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特許7299122ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-19
(45)【発行日】2023-06-27
(54)【発明の名称】ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 15/02 20060101AFI20230620BHJP
   F02D 29/06 20060101ALI20230620BHJP
   B60K 6/46 20071001ALI20230620BHJP
   B60W 10/06 20060101ALI20230620BHJP
   B60W 10/08 20060101ALI20230620BHJP
   B60W 20/15 20160101ALI20230620BHJP
   B60K 6/24 20071001ALI20230620BHJP
【FI】
F02D15/02 C
F02D29/06 D
F02D29/06 M
B60K6/46 ZHV
B60W10/06 900
B60W10/08 900
B60W20/15
B60K6/24
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019176343
(22)【出願日】2019-09-27
(65)【公開番号】P2021055551
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
【氏名又は名称原語表記】RENAULT S.A.S.
【住所又は居所原語表記】122-122 bis, avenue du General Leclerc, 92100 Boulogne-Billancourt, France
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】日吉 亮介
(72)【発明者】
【氏名】市原 宏樹
【審査官】北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-339984(JP,A)
【文献】特開2010-114960(JP,A)
【文献】特開2005-163695(JP,A)
【文献】特開2010-144550(JP,A)
【文献】特開2001-214770(JP,A)
【文献】国際公開第2019/003326(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 15/02
F02D 29/06
B60K 6/46
B60W 10/06
B60W 10/08
B60W 20/15
B60K 6/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電用電動機を駆動してバッテリを充電し、アクチュエータを作動させることで圧縮比を変更可能な内燃機関と、上記発電用電動機で発電された電力または上記バッテリからの電力を用いて駆動輪を駆動する駆動用電動機と、を有するハイブリッド車両の制御方法において、
上記内燃機関で上記発電用電動機を駆動して発電中に、当該内燃機関の圧縮比を所定の第1圧縮比から該第1圧縮比よりも高い所定の第2圧縮比に切り替える際、
発電要求が大きい場合には、発電を行いながら上記内燃機関の圧縮比を上記第2圧縮比に変更し、
発電要求が小さい場合には、上記バッテリの充電、または上記駆動用電動機の駆動のための上記発電用電動機による発電を停止した後に当該内燃機関の圧縮比を上記第2圧縮比に変更し、
上記発電要求が小さい場合とは、上記バッテリのSOCが所定SOC以上の場合であり、上記発電要求が大きい場合とは、上記バッテリのSOCが上記所定SOCよりも小さい場合であることを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
【請求項2】
上記発電要求が小さい場合とは、車両の電力消費量が所定電力消費量以下の場合であり、上記発電要求が大きい場合とは、車両の電力消費量が上記所定電力消費量よりも大きい場合であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御方法。
【請求項3】
上記発電要求が小さい場合とは、上記内燃機関に要求される発電量が所定発電量以下の場合であり、上記発電要求が大きい場合とは、上記内燃機関に要求される発電量が上記所定発電量よりも大きい場合であることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両の制御方法。
【請求項4】
上記発電要求が小さい場合とは、上記内燃機関で上記発電用電動機を駆動して行う発電を停止しても走行可能な時間である発電停止許容時間が所定発電停止許容時間以上の場合であり、上記発電要求が大きい場合とは、発電停止許容時間が上記所定発電停止許容時間よりも小さい場合であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御方法。
【請求項5】
上記内燃機関で上記発電用電動機を駆動して発電中に上記内燃機関の圧縮比を上記第1圧縮比から上記第2圧縮比に変更するにあたって、
上記アクチュエータの駆動力の余力が所定の第1駆動力以下の場合には、上記内燃機関を停止してから圧縮比を上記第2圧縮比に変更し、
上記アクチュエータの駆動力の余力が上記第1駆動力よりも大きく、かつ上記第1駆動力よりも大きい所定の第2駆動力以下の場合には、上記発電用電動機による発電を停止してから上記内燃機関の圧縮比を上記第2圧縮比に変更し、
上記アクチュエータの駆動力の余力が上記第2駆動力よりも大きい場合には、上記発電用電動機による発電を行いながら上記内燃機関の圧縮比を上記第2圧縮比に変更することを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御方法。
【請求項6】
発電用電動機を駆動してバッテリを充電し、アクチュエータを作動させることで圧縮比を変更可能な内燃機関と、
上記発電用電動機で発電された電力または上記バッテリからの電力を用いて駆動輪を駆動する駆動用電動機と、
上記内燃機関で上記発電用電動機を駆動して発電中に、上記内燃機関の圧縮比を所定の第1圧縮比から該第1圧縮比よりも高い所定の第2圧縮比に切り替える制御部と、を有し、
上記制御部は、発電要求が大きい場合には、発電を行いながら上記内燃機関の圧縮比を変更し、発電要求が小さい場合には、上記バッテリの充電、または上記駆動用電動機の駆動のための上記発電用電動機による発電を停止した後に上記内燃機関の圧縮比を変更し、
上記発電要求が小さい場合とは、上記バッテリのSOCが所定SOC以上の場合であり、上記発電要求が大きい場合とは、上記バッテリのSOCが上記所定SOCよりも小さい場合であることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関を有するハイブリッド車両の制御方法及び制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複リンク式ピストンクランク機構を利用した可変圧縮比機構を備え、アクチュエータにより可変圧縮比機構を駆動することで圧縮比を変更可能な内燃機関が広く知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、加速要求があった際に、内燃機関の目標圧縮比を定常時の機関運転条件に応じた基準目標圧縮比よりも低圧縮比側に補正するとともに、内燃機関の最大燃焼圧が許容燃焼圧を超えないように吸気圧を制限することで、可変圧縮比機構の耐久性への悪影響を回避する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2019/003326号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この特許文献1においては、可変圧縮比機構を駆動して圧縮比を変更する際にアクチュエータに要求される作動エネルギーに関する考慮がなされていない。アクチュエータは、可変圧縮比機構を駆動する際に要求される作動エネルギーが大きくなるほど、大型化し、コストが高くなる虞がある。
【0006】
つまり、可変圧縮比機構を有する内燃機関においては、可変圧縮比機構を駆動するアクチュエータの小型化、低コスト化を図る上で更なる改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のハイブリッド車両は、アクチュエータを作動させることで圧縮比を変更可能な内燃機関で発電用電動機を駆動して発電中に、当該内燃機関の圧縮比を所定の第1圧縮比から該第1圧縮比よりも高い所定の第2圧縮比に切り替える際、発電要求に応じて上記内燃機関の負荷の下げ量を変更する。このとき、発電要求が大きい場合には、発電を行いながら上記内燃機関の圧縮比を上記第2圧縮比に変更し、発電要求が小さい場合には、バッテリの充電、または駆動用電動機の駆動のための上記発電用電動機による発電を停止した後に当該内燃機関の圧縮比を上記第2圧縮比に変更する。ここで、発電要求が小さい場合とは、上記バッテリのSOCが所定SOC以上の場合であり、発電要求が大きい場合とは、上記バッテリのSOCが上記所定SOCよりも小さい場合である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のハイブリッド車両は、内燃機関の圧縮比を高く変更する際に、アクチュエータの作動に要するエネルギーを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明が適用されたハイブリッド車両の駆動システムの概略を模式的に示した説明図。
図2】本発明が適用されたハイブリッド車両に搭載される内燃機関の可変圧縮比機構の概略構成を模式的に示した説明図。
図3】予め設定されている第1運転領域A1と第2運転領域A2とを示す特性図。
図4】本発明が適用されたハイブリッド車両の制御の流れを示すフローチャート。
図5】本発明が適用されたハイブリッド車両において目標発電モードを切り替える際の制御の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両の駆動システムの概略を模式的に示した説明図である。
【0012】
図1に示すハイブリッド車両は、主に発電機として動作する発電用電動機1と、この発電用電動機1を発電要求(電力要求)に応じて駆動する発電用内燃機関として用いられる圧縮比を変更可能な内燃機関(可変圧縮比内燃機関)2と、発電した電力を一時的に蓄えるバッテリ3と、ハイブリッド車両の駆動輪を回転駆動する駆動用電動機4と、ハイブリッド車両の走行を制御するVCM(ビークルコントロールモジュール)5と、内燃機関2の制御するECM(エンジンコントロールモジュール)6と、内燃機関2の圧縮比を制御するVCRコントローラ7と、を有している。VCM5、ECM6及びVCRコントローラ7は、CPU、ROM、RAM及び入出力インターフェースを備えた周知のデジタルコンピュータである。
【0013】
本実施例のハイブリッド車両は、内燃機関2を動力としては使用しないいわゆるシリーズハイブリッド車両である。すなわち、本実施例のハイブリッド車両は、内燃機関2が発電専用であり、駆動用電動機4が駆動輪を駆動して走行する。本実施例のハイブリッド車両は、例えば、バッテリ3のSOCが低下する(バッテリ3の残量が低下する)と、バッテリ3を充電するために内燃機関2を駆動して発電用電動機1で発電する。
【0014】
発電用電動機1は、例えば、ロータに永久磁石を用いた同期型モータからなっている。発電用電動機1は、内燃機関2に発生した回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、例えばバッテリ3を充電する。また、発電用電動機1は、内燃機関2を駆動する電動機としての機能も有しており、内燃機関2の始動時にスタータモータとして機能する。つまり、発電用電動機1は、発電した電力をバッテリ3に供給可能で、かつバッテリ3からの電力により回転駆動可能である。
【0015】
なお、発電用電動機1で発電した電力は、運転状態に応じて、例えばバッテリ3に充電するのではなく駆動用電動機4に直接供給するようにしてよい。また、内燃機関2は、例えば、発電用電動機1とは異なる専用のスタータモータにより始動するようにしてもよい。
【0016】
バッテリ3は、内燃機関2が発電用電動機1を駆動することによって得られた電力や、駆動用電動機4から得られた電力を充電することが可能となっている。
【0017】
駆動用電動機4は、ハイブリッド車両の直接的な駆動源であり、例えばバッテリ3からの交流電力により駆動する。駆動用電動機4は、例えば、ロータに永久磁石を用いた同期型モータからなっている。
【0018】
また、駆動用電動機4は、ハイブリッド車両の減速時に発電機として機能する。すなわち、駆動用電動機4は、車両減速時の回生エネルギーを電力としてバッテリ3に充電可能である。
【0019】
VCM5は、ハイブリッド車両の運転状態に応じて駆動用電動機4を制御する。VCM5は、バッテリ3のSOC(充電状態)や、運転者によるアクセルペダルの操作量(踏み込み量や踏み込み速度)等の各種の入力信号に基づいて、駆動用電動機4に対する制御指令値(駆動用電動機動作指令値)や、目標発電量等を算出する。バッテリ3のSOCは、例えば、バッテリ3の端子電圧等に基づいて算出される。アクセルペダルの操作量は、アクセル開度センサ(図示せず)によって検出される。また、VCM5は、第1車両内ネットワーク8を介してECM6に接続されており、互いに信号の授受を行っている。ECM6は、第2車両内ネットワーク9を介してVCRコントローラ7に接続されており、互いに信号の授受を行っている。
【0020】
ECM6は、ハイブリッド車両の発電要求に応じて内燃機関2を制御する。ECM6は、内燃機関2の目標発電量、内燃機関2の機関回転数(実エンジン回転数)、内燃機関2の実圧縮比等の各種の入力信号に基づいて、内燃機関2に対する制御指令値(内燃機関動作指令値)や、内燃機関2の目標圧縮比を算出する。内燃機関2の機関回転数は、内燃機関2のクランクシャフト16(後述)のクランク角を検出するクランク角センサ(図示せず)によって検出可能である。内燃機関2の実圧縮比は、例えば、第2車両内ネットワーク9を介してVCRコントローラ7から入力される。
【0021】
VCRコントローラ7は、内燃機関2の第1制御軸21(後述)の回転角度から内燃機関2の実圧縮比を算出する。内燃機関2の第1制御軸21(後述)の回転角度は、第1制御軸回転角度センサ(図示せず)によって検出される。
【0022】
また、VCRコントローラ7は、内燃機関2の目標圧縮比に応じて第1制御軸21(後述)の目標回転角度を算出する。VCRコントローラ7は、内燃機関の第1制御軸21(後述)の回転角度が目標回転角度となるように制御することで、内燃機関2の圧縮比を制御する。つまり、VCRコントローラ7は、ECM6で算出された目標圧縮比に応じて内燃機関2の圧縮比を制御する。換言すると、VCRコントローラ7は、発電要求に応じて内燃機関2の運転を制御する。
【0023】
図2は、本発明が適用されたハイブリッド車両に搭載される内燃機関2の圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構11の概略構成を模式的に示した説明図である。
【0024】
可変圧縮比機構11は、ピストン12と、第1リンクとしてのアッパリンク13と、第2リンクとしてのロアリンク14と、第3リンクとしてのコントロールリンク15と、から大略構成されている。可変圧縮比機構11は、ピストン12とクランクシャフト16のクランクピン16aとを複数のリンクで連係した複リンク式ピストンクランク機構である。
【0025】
ピストン12は、ピストンピン17を介してアッパリンク13の一端に回転可能に連結されている。
【0026】
アッパリンク13の他端は、第1リンク連結ピンとしてのアッパピン18を介してロアリンク14の一端側に回転可能に連結されている。
【0027】
クランクシャフト16は、複数のジャーナル部16bとクランクピン16aとを備えており、シリンダブロック19の主軸受(図示せず)に、ジャーナル部16bが回転可能に支持されている。クランクピン16aは、ジャーナル部16bから所定量偏心している。
【0028】
ロアリンク14は、クランクシャフト16のクランクピン16aに回転可能に連結されている。
【0029】
コントロールリンク15の一端は、第3リンク連結ピンとしてのコントロールピン20を介してロアリンク14の他端側に回転可能に連結されている。
【0030】
コントロールリンク15の他端は、機関本体側に支持される第1制御軸21の偏心軸部21aに回転可能に連結されている。
【0031】
金属製の第1制御軸21は、クランクシャフト16と平行に配置され、例えば、シリンダブロック19に回転可能に支持される。つまり、金属製の偏心軸部21aに回転可能に連結されているコントロールリンク15の他端は、機関本体側に揺動可能に支持されていることになる。偏心軸部21aの中心軸は、第1制御軸21の回転中心に対して所定量偏心している。
【0032】
可変圧縮比機構11は、第1制御軸21を回転させて偏心軸部21aの位置を変更することで、上死点におけるピストン12の位置が変更可能となり、内燃機関の機械的圧縮比を変更することができる。
【0033】
第1制御軸21は、ロアリンク14の自由度を規制するものであり、アクチュエータ22によって回転位置が変更及び保持される。
【0034】
第1制御軸21は、金属製の第1アーム部23を有している。第1アーム部23は、第1制御軸21の径方向外側に向かって延出している。つまり、第1アーム部23は、第1制御軸21から突出している。
【0035】
アクチュエータ22は、例えば電動モータからなっている。アクチュエータ22の回転は、減速機(図示せず)により減速され、金属製の第2制御軸24の回転として取り出される。すなわち、第2制御軸24は、上記減速機を介してアクチュエータ22に接続されている。
【0036】
第2制御軸24は、第1制御軸21と平行に配置されており、機関前後方向に延在している。
【0037】
第2制御軸24は、金属製の第2アーム部25を有している。第2アーム部25は、第2制御軸24の径方向外側に向かって延出している。つまり、第2アーム部25は、第2制御軸24から突出している。
【0038】
第1アーム部23と、第2アーム部25とは、第1制御軸21及び第2制御軸24に対して直交する細長い金属製のレバー26により機械的に連結された構成となっている。
【0039】
第1アーム部23とレバー26は、金属製の第1連結ピン27を介して回転可能に連結されている。第1連結ピン27は、第1制御軸21に平行な状態で、第1アーム部23の先端及びレバー26の一端を貫通している。
【0040】
第2アーム部25とレバー26は、金属製の第2連結ピン28を介して回転可能に連結されている。第2連結ピン28は、第2制御軸24に平行な状態で、第2アーム部25の先端及びレバー26の他端を貫通している。
【0041】
アクチュエータ22の回転に伴い第2制御軸24が回転すると、第2制御軸24の回転に伴う第2アーム部25の揺動により第1制御軸21に直交する平面に沿ってレバー26が往復運動する。そして、レバー26の往復運動に伴い第1アーム部23が揺動することで第1制御軸21が回転する。
【0042】
つまり、アクチュエータ22は、第2制御軸24の回転位置を変更及び保持することで第1制御軸21の回転位置を変更及び保持することが可能となっている。
【0043】
図3は、内燃機関2の機関回転数と負荷とをパラメータとして予め設定されている第1運転領域A1と第2運転領域A2とを示している。尚、図3中に実線で示すWOTは、内燃機関2の全開特性を示している。
【0044】
第1運転領域A1は、第2運転領域A2よりも高回転高負荷側に設定されている。第2運転領域A2は、比較的低負荷側にあり、かつ内燃機関2の最良燃費点を含むものとして設定されている。第1運転領域A1と第2運転領域A2とは、不連続となっている。
【0045】
第1運転領域A1における圧縮比は、第2運転領域A2における圧縮比よりも低く設定されている。第1運転領域A1における内燃機関2の圧縮比である第1圧縮比は、例えば「10」に設定される。第2運転領域A2における内燃機関2の圧縮比である第2圧縮比は、例えば「15」に設定される。
【0046】
内燃機関2は、所定の動作点(運転点)で運転される。内燃機関2の動作点は、運転状態によって主に定まり、負荷と機関回転数との組み合わせで規定される。
【0047】
内燃機関2は、最大出力運転で発電を行う場合は第1運転領域A1内にある第1動作点P1で運転され、燃費重視の高効率運転で発電を行う場合は第2運転領域A2内にある第2動作点P2で運転される。第1動作点P1は、例えば、内燃機関2の最大出力点に設定されている。第2動作点P2は、例えば、内燃機関2の最良燃費点に設定されている。
【0048】
内燃機関2をアイドル状態にする場合の動作点は、第2運転領域A2よりも低回転低負荷の第3動作点P3である。なお、図3中の第4動作点P4は、内燃機関2停止時の動作点である。
【0049】
ピストン12の上死点位置を変更することで圧縮比を変更する内燃機関2は、低圧縮比から高圧縮比に圧縮比を変更する場合、ピストン12を押し下げる方向に作用する燃焼荷重に抗ってピストン上死点位置を変更する必要があるため、高圧縮比から低圧縮比に圧縮比を変更する場合に比べて、アクチュエータ22の作動に要するエネルギーが大きくなる。
【0050】
そこで、ハイブリッド車両は、内燃機関2を駆動して発電用電動機1で発電している際に内燃機関2の圧縮比を低圧縮比(第1圧縮比)から高圧縮比(第2圧縮比)に変更する場合、発電要求に応じて内燃機関2の負荷の下げ量を変更する。
【0051】
つまり、ハイブリッド車両は、発電用電動機1で発電中に内燃機関2の圧縮比を低圧縮比(第1圧縮比)から高圧縮比(第2圧縮比)に変更する場合、制御部としてのECM6及びVCRコントローラ7によって、発電要求に応じて内燃機関2の負荷を低下させてから、内燃機関2の圧縮比を低圧縮比(第1圧縮比)から高圧縮比(第2圧縮比)に変更する。
【0052】
詳述すると、ハイブリッド車両は、内燃機関2を駆動して発電用電動機1で発電中に、内燃機関2の動作点を第1運転領域A1の第1動作点P1から第2運転領域A2の第2動作点P2に切り替える場合、発電要求が小さければ内燃機関2の動作点を第1動作点P1から第3動作点P3に変更し、バッテリ3の充電、または駆動用電動機4の駆動のための発電用電動機1による発電を停止(内燃機関2をアイドル状態に維持するための発電は継続)してから内燃機関2の圧縮比を第1圧縮比から第2圧縮比に切り替える。そして、圧縮比を第1圧縮比から第2圧縮比に切り替えた後に、内燃機関2の動作点を第3動作点P3から第2動作点P2に変更する。
【0053】
また、ハイブリッド車両は、内燃機関2を駆動して発電用電動機1で発電中に、内燃機関2の動作点を第1運転領域A1の第1動作点P1から第2運転領域A2の第2動作点P2に切り替える場合、発電要求が大きければ内燃機関2の動作点を第1動作点P1から第2動作点P2に変更し、発電用電動機1による発電を継続しながら内燃機関2の圧縮比を第1圧縮比から第2圧縮比に切り替える。
【0054】
発電要求の大小は、例えば、バッテリ3のSOC、ハイブリッド車両の電力消費量E、内燃機関2(発電用電動機1)に要求される発電量O(目標発電量)、内燃機関2(発電用電動機1)による発電を停止しても走行可能な時間、等によって判定される。
【0055】
具体的には、発電要求が小さい場合とは、バッテリ3のSOCが所定SOCt以上の場合であり、発電要求が大きい場合とは、バッテリ3のSOCが所定SOCtよりも小さい場合である。
【0056】
また、発電要求が小さい場合とは、ハイブリッド車両の電力消費量Eが所定電力消費量Et以下の場合であり、発電要求が大きい場合とは、ハイブリッド車両の電力消費量Eが所定電力消費量Etよりも大きい場合である。
【0057】
発電要求が小さい場合とは、内燃機関2(発電用電動機1)に要求される発電量Oが所定発電量Ot以下の場合であり、発電要求が大きい場合とは、内燃機関2(発電用電動機1)に要求される発電量Oが所定発電量Otよりも大きい場合である。内燃機関2に要求される発電量Oは、例えばバッテリ3のSOC、内燃機関2の負荷及び内燃機関2の冷却水温等によって決定される。
【0058】
あるいは、発電要求が小さい場合とは、内燃機関2で発電用電動機1を駆動して行う発電を停止しても走行可能な時間である発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上の場合であり、発電要求が大きい場合とは、内燃機関2で発電用電動機1を駆動して行う発電を停止しても走行可能な時間である発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Ttよりも小さい場合である。発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上の場合には、発電を停止してから圧縮比を切り替えることで内燃機関2からアクチュエータ22への負荷入力(入力トルク)を抑制できる。
【0059】
要するに、以下の(1)~(4)のうちあてはまる内容が一つでもある場合に発電要求は小さいと判定され、以下の(1)~(4)のうちあてはまる内容が一つもない場合に発電要求が大きいと判定される。
(1)バッテリ3のSOCが所定SOCt以上。
(2)ハイブリッド車両の電力消費量Eが所定電力消費量Et以下。
(3)内燃機関2(発電用電動機1)に要求される発電量Oが所定発電量Ot以下。
(4)発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上。
なお、上述した所定SOCt、所定電力消費量Et、所定発電量Ot及び所定発電停止許容時間Ttは、例えば、それぞれ実機による適合実験等により設定される値である。
【0060】
これによって、ハイブリッド車両は、内燃機関2の圧縮比を高く変更する際に、アクチュエータ22の作動に要するエネルギーを抑制できる。
【0061】
また、ハイブリッド車両は、内燃機関2のアクチュエータ22に要求される最大出力を小さくすることが可能となり、アクチュエータ22の小型化及びアクチュエータ22の小型化による内燃機関2の小型化を図ることができる。
【0062】
内燃機関2は、慣性力を受けながら圧縮比を変更すると、正負に変動する交番荷重がアクチュエータ22に作用する。アクチュエータ22がバックラッシュを有する減速機を備える場合には、内燃機関2の機関回転速度を低下させてから圧縮比を可変することによって、歯打ち音によるアクチュエータ22の作動音を抑制できる。また、アクチュエータ22が油圧駆動式の場合には、油圧室に作用する変動圧力によってアクチュエータ22の作動音を抑制できる。
【0063】
発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上の場合には、発電を停止してから圧縮比を切り替えることで内燃機関2からアクチュエータ22への負荷入力(入力トルク)を抑制できる。
【0064】
また、ハイブリッド車両は、内燃機関2を駆動して発電用電動機1で発電している際に内燃機関2の圧縮比を低圧縮比(第1圧縮比)から高圧縮比(第2圧縮比)に変更する場合、アクチュエータ22の駆動力Xの余力に応じて内燃機関2の負荷の下げ量を変更する。
【0065】
詳述すると、ハイブリッド車両は、アクチュエータ22の駆動力Xの余力が予め設定された所定駆動力X1(第1駆動力X1)以下であれば、第1運転領域A1の第1動作点P1で内燃機関2を駆動して発電用電動機1で発電中に内燃機関2の動作点を第2運転領域A2の第2動作点P2に切り替える場合に、内燃機関2を停止(内燃機関2の動作点が第1動作点P1から第4動作点P4に変更)して発電用電動機1による発電を停止してから圧縮比を第2圧縮比に変更する。
【0066】
ハイブリッド車両は、アクチュエータ22の駆動力Xの余力が予め設定された所定駆動力X1よりも大きく、かつ予め設定された所定駆動力X2(第2駆動力X2)以下であれば、発電用電動機1で発電中に内燃機関2の動作点を第1運転領域A1の第1動作点P1から第2運転領域A2の第2動作点P2に切り替える場合、内燃機関2の動作点を第1動作点P1から第3動作点P3に変更して、バッテリ3の充電、または駆動用電動機4の駆動のための発電用電動機1による発電を停止(内燃機関2のアイドル状態を維持するための発電は継続)し、その後に内燃機関2の圧縮比を第2圧縮比に変更する。そして、圧縮比を第2圧縮比に変更した際に、内燃機関2の動作点を第3動作点P3から第2動作点P2に変更する。
【0067】
なお、上述した所定駆動力X1及び所定駆動力X2は、例えば、それぞれ実機による適合実験等により設定される値である。また、所定駆動力X2は、所定駆動力X1よりも大きな値である。
【0068】
ハイブリッド車両は、アクチュエータ22の駆動力Xの余力が予め設定された所定駆動力X2よりも大きければ、発電用電動機1で発電中に内燃機関2の動作点を第1運転領域A1の第1動作点P1から第2運転領域A2の第2動作点P2に切り替える場合、内燃機関2の動作点を第1動作点P1から第2動作点P2に変更し、発電用電動機1による発電を継続しながら内燃機関2の圧縮比を第2圧縮比に変更する。
【0069】
ハイブリッド車両は、アクチュエータ22の駆動力Xに余力が小さく応答性が悪くなる場合には、内燃機関2を停止した後に圧縮比を変更した方が短時間で圧縮比を変更できる。
【0070】
なお、発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Ttよりも短い場合であっても、アクチュエータ22の駆動力Xに余力が小さく応答性が悪くなる場合には、内燃機関2を停止した後に圧縮比を変更した方が短時間で圧縮比を変更でき、発電用電動機1の発電停止時間を低減できる。
【0071】
アクチュエータ22の駆動力Xの余力は、例えば、アクチュエータ22の入力電圧、アクチュエータ22の劣化度合、フリクション状況等から算出可能である。
【0072】
アクチュエータ22への入力電圧が低い場合には、アクチュエータ22の駆動力Xの余力が小さくなる。つまり、アクチュエータ22の駆動力Xの余力は、入力電圧が低くなるほど小さくなる。
【0073】
アクチュエータ22は、劣化することで応答時間が遅く(長く)なる。つまり、アクチュエータ22の駆動力Xの余力は、アクチュエータ22の応答時間が遅く(長く)なるほど小さくなる。
【0074】
潤滑油の油温が低い場合には、潤滑油の粘度が高くなりフリクションが大きくなる。そこで、アクチュエータ22の駆動力Xの余力は、潤滑油の油温が低くなるほど小さくなる。
【0075】
図4は、上述した実施例のハイブリッド車両の制御の流れを示すフローチャートである。
【0076】
ステップS1では、発電要求があるか否かを判定する。例えば、バッテリ3のSOCが上述した所定SOCtよりも小さい発電要求閾値SOCr以下等の場合に、発電要求があると判定する。ステップS1において発電要求がある場合はステップS2へ進む。ステップS1において発電要求がない場合はステップS11へ進む。
【0077】
ステップS11では、内燃機関2が運転中であるか否かを判定する。ステップS11において内燃機関2が運転中であれば、ステップS12へ進み内燃機関2を停止して今回のルーチンを終了する。ステップS11において内燃機関2が運転中でなければ、今回のルーチンを終了する。
【0078】
ステップS2では、アクセルペダルの操作量を検出する。ステップS3では、駆動用電動機4の制御指令値を算出する。ステップS4では、ハイブリッド車両の電力消費量Eを算出する。ステップS5では、バッテリ3のSOCを検出する。ステップS6では、目標発電量(内燃機関2に要求される発電量O)を算出する。
【0079】
ステップS7では、内燃機関2が運転中であるか否かを判定する。ステップS7において内燃機関2が運転中であればステップS8へ進む。ステップS7において内燃機関2が停止している場合は、ステップS13へ進む。ステップS13では、内燃機関2を始動する。
【0080】
ステップS8では、目標発電量(内燃機関2に要求される発電量O)が予め設定された所定値よりも大きいか否かを判定する。ステップS8において目標発電量が予め設定された所定値よりも大きい場合には、ステップS9へ進む。ステップS8において目標発電量が予め設定された所定値以下の場合には、ステップS15へ進む。
【0081】
ステップS9では、内燃機関2を最大出力運転として発電する発電モードとする。
【0082】
ステップS10では、内燃機関2の現在の運転状態が最大出力運転であるか否かを判定する。ステップS10において内燃機関2の運転状態が最大出力運転である場合には、今回のルーチンを終了する。ステップS10において内燃機関2の運転状態が最大出力運転でない場合には、ステップS14へ進む。ステップS14では、内燃機関2の運転状態を最大出力運転に切り替える。すなわち、ステップS14では、目標発電モードを発電モード2から発電モード1へ切り替える。なお、ステップS14に関しては後述する。
【0083】
ステップS15では、内燃機関2を燃費重視の高効率運転として発電する発電モードとする。
【0084】
ステップS16では、内燃機関2の現在の運転状態が高効率運転であるか否かを判定する。ステップS16において内燃機関2の運転状態が高効率運転である場合には、今回のルーチンを終了する。ステップS16において内燃機関2の運転状態が高効率運転でない場合には、ステップS17へ進む。ステップS17では、内燃機関2の運転状態を高効率運転に切り替える。すなわち、ステップS17では、目標発電モードを発電モード1から発電モード2へ切り替える。なお、ステップS17に関しては後述する。
【0085】
図5は、目標発電モードを切り替える際の制御の流れを示すフローチャートであり、上述した図4のステップS14及びステップS17に相当するサブルーチンである。なお、発電モード2から発電モード1へ切り替える際の制御の流れと発電モード1から発電モード2へ切り替える際の制御の流れは、実質的に略同一なので、図5を用いて同時に説明する。
【0086】
ステップS20では、バッテリ3のSOCが所定SOCt以上であるか否かを判定する。ステップS20においてバッテリ3のSOCが所定SOCt以上であればS21へ進む。ステップS20においてバッテリ3のSOCが所定SOCt以上でなければS24へ進む。
【0087】
ステップS21では、バッテリ3の充電、または駆動用電動機4の駆動のための発電用電動機1による発電を停止(内燃機関2をアイドル状態に維持するための発電は継続)する。発電モード1から発電モード2へ切り替える場合には、ステップS21において、内燃機関2の動作点を第3動作点P3として内燃機関2の負荷を低下させてから発電用電動機1によるバッテリ3への充電のための発電を停止する。
【0088】
ステップS22では、内燃機関2の圧縮比を切り替える。
発電モード1から発電モード2へ切り替える場合には、ステップS22において、内燃機関2の圧縮比を切り替えた後に、内燃機関2の動作点を第2動作点P2に変更する。発電モード2から発電モード1へ切り替える場合には、ステップS22において、内燃機関2の圧縮比を切り替えた後に、内燃機関2の動作点を第1動作点P1として内燃機関2の負荷を高くする。
【0089】
ステップS23では、発電用電動機1による発電を開始する。
【0090】
ステップS24では、ハイブリッド車両の電力消費量Eが所定電力消費量Et以下であるか否かを判定する。ステップS24においてハイブリッド車両の電力消費量Eが所定電力消費量Et以下であればS21へ進む。ステップS20においてハイブリッド車両の電力消費量Eが所定電力消費量Et以下でなければS25へ進む。
【0091】
ステップS25では、内燃機関2に要求される発電量Oが所定発電量Ot以下であるか否かを判定する。ステップS24において内燃機関2に要求される発電量Oが所定発電量Ot以下であればS21へ進む。ステップS20において内燃機関2に要求される発電量Oが所定発電量Ot以下でなければS26へ進む。
【0092】
ステップS26では、発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上であるか否かを判定する。ステップS26において発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上であればS21へ進む。ステップS26において発電停止許容時間Tが所定発電停止許容時間Tt以上でなければS27へ進む。
【0093】
ステップS27では、アクチュエータ22の駆動力Xの余力が所定駆動力X1以下あるか否かを判定する。ステップS27においてアクチュエータ22の駆動力Xの余力が所定駆動力X1以下であればS28へ進む。ステップS27においてアクチュエータ22の駆動力Xの余力が所定駆動力X1以下でなければS32へ進む。
【0094】
ステップS28では、発電用電動機1による発電を停止し、内燃機関2を停止する。ステップS29では、内燃機関2の圧縮比を切り替える。ステップS30では、切り替えられた圧縮比に対応する動作点で内燃機関2を始動する。ステップS31では、発電用電動機1による発電を開始する。
【0095】
ステップS32では、アクチュエータ22の駆動力Xの余力が所定駆動力X2以下あるか否かを判定する。ステップS32においてアクチュエータ22の駆動力Xの余力が所定値X2以下であればS21へ進む。ステップS32においてアクチュエータ22の駆動力Xの余力が所定駆動力X2以下でなければS33へ進む。
【0096】
ステップS33、S34では、発電用電動機1による発電を継続しながら圧縮比を切り替える。発電モード1から発電モード2へ切り替える場合には、ステップS34において、内燃機関2の動作点を第2動作点P2として内燃機関2の負荷を下げてから圧縮比の切り替えを実施する。また、発電モード2から発電モード1へ切り替える場合には、ステップS34において、圧縮比の切り替えを実施してから内燃機関2の動作点を第1動作点P1として内燃機関2の負荷を高くする。
【0097】
なお、発電モード1から発電モード2へ切り替える場合には、ステップS34において、発電が継続可能な範囲で内燃機関2の負荷を低下させてから圧縮比の切り替えを実施し、その後に内燃機関2の動作点を第2動作点P2に切り替えるようにしてもよい。
【0098】
上述した実施例は、ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
【符号の説明】
【0099】
1…発電用電動機
2…内燃機関
3…バッテリ
4…駆動用電動機
5…VCM
6…ECM
7…VCRコントローラ
8…第1車両内ネットワーク
9…第2車両内ネットワーク
11…可変圧縮比機構
22…アクチュエータ
図1
図2
図3
図4
図5