(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-21
(45)【発行日】2023-06-29
(54)【発明の名称】製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した3D保護フィルムの製造システムおよび保護フィルムの付着方法
(51)【国際特許分類】
B29C 63/22 20060101AFI20230622BHJP
【FI】
B29C63/22
(21)【出願番号】P 2022079046
(22)【出願日】2022-05-12
【審査請求日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0001078
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522120749
【氏名又は名称】リアルック アンド カンパニー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】REALOOK&COMPANY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イム、ナム イル
【審査官】清水 研吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-298529(JP,A)
【文献】特開2011-085628(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0057586(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の液晶表面を保護する保護フィルムに所定の形状で形成されるフィルム感知標識を形成する標識形成装置と、
前記保護フィルムに対して成形を行うフォーミング装置と、を備え、
前記フォーミング装置による前記保護フィルムの成形は選択的に行われ、
前記保護フィルムに対する成形を行うとき、
撮像部が前記
保護フィルムに形成されたフィルム感知標識
の撮像イメージを生成し、制御部が前記生成された撮像イメージに応じて前記保護フィルムの移動及び位置
を補正することで前記保護フィルムの成形精度が向上することを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
3D保護フィルムの製造システム。
【請求項2】
前記保護フィルムに含まれる中間液晶保護フィルムの反物である中間反物、前記中間液晶保護フィルムの上部に形成されるハードコーティング面保護フィルムの反物である上部反物、および前記中間液晶保護フィルムの下部に形成される粘着面保護フィルムの反物である下部反物のそれぞれを加工する反物加工装置と、
前記上部反物、前記下部反物および前記中間反物を貼り合わせて貼り付け反物を形成するラミネート装置と、
前記貼り付け反物を加工して成形前の前記保護フィルムを形成する形状加工装置と、をさらに備えることを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項1に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項3】
前記標識形成装置は、前記中間液晶保護フィルム、前記ハードコーティング面保護フィルムまたは前記粘着面保護フィルムに前記フィルム感知標識をプリントまたは刻印することを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項2に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項4】
前記フィルム感知標識は、エイプリルタグ(AprilTag)、アルコマーカー(Aruco marker)、エイアールタグ(ARtag)またはエイアールツールキット(ARToolKit)であることを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項1に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項5】
前記フォーミング装置は、内部に所定の形状で形成される公差感知標識を設け、前記保護フィルムに対する成形を行うとき、前記公差感知標識により前記保護フィルムの移動および位置が補正されることで、前記保護フィルムの成形精度が向上することを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項1に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項6】
前記公差感知標識は、エイプリルタグ(AprilTag)、アルコマーカー(Aruco marker)、エイアールタグ(ARtag)またはエイアールツールキット(ARToolKit)であることを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項5に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項7】
前記フォーミング装置は、
フレームと、
前記フレームと結合し、前記保護フィルムに対する成形プロセス(工程)を遂行する複数個のモジュールと、
前記フレームの内部に形成され、前記フレームの内部で前記保護フィルムをピックアップした後、移動させる移送部と、
前記移送部に結合し、前記公差感知標識または前記フィルム感知標識に対する撮像を行い、撮像イメージを生成する撮像部と、
前記撮像部から伝達された前記撮像イメージを分析し、前記複数個のモジュールに設けられる複数の部品のうち、いずれか1つの部品または前記保護フィルムの3次元位置変化値を導出する制御部と、を備えることを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項5に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項8】
前記複数個のモジュールのそれぞれに公差感知標識がプリントまたは刻印されることを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項7に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記公差感知標識の3次元位置変化値に応じて前記保護フィルムの移送が制御されるように前記移送部に制御信号を伝達することを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項7に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記フィルム感知標識の3次元位置変化値に応じて前記保護フィルムの移送が制御されるように前記移送部に制御信号を伝達することを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項7に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項11】
前記移送部は、成形前の前記保護フィルムまたは成形後の前記保護フィルムをピックアップして移動させるロボットアームを設けることを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項7に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項12】
前記撮像部は、前記ロボットアームと結合して前記フィルム感知標識または前記公差感知標識に対する撮像を行うロボットアームカメラを含むことを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項11に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項13】
前記電子機器は、液晶ディスプレイを有することを特徴とする、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した
請求項1に記載の3D保護フィルムの製造システム。
【請求項14】
電子機器にNFCタグを近接させるか、または前記電子機器のカメラを用いることにより、前記電子機器が所定のURL(Uniform Resource Locator)、URN(Uniform Resource Name)またはURI(Uniform Resource Identifier)を認識する第1段階と、
前記電子機器は、前記URL、前記URNまたは前記URIに接続し、前記電子機器とマッチングされる保護フィルムに形成されるフィルム感知標識にマッチングされるイメージであるマッチングイメージが、前記電子機器のディスプレイに表示される第2段階と、
前記ディスプレイ上の前記フィルム感知標識と前記マッチングイメージが対応される位置に前記保護フィルムが貼り付けられる第3段階と、を備えることを特徴とする
保護フィルムの付着方法。
【請求項15】
電子機器にNFCタグを近接させ、前記電子機器がNFCタグに格納された情報を認識する第1段階と、
前記電子機器とマッチングされる保護フィルムに形成されるフィルム感知標識にマッチングされるイメージであるマッチングイメージが、前記電子機器のディスプレイに表示される第2段階と、
前記ディスプレイ上の前記フィルム感知標識と前記マッチングイメージが対応される位置に前記保護フィルムが貼り付けられる第3段階と、を備えることを特徴とする
保護フィルムの貼り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造時の位置精度と付着時の利便性が向上した3D保護フィルムの製造システムおよび保護フィルムの付着方法に関し、より詳しくは、保護フィルムにエイプリルタグ等の感知標識を形成することにより、保護フィルムに対する成形を行うときに位置公差を調整し、保護フィルムに形成される感知標識とマッチングされるイメージをスマートフォンなどの画面に呼び込み、これを基準にして画面に保護フィルムを貼り付ける技術に関する。
【背景技術】
【0002】
その間、産業全般にわたって物体を3次元に復元しようとする試みは着実に続けられており、コンピュータビジョン技術の発展で物体を3次元に復元することも実際に可能となった。この中でレーザーやパターン光を用いた場合、正確度は高いが、装備の価格が高く、実使用が難しいという欠点があり、これとは反対に人為的な光源を使わない3次元復元技術は、能動方式に比べ精度は落ちるが、装備が簡便であるという利点がある。
【0003】
この中で、カメラを使用する方式は、カメラの解像度と性能向上によって活発に研究されており、その方式にはSFM(Structure From Motion)、ステレオビジョン(stereo vision)などの方式と、空間をボクセル(voxel)と定義した後に、ボクセルを各イメージに投影し、色相の一貫性と可視性を満たすボクセルだけを残す空間彫刻方式がある。しかしながら、これらの方式は、復元対象のテクスチャが不足しているか、または色相がほぼ類似している場合には適用しにくい欠点がある。
【0004】
これに反して、エイプリルタグ(Apriltag)は、拡張現実(増強現実)、ロボット工学、カメラ補正を含む、多様な作業に有用な視覚的な基準として、一般的なプリンタでもターゲットを簡単に生成することができ、感知ソフトウェアを介して照明や視野角の制約があってもカメラでタグの正確な3D位置、方向などを計算できる。
【0005】
エイプリルタグは、2次元バーコードの一種という点ではQRコード(登録商標)と概念的に類似しているが、はるかに小さいデータペイロード(4~12ビット)をエンコーディングするように設計されており、より強力でより長い範囲で感知可能であり、探知率と正確度の観点から高い正確度をもって3D位置を計算できる。
【0006】
韓国公開特許第10-2021-0057586号公報(発明の名称:ブラインドウォーターマーキング技術を用いたカメラベースの測位方法およびシステム)では、コンピュータシステムで実行される測位方法であって、前記コンピュータシステムはメモリに含まれるコンピュータ読み出し可能な命令を実行するように構成される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記測位方法は、前記少なくとも1つのプロセッサによって、クエリイメージでの不可視的マーカー(invisible marker)が含まれる合成イメージを認識する段階と、前記少なくとも1つのプロセッサによって、マーカーの識別タグとマッチングされる座標に基づいて前記クエリイメージのポーズ(pose)を計算する段階と、を備える測位方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0057586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、保護フィルムにエイプリルタグなどの感知標識を形成することにより、保護フィルムに対する成形を行うときに、位置公差が調整されるようにすることにある。
【0009】
そして、本発明の目的は、保護フィルムに形成される感知標識とマッチングされるイメージをスマートフォンなどの画面に呼び込み、これを基準にして画面に保護フィルムが貼り付けられるようにすることにある。
【0010】
本発明が達成しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に限定されず、言及されていない他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するための本発明の構成は、電子機器の液晶表面を保護する保護フィルムに含まれる中間液晶保護フィルムの反物である中間反物、前記中間液晶保護フィルムの上部に形成されるハードコーティング面保護フィルムの反物である上部反物、および前記中間液晶保護フィルムの下部に形成される粘着面保護フィルムの反物である下部反物のそれぞれを加工する反物加工装置と、前記上部反物、前記下部反物および前記中間反物を貼り合わせて貼り付け反物を形成するラミネート装置と、前記貼り付け反物を加工して成形前の前記保護フィルムを形成する形状加工装置と、前記保護フィルムに所定の形状に形成されるフィルム感知標識を形成する標識形成装置と、前記保護フィルムに対して成形を行い、内部に所定の形状に形成される公差感知標識を含むフォーミング装置と、を備え、前記フォーミング装置による前記保護フィルムの成形は選択的に遂行され、前記保護フィルムに対する成形を行うとき、前記フィルム感知標識により保護フィルムの移動および位置が補正されることで、前記保護フィルムの成形精度が向上することを特徴とする。
【0012】
本発明の実施形態において、前記標識形成装置は、前記中間液晶保護フィルム、前記ハードコーティング面保護フィルムまたは前記粘着面保護フィルムに前記フィルム感知標識をプリンティングまたは刻印することができる。
【0013】
本発明の実施形態において、前記フィルム感知標識は、エイプリルタグ(AprilTag)、アルコマーカー(Aruco marker)、エイアールタグ(ARtag)またはエイアールツールキット(ARToolKit)であり得る。
【0014】
本発明の実施形態において、前記フォーミング装置は、内部に所定の形状に形成される公差感知標識を設け、前記保護フィルムに対する成形を行うときに、前記公差感知標識により前記保護フィルムの移動および位置が補正されることで、前記保護フィルムの成形精度が向上する。
【0015】
本発明の実施形態において、前記公差感知標識は、エイプリルタグ(AprilTag)、アルコマーカー(Aruco marker)、エイアールタグ(ARtag)またはエイアールツールキット(ARTollKit)であり得る。
【0016】
本発明の実施形態において、前記フォーミング装置は、フレームと、前記フレームと結合し、前記保護フィルムに対する成形プロセスを遂行する複数のモジュールと、前記フレームの内部に形成され、前記フレームの内部で前記保護フィルムをピックアップした後に移動させる移送部と、前記移送部に結合し、前記公差感知標識または前記フィルム感知標識に対する撮像を遂行して撮像イメージを生成する撮像部と、前記撮像部から伝達された前記撮像イメージを分析し、前記複数のモジュールに設けられる複数の部品のうちいずれか1つの部品または前記保護フィルムの3次元位置変化値を導出する制御部と、を含み得る。
【0017】
本発明の実施形態において、前記複数のモジュールのそれぞれに公差感知標識をプリンティングまたは刻印することができる。
【0018】
本発明の実施形態において、前記制御部は、前記公差感知標識の3次元位置変化値に応じて前記保護フィルムの移送が制御されるように前記移送部に制御信号を伝達することができる。
【0019】
本発明の実施形態において、前記制御部は、前記フィルム感知標識の3次元位置変化値に応じて前記保護フィルムの移送が制御されるように前記移送部に制御信号を伝達することができる。
【0020】
本発明の実施形態において、前記移送部は、成形前の前記保護フィルムまたは成形後の前記保護フィルムをピックアップして移動させるロボットアームを設けることができる。
【0021】
本発明の実施形態において、前記撮像部は、前記ロボットアームと結合し、前記フィルム感知標識または前記公差感知標識に対する撮像を行うロボットアームカメラを含み得る。
【0022】
本発明の実施形態において、前記電子機器は、液晶ディスプレイを設けることができる。
【0023】
上記のような目的を達成するための本発明の構成は、電子機器にNFCタグを近接するようにしたり、前記電子機器のカメラを利用したりすることにより、前記電子機器が所定のURL(Uniform Resource Locator)、URN(Uniform Resource Name)またはURI(Uniform Resource Identifier)を認識する第1段階と、前記電子機器では前記URL、前記URNまたは前記URIに接続し、前記電子機器とマッチングされる前記保護フィルムに形成される前記フィルム感知標識にマッチングされるイメージであるマッチングイメージが、前記電子機器のディスプレイに表示される第2段階と、ディスプレイ上の前記フィルム感知標識と前記マッチングイメージが対応される位置に前記保護フィルムが付着される第3段階と、を備える。
【0024】
上記のような目的を達成するための本発明の構成は、電子機器にNFCタグを近接するようにし、前記電子機器が前記NFCタグに記憶されている情報を認識する第1段階と、前記電子機器とマッチングされる前記保護フィルムに形成される前記フィルム感知標識にマッチングされるイメージであるマッチングイメージが、前記電子機器のディスプレイに表示される第2段階と、前記ディスプレイ上の前記フィルム感知標識と前記マッチングイメージが対応される位置に前記保護フィルムが付着される第3段階と、を備える。
【発明の効果】
【0025】
上記のような構成による本発明の効果は、保護フィルムに所定の感知標識を形成して保護フィルムの移動および位置補正を行い、フォーミング装置内の各部品に感知標識を形成して移動中の保護フィルムの位置に対する制御を行うことで、保護フィルムに対する成形を行うときに、精度を向上させることができるということである。
【0026】
また、本発明の効果は、形成される感知標識とマッチングされるイメージであるマッチングイメージをスマートフォンなどの画面に呼び込み、このようなマッチングイメージと感知標識がマッチングするように付着されるため、保護フィルムの付着正確度を向上させることができるということである。
【0027】
本発明の効果は、上述した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能な全ての効果を含むものと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態による製造システムの概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態による保護フィルムの模式図である。
【
図3】本発明の一実施形態による電子機器の模式図である。
【
図4】本発明の一実施形態による保護フィルムの一部側面図である。
【
図5】本発明における複数の実施形態による感知標識に対するイメージである。
【
図6】本発明における複数の実施形態による感知標識に対するイメージである。
【
図7】本発明の一実施形態による感知標識の分析に対するイメージである。
【
図8】本発明の一実施形態によるフォーミング装置の正面図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるフォーミング装置の背面図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるフォーミング装置の平面図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるフォーミング装置の内部斜視図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるフォーミング装置の内部正面図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるフォーミング装置の内部背面図である。
【
図14】本発明の一実施形態による移送部の正面図である。
【
図15】本発明の一実施形態による投入アーム部の正面図および平面図である。
【
図16】本発明の一実施形態による排出アーム部の正面図および平面図である。
【
図17】本発明の一実施形態による投入モジュールの斜視図である。
【
図18】本発明の一実施形態による投入モジュールの内部側面図である。
【
図19】本発明の一実施形態による投入モジュールの一部位に対する拡大図である。
【
図20】本発明の一実施形態による投入モジュールの内部平面図である。
【
図21】本発明の一実施形態による整列(アラインメント)モジュールの斜視図である。
【
図22】本発明の一実施形態による整列(アラインメント)モジュールの内部側面図である。
【
図23】本発明の一実施形態による整列(アラインメント)モジュールの内部平面図である。
【
図24】本発明の一実施形態による排出モジュールの斜視図である。
【
図25】本発明の一実施形態による排出モジュールの内部側面図である。
【
図26】本発明の一実施形態による排出モジュールの一部位に対する拡大図である。
【
図27】本発明の一実施形態による排出モジュールの内部平面図である。
【
図28】本発明の一実施形態によるフォーミングモジュールの斜視図である。
【
図29】本発明の一実施形態によるフォーミングモジュールの斜視図である。
【
図30】本発明の一実施形態によるフォーミングモジュールの内部側面図である。
【
図31】本発明の一実施形態によるフォーミングモジュールの内部平面図である。
【
図32】本発明の一実施形態によるドッキングコネクタの模式図である。
【
図33】本発明の一実施形態による下部モジュールの内部平面図および側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、添付の図面を参照して本発明を説明する。しかしながら、本発明は多様で異なる形態に実施され、したがって本明細書で説明する実施形態に限定されるものではない。そして、図面において本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略しており、明細書全体を通して類似の部分に対しては類似の参照符号を付した。
【0030】
本明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続、接触、結合)」されているとするとき、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の部材を介在して「間接的に連結」されている場合も含める。なお、ある部分がある構成要素を「含む」とする場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0031】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されるものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに別の意味を示していると定義されない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、本明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたは1つ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないと理解されるべきである。
【0032】
以下、添付の図面を参照して本発明について詳しく説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態による製造システムの概略図であり、
図2は本発明の一実施形態による保護フィルム60の模式図であり、
図3は本発明の一実施形態による電子機器910の模式図である。
図4は、本発明の一実施形態による保護フィルム60の一部側面図である。
【0034】
図1~
図4に示すように、本発明の製造システムは、電子機器の液晶表面を保護する保護フィルム60に含まれる中間液晶保護フィルム61の反物である中間反物、中間液晶保護フィルム61の上部に形成されるハードコーティング面保護フィルム62の反物である上部反物、および中間液晶保護フィルム61の下部に形成される粘着面保護フィルム63の反物である下部反物のそれぞれを加工する反物加工装置10と、上部反物、下部反物および中間反物を貼り合わせて貼り付け反物を形成するラミネート装置20と、貼り付け反物を加工して成形前の保護フィルム60を形成する形状加工装置30と、保護フィルム60に所定の形状で形成されるフィルム感知標識810を形成させる標識形成装置40と、保護フィルム60に対して成形を行うフォーミング装置50と、を備える。電子機器は、液晶ディスプレイを設けるスマートフォン、タブレットPCなどであってもよい。
【0035】
ここで、フォーミング装置50による保護フィルム60の成形は、選択的に遂行されてもよい。すなわち、保護フィルム60に対する成形が行われようが行われまいが、保護フィルム60はフィルム感知標識810を有し得る。そして、保護フィルム60に対する成形を行うとき、フィルム感知標識810により保護フィルム60の移動および位置が補正されることで精度が向上することができる。
【0036】
また、フォーミング装置50は、内部に所定の形状で形成される公差感知標識820を有し、保護フィルム60に対する成形を行うとき、公差感知標識820により保護フィルム60の移動および位置が補正されることで、保護フィルム60に対する成形の精度が向上する。
【0037】
保護フィルム60に対する成形が選択的であるため、以下では、全ての工程(プロセス)が表現されるように、保護フィルム60に対する成形が行われる実施形態について記載するようにする。そして、実施形態では、フィルム感知標識810または公差感知標識820を用いた保護フィルム60の成形に関する事項も説明することにする。
【0038】
反物加工装置10では、上部反物、下部反物および中間反物のそれぞれを別々に加工して製造し、ロールツーロール(Roll to Roll)加工を通じてそれぞれの反物を加工することができる。ただし、これに限定されるものではなく、多様な方式でそれぞれの反物を加工することができる。
【0039】
反物加工装置10で加工されるそれぞれの反物は、ラミネート装置20に移送され、ラミネート装置20では、中間反物の上部に上部反物を位置するようにし、中間反物の下部に下部反物を位置するようにした後、上部反物、下部反物および中間反物を加圧することにより、上記のような貼り付け反物を加工することができる。
【0040】
ラミネート装置20で加工される貼り付け反物は、形状加工装置30に移送され、形状加工装置30では、貼り付け反物に対する加工を施して複数の保護フィルム60が形成され、このように形成される保護フィルム60は、最下部の粘着面保護フィルム63上に中間液晶保護フィルム61が形成され、中間液晶保護フィルム61上にハードコーティング面保護フィルム62が形成される構成からなる。
【0041】
形状加工装置30で加工・形成される成形前の保護フィルム60は、標識形成装置40に移送され、標識形成装置40では、成形前の保護フィルム60にフィルム感知標識810を形成させることができ、このとき、フィルム感知標識810を成形前の保護フィルム60の上部表面に印刷(プリント)することができる。
【0042】
本発明の実施形態では、形状加工装置30で形成される保護フィルム60が標識形成装置40に移動し、保護フィルム60にフィルム感知標識810が形成されると説明しているが、必ずこれに限定されるものではない。
【0043】
すなわち、標識形成装置40は、中間液晶保護フィルム61、ハードコーティング面保護フィルム62および粘着面保護フィルム63のうちのいずれか1つにフィルム感知標識を形成することができる。このとき、標識形成装置40は、上記のようなフィルム感知標識810の形成対象にフィルム感知標識810をプリントまたは刻印することができる。ただし、これに限定されるものではなく、フィルム感知標識810を付着するなどの他の方式を用いることもできる。
【0044】
標識形成装置40においてフィルム感知標識810が形成される成形前の保護フィルム60は、フォーミング装置50に移送され、フォーミング装置50では本発明の保護フィルム60に対する成形(フォーミング)が遂行されうる。
【0045】
上記のような加工を施すそれぞれの装置間には、それぞれの装置で形成される加工物を移送するための移送装置が形成され、ここで移送装置はコンベアベルトを設けることができる。
【0046】
上記のように、反物加工装置10、ラミネート装置20および形状加工装置30において順次的な工程(プロセス)を遂行して、フィルム感知標識810が形成される成形前の保護フィルム60を形成することができ、フィルム感知標識810および公差感知標識820により保護フィルム60に対する成形時の保護フィルム60の移動および位置を補正することで、精度が向上することができる。以下、フィルム感知標識810および公差感知標識820とフォーミング装置50とに関する事項について詳細に説明することにする。
【0047】
図5および
図6は、本発明における複数の実施形態による感知標識に対するイメージである。そして、
図7は、本発明の一実施形態による感知標識を分析したイメージである。感知標識は、フィルム感知標識810および公差感知標識820として用いられる。
図7は、下記の撮像イメージを分析して詳細に説明する。
【0048】
ここで、
図5の(a)~(d)のそれぞれは、それぞれ他の実施形態のエイプリルタグ(AprilTag)を示しているイメージである。そして、
図6の(a)は、エイアールツールキット(ARToolKit)に対するイメージであり、
図6の(b)はエイアールタグ(ARtag)に対するイメージであり、
図6の(c)はエイプリルタグ(AprilTag)のイメージであり、
図6の(d)はアルコマーカー(Aruco marker)に対するイメージである。
【0049】
フィルム感知標識810は、エイプリルタグ(AprilTag)、アルコマーカー(Aruco marker)、エイアールタグ(ARtag)またはエイアールツールキット(ARToolKit)であり得る。同様に、公差感知標識820は、エイプリルタグ(AprilTag)、アルコマーカー(Aruco marker)、エイアールタグ(ARtag)またはエイアールツールキット(ARToolKit)であり得る。
【0050】
保護フィルム60に形成されるフィルム感知標識810は、ユーザーが電子機器910のディスプレイ911に保護フィルム60を取り付ける場合に用いられる。そして、このようなフィルム感知標識810は、フォーミング装置50で撮像され、フォーミングフィルムの成形中にフォーミングフィルムの位置および移動のときに、補正のために用いられることもある。なお、公差感知標識820は、フォーミング装置50のそれぞれのモジュールに形成され、フォーミングフィルムの位置および移動のときに、補正のために用いられる。
【0051】
まず、フィルム感知標識810を用いた本発明の保護フィルムの付着方法に対する一実施形態について説明する。
【0052】
第1段階では、電子機器910にNFCタグ920を近接するようにしたり、電子機器910のカメラを利用したりすることにより、電子機器910が所定のURL(Uniform Resource Locator)、URN(Uniform Resource Name)またはURI(Uniform Resource Identifier)を認識することができる。ここで、電子機器910は、スマートフォンまたはタブレットPCであってもよい。このように、本発明の保護フィルムは、主にスマートフォンまたはタブレットPCのディスプレイ911上に取り付けられるために用いられるが、これに限定されず、多様な電子機器に利用されうる。
【0053】
ここで、カメラを用いて認識される文字は、URL(Uniform Resource Locator)、URN(Uniform Resource Name)またはURI(Uniform Resource Identifier)を表す文字であってもよい。
【0054】
図2に示すように、保護フィルム60にはフィルム感知標識810が形成されており、
図3に示すように、NFCタグ920を電子機器910に接近するようにすると、電子機器910でNFCタグに記憶されている情報を認識するようになり、これにより、電子機器910のインターネットアプリケーションにNFCタグ920に記憶されているURL情報を入力することができる。NFCタグ920は、製品包装にパッケージで封入または付着されてもよい。
【0055】
そして、電子機器910にはカメラを形成することができ、製品包装、NFCタグ920などには上記のようなURL(またはURNやURI)が記載されていてもよい。ユーザーが電子機器910のカメラアプリケーションによりURL(またはURNやURI)を認識すると、電子機器910のインターネットアプリにURL(またはURNやURI)情報が認識されうる。
【0056】
第1段階の遂行後の第2段階で、電子機器910でURL(またはURNやURI)に接続し、電子機器910とマッチングされる保護フィルム60に形成されるフィルム感知標識810にマッチングされるイメージであるマッチングイメージ830が、電子機器910のディスプレイ911に表示されることがある。
【0057】
ユーザーは、インターネットアプリで上記のように自動的に認識されて入力されるURL(またはURNやURI)アドレスに接続するようになり、このように接続された後、ディスプレイ911ではマッチングイメージ830が表示されうる。
【0058】
マッチングイメージ830は、フィルム感知標識810の形状において明暗が反転される形状であってもよい。すなわち、フィルム感知標識810の形状において、明るい部分が暗い部分に反転され、暗い部分が明るい部分に反転されてマッチングイメージ830を形成することができる。
【0059】
第2段階の遂行後の第3段階では、ディスプレイ911上のフィルム感知標識810とマッチングイメージ830が対応される位置に保護フィルム60を貼り付けることができる。具体的には、ユーザーは、中間液晶保護フィルム61の下部に形成される粘着面保護フィルム63を除去して、中間液晶保護フィルム61の下面上の粘着層を露出させることができる。
【0060】
次に、粘着層がディスプレイ911に面するように、ディスプレイ911の上側に粘着面保護フィルム63が除去された保護フィルム60を位置させ、フィルム感知標識810の明るい部位とマッチングイメージ830の暗い部位が一致されるか、またはフィルム感知標識810の暗い部位とマッチングイメージ830の明るい部位が一致されるように、粘着面保護フィルム63が除去された保護フィルム60をディスプレイ911に取り付けることができる。その後、フィルム感知標識810が形成されるハードコーティング面保護フィルム62を除去することができる。
【0061】
以下、フィルム感知標識810を用いた本発明の保護フィルムの付着方法に対する他の実施形態について説明する。
【0062】
第1段階では、電子機器910にNFCタグ920を近接させ、電子機器がNFCタグ920に格納された情報を認識することができる。ここで、NFCタグ920に格納された情報は、電子機器910とマッチングされる保護フィルム60に形成されるフィルム感知標識810にマッチングされるイメージであるマッチングイメージ830であってもよい。
【0063】
図2に示すように、保護フィルム60にはフィルム感知標識810が形成されており、
図3に示すように、NFCタグ920を電子機器910に接近させると、電子機器910でNFCタグ920に格納された情報を認識するようになれる。
【0064】
第1段階のを遂行後の第2段階では、上記のようなマッチングイメージ830を電子機器910のディスプレイ911に表示することができる。マッチングイメージ830は、フィルム感知標識810の形状で明暗が反転した形状であってもよい。すなわち、フィルム感知標識810の形状で、明るい部分が暗い部分に反転し、暗い部分が明るい部分に反転してマッチングイメージ830を形成することができる。
【0065】
第2段階の遂行後の第3段階では、ディスプレイ911上のフィルム感知標識810とマッチングイメージ830が対応される位置に保護フィルム60を貼り付けることができる。具体的には、ユーザーは、中間液晶保護フィルム61の下部に形成される粘着面保護フィルム63を除去して、中間液晶保護フィルム61の下部面上の粘着層を露出させることができる。
【0066】
次に、粘着層がディスプレイ911に面するように、ディスプレイ911の上側に粘着面保護フィルム63が除去された保護フィルム60を位置させ、フィルム感知標識810の明るい部位とマッチングイメージ830の暗い部位とが一致されるか、またはフィルム感知標識810の暗い部位とマッチングイメージ830の明るい部位とが一致されるように、粘着面保護フィルム63が除去された保護フィルム60をディスプレイ911に取り付けることができる。その後、フィルム感知標識810が形成されるハードコーティング面保護フィルム62を除去することができる。
【0067】
以下、本発明のフォーミング装置50について説明する。ここでは、フォーミング装置50の構成とともに、フィルム感知標識810または公差感知標識820を用いて、フォーミングフィルムの位置および移動のときに、補正を通じて製造時の保護フィルム60位置精度を向上させ、組立偏差補正および工程(プロセス)誤差補正を行う事項について説明する。
【0068】
まず、フォーミング装置50の構造について説明する。
【0069】
図8は、本発明の一実施形態によるフォーミング装置50の正面図であり、
図9は本発明の一実施形態によるフォーミング装置50の背面図であり、
図10は本発明の一実施形態によるフォーミング装置50の平面図である。
【0070】
図11は、本発明の一実施形態によるフォーミング装置50の内部斜視図であり、
図12は本発明の一実施形態によるフォーミング装置50の内部正面図であり、
図13は本発明の一実施形態によるフォーミング装置50の内部背面図である。
【0071】
それぞれの図において、上部板610の方向が上方で、下部板620の方向が下方で、上下方向が垂直方向であり、このような垂直方向に直交する方向が水平方向である。以下、同様である。
【0072】
図8~
図13に示すように、フォーミング装置50は、フレームと、フレームと結合し、保護フィルム60に対する成形プロセス(工程)を遂行する複数のモジュールと、フレームの内部に形成され、フレームの内部で保護フィルム60をピックアップした後移動させる移送部100と、移送部100に結合し、公差感知標識820またはフィルム感知標識810に対する撮像を遂行して撮像イメージを生成する撮像部と、撮像部から伝達された撮像イメージを分析して複数のモジュールに設けられる複数の部品のうち、いずれか1つの部品または保護フィルム60の3次元位置変化値を導出する制御部721と、を備える。
【0073】
フレームは、上部板610および下部板620を具備し、上部板610および下部板620に結合されるフレーム(枠)支持部630を複数備えてもよい。そして、複数のモジュールは、フレームの下部に結合され、外部から伝達される保護フィルム60を収容した後、移送部100によって保護フィルム60がピックアップされるようにする投入モジュール200と、フレームの下部に連結され、投入モジュール200からピックアップされた保護フィルム60を伝達され、保護フィルム60が積層されて移送部100によって整列(アラインメント)される空間を提供する整列(アラインメント)モジュール300と、フレームの上部に結合され、整列(アラインメント)モジュール300からピックアップされた保護フィルム60を伝達され、保護フィルム60に対して成形を行うフォーミングモジュール400と、フレームの下部に結合され、フォーミングモジュール400から成形された後にピックアップされた保護フィルム60を伝達されて収容する排出モジュール500と、を備える。そして、フォーミングモジュール400は、少なくとも1つ以上形成されることがある。
【0074】
上部板610および下部板620のそれぞれは、円板状に形成され、上部板610および下部板620には複数の枠(フレーム)支持部630が形成され、フレームの内部にそれぞれの構成要素が設置される内部空間を形成することができる。
【0075】
フレームの上端には、内部に空間を有する上部モジュール710が結合され、フレームの下端には、内部に空間を有してフレームを支持しながら据え置きする下部モジュール720が結合される。上部モジュール710の内部には、移送部100、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300、フォーミングモジュール400および排出モジュール500などの作動を行うそれぞれの構成に電源を供給する電源部711が形成される。そして、下部モジュール720の内部には、移送部100、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300、フォーミングモジュール400および排出モジュール500などの作動を行うそれぞれの構成要素に制御信号を伝達して制御を行う制御部721が形成される。
【0076】
上記のようなフレーム、上部モジュール710および下部モジュール720の結合体を保護するため、フレーム、上部モジュール710および下部モジュール720の結合体の外部をケーシングするケース740が形成される。上記のように、本発明の装置は、1つのケース740内にそれぞれの構成要素が設置される1つの装置において保護フィルム60の投入、整列(アラインメント)、フォーミングおよび排出のそれぞれの工程を行うことができ、保護フィルム60の生産効率を最大化することができる。
【0077】
フレーム(枠)支持部630は、水平バーと垂直バーが結合されるT字状のバーである主支持体631と、T字状の水平バーの両端のそれぞれに垂直バーと平行な方向に結合される直線状のバーである補助支持体632と、を設けることができる。ここで、フレーム支持部630のうち、補助支持体632がフレームの上部に向けて上部板610と結合するフレーム支持部630を第1フレーム支持部と称し、補助支持体632がフレームの下部に向けて下部板620と結合するフレーム支持部630は、第2フレーム支持部と称される。
【0078】
フレーム支持部630は、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300、フォーミングモジュール400および排出モジュール500のいずれか1つを選択して固定することができる。具体的には、第1フレーム支持部の補助支持体632が上部板610と結合し、主支持体631が下部板620と結合すると同時に、第1フレーム支持部がフレームの上部に設けられるフォーミングモジュール400と結合することができ、このとき、フォーミングモジュール400の両側部が第1フレーム支持部の補助支持体632によって支持され、フォーミングモジュール400の下部が主支持体631の水平バーによって支えられる。
【0079】
そして、第2フレーム支持部の補助支持体632が下部板620と結合し、主支持体631が上部板610と結合するとともに、第2フレーム支持部がフレームの下部に設けられる投入モジュール200と結合することができ、このとき、投入モジュール200の両側部が第2フレーム支持部の補助支持体632によって支持され、投入モジュール200の上部が主支持体631の水平バーによって支えられる。同様に、第2フレーム支持部は、整列(アラインメント)モジュール300および排出モジュール500のそれぞれと結合され得る。
【0080】
上記のように、それぞれのモジュールをそれぞれのフレーム支持部630によって支持することによって、それぞれのモジュールを1つのフレームに設置することができ、これによって、最小限の空間に複数のモジュールを形成することによって設置空間の効率を増大させることができる。
【0081】
複数個のフォーミングモジュール400のそれぞれは、円板状の上部板610の円周方向に沿って等間隔で放射状に配置されてもよい。なお、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300および排出モジュール500のそれぞれは、下部板620の円周方向に沿って等間隔で放射状に配置されてもよい。そして、フレームの周り方向を基準に、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300および排出モジュール500のそれぞれの間にフォーミングモジュール400を配置することができる。
【0082】
具体的には、
図8~
図10においてそれぞれのドア位置から見るように、本発明の装置を上方から観察する場合を基準に、フォーミングモジュール400の間に投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300および排出モジュール500のそれぞれを配置することができる。このように、フレームの上部に形成される複数個のフォーミングモジュール400のそれぞれが、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300および排出モジュール500のそれぞれと交互に配置されることにより、下記で説明する投入アーム部110および排出アーム部120による保護フィルム60の移送を妨げられずに容易に行うことができる。
【0083】
図14は、本発明の一実施形態による移送部の正面図であり、
図15は本発明の一実施形態による投入アーム部の正面図および平面図であり、
図16は本発明の一実施形態による排出アーム部の正面図および平面図である。ここで、
図15の(a)は、投入アーム部110の正面図であり、
図15の(b)は投入アーム部110の平面図であり、
図16の(a)は排出アーム部120の正面図であり、
図16の(b)は排出アーム部120の平面図である。
【0084】
移送部100は、成形前の保護フィルム60または成形後の保護フィルム60をピックアップして移動させるロボットアームを設けてもよい。ここで、ロボットアームの構造は、以下のような投入アーム部110、排出アーム部120およびアーム駆動機130を含み得る。
【0085】
具体的には、
図14~
図16に示すように、移送部100は、保護フィルム60をピックアップし、整列(アラインメント)モジュール300で積層された保護フィルム60を整列(アラインメント)させる投入アーム部110と、フォーミングモジュール400で成形された保護フィルム60をピックアップする排出アーム部120と、投入アーム部110を上下移動または回転させ、排出アーム部120を上下移動または回転させるアーム駆動機130と、を備える。ここで、アーム駆動機130の上端は、上部板610と結合することができ、アーム駆動機130の下端は下部板620と結合することができる。
【0086】
アーム駆動機130は、投入アーム部110と結合して投入アーム部110を上下移動させるリニアモーターである投入モーター131と、排出アーム部120と結合して排出アーム部120を上下移動させるリニアモーターである排出モーター132と、フレーム内部から垂直方向へ延長されるように形成され、投入モーター131および排出モーター132を固定・支持するアーム駆動支持部133と、アーム駆動支持部133の下端と結合してアーム駆動支持部133を回転させるアーム駆動回転モーター134と、を備える。
【0087】
投入モーター131は、上下方向に移動する投入移送作動体131aを備え、排出モーター132は、上下方向に移動する排出移送作動体132aを備える。そして、投入アーム部110は、投入移送作動体131aと結合して移動され、排出アーム部120は、排出移送作動体132aと結合して移動される。
【0088】
ここで、投入移送作動体131aおよび排出移送作動体132aは磁気力を有することができ、投入モーター131の下部には 磁気力を利用して投入移送作動体131aの下降を阻止する投入移送ブレーキ131bが形成され、排出モーター132の下部には、磁気力を利用して排出移送作動体132aの下降を阻止する排出移送ブレーキ132bが形成される。これにより、投入移送作動体131aまたは排出移送作動体132aの急激な下降による移送部100の損傷を事前に防止することができる。
【0089】
投入アーム部110は、保護フィルム60の側部と接触する両側平面の距離を調整して保護フィルム60を整列(アラインメント)させ、保護フィルム60を真空吸着してピックアップするピックアップ整列(アラインメント)ユニットを設ける。なお、投入アーム部110は、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットの一側と結合する外側投入アーム116と、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットの他方と投入モーター131に結合する内側投入アーム115と、を備え得る。
【0090】
ピックアップ整列(アラインメント)ユニットは、「┐」字形状を有し、垂直方向の断面が長方形のバーで形成される外側整列バー112と、「┐」字形状を有し、垂直方向の断面が長方形のバーとして外側整列(アラインメント)バー112と対向する位置に形成される内側整列(アラインメント)バー111と、外側整列(アラインメント)バー112および内側整列(アラインメント)バー111と結合し、長さが可変で外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の間の間隔を調整する間隔調整器113と、を備える。ここで、外側投入アーム116の一端が外側整列(アラインメント)バー112に結合し、内側投入アーム115の一端が内側整列(アラインメント)バー111に結合し、内側投入アーム115の他端が投入モーター131と結合することができる。
【0091】
そして、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットは、内側整列(アラインメント)バー111または外側整列(アラインメント)バー112の下面に形成されて保護フィルム60を真空吸着してピックアップする投入ピックアップ機114を備える。所定の間隔で離隔される外側整列(アラインメント)バー112および内側整列(アラインメント)バー111が保護フィルム60に近接した後、外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の間の間隔が減少しながら、そして外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111が保護フィルム60の側部に接触しながら加圧して保護フィルム60を整列(アラインメント)させることができる。そして、整列(アラインメント)された保護フィルム60は、投入ピックアップ機114によってピックアップされた後、内側投入アーム115の移動に応じて移動され得る。これについては、以下で詳細に説明する。
【0092】
排出アーム部120は、保護フィルム60を真空吸着してピックアップする排出ピックアップ機121を備えてもよい。なお、排出アーム部120は、排出ピックアップ機121の一側と結合する外側排出アーム123と、排出ピックアップ機121の他方と排出モーター132に結合する内側排出アーム122と、を備えてもよい。ここで、外側排出アーム123の一端が排出ピックアップ機121の一側と結合し、内側排出アーム122の一端が排出ピックアップ機121の他側に結合し、内側排出アーム122の他端が排出モーター132と結合することができる。排出アーム部120が移動して排出ピックアップ機121によってフォーミングモジュール400で成形された保護フィルム60がピックアップされた後、保護フィルム60が排出モジュール500に移動される。これについては、以下で詳細に説明する。
【0093】
投入アーム部110と排出アーム部120のそれぞれは変位センサを設けてもよい。具体的には、外側投入アーム116の他端に変位センサである投入変位センサ117を形成することができ、外側排出アーム123の他端に変位センサである排出変位センサ124を形成することができる。投入変位センサ117が制御部721に信号を伝達することにより、制御部721は、投入アーム部110に設けられるそれぞれの構成要素の位置を判定することができ、排出変位センサ124が制御部721に信号を伝達することにより、制御部721は、排出アーム部120に設けられるそれぞれの構成要素の位置を判定することができる。これにより、投入アーム部110による保護フィルム60のピックアップ、整列(アラインメント)および移動を自動的に行うことができる。なお、排出アーム部120による保護フィルム60のピックアップおよび移動を自動的に行うことができる。したがって、保護フィルム60に対する各工程が自動的に遂行されて保護フィルム60の成形製造を連続的に行うことができる。
【0094】
図17は、本発明の一実施形態による投入モジュール200の斜視図であり、
図18は本発明の一実施形態による投入モジュール200の内部側面図であり、
図19は本発明の一実施形態による投入モジュール200の一部位に対する拡大図である。そして、
図20は、本発明の一実施形態による投入モジュール200の内部平面図である。
【0095】
図17~
図20に示すように、投入モジュール200は、保護フィルム60が収容される空間である投入収容空間221を備える投入カートリッジ220と、投入収容空間221内に位置して外部から伝達された保護フィルム60を安着させた後、直線移動する投入フィルム移送体210と、投入フィルム移送体210と結合して長さが可変であることにより、投入フィルム移送体210を移動させる投入駆動部240と、を備える。
【0096】
そして、投入モジュール200は、内部空間を有するハウジングである投入ハウジング290をさらに備えることができ、投入カートリッジ220は、投入ハウジング290の内部空間に形成されてもよい。ここで、投入駆動部240は、リニアモーターであってもよい。
【0097】
投入カートリッジ220は、投入収容空間221に隣接して形成され、投入駆動部240の一部位が引き込まれる投入駆動空間222をさらに有することができ、投入収容空間221と投入駆動部空間222を分離するために、投入カートリッジ220は、投入カートリッジ分離壁体223をさらに備えることができる。
【0098】
そして、投入カートリッジ分離壁体223は、投入フィルム移送体210の移動方向に沿って形成されたホールである投入カートリッジ分離壁体ホール224が形成されてもよい。なお、投入モジュール200は、一端が投入駆動部240と結合し、他端は投入フィルム移送体210と結合し、投入カートリッジ分離壁体ホール224を貫通して形成される投入フィルム移送支持体230をさらに備える。投入駆動部240は、投入フィルム移送支持体230を投入カートリッジ分離壁体ホール224に沿って直線移動させ、これにより、投入フィルム移送体210が直線移動され得る。ここで、投入カートリッジ分離壁体ホール224の延長方向は、垂直方向に対角線である方向に形成され、これにより、投入フィルム移送体210は、垂直方向に対角線である方向に沿って往復移動が可能となるように形成される。
【0099】
投入モジュール200は、投入フィルム移送体210から伝達された保護フィルム60を安着させた後、移送部100に伝達する投入パッド250と、投入フィルム移送体210に位置する保護フィルム60を投入パッド250に伝達する投入伝達部260と、をさらに備える。ここで、投入パッド250は、真空吸着を行うパッドであり、投入パッド250の表面に移動される保護フィルム60は、投入パッド250の真空吸着により固定される。なお、投入パッド250と投入伝達部260は、投入ハウジング290の内部空間に設けられてもよい。
【0100】
そして、投入伝達部260は、投入フィルム移送体210に位置する保護フィルム60をスライドさせて投入パッド250に移動させるフィルムフィーダー261と、フィルムフィーダー261と結合してフィルムフィーダー261を移動させるフィーダー駆動部262と、を備えてもよい。なお、投入モジュール200は、投入カートリッジ220と投入パッド250の間に形成され、投入カートリッジ220から投入パッド250にスライドされる保護フィルム60にスライド面を提供するスライド支持体271と、投入ハウジング290の内側面と結合してフィルムフィーダー261を支持するフィルムフィーダー支持体272と、をさらに備える。
【0101】
フィルムフィーダー261は、回転運動して投入フィルム移送体210に位置する保護フィルム60を押しやることにより、保護フィルム60がスライド支持体271を通過した後、投入パッド250に移動されるようにする加圧フィーダー体261aと、一部位が加圧フィーダー体261aと結合し、他部位がフィーダー駆動部262と結合して回転運動するフィーダー駆動体261bと、を備える。ここで、加圧フィーダー体261aとフィーダー駆動体261bは、フィルムフィーダー261が「┐」字形状を有するように結合される。
【0102】
加圧フィーダー体261aとフィーダー駆動体261bの結合部位には、フィルムフィーダー261の回転中心軸が貫通するホールである回転ホール261dが形成され、フィルムフィーダー支持体272の上面から突出されるピンであるフィルムフィーダー支持ピン272aが、回転ホール261dを貫通して形成される。そして、フィルムフィーダー261は、フィーダー駆動体261bの長さ方向に形成されるホールであるフィーダー駆動ホール261cを設けることができる。
【0103】
フィーダー駆動部262は、回転を遂行し、上部面に突出されるフィーダー突起262bを有するフィーダー回転体262aと、フィーダー回転体262aと結合してフィーダー回転体262aに回転駆動力を伝達するフィーダー回転モーター262cと、を備える。そして、フィーダー突起262bはフィーダー駆動ホール261cと結合し、フィーダー回転体262aの時計回りまたは反時計回りの回転に応じてフィーダー突起262bが、フィーダー駆動ホール261cに沿って移動しながらフィーダー駆動体261bを回転させることにより、加圧フィーダー体261aを回転させ、結果としてフィルムフィーダー261を回転させることができる。
【0104】
フィルムフィーダー261は、投入カートリッジ220の上部から外れた位置に待機していてもよく、ユーザーが投入フィルム移送体210に成形前保護フィルム60を複数個安着させると、フィルムフィーダー261の回転により加圧フィーダー体261aが投入駆動部240の上部に移動するようになり、投入駆動部240が作動し、投入フィルム移送体210が投入カートリッジ220の上部方向に移動することができる。
【0105】
このとき、投入フィルム移送体210は、投入カートリッジ220の上端から1つの保護フィルム60が突出される程度に移動することができ、このような場合、フィルムフィーダー261が投入カートリッジ220の上端をすれすれに通過しながら該当保護フィルム60を押しやることができる。加圧フィーダー体261aによって押される保護フィルム60は、投入カートリッジ220の上端からスライド支持体271に移動した後、再びスライド支持体271から投入パッド250に移動することができる。
【0106】
投入モジュール200は、投入ハウジング290内部の静電気を防止することにより保護フィルム60間の静電気の発生を防止し、フィルムフィーダー261による保護フィルム60の移動時に一つの保護フィルム60と他の保護フィルム60の分離を容易にするイオナイザである投入イオナイザ281と、入力パッド250に連結され、入力パッド250の真空圧力を測定するセンサである入力パッド圧力センサ282と、投入パッド250に連結され、投入パッド250に真空圧力を提供する投入真空ポンプ283と、をさらに備える。
【0107】
投入パッド圧力センサ282は、投入パッド250の真空圧力に関する情報を制御部721に伝達し、制御部721は投入真空ポンプ283に制御信号を伝達して投入パッド250の真空圧力が所定の範囲内に維持されるように制御することができる。
【0108】
上記のような構成により、投入モジュール200が複数個の保護フィルム60を投入カートリッジ220に収容させた後、自動的に保護フィルム60を一つずつ投入パッド250に移動させることができるため、成形のための保護フィルム60を個別に自動供給することができ、保護フィルム60に対する自動プロセス(工程)効率を増大させることができる。
【0109】
図21は、本発明の一実施形態による整列(アラインメント)モジュール300の斜視図であり、
図22は本発明の一実施形態による整列モジュール300の内部側面図であり、
図23は本発明の一実施形態による整列モジュール300の内部平面図である。
【0110】
図21~
図23に示すように、整列(アラインメント)モジュール300は、投入モジュール200から伝達される保護フィルム60を安着させた後、移送部100による保護フィルム60の整列(アラインメント)時の保護フィルム60を支持する整列(アラインメント)パッド310と、整列(アラインメント)パッド310の下部に結合され整列(アラインメント)パッド310を移動させる整列(アラインメント)駆動部320と、を備える。そして、整列(アラインメント)モジュール300は、内部空間を有するハウジングである整列(アラインメント)ハウジング350とをさらに備え、整列(アラインメント)パッド310と整列(アラインメント)駆動部320は、整列(アラインメント)ハウジング350の内部空間に形成される。ここで、整列(アラインメント)パッド310の上部面積は、保護フィルム60の面積より小さく形成されてもよい。
【0111】
整列(アラインメント)駆動部320の作動に応じて、整列(アラインメント)パッド310が3次元移動を行うことができ、このような整列(アラインメント)駆動部320の作動は、移送部100のピックアップ整列(アラインメント)ユニットの移動と連動して行われてもよい。具体的には、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットの投入ピックアップ機114によって投入パッド250からピックアップされた保護フィルム60は、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットの移動に応じて整列(アラインメント)パッド310上に安着される。
【0112】
このとき、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットからピックアップ解除、すなわち、分離される保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310上の正確な位置に安着されるように整列(アラインメント)パッド310の3次元移動を行うことができる。このような作動は、制御部721に内蔵されるプログラムによって自動的に遂行される。
【0113】
そして、保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310に安着されると、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットで間隔調整器113の作動により外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の間の間隔が増加し、外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の間に保護フィルム60が位置するように整列(アラインメント)パッド310が上昇することができる。このとき、正確な位置に整列パッド310が位置するように整列パッド310の三次元移動を遂行することができるのは当然である。
【0114】
整列(アラインメント)パッド310の移動によって保護フィルム60が、外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の間に位置すると、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットの外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の間の間隔が減少し、保護フィルム60が外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111のそれぞれに接触しながら保護フィルム60に対する整列を遂行することができる。
【0115】
整列(アラインメント)パッド310は、保護フィルム60を通過するレーザービームが貫通するレーザー貫通ホール311を設けることができる。そして、整列(アラインメント)モジュール300は、整列(アラインメント)パッド310の下部に形成され、レーザー貫通ホール311に向かってレーザービームを照射する投光部331と、整列(アラインメント)パッド310の上部に形成され、レーザー貫通ホール311を通過するレーザービームを受光する受光部332と、をさらに備え得る。そして、受光部332は、レーザービームの受光情報を制御部721に伝達することができる。
【0116】
ここで、受光部332は、フレーム支持部630と結合する受光部支持台333によって支持され、投入アーム部110は受光部332および受光部支持台333との衝突を回避しながら移動することができる。なお、投光部331からレーザービームが照射される場合、レーザービームの照射経路に妨害されない位置に投入アーム部110が自動的に移動することができる。
【0117】
投光部331から照射されるレーザービームは、レーザーホールを貫通した後、整列(アラインメント)パッド310に安着された保護フィルム60を通過して受光部332に受光される。そして、保護フィルム60を通過するレーザービームの屈折角を測定して、2枚以上の保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310に安着されたか否かを判定することができる。
【0118】
具体的には、1枚の保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310に安着された後、レーザービームが1枚の保護フィルム60を通過する場合に受光部332で測定されるレーザービームの屈折角と、2枚の保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310に安着された後、レーザービームが2枚の保護フィルム60を通過する場合に受光部332で測定されるレーザービームの屈折角とは、異なるため、このような屈折角の差異を用いて整列(アラインメント)パッド310上に1枚の保護フィルム60が安着されたか否かを判定することができる。
【0119】
制御部721は、受光部332で測定されるレーザービームの屈折角が事前に制御部721に格納された1枚の保護フィルム60に対するレーザービームの屈折角値である基準屈折角値と異なる場合、2枚以上の保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310に安着されたと判定し、制御信号を警告灯や警告音の発生器などに伝達することができ、これにより、ユーザーは整列(アラインメント)パッド310上の保護フィルム60の安着に異常が発生したのを把握することができる。そして、このような場合、本発明の装置が一時的に停止されることがある。
【0120】
整列(アラインメント)モジュール300は、整列(アラインメント)パッド310に連結され、整列(アラインメント)パッド310の真空圧力を測定するセンサである整列(アラインメント)パッド圧力センサ341と、整列(アラインメント)パッド310に連結され、整列(アラインメント)パッド310に真空圧力を提供する整列(アラインメント)真空ポンプ342と、をさらに備え得る。整列(アラインメント)パッド圧力センサ341は、整列(アラインメント)パッド310の真空圧力に関する情報を制御部721に伝達し、制御部721はアラインメント真空ポンプ342に制御信号を伝達して、整列(アラインメント)パッド310の真空圧力が所定の範囲内に維持されるように制御することができる。
【0121】
上記のような構成により、整列(アラインメント)モジュール300で保護フィルム60が整列(アラインメント)され、1つの保護フィルム60が整列(アラインメント)パッド310上に位置するのを確認することができ、このように整列(アラインメント)された1つの保護フィルム60をフォーミングモジュール400の金型410に安着させることができるため、金型410上の正確な位置に保護フィルム60を安着させることができ、これにより保護フィルム60の成形誤差が最小化され、成形された保護フィルム60の品質が向上される。
【0122】
図24は、本発明の一実施形態による排出モジュール500の斜視図であり、
図25は本発明の一実施形態による排出モジュール500の内部側面図であり、
図26は本発明の一実施形態による排出モジュール500の一部位に対する拡大図である。そして、
図27は、本発明の一実施形態による排出モジュール500の内部平面図である。
【0123】
図24~
図27に示すように、排出モジュール500は、保護フィルム60が収容される空間である排出収容空間511を有する排出カートリッジ510と、排出収容空間511内に位置してフォーミングモジュール400から伝達される保護フィルム60を安着させた後、直線移動する排出フィルム移送体530と、排出フィルム移送体530と結合し、長さが可変であることにより排出フィルム移送体530を移動させる排出駆動部540と、を備える。ここで、排出カートリッジ510と、排出フィルム移送体530および排出駆動部540との結合体を排出ユニットと称する。
【0124】
そして、排出モジュール500は、内部空間を有するハウジングである排出ハウジング560とをさらに備えてもよく、排出カートリッジ510は、排出ハウジング560の内部空間に形成される。ここで、排出駆動部540は、リニアモーターであってもよい。
【0125】
図24~
図27に示すように、排出ユニットは、2つ以上にも形成されてもよい。ただし、以下では一つの排出ユニットを基準に説明する。
【0126】
排出カートリッジ510は、排出収容空間511に隣接して形成され、排出駆動部540の一部位が引き込まれる排出駆動部空間512とをさらに備えることができ、排出収容空間511と排出駆動部空間512を分離するために、排出カートリッジ510は排出カートリッジ分離壁体513とをさらに備え得る。
【0127】
そして、排出カートリッジ分離壁体513は、排出フィルム移送体530の移動方向に沿って形成されるホールである排出カートリッジ分離壁体ホール514が形成される。なお、排出モジュール500は、一端が排出駆動部540と結合し、他端は排出フィルム移送体530と結合し、排出カートリッジ分離壁体ホール514を貫通して形成される排出フィルム移送支持体520とをさらに備える。排出駆動部540は、排出フィルム移送支持体520を排出カートリッジ分離壁体ホール514に沿って直線移動させ、これにより、排出フィルム移送体530が直線移動される。ここで、排出カートリッジ分離壁体ホール514の延長方向は、垂直方向に対角線である方向に形成され、これにより、排出フィルム移送体530は、垂直方向に対角線である方向に沿って往復移動が可能となるように形成される。
【0128】
排出アーム部120の排出ピックアップ機121が、フォーミングモジュール400で成形される保護フィルム60をピックアップした後、保護フィルム60を移動させて排出フィルム移送体530上に安着させると、排出駆動部540の作動により排出フィルム移送支持体520が、排出カートリッジ510の上端から離隔される方向に移動されることにより、排出フィルム移送体530も排出カートリッジの上端から離隔される方向に移動され、排出フィルム移送体530上に積層された保護フィルム60が排出収容空間511に引き込まれる。
【0129】
排出モジュール500は、排出ハウジング560内部の静電気を防止することによって保護フィルム60間の静電気の発生を防止し、外部に排出される保護フィルム60の積層体において、それぞれの保護フィルム60間の分離を容易にするイオナイザである排出イオナイザ550をさらに含み得る。
【0130】
上記のような構成により、排出モジュール500が複数の保護フィルム60を排出カートリッジ510に安定的に収容させた後、保管することができるため、成形される保護フィルム60を自動的に整理することができ、保護フィルム60に対する自動プロセス(工程)効率を高めることができる。
【0131】
図28および
図29は、本発明の一実施形態によるフォーミングモジュール400の斜視図である。ここで、
図28は、プレスヘッド420が設けられた状態のフォーミングモジュール400に対する斜視図であり、
図29は、プレスヘッド420が分離された状態のフォーミングモジュール400に対する斜視図である。そして、
図30は本発明の一実施形態によるフォーミングモジュール400の内部側面図であり、
図31は本発明の一実施形態によるフォーミングモジュール400の内部平面図である。
【0132】
図28~
図31に示すように、フォーミングモジュール400は、保護フィルム60を成形する金型410と、金型410に対応されるように位置し、金型410との距離が可変であるプレスヘッド420と、プレスヘッド420と結合し、弾性を有して気体(ガス)の流入出で体積が可変である体積可変体430と、を備える。そして、フォーミングモジュール400は、金型410と結合し、金型410を上下移動させる金型移送機と、内部空間を有するハウジングであるフォーミングハウジング460と、をさらに備える。ここで、金型410、プレスヘッド420、体積可変体430および金型移送機は、フォーミングハウジング460の内部空間に形成される。
【0133】
そして、体積可変体430は、体積可変体430の体積変化に応じて金型410に位置する保護フィルム60と接触して保護フィルム60に加圧を行って保護フィルム60が3D形状に成形され得る。これのためには、フォーミングモジュール400は、外部から伝達されるガスを選択的に通過させるバルブ451と、バルブ451と体積可変体430の間に形成され、バルブ451を通過して体積可変体430に供給されるガスに圧力を提供するポンプであるフォーミングポンプ452と、をさらに備える。
【0134】
上記のような体積可変体430は、弾性を有する素材で形成されることがあり、具体的には天然ゴムまたは高分子物質で形成される。本発明の実施形態では、体積可変体430が上記のような物質で形成されると説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、弾性を有する他の物質で形成されることもある。
【0135】
そして、体積可変体430は、体積の増加した場合の形状が、稜が曲面である直方体の形状であってもよい。これにより、体積が増加した体積可変体430の下面が保護フィルム60と接触し、金型410の上昇により体積可変体430が金型410上の保護フィルム60を加圧するプレス工程を遂行することができる。
【0136】
具体的には、体積可変体430が、保護フィルム60との接触前に一部の気体(ガス)が流入されて部分膨張した後、保護フィルム60と接触して保護フィルム60を固定させ、保護フィルム60と体積可変体430の接触後、残りの気体が体積可変体430に流入されて体積可変体430が膨張することにより、屈曲された部位などを有する金型410の形状に応じて保護フィルム60に対する3D成形が行われる。
【0137】
上記のような体積可変体430内の気体の流出入を制御するために、体積可変体430内の気体の圧力を測定する気体圧力センサ453をフォーミングモジュール400に設けることができる。気体圧力センサ453は、体積可変体430内の気体圧力に関する情報を制御部721に伝達し、制御部721はその情報を用いて体積可変体430内の気体圧力、すなわち、体積可変体430内の気体量が制御されるようにフォーミングポンプ452に制御信号を伝達することができる。
【0138】
金型移送機は、金型410を支持する金型支持部441と、金型支持部441と結合し、金型支持部441に駆動力を伝達して金型支持部441を上下方向に移動させる金型移送駆動部と、金型支持部441と結合し、金型支持部441の上下方向の移動をガイドする金型移送ガイド部443と、を備える。
【0139】
金型支持部441は、フォーミングハウジング460の下部から上部に金型支持部を貫通するホールである金型支持部ホール441aを設けることができ、金型支持部ホール441aの内側面には雌ねじ山が形成され得る。そして、金型移送駆動部は、外側面に雄ねじ山が形成される形状を有し、金型支持部ホール441aの雌ねじ山と螺合して回転運動を行う金型移送回転体と、金型移送回転体と結合し、金型移送回転体に回転駆動力を伝達する金型移送モーター442と、を備える。
【0140】
金型移送ガイド部443は、板状で金型支持部441と結合するガイド本体443eと、金型移送ガイド本体443eの一側に形成され、フォーミングハウジング460の下部から上方向に貫通するホールである第1ガイドホールを有する第1ガイド移動体443aと、金型移送ガイド本体443eの他側に形成され、フォーミングハウジング460の下部から上部方向に貫通するホールである第2ガイドホールを有する第2ガイド移動体443bと、第1ガイドホールを貫通して第1ガイド移動体443aと結合する第1ガイドバー443cと、第2ガイドホールを貫通して第2ガイド移動体443bと結合する第2ガイドバー443dと、を備える。ここで、第1ガイド移動体443aと第2ガイド移動体443bとは円柱の形状を有し得る。
【0141】
金型移送モーター442の回転により金型移送回転体が一方向に回転すると、金型支持部441が上昇するようになり、金型支持部441と結合されるガイド本体443eも上昇される。このとき、第1ガイド移動体443aが第1ガイドバー443cによってガイドされて一定に上昇され、第2ガイド移動体443bが第2ガイドバー443dによってガイドされて一定に上昇することにより、金型支持部441が一定の方向に上昇するようになり、結果として、金型410が一定の方向に上昇することができる。
【0142】
なお、金型移送モーター442の回転により金型移送回転体が他の方向に回転すると、金型支持部441が下降するようになり、金型支持部441と結合されるガイド本体443eも下降され得る。このとき、第1ガイド移動体443aが第1ガイドバー443cによってガイドされて一定に下降され、第2ガイド移動体443bが第2ガイドバー443dによってガイドされて一定に下降することにより、 金型支持部441が一定の方向に下降することになり、結果として、金型410が一定の方向に下降することができる。
【0143】
整列(アラインメント)モジュール300において投入ピックアップ機114によりピックアップされ、投入アーム部110の移動により金型410上に移動する保護フィルム60は、投入ピックアップ機114から分離されて金型410上に安着されることがあり、このように保護フィルム60が金型410上に安着されると、アーム駆動機130による投入アーム部110の移動によりピックアップ整列(アラインメント)ユニットがフォーミングハウジング460の外側に移動できる。
【0144】
そして、金型支持部441が上昇して金型410上の保護フィルム60が体積可変体430に近接するように上昇することになる。このとき、部分膨張された体積可変体430と保護フィルム60とが接触して保護フィルム60が部分膨張された体積可変体430によって加圧される。以後、気体が体積可変体430に追加流入され、体積可変体430が膨張することによって金型410に対する成形を行うことができる。
【0145】
保護フィルム60に対する成形が完了された後、金型移送機の作動により金型410が下降しながら体積可変体430から離隔され、このように金型410が体積可変体430から離隔されると、フォーミングポンプ452の作動によって体積可変体430に充填された気体が、フォーミングポンプ452とバルブ451を順次に経た後、フォーミングモジュール400の外部に排出される。
【0146】
前記のような構成により、複数個のフォーミングモジュール400のそれぞれにおいて保護フィルム60の成形が自動的に行われるため、成形された保護フィルム60を大量に獲得することができ、体積可変体430を用いて保護フィルム60を成形するため、保護フィルム60に屈曲部位などが設けられるように保護フィルム60に対する3D成形を容易に行うことができる。
【0147】
図32は、本発明の一実施形態によるドッキングコネクタ730の模式図である。
図32に示すように、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300、フォーミングモジュール400および排出モジュール500のそれぞれは、電源供給および制御信号を提供されるためのドッキングコネクタ730を有し得る。具体的には、投入ハウジング290の外側面、整列(アラインメント)ハウジング350の外側面、フォーミングハウジング460の外側面または排出ハウジング560の外側面にはドッキングコネクタ730を形成することができる。このように形成されるドッキングコネクタ730を介してそれぞれのモジュールに設けられるそれぞれの構成要素に対して電源または制御信号を伝達することができる。
【0148】
ケース740は、フレームの内部が確認できる複数のドアを設けることができる。具体的には、ケース740は、投入モジュール200と対応される位置に形成され、開閉可能で投入モジュール200の内部確認に用いられる投入ドア741と、整列モジュール300と対応される位置に形成され、開閉可能で整列モジュール300の内部確認に用いられる整列ドア742と、排出モジュール500と対応される位置に形成され、開閉可能で排出モジュール500の内部確認に用いられる排出ドア743と、フォーミングモジュール400と対応される位置に形成され、開閉可能でフォーミングモジュール400の内部確認に用いられるフォーミングドア744と、を備える。
【0149】
ユーザーは、投入ドア741を開放した後、投入カートリッジ220に成形前の保護フィルム60の集合体を投入させることができる。なお、ユーザーの排出ドア743を開放した後、成形された保護フィルム60の集合体を排出カートリッジ510から排出させることができる。なお、ユーザーは、整列(アラインメント)ドア742を開放した後、2枚以上が積層された保護フィルム60を除去することができる。そして、ユーザーはフォーミングドア744を開放した後、フォーミングモジュール400内に設けられた金型410を交換することができる。
【0150】
図33は、本発明の一実施形態による下部モジュール720の内部平面図および側面図である。
図33の(a)は下部モジュール720の内部平面図を示し、
図33の(b)は下部モジュール720の内部側面図を示す。
【0151】
図33に示すように、下部モジュール720は、板状で下部板620の下部に形成される下部モジュール下板722と、下部板620と下部モジュール下板722の間に形成され、下部板620と下部モジュール下板722のそれぞれに結合する下部モジュール支持体723と、を備える。ここで、下部モジュール下板722が複数の下部モジュール支持体723を支持し、複数の下部モジュール支持体723が下部板620を支持しながら下部モジュール720の内部空間が形成される。
【0152】
下部モジュール720と同じ構造で上部モジュール710を形成することができ、具体的には、上部モジュール710は、板状で上部板610の上部に形成される上部モジュール上板712と、上部モジュール上板712と上部板610の間に形成され、上部モジュール上板712と上部板610のそれぞれに結合する上部モジュール支持体713と、を備える。ここで、上部板610が複数の上部モジュール支持体713を支持し、複数の上部モジュール支持体713が上部モジュール上板712を支持しながら、上部モジュール710の内部空間が形成され得る。
【0153】
以下、本発明の装置を用いた本発明の製造方法について説明する。
【0154】
第1段階において、投入アーム部110が移動してピックアップ整列(アラインメント)ユニットが投入モジュール200に収容される保護フィルム60をピックアップすることができる。具体的には、アーム駆動回転モーター134と投入モーター131の作動に応じて投入アーム部110が移動し、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットが投入フィルム移送体210上に移動して成形前の保護フィルム60をピックアップすることができる。
【0155】
第2段階において、投入アーム部110によって保護フィルム60が投入モジュール200から整列(アラインメント)モジュール300に移動され、整列モジュール300で保護フィルム60を整列(アラインメント)することができる。具体的には、アーム駆動回転モーター134と投入モーター131の作動に応じて投入アーム部110が移動し、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットが移動することにより保護フィルム60が移動され、このように移動される保護フィルム60は整列(アラインメント)パッド310に安着される。その後、間隔調整器113による外側整列(アラインメント)バー112と内側整列(アラインメント)バー111の作動により保護フィルム60が整列(アラインメント)される。
【0156】
第3段階において、投入アーム部110によって保護フィルム60が整列(アラインメント)モジュール300からフォーミングモジュール400に移動され、フォーミングモジュール400で保護フィルム60が成形される。具体的には、アーム駆動回転モーター134と投入モーター131の作動に応じて投入アーム部110が移動し、ピックアップ整列(アラインメント)ユニットが整列(アラインメント)パッド310上に移動して保護フィルム60をピックアップした後、再び投入アーム部110が移動して金型410上に保護フィルム60が移動された後、保護フィルム60が金型410上に安着される。そして、金型410が上昇され、体積が増加した体積可変体430によって保護フィルム60が加圧されて保護フィルム60に対する成形を行うことができる。
【0157】
第4段階において、排出アーム部120によって保護フィルム60が排出モジュール500に移動され、保護フィルム60が排出モジュール500に収容されて貯蔵される。具体的には、金型410が下降し、金型410が体積可変体430から離隔された後、アーム駆動回転モーター134と排出モーター132の作動に応じて排出アーム部120が移動し、排出ピックアップ機121が金型410上に移動して成形された保護フィルム60をピックアップする。再び、排出アーム部120が移動し、排出ピックアップ機121が排出フィルム移送支持体520上に保護フィルム60が移動された後、保護フィルム60が排出フィルム移送支持体520に安着される。
【0158】
本発明の製造方法に関する残りの詳細は、上述した本発明の装置に関する事項と同一である。
【0159】
以下、フィルム感知標識810または公差感知標識820により保護フィルム60に対する成形時に、精度が向上する事項について説明する。
【0160】
前記した複数のモジュールのそれぞれに公差感知標識820をプリントまたは刻印することができる。具体的には、投入モジュール200、整列(アラインメント)モジュール300、フォーミングモジュール400、または排出モジュール500に公差感知標識820を形成することができる。ただし、これに限定されるものではなく、公差感知標識820を付着するなど、他の方式を用いることもできる。
【0161】
なお、本発明の装置は、移送部100に結合して公差感知標識820に対する撮像を行って撮像イメージを生成する撮像部をさらに含み得る。そして、撮像部は、フォーミング装置50の内部で保護フィルム60の移動および所定の位置に安着のとき、フィルム感知標識810を撮像することができる。
【0162】
公差感知標識820は、投入モジュール200の投入ハウジング290、整列(アラインメント)モジュール300の整列(アラインメント)ハウジング350、フォーミングモジュール400のフォーミングハウジング460または排出モジュール500の排出ハウジング560のようなそれぞれのモジュールにおけるハウジングの表面に形成されるか、またはそれぞれのハウジング内に形成された部品の表面に形成され得る。
【0163】
ここで、公差感知標識820は、刻印、プリント(印刷)または付着されてもよい。公差感知標識820は、レーザーなどでそれぞれの表面に刻印されて形成されてもよいし、または公差感知標識820がそれぞれの表面にプリントされて形成されてもよい。あるいは、基板上に公差感知標識820を刻印またはプリントされて形成され、基板が上記のようなそれぞれの表面に貼り付けられることにより公差感知標識820を設けることができる。
【0164】
撮像部は、ロボットアームと結合してフィルム感知標識810または公差感知標識820に対する撮像を行うロボットアームカメラを含み得る。ここで、ロボットアームカメラは、下記される投入アームカメラ141および排出アームカメラ142を含み得る。
【0165】
ロボットアームカメラは、投入アーム部100に結合し、フィルム感知標識810または公差感知標識820に対する撮像を行う投入アームカメラ141を含み得る。そして、ロボットアームカメラは、排出アーム部120に結合してフィルム感知標識810または公差感知標識820に対する撮像を行う排出アームカメラ142を含み得る。ここで、投入アームカメラ141は、外側投入アーム116に結合されてもよく、排出アームカメラ142は外側排出アーム123に結合されてもよい。これにより、それぞれのカメラによるフィルム感知標識810または公差感知標識820の撮像を容易にすることができる。
【0166】
投入アームカメラ141は、360度の範囲に対して撮像が可能であり、同様に、排出アームカメラ142も360度範囲に対して撮像が可能である。これにより、投入アーム部110と排出アーム部120のそれぞれの移動が制限されても、投入アームカメラ141と排出アームカメラ142は、フィルム感知標識810または公差感知標識820に対する撮像を容易に行うことができる。
【0167】
ここで、保護フィルム60が、移送部110により移動中にはリアルタイム(実時間)で公差感知標識820に対する撮像が行われ、保護フィルム60が下記のように所定の部品に安着された後に、移送部110から分離された保護フィルム60上のフィルム感知標識810に対してリアルタイムで撮像が行われる。
【0168】
投入アームカメラ141または排出アームカメラ142で撮像される撮像イメージは、制御部721に伝達され、制御部721は撮像部から伝達された撮像イメージを分析し、フィルム感知標識810または公差感知標識820のイメージ変化値を導出することにより、複数のモジュールに設けられる複数の部品のうち、いずれか1つの部品の3次元位置変化値を導出することができる。
【0169】
上記のような撮像イメージは、フィルム感知標識810のイメージであるフィルム感知標識イメージ、および公差感知標識820のイメージである公差感知標識イメージを含み得る。
【0170】
制御部721は、公差感知標識820の3次元位置変化値に応じて保護フィルム60の移送が制御されるように移送部に制御信号を伝達することができる。そして、制御部は、フィルム感知標識810の3次元位置変化値に応じて保護フィルム60の移送が制御されるように移送部に制御信号を伝達することができる。そして、移送部100は、制御信号に応じて保護フィルム60の移動または位置を補正することができる。
【0171】
制御部721で公差感知標識820のイメージ変化値を導出することにより、保護フィルム60の3次元数値変化値または複数のモジュールそれぞれの3次元数値変化値を導出することができる。
【0172】
図7の(a)は、フォーミング装置50の撮像部から獲得された撮像イメージを示し、
図7の(b)は撮像イメージにおいて線分検出に関する事項を示すイメージであり、
図7の(c)はすべてのクアッド(quad)感知に関する事項を示すイメージであり、
図7の(d)は有効なコード体系を有するクアッドがイメージから抽出される事項を示すイメージである。
【0173】
図7の(a)に示すように、撮像部が公差感知標識820を撮像して撮像イメージを生成し、このような撮像イメージであるフィルム感知標識イメージまたは公差感知標識イメージが制御部721に伝達され得る。そして、
図7の(b)に示すように、制御部721では、類似のピクセルグラジエント(gradients)のクラスタ(clusters)で最小二乗法(LSM:Least Square Method)を用いてフィルム感知標識イメージまたは公差感知標識イメージから線分を検出することができる。
【0174】
次に、制御部721では、
図7の(c)に示すように、グラジエント方向に応じて可能な全てのクアッドをイメージから感知することができ、その後、
図7の(d)に示すように、有効なコード体系を有するクアッドをイ撮像イメージから抽出することができる。そして、制御部721は、ホモグラフ(homograph)および固有推定(intrinsic estimation)を用いて、カメラフレームにあるフィルム感知標識810または公差感知標識820のポーズを獲得し、最外角四角形のそれぞれの頂点の座標変化を測定し、3次元の傾きまたは位置移動を測定することにより、フィルム感知標識810または公差感知標識820のイメージ変化値を導出することができる。
【0175】
そして、フィルム感知標識810または公差感知標識820の3次元傾きまたは位置移動を分析し、フィルム感知標識810またはそれぞれのモジュール内公差感知標識820が形成された部品の3次元位置変化値を導出することができる。
【0176】
フォーミング装置50の作動中には、複数個のモジュールのうち、いずれか1つのモジュールや該当モジュールに形成された部品において引張、圧縮、曲げ、剪断、ねじり(トーション)などの変化、並びに駆動時の振動累積などによる締結部位の離隔に対し各部品の部位別X、Y、Z軸の変化値が生成され、このような場合、公差感知標識820では、3次元傾きや位置移動が発生することができる。
【0177】
なお、フォーミング装置50の作動中には、保護フィルム60が、上述した投入フィルム移送体210、整列(アラインメント)パッド310、金型410または排出フィルム移送体530などのような所定の部品に安着するとき、予め定められた姿勢(ポーズ)とは異なるように安着されてもよいし、このような場合、フィルム感知標識810では3次元傾きや位置移動が発生することができる。
【0178】
制御部721では、所定のプログラムを用いてフィルム感知標識810または公差感知標識820の3次元傾きまたは位置移動を分析することにより、フィルム感知標識810または公差感知標識820の各部位に対する3次元座標変化値を導出し、これを用いて部品の3次元位置変化値を導出することができる。
【0179】
上記したプログラムでは、フィルム感知標識810または公差感知標識820の三次元傾きまたは位置移動によるフィルム感知標識810または公差感知標識820の各部位に対する3次元座標の変化値のシミュレーションを遂行し、それぞれの場合に対するデータを保存することができる。
【0180】
そして、制御部は、保存されたデータと、公差感知標識イメージの分析による公差感知標識820の3次元傾きまたは位置移動に関するデータとを比較して、公差感知標識820の各部位に対する3次元座標変化値を導き出すことができる。
【0181】
なお、制御部は、保存されたデータと、フィルム感知標識イメージの分析によるフィルム感知標識810の3次元傾きまたは位置移動に関するデータとを比較して、フィルム感知標識810の各部位に対する3次元座標変化値を導き出すことができる。
【0182】
上述したように、公差感知標識820の3次元位置変化値に応じて、制御部721は、保護フィルム60の移送が制御されるように移送部100に制御信号を伝達することができる。そして、移送部100は、前記複数のモジュールのうち、いずれか1つのモジュール内の所定の部品に保護フィルム60を位置させる場合、保護フィルム60の運動偏差を調整しながら保護フィルム60を移動させることができる。
【0183】
具体的には、フォーミングモジュールの金型上に保護フィルム60を位置させる場合、制御部721は、金型または金型に隣接する部品に形成される公差感知標識820の撮像イメージを分析して金型の3次元位置変化値を導出することができ、それを用いて金型の位置に対する補正値の情報を含む制御信号を移送部100に伝達することができる。
【0184】
このような事項は、移送部100が保護フィルム60を移動させたり、移送部100により保護フィルム60が金型410以外の部品である投入フィルム移送体210、整列(アラインメント)パッドまたは310排出フィルム移送体530などのような所定の部品に安着したりするときにも同様に適用される。
【0185】
移送部100は、上記のような制御信号を伝達された後、制御信号の伝達を受ける前の保護フィルム60の移送経路および安着位置を補正した後、保護フィルム60に対する移送を行い、保護フィルム60の運動偏差が調整され、これによって保護フィルム60の成形に対する誤差が減少する可能性がある。
【0186】
そして、上記のように、フィルム感知標識810の3次元位置変化値に応じて、制御部721は、保護フィルム60の3次元位置、すなわち、保護フィルム60の姿勢が補正制御されるように移送部100に制御信号を伝達することができる。このような場合、移送部100の駆動により投入ピックアップ機114が保護フィルム60を真空吸着して移動させたり、内側整列(アラインメント)バー111と外側整列(アラインメント)バー112の作動により保護フィルム60の姿勢が補正されたりする。
【0187】
上記のような撮像イメージに対する分析と、これを用いた移送部100の駆動制御は、リアルタイムで持続的に行われることにより、上記した本発明の装置におけるそれぞれのモジュールで作動が行われる途中でもリアルタイムで持続的に行われる。
【0188】
上述した本発明の説明は例としてのものであり、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須的特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変更が可能であることを理解することができるだろう。 したがって、以上で記述した実施形態は、すべての点で例としてのものであり、限定的なものではないと理解すべきである。 例えば、単一のもので説明されている各構成要素は、複数個のもので分離して実施されることもあり、同様に複数個のもので分離して説明されている構成要素も単一のものて実施され得る。
【0189】
本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0190】
10:反物加工装置
20:ラミネート装置
30:形状加工装置
40:標識形成装置
50:フォーミング装置
60:保護フィルム
61:中間液晶保護フィルム
62:ハードコーティング面保護フィルム
63:粘着面保護フィルム
100:移送部
110:投入アーム部
111:内側整列(アラインメント)バー
112:外側整列(アラインメント)バー
113:間隔調整器
114:投入ピックアップ機
115:内側投入アーム
116:外側投入アーム
117:投入変位センサ
120:排出アーム部
121:排出ピックアップ機
122:内側排出アーム
123:外側排出アーム
124:排出変位センサ
130:アーム駆動機
131:投入モーター
131a:投入移送作動体
131b:投入移送ブレーキ
132:排出モーター
132a:排出移送作動体
132b:排出移送ブレーキ
133:アーム駆動支持部
134:アーム駆動回転モーター
141:投入アームカメラ
142:排出アームカメラ
200:投入モジュール
210:投入フィルム移送体
220:投入カートリッジ
221:投入収容空間
222:投入駆動機空間
223:投入カートリッジ分離壁体
224:投入カートリッジ分離壁体ホール
230:投入フィルム移送支持体
240:投入駆動機
250:投入パッド
260:投入伝達部
261:フィルムフィーダー
261a:加圧フィーダー体
261b:フィーダー駆動体
261c:フィーダー駆動ホール
261d:回転ホール
262:フィーダー駆動機
262a:フィーダー回転体
262b:フィーダー突起
262c:フィーダー回転モーター
271:スライド支持体
272:フィルムフィーダー支持体
272a:フィルムフィーダー支持ピン
281:投入イオナイザ
282:投入パッド圧力センサ
283:投入真空ポンプ
290:投入ハウジング
300:整列(アラインメント)モジュール
310:整列(アラインメント)パッド
311:レーザー貫通ホール
320:アラインメント駆動機
331:投光部
332:受光部
333:受光部支持台
341:整列(アラインメント)パッド圧力センサ
342:整列(アラインメント)真空ポンプ
350:整列ハウジング
400:フォーミングモジュール
410:金型
420:プレスヘッド
430:体積可変体
441:金型支持部
441a:金型支持部ホール
442:金型移送モーター
443:金型移送ガイド部
443a:第1ガイド移動体
443b:第2ガイド移動体
443c:第1ガイドバー
443d:第2ガイドバー
443e:ガイド本体
451:バルブ
452:フォーミングポンプ
453:気体(ガス)圧力センサ
460:フォーミングハウジング
500:排出モジュール
510:排出カートリッジ
511:排出収容空間
512: 排出駆動機空間
513: 排出カートリッジ分離壁体
514:排出カートリッジ分離壁体ホール
520:排出フィルム移送支持体
530:排出フィルム移送体
540:排出駆動機
550:排出イオナイザー
560:排出ハウジング
610:上部板
620:下部板
630:フレーム支持部
631:主(メイン)支持体
632:補助支持体
710:上部モジュール
711:電源部
712:上部モジュール上板
713:上部モジュール支持体
720:下部モジュール
721:制御部
722:下部モジュール下板
723:下部モジュール支持体
730:ドッキングコネクタ
740:ケース
741:投入ドア
742:整列(アラインメント)ドア
743:排出ドア
744:フォーミングドア
810:フィルム感知標識
820:公差感知標識
830:マッチングイメージ
910:電子機器
911:ディスプレイ
920:NFCタグ
【要約】 (修正有)
【課題】保護フィルムにエイプリルタグなどの感知標識を形成することにより、保護フィルムに対する成形を行うときに位置公差が調整されるようにする、3D保護フィルムの製造システムおよび保護フィルムの付着方法を提供する。
【解決手段】3D保護フィルムの製造システムは、電子機器の液晶表面を保護する保護フィルムに含まれる中間液晶保護フィルムの反物である中間反物、中間液晶保護フィルムの上部に形成されるハードコーティング面保護フィルムの反物である上部反物と中間液晶保護フィルムの下部に形成される粘着面保護フィルムの反物のそれぞれを加工する反物加工装置と、中間反物を含めて貼り合わせるラミネート装置と、貼り付け反物を加工して保護フィルムを形成させる形状加工装置と、保護フィルムに所定の形状で形成されるフィルム感知標識を形成させる標識形成装置と、保護フィルムに対して成形を行うフォーミング装置と、を備える。
【選択図】なし