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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-19
(45)【発行日】2023-06-27
(54)【発明の名称】ガス濃度検知器の防水構造
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20230620BHJP
   H05K 5/04 20060101ALI20230620BHJP
【FI】
H05K5/02 L
H05K5/04
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019006530
(22)【出願日】2019-01-18
(65)【公開番号】P2020115521
(43)【公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000545
【氏名又は名称】弁理士法人小竹アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】泉谷 昌平
【審査官】鹿野 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-068866(JP,A)
【文献】実開平05-001288(JP,U)
【文献】特開2006-278398(JP,A)
【文献】特開2007-141015(JP,A)
【文献】特開2010-010542(JP,A)
【文献】特開2011-003676(JP,A)
【文献】特開2016-213434(JP,A)
【文献】特開2018-073980(JP,A)
【文献】実開昭57-093177(JP,U)
【文献】特開2007-249299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
H05K 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
湧水が滴下する地下室内に配置され、前記地下室内のガス濃度を検知するガス濃度検知器の防水構造において、
前記地下室の側壁に固定される前記ガス濃度検知器の金属製ケースと、
前記地下室内にガス検知部が露出するように前記金属製ケースに収容されたガス濃度検知センサと、
前記金属製ケースに取り付けられ、前記金属製ケースの上面を覆う遮水板が前記金属製ケースの上面から上方に離して配置された遮水構造体と、を有し、
前記遮水構造体は、前記遮水板を支持する脚部が前記金属製ケースに固定され、前記遮水板と前記側壁との隙間をシールするシール部材が前記遮水板に固定され、
前記シール部材は、前記遮水板と前記側壁との間をシールする第1シール部と、前記金属製ケースの両側面と間隔を空けて対向する一対の第2シール部と、を有し、
前記第2シール部は、前記ガス検知部の前記地下室に露出した部分よりも上方に設置され、且つ、前記側壁に接触して、前記側壁を伝って流れ落ちる前記湧水を下方に案内する、
ことを特徴とするガス濃度検知器の防水構造。
【請求項2】
前記シール部材は、前記側壁に弾性接触する可撓性弾性部分が前記第1シール部及び第2シール部に形成された、
ことを特徴とする請求項1に記載のガス濃度検知器の防水構造。
【請求項3】
前記遮水板の上面は、起毛素材で覆われた、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガス濃度検知器の防水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地下室等の空間内のガス濃度を検知するガス濃度検知器の防水構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、地下式変電所のマット部(変電所のケーブル等がある地下室)は、酸素不足になる虞があるため、ガス濃度検知器(酸素濃度検知器)が設置され、室内の空気量がガス濃度検知器で計測されるようになっている。このガス濃度検知器は、金属製のケース内に酸素濃度検知センサが収容されたものであり、マット部の側壁に固定されている。マット部の壁面(天井、側壁、床面)は、コンクリートの露出面(コンクリートの打ちっぱなし面)であり、石灰を含む湧水が天井から滴下するか、又は、石灰を含む湧水が側壁を伝って流れ落ちることがある。そして、石灰を含んだ水は、金属製のケースに接触すると、金属製のケースの表面に石灰が堆積し(鍾乳石のような堆積物が形成され)、その石灰の堆積物が金属製のケースを腐食させる。金属製のケースの腐食が進行すると、金属製のケースに穴があき、その穴からケース内に水が浸入し、ケース内に収容されたガス濃度検知センサ(酸素濃度検知センサ)等に故障を生じる虞がある。
【0003】
図8は、電気機器100の上部に防滴カバー101を設置し、天井面から落下した水滴が電気機器100にかからないようにした技術を示す図である(非特許文献1参照)。そこで、上記のようなガス濃度検知器の課題を解消するために、図8に示した公知技術を応用し、ガス濃度検知器(100)のケース(102)の上部に防滴カバー(101)を設置し、天井から滴下する水とガス濃度検知器(100)のケース(102)との接触を防止することが考えられる(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】発明協会公開技報公技番号2006-506156号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ガス濃度検知器(100)のケース(102)の上部に防滴カバー(101)を設置するだけの構造は、側壁(103)を伝って流れ落ちる湧水(石灰を含んだ水)が防滴カバー(101)と側壁(103)との隙間を通過して流れ落ち、その流れ落ちた湧水が金属製のケース(102)に接触して金属製のケース(102)を腐食させる虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、ガス濃度検知器の金属製のケースと水との接触を防止し、金属製のケースの腐食を防止できるガス濃度検知器の防水構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、湧水が滴下する地下室4内に配置され、前記地下室4内のガス濃度を検知するガス濃度検知器1の防水構造に関するものである。本発明に係るガス濃度検知器1の防水構造は、前記地下室4の側壁5に固定される前記ガス濃度検知器1の金属製ケース8と、前記地下室4内にガス検知部10が露出するように前記金属製ケース8に収容されたガス濃度検知センサ11と、前記金属製ケース8に取り付けられ、前記金属製ケース8の上面8aを覆う遮水板3が前記金属製ケース8の上面8aから上方に離して配置された遮水構造体12と、を有している。前記遮水構造体12は、前記遮水板3を支持する脚部13が前記金属製ケース8に固定され、前記遮水板3と前記側壁5との隙間をシールするシール部材2が前記遮水板3に固定されている。前記シール部材2は、前記遮水板3と前記側壁5との間をシールする第1シール部2aと、前記金属製ケース8の両側面8b,8bと間隔を空けて対向する一対の第2シール部2b,2bと、を有している。前記第2シール部2bは、前記ガス検知部10の前記地下室4に露出した部分よりも上方に設置され、且つ、前記側壁5に接触して、前記側壁5を伝って流れ落ちる前記湧水を下方に案内するようになっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るガス濃度検知器の防水構造は、地下室の天井から滴下する水とガス濃度検知器の金属製ケースとの接触を遮水板で防止でき、地下室の側壁を伝って流れ落ちる水がガス濃度検知器の金属製ケースに接触するのをシール部材で防止できるため、水に起因する金属製ケースの腐食を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造を示す図であり、図1(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図1(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図、図1(c)は図1(b)のA1-A1線に沿って切断して示すシール部材の断面図、図1(d)は図1(c)に示したシール部材の使用前の状態(遮水板に取り付ける前の状態)を示す断面図である。
図2】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造の第1変形例を示す図であり、図2(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図2(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図である。
図3】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造の第2変形例を示す図であり、図3(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図3(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図である。
図4】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造の第3変形例を示す図であり、図4(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図4(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図である。
図5】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造の第4変形例を示す図であり、図5(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図5(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図である。
図6】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造の第5変形例を示す図であり、図6(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図6(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図である。
図7】本発明の実施例に係るガス濃度検知器の防水構造の第6変形例を示す図であり、図7(a)はガス濃度検知器の防水構造の正面図、図7(b)はガス濃度検知器の防水構造の側面図である。
図8】従来の電気機器の防滴構造を示す図であり、図8(a)は電気機器の防滴構造の正面図、図8(b)は電気機器の防滴構造の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳述する。
【0011】
図1は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造を示す図である。なお、図1(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図1(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図1(c)は、図1(b)のA1-A1線に沿って切断して示すシール部材2の断面図である。また、図1(d)は、図1(c)に示したシール部材2の使用前の状態(遮水板3に取り付ける前の状態)を示す断面図である。なお、本実施例に係るガス濃度検知器1は、地下室4内の酸素濃度の測定に使用されるが、酸素以外のガス(例えば、一酸化炭素)の濃度測定に使用されるものでもよい。
【0012】
図1に示すように、ガス濃度検知器1は、地下式変電所の地下室4の側壁5(コンクリートの打ちっぱなしの側壁)に金属製の取付プレート6を介して複数のボルト7で固定されている。このガス濃度検知器1は、立方体状の金属製(例えば、鉄製)ケース8と、このケース8の下部から地下室4の内部空間にガス検知部10の一部が露出するようにケース8の内部に収容されたガス濃度検知センサ11と、を有している。そして、このガス濃度検知器1は、ケース8の上面側に取り付けられた遮水構造体12と共にガス濃度検知器1の防水構造を構成している。
【0013】
遮水構造体12は、天井から滴下する水(天井から滲み出す石灰を含んだ湧水)がケース8に付着するのを防止する矩形形状の合成樹脂製(例えば、アクリル製)の遮水板3と、この遮水板3をケース8の上方に離して支持する脚部13と、を有している。脚部13は、ケース8の上面8aから上方に向かって延びる矩形形状の板状体であり、遮水板3と一体に形成され、取付プレート6にボルト7で固定されることにより、ケース8の上面側に着脱可能に取り付けられている。遮水板3は、ケース8の上面8aを覆う大きさに形成され、ケース8の前方に張り出し、且つ、ケース8の両側方(幅方向)に張り出す大きさに形成されている。
【0014】
また、遮水構造体12は、ケース8が固定される側壁5と遮水板3との隙間をシールするシール部材2が接着又は図示しないねじ等で遮水板3に固定されている。シール部材2は、ゴム又は合成樹脂で形成されており、内部に金属製の補強部材14がインサート成形されている。このシール部材2は、遮水板3と側壁5との隙間をシールする第1シール部2aと、ケース8の両側面8b,8bと間隔を空けて対向する一対の第2シール部2b,2bと、を有している。第1シール部2aは、遮水体3の上面に固定されている。第2シール部2bは、第1シール部2aと一体に形成され、第1シール部2aの端部から下方に向けて垂れ下がるように形成されている。これら第1シール部2a及び第2シール部2b,2bは、金属製の補強部材14がインサート成形されたシール本体部分2Aと、このシール本体部分2Aに一体に形成された複数の可撓性弾性部分2B,2Bとを有している(図1(d)参照)。そして、第1シール部2a及び第2シール部2b,2bは、側壁5に対向する面側に複数形成された可撓性弾性部分2B,2Bが側壁5に撓んだ状態で弾性接触させられるようになっている(図1(c)参照)。
【0015】
このような構造のシール部材2は、遮水構造体12の脚部13が取付プレート6にボルト7で固定される際に、図1(d)に示したような変形していない状態の可撓性弾性部分2B,2Bが側壁5に押し付けられることにより、可撓性弾性部分2B,2Bが撓み変形した状態で側壁5に弾性接触し、水(例えば、地下室4のコンクリート製の天井や側壁5から滲み出す石灰を含んだ湧水)がケース8側に流れ込むのを防止する(図1(c)参照)。この際、シール部材2は、第1シール部2a及び第2シール部2b,2bのシール本体部分2Aが金属製の補強部材14によって容易に変形しないような剛性を有しているため、側壁5に押し付けられた際に、シール本体部分2Aが遮水板3に固定された状態の姿勢を保持でき、可撓性弾性部分2B,2Bが側壁5に確実に押し付けられる。その結果、シール部材2の可撓性弾性部分2B,2Bは、凹凸のあるコンクリート製の側壁5に弾性変形した状態で接触し、側壁5を伝って流れ落ちる水がケース8側に流れ込むのを確実に防止できる。
【0016】
また、遮水構造体12の第2シール部2b,2bは、ガス検知部10の地下室4に露出した部分よりも上方に設置されている。その結果、遮水構造体12とガス検知部10との間には、ガスの流れを可能にする空間が確保される。これにより、ガス濃度検知器1は、地下室4内のガス濃度を正確に検知することが可能になる。
【0017】
以上のような本実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造によれば、地下室4の天井から滴下する水とガス濃度検知器1の金属製ケース8との接触を遮水板3で防止でき、地下室4の側壁5を伝って流れ落ちる水がガス濃度検知器1の金属製ケース8に接触するのをシール部材2で防止できるため、水に起因する金属製ケース8の腐食を確実に防止できる。
【0018】
なお、本実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、地下室4内の酸素濃度の測定に使用されるガス濃度検知器1に適用できる他に、酸素以外のガス(例えば、一酸化炭素)の濃度測定に使用されるガス濃度検知器1にも適用できる。
【0019】
また、地下室4は、地下式変電所のマット部に限定されず、酸素不足が懸念される各種地下室、又はガスが溜まり易い各種地下室を含むものである。
【0020】
また、シール部材2は、可撓性弾性部分2Bが一対形成されているが、これに限られず、可撓性弾性部分2Bが少なくとも一つ形成されていればよい。
【0021】
(第1変形例)
図2は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造の第1変形例を示す図である。なお、図2(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図2(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図2に示す本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と共通する部分に同一符号を付し、上記実施例と重複する説明を省略する。
【0022】
本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、遮水構造体12の脚部13の形状及び脚部13をケース8に固定する構成が上記実施例と相違する。すなわち、本変形例において、脚部13は、ケース8の上面8aの幅方向に沿って一対取り付けられている。この脚部13は、ケース8の上面8aに固定されるケース固定部分13aと、このケース固定部分13aから上方に向かって起立する支柱部分13bと、支柱部分13bの上端から折り曲げられるように形成された遮水板固定部分13cと、を有している。そして、脚部13のケース固定部分13aは、支柱部分13bから後ろ方向(側壁5側)に向かって張り出しており、ケース8の周囲に巻き掛けられたベルト状締結帯15によってケース8に着脱可能に締め付け固定されている。脚部13の遮水板固定部分13cは、遮水板3の下面に接着剤又は図示しないねじ等によって固定されている。
【0023】
このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と同様の効果を得ることができる。
【0024】
(第2変形例)
図3は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造の第2変形例を示す図である。なお、図3(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図3(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図3に示す本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例及び第1変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造と共通する部分に同一符号を付し、上記実施例及び第1変形例と重複する説明を省略する。
【0025】
本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、脚部13のケース固定部分13aの下面にマグネット16を固定し、そのマグネット16の磁力でケース固定部分13aが金属製ケース8の上面8aに着脱可能に固定されるようになっている。
【0026】
このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と同様の効果を得ることができる。
【0027】
(第3変形例)
図4は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造の第3変形例を示す図である。なお、図4(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図4(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図4に示す本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と共通する部分に同一符号を付し、上記実施例と重複する説明を省略する。
【0028】
本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、遮水構造体12の脚部13の形状及び脚部13をケース8に固定する構成が上記実施例と相違する。すなわち、本変形例において、脚部13は、ケース8の上面8a側の幅方向に沿って一対取り付けられている。この脚部13は、ケース8の上面8aに固定される支柱部分13bと、支柱部分13bの上端から折り曲げられるように形成された遮水板固定部分13cと、を有している。そして、脚部13の支柱部分13bは、下端面に開口するボルト係合溝17が形成されており、そのボルト係合溝17が取付プレート6と挟持プレート18との隙間のボルト7の軸部に係合され、取付プレート6と挟持プレート18の間にボルト7で着脱可能に挟持固定されている。脚部13の遮水板固定部分13cは、遮水板3の下面に接着剤又は図示しないねじ等によって固定されている。
【0029】
このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と同様の効果を得ることができる。
【0030】
(第4変形例)
図5は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造の第4変形例を示す図である。なお、図5(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図5(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図5に示す本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と共通する部分に同一符号を付し、上記実施例と重複する説明を省略する。
【0031】
本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、遮水板3の形状が上記実施例と相違する。すなわち、本変形例において、遮水板3は、正面側から見た形状が上凸(幅方向の中央部が幅方向の両端部よりも上方に位置する形状)の三角形状であり、遮水板3の形状が平板状である上記実施例と相違する。
【0032】
このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と同様の効果を得ることができる。
【0033】
(第5変形例)
図6は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造の第5変形例を示す図である。なお、図6(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図6(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図6に示す本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例及び第4変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造と共通する部分に同一符号を付し、上記実施例及び第4変形例と重複する説明を省略する。
【0034】
本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、遮水板3の形状が上記実施例及び第4変形例と相違する。すなわち、本変形例において、遮水板3は、正面側から見た形状が上凸(幅方向の中央部が幅方向の両端部よりも上方に位置する形状)の円弧形状である。
【0035】
このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と同様の効果を得ることができる。
【0036】
(第6変形例)
図7は、本発明の実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造の第6変形例を示す図である。なお、図7(a)は、ガス濃度検知器1の防水構造の正面図である。また、図7(b)は、ガス濃度検知器1の防水構造の側面図である。また、図7に示す本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と共通する部分に同一符号を付し、上記実施例と重複する説明を省略する。
【0037】
本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、遮水板3の上面が起毛素材20で覆われている。このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、天井から落下する水滴が遮水板3で跳ね飛ばされるのを防止し、水がガス濃度検知器1の周囲に広範囲に飛び散るのを防止できる。この起毛素材20は、遮水板3の上面に面ファスナー等で着脱可能に固定される。なお、起毛素材20は、衣服に使用される起毛素材に限定されず、下地の表面側が多数の起立する繊維(針状、ループ状等の繊維)で覆われたもの(例えば、人工芝状のもの)も含まれる。
【0038】
このような本変形例に係るガス濃度検知器1の防水構造は、上記実施例に係るガス濃度検知器1の防水構造と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0039】
1……ガス濃度検知器、2……シール部材、2a……第1シール部、2b……第2シール部、3……遮水板、4……地下室、5……側壁、8……ケース、8a……上面、10……ガス検知部、11……ガス濃度検知センサ、12……遮水構造体、13……脚部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8