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特許7300252空気調和装置及び空調調和装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-21
(45)【発行日】2023-06-29
(54)【発明の名称】空気調和装置及び空調調和装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/86 20180101AFI20230622BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20230622BHJP
   F24F 130/40 20180101ALN20230622BHJP
【FI】
F24F11/86
F25B1/00 361A
F24F130:40
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018177435
(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公開番号】P2020046160
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】知念 武士
【審査官】嶋田 研司
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-082768(JP,A)
【文献】特開平02-226023(JP,A)
【文献】特開2018-115830(JP,A)
【文献】特開2015-175793(JP,A)
【文献】特開2017-190880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/86
F25B 1/00
F25B 41/40
F24F 130/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転することによって冷媒を圧縮する圧縮機と、
音を取得する音センサと、
前記音センサが取得した前記圧縮機の回転の周波数である圧縮機周波数のn倍の周波数(nは1以上の整数)の音が所定の条件を満たす場合に、前記圧縮機の回転の周波数を下げる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記音センサが取得した音の周波数スペクトルを取得し、
前記制御部は、前記圧縮機の回転の周波数である圧縮機周波数のn倍の周波数を第n次高調波周波数(nは1以上の整数)とし、前記第n次高調波周波数を含む第1の周波数範囲を第1周波数範囲とし、前記第n次高調波周波数を含む周波数範囲であって前記第1周波数範囲より広い所定の周波数範囲を第2周波数範囲とし、
前記第1周波数範囲における前記周波数スペクトルの周波数成分が前記第1周波数範囲を除く前記第2周波数範囲における前記周波数成分よりも所定の値だけ大きい場合に、前記圧縮機の回転周波数を下げると共に、
前記制御部は、前記圧縮機の回転に起因する音であって、前記圧縮機の回転に起因しない音よりも大きい音の周波数を基準外周波数として記憶する記憶装置を備え、
前記制御部は、前記基準外周波数のスペクトルに基づく基準外周波数における音量が所定の値以上に小さいか否かを判定し、前記音量が前記所定の値以上に小さくない場合、前記圧縮機の上限の回転数を上げ、前記音量が前記所定の値以上に小さい場合、前記圧縮機の上限の回転数を変更しない、
空気調和装置。
【請求項2】
回転することによって冷媒を圧縮する圧縮機と、
音を取得する音センサと、
前記音センサが取得した前記圧縮機の回転の周波数である圧縮機周波数のn倍の周波数(nは1以上の整数)の音が所定の条件を満たす場合に、前記圧縮機の回転の周波数を下げる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記音センサが取得した音の周波数スペクトルを取得し、
前記制御部は、前記圧縮機の回転の周波数である圧縮機周波数のn倍の周波数を第n次高調波周波数(nは1以上の整数)とし、前記第n次高調波周波数を含む第1の周波数範囲を第1周波数範囲とし、前記第n次高調波周波数を含む周波数範囲であって前記第1周波数範囲より広い所定の周波数範囲を第2周波数範囲とし、
前記第1周波数範囲における前記周波数スペクトルの周波数成分の積分値と前記第2周波数範囲における前記周波数スペクトルの周波数成分の積分値との比が所定の値よりも大きい場合に、前記圧縮機の回転の周波数を下げると共に、
前記制御部は、前記圧縮機の回転に起因する音であって、前記圧縮機の回転に起因しない音よりも大きい音の周波数を基準外周波数として記憶する記憶装置を備え、
前記制御部は、前記基準外周波数のスペクトルに基づく基準外周波数における音量が所定の値以上に小さいか否かを判定し、前記音量が前記所定の値以上に小さくない場合、前記圧縮機の上限の回転数を上げ、前記音量が前記所定の値以上に小さい場合、前記圧縮機の上限の回転数を変更しない、
空気調和装置。
【請求項3】
前記制御部が前記圧縮機の回転の周波数を下げた後に前記音センサが取得した音が、前記音が大きいことを示す第2の条件を満たす場合、前記制御部は、前記圧縮機の回転の周波数を上げる、
請求項1又は2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記圧縮機の回転の周波数を低下させてから所定の時間が経過したときに、前記圧縮機の回転の周波数を上げる、
請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和装置。
【請求項5】
回転することによって冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機の回転に起因する音を取得する音センサが取得した前記音が大きいことを示す第1の条件を満たす場合に、前記圧縮機の回転の周波数を下げる制御部と、を備える空気調和装置が行う空気調和装置の制御方法であって、
回転することによって冷媒を圧縮する圧縮ステップと、
前記圧縮機の回転に起因する音であって、前記圧縮機の回転に起因しない音よりも大きい音の周波数を基準外周波数として記憶する記憶ステップと、
前記制御部が、前記基準外周波数のスペクトルに基づく基準外周波数における音量が所定の値以上に小さいか否かを判定し、前記音量が前記所定の値以上に小さくない場合、前記圧縮機の上限の回転数を上げ、前記音量が前記所定の値以上に小さい場合、前記圧縮機の上限の回転数を変更しない、制御ステップと、
を有する空気調和装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和装置及び空気調和装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和装置(空調機)の騒音が問題となる場合がある。このような問題を解決するため、周囲の音量を取得し、音量が所定の音量を超えた場合に圧縮機の回転数を下げる空調機がある。しかしながら、このような空調機は空調機以外に起因する音量が大きい場合であっても、自空調機の音量が大きいと判断し、圧縮機の回転数を下げる場合があった。そのため、自空調機の音量が大きくない場合であっても、ユーザにとって快適な空調が維持されなくなる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平3-36448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記事情に鑑み、本発明は、不快な騒音の発生を抑えつつ、快適さを維持することができる空気調和装置及び空気調和装置の制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、回転することによって冷媒を圧縮する圧縮機と、音を取得する音センサと、前記音センサが取得した前記圧縮機の回転の周波数である圧縮機周波数のn倍の周波数(nは1以上の整数)の音が所定の条件を満たす場合に、前記圧縮機の回転の周波数を下げる制御部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の空気調和装置100の構成の具体例を示す図。
図2】実施形態における制御部20の機能構成の具体例を示す図。
図3】実施形態における周波数スペクトルの具体例を示す図。
図4】実施形態における空気調和装置本体2が圧縮機501の回転数を制御する具体的な処理の流れを示すフローチャート。
図5】実施形態における携帯端末1の表示部102に表示される画面の第1の具体例を示す図。
図6】実施形態における携帯端末1の表示部102に表示される画面の第2の具体例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、実施形態の空気調和装置100の構成の具体例を示す図である。
空気調和装置100は、携帯端末1及び空気調和装置本体2を備える。
携帯端末1は、周囲の音を取得し、取得した音を示す音情報を空気調和装置本体2に送信する。携帯端末1は空気調和装置本体2に音情報以外の各種情報を送信してもよい。例えば、携帯端末1は、空気調和装置本体2の動作の開始の指示(以下「開始指示」という。)を送信してもよいし、空気調和装置本体2の動作の停止の指示(以下「停止指示」という。)を送信してもよい。携帯端末1は音情報を取得可能であって、取得した音情報を空気調和装置本体2に送信可能であって、さらに携帯可能なものであればどのようなものであってもよい。携帯端末1は、例えば、スマートフォンやスマートスピーカー等のスマートデバイスであってもよいし、マイクロフォンを内蔵したリモコンであってもよい。リモコンは、空気調和装置本体2を操作するリモコンである。
【0008】
空気調和装置本体2は、部屋の空気の温度を調整する。具体的には、空気調和装置本体2は、部屋の空気を取り込み、取り込んだ空気を所定の温度にして部屋に供給することで部屋の温度を調整する。
空気調和装置本体2は、携帯端末1が取得した音情報を受信し、受信した音情報に基づいて自装置の動作を制御する。具体的には、空気調和装置本体2は、自装置の動作によって発生する音の音量が所定の条件を満たすように自装置の動作を制御する。
【0009】
空気調和装置本体2は、静音運転モード及び通常運転モードの二つの動作モードを有する。静音運転モードは、自装置の動作によって発生する音の音量が所定の条件を満たすように音情報に基づいて自装置の動作を制御する動作モードである。通常運転モードは、静音運転モード以外の動作モードである。通常運転モード及び静音運転モードは、暖房運転時と冷房運転時のそれぞれで選択可能である。
【0010】
携帯端末1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行する。携帯端末1は、プログラムの実行によって入力部101、表示部102、音センサ103及び通信部104及び端末制御部105を備える装置として機能する。
【0011】
入力部101は、キーボードやタッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部101は、キーボードやマウスやタッチパネル等の入力装置を自装置に接続するインタフェースとして構成されてもよい。入力部101は、ユーザによる開始指示の入力を受け付ける。また、入力部101は、ユーザによる停止指示を受け付ける。入力部101は、ユーザによる静音運転モード指示の入力を受け付ける。静音動作モード指示は、空気調和装置本体2を静音運転モードで動作させることを示す。入力部101は、ユーザによる通常運転モード指示の入力を受け付ける。通常運転モード指示は、空気調和装置本体2を通常運転モードで動作させることを示す。
【0012】
表示部102は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。表示部102は、これらの表示装置を自装置に接続するインタフェースとして構成されてもよい。
【0013】
説明の簡単のため、以下、入力部101及び表示部102は一体として構成されたタッチパネルであると仮定する。
【0014】
音センサ103は、音センサ103に入射する音波を取得し、取得した音波を示す音情報を出力する。なお、音を取得するとは、音波を取得することを意味する。なお、音センサ103は、人が検知可能な周波数帯域の音の音波を取得可能であればどのようセンサであってもよい。
【0015】
通信部104は、携帯端末1を空気調和装置本体2に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部104は、通信インタフェースを介して空気調和装置本体2と通信する。通信部104は、音センサ103が出力した音情報を取得し、空気調和装置本体2に送信する。また、通信部104は、入力部101に入力された開始指示、停止指示、静音運転モード指示及び通常運転モード指示を空気調和装置本体2に送信する。
【0016】
端末制御部105は、携帯端末1が備えるCPU、メモリ及び補助記憶装置を備える。端末制御部105は、携帯端末1の動作を制御する。
【0017】
空気調和装置本体2は、バスで接続されたCPU21やメモリ22や補助記憶装置23などを備え、プログラムを実行する。空気調和装置本体2は、プログラムの実行によって通信部30、入力部40、冷凍回路50及びインバータ回路60を備える装置として機能する。
【0018】
CPU21は、メモリ22及び補助記憶装置23に記憶されたプログラムを実行することによって制御部20として機能する。制御部20は、空気調和装置本体2の各機能部の動作を制御する。
補助記憶装置23は、空気調和装置本体2の制御に関する各種情報を記憶する。
【0019】
通信部30は、空気調和装置本体2を携帯端末1に接続するための通信インタフェースを含んで構成される。通信部30は、通信インタフェースを介して携帯端末1と通信する。空気調和装置本体2は、通信部30を介して、携帯端末1が送信する音情報を取得する。また、空気調和装置本体2は、通信部30を介して、携帯端末1が送信する開始指示、停止指示、静音運転モード指示及び通常運転モード指示を取得する。
【0020】
入力部40は、開始指示、停止指示、静音運転モード指示及び通常運転モード指示を受け付ける。
【0021】
冷凍回路50は、冷媒を循環させる。冷凍回路50は、循環する冷媒を圧縮又は膨張させることで冷媒の温度を調整する。冷凍回路50は、部屋の空気を取り込み、取り込んだ空気と冷媒を熱交換させ、熱交換後の空気を部屋に送る。
冷凍回路50は、圧縮機501、四方弁502、主室内熱交換器505、補助室内熱交換器506、電動膨張弁507、室外熱交換器509及び冷媒配管511を備える。主室内熱交換器505、補助室内熱交換器506に対応して室内ファン503室内ファンモータ504が設けられ、室外熱交換器509に対応して室外ファン508が設けられる。また、室外熱交換器509には室外熱交換温度センサ510が設けられる。
【0022】
圧縮機501は、DCインバータによって駆動されるDCモータを内蔵し、前記DCモータにより圧縮機構の回転軸が駆動されることにより、冷媒を圧縮する。DCモータは、負荷トルクによりロータの回転速度が影響することはなく、DCインバータが生成した電源の駆動周波数によって、ロータの回転速度がほぼ定まる。なお、以下の説明では、圧縮機501の回転速度を、1秒間当たりに前記回転軸が回転する回数で表し、これを圧縮機周波数と呼称する。
【0023】
暖房運転時、空気調和装置本体2は、圧縮機501、四方弁502、主室内熱交換器505、補助室内熱交換器506、電動膨張弁507、室外熱交換器509の順に冷媒配管511を通じて冷媒を流す。圧縮機501で圧縮されて高温高圧になった冷媒は、主室内熱交換器505と補助室内熱交換器506で室内空気と熱交換されて凝縮するとともに、室内空気は暖められ、室内を暖房する。凝縮された冷媒は電動膨張弁507で減圧されて室外熱交換器509に流入し、室外空気と熱交換されて蒸発する。室外熱交換器509で蒸発した冷媒は、四方弁502を介して圧縮機501に戻る。
冷房運転時、空気調和装置本体2は、圧縮機501、四方弁502、室外熱交換器509、電動膨張弁507、補助室内熱交換器506、主室内熱交換器505、の順に冷媒配管511を通じて冷媒を流す。圧縮機501で圧縮されて高温高圧になった冷媒は、室外熱交換器509で室外空気と熱交換されて凝縮する。凝縮された冷媒は電動膨張弁507で減圧されて補助室内熱交換器506、主室内熱交換器505に流入し、室内空気と熱交換されて蒸発し、室内空気は冷やされ、室内を冷房する。蒸発した冷媒は、四方弁502を介して圧縮機501に戻る。
暖房運転時と冷房運転時の冷媒が流れる方向は、四方弁502よって切り替えられる。
【0024】
室内ファン503、室内ファンモータ504、主室内熱交換器505及び補助室内熱交換器506は、部屋の中に設置され室内機512を構成する。
圧縮機501、四方弁502、電動膨張弁507、室外ファン508、室外熱交換器509、室外熱交換温度センサ510及び冷媒配管511は部屋の外に設置され連動して室外機513を構成する。
【0025】
インバータ回路60は、制御部20の制御によって動作し、圧縮機501の回転数を制御する。
【0026】
ここで、補助記憶装置23が記憶する各種情報について説明する。
補助記憶装置23は、動作モード情報、圧縮機上限周波数、圧縮機上限周波数初期値、基準外周波数情報、制限済み情報及び除外周波数情報を記憶する。
【0027】
動作モード情報は、動作モードが静音運転モードであるか通常運転モードであるかを示す。具体的には、動作モード情報は、静音運転モードを示す値と通常運転モードを示す値とのいずれかの値によって動作モードが静音運転モードであるか通常運転モードであるかを示す。通信部30又は入力部40に静音運転モード指示が入力されると、静音運転モードを示す値が動作モード情報として制御部20によって記録される。通信部30又は入力部40に静音運転モード指示が入力されるまでは、動作モード情報を表す値は、通常運転モードを示す値である。通信部30又は入力部40に通常運転モード指示が入力されると、通常運転モードを示す値が動作モード情報として制御部20によって記録される。
【0028】
圧縮機上限周波数は、圧縮機周波数の上限値である。圧縮機上限周波数は、音情報に基づき制御部20によって値が更新される。圧縮機上限周波数初期値は、圧縮機上限周波数の初期値である。
空気調和装置本体2の室外機513の騒音を周波数分析した際、スペクトル上に鋭いピークを生ずる騒音成分(離散周波数音)が生じる。この騒音成分によるピークが、ピーク近辺のそれ以外の周波数成分に対し、ある程度以上に大きい場合(顕著な場合)に、不快で耳障りな騒音として感じられる。一方、騒音値がある程度大きくても、鋭いピークを生ずる騒音成分が小さければ、聴感上の不快感はそれほど大きくない。
空気調和装置本体2の室外機513の騒音に含まれる鋭いピークを生ずる騒音成分の主要なものは、圧縮機501の回転に起因するもので、圧縮機周波数のn倍(nは1以上の整数)の周波数の音である。
以下、鋭いピークを生ずる騒音成分が顕著な場合(以下「基準外周波数条件」という。)について説明する。
【0029】
基準外周波数情報は、音量に関する基準外周波数条件を満たす周波数(以下「基準外周波数」という。)と、基準外周波数における音情報が示す音量(以下「基準外音量」という。)とを示す情報である。
【0030】
基準外周波数条件は、圧縮機501の回転に起因する音の音量が圧縮機501の回転以外に起因する音の音量よりも大きいことを示す条件であればどのような条件であってもよい。
【0031】
以下、より具体的な基準外周波数条件を説明する。以下、より具体的な基準外周波数条件の説明の簡単のため、いくつか定義をする。以下、周波数軸上のピークの位置をピーク周波数という。以下、ピーク周波数を含む周波数軸上の所定の範囲を第1周波数範囲という。以下、ピーク周波数を含み、第1周波数範囲よりも広い所定の周波数範囲を第2周波数範囲という。
【0032】
基準外周波数条件は、例えば、第1周波数範囲における周波数スペクトルの周波数成分が、第1周波数範囲を除く第2周波数範囲における周波数スペクトルの周波数成分よりも所定の値だけ大きいという条件であってもよい。
【0033】
基準外周波数条件は、例えば、周波数スペクトルが示す周波数成分の第1周波数範囲における周波数成分の積分値と、周波数スペクトルが示す周波数成分の第2周波数範囲における積分値との比が所定の値よりも大きいという条件であってもよい。
【0034】
以下、基準外周波数条件が満たされるか否かの判定に用いられる値を基準外周波数条件基準値という。基準外周波数条件が満たされるか否かの判定においては、圧縮機501の回転に起因する音の音量の圧縮機501の回転以外に起因する音の音量に対する大きさが基準外周波数条件基準値よりも大きい場合に、基準外周波数条件が満たされると判定される。
【0035】
基準外周波数主条件は、例えば、JIS X7779(2012)付属書D「(参考)顕著な離散周波数音の特定及び評価」に規定されたTNR(Tone-to-Noise Ratio method)やPR(Prominence Ratio method)において顕著と判定される周波数に対する条件であってもよい。
【0036】
TNRについて説明する。
TNRにおいて、第2周波数範囲は、以下の式(1)で表される。
【0037】
【数1】
【0038】
式(1)において、Δfは、臨界帯域であり第2周波数範囲を表す。fは、ピーク周波数を表す。
TNRにおいて、基準外周波数条件基準値(閾値)は、基準外周波数が1000Hz以上の場合8.0dB、1000Hz未満の場合は8.0dBよりさらに大きい値である。TNRにおいて、圧縮機501の回転に起因する基準外音量値は、周波数スペクトルの周波数成分の第1周波数範囲における積分値である。TNRにおいて、基準外周波数条件基準値と比較される値であって、圧縮機501の回転起因する鋭いピークを生ずる騒音成分の目立ち度を示す値ΔLは、以下の式(2)で表される。
【0039】
【数2】
【0040】
式(2)において、Xは、周波数スペクトルの周波数成分の第1周波数範囲における積分値である。式(2)において、Xは、周波数スペクトルの周波数成分の第2周波数範囲における積分値である。
【0041】
TNRにおいては、Lが基準外周波数条件基準値である基準外周波数が1000Hz以上の場合8.0dB、1000Hz未満の場合は8.0dBよりさらに大きい値大きい周波数fが顕著であると判定される。
【0042】
PRについては、説明を省略する。
【0043】
なお、ピークは、どのようなピーク検出方法によって検出されたピークであってもよい。
【0044】
なお、各周波数における音情報が示す音量は、基準外周波数主条件に応じた物理量であって、音量を示す物理量であればどのような物理量であってもよい。各周波数における音量を示す物理量は、例えば、各周波数を中心とした所定の周波数範囲における音の周波数成分の積分値であってもよい。
【0045】
制限済み情報は、圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更された値であるか否かを示す。具体的には、制限済み情報は、変更値又は非変更値によって圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更された値であるか否かを示す。変更値は、圧縮機上限周波数の現在値は圧縮機上限周波数初期値から変更された値であることを示す値である。非変更値は、圧縮機上限周波数の現在値は圧縮機上限周波数初期値であることを示す値である。
【0046】
除外周波数情報は、基準外周波数のうち、圧縮機周波数が所定の周波数だけ低下した場合の音量の変化が所定の値に満たない周波数(以下「除外周波数」という。)を示す。所定の値は、どのような値であってもよく例えば3dBであってもよい。
【0047】
図2は、実施形態における制御部20の機能構成の具体例を示す図である。
制御部20は、入力取得部201、動作モード判定部202、周波数スペクトル取得部203、第1判定部204、記録部205、圧縮機周波数制御部206、第2判定部207、制限有無判定部208及び経過時間判定部209を備える。
【0048】
入力取得部201は、通信部30又は入力部40に入力された情報を取得する。入力取得部201は、通信部30が受信した音情報、通常運転モード指示及び静音運転モード指示を取得する。入力取得部201は、入力部40に入力された通常運転モード指示及び静音運転モード指示を取得する。
【0049】
動作モード判定部202は、動作モード情報を参照し、動作モードが静音運転モードか通常運転モードかを判定する。周波数スペクトル取得部203は、音情報に基づいて音情報が示す音の周波数スペクトルを取得する。周波数スペクトル取得部203はどのように周波数スペクトルを取得してもよい。周波数スペクトル取得部203は、音情報が音の周波数成分の時間変化を示す情報である場合には、例えば、フーリエ変換によって周波数スペクトルを取得してもよい。例えば音情報が周波数スペクトルを示す場合には、周波数スペクトル取得部203が取得する周波数スペクトルは音情報そのものであってもよい。
【0050】
第1判定部204は、周波数スペクトルに基づき、圧縮機周波数のn倍(nは1以上の整数)の周波数のうち、除外周波数以外に基準外周波数条件を満たす周波数があるか否かを判定する。圧縮機周波数上限値のn倍の周波数とは、圧縮機501が発生する音の第n次高調波の周波数である。
【0051】
記録部205は、基準外周波数、基準外音量及び除外周波数を補助記憶装置23に記録する。記録部205は、補助記憶装置23に記憶された制限済み情報を表す値を更新する。
圧縮機周波数制御部206は、圧縮機上限周波数を変更する。圧縮機周波数制御部206は、圧縮機501を制御し、圧縮機周波数を制御する。
【0052】
第2判定部207は、周波数スペクトルに基づいて、除外周波数があるか否かを判定する。
制限有無判定部208は、制限済み情報を参照し、圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更されたか否かを判定する。
経過時間判定部209は、制限済み情報が更新されてから所定のタイミングまでの経過時間が所定の時間以上であるか否かを判定する。
【0053】
図3は、実施形態における周波数スペクトルの具体例を示す図である。
図3は、音情報が示す音の周波数スペクトルを示す。図3は、ピークA1、ピークA2、ピークA3及びピークA4を示す。図3においてピークA1ないしピークA4は、圧縮機501の回転によって生じる音波の周波数スペクトルのピークである。図3は、ピークA1の第1周波数範囲と第2周波数範囲とを示す。第1周波数範囲における周波数成分の積分値と、第2周波数範囲における周波数成分の積分値の平均値との差は、図形Bの面積に略同一である。基準外周波数は、例えば、図形Bの面積が所定の値以上であるピークのピーク周波数である。
【0054】
図4は、実施形態における空気調和装置本体2が圧縮機501の回転数を制御する具体的な処理の流れを示すフローチャートである。空気調和装置本体2は、開始指示が入力されてから、停止指示が入力されるまで図4のフローチャートが示す処理を繰り返す。開始指示及び停止指示は、空気調和装置本体2にどのように入力されてもよく、例えば、携帯端末1から入力されてもよいし、入力部40を介して入力されてもよい。
【0055】
動作モード判定部202は、静音運転モードか通常運転モードかを判定する(ステップS101)。動作モードが通常運転モードである場合(ステップS101:NO)、空気調和装置本体2は制御部20の制御によって、通常運転モードで動作する(ステップS102)。
一方、動作モードが静音運転モードである場合(ステップS101:YES)、空気調和装置本体2は制御部20の制御によって、静音運転モードで動作し、入力取得部201は、通信部30を介して音情報を取得する。周波数スペクトル取得部203は、音情報に基づいて、音情報が示す音の周波数スペクトルを取得する(ステップS103)。ステップS103において入力取得部201が取得する音情報は、音センサ103が取得した音情報であればどのような音情報であってもよい。例えば、ステップS103において入力取得部201が取得する音情報は、音センサ103によって5秒間取得された音であってもよい。
【0056】
第1判定部204は、周波数スペクトルに基づき、圧縮機周波数の整数倍の周波数のうち、除外周波数以外に基準外周波数条件を満たす周波数があるか否かを判定する(ステップS104)。ステップS104において基準外周波数がある場合(ステップS104:YES)、記録部205は、基準外周波数及び基準外音量を補助記憶装置23に記録する(ステップS105)。
【0057】
ステップS105の次に、圧縮機周波数制御部206は、圧縮機上限周波数を予め定められた所定の値だけ下げる(ステップS106)。具体的には、圧縮機周波数制御部206は、補助記憶装置23が記憶する圧縮機上限周波数を予め定められた所定の値だけ下げる。また、圧縮機周波数制御部206は、圧縮機周波数が圧縮機上限周波数以下となるように、圧縮機周波数を低くする。この時、記録部205は、制限済み情報を更新し、圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更された値であることを示す情報に更新する。具体的には、記録部205は、制限済み情報を表す値を非変更値から変更値に更新する。なお、圧縮機周波数制御部206が圧縮機上限周波数を下げる所定の値は、どのような値であってもよいが、例えば5Hzであってもよい。
【0058】
ステップS106の次に、入力取得部201が、再び通信部30を介して音情報を取得し、周波数スペクトル取得部203が、取得した音情報が示す音の周波数スペクトルを取得する(ステップS107)。
【0059】
ステップS107の次に、第2判定部207は、ステップS107において取得した周波数スペクトルに基づき、除外周波数があるか否かを判定する。具体的には、第2判定部207は、基準外周波数における基準外音量がステップS106の処理の実行前よりも所定の値以上に小さいか否かを判定する(ステップS108)。より具体的には、第2判定部207は、制御後音量が制御前音量よりも所定の値以上に小さいか否かを判定する。制御前音量は、補助記憶装置23に記憶された基準外周波数に対応する基準外音量である。制御後音量は、ステップS107において取得した周波数スペクトルに基づく基準外周波数における音量である。なお、ステップS108における所定の値は、どのような値であってもよく、例えば、3dBであってもよい。
【0060】
ここで、ステップS108の判定結果が意味するところを説明する。ステップS108の処理において制御後音量が制御前音量よりも所定の値以上に小さくない場合、ステップS104において基準外周波数と判定された周波数の音量は、圧縮機に起因するものではないことを意味する。なぜなら、ステップS106の処理において圧縮機周波数が下げられたため、圧縮機周波数はステップS104において基準外周波数と判定された周波数ではないはずであり、基準外周波数の音量は小さくなるはずだからである。
このような処理によって、圧縮機501の回転に起因しない音によって圧縮機501の回転の周波数が下がるという誤動作を抑制することができる。
【0061】
ステップS108において、基準外周波数における制御後音量が基準外周波数における制御前音量よりも所定の値以上に小さくない場合(ステップS108:NO)、記録部205は、基準外周波数を除外周波数として補助記憶装置23に記録する(ステップS109)。
【0062】
ステップS109の次に、圧縮機周波数制御部206は、補助記憶装置23に記憶された圧縮機上限周波数の値を圧縮機上限周波数初期値に更新する(ステップS110)。また、ステップS110において、圧縮機周波数制御部206は、圧縮機周波数が圧縮機上限周波数初期値になるように、圧縮機周波数を高くする。また、ステップS110において、記録部205は、制限済み情報を表す値が変更値である場合には、制限済み情報を表す値を変更値から非変更値に更新する。
ステップS110の次に、ステップS101の処理に戻る。ステップS110の次にステップS101の処理が実行されるまでの時間は、どのような時間であってもよく、例えば、5分であってもよいし10分であってもよい。
【0063】
ステップS104において基準外周波数がない場合(ステップS104:NO)、制限有無判定部208は、制限済み情報を参照し、圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更されたか否かを判定する(ステップS111)。以下、圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更された場合を、制限済みの場合という。以下、圧縮機上限周波数の現在値が圧縮機上限周波数初期値から変更されていない場合を、制限済みではない場合という。具体的には、制限有無判定部208は制限済み情報を参照し、制限済み情報の値が変更値である場合に、変更された(すなわち制限済みの場合である)と判定する。また、制限有無判定部208は制限済み情報を参照し、制限済み情報の値が非変更値である場合に、変更されていない(すなわち、制限済みではない場合である)と判定する。ステップS111において制限済みではない場合(ステップS111:NO)、ステップS101の処理に戻る。
【0064】
ステップS111において制限済みの場合(ステップS111:YES)、経過時間判定部209は、ステップS106において制限済み情報が更新されてから経過した経過時間が所定の時間以上であるか否かを判定する(ステップS112)。なお、所定の時間はどのような時間であってもよく、例えば、1時間であってもよい。
経過時間が所定の時間以上である場合(ステップS112:YES)、ステップS110の処理が実行される。
経過時間が所定の時間より短い場合(ステップS112:NO)、ステップS101の処理に戻る。
【0065】
このように構成された実施形態の空気調和装置100は、音情報に基づいて圧縮機501の回転の周波数を制限する制御部20を備えるため、不快な騒音の発生低く抑えつつ、快適さを維持することができる空気調和装置及び空気調和方法を提供することを目的することができる。
【0066】
より具体的には、携帯端末1が備える音センサ103によって音情報を取得する場合、携帯端末1がユーザの付近にあれば、ユーザの周囲の音に基づいて空気調和装置本体2が発生する音の音量を抑制することができる。
【0067】
(変形例)
なお、音センサ103は、必ずしも携帯端末1だけが備える必要は無い。音センサ103は、空気調和装置本体2が備えてもよいし、携帯端末1及び空気調和装置本体2以外の装置(不図示)が備えてもよい。音センサ103は、例えば、室外機513の音を取得可能な位置に位置してもよい。
また、音センサ103は、必ずしも、空気調和装置100の中に1つだけでなくてもよく、複数であってもよい。
【0068】
なお、ユーザは、入力部40又は携帯端末1の操作によって、基準外周波数条件基準値を変更可能である。なお、空気調和装置100が複数の音センサ103を備える場合、ユーザは、各入力部40又は携帯端末1の操作によって、音センサ103ごとに静音運転モードと通常運転モードとのいずれかの動作モードによる動作を指示可能である。
また、空気調和装置100が複数の音センサ103を備える場合、ユーザは、各入力部40又は携帯端末1の操作によって、音センサ103ごとに基準外周波数条件基準値を指示可能である。このような場合、ユーザは利用環境に応じて、圧縮機501が発生する音と、快適性とを両立することができる。
【0069】
図5は、実施形態における携帯端末1の表示部102に表示される画面の第1の具体例を示す図である。
図5は、表示部102に表示される画面1SCを示す。画面1SCは、画像101P、画像102P及び画像103Pを表示する。画像101Pは、空気調和装置本体2の動作モードが通常運転モードであるか、静音運転モードであるかを示す。図5において、画像101Pは、動作モードが、静音運転モードであることを示す。
画像102Pは、空気調和装置100が複数の音センサ103を備える場合に、いずれの音センサ103が取得した音に基づいて空気調和装置100を制御するかの選択を促す。画像103Pは、基準外周波数条件基準値の大きさを示す。図5において、“音優先”とは、“快適性優先”の場合よりも基準外周波数条件基準値が小さいことを意味する。図5において、“快適性優先”とは、“音優先”の場合よりも基準外周波数条件基準値が大きいことを意味する。基準外周波数条件基準値が小さいとは、圧縮機501の回転数を落とすことが起きやすくなることを意味する。このことは、ユーザの静音に対する快適性が向上することを意味する。
基準外周波数条件基準値が大きいとは、圧縮機501の回転数を落とすことが起きにくくなることを意味する。このことは、ユーザの空気の状態に対する快適性が向上することを意味する。
【0070】
なお、記録部205は、空気調和装置本体2の動作の履歴を補助記憶装置23に記録してもよい。空気調和装置本体2の動作の履歴は、空気調和装置本体2の動作の履歴であればどのような履歴であってもよく、例えば、圧縮機周波数の変化の履歴であってもよい。
また、制御部20は、補助記憶装置23に記録された履歴を、通信部30を介して携帯端末1に送信してもよい。制御部20によって携帯端末1に送信された履歴は、表示部102に表示されてもよい。
【0071】
なお、空気調和装置本体2は、室内の温度を測定可能な温度計を備えてもよい。記録部205は、温度計が測定した温度の履歴を補助記憶装置23に記録してもよい。また、制御部20は、補助記憶装置23に記録された温度の履歴を、通信部30を介して携帯端末1に送信してもよい。制御部20によって携帯端末1に送信された温度の履歴は、表示部102に表示されてもよい。
【0072】
図6は、実施形態における携帯端末1の表示部102に表示される画面の第2の具体例を示す図である。
図6は、表示部102に表示される画面2SCを示す。画面2SCは、室温の履歴を示す。表示部102が室温の履歴を示すことで、ユーザは、空気調和装置本体2を静音モードで動作させる方がよい時間帯を推測することができる。
【0073】
なお、空気調和装置本体2は、家庭用エアコンであってもよいし、業務用エアコンであってもよいし、その他の冷凍サイクル装置であってもよい。
【0074】
なお、通信部30及び入力部40は取得部の一例である。なお、基準外周波数条件は第1の条件の一例である。なお、圧縮機周波数が所定の周波数だけ低下した場合の音量の変化が所定の値に満たないことは、第2の条件の一例である。なお、第n次高調波の周波数は、第n次高調波周波数の一例である。
【0075】
なお、携帯端末1及び空気調和装置本体2の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータ装置に内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0076】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0077】
100…空気調和装置、 1…携帯端末、 2…空気調和装置本体、 101…入力部、 102…表示部、 103…音センサ、 104…通信部、 105…端末制御部、 20…制御部、 21…CPU、 22…メモリ、 23…補助記憶装置、 30…通信部、 40…入力部、 50…冷凍回路、 501…圧縮機、 502…四方弁、 503…室内ファン、 504…室内ファンモータ、 505…主室内熱交換器、 506…補助室内熱交換器、 507…電動膨張弁、 508…室外ファン、 509…室外熱交換器、 510…室外熱交換温度センサ、 511…冷媒配管、 201…入力取得部、 202…動作モード判定部、 203…周波数スペクトル取得部、 204…第1判定部、 205…記録部、 206…圧縮機周波数制御部、 207…第2判定部、 208…制限有無判定部、 209…経過時間判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6