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特許7297892パイプコネクタ組立体およびそれを有するタイヤメンテナンス装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】パイプコネクタ組立体およびそれを有するタイヤメンテナンス装置
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/00 20060101AFI20230619BHJP
   F16L 29/02 20060101ALI20230619BHJP
   F16K 15/20 20060101ALI20230619BHJP
【FI】
B60C23/00 D
F16L29/02
F16K15/20 A
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021526587
(86)(22)【出願日】2018-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 CN2018115923
(87)【国際公開番号】W WO2020097921
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】518293516
【氏名又は名称】アクティブ ツールズ インターナショナル(ホンコン)リミティド
【氏名又は名称原語表記】ACTIVE TOOLS INTERNATIONAL(HK)LTD.
【住所又は居所原語表記】27/F COFCO Tower,262 Gloucester Road,Causeway Bay,Hong Kong,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】ラム,クーン フン
(72)【発明者】
【氏名】ジ,ホイロン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジャンファ
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-029036(JP,A)
【文献】特開2007-182036(JP,A)
【文献】特開2002-104143(JP,A)
【文献】実開昭52-041517(JP,U)
【文献】特開2008-002513(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0096848(US,A1)
【文献】中国実用新案第201745556(CN,U)
【文献】中国実用新案第202391694(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 23/00
F16L 29/02
F16K 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプコネクタ組立体であって、
流体媒質用の内部チャネルを有する本体と、
リークプルーフバルブであって、
前記本体に密閉して結合されたバルブシートであって、前記バルブシートのアウトレット端部の表面に併設されたシールリングを有するバルブシートと、
タイヤバルブコアと当接するよう前記バルブシートを通じて伸長するシンブルを有するバルブコアであって、前記パイプコネクタ組立体がタイヤバルブに結合されるとき、前記タイヤバルブのガス経路シーリングを開放するバルブコアと、
前記内部チャネル内で、前記バルブコアを前記バルブシートの方向へバイアスするリセットエレメントと
を有するリークプルーフバルブと、
前記パイプコネクタ組立体を前記タイヤバルブへ結合するための前記本体上に配置された結合ヘッドであって、前記結合ヘッドが前記パイプコネクタ組立体を前記タイヤバルブへタイトに結合する際、前記シールリングが前記バルブシートと前記タイヤバルブとの間にシール済み流体媒質経路を与えるように、前記タイヤバルブは、前記シールリングに当接する、ところの結合ヘッドと、
を備え、
前記バルブコアおよび前記バルブシートの両方は、テーパー形状の接着面を有し、前記リセットエレメントによってバイアスされてシールされ、
前記タイヤバルブコアは、前記シール済み流体媒質経路が前記バルブシートと前記タイヤバルブとの間に形成された後にのみ、前記リークプルーフバルブを開放するよう前記シンブルを押すことができる、ことを特徴とするパイプコネクタ組立体。
【請求項2】
前記バルブコアは、前記リセットエレメントが当接するサポートを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項3】
前記サポートは、前記バルブシートへの前記流体媒質の流路を与えるアパーチャを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項4】
前記バルブコアのボディと、前記シンブルおよび前記サポートの少なくともひとつとが、一体型コンポーネントであるように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項5】
ールリング、前記テーパー形状の接着面の少なくともひとつ内に埋め込まれている、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項6】
前記本体と、前記結合ヘッドおよび前記バルブシートの少なくともひとつとが、一体型コンポーネントであるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項7】
前記バルブシートは前記本体のアウトレット端部に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項8】
前記バルブシートは、ロックキャップによって前記本体の外周面に接着されている、ことを特徴とする請求項7に記載パイプコネクタ組立体。
【請求項9】
前記バルブシートは、前記本体の前記内部チャネル内に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項10】
前記バルブシートは前記本体と螺合し、シールゴムの全ループがねじ溝に沿って適用される、ことを特徴とする請求項1または8に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項11】
前記リセットエレメントは、一端が前記本体に当接し、他端が前記バルブコアに当接した状態のコイルばねである、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項12】
前記結合ヘッドは、前記タイヤバルブと螺合する、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項13】
前記シールリングは前記結合ヘッド内で前記バルブシートに併設される、ことを特徴とする請求項1に記載のパイプコネクタ組立体。
【請求項14】
請求項1に記載のパイプコネクタ組立体であって、前記タイヤバルブに対してタイトに前記結合ヘッドを徐々に結合する方法において、
最初に、前記結合ヘッドが前記タイヤバルブに結合され、
第二に、前記シンブルを前記タイヤバルブコアに対して押し、かつ、前記タイヤバルブの前記ガス経路シールを開放し、
その後、前記シールリングが、前記バルブシートと前記タイヤバルブとの間に前記シール済み流体媒質経路を与えるように、前記タイヤバルブが前記シールリングに当接し、
その後、前記タイヤバルブコアが前記シンブルを押し、前記リークプルーフバルブを開放し、
最後に、前記結合ヘッドと前記タイヤバルブとの間にタイトな結合が達成される、
ことを特徴とするパイプコネクタ組立体。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のパイプコネクタ組立体を有することを特徴とするタイヤメンテナンス装置。
【請求項16】
前記タイヤメンテナンス装置は、流体媒質を分配するためのホースを有し、前記パイプコネクタ組立体は前記ホースの後端部に配置されている、ことを特徴とする請求項15に記載のタイヤメンテナンス装置。
【請求項17】
前記タイヤメンテナンス装置は、タイヤ補修機械、空気入れ装置、タイヤ補修空気入れ装置、タイヤ補修エアレーションタンク、またはエアレーションタンクである、ことを特徴とする請求項15または16に記載のタイヤメンテナンス装置。
【請求項18】
前記タイヤメンテナンス装置は、空気入れ装置および/または粘着剤バケットを有し、前記流体媒質は前記空気入れ装置により出力されたガスまたは前記粘着剤バケットから出力されたシーラントである、ことを特徴とする請求項15または16に記載のタイヤメンテナンス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、車両メンテナンスの技術分野に関し、特に、パイプコネクタ組立体、さらにはタイヤ補修機械に関する。
【背景技術】
【0002】
車両走行中に生じる、ガス損失、破損などのタイヤの異常状態をユーザが扱うのを容易にするために、多くの自動車製造業者は、ユーザに、これに限定しないが、タイヤ補修機械、空気入れ装置、およびタイヤ補修空気入れ装置などの搭載型タイヤメンテナンス装置を与える。
【0003】
一般に、タイヤメンテナンス装置は、タイヤバルブをホースに結合することにより、タイヤを膨張させ(膨張が必要なとき)またはタイヤにシーラントを分配する(補修が必要なとき)。
【0004】
従来技術において、タイヤメンテナンス装置のホースの端部は典型的にタイヤバルブと結合するためのパイプコネクタ組立体を備える。例えば、ひとつの通常使用されるパイプコネクタ組立体は、ガスまたはシーラントを流すためのチャネル構造およびタイヤバルブを結合するための螺刻結合構造のみを有する。他の通常使用されるパイプコネクタ組立体はまた、ガスまたはシーラントのタイヤメンテナンス装置内への逆流を防止するために一方向バルブのみを備える。
【0005】
これらのパイプコネクタ組立体が有する問題は、パイプコネクタ組立体とタイヤバルブとの間の結合がタイトであるか否かをユーザが判断することが困難であること、および、パイプコネクタ組立体とタイヤバルブとの間の結合がタイトでなければシーラントが漏れやすいということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明のひとつの態様の目的は、改良されたパイプコネクタ組立体を与えることである。
【0007】
本願発明の他の態様の目的は、上記パイプコネクタ組立体を有するタイヤメンテナンス装置を与えることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本願発明の第1の態様において、パイプコネクタ組立体が与えられ、当該パイプコネクタ組立体は、
流体媒質用の内部チャネルを有する本体と、
リークプルーフバルブであって、
本体に密閉して結合されたバルブシートであって、バルブシートのアウトレット端部の表面に併設されたシールリングを有するバルブシートと、
タイヤバルブコアと当接するようバルブシートを通じて伸長するシンブルを有するバルブコアであって、パイプコネクタ組立体がタイヤバルブに結合されるとき、タイヤバルブのガス経路シーリングを開放するバルブコアと、
内部チャネル内で、バルブコアをバルブシートの方向へバイアスするリセットエレメントと
を有するリークプルーフバルブと、
パイプコネクタ組立体をタイヤバルブへ結合するための本体上に配置された結合ヘッドであって、結合ヘッドがパイプコネクタ組立体とタイトに結合する際、シールリングがバルブシートとタイヤバルブとの間にシール済み流体媒質経路を与えるように、タイヤバルブは、シールリングに当接する、ところの結合ヘッドと、
を備え、
タイヤバルブコアは、シール済み流体媒質経路がバルブシートとタイヤバルブとの間に形成された後にのみ、リークプルーフバルブを開放するようシンブルを押すことができる、ことを特徴とする。
【0009】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブコアは、リセットエレメントが当接するサポートを有する。
【0010】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、サポートは、バルブシートへの流体媒質の流路を与えるアパーチャを含む。
【0011】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブコアの本体、およびシンブルおよびサポートの少なくともひとつは、一体型コンポーネントであるように構成されている。
【0012】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブコアおよびバルブシートの両方は、テーパー形状の接着面を有し、シールリングは、テーパー形状の接着面の少なくともひとつ内に埋め込まれている。
【0013】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、本体、および結合ヘッドおよびバルブシートの少なくともひとつは、一体型コンポーネントであるように構成されている。
【0014】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブシートは本体のアウトレット端部に配置されている。
【0015】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブシートは、ロックキャップによって本体の外周面に接着されている。
【0016】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブシートは、本体の内部チャネル内に配置されている。
【0017】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、バルブシートは本体と螺合しており、シールゴムの全ループがねじ溝に沿って適用されている。
【0018】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、リセットエレメントは、一端が本体に当接し、他端がバルブコアに当接した状態のコイルばねである。
【0019】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、結合ヘッドは、タイヤバルブと螺合している。
【0020】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、シールリングは結合ヘッド内でバルブシートに併設されている。
【0021】
上述したパイプコネクタ組立体においては任意で、タイヤバルブに対してタイトに結合ヘッドを徐々に結合する方法において、
最初に、結合ヘッドがタイヤバルブに結合され、
第二に、シンブルをタイヤバルブコアに対して押し、かつ、タイヤバルブのガス経路シールを開放し、
その後、シールリングが、バルブシートとタイヤバルブとの間にシール済み流体媒質経路を与えるように、タイヤバルブがシールリングに当接し、
その後、タイヤバルブコアがシンブルを押し、リークプルーフバルブを開放し、
最後に、結合ヘッドとタイヤバルブとの間にタイトな結合が達成される。
【0022】
上記した目的を達成するために、本願発明の第2の態様において、第1の態様のいずれかに記載されるパイプコネクタ組立体を有するタイヤメンテナンス装置が与えられる。
【0023】
上述したタイヤメンテナンス装置においては任意で、タイヤメンテナンス装置は、流体媒質を分配するためのホースを有し、パイプコネクタ組立体はホースの後端部に配置されている。
【0024】
上述したタイヤメンテナンス装置においては任意で、タイヤメンテナンス装置は、タイヤ補修機械、空気入れ装置、タイヤ補修空気入れ装置、タイヤ補修エアレーションタンク、またはエアレーションタンクである。
【0025】
上述したタイヤメンテナンス装置においては任意で、タイヤメンテナンス装置は、空気入れ装置および/または粘着剤バケットを有し、流体媒質は空気入れ装置により出力されたガスまたは粘着剤バケットから出力されたシーラントである。
【0026】
本願発明の開示は、添付図面を参照してより明らかになる。これらの図面は、例示のみを目的とし、本願発明の保護範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本願発明の実施形態に従う、パイプコネクタ組立体がタイヤバルブに結合する初期状態にあるパイプコネクタ組立体を略示する。
図2図2は、パイプコネクタ組立体がタイヤバルブにタイトに結合する最終状態にある図1に示すパイプコネクタ組立体を略示する。
図3図3は、図1に示すパイプコネクタ組立体内のリークプルーフバルブを略示する。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本願発明の特定の実施形態を、添付図面を参照して以下で説明する。図面において、同一の参照番号は、同一または対応する技術的特徴を示す。
【0029】
図1は、本願発明のひとつの実施形態に従うパイプコネクタ組立体100を略示し、ここで、パイプコネクタ組立体100は、タイヤバルブ200に結合する初期状態にあり、そのときパイプコネクタ組立体100のリークプルーフバルブおよびタイヤバルブ200の両方は閉止状態にある。
【0030】
図2は、図1のパイプコネクタ組立体100を略示し、ここで、パイプコネクタ組立体100はタイヤバルブ200へタイトに結合した最終状態にあり、このときパイプコネクタ組立体100のリークプルーフバルブおよびタイヤバルブ200の両方は開放状態にある。
【0031】
図1および図2から分かるように、パイプコネクタ組立体100は、本体110、リークプルーフバルブ、結合ヘッド130、シールリング140、およびハウジング150を有する。図にはまた、パイプコネクタ組立100と結合したタイヤバルブ200、およびタイヤバルブ200内のタイヤバルブコア210が示されている。
【0032】
本体110は、流体媒質用の内部チャネルを有する。図からわかるように、本体110は、流体媒質用のインレット端部111およびアウトレット端部112を有してよい。インレット端部111は、流体媒質を受け取るように適応されてよく、例えばインレット端部111は、タイヤの空気入れまたは補修用に分配されるガスまたはシーラントを受け取るためにタイヤメンテナンス装置のホースに結合されてよい。流体媒質は、本体110およびリークプルーフバルブの内部チャネルを通過し、その後、タイヤバルブ200を通じてタイヤ内に注入され膨張する。
【0033】
本実施形態において、本体110の内部チャネルは、本体の軸線方向に沿って伸長している。代替的実施形態において、内部チャネルは適当な非軸線方向または非直線的な方法で伸長してもよい。
【0034】
リークプルーフバルブの組立を容易にするために、内部チャネルの内側には、インレット端部111でのチャネルの直径よりも大きな直径を有するアウトレット端部112においてチャンバが形成されている。リークプルーフバルブはチャンバの内部に設置され、例えば図に示すように、リセットエレメント123(本例ではコイルばね)がチャンバ内でインレット端部111のショルダ付近に当接し、バルブコア122に対してバイアス力を与えている。
【0035】
図面からわかるように、本実施形態において、リークプルーフバルブはバルブシート121、バルブコア122、およびリセットエレメント123を有する。
【0036】
バルブシート121は本体110と密閉して結合され、シールリング140はバルブシート121のアウトレット端部の表面に併設される。本文脈において、“結合”とは、着脱可能に結合すること、着脱不能に固定すること、一体的に形成されること等を含んでよい。
【0037】
ここで、バルブシート121と本体110との間のシール結合により、本体の内部チャネルを通じて流体媒質が、本体110の結合面とバルブシート121との間で漏れることが防止される。バルブシート121は本体110の内部チャネル内で密閉して結合され、例えば、ねじ溝部においてシールゴムの全ループを適用しながら、2つの間で螺合によって実装されてよい。シールゴムはねじ溝に沿って2つ以上の全ループに適用されてよい。
【0038】
バルブシート121のアウトレット端部の表面に併設されたシールリング140は、バルブシート121とタイヤバルブ200との間にシールを与えるために設けられている。図2に示す例において、このシールは、タイヤバルブ200の螺刻端部220の端面により、シールリング140をバルブシート121に押し付けることにより達成される。
【0039】
図示した実施形態において、バルブシート121は本体110のアウトレット端部112に配置されている。具体的には、バルブシート121はロックキャップ121aにより、本体110の外周面に接着されている。ロックキャップ121aはバルブシート121の外周に形成され、バルブコア122と嵌合するための接着面121bはバルブシートの中心に配置されている。図示した実施形態において、ロックキャップ121aは全ループ(例えば、ねじ溝に沿って2つ以上のループ)が適用されながら、本体110と螺合する外周面であってよい。
【0040】
代替的実施形態において、バルブシート121は、これに限定しないが、強粘着剤によって隙間なく接着するか、2つの間でソケットするかまたは埋め込みかつシールリングを設けるなどによって、ねじ溝を与えることなく他の特定の方法によって本体110に結合されてもよい。
【0041】
リークプルーフバルブはバルブシート121と嵌合するバルブコア122を有する。バルブコア122のひとつの構造が図3に示されており、それはバルブコア122のシンブル122aおよびサポート122bをより明確に示している。
【0042】
図示するシンブル122aは円筒形である。図1および2との関連でわかるように、バルブコア122は、パイプコネクタ組立体100をタイヤバルブ200へ結合する際に、シンブル122aがタイヤバルブコア210に当接し、タイヤバルブ200のガス経路シールを開放するためにバルブシート121を通じて伸長するように、パイプコネクタ組立体内に設置されている。この機能が実現されれば、代替的実施形態においてシンブル122aのデザインは円筒形に限定されず、他の形状であってもよい。
【0043】
図面のサポート122bは、バルブコア122の本体から伸長するいくつかのレッグおよび当該レッグの端部と結合することにより形成されるリング部を有する。図1および2から分かるように、リセットエレメント123は、リング部をバイアスすることにより、リークプルーフバルブをバルブコア122へ近づけるよう力を印加する。流体媒質の通過を容易にするために、サポート122bは、バルブシートへの流体媒質の通過を可能にするアパーチャを備える。図示した例において、これらのアパーチャはそれぞれのレッグの間に形成されている。
【0044】
このサポートは代替的実施形態において省略されてもよく、その結果、リセットエレメント123はバルブコア122のボディ122cに対して直接的にバイアスされる。
【0045】
図示した実施形態において、バルブコアのボディ122cと、シンブルおよびサポートの少なくともひとつ一体型コンポーネントであってよい。代替的実施形態において、バルブコアはバルブコアのボディ上にシンブルまたはサポートを組み立てることによって構成されてもよい。
【0046】
図1および2からわかるように、リセットエレメント123は、パイプコネクタ組立体100の本体110の内部チャネル内でバルブコアをバルブシートの方向へバイアスする。この例において、リセットエレメント123は、一端が本体110と当接し、他端がバルブコア122と当接した状態のコイルばねである。他のタイプのリセットエレメントが代替的実施形態において使用されてもよい。
【0047】
図示した実施形態において、バルブコアおよびバルブシートは、それぞれテーパー形状の接着面を有してよい。他の形状の接着面が代替的実施形態において考慮されてもよい。
【0048】
シールリングは、バルブコアおよびバルブシートの少なくともひとつのテーパー形状の接着面に埋め込まれてよい。例えば、シールリングを埋め込むための円周溝122dが図3のバルブコア上に示されており、図1および2には、シールリング124がその中に埋め込まれて示されている。シール条件が満たされる場合、シールリングは省略されてもよく、他の数のシールリングが与えられてもよく、または他の形状のシールが他の方法で与えられてもよい。
【0049】
結合ヘッド130がパイプコネクタ組立体100をタイヤバルブ200(タイヤバルブを通じた螺刻端部220として図示される)へタイトに結合する場合、タイヤバルブ(タイヤバルブを通じて螺刻端部220の端面として図示される)は、シールリング140がバルブシート121とタイヤバルブ200との間でシールされた流体媒質経路を与えるように、シールリング140に対して当接する。シール済み流体媒質経路がバルブシート121とタイヤバルブ200との間に形成された後のみ、タイヤバルブコア210はリークプルーフバルブを開放するようシンブル122aを押す。シンブル122aが押されるに従い、バルブコア122は、バルブコア122がバルブシート121から外されるようリセットエレメント123を押圧する。
【0050】
シールリング140は、結合ヘッド130内でバルブシート121に併設される。代替的実施形態において、シールリング140は埋め込み方式でバルブシート121の端面上に併設されてもよい。すなわち、シールリング140はバルブシート121の端面上に埋め込まれる。
【0051】
結合ヘッド130がタイヤバルブ200へねじ込まれた後、シールリング140がバルブシート121に対してタイトに当接するように、タイヤバルブ200の後端部はシールリングを押圧し、それにより、バルブシート121とシールリング140との間およびシールリング140とタイヤバルブ200の後端面との間にシールが形成され、シール済み流体媒質経路が一緒に与えられる。リール済み流体媒質経路がバルブシート121とタイヤバルブ200との間に形成された後、バルブシート121とタイヤバルブ200との間での流体媒質の漏れが有利に防止されることがわかる。
【0052】
図に示すように、結合ヘッド130はタイヤバルブ200と螺合されている。代替的実施形態において、結合ヘッド130およびタイヤバルブ200は、他の方法を使用してテンションをかけられるかまたはタイトにクランプされてもよく、それによってリークプルーフバルブのバルブシート121とタイヤバルブ200との間のシールが可能となる。
【0053】
代替的実施形態において、パイプコネクタ組立体100の本体110と、結合ヘッド130およびバルブシート121の少なくともひとつは、部品点数を減らしかつ組立工程を節約するべく一体型コンポーネントとして与えられてよい。
【0054】
図示した実施形態において、パイプコネクタ組立体100はハウジング150を有する。図示するように、ハウジング150は結合ヘッド130に固定され、結合ヘッド130はハウジング150内にソケットされて、本体110にフランジ113を埋め込む内周溝が形成される。ユーザは、ハウジング150をねじ込むことによって結合ヘッド130を駆動してよく、それにより結合ヘッド130は螺刻結合を介してタイヤバルブ200にねじ込まれる。ねじ込みを容易にするために、手と作業ツールとの間の摩擦を増加させるために、ハウジング150の表面上に不均一な模様が形成されてもよい。
【0055】
一方、ハウジング150が結合ヘッド130に固定された状態で、それは結合ヘッド130がパイプコネクタ組立体100の本体110から外れるのを防止するが、タイトな効果を与えるためフランジ113より下側の本体に関して、円周方向に回転することを可能にする。代替的実施形態において、当業者は、固定または円周方向に回転可能な方法でパイプコネクタ組立体の本体110へ結合ヘッド130を直接設置しながら、ハウジング150を省略することを考慮してもよい。
【0056】
本願発明のパイプコネクタ組立体100に従い、結合ヘッド130をタイヤバルブ200へタイトに徐々に結合する方法において、以下のステップが実行される。最初に、結合ヘッド130がタイヤバルブ200へ結合され(図1参照)、二番目に、シンブル122aがタイヤバルブコア210を押して、タイヤバルブ200のガス経路シールを開放し、その後、シールリング140がバルブシート121とタイヤバルブ200との間にシール済み流体媒質経路を与えるようにタイヤバルブ200がシールリング140に当接し、その後、タイヤバルブコア122がシンブル122aを押し、リークプルーフバルブを開放し、最後に、結合ヘッド130とタイヤバルブ200との間にタイトな結合が達成される(図2参照)。本願発明において、パイプコネクタ組立体100の本体110、リークプルーフバルブのバルブシート121、シールリング140、およびタイヤバルブ200によってシール済み流体媒質経路が形成された後、リークプルーフバルブのみが開放されて、従来技術の結合ヘッドとタイヤバルブとの間の結合部分に流体媒質が侵入したときの漏れの発生が有利に防止される。
【0057】
本願発明の他の態様に従い、上述したパイプコネクタ組立体を有するタイヤメンテナンス装置も与えられる。代替的実施形態において、タイヤメンテナンス装置は、これに限定しないが、タイヤ補修機械、空気入れ装置、タイヤ補修空気入れ装置、タイヤ補修エアレーションタンク、またはエアレーションタンク等を有してよい。高圧ガスがポンプ内に格納され、ポンプが直接使用可能であるので、バッテリーを備えるタイヤ補修機械、空気入れ装置、およびタイヤ補修空気入れ装置などに比べ、タイヤ補修エアレーションタンクおよびエアレーションタンクは典型的に電力が無い状態で使用される。
【0058】
タイヤメンテナンス装置は流体媒質を分配するためのホースを有してよく、パイプコネクタ組立体はホースの後端部に配置されてよい。バックアップの場合、パイプコネクタ組立体は、タイヤメンテナンス装置内部またはタイヤメンテナンス装置外部に巻き付いた収納ホースによって格納されてよい。例えば、タイヤメンテナンス装置は、空気入れ装置および/または粘着剤バケットを有してよく、流体媒質は空気入れ装置によって出力されるガスであるか、粘着剤バケットによって出力されるシーラントであってよく、パイプコネクタ組立体は空気入れまたはタイヤ補修中、ガスまたはシーラントの漏れを防止してよい。
【0059】
本願発明の範囲は、上述した発明の詳細な説明に述べられた事項にのみ限定されず、本願発明の思想から離れることなく、上述した実施形態に対するさまざまな修正および変更が可能であること、および、そのような変更および修正は本願発明の範囲内にあることは、当業者の知るところである。
図1
図2
図3