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特許7299321温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法及びその装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-19
(45)【発行日】2023-06-27
(54)【発明の名称】温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20230620BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20230620BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20230620BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/57
A24F40/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021534346
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(86)【国際出願番号】 KR2020018436
(87)【国際公開番号】W WO2021157850
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2021-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2020-0014350
(32)【優先日】2020-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,デナム
(72)【発明者】
【氏名】ユン,スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/011815(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2019/0289915(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/51
A24F 40/57
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温湿度センサによって装置の外部温度及び湿度を検知する温湿度検知段階と、
ヒータに対する温度プロファイルを決定するプロファイル決定段階と、
前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)するための複数の調整値についての選択肢をディスプレイに表示して出力し、前記表示された選択肢に対してユーザから入力された情報で前記複数の調整値のうちの一の調整値が決定されれば、決定された前記一の調整値で前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)する微細調整段階と、
前記微細調整された温度プロファイルに基づいて前記ヒータに供給される電力を制御する電力制御段階と、を含み、
前記温度プロファイル及び前記複数の調整値のうち、少なくとも1つは、前記検知された温度または湿度によって決定される、温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項2】
前記プロファイル決定段階は、
前記検知された温度及び湿度の組合わせによって複数の温度プロファイルから1つの前記温度プロファイルを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記微細調整段階は、
前記検知された温度及び湿度の組合わせによって前記ディスプレイに表示して出力される複数の調整値を決定する、請求項1又は2に記載の温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項4】
前記プロファイル決定段階は、
前記検知された温度によって温度プロファイルを決定し、
前記微細調整段階は、
前記検知された湿度によって出力される複数の調整値を決定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項5】
前記プロファイル決定段階は、
前記検知された湿度によって温度プロファイルを決定し、
前記微細調整段階は、
前記検知された温度によって出力される複数の調整値を決定する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項6】
前記微細調整段階は、
前記検知された温度が既設定の最高温度を超過すれば、出力部を通じて-2℃~2℃の複数の調整値を出力する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項7】
前記微細調整段階は、
前記検知された温度が既設定の範囲に属すれば、出力部を通じて-6℃~6℃の複数の調整値を出力する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項8】
前記微細調整段階は、
前記検知された温度が既設定の最低温度未満であれば、出力部を通じて-10℃~10℃の複数の調整値を出力する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータ可読記録媒体。
【請求項10】
温湿度センサから装置の外部温度値及び湿度値を受信する温湿度受信部と、
ヒータに対する温度プロファイルを決定するプロファイル決定部と、
前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)するための複数の調整値についての選択肢をディスプレイに表示して出力し、前記表示された選択肢に対してユーザから入力された情報で前記複数の調整値のうちの一の調整値が決定されれば、決定された前記一の調整値で前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)する微細調整部と、
前記微細調整された温度プロファイルに基づいて前記ヒータに供給される電力を制御する電力制御部と、を含み、
前記温度プロファイル及び前記複数の調整値のうち、少なくとも1つは、前記受信された温度または湿度によって決定される、温湿度に基づいてヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロファイル決定部は、
前記受信された温度及び湿度の組合わせによって複数の温度プロファイルから一つの前記温度プロファイルを決定する、請求項10に記載の温湿度に基づいてヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記微細調整部は、
前記受信された温度及び湿度の組合わせによって前記ディスプレイに表示して出力される複数の調整値を決定する、請求項10又は11に記載の温湿度に基づいてヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記プロファイル決定部は、
前記受信された温度によって温度プロファイルを決定し、
前記微細調整部は、
前記受信された湿度によって出力される複数の調整値を決定する、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記プロファイル決定部は、
前記受信された湿度によって温度プロファイルを決定し、
前記微細調整部は、
前記受信された温度によって出力される複数の調整値を決定する、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記微細調整部は、
前記受信された温度が既設定の最高温度を超過すれば、出力部を通じて-2℃~2℃の複数の調整値を出力する、請求項10乃至14のいずれか一項に記載の温湿度に基づいてヒータの温度を制御するエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温湿度に基づいてエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法及びその装置に係り、さらに具体的には、センサで検知された温度及び湿度情報を電子タバコのヒータの温度を制御する一要素として使用する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させ、エアロゾルを生成させる方法ではない、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることで、エアロゾルが生成される方法に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
エアロゾル生成装置から生成されるエアロゾルは、エアロゾルが生成される周辺環境によってユーザにそのときどき異なる喫煙感を提供してしまう。例えば、周辺温度が極端に低い状態で、エアロゾル生成装置のメインコントローラがヒータの温度を制御するに当たって、専用温度プロファイル(temperature profile)を使用しない場合、エアロゾル生成装置のヒータの温度が円滑に上昇せず、エアロゾルが容易に生成されないか、エアロゾルの成分が異なるので、ユーザは、装置からエアロゾルを吸い込んだとき、普段と異なる喫煙感を有することになる。
【0004】
前記のような理由によって、周辺環境によって異なる様々なパラメータを考慮して温度プロファイルに変化を加えることで、さまざまな環境的な変化があっても、一貫した喫煙満足度をユーザに提供するための研究が多くなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の問題点であって、周辺温度及び湿度の変化を反映せず、エアロゾルを生成する装置を改善し、その改善された装置を具現する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による方法は、温湿度センサによって装置の外部温度及び湿度を検知する温湿度検知段階;ヒータに対する温度プロファイルを決定するプロファイル決定段階;複数の調整値を出力し、ユーザから入力された情報で調整値が決定されれば、前記調整値で前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)する微細調整段階;及び前記微細調整された温度プロファイルに基づいて前記ヒータに供給される電力を制御する電力制御段階;を含み、前記温度プロファイル及び前記複数の調整値のうち、少なくとも1つは、前記検知された温度または湿度によって決定される。
【0007】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による装置は、温湿度センサから装置の外部温度値及び湿度値を受信する温湿度受信部;ヒータに対する温度プロファイルを決定するプロファイル決定部;複数の調整値を出力し、ユーザから入力された情報で調整値が決定されれば、前記調整値で前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)する微細調整部;及び前記微細調整された温度プロファイルに基づいて前記ヒータに供給される電力を制御する電力制御部;を含み、前記温度プロファイル及び前記複数の調整値のうち、少なくとも1つは、前記検知された温度または湿度によって決定される。
【0008】
本発明の一実施例は、前記方法を具現するためのプログラムを保存しているコンピュータ可読記録媒体を提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、装置の外部温度及び湿度を検知し、検知された温度及び湿度に基づいて最適のエアロゾルを生成してユーザに提供することができる。
【0010】
また、本発明によれば、ユーザにヒータの温度に対する微細調整を行わせ、ユーザの好みが最も多く反映されたエアロゾルを生成させる楽しみをユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明によるエアロゾル生成装置の一例を概略的に図示す斜視図である。
図2】本発明によるエアロゾル生成装置の一例のブロック図を示す図面である。
図3】シガレットの一例を示す図面である。
図4】制御部に含まれている構成要素を示すブロック図である。
図5】本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法の他の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法のさらに他の一例を示すフローチャートである。
図8】本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法の前記例とさらに他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例は、温湿度センサによって装置の外部温度及び湿度を検知する温湿度検知段階;ヒータに対する温度プロファイルを決定するプロファイル決定段階;複数の調整値を出力し、ユーザから入力された情報で調整値が決定されれば、前記調整値で前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)する微細調整段階;及び前記微細調整された温度プロファイルに基づいて前記ヒータに供給される電力を制御する電力制御段階;を含み、前記温度プロファイル及び前記複数の調整値のうち、少なくとも1つは、前記検知された温度または湿度によって決定される。
【0013】
前記方法において、前記プロファイル決定段階は、前記検知された温度及び湿度の組合わせによって複数の温度プロファイルで温度プロファイル1つを決定する。
【0014】
前記方法において、前記微細調整段階は、前記検知された温度及び湿度の組合わせによって出力される複数の調整値を決定する。
【0015】
前記方法において、前記プロファイル決定段階は、前記検知された温度によって温度プロファイルを決定し、前記微細調整段階は、前記検知された湿度によって出力される複数の調整値を決定する。
【0016】
前記方法において、前記プロファイル決定段階は、前記検知された湿度によって温度プロファイルを決定し、前記微細調整段階は、前記検知された温度によって出力される複数の調整値を決定する。
【0017】
前記方法において、前記微細調整段階は、前記検知された温度が既設定の最高温度を超過すれば、出力部を通じて-2℃~2℃の複数の調整値を出力する。
【0018】
前記方法において、前記微細調整段階は、前記検知された温度が既設定の範囲に属すれば、出力部を通じて-6℃~6℃の複数の調整値を出力する。
【0019】
前記方法において、前記微細調整段階は、前記検知された温度が既設定の最低温度未満であれば、出力部を通じて-10℃~10℃の複数の調整値を出力する。
【0020】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例は、温湿度センサから装置の外部温度値及び湿度値を受信する温湿度受信部;ヒータに対する温度プロファイルを決定するプロファイル決定部;複数の調整値を出力し、ユーザから入力された情報で調整値が決定されれば、前記調整値で前記決定された温度プロファイルを微細調整(fine-tuning)する微細調整部;及び前記微細調整された温度プロファイルに基づいて前記ヒータに供給される電力を制御する電力制御部;を含み、前記温度プロファイル及び前記複数の調整値のうち、少なくとも1つは、前記受信された温度または湿度によって決定される。
【0021】
前記装置において、前記プロファイル決定部は、前記受信された温度及び湿度の組合わせによって複数の温度プロファイルで温度プロファイル1つを決定する。
【0022】
前記装置において、前記微細調整部は、前記受信された温度及び湿度の組合わせによって出力される複数の調整値を決定する。
【0023】
前記装置において、前記プロファイル決定部は、前記受信された温度によって温度プロファイルを決定し、前記微細調整部は、前記受信された湿度によって出力される複数の調整値を決定する。
【0024】
前記装置において、前記プロファイル決定部は、前記受信された湿度によって温度プロファイルを決定し、前記微細調整部は、前記受信された温度によって出力される複数の調整値を決定する。
【0025】
前記装置において、前記微細調整部は、前記受信された温度が既設定の最高温度を超過すれば、出力部を通じて-2℃~2℃の複数の調整値を出力する。
【0026】
前記装置において、前記微細調整部は、前記受信された温度が既設定の範囲に属すれば、出力部を通じて-6℃~6℃の複数の調整値を出力する。
【0027】
前記装置において、前記微細調整部は、前記受信された温度が既設定の最低温度未満であれば、出力部を通じて-10℃~10℃の複数の調整値を出力する。
【0028】
本発明の一実施例は、前記方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータ可読記録媒体を提供することができる。
【0029】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に係わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0030】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0031】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0032】
以下では、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明によるエアロゾル生成装置の一例を概略的に図示す斜視図である。
【0034】
図1を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置10は、制御部110、バッテリ120、ヒータ130、温湿度センサ140及びエアロゾルシガレット200を含む。図1は、説明の便宜上、エアロゾル生成装置10の一部構成のみを取り出して示したものなので、他の構成が追加されても前述した構成を含むならば、本発明の範疇を外れないということは、当該分野の通常の知識を有する者に自明であろう。また、エアロゾル生成装置10の内部構造は、図1に図示されたところに限定されず、実施例や設計によって、制御部110、バッテリ120、ヒータ130、温湿度センサ140及びエアロゾルシガレット200の配置は異なってもいる。
【0035】
図1のエアロゾル生成装置10は、シガレット200が挿入されるための挿入口160を含み、シガレット200は、通常のスティック状であって、エアロゾル生成装置10の挿入口に挿入された後、ヒータ130によって加熱されることで、エアロゾルを生成する。シガレット200で生成されたエアロゾルは、ユーザの吸引行為を通じてシガレット200に備えられたフィルタなどを通過してユーザに伝達される。
【0036】
制御部110は、制御信号を通じて、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御するMCU(Micro Controller Unit)である。具体的に、制御部110は、バッテリ120、ヒータ130だけではなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部110は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0037】
制御部110は、少なくとも1つのプロセッサ(processor)を含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現され、汎用的なマイクロプロセッサと該マイクロプロセッサで実行可能なプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、制御部110が前述した形態と異なる形態のハードウェアとして具現されるということは、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0038】
バッテリ120は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ120は、ヒータ130が加熱されるように電力を供給し、制御部110の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ120は、エアロゾル生成装置10に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0039】
ヒータ130は、バッテリ120から供給された電力によっても加熱される。例えば、シガレット200がエアロゾル生成装置10に挿入されれば、ヒータ130は、シガレット200の外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ130は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0040】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130が加熱されうる。しかし、ヒータ130は、前述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0041】
一方、他の例において、ヒータ130は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ130には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0042】
例えば、ヒータ130は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット200の内部または外部を加熱することができる。
【0043】
また、エアロゾル生成装置10には、ヒータ130が複数個配置される。この際、複数個のヒータ130は、シガレット200の内部に挿入されるように配置されてもよく、シガレット200の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ130のうち、一部は、シガレット200の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット200の外部に配置されうる。また、ヒータ130の形状は、図1に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0044】
温湿度センサ140は、エアロゾル生成装置10の外部の温度及び湿度を検知し、検知した結果を制御部110に提供する。温湿度センサ140は、温度及び湿度をいずれも検知することができるセンサだけではなく、温度センサ及び湿度センサが物理的または論理的に結合されたセンサでもある。例えば、温湿度センサ140は、RTDセンサ(Resistance Temperature Detectorsensor)及び静電容量式湿度センサが結合された形態でもあり、それらに限定されない。
【0045】
シガレット200は、エアロゾル生成装置10に装着されてヒータ130によって加熱されることで、エアロゾルを生成し、シガレット200の各詳細構成については、図3を通じて後述する。
【0046】
図2は、本発明によるエアロゾル生成装置の一例のブロック図を示す図面である。
【0047】
図2を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置10は、PCB 11、制御部110、バッテリ120、ヒータ130、温湿度センサ140、ディスプレイ150及びシガレット挿入口160を含むことが分かる。以下では、図1で説明した構成に係わる説明との重複説明は、省略する。
【0048】
PCB(Printed Circuit Board)11は、制御部110と通信しながら、エアロゾル生成装置10の情報を収集する各種構成要素を電気的に統合する機能を行い、PCB 11の表面には、制御部110、温湿度センサ140、及びディスプレイ150が固定されて装着されうる。PCB 11には、PCB 11に連結された素子に電力を供給するためのバッテリ120が連結される。
【0049】
温湿度センサ140は、PCB 11に実装(surface mounted)されて、エアロゾル生成装置10の外部温度及び湿度を検知し、検知した結果を制御部110に伝達する機能を遂行する。温湿度センサ140は、実施例によって、PCB 11上に具現されるか、シガレット挿入口160付近に配置されうる。
【0050】
ディスプレイ150は、エアロゾル生成装置10で生成される情報のうち、ユーザに必要な情報が視覚的な情報として出力されるように制御する装置であって、制御部110から受信した情報に基づいて、エアロゾル生成装置10の前面に備えられているLCDパネル(または、LEDパネル)に出力される情報を制御する。
【0051】
シガレット挿入口160は、シガレット200を挿入させるために、エアロゾル生成装置10の内部に向かう一定深さに凹んでいる空間を意味する。シガレット挿入口160にシガレット200が挿入されれば、シガレット挿入口160に隣接しているヒータ130が加熱されることで、エアロゾルが生成されうる。温湿度センサ140の敏感度によって、温湿度センサ140がPCB 11に実装されず、シガレット挿入口160近傍に配置されるということは、前述した通りである。
【0052】
図3は、シガレットの一例を示す図面である。
【0053】
本発明によるエアロゾル生成装置10に収容されるシガレット200は、複数のエアロゾル生成基質を含むエアロゾル生成物品とも別称され、区画(segment)別に互いに異なるエアロゾル生成基質を含んでもよい。
【0054】
図3を参照すれば、シガレット200は、第1区画210及び第2区画220を含み、それぞれの区画210、220別に互いに異なるエアロゾル生成基質が含まれる。図3には、エアロゾル生成基質を含む第1区画210及び第2区画220と、加熱されてエアロゾルを生成しない物質を含む第3区画230及び第4区画240だけが便宜上、図示されているが、本発明は、エアロゾル生成基質の種類数を特定の数に限定しないので、実施例によって、エアロゾル生成基質を含む区画は、3つ以上にもなる。
【0055】
シガレット200の第1区画210は、エアロゾルを生成してユーザに第1喫煙感を提供するための第1基質を含んでもよい。一例として、シガレット200の第1区画210は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、第1区画210に含まれるエアロゾル生成基質は、エアロゾルのグリセリン移行量を増大させてユーザの喫煙満足感を増大させるための一要素として機能する。
【0056】
シガレット200の第2区画220は、エアロゾルを生成してユーザに第2喫煙感を提供するための第2基質を含んでもよい。一例として、シガレット200の第2区画220は、ニコチンを発生させるための媒質であって、ニコチンを含むタバコ(tobacco)を含んでもよい。第2区画220に含まれるタバコは、一般の刻みタバコを含み、一般の刻みタバコは、シート(sheet)やストランド(strand)状に作製される。第2区画220に含まれるエアロゾル生成基質は、エアロゾルのニコチン移行量を増大させてユーザの喫煙満足感を増大させるための他の一要素として機能する。
【0057】
本発明において、第1区画210及び第2区画220が、図2においてシガレット挿入口160に挿入されてヒータ130によって加熱され、第1区画210及び第2区画220に含まれているエアロゾル生成基質は、それぞれ加熱されて第1気体及び第2気体を形成することができる。
【0058】
第1気体及び第2気体は、混合されて、最終的にユーザが吸い込むエアロゾルになり、第1区画210に含まれた第1基質の気化温度が、第2区画220に含まれた第2基質の気化温度よりもさらに高いので、実施例によって、第1区画210のみヒータ130によって加熱され、第2区画220は、加熱された第1区画210によって間接的に加熱されるか、一部のみ加熱されるように、シガレット挿入口160の深さが調整される。第2区画220は、第1区画210に発生した第1気体を適正量減少させるフィルタ役割を行い、ユーザにマイルドな喫煙感を提供する機能を遂行する。
【0059】
第1区画210及び第2区画220は、各区画による巻紙で取り囲まれており、図3では、第1区画巻紙210a及び第2区画巻紙220aによって表現されている。第1区画巻紙210a及び第2区画巻紙220aの表面には、シガレット挿入口160のシガレット認識センサが検知することができる特定の文様やパターンが刻まれてもいる。また、実施例によって、第1区画巻紙210a及び第2区画巻紙220aは、第1区画210及び第2区画220をそれぞれ取り囲んだ後、アルミ箔(aluminium foil paper)によってもさらに覆い包まれる。
【0060】
シガレット200の第3区画230は、冷却部でもある。第3区画230は、第1区画210及び第2区画220で生成されたエアロゾルを適当な温度に冷却させることで、ユーザが容易にエアロゾルを吸い込む。一例として、第3区画230は、酢酸セルローストウでもっても作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。
【0061】
シガレット200の第4区画240は、フィルタ部でもある。第4区画240は、酢酸セルローストウに可塑剤を加えて作製されてもよい。また、第4区画240は、香味が発生するように作製される。一例として、第4区画240に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の繊維が第4区画240の内部に挿入されてもよい。
【0062】
また、第4区画240は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造のカプセル(capsule)を少なくとも1つ以上含んでもよい。カプセルは、球状または円筒状を有し、喫煙開始前、または喫煙開始過程でユーザによって一定以上の圧力が加えられて破壊されることで、ユーザをして、香味が加えられたエアロゾルを吸い込ませる。第4区画240も第1区画210及び第2区画220のように巻紙で取り囲まれ、一例として、第4区画巻紙240aとしてPLA合紙が使用されうる。
【0063】
シガレット200は、第1区画210ないし第4区画240をいずれも覆い包む外皮250aをさらに含み、熱伝導率の高い物質によって加工された外皮250aを使用してヒータ130の熱エネルギーがシガレット200に伝達される効率をさらに高めることもできる。
【0064】
図4は、制御部に含まれている構成要素を示すブロック図である。
【0065】
図4を参照すれば、制御部110は、温湿度受信部111、プロファイル決定部113、微細調整部115、及び電力制御部117を含む。図4には、本発明の一実施例を具現するための一部構成が図示されたものなので、実施例によって、制御部110は、前述した温湿度受信部111、プロファイル決定部113、微細調整部115及び電力制御部117以外に他の構成を含んでもよい。以下では、図1及び図2を参照して説明する。
【0066】
温湿度受信部111は、温湿度センサ140が検知した装置の外部温度値及び湿度値を温湿度センサ140から受信する。例えば、温湿度受信部111は、温湿度センサ140が検知した結果を受信し、制御部110は、エアロゾル生成装置10の外部の現在気温が10℃、現在湿度は65%と判断する。
【0067】
プロファイル決定部113は、ヒータ130に対する温度プロファイルを決定する。ここで、ヒータ130に対する温度プロファイル(temperature profile)とは、ヒータの温度を経時的にどのように制御するかについて記録した一連の情報を意味する。制御部110は、メモリに保存されている複数の温度プロファイルのうち、1つ以上の温度プロファイルを読み込んだ後、その温度プロファイルによって、ヒータ130に供給される電力を制御し、ヒータ130に供給される電力が適切に制御されれば、ヒータ130が加熱されることで生成されるエアロゾルの風味が異なる。例えば、ユーザは、エアロゾル生成装置10で喫煙行為を行いつつ、温度プロファイルによってマイルドな喫煙感または深い喫煙感を感じることができる。
【0068】
一実施例として、プロファイル決定部113は、温湿度センサ140が検知した温度及び湿度の組合わせによって、複数の温度プロファイルで温度プロファイル1つを決定することができる。
【0069】
【表1】
【0070】
表1は、プロファイル決定部113がヒータ130に対する温度プロファイルを決定する過程を説明するための表である。表1を参照すれば、プロファイル決定部113は、内部的に高温、常温、低温を区分するための基準、及び高湿、常湿、低湿を区分するための基準を保存しており、上のように3段階に温度と湿度とが区分されることで、温度及び湿度の組合わせによって生成される温度プロファイルの種類は、総9種であることが分かる。実施例によって、プロファイル決定部113は、温度及び湿度の高低を区分するための基準をさらに細分化させ、その実施例において温度及び湿度の組合わせによって生成される温度プロファイルの種類は、9種より多くもなる。プロファイル決定部113は、温湿度センサ140が検知した結果を把握し、既設定の基準によって、エアロゾル生成装置10の外部温度及び湿度がどの基準に近いかを判断する。上のような判断を通じて、プロファイル決定部113は、外部温度及び湿度の組合が決定されれば、プロファイル決定部113は、予め保存されている複数の温度プロファイルのうちから決定された温度及び湿度の組合わせに対応する温度プロファイルを選択することができる。
【0071】
他の一実施例として、プロファイル決定部113は、温湿度センサ140が検知した温度及び湿度の組合わせと関係なく、1つの温度プロファイルを決定してもよい。本実施例では、プロファイル決定部113が1次的に温度プロファイルを決定した後、温度プロファイルが2次的にユーザによって微細調整される過程で温湿度センサ140が検知した温度及び湿度の組合わせを活用する。本実施例についての説明は、微細調整部115及び図6を通じて後述する。
【0072】
さらに他の一実施例として、プロファイル決定部113は、温湿度センサ140が検知した温度値及び湿度値のうち、温度値に対応する温度プロファイルを決定してもよい。本実施例では、プロファイル決定部113が1次的に温度に基づいて温度プロファイルを決定した後、温度プロファイルが2次的にユーザによって微細調整される過程で温湿度センサ140の検知した湿度が微細調整の調整値を決定するのに活用される。本実施例についての説明は、微細調整部115及び図7を通じて後述する。
【0073】
前述した例とさらに異なる一実施例として、プロファイル決定部113は、温湿度センサ140が検知した温度値及び湿度値のうち、湿度値に対応する温度プロファイルを決定してもよい。本実施例では、プロファイル決定部113が1次的に湿度に基づいて温度プロファイルを決定した後、温度プロファイルが2次的にユーザによって微細調整される過程で温湿度センサ140の検知した温度が微細調整の調整値を決定するのに活用される。本実施例についての説明は、微細調整部115及び図8を通じて後述する。
【0074】
微細調整部115は、複数の調整値を出力し、ユーザから入力された情報で調整値が決定されれば、決定された調整値で温度プロファイルを微細調整する。
【0075】
まず、微細調整部115は、エアロゾル生成装置10のディスプレイ150を通じて複数の調整値を出力する。ユーザは、エアロゾル生成装置10のディスプレイ150に出力される調整値を肉眼で確認した後、入力装置を通じて特定の調整値を選択することができる。
【0076】
微細調整部115は、ユーザの入力で調整値が決定されれば、プロファイル決定部113によって決定された温度プロファイルを決定された調整値で微細調整(fine-tuning)する。ここで、微細調整は、既決定の温度プロファイルに対してわずかな変更を加えることにより、ユーザがヒータの温度を制御する一連の過程に介入して、装置で生成されるエアロゾルの風味を調節可能にするために、本発明で取り入れた機能を意味する。
【0077】
本発明によれば、単に温湿度センサ140に検知された温度及び湿度を、1次的に温度プロファイルを決定することと、2次的に決定された温度プロファイルを微細調整するための調整値を決定することのうち、少なくとも1つ以上に活用可能となる。
【0078】
一実施例として、プロファイル決定部113が、温湿度センサ140が検知した温度及び湿度の組合わせに基づいて温度プロファイルを決定すれば、微細調整部115は、表2のような複数の調整値を出力し、ユーザに調整値を選択可能にする。
【表2】
【0079】
表2は、エアロゾル生成装置10で出力される複数の調整値の一例を示す表である。具体的に、表2は、1個の調整値グループを示しており、ユーザは、Level 1からLevel 5まで出力されている調整単位のうち、1つを選択することができる。微細調整部115は、ユーザによって選択された調整単位(レベル)に基づいてプロファイル決定部113が決定した温度プロファイルを微細調整する。他の一実施例として、微細調整部115は、温湿度センサ140が検知した温度及び湿度の組合わせによって複数の調整値を決定してもよい。本実施例では、調整単位の種類を決定する要素として温湿度センサ140が検知した温度及び湿度がいずれも活用されるという点で前述した実施例と区分される。
【表3】
【0080】
表3は、エアロゾル生成装置10で出力される複数の調整値の他の一例を示す表である。具体的に、表3は、9種の調整単位グループを示しており、表1と同様に高温、常温、低温、及び高湿、常湿、低湿の組合わせによって、実際にエアロゾル生成装置10に出力されるのは、9種の調整値グループのうち、1つになる。例えば、調整値グループ1は、温湿度センサ140によって低温、低湿が検知された場合に出力される調整値グループにもなり、調整値グループ9は、高温、高湿が検知された場合に出力される調整値グループにもなる。本実施例は、前述した実施例とは異なって、同じ調整値グループ内で調整値間の間隔が温度及び湿度の組合わせによって多様にもなるということを説明し、ユーザは、出力される調整値グループに含まれた調整値5個のうち、1つを選択することで、微細調整の基準になる調整値を決定することができる。
【0081】
さらに他の一実施例として、微細調整部115は、温湿度センサ140が検知した温度によってプロファイル決定部113が決定した温度プロファイルに対して、温湿度センサ140が検知した湿度によって出力される複数の調整値を決定してもよい。本実施例は、温度プロファイルが1次的に決定される過程で温湿度センサ140が検知した指標値が基準に活用されるだけではなく、決定された温度プロファイルを2次的に微細調整するために調整値を決定する過程でも温湿度センサ140が検知した指標値が活用される点で前述した他の実施例と区分される。
【0082】
【表4】
【0083】
表4は、エアロゾル生成装置10で出力される複数の調整値のさらに他の一例を示す表である。具体的に、表4は、3個の調整値グループを示しており、実際にエアロゾル生成装置10に出力されるのは、3個の調整値グループのうち、1つになる。例えば、調整値グループ3は、温湿度センサ140によって低温、低湿が検知された場合に出力される調整値グループにもなり、調整値グループ1は、高温、高湿が検知された場合に出力される調整値グループにもなる。表4に基づいて説明した本実施例は、プロファイル決定部113で湿度に基づいて温度プロファイルを決定し、微細調整部115で複数の調整値を出力するのには、温度に基づく他の実施例に対しても同様に適用され、それによる表及び表に係わる説明は、省略する。
【0084】
微細調整部115は、上のような過程を通じて決定される調整値に基づいて温度プロファイルを微細調整する。微細調整部115の微細調整を通じて260℃まで上昇したヒータ130の最高温度は、250℃にさらに低くなるか、270℃までさらに高くもなり、具体的な変更程度は、決定された調整値による。また、表2ないし表4では、説明の便宜上、調整値を温度プロファイルに加減される整数値に限定しているが、本発明では、調整値を定数(constant)に限定しないので、合理的な結果のために、他の実施例において、調整値は定数ではなく、時間に対する関数(function)にもなる。
【0085】
電力制御部117は、微細調整部115によって微細調整された温度プロファイルに基づいてヒータ130に供給される電力を制御する。
【0086】
本発明は、上記のように温度プロファイル及び複数の調整値のうち、少なくとも1つを温湿度センサ140によって検知された温度または湿度によって決定することで、エアロゾル生成装置10の周辺環境要素を十分に反映して、エアロゾルが生成され、このように生成されたエアロゾルは、ユーザに一貫した喫煙満足感を提供することができる。
【0087】
また、本発明は、1次的に決定された温度プロファイルを、ユーザに2次的に調整可能にして、ユーザにフレッシュな喫煙経験を提供することができる。ここで、ユーザが選択する調整値もランダムにユーザによって選択された値ではなく、現在温度及び湿度を考慮して実験的に決定された範囲(調整値グループ)で選択されるように誘導することで、ユーザの無分別な調整値変更による装置の破損を根本的に防止することができる。
【0088】
本発明は、エアロゾル生成装置10が使用される地域の気候的特徴によってユーザの喫煙満足度に影響を与える要素の加重値が異なるという点から考案された発明である。例えば、高温多湿な地域では、1℃の差が霧化量や喫煙満足感を決定する大きな要素となるが、低温地域では、1℃の差が霧化量や喫煙満足感にほとんど影響を与えない。本発明によれば、ユーザが現在位置している地域の特徴を考慮して、ユーザに最も高い満足度を提供する最適のエアロゾルが生成されうる。
【0089】
図5は、本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法の一例を示すフローチャートである。
【0090】
図5による方法は、図2のエアロゾル生成装置10、及び図4の制御部110によって具現されうるので、図2及び図4で説明した内容と重複する説明は省略し、図2及び図4を参照して説明する。
【0091】
温湿度受信部111は、温湿度センサ140からエアロゾル生成装置10の外部温湿度に係わる値を受信する(S510)。
【0092】
プロファイル決定部113は、温湿度センサ140から検知された温度及び湿度の組合わせによって、ヒータの温度プロファイルを決定する(S530)。
【0093】
微細調整部115は、複数の調整値を出力し、ユーザの入力を受けて段階S530で決定された温度プロファイルで微細調整を遂行する(S550)。
【0094】
電力制御部117は、段階S550で微細調整された温度プロファイルでヒータ130に供給される電力を制御する(S570)。
【0095】
図5で説明した方法は、表2を通じて詳細に説明した。
【0096】
図6は、本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法の他の一例を示すフローチャートである。
【0097】
温湿度受信部111は、温湿度センサ140からエアロゾル生成装置10の外部温湿度に係わる値を受信する(S610)。
【0098】
プロファイル決定部113は、メモリやデータベースを検索してヒータの温度プロファイルを決定する(S630)。
【0099】
微細調整部115は、温度及び湿度の組合わせによって出力される複数の調整値を決定する(S650)。
【0100】
微細調整部115は、段階S650で決定された複数の調整値を出力し、ユーザの入力を受けて段階S630で決定された温度プロファイルで微細調整を遂行する(S670)。
【0101】
電力制御部117は、段階S670で微細調整された温度プロファイルでヒータ130に供給される電力を制御する(S690)。
【0102】
図6で説明した方法は、表3を通じて詳細に説明した。
【0103】
図7は、本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法のさらに異なる一例を示すフローチャートである。
【0104】
温湿度受信部111は、温湿度センサ140からエアロゾル生成装置10の外部温湿度に係わる値を受信する(S710)。
【0105】
プロファイル決定部113は、検知された温度に基づいてヒータの温度プロファイルを決定する(S730)。
【0106】
微細調整部115は、検知された湿度によって出力される複数の調整値を決定する(S750)。
【0107】
微細調整部115は、段階S750で決定された複数の調整値を出力し、ユーザの入力を受けて選択された調整値で、段階S730で決定された温度プロファイルに微細調整を遂行する(S770)。
【0108】
電力制御部117は、段階S770で微細調整された温度プロファイルでヒータ130に供給される電力を制御する(S790)。
【0109】
図8は、本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法の前記例とさらに異なる一例を示すフローチャートである。
【0110】
温湿度受信部111は、温湿度センサ140からエアロゾル生成装置10の外部温湿度に係わる値を受信する(S810)。
【0111】
プロファイル決定部113は、検知された湿度に基づいてヒータの温度プロファイルを決定する(S830)。
【0112】
微細調整部115は、検知された温度によって出力される複数の調整値を決定する(S850)。
【0113】
微細調整部115は、段階S850で決定された複数の調整値を出力し、ユーザの入力を受けて選択された調整値で、段階S830で決定された温度プロファイルに微細調整を遂行する(S870)。
【0114】
電力制御部117は、段階S870で微細調整された温度プロファイルでヒータ130に供給される電力を制御する(S890)。
【0115】
図7及び図8で説明した方法は、表4を通じて詳細に説明した。
【0116】
以上説明された本発明による実施例は、コンピュータ上で多様な構成要素を通じて実行されるコンピュータプログラムの形態として具現され、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可読な媒体に記録されうる。この際、媒体は、ハードディスク、フロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、及びROM、RAM、フラッシュメモリのような、プログラム命令語を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含んでもよい。
【0117】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものでもある。コンピュータプログラムの例には、コンパイラーによって作製されるような機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行可能な高級言語コードも含まれる。
【0118】
本発明で説明する特定実行は、一実施例であって、如何なる方法でも本発明の範囲を限定するものではない。明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的な側面の記載は、省略されうる。また、図面に図示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結及び/または物理的または回路的連結を例示的に示したものであって、実際装置では、代替可能であるか、追加されうる多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結としても示される。また、「必須な」、「重要に」のように具体的な言及がなければ、本発明の適用のために、必ずしも必要な構成要素ではない。
【0119】
本発明の明細書(特に特許請求の範囲において)において「前記」の用語、及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数の両方に該当するものでもある。また、本発明において範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであって(これに反する記載がなければ)、発明の詳細な説明に前記範囲を構成する各個別的な値を記載したものと同一である。最後に、本発明による方法を構成する段階について明白に順序を記載するか、それに反する記載がなければ、前記段階は、適当な順序で行われうる。必ずしも前記段階の記載順序によって、本発明が限定されるものではない。本発明において全ての例または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであって、特許請求の範囲によって限定されない限り、前記例または例示的な用語によって、本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者は、多様な修正、組合わせ、及び変更が付加された特許請求の範囲またはその均等物の範疇内で設計条件及びファクターによっても構成される。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明の一実施例は、外部環境要因に敏感に動作する次世代電子タバコを製造するのに活用されうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8