(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】ダブルステント
(51)【国際特許分類】
A61F 2/852 20130101AFI20230623BHJP
A61F 2/848 20130101ALI20230623BHJP
【FI】
A61F2/852
A61F2/848
(21)【出願番号】P 2020548662
(86)(22)【出願日】2019-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2019056453
(87)【国際公開番号】W WO2019175330
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】102018105925.6
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】513159136
【氏名又は名称】ベントレー イノメッド ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Bentley InnoMed GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100139723
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】ノイス,マルテ
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/125312(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0203606(US,A1)
【文献】特表2004-522494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/852
A61F 2/848
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の内側ステント(2)および第2の外側ステント(3)からなる2つの同軸上に配置されたステント
を有するダブルステントであって、
第1の膜(4)が、
前記第1の内側ステント(2)と
前記第2の外側ステント(3)との間に配置され、
第2の膜(5)が、前記第2の
外側ステント(3)上に配置され、
前記第1および第2の膜(4、5)の膜端部が、前記
第1の内側ステント(2)および前記第2の外側ステント(3)の端部で合わせられ、前記第1の
内側ステント(2)の内側の上に折り畳まれそこで固定
および/
または取付け
され、
前記第1の内側ステント(2)が第1の材料から作製され、前記第2の外側ステント(3)が第2の材料から作製され
、
前記第2の外側ステント(3)がコバルト-クロム合金からなり、前記第1の内側ステント(2)が形状記憶合金からなり、
前記第1の内側ステント(2)が、前記第2の外側ステント(3)より5~10mm長く、その形状記憶特性によって定められる最終形態において、前記第2の外側ステント(3)の直径よりも1~6mm大きい直径を有する
ことを特徴とする、ダブルステント。
【請求項2】
前記第1の内側ステント(2)が、前記第2の外側ステント(3)より8mm長いことを特徴とする、請求項1に記載のダブルステント。
【請求項3】
前記第1の内側ステント(2)が、その形状記憶特性によって定められる最終形態において、前記第2の外側ステント(3)の直径よりも3mm大きい直径を有することを特徴とする、請求項1に記載のダブルステント。
【請求項4】
前記第1の内側ステント(2)が、追加の固定要素を用いて前記第1の内側ステント(2)の近位端に提供されることを特徴とする、請求項1に記載のダブルステント。
【請求項5】
前記追加の固定要素が、半径方向に突出するとげおよび/またはトランペット形状の拡張の形態であることを特徴とする、請求項4に記載のダブルステント。
【請求項6】
少なくとも前記第1の内側ステント(2)が、並んで配置され曲がりくねった構造を有する複数のリングセグメント(7、7a、7b)を備え、該リングセグメントが、連接ウェブ(8、9)によって互いに接続されることを特徴とする、請求項
1に記載のダブルステント。
【請求項7】
前記膜(4、5)が、接着
および/
または結合、縫い付け、溶接またはクランプによって固定
および/
または取付けされることを特徴とする、請求項
1に記載のダブルステント。
【請求項8】
前記膜(4、5)が、前記第1の
内側ステント(2)の曲がりくねったアーチ中に切り込みを与えることによって形成される柔軟なトング(6)の中または間の所定の位置にクランプされることを特徴とする、請求項
1に記載のダブルステント。
【請求項9】
前記柔軟なトング(6)が、前記
第1の内側ステント
(2)の外側を向くことを特徴とする、請求項
8に記載のダブルステント。
【請求項10】
前記柔軟なトング(6)が、前記第1の
内側ステント(
2)の
端部領域に配置されることを特徴とする、請求項
8に記載のダブルステント。
【請求項11】
前記柔軟なトング(6)が、周囲リングセグメント(7a)に近接して配置されるリングセグメント(7b)上に形成されることを特徴とする、請求項
10に記載のダブルステント。
【請求項12】
前記第1の内側ステント(2)および前記第2の外側ステント(3)の連接ウェブ(8)が、それらの間に隙間があって配置されることを特徴とする、請求項
6に記載のダブルステント。
【請求項13】
前記第1の膜(4)および/または前記第2の膜(5)が、プラスチック材料からなることを特徴とする、請求項
1に記載のダブルステント。
【請求項14】
前記第1の膜(4)および/または前記第2の膜(5)が、PTFEからなることを特徴とする、請求項
13に記載のダブルステント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの同軸上に配置されたステントを含み、第1の膜が第1の内側ステントと第2の外側ステントとの間に配置され、第2の膜が第2のステント上に配置され、第1および第2の膜の膜端部が、ステントの端部において合わせられ、第1のステントの内側の上に折り畳まれて所定の位置にクランプされる、ダブルステントに関する。
【0002】
ダブルステントは、特に、動脈瘤およびシャント(shunt)のような血管奇形をブリッジする目的でステントグラフトとして用いられるが、不安定な、脆弱な又は血栓性の血管壁を補強するためにも用いられる。さらに、ステントされた血管またはプロテーゼからの分枝のためのブリッジ要素として用いられる。
【背景技術】
【0003】
血管奇形をブリッジするためのステントグラフトは、さまざまの形状で知られている。概して、これらは、膜で完全にまたは部分的に覆われたステントから構成される。膜は血管に対して血管奇形を塞ぎ、ステントは血管を開いたままにして膜が血管壁と密接することを確実にする。
【0004】
ステントグラフトを用いて生じる問題は、膜がステントに固着することを含む。このために、ダブルステントが開発され、膜は外側のステントと内側のステントとの間の所定に位置に保持される。そのようなダブルステントの拡張中、膜は、放射状の拡張に関与するが、2つのステントの間に留められたままである。
【0005】
そのようなダブルステントは、例えば、特許文献1の開示から既知である。この文献に記載されるステントは、それ自体でかつ自らその価値を証明してきたが、2つの点で改良が可能である。
【0006】
一方では、膜が血管壁と密接しないおよび/またはダブルステントの拡張中に損傷するので、圧迫による問題がしばしば生じる。いずれの場合にも、ダブルステントは、それに求められる必要性、すなわち、例えば血管奇形の閉塞、を満たさない。
【0007】
他方、ダブルステントの拡張により、例えば2つのステントが、例えば局所的状況によって異なる拡張挙動を示す場合に、2つのステントおよび膜の合成物が密着性を失いうる。
【0008】
2つのバルーン拡張可能なステントの組合せからなるダブルステントは通常、高い半径方向力を生じ、これによって膜が確実に配置および固定される。しかしながら、高い半径方向力は、柔軟性の損失と関係する。さらに、拡張プロセスのために相当の圧力が必要とされる。膜を備えたそのようなダブルステントの壁厚は、血管容積を不必要に狭めないが機能性に関して妥協せずに、適度に維持されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】独国特許出願公開第19720115号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、圧迫性および確実性に関する必要性を満たし、必要な密着性を確保し、十分に高い半径方向力を生じる、ダブルステントを提供することである。さらに、このステントは十分な柔軟性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、最初に上記で述べた種類のダブルステントにより達成され、ここで、2つのステントは異なる材料から作製される。
【0012】
本発明により提案されるダブルステントにおいて、内側ステントおよび外側ステントは、特性および用いられる材料の両方に関して異なる。ステントの一方は、必要な半径方向力を提供するバルーン拡張可能なステントであり、他方のステントは、例えば生分解性材料のようなより低い半径方向力を有するまたは自己拡張性の特徴を有する形状記憶合金である別の材料から作製される。この種の材料は既知であり、しばしば文献に記載されてきた。より低い半径方向力を有するステントは、より柔軟である、すなわち、その壁厚をより小さく保つことができる。特に、第1および/または第2の膜の固定に役立つ。
【0013】
より高い半径方向力を生じるバルーン拡張可能なステントは特に、血管補助装置として従来用いられるコバルト-クロム合金からなるステントである。そのようなバルーン拡張可能なステントは、血管壁に向かって内側におよび外側に用いられてもよい、すなわち、第1の内側ステントとしてまたは第2の外側ステントとして作用してもよい。第1の内側ステントとして用いられる場合、膜の端部を固定する作用もする。第2の外側ステントとして適用される場合、必要な接触圧力を提供し、これは、一方ではダブルステントを血管壁に固定し、必要であれば血管を拡張する作用をするが、外側膜を血管壁に固定する作用もする。
【0014】
より低い半径方向力を生じる外側ステントは、一般に生分解性プラスチック(ポリラクチドおよび/またはポリガラクチド)から製造されしばしば文献に記載されるような、生分解性ステントでもよい。例えばマグネシウム合金から作製される生分解性金属ステントもまた、この目的に適しており、また文献においてしばしば詳細に言及されてきた。そのようなステントは、もっぱら第2の外側ステントとして使用することができ、外側膜を血管壁に固定し内側膜を複合ステントシステム中に固定する作用をする。
【0015】
あるいは、より低い半径方向力を示すステントは、ニチノールのようなニッケル-チタン合金から作製されてもよい。そのようなステントは、第1の内側ステント並びに第2の外側ステントとして使用されてもよい。第1の内側ステントとして使用される場合、膜の端部を確実に固定し、内側の膜について第2の外側ステントに対する必要な接触圧力を生じる。第2の外側ステントとして作用する場合、拡張段階中に血管壁への外側膜の迅速な固定を確実にし、内側膜は複合ステント配置の2つのステントの間に適切に配置される。
【0016】
コバルト-クロム合金からなるステントとニッケル-チタン合金から作製される自己拡張性ステントとの組合せが好ましく、後者のステントは複合ダブルステントシステムの第1の内側ステントとして特に好ましい。
【0017】
この場合、第1の内側ステントは、5~10mm、好ましくは8mm、第2の外側ステントより長く、その形状記憶特性によって定められる最終形態において、1~6mm、好ましくは3mm、第2の外側ステントの直径よりも大きい直径を有することが便宜であり適切であると考えられる。直径におけるこのオーバーサイズによって、最終状態において内側膜は常に内側ステントと外側ステントとの間に十分にきつくクランプされたままであることが確保される。
【0018】
血管またはプロテーゼにおけるダブルステントのより良好な固定のために、第1の内側ステントはさらに、半径方向に突出するとげを備えてもよい、または、トランペット形状の構成を有してもよく、これは必要であればePTFEでコーティングされてもよい。
【0019】
本発明により提案されるダブルステントは、内側および外側のステントを有するだけでなく、内側および外側の膜をも備える。ここで、2つの膜は不浸透性の点で互いを補完する。外側の第2の膜は、内側の第1の膜のための保護及び補完として作用し、内側の膜が拡張中に損傷する、例えば破れると、外側の膜がこの不具合を補うことができ、逆もまた同様である。さらに、外側の膜は、構造物を保持し、それによって、構成要素の密着性に寄与する内側ステントの内面において、内側膜の端部と共に、外側膜の端部を固定させる。
【0020】
本発明に従って用いられるステントについて、バルーン拡張可能なおよび自己拡張性のステントについてしばしば開発されるような通常のステントデザインを用いることができる。バルーン拡張可能なステントについて、この目的のために通常使用される任意の材料を用いてもよく、例えば、医療用途のために適切な合金鋼、コバルト-クロム合金等が用いられてもよい。自己拡張性のステントに関して、ニッケル-チタン合金のような形状記憶特性を有する材料が特に適切である。
【0021】
ステントは、通常はレーザ切断技術を用いて適切な直径の管から切断される。これらは、リングセグメントおよびリングセグメントの間の連接ウェブを備えるメッシュ構造を有する。
【0022】
例えば、ステントは、ウェブを交差することにより形成されるメッシュ構造を有してもよい。複数の曲がりくねった(meandering)リングセグメントから構成されるステントが好ましく、このリングセグメントは、連接ウェブによって隣接するリングセグメントに連結される。この場合もまた、メッシュが生成され、そのサイズは、2つの隣接するリングセグメントの間に存在する連接ウェブの間隔によって決定される。そのようなステント構造は、連接ウェブの配置及び形状に依存して、拡張中に生じる長さの減少を少なくとも部分的に補うのに適切である。
【0023】
膜を内側ステントの内側に固定するためにさまざまの方法を採用してもよい。一方では膜は縫い付けまたは接着されてもよい。ステントが製造中に初期膨張を受ける場合、例えば超音波法による溶接、または、内側ステントのメッシュを介した融合が好ましい。次いで、完成したダブルステントはバルーン上に捲縮される。
【0024】
第1の内側ステント上の膜はまた、例えばそこに存在する柔軟なトング(tongues)に、適切な位置でクランプされてもよい。柔軟なトングは、ステントの外側方向に向かう、すなわち、ステントの端部を指す。そのような柔軟なステントは、例えば、リングセグメントの膜アーチに外側に向かってもよく、ホイル端部は、同じリングセグメントから始まる膜アーチと連接ウェブとの間の適切な位置にクランプされる(国際公開第2012/084202号)。内側ステントの内面上に膜端部をクランプすることにより、2つの膜が確実に固着および固定され、内側ステント、内側膜、外側ステントおよび外側膜を含む複合材料が強化される。
【0025】
この目的のために適切な任意の生物学的又は人工的材料を、膜に用いてもよい。通常、膜はプラスチック材料、好ましくはプラスチックの管から構成され、各ステントの上にかぶせられる。例えば、適切な材料は、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、特に拡張プロセスに必要な弾性を有するePTFEである。ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリウレタンカーボネート等のような、医療的観点から問題のない他のプラスチックもまた使用できる。
【0026】
内側および外側ステントに異なるデザインを使用してもよく、内側および外側膜を異なる材料で製造してもよいことは、言うまでもない。
【0027】
2つのステント及び2つの膜の適用により、構造物の壁厚が自然と比較的高くなり、これによって患者の血管系における操縦性が制限される。このことは、特により低い半径方向力を有するステントについて、ステントが切断される管の低い壁厚、例えば、0.05~0.5mmの範囲、好ましくは0.10~0.20mmおよび特に約0.15mm、を選択することにより防止できる。ウェブ幅もまた、例えば、0.05~0.5mmの範囲、好ましくは0.10~0.20mm及び特に約0.15mmに低減できる。
【0028】
さらに、内側ステントよりも小さいメッシュを外側ステントに提供することが好ましい。このようにして、拡張中に圧縮応力が生成され、これは構造物の半径方向力及び密着性において有利な効果を有する。これによって、構造物の高い強度および耐久性が確実に達成される。
【0029】
本発明のダブルステントは、ステントされた血管の分枝中での配置に特に適切であり、したがって、ステントされた血管と分枝との間に形成される空間のブリッジに適切である。
【0030】
本発明のさらなる説明が、本発明の好ましい実施形態を示す添付の図面を介して提供される。図面中に示される特徴は、それぞれの場合に本発明の一部として個々に考えられ、図面中に示される他の特徴との関連でのみ理解されるべきでないことは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明に従ったダブルステントの壁の端部領域を通る縦断面図を概略的に示す図
【
図2】端面の領域における内側ステントの展開された壁の平面図
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明により提案され参照番号1を用いて全体として
図1に示されるダブルステントは、互いに同軸上に配置される第1の内側ステント2および第2の外側ステント3を有する。外側ステント3は、内側ステント2よりわずかに短い。全体のダブルステント1は、非拡張状態で図示される。内側ステント2と外側ステント3との間に、第1の内側膜4が提供される。外側ステント3は、第2の外側膜5により囲まれる。膜4および5はいずれもePTFEから作製される。
【0033】
内側膜4および外側膜5は、その端部で合わせられ、ダブルステント1の上端の周りで内側ステント2の空洞に向かって内側に折り畳まれる。実施例として、内側ステント2の一部を形成する複数の柔軟なトング6の1つが示され、トングは、内側に曲げられ、膜4および5の内側に折り畳まれた端部を適切な位置にクランプする作用をする。
【0034】
図1に示されるように、内側ステント2は便宜上、適切な形状記憶合金、例えばニッケル-チタン(ニチノール)から作製され、5mm~10mm、好ましくは8mmの過剰長さを近位に有する。さらに、形状記憶特性により特定されるその最終状態において、外側ステント3の直径より大きい、1~6mm、好ましくは3mmの直径を有する。これによって、内側膜4が常に、内側ステント2と外側ステント3との間に十分にきつくクランプされたままになることが確保される。血管またはプロテーゼにおけるより良好な固定のために、ステント2はさらに、半径方向に突出するとげを備えてもよい、または、トランペット形状の構成を有してもよく、これは必要であればePTFEでコーティングされてもよい。
【0035】
図2において、内側ステント2の壁のデザインが、その端部領域において図示され、これは
図1にも示されるが、この場合は柔軟なトング6の具体的なデザインが示されており、これは
図1には概略的にのみ図示される。
【0036】
図2から分かるように、ステント2の長手領域における内側ステント2の壁は、複数のリングセグメント7からなり、これはそれぞれ、環状の曲がりくねったバンドを有する。
【0037】
これらの曲がりくねったバンドは、軸方向で弾力性のある連接ウェブによって互いに軸方向に接続される。これに関して、内側ステント2の壁構造は、広く採用されるステントを構築する一般的な方法に対応する。
【0038】
従来のステントと対照的に、
図2に示されるステント2は、末端領域において2つの異なって設計されるリングセグメント7aおよび7bを有し、これらは第1の内側ステント2の柔軟なトングを形成する目的で提供され、柔軟なトングは上記の
図1において参照番号6で示される。この場合、リングセグメント7aは、ステント2の最外縁を形成するのに対し、リングセグメント7bは、ステント2の外縁と長手領域との間に位置する。独国特許出願公開第10 2015 106052号明細書を参照。
【0039】
2つのリングセグメント7aおよび7bはそれぞれ、同様に環状の曲がりくねったバンドを示す。ステント2の長手領域を指すリングセグメント7aおよび7bの両方の曲がりくねったアーチは、軸方向に延在する連接ウェブ9により互いに接続される。対照的に、ステント2の端部を指す2つのリングセグメント7aおよび7bの曲がりくねったアーチは、互いに接続されない。代わりに、ステント2の端部を指すリングセグメント7bの曲がりくねったアーチは、ブラインドウェブ10を備え、これは、同じ方向に方向づけられたリングセグメント7aの曲がりくねったアーチ中にこれらに接続されずに突出する。これらのブラインドウェブ10は、それらを運ぶリングセグメント7bの曲がりくねったアーチと共に、
図1に概略的にのみ示され参照番号6で示される柔軟なトングを形成する。
【0040】
図3は、
図1において参照番号6で印をつけられる、上記で言及される柔軟なトングを形成する別の可能な方法を示す。このために、リングセグメント7cが内側ステント2の端部に提供され、これはまた、環状の曲がりくねったバンドを有し、ステント2の端部を指す曲がりくねったアーチは、その長さに亘って切り込み11を備え、したがって、
図1に示される幕4および5の端部の間で-ペーパークリップのように-クランプすることができる弾性変形可能な柔軟なトングを形成する。国際公開第2012/084202号参照。