連結されることができる。
【0078】
本発明の支持ユニットはマトリックスの列にそれぞれ連結される第3スイッチ2253をさらに含むことができる。第3スイッチ2253はマトリックスの列の個数と等しい個数で提供されることができる。
【0079】
図4には示されなかったが、本発明による支持ユニット200は、第1スイッチ2251、第2スイッチ2252及び第3スイッチ2253のオンオフを制御する制御部290をさらに含むことができる。本発明による制御部はマトリックスに含まれたターゲットヒーター225の電流を測定するために、ターゲットヒーター225と連結された行の第1スイッチ2251を連結し、ターゲットヒーター225と連結された列の第3スイッチ2253を連結することができる。本発明による制御部はターゲットヒーター225と連結されなかった他の行らの第2スイッチ2252を連結するように制御することができる。これを通じて、ターゲットヒーター225だけに電流が流れるように構成することができる効果があって、これを通じて正確なターゲットヒーター225での電流測定が可能な効果がある。
【0080】
より具体的に制御部の制御方式を図5を参照して説明すれば次のようである。
【0081】
マトリックス形態で配列された複数のヒーター225のうちでターゲットヒーター225'を設定することができる。本発明による制御部は、ターゲットヒーター225'と連結された行の第1スイッチ2251aをオンするように制御することができる。そして、本発明による制御部はターゲットヒーター225’が連結された行以外の残り行らに連結された第2スイッチ2252b、2252c、2252dらをすべてオンするように制御することができる。
【0082】
また、本発明による制御部は、ターゲットヒーター225’と連結された列の第3スイッチ2253aをオンするように制御することができる。
【0083】
すなわち、本発明による制御部はターゲットヒーター225’と連結された行の第1スイッチ2251aをオンさせ、ターゲットヒーター225’が連結された行以外の残り行らに連結された第2スイッチ2252b、2252c、2252dらをオンさせ、ターゲットヒーター225’と連結された行の第3スイッチ2253aをオンさせるように制御することで、複数のヒーターのうちでひたすらターゲットヒーター225’を通じて電流が流れるように制御することができる。すなわち、本発明による制御部はヒーターマトリックスに含まれた複数の行ごとに連結された第1スイッチ2251aと第2スイッチ2252aのうちで何れか一つが連結されるように制御することができるし、制御部は複数の行の個数に対応する第1スイッチ2251a、2251b、2251c、2251dのうちで何れか一つだけ連結されるように制御し、残り行では第2スイッチ2252が連結されるように制御することができる。これを通じて複数個のヒーターのうちでターゲットヒーター225’のみを通じて電流が流れるように制御することができるし、複数個のヒーターのうちでターゲットヒーター225’を除いた残りのヒーターらを通過しない電流値を測定することができる。
【0084】
図4及び図5の一例示によれば、電流を測定する過程において、ヒーター225マトリックスのそれぞれの行に連結された第1スイッチ2251、第2スイッチ2252の対はヒーター225マトリックスの行の個数程度提供されることができる。図4乃至図5の一例示によれば、第1スイッチ2251及び第2スイッチ2252の4カップルが提供されることができるし、4カップルに含まれた4個の第1スイッチ2251及び4個の第2スイッチ2252のうちで一つの第1スイッチ2251aがオンされることができるし、3個の第2スイッチ2252b、2252c、2252dがオンされることができる。
【0085】
本発明ではターゲットヒーター225’が連結されない残りの行でのヒーターらに対しては第2スイッチ2252b、2252c、2252dを連結するようにすることで、残り行に流れる電流は接地として連結されるように制御することができる。
【0086】
一例示によれば、第1スイッチ2251は電力供給用スイッチであることができる。一例示によれば、第2スイッチ2252は電力遮断用スイッチであることができる。一例示によれば、第3スイッチ2253は電力復帰用スイッチであることができる。
【0087】
本発明によるヒーター225構造を使用する場合、ターゲットヒーター225’外にも電流が流れるが下側スイッチに流れる電流は単にターゲットヒーター225’を通過した電流に該当するので、これを利用して目標したターゲットヒーター225’の発熱量と温度を正確に計算することができる。
【0088】
図6は、本発明の一実施例によってターゲットヒーター225’の電流を測定することを説明するための等価回路を示す。
【0089】
図6は、図5によるマトリックスヒーターの回路構造を等価回路で表示したものである。図5のようにターゲットヒーター225’を一つで設定した時、最も左側に表示されたターゲットヒーター225’に流れる電流は目標したターゲットヒーター225’のセルだけに供給されるので、電圧と電流の測定でターゲットヒーター225’の抵抗を通じて温度を計算することができる。各ヒーターでの抵抗がRであると仮定すれば、次のようである。
【0090】
これを通じて既存に適用することができなかったフィードバックルーフの構成ができるようにして精密な温度制御が可能な効果がある。
【0091】
等価回路を通じて以下のような数式で抵抗を計算することができる。
【数1】
【0092】
図7は、本発明の一実施例による温度制御方法を示す流れ図である。
【0093】
本発明による温度制御方法によれば、ターゲットヒーター225’に流れる電流を測定し、これを通じて抵抗値を計算することができる。また、これを通じてターゲットヒーター225’領域での温度を計算及び比べることができるし、これを通じてターゲットヒーター225’での出力電力を調整することができる。
【0094】
すなわち、本発明による温度制御方法では、ターゲットヒーター225’でのターゲット電流測定及び抵抗値計算ができる。これは本発明によるスイッチ構造でのスイッチ調節を通じてターゲット電流がターゲットヒーター225’だけに供給されるように制御することができるし、これを通じて温度計算及びターゲットヒーター225’への出力電力を調整することができることを示す。
【0095】
制御部でのスイッチ制御は、ターゲットヒーター225’と連結された行の第1スイッチ2251を連結し、ターゲットヒーター225’と連結された列の第3スイッチ2253を連結するように制御することができるし、ターゲットヒーター225’に連結された第2スイッチ2252はオフさせ、ターゲットヒーター225’以外の残り行に連結された第2スイッチ2252をオンさせるように制御することができる。これを通じて選択したターゲットヒーター225’の領域に電流が流れるように制御することができる。
【0096】
本発明の第1実施例による温度制御方法によれば、ターゲットで制御しようとするヒーターの領域をターゲットヒーター225’で選択し、選択したヒーター225’の領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御した後、選択したヒーター225’の領域に流れる電流値を測定し、これを土台で前記選択したヒーター225’領域の温度を確認した後選択したヒーター225’領域の温度を制御することができる。
【0097】
本発明の第2実施例に他の温度制御方法によれば、温度を制御しようとするヒーター領域をターゲットヒーター225’で設定し、ターゲットヒーター225’の目標電力を設定した後、選択したヒーター225’の領域だけに電流が流れるようにスイッチを制御し、選択したヒーター225’の領域に流れる電流値を測定してこれを土台で前記選択したヒーター225’領域の温度を確認した後目標電力とヒーター225’領域の温度のマッチング如何を確認することができる。この時、ヒーター225’領域の温度がマッチングされない場合、フィードバック制御を通じて前記ヒーター225’領域の温度を制御する段階を含むことができる。
【0098】
以上の実施例らは本発明の理解を助けるために提示されたものであり、本発明の範囲を制限しないし、これから多様な変形可能な実施例らも本発明の範囲に属するものであることを理解しなければならない。本発明で提供される図面は本発明の最適の実施例を示したものに過ぎない。本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の技術的思想によって決まらなければならないはずであるし、本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の文言的記載その自体に限定されるものではなく、実質的には技術的価値が均等な範疇の発明まで及ぶものであることを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0099】
200 支持ユニット
225 ヒーター
2251 第1スイッチ
2252 第2スイッチ
2253 第3スイッチ
227 連結電極部
280 コネクターボード
290 制御ボード
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7