(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-20
(45)【発行日】2023-06-28
(54)【発明の名称】軌道機構用の幅調節装置及び幅調節方法
(51)【国際特許分類】
B65G 21/14 20060101AFI20230621BHJP
E01B 9/66 20060101ALI20230621BHJP
【FI】
B65G21/14 E
E01B9/66
(21)【出願番号】P 2021560687
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 CN2020115978
(87)【国際公開番号】W WO2021057603
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2021-10-12
(31)【優先権主張番号】201910900345.5
(32)【優先日】2019-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910899565.0
(32)【優先日】2019-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520508310
【氏名又は名称】常州銘賽机器人科技股▲フン▼有限公司
【住所又は居所原語表記】Mingseal Technology Building, Changzhou Science & Education Town, No.18 Middle Changwu Road, Wujin District, Changzhou,Jiangsu 213164, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】曲 東升
(72)【発明者】
【氏名】李 長峰
(72)【発明者】
【氏名】▲がお▼ 福亮
(72)【発明者】
【氏名】史 曄▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】苗 虎
(72)【発明者】
【氏名】周 典▲ちゅう▼
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-173214(JP,A)
【文献】特開2004-342707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/14
E01B 9/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道機構用の幅調節装置であって、
前記軌道機構は、互いに平行な固定軌道と可動軌道とを含み、
前記軌道機構用の幅調節装置は、前記可動軌道を初期位置から作業位置まで移動させるために使用され、
前記軌道機構用の幅調節装置は、台座と、第1レールと、移動距離取得モジュールと、駆動アセンブリとを含み、
前記台座は、前記固定軌道が設けられるのに適し、
前記第1レールは、前記台座に設けられ、前記第1レールには、前記可動軌道が取り付けられるのに適し、前記可動軌道が前記第1レールの軸方向に沿って前記固定軌道に対して向かって又は離れて移動可能であり、
前記移動距離取得モジュールは、前記初期位置から前記作業位置までの前記可動軌道の移動距離を取得し、
前記駆動アセンブリは、前記可動軌道に取り外し可能に接続され、前記可動軌道が前記移動距離に応じて前記初期位置から前記作業位置まで移動するように前記可動軌道を駆動することを特徴とする、軌道機構用の幅調節装置。
【請求項2】
ロック具をさらに含み、
前記ロック具は、前記可動軌道及び前記第1レールにそれぞれ接続され、前記可動軌道を前記第1レールに対してロック又は解放することを特徴とする、請求項1に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項3】
前記ロック具は、前記第1レールに取り付けられる空気圧式ノーマルクローズ型レールブレーキであることを特徴とする、請求項2に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項4】
前記駆動アセンブリは、第1運動アセンブリと、第1係合部とを含み、
前記第1運動アセンブリは、前記可動軌道の上方に位置するとともに、その軸方向が前記第1レールの軸方向に平行であり、
前記第1係合部は、前記第1運動アセンブリに接続されるとともに、前記第1運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であり、
前記第1係合部は、前記初期位置まで移動したときに、前記可動軌道に取り外し可能に接続されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項5】
第2係合部をさらに含み、
前記第2係合部は、前記可動軌道に取り付けられ、前記第1係合部と係合して前記可動軌道を前記第1レールに沿って移動させることを特徴とする、請求項4に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項6】
前記第1係合部の下端には、開口溝が設けられ、
前記第2係合部は、伸縮式位置決めピンであり、
前記第1係合部が前記初期位置まで移動したときに、前記伸縮式位置決めピンは、前記開口溝に向かって移動して前記開口溝内に挿入して接続されることを特徴とする、請求項5に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項7】
前記駆動アセンブリは、第2運動アセンブリをさらに含み、
前記第2運動アセンブリは、前記可動軌道の上方に位置するとともに、前記第1運動アセンブリに接続され、前記第2運動アセンブリの軸方向は、前記第1運動アセンブリの軸方向に垂直であり、前記第2運動アセンブリは、前記第1運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であり、
前記移動距離取得モジュールは、撮影アセンブリを含み、
前記撮影アセンブリは、前記第2運動アセンブリに設けられるとともに、前記第2運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であり、
前記撮影アセンブリは、前記固定軌道及び前記可動軌道の位置情報を採取することを特徴とする、請求項5又は6に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項8】
前記固定軌道には、第1標定位置が予め設定され、
前記可動軌道には、第2標定位置が予め設定され、
前記撮影アセンブリは、第1運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であるとともに、前記第1標定位置及び前記第2標定位置の画像情報を順に採取するのに適することを特徴とする、請求項7に記載の軌道機構用の幅調節装置。
【請求項9】
軌道機構用の幅調節方法であって、
前記幅調節方法は請求項1-8いずれか1項に記載の幅調節装置を使用し、
前記幅調節方法は、前記可動軌道を初期位置から作業位置まで移動させる方法であり、
前記幅調節方法は、以下のステップS1からS5を含み、
ステップS1において、前記固定軌道に予め設定される第1標定位置に基づいて前記固定軌道の第1位置情報を取得し、
ステップS2において、前記可動軌道に予め設定される第2標定位置に基づいて前記可動軌道が前記初期位置に位置するときの第2位置情報を取得し、
スタップS3において、前記第1位置情報及び前記第2位置情報から、前記可動軌道が前記初期位置に位置するときの前記可動軌道と前記固定軌道との間の距離d1を算出し、
ステップS4において、以下の算式により前記初期位置から前記作業位置までの前記可動軌道の移動距離dを算出し、
d=d1-d2-d3-d4
式中、d2はステップS1における前記第1標定位置と前記固定軌道のエッジとの間の距離であり、d3はステップS2における前記第2標定位置と前記可動軌道の前記固定軌道に対向するエッジとの間の距離であり、d4は前記可動軌道が前記作業位置に位置するときの前記可動軌道と前記固定軌道との間の距離であり、
ステップS5において、算出された前記移動距離dに応じて、前記可動軌道を前記初期位置から前記作業位置まで移動するように駆動し、d>0の場合、前記可動軌道は前記固定軌道に向かう方向へ移動し、d<0の場合、前記可動軌道は前記固定軌道から離れる方向へ移動し、d=0の場合、前記可動軌道は移動しないことを特徴とする、軌道機構用の幅調節方法。
【請求項10】
前記d2と前記d3が等しい場合、d=d1-2×d2-d4であることを特徴とする、請求項9に記載の軌道機構用の幅調節方法。
【請求項11】
前記固定軌道及び前記可動軌道は、それぞれ第1方向に沿って延在し、
前記可動軌道は、第2方向に沿って前記初期位置から前記作業位置まで移動し、
前記第1方向は、前記第2方向に垂直であり、
ステップS1で得られた前記第1標定位置の位置情報は(X1,Y1)であり、
ステップS2で得られた前記第2標定位置の位置情報は(X2,Y2)であり、
ステップS3において、前記可動軌道が初期位置に位置するときに、前記可動軌道と前記固定軌道との間の距離はd1=Y2-Y1であることを特徴とする、請求項9又は10に記載の軌道機構用の幅調節方法。
【請求項12】
ステップS1及びステップS2において、それぞれ撮影アセンブリにより前記固定軌道の位置情報及び前記可動軌道の位置情報を取得することを特徴とする、請求項9から11のいずれか1項に記載の軌道機構用の幅調節方法。
【請求項13】
ステップS1において、前記撮影アセンブリは前記固定軌道の上方まで移動して前記第1標定位置の画像情報を取得し、
ステップS2において、前記撮影アセンブリは前記第1標定位置から前記第2標定位置の片側に向かって、前記初期位置に位置する前記可動軌道の上方まで移動して前記第2標定位置の画像情報を取得することを特徴とする、請求項12に記載の軌道機構用の幅調節方法。
【請求項14】
ステップS2において、前記撮影アセンブリは、所定の撮影範囲移動するたびに、且つ所定の撮影時間間隔ごとに1回撮影することを特徴とする、請求項12又は13に記載の軌道機構用の幅調節方法。
【請求項15】
前記所定の撮影範囲は10mm×10mmであり、前記所定の撮影時間間隔は200msであることを特徴とする、請求項14に記載の軌道機構用の幅調節方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、常州銘賽機器人科技股分有限公司が2019年9月23日に出願した第201910900345.5号中国特許出願(名称:軌道機構幅調節装置及びそれを有するオンライン知的作業ロボット)、及び2019年9月23に出願した第201910899565.0中国特許出願(名称:軌道機構幅調節方法、装置、記憶媒体及び電子機器)の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、軌道分野に関し、特に軌道機構用の幅調節装置及び幅調節方法に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の軌道幅の調節方法は、スプラインとスクリューの組み合わせにより実現される。例えば、従来のキャビネット型接着剤ディスペンサでは、幅を調節するために幅調節装置を増設する必要があるので、コストが高く、構造が複雑で、占有空間が広く、幅調節方法が複雑であった。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、従来技術に存在する技術的問題の少なくとも1つを解決することを目的とする。
【0005】
そのため、本開示によれば、軌道機構用の幅調節装置が提供される。この軌道機構用の幅調節装置は、空間を有効に利用でき、構造を簡素化でき、軌道機構に対する迅速で正確な幅調節を実現できる。
【0006】
本開示によれば、軌道機構用の幅調節方法がさらに提供される。
【0007】
本開示の一態様の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置において、上記軌道機構は、互いに平行な固定軌道と可動軌道とを含み、上記軌道機構用の幅調節装置は、上記可動軌道を初期位置から作業位置まで移動させるために使用され、上記軌道機構用の幅調節装置は、台座と、第1レールと、移動距離取得モジュールと、駆動アセンブリとを含み、上記台座は、上記固定軌道が設けられるのに適し、上記第1レールは、上記台座に設けられ、上記第1レールには、上記可動軌道が取り付けられるのに適し、上記可動軌道が上記第1レールの軸方向に沿って上記固定軌道に対して向かって又は離れて移動可能であり、上記移動距離取得モジュールは、上記初期位置から上記作業位置までの上記可動軌道の移動距離を取得し、上記駆動アセンブリは、上記可動軌道に取り外し可能に接続され、上記可動軌道が上記移動距離に応じて上記初期位置から上記作業位置まで移動するように上記可動軌道を駆動する。
【0008】
本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置において、移動距離取得モジュールにより可動軌道が初期位置から作業位置まで移動する際の移動距離を取得し、さらに駆動アセンブリにより可動軌道を初期位置から作業位置まで移動させる。この軌道機構用の幅調節装置は、軌道機構の幅を調節でき、幅調節を容易にし、幅調節の精度を向上できる。
【0009】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記軌道機構用の幅調節装置はロック具をさらに含み、上記ロック具は、上記可動軌道及び上記第1レールにそれぞれ接続され、上記可動軌道を上記第1レールに対してロック又は解放する。
【0010】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記ロック具は、上記第1レールに取り付けられる空気圧式ノーマルクローズ型レールブレーキである。
【0011】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記駆動アセンブリは、第1運動アセンブリと、第1係合部とを含み、上記第1運動アセンブリは、上記可動軌道の上方に位置するとともに、その軸方向が上記第1レールの軸方向に平行であり、上記第1係合部は、上記第1運動アセンブリに接続されるとともに、上記第1運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であり、上記第1係合部は、上記初期位置まで移動したときに、上記可動軌道に取り外し可能に接続される。
【0012】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記軌道機構用の幅調節装置は、第2係合部をさらに含み、上記第2係合部は、上記可動軌道に取り付けられ、上記第1係合部と係合して上記可動軌道を上記第1レールに沿って移動させる。
【0013】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記第1係合部の下端には、開口溝が設けられ、上記第2係合部は、伸縮式位置決めピンであり、上記第1係合部が上記初期位置まで移動したときに、上記伸縮式位置決めピンは、上記開口溝に向かって移動して上記開口溝内に挿入して接続される。
【0014】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記駆動アセンブリは、第2運動アセンブリをさらに含み、上記第2運動アセンブリは、上記可動軌道の上方に位置するとともに、上記第1運動アセンブリに接続され、上記第2運動アセンブリの軸方向は、上記第1運動アセンブリの軸方向に垂直であり、上記第2運動アセンブリは、上記第1運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であり、上記移動距離取得モジュールは、撮影アセンブリを含み、上記撮影アセンブリは、上記第2運動アセンブリに設けられるとともに、上記第2運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であり、上記撮影アセンブリは、上記固定軌道及び上記可動軌道の位置情報を採取する。
【0015】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記固定軌道には、第1標定位置が予め設定され、上記可動軌道には、第2標定位置が予め設定され、上記撮影アセンブリは、第1運動アセンブリの軸方向に沿って移動可能であるとともに、上記第1標定位置及び上記第2標定位置の画像情報を順に採取するのに適する。
【0016】
本開示の別の態様の実施例に係る軌道機構用の幅調節方法において、上記軌道機構は、互いに平行な固定軌道と可動軌道とを含み、
上記幅調節方法は、上記可動軌道を初期位置から作業位置まで移動させる方法であり、
上記幅調節方法は、以下のステップS1からS5を含み、
ステップS1において、上記固定軌道に予め設定される第1標定位置に基づいて上記固定軌道の第1位置情報を取得し、
ステップS2において、上記可動軌道に予め設定される第2標定位置に基づいて上記可動軌道が上記初期位置に位置するときの第2位置情報を取得し、
スタップS3において、上記第1位置情報及び上記第2位置情報から、上記可動軌道が上記初期位置に位置するときの上記可動軌道と上記固定軌道との間の距離d1を算出し、
ステップS4において、以下の算式により上記初期位置から上記作業位置までの上記可動軌道の移動距離dを算出し、
d=d1-d2-d3-d4
式中、d2はステップS1における上記第1標定位置と上記固定軌道のエッジとの間の距離であり、d3はステップS2における上記第2標定位置と上記可動軌道の上記固定軌道に対向するエッジとの間の距離であり、d4は上記可動軌道が上記作業位置に位置するときの上記可動軌道と上記固定軌道との間の距離であり、
ステップS5において、算出された上記移動距離dに応じて、上記可動軌道を上記初期位置から上記作業位置まで移動するように駆動し、d>0の場合、上記可動軌道は上記固定軌道に向かう方向へ移動し、d<0の場合、上記可動軌道は上記固定軌道から離れる方向へ移動し、d=0の場合、上記可動軌道は移動しない。
【0017】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記d2と上記d3が等しい場合、d=d1-2×d2-d4である。
【0018】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記固定軌道及び上記可動軌道は、それぞれ第1方向に沿って延在し、
上記可動軌道は、第2方向に沿って上記初期位置から上記作業位置まで移動し、
上記第1方向は、上記第2方向に垂直であり、
ステップS1で得られた上記第1標定位置の位置情報は(X1,Y1)であり、
ステップS2で得られた上記第2標定位置の位置情報は(X2,Y2)であり、
ステップS3において、上記可動軌道が初期位置に位置するときに、上記可動軌道と上記固定軌道との間の距離はd1=Y2-Y1である。
【0019】
本開示のいくつかの実施例によれば、ステップS1及びステップS2において、それぞれ撮影アセンブリにより上記固定軌道の位置情報及び上記可動軌道の位置情報を取得する。
【0020】
本開示のいくつかの実施例によれば、ステップS1において、上記撮影アセンブリは上記固定軌道の上方まで移動して上記第1標定位置の画像情報を取得し、ステップS2において、上記撮影アセンブリは上記第1標定位置から上記第2標定位置の片側に向かって、上記初期位置に位置する上記可動軌道の上方まで移動して上記第2標定位置の画像情報を取得する。
【0021】
本開示のいくつかの実施例によれば、ステップS2において、上記撮影アセンブリは、所定の撮影範囲移動するたびに、且つ所定の撮影時間間隔ごとに1回撮影する。
【0022】
本開示のいくつかの実施例によれば、上記所定の撮影範囲は10mm×10mmであり、上記所定の撮影時間間隔は200msである。
【0023】
以下の説明では、本開示の追加態様及び利点の一部を示し、一部は以下の説明から明らかになるか、又は本開示の実施を通じて理解されるである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の上記及び/又は追加の態様並びに利点は、以下の附図により実施例を説明することにより明白で理解しやすくなる。
【
図1】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置の駆動アセンブリがある位置に位置する構造模式図である。
【
図2】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置の駆動アセンブリが他の位置に位置する構造模式図である。
【
図3】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置の軌道機構と第1レールの組立模式図である。
【
図4】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置の移動距離取得モジュールの局所構造模式図である。
【
図5】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節装置の第1係合部と第2係合部の係合模式図である。
【
図6】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節方法のフローチャートである。
【
図7】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節方法の可動軌道が初期位置に位置する模式図である。
【
図8】本開示の実施例に係る軌道機構用の幅調節方法の可動軌道が初期位置から作業位置まで移動する模式図である。
【
図9】本開示の実施例に係る電子機器の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本開示の実施例を詳しく説明する。図面により以下の実施例を示す。同じ又は類似の符号は、同じ若しくは類似の素子又は同じ若しくは類似の機能を有する素子を示す。図面により説明する以下の実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのものに過ぎず、本開示を制限するものではない。
【0026】
本明細書において、「中心」、「横方向」、「幅」、「上」、「下」、「頂」、「底」、「内」等の用語で示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づき、本開示の説明を容易にし、簡素化するためであり、示される装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作することを示唆する意図していないため、本開示を制限するものではない。さらに、「第1」、「第2」等で限定される特徴は、1つ又は複数のこの特徴を含む可能性があることを示唆している。本明細書において、特に明記されていない限り、「複数」とは2つ以上を意味する。
【0027】
本明細書において、特に指定及び制限されていない限り、「取り付け」、「接続」、「連結」との用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続、取外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、機械的接続、又は電気的接続であってもよく、直接接続、中間媒体を介する接続、又は2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者にとって、本開示における上記用語の特定の意味は、特定の状況に従って理解することができる。
【0028】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100及び幅調節方法300を詳しく説明する。
【0029】
図1から
図5に示すように、本開示の第1態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100において、軌道機構10は、互いに平行な固定軌道11と可動軌道12とを含む。軌道機構10用の幅調節装置100は、可動軌道12を初期位置から作業位置まで移動させるために使用される。軌道機構10用の幅調節装置100は、台座20と、第1レール30と、移動距離取得モジュール40と、駆動アセンブリ50とを含んでもよい。
【0030】
具体的には、台座20上は、固定軌道11が設けられるのに適する。第1レール30は、台座20に設けられる。第1レール30上は、可動軌道12が取り付けられるのに適する。可動軌道12は、第1レール30の軸方向に沿って固定軌道11に対して向かって又は離れて移動可能である。移動距離取得モジュール40は、可動軌道12が初期位置から作業位置まで移動する際の移動距離を取得するために使用される。駆動アセンブリ50は、可動軌道12に取り外し可能に接続され、可動軌道12が移動距離に応じて初期位置から作業位置まで移動するように可動軌道12を駆動する。
【0031】
言い換えれば、本開示の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100は、軌道機構10の幅を調節するために使用される。軌道機構10用の幅調節装置100は、台座20と、第1レール30と、移動距離取得モジュール40と、駆動アセンブリ50とを含む。具体的には、軌道機構10の軸方向に沿って輸送通路が設けられ、互いに平行な固定軌道11と可動軌道12は共同でこの輸送通路を規制することができる。可動軌道12を初期位置から作業位置まで移動させることにより、この輸送通路の幅に対する迅速な調節が実現される。固定軌道11及び可動軌道12はそれぞれ台座20に取り付けられる。可動軌道12は、固定軌道11に対して移動可能である。台座20には第1レール30が設けられる。第1レール30は、固定軌道11及び可動軌道12にそれぞれ垂直である。可動軌道12は、第1レール30の軸方向に沿って移動可能である。可動軌道12が固定軌道11に向かう方向へ移動する場合、軌道機構10の幅は短くなる。可動軌道12が固定軌道11から離れる方向へ移動する場合、軌道機構10の幅は広くなる。移動距離取得モジュール40は、可動軌道12が初期位置から作業位置まで移動したときの可動軌道12の移動距離を取得することができる。駆動アセンブリ50は、この移動距離情報を受信するとともに、可動軌道12が第1レール30に沿って初期位置から作業位置まで移動するように可動軌道12を駆動することができる。
【0032】
このように、本開示の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100は、台座20、第1レール30、移動距離取得モジュール40及び駆動アセンブリ50の組み合わせにより、軌道機構10の幅の調節速度及び調節精度を効果的に向上できる。
【0033】
必要に応じて、
図1に示すように、駆動アセンブリ50は、可動軌道12の上方に位置することができる。これによって、駆動アセンブリ50が可動軌道12の移動を駆動することが容易になる。
【0034】
必要に応じて、第1レール30は固定軌道11に垂直である。これによって、可動軌道12が第1レール30上を移動する際に固定軌道11と平行であることが確保される。
【0035】
本開示の一実施例によれば、軌道機構10用の幅調節装置100は、ロック具60を更に含む。ロック具60は、可動軌道12及び第1レール30にそれぞれ接続される。ロック具60は、可動軌道12を第1レール30に対してロック又は解放することができる。なお、駆動アセンブリ50が可動軌道12の移動を駆動する前に、可動軌道12は第1レール30にロックされてもよい。軌道機構10の幅を調節しようとするときに、ロック具60は可動軌道12を解放し、幅の調節が完了した後、可動軌道12を第1レール30にロックすることができる。これによって、軌道機構10がワークを輸送するときの揺れを防止することができ、構造の安定性を向上できる。
【0036】
必要に応じて、ロック具60は、第1レール30に取り付けられる空気圧式ノーマルクローズ型レールブレーキである。このレールブレーキを使用する際に、空気圧により起動することができる。このレールブレーキは、通気しないときにバネ力により斜めブロックを第1レール30に押し付けることによりロックの効果を実現することができる。このレールブレーキは、通気するときに空気圧によりバネが圧縮され、斜めブロックが解放され、これにより、可動軌道12は解放される。レールブレーキを使用することにより、使用が便利で、構造がコンパクトで、メンテナンスの必要がなく、信頼性が高く、断電・断ガスの場合にも使用可能である等の利点を有する。
【0037】
本開示のいくつかの具体的な実施例において、駆動アセンブリ50は、第1運動アセンブリ51と第1係合部52とを含む。第1運動アセンブリ51は、可動軌道12の上方に位置するとともに、その軸方向が第1レール30の軸方向に平行である。第1係合部52は、第1運動アセンブリ51に接続されるとともに、第1運動アセンブリ51の軸方向に沿って移動可能である。第1係合部52が初期位置まで移動したときに可動軌道12に取り外し可能に接続される。第1係合部52が可動軌道12を初期位置から作業位置まで移動させたときに、第1係合部52は可動軌道12から解放される。
【0038】
さらに、軌道機構10用の幅調節装置100は、第2係合部70を更に含む。第2係合部70は、可動軌道12に取り付けられる。第2係合部70と第1係合部52とが共同で可動軌道12を第1レール30に沿って移動させる。つまり、可動軌道12を駆動する必要がある場合、第1係合部52は第2係合部70の上方まで移動して第2係合部70に係合する。
【0039】
図1、
図2及び
図5に示すように、必要に応じて、第1係合部52の下端には開口溝53が設けられる。第2係合部70は伸縮式位置決めピンである。第1係合部52が初期位置まで移動したときに、伸縮式位置決めピンは開口溝53に向かって運動して開口溝53内に挿入して接続される。伸縮式位置決めピンは、上下方向において移動可能である。第1係合部52が第2係合部70の方向に向かって第2係合部70の上方まで移動したときに、伸縮式位置決めピンは、上下方向において上向きに移動して開口溝53内に挿入して接続されることにより第1係合部52と第2係合部70の迅速な接続を実現できる。伸縮式位置決めピンが上下方向において下向きに移動する際に、この伸縮式位置決めピンは開口溝53から脱離することで第1係合部52と第2係合部70の迅速な取り外しを実現できる。
【0040】
本開示のいくつかの実施例において、第1係合部52は、三角形のシフトフォークであってもよい。このような構造は構造が安定し、長時間使用しても変形しない等の利点を有する。また、第1係合部52には重量減少孔が設けられてもよい。これによって、強度が保証されながら重量が減少される。
【0041】
本開示の一実施例によれば、駆動アセンブリ50は、第2運動アセンブリ54をさらに含む。移動距離取得モジュール40は、撮影アセンブリ41を含む。第2運動アセンブリ54は、可動軌道12の上方に位置するとともに、第1運動アセンブリ51に接続される。第2運動アセンブリ54の軸方向は、第1運動アセンブリ51の軸方向に垂直である。第2運動アセンブリ54は、第1運動アセンブリ51の軸方向に沿って移動可能である。撮影アセンブリ41は、第2運動アセンブリ54に設けられるとともに、第2運動アセンブリ54の軸方向に沿って移動可能である。これによって、撮影アセンブリ41の第2運動アセンブリ54における位置を調節することができる。撮影アセンブリ41は、カメラを含んでもよいとともに、固定軌道11及び可動軌道12の位置情報を採取するために使用される。第2運動アセンブリ54は、第1方向に沿って延在してもよい。第1運動アセンブリ51は、第2方向に沿って延在してもよい。第2運動アセンブリ54が第2方向に沿って運動することにより、幅調節、コスト低減、空間の有効な利用及び構造の簡素化が同時に実現される。
【0042】
第2運動アセンブリ54の少なくとも一部が第1運動アセンブリ51の軸方向に沿って移動する際に、撮影アセンブリ41は、第2運動アセンブリ54に伴って移動することができる。
【0043】
実際の操作過程において、幅調節装置100により軌道機構10の幅を調節する過程は、主に以下の2つの段階に分けられる。
【0044】
(1)位置情報採取段階
まず、第2運動アセンブリ54は、撮影アセンブリ41を第1運動アセンブリ51の軸方向に沿って移動させる。撮影アセンブリ41は、固定軌道11の上方まで運動したときに固定軌道11の位置情報を採取することができる。次に、撮影アセンブリ41は、引き続き可動軌道12の方向へ移動し、可動軌道12の上方まで移動したときに可動軌道12の位置情報を採取することができる。
【0045】
(2)軌道機構10の幅調節段階
まず、撮影アセンブリ41が固定軌道11の位置情報及び可動軌道12の位置情報を採取した後、算式により可動軌道12が初期位置から作業位置まで移動した移動距離を算出することができる。次に、第2運動アセンブリ54は、第1係合部52を第2係合部70が位置する位置まで移動させ、第1係合部52は、第2係合部70に係合し、第2運動アセンブリ54は、第1係合部52を介して可動軌道12を作業位置に向かって算出された移動距離運動させる。
【0046】
さらに、固定軌道11には、第1標定位置が予め設定され、可動軌道12には、第2標定位置が予め設定される。撮影アセンブリ41は、第1運動アセンブリ51の軸方向に沿って移動可能であり、順に第1標定位置及び第2標定位置の画像情報を採取するのに適する。撮影アセンブリ41は撮影し、校正及び幅調節の機能を実現することができる。
【0047】
必要に応じて、固定軌道11に予め設定された第1標定位置の位置情報を第1位置情報とし、可動軌道12に予め設定された第2標定位置の位置情報を可動軌道12が初期位置に位置するときの第2位置情報とし、可動軌道12が初期位置に位置するときの可動軌道12と固定軌道11との間の距離をd1とする。d1は、第1位置情報及び第2位置情報から得られる。可動軌道12が初期位置から作業位置まで移動する際の移動距離dは、算式(1)を満たす。
d=d1-d2-d3-d4 (1)
【0048】
図7-
図8に示すように、d2は第1標定位置と固定軌道11のエッジとの間の距離であり、d3は第2標定位置と可動軌道12の固定軌道11に対向するエッジとの間の距離であり、d4は可動軌道12が作業位置に位置するときの可動軌道12と固定軌道11との間の距離である。
【0049】
さらに、必要に応じて、
図7及び
図8に示すように、固定軌道11上の第1標定位置に第1標定点23が予め設定されてもよく、可動軌道12上の第2標定位置に第2標定点24が予め設定されてもよい。第1標定点23及び第2標定点24は、機械加工又は他の方式により固定軌道11及び可動軌道12の表面に付着することができる。第1標定点23及び第2標定点24は、円形、四角形、菱形及び他の多角形に限定されない。第1標定点23及び第2標定点24の中心並びに可動軌道12が作業位置22に位置するときに、固定軌道11との間の距離d4は固定値であり、コンピュータに予め設定されてもよい。
【0050】
駆動アセンブリ50は、算出された移動距離dに応じて可動軌道12を初期位置から作業位置まで移動するように駆動することができる。d>0の場合、可動軌道12は固定軌道11に向かう方向へ移動し、d<0の場合、可動軌道12は固定軌道11から離れる方向へ移動し、d=0の場合、可動軌道12は移動しない。
【0051】
本開示の一実施例によれば、第1係合部52の数は2つである。2つの第1係合部52は、第2運動アセンブリ54の軸方向の両端に離間して配置される。第2係合部70は第1係合部52に対応し、これによって、幅調節過程の安定性が向上される。
【0052】
図1、
図2及び
図5に示すように、本開示の第2態様の実施例に係るオンライン知的作業ロボット200は、本開示の第1態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100を含む。オンライン知的作業ロボット200は、ベース210と、複数の立柱220と、支持部230と、2つの取付ボス240をさらに含む。
【0053】
具体的には、複数の立柱220は、ベース210に間隔をあけて設けられる。支持部230は複数の立柱220に接続され、立柱220によって支持される。各立柱220の上端は、支持部230を超えて上向きに延在する。台座20は、支持部230の上方に取り付けられる。2つの取付ボス240は、間隔をあけて立柱220に対向して設けられる。各取付ボス240の上面は、駆動アセンブリ50を取付可能な駆動機構取付面となるように形成される。
【0054】
図6に示すように、本開示の第3態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節方法300は、軌道機構10用の幅調節装置100及び幅調節装置100を有するオンライン知的作業ロボット200に適用可能である。
図6-
図8に示すように、本開示の第3態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節方法300により、可動軌道12を初期位置21から作業位置22まで移動させることができる。
図6に示すように、軌道機構10用の幅調節方法300は、以下のステップS1からS5を含む。
【0055】
ステップS1において、固定軌道11に予め設定される第1標定位置23に基づいて固定軌道11の第1位置情報を取得する。
ステップS2において、可動軌道12に予め設定される第2標定位置24に基づいて可動軌道12が初期位置21に位置するときの第2位置情報を取得する。
ステップS3において、第1位置情報及び第2位置情報に基づいて可動軌道12が初期位置21に位置するときの可動軌道12と固定軌道11との間の距離d1を計算する。
ステップS4において、上記算式(1)により可動軌道12が初期位置21から作業位置22まで移動する際の移動距離dを算出する。
ステップS5において、算出された移動距離dに基づいて、可動軌道12を初期位置21から作業位置22まで移動するように駆動する。ここで、d>0の場合、可動軌道12は固定軌道11に向かう方向へ移動し、d<0の場合、可動軌道12は固定軌道11から離れる方向へ移動し、d=0の場合、可動軌道12は移動しない。
【0056】
このようにして、本開示の実施例に係る軌道機構10用の幅調節方法300により、軌道機構10の幅を迅速で正確に調節することができ、実施が便利で、操作が容易である。
【0057】
本開示の一実施例によれば、第1標定位置と固定軌道11のエッジとの間の距離d2が第2標定位置と可動軌道12のエッジとの間の距離情報d3と等しい場合、d=d1-2×d2-d4となる。
【0058】
必要に応じて、
図7-
図8に示すように、固定軌道11と可動軌道12は幅が同じである。第1標定点23及び第2標定点24は、それぞれ対応する固定軌道11及び可動軌道12の幅方向における中心位置に位置することができ、これによって、d2及びd3のデータが容易に取得され、算式及び計算過程が簡素化される。
【0059】
本開示のいくつかの実施例において、
図7及び
図8に示すように、固定軌道11及び可動軌道12はそれぞれ第1方向に沿って延在する。可動軌道12は、第2方向に沿って初期位置21から作業位置22まで移動する。第1方向は第2方向に垂直である。ステップS1で得られた第1標定位置の位置情報は(X1,Y1)である。ステップS2で得られた第2標定位置の位置情報は(X2,Y2)である。ステップS3において、可動軌道12が初期位置21に位置するときに、可動軌道12と固定軌道11との間の距離はd1=Y2-Y1である。つまり、計算過程において、第1標定点23と第2標定点24が第1方向には横方向偏差が存在する場合、この値はこの計算方法に影響を与えないため、計算時にこの値を無視してもよい。
【0060】
本開示の一実施例によれば、ステップS1及びステップS2において、それぞれ撮影アセンブリ41により固定軌道11の位置情報及び可動軌道12の位置情報を取得する。
【0061】
必要に応じて、ステップS1において、撮影アセンブリ41は固定軌道11の上方まで移動して第1標定位置の画像情報を取得する。ステップS2において、撮影アセンブリ41は第1標定位置から第2標定位置の方向に向かって初期位置21に位置する可動軌道12の上方まで移動して第2標定位置の画像情報を取得する。
【0062】
実際に操作する際に、幅を調節する前に、作業員は、まず必要な距離d4を入力し、そして第1標定点23及び第2標定点24を手動又は自動的に探す。
【0063】
第1標定点23及び第2標定点24を自動的に探す方法は、以下の通りである。まず、撮影アセンブリ41を第1標定点23まで移動させ、撮影する。そして、駆動アセンブリ50により、撮影アセンブリ41が第2標定点24を撮影したまで撮影アセンブリ41を固定軌道11から離れる方向へ移動させる。
【0064】
標定点を手動的に探す方法は以下の通りである。まず、撮影アセンブリ41を第1標定点23まで移動させ、撮影する。そして、作業員の制御により撮影アセンブリ41を固定軌道11から離れる方向に向かって第2標定点24の撮影範囲内に移動させ、撮影アセンブリ41により第2標定点24を撮影する。
【0065】
さらに、ステップS2において、撮影アセンブリ41は、所定の撮影範囲移動するたびに、且つ所定の撮影時間間隔ごとに1回撮影する
【0066】
好ましくは、所定の撮影範囲は10mm×10mm、所定の撮影時間間隔は200msである。
【0067】
本開示の第4態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100は、第1位置情報取得モジュールと、第2位置情報取得モジュールと、初期距離計算モジュールと、移動距離計算モジュールと、駆動モジュールとを含む。
【0068】
具体的には、第1位置情報取得モジュールは、固定軌道11に予め設定される第1標定位置に基づいて固定軌道11の第1位置情報を取得する。第2位置情報取得モジュールは、可動軌道12に予め設定される第2標定位置に基づいて可動軌道12が初期位置に位置するときの第2位置情報を取得する。初期距離計算モジュールは、第1位置情報及び第2位置情報に基づいて可動軌道12が初期位置に位置するときの可動軌道12と固定軌道11との間の距離d1を計算する。移動距離計算モジュールは、上記算式(1)により可動軌道12が初期位置から作業位置まで移動する際の移動距離dを計算する。駆動モジュールは、算出された移動距離dに基づいて可動軌道12を初期位置から作業位置まで移動するように駆動することができる。ここで、d>0の場合、可動軌道12は、固定軌道11に向かう方向へ移動し、d<0の場合、可動軌道12は、固定軌道11から離れる方向へ移動し、d=0の場合、可動軌道12は移動しない。
【0069】
このようにして、本開示の実施例に係る軌道機構10用の幅調節装置100により、軌道機構10の幅を迅速で正確に調節でき、自動化の程度が高く、操作が便利である等の利点を有する。
【0070】
本開示の第5態様の実施例に係るコンピュータ記憶媒体は、1つ又は複数のコンピュータプログラム命令を含む。この1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が実行されることにより、本開示の上記第3態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節方法300が実現される。
【0071】
つまり、このコンピュータ記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されている。このコンピュータプログラムがプロセッサにより実行される際に、プロセッサは、本開示の上記第3態様の実施例に係る軌道機構10用の幅調節方法300を実行する。
【0072】
図9に示すように、本開示の第6態様の実施例に係る電子機器400は、メモリ410と、プロセッサ420とを含む。メモリ410には、1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が記憶されている。プロセッサ420は、この1つ又は複数のコンピュータプログラム命令を調整し、実行することにより、本開示の上記第3態様の実施例に係る方法300を実現する。
【0073】
つまり、電子機器400は、メモリ410と、プロセッサ420とを含む。メモリ410には1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が記憶されている。このコンピュータプログラム命令がプロセッサ420により実行される際に、プロセッサ420は本開示の上記第3態様の実施例に係る方法300を実行する。
【0074】
さらに、
図9に示すように、電子機器400は、ネットワークインターフェース430と、入力設備440と、ハードディスク450と、表示設備460とを含む。
【0075】
上記インターフェースと各設備は、互いにバスアーキテクチャにより接続することができる。バスアーキテクチャは、相互接続された任意の数のバス及びブリッジを含むことができる。具体的には、プロセッサ420で表される1つ又は複数の中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)及びメモリ410で表される1つ又は複数のメモリの様々な回路は互いに接続される。バスアーキテクチャは、例えば、周辺機器、電圧安定装置及びパワーマネジメント回路等の様々な他の回路を接続することもできる。理解できるように、バスアーキテクチャは、これらの部品の接続及び通信を実現するために使用される。バスアーキテクチャは、データバスを加えて、電源バス、制御バス及び状態信号バスを含んでもよい。これらのバスは、当該技術分野で知られているため、ここで説明を省略する。
【0076】
ネットワークインターフェース430は、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク等)に接続され、ネットワークから関連データを取得し、取得した関連データをハードディスク450に記憶することができる。
【0077】
入力設備440は、作業員が入力した様々な指令を受信し、受信した様々な指令をプロセッサ420に送信することができる。プロセッサ420はこれらの指令を実行する。入力設備440は、キーボード又はクリック設備、例えば、マウス、トラックボール(trackball)、タッチパネル若しくはタッチスクリーン等を含んでもよい。
【0078】
表示設備460は、プロセッサ420が指令を実行した結果を表示することができる。
【0079】
メモリ410は、オペレーティングシステムの実行に必要なプログラム及びデータ、並びにプロセッサ420が実行する計算過程における中間結果等のデータを記憶するために使用される。
【0080】
理解できるように、本開示の実施例におけるメモリ410は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、揮発性及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、外部高速キャッシュとして使用できる。本明細書に記載の装置及び方法に係るメモリ410は、これらのメモリ及び他の適したタイプのメモリを含むが、これらに限定されない。
【0081】
いくつかの実施例において、メモリ410には、実行可能モジュール又はデータ構造、それらのサブセット、それらの拡張セット、オペレーティングシステム411及びアプリケーションプログラム412が記憶されている。
【0082】
ここで、オペレーティングシステム411は、例えば、フレーム層、コアライブラリ層、ドライブ層等の様々なシステムプログラムを含み、様々な基本業務を実現し、及びハードウェアに基づくタスクを処理するために使用される。アプリケーションプログラム412は、ブラウザ(Browser)等の様々なアプリケーションプログラムを含み、様々な応用業務を実現するために使用される。本開示の上記第3態様の実施例に係る幅調節方法300を実現するプログラムは、アプリケーションプログラム412に含まれることができる。
【0083】
プロセッサ420は、メモリ410に記憶されたアプリケーションプログラム及びデータを呼び出して実行する際、具体的にはアプリケーションプログラム412に記憶されたプログラム又は指令を呼び出して実行する際に、第1集合及び第2集合のうちの一方をこの第1集合及び第2集合のうちの他方が分布するノードに分散して送信する。ここで、上記他方は少なくとも2つのノードに分散して記憶され、この第1集合のノード分布及びこの第2集合のノード分布に基づいてノードごとにマージ処理を行う。
【0084】
本開示の上記第3態様の実施例に係る方法300は、プロセッサ420に適用でき、又はプロセッサ420によって実現できる。プロセッサ420は、信号処理能力を有する集積回路チップであってもよい。実現過程において、上記幅調節方法300の各ステップは、プロセッサ420におけるハードウェア形式の集積論理回路又はソフトウェア形式の指令により達成される。上記プロセッサ420は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、現場で書き換え可能な論理回路の多数配列(FPGA)又は他のプログラム可能ロジックデバイス、離散ゲート又はトランジスタロジックデバイス、離散ハードウェアコンポーネントであってもよく、これらは本開示の実施例に開示された各方法、ステップ及び論理ブロックを実現又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、このプロセッサは、任意の通常のプロセッサ等であってもよい。本開示の実施例に開示された方法のステップに組み合わせることにより、ハードウェアデコードプロセッサによって実行され、又はデコードプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせによって実行することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ又は電気的消去可能プログラム可能メモリ、レジスタ等の当該技術分野で一般的に使用されている記憶媒体に位置してもよい。この記憶媒体は、メモリ410に位置し、プロセッサ420はメモリ410における情報を読み取り、ハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完成する。
【0085】
理解できるように、本開示の幅調節方法300に関する実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はそれらの組み合わせにより実現することができる。ハードウェアによる実現では、プロセッサ420は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサDSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、現場で書き換え可能な論理回路の多数配列(FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本開示に記載の機能を実行するための他の電子素子又はそれらの組み合わせにおいて実現することができる。
【0086】
ソフトウェアによる実現では、本開示に記載の機能を実行するモジュール(例えば、過程、関数等)により本開示に記載の技術を実現する。ソフトウェアコードは、メモリ410に記憶され、プロセッサ420によって実行することができる。メモリ410は、プロセッサ420の内部又はプロセッサ420の外部において実現することができる。
【0087】
具体的には、プロセッサ420は、上記コンピュータプログラムを読み取り、本開示上記第3態様の実施例に係る方法300を実行するためにも使用される。
【0088】
本明細書に記載の実施例において説明された方法及び装置は、他の方式により実現することができる。例えば、上記装置の実施例は例示的なものに過ぎない。例えば、ユニットの分割は論理機能の分割だけであり、実際には他の分割方式がある。例えば、複数のユニット又はアセンブリは、別のシステムに組み合わせ又は統合してもよく、一部の特徴が無視するか又は実行しなくてもよい。また、例示されたカップリング若しくは直接カップリング又は通信接続は、いくつかのインターフェース、装置又はユニットに介する間接カップリング又は通信接続であってもよく、電気的接続、機械的接続又は他の方式の接続であってもよい。
【0089】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは1つの処理ユニットに集積してもよく、物理的に分離してもよく、2つ又はそれ以上の機能ユニットは1つのユニットに集積してもよい。上記集積したユニットは、ハードウェアにより実現してもよく、ハードウェアとソフトウェア機能ユニットの組み合わせにより実現してもよい。
【0090】
上記ソフトウェア機能ユニットの形式により実現される集積ユニットは、1つのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶することができる。上記ソフトウェア機能ユニットは、1つの記憶媒体に記憶され、複数の指令を含むことにより、1つのコンピュータ設備(例えば、パソコン、サーバ又はネットワークデバイス等)は、本開示の各実施例に記載の送受信過程の一部のステップを実行することができる。上記記憶媒体は、Uディスク、ポータブルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等の様々なプログラムコードを記憶可能な媒体を含む。
【0091】
本明細書において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例示」、「具体例」、及び「いくつかの例」等の用語は、この実施例又は例示で説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることをいう。本明細書において、上記用語に対する模式的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例示に関するものであるわけではない。また、説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例示において適切な方式で組み合わせることができる。
【0092】
本開示の実施例を例示又は説明したが、本開示の原理及び趣旨から逸脱しない限り、これらの実施例に対して様々な変化、修正、置換及び変形を加えることができ、本開示の範囲は特許請求の範囲又はその同等物によって限定されることを、当業者は理解することができる。
【符号の説明】
【0093】
幅調節装置100;
軌道機構10;固定軌道11;可動軌道12;
台座20;第1レール30;移動距離取得モジュール40;撮影アセンブリ41;
駆動アセンブリ50;第1運動アセンブリ51;第1係合部52;開口溝53;
第2運動アセンブリ54;ロック具60;第2係合部70;
オンライン知的作業ロボット200;ベース210;立柱220;支持部230;取付ボス240。
幅調節方法300;初期位置21;作業位置22;第1標定点23;第2標定点24;
電子機器400;メモリ410;オペレーティングシステム411;アプリケーションプログラム412;
プロセッサ420;ネットワークインターフェース430;入力設備440;ハードディスク450;表示設備460