(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-21
(45)【発行日】2023-06-29
(54)【発明の名称】平坦度ローラ、平坦度を測定するためのシステム、及び関連した圧延操作ライン
(51)【国際特許分類】
B21B 38/02 20060101AFI20230622BHJP
B21C 51/00 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
B21B38/02
B21C51/00 L
(21)【出願番号】P 2020544038
(86)(22)【出願日】2019-02-19
(86)【国際出願番号】 FR2019050368
(87)【国際公開番号】W WO2019162606
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2022-01-21
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(73)【特許権者】
【識別番号】515214729
【氏名又は名称】アルセロールミタル
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】マグネ,シルヴェイン
(72)【発明者】
【氏名】ルグラン,ニコラ
【審査官】池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-080704(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0320616(US,A1)
【文献】特開昭56-067728(JP,A)
【文献】特開2007-155678(JP,A)
【文献】実開昭51-028752(JP,U)
【文献】特表2014-505240(JP,A)
【文献】特開昭64-069902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 38/00-38/12
B21C 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸(X-X)に沿って延在し、外側面(24)によって半径方向の範囲が定められた円筒状本体(20)を含む平坦度ローラ(18)であって、
前記本体(20)が、前記回転軸(X-X)に平行に延在する少なくとも1つの空洞(28)を含み、
前記各空洞(28)が、前記回転軸(X-X)に直角のそれぞれの平面内でそれぞれ延在する複数のスロット(30)を介して前記外側面(24)上に半径方向に開き、前記回転軸(X-X)に平行な軸に沿った2つの連続スロット(30)がそれらの間にラメラ(32)を規定し、
前記各ラメラ(32)が、前記ラメラ(32)の2つの反対側の周囲端(38)によって前記本体(20)に接続され、前記各周囲端(38)が接続部分を形成し、
前記本体(20)は1つ以上の母線(40)を有し、各母線は前記回転軸(X-X)に平行な方向に位置合わせされた前記ラメラ(32
)を結ぶことで形成
され、
平坦度ローラ(18)が、更に、少なくとも1つの歪センサ(22)を含む少なくとも1つの光ファイバ(54)を含み、前記各歪センサ(22)
は前記光ファイバの光ファイバセグメントによって構成され、前記歪センサ(22)を構成する前記光ファイバセグメントの中間に接する測定軸を有し、前記各歪センサ(22)が前記ラメラ(32)と関連付けられ、
前記各歪センサ(22)が、対応する空洞(28)内に収容され、前記ラメラ(32)の接続部分で前記対応するラメラ(32)に取り付けられ、
前記各歪センサ(22)が、前記対応する測定軸と前記回転軸(X-X)に直角の平面との間の角度が20°以下になるように配列され、
前記各光ファイバ(54)が、インタロゲーション信号を受信するように構成され、前記各光ファイバ(54)の前記各歪センサ(22)が、前記対応する光ファイバ(54)によって受信された前記インタロゲーション信号に応じて、前記対応する測定軸に沿った前記歪センサ(22)の歪を表す光学応答波を送信するように構成された、平坦度ローラ(18)。
【請求項2】
少なくとも1つの前記ラメラ(32)が一定の厚さを有する、請求項1に記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項3】
少なくとも1つの前記空洞(28)が、前記回転軸(X-X)に直角の平面内で円形断面を有する、請求項1又は2に記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項4】
前記各ラメラ(32)が、前記ラメラ(32)に印加された半径方向力の1ニュートン当たり1~50個の微小歪間に周方向歪を有するように構成された、請求項1~3のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項5】
前記各母線(40)が、可変密度のスロット(30)を有し、前記母線(40)の少なくとも1つの外周領域(42)内の前記スロット(30)の密度が前記母線(40)の中間領域(44)内の前記スロット(30)の密度より大きい、請求項1~4のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項6】
前記本体(20)が、軸方向に端と端を付けて配列された複数の部分(26A,26B)からなり、前記各部分が、少なくとも1つの特定の前記光ファイバ(54)に関連付けられ、前記歪センサ(22)が全て、前記部分(26A,26B)の前記ラメラ(32)に取り付けられた、請求項1~5のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項7】
前記本体(20)が、少なくとも1つの前記空洞(28)に対して半径方向内側及び/又は2つの前記空洞(28)間に円周方向に配置された少なくとも1つの中実部分(29)を有する、請求項1~6のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項8】
前記各空洞(28)が、前記空洞(28)の封止を提供するように配置されたエラストマで満たされた、請求項1~7のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項9】
少なくとも1つの透明部分を含み、前記透明部分が、所定の周波数範囲に属する少なくとも部分的に1つの電磁波を送信するのに適した、請求項1~8のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項10】
前記各歪センサ(22)が、ファイバブラッグ格子である、請求項1~9のいずれかに記載の平坦度ローラ(18)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかによる平坦度ローラ(18)と検出ユニット(21)とを含む平坦度を測定するためのシステム(19)であって、
前記検出ユニット(21)が、前記インタロゲーション信号を前記各光ファイバ(54)に送信し、前記各光ファイバ(54)から、前記光ファイバ(54)の前記歪センサ(22)によって生成された前記光学応答波によって形成された測定信号を受信するように構成され、
前記検出ユニット(21)が、基準位置に対する前記本体(20)の回転角を測定するように構成され、前記各母線(40)が、
接触角(Θ
0
)であって、前記平坦度ローラの回転中に前記接触角に関連する前記母線が外部要素に接すると思われる位置に対応する角度である前記接触角(Θ
0)と関連付けられ、
前記検出ユニット(21)が、前記本体(20)の前記回転角が前記接触角(Θ
0)に等しいときに前記各光ファイバ(54)から来る前記測定信号を取得するように構成され、
前記検出ユニット(21)が、更に、各取得された測定信号に応じて平坦度ベクトルを計算するように構成された、システム。
【請求項12】
前記各母線(40)が、また、入口接触角(Θ
-)及び出口接触角(Θ
+)と関連付けられ、前記接触角(Θ
0)が、前記入口接触角(Θ
-)と出口接触角(Θ
+)の間にあり、
前記検出ユニット(21)は、前記本体(20)の前記回転角が前記入口接触角(Θ
-)及び前記出口接触角(Θ
+)のそれぞれに等しいときに前記各光ファイバ(54)から来る前記測定信号を取得するように構成され、
前記検出ユニット(21)が、更に、前記入口接触角(Θ
-)、前記接触角(Θ
0)及び前記出口接触角(Θ
+)のそれぞれに関して取得された前記測定信号
に基づいて、前記対応する入口接触角(Θ
-)と前記出口接触角(Θ
+)の間の前記本体(20)
の回転中に前記母線(40)の前記ラメラ(32)に対する温度の影響で補正された平坦度ベクトルを計算するように構成された、請求項11に記載の平坦度を測定するためのシステム(19)。
【請求項13】
前記平坦度ローラ(18)の前記本体(20)が金属であり、中央凹部(46)を有し
、処理ユニット(21)が、前記中央凹部(46)内に少なくとも部分的に収容された、請求項11又は12に記載の平坦度を測定するためのシステム(19)。
【請求項14】
請求項11~13のいずれかに記載の平坦度を測定するためのシステム(19)を含む圧延操作ライン(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸に沿って延在し外側面によって半径方向の範囲が定められた円筒状本体を有する平坦度ローラに関する。
【0002】
本発明は、また、そのような平坦度ローラを有する平坦度を測定するためのシステム、及びそのような平坦度を測定するためのシステムを含む圧延操作ラインに関する。
【0003】
本発明は、圧延、詳細には薄金属板などの金属板の圧延、詳細には薄金属板の冷間圧延の分野に適用される。本発明は、また、紙又はプラスチックストリップの圧延に適用される。
【背景技術】
【0004】
「薄板」として知られる小さい厚さ(典型的には約0.1mm~1mm)の金属板を作成するために圧延を使用することが知られている。
【0005】
例えば、パッケージングの分野では、そのような薄板の使用は、再利用される廃物量を減少させるものである。輸送分野では、薄板は、製造コストを削減し、かつまた車両の重量を低減するために積極的に使用され、その結果、前記車両の燃料消費と汚染が減少する。
【0006】
【0007】
そのような圧延操作ライン1上で、材料2が、矢印の方向に沿って、圧延機スタンド4の方に搬送される。材料は、例えば、金属、製紙パルプ又はプラスチックである。圧延機スタンド4内で、材料2は、回転し「ロールギャップ」と呼ばれる距離だけ離された2つのワーキングローラ6間で圧縮される。ワーキングローラ6自体は、2つのバックアップローラ8間に配置される。次に、「ストリップ」とも呼ばれる圧延機スタンド4から出る薄板10が、巻取機12によって巻き取られる。
【0008】
圧延、詳細には薄板の圧延は、一般に、圧延機スタンド4から出力される薄板10の平坦度不良の出現に好都合であることが知られている。そのような不良は、主に、ワーキングローラ6によって印加される力の不均一さ、その結果として生じるワーキングローラ6の軸方向のギャップの不規則さによる内部応力の弛緩から生じ、これらはワーキングローラ6の弾性曲げと扁平歪によって引き起こされる。そのような不良は、一般に、圧延機スタンドのワーキングローラの弾性曲げと扁平歪から生じる。圧延機スタンドのローラのそのような歪は全て、製品が薄く硬い場合により深刻である。ロールシートの平坦度は、圧延薄板の幾何学形状の品質の基本的基準となる。
【0009】
ライン上で圧延操作を制御し、その間に圧延機スタンド4から出力される平坦度を測定するためのシステムからのデータを制御ループで実行するか、歪の状態を局所的に修正するために圧延機スタンド4のローラ6,8に局所的に噴霧するように意図されたノズル14を制御するか、更には曲げ加工を修正するために圧延機スタンド4のローラ6,8に作用するように意図されたアクチュエータ16を制御して圧延中に材料2内の力の分布を修正するための方法を実現することが知られている。
【0010】
平坦度を測定するためのシステムは、例えば、平坦度ローラ18を含む。
【0011】
そのような平坦度ローラ18は、圧延機スタンド4の出口に配置されたワーキングローラ6に対して平行に延在するローラであり、そのローラに対して、薄板10は、薄板上の引張応力によって、平坦度ローラ18上に制御された値の平均力を生成するために、「張力角度」として知られる角度αで慎重に接触して曲げ加工される。
【0012】
次に、平坦度ローラ18を備えたセンサが、平坦度ローラ18の軸に平行な軸に沿って延長された平坦度ローラ18の表面の一部である平坦度ローラ18の表面上で、より具体的には「母線」に沿って、ストリップ10によって加えられた力プロファイルを測定する。
【0013】
平均力に対する母線上の異なる力の分布は薄板10の平坦度を表す。「平坦度ベクトル」と呼ばれるそのような分布は、前述された制御ループ内で実行されるデータとなる。
【0014】
しかしながら、先行技術の平坦度ローラは、完全な満足を提供しない。
【0015】
実際には、薄板の場合、先行技術の平坦度ローラは、一般に、圧延操作ライン1の調整によって有効な制御を十分に保証する正確な平坦度ベクトルを提供するのには不十分な各母線に沿った空間分解能、感度(即ち、力分解能)、動的及び帯域幅を有する。
【0016】
更に、そのような平坦度ローラの製造及び保守は一般に高価である。
【0017】
したがって、本発明の1つの目的は、前記欠点の少なくとも幾つかを有さない平坦度ローラを提案することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
このため、本発明の目的は、前述のタイプの平坦度ローラであり、本体が、回転軸に平行な少なくとも1つの空洞を有し、
各空洞が、前記回転軸に直角なそれぞれの平面内でそれぞれ延在する複数のスロットを介して外側面上に半径方向に開き、前記回転軸に平行な軸に沿った2つの連続スロットがそれらの間にラメラ(lamella)を規定し、各ラメラが、前記ラメラの2つの反対側の周囲端によって前記本体に接続され、各周囲端が接続部分を形成し、前記回転軸に平行な方向に位置合わせされた前記ラメラが母線を形成し、前記平坦度ローラが、更に、少なくとも1つの歪センサを含む少なくとも1つの光ファイバを有し、各歪センサが測定軸を有し、各歪センサがラメラと関連付けられ、各歪センサが、対応する空洞内に収容され、前記ラメラの接続部分で前記対応するラメラに取り付けられ、各歪センサは、前記対応する測定軸と前記回転軸X-Xに直角の平面との間の角度が20°以下、好ましくは10°以下になるように配置され、各光ファイバが、インタロゲーション信号(interrogation signal)を受信するように構成され、各光ファイバの各歪センサが、前記対応する光ファイバによって受け取られた前記インタロゲーション信号に応じて、前記対応する測定軸に沿った前記歪センサの歪を表す光学応答波を送信するように構成される。
【0019】
実際に、前記ラメラは、スロットによって分離されており、ラメラ間のクロストークの影響は、前記ラメラが縦方向に分離されていない場合より大幅に低減される。
【0020】
更に、所定のラメラに関して、前記接続部分は、前記ラメラに印加される所定の半径方向力に関して最大整放線方向歪値を有する前記ラメラの領域を構成し、前記ラメラの接続部分における各歪センサの配列は、前記整放線方向歪測定の最大感度を提供する配列である。
【0021】
更に、同じ光ファイバ上に配列された複数のセンサの使用は、前記平坦度ローラの母線に沿った各ラメラの同時歪プロットを可能にする。
【0022】
更に、前記対応する測定軸と前記回転軸X-Xに直角の平面との間の角度が、20°以下、好ましくは10°以下になるように配列され、その結果、前記歪センサの歪が、歪センサがより大きい角度で配列された場合より大きくなり、これにより前記感度が改善される。
【0023】
そのような特徴は、前記ストリップ内の歪勾配の検出の点で必要な性能、典型的には極めて薄いストリップ厚さ(約0.1mm)では50個の微小歪を達成するのに十分な感度を提供する。
【0024】
本発明の他の有利な態様によれば、平坦度ローラは、
-少なくとも1つのラメラが一定の厚さを有すること、
-少なくとも1つの空洞が、前記回転軸に直角の平面内で円形断面を有すること、
-各ラメラは、前記ラメラに印加される半径方向力の1ニュートン当たり1~50個の微小歪間で周方向歪を有するように構成されること、
-各母線は、可変密度のスロットを有し、前記母線の少なくとも1つの外周領域内のスロットの密度は、好ましくは、前記母線の前記中間領域内のスロットの密度より大きいこと、
-前記本体は、軸方向に端と端を付けて配列された複数の部分から成り、各部分は、少なくとも1つの特定の光ファイバに関連付けられ、その前記歪センサは全て、前記部分の前記ラメラに取り付けられること、
-前記本体は、少なくとも1つの空洞に対して半径方向内側及び/又は2つの空洞間で周方向に配列された少なくとも1つの中実部分を有すること、
-各空洞は、前記空洞の封止を提供するように配列されたエラストマで満たされること、
-前記平坦度ローラは、少なくとも1つの透明部分を含み、前記透明部分は、所定の周波数範囲に属する少なくとも部分的に1つの電磁波を送信するのに適していること、
-各歪センサがファイバブラッグ格子であること、の1つ以上の特徴を含み、これらの個別又は全ての技術的に可能な組み合わせによって得られる。
【0025】
更に、本発明の目的は、上で定義されたような平坦度ローラと検出ユニットを含む平坦度を測定するためのシステムであり、前記検出ユニットが、前記インタロゲーション信号を各光ファイバに送信し、各光ファイバから来る、前記光ファイバの前記歪センサによって生成された前記光学応答波によって形成された測定信号を受信するように構成され、前記検出ユニットが、また、基準位置に対する前記本体の回転角を測定するように構成され、各母線が、接触角と関連付けられ、前記検出ユニットは、前記本体の前記回転角が前記接触角と等しいときに各光ファイバから来る前記測定信号を取得するように構成され、前記検出ユニットが、更に、各取得された測定信号に応じて平坦度ベクトルを計算するように構成される。
【0026】
本発明の他の有利な態様により、平坦度を測定するためのシステムは、
-各母線が、また、入口接触角及び出口接触角と関連付けられ、前記接触角が、前記入口接触角と前記出口接触角の間にあること、前記検出ユニットは、前記本体の前記回転角が、前記入口接触角及び前記出口接触角のそれぞれと等しいときに各光ファイバから来る前記測定信号を取得するように構成されること、前記検出ユニットが、更に、前記入口接触角、前記接触角及び前記出口接触角のそれぞれに関して取得された測定信号を実行して、前記対応する入口接触角と前記出口接触角の間の前記本体の回転中に前記母線の前記ラメラに対する温度の影響によって補正された前記平坦度ベクトルを計算するように構成されること、
-前記平坦度ローラの前記本体が、金属であり、中央凹部を有し、前記処理ユニットが、前記中央凹部内に少なくとも部分的に収容されていること、の1つ以上の特徴を含み、これらの個別又は全ての技術的に可能な組み合わせによって得られる。
【0027】
更に、本発明の目的は、前述されたような平坦度を測定するためのシステムを含む圧延操作ラインである。
【0028】
本発明は、非限定的な例によって提供され、添付図面に関して行われる以下の説明を使用してより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】既に述べられ、圧延操作ラインの概略側面図である。
【
図2】本発明による平坦度を測定するためのシステムの第1の実施形態の概略図であり、平坦度を測定するためのシステムの平坦度ローラが、平坦度ローラの回転軸を含む平面に沿った断面図で示される。
【
図3】回転軸に直角の平面内の
図2の平坦度ローラの断面図である。
【
図4】平坦度ローラの母線を示す
図2の平坦度ローラの本体の平面図である。
【
図6A】平坦度ローラの母線が、所定の入口接触角、所定の接触角及び所定の出口接触角に等しい角度位置にそれぞれあるときの
図3の断面図に対応する図である。
【
図6B】平坦度ローラの母線が、所定の入口接触角、所定の接触角及び所定の出口接触角に等しい角度位置でそれぞれあるときの
図3の断面図に対応する図である。
【
図6C】平坦度ローラの母線が、所定の入口接触角、所定の接触角及び所定の出口接触角に等しい角度位置でそれぞれあるときの
図3の断面図に対応する図である。
【
図7】本発明による平坦度を測定するためのシステムの第2の実施形態の概略図であり、平坦度を測定するためのシステムの平坦度ローラが、平坦度ローラの回転軸を含む平面に沿った断面図で示される。
【
図8】本発明による平坦度を測定するためのシステムの第3の実施形態の概略図であり、平坦度を測定するためのシステムの平坦度ローラが、平坦度ローラの回転軸を含む平面に沿った断面で示される。
【
図9】回転軸に直角の平面内の
図2の平坦度ローラの変形物の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図2に、本発明による平坦度を測定するためのシステム19を示す。
【0031】
平坦度を測定するためのシステム19は、平坦度ローラ18と検出ユニット21を含む。
【0032】
平坦度ローラ18は、平坦度を測定しなければならない金属板10(又は、紙又はプラスチックのストリップ)を受け取り、薄板10の平坦度を表す少なくとも1つの測定信号を送出するように意図される。
【0033】
検出ユニット21は、各測定信号を受け取り、その測定信号から、薄板10の平坦度に関連する少なくとも1つの変数を決定するように構成される。
【0034】
平坦度ローラ18は、本体20、センサ22、及び2つの末端装置23を含む。
【0035】
本体20は、平坦度ローラ18が圧延操作ライン1内で動作するとき薄板10によって本体20に及ぼされる力を受けるために薄板10と接触するように意図される。
【0036】
センサ22は、薄板10によって本体20に及ぼされる力を表す変数を測定するように構成される。後述されるように、センサ22は、歪センサである。
【0037】
末端装置23は、特に、本体20を支持するように意図される。
【0038】
次に、
図2~
図5を参照して本体20について述べる。
【0039】
本体20は、回転軸X-Xに沿って延在する回転柱の形状を有する。後述されるように、回転軸X-Xは、平坦度ローラ18の回転軸でもある。
【0040】
本体20は、外側面24によって半径方向の範囲が定められる。
【0041】
本体20は、一体で作成されるか、あるいは複数の相互接続され軸方向に端と端が接して配列された区分からなる。
【0042】
図2の例において、ローラ20は、それぞれ特定の回転軸として回転軸X-Xを有する第2の円筒区分26Bと一体の第1の円筒区分26Aからなる。
【0043】
本体20は、少なくとも1つの空洞28を有し、各空洞28に、複数の対応するスロット30及び複数の対応するラメラ32を有する。更に、本体20は、空洞28に対して半径方向内側及び/又は空洞28間で円周方向に配列された中実部分29を含む。
【0044】
各空洞28は、本体20内に提供され、複数の対応するスロット30によって外側面24上に開く。更に、各ラメラ32は、回転軸X-Xに平行な方向に沿って連続した2つのスロット30の間に定義され、即ちその2つのスロット30によって範囲が定められる。
【0045】
各空洞28は、回転軸X-Xに平行なそれぞれの軸に沿って延在する。
【0046】
例えば、本体20は、本体20の円周方向に互いからずらされ、それぞれ回転軸X-Xに平行なそれぞれの軸に沿って延在する4つの空洞28を有する。
【0047】
有利には、空洞28は、本体20の重心が回転軸X-X上にあるように配列され、それにより、平坦度ローラ18は、回転軸X-Xのまわりの回転中に平衡を失わない。例えば、本体20は、回転軸X-Xのまわりの所定の回転角だけ変化しない。この場合、空洞28も、回転軸X-Xのまわりの前記所定の回転角だけ変化しない。
【0048】
図3の例において、本体20は、回転軸X-Xのまわりに90°(度)の回転だけ変化しない。
【0049】
好ましくは、各空洞28は、回転軸X-Xに直角の平面である少なくとも1つの横断面III-III内で、空洞28が、回転軸X-Xに対して180°未満、好ましくは120°未満、例えば90°未満の角度範囲βを有するようなものである。
【0050】
「空洞28の角度範囲」とは、本発明の意味の範囲内で、回転軸X-Xからなる全体空洞28を取り囲む最小角度領域の角度を意味する。換言すると、これは、2つのセグメントが空洞28に接する角度領域である。
【0051】
例えば、各空洞28は、約40°の角度範囲βを有する。
【0052】
各空洞28は、複数の対応するスロット30を介して半径方向に外側面24上に開く。
【0053】
各スロット30は、回転軸X-Xに直角なそれぞれの平面内に延在する。各スロット30は、2つの周囲スロット端31を有する。
【0054】
回転軸X-Xに平行な軸に沿った2つの連続スロット30が、50mm以下、有利には25mm以下、例えば5mm以下の距離だけ離れていることが好ましい。
【0055】
スロット30は同一であることが好ましい。
【0056】
各ラメラ32は、回転軸X-Xに平行な軸に沿った2つの連続スロット30間に軸方向に定義される。更に、各ラメラ32は、外側面24と対応する空洞28との間に半径方向に定義される。
【0057】
各ラメラ32は、外側面34、内側面36及び2つの対向する周囲端38を有する。
【0058】
外側面34は、本体20の外側面24の一部として定義される。外側面34は凸状である。
【0059】
内側面36は、外側面34と反対側に向けられる。内側面36は、ラメラ32に対応する空洞28の範囲を定める働きをする。
【0060】
内側面36は、凹状であることが好ましい。
【0061】
更に、各ラメラ32は、前記ラメラ32の範囲を定める2つのスロットの周囲スロット端31の軸方向位置決め、即ち、回転軸X-Xに平行な軸に沿った位置決めで定義された2つの周囲端38によって本体20に接続される。
【0062】
周囲端38は「接続部分」とも呼ばれる。
【0063】
例えば、各ラメラ32は、本体20と一体である。あるいは、各ラメラ32は、その周囲端38によって本体20に接続され取り付けられる。
【0064】
有利には、各ラメラ32は、一定の厚さを有する。
【0065】
ラメラ32の「厚さ」とは、本発明の意味の範囲内で、ラメラ32の内側面36と外側面34の間の回転軸X-Xに対する半径方向距離を意味する。
【0066】
ラメラ32の厚さは、所定の厚さ以下である。所定の厚さは、詳細には、薄板10の機械的特性、測定される平坦度不良、並びに求められる力感度によって測定される。
【0067】
所定の厚さは、好ましくは、10mm以下、有利には5mm未満、例えば2mm以下である。
【0068】
例えば、両凸断面空洞28の場合、詳細には
図5のようなエスカチオン断面の場合、ラメラ32は一定の厚さを有する。
【0069】
「両凸断面空洞」とは、本発明の意味の範囲内で、空洞28と横断面の交点が両凸周囲を定義し、この場合、空洞を、外半径側から、即ち空洞より軸X-Xから遠くに見たとき、及び空洞を内半径側から、即ち空洞より軸X-Xに近くから見たときに凸状になるような空洞28を意味する。
【0070】
別の例によれば、空洞28は、
図9に示されたように円形断面を有する。
【0071】
この場合、各ラメラ32に関して、接続部分38は、回転軸X-Xに対して、ラメラ32の中央部分の両側にある2つの角度位置にあるラメラ32の2つの部分に対応し、ラメラ32は、ラメラ32に印加された所定の半径方向力に対して最大整放線方向歪を有する。この場合、後述されるように、歪センサ22はそれぞれ、ラメラ32に所定の半径方向力を印加している間にラメラ32が受ける最大周方向歪の少なくとも4分の1に等しく、例えば、ラメラ32に所定の半径方向力を印加している間にラメラ32が受ける最大周方向歪の少なくとも半分に等しい周方向歪を有する可能性の高いラメラ32の部分の1つ内に配置される。
【0072】
平坦度ローラ18のラメラ32は全て同じ厚さを有することが好ましい。
【0073】
回転軸X-Xに平行な同じ軸に沿って配置されたラメラ32は全て、平坦度ローラ18の母線40(
図4)を形成する。
【0074】
例えば、母線40は、互いに回転軸X-Xの方向に伸び、スロット30の密度(即ち、母線40に沿った単位長さ当たりのスロット30の数)によって互いに区別される複数の領域を有する。したがって、母線40は、例えば、中間領域44によって分けられた2つの外周領域42を有する。
【0075】
外周領域42内で、連続スロット30間の距離は、中間領域44の連続スロット30間の距離より大きいことが好ましい。これは、薄板10内の内部応力勾配が最も高く薄板10の歪が薄板10の中間部分より低い空間範囲を有する可能性が高い領域である薄板10の外周領域(即ち、薄板10の縁)で、より高い測定分解能を提供する。
【0076】
例えば、中間領域44の連続スロット間の距離は、10mm~40mm、好ましくは15mm~30mmである。更に、外周領域42のそれぞれ内の連続スロット間の距離は、例えば、1mm~15mm、好ましくは3mm~10mmである。
【0077】
外周領域42のスロットは、均一に離されることが好ましい。更に、中間領域44のスロットは、均一に離されることが好ましい。
【0078】
有利には、本体20は、更に、中央凹部46(
図2と
図3)を有する。
【0079】
中央凹部46は、回転軸X-Xに沿って延在することが好ましい。この場合、本体20は、有利には、中央凹部46を空洞28のそれぞれと連通する貫通口48を有する。
【0080】
本体20が部分からなる場合、部分26は、その端で相互接触し、相互センタリング手段、例えば互いに協力するように意図された雄部分50と雌部分52を有する。更に、本体20は、回転軸X-Xのまわりの部分の相対回転を防ぐように意図されたロック手段(例えば、ピン)を有する。
【0081】
センサ22(
図5)は、本体20に及ぼされる力を表す変数を測定するように構成される。詳細には、各センサ22は、ラメラ32と関連付けられ、対応するラメラ32に及ぼされる力を表す変数を測定するように構成される。
【0082】
各センサ22は、光センサである。より具体的には、各センサ22は、ブラッグ格子と記される光ファイバ54の部分であり、したがって、センサ22はファイバブラッグ格子である。同じ光ファイバ54は、複数のセンサ22、典型的には数十個のセンサ22を含むと考えられる。
【0083】
各センサ22は、対応する光ファイバ54の入出力端55から来るインタロゲーション信号となる光学波を受け取るように構成される。
【0084】
更に、各センサ22は、対応する光ファイバ54の入出力端55に向けて光学応答波を送信するように構成される。センサ22によって提供された全ての光学応答波が、光ファイバ54の測定信号を形成する。
【0085】
各センサ22は、それぞれの反射波長λを有する。「共振波長」又は「ブラッグ波長」とも呼ばれるそのような反射波長λは、ブラッグ格子の反射係数が最大になる波長として定義される。その結果、各光ファイバ54に関して、測定信号が櫛と類似のスペクトルを有し、スペクトルの各ピークは、光ファイバ54のセンサ22と関連付けられる。
【0086】
所定の基準温度で、センサ22が歪を受けないとき、センサ22の反射波長は「静止時反射波長(reflection wavelength at rest)」と呼ばれ、λ0と示される。
【0087】
同じファイバ54に属するセンサ22の静止時反射波長λ0は、2つずつ分けられる。
【0088】
各センサ22は、前記センサ22を構成する光ファイバセグメントの中間に接する軸と解釈される測定軸を有する。
【0089】
各センサ22は、対応する測定軸に沿った歪、即ち、相対的伸長(機械的及び/又は温度的原因の)又は相対的短縮(機械的及び/又は温度的原因の)によって、静止時反射波長λ0に対するセンサ22の反射波長λの変化δλが生じるようなものである。この場合、各センサ22は、歪センサである。
【0090】
有利には、各光ファイバ54に関して、センサ22の静止時反射波長λ0間の最小距離が、厳密には各センサ22が受ける可能性の高い反射波長の最大変化δλmaxの2倍より大きい。
【0091】
動作中、所定の光ファイバ54からの測定信号において、各ピークは、センサ22と関連付けられ、静止時の対応する波長λ0と対応する測定軸に沿ったセンサ22の歪に起因する変化δλとの和に等しい波長になる。
【0092】
各光ファイバ54は、各センサ22が対応するラメラ32に取り付けられ、例えば接合されるように対応する空洞28に収容される。
【0093】
より具体的には、センサ22は、ラメラ32の接続部分38の1つで、対応するラメラ32の内側面36に取り付けられる。
【0094】
より具体的には、センサ22は、対応するラメラ32の内側面36に、ラメラ32上に所定の半径方向力の印加中にラメラ32が受ける最大周方向歪の少なくとも4分の1、例えばラメラ32上に所定の半径方向力の印加中にラメラ32が受ける最大周方向歪の少なくとも半分に等しい周方向歪を有する可能性のあるラメラ32の部分に取り付けられる。
【0095】
換言すると、ラメラ32上の所定の半径方向力に関して、ラメラ32の各点は、所定の周方向歪(即ち、前記ラメラ32が力を受けない状況に関連した周方向運動)を受ける。前記周方向歪の値は、ラメラ32の1つ以上の特定の点に関して最大であり、「ラメラの最大周方向歪」と呼ばれる。センサ22は、ラメラ32の一部に取り付けられ、その点は、同じ条件で前述の最大歪の半分と少なくとも等しい歪を受ける。
【0096】
各ラメラ32は、ラメラ32に印加された半径方向力の1ニュートン当たり1~50個の微小歪間で整放線方向(即ち、周辺)歪を有するように構成される。
【0097】
「微小歪」は、本発明の意味の範囲内で、1.10-6に等しい相対的伸長(即ち、サンプリング長に関する動き)に対応する。
【0098】
更に、各ラメラ32は、値が0.1N~100Nの任意の半径方向力に関して弾性歪を受けるように構成される。この場合、各ラメラ32は、約1~約1000個の微小歪、更には高弾性限界鋼で作成されたラメラ32の場合には1~3000個の微小歪間で整放線方向歪を有するように構成される。
【0099】
例えば、エスカッション断面空洞28の場合、センサ22は、回転軸X-Xを含むラメラ32の対称面から離れてラメラ32に取り付けられる。
【0100】
更に、各センサ22は、対応する測定軸と回転軸X-Xに直角の平面の間の角度が20°以下、例えば10°以下になるように構成される。
【0101】
「測定軸と回転軸X-Xに直角の平面の間の角度」とは、本発明の意味の範囲内で、測定軸の方向ベクトルと、前記回転軸X-Xに直角の平面に属する直線の方向ベクトルとの間の最小角度を意味する。
【0102】
各光ファイバ54は、回転軸X-Xに平行な軸に対して円螺旋で巻き付けられることが好ましい。
【0103】
有利には、各光ファイバ54は、対応する入出力端55が中央凹部46内にあるように関連貫通口48内に係合される。
【0104】
有利には、各空洞28は、空洞28の封止を提供し、詳細には液体(水、油)が空洞28に入るのを防ぐように意図されたエラストマで満たされる。
【0105】
エラストマは、隣り合うラメラ32に関して、エラストマを介したクロストークによって引き起こされるラメラ32の歪への影響がセンサ22の感度に対して無視できるような弾性を有するように選択される。
【0106】
そのようなエラストマは、例えば、シリコンエラストマである。
【0107】
各横方向装置23は、フランジ56と軸受58を有する。
【0108】
2つの末端装置23の少なくとも1つは、光ファイバ回転接合60を有する。更に、2つの末端装置23の1つは、角度コーダ62を有する。
【0109】
各フランジ56は、本体20の一方のそれぞれの端に配列され、本体20を好ましくは気密に閉じるために前記端に取り付けられる。
【0110】
各軸受58は、対応する回転軸のまわりに互いに対して回転可能な、フランジ56に取り付けられた回転子58Aと、圧延操作ライン1のフレームに取り付けられるように意図された固定子58Bとを有する。各軸受58の回転軸は、本体20の回転軸X-Xと結合される。
【0111】
各光ファイバ回転接合60は、平坦度ローラ18が回転中(圧延操作ラインが動作中)かそうでない(圧延操作ラインが停止)かに関係なく、平坦度ローラ18と検出ユニット21との間で光学波の連続循環を可能にするように構成される。
【0112】
光ファイバ回転接合60は、整数M個のチャネルを含み、Mは、光ファイバ回転接合60が接続された光ファイバの数と等しい。例えば、
図2で、各光ファイバ回転接合60は、2つのチャネルを含む。
【0113】
光ファイバ回転接合60の各チャネルは、第一端60Aと第ニ端60Bを有する。
【0114】
光ファイバ回転接合60の各第一端60Aは、検出ユニット21に接続される。より具体的には、光ファイバ回転接合60の各第一端は、対応するサーキュレータの入出力ポートに接続される。
【0115】
更に、光ファイバ回転接合60の各第ニ端60Bは、対応する光ファイバ54の入出力端55に接続される。
【0116】
光ファイバ回転接合60は、検出ユニット21から来るインタロゲーション信号を受け取り、インタロゲーション信号を各光ファイバ54に転送するように構成される。
【0117】
更に、光ファイバ回転接合60は、各光ファイバ54から来る測定信号を受け取り、測定信号を検出ユニット21に転送するように構成される。
【0118】
有利には、光ファイバ回転接合60は、IP64又はIP65認証、即ち、入射角に関係なく液体射出からの完全な保護を提供する。
【0119】
角度コーダ62は、所定の基準角度位置に対する平坦度ローラ18の角度位置を測定するように構成される。
【0120】
角度コーダ62は、平坦度ローラ18の測定角度位置を検出ユニット21に送るために検出ユニット21に接続される。
【0121】
角度コーダ62は、有利には、完全な単一回転タイプである。
【0122】
検出ユニット21は、光源64、転送手段65、分光分析モジュール66及びコンピュータ68を含む。
【0123】
光源64は、各光ファイバ54のセンサ22のインタロゲーション信号を形成する光学波を生成するように構成される。
【0124】
光源64は、K個の出力を有し、Kは、光ファイバ回転接合60のチャネルの数Mの和と等しい。
【0125】
光源64の各出力は、光ファイバ回転接合60の第1の対応端に接続される。より具体的には、光源64の各出力は、光ファイバ回転接合60の第1の対応端と関連付けられたサーキュレータの入力ポートに接続される。
【0126】
有利には、インタロゲーション信号は、センサ22の静止時反射波長λ0間の最大距離より断然大きいスペクトル領域を有する。
【0127】
例えば、光源64は、約820nmを中心とし例えば30nmのスペクトル領域を有するインタロゲーション信号を送信するように構成される。前記波長範囲で、センサ22の通常感度は、約0.65pm/微小歪である。この場合、センサ22の静止時反射波長λ0間の最小距離は、例えば1.6nmである。
【0128】
一例によれば、光源64は、インタロゲーション信号を送信するように構成され、そのスペクトルは、1,525nm~1,565nm、更には1,525nm~1,625nm、あるいは1,460nm~1,625nmである。前記波長範囲において、センサ22の通常感度は、約1.2pm/微小歪である。この場合、センサ22の静止時反射波長λ0間の最小距離は、例えば3nmである。
【0129】
あるいは、光源64は、チューナブルレーザ源である。
【0130】
転送手段65は、角度コーダ62に接続される。
【0131】
転送手段65は、また、光ファイバ回転接合60に光学的に接続される。詳細には、転送手段65は、各光ファイバ54から来る測定信号を受け取るために、各サーキュレータの出力ポートに接続される。
【0132】
転送手段65は、また、分光分析モジュール66に、同じ母線40の光ファイバ54、即ち光ファイバ又はファイバ54から来る測定信号を選択的に転送するために分光分析モジュール66に光学的に接続され、センサ22は、母線のラメラ32に取り付けられる。より具体的には、転送手段65は、角度コーダ62によって測定された角度が前記母線40と関連付けられた所定の範囲に属するときだけ同じ母線40の光ファイバ54から来る測定信号を分光分析モジュール66に選択的に転送するように構成される。
【0133】
所定の範囲は、2つずつ分離されることが好ましい。
【0134】
分光分析モジュール66は、時間と共に、各光ファイバ54から受け取った測定信号を分析するように構成される。
【0135】
センサ22の性質により、光ファイバ54によって送られた測定信号の分光分析モジュール66による分析(所定の瞬間における)は、光ファイバ54に属する全てのセンサ22の光学応答波の同時分析になる。
【0136】
更に、転送手段65の使用により、分光分析モジュール66が、所定の瞬間に、母線40の全てのセンサ22の光学応答波を同時に分析できるようになる。
【0137】
更に、分光分析モジュール66は、各光ファイバ54から受け取った応答信号の各ピークの波長を表す分析信号を送るように構成される。換言すると、分析信号は、母線40のそれぞれのセンサ22の光学応答波のスペクトルを表す。
【0138】
分光分析モジュール66は、例えば、光検出器アレイと関連付けられた凹状格子分光計である。この場合、光検出器によって送られた電気信号間の相対強度は、測定信号のスペクトルを表す。
【0139】
コンピュータ68は、平坦度ローラ18の測定角度位置を受け取るための角度コーダ62に接続される。
【0140】
更に、コンピュータ68は、各測定信号に応じて生成された分析信号を取得するための分光分析モジュール66に接続される。
【0141】
コンピュータ68は、各母線40に関して、平坦度ローラ18の回転中に母線40が薄板10に接すると思われる位置に対応する「接触角」として知られる角度Θ
0を記憶するように構成される。この場合、コンピュータ68は、角度コーダ62によって測定された角度が接触角Θ
0であるときに分析信号を取得するように構成される。例えば
図6Bに、そのような接触角Θ
0を示す。
【0142】
所定の母線40に関して、接触角Θ0は、母線と関連付けられた所定範囲に属する。
【0143】
更に、コンピュータ68は、各光ファイバ54に関して、対応するセンサ22の静止時反射波長λ0を記憶するように構成される。
【0144】
コンピュータ68は、また、分析信号から、測定スペクトルの各ピークと関連付けられた反射波長を決定するように構成される。
【0145】
コンピュータ68は、また、各決定された反射波長を対応センサ22と関連付けるように構成される。
【0146】
例えば、各光ファイバ54に関して、コンピュータ68は、測定波長を、前記測定波長に最も近い静止時反射波長λ0を有するセンサ22と関連付けるように構成される。そのような関連付け方法は、センサ22の静止時反射波長λ0間の最小距離が、各センサ22が受ける可能性の高い反射波長の最大変化δλmaxの2倍より厳密に大きい場合に、低い誤り率を有する。
【0147】
更に、コンピュータ68は、各センサ22に関して、対応する測定軸に沿ったセンサ22の歪に起因する波長δλの変化を、測定波長と基準波長の差として次のように計算するように構成される。
【0148】
【0149】
ここで、「λm,Θ0は、角度コーダ62によって測定された角度が一定角度Θ0であるときの測定波長である。
【0150】
更に、コンピュータ68は、所定のセンサ22と関連付けられたラメラ32に印加された力を次の式により計算するように構成される。
【0151】
【0152】
ここで、δσは、ラメラ32に印加される力であり(ニュートンN)、
δλは、センサ22の波長の変化であり(pm)、
Sは、後述される較正段階で決定されるセンサ22の感度(pm/N)であり、
Cは、センサ22の検出しきい値(N)である。
【0153】
検出しきい値の決定については後述される。
【0154】
好ましくは、コンピュータ68は、また、各母線40に関して、
図6Aに示されたように、平坦度ローラ18の回転中に、母線40が薄板10とまだ接触しないと思われる位置に対応する角度Θ
-(「入口接触角」として知られる)を記憶するように構成される。この
図6Aにおいて、
図6Bと
図6Cと同様に、円の弧の矢印は平坦度ローラの回転方向を示す。
【0155】
好ましくは、コンピュータ68は、各母線40に関して、
図6Cに示したように、平坦度ローラ18の回転中に、母線40が薄板10と接しなくなった思われる位置に対応する角度Θ
+(「出口接触角」として知られる)を記憶するように構成される。
【0156】
入口接触角Θ
-と出口接触角Θ
+は、接触角Θ
0が入口接触角Θ
-と出口接触角Θ
+の間にあるようなものである。これは、例えば、
図6A~
図6Cで明らかである。
【0157】
更に、所定の母線40に関して、入口接触角Θ-と出口接触角Θ+は、母線と関連付けられた所定の範囲に属する。
【0158】
この場合、コンピュータ68は、また、角度コーダ62によって測定された角度が入口接触角Θ-及び出口接触角Θ+と等しいときに分析信号を取得し、分光分析モジュール66によって測定された各波長を、対応するセンサ22と関連付けるように構成される。
【0159】
更に、コンピュータ68は、各センサ22に関して、対応する測定軸に沿ったセンサ22の歪から生じて温度の影響で補正された長さδλの変化を以下の式により計算するように構成される。
【0160】
【0161】
ここで、λm,Θ-は、角度コーダ62によって測定された角度が入口接触角Θ-であるときの測定波長であり、
λm,Θ+は、角度コーダ62によって測定された角度が出口接触角Θ+であるときの測定波長である。
【0162】
所定の母線40に関して、計算された力プロファイルは、平坦度ベクトルを構成する。
【0163】
コンピュータ68は、また、各平坦度ベクトルを目標プロファイルと比較するように構成される。
【0164】
有利には、コンピュータ68は、また、平坦度ベクトルと目標プロファイルの差により、制御ノズル14及び/又はアクチュエータ16のための指示を生成するように構成される。
【0165】
次に平坦度を測定するためのシステム19の操作について述べる。
【0166】
初期化段階で、各光ファイバ54に関して、光ファイバ54の各センサ22の静止時反射波長λ0の値が処理ユニット21に保存される。
【0167】
更に、各母線40に関して、接触角Θ0の値と、有利には入口接触角Θ-及び出口接触角Θ+の値が処理ユニット21に保存される。
【0168】
較正段階で、各ラメラ32の外側面34に所定の力が印加される。
【0169】
各センサ22の反射波長の変化は測定された力に依存し、反射波長の前記変化をラメラに印加された力に接続するモデルが決定される。次に、決定されたモデルが、処理ユニット21に保存される。そのようなモデルは、例えば、前述された洗練モデルである。
【0170】
【0171】
モデルのパラメータの値が、センサ22と共に変化する場合、各センサ22の決定されたモデルの値が、対応するセンサ22と関連して処理ユニット21に保存される。
【0172】
次に、平坦度ローラ18が、圧延操作ライン1に挿入される。
【0173】
薄板10は、平坦度ローラ18を回転駆動する。
【0174】
角度コーダ62は、平坦度ローラ18の角度位置を測定する。
【0175】
光源64は、インタロゲーション信号を生成し、光ファイバ回転接合60は、インタロゲーション信号を各光ファイバ54に転送する。
【0176】
各光ファイバ54は、対応する測定信号を分光分析モジュール66に戻す。
【0177】
角度コーダ62によって測定された角度が、所定の母線40と関連付けられた所定範囲に属するとき、転送手段65は、前記母線40の光ファイバ54からの測定信号を分光分析モジュール66に送る。
【0178】
前記母線40に関して、分光分析モジュール66は、時間の経過と共に、各対応する光ファイバ54から受け取った測定信号を分析する。更に、分光分析モジュール66は、時間の経過と共に、各光ファイバ54から受け取った応答信号の各ピークの波長を表す分析信号を送る。
【0179】
母線40と関連付けられた接触角Θ0に関して、コンピュータ68は、分析信号を取得する。有利には、コンピュータ68は、また、母線40と関連付けられた入口接触角Θ-と出口接触角Θ+の分析信号を取得する。
【0180】
次に、コンピュータ68は、各センサ22の電流反射波長を決定する。
【0181】
次に、コンピュータ68は、各センサ22に関して、決定された現在の反射波長λに関連付けられた反射波長の変化δλ、即ち決定された現在の反射波長λと静止時反射波長λ0の差を計算する。
【0182】
次に、各センサ22について、コンピュータ68は、計算された反射波長の変化δλから、センサ22と関連付けられたラメラ32に印加された力を決定する。母線40のラメラ32のそれぞれに印加された力によって構成されたベクトルは、母線40と関連付けられた平坦度ベクトルを構成する。
【0183】
次に、コンピュータ68は、平坦度ベクトルを目標プロファイルと比較する。
【0184】
次に、コンピュータ68は、平坦度ベクトルと目標プロファイルの差に応じて、制御ノズル14及び/又はアクチュエータ16のための指示を生成する。
【0185】
前述された分光分析モジュール66とコンピュータ68によって実行される操作は、角度コーダ62によって測定された角度が新しい母線40と関連付けられた所定の範囲に属するときに繰り返される。
【0186】
図7に、本発明による平坦度を測定するためのシステム19の第2の実施形態を示す。
【0187】
図7の平坦度を測定するためのシステム19は、光ファイバ回転接合が欠けている点だけが
図2の平坦度を測定するためのシステム19と異なる。
【0188】
この場合、光源64、転送手段65及び分光分析モジュール66は、ブラッグインタロゲーション組立体(Bragg interrogation assembly)70を構成するように平坦度ローラ18の中央凹部46内に配列される。
【0189】
平坦度ローラ18は、また、ブラッグインタロゲーション組立体70への電気エネルギーを外部電気エネルギー源から平坦度ローラ18に伝送するように構成された供給回転接合72を含む。
【0190】
平坦度ローラ18は、更に、ブラッグインタロゲーション組立体70とコンピュータ68の間の通信を提供し、詳細には分光分析モジュール66からコンピュータ68への分析信号の伝送を提供するように構成された通信回転接合74を含む。
【0191】
例えば、通信回転接合74は、イーサネット回転接合である。
【0192】
図8に、本発明による平坦度を測定するためのシステム19の第3の実施形態を示す。
【0193】
図8の平坦度を測定するためのシステム19は、平坦度ローラ18に光ファイバ回転接合が欠けていることだけが
図7の平坦度を測定するためのシステム19と異なる。この場合、
図8に概略的に示されたバッテリ76は、中央凹部46内に、ブラッグインタロゲーション組立体70に電気エネルギーを供給するように配列される。
【0194】
有利には、平坦度ローラ18の末端装置23の1つが、バッテリ76に電気的に接続されたオルタネータ78を有する。
【0195】
オルタネータ78は、バッテリ76を充電するために平坦度ローラ18の回転から来る機械エネルギーの一部を電気エネルギーに変換するように構成される。
【0196】
例えば、オルタネータ78は、本体20と一体の電機子80と、平坦度ローラ18を受けるフレームに取り付けられるように意図されたインダクタ82とを有する。電機子は、インダクタに対して、回転軸X-Xのまわりを回転するように構成される。
【0197】
インダクタ82は、例えば、複数の永久磁石を有する。更に、電機子80は、例えば、インダクタの磁石によって生成された磁場内に配置された複数のコイルを含む。
【0198】
図7又は
図8の平坦度を測定するためのシステム19の1つの変形物によれば、分光分析モジュール66は、平坦度ローラ18の外側にある。この場合、平坦度ローラ18は、単に光ファイバ54から外部分光分析モジュール66に応答信号を転送するように意図された光ファイバ回転接合を有する。更に、この場合、平坦度ローラ18には通信回転接合が欠けている。
【0199】
図7又は
図8の平坦度を測定するためのシステム19の1つの変形物によれば、平坦度ローラ18には通信回転接合が欠けている。この場合、平坦度ローラ18は、コンピュータ68に、分光分析モジュール66によって送出された分析信号によって符号化された電磁波を送信するように構成された電磁波送信機を有する。
【0200】
コンピュータ68は、電磁波送信機によって送信された電磁波を受信し、前記電磁波を復号化して各センサ22の反射波長を決定するように構成される。
【0201】
更に、平坦度ローラ18は、電磁波送信機からコンピュータ68に電磁波を伝播することを可能にするために、電磁波送信機の伝送周波数範囲内で少なくとも1つの透明部分を有する。
【0202】
例えば、電磁波送信機は、Wi-Fiトランスミッタモジュール(規格IEEE 802.11)である。例えば、透明部分は、平坦度ローラ18のフランジ56の1つ内に提供された窓である。例えば、窓は、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、又はガラス繊維強化プラスチックで作成される。
【0203】
より一般的に、平坦度ローラ18は、少なくとも1つの透明部分を有し、透明部分は、所定範囲の周波数に属する、例えば、マイクロ波、光学波、近紫外線スペクトル、又は近赤外線スペクトルに属する少なくとも部分的に1つの電磁波を送信するのに適する。
【0204】
この場合、コンピュータ68は、中央凹部46内に配列されると思われ、それにより、電磁波送信機は、コンピュータ68によって生成されたノズル14及び/又はアクチュエータ16を制御するための指示を直接送信するために使用される。
【0205】
スロット30の存在は、各母線40に沿ったクロストークの発生を防ぐ。
【0206】
「クロストーク」とは、本出願の意味の範囲内で、半径方向応力が平坦度ローラ18に印加されたときの母線に沿った軸方向応力の発生を意味する。換言すると、クロストークの場合、母線40の所定の点に加えられた応力によって、前記点に半径方向力が及ぼされない場合でも、近くの点、詳細には母線に属する近くの点に応力が生じることになる。
【0207】
そのようなクロストークは、一般に、補償されるために複雑な計算を必要とする。更に、そのような計算の後で得られた結果には、一般に、十分な精度がない。この結果、制御ループの性能が低下する。
【0208】
スロット30の存在は、実質的に、母線40に沿った軸方向力の伝搬を減少させる。そのような計算は不要になり、制御ループの性能が改善される。
【0209】
各センサ22の測定軸が、回転軸X-Xに直角の任意の平面と10°以下の角度をなすことによって、各センサ22は、唯一又は本質的に、対応するラメラ32の歪の円周方向(即ち、整放線方向)成分を測定することになる。しかし、出願者は、ラメラ32上の半径方向力の印加中、ラメラ32の歪の円周方向成分が絶対値で最大振幅を有する歪であることを述べた。その結果、センサ22の測定軸のそのような構成は、センサ22の伸長の振幅を最大にし、したがって、平坦度ローラ18の感度を最大にする。
【0210】
そのようなファイバブラッグ格子センサ22の使用は、一定振幅のインタロゲーション信号に対する感度、即ちその応答の振幅が、圧延、詳細には冷間圧延分野での通常温度範囲内で温度に依存しない限りにおいて有利である。
【0211】
例えば、そのような光センサ22の使用は、特に冶金学環境(例えば、製鋼)において、誘導電気炉と回転機械の存在によって生成される電磁波障害があり、そのようなセンサがそのような電磁波障害の影響を受けにくい限りにおいて有利である。
【0212】
更に、そのようなセンサ22をラメラ32と組み合わせて使用することにより、平坦度ローラ18に、有意の感度、有意の動的特性、及び有意の頑丈さが提供される。実際には、操作中、本体20は、薄板10によって平坦度ローラ18に及ぼされるほとんどの力を支持する。更に、そのようなセンサ22は、破壊のリスクなしに、広範囲の力(ほぼ3倍)を受ける可能性が高い。更に、そのようなセンサは、有意の平均力(例えば、2,000N)を受けたときでも、力の僅かな変化(例えば、2N)を検出すると考えられる。
【0213】
また、そのような光センサ22の使用は、同じ光ファイバ54上の波長多重が各センサ22の光学応答波の同時分析を可能にする限りにおいて有利である。測定は、母線上で同時であり、バランスを失う現象、コイル巻き付け機の偏心などに関連した測定バイアスがなくなる。その結果、一般に連続して取得を必要とし、したがって真の同時測定を提供しない電磁気センサを備えた先行技術の装置に比べて測定精度が実質的に高まる。
【0214】
また、そのような同時取得は、平坦度ローラ18の回転中のセンサの連続取得が、圧延機スタンド4における力の周期的変動に関連した潜在的バイアスを隠すと思われる限りにおいて有利である。
【0215】
また、そのようなセンサ22の使用は、コストが、一般に、通常の電磁気センサのコストより低い限りにおいて有利である。
【0216】
また、そのような光センサ22の使用は、その小さい寸法が小さい軸方向範囲のラメラ32の生産を可能にする限りにおいて有利であり、これにより、各母線40に沿った平坦度を測定するためのシステム19の空間分解能が高まる。これは、特に、必要とされる軸方向分解能(即ち、平坦度ローラ18の回転軸による分解能)が、詳細には薄板10の外側縁、即ち各母線40の外周領域42に力を加えるように意図された縁でほぼ数ミリメートルである薄板の圧延の分野で有利である。
【0217】
更に、複数の部分26A,26Bからなる本体20の使用は、各部分26A,26Bが、本体20の組み立て前に対応する光ファイバ54を備えると思われる限りにおいて、光ファイバ54のより単純な組み込みを可能にする。実際には、本体20の寸法により、一体型本体20内の光ファイバ54の組み込みは、難問を突きつけると思われる。
【0218】
複数の部分26A,26Bからなる本体20の使用は、平坦度ローラ18の欠陥領域に対応する部分だけが交換され、その全体で平坦度ローラが交換されない限りにおいて、平坦度ローラ18の修理を容易にする。
【0219】
本体20内の中実部分29の存在は、先行技術の装置より大きい剛性を本体20に与える薄板10によって加えられる力の伝達を提供する。
【0220】
更に、金属である本体20と、本体20内の処理ユニット21の構成要素(光源64、分光分析モジュール66又はコンピュータ68)の全て又は一部の配列によって、「電磁遮蔽」として知られる電磁波障害に対する保護の機能が本体20に提供される。そのような保護は、特に、誘導電気炉と回転機械の存在によって生成される電磁波障害がある冶金環境(例えば、製鋼)で有利である。
【符号の説明】
【0221】
18 平坦度ローラ
20 円筒状本体
22 歪センサ
24 外側面
28 空洞
30 スロット
32 ラメラ
38 周囲端
40 母線
54 光ファイバ
X-X 回転軸