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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-19
(45)【発行日】2023-06-27
(54)【発明の名称】点滅器及び照明監視システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/16 20200101AFI20230620BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20230620BHJP
【FI】
H05B47/16
H05B47/19
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019081191
(22)【出願日】2019-04-22
(65)【公開番号】P2020177866
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000000192
【氏名又は名称】岩崎電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100160967
【弁理士】
【氏名又は名称】▲濱▼口 岳久
(72)【発明者】
【氏名】杉尾 匠史郎
(72)【発明者】
【氏名】豊福 悟
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-153396(JP,A)
【文献】特開2016-177952(JP,A)
【文献】特開2012-094273(JP,A)
【文献】特開2007-025962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電源と照明器具の間に接続される点滅器であって、
前記入力電源から前記照明器具への給電線を開閉するスイッチ回路と、
前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電気量を取得する入力検出回路と、
絶対時刻を示す情報を無線受信により取得する時刻情報受信回路と、
設定時刻を記憶したメモリ、
前記時刻情報受信回路によって取得された絶対時刻が前記設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部、並びに
前記点滅器の識別子、前記指定タイミングにおける前記入力電気量に基づく情報及び前記指定タイミングにおける前記絶対時刻を含む検出データを生成するデータ生成部
を含む制御回路と、
前記検出データを所定のサーバに無線送信するデータ送信回路と、
前記スイッチ回路よりも前記入力電源側に接続され、前記入力電源から制御電源を生成し、該制御電源を少なくとも前記時刻情報受信回路、前記制御回路及び前記データ送信回路に供給する制御電源生成回路と
を備える点滅器。
【請求項2】
入力電源と照明器具の間に接続される点滅器であって、
前記入力電源から前記照明器具への給電線を開閉するスイッチ回路と、
前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電気量を取得する入力検出回路と、
絶対時刻を示す情報を無線受信により取得する時刻情報受信回路と、
設定時刻を記憶したメモリ、
内部時刻を計時する内部時計、
前記時刻情報受信回路によって取得された絶対時刻によって前記内部時刻を補正する内部時計補正部、
前記内部時刻が前記設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部、並びに
前記点滅器の識別子、前記指定タイミングにおける前記入力電気量に基づく情報及び前記指定タイミングにおける前記内部時刻を含む検出データを生成するデータ生成部
を含む制御回路と、
前記検出データを所定のサーバに無線送信するデータ送信回路と、
前記スイッチ回路よりも前記入力電源側に接続され、前記入力電源から制御電源を生成し、該制御電源を少なくとも前記時刻情報受信回路、前記制御回路及び前記データ送信回路に供給する制御電源生成回路と
を備える点滅器。
【請求項3】
入力電源と照明器具の間に接続される点滅器であって、
前記入力電源から前記照明器具への給電線を開閉するスイッチ回路と、
前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電気量を取得する入力検出回路と、
絶対時刻を示す情報を無線受信により取得する時刻情報受信回路と、
タイマによって計時される所定の周期に基づくタイミングの到来を指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部、並びに
前記点滅器の識別子、前記指定タイミングにおける前記入力電気量に基づく情報及び前記指定タイミングにおける前記絶対時刻を含む検出データを生成するデータ生成部
を含む制御回路と、
前記検出データを所定のサーバに無線送信するデータ送信回路と、
前記スイッチ回路よりも前記入力電源側に接続され、前記入力電源から制御電源を生成し、該制御電源を少なくとも前記時刻情報受信回路、前記制御回路及び前記データ送信回路に供給する制御電源生成回路と
を備える点滅器。
【請求項4】
前記入力検出回路が、前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電流値を取得する電流検出回路又は前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電力値を取得する電力検出回路を備え、
前記入力電気量に基づく情報が、前記入力電流値又は前記入力電力値である、請求項1から3のいずれか一項に記載の点滅器。
【請求項5】
前記入力検出回路が、前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電流値を取得する電流検出回路又は前記入力電源から前記スイッチ回路への入力電力値を取得する電力検出回路を備え、
前記制御回路が、前記入力電流値又は前記入力電力値の異常の有無を判別する状態判定部をさらに含み、前記入力電気量に基づく情報が前記判別の結果である、請求項1から3のいずれか一項に記載の点滅器。
【請求項6】
前記時刻情報受信回路は全地球測位システムに対応した受信モジュールを備え、前記全地球測位システムによる衛星電波に基づいて前記絶対時刻を決定するように構成された、請求項1から5のいずれか一項に記載の点滅器。
【請求項7】
前記全地球測位システムはGPSである、請求項6に記載の点滅器。
【請求項8】
前記点滅器の周辺の環境照度を検知する照度検知回路をさらに備え、
前記スイッチ回路は、前記環境照度が所定値未満の場合に前記給電線を導通させ、前記環境照度が所定値以上の場合に前記給電線を遮断するように構成された、請求項1から7のいずれか一項に記載の点滅器。
【請求項9】
底板及びカバーをさらに備え、
前記底板及びカバーで画定される内部空間が第1の空間、第2の空間及び第3の空間からなり、
前記第1の空間は前記カバーの一方の側部及び前記底板で画定され、前記第2の空間は前記カバーの他方の側部及び前記底板で画定され、前記第3の空間は前記カバーの少なくとも頂部によって画定され、少なくとも前記カバーの一方の側部は光を透過するように構成され、
前記照度検知回路が前記第1の空間に収容され、前記スイッチ回路が前記第2の空間に収容され、前記時刻情報受信回路が前記第3の空間に収容され、前記制御回路が前記第2の空間又は前記第3の空間に収容され、前記データ送信回路が前記第2の空間又は前記第3の空間に収容され、前記制御電源生成回路及び前記入力検出回路は前記第2の空間又は前記第3の空間において前記時刻情報受信回路及び前記データ送信回路よりも下方に配置された、請求項8に記載の点滅器。
【請求項10】
前記スイッチ回路が実装された回路基板が前記底板に立設され、前記回路基板によって前記第1の空間と前記第2の空間とが実質的に仕切られた、請求項9に記載の点滅器。
【請求項11】
前記回路基板の上端部を通り前記底板に平行な平面と前記カバーの上底面との間に前記第3の空間が画定された、請求項10に記載の点滅器。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の点滅器と、前記サーバとを備える照明監視システムであって、
前記サーバが、前記検出データを受信する通信部、前記検出データに基づいて前記照明器具又は前記点滅器の異常の有無を判別する処理部、及び前記判別の結果を報知する出力部を含む、照明監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点滅器及びそれを用いた照明監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
街路灯などの照明器具の動作状態を無線通信を利用して管理する構成が提案されている。例えば、特許文献1に開示される街路灯異常通知システムでは、街路灯の点灯異常を検出するセンサが各街路灯内の自動点滅器に付加され、各街路灯に無線機が設置される。街路灯に点灯異常が発生すると、無線機は街路灯識別コードを含む異常通知を発信し、システムにおける無線機がこの異常通知を受信する。この異常通知は、通信ネットワークを介して街路灯管理センタに通知される。しかし、このような構成によると、街路灯の前段に点滅器が接続された場合であって昼間などに点滅器が電源遮断状態となった場合には、センサ及び無線機の機能も停止し、上記の点灯異常の検出及び無線送信は実行されない。したがって、上記のようなシステムを点滅器と併用することはできない。
【0003】
これに対して、点滅器の前段に異常検出手段及び通信手段が配置された構成が提案されている。例えば、特許文献2には、外灯の自動点滅器に設置された外灯点灯確認機器が開示される。この外灯点灯確認機器は太陽光検出手段、外灯光検出手段、識別記号記憶手段及び通信手段を有し、通信手段は通信回線を介して管理サーバと通信する。太陽光検出手段によって検出される太陽光の有無、外灯光検出手段によって検出される外灯光の有無及びサンプリング時刻の組合せによって外灯の正常/異常が判定され、この判定結果が通信手段によって管理サーバに通信される。また、特許文献3に開示される照明灯監視システムでは、配電線に接続された複数の照明灯がタイマリレーにより点灯制御される。照明灯監視装置が、電流変成器によって配電線に流れる負荷電流を検出するとともに、配電線に印加されている電源電圧を検出する。検出された負荷電流及び電源電圧から算出される有効電力の変化量から各照明灯の点灯又は不点灯が判定され、この判定結果が不点情報として記憶される。この記憶された不点情報は、適当なタイミングで無線機から出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-283760号公報
【文献】特許第4766927号公報
【文献】特開平9-153396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2及び3の構成によると、点滅器によって電源が遮断される昼間においても照明器具の動作状態の検出及び検出結果の送信は可能であるものの、システムに対して高精度に検出結果の送信を同期させることが課題となる。例えば、点滅器内の内部時計が利用され、内部時計によって決定される所定時刻に検出結果を送信が送信される構成が採用される場合、内部時計の精度が保証されずに不正確な時刻に検出結果が送信されてしまう。あるいは、サーバ側からの要求信号を受信及び処理する手段が点滅器に設けられる場合、通信のための校正が複雑化してしまう。また、検出結果が点滅器からサーバに周期的に送信される構成が採用される場合には、サーバ側で受信データの時刻が特定される必要があり、サーバ側での計算負荷が増大してしまう。したがって、点灯状態などの動作状態の検出結果を点滅器からサーバに送信するシステムにおいて、点滅器とサーバの間で高精度な同期を得るための簡素な構成が望まれる。
【0006】
そこで、本発明は、動作状態の検出結果の送信に関してサーバとの高精度な同期を簡素な構成で可能とする点滅器及びそれを用いた照明監視システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様による点滅器は、入力電源から照明器具への給電線を開閉するスイッチ回路と、入力電源からスイッチ回路への入力電気量を取得する入力検出回路と、絶対時刻を示す情報を無線受信により取得する時刻情報受信回路と、設定時刻を記憶したメモリ、時刻情報受信回路によって取得された絶対時刻が設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部、並びに点滅器の識別子、指定タイミングにおける入力電気量に基づく情報及び指定タイミングにおける絶対時刻を含む検出データを生成するデータ生成部を含む制御回路と、検出データを所定のサーバに無線送信するデータ送信回路と、スイッチ回路よりも入力電源側に接続され、入力電源から制御電源を生成し、制御電源を少なくとも時刻情報受信回路、制御回路及びデータ送信回路に供給する制御電源生成回路とを備える。
【0008】
上記第1の態様の構成によると、時刻情報受信回路が絶対時刻を取得し、制御回路が絶対時刻に基づいて指定タイミングの到来を決定するとともに、指定タイミングにおける入力電気量に基づく情報、絶対時刻などを含む検出データを生成する。そして、データ送信回路がその検出データをサーバに無線送信する。このように、通信構成としては時刻情報受信回路及び送信専用のデータ送信回路しか要さず、動作状態に関する検出結果の送信に関してサーバとの高精度な同期を簡素な構成で可能とする点滅器が実現される。特に、制御回路が計時機能を有する必要がなく、低コストな点滅器が実現される。
【0009】
本発明の第2の態様による点滅器は、入力電源から照明器具への給電線を開閉するスイッチ回路と、入力電源からスイッチ回路への入力電気量を取得する入力検出回路と、絶対時刻を示す情報を無線受信により取得する時刻情報受信回路と、設定時刻を記憶したメモリ、内部時刻を計時する内部時計、時刻情報受信回路によって取得された絶対時刻によって内部時刻を補正する内部時計補正部、内部時刻が設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部、並びに点滅器の識別子、指定タイミングにおける入力電気量に基づく情報及び指定タイミングにおける内部時刻を含む検出データを生成するデータ生成部を含む制御回路と、検出データを所定のサーバに無線送信するデータ送信回路と、スイッチ回路よりも入力電源側に接続され、入力電源から制御電源を生成し、制御電源を少なくとも時刻情報受信回路、制御回路及びデータ送信回路に供給する制御電源生成回路とを備える。
【0010】
上記第2の態様の構成によると、時刻情報受信回路が絶対時刻を取得し、制御回路がその絶対時刻によって内部時刻を補正する。制御回路は、内部時刻が設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定し、指定タイミングにおける入力電気量に基づく情報、指定タイミングにおける内部時刻などを含む検出データを生成する。そして、データ送信回路が、その検出データをサーバに無線送信する。このように、通信構成としては時刻情報受信回路及び送信専用のデータ送信回路しか要さず、動作状態に関する検出結果の送信に関してサーバとの高精度な同期を簡素な構成で可能とする点滅器が実現される。また、比較的低い頻度でかつ任意の時刻での時刻情報の受信しか必要とならないため、電波環境が比較的悪く、電波受信の機会が少ない場所に設置された点滅器に対して有用な構成となり得る。
【0011】
本発明の第3の態様による点滅器は、入力電源から照明器具への給電線を開閉するスイッチ回路と、入力電源からスイッチ回路への入力電気量を取得する入力検出回路と、絶対時刻を示す情報を無線受信により取得する時刻情報受信回路と、タイマによって計時される所定の周期に基づくタイミングの到来を指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部、並びに点滅器の識別子、指定タイミングにおける入力電気量に基づく情報及び指定タイミングにおける絶対時刻を含む検出データを生成するデータ生成部を含む制御回路と、検出データを所定のサーバに無線送信するデータ送信回路と、スイッチ回路よりも入力電源側に接続され、入力電源から制御電源を生成し、制御電源を少なくとも時刻情報受信回路、制御回路及びデータ送信回路に供給する制御電源生成回路とを備える。
【0012】
上記第3の態様の構成によると、制御回路は、タイマによって計時される所定の周期に基づくタイミングの到来を指定タイミングの到来として決定する。時刻情報受信回路が絶対時刻を取得し、制御回路は指定タイミングにおける入力電気量に基づく情報、指定タイミングにおける絶対時刻などを含む検出データを生成する。そして、データ送信回路が、その検出データをサーバに無線送信する。このように、通信構成としては時刻情報受信回路及び送信専用のデータ送信回路しか要さず、動作状態に関する検出結果の送信に関してサーバとの高精度な同期を簡素な構成で可能とする点滅器が実現される。また、複数の点滅器が配備される場合でも、複数の検出データの各々が正確な時刻情報を含みつつも、それらの送信時刻が不定であることによって時間ダイバシティが得られ、検出データの送信に起因する通信トラフィックの輻輳が軽減され得る。
【0013】
上記第1から第3の態様の点滅器において、入力検出回路が、入力電源からスイッチ回路への入力電流値を取得する電流検出回路又は入力電源からスイッチ回路への入力電力値を取得する電力検出回路を備え、入力電気量に基づく情報は入力電流値又は入力電力値であることが好ましい。これにより、検出時点での絶対時刻及び入力電流値又は入力電力値が検出データに含まれるので、高精度なデータ処理が可能となる。
【0014】
上記第1から第3の態様の点滅器において、入力検出回路が、入力電源からスイッチ回路への入力電流値を取得する電流検出回路又は入力電源からスイッチ回路への入力電力値を取得する電力検出回路を備え、制御回路が、入力電流値又は入力電力値の異常の有無を判別する状態判定部をさらに含み、入力電気量に基づく情報はその判別の結果であってもよい。これにより、制御回路における処理負荷は増加するものの、検出データを少ないデータ量で構成することができ、通信トラフィックが軽減されるとともにサーバにおける処理負荷が軽減される。
【0015】
また、時刻情報受信回路は全地球測位システムに対応した受信モジュールを備え、全地球測位システムによる衛星電波に基づいて絶対時刻を決定するように構成されることが好ましい。これにより、点滅器の汎用性が得られる。さらに、全地球測位システムはGPSであることが好ましい。これにより、点滅器の更なる汎用性が得られる。
【0016】
さらに、点滅器の周辺の環境照度を検知する照度検知回路が設けられ、スイッチ回路は、環境照度が所定値未満の場合に給電線を導通させ、環境照度が所定値以上の場合に給電線を遮断するように構成される。これにより、自動点滅器が構成される。ここで、照度検知回路及びスイッチ回路による動作と、入力検出回路、時刻情報受信回路、制御回路、データ送信回路及び制御電源生成回路による動作とは相互に干渉しない。したがって、両動作の独立した設計が可能となり、両構成の設計の自由度が得られる。
【0017】
上記第1又は第2の態様の点滅器は、底板及びカバーをさらに備え、底板及びカバーで画定される内部空間が第1の空間、第2の空間及び第3の空間からなり、第1の空間はカバーの一方の側部及び底板で画定され、第2の空間はカバーの他方の側部及び底板で画定され、第3の空間はカバーの少なくとも頂部によって画定され、少なくともカバーの一方の側部は光を透過するように構成され、照度検知回路が第1の空間に収容され、スイッチ回路が第2の空間に収容され、入力検出回路が第2又は第3の空間に収容され、時刻情報受信回路が第3の空間に収容され、制御回路が第2の空間又は第3の空間に収容され、データ送信回路が第2の空間又は第3の空間に収容され、制御電源生成回路及び入力検出回路が第2の空間又は第3の空間において時刻情報受信回路及びデータ送信回路よりも下方に配置されることが好ましい。
【0018】
上記構成により、照度検知回路及びスイッチ回路だけを有するような一般的な自動点滅器と同様の筐体を用いて本発明の点滅器を構成することができる。すなわち、既存の自動点滅器と同様の筐体に対して、入力検出回路、時刻情報受信回路、制御回路、データ送信回路及び制御電源生成回路を効率的に収容することが可能となる。また、入力検出回路、時刻情報受信回路、制御回路、データ送信回路及び制御電源生成回路が照度検知回路及びスイッチ回路と同一の筐体に収容されても、上記の一般的な自動点滅器と実質的に同様の点滅動作が得られる。したがって、既存の自動点滅器との代替性又は互換性を確保した自動点滅器が実現され、自動点滅器が導入容易となる。
【0019】
ここで、スイッチ回路が実装された回路基板が底板に立設され、回路基板によって第1の空間と第2の空間とが実質的に仕切られることが好ましい。これにより、第2の空間に対する第1の空間の独立性が確保され、第2の空間における部材の配置の変更が照度検出に影響せず、第2の空間における部品配置設計の自由度が得られる。さらに、回路基板の上端部を通り底板に平行な平面とカバーの上底面との間に第3の空間が画定されることが好ましい。これにより、扁平形状の第3の空間が効率的に配置される。
【0020】
本発明の照明監視システムは、上記いずれかの点滅器と、サーバとを備え、サーバは、検出データを受信する通信部、検出データに基づいて照明器具又は点滅器の異常の有無を判別する処理部、及び判別の結果を出力する出力部を含む。これにより、上記効果を奏する照明監視システムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1の実施形態による自動点滅器及びそれを用いた照明監視システムを示すブロック図である。
図2】第2の実施形態による自動点滅器及びそれを用いた照明監視システムを示すブロック図である。
図3】第3の実施形態による自動点滅器及びそれを用いた照明監視システムを示すブロック図である。
図4】第4の実施形態による自動点滅器及びそれを用いた照明監視システムを示すブロック図である。
図5】各実施形態による自動点滅器の構造例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1の実施形態>
図1に、本発明の第1の実施形態による自動点滅器2及びそれを用いた照明監視システム1のブロック図を示す。照明監視システム1は、自動点滅器2、照明器具3及びサーバ4を含む。照明器具3は入力電源AC(例えば、商用電源などの交流電源)から給電線L上を介して給電され、給電線L上に自動点滅器2が挿入接続される。自動点滅器2は、インターネットなどの通信ネットワークNを介してサーバ4に無線接続される。なお、図1では、1つの自動点滅器2に対して1つの照明器具3が接続されるが、1つの自動点滅器2に対して複数の照明器具3が並列接続又は直列接続されてもよい。
【0023】
自動点滅器2は、照度検知回路21、スイッチ回路22、制御電源生成回路23、入力検出回路24、時刻情報受信回路25、制御回路26及びデータ送信回路27を含む。自動点滅器2において、照度検知回路21及びスイッチ回路22による動作と、制御電源生成回路23、入力検出回路24、時刻情報受信回路25、制御回路26及びデータ送信回路27による動作とは独立して実行される。ただし、これらの回路は、詳細を後述するように1つの筐体に含まれる1つのユニットとして構成されることが好ましい。
【0024】
照度検知回路21は、不図示の照度センサ及びセンサ出力回路を含む。照度センサは、自動点滅器2の周辺の環境照度を検知し、検知する照度に応じた照度値を出力する。照度値が所定値未満の場合には、センサ出力回路は明状態を示す明信号(例えば、ハイレベル信号)をスイッチ回路22に出力し、照度値が所定値以上の場合には、センサ出力回路は暗状態を示す暗信号(例えば、ローレベル信号)をスイッチ回路22に出力する。なお、センサ出力回路は、スイッチ回路22に含まれてもよい。
【0025】
スイッチ回路22は、駆動回路221及びリレースイッチ222を備える。駆動回路221は、出力回路212から明信号を受信すると開制御信号をリレースイッチ222に供給し、出力回路212から暗信号を受信すると閉制御信号をリレースイッチ222に供給する。リレースイッチ222は、開制御信号を受けるとオフして照明器具3への給電を遮断し、閉制御信号を受けるとオンして照明器具3への給電を可能とする。
【0026】
なお、本実施形態では、照度検知回路21及び駆動回路221は、リレースイッチ222の前段から給電される共通又は別個の不図示の動作電源生成回路(AC/DCコンバータ)を有し、この動作電源生成回路によって生成される動作電源によって動作するものとする。ただし、この動作電源は、後述の制御電源生成回路23から取得されてもよい。
【0027】
制御電源生成回路23は、AC/DCコンバータである。制御電源生成回路23は、給電線Lから入力電源ACの交流電圧を直流の定電圧(例えば、3.3~20Vなどの低電圧)に変換する。この直流定電圧は、時刻情報受信回路25、制御回路26及びデータ送信回路27に制御電源として供給される。また、後述する入力検出回路24の構成によっては、この制御電源は入力検出回路24にも供給される。制御電源生成回路23は、スイッチ回路22に対して入力電源AC側に接続されるので、スイッチ回路22の開閉動作にかかわらず(入力電源AC自体が遮断されない限り)常時動作可能である。
【0028】
入力検出回路24は、電流検出回路241及び電力検出回路242を含む。
電流検出回路241は、それぞれ不図示の電流センサ、整流平滑回路、アナログ/デジタル(A/D)変換器などを含む。電流センサによって給電線Lに流れる電流に応じた検出電圧が生成され、この検出電圧が整流平滑回路によって全波整流及び平滑化(すなわち、直流化)され、アナログ電流検出値が生成される。アナログ電流検出値がA/D変換器によってデジタル電流検出値に変換され、このデジタル電流検出値が入力電流値として、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)方式、I2C(Inter-Integrated Circuit)方式などの信号によって制御回路26に出力される。これにより、電流検出回路241は、入力電源ACからスイッチ回路22及び照明器具3(実質的には照明器具3)に供給される入力電流値を取得する。なお、電流検出回路241に含まれるA/D変換器は、制御回路26(例えば、後述のCPU260)に含まれてもよい。この場合、制御電源生成回路23から電流検出回路241への制御電源の供給は不要となる。
【0029】
電力検出回路242は、それぞれ不図示の電圧検出抵抗、整流平滑回路、乗算器、A/D変換器などを含む。電圧検出抵抗は給電線L間に接続された抵抗分圧回路である。抵抗分圧回路によって入力電源ACの入力電圧に応じた検出電圧が生成され、この検出電圧が整流平滑回路によって全波整流及び平滑化(すなわち、直流化)され、アナログ電圧検出値が生成される。このアナログ電圧検出値と、電流検出回路241によって取得されたアナログ電圧検出値とが乗算器によって乗算され、アナログ電力検出値が生成される。アナログ電力検出値がA/D変換器によってデジタル電力検出値に変換される。なお、電力演算のための乗算は、A/D変換後のデジタル電流検出値及びデジタル電圧検出値を用いて行われてもよい。いずれの場合においても、このデジタル電力検出値が入力電力値として、例えば、UART方式、I2C方式などの信号によって制御回路26に出力される。これにより、電力検出回路242は、入力電源ACからスイッチ回路22及び照明器具3(実質的には照明器具3)に供給される入力電力値を取得する。なお、乗算器及びA/D変換器の機能は、後述する制御回路26(例えば、後述のCPU260)に含まれてもよい。この場合、電力検出回路242は単なる電圧検出回路として機能し、制御電源生成回路23から電力検出回路242への制御電源の供給は不要となる。
【0030】
時刻情報受信回路25は、絶対時刻、すなわち、正確な現時刻を取得する。時刻情報受信回路25は、本実施形態ではGPS(Global Positioning System)モジュールである(以下、「GPSモジュール25」ともいう)。GPSモジュール25は、それぞれ不図示の受信アンテナ及び受信ICを含む。現時刻である絶対時刻を示す時刻情報を含むアナログ信号が受信アンテナによって受信され、受信アナログ信号が受信ICによって増幅されるとともにデジタル信号(すなわち、時刻コード)に変換又は復調され、この時刻コードが制御回路26に出力される。
【0031】
なお、本実施形態では時刻情報受信回路25としてGPS電波を受信するGPSモジュールが用いられるが、日本国内での使用が前提であれば、時刻情報受信回路25として標準電波(情報通信研究機構が管理する日本の標準時の電波)を受信する受信モジュールが用いられてもよい。あるいは、時刻情報受信回路25として、GLONASS、Galileo、BDSなどの他の全地球測位システム(GNSS(Global Navigation Satellite System))に対応した受信モジュールが用いられてもよい。時刻情報受信回路25が全地球測位システム(GNSS)に対応した受信モジュールを備え、全地球測位システムによる衛星電波に基づいて絶対時刻を決定するように構成されることにより、自動点滅器2の汎用性が得られる。特に、全地球測位システムがGPSであれば、自動点滅器2の更なる汎用性が得られる。
【0032】
制御回路26は、マイクロコンピュータ及びその周辺回路からなり、CPU260及びメモリ263を含む。CPU260はタイミング決定部261及びデータ生成部262を含み、タイミング決定部261、データ生成部262及びメモリ263はバスを介して相互にデータ、信号などの交換が可能となるように接続されている。CPU260は、本開示で明記する機能以外にも一般的なプロセッサとしての機能を果たし得るものであり、言い換えると、タイミング決定部261及びデータ生成部262以外の制御回路26の機能もCPU260の機能に含まれる。メモリ263は、プログラムなどを記憶するROM、データなどを一時的に記憶するRAMなどの記憶デバイスを含む。メモリ263のROMは、自動点滅器2の識別子、入力電流値又は入力電力値を取得すべき設定時刻などを記憶しているものとする。
【0033】
タイミング決定部261は、入力電流値又は入力電力値を取得すべき指定タイミングの到来を決定する。タイミング決定部261は、時刻情報受信回路25によって取得された絶対時刻が上記設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定する。なお、設定時刻は、数分毎、数時間毎、不定期の定刻など、任意に設定され得るが、少なくとも夜間の時刻(すなわち、照明器具3が点灯状態となっているべき時刻)及び昼間の時刻(すなわち、照明器具3が消灯状態となっているべき時刻)を含むことが望ましい。
【0034】
データ生成部262は、タイミング決定部261によって指定タイミングの到来が決定されると、メモリ263に記憶された自動点滅器2の識別子、電流検出回路241によって取得された入力電流値及び指定タイミングの時刻を含む検出データを生成する。あるいは、電流検出回路241によって取得された入力電流値に代えて、又は電流検出回路241によって取得された入力電流値とともに、電力検出回路242によって取得された入力電力値が、検出データに含まれてもよい。検出データは、後述のデータ送信回路27によって採用される通信方式に準拠したフレームで表現されたデータである。なお、指定タイミングにおいては、GPSモジュール25によって取得された絶対時刻とメモリ263に記憶された設定時刻とは等しいため、指定タイミングの時刻は絶対時刻であってもよいし、設定時刻であってもよい。
【0035】
データ送信回路27は、検出データ(識別子、入力電流値又は入力電力値、及び絶対時刻)を通信ネットワークNを介してサーバ4に無線送信する送信専用の送信モジュールである(以下、「送信モジュール27」ともいう)。送信モジュール27は、不図示の送信アンテナ及び送信ICを含む。データ生成部262によって生成された検出データが送信ICによってバッファリング、変調などされ、送信アンテナからその変調信号が放射される。無線送信の方式は、LPWA(Low Power, Wide Area)又はLPWAN(Low-Power Wide-Area Network)などの省電力無線、例えば、Sigfox、ELTRES、NB-IoT、Cat.M1などである。なお、検出データは検出データの生成毎に逐次送信されてもよいし、所定時間分の検出データ又は所定量の検出データがまとめて(バッファリングされて)送信されてもよい。
【0036】
照明器具3は、例えば、街路灯、屋外灯などであり、点灯装置31及び光源32を備える。点灯装置31は、給電線Lから供給される交流電圧から光源32に適した出力電流を生成し、その出力電流を光源32に供給する。例えば、光源32がLEDである場合には出力電流は直流電流であり、光源32が放電灯である場合には出力電流は低周波又は高周波の交流電流である。
【0037】
サーバ4は、本実施形態ではクラウドサーバであり、通信部41、処理部42、出力部43及び記憶部44を備える。通信部41、処理部42、出力部43及び記憶部44はバスを介して相互にプログラム、データ、信号などの交換が可能となるように接続されている。通信部41は、送受信機であり、自動点滅器2(送信モジュール27)から通信ネットワークNを介して検出データを受信する。
【0038】
処理部42は、プロセッサなどであり、その機能の一部として、検出データに基づいて異常の有無を判別する。この異常には、照明器具3の異常だけでなく、自動点滅器2の異常、すなわち、照度検知回路21の検知異常、スイッチ回路22の動作異常なども含まれ得る。例えば、1台の照明器具3が自動点滅器2に接続される場合には、処理部42は入力電流値(又は入力電力値)の有無に基づいて照明器具3(又は自動点滅器2)の異常の有無を判別する。具体的には、照明器具3が点灯状態となっているべき夜間の時刻(例えば、午後9時)においては、処理部42は、入力電流値(又は入力電力値)の有/無に対して異常の無/有を判別する。また、照明器具3が消灯状態となっているべき昼間の時刻(例えば、午前9時)においては、処理部42は、入力電流値(又は入力電力値)の有/無に対して異常の有/無を判別する。以下、入力電流値に関して説明するが、入力電力値についても同様である。
【0039】
また、複数台の照明器具3が自動点滅器2に並列接続される場合には、処理部42は入力電流値のレベルに基づいて照明器具3(又は自動点滅器2)の異常の有無を判別する。例えば、照明器具3が点灯状態となっているべき夜間の時刻(例えば、午後9時)においては、処理部42は、入力電流値の所定レベル以上/所定レベル未満に対して異常の無/有を判別する。また、照明器具3が消灯状態となっているべき昼間の時刻(例えば、午前9時)においては、処理部42は、入力電流値の所定レベル以上/所定レベル未満に対して異常の有/無を判別する。
【0040】
さらに、照明器具3の異常が判別される場合に、さらに正常又は異常の台数が判別され得る。例えば、3台の照明器具3が自動点滅器2に並列接続された場合を想定する。夜間の時刻に、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の2/3付近であれば1台異常(2台正常)が判別され、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の1/3付近であれば2台異常(1台正常)が判別される。また、入力電流値が0付近であれば3台異常又は自動点滅器2の異常が判別される。一方、昼間の時刻に、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の1/3付近であれば1台異常(2台正常)が判別され、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の2/3付近であれば2台異常(1台正常)が判別される。また、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値付近であれば3台異常又は自動点滅器2の異常が判別される。自動点滅器2に接続される照明器具3の台数は、記憶部44に予め記憶されているものとする。
【0041】
出力部43は、処理部42による異常の有無の判別についての判別情報をユーザに出力(報知又は通知)する。なお、判別情報には、判別結果だけでなく、検出データに含まれる情報(識別子、入力電流値又は入力電力値、絶対時刻)が含まれてもよい。例えば、サーバ4が管理センタなどに設置される場合には、出力部43は表示画面を有する表示装置である。あるいは、出力部43は、通信部41を介して上記判別情報をユーザの携帯端末に配信してもよい。
【0042】
記憶部44は、検出データの履歴を記憶する大容量記憶装置、データベースなどである。特に、照明監視システム1に多数の自動点滅器2が配備される場合、それぞれの自動点滅器2からの検出データはビッグデータとなり、処理部42はこのビッグデータを解析するように動作し得る。
【0043】
以上のように、本実施形態の自動点滅器2は、入力電源ACから照明器具3への給電線Lを開閉するスイッチ回路22と、入力電源ACからスイッチ回路22への入力電流値又は入力電力値(入力電気量)を取得する入力検出回路24と、絶対時刻を示す情報を無線受信により取得するGPSモジュール25(時刻情報受信回路)と、設定時刻を記憶したメモリ263、時刻情報受信回路25によって取得された絶対時刻が設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部261並びに自動点滅器2の識別子、指定タイミングにおける入力電流値又は入力電力値(入力電気量に基づく情報)及び指定タイミングにおける絶対時刻を含む検出データを生成するデータ生成部262を含む制御回路26と、検出データをサーバ4に無線送信する送信モジュール27(データ送信回路)と、スイッチ回路22よりも入力電源AC側に接続され、入力電源ACから制御電源を生成し、制御電源を少なくともGPSモジュール25、制御回路26及び送信モジュール27に供給する制御電源生成回路23とを備える。また、照明監視システム1は、自動点滅器2と、サーバ4とを備え、サーバ4は、検出データを受信する通信部41、検出データに基づいて照明器具3又は自動点滅器2の異常の有無を判別する処理部42及び判別の結果を出力する出力部43を含む。
【0044】
このように、GPSモジュール25が絶対時刻を取得し、制御回路26が絶対時刻に基づいて指定タイミングの到来を決定するとともに、指定タイミングにおける入力電気量、絶対時刻などを含む検出データを生成する。そして、送信モジュール27が、その検出データをサーバ4に無線送信する。すなわち、通信構成としてはGPSモジュール25及び送信専用の送信モジュール27しか要さず、点灯状態などの動作状態の検出結果の送信に関してサーバ4との高精度な同期を簡素な構成で可能とする自動点滅器2及び照明監視システム1が実現される。特に本実施形態では、制御回路26が計時機能を有する必要がなく、低コストな自動点滅器2が実現される。
【0045】
また、入力検出回路24が、入力電源ACからスイッチ回路22への入力電流値又は入力電力値を取得する電流検出回路241又は電力検出回路242を備え、入力電気量に基づく情報は入力電流値又は入力電力値である。これにより、検出時点での絶対時刻及び入力電流値又は入力電力値が検出データに含まれるので、高精度なデータ処理が可能となる。
【0046】
また、自動点滅器2は、その周辺の環境照度を検知する照度検知回路21を備え、スイッチ回路22は、環境照度が所定値未満の場合に給電線Lを導通させ、環境照度が所定値以上の場合に給電線Lを遮断するように構成される。これにより、自動点滅器が実現される。ここで、照度検知回路21及びスイッチ回路22による点滅動作と、制御電源生成回路23、入力検出回路24、GPSモジュール25、制御回路26及び送信モジュール27による監視動作とは相互に干渉しない。したがって、両動作の独立した設計が可能となり、両構成の設計の自由度が得られる。
【0047】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、GPSモジュール25によって取得される絶対時刻が指定タイミングの到来の決定に直接使用される構成を示した。一方、本実施形態では、GPSモジュール25によって取得される絶対時刻が制御回路26の内部時計の補正に使用される構成を示す。
【0048】
図2に、本実施形態による自動点滅器2及びそれを用いた照明監視システム1のブロック図を示す。なお、第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。本実施形態と第1の実施形態とは、自動点滅器2の制御回路26の構成が異なる。
【0049】
本実施形態では、制御回路26のCPU260は、内部時計264、及び内部時計補正部265を有する。内部時計264は、RTC(Real Time Clock)などの時計機能であればよく、内部時刻を計時する。内部時計264は、制御回路26内にあればCPU260の外部にあってもよい。内部時計補正部265は、GPSモジュール25によって受信された絶対時刻によって内部時計264の内部時刻を補正する。タイミング決定部261は、メモリ263に記憶された設定時刻に内部時刻が一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定する。
【0050】
データ生成部262は、タイミング決定部261によって指定タイミングの到来が決定されると、自動点滅器2の識別子、電流検出回路241によって取得された入力電流値及び内部時刻を含む検出データを生成する。あるいは、電流検出回路241によって取得された入力電流値に代えて、又は電流検出回路241によって取得された入力電流値とともに、電力検出回路242によって取得された入力電力値が、検出データに含まれてもよい。送信モジュール27は、データ生成部262によって生成された検出データ(識別子、入力電流値又は入力電力値、及び内部時刻)を通信ネットワークNを介してサーバ4に無線送信する。
【0051】
内部時計264の内部時刻が通常の精度を有する場合、GPSモジュール25による絶対時刻の取得(GPS信号の受信)及び内部時計補正部265による内部時刻の修正の時刻修正動作の頻度は、数日毎、数週間毎、数か月毎などであればよい。すなわち、時刻修正動作の頻度は、検出データの送信頻度よりも大幅に低くてもよい。言い換えると、GPS信号受信の失敗が自動点滅器2又は照明監視システム1の動作に与える影響は、非常に小さい。
【0052】
以上のように、本実施形態の自動点滅器2は、第1の実施形態と同様のスイッチ回路22、制御電源生成回路23、入力検出回路24、GPSモジュール25(時刻情報受信回路)及び送信モジュール27(データ送信回路)に加えて、設定時刻を記憶したメモリ263、内部時刻を計時する内部時計264、GPSモジュール25によって取得された絶対時刻によって内部時刻を補正する内部時計補正部265、内部時刻が設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部261並びに自動点滅器2の識別子、指定タイミングにおける入力電流値又は入力電力値(入力電気量に基づく情報)及び指定タイミングにおける内部時刻を含む検出データを生成するデータ生成部262を含む制御回路26を備える。
【0053】
このように、GPSモジュール25が絶対時刻を取得し、制御回路26が絶対時刻によって内部時刻を補正する。制御回路26は、内部時刻が設定時刻に一致したタイミングを指定タイミングの到来として決定し、指定タイミングにおける入力電気量、指定タイミングにおける内部時刻などを含む検出データを生成する。そして、送信モジュール27が、その検出データをサーバ4に無線送信する。すなわち、通信構成としてはGPSモジュール25及び送信専用の送信モジュール27しか要さず、点灯状態などの動作状態の検出結果の送信に関してサーバ4との高精度な同期を簡素な構成で可能とする自動点滅器2及び照明監視システム1が実現される。また、比較的低い頻度でかつ任意の時刻での時刻情報の受信しか必要とならないため、電波環境が比較的悪く、電波受信の機会が少ない場所に設置された自動点滅器2に対して有用な構成となり得る。
【0054】
<第3の実施形態>
上記第1及び第2の実施形態では、検出データが定刻(指定タイミング)に送信される構成を示したが、本実施形態では指定タイミングが所定の周期で到来する構成を示す。
【0055】
図3に、本実施形態による自動点滅器2及びそれを用いた照明監視システム1のブロック図を示す。なお、第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。本実施形態と第1の実施形態とは、自動点滅器2の制御回路26の構成が異なる。
【0056】
本実施形態では、制御回路26のCPU260は、タイマ266を備える。タイマ266は、通常のCPUに含まれる計時手段であればよい(第1及び第2の実施形態では説明の明瞭化のために明示していない)。タイミング決定部261は、タイマ266によって計時される所定の周期に基づくタイミングの到来を指定タイミングの到来として決定する。
【0057】
データ生成部262は、タイミング決定部261によって指定タイミングの到来が決定されると、自動点滅器2の識別子、電流検出回路241によって取得される入力電流値及びその時点でGPSモジュール25によって取得される絶対時刻を含む検出データを生成する。あるいは、電流検出回路241によって取得された入力電流値に代えて、又は電流検出回路241によって取得された入力電流値とともに、電力検出回路242によって取得された入力電力値が、検出データに含まれてもよい。送信モジュール27は、データ生成部262によって生成された検出データ(識別子、入力電流値又は入力電力値、及び絶対時刻)を通信ネットワークNを介してサーバ4に無線送信する。本実施形態では、送信タイミングの送信時間間隔は固定されるが、各送信時刻は不定となる。
【0058】
以上のように、本実施形態の自動点滅器2は、第1の実施形態と同様のスイッチ回路22、制御電源生成回路23、入力検出回路24、GPSモジュール25(時刻情報受信回路)及び送信モジュール27(データ送信回路)に加えて、タイマ266によって計時される所定の周期に基づくタイミングの到来を指定タイミングの到来として決定するタイミング決定部261並びに自動点滅器2の識別子、指定タイミングにおける入力電流値又は入力電力値(入力電気量に基づく情報)及び指定タイミングにおける絶対時刻を含む検出データを生成するデータ生成部262を含む制御回路26を備える。
【0059】
このように、制御回路26は、タイマ266によって計時される所定の周期に基づくタイミングの到来を指定タイミングの到来として決定する。GPSモジュール25が絶対時刻を取得し、制御回路26は指定タイミングにおける入力電力量、指定タイミングにおける絶対時刻などを含む検出データを生成する。そして、送信モジュール27が、その検出データをサーバ4に無線送信する。すなわち、通信構成としてはGPSモジュール25及び送信モジュール27しか要さず、点灯状態などの動作状態の検出結果の送信に関してサーバ4との高精度な同期を簡素な構成で可能とする自動点滅器2及び照明監視システム1が実現される。また、複数の自動点滅器2が配備される場合でも、複数の検出データの各々が正確な時刻情報を含みつつも、それらの送信時刻が不定であることによって時間ダイバシティが得られ、検出データの送信に起因する通信トラフィックの輻輳が軽減され得る。
【0060】
<第4の実施形態>
上記第1から第3の実施形態では、照明器具3の動作状態の判定がサーバ4において行われる構成を示したが、本実施形態では、照明器具3の動作状態の判定が自動点滅器2において行われる構成を示す。
【0061】
図4に、本実施形態による自動点滅器2及びそれを用いた照明監視システム1のブロック図を示す。なお、第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。本実施形態と第1の実施形態とは、自動点滅器2の制御回路26の構成、検出データの内容及びサーバ4の処理部42の処理が異なる。なお、本実施形態を第1の実施形態の変形として説明するが、本実施形態は第2又は第3の実施形態にも同様に適用可能である。
【0062】
制御回路26のCPU260は、タイミング決定部261及びデータ生成部262に加えて、状態判定部267をさらに含む。状態判定部267は、第1の実施形態における処理部42の判別処理と実質的に同じ判別処理を行う。状態判定部267は、検出データに基づいて入力電力値又は入力電力値の異常の有無を判別する。この異常は、照明器具3の異常だけでなく、自動点滅器2の異常、すなわち、照度検知回路21の検知異常又はスイッチ回路22の動作異常も含み得る。例えば、1台の照明器具3が自動点滅器2に接続される場合には、状態判定部267は入力電流値(又は入力電力値)の有無に基づいて照明器具3(又は自動点滅器2)の異常の有無を判別する。具体的には、照明器具3が点灯状態となっているべき夜間の時刻(例えば、午後9時)においては、状態判定部267は、入力電流値(又は入力電力値)の有/無に対して異常の無/有を判別する。また、照明器具3が消灯状態となっているべき昼間の時刻(例えば、午前9時)においては、状態判定部267は、入力電流値(又は入力電力値)の有/無に対して異常の有/無を判別する。以下、入力電流値に関して説明するが、入力電力値についても同様である。
【0063】
また、複数台の照明器具3が自動点滅器2に並列接続される場合には、状態判定部267は入力電流値のレベルに基づいて照明器具3(又は自動点滅器2)の異常の有無を判別する。例えば、照明器具3が点灯状態となっているべき夜間の時刻(例えば、午後9時)においては、状態判定部267は、入力電流値の所定レベル以上/所定レベル未満に対して異常の無/有を判別する。また、照明器具3が消灯状態となっているべき昼間の時刻(例えば、午前9時)においては、状態判定部267は、入力電流値の所定レベル以上/所定レベル未満に対して異常の有/無を判別する。
【0064】
さらに、照明器具3の異常が判別される場合に、さらに正常又は異常の台数が判別され得る。例えば、3台の照明器具3が自動点滅器2に並列接続された場合を想定する。夜間の時刻に、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の2/3付近であれば1台異常(2台正常)が判別され、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の1/3付近であれば2台異常(1台正常)が判別される。また、入力電流値が0付近であれば3台異常又は自動点滅器2の異常が判別される。一方、昼間の時刻に、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の1/3付近であれば1台異常(2台正常)が判別され、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値の2/3付近であれば2台異常(1台正常)が判別される。また、入力電流値が全器具点灯の場合の入力電流値付近であれば3台異常又は自動点滅器2の異常が判別される。自動点滅器2に接続される照明器具3の台数は、メモリ263に予め記憶されているものとする。
【0065】
データ生成部262は、タイミング決定部261によって指定タイミングの到来が決定されると、メモリ263に記憶された自動点滅器2の識別子、状態判定部267によって判別された判別結果(異常の有無)及び指定タイミングにおける絶対時刻を含む検出データを生成する。この検出データも、送信モジュール27によって採用される通信方式に準拠したフレームで表現されたデータである。送信モジュール27は、データ生成部262によって生成された検出データ(識別子、判別結果及び絶対時刻)を通信ネットワークNを介してサーバ4に無線送信する。
【0066】
サーバ4の処理部42は、通信部41によって受信された検出データ(判別結果)に基づいて照明器具3の異常の有無を判別する。すなわち、処理部42は、検出データに含まれる判別結果を実質的にそのまま使用することができる。なお、本実施形態の場合、記憶部44に記憶される検出データの履歴などには、入力電流値又は入力電力値ではなく判別結果が含まれる。
【0067】
このように、本実施形態によると、制御回路26が、入力電流値又は入力電力値(入力電気量)が正常であるか異常であるかを判別する状態判定部267をさらに含み、検出データに含まれる入力電気量に基づく情報は当該判別結果である。これにより、制御回路26(CPU260)における処理負荷は増加するものの、検出データを少ないデータ量で構成することができ、通信トラフィックが軽減されるとともにサーバ4における処理負荷が軽減される。
【0068】
<自動点滅器2の構造例>
図5に、第1から第4の実施形態による自動点滅器2の構造例を示す。図5(a)は自動点滅器2の側面図であり、図5(b)は自動点滅器2の上面図である。図5(a)及び図5(b)は模式図であり、寸法通りではない。ただし、図5(a)における上下方向は、現実の設置における上下方向に概ね一致する。すなわち、図5(a)において、上方が上空方向に対応し、下方が地面方向に対応する。
【0069】
図5に示すように、自動点滅器2は、底板510及びカバー520を筐体として備える。底板510は円盤状であり、カバー520は底部510を底面とする略円筒状を有し、したがって、自動点滅器2の外観は略円筒形となる。具体的には、カバー520は、一方の側部521、他方の側部522及び頂部523から構成される。側部521及び側部522は連続し、頂部523は側部521及び側部522に連続する。側部521及び側部522は全体として円筒を形成し、頂部523はその円筒の上底面を形成する。なお、頂部523は、扁平な半球状、ドーム状、円錐台状などに形成されていてもよい。カバー520は、半透明のプラスチックなど、光透過性の材質で構成される。このような筐体(底板510及びカバー520)は、一般的な自動点滅器に使用され得るものである。
【0070】
底板501及びカバー520によって画定される内部空間に、照度検知回路21、スイッチ回路22、制御電源生成回路23、入力検出回路24、GPSモジュール25、制御回路26及び送信モジュール27が配置される(照度検知回路21及びスイッチ回路22以外は不図示)。なお、不図示の給電線L(入力電源AC側及び照明器具3側)は底板510を貫通して、底板510の上面の端子に接続される。
【0071】
具体的には、上記内部空間は、空間S1(第1の空間)、空間S2(第2の空間)及び空間S3(第3の空間)に分けられる。空間S1は側部521及び底板510で画定され、空間S2は側部522及び底板510で画定される。空間S3は、少なくとも頂部523によって画定され、本例では、頂部523、側部521の上部及び側部522の上部によって画定される。
【0072】
本例では、スイッチ回路22(リレースイッチ222)などが実装された回路基板530が底板510に対して立設され、回路基板530によって空間S1と空間S2とが仕切られる。すなわち、空間S1は底板510、側部521及び回路基板530によって画定され、空間S2は底板510、側部522及び回路基板530によって画定される。図5(a)及び図5(b)に示すように、回路基板530に沿う平面Aによって、空間S2と空間S1の境界面が形成され得る。言い換えると、側部521と側部522との境界も、平面Aによって決まる。なお、回路基板530は、空間S1と空間S2との境界面の大部分を占める。また、図5(a)に示すように、回路基板530の上端部付近を通りかつ底板510に平行な平面B(又は回路基板530に垂直な平面B)によって空間S3と空間S1及びS2との境界面が形成され得る。
【0073】
例えば、図5(a)及び図5(b)に示すように、回路基板530の裏面531が空間S1に面し、回路基板530の表面532が空間S2に面する。例えば、表面532には、スイッチ回路22を構成する駆動回路221(不図示)及びリレースイッチ222などのディスクリート部品が実装される。また、裏面531は半田面であり、裏面531には面実装部品が実装されてもよい。なお、回路基板530には、スイッチ回路22以外にも、制御電源生成回路23、入力検出回路24などが実装され得る。
【0074】
照度検知回路21(特に照度センサ)は空間S1に収容され、スイッチ回路22、制御電源生成回路23及び入力検出回路24は空間S2に収容される。なお、制御電源生成回路23及び入力検出回路24は空間S3に収容されてもよい。GPSモジュール25は空間S3に収容され、制御回路26は空間S2又は空間S3に収容され、送信モジュール27は空間S2又は空間S3に収容される。ただし、いずれの配置においても、制御電源生成回路23及び入力検出回路24は、GPSモジュール25及び送信モジュール27よりも下方に配置される。
【0075】
すなわち、空間S1には、照度検知回路21(特に照度センサ)しか配置されず、照度センサに充分に環境光が照射されるように(かつ照明器具3の照明光が照射されないように)構成される。また、GPSモジュール25が頂部523付近の空間S3に配置されることにより、上空からのGPS信号の受信品質又は強度が高められ、良好な受信特性が得られる。また、送信モジュール27が側部522付近の空間S2又は頂部523付近の空間S3に配置されることにより、基地局に放射される送信信号(検出データ)の送信強度が高められ、良好な送信特性が得られる。なお、カバー520は、少なくとも側部521が光を透過するように構成されていれば、側部522又は頂部523の光透過性はなくてもよい。例えば、側部521の一部又は全部が透明又は半透明であり、側部522及び頂部523が不透明(遮光性)であってもよい。また、カバー520は、全体として電波を透過する材質で形成される。
【0076】
また、上述のように空間S1と空間S2とが回路基板530によって実質的に仕切られ、空間S1の独立性が確保され、空間S2における部材の配置の変更が照度検出結果に影響せず、空間S2における部品配置設計の自由度が得られる。また、回路基板530の上端部を通り底板510に平行な平面Bとカバー520の上底面(頂部523を含む)との間に空間S3が画定されることにより、扁平形状の空間S3が効率的に配置される。
【0077】
上記構成により、照度検知回路21及びスイッチ回路22だけを有するような一般的な自動点滅器と同様の筐体を用いて、本発明の自動点滅器2を構成することができる。すなわち、既存の自動点滅器と同様の筐体に対して、制御電源生成回路23、入力検出回路24、GPSモジュール25、制御回路26及び送信モジュール27を効率的に収容することが可能となる。また、制御電源生成回路23、入力検出回路24、GPSモジュール25、制御回路26及び送信モジュール27が照度検知回路21及びスイッチ回路22と同一の筐体に収容されても、上記の一般的な自動点滅器と実質的に同様の点滅動作が得られる。したがって、既存の自動点滅器との代替性又は互換性を確保した自動点滅器2が実現され、自動点滅器2又は照明監視システム1の導入が容易となる。
【0078】
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0079】
(1)照度検知回路21に関する変形
上記各実施形態では、スイッチ回路22の点滅動作が照度検知回路21の検知結果に基づいて行われる構成を示したが、スイッチ回路22の点滅動作は内蔵タイマによって行われてもよい。あるいは、スイッチ回路22の点滅動作が外部信号に基づいて行われる構成も可能である。このように、各実施形態及び変形例は自動点滅器ではない点滅器にも適用可能であり、本発明はそのような点滅器も含む。
【0080】
(2)入力検出回路24に関する変形
上記各実施形態では、入力検出回路24が電流検出回路241及び電力検出回路242の双方を含む構成を示したが、電流検出回路241及び電力検出回路242の少なくとも一方が接続されていれば本発明は実施可能である。
【0081】
(3)入力電源ACに関する変形
上記各実施形態では、入力電源が交流電源である構成を示したが、入力電源が直流電源である構成にも本発明は適用可能である。この場合、制御電源生成回路23は、DC/DCコンバータで構成される。電流検出回路241は、給電線Lに挿入接続された低抵抗素子である電流検出抵抗、この電流検出抵抗によって検出された電圧を増幅する増幅回路、この増幅回路によって増幅された電圧をA/D変換するA/D変換器などから構成される。
【0082】
(4)自動点滅器2の外形に関する変形
上記自動点滅器2の構造例として、自動点滅器2が全体として円柱形を有する構造を示したが、その外形は多角柱形などであってもよい。例えば、底部510が矩形であり、カバー520が底部510を底面とする四角柱形状を有していてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 照明監視システム
2 自動点滅器
3 照明器具
4 サーバ
21 照度検知回路
22 スイッチ回路
23 制御電源生成回路
24 電流検出回路
25 電力検出回路
25 時刻情報受信回路(GPSモジュール)
26 制御回路
27 データ送信回路(送信モジュール)
41 通信部
42 処理部
43 出力部
44 記憶部
260 CPU
261 タイミング決定部
262 データ生成部
263 メモリ
264 内部時計
265 内部時計補正部
266 タイマ
267 状態判定部
510 底板
520 カバー
521、522 側部
523 頂部
530 回路基板
L 給電線
S1、S2、S3 空間
図1
図2
図3
図4
図5