(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-21
(45)【発行日】2023-06-29
(54)【発明の名称】熱処理ドラム
(51)【国際特許分類】
H05B 3/00 20060101AFI20230622BHJP
G03D 13/00 20060101ALI20230622BHJP
G03C 1/498 20060101ALN20230622BHJP
G03F 7/26 20060101ALN20230622BHJP
【FI】
H05B3/00 335
G03D13/00 A
G03C1/498 501
G03F7/26
(21)【出願番号】P 2020534870
(86)(22)【出願日】2018-12-18
(86)【国際出願番号】 US2018066194
(87)【国際公開番号】W WO2019126143
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-12-17
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507224587
【氏名又は名称】ケアストリーム ヘルス インク
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ストラブル ケント アール
(72)【発明者】
【氏名】マーシュ ジョエル シー
(72)【発明者】
【氏名】ペイック ダニエル ジェイ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-315972(JP,A)
【文献】特開平02-079304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 1/00- 3/00
G03D 13/00-13/14
G03C 1/498
G03F 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱画像媒体を処理するための円筒形ドラムであって、前記ドラムが回転軸を有し、
前記回転軸と直交して各々広がっており、前記ドラムの内部コアを閉塞する第1および第2の端板と、
前記回転軸に沿って配置された第1および第2の内部仕切りであって、前記第1の
内部仕切りと前記第1の端板との間にある前記内部コア内の第1の端部区域、前記第2の
内部仕切りと前記第2の端板との間にある前記内部コア内の第2の端部区域、ならびに前記第1の
内部仕切りと前記第2の
内部仕切りとの間にある前記内部コア内の中央区域を画定し、前記内部仕切りの各々が、軸方向において、
各々の前記
内部仕切りから外方に延びた複数のスリーブ部分を有する、第1および第2の内部仕切りと、
前記軸と平行に、1つ以上のスリーブ部分を貫いて延びている第1のランプヒータであって、前記第1の端部区域内に配置された第1のフィラメント、および前記第2の端部区域内に配置された第2のフィラメントを有する第1のランプヒータと、
前記軸と平行に、1つ以上のスリーブ部分を貫いて延びている第2のランプヒータであって、前記中央区域内に配置された中心フィラメントを有する第2のランプヒータと、
を備えることを特徴とするドラム。
【請求項2】
請求項1に記載のドラムを備える、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するための熱処理装置であって、前記画像形成媒体を輸送経路に沿って移動させ、第1の温度における前記画像形成媒体を受け取り、前記画像形成媒体を前記第1の温度よりも高い第2の温度に加熱するように構成されていることを特徴とする熱処理装置
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、画像形成材料を処理するための装置および方法に関し、より詳細には、少なくとも1つのドラム熱処理装置を用いて画像形成材料を熱現像するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光熱写真フィルムおよびそのようなフィルムの熱処理が知られている。例えば、米国特許第9195185号(ストラブル(Struble))および米国特許第7317468号(ストラブル(Struble))を参照されたい。両特許はその全体を本願に援用する。
【0003】
全体を本願に引用して援用する、米国特許出願公開第2006/0289418号(コニシ(Konishi))が参照される。コニシ(Konishi)は、赤外線ランプ、加熱デバイス、および電子デバイスに関する。
【0004】
光熱写真フィルムは、通例、少なくとも一方の側が感光性および感熱性材料のエマルションでコーティングされた、ポリマーなどの、薄いベース材料を含む。フィルムが、レーザイメージャを介するなどして、エマルション中で潜像を形成するための光刺激を受けた後に、例えば、フィルムへの熱の印加を通じて潜像から画像を現像するための熱処理装置が用いられる。通例、熱処理装置は、ベース材料およびエマルションを、エマルションの化学反応が最適な速度で起きる最適な現像温度まで上昇させる。その後、熱処理装置は、潜像から画像を現像するために必要とされる現像所要時間にわたってフィルムを最適な現像温度に維持する。
【0005】
1つの種類の熱処理装置はドラム処理装置である。ドラム処理装置は、通例、ドラムの表面のセグメントの周りに位置付けられた一連のローラを有する回転加熱ドラムを用いる。このようなローラは、時として、「加圧ローラ」と呼ばれ、ドラムに対して付勢される。現像の最中には、熱がドラムから光熱写真フィルムへ効率的かつ均質に伝達されるよう、加圧ローラが写真フィルムをドラムに押し付けて保持した状態で、ドラムの回転により光熱写真フィルムが加圧ローラとドラムとの間で送られる。
【0006】
媒体スループット(すなわち、所与の期間内に処理することができる画像形成媒体の量)を改善するために、熱処理装置は、通例、光熱写真フィルムの温度を現像温度までできるだけ急速に上昇させる。いくつかの種類の熱処理装置はまた、エマルション中の化学反応が正しく進行することを確実にするためにも(例えば、均一な現像および全範囲の光学濃度を確実にするためにも)、温度を現像温度まで急速に上昇させる。フィルムがどれほど急速に現像温度に達するのか、また、光熱写真フィルムの現像所要時間および熱処理装置の所望のスループットをどれだけ短くするかは、ドラムのサイズ(すなわち、直径)に依存する。所与の現像温度および所与の現像所要時間を有する所与の種類の光熱写真フィルムのためのスループットの増大を達成することは、通例、ドラムの直径の増大を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許第9195185号明細書
【文献】米国特許第7317468号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/0289418号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0108300号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
フィルムスループットを犠牲にすることなく光熱写真フィルムの十分な、効率的な、および/または適切な加熱をもたらすための熱処理装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書において説明される特定の実施形態は、フィルムスループットを犠牲にすることなく光熱写真フィルムの十分な、効率的な、および/または適切な加熱をもたらすための熱処理装置の必要性に対処する。関心の対象は、フィルム処理の最中に熱ドラムまたはローラの均一な表面温度を維持することである。
【0010】
これらの態様は単なる説明のための例として与えられているにすぎず、このような目的は本発明の1つ以上の実施形態の例示であり得る。本開示の発明によって固有に達成される他の好ましい目的および利点も、当業者が想到するか、または当業者に明らかになり得る。本発明は添付の請求項によって規定される。
【0011】
本開示の一態様によれば、熱画像媒体を処理するための円筒形ドラムであって、ドラムが回転軸を有し、回転軸と直交して各々広がっており、ドラムの内部コアを閉塞する第1および第2の端板と、回転軸に沿って配置された第1および第2の内部仕切りであって、第1の仕切りと第1の端板との間にある内部コア内の第1の端部区域、第2の仕切りと第2の端板との間にある内部コア内の第2の端部区域、ならびに第1の仕切りと第2の仕切りとの間にある内部コア内の中央区域を画定し、内部仕切りの各々が、軸方向において、仕切りから外方に延びた複数のスリーブ部分を有する、第1および第2の内部仕切りと、軸と平行に、1つ以上のスリーブ部分を貫いて延びている第1のランプヒータであって、第1の端部区域内に配置された第1のフィラメント、および第2の端部区域内に配置された第2のフィラメントを有する第1のランプヒータと、軸と平行に、1つ以上のスリーブ部分を貫いて延びている第2のランプヒータであって、中央区域内に配置された中心フィラメントを有する第2のランプヒータと、を備えることを特徴とするドラムが提供される。
【0012】
本開示の一態様によれば、熱画像媒体を処理するための円筒形ドラムであって、ドラムが回転軸を有し、回転軸と直交して各々広がっており、ドラムの内部コアを閉塞する第1および第2の端板と、各々コア内にあり、回転軸の方向に各々延びた第1、第2、および第3のランプヒータであって、第1のランプヒータがコア内の第1の加熱区域を加熱し、第2のランプヒータがコア内の第2の加熱区域を加熱し、第3のランプヒータがコア内の第3の加熱区域を加熱する、第1、第2、および第3のランプヒータと、コア内の第1の加熱区域と第2の加熱区域との間の境界を規定する少なくとも1つの仕切りであって、仕切りが回転軸と直交して広がっている、少なくとも1つの仕切りと、を備えることを特徴とするドラムが提供される。
【0013】
本発明の上述の、および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面に示されるとおりの、本発明の諸実施形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろう。図面の要素は必ずしも互いに対して原寸に比例しているとはかぎらない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】3つのランプヒータを有する本開示に係るドラムを示す図である。
【
図2A】3つのランプヒータと、3つの加熱区域と、2つの仕切りとを有する本開示に係るドラムを示す図である。
【
図2B】3つのランプヒータと、3つの加熱区域と、2つの仕切りとを有する本開示に係るドラムを示す図である。
【
図3】3つのランプヒータと3つの加熱区域とを有する本開示に係るドラムを示す図である。
【
図5】3つのランプヒータを有する本開示に係るドラムの部分を示す図である。
【
図6】熱シールドの図、構成、および態様を示す図である。
【
図7】熱シールドの図、構成、および態様を示す図である。
【
図8】熱シールドの図、構成、および態様を示す図である。
【
図9】駆動側熱シールドおよび仕切りのランプ原型組立体を示す図である。
【
図10】非駆動側仕切りのランプ原型組立体を示す図である。
【
図11】本開示の少なくとも1つの実施形態に係る例示的な端部区域ランプを示す図である。
【
図12】ドラムの端部区域のエリア内の複数の端部区域ランプの配置を示す図である。
【
図13】ソケット内に装着された端部区域ランプを示す図である。図示のように、反射器がソケットの周りに装着されている。
【
図14】ソケットを使用するダイカスト端板として示される、装着のための1つの構成を示す図である。
【
図15】ドラムの各端板に1つずつの、サーモスタットの装着を示す図である。
【
図16】ベースワイヤ上で支持されたランプを示す図である。
【
図17】ベースワイヤ上で支持されたランプを示す図である。
【
図18】各端部区域内に配置された複数のランプを有する組立体を示す図である。
【
図19】2つのランプが用いられるさらなる構成を示す図である。
【
図20】重なり領域内の仕切りを示す、
図19の構成の部分を示す図である。
【
図21】円錐形スリーブ部分を有する仕切りを示す図である。
【
図22】重なり領域に/その付近に/その内部に配置された2つの仕切りを有する2ランプ構成の側面図を示す。
【
図23】重なり領域に/その付近に/その内部に配置された2つの仕切りを有する別の2ランプ構成の側面図を示す。
【
図24】1つの仕切りに取り付けられた2つの円錐形スリーブ部分の等角図を示す。
【
図26A】2つの円錐形スリーブ部分を各々含む、2つの仕切りを有する例示的な実施形態を示す図である。
【
図26B】2つの円錐形スリーブ部分を各々含む、2つの仕切りを有する例示的な実施形態を示す図である。
【
図29】2つの円錐形スリーブ部分を各々含む、2つの仕切りを有する別の例示的な実施形態を示す図である。
【
図31】2つの円錐形スリーブ部分を各々含む、2つの仕切りを有するさらに別の例示的な実施形態を示す図である。
【
図33】仕切りおよび/またはランプ器具/組立体の様々な構成要素を示す図である。
【
図34】仕切りおよび/またはランプ器具/組立体の様々な構成要素を示す図である。
【
図35】仕切りおよび/またはランプ器具/組立体の様々な構成要素を示す図である。
【
図36】仕切りおよび/またはランプ器具/組立体の様々な構成要素を示す図である。
【
図37】ドラム上で処理されたフィルム/媒体のためのクロスウェブ(crossweb)密度の実験結果を示す図である。
【
図38】ドラム上で処理されたフィルム/媒体のためのクロスウェブ(crossweb)密度の実験結果を示す図である。
【
図39】本開示の一実施形態に係るランプヒータの通電サイクルを制御する熱制御論理プロセッサの機能を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本出願は、ケント・R・ストラブル(Kent R.Struble)、ジョエル・C・マーシュ(Joel C.Marsh)、およびダニエル・J・ペイク(Daniel J.Peick)の名義の、「THERMAL PROCESSING DRUM HAVING MULTIPLE HEAT ZONES」と題する、2017年12月22日に仮出願された米国仮特許出願第62/609,510号に対する優先権を主張する。同出願はその全体を本願に援用する。
【0016】
本出願は、ケント・R・ストラブル(Kent R.Struble)、ジョエル・C・マーシュ(Joel C.Marsh)、およびダニエル・J・ペイク(Daniel J.Peick)の名義の、「THERMAL PROCESSING DRUM HAVING MULTIPLE LAMPS」と題する、2018年3月14日に仮出願された米国仮特許出願第62/643,070号に対する優先権を主張する。同出願はその全体を本願に援用する。
【0017】
以下は、図面を参照した、好ましい諸実施形態の詳細な説明である。図面において、同じ参照符号は、いくつかの図の各々における構造の同じ要素を識別する。
【0018】
本明細書において使用するとき、用語「通電可能(energizable)」は、電力を受電した時に、および、任意選択的に、許可信号を受信した時に、指示された機能を遂行するデバイス、または構成要素のセットに関する。
【0019】
用語「作動可能(actuable)」はその通常の意味を有し、例えば、電気信号に応じてなど、刺激に応じてアクションを実施する能力を有するデバイスまたは構成要素に関する。
【0020】
ブランケットヒータが知られている。ブランケットヒータは、シリコーンゴムおよびエッチングされた金属層の複数の層で構成されている。熱を生成するために、電流が、エッチングされた金属層を通して流される。ブランケットヒータは信頼性が高く、より多くの熱をいくつかのエリア内に印加するように構成することができる。ブランケットヒータは、独自の温度センサおよび加熱要素を各々有する、1つ以上の別個の区域を有し得る。
【0021】
ランプヒータが知られている。ランプからの赤外エネルギーは、熱として完全に吸収されるまでにドラムの内部のあちこちで複数回反射し、熱エネルギーをドラム全体にわたって効果的に拡散させる。
【0022】
技術者らは、熱を内部ドラム表面上に選択的に印加する難しさのゆえに、ランプヒータを複数区域のドラムのために用いることができなかった。ランプからの赤外エネルギーは、熱として完全に吸収されるまでにドラムの内部のあちこちで複数回反射し、熱エネルギーをドラム全体にわたって効果的に拡散させる。
【0023】
いくつかのドラムは、熱を均一に発生することに重点を置いているが、本開示は、ドラムの表面の温度が均一となるドラムを対象とする。これは、均一な吸収をもたらすためにエネルギーを複数回反射すること(例えば、高反射率)によって達成される。ドラム内の反射仕切りがエネルギーを閉じ込め、媒体搬送および印刷の最中におけるドラム表面温度の制御性の増大をもたらすことを助ける。
【0024】
本開示の処理ドラムはドラム内において複数のランプヒータを用いる。各ランプヒータのガラス管は、軸方向に沿って、ドラムの全長にわたることができ、ドラムは加熱区域の配列を有する。各ランプヒータの中に、フィラメントの活性部分が存在する。各ガラス管内の活性フィラメントは、左端、中心、右端、の3つの区域のうちのいずれか1つに対応することができる。この配列において、第1のランプヒータは、活性左側区域を加熱するために役割を果たすことができる。第2のヒータは活性中心区域を有することができる。第3のランプヒータは活性右端区域を提供することができる。
【0025】
フィラメントの活性部分が各加熱区域に物理的に近接していることは、所望の場所におけるエネルギーの送達を助けるが、発生された赤外エネルギーの大部分が、活性フィラメントの位置に対応するドラムのエリア内にとどまることを促進する/確実にするために、反射仕切りがドラム内に追加される。
【0026】
本開示は、複数のランプヒータを備えるドラムを記載する。各ランプヒータはガラス管内に封入されている。各ガラス管はドラム軸の方向に延びており、活性ヒータフィラメントは、加熱されることになる区域内において延びている。ドラム回転軸に対して直交して広がった円形表面を有する、板、概して平坦な板の形態の、反射仕切りまたは内部パネルが、熱エネルギーの大部分をドラムの対応する区域内に包含することを助けるために設けられている。
【0027】
本開示の文脈において、用語「ランプヒータ」、「ヒータランプ」、または単に「ランプ」もしくは「ヒータ」は、別途記載のない限り、互換的に用いることができる。
【0028】
本開示の文脈において、用語「円筒(cylinder)」または「円筒形の(cylindrical)」は、印刷および媒体搬送のための回転可能加熱ドラムの全体形状を記述する。通例、ドラムは、平行平面に沿って広がった円形基部を有し、基部と垂直な中心軸を有する、直円柱のよく知られた形状のものである。ドラム円筒は、代替的に、非円形であることができ、円形でない閉じた形状を有する基部を有する。中心軸はドラムの回転軸と概ね一致する。
【0029】
図1~
図18は第1の構成に関し、ドラム表面が取り外された状態の、ドラム10の内部部分を示す。
【0030】
図1を参照すると、円筒形ドラム10の内部構成要素が示されている。ドラム10の外面は、ヒータ構成要素の可視性を可能にするために取り外されている。本開示のドラム10は複数のランプをヒータとして用い、ヒータランプは、ランプヒータを提供し、ドラム回転軸Aと平行に、ドラム10の実質的に全長に及ぶガラス管14の形態である。ランプ加熱フィラメントがドラム10の表面から離間配置されたこの構成は、ランプ配線をドラム表面に対する放射熱エリアから遠ざけておくことを助ける。熱エネルギーを提供する各ガラス管14内のフィラメントの活性部分は特定の加熱区域に専用のものである。ドラム10は、軸Aと垂直な平面に沿って各々広がった2つの端板12の間の内部コア40を有する。1つ以上の反射仕切り20、および端板12の反射内面が、別個の加熱区域を画定し、放射エネルギーを適切な加熱区域に拘束する板面を提供する。仕切り20は回転軸Aに対して直交して広がっており、ドラム表面(
図1には示されていない)に向かって外方に広がっている。
【0031】
図2Aおよび
図2Bは、
図1のドラムに用いるのに適した機構内の反射仕切り20を示す。本開示の一実施形態によれば、単一のランプ管14は、3つの加熱区域の各々に専用のものであることができ、1つは区域30a用、1つは区域30b用、1つは区域30c用である。各加熱区域30a、30b、30cは温度センサを有することができることがさらに認識される。仕切り20は、例えば、ドラムの全長にわたるねじ棒16によって所定位置に構成または保持され得る(
図1)。
【0032】
図3および
図4を参照すると、3区域ランプヒータのために、3つのセンサ32が用いられる。全ての3つのセンサ32は同じ種類のものであることも、または異なる種類のものであることもできる。センサ32は電気接続のための極性を有してもよく、または有しなくてもよい。1つの構成では、全てのセンサワイヤ34を、ドラム10の内部コア40を通して配線し、端板12を通り抜けさせることができ、ワイヤ34は、
図4において端板12が取り外された状態で示されるように配線している。
【0033】
図5は端板12の反射内面を示す。
図5に示されるように、ランプ管14は、回転軸Aに対して、中心をはずして装着することができる。出願人らは、セラミックバルブ端部は、アルミニウムテープで包むこと、あるいは何らかの他の種類の熱遮断またはヒートシンクデバイスを設けることなどによって、過熱を防止するように加工することができることに留意する。
図6~
図8は、端板12上に形成された熱シールド60の他の図、構成、および態様を提供する。
【0034】
図6は、ワイヤのための切り欠きおよび凹部を有する、ドラムの外部から見た、端板12の一実施形態を示す。センサ32はサーモスタットであることができる。ランプまたは管14は、ランプヒータのためのドラム寸法に適合するようにサイズ設定されている。
【0035】
図7は、ランプ端部のための凹部70、ならびにサーモスタットもしくは他のセンサを装着するためのねじ穴72、および支持ロッド16のためのねじ穴72を有する、端板12の反対側の内面を示す。
【0036】
図8は、支持ロッド16のためのバカ穴および支持ばね80を有する端板12の内面を示す。ランプワイヤは共通帰線のための端子に接続されていてもよい。
【0037】
図9は、駆動側端板12と熱シールド90および仕切り20との組み立てを示す。
図10は非駆動側仕切り20の組み立てを示す。かくして、ランプ組立体が構築され、次に、ドラムコア40内に滑り込ませられる。非駆動熱シールドが取り付けられ、ねじ棒16が固定される。
【0038】
本開示は、3つのランプヒータを有するドラムを示しているが、別の/異なる数の、例えば、2つ、4つ、またはそれを超える、ランプヒータを用いることもできる。
【0039】
上述されたように、出願人らは、処理ドラム10を加熱する/温めるために、ランプを、発生された赤外エネルギーを誘導し、コア40内にむらなく/均一に包含するための支援反射仕切りとともに用いている。異なる種類の加熱ランプを用いることもできる。
図11~
図18に示される諸実施形態は、中心区域の長さにわたる管形ランプヒータ110を用い、また、各端部区域内のハロゲン充填ランプなどの、少なくとも1つの端部ランプヒータ112も用いる。各端部区域内の1つまたは複数のランプヒータ112は、中心区域内のランプヒータ110に追加するものである。ランプヒータ112は、図示のように、フィラメント支持体114、および電力ワイヤ116の機構を有することができる。
【0040】
ランプヒータ110がドラム10の全長にわたる場合には、少なくとも1つのランプヒータ112を各端部区域30内で用いることもできることに留意されたい。好ましい構成では、端部区域30a内のランプヒータ112は、中央区域30b内のランプまたはランプヒータ112よりも小さいものであることができる。一実施形態では、全ての配線は隠蔽され、赤外エネルギーから保護されている。130Vを定格とする端部区域のためのランプヒータ112が好適であることが見いだされている。一実施形態では、出願人らは、各端部区域30a、30c内で直列の3つのランプヒータ112を用いる。この構成では、イメージャが240Vに接続されたときには、各ランプ112は80Vで動作させられる。出願人らは、ランプヒータ112を端部区域ランプとして、低減された電圧で駆動することは、各ランプヒータ112の寿命を延ばすとともに、放射される出力を赤外範囲の方へ移動させることを認識した。
【0041】
ランプが故障せず、および/またはランプのガラスが薄黒くならないことが好ましい。
図11は例示的な端部区域ランプヒータ112を示す。
図12は、ドラムの端部区域30のエリア内の複数の端部区域ランプヒータ112の配置を示す。
図13は、ソケット132内に装着された端部区域ランプヒータ112を示す。図示のように、反射器がソケットの周りに装着されている。
図14は、所定位置にリベットで留めることができるソケット132を使用するダイカスト端板12として示される、装着のための1つの構成を示す。
図15はセンサとしてのサーモスタット150の装着を示す。各端板12において1つのサーモスタット150を装着することができる。
図16~
図17は、ベースワイヤ160上で支持されたランプヒータ112を示す。
【0042】
図18は、各端部区域内に配置された複数のランプ112を有するドラム10の、3区域、240Vの実施形態を示す。単一のランプヒータ110がドラム10の全長にわたっている。
【0043】
図19~
図38は、2つのランプがヒータとして用いられるさらなる構成をより具体的に説明する。
【0044】
出願人らは、ドラム処理装置を熱的媒体搬送および処理のために用いるときには、ドラム10の端部および中央部分は異なる特有の熱的挙動を有し得ることを認めた。例えば、ドラム10の端部区分/部分は、通例、アイドリング局面(すなわち、処理が実際に行われていない時の、非利用局面)の最中には、ドラム10の中央区分/部分と比べて、より急速に熱を失う。より具体的には、アイドル(非印刷)の間にはドラムの外端部がドラムの中心よりも容易に熱を失うが、印刷時にはドラムの中心がフィルムへより速く熱を取られる。
【0045】
それゆえ、出願人らは、この挙動の相違を補償するシステムの恩恵を認識した。出願人らのシステムでは、より多くの熱がアイドリング局面の最中にドラム10の外端部において印加され/利用可能であり、これにより、処理が開始される/起動される際に、均一な熱がドラムの全長にわたってより急速に/容易に取得可能である/得られる。
【0046】
出願人らは、加熱機能を遂行し、熱プロファイルの可変変化を補償するために、2つのランプヒータを用いることができ、これは、変化する熱的条件を補償し、プリンタ/イメージャが印刷しているのか否かに依存して、より多量またはより少量の熱を必要とするドラムの部分にわたって、熱を選択的に印加する能力を可能にすることを認識した。
【0047】
図19は、ドラムコア内の熱源のための2ランプヒータ構成/設計を示す。一方のランプヒータ192は2つの外端部部分の各々の内部の縁部フィラメント194a、194bを含み、その一方で、他方のランプヒータ190は中心フィラメント196を含む。
図19に示されるように、一方または両方の端部部分の縁部フィラメント194a、194bは中心フィラメント196の部分に重なることができる。
図19は、フィラメントのこの関係が生じる2つの重なり領域198を標示している。側面図から、回転軸に対して、ドラムの中心および縁部のためのフィラメントは一定量の重なりを有することができる。
【0048】
1つの構成では、この重なり領域198は長さが40mm~60mmであることができ、およそ48mmの重なり長さが好ましいものであり得る。
【0049】
図示のように、重なり領域198は、縁部フィラメント194a、194bの領域と中心フィラメント196の領域との重なりのエリアが存在する場所である。
【0050】
2つのランプヒータ190、192の各々は、好ましくは、独立して通電可能または動作可能である。縁部フィラメント194a、194b(すなわち、左および右端部区域)を有するランプヒータ192に関して、縁部フィラメント194a、194bまたは区域は一緒に連動させられる/動作させられるが、それにもかかわらず、ドラムの中心区域を加熱するための中心フィラメント196を有するランプヒータ190とは独立して動作することができる。
【0051】
図20は、重なり領域のうちの一方内に配置された仕切り20を示す、
図19の構成の部分を示す。
図20の例では、仕切り20が存在する平面は両方のフィラメント196および194aと交差する。図示のように、仕切り20は、ドラム軸Aと直交する平面Pに沿って広がる、平坦な/平面状の円形/ディスクとして形状設定されている。仕切り20は、中心フィラメント196を有するランプヒータ190および縁部フィラメントを有するランプヒータ192が貫通することを可能にする複数の開口部200または孔を有する。好ましい構成では、仕切り20は、熱伝導性を有してもよく、または有しなくてもよい、金属または他の好適な不燃性材料で形成されている。例えば、1つの構成では、仕切り20は、熱をそのそれぞれの加熱区域30a、30b、または30c内に保持するために、熱シールドの役割を果たす。
【0052】
図21は、仕切り20に取り付けられており、軸方向において外方に延びたスリーブ要素または部分210を示す。スリーブ要素210は、フィラメント(単数または複数)(中心または縁部)を有するランプが貫いて延びた開口部212を含む。スリーブ要素210は、支持金具、配線、またはランプヒータ192およびフィラメントをそれに取り付ける/支持するための(当業者に知られた)他の手段を代替的に含むことができる。
【0053】
スリーブ要素210は、仕切り20の表面から、ドラムの中心に向かう、またはそこから遠ざかる方向に突出している/延びている。好ましい機構では、延びたスリーブ部分210は、先細り状であり、円錐形状(円錐形(conical)、円錐形状(cone shaped))または円筒形状である(すなわち、一定の半径を有する)か、あるいは円錐形または円筒形セグメントを有する。
図21および以下において示されるように、スリーブ部分210は主として円錐形であり、頂部が切断された先細り状表面を有する。代替的に記述すると、スリーブ部分または要素210は、各端部において頂部を切断された円錐または先細り状の漏斗形状を有することができる。
【0054】
出願人らは、この幾何および位置構成を有するスリーブ210の使用は、ランプヒータを支持することができ、各々のそれぞれの区域内における熱の保持を促進することができ、重なり領域の付近の/に隣接したエリア内における熱のよりゆるやかな放散を促進することができることを認識した。
【0055】
一実施形態では、仕切り20および円錐形スリーブ部分210は、良好な熱伝導をもたらすアルミニウムで構成されている。当業者は、例えば、ニッケルめっき(耐久性のある反射性の表面を促進する)を含み得る、他の好適な材料および処理を認識するであろう。このようなめっきは、スリーブ部分210およびそれらの対応する仕切り20の赤外エネルギー吸収能力を抑制し得る。
【0056】
仕切り20およびそのスリーブ要素210は、ドラム製作物の一部として組み立てられる別個の構成要素であることができるか、あるいは、例えば、金属鋳造として形成されるなど、一体の構成要素として構成され得る。同様に、スリーブ210の部分は別個の構成要素であり得るか、または一体の構成要素として構成され得る。
【0057】
1つの(一体の)構成要素/部分として構成されている場合には、円錐形スリーブ部分210中に吸収された熱は仕切り20の残りの部分へより容易に伝導され得、円錐形スリーブ部分210によって吸収される熱を抑制する。スリーブ210および仕切り20が別個の構成要素として製作されている場合には、それらの連結した熱伝導は同じほど好ましくならない場合がある。他方で、別個の構成要素として形成されている場合には、スリーブ210および部分20は異なる材料から形成することができ、熱隔離、および熱応答の相違の恩恵を受けることができる。異なる材料の使用は、場合によっては、特に、チタンなどのより高価な金属が使用され得る場合に、コストを低減するために有益になり得る。
【0058】
図22の側面図は、仕切り20に各々結合されており、重なり領域198に/その付近に/その内部に配置された、2つのスリーブ要素210を有する、加熱のための2ランプ構成を示す。図示のように、2つのスリーブ要素210の各々は中心区域30bから遠ざかるように延びており、反対の端板12(
図22には示されていない)に向かって延ばされている。図示のように、スリーブ部分210は円錐形であり、テーパはドラム10の外側部分に沿って端板12の方へ向けられている。スリーブ部分210のうちの少なくとも一方は、
図19に関して上述されたように、第1のフィラメントと中心フィラメントとが回転軸に対して重なり合う重なり領域198内に配置されるか、またはその内部へ延ばされ得る。
【0059】
図23は、仕切り20に各々結合されており、重なり領域198に/その付近に/その内部に配置された、2つのスリーブ要素210を有する、加熱のための2ランプヒータ構成の側面図を示す。図示のように、2つのスリーブ要素210の各々は中心区域30b内へ延びており、ドラム10の中心に向かって延びている。この場合も先と同様に、スリーブ部分210は円錐形であるが、テーパはドラムの中心の方へ向けられている。
【0060】
スリーブ要素210の数、場所、および位置の他の構成/変形を用いることもできるであろう。例えば、重なり領域に/その付近に/その内部に配置された仕切り20に結合された単一のスリーブ要素210であって、スリーブ要素/部分210が円錐形であり、外面上に配置されており、テーパがランプの端部に面している、スリーブ要素210を設けることができる。別の例:重なり領域に/その付近に/その内部に配置された仕切りに結合された単一のスリーブ要素210であって、スリーブ要素210が先細り状であり、内面上に配置されており、テーパがドラムの中心の方に面している、スリーブ要素210。さらなる例:重なり領域に/その付近に/その内部に配置された1つの仕切り20であって、それに取り付けられた2つのスリーブ要素210を有し、各スリーブ要素210が円錐形であり、一方のスリーブ要素210が内面上に配置されており、テーパがドラムの中心の方に面しており、他方の要素が外面上に配置されており、テーパが、ドラムの中心から遠ざかる方に面している、仕切り20。
【0061】
図24は、重なり領域内に配置された一方の仕切り20に取り付けられた2つのスリーブ要素210の等角図を示す。各スリーブ要素210は、円錐形部分であって、それを貫く開口部を有する、円錐形部分を含む。図示のように、ドラム軸に対して仕切り20の各々の側に1つのスリーブ要素210が配置されている。一方のスリーブ要素210は仕切り20の一方の表面上に配置されており、円錐形状がランプまたはドラム10の中心の方に面しており、他方のスリーブ要素210は仕切り20の他方の表面上に配置されており、先細り状端部が、ドラムの中心から遠ざかる方に面している。説明のための矢印が円錐形スリーブ要素210に向けられている。
【0062】
【0063】
図26A~
図26Bは、2つの仕切り20であって、仕切り20の各々が重なり領域内に配置されており、それに取り付けられたスリーブ要素210の対を各々含む、2つの仕切り20を用いるさらなる例を示す。各スリーブ要素210は円錐形であり、各対の一方のスリーブ要素210は内面上に配置されており、テーパがドラムの中心の方に面しており、他方の要素は外面上に配置されており、テーパが、ドラムの中心から遠ざかる方に面している。
図26Bは、端板12内における
図26Aの2つのランプヒータ190、192を示す。
【0064】
図27および
図28は
図26の例を例示的な一実施形態におけるいくつかの好適な寸法情報とともに示す。
【0065】
図29は
図26Aの例と同様のさらなる例を示すが、ドラムの中心の方に面した2つの円錐形スリーブ要素210は重なり領域198内に配置されていない。むしろ、図示のように、仕切り20は、これらの2つの円錐形スリーブ要素210が2つの縁部フィラメント領域の中間の領域(すなわち、重なり領域の中間にある領域)内に配置されるように配置されている。
【0066】
【0067】
図31は
図26の例と同様のさらなる例を示すが、ランプヒータ190に関連付けられた2つの円錐形スリーブ要素210は、ドラムの中心から遠ざかる方に面し、重なり領域内に配置されていない。むしろ、図示のように、仕切り20は、これらの2つの円錐形スリーブ要素210が重なり領域の外側に配置され、これにより、縁部フィラメント領域内にのみあるように配置されている。
【0068】
【0069】
図33~
図36は、この場合も先と同様に、外部被覆面が取り外された状態の、ドラム10内の仕切り20および/またはランプ器具/組立体の様々な電気的および機械的装着ならびに構成要素を示す。仕切り20は、スリーブ要素210を有するものまたは有しないものを用いることができることに留意される(単一または双対の円錐スリーブ要素210を有するよう変更される仕切り)。好ましい構成では、仕切り20は、加熱面または内壁からではなく、ドラム10の端板12から支持されている。出願人らは、仕切り20が媒体/フィルム接触エリア内のドラムの内壁と接触することを可能にすることは、不均質な加熱に起因するアーチファクトをもたらし得ることを認識した。それゆえ、出願人らは、例えば、
図36に示されるように、端板12からの支持棒330を採用した。
【0070】
図37~
図38は、2つのランプ仕切り/要素/部分の様々な構成が用いられた、ドラム上で処理された10枚のフィルム/媒体のためのクロスウェブ密度のいくつかの実験結果を示す。x軸は媒体の長さ(すなわち、クロスウェブの位置)を、インチ寸法の単位を用いて表す。y軸は媒体のクロスウェブ密度を表す。
【0071】
長いランプヒータ110のためには、内部フィラメントのための複数の構成が可能である。一実施形態によれば、ランプヒータ110は複数のフィラメントセグメントを有し、セグメントは個々に通電され得る。代替的に、ランプヒータ110の管材の一部分のみがフィラメントを有する。
【0072】
出願人らのシステムは、熱画像形成装置が、印刷処理サイクル全体にわたって制御された熱的挙動をもたらすことを可能にする。
図39の概略図は、本開示の一実施形態に係るランプヒータ190、192の通電サイクルを制御する熱制御論理プロセッサ180の機能を示す。3つの加熱区域30a、30b、および30cが示されている。熱制御論理プロセッサ180は別個の専用制御プロセッサであることができるか、またはその機能を熱画像形成システム全体のためのシステム制御論理によって実行させてもよい。いずれの場合にも、制御論理プロセッサ180は、ドラム10の温度を制御するための命令のために画像形成システム論理と信号通信する。
【0073】
引き続き
図39を参照すると、図示のように、加熱区域ごとに1つのセンサ32を用いるなど、センサ32によって、ドラム10の温度が各区域30a、30b、30c内で監視される。センサ32のフィードバック、および任意選択的に、システム論理からの制御信号に基づいて、制御論理プロセッサ180は、対応する区域のための加熱ランプ190、192のうちの1つ以上におけるフィラメントに選択的に通電する。加熱ランプ190の場合には、中央加熱区域30b内のフィラメントの区分または部分のみが通電される。ランプ190、192は、フィラメントの1つ以上の使用されないセグメントを有し得るか、あるいは、任意選択的に、ガラス管の一部分にわたってのみフィラメントを有し得る。
【0074】
したがって、出願人らは、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するためのドラムであって、2つのランプヒータであって、各ヒータがドラムの軸に沿った方向に位置付けられており、一方のヒータが中心フィラメントを含み、他方のヒータが2つの端部/区域フィラメントを含む、2つのランプヒータと、ドラムの軸と実質的に垂直に、ドラムの軸に沿って配置された第1の仕切りであって、第1の仕切りが、ドラムの軸に沿った第1の方向に延びた第1の円錐形部分を含む、第1の仕切りと、を備えることを特徴とするドラムを説明した。
【0075】
1つの構成では、第1の仕切りおよび第1の円錐形部分は第1の開口部を含み、これにより、1つのヒータがそれを貫いて配置されている。
【0076】
1つの構成では、第1の仕切りは、第1の方向と反対の、ドラムの軸に沿った第2の方向に延びた第2の円錐形部分をさらに含む。
【0077】
1つの構成では、第1の仕切りは、中心フィラメントと端部フィラメントのうちの1つとの重なり領域内に配置されている。
【0078】
1つの構成では、ドラムは、第1の仕切りから離間されてドラムの軸に沿って配置された第2の仕切りをさらに備え、第2の仕切りは、第1の方向と反対の、ドラムの軸に沿った第2の方向に延びた第1の円錐形部分を含む。
【0079】
なおさらなる機構では、第1の仕切りは、ドラムの軸に沿った第2の方向に延びた第2の円錐形部分を含み、第2の仕切りは、ドラムの軸に沿った第1の方向に延びた第2の円錐形部分を含む。
【0080】
1つの構成では、第1の仕切りは中心フィラメントと端部フィラメントのうちの一方との重なり領域内に配置されており、第2の仕切りは中心フィラメントと端部フィラメントのうちの他方との重なり領域内に配置されている。
【0081】
出願人らは、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するためのドラムであって、2つのランプヒータであって、各ヒータがドラムの軸に沿った方向に位置付けられており、一方のヒータが中心フィラメントを含み、他方のヒータが2つの端部/区域フィラメントを含む、2つのランプヒータと、ドラムの軸と実質的に垂直に、ドラムの軸に沿って配置された第1の仕切りであって、第1の仕切りが、ドラムの軸に沿った第1の方向に延びた第1の円錐形部分を含む、第1の仕切りと、ドラムの軸と実質的に垂直に、ドラムの軸に沿って配置された第2の仕切りであって、第1の仕切りが、ドラムの軸に沿った第1の方向に延びた第2の円錐形部分を含む、第2の仕切りと、を備えることを特徴とするドラムを説明した。
【0082】
出願人らは、以上において説明されたとおりのドラムを備える、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するための熱処理装置であって、画像形成媒体を輸送経路に沿って移動させ、第1の温度における画像形成媒体を受け取り、画像形成媒体を第1の温度よりも高い第2の温度に加熱するように構成されていることを特徴とする、熱処理装置を説明した。
【0083】
出願人らは、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するためのドラムであって、ドラムの第1および第2の端部区域内に配置された第1のランプヒータと、ドラムの中心区域内に配置された第2のランプであって、中心区域が第1の端部区域と第2の端部区域の中間に位置し、2つのランプの各々が、ドラムの軸に沿った方向に位置付けられている、第2のランプと、ドラムの軸に沿って配置されており、第1の端部区域と中心区域との間の移行領域に、またはその内部に位置付けられた第1の仕切りであって、第1の仕切りが、ドラムの軸に沿った第1の方向に延びた円錐形部分を含む、第1の仕切りと、ドラムの軸に沿って配置されており、第2の端部区域と中心区域との間の移行領域に、またはその内部に位置付けられた第2の仕切りであって、第2の仕切りが、第1の方向と反対の、ドラムの軸に沿った第2の方向に延びた円錐形部分を含む、第2の仕切りと、を備えることを特徴とするドラムを説明した。
【0084】
1つの構成では、第1の仕切りは、ドラムの軸に沿った第2の方向に延びた別の円錐形部分を含み、第2の仕切りは、ドラムの軸に沿った第1の方向に延びた別の円錐形部分を含む。
【0085】
したがって、出願人らは、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するためのドラムであって、ランプヒータの配列であって、各ヒータが、ドラムの回転軸と平行な方向に延びるように位置付けられている、ランプヒータの配列を備える、ドラムを説明した。加熱ドラムは、仕切り構造を用いて、または用いずに、2つ以上の加熱区域に仕切ることができる。
【0086】
出願人らは、以上において説明されたドラムを備える、現像温度を有する画像形成媒体内の画像を熱現像するための熱処理装置であって、画像形成媒体を輸送経路に沿って移動させ、第1の温度における画像形成媒体を受け取り、画像形成媒体を第1の温度よりも高い第2の温度に加熱するように構成されていることを特徴とする、熱処理装置を説明した。
【0087】
本開示において説明されるドラムは、米国特許第9195185号(ストラブル(Struble))および米国特許第7317468号(ストラブル(Struble))に記載されているものなどの、画像形成材料を熱処理するための装置および方法において/とともに使用するために適している。これらの特許はどちらもそれらの全体を本願に援用する。
【0088】
コンピュータプログラム製品は、1つ以上の非一時的記憶媒体、例えば、磁気ディスク(フロッピーディスクなど)または磁気テープなどの磁気記憶媒体、光ディスク、光テープ、または機械可読バーコードなどの光記憶媒体、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、またはリードオンリーメモリ(read-only memory、ROM)などの固体電子記憶デバイス、あるいは1つ以上のコンピュータを、本発明に係る方法を実施するよう制御するための命令を有するコンピュータプログラムを記憶するために用いられる任意の他の物理デバイスまたは媒体を含み得る。
【0089】
上述された方法はフローチャートを参照して記述され得る。フローチャートを参照して方法を記述することは、当業者が、コンピュータ可読媒体からの命令を実行する、好適なコンピュータ上で方法を実施するためのこのような命令を含む、このようなプログラム、ファームウェア、またはハードウェアを開発することを可能にする。同様に、サービスコンピュータプログラム、ファームウェア、またはハードウェアによって遂行される方法はまた、コンピュータ実行可能命令で構成される。
【0090】
本明細書において、用語「a」または「an」は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ(at least one)」または「1つ以上(one or more)」の任意の他の例または語法とは独立して、1つ(one)、または1つを超える(more than one)を含むように用いられる。本明細書において、用語「または(or)」は、非排他的なまたは(or)に言及するために用いられる。そのため、「AまたはB(A or B)」は、別途指示されない限り、「AであるがBでない(A but not B)」、「BであるがAでない(B but not A)」、および「AかつB(A and B)」を含む。本明細書において、用語「~を含む(including)」および「in which」は、それぞれの用語「~を備える(comprising)」および「wherein」の平易な英語の同義語として用いられる。また、添付の請求項において、用語「~を含む(including)」および「~を備える(comprising)」はオープンエンドなものである。すなわち、請求項においてこのような用語の後に列挙されているもののほかにも要素を含むシステム、デバイス、物品、またはプロセスも依然として、その請求項の範囲内に含まれると見なされる。
【0091】
添付の請求項において、用語「第1の」、「第2の」、および「第3の」、および同様のものは単に標識として用いられているにすぎず、それらの対象に数値的要求を課すことを意図されているわけではない。
【0092】
本発明は、目下好ましい実施形態を具体的に参照して詳細に説明されたが、本発明の趣旨および範囲内で変形および変更が実施されることが可能であることが理解されるであろう。したがって、本開示の実施形態は、全ての点において、例示として考慮されるべきであり、限定として考慮されるべきではない。本発明の範囲は添付の請求項によって指示されており、その同等物の意味および範囲に含まれる全ての変更がそれに包含されることが意図される。