(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-16
(45)【発行日】2023-06-26
(54)【発明の名称】風力タービンのロータブレード用のブレードセグメントの構造構成要素を製造するための方法
(51)【国際特許分類】
F03D 1/06 20060101AFI20230619BHJP
B29C 70/30 20060101ALI20230619BHJP
【FI】
F03D1/06 A
B29C70/30
(21)【出願番号】P 2021532197
(86)(22)【出願日】2018-12-11
(86)【国際出願番号】 US2018064847
(87)【国際公開番号】W WO2020122867
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【氏名又は名称】黒川 俊久
(72)【発明者】
【氏名】ロッドウェル,アンドリュー・ミッチェル
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シュ
(72)【発明者】
【氏名】シェパード,ジュリー・アン
(72)【発明者】
【氏名】シリッグ,スコット・イヴァーソン
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0074892(US,A1)
【文献】国際公開第2013/084361(WO,A1)
【文献】特開2012-135994(JP,A)
【文献】特開2012-162072(JP,A)
【文献】特開2006-219078(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0068389(US,A1)
【文献】特開2016-147377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/30
F03D 1/06
F03D 80/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
風力タービン(10)のロータブレード(28)のブレードセグメント(30、32)の構造構成要素の製造プロセスにおける製造欠陥を防止するための方法(100、200)であって、
1つまたは複数の端部(158)を有する1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を提供すること(202)と、
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)の前記1つまたは複数の端部(158)をカバー材料(160)で被覆すること(204)と、
1つまたは複数の繊維層(154)に隣接させて前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を載置すること(206)と、
前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)で前記構造構成要素を形成すること(208)と
を含み、
前記カバー材料(160)は、前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)全体を覆うことなく、前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)の周囲に配置される、方法(100、200)。
【請求項2】
風力タービン(10)のロータブレード(28)用のブレードセグメント(30、32)の構造構成要素を製造するための方法(100、200)であって、
前記構造構成要素の金型(150)を提供すること(102)と、
前記金型(150)の上または中に1つまたは複数の繊維層(154)をレイアップすること(104)であって、前記1つまたは複数の繊維層(154)は、前記構造構成要素の表面を形成することと、
1つまたは複数の端部(158)を有する1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を提供すること(106)と、
カバー材料(160)を前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)の前記1つまたは複数の端部(158)に提供すること(108)と、
前記1つまたは複数の繊維層(154)の上に1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を載置すること(110)と、
前記1つまたは複数の繊維層(154)に張力をかけ、前記1つまたは複数の繊維層(154)を前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)に対して移動させる
一方、前記カバー材料(160)は、前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)に対する前記1つまたは複数の繊維層(154)の引っ掛かりまたは引き裂きを防止すること、
前記構造構成要素を形成するように、樹脂材料(162)を介して前記1つまたは複数の繊維層(154)および前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を共に注入すること(112)と
を含む、方法(100、200)。
【請求項3】
前記カバー材料(160)は、少なくとも複合布帛材料、プレハブ複合部品、接着剤、または樹脂を含む、請求項1乃至2のいずれか1項に記載の方法(100、200)。
【請求項4】
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)は、少なくとも部分的に、銅で構築される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法(100、200)。
【請求項5】
前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)で前記構造構成要素を形成すること(208)は、前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)を前記構造構成要素の金型(150)内に載置することと、樹脂材料(162)を介して前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)を共に注入することとをさらに含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法(100、200)。
【請求項6】
風力タービン(10)のロータブレード(28)のブレードセグメント(30、32)の構造構成要素の製造プロセスにおける製造欠陥を防止するための方法(100、200)であって、
1つまたは複数の端部(158)を有する1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を提供すること(202)と、
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)の前記1つまたは複数の端部(158)をカバー材料(160)で被覆すること(204)と、
1つまたは複数の繊維層(154)に隣接させて前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)を載置すること(206)と、
前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)で前記構造構成要素を形成すること(208)と
を含み、
前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)で前記構造構成要素を形成すること(208)は、前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)を前記構造構成要素の金型(150)内に載置することと、樹脂材料(162)を介して前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)を共に注入することとをさらに含み、
前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)で前記構造構成要素を形成すること(208)は、1つまたは複数の剪断ウェブ(164、166)を前記金型(150)内に載置することと、前記樹脂材料(162)を介して前記1つまたは複数の被覆端部(158)を有する前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)および前記1つまたは複数の繊維層(154)と共に前記1つまたは複数の剪断ウェブ(164、166)を注入することとをさらに含む、方法(100、200)。
【請求項7】
前記構造構成要素は、前記ブレードセグメント(30、32)のビーム構造(40)または受容セクション(60)の少なくとも1つを備える、請求項5または6に記載の方法(100、200)。
【請求項8】
前記樹脂材料(162)は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の少なくとも1つを含む、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の方法(100、200)。
【請求項9】
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)は、前記風力タービン(10)の動作中に前記構造構成要素への雷保護、または前記構造構成要素への構造的支持の少なくとも1つを提供するように構成される、請求項5乃至8のいずれか1項に記載の方法(100、200)。
【請求項10】
1つまたは複数の構造的特徴を前記金型(150)内に載置することと、前記樹脂材料(162)を介して前記1つまたは複数の繊維層(154)および前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)と共に前記1つまたは複数の構造的特徴を注入することとをさらに含む、請求項5乃至9のいずれか1項に記載の方法(100、200)。
【請求項11】
風力タービン(10)のロータブレード(28)のブレードセグメント(30、32)用の構造構成要素であって、
1つまたは複数の端部(158)を有する1つまたは複数の金属メッシュ層(156)と、
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)の前記1つまたは複数の端部(158)を被覆するカバー材料(160)と、
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)に隣接する1つまたは複数の繊維層(154)と、
前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)、前記カバー材料、および前記1つまたは複数の繊維層(154)を共に固定する樹脂材料(162)と
を備え、
み、
前記カバー材料(160)は、前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)全体を覆うことなく、前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)の周囲に配置される、構造構成要素。
【請求項12】
前記樹脂材料(162)内に固定された1つまたは複数の構造的特徴をさらに備える、請求項11に記載の構造構成要素。
【請求項13】
前記1つまたは複数の構造的特徴は、引抜成形物(168、170)の1つまたは複数の層、1つまたは複数の剪断ウェブ(164、166)、またはコア材料(172)の少なくとも1つを含む、請求項11乃至12のいずれか1項に記載の構造構成要素。
【請求項14】
前記カバー材料(160)は、少なくとも複合布帛材料、プレハブ複合部品、接着剤、または樹脂を含み、前記1つまたは複数の金属メッシュ層(156)は、少なくとも部分的に、銅で構築され、
前記構造構成要素は、前記ブレードセグメント(30、32)のビーム構造(40)または受容セクション(60)の少なくとも1つを備える、請求項11乃至1
3のいずれか1項に記載の構造構成要素。
【請求項15】
請求項11乃至14のいずれか1項に記載の構造構成要素のための金型(150)と、
前記金型(150)内に配置された前記1つまたは複数の繊維層(154)に張力をかける手段と、
前記金型(150)に樹脂材料(162)を供給する樹脂材料の供給源と
を備える、製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、風力タービンに関し、より詳細には、風力タービンのロータブレード用のブレードセグメントの構造構成要素を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
風力発電は、現在利用可能な最もクリーンで最も環境に優しいエネルギー源の1つと考えられ、風力タービンはこの点で注目を集めている。現代の風力タービンは、典型的には、タワー、発電機、ギアボックス、ナセル、および1つまたは複数のロータブレードを有する回転可能なハブを有するロータを含む。ロータブレードは、公知の翼形部原理を使用して風の運動エネルギーを取り込む。ロータブレードは、ロータブレードをギアボックスに結合するシャフトを回転させるように、またはギアボックスが使用されていない場合には、発電機に直接回転エネルギーの形態で運動エネルギーを伝達する。次いで、発電機は、機械的エネルギーを、電力網に供給することができる電気エネルギーに変換する。
【0003】
ロータブレードは、一般に、ブレードの前縁および後縁に沿った連結線で互いに連結される成形プロセスを使用して典型的には形成される負圧側シェルおよび正圧側シェルを含む。さらに、正圧側シェルおよび負圧側シェルは比較的軽量であり、動作中にロータブレードに加えられる曲げモーメントおよび他の荷重に耐えるように構成されていない構造特性(例えば、剛性、座屈抵抗、および強度)を有する。したがって、ロータブレードの剛性、座屈抵抗、および強度を高めるために、本体シェルは、典型的には、シェル半体の内側の正圧側面および負圧側面に係合する1つまたは複数の構造構成要素(例えば、それらの間に剪断ウェブが構成された対向するスパーキャップ)を使用して強化される。スパーキャップおよび/または剪断ウェブは、限定はしないが、ガラス繊維積層複合材および/または炭素繊維積層複合材を含む様々な材料で構築することができる。
【0004】
加えて、風力タービンが大型化し続けるにつれて、ロータブレードのサイズも大きくなり続けている。したがって、最新のロータブレードは、1つまたは複数の接合部において互いに接合されるいくつかのセグメントで構築され得る。したがって、特定の接合されたロータブレードは、ブレード曲げモーメントを一方のセグメントから他方のセグメントに伝達する1つまたは複数の翼長方向および翼弦方向に延びるピンを介して互いにさらに固定された第2のブレードセグメントの受容セクション内に受容されたビーム構造を有する第1のブレードセグメントを含む。さらに、ピンからの反作用が、1つまたは複数のブッシングを介して接合部の場所における様々な軸受ブロックに伝達される。
【0005】
ブレードセグメントの大きな構造構成要素を製造することは、複雑であり得る。例えば、特定の場合では、ビーム構造および/または受容セクションは、雷保護のためにその中に埋め込まれた金属メッシュを含むことができる。したがって、現在の製造プロセスでは、金属メッシュは、その1つまたは複数の布帛層に隣接させて構造構成要素の金型内に敷設されなければならない。加えて、布帛層は、圧密化されたレイアップを確実にするために、規則正しく張力をかける必要がある。金属メッシュは布帛層よりも曲げにくく剛性が高いため、張力をかけている間に金属メッシュの縁部が布帛層に絡まって引っ掛かりやすくなる。このため、レイアップ中および布帛に張力をかけている間に、構造構成要素に特定の品質問題(しわなど)が発生する可能性がある。
【0006】
したがって、本開示は、上述の問題に対処する風力タービンのロータブレード用のブレードセグメントの構造構成要素を製造するための方法を対象とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2017/268479号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明の態様および利点は、その一部を以下の説明に記載しており、あるいはその説明から明らかになり、あるいは本発明の実践により学ぶことができる。
【0009】
一態様では、本開示は、風力タービンのロータブレードのブレードセグメントの構造構成要素の製造プロセスにおける製造欠陥を防止するための方法を対象とする。方法は、1つまたは複数の端部を有する1つまたは複数の金属メッシュ層を提供することを含む。方法はまた、金属メッシュ層の端部をカバー材料で被覆することを含む。さらに、方法は、1つまたは複数の繊維層に隣接させて被覆端部を有する金属メッシュ層を載置することを含む。また、方法は、被覆端部を有する金属メッシュ層および繊維層で構造構成要素を形成することを含む。
【0010】
一実施形態では、方法は、繊維層に隣接させて被覆端部を有する金属メッシュ層を載置した後、例えば金型内での膨張などによって繊維層に張力をかけることを含んでもよい。別の実施形態では、カバー材料は、例えば、複合布帛材料(チョップドストランドマット(CSM)、二軸布帛、またはプリプレグ材料など)、プレハブ複合部品、接着剤、樹脂、および/または適切なカバーを金属メッシュ層の縁部に提供するように適用後に硬化する任意の他の適切な液体材料を含んでもよい。さらなる実施形態では、金属メッシュ層は、少なくとも部分的に、銅または任意の他の適切な金属材料で構築されてもよい。
【0011】
追加の実施形態では、被覆端部を有する金属メッシュ層および繊維層で構造構成要素を形成することは、被覆端部を有する金属メッシュ層および繊維層を構造構成要素の金型内に載置することと、樹脂材料を介して被覆端部を有する金属メッシュ層および繊維層を共に注入することとを含むことができる。別の実施形態では、被覆端部を有する金属メッシュ層および繊維層で構造構成要素を形成することは、1つまたは複数の構造的特徴を金型内に載置することと、樹脂材料を介して被覆端部を有する金属メッシュ層および繊維層と共に構造的特徴を注入することとを含むことができる。
【0012】
さらなる実施形態では、構造構成要素は、ブレードセグメントのビーム構造、ブレードセグメントの受容セクションなどを含んでもよい。特定の実施形態では、樹脂材料は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、金属メッシュ層は、風力タービンの動作中に構造構成要素への雷保護、および/または構造構成要素への構造的支持を提供するように構成される。
【0014】
別の態様では、本開示は、風力タービンのロータブレード用のブレードセグメントの構造構成要素を製造するための方法を対象とする。方法は、構造構成要素の金型を提供することを含む。方法はまた、金型の中または上に1つまたは複数の繊維層をレイアップすることを含む。したがって、繊維層は、構造構成要素の表面を形成する。さらに、方法は、1つまたは複数の端部を有する1つまたは複数の金属メッシュ層を提供することを含む。また、方法は、カバー材料を金属メッシュ層の端部に提供することを含む。加えて、方法は、繊維層の上に被覆端部を有する金属メッシュ層を載置することを含む。したがって、方法は、構造構成要素を形成するように、樹脂材料を介して繊維層および金属メッシュ層を共に注入することを含む。方法は、本明細書に記載されるような追加のステップおよび/または特徴のいずれかをさらに含み得ることを理解されたい。
【0015】
さらに別の態様では、本開示は、風力タービンのロータブレードのブレードセグメント用の構造構成要素を対象とする。構造構成要素は、1つまたは複数の端部を有する1つまたは複数の金属メッシュ層と、金属メッシュ層の端部を被覆するカバー材料と、金属メッシュ層に隣接する1つまたは複数の繊維層と、金属メッシュ層、カバー材料、および繊維層を共に固定する樹脂材料とを含む。構造構成要素は、本明細書に記載されるような追加の特徴のいずれかをさらに含み得ることを理解されたい。
【0016】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照することによってよりよく理解されるであろう。添付の図面は、本明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0017】
本発明の完全かつ可能な開示は、その最良の態様を含み、当業者に向けられて、本明細書に記載されており、それは以下の添付の図を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示による、風力タービンの一実施形態の斜視図である。
【
図2】本開示による、第1のブレードセグメントおよび第2のブレードセグメントを有するロータブレードの一実施形態の平面図である。
【
図3】本開示による、第1のブレードセグメントの一実施形態の一部分の斜視図である。
【
図4】本開示による、翼弦方向接合部における第2のブレードセグメントの一部分の一実施形態の斜視図である。
【
図5】本開示による、第2のブレードセグメントと接合された第1のブレードセグメントを有する風力タービンのロータブレードの一実施形態のアセンブリを示す図である。
【
図6】本開示による、風力タービンのロータブレードのアセンブリの複数の支持構造の一実施形態の分解斜視図である。
【
図7】本開示による、風力タービンのロータブレード用のブレードセグメントの構造構成要素を製造するための方法の一実施形態のフローチャートである。
【
図8】本開示による、ロータブレードのブレードセグメントのビーム構造の金型の一実施形態の正面図であり、特に繊維層に隣接して金型内にレイアップされた金属メッシュ層を示し、金属メッシュ層は、その端部がカバー材料で被覆されている。
【
図9】繊維層の上に複数の金属メッシュ層が敷設された
図8の金型の正面図である。
【
図10】複数の構造的特徴が載置された
図8の金型の正面図である。
【
図11】本開示による、ロータブレードのブレードセグメントのビーム構造の金型内にレイアップされた金属メッシュ層の一実施形態の斜視図である。
【
図12】
図11の金属メッシュ層の詳細図であり、特にカバー材料で被覆された金属メッシュ層の端部を示している。
【
図13】本開示による、風力タービンのロータブレードのブレードセグメントの構造構成要素の製造プロセスにおける製造欠陥を防止するための方法の一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、本発明の実施形態を詳細に参照するが、その1つまたは複数の例が図面に示されている。各例は、本発明の限定としてではなく、本発明の例示として提示される。実際には、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明において様々な修正および変形が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として図示または記載された特徴は、またさらなる実施形態をもたらすために、別の実施形態において使用することができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲に含まれるそのような修正および変形を包含することが意図されている。
【0020】
ここで図面を参照すると、
図1は、本発明による風力タービン10の一実施形態の斜視図を示している。図示する実施形態では、風力タービン10は、水平軸風力タービンである。代替的に、風力タービン10は、垂直軸風力タービンであってもよい。加えて、図示のように、風力タービン10は、支持面14から延びるタワー12、タワー12に装着されたナセル16、ナセル16内に位置決めされた発電機18、発電機18に結合されたギアボックス20、およびロータシャフト24によりギアボックス20に回転可能に結合されたロータ22を含んでもよい。さらに、図示のように、ロータ22は、回転可能なハブ26と、回転可能なハブ26に結合され、そこから外側に延びる少なくとも1つのロータブレード28とを含む。図示のように、ロータブレード28は、ブレード先端17と、ブレード根元19とを含む。
【0021】
ここで
図2を参照すると、
図1のロータブレード28の一方の平面図が示されている。図示のように、ロータブレード28は、第1のブレードセグメント30および第2のブレードセグメント32を含むことができる。さらに、図示のように、第1のブレードセグメント30および第2のブレードセグメント32は各々、翼弦方向接合部34から反対方向に延びることができる。加えて、図示のように、ブレードセグメント30、32の各々は、正圧側シェル部材および/または負圧側シェル部材などの少なくとも1つのシェル部材を含んでもよい。第1のブレードセグメント30および第2のブレードセグメント32は、ブレードセグメント30、32の接合を容易にするために、少なくとも、両方のブレードセグメント30、32内に延びる内部支持構造36によって接続される。矢印38は、図示の例のセグメント化されたロータブレード28が2つのブレードセグメント30、32を含み、これらのブレードセグメント30、32が内部支持構造36を第2のブレードセグメント32に挿入することによって接合されることを示している。加えて、図示のように、第2のブレードセグメントは、ロータブレード28のブレード根元セクション35(
図7により詳細に示す)および第1のブレードセグメント30のビーム構造40(
図5により詳細に示す)と接続するために縦方向に延びる複数のスパー構造66(本明細書ではスパーキャップとも呼ばれる)を含む。
【0022】
ここで
図3を参照すると、本開示による第1のブレードセグメント30の一部分の斜視図が示されている。図示のように、第1のブレードセグメント30は、内部支持構造36の一部を形成し、第2のブレードセグメント32と構造的に接続するために縦方向に延びるビーム構造40を含む。さらに、図示のように、ビーム構造40は、スパーセクション42から突出する延長部を有する第1のブレードセグメント30の一部を形成し、それによって延長スパーセクションを形成する。ビーム構造40は、負圧側スパーキャップ46および正圧側スパーキャップ48と接続された剪断ウェブ44を含む。
【0023】
さらに、図示のように、第1のブレードセグメント30は、ビーム構造40の第1の端部54に向かって1つまたは複数の第1のピン接合部を含み得る。一実施形態では、ピン接合部は、ブッシングと緊密に締まり嵌めされたピンを含むことができる。より具体的には、図示のように、ピン接合部は、ビーム構造40に位置する1つのピン管52を含むことができる。したがって、図示のように、ピン管52は、翼長方向に配向され得る。さらに、第1のブレードセグメント30はまた、翼弦方向接合部34に近接してビーム構造40に位置するピン接合スロット50を含み得る。また、図示のように、ピン接合スロット50は、翼弦方向に配向されてもよい。一例では、ピン管またはピン(
図6にピン53として示す)と緊密に締まり嵌めして配置されたピン接合スロット50内には、ブッシングが存在し得る。さらに、第1のブレードセグメント30は、翼弦方向接合部34に位置する複数の第2のピン接合管56、58を含んでもよい。したがって、図示のように、第2のピン接合管56、58は、前縁ピン接合管56と、後縁ピン接合管58とを含むことができる。さらに、第2のピン接合管56、58の各々は、翼長方向に配向されてもよい。加えて、図示のように、第2のピン接合管56、58の各々は、翼弦方向接合部34で圧縮荷重を分散するように構成された複数のフランジ55、57をそれぞれ含むことができる。
【0024】
ビーム構造40の第1の端部に位置するピン管52は、翼長方向に、複数の第2のピン接合管56、58が翼弦方向接合部34に位置する状態で最適距離Dだけ分離されてもよいことに留意されたい。この最適距離Dは、翼弦方向接合部34が、翼弦方向接合部34に作用する剪断荷重に起因する実質的な曲げモーメントに耐えることができるような距離であり得る。別の実施形態では、第1および第2のブレードセグメント30、32を接続するピン接合部の各々は、締まり嵌めの鋼製ブッシュ接合部(interference-fit steel bushed joint)を含んでもよい。
【0025】
ここで
図4を参照すると、本開示による翼弦方向接合部34における第2のブレードセグメント32の一部分の斜視図が示されている。図示のように、第2のブレードセグメント32は、第1のブレードセグメント30のビーム構造40を受容するために、第2のブレードセグメント32内で縦方向に延びる受容セクション60を含む。受容セクション60は、第1のブレードセグメント30のビーム構造40と接続するために縦方向に延びるスパー構造66を含む。図示のように、第2のブレードセグメント32は、第1のブレードセグメント30のピン管56、58(
図3に示す)を受容し、緊密な締まり嵌めを形成するためのピン接合スロット62、64をさらに含むことができる。一例では、複数のピン接合スロット62、64の各々は、翼弦方向接合部34で圧縮荷重を分散するように構成された複数のフランジ61、63をそれぞれ含むことができる。
【0026】
ここで
図5を参照すると、本開示による第2のブレードセグメント32と接合された第1のブレードセグメント30を有するロータブレード28のアセンブリ70が示されている。図示のように、アセンブリ70は、第2のブレードセグメント32と接合された第1のブレードセグメント30を有するロータブレード28の外側シェル部材の下の複数の支持構造を示している。さらに、図示のように、受容セクション60は、縦方向に延びる複数のスパー構造66を含み、ビーム構造40を支持する。受容セクション60はまた、翼長方向にビーム構造40のピン管52と接続する長方形の締結要素72を含む。さらに、第1および第2のブレードセグメント30、32はまた、翼弦方向接合部34にそれぞれ翼弦方向部材74、76を含んでもよい。さらに、図示のように、翼弦方向部材74、76は、第1および第2のブレードセグメント30、32の間のピン接合接続を可能にする前縁ピン開口部78および後縁ピン開口部80を含んでもよい。例えば、図示のように、翼弦方向部材74、76は、前縁ピン開口部78および後縁ピン開口部80に位置するブッシングと緊密に締まり嵌めされたピン管56および58によって接続される。別の実施形態では、スパー構造66、長方形の締結要素72、および翼弦方向部材74、76の各々は、ガラス強化繊維で構築することができる。この例では、アセンブリ70はまた、複数のピン管またはピン56、58と、翼弦方向部材74、76に取り付けられたブッシング接続部との間に埋め込まれた複数の軽量化レセプタケーブル(lightening receptor cable)73を含み得る。
【0027】
ここで
図6を参照すると、ロータブレード28の受容セクション60に向かうアセンブリ70の複数の支持構造の分解斜視図が示されている。図示のように、一対のスパー構造66は、ビーム構造40を受容するように構成され、ピン管またはピン53を挿入することができるビーム構造40のピン接合スロット50と整列されたピン接合スロット82、84を含む。さらに、ピン53は、スパー構造66およびビーム構造40が組み立て中に互いに接合されるように、整列するピン接合スロット82、50、84内に緊密な締まり嵌めのままであるように構成される。さらに、
図6はまた、ビーム構造40のピン管52を受容するように構成されたピン接合スロット86を含む締結要素72を示している。したがって、ピン管52は、緊密な締まり嵌めのピン接合部を形成するように構成される。さらに、一対のスパー構造66は、任意の適切な接着材料またはエラストマーシールを使用して一端88で互いに接合することができる。
【0028】
ここで
図7を参照すると、本開示による風力タービンのロータブレード用のブレードセグメントの構造構成要素を製造するための方法のフローチャート100が示されている。一般に、方法100は、
図1~
図6および
図8~
図12に示すロータブレード28のビーム構造40を参照して本明細書で説明される。しかし、開示された方法100は、任意の他の適切な構成を有するロータブレード28の任意の他の適切な構造構成要素(受容セクション60など)で実施することができることを理解されたい。加えて、
図7は、例示および説明の目的のために特定の順序で実施されるステップを図示しているが、本明細書で論じられる方法は、任意の特定の順序または配置に限定されない。当業者は、本明細書で提供される本開示を使用して、本明細書に開示される方法の様々なステップが、本開示の範囲から逸脱することなく様々な方法で省略、再構成、組み合わせ、および/または適合することができることを理解するであろう。
【0029】
(102)に示すように、方法100は、ビーム構造40の金型150を提供することを含む。例えば、
図8に示すように、金型150は、ビーム構造40の外面を画定する外壁152を有することができる。代替的に、金型150は、ロータブレード構成要素の内面を画定する壁を有してもよい。(104)に示すように、方法100は、金型150の中または上に1つまたは複数の繊維層154をレイアップすることを含む。例えば、
図8に示すように、外側繊維層154が金型150内に示されている。したがって、図示する実施形態では、繊維層154は、完成したビーム構造40の外面を形成する。
【0030】
(106)に示すように、方法100は、1つまたは複数の端部158を有する1つまたは複数の金属メッシュ層156を提供することを含む。したがって、金属メッシュ層156は、風力タービン10の動作中にビーム構造40への雷保護、および/またはビーム構造40への構造的支持を提供するように構成される。例えば、
図11~
図12に示すように、本開示によるビーム構造40の金型150内の金属メッシュ層156の様々な図が示されている。より具体的には、図示のように、金属メッシュ層156は、少なくとも1つの端部158またはその周囲の縁部を画定する可撓性シート材料であってもよい。したがって、図示のように、金属メッシュ層156は、金型150内に容易にレイアップすることができ、金型150の形状に適合するように構成される。加えて、一実施形態では、金属メッシュ層156は、少なくとも部分的に、銅または任意の他の適切な金属材料で構築されてもよい。
【0031】
したがって、
図7に戻って参照すると、(108)に示すように、方法100は、カバー材料160を金属メッシュ層156の端部158に提供することを含む。より具体的には、特定の実施形態では、カバー材料160は、例えば、複合布帛材料(チョップドストランドマット(CSM)、二軸布帛、またはプリプレグ材料など)、プレハブ複合部品、接着剤、樹脂、および/または適切なカバーを金属メッシュ層156の端部/縁部158に提供するように適用後に硬化する任意の他の適切な液体材料を含んでもよい。
図11~
図12は、金属メッシュ層156の端部158の上に配置されたカバー材料160の一実施形態をさらに示している。例えば、
図11に示すように、カバー材料160は、金型150内の165に示すように、隣接する金属メッシュ層156の重なり合う端部158に載置することができる。加えて、
図11および
図12に示すように、カバー材料160は、前縁および後縁金属メッシュ層156の外側端部158(すなわち、金型150の外側)に載置されてもよい。
【0032】
(110)に示すように、方法100は、繊維層154の上に被覆端部158を有する金属メッシュ層156を載置することを含む。例えば、
図8および
図9に示すように、前縁および後縁金属メッシュ層156は、繊維層154の上で金型150内にレイアップされてもよい。より具体的には、
図9に示すように、前縁金属メッシュ層156および後縁金属メッシュ層156は、それらのそれぞれの端部158が165に示すように重なり合うように、金型150内に載置することができる。
【0033】
一実施形態では、方法100は、繊維層154に隣接させて被覆端部158を有する金属メッシュ層156を載置した後、繊維層154に張力をかけることを含んでもよい。そのような実施形態では、カバー材料160は、金属メッシュ層156に対する繊維層154の引っ掛かりまたは引き裂きを防止するように構成される。
【0034】
図7に戻って参照すると、(112)に示すように、方法100は、ビーム構造40を形成するように、樹脂材料162を介して繊維層154および金属メッシュ層156を共に注入することを含む。より具体的には、
図10に示すように、繊維層154の上に被覆端部158を有する金属メッシュ層156を載置した後、1つまたは複数の追加の構造的特徴を金型150内に載置することができ、すなわちビーム構造40の形状を形成することができる。例えば、図示のように、1つまたは複数の剪断ウェブ164、166、引抜成形物(pultrusions)168、170の1つまたは複数の層、および/またはコアもしくは発泡材料172を金型150内に載置することができる。そのような実施形態では、図示のように、様々な繊維層154および金属メッシュ層156の端部は、構造的特徴の周りに折り畳まれるかまたは巻き付けられ、ビーム構造形状を完成させることができる。したがって、カバー材料160により、金属メッシュ層156の外側端部158がビーム構造40の内部構造的特徴の周りに折り畳まれるとき、端部158は、繊維層154の接触部分を引っ掛けない。そのような実施形態では、方法100は、ビーム構造40を形成するように、樹脂材料162を介して繊維層154、金属メッシュ層156、剪断ウェブ164、166、引抜成形物168、170、および/またはコア材料172を共に注入することを含むことができる。
【0035】
特定の実施形態では、樹脂材料162は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含んでもよい。本明細書に記載の熱可塑性材料は、一般に、本質的に可逆性のプラスチック材料またはポリマーを包含し得る。例えば、熱可塑性材料は、典型的には、特定の温度に加熱されると曲げることが可能または成形可能になり、冷却するとより剛性の高い状態に戻る。さらに、熱可塑性材料は、非晶質熱可塑性材料および/または半結晶性熱可塑性材料を含んでもよい。例えば、いくつかの非晶質熱可塑性材料は、一般に、限定はしないが、スチレン、ビニル、セルロース、ポリエステル、アクリル、ポリスルホン、および/またはイミドを含んでもよい。より具体的には、例示的な非晶質熱可塑性材料は、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、グリコール化ポリエチレンテレフタレート(PET-G)、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、非晶質ポリアミド、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、または任意の他の適切な非晶質熱可塑性材料を含んでもよい。加えて、例示的な半結晶性熱可塑性材料は、一般に、限定はしないが、ポリオレフィン、ポリアミド、フルオロポリマー、エチルメチルアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、および/またはアセタールを含んでもよい。より具体的には、例示的な半結晶性熱可塑性材料は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリフェニルスルフィド、ポリエチレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリエーテルケトン、または任意の他の適切な半結晶性熱可塑性材料を含んでもよい。
【0036】
さらに、本明細書に記載の熱硬化性材料は、一般に、本質的に非可逆性のプラスチック材料またはポリマーを包含し得る。例えば、熱硬化性材料は、一旦硬化すると、容易に再成形することも、液体状態に戻すこともできない。したがって、初期形成後、熱硬化性材料は、一般に、熱、腐食、および/またはクリープに耐性がある。例示的な熱硬化性材料は、一般に、限定はしないが、いくつかのポリエステル、いくつかのポリウレタン、エステル、エポキシ、または任意の他の適切な熱硬化性材料を含んでもよい。
【0037】
加えて、本明細書に記載の繊維層は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ポリマー繊維、木材繊維、竹繊維、セラミック繊維、ナノ繊維、金属繊維、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、繊維の方向または配向は、疑似等方性、多軸、一方向、二軸、三軸、もしくは任意の他の適切な方向および/またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0038】
ここで
図13を参照すると、本開示による風力タービンのロータブレードのブレードセグメントの構造構成要素の製造プロセスにおける製造欠陥を防止するための方法のフローチャート200が示されている。一般に、方法200は、
図1~
図6および
図8~
図12に示すロータブレード28のビーム構造40を参照して本明細書で説明される。しかし、開示された方法200は、任意の他の適切な構成を有するロータブレード28の任意の他の適切な構造構成要素(受容セクション60など)で実施することができることを理解されたい。加えて、
図13は、例示および説明の目的のために特定の順序で実施されるステップを図示しているが、本明細書で論じられる方法は、任意の特定の順序または配置に限定されない。当業者は、本明細書で提供される本開示を使用して、本明細書に開示される方法の様々なステップが、本開示の範囲から逸脱することなく様々な方法で省略、再構成、組み合わせ、および/または適合することができることを理解するであろう。
【0039】
(202)に示すように、方法200は、1つまたは複数の端部158を有する1つまたは複数の金属メッシュ層156を提供することを含むことができる。(204)に示すように、方法200は、金属メッシュ層156の端部158をカバー材料160で被覆することを含むことができる。(206)に示すように、方法200は、1つまたは複数の繊維層154に隣接させて被覆端部158を有する金属メッシュ層156を載置することを含むことができる。(208)に示すように、方法200は、被覆端部158を有する金属メッシュ層156および繊維層154でビーム構造40を形成することを含むことができる。
【0040】
当業者は、異なる実施形態からの様々な特徴の互換性を認識するであろう。同様に、記載された様々な方法ステップおよび特徴、ならびにそのような各方法および特徴の他の公知の均等物は、本開示の原理に従って追加のシステムおよび技術を構築するために、当業者によって混合および適合させることができる。当然のことながら、上述のそのような目的または利点のすべてが、任意の特定の実施形態に従って必ずしも達成され得るとは限らないことを理解されたい。よって、例えば、当業者は、本明細書で説明するシステムおよび技術が、本明細書に教示されるような1つの利点または一群の利点を達成または最適化する方法で、本明細書に教示または示唆され得る他の目的または利点を必ずしも達成せずに、具現化または実施され得ることを認識するであろう。
【0041】
本発明の特定の特徴だけを本明細書において例示および説明してきたが、多くの修正および変更が当業者に想到されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、そのようなすべての修正および変更を本発明の真の趣旨の範囲に包含されるものとして含むように意図されていることを理解すべきである。
【0042】
本明細書は、最良の態様を含む本発明を開示するため、およびどのような当業者も、任意のデバイスまたはシステムの作製および使用ならびに任意の組み込まれた方法の実施を含む本発明の実践を可能にするために、実施例を使用している。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を含む場合、または特許請求の範囲の文言と実質的な差異を有さない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることを意図している。
【符号の説明】
【0043】
10 風力タービン
12 タワー
14 支持面
16 ナセル
17 ブレード先端
18 発電機
19 ブレード根元
20 ギアボックス
22 ロータ
24 ロータシャフト
26 回転可能なハブ
28 ロータブレード
30 第1のブレードセグメント
32 第2のブレードセグメント
34 翼弦方向接合部
35 ブレード根元セクション
36 内部支持構造
38 矢印
40 ビーム構造
42 スパーセクション
44 剪断ウェブ
46 負圧側スパーキャップ
48 正圧側スパーキャップ
50 ピン接合スロット
52 ピン管
53 ピン
54 第1の端部
55 フランジ
56 第2のピン接合管、前縁ピン接合管、ピン
57 フランジ
58 第2のピン接合管、後縁ピン接合管、ピン
60 受容セクション
61 フランジ
62 ピン接合スロット
63 フランジ
64 ピン接合スロット
66 スパー構造
70 アセンブリ
72 長方形の締結要素
73 軽量化レセプタケーブル
74 翼弦方向部材
76 翼弦方向部材
78 前縁ピン開口部
80 後縁ピン開口部
82 ピン接合スロット
84 ピン接合スロット
86 ピン接合スロット
88 一端
100 フローチャート、方法
150 金型
152 外壁
154 繊維層
156 金属メッシュ層、前縁金属メッシュ層、後縁金属メッシュ層
158 端部、縁部、被覆端部、外側端部
160 カバー材料
162 樹脂材料
164 剪断ウェブ
166 剪断ウェブ
168 引抜成形物
170 引抜成形物
172 コア材料、発泡材料
200 フローチャート、方法
D 最適距離