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特許7299942情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-20
(45)【発行日】2023-06-28
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230621BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20230621BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20230621BHJP
   A63F 13/46 20140101ALI20230621BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20230621BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/55
A63F13/792
A63F13/46
A63F13/822
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021083067
(22)【出願日】2021-05-17
(62)【分割の表示】P 2019030710の分割
【原出願日】2019-02-22
(65)【公開番号】P2021112684
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2021-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】泉水 一慶
(72)【発明者】
【氏名】堀田 順平
(72)【発明者】
【氏名】保志場 慶
【審査官】柳 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-107451(JP,A)
【文献】特開2006-094877(JP,A)
【文献】特開2012-170674(JP,A)
【文献】特表2017-510321(JP,A)
【文献】特許第6886991(JP,B2)
【文献】任天堂公式ガイドブック とびだせ どうぶつの森 初版,株式会社小学館,2012年12月26日,264~271頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、
所定のゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
実行中の前記ゲームの状況が、予め定義されている達成条件を満たすか否か、および当該達成条件と同時には満たされない関係にある準達成条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と
前記ゲームの状況が前記達成条件を満たす場合に、当該達成条件に対応するゲーム内効果を発生させる効果発生手段と、
前記ゲームの状況が前記準達成条件を満たすと判定された場合は、引換パラメータの変化と引き換えに、前記効果発生手段が前記ゲーム内効果を発生させるようにゲーム状態の変更を行い、前記ゲームの状況が前記達成条件および前記準達成条件のいずれも満たさない場合は、前記ゲーム状態の前記変更を行わない、状態変更手段と、
前記達成条件を満たすような前記ゲーム状況を示す情報と現在のゲーム状況を示す情報とを、ユーザが認識可能なように提示する条件提示手段として前記コンピュータを機能させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記ユーザが所有するゲームオブジェクトから選択された少なくとも1つのゲームオブジェクトをゲーム空間内に配置するオブジェクト配置手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記状態変更手段は、前記ゲームの状況が前記達成条件を満たすように、前記ゲーム空間に少なくとも1つの前記ゲームオブジェクトを配置する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記状態変更手段は、前記ゲームオブジェクトを前記ユーザが所有しているかどうかに関わらず、前記ゲーム空間に前記ゲームオブジェクトを配置する、請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
所定のゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
実行中の前記ゲームの状況が達成条件を満たすか否か、および当該達成条件と同時には満たされない関係にある準達成条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と
前記ゲームの状況が達成条件を満たす場合に、当該達成条件に対応するゲーム内効果を発生させる効果発生手段と、
前記ゲームの状況が前記準達成条件を満たすと判定された場合は、引換パラメータの変化と引き換えに、前記効果発生手段が前記ゲーム内効果を発生させるようにゲーム状態の変更を行い、前記ゲームの状況が前記達成条件および前記準達成条件のいずれも満たさない場合は、前記ゲーム状態の前記変更を行わない、状態変更手段と、
前記達成条件を満たすような前記ゲーム状況を示す情報と現在のゲーム状況を示す情報とを、ユーザが認識可能なように提示する条件提示手段とを備える、情報処理装置。
【請求項5】
所定のゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段と、
実行中の前記ゲームの状況が達成条件を満たすか否か、および当該達成条件と同時には満たされない関係にある準達成条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と
前記ゲームの状況が達成条件を満たす場合に、当該達成条件に対応するゲーム内効果を発生させる効果発生手段と、
前記ゲームの状況が前記準達成条件を満たすと判定された場合は、引換パラメータの変化と引き換えに、前記効果発生手段が前記ゲーム内効果を発生させるようにゲーム状態の変更を行い、前記ゲームの状況が前記達成条件および前記準達成条件のいずれも満たさない場合は、前記ゲーム状態の前記変更を行わない状態変更手段と、
前記達成条件を満たすような前記ゲーム状況を示す情報と現在のゲーム状況を示す情報とを、ユーザが認識可能なように提示する条件提示手段とを備える、情報処理システム。
【請求項6】
情報処理装置を制御するために、当該情報処理装置のコンピュータに以下の処理を実行させる情報処理方法であって、
所定のゲーム処理を実行させ、
実行中の前記ゲームの状況が達成条件を満たすか否か、および当該達成条件と同時には満たされない関係にある準達成条件を満たすか否かを判定させ、
前記ゲームの状況が達成条件を満たす場合に、当該達成条件に対応するゲーム内効果を発生させ、
前記ゲームの状況が前記準達成条件を満たすと判定された場合は、引換パラメータの変化と引き換えに前記ゲーム内効果を発生させるようにゲーム状態の変更を行い、前記ゲームの状況が前記達成条件および前記準達成条件のいずれも満たさない場合は、前記ゲーム状態の前記変更は行わないような制御を実行させ、
前記達成条件を満たすような前記ゲーム状況を示す情報と現在のゲーム状況を示す情報とを、ユーザが認識可能なように提示させる、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが所有するゲームオブジェクトを利用する情報処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、仮想空間内に構築された部屋にユーザが所定の家具オブジェクトを置き、当該家具オブジェクトが配置された部屋に対して、ゲーム内において「評価」が行われ、当該「評価」の結果、得点が基準点以上となった場合にユーザが記念品を獲得できるゲームが知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】”街へいこうよ どうぶつの森”、[online]、任天堂、[平成31年2月18日検索]、インターネット<URL:https://www.nintendo.co.jp/wii/ruuj/town/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のゲームにおいて、「評価」の結果、得点が基準点に達しなかった場合は、ユーザは部屋に対する家具オブジェクトの配置をやり直し、再度「評価」を受け直す必要があった。つまり、基準点に達しなかった場合、家具オブジェクトの配置~「評価」を受けるところまでの一連の流れを初めからやり直す必要があった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、達成目標として所定の条件が設けられているゲームにおいて、所定の条件を達成しなかった場合でも、初めからやり直さずにすむような情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0007】
構成例の一例は、情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、コンピュータを、オブジェクト配置手段と、スコア算出手段と、条件判定手段と、効果発生手段と、状態変更手段として機能させる。オブジェクト配置手段は、ユーザが所有するゲームオブジェクトから選択された少なくとも1つのゲームオブジェクトをゲーム空間内に配置する。スコア算出手段は、ゲーム空間内に配置されたゲームオブジェクトに基づいて、スコアを算出する。条件判定手段は、スコアが達成条件を満たすか否か、および当該達成条件と同時には満たされない関係にある準達成条件を満たすか否かを判定する。効果発生手段は、スコアが達成条件を満たす場合に、当該達成条件に対応するゲーム内効果を発生させる。状態変更手段は、スコアが準達成条件を満たすと判定された場合は、引換パラメータの変化と引き換えに、効果発生手段がゲーム内効果を発生させるようにゲーム状態の変更を行い、スコアが達成条件および準達成条件のいずれも満たさない場合は、ゲーム状態の変更を行わない。
【0008】
上記構成例によれば、達成条件は満たしていないが準達成条件を満たしている場合には、所定のパラメータを変化させることと引き換えに、達成条件を満たした場合と同様のゲーム状態を発生させるようにゲーム状態を変更するような処理を行う。これにより、ユー
ザは、所定のパラメータの変化と引き換えに、時間の節約が可能となる。特に、達成条件を満たすためにゲームオブジェクトを生成や収集する等の時間がかかる作業が必要となる場合、時間が足りないことによるゲームの投げ出しやプレイの断念等を防ぐこともできる。また、準達成条件にも達していない場合は、上記のようなゲーム状態の変化をおこなわないため、本来想定しているゲームの楽しさをユーザに与えることができる。
【0009】
他の構成例として、状態変更手段は、スコアが達成条件を満たすように、ゲーム空間に少なくとも1つのゲームオブジェクトを配置するようにしてもよい。
【0010】
上記構成例によれば、達成条件を満たすゲームオブジェクトがどのようなオブジェクトであるかをユーザに把握させることができると共に、達成後のゲーム空間をユーザに見せることができる。
【0011】
他の構成例として、状態変更手段は、そのゲームオブジェクトをユーザが所有しているかどうかに関わらず、ゲーム空間にゲームオブジェクトを配置するようにしてもよい。
【0012】
上記構成例によれば、ユーザが所有していないゲームオブジェクトであっても配置される。これにより、ユーザが所有しているゲームオブジェクトだけでは達成条件を満たすことができない場合でも達成条件を満たさせることが可能となる。また、未所有のゲームオブジェクトを所有させることに対するモチベーションを向上させることもできる。
【0013】
他の構成例として、スコア算出手段は、ゲームオブジェクトが配置される配置場所毎に算出されたサブスコアを合計することでスコアを算出し、状態変更手段は、サブスコアの小さい順に配置場所を選択してゲームオブジェクトを配置するようにしてもよい。
【0014】
上記構成例によれば、配置されたゲームオブジェクトのうちサブスコアの低いものから順に入れ替わる。そのため、サブスコアが低いゲームオブジェクトがどれであるかをユーザに把握させることができる。
【0015】
他の構成例として、状態変更手段は、最大値のスコアが算出されるゲームオブジェクトをユーザに示すようにしてもよい。
【0016】
上記構成例によれば、達成条件を満たせるゲームオブジェクトがどれであるかをユーザに知らせる。これにより、ユーザは、そのゲームオブジェクトを所有していればそれを配置する操作を行えばよいし、所有していない場合は、そのゲームオブジェクトを入手することに対するモチベーションを向上させることができる。
【0017】
他の構成例として、条件判定手段は、達成条件として設定されるスコアに対する割合により設定された準達成条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
【0018】
上記構成例によれば、達成条件のスコアに対する割合で準達成条件を設定する。これにより達成条件には少しだけスコアが届かない、というような状態を準達成条件として簡便に設定することが可能となる。
【0019】
他の構成例として、条件判定手段は、複数の達成条件および当該複数の達成条件の各々に対応する準達成条件のいずれかをスコアが満たしているか否かを判定するようにしてもよい。
【0020】
上記構成例によれば、1ゲーム中に複数の達成条件を段階的に設定することができる。そのため、全ての達成条件を達成するために同じゲームを何度も楽しませることへの動機
付けが提供できる。これにより、ユーザに長くゲームを楽しんでもらうことも可能となる。
【0021】
他の構成例として、条件判定手段は、達成条件の達成難度が高いものであるほど、当該達成条件に対応する準達成条件を、当該達成条件に近い条件として設定するようにしてもよい。また、条件判定手段は、達成条件を満たすスコアと準達成条件を満たすスコアとの差が、当該達成条件の達成難度が高くなるほど小さくなるように当該準達成条件を設定するようにしてもよい。
【0022】
上記構成例によれば、一番難度の低い達成条件(一番最初に達成されるであろう達成条件)については、その準達成条件の判定も甘くすることで、ゲームに不慣れな初心者に対して、準達成条件による支援を受ける機会を増やすことができる。これにより、ゲームに不慣れなユーザに対しても、達成条件を満たした場合の楽しみや達成感を与えることができ、ゲームに対して興味を失わせにくいようにすることが可能となる。
【0023】
他の構成例として、情報処理プログラムは、達成条件が示すスコアと算出されたスコアとを、ユーザが認識可能なように提示する条件提示手段としてコンピュータをさらに機能させるようにしてもよい。
【0024】
上記構成例によれば、ユーザに対して、達成条件と自身のスコアとの関係を視覚的に把握させることができる。これにより、ユーザのゲームの腕前、実力等を把握させ、達成条件を達成することに対するモチベーションの向上につなげることができる。
【0025】
他の構成例として、条件提示手段は、準達成条件のユーザに対する提示は行わないようにしてもよい。
【0026】
上記構成例によれば、準達成条件はユーザに知らせないようにすることができる。これにより、ユーザが最初から準達成条件を目標としてしまうことにより、ゲームの楽しさが低下してしまうことを防ぐことができる。
【0027】
他の構成例として、情報処理プログラムは、スコアが達成条件を満たす場合に、ユーザに所定の報酬を付与する報酬付与手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。
【0028】
上記構成例によれば、達成条件を達成すると報酬がもらえるため、ゲームをプレイすることへのユーザのモチベーションを向上できる。
【0029】
他の構成例として、状態変更手段は、金銭の支払いにより増加する引き換えパラメータを減少させるようにしてもよい。
ことができる。
【0030】
他の構成例として、ユーザが所有するゲームオブジェクトの中からゲーム空間に配置するゲームオブジェクトをユーザに選択させるための選択画像を出力する選択画像出力手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。更に、選択画像出力手段は、ユーザが所有するゲームオブジェクトの中から、スコアが相対的に高くなる順に、表示上限数を上限として当該ゲームオブジェクトを抽出し、当該抽出されたゲームオブジェクトを選択画像に含めるようにしてもよい。
【0031】
上記構成例によれば、ゲームオブジェクトの選択画像として達成条件を満たすことに有利なゲームオブジェクトが表示され得る。これにより、達成条件を満たすことに有利なゲームオブジェクトをユーザが選択しやすいように提示することができ、また、このような
有利なゲームオブジェクトを探すためのユーザの手間を軽減することができる。
【0032】
他の構成例として、選択画像出力手段は、スコアが相対的に高くなる順が特定できない態様で、ゲームオブジェクトを含む選択画像を出力するようにしてもよい。
【0033】
上記構成例によれば、達成条件を満たすことに有利なゲームオブジェクトをピックアップしてユーザに提示しつつ、それが高スコアであるかはユーザにわからないように提示する。そのため、ユーザの利便性を高めると共に、どのゲームオブジェクトが高スコアとなるのか等をユーザが検討したり選択したりすることの楽しさをユーザに提供することができる。
【0034】
他の構成例として、選択画像出力手段は、抽出されたゲームオブジェクトの中に前記スコアを最も高くすることできるものとして規定された高得点ゲームオブジェクトが含まれる場合は、当該高得点ゲームオブジェクトをユーザが特定できる態様で選択画像を出力するようにしてもよい。
【0035】
上記構成例によれば、ユーザが高得点ゲームオブジェクトを所持しているときはこれを選択画像内で固定的に表示できる。これにより、最も有効なゲームオブジェクトがどれであり、かつ、これをユーザが所持しているということをユーザに認識させやすくすることができる。また、このような高得点ゲームオブジェクトを探すためのユーザの操作の手間を軽減できる。
【0036】
他の構成例として、情報処理プログラムは、スコアが達成条件を満たさず、かつ、状態変更手段が達成条件を満たした場合と同じゲーム内効果を得られるようなゲーム状態の変更も行わなかった場合に、当該スコアを当該達成条件に近づけるために有効なゲームオブジェクトをユーザに対して提示する提案画像を出力する提案画像出力手段としてコンピュータをさらに機能させるようにしてもよい。
【0037】
上記構成例によれば、達成条件を満たさず、かつ、当該達成条件を満たした場合と同じゲーム内効果を得られるようなゲーム状態の変更も行なわれなった場合、よりスコアが稼げるゲームオブジェクトはどれであるかをユーザに提示できる。これにより、このようなゲームオブジェクトを入手して再挑戦させることへのユーザのモチベーションを高めることができる。
【0038】
他の構成例として、提案画像出力手段は、ユーザが所有していないゲームオブジェクトであって、スコアを達成条件に近づけるために有効なゲームオブジェクトを入手するように誘導する画像を提案画像に含めるようにしてもよい。
【0039】
上記構成例によれば、有効なゲームオブジェクトを入手するための画像を表示するためのユーザの操作の手間を削減できる。また、提案画像を見て、ここで示されたゲームオブジェクトを入手したい、と考えたユーザに対して、スムーズにテンポよく当該ゲームオブジェクトを入手することができる局面に誘導できるため、当該ゲームオブジェクトに対するユーザの興味やモチベーションを低下させずにゲームをプレイさせ続けることができる。
【発明の効果】
【0040】
本実施形態によれば、達成条件は満たしていないが準達成条件を満たしている場合は、所定のパラメータを変化させることと引き換えに、達成条件を満たした場合と同様のゲーム状態となるようにゲーム状態を変更するような処理を行うことができる。これにより、ユーザは、1からやり直す必要が無いため、時間の節約が可能となる。また、準達成条件
も達成していない場合は、上記のようなゲーム状態の変化を行わないため、本来想定しているゲームの楽しさをユーザに楽しませることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】情報処理端末102のハードウェア構成を示すブロック図
図2】ゲーム画面の一例
図3】ゲーム画面の一例
図4】ゲーム画面の一例
図5】ゲーム画像の一例
図6】ゲーム画像の一例
図7】ゲーム画像の一例
図8】ゲーム画像の一例
図9】ゲーム画像の一例
図10】ゲーム画像の一例
図11】ゲーム画像の一例
図12】ゲーム画像の一例
図13】合格ラインとアドバイスラインの関係を示す模式図
図14】メモリ122に記憶されるデータの一例
図15】家具データベース502のデータ構成の一例
図16】第n問題ステージ情報504のデータ構成の一例
図17】配置領域データ534のデータ構成の一例
図18】合格ラインデータ535のデータ構成の一例
図19】家具リストデータ508のデータ構成の一例
図20】合否データ509のデータ構成の一例
図21】家具選択ゲーム処理の詳細を示すフローチャート
図22】家具配置処理の詳細を示すフローチャート
図23】採点処理の詳細を示すフローチャート
図24】アドバイス処理の詳細を示すフローチャート
図25】リザルト処理の詳細を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0042】
[情報処理端末のハードウェア構成]
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理が実行される情報処理端末102のハードウェア構成を示すブロック図である。ここで、本実施形態では、情報処理端末102として、例えば、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイス、据置型のゲーム装置、携帯型のゲーム装置、パーソナルコンピュータ等を想定している。本実施形態の説明では、表示画面とタッチパネルを一体型の態様で備えている情報処理端末(例えばスマートフォン)を一例として説明する。そのため、主に、入力操作は、タッチパネルへの入力となっている。但し、他の実施形態では、入力操作については、情報処理端末と無線あるいは有線で接続された物理的なコントローラを用いる形態でもよいし、例えば、情報処理端末と一体となるよう構成された入力装置を用いる形態でもよい。また、情報処理端末102に関して、他の実施形態では、複数の情報処理装置によって構成される情報処理システムであってもよい。そして、以下に説明するような処理を当該複数の情報処理装置で分担して実行してもよい。
【0043】
図1において、情報処理端末102は、プロセッサ121と、メモリ122と、操作部123と、表示部124とを備えている。プロセッサ121は、後述するゲーム処理を実行したり、情報処理端末102の全体的な動作を制御するためのシステムプログラム(図示せず)を実行したりすることで、情報処理端末102の動作を制御する。なお、プロセッサ121は、単一のプロセッサを搭載してもよいし、複数のプロセッサを搭載するよう
にしてもよい。メモリ122は、プロセッサ121によって実行される各種プログラムおよび当該プログラムで利用される各種データが格納される。メモリ122は、例えば、フラッシュEEPROMやハードディスク装置である。操作部123は、ユーザからの操作を受け付けるための入力装置であり、入力内容を示す信号をプロセッサ121に出力する。本実施形態では、操作部123としては、主にタッチパネルを想定する。他の実施形態では、各種ポインティングデバイスや、各種押下式のボタンや、アナログスティック等であってもよい。表示部124は、ゲーム処理の結果生成されたゲーム画像等を表示するためのものであり、例えば液晶表示装置である。
【0044】
[本実施形態の情報処理(ゲーム処理)の概要]
次に、本実施形態で実行される情報処理の概要について説明する。本例では、情報処理の一例として、ゲーム処理を想定する。本実施形態で想定するゲームは、様々な仮想キャラクタ(住民キャラクタ)が生活している仮想ゲーム空間内で、プレイヤキャラクタとして仮想的に生活するゲームである。例えば、様々なアイテムを集めてオブジェを建てたり、庭を整備したりできる。また、ゲーム内で採集や釣り等を行ったり、住民キャラクタと会話等を行ったりすることで、様々なアイテムを得ることもできるものである。更に、ゲーム内で得た「材料アイテム」を使って、上記オブジェの一種である自分の家等に配置可能な「家具オブジェクト(以下、単に家具と呼ぶ」)を「制作」することもできる。
【0045】
また、当該「家具」の入手方法については、上記のような「制作」による入手の他、ゲーム内で所定の抽選処理を行うことでも入手可能となっている。なお、抽選処理で入手可能な家具は、「制作」では入手できない家具であってもよいし、「制作」でも入手可能な家具であってもよいが、本実施形態にかかるゲームでは、前者であるものとする。このように、本ゲームでは、「制作」や抽選処理によって、家具を収集するという楽しみをプレイヤに提供するという側面を有する。
【0046】
ところで、本実施形態で想定するゲームでは、ゲーム内コンテンツの一つとして、「家具選びゲーム」というコンテンツがある。これは、上記のようにして収集した「家具」を活用するための一種のミニゲームである。本実施形態で想定する処理は、この家具選びゲームに関するものである。以下、当該家具選びゲームの概要を説明する。
【0047】
図2は、本例の家具選びゲームにかかるゲーム画像の一例である。当該家具選びゲームは、問題として提示される「問題ステージ」が予め定義されている。図2の例は、「問題ステージ」としての部屋ステージ201(以下単に部屋と呼ぶ)が表示されている例である。当該部屋201は、ゲーム画像の略上半分に表示されている。また、図2の例では、ゲーム画像の略下半分に、後述する家具リスト202が表示されている状態である。なお、問題ステージとしては、「部屋」等の「屋内」の他、例えばキャンプ場等の(仮想空間内における)「屋外」を用いてもよい。そして、当該家具選びゲームは、ステージ毎に設定されている家具の「配置領域」に対して、ユーザが所有している家具(以下、所有家具と呼ぶ)の中からその部屋201(の雰囲気やテーマ)に合った適切な家具を配置することで、高得点を狙うゲームである。より具体的には、後述する「合格ライン」以上の得点の獲得を狙うゲームである。なお、当該家具選びゲームを遊ぶためには、いわゆる「スタミナ」等を消費するようにしてもよい。すなわち、時間経過により回復するようなパラメータを消費するようにしてもよい。
【0048】
次に、上記に示すゲーム画像の構成について説明する。図2では、「問題ステージ」として提示されている部屋201を上から仮想カメラで撮像した画像となっている。当該部屋201には、配置領域203A、203B、203C(以下、総称して単に配置領域と呼ぶこともある)が設けられている。これらの領域は、初期状態では家具は配置されておらず、ユーザが家具を配置するための領域である。また、部屋201には、複数のヒント
家具204が配置されている。図2の例では、ヒント家具として、左下から時計回りに見ていくと、テレビ、クローゼット、机、ベッド、観葉植物、ライトが配置されている。
【0049】
なお、上記配置領域203の数については、問題ステージ毎に異なっていてもよい。
【0050】
また、本例では、「問題ステージ」はそれぞれ、ある「テーマ」に沿って構成されている。このテーマは、例えば「カントリー」、「モダン」、「ファンシー」等、その部屋の雰囲気を示す要素である。そして、ユーザは、「問題ステージ」のテーマ、および、ヒント家具を参考にして、その部屋に適切であると考える家具を選択して配置していく。つまり、当該家具選択ゲームは、問題として提示された部屋について適切な家具のコーディネイトをユーザに考えさせるゲームであるともいえる。
【0051】
ここで、当該家具選択ゲームは、大きくわけて、次の3つの処理段階に分けて進められる。まず、「家具配置操作」にかかる処理が行われる。その後、「採点」に関する処理が行われ、最後に、「結果表示」に関する処理が行われる。
【0052】
[家具配置操作の概要]
次に、家具の配置操作に関して具体例を挙げて説明する。まず、上記図2で例示した部屋201には、「カントリー」というテーマが設定されているものとする。そして、3つの配置領域203それぞれに対して、「机」、「棚」、「椅子」という種類の家具が配置対象として設定されている。また、配置領域203と配置する家具の種類は1対1の対応付けがされている。具体的には、図2の配置領域203Aは、配置の対象として「机」が設定されている。また、配置領域203Bは、配置の対象として「棚」が設定されている。そして、配置領域203Cは、配置の対象として「椅子」が設定されているものとする。また、当該配置領域203には、配置操作を行う操作順番が設定されており、本例では、配置領域203A→配置領域203B→配置領域203Cの順で操作する。具体的には、配置領域203Aへの家具の配置が終われば、自動的に配置領域203Bへの家具の選択を促す表示に切り替わる。配置領域203Bへの家具の配置が終われば、自動的に配置領域203Cへの家具の選択を促す表示に切り替わる。
【0053】
ここで、「家具」の種類等について補足説明する。本ゲームにおける家具には、「種類」と「適合テーマ」とが予め定義されている。種類は、「机」「椅子」「棚」「ベッド」「ライト」「家電」等の、その家具の種類を定義する要素である。また、「適合テーマ」は、その家具が上述したどのテーマに適合する家具であるかを定義する要素である。本実施形態では、「適合テーマ」に適した家具の方がより高得点が得られるように、各家具についての点数設定がされているものとする。例えば、「机A」の適合テーマとして「カントリー」が定義され、「机B」の適合テーマとして「モダン」が定義されている場合、上述の「カントリー」をテーマとした部屋201に対しては、「机B」は配置した場合より「机A」を配置したほうが、より多くの得点が得られる(あるいはその可能性が高い)。
【0054】
次に、配置の具体的操作例を説明する。ここでは、配置領域203Aに家具を配置する操作例を例示する。ユーザが家具の配置を行う局面では、ゲーム画像の略下半分に家具リスト202が表示される。図2の例では、家具リスト202には、一番上部のタイトル領域206に問題ステージの名称(図2では「カントリーな部屋」)を示すテキストが表示されている。更にその下の選択用領域207には、「机」を示す画像及び名称が4つ表示されている。今回の例では配置領域203Aに配置する家具の種類は「机」である。そのため、家具リスト202には、種類が「机」である家具の画像と、その名称が表示される。そして、ユーザは、当該家具リスト202に表示されている家具のいずれかをタップ操作することで、その家具が配置領域203Aに自動的に配置される。なお、この際、家具の向きについて、更にユーザに指定させてもよいし、当該家具の向きをユーザが指定する
必要が無いようにしてもよい。本ゲームでは後者であるものとする。そのため、本ゲームでは、家具の向きも含めて1タップ操作で家具を配置することができる。例えば、図2の例において、ユーザが家具リスト202の選択用領域207の左上に表示されている家具(カントリーな机)をタップ操作したとする。この場合は、図3に示すように、当該選択された家具に対応する家具オブジェクト208が配置領域203Aに適切な向きで配置される。なお、このとき、選択用領域207においては、配置済みの家具であることを示す表示が当該配置した家具の表示位置に重畳表示される。
【0055】
なお、上記家具リスト202(の選択用領域207)に表示され得る家具の最大数については、本例では最大で12個であるとする。ここで、家具リストに含める家具の選定手法について補足説明する。まず、今回プレイ対象として選ばれた問題ステージのテーマ等も考慮して、各家具に対して所定の点数が割り当てられている。例えば、同じ「机A」であっても、問題ステージのテーマによって割り当てられる点数が変化する。そして、このように点数設定された家具の中から、その問題ステージにおいて点数が高いものから順に、最大で12個まで選定される。これにより、ユーザが大量に家具を所有している場合でも、家具選択ゲームにおいてより有用である家具のみが家具リスト202にピックアップされて表示されるようにすることができ、家具選びにかかるユーザの手間を軽減することができる。ここで、本ゲームでは、家具リスト202における各家具の表示順番(整列順番)については、点数の高い順に並べての表示は行わない。本ゲームでは、原則として、点数に関係なく、ランダムな順番で並べられて家具リスト202として表示される。また、当該ランダムな順番に関して、例えば問題ステージ毎にランダムな順番となるようにしてもよいし、同じ問題ステージであっても、プレイする度に異なったランダムな順番としてもよい。更には、このようなランダムな順番の他、例えば、家具の入手順で表示するようにしてもよい。このように、点数順に並べないようにして表示することで、より高得点となる家具はどれかということをユーザが自分で考えるという楽しみを提供できる。なお、ユーザが同じ家具を複数所持していた場合は、当該同じ家具がその個数分表示されるようにしてもよい。また、家具リスト202はスクロール可能なように構成されており、一度の表示で入りきらない分の家具は、所定のスクロール操作を行うことで、表示され得る。
【0056】
上記家具の点数設定に関して、本例では予め点数の割り当てを定義している例を示すが、他の実施形態では、所定の計算式に基づいて各家具の点数を算出するようにしてもよい。
【0057】
ここで、この表示順番に関しては、例外を設けてもよく、例えば、ユーザの所持家具の中に「お薦め家具」が含まれていた場合は、その家具が家具リスト202の最初となる表示位置(先頭位置)に表示される。図2の例でいうと、家具リスト202の(の選択用領域207)の左上の位置(図では「カントリーな机」として表示されている家具)である。この「お薦め家具」について説明する。当該「お薦め家具」は、上記問題ステージにおいて最も点数が高く設定されている家具である。また、当該「お薦め家具」は、上記各問題ステージの配置領域203毎に対応づけて定義されている。本実施形態では、「カントリー」をテーマとした「部屋」を例としているため、一例として、配置領域203Aに対しては「カントリーな机」が最高点数を得られる家具、すなわち、「お薦め家具」として予め定義されているものとする。また、配置領域203Bに対しては「カントリーな本棚」が、配置領域203Cに対しては「カントリーな椅子」が、それぞれ「お薦め家具」として予め定義されているものとする。そして、ユーザがもしこれらの「お薦め家具」を所有している場合は、上記家具リスト202の先頭位置にこれらの家具が表示されることになる。このように、「お薦め家具」を先頭に表示することで、ユーザの選択操作の手間を軽減できる。つまり、最高得点が得られる家具を所有しているか否かを、ユーザが家具リスト202をスクロール操作等して探し出す手間を省くことができる。
【0058】
なお、上記「お薦め家具」の提示に関しては、ユーザが所有している/していないに関わらず、家具リスト202に関連づけて常に表示するようにしてもよい。例えば、上記図2のタイトル領域206に表示される問題ステージのテキスト表示の左側に、そのとき操作対象となっている配置領域203に対応する「お薦め家具」を示す画像を表示するようにしてもよい。この画像は、ユーザが「お薦め家具」を所有しているか否かに関わらず表示すればよい。これにより、上記のように必ずしも「お薦め家具」を先頭に表示せずとも、ユーザに、高得点を狙える家具がどの家具であるかを明示できる。その結果、ユーザが当該明示された「お薦め家具」を所有していれば、ユーザは家具の選択について悩まなくてよくなる。また、ユーザが「お薦め家具」を所有していない場合は、当該家具に対する所有意欲を高めさせることができる。
【0059】
更に、「お薦め家具」の提示については、ユーザが予め認識可能なように、少なくともユーザが家具を選択する以前に提示されてもよい。例えば、問題ステージを選択する画面において、各々の問題ステージに対応する「お勧め家具」を表示してもよい。
【0060】
上記のように、配置領域203Aに対する家具の配置が終われば、自動的に配置領域203Bが次の操作対象として設定され、家具リスト202の表示内容も、配置領域203Bに応じたもの(ここでは種類が「棚」である家具)に変更される。上記同様の操作で配置領域203Bに対する家具の配置が終われば、自動的に配置領域203Cが次の操作対象として設定され、家具リスト202の表示内容も、配置領域203Cに応じたもの(種類が「椅子」である家具)に変更される。そして、上記同様の操作で配置領域203Cに対する家具の配置が終われば、家具の配置の最終確認を行うための画像が表示される。例えば、図4に示すような、配置確定ダイアログ209がゲーム画像の略下半分に表示される。そして、これに対してユーザがOKを示す操作を行うことで、次に説明する「採点」にかかる処理が実行されることになる。
【0061】
なお、例えばゲームを始めて間もない等で、所有家具数が少なく、配置可能な家具をユーザが1つも有していない場合や、(家具を所有していても)あえて配置しないという選択をしたい場合もあり得る。そのような場合のために、上記家具リスト202には「配置しない」ことを示す選択肢画像も表示されるようにしてもよい。ユーザがこの選択肢画像をタップ操作すると、そのときの配置対象である配置領域203には何も家具を配置せず、次の順番の配置領域203にかかる処理へ進むことになる。なお、上記図4で例示するゲーム画像では、配置領域203Cについては、配置できる家具208をユーザが所有していなかったため、「配置しない」ことが選択された状態を示している。
【0062】
[採点処理の概要]
次に、「採点」に関する処理について説明する。家具の配置が終わり、採点の処理に進むと、図5に示すように、ゲーム画像の下部に、審査員画像210A~210Dが表示される。また、審査員画像210にはそれぞれ点数パネルが表示されている。つまり、本ゲームでは、4人の審査官が「部屋」を採点(評価)しているという演出を行っている。更に、審査員画像210の上方となる位置に、横長形状の得点メーター211が表示される。当該得点メーター211には、第1合格ライン212A、第2合格ライン212B、第3合格ライン212Cの3つの合格ライン212が表示されている(以下、総称して単に合格ラインと呼ぶこともある)。各合格ライン212には、具体的な点数とメダルを示す画像も含まれている。また、当該得点メーター211の左端から伸長するよう構成されているユーザ得点バー214も表示される。採点の演出としては、例えば、採点が始まると、審査員画像210の点数パネルの各値がシャッフルするような表示がなされると共に、ユーザ得点バー214が右に向かって伸びていき、審査員画像210の点数パネルの表示の変動が止まると共に、ユーザ得点バー214の動きも止まり、ユーザの得点が示される
、という演出が行われる。このような表示を行うことで、ユーザに対して、合格ラインと自身の得点との関係を提示することができる。すなわち、自身の得点がどの程度まで合格ラインに近づいたのか、後少しのところまで得点を獲得しているのか、合格ラインをどの程度越えているのか、等をユーザに視覚的に把握させることが可能となる。
【0063】
そして、当該採点の結果、ユーザが獲得した点数であるユーザ得点が上記合格ラインとして定義されている点数のいずれかを越えていれば「合格」と判定される。一方、第1合格ライン212A未満である場合は、「不合格」と判定される。その後、後述するように採点結果に関する表示を行うための「結果表示」にかかる処理に進むことになる。
【0064】
なお、本実施形態におけるユーザ得点の算出方法としては、次のような手法で算出する。すなわち、上記配置領域203にそれぞれ配置された各家具に設定されている点数を合計することで、ユーザ得点を算出するものとする。なお、他の実施形態では、配置された家具の点数の他に、更に他の要素を組み合わせてユーザ得点を算出するようにしてもよい。例えば、配置された家具が全て同じ色である等であれば、ボーナス得点を更に加算する等してもよい。
【0065】
ここで、上記合格ライン212、および得られる報酬(メダル)に関して補足説明する。上記のように、本例では、3つの合格ライン212A、212B、212Cが設定されている。具体的には、第1合格ライン212Aが「72点」、第2合格ライン212Bが「120点」、第3合格ライン212Cが「200点」として設定されているとする。つまり、これら複数の合格ライン212は、達成するための難度が段階的に高くなるように設定されている。そして、1つの合格ライン212に達する毎にユーザは1枚のメダルを付与される。また、各合格ライン212でのメダルの付与は一度きりであるとする。そのため、ユーザが1つの問題ステージにおいて、最大で3枚のメダルが獲得可能となっている。例えば、一度目のプレイではユーザ得点が100点であった場合は、第1合格ライン212Aに対応する報酬として1枚のメダルが付与される。その後、2度目のプレイでユーザ得点が150点であった場合は、第1合格ライン212Aに対応する報酬は既に付与済みであるためメダルの付与は行われず、第2合格ライン212Bに対応する報酬としてのメダルが1枚付与される。その後、何度目かのプレイでユーザ得点が、例えば210点となった場合は、既に付与済みである第1合格ライン212Aおよび第2合格ライン212Bに対応するメダルは付与されず、第3合格ライン212Cに対応する報酬としてのメダルが1枚付与される。これは、換言すれば、3つの合格ラインのそれぞれに対応する報酬が用意されているといえる。このように、本ゲームでは、ユーザが報酬を得られるための条件、すなわち、達成すべき条件として、3段階に分けての合格ラインを設定している。このように、段階的に達成条件を設定しているため、ユーザに対して小目標達成→大目標達成というようなプレイの導線を提供し、同じ問題ステージを何度もプレイさせる動機付けを提供している。
【0066】
また、本ゲームでは、第1合格ライン212Aを越えることで、次の問題ステージが解放される。このように、ステージの解放を行うことも、本実施形態における報酬の一つである。
【0067】
なお、本例では3段階での合格ラインの設定例を挙げて説明するが、他の実施形態では、合格ラインの数は更に多くてもよいし、更に少なくともよい。
【0068】
また、本ゲームでの例では、合格ライン達成に対する報酬として、上記のメダルの付与と、第1合格ライン212A達成に対応する報酬としての次の問題ステージの解放、という報酬の例を挙げた。報酬内容はこのようなゲーム内アイテムの増加や、ステージ解放のような今までゲームを進めることを妨げていた要素を解除することに限るものではない。
例えば、所定のゲーム内通貨を報酬として付与してもよいし、ユーザキャラクタのスタミナの最大値等のパラメータを増加させることを報酬としてもよい。また、例えば、新しいスキルや新しい魔法をユーザキャラクタが習得する等、今まで使えなかったゲーム内要素を使用可能にすることを報酬としてもよい。
【0069】
[結果表示の処理の概要]
次に、採点の結果表示、すなわち、合否を示すゲーム画像の表示に関する処理について説明する。図6に、採点の結果「合格」した場合のゲーム画像の一例を示す。図5の例で、第1合格ライン212Aのみ越えている場合の例である。この場合、合格であることを示す画像221と、今回のプレイで獲得した点数、および、今回のプレイで獲得したメダルを示す画像222と、次へボタン223とを含むゲーム画像が採点結果画像224として表示される(既にメダル獲得済みの場合は、獲得済みのメダルを示す画像が表示される)。ユーザがこの「次へ」ボタン223をタップ操作することでゲーム画像が遷移するが、ユーザ得点が第3合格ライン212C未満であるか否かで、この後の遷移の挙動が異なる。具体的には、ユーザ得点が第3合格ライン212C以上の場合は、問題ステージを選択するための問題ステージ一覧が示されるゲーム画像(図示は省略)が表示される。そのため、ユーザは、引き続いて次の問題ステージにチャレンジできる。
【0070】
一方、ユーザ得点が第3合格ライン212C未満の場合、ユーザが「次へ」ボタン223をタップ操作すると、図7に示すようなゲーム画像が表示される。図7のゲーム画像は、更に高得点が狙えること、および、そのために有効である家具をユーザに示す画像である。換言すれば、より得点を稼ぐための提案をユーザに示すための画像ともいえる。ここで、より高得点を得るためには、基本的には、今回のプレイで用いた家具よりも点数の高い家具を利用することが考えられる。その一方で、上記のように本ゲームでは「お薦め家具」というものも設定されている。そのため、「お薦め家具」を利用することが、問題ステージのクリアへの近道であるといえる。そのため、当該ゲーム画像において、ユーザが「お薦め家具」を所有していない場合を想定して、その問題ステージに対応して設定されている「お薦め家具」を示す画像と、それを入手するための導線としても機能する画像を表示している。図7の例では、その問題ステージに対応した3種の「お薦め家具」をそれぞれ示す画像231A~231Cが表示されている。また、画像231Aおよび231Bでは、導線ボタン232A、232Bも表示されている。当該「導線ボタン」は、ユーザに家具の入手を促すための機能を呼び出すためのボタンである。ここで、画像231Aにかかる「お薦め家具」は、上記の抽選処理によってのみ入手可能であるものとする。また、画像231Bにかかる「お薦め家具」は、上述した「制作」で入手可能なものであるとする。そして、図7の例では、導線ボタン232Aがユーザによってタップ操作された場合は、上記抽選処理を行うためのゲーム画像に遷移する。例えば、抽選処理によって家具を入手するためのゲーム画像が表示される。これにより、ユーザは、例えば1タップ操作で当該「お薦め家具」にかかる抽選処理を実行可能な状態とすることも可能となる。なお、上記の抽選処理によって家具を入手するための画像については、画面の遷移を伴わずに、直接表示するようにしてもよい。例えば、図7に示すゲーム画像に重畳するようにして、抽選処理を行うための所定のオブジェクトを表示するようにしてもよい。
【0071】
また、図7の例で、導線ボタン232Bがユーザによってタップ操作された場合は、画像231Bにかかる「お薦め家具」が「お気に入りリスト」に自動的に登録される。ここで、当該「お気に入りリスト」とは、ユーザが「制作」したいと考えている家具を登録したリストである。つまり、ユーザが制作する(予定の)家具を見つけやすくするためのリストである。当該リストを表示すれば、ユーザは自分がどの家具を製作しようとしているのか等を把握しやすくなり、家具を制作する際のユーザの利便性を高めている。
【0072】
このように、図7のような、より得点を稼ぐための提案をユーザに示すゲーム画像を表
示することで、より高得点が獲得できる可能性があることを示すと共に、高得点を得る手段としての「お薦め家具」を紹介し、かつ、これを入手するための導線も合わせて提示することで、ユーザの利便性を高めている。
【0073】
なお、図7の例では、画像231Cにかかる「お薦め家具」についてはユーザが既に所有している場合を例としている。そのため、上記のような導線ボタン232は表示されていないが、仮に当該「お薦め家具」をユーザが所有していなければ、上記同様に導線ボタン232Cが表示され得る。
【0074】
なお、他の実施形態では、この画面に表示する家具として「お薦め家具」に限らず、今回のプレイで利用された家具よりも点数が高く設定されている所定の家具を提示するようにしてもよい。
【0075】
次に、採点の結果「不合格」であった場合について説明する。図8は、このような場合に表示されるゲーム画像の一例である。図8では、不合格であることを示す画像241と、今回のプレイで獲得した点数、獲得済みのメダルを示す画像242と、次へボタン243とを含むゲーム画像が採点結果画像244として表示されている。ユーザがこの「次へ」ボタン243をタップ操作すると、図9に示すようなゲーム画像が表示される。ここで表示される内容は、合格/不合格の表示以外は、基本的には上記図7を用いて説明したような「お薦め家具」およびその入手手段への導線を提示するゲーム画像と同様のものが表示され得る。そのため、詳細な説明は割愛する。なお、不合格であった場合は、必ずこの画面が表示されることになる。
【0076】
[アドバイス機能について]
ところで、本実施形態にかかる家具選びゲームでは、上記採点の結果、ユーザ得点がいずれかの合格ライン212にあと少しだけ届かない、というような状況である場合に限って実行され得る、「アドバイス機能」というものが用意されている。この機能を利用した場合、ユーザ得点が、この、あと少しだけ届かなかった合格ライン212には少なくとも到達させるような制御が実行される。以下、この「アドバイス機能」に関して説明する。
【0077】
図10に、採点の結果、ユーザ得点が第1合格ライン212Aにあと少しだけ足りない状況であったときのゲーム画像の一例を示す。この「少し足りない」というような状況を判断するために、本例では、上記各合格ラインに対応する形で、「アドバイスライン」というものが予め設定されている。当該「アドバイスライン」の詳細は後述する。図10の例では、ユーザ得点が69点であり、第1合格ライン212Aが72点である場合を示している。このような場合、図10に示すような、ゲーム画像の略中央に、審査員が発言している様子を示す画像241が表示される。これは、ユーザが審査員のアドバイスを受けることが可能であることを示す画像である。この画像241が表示された後、例えばユーザがゲーム画像の所定の位置をタップ操作すると、図11に示すようなゲーム画像が表示される。図11のゲーム画像では、審査員のアドバイスを受けるか否かをユーザに問いあわせるためのアドバイス確認ダイアログ242が表示されている。本ゲームでは、「チケット」と呼ばれるゲーム内仮想通貨を所定数消費することで、アドバイスを受けることが可能となっている。換言すれば、「チケット」の所持数の変化と引き換えにアドバイス機能を実行することができる。
【0078】
ここで、当該「チケット」に関して補足説明しておく。当該チケットは、仮想通貨の一種であり、現実世界の通貨を用いた決済処理、いわゆる課金によって入手可能な仮想通貨である。つまり、課金額に応じてユーザに付与される仮想通貨である。また、当該「チケット」は、上述の課金による入手の他に、例えばクエスト報酬、ステージの初回クリア報酬、等の形でも入手することが可能となっている。
【0079】
次に、上記図11のアドバイス確認ダイアログ242に対してユーザがアドバイスを受けることを選択した場合、すなわち、アドバイス機能を実行することを選択した場合について説明する。ユーザがアドバイスを受けることを選択した場合は、本例では、上記の「お薦め家具」を配置する処理が実行される。具体的には、配置済みの家具のいずれかと「お薦め家具」とを置き換える処理、あるいは、家具が配置されていない配置領域203に対して「お薦め家具」を新たに配置する処理が実行される(以下の説明における家具の「配置」については、新規配置/置き換えの双方の意味を有するものとする)。この「お薦め家具」の配置は、当該お薦め家具をユーザが所有している場合でも所有していない場合であっても実行される。つまり、ユーザの「お薦め家具」の所有状況に関わらず実行される。より具体的には、家具が配置されていない配置領域203があれば、その配置領域に対応する「お薦め家具」が配置される演出が表示される。また、全ての配置領域に何らかの家具が配置されている場合は、配置済みの家具の中で最も低い点数の家具が、その配置領域203に対応する「お薦め家具」に置き換わるような演出が表示される。図12に、アドバイスを受けた結果のゲーム画像の例を示す。図12では、アドバイス前は何も配置されていなかった配置領域203Cに「お薦め家具」である「椅子」の家具オブジェクト208が配置された状態となっている。このようにアドバイスを受けて「お薦め家具」の配置あるいは置き換えが行われた後、ユーザ得点の再計算が行われる。その結果、図12の例ではユーザ得点が第1合格ライン212Aを越える演出が表示され、その後、上述したような「合格」時の結果画面表示へと処理が進むことになる。
【0080】
ここで、「アドバイス機能」は、上記のように、ユーザ得点がいずれかの合格ライン212に少し足りない場合に、ユーザ得点が少なくとも次の合格ライン212以上の得点となるように家具の配置状態を変更するものである。そのため、点数次第では、変更される家具が複数にわたることもあり得る。つまり、1カ所の配置領域203にかかる配置だけではまだユーザ得点が合格ライン212に届いていない場合は、更に他の箇所の配置領域203についても「お薦め家具」への配置が発生し得る。換言すれば、いずれかの合格ライン212に達するまで、「お薦め家具」の配置が複数回発生し得るものである。
【0081】
また、本例では、上記アドバイス機能によって、少なくとも次の合格ラインを達成できるような制御が行われる。そのため、例えば、ユーザ得点が第1合格ライン212Aに少し届かない場合にアドバイス機能を利用すれば、少なくとも第1合格ライン212Aは達成できるように上記の「お薦め家具」の配置が行われる。また、その家具の設定点数次第では、第1合格ライン212Aだけでなく、同時に第2合格ライン212Bも達成する結果となることもあり得る。
【0082】
なお、他の実施形態では、アドバイス機能で達成させる合格ライン212を、最寄りとなる1つの合格ライン212のみとしてもよい。例えば、ユーザ得点が第1合格ライン212Aに少しだけ届かない、という場合にアドバイス機能を利用すると、第1合格ライン212Aについては達成できるような制御(配置する家具の選定)が行われるが、第2合格ライン212B、第3合格ライン212Cは達成できない程度の得点になるような制御を行うようにしてもよい。つまり、そのときのユーザ得点を基準として、高得点となる方向で最寄りの合格ライン212のみを達成するような制御としてもよい。
【0083】
次に、上記「アドバイスライン」に関して説明する。上記のように、アドバイスラインは「少し足りない」というような状況を判断するためのものであり、換言すれば、「アドバイス機能」が実行可能か否かを判断するための条件あるいは閾値を示す要素である。図13に、合格ラインとアドバイスラインの関係を示す模式図を示す。図13では、横軸の左端を0点、右端を200点とした場合の、上記第1~第3合格ラインの位置付けを示している。また、各合格ラインに対応して設定される第1アドバイスライン、第2アドバイ
スライン、第3アドバイスラインの位置付けも示している。換言すれば、第1合格ラインと第1アドバイスラインとが1つの組として構成され、第2合格ラインと第2アドバイスラインとがまた別の組として構成され、第3合格ラインと第3アドバイスラインとがまた別の組として構成されているといえる。
【0084】
本例において、各アドバイスラインについては、次のようにして算出、設定されるものとする。すなわち、第1アドバイスラインは、第1合格ラインの点数に25%足りない点数、第2アドバイスラインは、第2合格ラインの点数に10%足りない点数、第3アドバイスラインは、第3合格ラインの点数に4%足りない点数、として設定されるものとする。本例では、第1合格ラインが「72点」であり、第1アドバイスラインラインとしては、72点-25%となる「54点」が設定される。また、第2合格ラインは「120点」であり、第2アドバイスラインラインとしては、120点-10%となる「108点」が設定される。また、第3合格ラインは「200点」であるため、第3アドバイスラインラインとしては、200点-4%となる「192点」が設定される。なお、この点数設定はあくまで一例であり、他の実施形態では、上記のようなアドバイスラインとしての目的が達成できるものであれば、この例以外の点数が設定されてもよいことはいうまでもない。
【0085】
ここで、上記の点数設定の例の場合は、例えばユーザ得点が第1アドバイスライン以上、第1合格ライン未満の範囲にあれば、第1合格ラインを達成するためのアドバイス機能が実行され得る。また、ユーザ得点が第1合格ライン以上であれば、第1合格ラインを達成するためのアドバイス機能が実行されることはない。換言すれば、第1アドバイスラインという条件は、第1合格ラインという、組として構成されている条件とは同時には達成できない、排反の関係にある条件といえる。なお、点数設定次第では、互いに他の組に属する合格ラインとアドバイスラインとが同時に達成されることはあり得るようにしてもよい。一例を挙げると、図13の例においては、第1合格ラインと第1アドバイスラインとが第1の組、第2合格ラインと第2アドバイスラインとが第2の組、第3合格ラインと第3アドバイスラインとが第3の組、として構成されている。この場合、ユーザ得点が110点であるような場合は、第1の組に属する第1合格ラインを達成すると同時に、第2の組に属する第2アドバイスラインも達成している状態となる。
【0086】
ここで、各合格ラインと対応するアドバイスラインとの差に着目すると、達成する難度の低い合格ラインとアドバイスラインとの差よりも、より難度の高い合格ラインとアドバイスラインとの差のほうが小さい値となっている。すなわち、より難度の低い第1合格ラインと第1アドバイスラインとの差は18点であるのに対し、第1合格ラインより難度が高い第2合格ラインと第2アドバイスラインとの差は12点である。また、更に達成難度が高い第3合格ラインと第3アドバイスラインとの差は8点である。このように、アドバイスラインの条件として、達成の難度が高い合格ラインほどアドバイスラインが近づくような条件が設定されている。つまり、各合格ラインに対して一律の同じ割合・同じ条件で設定するのではなく、その達成難度に応じて条件を変えている。これにより、例えば、最初の達成条件(第1合格ライン)については、アドバイスを受けるための条件をゆるめに設定することで、ゲームの初心者や不慣れなユーザにも合格の達成感を与えることが可能となる。
【0087】
なお、アドバイスラインの算出・設定手法として、上記の例では合格ラインに対する割合を用いた例を挙げたが、算出・設定方法はこれに限るものではない。達成の難度が高くなるほど、その合格ラインとアドバイスラインとの差を近づけるような設定であれば、どのような手法を用いてもよい。
【0088】
また、他の実施形態では、達成の難度が高くなるほど、その合格ラインとアドバイスラインとの差を近づけることはせずに、一律に同じ割合等で設定するようにしてもよい。ま
た、逆に、達成の難度が低いほど、その合格ラインとアドバイスラインとの差を近づけるような設定としてもよい。
【0089】
なお、本実施形態では、このアドバイスラインがどのような値に設定されているのかについては、ユーザに提示しないようにしている。これは、アドバイスラインを明示してしまうと、ユーザが最初からアドバイスラインを狙ってプレイしてしまい、家具選択ゲームの本来の楽しみが損なわれるからである。また、各家具が有する点数についても、ユーザには提示しないようにしている。これにより、所有家具を選択する楽しみを適度にユーザに与えることができる。なお、合格ラインについては、本例では採点の際に画面に表示することでユーザに提示する例を示したが、他の実施形態では、合格ラインについてもユーザに提示しないような構成としてもよい。
【0090】
また、同じ問題ステージを繰り返しプレイする場合、既に達成済みの合格ラインおよびこれに対応するアドバイスラインについては考慮されなくなる。
【0091】
このように、本ゲームでは、合格ラインに少し届かないというような場合にアドバイス機能をユーザが利用できるようにしている。そして、ユーザは、「チケット」を消費することと引き換えにアドバイス機能を実行できる。アドバイス機能が実行されると、上記のように少なくとも最寄りの合格ラインは越えるように家具の配置が行われる。その結果、少なくとも最寄りの合格ラインを越えることができ、ユーザは、当該合格ラインに対応する報酬を得る(何らかのゲーム内効果を得る)ことが可能となっている。つまり、上記合格ラインのようなある達成条件に対して、採点等の結果ユーザ得点が少し届かないという状況のとき、チケット枚数を減少させることと引き換えに達成条件を満たしたゲーム状態にするものである。これにより、ユーザは、「チケット」の消費を条件として、合格ラインに到達するためにかかる時間や手間を省略してすることが可能となる。すなわち、合格ライン達成のために必要となる家具の収集にかかる時間や手間(家具の「制作」や抽選等)を省略できたり、あるいは、家具の配置のやり直しにかかる時間や手間を省略したりすることが可能となる。つまり、1からやり直す手間を省くことができる。またその一方で、アドバイスを受けずにやり直すという選択肢も用意されている。その結果、ユーザは、自力で家具を収集等行うことになるため、本ゲームで本来想定している楽しさをユーザに提供することが可能となる。また、再挑戦の結果、合格できることで、「自力で合格ラインに到達した」等、より強い達成感をユーザに提供できる。このように、ユーザの希望、ユーザの状況に応じた選択肢を提供し、いずれか好きなほうをユーザは選ぶこともできるため、ゲーム本来の楽しさを損なうことを防ぐこともできる。
【0092】
なお、本ゲームにおいて、当該アドバイスラインの設定については、上記のように合格ラインに「少し届かない」という状況を想定するものである。そのため、アドバイスラインと合格ラインとの差は、ある程度小さいものが好ましい。一例としては、アドバイスラインは合格ラインの50%以上の点数に設定する、等である。これは、あまりにアドバイスラインを下げすぎると、頻繁に上記アドバイス確認ダイアログ242が表示されることになり、反ってユーザに煩わしさを感じさせる可能性があるからである。また、アドバイスを受けるに際して、本ゲームでは、「チケット」の消費というような、いわば対価というべきものをユーザに提供させている。その一方で、上記のように本ゲームでは、家具を集めるという収集要素をユーザに楽しませるという側面もある。この点、不合格になる度に対価さえ支払えば合格できる、というようにすると、家具収集という楽しみが損なわれてしまう可能性もある。そのため、上記のようにある程度合格ラインに近いところにアドバイスラインを設定することで、家具収集という楽しみを必要以上に損なうことなく、上記のような時短等の観点でのユーザの利便性も高めている。
【0093】
[本実施形態のゲーム処理の詳細]
次に、図14図25を参照して、本実施形態における家具選択ゲーム処理についてより詳細に説明する。
【0094】
[使用データについて]
まず、本ゲーム処理にて用いられる各種データに関して説明する。図14は、情報処理端末102のメモリ122に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。情報処理端末102のメモリ122には、ゲームプログラム501、家具データベース502、問題ステージデータ503、所持家具データ505、所持チケット数データ506、ゲームモード507、家具リストデータ508、合否データ509、操作データ510等が記憶されている。
【0095】
ゲームプログラム501は、本実施形態に係るゲーム処理を実行するためのプログラムである。
【0096】
家具データベース502は、上述した「家具」について定義したデータである。図15は、当該家具データベース502のデータ構成の一例を示す図である。家具データベース502は、家具ID521、家具種類情報522、適合テーマ523、名称524、モデルデータ526等で構成される。家具ID521は、家具を一意に識別するための識別子である。家具種類情報522は、その家具の「種類」を示すための情報である。適合テーマ523は、その家具が適合する「テーマ」を定義した情報である。なお、1つの家具が複数の適合テーマと関連づけられるように構成してもよい。名称524は、その家具の名称を示すテキストデータである。モデルデータ526は、その家具のポリゴンモデルを示すデータであり、外観を示すテクスチャデータ等も含まれる。
【0097】
図14に戻り、問題ステージデータ503は、上記の問題ステージについて定義したデータである。問題ステージデータ503には、複数の問題ステージそれぞれに対応する第n問題ステージ情報(nは1から始まる整数)504が含まれている。図16に、第n問題ステージ情報504のデータ構成の一例を示す。第n問題ステージ情報504には、テーマ情報531、ステージサイズ情報532、ヒント家具情報533、配置領域データ534、合格ライン情報データ535、家具点数情報536が含まれている。その他、図示は省略するが、第n問題ステージ情報504には、ステージ名称の情報や、プレイ開始時に上記ステージ情報としてユーザに提示するための各種情報(お薦め家具等の情報)、後述する複数の合格ラインについて、どの合格ラインまで達成しているかを示す達成度情報、BGMデータ等も含まれている。
【0098】
テーマ情報531は、その問題ステージに設定されている上記「テーマ」を示す情報である。ステージサイズ情報532は、当該問題ステージの仮想空間内における大きさ、形状等を定義したデータである。例えば上記のような「部屋」の3次元仮想空間における3軸方向にかかる大きさ、等が定義されている。ヒント家具情報533は、上述したヒント家具について定義した情報である。その問題ステージに配置するヒント家具を特定する情報およびその配置位置を示す情報等が含まれる。
【0099】
配置領域データ534は、その問題ステージにおける上記配置領域203について定義したデータである。図17に、当該配置領域データ534のデータ構成の一例を示す。配置領域データ534は、操作順番情報541、領域位置情報542、対応家具種類情報543、お薦め家具情報544という項目で構成されるテーブル形式のデータである。操作順番情報541は、その配置領域203の操作順番を定義した情報である。領域位置情報542は、問題ステージにおいて各配置領域203が設定される位置を定義した情報である。対応家具種類情報543は、各配置領域203に対応づけられている家具の種類(当該配置領域に配置できる家具の種類)を定義した情報である。お薦め家具情報544は、
各配置領域203に対応づけられている上記「お薦め家具」を特定するための情報である。ここでは、所定の上記家具ID521が「お薦め家具」を特定する情報として適宜設定されるものとする。
【0100】
図16に戻り、合格ラインデータ535は、上述したような合格ラインおよびアドバイスラインについて定義した情報である。図18に、合格ラインデータ535のデータ構成の一例を示す。合格ラインデータ535は、合格ライン番号551、合格点数情報552、アドバイスライン情報553という項目で構成されるテーブル形式のデータである。
合格ライン番号551は、各合格ラインを一意に特定するための情報である。合格点数情報552は、その合格ラインに設定されている点数である。ユーザ得点がここで設定されている点数以上であれば、当該合格ラインについては達成したと判定されるものである。アドバイスライン情報553は、当該合格ラインに対応する上記アドバイスラインの点数を定義したものである。ユーザ得点がアドバイスライン情報553の点数以上、合格点数情報552の点数未満である場合は、当該合格ラインを対象とした上記アドバイス機能が利用可能な状態と判定されることになる。なお、合格ラインの数は、問題ステージ毎に異なっていてもよいため、当該合格ラインデータ535に含まれるレコード(図18の横1行分の情報)数は、問題ステージによって異なってくる。
【0101】
なお、本例では、アドバイスラインについては上記アドバイスライン情報553として予め定義している例を示すが、他の実施形態では、アドバイスラインの算出式だけ定義しておき、例えば問題ステージの開始時にその都度算出するような構成としてもよい。
【0102】
家具点数情報536は、その問題ステージにおける各家具の点数を定義した情報である。例えば、上記家具ID521と、これで特定される家具の当該問題ステージにおける点数を示す情報が家具点数情報536には含まれている。
【0103】
図14に戻り、次に、所持家具データ505は、ユーザが所持している家具を示すためのデータである。例えば、ユーザが所持している家具に対応する家具ID521が含まれる。
【0104】
所持チケット数データ506は、ユーザが所持している上記「チケット」の数を示すデータである。
【0105】
ゲームモード507は、後述するフローチャートにおける処理において、現在のゲームの進行状況を示すための情報である。すなわち、家具配置にかかる処理を行っているのか、採点に関する処理を行っているのか、結果画面の表示に関する処理を行っているのかを示すための情報である。本例では、「家具配置」、「採点」、「結果表示」のいずれかを示す情報がゲーム処理に応じて設定されるものとする。
【0106】
家具リストデータ508は、上述した家具リスト202を表示するためのデータである。当該家具リストデータ508は、問題ステージの内容および所持家具データ505に基づいて、例えば問題ステージのプレイ開始の際に作成される、一時的なデータである。図19に、当該家具リストデータ508のデータ構成の一例を示す。図19では、家具リストデータ508には、第n配置領域用家具リスト情報571が複数含まれ得る(nは整数)。当該第n配置領域用家具リスト情報571は、プレイする問題ステージに設定されている配置領域203のそれぞれに対応づけられて生成されるものである。また、当該第n配置領域用家具リスト情報571の数は、プレイする問題ステージに設定されている配置領域203の数に応じて増減する。上記図2で示したような、配置領域203が3つの問題ステージをプレイする場合は、第n配置領域用家具リスト情報571の数は3つとなる。
【0107】
それぞれの第n配置領域用家具リスト情報571は、表示順情報582および家具ID583という項目で構成されるテーブル形式のデータである。表示順情報582は、家具リスト202内においてその家具の画像が表示される位置(先頭から何番目に表示されるか)を定義した情報である。本例では、家具リスト202に含まれる家具の最大数が12の場合を例とするため、1~12の間のいずれかの整数がこれに設定される。家具ID583は、その家具を特定するための情報であり、上記家具データベース502の家具ID521に対応する情報が定義される。
【0108】
図14に戻り、合否データ509は、上記採点の結果を示すデータである。図20に、合否データ509のデータ構成の一例を示す。合否データ509は、ユーザ得点情報561および合否情報562とで構成される。ユーザ得点情報561は、上記ユーザ得点を示す情報である。合否情報562は、採点の結果、合格であるか不合格であるかを示す情報である。
【0109】
図14に戻り、操作データ510は、操作部123から出力される信号に基づいて生成されるデータであり、操作部123に対するユーザの操作内容を示す情報である。
【0110】
その他、メモリ122には、本処理で用いられる各種の作業用データ等も適宜格納される。
【0111】
[プロセッサ121が実行する処理の詳細]
次に、図21図25のフローチャートを参照して、本実施形態にかかる家具選択ゲーム処理の詳細を説明する。なお、ここでは、上述したような家具の配置、採点、結果表示に関する処理を主に説明し、その他のゲーム処理についての説明は割愛する。また、当該フローチャートは、処理過程の単なる一例にすぎない。そのため、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。また、変数の値や、判断ステップで利用される閾値も、単なる一例であり、必要に応じて他の値を採用してもよい。
【0112】
図21は、本実施形態における家具選択ゲーム処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、例えば、ゲーム内に設けられている「広場」エリアの画面から、家具選択ゲームがプレイできることを示す建物オブジェクトをユーザがタップ操作することで、その実行が開始される。
【0113】
[ステージ選択~家具選択ゲームの開始まで]
まず、プロセッサ121は、プレイする問題ステージをユーザに選択させるための処理を実行する。具体的には、ステップS1において、プロセッサ121は、問題ステージの一覧を示すゲーム画像(図示は省略)を生成し、表示部124に表示する。そして、ユーザからの操作を受け付ける。
【0114】
次に、ステップS2で、プロセッサ121は、操作データ510を取得する。更に、ステップS3で、当該操作データ510に基づき、いずれかの問題ステージが選択されたか否かを判定する。当該判定の結果、まだ選択されていなければ(ステップS3でNO)、上記ステップS2に戻り処理を繰り返す。
【0115】
一方、問題ステージが選択されていた場合は(ステップS3でYES)、ステップS4で、プロセッサ121は、選択された問題ステージに関する情報を示すゲーム画像を生成して表示部124に表示する。そして、ユーザからのゲーム開始操作を受け付ける。ここで、当該表示されるゲーム画像においては、その問題ステージに対応する「お薦め家具」を示す情報を含めるようにしてもよい。これにより、ユーザは、その問題ステージに有効
な家具を事前に把握することができる。
【0116】
次に、ステップS5で、プロセッサ121は操作データ510を取得し、続くステップS6で、ゲーム開始操作が行われたか否かを判定する。当該判定の結果、開始操作が行われていない場合は(ステップS6でNO)、上記ステップS5に戻り処理が繰り返される。なおここで、選択のキャンセルのための所定の操作が行われた場合は、上記ステップS1の処理に戻るようにしてもよい。
【0117】
一方、開始操作が行われていた場合は(ステップS6でYES)、ステップS7で、プロセッサ121は、選択された問題ステージを用いた家具選択ゲームを開始するための準備処理を実行する。具体的には、プロセッサ121は、問題ステージデータ503を参照して、問題ステージにかかる仮想空間を構築し、ヒント家具を含む各種オブジェクトを配置する。また、問題ステージデータ503に基づき、仮想空間内の所定の位置に配置領域203を設定する。
【0118】
更に、プロセッサ121は、当該問題ステージに対応する上記家具リストデータ508を生成する。すなわち、各配置領域203に対応した第n配置領域用家具リスト情報571を生成する処理を行う。具体的には、当該問題ステージに設定される配置領域203毎に、次のような処理が行われる。まず、プロセッサ121は、どの配置領域203に対応する第n配置領域用家具リスト情報571を作成するのかを決定する。対応付けの手法はどのようなものでもよいが、ここでは、「第n配置領域」の”n”の値を操作順番情報541で示される値と同じとすることで、両者の対応付けを行うものとする。次に、プロセッサ121は、第n配置領域用家具リスト情報571に対応する配置領域203に定義されている家具の「種類」に適合する家具を所有家具データ505から抽出する。抽出する数は、当該問題ステージにおいて点数の高いものから最大で12までである。また、各家具の点数は上記家具点数情報536を参照して判別できる。更に、プロセッサ121は、抽出した家具に「お薦め家具」が含まれているか否かを判定する。そして、含まれていた場合は、「お薦め家具」が家具リストの先頭に表示されるように、表示順情報582に「1」を設定し、当該「お薦め家具」を示す家具ID583を設定する。残りの家具については表示順情報582を2~12までの間のランダムな値に設定して、それぞれの家具ID583を設定することで、第n配置領域用家具リスト情報571を生成する。一方、「お薦め家具」が含まれていない場合は、抽出した家具の表示順を1~12の間でランダムに設定して、同様に第n配置領域用家具リストデータ508を生成し、メモリ122に格納する。
【0119】
また、プロセッサ121は、ゲームモード507に「家具配置」を設定する。更に、プロセッサ121は、家具選択ゲームで用いるその他の各種データを必要に応じて適宜初期化する。そして、プロセッサ121は、上記ヒント家具等が配置された問題ステージ(本例では上記「部屋」)を含む仮想空間を仮想カメラで撮像し、ゲーム画像を生成して表示部124に表示する。その後、ユーザの操作を受け付けることによって、選択された問題ステージを用いた家具選択ゲームが開始される。
【0120】
[家具の配置に関する処理の詳細]
次に、ステップS8で、プロセッサ121は、ゲームモードが「家具配置」であるか否かを判定する。その結果、「家具配置」であるときは(ステップS8でYES)、ステップS9で、プロセッサ121は、家具配置処理を実行する。当該処理は、ユーザの操作に基づいて配置領域203に家具を配置していくための処理である。
【0121】
図22は、当該家具配置処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS31で、プロセッサ121は、処理対象とする配置領域203を操作順番情報541に基づ
いて選択する。
【0122】
次に、ステップS32で、プロセッサ121は、家具リストデータ508を参照し、処理対象として選択した配置領域203に対応する第n配置領域用家具リスト情報571を選択する。そして、これに基づいて上記のような家具リスト202を生成する。次に、ステップS33で、プロセッサ121は、生成した家具リスト202を含むようなゲーム画像(上記図2参照)を生成して、表示部124に表示する。
【0123】
次に、ステップS34で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、続くステップS35で、家具配置のための操作が行われたか否かを判定する。ここでは、プロセッサ121は、家具リスト202の中からいずれかの家具(あるいは「配置しない」ことの選択肢画像)がタップ操作されたか否かを判定する。当該判定の結果、家具配置のための操作が行われていなかった場合は(ステップS35でNO)、上記ステップS33に戻り、処理が繰り返される。一方、家具配置のための操作が行われていた場合は(ステップS35でYES)、ステップS36で、プロセッサ121は、選択された家具を現在処理対象としている配置領域203に配置する。更に、家具を当該配置領域203に配置する演出(例えば家具リストの中から家具が移動するようなアニメーション等)を示すゲーム画像も適宜生成して表示する。なお、「配置しない」ことの選択肢画像が選択されていた場合は、この処理での家具の配置は行われず、次の処理へと進められる。
【0124】
次に、ステップS37で、プロセッサ121は、全ての配置領域203について上記のような処理を行ったか、すなわち、全ての配置領域203に対して家具配置の操作が行われたか否かを判定する。その結果、まだ処理が行われていない配置領域203が残っていれば(ステップS37でNO)、上記ステップS31に戻り、次の順番の配置領域203が処理対象として選ばれて処理が繰り返される。
【0125】
一方、全ての配置領域203について処理が済んでいれば(ステップS37でYES)、次に、ステップS38で、プロセッサ121は、上述の配置確定ダイアログ209を生成し、上記図4で示したようなゲーム画像を表示する。
【0126】
次に、ステップS39で、プロセッサ121は、操作データ510を取得する。続くステップS40で、プロセッサ121は、上記配置確定ダイアログ209に対して配置の確定操作(OKボタンのタップ操作)が行われたか否かを判定する。その結果、確定操作が行われていない場合(ステップS40でNO:図4で「やり直す」ボタンがタップ操作された場合)、上記ステップS31に戻り、処理が繰り返される。この際、配置をやり直す領域をユーザに指定させるようにしてもよいし、全ての配置領域203を初期化して最初からやり直させるようにしてもよい。
【0127】
一方、確定操作が行われていた場合は(ステップS40でYES)、ステップS41で、プロセッサ121は、ゲームモード507を「採点」に設定する。そして、当該家具配置処理を終了する。
【0128】
[採点に関する処理の詳細]
図21に戻り、次に、上記ステップS8の判定の結果、ゲームモード507が家具配置ではないと判定された場合(ステップS8でNO)の処理について説明する。この場合、ステップS10で、プロセッサ121は、ゲームモード507は「採点」であるか否かを判定する。その結果、「採点」である場合は(ステップS10でYES)、ステップS11で、プロセッサ121は、採点処理を実行する。この処理は、ユーザ得点の計算および上記アドバイス機能に関する処理である。
【0129】
図23は、上記採点処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS51で、プロセッサ121は、ユーザ得点を算出する処理を実行する。具体的には、プロセッサ121は、家具点数情報536を参照し、各配置領域203に配置された家具に割り当てられている点数を合計することで、ユーザ得点を算出し、ユーザ得点情報561としてメモリ122に格納する。更に、プロセッサ121は、算出したユーザ得点に基づき、上記審査員画像210の点数パネルに表示する点数を割り振る。この点数の割り振りは、例えばランダムでもよいし、審査員毎に定められた割合等、所定の規則に基づいてもよい。
【0130】
なお、上記ユーザ得点および審査員画像210に表示する点数に関して、本例では上記のように先にユーザ得点を算出し、これを各審査員の点数として割り当てる例を示している。他の実施形態では、例えば審査員毎に所定の計算式を定義しておいてもよい。そして、当該計算式で審査員毎に算出された点数を合計することでユーザ得点を算出するようにしてもよい。
【0131】
次に、ステップS52で、プロセッサ121は、算出したユーザ得点に基づき、合否の判定および合否データ509の設定を行う。具体的には、プロセッサ121は、今回の問題ステージに対応する第n問題ステージ情報504の合格ラインデータ535を参照し、ユーザ得点がいずれかの合格ライン以上であるか否かを判定する。その結果、いずれの合格ラインにも達していない場合は、不合格であることを示す情報を合否データ509の合否情報562に設定する。一方、いずれかの合格ライン以上のときは、プロセッサ121は、合格であることを示す情報を合否情報562に設定する。また、合格である場合は、上記メダルの付与等、所定の報酬をユーザに付与する処理も実行される。
【0132】
次に、ステップS53で、プロセッサ121は、上記図5を用いて説明したような採点の演出を示すゲーム画像を生成して表示部124に表示する。具体的には、プロセッサ121は、上記算出したユーザ得点情報561、および、第n問題ステージ情報504に定義されている合格ラインデータ535に基づき、得点メーター211の画像を生成する。また、ユーザ得点情報561に基づき、ユーザ得点バー214が伸長していく速度等、演出にかかる動きの内容についても適宜設定する。また、プロセッサ121は、上記ステップS51で決定した各審査員画像210の点数パネルに表示する点数についても、ユーザ得点バー214の動きに合わせて表示されるような演出の設定を行う。そして、これら設定した演出の内容に基づいて、ユーザ得点が審査員に採点されるような演出のゲーム画像を表示する。
【0133】
次に、ステップS54で、プロセッサ121は、上記ユーザ得点が上述したようなアドバイス機能を利用するための条件を満たしているか否かを、アドバイスライン情報553に基づいて判定する。上記図13で説明した合格ラインおよびアドバイスラインの例で言うと、例えば、プロセッサ121は、ユーザ得点が54点以上72点未満であるか否かを判定する。この条件(以下、第1アドバイス条件)を満たしていた場合、プロセッサ121は、第1合格ラインを対象としたアドバイス機能が利用可能であると判定する。また、第1アドバイス条件を満たしていない場合は、プロセッサ121は、ユーザ得点が108点以上120点未満であるか否かを判定する。この条件(以下、第2アドバイス条件)を満たしていた場合、プロセッサ121は、第2合格ラインを対象としたアドバイス機能が利用可能であると判定する。また、第2アドバイス条件も満たしていない場合は、プロセッサ121は、ユーザ得点が192点以上200点未満であるか否かを判定する。この条件を満たしていた場合、プロセッサ121は、第3合格ラインを対象としたアドバイス機能が利用可能であると判定する。なお、上記例は、上記図13で説明した合格ラインのいずれも達成していないことを前提とする例である。既に達成済みの合格ラインがある場合は(例えば問題ステージデータ503に格納される上記達成度情報等に基づき判別可能である)、当該達成済みの合格ラインおよびこれに対応するアドバイス条件についての判定
はスキップするようにすればよい。また、この場合、達成済みの合格ラインを再度達成しても、上記メダルの付与は行われないが、代わりに所定のゲーム内仮想通貨をユーザに付与するようにしてもよい。これにより、繰り返し遊ぶための動機をユーザに提供できる。
【0134】
上記判定の結果、アドバイス機能を利用する条件をユーザ得点が満たしていない場合は(ステップS54でNO)、後述するステップS56に処理が進められる。一方、アドバイス機能を利用する条件を満たしている場合は、ステップS55で、プロセッサ121は、アドバイス処理を実行する。
【0135】
[アドバイス処理の詳細]
図24は、上記アドバイス処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS61で、プロセッサ121は、上記図11で示したようなアドバイス確認ダイアログ242を生成し、これを含むゲーム画像を表示部124に表示する。そして、ユーザからの操作を受け付ける。次に、ステップ62で、プロセッサ121は、操作データ510を取得し、続くステップS63で、アドバイス確認ダイアログ242に対してアドバイスを受けることを選択する操作が行われたか否かを判定する。アドバイスを受ける操作が行われていない場合は(ステップS63でNO:上記図11のアドバイス確認ダイアログ242においてNOが選択された場合)、当該アドバイス処理は終了する。
【0136】
一方、アドバイスを受ける操作が行われた場合は(ステップS63でYES)、ステップS64で、プロセッサ121は、所持チケット数データ506から所定数の上記「チケット」を減算する処理を実行する。なお、このとき、所持チケット数が足りない場合は、その旨を示す表示を行った後、所定数の「チケット」の減算は行わずに、当該アドバイス処理をここで終了すればよい。また、「チケット」を購入するためのゲーム画像を表示するための所定メッセージや画像を表示するなど、「チケット」の購入にユーザを誘導するための表示を行うようにしてもよい。
【0137】
次に、ステップS65で、プロセッサ121は、家具を配置すべき配置領域203の選定と、配置する家具の選定を行う。上述のように本例では、以下の順で配置領域が選定される。まず、家具が配置されていない配置領域203が優先して選択される。次に、家具が配置済みの配置領域203の中で、最も低い点数の家具が配置されている配置領域203が選択される。このようにしていずれかの配置領域203が選択された後、プロセッサ121は、当該配置領域203に配置すべき家具を選定する。本例では、上記のように「お薦め家具」を置き換え対象として用いている。そのため、ここでは、プロセッサ121は、当該配置領域203に対応する種類の「お薦め家具」を選定する。
【0138】
次に、ステップS66で、プロセッサ121は、当該「お薦め家具」のデータを家具データベース502から取得して、上記選定された配置領域203に「お薦め家具」を配置する処理を行う。すなわち、プロセッサ121は、選定された配置領域203に家具が未配置であれば、そこに「お薦め家具」を新規配置する。また、既に配置済みの家具があれば、「お薦め家具」をその家具と置き換える処理を行う。なお、他の実施形態では、「お薦め家具」への置き換えに限らず、現在配置されている家具より点数の高い家具を置き換えるべき家具として選定するようにしてもよい。
【0139】
次に、ステップS67で、プロセッサ121は、上記「お薦め家具」が配置された後の仮想空間(部屋201)の状態に基づいて、ユーザ得点の再算出を行う。すなわち、再配置された家具を考慮したユーザ得点の算出が行われる。次に、ステップS68で、プロセッサ121は、再算出の結果、ユーザ得点が今回達成の対象としている合格ライン以上であるか否かを判定する。その結果、まだ合格ライン未満である場合は(ステップS68でNO)、上記ステップS65に戻り、当該合格ライン以上となるまで、家具の置き換えに
かかる処理が繰り返される。一方、合格ライン以上の場合は(ステップS68でYES)、ステップS69で、プロセッサ121は、再算出後のユーザ得点に基づいて、合否データ509を更新する。すなわち、プロセッサ121は、再算出後の得点でユーザ得点情報561を更新し、合否情報562には「合格」を示す情報を設定する。これにより、合否データ509には、再算出後のユーザ得点が反映される。また、メダルの付与や次のステージの解放など、再算出によって達成した合格ラインに応じた報酬をユーザに付与するための処理も実行される。
【0140】
次に、ステップS70で、プロセッサ121は、上記の「お薦め家具」を配置する演出を示すゲーム画像を表示部124に表示した後、更に、当該配置後の仮想空間の状態に基づいた採点の演出を示すゲーム画像を表示する。その結果、上記図12のような画面において、ユーザ得点バー214がいずれかの合格ラインを越える演出が表示されることになる。これにより、ユーザは、家具が自動的に新規配置あるいは置き換えられ、再度の採点が行われて、合格したことを視覚的に知ることができる。この後、当該アドバイス処理は終了する。
【0141】
図23に戻り、次に、ステップS56で、プロセッサ121は、ゲームモード507に「結果表示」を示す情報を設定する。この後、例えば上記図5図12のような採点画面に対してユーザが所定の操作を行ったことに応じて、当該採点処理は終了する。
【0142】
[採点結果の表示処理の詳細]
図21に戻り、次に、上記ステップS10の判定の結果、ゲームモード507が「採点」ではないと判定された場合(ステップS10でNO)の処理について説明する。この場合、ステップS12で、プロセッサ121は、リザルト処理を実行する。この処理は、採点結果の提示と、上記のような「お薦め家具」に関する提案とを表示するための処理である。
【0143】
図25は、リザルト処理の詳細を示すフローチャートである。図25において、まず、ステップS81で、プロセッサ121は、合否データ509を参照して、今回の採点結果が「不合格」であるか否かを判定する。当該判定の結果、「不合格」である場合は(ステップS81でYES)、ステップS82で、プロセッサ121は、合否データ509に基づき、上記図8で例示したような不合格時の採点結果画像を生成して表示部124に表示する。その後、ユーザからの操作を受け付ける。
【0144】
次に、ステップS83で、プロセッサ121は操作データ510を取得する。続くステップS84で、プロセッサ121は、上記不合格時の採点結果画像に対して「次へ」ボタンを押す操作が行われたか否かを判定する。押されていない場合は(ステップS84でNO)、上記ステップS83に戻り、処理が繰り返される。
【0145】
「次へ」ボタンが押されていた場合は(ステップS84でYES)、次に、ステップS85で、プロセッサ121は、上記図9で示したような(不合格時における)「お薦め家具」とその導線に関する情報、および、およびOKボタンを含むゲーム画像を生成して、表示部124に表示する。その後、ユーザからの操作を受け付ける。
【0146】
次に、ステップS86で、プロセッサ121は操作データ510を取得する。続くステップS87で、プロセッサ121は、操作データ510に基づいて、「OK」ボタンを押す操作が行われたか否かを判定する。その結果、OKボタンが押されていた場合(ステップS87でYES)は、当該リザルト処理を終了する。一方、OKボタンが押されていない場合は(ステップS87でNO)、ステップS88で、操作データ510で示される操作内容に応じた処理が適宜実行される。具体的には、上記導線ボタン232のいずれかが
タップ操作されていた場合は、その導線ボタン232に対応する処理が実行される。本例では、「家具」を入手するための抽選処理のためのゲーム画像に遷移するか、あるいは、上記「制作リスト」に「お薦め家具」の材料を登録する処理が実行される。
【0147】
次に、上記ステップS81の判定の結果、「不合格」ではない場合の処理に(ステップS81でNO))ついて説明する。この場合は、ステップS89で、プロセッサ121は、合否データ509に基づき、上記図6で例示したような合格時の採点結果画像を生成して表示部124に表示する。その後、ユーザからの操作を受け付ける。
【0148】
次に、ステップS90で、プロセッサ121は操作データ510を取得する。続くステップS91で、プロセッサ121は、上記合格時の採点結果画像に対して「次へ」ボタンを押す操作が行われたか否かを判定する。押されていない場合は(ステップS91でNO)、上記ステップS90に戻り、処理が繰り返される。一方、「次へ」ボタンが押されていた場合は(ステップS91でYES)、ステップS92で、プロセッサ121は、ユーザ得点情報561、および、合格ラインデータ535を参照して、ユーザ得点が上記第3合格ライン未満であるか否かを判定する。その結果、第3合格ライン未満である場合は(ステップS92でYES)、ステップS93で、プロセッサ121は、上記図7で示したような、合格時における「お薦め家具」とその導線に関する情報、および、およびOKボタンを含むゲーム画像を生成して、表示部124に表示する。その後、ユーザからの操作を受け付ける。その後、上述したステップS86に処理が進められる。
【0149】
一方、上記ステップS92の判定の結果、上記第3合格ライン未満ではない場合、すなわち、ユーザ得点が第3合格ライン以上の場合は(ステップS92でNO)、当該リザルト処理を終了する。
【0150】
図21に戻り、リザルト処理が終了すれば、上記ステップS1に戻って処理が繰り返される。
【0151】
以上で、本実施形態にかかる家具選択ゲーム処理の詳細説明を終了する。
【0152】
このように、本実施形態では、予めヒント家具が配置された問題ステージに対して、ユーザが所持する家具を配置して高得点を狙うゲームを提供している。これにより、ゲーム内で収集した家具を活用する楽しさをユーザに提供できる。
【0153】
また、問題ステージ毎に予め合格ラインが定められており、採点の結果、当該合格ラインを越える得点を得ることで、所定の報酬がユーザに付与される。更に、採点の結果、合格ラインにある程度近い得点を獲得していた場合には、チケットを消費することを条件にアドバイス機能を利用することできる。そして、ユーザがアドバイス機能を利用した場合は、合格ラインを達成するようにゲーム状態を変更するための制御が行われる。具体的には、合格ラインを達成できる家具が配置された状態となるようにゲーム状態(部屋201の状態)を変更している。つまり、アドバイス機能を利用することで、確実に合格ラインを越えることが可能となっている。これにより、合格ラインに届かない場合に1からゲームをやり直す場合に比べて、時間的な面で効率的にゲームを進めることが可能となる。
【0154】
また、「合格まであと少し」であることを提示したうえで「対価の引き換えによる確実な合格」という選択肢をユーザに提供している。そのため、「対価の引き換え」を行うことへのより強い動機付けを提供することができる。
【0155】
[変形例]
【0156】
なお、アドバイス機能に関して、上述の実施形態では、アドバイス確認ダイアログ242に対してアドバイスを受けることをユーザが選択した場合は、合格ラインに達することが可能なだけの「お薦め家具」を自動的に配置し、再度の採点が行われる例を示した。他の実施形態では、アドバイスを受けることをユーザが選択した場合、「お薦め家具」の提示だけを行うようにしてもよい。つまり、合格ラインに達することができる「お薦め家具」の情報をユーザに提示するだけに留め、実際の配置操作はユーザに行わせるような構成としてもよい。この場合は、最後の配置操作はユーザに委ねられるものの、提示されたお薦め家具さえ配置すれば合格ラインに達することが可能なため、合格ライン達成が「保証」された状態にあるといえる。また、この場合は、当該「お薦め家具」をユーザが所有しているか否かも判定し、ユーザが「お薦め家具」を所有していない場合は、アドバイス確認ダイアログ242をそもそも表示しないような制御を行うようにしてもよい。つまり、ユーザが「お薦め家具」を所有している場合に限って上記のアドバイス確認ダイアログ242を表示してもよい。そして、アドバイスを受けることが選択されれば、上記のように「お薦め家具」の提示だけ行うようにすればよい。換言すれば、このようなアドバイスの提示によって、合格ラインを達成した場合と同様のゲーム内効果を発生させるようにゲーム状態の変更を行うことができる。
【0157】
また、上記の例では「お薦め家具」が予め定義されている場合を例示したが、他の実施形態では、「お薦め家具」相当の定義はなくてもよい。この場合は、例えば、ユーザが所持する家具の中からより高い得点がとれる家具を上記「お薦め家具」の代わりに使用すればよい。
【0158】
また、上記の例では、ある配置領域203に配置できる家具の「種類」について限定した例を示した。他の実施形態では、このような配置可能な家具の「種類」は限定しなくてもよい。ある配置領域203に対して、「机」でも「椅子」でも、その他の種類の家具でも配置できるようにしてもよい。
【0159】
また、本例では、アドバイスを受ける条件としていわゆる課金でも入手可能な仮想通貨の一種である「チケット」の消費を例示しているが、この仮想通貨については、「チケット」に限るものではなく、例えば、「オーブ」、「ジュエル」等、現実世界では通貨として扱われていない物を仮想通貨として扱ってもよい。
【0160】
また、上述したような、アドバイスを受ける条件としてチケットを減算する処理は、アドバイスを受けるための条件として所定のパラメータを変化させる処理であるともいえる。そのため、他の実施形態では、チケット等の仮想通貨に限らず、他の所定のアイテムの所持数を減算させるような処理を行ってもよい。また、当該パラメータは、例えばスタミナ、エネルギー、友好度等であってもよく、アドバイスを受けるためにこれらのパラメータを所定値変化させるようにしてもよい。この「変化」については、パラメータの値を減算させることに限らず、増加させる場合もあり得る。
【0161】
更に、他の実施形態では、より直接的に「現金」の支払いを、上記アドバイスを受ける条件としてもよい。例えば、本ゲームが実施される情報処理装置に硬貨の投入口を備えさせておく。そして、アドバイスを受けたい場合、ユーザは所定額の硬貨を投入するような構成としてもよい。そして、硬貨の投入が確認できれば、上記のようなアドバイス機能を実行するようにすればよい。
【0162】
また、上記合格ラインについては、その数値に幅を持たせて、合格範囲としてもよい。例えば、上記のような第1合格ラインの代わりに、60点~80点の範囲を第1合格範囲として定義してもよい。この場合は、当該第1合格範囲に対応する上記アドバイス範囲を定義してもよい。は、このアドバイス範囲は、例えば、当該合格範囲の下限値を基準とし
て算出・設定すればよい。一例を挙げると、第1アドバイス範囲として50~59点の範囲を設定してもよい。
【0163】
また、上述したような処理については、上記の家具選択ゲームに限らず、他のゲームについても適用可能である。すなわち、上記の合格ラインに相当するような所定の「達成条件」が設定されているようなゲーム処理全般に対して、上記のような処理は適用可能である。例えば、麻雀ゲームにおいて、達成条件として所定の得点の獲得が設定されているような場合で、あと少しで(あと1つの牌が揃えば)達成条件を満たす「役」が完成するところで局が終了したような場合を想定する。このような場合、上記アドバイス確認ダイアログ242に相当する所定の表示を行い、仮想通貨の支払い等、何らかのパラメータを変化させることと引き換えにして、達成条件を満たす「役」が完成するように牌の一部を入れ替えるような処理を実行してもよい。また、例えば、1体1の対戦格闘ゲームにおいて、対戦相手キャラクタの体力ゲージを99%まで減らしたところで「時間切れ」となったような場合(この場合、当該ゲージを100%減らすことが達成条件となる)を想定する。このような場合に、上記アドバイス確認ダイアログ242に相当する所定の表示を行い、仮想通貨の支払い等、何らかのパラメータを変化させることと引き換えにして、残り1%のゲージを減少させるような攻撃を対戦相手キャラクタに加える処理を実行してもよい。その結果、当該対戦相手のゲージを100%減らしたときの処理が実行されるようにすればよい。また、その他、例えば所定のチェックポイントへの到達を目的として仮想空間内でプレイヤキャラクタを移動させるジャンプアクションゲームを想定する。この場合に、当該チェックポイントにある程度まで近づいたところで(上記アドバイスラインに相当する条件は達成している状態)、時間切れ等でゲームの進行ができなくなった場合にも、上記アドバイス確認ダイアログ242に相当する所定の表示を行い、何らかのパラメータを変化させることと引き換えにして、プレイヤキャラクタを当該チェックポイントの位置まで自動的に移動させるような処理を実行してもよい。
【0164】
なお、上記実施形態では、情報処理装置単体でゲーム処理が実行される場合を例としたが、上記のような処理を実行する主体に関しては、上記のような構成に限らない。例えば、他の実施形態では、情報処理装置と所定のサーバとを通信可能に構成しておき、上述した各種データや情報処理の一部を所定のサーバに記憶・処理させるような態様であってもよい。また、サーバ側のシステムは、複数の情報処理装置によって構成され、サーバ側で実行するべき処理を複数の情報処理装置が分担して実行してもよい。このような場合は、例えば、サーバに、上記ゲームを利用するユーザに関するデータをユーザ毎に記憶させておく。そして、ゲーム開始時にユーザにサーバへのログイン処理を行わせ、必要なデータをサーバから情報処理装置102にダウンロードして、情報処理装置102と所定のサーバとが協働して上述したような情報処理が実行されるような構成としてもよい。
【符号の説明】
【0165】
121 プロセッサ
122 メモリ
123 操作部
124 表示部
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