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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-19
(45)【発行日】2023-06-27
(54)【発明の名称】車両用ドア開閉装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/662 20150101AFI20230620BHJP
   B60J 5/06 20060101ALI20230620BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20230620BHJP
   E05F 15/643 20150101ALN20230620BHJP
【FI】
E05F15/662
B60J5/06 A
B60J5/04 C
E05F15/643
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019228085
(22)【出願日】2019-12-18
(65)【公開番号】P2021095762
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000148896
【氏名又は名称】三井金属アクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083389
【弁理士】
【氏名又は名称】竹ノ内 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100198317
【弁理士】
【氏名又は名称】横堀 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 直也
(72)【発明者】
【氏名】石垣 浩
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-100081(JP,A)
【文献】特開2000-177391(JP,A)
【文献】国際公開第2015/111719(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0173892(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/662
B60J 5/06
B60J 5/04
E05F 15/643
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータの回転を減速する第1減速機構と、
前記第1減速機構の出力ギヤと一体的に回転可能な出力軸と、
前記モータ及び前記第1減速機構を支持するアッパーケーシングと、
前記出力軸に連結されると共に、可動連結部材を介してドアに連係される第2減速機構と、
車体に固定されると共に、前記第2減速機構を回転可能に支持するロアケーシングと、を備え、
前記アッパーケーシングは、前記ロアケーシングに対して直接接触しないように、弾性免震部材を介して前記ロアケーシングに締結部材により締結固定されることを特徴とする車両用ドア開閉装置。
【請求項2】
前記弾性免震部材を前記アッパーケーシングに設けた切欠き溝に嵌合固定したことを特徴とする請求項1記載の車両用ドア開閉装置。
【請求項3】
前記出力軸は、金属製であって、前記出力ギヤと一体的に回転するように、合成樹脂製の前記第2減速機構の中心孔に挿入されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ドア開閉装置。
【請求項4】
前記第1減速機構は、前記モータの出力軸に止着された金属製のピニオンと、合成樹脂製の前記出力ギヤと、前記ピニオンに噛合する合成樹脂製の大径ギヤ及び前記出力ギヤに噛合する金属製の小径ギヤを形成する2段ギヤを含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の車両用ドア開閉装置。
【請求項5】
前記ピニオン、前記2段ギヤの前記大径ギヤ及び前記小径ギヤ、並びに前記出力ギヤの全てをはすばギヤとしたことを特徴とする請求項4記載の車両用ドア開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のスライドドアを自動開閉させるための車両用ドア開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
引用文献1に記載の車両用ドア開閉装置は、モータと、モータの回転を減速する減速機構と、モータ及び減速機構を支持する上側のケースとを有するモータモジュールと、車体に固定されるベルトガイド部と、当該ベルトガイドにより前後方向に循環移動可能にガイドされると共に、各種要素を介して車体に前後方向に開閉可能に支持されたスライドドアに連結されるベルトと、ベルトガイド部に固定された下側のケースと、当該ケースに回転可能に枢支されると共に、ベルトを循環移動させ得るように、ベルトが掛け回されるタイミングプーリとを有するベルトモジュールとを備えて、モータモジュールの上側のケースをベルトモジュールの下側のケースに固定すると共に、減速機構を上下方向を向く出力軸を介してタイミングプーリに連結することで、モータの回転を減速機構、出力軸、駆動プーリ及びベルトを介してスライドドアに伝達して、スライドドアをモータにより自動開閉させるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-100081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用ドア開閉装置においては、モータモジュールの上側のケースがベルトモジュールの下側のケースに直接接触するように固定されるため、車両走行時における振動が上側のケース内に支持された減速機構に直接伝達される。その結果、減速機構の各ギヤの噛合代のずれや磨耗が発生して、短期間に減速機構の作動音の悪化を招く虞がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑み、車両走行時における振動が減速機構に直接伝達されないようにして、減速機構の作動音の悪化を抑止可能とした車両用ドア開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
車両用ドア開閉装置において、モータと、前記モータの回転を減速する第1減速機構と、前記第1減速機構の出力ギヤと一体的に回転可能な出力軸と、前記モータ及び前記第1減速機構を支持するアッパーケーシングと、前記出力軸に連結されると共に、可動連結部材を介してドアに連係される第2減速機構と、車体に固定されると共に、前記第2減速機構を回転可能に支持するロアケーシングと、を備え、前記アッパーケーシングは、前記ロアケーシングに対して直接接触しないように、弾性免震部材を介して前記ロアケーシングに締結部材により締結固定されることを特徴とする。
【0007】
好ましくは、前記弾性免震部材を前記アッパーケーシングに設けた切欠き溝に嵌合固定する。
【0008】
好ましくは、前記出力軸は、金属製であって、前記出力ギヤと一体的に回転するように、合成樹脂製の前記第2減速機構の中心孔に挿入される。
【0009】
好ましくは、前記第1減速機構は、前記モータの出力軸に止着された金属製のピニオンと、合成樹脂製の前記出力ギヤと、前記ピニオンに噛合する合成樹脂製の大径ギヤ及び前記出力ギヤに噛合する金属製の小径ギヤを形成する2段ギヤを含むものとする。
【0010】
好ましくは、前記ピニオン、前記2段ギヤの前記大径ギヤ及び前記小径ギヤ、並びに前記出力ギヤの全てをはすばギヤとする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、第1減速機構を支持するアッパーケーシングを弾性免震部材を介してロアケーシングに対して直接接触しないように支持されることにより、車両走行時における振動を減速機構に直接伝達不能として、減速機構の作動音の悪化を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る車両用ドア開閉装置を装着した車両の側面図である。
図2】本発明に係る車両用ドア開閉装置の斜め前方から見た斜視図である。
図3】車両用ドア開閉装置の斜め後方から見た斜視図である。
図4】車両用ドア開閉装置の車外側から見た側面図である。
図5】車両用ドア開閉装置の上側から見た平面図である。
図6】ベルトモジュールとモータモジュールとが分離した状態の車両用ドア開閉装置の斜め前方から見た斜視図である。
図7】車両用ドア開閉装置の斜め前方から見た分解斜視図である。
図8】(a)は、図4におけるB-B線横断面図である。(b)は、図4におけるC-C線横断面図である。(c)は、図4におけるD-D線横断面図である。
図9図4におけるE部の拡大図である。
図10図5におけるF部の拡大図である。
図11】ガイドローラユニット及びベルト連結具の斜め後方から見た分解斜視図である。
図12図3におけるG部の拡大図である。
図13図4におけるH-H線横断面図である。
図14図4におけるI-I線縦断面図である。
図15】ベルト連結具が仮保持位置にあるときの要部の側面図である。
図16図15におけるJ-J線縦断面図である。
図17】車両用ドア開閉装置の車内側から見た要部の側面図である。
図18】(a)は、図17におけるL-L線縦断面拡大図である。(b)は、図17におけるM-M線縦断面拡大図である。
図19】(a)は、第1弾性免震部材及びその近傍の分解斜視図である。(b)は、第2弾性免震部材及びその近傍の分解斜視図である。
図20図5におけるN-N線縦断面拡大図である。
図21】モータモジュールの内部構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ドア開閉装置1は、小型ワゴンタイプの車両2に搭載され、後部ドアであるスライドドア3を自動開閉させるものである。以下の車両用ドア開閉装置1の説明では断りのない限り、方位は車両2を基準とした前方、後方、左右方向、車外側及び車内側を指す。
【0015】
スライドドア3は、自体の上前部に取り付けられたアッパーガイドローラユニット31の図示略のガイドローラ、自体の中央後部に取り付けられたセンターガイドローラユニット5の後述のガイドローラ5a、5b及び自体の下前部に取り付けられたロアドアヒンジアーム32の図示略のガイドローラが、車体に固定された前後方向を向くアッパーレール4A、センターレール4B及びロアレール4Cによりそれぞれ前後方向に移動自在に装着されることにより、前後方向に開閉自在に支持され、車体の一部である車体パネル(クォータパネル)4に取り付けられる車両用ドア開閉装置1により自動開閉する。
【0016】
車両用ドア開閉装置1は、車両2に搭載された状態において、外側から車体パネル4と同色のフィニッシャー4Dにより覆われることで、外側から実質的に見えることはない。センターレール4Bは、一般的に、給油口4Eとタイヤハウス4Fとの間の高さに設けられる。
【0017】
図2~6に示すように、センターレール4Bは、鋼材で形成され、縦断面形状が車外側が開口する角形の略C字形状を呈して、車体パネル4の外側面に固定されると共に、前後方向へ直線状の直線部4Baと、当該直線部4Baの前部から連続的に車内側へ湾曲する湾曲部4Bbとを有する。アッパーレール4A及びロアレール4Cについては、本発明に直接関係しないので説明は省略する。なお、図4は、車体パネル4を省略している。
【0018】
スライドドア3の上下中央後部に取り付けられるセンターガイドローラユニット5は、スライドドア3にボルト等の締結部材で固定されるベース部51と、ベース部51に上下方向の軸廻りに回転自在に枢支された前後2個のガイドローラ5a(図13参照)と、ベース部51に左右方向の軸廻りに回転自在に枢支されたガイドローラ5b(図13参照)を有し、ガイドローラ5a、5bがセンターレール4B内に長手方向へ転動自在に装着されることで、スライドドア3の上下中央部を前後方向にスライド自在に支持する。
【0019】
車体パネル4に対するスライドドア3の組付けは、各ガイドローラユニット31、5、32の各ガイドローラをそれぞれ対応する各レール4A、4B、4Cの後端から各レール4A、4B、4C内に挿入することによって行われる。
【0020】
図7も併せて説明すると、車両用ドア開閉装置1は、センターレール4Bの上部に配置されるベルトガイド11、当該ベルトガイド11にその長手方向(前後方向)にガイドされて循環移動する無端ベルト12、及び無端ベルト12が掛け回される駆動プーリ22を支持するロアケーシング21等を含んで構成されるベルトモジュール10と、スライドドア3を自動開閉させるための動力を出力するモータ31、ロアケーシング21に支持されるアッパーケーシング34、及びモータ31の回転を減速する第1、2減速ギヤ36、37等を含んで構成されるモータモジュール30とを備える。
【0021】
車両用ドア開閉装置1は、車両2に取り付けられる前は、図6に示すように、ベルトモジュール10と、モータモジュール30との2つのモジュールに分割され、ベルトモジュール10を車外側から車体パネル4に取り付けた後、モータモジュール30は車体パネル4の車内側からロアケーシング21に組み付けられる。
【0022】
先ず、車両用ドア開閉装置1のベルトモジュール10について説明する。
ベルトモジュール10は、主に図6、7に示すように、センターレール4Bの上側に配置される合成樹脂製の前述のベルトガイド11と、ベルトガイド11によりセンターレール4Bの長手方向の形状に沿って案内されるゴム製で環状の前述の無端ベルト12と、ベルトガイド11に固定される前述のロアケーシング21と、無端ベルト12を循環移動させる前述の駆動プーリ22と、無端ベルト12をセンターガイドローラユニット5に接続するベルト接続具13とを有する。
【0023】
ベルトガイド11は、主に図5に示すように、平面視においてセンターレール4Bの長手方向に沿った形状を呈し、前端部11aに上下方向を向く枢軸141により前反転プーリ14(図7参照)を回転自在に枢支し、後端部11bに上下方向を向く枢軸151により後反転プーリ15(図7参照)を回転自在に枢支すると共に、前端部11aに設けた前ブラケット16及び後端部11bに設けた後ブラケット17により車体パネル4に固定される。
【0024】
ベルトガイド11における前端部11aと後端部11bとの間には、図8(a)、(b)、(c)に示すように、無端ベルト12に対して所定の張力を付与するための複数のテンションプーリ18、19が上下方向の軸線回りに回転自在に枢支される。例えば、図2に示すように、ベルトガイド11の上面後部には、スライドドア3に取り付けられた各ガイドローラユニットを各レール4A、4B、4Cに装着する組付け作業を行う際、無端ベルト12に接続されたベルト接続具13を後述の保持位置に保持するための保持部20が一体形成される。
【0025】
前反転プーリ14は、図8(a)に示すように、無端ベルト12の前端部が掛け回されることでベルトガイド11の前端で無端ベルト12を方向転換させる。後反転プーリ15は、図8(c)に示すように、無端ベルト12の後端部が掛け回されることでベルトガイド11の後端で無端ベルト12を方向転換させる。
【0026】
図8(a)に示すように、前ブラケット16は、金属製であって、前反転プーリ14の枢軸141に回転可能に連結されると共に、ボルト161により車体パネル4に締結されることによりベルトガイド11の前端部11aを車体パネル4に固定する。図8(c)に示すように、後ブラケット17は、金属製であって、後反転プーリ15の枢軸151に回転可能に連結されると共に、ボルト171により車体パネル4に締結されることによりベルトガイド11の後端部11bを車体パネル4に固定する。好ましくは、ボルト161が挿入される前ブラケット16の取付孔16a(図9参照)及びボルト171が挿入される後ブラケット17の取付孔17a(図8(c)参照)は、それぞれ前後方向を向く長孔とする。これにより、ベルトガイド11の車体パネル4に対する前後方向への取り付け位置調整を容易にできる。
【0027】
図10に示すように、前ブラケット16は、ボルト161により車体パネル4に固定された状態においては、自体の取付面が車体パネル4に対面する取り付け位置(図10に実線で示す位置)にあるが、ベルトガイド11の前部を車体パネル4に固定する作業を行うまでは、取り付け位置から図10において反時計方向へ略90度回転した2点鎖線で示す仮止め位置に所定の弾性力(合成樹脂製のベルトガイド11自体が有する弾性力)で保持され、ベルトガイド11を車体パネル4に固定する際、または、その前に仮止め位置から取り付け位置に回転させられる。
【0028】
前ブラケット16を仮止め位置に保持する構成、及び当該仮止め位置から取り付け位置に回転可能とする構成は、図9、10から理解できるように、前ブラケット16の上面に径方向へ部分的に突出する突部16bを設け、ベルトガイド11の前端部11aに突部16bに対して前ブラケット16の回転方向に接触可能な突部11cを設けたものとする。これにより、前ブラケット16を図10に2点鎖線で示す仮止め位置に回転させた状態においては、前ブラケット16の突部16bがベルトガイド11の突部11cに対して時計方向へ当接することで、前ブラケット16は、仮止め位置に保持される。また、ベルトガイド11を車体パネル4に固定する際またはその前に、前ブラケット16を仮止め位置から時計方向へ回転させると、合成樹脂製のベルトガイド11の前端部11aを回転軸線方向へ弾性変形させつつ、突部16bが突部11cを乗り越えることによって、前ブラケット16は、取り付け位置に回転する。また、後ブラケット17においても、後ブラケット17に突部17b(図12参照)を設け、ベルトガイド11の後端部11bに図示略の突部を設けることによって、前ブラケット16と同様に所定の弾性力をもって仮止め位置に保持可能とする。
【0029】
上述のように、前ブラケット16及び後ブラケット17を仮止め位置に保持可能とすることによって、車体パネル4へのベルトモジュール10の組付け時に、前ブラケット16及び後ブラケット17が不用意に振れる等して車体パネル4に接触して塗装面を傷つけるような事態を防止できる。
【0030】
保持部20は、スライドドア3に取り付けられた各ガイドローラユニットの各ガイドローラを各レール4A、4B、4Cに装着する作業を行う際、無端ベルト12に接続されたベルト接続具13がスライドドア3の取り付けに対して邪魔にならないように、ベルト接続具13を図15、16に示す保持位置に保持するためのものであって、ベルトガイド11の後端寄りの上面に設けられる。
【0031】
好ましくは、保持部20は、図14、16に示す縦断面形状において、ベルト接続具13を車外側から差込可能なように車外側が開口するコ字状とし、かつベルト接続具13を保持位置に確実に保持し得るように、上部及び車内側が開口する開口部20aを設けると共に、開口部20aの底部に上方へ若干突出する係合部20bを前後方向に沿って設ける。さらには、保持部20は、スライドドア3が全開位置にあるときのガイドローラユニット5の位置に対応する位置に設けられる。
【0032】
無端ベルト12は、本発明に係る可動連結部材に相当して、駆動プーリ22の回転を各種要素を介してスライドドア3に伝達するものであって、図8に示すように、内面側に幅方向(上下方向)に延在する山部と谷部とが交互に配列された歯部が形成された歯付きベルトであって、前反転プーリ14及び後反転プーリ15にそれぞれ掛け回されると共に、図8(b)に示すように、室内側を移動する一部が室内側に迂回して駆動プーリ22に掛け回されることで、駆動プーリ22がモータ31の動力により回転することによって、ベルトガイド11の前後方向に沿って循環移動する。
【0033】
無端ベルト12は、後述のように、ベルト接続具13及びガイドローラユニット5を介してスライドドア3に接続される。これにより、スライドドア3は、無端ベルト12がモータ31の動力により循環移動することにより自動開閉する。
【0034】
ベルト接続具13は、自体の上部が無端ベルト12の車外側を移動する部分に接続され、下部がガイドローラユニットのベース部51に接続されることによって、無端ベルト12とガイドローラユニット5とを互いに接続する。
【0035】
好ましくは、図11に示すように、ベルト接続具13は、無端ベルト12を厚み方向から挟み込む車外側の第1ベルトブラケット13A及び室内側の第2ベルトブラケット13Bと、リベット等の締結部材13Cにより第1ベルトブラケット13A及び第2ベルトブラケット13Bに共締めされる共に、ガイドローラユニット5に接続される連結部材13Dとを有する。
【0036】
第2ベルトブラケット13Bは、無端ベルト12の内面(歯が形成されている面)に対向する面に歯部13Baを有し、当該歯部13Baが無端ベルト12の歯部に噛み合うことで、第1ベルトブラケット13Aと協動して無端ベルト12に確実に接続される。
【0037】
連結部材13Dは、自体の上部が第1ベルトブラケット13A及び第2ベルトブラケット13Bの下部に締結部材13Cにより接続されると共に、図11、13に示すように、自体の前部にあって、前方が開口する第1溝部13Daと、自体の後部にあって、車内側が開口する第2溝部13Dbと有し、第1溝部13Daがガイドローラユニット5の前側のガイドローラ5aを枢支する上下方向を向く枢軸5cの外周に左右方向に移動不能に嵌合し、第2溝部13Dbがガイドローラユニット5の後側のガイドローラ5aを枢支する上下方向を向く枢軸5cの外周に前後方向に移動不能に嵌合することで、ガイドローラユニット5に接続される。ガイドローラユニット5に対するベルト接続具13の接続作業は、先に第1溝部Daを車外側から斜め方向に前側の枢軸5cに嵌合し、次いで、ベルト接続具13全体を前側の枢軸5cを中心に図13において反時計方向へ若干回転させて、第2溝部13Dbを後側の枢軸5cに嵌合させることによって行われる。
【0038】
さらに、連結部材13Dは、第2溝部13Dbの後方にあって、下方に折曲された締結部13Dcが設けられ、当該締結部13Dcがボルト131によりガイドローラユニット5のベース部51の後端部に設けた連結部5eに締結されることによって、ガイドローラユニット5のベース部51に固定される。
【0039】
好ましくは、連結部材13Dの締結部13Dcに、ボルト131が後方から挿入される連結孔13Ddを設け、ベース部51の連結部5eに、ボルト131が螺合するねじ孔5dを設ける。さらには、ボルト131を、車体パネル4の側面に対して所定の角度をもって後斜め車外側(図13に示す矢印X方向)からねじ孔5dに螺合し得るように、連結部材13Dの締結部13Dc及びベース部51の連結部5eをそれぞれの後面が後斜め車外側に向くように傾斜させる。このようにすることで、車両用ドア開閉装置1を車体パネル4に取り付けて、スライドドア3を各レール4A、4B、4Cに組み付けた状態にあっても、車体パネル4とスライドドア3の間の隙間からボルト131を連結孔13Ddに挿入してねじ孔5dに容易にねじ込むことができる。
【0040】
無端ベルト12に接続されたベルト接続具13は、スライドドア3を各レール4A、4B、4Cに取り付ける作業を行う際にセンターレール4Bへのガイドローラユニット5の挿入を邪魔しないように、図15、16に示すように、ベルトガイド11の保持部20に車外側から差し込まれた保持位置に保持される。ベルト接続具13は、保持位置に保持されているときは、センターレール4Bにより案内されるガイドローラユニット5の移動軌跡外に退避した位置にあり、各レール4A、4B、4Cに対するスライドドア3の取り付けが完了して、ガイドローラユニット5に対して接続する作業を行うときに、保持部20から外されてガイドローラユニット5に接続可能とする連結位置に作業者により移動させられる。
【0041】
上述のように、ベルト接続具13を保持部20に差し込んで、ベルト接続具3及びベルト12が動かないように保持することで、車両用ドア開閉装置1の搬送及び車体パネル4への車両用ドア開閉装置1の取り付け作業を容易に行うことができる。
【0042】
好ましくは、ベルト接続具13の保持位置を車外側に斜め下方を向く姿勢とする。このようにすることで、ベルト接続具13が保持位置にある場合のベルト接続具13の突出量を少なくすることができ、他部材との干渉を防ぐことができる。
【0043】
さらに、好ましくは、ベルト接続具13の上部(第1ベルトブラケット13A及び第2ベルトブラケット13B)の前後幅を、ベルト接続具13を保持位置に保持する際、ベルト接続部13の上部が保持部20の開口部20aに対して前後方向に嵌り込むように、開口部20aの前後幅よりも僅かに小さくする。さらには、図16に示すように、ベルト接続具13を保持位置に確実に保持するため、ベルト接続具13の車内側を向く面(第2ベルトブラケット13Bの面)に、保持部20の係合部20bに引っ掛かり可能な段差部13Bbを設ける。
【0044】
ロアケーシング21は、主に図7に示すように、ベルトガイド11に固定されると共に、車内外方向を向くボルト23により車体パネル4の外側面に固定される取付部21bと、取付部21bの下部から車内側に突出する駆動プーリ支持部21aとを有し、取付部21bの上部がボルト23により車体パネル4の外側面に締結されることにより、車体パネル4に固定される。なお、駆動プーリ支持部21aは、ベルトモジュール10を車体パネル4に組み付けた状態において、車体パネル4の挿入孔41(図6参照)を通って車内側に突出する。
【0045】
ロアケーシング21の上面には、1個の第1弾性免震部材32及び前後2個の第2弾性免震部材33を介してモータモジュール30のアッパーケーシング34が後述のように支持される。
【0046】
図7に示すように、駆動プーリ支持部21aには、駆動プーリ22を収容する円形凹状のプーリ収容部21cと、収容部21cよりも車内側にあって、アッパーケーシング34を第1弾性免震部材32を介して支持するための免震部材支持部21dとが設けられる。
【0047】
駆動プーリ22は、本発明に係る第2減速機構を構成するものであって、合成樹脂製で形成され、後述のようにモータ31の駆動により回転する出力軸39と一体的に回転するように、プーリ収容部21c内に上下方向を向く軸線回りに回転自在に枢支される。図8(b)に示すように、駆動プーリ22の外周面には、無端ベルト12が掛け回される。これにより、モータ31の駆動により駆動プーリ22が回転することによって、無端ベルト12がベルトガイド11に沿って循環移動して、スライドドア3がモータ31の動力に自動開閉する。
【0048】
好ましくは、図18(a)、図20に示すように、駆動プーリ22は、自体の下面に設けた円筒部22aの外周面をプーリ収容部21c内に支持されたボールベアリング24によりプーリ収容部21c内に回転自在に支持する。さらには、円筒部22aの中心に設けた中心孔22bに出力軸39の下部(セレーションを形成した部分)を圧入することで、駆動プーリ22と出力軸39とが互いに一体的に回転するようにする。さらには、駆動プーリ22の外周面に、無端ベルト22の歯部に噛合する歯部を設ける。
【0049】
次に、モータモジュール30について説明する。
主に図6、7に示すように、モータモジュール30は、モータ31の動力を出力して駆動プーリ22を介して無端ベルト12を循環移動させるためのものであって、ロアケーシング21の上面にゴム等の弾性体で構成される前述の1個の第1弾性免震部材32及び前後2個の第2弾性免震部材33を介して支持されるアッパーケーシング34と、アッパーケーシング34の上面に固定され、アッパーケーシング34に設けたギヤ収容部34aを閉塞するカバー35と、カバー35の上面に固定され、上下方向の軸廻りに回転可能なモータ31と、ギヤ収容部34a内に配置され、モータ31の回転を減速する2段ギヤ36及び当該2段ギヤ36の回転を減速する出力ギヤ37を有する。なお、本実施形態におけるモータモジュール30は、モータ31の動力を無端ベルト12に伝達可能としたり伝達不能としたりする機械式のクラッチ又電磁クラッチは備えていない。
なお、2段ギヤ36及び出力ギヤ37は、本発明に係る第1減速機構を構成するものである。
【0050】
図7に示すように、アッパーケーシング34は、2段ギヤ36及び出力ギヤ37を回転自在に支持するギヤ収容部34aと、ギヤ収容部34aの車外側に位置する第1脚部34bと、ギヤ収容部34aの車内側に位置する前後2個の第2脚部34cとを有し、第1脚部34bが第1弾性免震部材32を介してロアケーシング21の免震部材支持部21dに支持され、第2脚部34cが第2弾性免震部材33を介してロアケーシング21の取付部21bの前後部に支持されることにより、自体がロアケーシング21に直接接触しないように、ロアケーシング21に支持される。
【0051】
なお、カバー35は、モータモジュール30の組立最終形態において、アッパーケーシング34に固定されてアッパーケーシング34と一体となるものであるから、アッパーケーシング34の一部として解釈される。
【0052】
第1弾性免震部材32は、車両走行時における車体パネル4の振動が直接、アッパーケーシング34に伝わらないようにするものであって、図17、18及び図19(a)に示すように、上下方向に貫通する貫通孔32aと、円弧状の外周面にあって、円弧面に沿うように凹設された外周溝32bとを有し、外周溝32bがアッパーケーシング34の略水平方向を向く第1脚部34bに設けた切欠き溝34dに嵌合することで、第1脚部34bに固定される。
【0053】
第1弾性免震部材32が固定された第1脚部34bは、第1弾性免震部材32の貫通孔32aに挿通された下方を向く第1ボルト321がロアケーシング21の免震部材支持部21dに設けた雌ねじ孔21eに螺合することで、ロアケーシング21の免震部材支持部21dの上面に第1弾性免震部材32を介して支持される。好ましくは、第1脚部34bの強度向上を図るため、第1脚部34bの前後端に、上方に立設して互いに対向する前後の立上壁34eを設ける。さらには、第1弾性免震部材32がロアケーシング21の免震部材支持部21dに直接接触しないように、免震部材支持部21dの上面と第1弾性免震部材32の下面との間にワッシャー322を介在させる。
【0054】
前後の第2弾性免震部材33は、第1弾性免震部材32と協動して、車両走行時における車体パネル4の振動が直接、アッパーケーシング34に伝わらないようにするものであって、前後の第2弾性免震部材33のうち前側の第2弾性免震部材33は、図18(b)及び図19(b)に示すように、左右方向に貫通する貫通孔33aと、円弧状の外周面にあって、円弧面に沿うように凹設された外周溝33bとを有し、外周溝33bがアッパーケーシング34の前下部に設けた斜め上方を向く第2脚部34cに設けた切欠き溝34fに嵌合することで、第2脚部34cに固定される。後側の第2弾性免震部材33は、前側の第2弾性免震部材33と前後対象形状を呈して、後側の第2脚部34cに固定される。
【0055】
第2弾性免震部材33を固定した前側の第2脚部34cは、第2弾性免震部材33の貫通孔33aに挿通された斜め下方を向く第2ボルト331がロアケーシング21の取付部21bの前下部に設けた雌ねじ孔21fに螺合することで、ロアケーシング21の取付部21bの側面に第2弾性免震部材33を介して支持される。後側の第2脚部34cも同様な構成をもって、ロアケーシング21の後部に第2弾性免震部材33を介して支持される。
【0056】
好ましくは、第2脚部34cの強度向上を図るため、第2脚部34cの前後及び下端に、車内側に突出する壁部34gを設ける。さらには、第2弾性免震部材33がロアケーシング21に直接接触しないように、ロアケーシング21の取付部21bの表面と第2弾性免震部材33との間にワッシャー332を介在させる。
【0057】
上述により、アッパーケーシング34は、第1弾性免震部材32及び第2弾性免震部材33を介して、車体パネル4に固定されるロアケーシング21に直接接触しないフローティング構造により支持されるため、車両走行時における車体パネル4の振動は、アッパーケーシング34に直接伝達されない。これにより、アッパーケーシング34に支持される各減速ギヤの噛合代のずれや磨耗に起因する作動音の悪化を抑制可能となる。
【0058】
モータ31は、ブラシ付モータであって、図20図21に示すように、出力軸が下方に向くようにカバー35の上面に固定されると共に、アッパーケーシング34の収容凹部34a内に進入する出力軸の先端には金属製のピニオン31aが止着される。
【0059】
2段ギヤ36は、下部に大径ギヤ36aを有し、上部に小径ギヤ36bを有する2段ギヤであって、アッパーケーシング34のギヤ収容部34a内に上下方向を向く枢軸36cにより回転自在に枢支されると共に、大径ギヤ36aにモータ31のピニオン31aが噛合することで、モータ31の回転を減速する。好ましくは、2段ギヤ36の大径ギヤ36aを合成樹脂製とし、小径ギヤ36bを金属製とする。
【0060】
出力ギヤ37は、合成樹脂製であって、アッパーケーシング34のギヤ収容部34a内に上下方向を軸線回りに回転自在に枢支されると共に、2段ギヤ36の小径ギヤ36bに噛合することで、2段ギヤ36の回転をさらに減速する。好ましくは、出力ギヤ37は、自体の上面中心部に設けた円形軸部37aをカバー35に支持された第1ボールベアリング38Aにより回転自在に支持し、自体の下面中心部に設けた円形軸部37bの下部をアッパーケーシング34内に支持された第2ボールベアリング38Bにより回転自在に支持する。
【0061】
出力ギヤ37の中心に設けた中心孔37cには、出力ギヤ37と一体的に回転するように出力軸39が圧入される。出力軸39は、金属製であって、自体の外周面に上下方向のセレーション39a(図21参照)を形成し、セレーション39aの上部が出力ギヤ37に中心孔37cに圧入されることにより出力ギヤ37を一体的に回転する。さらに、出力軸39は、セレーションの39aの下部がアッパーケーシング34の底部を貫通してロアケーシング21内に進入して、駆動プーリ22の中心孔22bに相対的に回転不能に圧入される。これにより、出力ギヤ37と駆動プーリ22とは、出力軸39の軸線回りに一体的に回転するように、互いに出力軸39を介して連結される。
【0062】
上述の構成により、モータ30の回転は、2段ギヤ36、出力ギヤ37及び出力軸39を介して駆動プーリ22に伝達される。そして、モータ30の正転駆動により、駆動プーリ22が図8(b)において出力軸39回りに時計方向に回転した場合には、それに伴って、無端ベルト12は時計方向へ循環移動する。これにより、ベルト連結具13及びガイドローラユニット5を介して無端ベルト12に接続されたスライドドア3は、モータ30の動力により閉じ方向へ移動する。また、モータ30の逆転駆動により、駆動プーリ22が図8(b)において出力軸39回りに反時計方向に回転した場合には、それに伴って、無端ベルト12は反時計方向へ循環移動する。これにより、スライドドア3は、モータ30の動力により開き方向へ移動する。
【0063】
次に、車両用ドア開閉装置1をスライドドア3に連結する際の作業について説明する。
先ず、車両用ドア開閉装置1を各レール4A、4B、4Cが予め固定された車体パネル4に取り付ける。車体パネル4に対する車両用ドア開閉装置1の取付は、ベルトガイド11に仮止め位置に保持された前ブラケット116及び後ブラケット117をそれぞれ組付け位置に回転させてボルト161、171により車体パネル4に締結すると共に、ロアケーシング21の取付部21bをボルト23により車体パネル4に締結することで、ベルトガイド11及びロアケーシング21を車体パネル4にそれぞれ固定する。
【0064】
次いで、車体パネル4の挿入孔41から車内側に突出したロアケーシング21の駆動プーリ支持部21a上に、第1弾性免震部材32及び第2弾性免震部材33を介してモータモジュール30のアッパーケーシング34を支持する。なお、無端ベルト12に接続されているベルト接続具13は、保持部20に差し込んだ保持位置に保持した状態にしておく。
【0065】
次いで、スライドドア3に固定された各ガイドローラユニットのガイドローラをそれぞれ対応する各レール4A、4B、4Cにそれらの後端から差し込んで、スライドドア3を前方、すなわち閉方向へ移動させて、ガイドローラユニット5の位置を保持部20により保持されたベルト接続具13の位置に合わせる。
【0066】
次いで、専用の治具を車体パネル4とスライドドア3の後端の間の隙間に差し込んで、ベルト接続具13を保持部20から取り外して、図13に示すように、ベルト接続具13の第1溝部13Daを前側のローラ軸5cに嵌合し、第2溝部13Dbを後側のローラ軸5cに嵌合することで、ベルト接続具13をガイドローラユニット5に接続する。次に、車体パネル4とスライドドア3の後端の間の隙間を利用して、別の専用治具によりベルト接続具13の締結部13Dcをボルト131によりガイドローラユニット5の連結部5eに固定する。これにより、ベルト接続具13は、ガイドローラユニット5のベース部51に確実に接続されて、無端ベルト12とガイドローラユニット5とは確実に接続される。
【0067】
なお、ベルト接続具13を保持部20から取り外す作業、及びベルト接続具13をガイドローラユニット5に接続する作業は、スライドドア3を最後方位置に止めた状態で、車体パネル4の外面とスライドドア3の内面との間の隙間から行われる。また、車体後部に既にコンビネーションランプ4Gが組み付けられているような場合には、スライドドア3とコンビネーションランプ4Gとの間の隙間から行われる。
【0068】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、一実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態に対して、次のような種々の変形や変更を施すことが可能である。
前記実施形態においては、可動連結部材を無端ベルト12とし、第2減速機構を駆動プーリ22としたが、これに代えて、可動連結部材をケーブルとし、第2減速機構をケーブルが巻き取り及び送り出し可能に巻回される合成樹脂製のドラムとする。
【符号の説明】
【0069】
1 車両用ドア開閉装置 2 車両
3 スライドドア 31 アッパーガイドローラユニット
32 ロアガイドローラ 4 車体パネル(車体)
41 挿入孔 4A アッパーレール
4B センターレール 4Ba 直線部
4Bb 湾曲部 4C ロアレール
4D フィニッシャー 4E 給油口
4F タイヤハウス 4G コンビネーションランプ
5 センターガイドローラユニット(ガイドローラユニット)
51 ベース部 5a、5b ガイドローラ
5c 枢軸 5d ねじ孔
5e 連結部 10 ベルトモジュール
11 ベルトガイド 11a 前端部
11b 後端部 11c 突部
12 無端ベルト(可動連結部材) 13 ベルト接続具
13A 第1ベルトブラケット 13B 第2ベルトブラケット
13Ba 歯部 13Bb 段差部
13C 締結部材 13D 連結部材
13Da 第1溝部 13Db 第2溝部
13Dc 締結部 13Dd 連結孔
131 ボルト 14 前反転プーリ
141 枢軸 15 後反転プーリ
151 枢軸 16 前ブラケット
16a 取付孔 16b 突部
161 ボルト 17 後ブラケット
17a 取付孔 17b 突部
171 ボルト 18、19 テンションプーリ
20 保持部 20a 開口部
20b 係合部 21 ロアケーシング
21a 駆動プーリ支持部 21b 取付部
21c プーリ収容部 21d 免震部材支持部
21e 雌ねじ孔 21f 雌ねじ孔
22 駆動プーリ(第2減速機構) 22a 円筒部
22b 中心孔 23 ボルト
24 ボールベアリング 30 モータモジュール
31 モータ 31a ピニオン
32 第1弾性免震部材 32a 貫通孔
32b 外周溝 321 第1ボルト(締結部材)
322 ワッシャー 33 第2弾性免震部材
33a 貫通孔 33b 外周溝
331 第2ボルト(締結部材) 332 ワッシャー
34 アッパーケーシング 34a ギヤ収容部
34b 第1脚部 34c 第2脚部
34d 切欠き溝 34e 立上壁
34f 切欠き溝 34g 壁部
35 カバー 36 2段ギヤ(第1減速機構)
36a 大径ギヤ 36b 小径ギヤ
36c 枢軸 37 出力ギヤ(第1減速機構)
37a、37b 円形軸部 37c 中心孔
38A 第1ボールベアリング 38B 第2ボールベアリング
39 出力軸 39a セレーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図18
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