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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-20
(45)【発行日】2023-06-28
(54)【発明の名称】早替え切断刃アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/26 20060101AFI20230621BHJP
   B26B 3/00 20060101ALI20230621BHJP
【FI】
B26D7/26
B26B3/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020540587
(86)(22)【出願日】2019-01-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 US2019014714
(87)【国際公開番号】W WO2019147645
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-10-09
(31)【優先権主張番号】62/620,789
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513206315
【氏名又は名称】ランパク コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パリス レミ
(72)【発明者】
【氏名】クラネール ウベ
(72)【発明者】
【氏名】シア ジャン‐イヴ
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】実公昭62-026050(JP,Y2)
【文献】実公平06-028241(JP,Y2)
【文献】特開2008-229077(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0037444(US,A1)
【文献】特開2005-261944(JP,A)
【文献】中国実用新案第201095113(CN,Y)
【文献】特開昭61-179185(JP,A)
【文献】実開平04-130763(JP,U)
【文献】実開昭60-117081(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 1/00 ー 7/26
B26B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断刃を支持するための支持面を有している基部と、締め付け面を有している締め付けアームと、前記基部と前記締め付けアームとの間に介在するばねと、前記ばねと前記締め付け面との間にあって前記締め付けアームを前記基部に連結している枢軸とを備えている、早替え切断アセンブリであって、前記ばねは、前記締め付け面を、前記切断刃に向かって前記支持面の方に偏倚させており、
前記締め付け面は、前記枢軸が規定する枢軸の中心軸を中心にして、前記締め付け面が前記支持面と平行な位置にある閉位置と、前記閉位置から移動して前記締め付け面が前記支持面からより隔たった位置にある開位置との間で回転可能であり、
さらに、前記ばねの偏倚動作を横切り、前記締め付けアームが閉位置にある場合に、前記締め付けアームを前記基部に接続して前記締め付けアームが前記基部に対して回転しないようにする、止めピンを備えており、
前記切断刃は、前記枢軸の方向に沿って前記支持面から延びる刃先を有する、
早替え切断アセンブリ。
【請求項2】
切断刃を支持するための支持面を有している基部と、締め付け面を有している締め付けアームと、前記基部と前記締め付けアームとの間に介在するばねと、前記ばねと前記締め付け面との間にあって前記締め付けアームを前記基部に連結している枢軸とを備えている、早替え切断アセンブリであって、前記ばねは、前記締め付け面を、前記切断刃に向かって前記支持面の方に偏倚させており、
前記締め付け面は、前記枢軸が規定する枢軸の中心軸を中心にして、前記締め付け面が前記支持面と平行な位置にある閉位置と、前記閉位置から移動して前記締め付け面が前記支持面からより隔たった位置にある開位置との間で回転可能であり、
さらに、前記ばねの偏倚動作を横切り、前記締め付けアームが閉位置にある場合に、前記締め付けアームを前記基部に接続して前記締め付けアームが前記基部に対して回転しないようにする、止めピンを備えており、
前記切断刃は、前記枢軸の方向に沿って前記支持面から突出する、
早替え切断アセンブリ。
【請求項3】
前記締め付け面は前記支持面に平行な位置にある、請求項1又は請求項2に記載の早替え切断アセンブリ。
【請求項4】
前記支持面から突出していて、前記支持面に平行な方向の切断刃の動きを最小限にする、刃ホルダを備えている、請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の早替え切断アセンブリ。
【請求項5】
前記締め付けアームは開口を有し、前記締め付けアームが閉位置にある場合に、前記刃ホルダは、前記締め付けアーム内の前記開口内へと延びる、請求項4に記載の早替え切断アセンブリ。
【請求項6】
前記支持面は平面状であり、前記刃ホルダは前記支持面の外周を越えて突出している、請求項4に記載の早替え切断アセンブリ。
【請求項7】
前記支持面上で支持されている切断刃を備えている、請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の早替え切断アセンブリ。
【請求項8】
前記切断刃は、前記支持面から突出している保持ピンを収容するように構成されている開口を有している、請求項7に記載の早替え切断アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、切断刃を支持するアセンブリであって、必要に応じて切断刃の素早い交換を容易にするアセンブリに関する。
【0002】
[背景技術]
配送に使用される段ボール容器は、一部が組み立てられていることがあり、その場合一部が組み立てられた状態で切断して、所望の高さの容器を作製することがある。切断作業には切断刃が用いられているが、時間がたつと研磨または交換する必要がある。
【0003】
[発明の概要]
本発明は、切断作業中に切断刃を支持するとともに、必要に応じて切断刃の素早い交換をも容易にするためのアセンブリを提供する。現行のアセンブリは、使用中は切断刃を確実に保持する一方で、既存のアセンブリは、一般に、切断刃を脱着して交換するために素早く外すことができない。
【0004】
以下の段落では、本発明の請求項の言い換えを行っている。
より具体的には、本発明は、切断刃を支持するための支持面を有している基部と、締め付け面を有している締め付けアームと、基部と締め付けアームとの間に介在するばねと、ばねと締め付け面との間にあって締め付けアームを基部に連結している枢軸とを備えている、早替え切断アセンブリを提供する。ばねは、締め付け面を、切断刃に向かって支持面の方に偏倚させている。
【0005】
切断アセンブリの1つ以上の実施形態において、(a)締め付け面は支持面に平行な位置にあり、(b)締め付け面は、枢軸が規定する枢軸の中心軸を中心にして、締め付け面が支持面と平行な位置にある閉位置と、閉位置から移動して締め付け面が支持面からより隔たった位置にある開位置との間で回転可能である。切断アセンブリは、さらに、ばねの偏倚動作を横切り、締め付けアームが閉位置にある場合に、締め付けアームを基部に接続して締め付けアームが基部に対して回転しないようにする、止めピンを有し得る。
【0006】
切断アセンブリは、支持面から突出していて、支持面に平行な方向の切断刃の動きを最小限にする、刃ホルダを有することもある。例えば、締め付けアームは開口を有していて、締め付けアームが閉位置にある場合に、刃ホルダは、締め付けアーム内の開口内へと延びていてもよい。
【0007】
1つ以上の実施形態において、支持面は平面状であり、刃ホルダは、支持面の外周を越えて突出している。
切断アセンブリは、支持面上で支持されている切断刃を有していてもよい。また、切断刃は、支持面から突出している保持ピンを収容するように構成されている開口を有していてもよい。
【0008】
本発明の上述の特徴及び他の特徴は、以下に全て記載されており、特に請求項内で明示されている。以下に続く説明及び添付図面は、本発明のある例示的な実施形態を詳細に示したものであるが、これらの実施形態は、本発明の原理を用いることが可能な様々な手法のうちの数例を示しているにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明に従って提供した例示的な早替え切断刃アセンブリの斜視図である。
図2図2は、図1の早替え切断刃アセンブリの斜視図であり、内部の構造や構成要素をより良く図示するために一部を半透明で描いている。
図3図3は、図1の早替え切断刃アセンブリの側面図である。
図4図4は、図1の早替え切断刃アセンブリの平面図である。
図5図5は、図1の早替え切断刃アセンブリの底面図である。
図6図6は、図1の早替え切断刃アセンブリの左側面図である。
図7図7は、図1の早替え切断刃アセンブリの右側面図である。
図8図8は、図1の早替え切断刃アセンブリにおける図4の線8-8に沿った断面図である。
図9図9は、図1の早替え切断刃アセンブリの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[発明の詳細な説明]
上記で説明したように、本発明は、切断作業中に切断刃12を支持するとともに、必要に応じて切断刃12の素早い交換を容易にするアセンブリ10を提供する。
【0011】
早替え切断アセンブリ10は、切断刃12を支持する支持面16を有している基部14と、支持面16に対向している締め付け面22を有している締め付けアーム20と、基部14と締め付けアーム20との間に介在するばね24と、ばね24と締め付け面22との間にあって、締め付けアーム20もまた基部14に回転可能に連結する枢軸26とを有している。ばね24は、締め付け面22を、切断刃12に向かって支持面16の方に偏倚させている。
【0012】
図示されている基部14はさらに、切断アセンブリ10を別の構造に装着する手段を有しており、その手段は、基部14内にあるそれぞれの貫通孔32に通過して延びて収容されていてもよい1対の装着ボルト30の形状をしている。
【0013】
図示されている切断アセンブリ10はまた、たった1つではなく複数のばね24、ただし1対のばね24を有していて、ばね24はそれぞれが基部14内にあるばね閉じ込めポケット34に収容されており、ばね閉じ込めポケット34は、ばね24が、基部14、締め付けアーム20、及び枢軸26に対して所定の位置を保持するのに役立つ。
【0014】
締め付けアーム20は、外側方向に延びて基部14内の凹部36の中に収容される枢軸ブロック40を有している。枢軸ブロック40は、横方向貫通路42を有しており、横方向貫通路42は、基部14内において凹部36の両側へと延びる横方向路44と一列に配置され、枢軸ピン46を受けるようになっており、枢軸ピン46は、枢軸ブロック40内の貫通路42を通って延び、横方向路44の対向箇所内に収容されることによって、凹部36の両側で基部14を係合している。枢軸ピン46は円筒形であり、基部14に対して締め付けアーム20が回転する枢軸の中心軸を規定している。
【0015】
枢軸ピン46が基部14及び締め付けアーム20と係合した結果、この構成によって、締め付けアーム20が、枢軸ピン46が規定する枢軸の中心軸を中心にして、締め付け面22が支持面16と平行な位置にある閉位置と、閉位置から移動して締め付け面22が支持面16からより隔たった位置にある開位置との間で回転することが可能になる。閉位置では、締め付けアーム20の締め付け面22は、基部14の支持面16に平行な位置にあり、その間に、締め付けられる切断刃12の厚み程度の間隔をあけて配置されている。
【0016】
例示的な切断刃12は平面状で、刃先50が支持面16と締め付け面22との間から突出した状態である。支持面16からは刃ホルダが突出しており、支持面16に平行な方向への切断刃12の動きを最小限にする、またはなくす。図示されている実施形態では、支持面16の外周の辺りにある基部14の突出部分52がさらに切断刃12を支持して、支持面16に平行な方向への切断刃12の動きを防ぐ、または最小限にする。また、支持面16からは保持ピン56が突出しており、切断刃12内にある開口54を貫通して、切断刃12をさらに確実に所定の位置に固定する。締め付け面22はまた、保持ピン56の端部を受けるための開口62を有していてもよい。保持ピン56の反対側の端部は、支持面16にある開口64内に収容されてもよく、あるいは保持ピン56は、基部14と一体成形されていてもよい。もしくは、保持ピン56は、締め付けアーム20に恒久的に固定されているか、または締め付けアーム20内に一体成形されているかの状態で、支持面16の開口64内に収容されても良い。
【0017】
切断アセンブリ10はさらに、ばね24の動作方向を横切る方向に延び、閉位置において、ばね24または複数のばね24の動作に逆らって締め付けアーム20を止める、止めピン70を有していてもよい。止めピン70は、締め付けアーム20内にある開口72を貫通して基部14内の一列に並んだ穴74に入ることによって、締め付けアーム20が、止めピン70を横切る方向に、基部14に対して相対的に動かないようにする。図示されている実施形態では、止めピン70は、挿入又は取外しを行うために止めピン70を握りやすくする把手76に連結されていて、締め付けアーム20と基部14との間の相対的な動きを可能にしたり防止したりする。図示されている実施形態では、締め付けアーム20は断面がL字型であり、止めピン70はL字型の片方の端部から基部14の端部内へと延び、枢軸ピン46及び枢軸の中心軸を垂直に横切る。あるいは、締め付けアーム20は、止めピン70が枢軸ピン46及び枢軸の中心軸に平行な方向に延びて基部14の前側または後側へと到達した状態で、図示されている実施形態ではL字型の対応する端部に垂直な基部14の前側または後側に延びる部分を有していてもよい。
【0018】
切断アセンブリ10は、支持面16上で支持される切断刃12がある状態又はない状態で販売され得るが、切断アセンブリ10は、切断作業を行うために切断刃12を支持するのに使用されることが意図されている。
【0019】
以上のことをまとめると、本発明は、切断刃12を支持するための支持面16を有している基部14と、締め付け面22を有している締め付けアーム20と、基部14と締め付けアーム20との間に介在するばね24と、締め付けアーム20を基部14に連結していて、ばね24と締め付け面22との間にある枢軸の中心軸を規定し、締付けアーム20を基部14に連結する枢軸28とを有している、早替え切断アセンブリ10を提供する。ばね24は、締め付け面22を、支持面16と、その間にある切断刃12の方とに偏倚させている。締め付けアーム20は、締め付け面22が支持面と平行な位置にある閉位置と、閉位置から移動して締め付け面22が支持面16からより隔たった位置にある開位置との間で回転可能である。切断アセンブリ10は、さらに、ばね24の動作方向を横切り、閉位置にある場合に、締め付けアーム20を基部14に接続して締め付けアーム20が基部14に対して回転しないようにする、止めピン70を有している。
【0020】
図示された実施形態または複数の実施形態に関して本発明を提示し説明してきたが、当業者にとっては、本明細書や添付図面を読んで理解すれば同等な修正や改変が思い浮かぶであろう。特に上述の数字によって行われた種々の機能(構成要素、アセンブリ、装置、構成等)については、このような数字を説明するのに用いられた用語(「手段」への言及を含む)は、特に明記されてなければ、本明細書で示されている本発明の実施形態、または複数の実施形態における機能を実行する開示された構造と構造的には同等ではないとしても、その特定の機能を行う(つまり機能的に同等である)いずれの数字にも相当することが意図されている。
図1
図2
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