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特許7300623部品実装装置および部品実装基板の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】部品実装装置および部品実装基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20230623BHJP
【FI】
H05K13/04 J
H05K13/04 C
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019061709
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020031207
(43)【公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】P 2018154681
(32)【優先日】2018-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183276
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 裕三
(72)【発明者】
【氏名】横山 大
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 英明
(72)【発明者】
【氏名】今福 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】松岡 聡
(72)【発明者】
【氏名】長澤 陽介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓之
(72)【発明者】
【氏名】長江 和男
(72)【発明者】
【氏名】陳 雪▲キー▼
(72)【発明者】
【氏名】陳 友祥
(72)【発明者】
【氏名】羅 耀光
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-149483(JP,U)
【文献】実開平05-088732(JP,U)
【文献】特開昭63-122200(JP,A)
【文献】特開2022-036251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードを固定刃と可動刃とを有するクリンチユニットによってクリンチする第1工程と、
回転装置によって前記クリンチユニットを回転させて、基板の挿入孔に挿入された第2の部品の脚部をねじる第2工程と、
を含み、
前記第1工程において、前記固定刃に対して前記可動刃を動かして、基板の下面側に突出した前記第1の部品の前記リードを前記固定刃と前記可動刃との間で挟んでクリンチし、
前記第2工程において、前記固定刃を保持する固定刃保持部の上面に設けられる係合部に前記第2の部品の前記脚部を挿入した後、前記係合部を前記第2の部品の前記脚部に対して前記クリンチユニットの回転方向に係合させて、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させて前記脚部をねじる、部品実装基板の製造方法。
【請求項2】
前記第2工程において、前記固定刃の側方に対向して設けられる一対の側板のそれぞれに設けられる前記係合部に前記第2の部品の前記脚部を挿入した後、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させて前記脚部をねじる、請求項1に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項3】
前記第2工程において、前記クリンチユニットの上端部に形成された前記固定刃保持部の上面の前記係合部に前記第2の部品の前記脚部を挿入した後、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させて前記脚部をねじる、請求項1又は2に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項4】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチユニットによってクリンチする第1工程と、
回転装置によって前記クリンチユニットを回転させて、基板の挿入孔に挿入された第2の部品の脚部をねじる第2工程と、
を含み、
前記第1工程において、下方に延びた2本のリードを有する前記第1の部品の一方のリードをクリンチする第1のクリンチ部と、もう一方のリードをクリンチする第2のクリンチ部とによって、前記第1の部品の前記リードをクリンチし、
前記第2工程において、前記第1のクリンチ部と前記第2のクリンチ部との間に前記第2の部品の前記脚部を挟んだ後、前記第1および第2のクリンチ部を回転させて前記脚部をねじる、部品実装基板の製造方法。
【請求項5】
前記第1工程において、前記第1のクリンチ部の固定刃に対して前記第1のクリンチ部の可動刃を動かし前記第2のクリンチ部の固定刃に対して前記第2のクリンチ部の可動刃を動かすことで、前記第1の部品の前記リードをクリンチし、
前記第2工程において、前記第1のクリンチ部の前記固定刃と、前記第1のクリンチ部の前記固定刃に対して対向して設けられる前記第2のクリンチ部の前記固定刃との間に前記第2の部品の前記リードを挟む、請求項4に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項6】
前記第2工程において、前記第1のクリンチ部が有する第1の挟持板と前記第2のクリンチ部が有する第2の挟持板との間隔を変更して、前記第1の挟持板と前記第2の挟持板との間に前記第2の部品の前記リードを挟む、請求項4又は5に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項7】
前記第2工程において、前記クリンチユニットの回転中心が、前記挿入孔の中心の下方に位置する状態で、前記第1のクリンチ部と前記第2のクリンチ部との間に前記第2の部品の前記リードを挟む、請求項4から6のいずれか一項に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項8】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチユニットによってクリンチする第1工程と、
回転装置によって前記クリンチユニットを回転させて、基板の挿入孔に挿入された第2の部品の脚部をねじる第2工程と、
を含み、
前記第2工程において、前記クリンチユニットを回転させる前記回転装置に発生するトルクに基づいて、前記第2の部品の前記脚部におけるねじり動作の成否を判定する、部品実装基板の製造方法。
【請求項9】
前記第2工程において、前記トルクが予め決められた閾値よりも大きい場合、前記第2の部品の前記脚部におけるねじり動作が成功したことを判定し、前記トルクが前記閾値よりも小さい場合、前記第2の部品の前記脚部におけるねじり動作が失敗したことを判定する、請求項8に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項10】
前記第2工程において、前記回転装置の回転の等速域で、前記第2の部品の前記脚部におけるねじり動作の成否を判定する、請求項8又は9に記載の部品実装基板の製造方法。
【請求項11】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチするクリンチユニットと、
前記第1の部品の前記リードをクリンチするように前記クリンチユニットを駆動するクリンチ駆動部と、
前記クリンチユニットを回転させる回転装置と、
前記クリンチ駆動部および前記回転装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記クリンチユニットは、
固定刃と、
基板の下面側に突出した前記第1の部品の前記リードを前記固定刃との間で挟むように配置され、前記固定刃に対して動かして前記第1の部品の前記リードをクリンチする可動刃と、
前記固定刃の側方において対向して設けられる一対の側板を有し、前記固定刃を保持する固定刃保持部と、
2の部品の部に対して前記クリンチユニットの回転方向に係合し、前記一対の側板のそれぞれに設けられた係合部と、
を備え、
前記制御装置は、前記クリンチ駆動部によって前記第1の部品のリードをクリンチする第1動作と、前記基板の前記挿入孔に挿入される前記第2の部品の前記脚部を、前記係合部に挿入して前記クリンチユニットで保持して、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させることで、前記脚部をねじる第2動作と、を選択的に実施させるように制御する、部品実装装置。
【請求項12】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチするクリンチユニットと、
前記第1の部品の前記リードをクリンチするように前記クリンチユニットを駆動するクリンチ駆動部と、
前記クリンチユニットを回転させる回転装置と、
前記クリンチ駆動部および前記回転装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記クリンチユニットは、
固定刃と、
基板の下面側に突出した前記第1の部品の前記リードを前記固定刃との間で挟むように配置され、前記固定刃に対して動かして前記第1の部品の前記リードをクリンチする可動刃と、
前記固定刃を保持する固定刃保持部と、
2の部品の部に対して前記クリンチユニットの回転方向に係合し、前記クリンチユニットの前記固定刃保持部の上面に設けられた係合部と、
を備え、
前記固定刃保持部の上面は、前記クリンチユニットの上端部に形成され、
前記制御装置は、前記クリンチ駆動部によって前記第1の部品のリードをクリンチする第1動作と、前記基板の前記挿入孔に挿入される前記第2の部品の前記脚部を、前記係合部に挿入して前記クリンチユニットで保持して、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させることで、前記脚部をねじる第2動作と、を選択的に実施させるように制御する、部品実装装置。
【請求項13】
前記クリンチユニットは、下方に延びた2本のリードを有する前記第1の部品の一方のリードをクリンチする第1のクリンチ部と、もう一方のリードをクリンチする第2のクリンチ部と、前記第1のクリンチ部を前記第2のクリンチ部に対して相対的に移動させる間隔変更部と、を備え、
前記回転装置は、前記第1および第2のクリンチ部を回転させ、
前記制御装置は、前記第2動作において、前記間隔変更部によって前記第1のクリンチ部と前記第2のクリンチ部との間隔を変更して、前記第1のクリンチ部と前記第2のクリンチ部との間に前記第2の部品の前記脚部を挟んだ後、前記回転装置によって前記第1および第2のクリンチ部を回転させて前記脚部をねじるように、前記間隔変更部および前記回転装置を制御する、請求項11又は12に記載の部品実装装置。
【請求項14】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチするクリンチユニットと、
前記第1の部品の前記リードをクリンチするように前記クリンチユニットを駆動するクリンチ駆動部と、
前記クリンチユニットを回転させる回転装置と、
前記クリンチ駆動部および前記回転装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記クリンチ駆動部によって前記第1の部品のリードをクリンチする第1動作と、基板の挿入孔に挿入される第2の部品の脚部を前記クリンチユニットで保持して、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させることで、前記脚部をねじる第2動作と、を選択的に実施させるように制御し、
前記クリンチユニットは、下方に延びた2本のリードを有する前記第1の部品の一方のリードをクリンチする第1のクリンチ部と、もう一方のリードをクリンチする第2のクリンチ部と、前記第1のクリンチ部を前記第2のクリンチ部に対して相対的に移動させる間隔変更部と、を備え、
前記第1および第2のクリンチ部はそれぞれ、基板の下面側に突出した前記第1の部品の前記リードを挟むように配置される固定刃および可動刃を有し、前記固定刃に対して前記可動刃を動かすことで、前記第1の部品の前記リードをクリンチし、前記第1のクリンチ部の前記固定刃は、前記第2のクリンチ部の前記固定刃に対して対向して設けられ、
前記制御装置は、前記第2動作において、前記間隔変更部によって前記第1のクリンチ部と前記第2のクリンチ部との間隔を変更して、前記第1のクリンチ部の前記固定刃と前記第2のクリンチ部の前記固定刃との間に前記第2の部品の前記脚部を挟んだ後、前記回転装置によって前記第1および第2のクリンチ部を回転させて前記脚部をねじるように、前記間隔変更部および前記回転装置を制御する、部品実装装置。
【請求項15】
前記第1のクリンチ部は、前記第2のクリンチ部に対して対向する面に第1の挟持板を有し、
前記第2のクリンチ部は、前記第1のクリンチ部に対して対向する面に第2の挟持板を有し、
前記制御装置は、前記第2動作において、前記間隔変更部によって前記第1の挟持板と前記第2の挟持板との間隔を変更して、前記第1の挟持板と前記第2の挟持板との間に前記第2の部品の前記脚部を挟むように、前記間隔変更部の制御を行う、請求項13又は14に記載の部品実装装置。
【請求項16】
前記制御装置は、前記第2動作において、基板の挿入孔の中心が前記クリンチユニットの回転中心軸上に位置する状態で、前記第1のクリンチ部と前記第2のクリンチ部との間に前記第2の部品の前記脚部を挟むように、前記間隔変更部の制御を行う、請求項13から15のいずれか一項に記載の部品実装装置。
【請求項17】
基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチするクリンチユニットと、
前記第1の部品の前記リードをクリンチするように前記クリンチユニットを駆動するクリンチ駆動部と、
前記クリンチユニットを回転させる回転装置と、
前記クリンチ駆動部および前記回転装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記クリンチ駆動部によって前記第1の部品のリードをクリンチする第1動作と、基板の挿入孔に挿入される第2の部品の脚部を前記クリンチユニットで保持して、前記回転装置によって前記クリンチユニットを回転させることで、前記脚部をねじる第2動作と、を選択的に実施させるように制御し、
前記回転装置に発生するトルクを検出するトルク検出部と、
前記トルク検出部によって検出された前記トルクに基づいて、前記第2動作における前記第2の部品の前記脚部のねじり動作の成否を判定する判定部と、
を備える、部品実装装置。
【請求項18】
前記判定部は、前記第2動作において、前記トルク検出部によって検出された前記トルクが予め決められた閾値よりも大きい場合、前記第2の部品の前記脚部のねじり動作が成功したことを判定し、前記トルクが前記閾値よりも小さい場合、前記第2の部品の前記脚部のねじり動作が失敗したことを判定する、請求項17に記載の部品実装装置。
【請求項19】
前記判定部は、前記第2動作において、前記回転装置の回転の等速域で、前記第2の部品の前記脚部におけるねじり動作の成否を判定する、請求項17又は18に記載の部品実装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品実装装置および部品実装基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部品実装装置は、基板に挿入された部品のリードをクリンチするクリンチ機構を備えている。クリンチ機構によってリードをクリンチすることによって、基板への部品実装を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平4-320400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板に実装する部品として、リードをクリンチして基板に実装する部品だけでなく、例えば、リードや板金カバー等をねじって基板に実装する部品を有する場合がある。しかしながら、従来の部品実装では、このような部品を実装する場合、例えばリードや板金カバー等をねじるのに対応したユニットに付け替える、もしくはリードや板金カバー等をねじるのに対応した部品実装装置を別途設ける必要がある。このため、部品の種類に応じた装置/工程にて対応する必要があり、部品実装における生産性の向上の妨げとなっている。
【0005】
従って、本開示の目的は、上記従来の課題を解決することにあって、生産性を向上できる部品実装装置および部品実装基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の部品実装装置は、基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチするクリンチユニットと、第1の部品のリードをクリンチするようにクリンチユニットを駆動するクリンチ駆動部と、クリンチユニットを回転させる回転装置と、クリンチ駆動部および回転装置を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、クリンチ駆動部によって第1の部品のリードをクリンチする第1動作と、基板の挿入孔に挿入される第2の部品の脚部をクリンチユニットで保持して、回転装置によってクリンチユニットを回転させることで、脚部をねじる第2動作と、を選択的に実施させるように制御するものである。
【0007】
本開示の部品実装基板の製造方法は、基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチユニットによってクリンチする第1工程と、回転装置によってクリンチユニットを回転させて、基板の挿入孔に挿入された第2の部品の脚部をねじる第2工程と、を含むものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、生産性を向上できる部品実装装置および部品実装基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一の実施の形態1にかかる部品実装装置の概略構成図
図2】本開示の一の実施の形態1の部品実装装置が備えるクリンチ機構およびリード屑回収容器の概略斜視図
図3】本開示の一の実施の形態1のクリンチ機構および移動ガイドの概略斜視図
図4】本開示の一の実施の形態1のクリンチ機構および移動ガイドの概略斜視図
図5】本開示の一の実施の形態1のクリンチ機構および移動ガイドの概略平面図
図6】本開示の一の実施の形態1の移動ガイドの概略斜視図
図7】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの斜視図
図8】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの一部の(a)斜視図、(b)分解斜視図
図9】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの動作説明図
図10】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの動作説明図
図11】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの動作説明図
図12】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの動作説明図
図13】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの動作説明図
図14】本開示の一の実施の形態1の部品実装装置の制御ブロック図
図15】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの一部を示す概略斜視図
図16】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの一部を示す概略平面図
図17】本開示の一の実施の形態1のクリンチユニットの一部を示す概略平面図
図18】本開示の一の実施の形態1の第2の部品のリードが基板の挿入孔に挿入された状態を示す概略下面図
図19】本開示の一の実施の形態2のクリンチ機構の概略斜視図
図20】本開示の一の実施の形態2の第2のクリンチ部周辺の概略斜視図
図21】本開示の一の実施の形態2の第2のクリンチ部の上端部における横断面図
図22】本開示の一の実施の形態2の第2の部品のねじり動作を行う前のクリンチ機構の概略斜視図
図23】本開示の一の実施の形態2の第2の部品のねじり動作時のクリンチ機構の概略斜視図
図24図23の側面図
図25】本開示の一の実施の形態2の第2の部品のねじり動作時におけるトルク判定を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の第1態様によれば、基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチするクリンチユニットと、第1の部品のリードをクリンチするようにクリンチユニットを駆動するクリンチ駆動部と、クリンチユニットを回転させる回転装置と、クリンチ駆動部および回転装置を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、クリンチ駆動部によって第1の部品のリードをクリンチする第1動作と、基板の挿入孔に挿入される第2の部品の脚部をクリンチユニットで保持して、回転装置によってクリンチユニットを回転させることで、脚部をねじる第2動作と、を選択的に実施させるように制御する、部品実装装置を提供する。
【0011】
このような構成によれば、クリンチ動作およびねじり動作を同一ユニットで行うことができる。このため、クリンチする部品とねじる部品を混載することができ、効率的に部品の実装を行うことができる。このため、部品実装における生産性を向上させることができる。
【0012】
本開示の第2態様によれば、クリンチユニットは、第2の部品の脚部に対してクリンチユニットの回転方向に係合する係合部を有し、制御装置は、第2動作において、係合部に第2の部品の脚部を挿入した後、回転装置によってクリンチユニットを回転させて脚部をねじるように、回転装置を制御する、第1態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0013】
このような構成によれば、クリンチユニットの係合部に第2の部品の脚部を挿入した後、クリンチユニットを回転させることで、容易に脚部をねじることができる。
【0014】
本開示の第3態様によれば、クリンチユニットは、固定刃と、基板の下面側に突出した第1の部品のリードを固定刃との間で挟むように配置され、固定刃に対して動かして第1の部品のリードをクリンチする可動刃と、固定刃を保持する固定刃保持部と、を備え、係合部は、クリンチユニットの固定刃保持部の上面に設けられる、第2態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0015】
このような構成によれば、固定刃保持部に係合部を設けることで、係合部に挿入する脚部をより確実に固定した状態でねじることができる。このため、脚部をより確実にねじることができる。
【0016】
本開示の第4態様によれば、固定刃保持部は、固定刃の側方において対向して設けられる一対の側板を備え、係合部は、一対の側板のそれぞれに設けられる、第3態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0017】
このような構成によれば、一対の側板のそれぞれに係合部を設けることで、脚部を両方の係合部に挿入して脚部の両端部をねじることができる。このため、脚部をより確実にねじることができる。
【0018】
本開示の第5態様によれば、固定刃保持部の上面は、クリンチユニットの上端部に形成される、第3態様又は第4態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0019】
このような構成によれば、固定刃保持部の上面をクリンチユニットの上端部に形成することで、第2の部品の脚部を固定刃保持部の係合部に容易に挿入することができる。このため、より容易に脚部をねじることができる。また、固定刃保持部で基板を支持することができるため、固定刃保持部によって基板を支持した状態で、第1の部品のリードをクリンチすることができる。
【0020】
本開示の第6態様によれば、クリンチユニットは、下方に延びた2本のリードを有する第1の部品の一方のリードをクリンチする第1のクリンチ部と、もう一方のリードをクリンチする第2のクリンチ部と、第1のクリンチ部を第2のクリンチ部に対して相対的に移動させる間隔変更部と、を備え、回転装置は、第1および第2のクリンチ部を回転させ、制御装置は、第2動作において、間隔変更部によって第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間隔を変更して、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に第2の部品の脚部を挟んだ後、回転装置によって第1および第2のクリンチ部を回転させて脚部をねじるように、間隔変更部および回転装置を制御する、第1態様から第5態様のいずれか1つに記載の部品実装装置を提供する。
【0021】
このような構成によれば、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に脚部を挟んでねじることで、容易に脚部をねじることができる。
【0022】
本開示の第7態様によれば、第1および第2のクリンチ部はそれぞれ、基板の下面側に突出した第1の部品のリードを挟むように配置される固定刃および可動刃を有し、固定刃に対して可動刃を動かすことで、第1の部品のリードをクリンチし、第1のクリンチ部の固定刃は、第2のクリンチ部の固定刃に対して対向して設けられ、制御装置は、第2動作において、第1のクリンチ部の固定刃と第2のクリンチ部の固定刃との間に第2の部品の脚部を挟むように、間隔変更部の制御を行う、第6態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0023】
このような構成によれば、第1のクリンチ部の固定刃と第2のクリンチ部の固定刃との間で第2の部品の脚部を挟むことで、より容易に脚部をねじることができる。
【0024】
本開示の第8態様によれば、第1のクリンチ部は、第2のクリンチ部に対して対向する面に第1の挟持板を有し、第2のクリンチ部は、第1のクリンチ部に対して対向する面に第2の挟持板を有し、制御装置は、第2動作において、間隔変更部によって第1の挟持板と第2の挟持板との間隔を変更して、第1の挟持板と第2の挟持板との間に第2の部品の脚部を挟むように、間隔変更部の制御を行う、第6態様又は第7態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0025】
このような構成によれば、挟持板によって、脚部をねじる部分の強度を高めることができる。第1の挟持板と第2の挟持板との間に第2の部品の脚部を挟むことで、脚部をより確実に挟むことができるため、より容易に脚部をねじることができる。
【0026】
本開示の第9態様によれば、制御装置は、第2動作において、基板の挿入孔の中心がクリンチユニットの回転中心軸上に位置する状態で、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に第2の部品の脚部を挟むように、間隔変更部の制御を行う、第6態様から第8態様のいずれか1つに記載の部品実装装置を提供する。
【0027】
このような構成によれば、基板の挿入孔の中心がクリンチユニットの回転中心軸上に位置する状態で脚部をねじることで、挿入孔の中心と脚部をねじる回転中心とを一致させることができる。このため、より確実に脚部をねじることができる。
【0028】
本開示の第10態様によれば、回転装置に発生するトルクを検出するトルク検出部と、トルク検出部によって検出されたトルクに基づいて、第2動作における第2の部品の脚部のねじり動作の成否を判定する判定部と、を備える、第1態様から第9態様のいずれか1つに記載の部品実装装置を提供する。
【0029】
このような構成によれば、回転装置に発生するトルクに基づいてねじり動作の成否を判定することで、ねじり動作の成否を容易に判定することができる。
【0030】
本開示の第11態様によれば、判定部は、第2動作において、トルク検出部によって検出されたトルクが予め決められた閾値よりも大きい場合、第2の部品の脚部のねじり動作が成功したことを判定し、トルクが閾値よりも小さい場合、第2の部品の脚部のねじり動作が失敗したことを判定する、第10態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0031】
このような構成によれば、閾値を用いてねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
【0032】
本開示の第12態様によれば、判定部は、第2動作において、回転装置の回転の等速域で、第2の部品の脚部におけるねじり動作の成否を判定する、第10態様又は第11態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0033】
このような構成によれば、回転装置の回転の等速域でねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
【0034】
本開示の第13態様によれば、基板に設けられた挿入孔に挿入される第1の部品のリードをクリンチユニットによってクリンチする第1工程と、回転装置によってクリンチユニットを回転させて、基板の挿入孔に挿入された第2の部品の脚部をねじる第2工程と、を含む、部品実装基板の製造方法を提供する。
【0035】
このような方法によれば、クリンチ動作およびねじり動作を同一ユニットで行うことができる。このため、クリンチする部品とねじる部品を混載することができ、効率的に部品の実装を行うことができる。このため、部品実装における生産性を向上させることができる。
【0036】
本開示の第14態様によれば、第2工程において、第2の部品の脚部をクリンチユニットの係合部に挿入した後、係合部を第2の部品の脚部に対してクリンチユニットの回転方向に係合させて脚部をねじる、第13態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0037】
このような方法によれば、クリンチユニットの係合部に第2の部品の脚部を挿入した後、クリンチユニットを回転させることで、容易に脚部をねじることができる。
【0038】
本開示の第15態様によれば、第1工程において、固定刃に対して可動刃を動かして、基板の下面側に突出した第1の部品のリードを固定刃と可動刃との間で挟んでクリンチし、第2工程において、固定刃を保持する固定刃保持部の上面に設けられる係合部に第2の部品の脚部を挿入した後、回転装置によってクリンチユニットを回転させて脚部をねじる、第14態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0039】
このような方法によれば、固定刃保持部の係合部に脚部を挿入することで、脚部をより確実に固定した状態でねじることができる。このため、脚部をより確実にねじることができる。
【0040】
本開示の第16態様によれば、第2工程において、固定刃の側方に対向して設けられる一対の側板のそれぞれに設けられる係合部に第2の部品の脚部を挿入した後、回転装置によってクリンチユニットを回転させて脚部をねじる、第15態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0041】
このような方法によれば、脚部を一対の側板の両方の係合部に挿入して脚部の両端部をねじることができる。このため、脚部をより確実にねじることができる。
【0042】
本開示の第17態様によれば、第2工程において、クリンチユニットの上端部に形成された固定刃保持部の上面の係合部に第2の部品の脚部を挿入した後、回転装置によってクリンチユニットを回転させて脚部をねじる、第15態様又は第16態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0043】
このような方法によれば、クリンチユニットの上端部に形成された固定刃保持部の上面の係合部に第2の部品の脚部を挿入することで、第2の部品の脚部を固定刃保持部の係合部に容易に挿入することができる。このため、より容易に脚部をねじることができる。また、固定刃保持部で基板を支持することができるため、固定刃保持部によって基板を支持した状態で、第1の部品のリードをクリンチすることができる。
【0044】
本開示の第18態様によれば、第1工程において、下方に延びた2本のリードを有する第1の部品の一方のリードをクリンチする第1のクリンチ部と、もう一方のリードをクリンチする第2のクリンチ部とによって、第1の部品のリードをクリンチし、第2工程において、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に第2の部品の脚部を挟んだ後、第1および第2のクリンチ部を回転させて脚部をねじる、第13態様から第17態様のいずれか1つに記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0045】
このような方法によれば、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に脚部を挟んでねじることで、容易に脚部をねじることができる。
【0046】
本開示の第19態様によれば、第1工程において、第1のクリンチ部の固定刃に対して第1のクリンチ部の可動刃を動かし第2のクリンチ部の固定刃に対して第2のクリンチ部の可動刃を動かすことで、第1の部品のリードをクリンチし、第2工程において、第1のクリンチ部の固定刃と、第1のクリンチ部の固定刃に対して対向して設けられる第2のクリンチ部の固定刃との間に第2の部品のリードを挟む、第18態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0047】
このような方法によれば、第1のクリンチ部の固定刃と第2のクリンチ部の固定刃との間で第2の部品の脚部を挟むことで、より容易に脚部をねじることができる。
【0048】
本開示の第20態様によれば、第2工程において、第1のクリンチ部が有する第1の挟持板と第2のクリンチ部が有する第2の挟持板との間隔を変更して、第1の挟持板と第2の挟持板との間に第2の部品のリードを挟む、第18態様又は第19態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0049】
このような方法によれば、挟持板によって、脚部をねじる部分の強度を高めることができる。第1の挟持板と第2の挟持板との間に第2の部品の脚部を挟むことで、脚部をより確実に挟むことができるため、より容易に脚部をねじることができる。
【0050】
本開示の第21態様によれば、第2工程において、クリンチユニットの回転中心が、挿入孔の中心の下方に位置する状態で、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に第2の部品のリードを挟む、第18態様から第20態様のいずれか1つに記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0051】
このような方法によれば、基板の挿入孔の中心がクリンチユニットの回転中心軸上に位置する状態で脚部をねじることで、挿入孔の中心と脚部をねじる回転中心とを一致させることができる。このため、より確実に脚部をねじることができる。
【0052】
本開示の第22態様によれば、第2工程において、クリンチユニットを回転させる回転装置に発生するトルクに基づいて、第2の部品の脚部におけるねじり動作の成否を判定する、第13態様から第21態様のいずれか1つに記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0053】
このような方法によれば、回転装置に発生するトルクに基づいてねじり動作の成否を判定することで、ねじり動作の成否を容易に判定することができる。
【0054】
本開示の第23態様によれば、第2工程において、トルクが予め決められた閾値よりも大きい場合、第2の部品の脚部におけるねじり動作が成功したことを判定し、トルクが閾値よりも小さい場合、第2の部品の脚部におけるねじり動作が失敗したことを判定する、第22態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0055】
このような方法によれば、閾値を用いてねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
【0056】
本開示の第24態様によれば、第2工程において、回転装置の回転の等速域で、第2の部品の脚部におけるねじり動作の成否を判定する、第22態様又は第23態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
【0057】
このような方法によれば、回転装置の回転の等速域でねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
【0058】
以下、本開示に係る部品実装装置およびそれを用いた部品実装基板の製造方法の例示的な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本開示に含まれる。
【0059】
(実施の形態1)
実施の形態1における部品実装装置1の概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1の部品実装装置1の概略斜視図である。
【0060】
図1に示す部品実装装置1は、部品2を基板3に装着・実装する装置である。部品2が実装された基板3は、「部品実装基板」となる。
【0061】
図1に示す部品実装装置1は、基板位置決め部11と、挿入ヘッド移動装置12と、挿入ヘッド13と、クリンチユニット移動装置14と、クリンチ機構23(クリンチユニット15)と、リード屑回収容器24とを備える。
【0062】
基板位置決め部11は、基板3を所定位置に位置決めする部材である。実施の形態1の基板位置決め部11として例えば一対のコンベアが採用され、基板位置決め部11は、基板3の両端を下方から支持して搬送し、所定位置に位置決めする。基板3には、部品2のリード4を挿通するための挿入孔5が設けられている。
【0063】
挿入ヘッド移動装置12は、挿入ヘッド13を移動させる装置である。実施の形態1の挿入ヘッド移動装置12として例えば直交座標テーブルが採用され、挿入ヘッド移動装置12は、挿入ヘッド13を水平方向(XY方向)および上下方向(Z方向)に移動させる。ここで、X方向およびY方向は互いに直交する方向であって、Z方向はX方向およびY方向に直交する方向である。
【0064】
挿入ヘッド13は、部品2をピックアップし、基板位置決め部11によって位置決めされた基板3の挿入孔5に部品2のリード4を上方から挿入する部材である。挿入ヘッド13は基板位置決め部11よりも上方に位置し、挿入ヘッド移動装置12によりXY方向およびZ方向に移動される。
【0065】
挿入ヘッド13は、部品2をピックアップする一対のピックアップ爪13aを備える。ピックアップ爪13aは部品2を把持してピックアップするものであり、ピックアップ爪駆動装置13Kによって駆動される。ピックアップ爪13aに代えて、部品2を吸着する吸着ノズルを用いてもよい。
【0066】
クリンチユニット移動装置14は、クリンチ機構23およびリード屑回収容器24を水平方向および上下方向に移動させる装置である。実施の形態1のクリンチユニット移動装置14として例えば直交座標テーブルが採用され、クリンチユニット移動装置14は、クリンチユニット15を取り付けるためのアタッチメント部材14Tを水平方向および上下方向に移動させる。なお、クリンチユニット移動装置14およびアタッチメント部材14Tの構成は、大きく簡略化した形で図示している。
【0067】
クリンチ機構23は、基板3の挿入孔5から基板3の下面側に突出したリード4をクリンチ又はねじる機構である。クリンチ機構23は基板位置決め部11よりも下方に位置した状態でアタッチメント部材14Tに取り付けられており、クリンチユニット移動装置14の駆動により水平方向および上下方向に移動される。
【0068】
リード屑回収容器24は、クリンチ機構23が切断したリード4の下端部であるリード屑を回収するための容器である。リード屑回収容器24はネジなどの固定手段によりクリンチ機構23に固定されている。
【0069】
クリンチ機構23およびリード屑回収容器24の拡大斜視図を図2に示す。
【0070】
図2に示すように、クリンチ機構23にはリード屑誘導パイプ73が設けられている。リード屑誘導パイプ73は、クリンチ機構23で生じたリード屑をリード屑回収容器24に誘導するパイプである。リード屑誘導パイプ73の上流側開口(図示せず)はクリンチ機構23の内部に配置される。リード屑誘導パイプ73の下流側開口74はリード屑回収容器24の上方に配置される。
【0071】
上述したクリンチ機構23によるリード4の切断・クリンチを行う構成を図3図6に示す。
【0072】
図3図4は、クリンチ機構23を異なる方向から見た概略斜視図であり、図5は、クリンチ機構23の平面図である。図6は、移動ガイド46の概略斜視図である。以降の説明では、図2に示したクリンチユニット移動装置14、リード屑回収容器24およびリード屑誘導パイプ73等の図示を適宜省略する。
【0073】
図3図4に示すように、実施の形態1のクリンチ機構23は、一対のクリンチ部52A、52Bによって構成されている。第1のクリンチ部52Aは、2本のリード4のうちの一方のリード4をクリンチし、第2のクリンチ部52Bは、もう一方のリード4をクリンチする。第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bはともに移動ガイド46に保持されている。移動ガイド46は、前述したアタッチメント部材14Tに取り付けられている(図示省略)。第2のクリンチ部52Bに対して右側(図3)に配置された第1のクリンチ部52Aは、図3図4に示すA方向にスライド可能な状態で移動ガイド46に保持されている。一方で、第1のクリンチ部52Aに対して右側(図4)に配置された第2のクリンチ部52Bは、固定状態で移動ガイド46に保持されている。すなわち、第2のクリンチ部52Bは、移動ガイド46に対してスライド移動しない状態で、移動ガイド46に保持されている。なお、第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bは、ともにスライド可能な状態で移動ガイド46に保持されていてもよい。
【0074】
図4に示す第1のクリンチ部52Aは、第1のベース部材51Aと、第2のベース部材53Aと、固定刃保持部54Aと、可動刃保持部55Aと、ロッド56Aと、下端側ローラ57Aと、上端側ローラ58Aと、揺動軸59Aとを備える。実施の形態1における第1のベース部材51Aと第2のベース部材53Aは一体的に構成されており、第1のクリンチ部52A全体のベース部材を構成する。第1のクリンチ部52Aはさらに、図4図5に示すように、固定刃66Aと、可動刃68Aとを備える。各部材の詳細な構成については後述する。
【0075】
一方で、図3に示す第2のクリンチ部52Bも第1のクリンチ部52Aと同様の構成を備えている。具体的には、第2のクリンチ部52Bは、第1のベース部材51Bと、第2のベース部材53Bと、固定刃保持部54Bと、可動刃保持部55Bと、ロッド56Bと、下端側ローラ57Bと、上端側ローラ58Bと、揺動軸59Bとを備える。実施の形態1における第1のベース部材51Bと第2のベース部材53Bは一体的に構成されており、第1のクリンチ部52A全体のベース部材を構成する。第2のクリンチ部52Bはさらに、図3図5に示すように、固定刃66Bと、可動刃68Bとを備える。各部材の詳細な構成については後述する。
【0076】
図4に示すように、第1のクリンチ部52Aの第2のベース部材53Aには、リード屑誘導パイプ73(図示省略)を挿通して保持するための貫通孔75Aが形成されている。同様に、図3に示すように、第2のクリンチ部52Bの第2のベース部材53Bには、リード屑誘導パイプ(図示省略)を挿通して保持するための貫通孔75Bが形成されている。
【0077】
図6に示す移動ガイド46は、下方側から順に、第1のガイド保持部47と、第2のガイド保持部48と、スライド部49とを備える。
【0078】
最も下方に配置された第1のガイド保持部47は、棒状部47Aと、フランジ部47Bとを備える。棒状部47Aは、第2のガイド保持部48を保持する部分であり、図6に示すA方向に沿って延びた状態でアタッチメント部材14Tに取り付けられている(図示省略)。第2のガイド保持部48は棒状部47Aに固定されている。フランジ部47Bは、前述した第2のクリンチ部52Bの第1のベース部材51B(図3)を保持する部分である。フランジ部47Bには、第1のベース部材51Bを固定するための複数のねじ穴47Cが設けられている。ねじ穴47Cのそれぞれには、図3に示すねじ64Bが挿入される。
【0079】
第2のガイド保持部48は、棒状部47Aと同様にA方向に延びる棒状の部材である。第2のガイド保持部48には、A方向にスライド可能な状態でスライド部49が取り付けられている。
【0080】
スライド部49は、前述した第1のクリンチ部52Aの第1のベース部材51A(図4)を保持する部分である。スライド部49には、第1のベース部材51Aを固定するための複数のねじ穴49Aが設けられている。ねじ穴49Aのそれぞれにはねじ(図示せず)が挿入される。
【0081】
上記構成により、第1のクリンチ部52Aはスライド可能な状態で、第2のクリンチ部52Bは固定状態で移動ガイド46にそれぞれ保持される。これにより、第1のクリンチ部52Aによるリード4の折曲げ・切断箇所と、第2のクリンチ部52Bによるリード4の折曲げ・切断箇所の間隔を可変とすることができる。この間隔を適宜調整することで、2本のリード4同士の間隔が部品2の種類によって様々であっても対応することができる。
【0082】
次に、クリンチユニット15の拡大斜視図を図7に示し、図7から図13を用いて、クリンチユニット15を駆動する駆動構成について説明する。図7から図13は、クリンチユニット15の駆動構成を説明するための概略斜視図である。図7から図13では、ボルト等の構成を省略するとともに全体の形状を簡略化して図示している。
【0083】
クリンチユニット15は、第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bを回転させる回転装置20と、後述する回転ベース22に取り付けられたクリンチ機構23とを備える。回転装置20は、アタッチメント部材14T(図1)に取り付けられたベース部材21と、ベース部材21に対して水平回転する回転ベース22と、θ回転シャフト31と、θ回転シャフト駆動ギヤ32と、θ駆動モータ36とを備える。
【0084】
図7において、ベース部材21は、アタッチメント部材14Tに取り付けられたブラケット21aと、ブラケット21aに連結されたブロック21bおよび底板21cとを備えている。底板21cはブロック21bの下方を水平に延びている。
【0085】
図7に示すように、ブロック21bは上下方向に延びた中空のθ回転シャフト31を上下軸回りに回転自在に保持している。ここで、クリンチユニット15におけるθ回転シャフト31の周辺構成について、図8(a)、(b)に示す。図7および図8(a)、(b)に示すように、θ回転シャフト31の下端はブロック21bと底板21cとの間に突出しており、その突出した部分には、例えばウォームホイールであるθ回転シャフト駆動ギヤ32が水平姿勢で設けられている。θ回転シャフト31の上端はブロック21bの上方に突出しており、その突出した部分には前述の回転ベース22が取り付けられている。
【0086】
クリンチ部同士の間隔を変更するための間隔変更部30の構成を図7に示す。図7に示すように、間隔変更部30は、間隔変更シャフト33と、間隔変更シャフト駆動ギヤ34と、駆動側傘歯車35と、送りねじ機構60と、間隔変更モータ38とを備える。
【0087】
図7および図8(a)、(b)において、θ回転シャフト31の内部には上下方向に延びた中空の間隔変更シャフト33がθ回転シャフト31を上下方向に貫通して設けられている。間隔変更シャフト33の下端はθ回転シャフト駆動ギヤ32と底板21cとの間に突出しており、その突出した部分には、例えば外歯の平歯車である間隔変更シャフト駆動ギヤ34が水平姿勢で設けられている。間隔変更シャフト33の上端は回転ベース22の上方に突出しており、その突出した部分には駆動側傘歯車35が水平姿勢で設けられている。駆動側傘歯車35の歯は下面側に設けられている。間隔変更シャフト33はθ回転シャフト31の内部で、θ回転シャフト31と同軸の上下軸回りに回転自在となっている。
【0088】
ここで、クリンチユニット15における動作を説明する動作説明図を図9から図13に示す。図7および図9に示すように、ベース部材21の底板21cの上面にはθ駆動モータ36が駆動軸を水平方向に向けて設けられている。θ駆動モータ36の駆動軸にはθ駆動ギヤ37が設けられており、θ駆動ギヤ37はθ回転シャフト駆動ギヤ32と噛み合っている。このため、θ駆動モータ36がθ駆動ギヤ37を水平軸回りに回転させると(図9中に示す矢印R1)、θ回転シャフト駆動ギヤ32が回転し、これによりθ回転シャフト31が上下軸回りに回転する(図9中に示す矢印R2)。そして、このθ回転シャフト31の回転によって回転ベース22が水平回転し、クリンチ機構23の全体が、基板3の主面の延びる方向と交差する軸周りに回転する。具体的には、クリンチ機構23の全体は、基板3の主面の延びる方向と直交する軸周りに回転する。すなわち、クリンチ機構23の全体は、θ回転シャフト31の回転軸回りに水平回転する(図9中に示す矢印R3)。
【0089】
図7および図10(a)、(b)に示すように、ベース部材21の底板21cの上面には、間隔変更モータ38が駆動軸を下方に向けて設けられている。間隔変更モータ38の駆動軸には、例えば外歯の平歯車である間隔変更ギヤ39が水平姿勢で設けられている。間隔変更ギヤ39は前述の間隔変更シャフト駆動ギヤ34と噛み合っている。
【0090】
図8(a)、(b)に示すように、間隔変更シャフト33の内部には上下方向に延びた中空のロッド部材41が間隔変更シャフト33および底板21cを上下方向に貫通して設けられている。ロッド部材41の下端はベース部材21の底板21cの下方に突出しており、その突出した部分の下端には水平軸回りに回転自在なローラ部材42が設けられている。ロッド部材41の上端は駆動側傘歯車35の上方に突出しており、その突出した部分には操作板43が水平姿勢で設けられている。ロッド部材41は間隔変更シャフト33の内部で上下方向に移動自在となっている。
【0091】
図7および図11(a)、(b)に示すように、ベース部材21の底板21cの上面には、クリンチシリンダ(クリンチ駆動部)44がピストンロッド44aを下方に向けて設けられている。底板21cの下方には底板21cに一端45aが回転自在に連結されたレバー部材45が設けられている。レバー部材45の他端(操作端45bと称する)にはピストンロッド44aの下端に回転自在に連結されている。レバー部材45の中間部には、ロッド部材41の下端に設けられた前述のローラ部材42が上方から当接している。
【0092】
クリンチシリンダ44によりレバー部材45の操作端45bが押し下げられた状態では、ロッド部材41は操作板43を下方位置(「非操作位置」と称する)に位置させる(図11(a))。一方、クリンチシリンダ44によりレバー部材45の操作端45bが引き上げられた状態では、ロッド部材41はレバー部材45によって押し上げられて(図11(b)中に示す矢印F1)、操作板43を上方位置(「操作位置」と称する)に位置させる(図11(b))。
【0093】
図11(a)、(b)、図12(a)、(b)および図13(a)、(b)に示すように、第1のベース部材51は、回転ベース22から上方に延びた支柱22aによって水平姿勢に支持されており、操作板43の上方に位置している。第1のベース部材51Bは、支柱22aにより回転ベース22に直接取り付けられており、第1のベース部材51Aは、第1のベース部材51Bから水平方向に延びた移動ガイド46を介して回転ベース22に間接的に取り付けられている。第1のベース部材51Aは移動ガイド46に沿って水平方向に移動自在であり、第1のベース部材51Aが移動ガイド46に沿って移動すると、第1のベース部材51Aと第1のベース部材51Bとの間隔が変化する。
【0094】
図11(a)、(b)および図12(a)、(b)に示すように、第1のベース部材51Aと第1のベース部材51Bのそれぞれにはロッド56が設けられている。第1のベース部材51Bに設けられたロッド56は第1のベース部材51Bを上下方向に貫通して上下方向に移動自在となっている。第1のベース部材51Aに設けられたロッド56は第1のベース部材51Aを上下方向に貫通して上下方向に移動自在となっている。各ロッド56は下端側に下端側ローラ57を有しており、上端側に上端側ローラ58を有している。各ロッド56の下端側ローラ57は操作板43の上方に位置している。
【0095】
各ロッド56は、操作板43が前述の「非操作位置」に位置しているときには下端側ローラ57が操作板43に当接しておらず、自重によって「下方位置」に位置する(図12(a))。一方、操作板43が前述の「操作位置」に位置しているときには、ロッド56は、下端側ローラ57を介して操作板43によって押し上げられ(図12(b)中に示す矢印F2)、ロッド56は「上方位置」に位置する(図12(b))。
【0096】
図11(a)、(b)および図12(a)、(b)において、各クリンチ部52の可動刃保持部55は、揺動軸59とは反対側の端部の下面において、ロッド56の上端側ローラ58と当接している。各可動刃保持部55は図示しないばね等の付勢部材によって上端側ローラ58に押し付けられており、可動刃保持部55と上端側ローラ58は常に接触した状態を維持する。
【0097】
可動刃保持部55は、ロッド56が「下方位置」に位置した状態では、ロッド56からの押し上げを受けず、可動刃68Aを固定刃66Aから離間させた「待機位置」に位置する(図12(a)および図13(a)に示す位置)。一方、可動刃保持部55は、ロッド56が「上方位置」に位置した状態ではロッド56からの押し上げを受ける(図13(b)中に示す矢印F3)。これにより、可動刃68Aを固定刃66Aの上方に位置させた「カット位置」(図12(b)および図13(b)に示す位置)に移動(揺動)させる(図13(b)中に示す矢印F4)。
【0098】
このように、本実施の形態1におけるクリンチユニット15においては、クリンチシリンダ44がレバー部材45の操作端45bを押し下げている状態では、操作板43が「非操作位置」に位置して可動刃68Aが「待機位置」に位置する。一方、クリンチシリンダ44がレバー部材45の操作端45bを引き上げた状態では、操作板43が「操作位置」に位置して可動刃68Aが「カット位置」に位置するようになっている。すなわち、クリンチシリンダ44を操作することによって、2つのクリンチ部52それぞれの可動刃68Aを「待機位置」から「カット位置」に移動させることができる。
【0099】
図8(a)、(b)および図10(a)、(b)に示すように、第1のベース部材51には、2つのクリンチ部52を近接および離間させて2つのクリンチ部52の間隔を変更する送りねじ機構60が設けられている。送りねじ機構60は回転ベース22から垂直上方に延びた垂直部22bによって水平姿勢に支持されたボールねじ61と、ボールねじ61の先端に設けられた従動側傘歯車62と、ボールねじ61の回転により、ボールねじ61の軸方向に沿った方向に移動する移動ブロック63とを備えている。従動側傘歯車62は駆動側傘歯車35と噛み合っており、移動ブロック63は連結部材64によって第1のベース部材51Aと連結されている。
【0100】
間隔変更モータ38が間隔変更ギヤ39を回転させると、間隔変更シャフト33が上下軸回りに回転し(図10(b)中に示す矢印R4)、駆動側傘歯車35が従動側傘歯車62を水平軸回りに回転させる。これによりボールねじ61が回転し(図10(b)中に示す矢印R5)、移動ブロック63がボールねじ61の軸方向に沿って移動する(図10(b)中に示す矢印F5)。
【0101】
上述したように、送りねじ機構60が駆動されて移動ブロック63がボールねじ61の軸方向に移動すると、連結部材64を介して第1のベース部材51Aが移動ガイド46に沿って移動する(図10(b)中に示す矢印F6)。これにより、第1のベース部材51Aに取り付けられた第1のクリンチ部52Aが第1のベース部材51Bに取り付けられた第2のクリンチ部52Bに対して移動する。これにより、2つのクリンチ部52A,52Bの間の間隔が広げられ(図10(a)から図10(b)の状態)、あるいは狭められる(図10(b)から図10(a)の状態)。
【0102】
本実施の形態1の部品実装装置1が備える制御装置80と上述したそれぞれの構成部との関係について、図14のブロック図に示す。図14に示すように、制御装置80には、作業者が制御装置80に対して種々の操作入力を行うとともに、制御装置80からの種々の情報を受け取る入出力手段として、例えば、タッチパネル81が接続されている。入出力手段としては、その他、ディスプレイ、キーボード、音声入力手段などを採用してもよい。作業者がタッチパネル81から部品実装動作を開始する指令入力を行うと、制御装置80は部品実装装置1の各構成部を作動させる。具体的には、基板位置決め部11、挿入ヘッド移動装置12及びピックアップ爪駆動装置13Kを作動させる。また、制御装置80は、クリンチユニット移動装置14、θ駆動モータ36、間隔変更モータ38、クリンチシリンダ44等も作動させる。
【0103】
次に、このような構成を有する部品実装装置1において、リード4を有する部品2を基板3に実装する手順について説明する。
【0104】
作業者がタッチパネル81から基板3に部品2を装着する指令入力を行うと、部品実装装置1の各構成部が制御装置80に制御されて作動し、部品実装動作を実行する。この部品実装動作の実行は、制御装置80において、プログラムが実行されて実装情報に基づいて行われる。
【0105】
部品実装動作では、先ず、基板位置決め部11が作動して外部から搬送される基板3を受け取り、所定の作業位置に位置決めする。基板位置決め部11によって基板3が位置決めされたら、挿入ヘッド13が作動し、図示しない部品供給部から供給される部品2を一対のピックアップ爪13aによって把持してピックアップし、その把持した部品2を基板3の上方に移動させる。そして、部品2が備えるリード4を基板3に設けられた挿入孔5(図1)に上方から挿入する。
【0106】
部品2は、第1の部品2aと、第2の部品2bとを有する。第1の部品2aは、下方に延びた2本のリード4a(リード4)を有する。リード4aは、基板3の挿入孔5aに挿入される。第1の部品2aは、リード4aをクリンチして基板3に実装する部品である。第2の部品2bは、基板3の挿入孔5b(図15)に挿入される脚部4b(リード4)を有する。第2の部品2bは、脚部4bをねじって基板3に実装する部品である。第2の部品2bは、脚部4bとして、例えば下方に延びた矩形状の大型リードを有する。本実施の形態1では、第2の部品2bは、脚部4bとして、下方に矩形状に延びた2本のリードを有する。なお、第2の部品2bは、脚部4bを有する部品であれば、他の部品であってもよい。第2の部品2bは、例えば、脚部4bを有する板金カバーであってもよい。また、リード4aおよび脚部4bの本数は、2本に限定されず、例えば3本以上であってもよい。
【0107】
挿入孔5aは、リード4aの形状および大きさに応じて形成される。挿入孔5aは、リード4aを挿入できるように、例えばリード4aよりも僅かに大きく形成される。本実施の形態1では、挿入孔5aは平面視において円形状に形成される。挿入孔5bは、脚部4bの形状および大きさに応じて形成される。挿入孔5bは、脚部4bを挿入できるように、例えば脚部4bよりも僅かに大きく形成される。本実施の形態1では、挿入孔5bは平面視において矩形状に形成される。
【0108】
制御装置80は、第1の部品2aのリード4aをクリンチする第1動作と、第2の部品2bの脚部4bをねじる第2動作とを選択的に実施させるように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0109】
本実施の形態1において、制御装置80は、メモリと、CPUなどのプロセッサに対応する処理回路とを備える。また、制御装置80は、部品実装に関する情報、すなわち、基板に対して第1の部品2aおよび第2の部品2bを有する部品2をどのような順番でどこに実装するのかという実装情報を格納する記憶装置を備える。制御装置80は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより、記憶装置の実装情報に基づいて予め定められた手順にて部品実装を行ってもよい。制御装置80は、予め定められた手順にて、第1の部品2aに関する第1動作と、第2の部品2bに関する第2動作とを選択的に実施して部品実装を行ってもよい。具体的には、制御装置80は、記憶装置に予め入力された実装情報、すなわち第1動作を行う部品か第2動作を行う部品かの情報に基づいて、第1動作と第2動作とを選択的に実施して部品実装を行ってもよい。なお、サーバなどに実装情報が格納され、通信により制御装置80に実装情報が提供されるような場合であってもよい。また、第1の部品2aか第2の部品2bかを、例えばカメラ等の部品判別部によって部品の種類を判別し、判別された部品情報に基づいて部品2を基板3に実装してもよい。
【0110】
まず、第1の部品2aを基板3に実装する場合(第1動作)について説明する。
【0111】
挿入ヘッド13がリード4aを挿入孔5aに挿入するとともに、クリンチユニット移動装置14がクリンチユニット15を第1の部品2aの下方に移動させる。クリンチユニット15が第1の部品2aの下方に移動したら、間隔変更モータ38が作動して2つのクリンチ部52の間隔を変更するとともに、θ駆動モータ36が作動してクリンチ機構23を上下軸回りに回転させる。ここで、間隔変更モータ38は、2つのクリンチ部52の間隔が第1の部品2aの2本のリード4aの間隔に合致するように送りねじ機構60を駆動する。θ駆動モータ36は、2つのクリンチ部52の向きが2本のリード4aの向きに対応するように回転ベース22を回転させる。
【0112】
その後、2つのクリンチ部52のそれぞれの可動刃68Aを「待機位置」に位置させた状態で、可動刃68Aと固定刃66Aとの間にリード4aが上方から挿通されるように、クリンチユニット移動装置14によりクリンチユニット15を上昇させる。これにより、第1の部品2aのリード4aに対して、2つのクリンチ部52が位置決めされた状態となる。その後、クリンチシリンダ44を作動させて、2つのクリンチ部52それぞれの可動刃68Aを「カット位置」に移動させる。これにより固定刃66Aと可動刃68Aは間にリード4aの中間部を挟み込み(図12(b)中に示す矢印F7)、リード4aの下端の一部を切断したうえで、残ったリード4aをクリンチする(図12(a)及び図13(a))。2本のリード4aは、互いに遠ざかる外向きの方向(外曲げ状態)に折り曲げられる。これにより、第1の部品2aは基板3に固定され、第1の部品2aが基板3に実装される。
【0113】
クリンチ部52によりリード4aの切断を行うと、切断された側のリード4aはリード屑となってクリンチ部52の下方に落下する。この落下するリード屑はリード屑誘導パイプ73によって誘導され、リード屑回収容器24内に排出される。
【0114】
その後、ピックアップ爪13aによる第1の部品2aの把持が解除され、挿入ヘッド13およびクリンチユニット15が第1の部品2aの部品挿入位置(実装位置)から離れるように移動する。
【0115】
次に、図15から図18を用いてクリンチユニット15の詳細構成を説明しながら、第2の部品2bを基板3に実装する場合(第2動作)について説明する。
【0116】
図15は、第2の部品2bを基板3に実装する場合のクリンチユニット15の一部を示す概略斜視図である。図16は、第2の部品2bの脚部4bを挟む前の状態を示すクリンチユニット15の一部を示す概略平面図である。図17は、第2の部品2bの脚部4bを挟んだ状態を示すクリンチユニット15の一部を示す概略平面図である。図18は、基板3の挿入孔5bに挿入された第2の部品2bの脚部4bを示す概略下面図である。
【0117】
挿入ヘッド13が脚部4bを挿入孔5bに挿入するとともに、クリンチユニット移動装置14によってクリンチユニット15を水平方向および上下方向に移動させて、クリンチユニット15を挿入孔5bの下方に移動させる。
【0118】
このとき、回転装置20(図7)によってクリンチユニット15を回転させることで、第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bは、挿入孔5bの長手方向に沿って配置される。これにより、挿入孔5bに挿入される第2の部品2bの脚部4bを、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間により確実に挟むことができる。
【0119】
その後、間隔変更部30(図7)によって第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間隔を変更することで、図17に示すように、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟む。第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に脚部4bを挟んだ後、回転装置20によって第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52BをR3方向に回転させる。第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bの回転によって、図18に示すように、脚部4bをR3方向にねじる。これにより、脚部4bが挿入孔5bから抜け出るのを防止することができる。ここで、脚部4bをねじる角度θ1(第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bの回転角度)は、例えば60度である。
【0120】
その後、ピックアップ爪13aによる部品2の把持が解除され、挿入ヘッド13およびクリンチユニット15が部品2の部品挿入位置(実装位置)から離れるように移動する。具体的には、クリンチユニット移動装置14の駆動により、クリンチユニット15を下降させる。その後、他の脚部4bに関しても同様に、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に挟んでねじる。
【0121】
図17に示すように、第1のクリンチ部52Aの固定刃66Aは、第2のクリンチ部52Bの固定刃66Bに対して対向して設けられる。具体的には、固定刃66Aおよび固定刃66Bは、脚部4bを挟むように配置される。制御装置80は、第2動作において、第1のクリンチ部52Aの固定刃66Aと第2のクリンチ部52Bの固定刃66Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟むように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0122】
図15に示すように、第1のクリンチ部52Aは、第1の挟持板69Aを有し、第2のクリンチ部52Bは、第2の挟持板69Bを有する。挟持板69A,69Bは、第2の部品2bの脚部4bを挟むための部材である。本実施の形態1では、第1のクリンチ部52Aは、第2のクリンチ部52Bに対して対向する面に第1の挟持板69Aを有する。第2のクリンチ部52Bは、第1のクリンチ部52Aに対して対向する面に第2の挟持板69Bを有する。
【0123】
本実施の形態1では、図16に示すように、第1の挟持板69Aおよび第2の挟持板69Bは、スライド方向A(図5の移動ガイド46)に対して傾斜して設けられる。また、第1のクリンチ部52Aは、第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとが平行な状態を保ちながら、第1の挟持板69AをA方向に移動させる。
【0124】
本実施の形態1では、第1の挟持板69Aは、固定刃66Aの内側(第2のクリンチ部52B側)に取り付けられ、第2の挟持板69Bは、固定刃66Bの内側(第1のクリンチ部52A側)に取り付けられる。これにより、挟持板69A,69Bが可動刃89A,89Bに設けられる場合と比べて、挟持板69A,69Bをより確実に固定することができる。このため、脚部4bをより確実に挟むことができ、脚部4bに対して容易に力を加えることができる。
【0125】
また、第1の挟持板69Aは、固定刃66Aの側面(内側)全体を覆うように取り付けられ、第2の挟持板69Bは、固定刃66Bの側面(内側)全体を覆うように取り付けられる。挟持板69A,69Bによって、切断したリード屑が第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に入ることを防ぎ、リード屑誘導パイプ73にリード屑を誘導することができる。挟持板69A,69Bは、固定刃66A,66Bに対して、例えばねじ70によって取り付けられる。
【0126】
また、第1の挟持板69Aは、可動刃89Aがカット位置に移動した状態で、第2のクリンチ部52Bに対向する可動刃89Aの側面を覆うように設けられる。第2の挟持板69Bは、可動刃89Bがカット位置に移動した状態で、第1のクリンチ部52Aに対向する可動刃89Bの側面を覆うように設けられる。本実施の形態1では、脚部4bは、可動刃89A,89Bがカット位置に移動した状態で、第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとによって挟まれる。これにより、脚部4bを挟む挟持板69A,69Bは、可動刃89A,89Bによって支持される。このため、脚部4bをより確実に挟むことができ、脚部4bに対して容易に力を加えることができる。
【0127】
制御装置80は、第2動作において、間隔変更部30によって第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとの間隔を変更して、第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟むように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0128】
また、制御装置80は、第2動作において、挿入孔5bの中心O1がクリンチユニット15の回転中心軸C1(図9)上に位置する状態で、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に脚部4bを挟むように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0129】
次に実装すべき部品がある場合には、挿入ヘッド13が部品供給部から供給される次の部品2をピックアップして、部品2の種類(第1の部品2aか第2の部品2bか)に応じて第1動作と第2動作とを選択的に実施する動作が繰り返される。
【0130】
実装すべき全ての部品2の実装が完了すると、部品実装基板3(すなわち、部品の実装が行われた基板3)が部品実装装置1から搬出される。これにより、部品実装基板3の製造が完了する。
【0131】
本実施の形態1の部品実装装置1によれば、クリンチユニット15と、クリンチ駆動部44と、回転装置20と、制御装置80とを備える。クリンチユニット15は、基板3に設けられた挿入孔5に挿入される第1の部品2aのリード4aをクリンチする。クリンチ駆動部44は、第1の部品2aのリード4aをクリンチするようにクリンチユニット15を駆動する。回転装置20は、クリンチユニット15を回転させる。制御装置80は、クリンチ駆動部44および回転装置20を制御する。制御装置80は、第1動作(第1工程)と第2動作(第2工程)とを選択的に実施させるように制御する。第1動作において、クリンチ駆動部44によって第1の部品2aのリード4aをクリンチする。第2動作において、基板3の挿入孔5に挿入される第2の部品2bの脚部4bをクリンチユニット15で保持して、回転装置20によってクリンチユニット15を回転させることで、脚部4bをねじる。
【0132】
これにより、クリンチ動作およびねじり動作を同一ユニットで行うことができる。このため、クリンチする部品とねじる部品を混載することができ、効率的に部品の実装を行うことができる。このため、部品実装における生産性を向上させることができる。
【0133】
また、クリンチユニット15は、第1のクリンチ部52Aと、第2のクリンチ部52Bと、間隔変更部30とを備える。第1のクリンチ部52Aは、第1の部品2aの2本のリード4aのうちの一方のリード4aをクリンチする。第2のクリンチ部52Bは、もう一方のリード4aをクリンチする。間隔変更部30は、第1のクリンチ部52Aを第2のクリンチ部52Bに対して相対的に移動させる。回転装置20は、第1および第2のクリンチ部52A,52Bを回転させる。
【0134】
制御装置80は、第1および第2のクリンチ部52A,52Bを回転させて脚部4bをねじる第2動作(第2工程)を実施させるように、間隔変更部30および回転装置20の制御を行う。第2動作において、間隔変更部30によって第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間隔を変更して、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟んだ後、脚部4bをねじる。
【0135】
これにより、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に脚部4bを挟んでねじることで、容易に脚部4bをねじることができる。
【0136】
また、第1および第2のクリンチ部52A,52Bはそれぞれ、基板3の下面側に突出した第1の部品2aのリード4aを挟むように配置される固定刃66A,66Bおよび可動刃68A,68Bを有する。第1および第2のクリンチ部52A,52Bはそれぞれ、固定刃66A,66Bに対して可動刃68A,68Bを動かすことで、第1の部品2aのリード4aをクリンチする。第1のクリンチ部52Aの固定刃66Aは、第2のクリンチ部52Bの固定刃66Bに対して対向して設けられる。制御装置80は、第2動作において、第1のクリンチ部52Aの固定刃66Aと第2のクリンチ部52Bの固定刃66Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟むように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0137】
これにより、第1のクリンチ部52Aの固定刃66Aと第2のクリンチ部52Bの固定刃66Bとの間で第2の部品2bの脚部4bを挟むことで、より容易に脚部4bをねじることができる。
【0138】
また、第1のクリンチ部52Aは、第2のクリンチ部52Bに対して対向する面に第1の挟持板69Aを有する。第2のクリンチ部52Bは、第1のクリンチ部52Aに対して対向する面に第2の挟持板69Bを有する。制御装置80は、第2動作において、間隔変更部30によって第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとの間隔を変更して、第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟むように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0139】
これにより、挟持板69A,69Bによって、脚部4bをねじる部分の強度を高めることができる。第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとの間に第2の部品2bの脚部4bを挟むことで、脚部4bをより確実に挟むことができるため、より容易に脚部4bをねじることができる。
【0140】
また、制御装置80は、第2動作において、基板3の挿入孔5bの中心O1がクリンチユニットの回転中心軸C1上に位置する状態で、クリンチ部52A,52Bの間に第2の部品2bの脚部4bを挟むように、クリンチユニット15の制御を行う。
【0141】
これにより、基板3の挿入孔5bの中心O1がクリンチユニット15の回転中心軸C1上に位置する状態で脚部4bをねじることで、挿入孔5bの中心O1と脚部4bをねじる回転中心とを一致させることができる。このため、より確実に脚部4bをねじることができる。
【0142】
以上、上述の実施の形態1を挙げて本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態1に限定されない。例えば、第1のクリンチ部52Aと第2のクリンチ部52Bとの間に脚部4bを挟んだ後、回転装置20によって第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52BをR3方向に回転させることで、脚部4bをねじるとしたが、これに限定されない。すなわち、第2の部品2bの脚部4bをクリンチユニット15で保持して回転させることで脚部4bをねじることができれば、他の構成であってもよい。
【0143】
また、実施の形態1では、第1および第2のクリンチ部52A、52Bがリード4aの下端部を切断するとともに、残ったリード4aを折り曲げてクリンチする場合について説明したが、このような場合に限らない。リード4aの下端部を切断せずに、リード4aを折り曲げてクリンチするだけでもよい。なお、リード4aを折り曲げてクリンチするだけの構成は、固定刃66A、66Bおよび可動刃68A、68Bの先端の形状を鋭利な形状(刃状)から丸まった形状に変更すること等により、実現してもよい。
【0144】
また、2本のリード4aの折曲げ方向が互いに向かい合う方向である場合について説明したが、このような場合に限らず、同じ方向を向いてもよい。この場合、2つのクリンチ部のうち一方のクリンチ部における固定刃と可動刃の位置関係が逆になるように、当該クリンチ部の構成を変更すればよい。
【0145】
また、2本のリード4aは、互いに遠ざかる外向きの方向(外曲げ状態)に折り曲げられるとしたが、これに限定されない。例えば、第1のクリンチ部52Aにおける固定刃66Aと可動刃68Aの位置関係を逆にして、第2のクリンチ部52Bにおける固定刃66Bと可動刃68Bの位置関係を逆にするように、クリンチ部52の構成を変更してもよい。これにより、2本のリード4aは、互いに近付く内向きの方向(内曲げ状態)に折り曲げられてもよい。
【0146】
また、第1のクリンチ部52Aが可動式であり、第2のクリンチ部52Bが固定式である場合について説明したが、このような場合に限らない。第1のクリンチ部52Aを固定式とし、第2のクリンチ部52Bを可動式としてもよく、第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bを共に可動式にしてもよい。ただし、内側に配置した第1のクリンチ部52Aを可動式とし、外側に配置した第2のクリンチ部52Bを固定式とした方が、第1のクリンチ部52Aの可動域を多くとりながらクリンチ機構23の小型化を図ることができる。
【0147】
また、間隔変更部30は、クリンチ部同士の間隔を変更可能であれば、任意の構成を用いてもよい。
【0148】
また、部品実装装置1における挿入ヘッド13およびクリンチユニット15の構成は一例であり、その他の構成を採用してもよい。
【0149】
また、回転装置20の構成は一例であり、第1のクリンチ部52Aおよび第2のクリンチ部52Bを回転させる構成であれば、その他の構成を採用してもよい。
【0150】
また、可動刃68A,68Bを固定刃66A,66Bに対して揺動させる構成を説明したが、部品2のリード4aをクリンチする構成であれば、その他の構成を採用してもよい。例えば、可動刃を固定刃に対して水平方向に移動させることで、リード4aをクリンチしてもよい。
【0151】
また、固定刃66A,66Bに対して可動刃68A,68Bを移動させてリード4aをクリンチする構成を説明したが、固定刃を可動な構成にして可動刃と可動刃とでリード4aをクリンチする構成であってもよい。
【0152】
脚部4bは、可動刃89A,89Bがカット位置に移動した状態で、第1の挟持板69Aと第2の挟持板69Bとによって挟まれるとしたが、第1のクリンチ部と第2のクリンチ部との間に脚部4bを挟む構成であれば、他の構成であってもよい。例えば、脚部4bは、挟持板69A,69Bを介さずに、可動刃と可動刃との間又は固定刃と固定刃との間で挟んでもよい。これによっても、脚部4bを容易にねじることができる。
【0153】
また、脚部4bをねじる角度θ1は、60度であるとしたが、脚部4bが挿入孔5bを通じて基板3から抜け出るのを防止することができれば、他の角度であってもよい。例えば、角度θ1の大きさは0度より大きい。
【0154】
また、第1の挟持板69Aおよび第2の挟持板69Bは、スライド方向A(図5の移動ガイド46)に対して傾斜して設けられるとしたが、これに限定されない。第1の挟持板69Aおよび第2の挟持板69Bは、スライド方向A(図5の移動ガイド46)に対して直交して設けられてもよい。
【0155】
また、第2の部品2bは、下方に板状に延びた2本のリード(脚部4b)を有するとしたが、これに限定されない。脚部4bは、例えば、L字状に形成されていてもよい。
【0156】
また、第2の部品2bの脚部4bは、下方に延びた矩形状の大型リードであるとしたが、クリンチユニット15で保持してねじることができる形状であればこれに限定されない。脚部4bは、例えば、平面視において、中心から外周までの距離が異なる形状であってもよい。
【0157】
また、挿入孔5aは平面視において円形状に形成され、挿入孔5bは平面視において矩形状に形成されるとしたが、挿入孔5a,5bは、リード4を挿入できる孔であれば、他の形状であってもよい。
【0158】
また、第1の部品2aのリード4aをクリンチし、第2の部品2bの脚部4bをねじるとしたが、これに限定されない。例えば、第1の部品2aのリード4aをねじり、第2の部品2bの脚部4bをクリンチしてもよい。例えば、第1の部品2a、第2の部品2bのそれぞれにおいて、リード4(リード4a、脚部4b)をクリンチする動作とリード4(リード4a、脚部4b)をねじる動作とを制御装置80が選択的に実施させるように、クリンチユニット15の制御を行ってもよい。
【0159】
(実施の形態2)
実施の形態2では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は、適宜省略する。
【0160】
図19は、実施の形態2のクリンチ機構23Aの概略斜視図である。図20は、クリンチ機構23Aの第2のクリンチ部90周辺の概略斜視図である。図21は、第2のクリンチ部90の上端部における横断面図である。図22は、第2の部品2cのねじり動作を行う前のクリンチ機構23Aの概略斜視図である。
【0161】
図19および図20に示すように、実施の形態2のクリンチ機構23A(クリンチユニット15A)は、第2のクリンチ部90において係合部93a,94aを有する点で、実施の形態1のクリンチ機構23と異なっている。実施の形態2では、第2の部品2cの脚部4dを係合部93a,94aで保持してねじる。
【0162】
図22に示すように、第2の部品2cは、部品本体4cと脚部4dとを有する。第2の部品2cは、例えば、板金カバーやシールドケース等である。部品本体4cは、側面視でU字状に形成される。脚部4dは、部品本体4cから下方に延びる。脚部4dは、平面視で矩形状に形成される。挿入孔5cは、基板3を貫通して形成される。挿入孔5cは、脚部4dの形状および大きさに応じて形成される。挿入孔5cは、脚部4dを挿入できるように、例えば脚部4dよりも僅かに大きく形成される。本実施の形態2では、挿入孔5cは平面視において矩形状に形成される。
【0163】
第2のクリンチ部90について、図19図21を用いて詳細に説明する。
【0164】
図19および図20に示すように、第2のクリンチ部90は、固定刃91aを保持する固定刃保持部91と、可動刃68Bを保持する可動刃保持部55Bとを備える。固定刃保持部91は、基部91bと、一対の側板(第1の側板93および第2の側板94)とを有する。可動刃保持部55Bは、可動刃68Bとともに、揺動軸59Bを中心にF4方向に揺動する。
【0165】
基部91bは、固定刃保持部91のベース部分を構成する。基部91bは、第2のベース部材53Bに取り付けられる。
【0166】
図21に示すように、第1の側板93および第2の側板94は、固定刃91aの側方を覆うように設けられる。すなわち、第1の側板93および第2の側板94は、固定刃91aを挟んで互いに対向して設けられる。第1の側板93および第2の側板94は、可動刃68Bが揺動する揺動面に対して交差する方向に互いに対向して設けられる。ここで、揺動面とは、可動刃68Bが揺動する方向(F4)を含む平面を示す。
【0167】
第1の側板93は、基部91bの一部から上方に延びて固定刃91aの一方の側面(外側面)全体を覆う。第1の側板93は、基部91bと一体的に構成される。第2の側板94は、実施の形態1における第2の挟持板69Bに相当し、固定刃91aの他方の側面(内側面)全体を覆う。
【0168】
第1の側板93および第2の側板94の上面(固定刃保持部91の上面)は、クリンチ機構23Aの上端部に形成される。第1の側板93および第2の側板94の上面には、それぞれ、係合部93a,94aが形成される。
【0169】
係合部93a,94aは、第2の部品2cの脚部4d(図22)が挿入される部分である。係合部93a,94aは、第2の部品2cの脚部4dにトルク(ねじりモーメント)を与える。具体的には、係合部93a,94aは、脚部4dの少なくとも長手方向一端側に回転方向の力を加えることで、脚部4dにトルクを与える。本実施の形態2では、係合部93a,94aは、脚部4dの長手方向一端側および長手方向他端側に回転方向の力を加えることで、脚部4dにトルクを与える。
【0170】
係合部93a,94aは、上方に開口する。すなわち、係合部93a,94aは、基板3(図22)に形成された挿入孔5cに向けて開口する。係合部93a,94aは、例えば溝(スロット)である。
【0171】
係合部93aと係合部94aとは、可動刃68Bの可動領域(空間S1)を挟んで互いに対向して設けられる。すなわち、係合部93a,94aは、空間S1に面する部分に形成される。
【0172】
係合部93a,94aは、クリンチ機構23Aの回転中心軸C1(図9)近傍に形成される。これにより、脚部4d(図21)をクリンチ機構23Aの回転中心付近でねじることができる。本実施の形態2では、係合部93a,94aは、固定刃91aの可動刃68B側端部近傍に形成される。
【0173】
次に、実施の形態2のクリンチ機構23Aによる実装動作について説明する。
【0174】
制御装置80は、第1動作と第2動作とを選択的に実施させるように制御する。ここで、第1動作は、実施の形態1における第1動作と同様であるため説明を省略する。制御装置80は、第2動作において、第2の部品2cの脚部4dをクリンチ機構23Aで保持して、回転装置20(図7)によってクリンチ機構23Aを回転させることで脚部4dをねじる。具体的には、制御装置80は、第2動作において、係合部93a,94aに脚部4dを挿入した後、回転装置20によってクリンチ機構23Aを回転させることで脚部4dをねじる。
【0175】
図22~24を用いて、第2の部品2cの基板3への具体的な異実装動作について説明する。図23は、第2の部品2cのねじり動作時のクリンチ機構23Aの概略斜視図である。図24は、図23の側面図である。なお、便宜上、図23において、基板3よりも下方に位置する部材においても実線で示している。
【0176】
図22に示すように、第2の部品2cは、挿入ヘッド13(図1)によって、基板3に形成された挿入孔5cの上方に移動する。クリンチ機構23Aは、クリンチユニット移動装置14(図1)によって、挿入孔5cの下方に移動する。
【0177】
図22の状態から、回転装置20によって第2のクリンチ部90を回転させて、係合部93aおよび係合部94aを、挿入孔5cの長手方向に沿って並ぶように配置する。図23および図24に示すように、第2の部品2cの脚部4dが挿入孔5cに挿入され、脚部4dが第2のクリンチ部90の係合部93a,94aの間に配置される。
【0178】
さらに、第2のクリンチ部90を回転装置20(図7)によって回転させることで、図18の点線で示す状態と同様に、脚部4dは、基板3(挿入孔5c)に対してねじられる。これにより、基板3の挿入孔5cを通じて第2の部品2cが脱落しない状態となって、第2の部品2cは基板3に実装される。
【0179】
本実施の形態2では、第2の部品2cの脚部4dが正常にねじられたかどうかの判定が行われる。ねじり動作の成否の具体的な判定方法について、図25を用いて説明する。図25は、第2の部品2cのねじり動作時におけるトルク判定を示す概略図である。
【0180】
図25において、実線はねじり動作が成功したときの結果を示し、破線はねじり動作が失敗したときの結果を示す。図25の横軸は時間を示し、図25の縦軸は回転装置20(θ駆動モータ36)に発生するトルクTを示す。トルクTは、トルク検出部97(図14)によって検出される。トルク検出部97は、例えば、回転装置20のθ駆動モータ36における電流値を測定することで、トルクTを検出する。
【0181】
θ駆動モータ36は、加速域において回転速度が加速された後、回転速度が一定の等速域に至る。その後、減速域において回転速度が減速されて、θ駆動モータ36の回転は時間t3経過後に停止する。加速域、等速域、および減速域における時間は、例えば予め設定された時間である。等速域において、制御装置80は、θ駆動モータ36から検出される情報(例えば電流値の情報等)に基づいて、θ駆動モータ36の回転が等速になるように、θ駆動モータ36の回転を制御する。
【0182】
例えば、脚部4dが係合部93a,94aに適切に挿入されている場合、トルクTは図25の実線で示すような結果になる。例えば、加速域におけるトルクTはT1となり、等速域におけるトルクTはT2となり、減速域におけるトルクTは時間と共に減少していき最終的に0となる。ここで、T2は、例えばT1よりも大きい値である。
【0183】
一方、例えば、第2の部品2cが挿入孔5cに適切に挿入されていない場合や、第2の部品2cの脚部4dが係合部93a,94aに適切に挟まれていない場合等においては、図25の破線で示すような結果になる。例えば、加速域におけるトルクTはT1となり、等速域におけるトルクTはT3となり、減速域におけるトルクTはT1となる。ここで、T3は、例えばT1よりも小さい値である。
【0184】
制御装置80は、判定部80a(図14)によって、トルクTに基づいて、第2の部品2cの脚部4dにおけるねじり動作の成否を判定する。本実施の形態2では、制御装置80は、予め決められた閾値T0に基づいて、脚部4dにおけるねじり動作の成否を判定する。具体的には、判定部80aは、トルクTが閾値T0よりも大きい場合、第2の部品2cの脚部4dにおけるねじり動作が成功したことを判定する。トルクTが閾値T0よりも小さい場合、ねじり動作が失敗したことを判定する。ここで、閾値T0は、例えば、T1以下の値である。閾値T0は、例えば、実施の形態1で説明した記憶装置に記憶される。
【0185】
本実施の形態2では、制御装置80は、ねじり動作の成否の判定を等速域で行う。具体的には、制御装置80は、ねじり動作の成否の判定を、等速域においてねじり動作開始から予め決められた時間(t1からt2の間)に行う。
【0186】
図25の実線に示すように、等速域におけるトルクTがT2となっており、閾値T0よりも大きくなっている。この場合、制御装置80は、ねじり動作が成功したことを判定する。一方、図25の破線に示すように、等速域におけるトルクTがT3となっており、閾値T0よりも小さくなっている。この場合、制御装置80は、ねじり動作が失敗したことを判定する。
【0187】
以上のようにして、第2の部品2cの脚部4dが正常にねじられたかどうかの判定が行われる。これにより、ねじり動作が失敗と判定された場合、例えばユーザが第2の部品2cの状況を確認して部品交換を行う等のエラー対応を行うことができる。
【0188】
本実施の形態2の部品実装装置によれば、クリンチユニット15Aは、第2の部品2cの脚部4dに対してクリンチユニット15Aの回転方向(R3)に係合する係合部93a,94aを有する。制御装置80は、第2動作において、係合部93a,94aに第2の部品2cの脚部4dを挿入した後、回転装置20によってクリンチユニット15Aを回転させて脚部4dをねじるように、回転装置20を制御する。
【0189】
これにより、クリンチユニット15Aの係合部93a,94aに第2の部品2cの脚部4dを挿入した後、クリンチユニット15Aを回転させることで、容易に脚部4dをねじることができる。
【0190】
また、クリンチユニット15Aは、固定刃91aを保持する固定刃保持部91を備える。係合部93a,94aは、クリンチユニット15Aの固定刃保持部91の上面に設けられる。
【0191】
これにより、固定刃保持部91に係合部93a,94aを設けることで、係合部93a,94aに挿入する脚部4dをより確実に固定した状態でねじることができる。このため、脚部4dをより確実にねじることができる。
【0192】
また、固定刃保持部91は、固定刃91aの側方において対向して設けられる一対の側板93,94を備える。係合部93a,94aは、一対の側板93,94のそれぞれに設けられる。
【0193】
これにより、一対の側板93,94のそれぞれに係合部93a,94aを設けることで、脚部4dを両方の係合部93a,94aに挿入して脚部4dの両端部をねじることができる。このため、脚部4dをより確実にねじることができる。
【0194】
また、固定刃保持部91の上面は、クリンチユニット15Aの上端部に形成される。
【0195】
これにより、固定刃保持部91の上面をクリンチユニット15Aの上端部に形成することで、第2の部品2cの脚部4dを固定刃保持部91の係合部93a,94aに容易に挿入することができる。このため、より容易に脚部4dをねじることができる。また、固定刃保持部91で基板3を支持することができるため、固定刃保持部91によって基板3を支持した状態で、第1の部品2aのリード4aをクリンチすることができる。
【0196】
また、回転装置20に発生するトルクTを検出するトルク検出部97と、トルク検出部97によって検出されたトルクTに基づいて、第2動作における第2の部品2cの脚部4dのねじり動作の成否を判定する判定部80aを備える。
【0197】
これにより、回転装置20に発生するトルクTに基づいてねじり動作の成否を判定することで、ねじり動作の成否を容易に判定することができる。
【0198】
また、判定部80aは、第2動作において、トルク検出部97によって検出されたトルクTが予め決められた閾値T0よりも大きい場合、第2の部品2cの脚部4dのねじり動作が成功したことを判定する。判定部80aは、トルクTが閾値T0よりも小さい場合、第2の部品2cの脚部4dのねじり動作が失敗したことを判定する。
【0199】
これにより、閾値T0を用いてねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
【0200】
また、判定部80aは、第2動作において、回転装置20の回転の等速域で、第2の部品2cの脚部4dにおけるねじり動作の成否を判定する。
【0201】
これにより、回転装置20の回転の等速域でねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
【0202】
以上、上述の実施の形態2を挙げて本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態2に限定されない。実施の形態2では、第2動作において、係合部93a,94aに脚部4dを挿入した後、回転装置20によってクリンチ機構23Aを回転させることで脚部4dをねじるとしたが、これに限定されない。すなわち、第2動作において脚部4dをクリンチ機構23Aで保持して、回転装置20によってクリンチ機構23Aを回転させることで脚部4dをねじることができれば、他の構成(方法)であってもよい。例えば、脚部4dにおいて第1主面および第2主面を挟んでねじるのではなく、脚部4dの一方の主面に回転方向に力を加えることで、脚部4dをねじってもよい。
【0203】
また、係合部93a,94aは、第1の側板93および第2の側板94の上面に形成されるとしたが、脚部4dをねじることができれば他の構成であってもよい。係合部93a,94aは、例えば、第1の側板93又は第2の側板94のいずれか一方に設けられてもよい。また、係合部93a,94aは、例えば、第1のクリンチ部52Aや第2のクリンチ部52Bの可動刃68B等に設けられてもよい。
【0204】
また、トルク検出部97は、回転装置20のθ駆動モータ36における電流値を測定することで、トルクTを検出するとしたが、回転装置20に発生するトルクTを検出することができればこれに限定されない。トルクTは、例えばトルクセンサ等で検出されてもよい。
【0205】
また、θ駆動モータ36は、加速域において回転速度が加速された後、回転速度が一定の等速域に至るとしたが、等速域はなくてもよい。また、制御装置80は、ねじり動作の成否の判定を等速域で行うとしたが、これに限定されない。ねじり動作の成否の判定は、例えば、加速域、減速域、加速域と減速域との間の中間域等において行われてもよい。このとき、脚部4dが係合部93a,94aに挿入されていない場合のねじり動作におけるトルクTの挙動A1を記憶部に予め記憶させておいてもよい。脚部4dのねじり動作の成否の判定は、挙動A1を用いて行われてもよい。具体的には、挙動A1と異なる挙動があった場合に、ねじり動作が成功したことを判定し、挙動A1と同様の挙動の場合にはねじり動作が失敗したことを判定してもよい。
【0206】
また、トルク値T1,T2,T3の大小関係は例示であって、本実施の形態2に限定されない。
【0207】
また、第2の部品2cの脚部4dは、平面視で矩形状に形成されるとしたが、クリンチユニット15Aで保持してねじることができる形状であればこれに限定されない。脚部4dは、例えば、平面視において、中心から外周までの距離が異なる形状であってもよい。
【0208】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施の形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【0209】
なお、前記様々な実施の形態および変形例のうちの任意の実施の形態あるいは変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0210】
本開示の部品実装装置および部品実装基板の製造方法は、種類の異なる部品の実装への適用が有用である。
【符号の説明】
【0211】
1 部品実装装置
2 部品
2a 第1の部品
2b,2c 第2の部品
3 基板
4,4a リード
4b 脚部
4c 部品本体
4d 脚部
5,5a,5b,5c 挿入孔
11 基板位置決め部
12 挿入ヘッド移動装置
13 挿入ヘッド
13a ピックアップ爪
13K ピックアップ爪駆動装置
14 クリンチユニット移動装置
14T アタッチメント部材
15,15A クリンチユニット
20 回転装置
21 ベース部材
21a ブラケット
21b ブロック
21c 底板
22 回転ベース
22a 支柱
22b 垂直部
23,23A クリンチ機構
24 リード屑回収容器
30 間隔変更部
31 θ回転シャフト
32 θ回転シャフト駆動ギヤ
33 間隔変更シャフト
34 間隔変更シャフト駆動ギヤ
35 駆動側傘歯車
36 θ駆動モータ
37 θ駆動ギヤ
38 間隔変更モータ
39 間隔変更ギヤ
41 ロッド部材
42 ローラ部材
43 操作板
44 クリンチシリンダ
44a ピストンロッド
45 レバー部材
45a 一端
45b 操作端
46 移動ガイド
47 第1のガイド保持部
47A 棒状部
47B フランジ部
47C ねじ穴
48 第2のガイド保持部
49 スライド部
49A ねじ穴
51,51A,51B 第1のベース部材
52,52A,52B クリンチ部
53A,53B 第2のベース部材
54,54A,54B 固定刃保持部
55,55A,55B 可動刃保持部
56A,56B ロッド
57A,57B 下端側ローラ
58A,58B 上端側ローラ
59,59A,59B 揺動軸
60 送りねじ機構
61 ボールねじ
62 従動側傘歯車
63 移動ブロック
64 連結部材
64B ねじ
66A,66B 固定刃
68A,68B 可動刃
69A,69B 挟持板
70 ねじ
73 リード屑誘導パイプ
74 下流側開口
75A,75B 貫通孔
80 制御装置
80a 判定部
81 タッチパネル
90 第2のクリンチ部
91 固定刃保持部
91a 固定刃
93 第1の側板
93a 係合部
94 第2の側板
94a 係合部
97 トルク検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25