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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】熱交換ユニット及び吸収式冷凍機
(51)【国際特許分類】
   F25B 43/00 20060101AFI20230623BHJP
   F25B 15/00 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
F25B43/00 Y
F25B15/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019057430
(22)【出願日】2019-03-25
(65)【公開番号】P2020159594
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107641
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 耕一
(74)【代理人】
【識別番号】100163463
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 光彦
(72)【発明者】
【氏名】河野 文紀
(72)【発明者】
【氏名】下田平 修和
(72)【発明者】
【氏名】田村 朋一郎
(72)【発明者】
【氏名】榎本 英一
(72)【発明者】
【氏名】府内 秀樹
【審査官】西山 真二
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-247574(JP,A)
【文献】特開2004-176968(JP,A)
【文献】特開2005-252100(JP,A)
【文献】特開平05-215431(JP,A)
【文献】特開2012-125757(JP,A)
【文献】特開2014-029254(JP,A)
【文献】実開平05-009615(JP,U)
【文献】実開昭54-34161(JP,U)
【文献】韓国登録特許第10-1010031(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 15/00 - 15/16
F25B 37/00
F25B 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行に配置された複数の第一伝熱管を有し、気相冷媒を生成する蒸発器と、
前記蒸発器で生成された前記気相冷媒が吸収される吸収器と、
前記蒸発器と前記吸収器との間に配置され、前記蒸発器から前記吸収器に向かって流れる冷媒において前記気相冷媒と液相冷媒とを分離する、エリミネータと、を備え、
前記エリミネータは、複数の第一板及び摩擦部材を有し、
前記複数の第一板は、重力方向に互いに離れて配置され、前記蒸発器に向かって開口する入口をそれぞれ有する複数段の流入路を形成し、
前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数の第一伝熱管と前記複数段の流入路との間の空間、前記複数段の流入路の少なくとも1つの流入路の入口、及び前記流入路の内部の少なくとも1つに配置されており、
重力方向における前記摩擦部材の寸法は、重力方向における前記入口の大きさよりも小さい、
熱交換ユニット。
【請求項2】
前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数段の前記流入路において最下段に位置する前記流入路である第一流入路及び前記最下段の1つ上の段に位置する前記流入路である第二流入路の少なくとも1つに配置されている、請求項1に記載の熱交換ユニット。
【請求項3】
前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数段の前記流入路において最下段に位置する前記流入路である第一流入路と前記複数の第一伝熱管との間の空間及び前記最下段の1つ上の段に位置する前記流入路である第二流入路と前記複数の第一伝熱管との間の空間の少なくとも1つに配置されている、請求項1又は2に記載の熱交換ユニット。
【請求項4】
前記第一板は、前記流入路をなす第一平面を有し、
前記摩擦部材は、前記第一平面に平行な面と所定の角度をなす第二平面を有する、
請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換ユニット。
【請求項5】
前記第二平面は、前記摩擦部材の表面に含まれる平面において最大の面積を有する、請求項に記載の熱交換ユニット。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項に記載の熱交換ユニットを備えた、吸収式冷凍機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱交換ユニット及び吸収式冷凍機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吸収式冷凍機において、吸収器と蒸発器とを1つのユニットにまとめる技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、図10Aに示す通り、低温胴350を備えた吸収式冷凍機が記載されている。低温胴350は、吸収器352と、蒸発器353とを有する。吸収器352は、箱型本体351の底部に配置されている。蒸発器353は、吸収器352の上側に配置されている。また、蒸発器353の側部にエリミネータ366が斜め方向に配置されている。
【0004】
図10Bに示す通り、エリミネータ366は、多数の傾斜板367と、傾斜板367の上端に設けられ、上方向に折れ曲がった折り返し部368と、傾斜板367の上端に設けられた、下方向に湾曲した整流部365とからなる。蒸発器353の伝熱管と接触して蒸発した冷媒蒸気は、図10Bに示す矢印の方向に流れ、液滴が折り返し部368で止められて、傾斜板367に沿って流下する。整流部365により冷媒蒸気が下方に(吸収器352に向けて)スムーズに流される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平5-215431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術は、蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒とを適切に分離する観点から再検討の余地を有する。
【0007】
そこで、本開示は、蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒とを適切に分離するのに有利な熱交換ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、
互いに平行に配置された複数の第一伝熱管を有し、気相冷媒を生成する蒸発器と、
前記蒸発器で生成された前記気相冷媒が吸収される吸収器と、
前記蒸発器と前記吸収器との間に配置され、前記蒸発器から前記吸収器に向かって流れる冷媒において前記気相冷媒と液相冷媒とを分離する、エリミネータと、を備え、
前記エリミネータは、複数の第一板及び摩擦部材を有し、
前記複数の第一板は、重力方向に互いに離れて配置され、前記蒸発器に向かって開口する入口をそれぞれ有する複数段の流入路を形成し、
前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数の第一伝熱管と前記複数段の流入路との間の空間、前記複数段の流入路の少なくとも1つの流入路の入口、及び前記流入路の内部の少なくとも1つに配置されている、
熱交換ユニットを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の熱交換ユニットは、蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒を適切に分離するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の熱交換ユニットの一例を示す断面図である。
図2図2は、図1に示すエリミネータの断面図である。
図3図3は、本開示の熱交換ユニットの別の一例を示す断面図である。
図4図4は、図3に示すエリミネータの断面図である。
図5図5は、本開示の熱交換ユニットのさらに別の一例を示す断面図である。
図6図6は、図5に示すエリミネータの断面図である。
図7図7は、図6に示す摩擦部材の配置を示す断面図である。
図8図8は、本開示の熱交換ユニットのさらに別の一例を示す断面図である。
図9図9は、本開示の吸収式冷凍機の一例を示す構成図である。
図10A図10Aは、従来の吸収式冷凍機の低温胴を示す断面図である。
図10B図10Bは、図10Aにおけるエリミネータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本開示の基礎となった知見)
吸収式冷凍機において、蒸発器及び吸収器を備える熱交換ユニットを用いることが考えられる。このような熱交換ユニットにおいて、蒸発器と吸収器との間に気相冷媒と液相冷媒とを分離するためにエリミネータを配置することが考えられる。蒸発器で発生する気相冷媒の量又は吸収器で吸収される気相冷媒の量は、蒸発器又は吸収器の局所的な対数平均温度差(LMTD)に従って決まる。LMTDは、複数の伝熱面において均一ではないので、エリミネータを通過する気相冷媒の流速にはばらつきが生じる。本発明者らの検討によれば、従来のエリミネータにおいて高流速で気相冷媒が流れる領域では、気相冷媒と液相冷媒を適切に分離することができない場合があることが新たに見出された。
【0012】
そこで、本発明者らは、蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒を適切に分離できるエリミネータを開発すべく鋭意検討を重ね、本開示の熱交換ユニットを案出した。
【0013】
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第1態様に係る熱交換ユニットは、
互いに平行に配置された複数の第一伝熱管を有し、気相冷媒を生成する蒸発器と、
前記蒸発器で生成された前記気相冷媒が吸収される吸収器と、
前記蒸発器と前記吸収器との間に配置され、前記蒸発器から前記吸収器に向かって流れる冷媒において前記気相冷媒と液相冷媒とを分離する、エリミネータと、を備え、
前記エリミネータは、複数の第一板及び摩擦部材を有し、
前記複数の第一板は、重力方向に互いに離れて配置され、前記蒸発器に向かって開口する入口をそれぞれ有する複数段の流入路を形成し、
前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数の第一伝熱管と前記複数段の流入路との間の空間、前記複数段の流入路の少なくとも1つの流入路の入口、及び前記流入路の内部の少なくとも1つに配置されている。
【0014】
第1態様によれば、摩擦部材によって、蒸発器から吸収器に向かう冷媒の流れに抵抗が生じる。これにより、エリミネータの流入路に流入する気相冷媒の流速が低下し、液相冷媒と気相冷媒との間の相対速度が低下する。このため、蒸発器において浮遊している液滴又は蒸発器の伝熱管の周りの液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が小さくなり、エリミネータを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。その結果、蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒とを適切に分離しやすい。
【0015】
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係る熱交換ユニットでは、重力方向における前記摩擦部材の寸法は、重力方向における前記入口の大きさよりも小さくてもよい。第2態様によれば、摩擦部材によって蒸発器から吸収器に向かう冷媒の流れに生じる抵抗の大きさが所望の大きさになりやすい。
【0016】
本開示の第3態様において、例えば、第1態様又は第2態様に係る熱交換ユニットでは、前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数段の前記流入路において最下段に位置する前記流入路である第一流入路及び前記最下段の1つ上の段に位置する前記流入路である第二流入路の少なくとも1つに配置されていてもよい。蒸発器の底部には、液相冷媒が貯留される場合がある。貯留された液相冷媒の液面が高いと、蒸発器の内部を浮遊している液滴又は蒸発器の伝熱管の周りの液相冷媒に加えて、蒸発器に貯留されている液相冷媒を気相冷媒が同伴する可能性が高まる。しかし、第3態様によれば、第一流入路及び第二流入路の少なくとも1つに摩擦部材が配置されているので、蒸発器に貯留されている液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が小さくなり、エリミネータを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。
【0017】
本開示の第4態様において、例えば、第1態様から第3態様に係る熱交換ユニットでは、前記摩擦部材の少なくとも一部は、前記複数段の前記流入路において最下段に位置する前記流入路である第一流入路と前記複数の第一伝熱管との間の空間及び前記最下段の1つ上の段に位置する前記流入路である第二流入路と前記複数の第一伝熱管との間の空間の少なくとも1つに配置されていてもよい。第4態様によれば、第2態様と同様に、蒸発器に貯留されている液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が小さくなり、エリミネータを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。
【0018】
本開示の第5態様において、例えば、第1態様から第4態様のいずれか1つの態様に係る熱交換ユニットでは、前記第一板は、前記流入路をなす第一平面を有していてもよく、前記摩擦部材は、前記第一平面に平行な面と所定の角度をなす第二平面を有していてもよい。第5態様によれば、摩擦部材によって、蒸発器から吸収器に向かう冷媒の流れに抵抗が生じることに加えて、第一平面に平行な面に沿って流れる冷媒の流れが摩擦部材の第二平面に衝突する。これにより、冷媒の流れから液相冷媒が分離され、エリミネータを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。
【0019】
本開示の第6態様において、例えば、第5態様に係る熱交換ユニットでは、前記第二平面は、前記摩擦部材の表面に含まれる平面において最大の面積を有していてもよい。第6態様によれば、摩擦部材によって生じる、蒸発器から吸収器に向かう冷媒の流れに対する抵抗が大きくなりやすい。加えて、冷媒の流れが摩擦部材の第二平面に衝突して冷媒の流れから液相冷媒が分離されやすい。
【0020】
本開示の第7態様に係る吸収式冷凍機は、第1態様から第6態様のいずれか1つの態様に係る熱交換ユニットを備える。第7態様によれば、蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒とを適切に分離しやすく、吸収器に液相冷媒が供給されにくい。これにより、吸収器において気相冷媒が適切に吸収されやすい。このため、吸収式冷凍機は、高い成績係数(COP)を発揮しやすい。
【0021】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。なお、添付の図面においてZ軸負方向が重力方向であり、XY平面が水平である。X軸及びY軸は互いに直交している。
【0022】
図1は、本開示の実施形態の一例に係る熱交換ユニット1aの断面図である。熱交換ユニット1aは、例えば、吸収式冷凍機における蒸発過程及び吸収過程を実現する熱交換ユニットである。熱交換ユニット1aは、蒸発器2aと、吸収器3と、エリミネータ4aとを備えている。蒸発器2aは、互いに平行に配置された複数の第一伝熱管7を有する。蒸発器2aは、気相冷媒を生成する。吸収器3において、蒸発器2aで生成された気相冷媒が吸収される。エリミネータ4aは、蒸発器2aと吸収器3との間に配置されている。エリミネータ4aは、蒸発器2aから吸収器3に向かって流れる冷媒において気相冷媒と液相冷媒とを分離する。
【0023】
図2は、エリミネータ4aの断面図である。エリミネータ4aは、複数の第一板10と、摩擦部材13aとを有する。複数の第一板10は、重力方向に互いに離れて配置され、複数段の流入路15を形成する。複数段の流入路15のそれぞれは、蒸発器2aに向かって開口する入口15aを有する。摩擦部材13aの少なくとも一部は、(i)複数の第一伝熱管7と複数段の流入路15との間の空間、(ii)複数段の流入路15の少なくとも1つの流入路15の入口15a、及び(iii)流入路15の内部の少なくとも1つに配置されている。
【0024】
蒸発器2aの内部には、気相冷媒及び液相冷媒が存在している。一方、蒸発器2aの第一伝熱管7の内部には、蒸発器2aの外部において吸熱した熱媒体が流れる。吸収器3における気相冷媒の吸収により吸収器3の圧力が低下し、蒸発器2aに存在している気相冷媒が吸収器3に供給される。これにより、蒸発器2aの内部の圧力が低下し、蒸発器2aの内部に存在する液相冷媒が蒸発して気相冷媒が生成される。気相冷媒は、蒸発器2aから、エリミネータ4aを通過して吸収器3に導かれる。蒸発器から吸収器に向かって高流速で気相冷媒が流れると、蒸発器において浮遊している液滴又は蒸発器の伝熱管の周りの液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が大きくなりやすい。しかし、熱交換ユニット1aによれば、摩擦部材13aによって、蒸発器2aから吸収器3に向かう冷媒の流れに抵抗が生じる。これにより、エリミネータ4aの流入路15に流入する気相冷媒の流速が低下し、液相冷媒と気相冷媒との間の相対速度が低下する。このため、蒸発器2aにおいて浮遊している液滴又は蒸発器2aの第一伝熱管7の周りの液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が小さくなり、エリミネータ4aを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。このように、熱交換ユニット1aによれば、蒸発器2aから吸収器3に向かって高流速で気相冷媒が流れる領域において気相冷媒と液相冷媒とが適切に分離されやすい。
【0025】
摩擦部材13aの形状は、蒸発器2aから吸収器3に向かう冷媒の流れに抵抗を生じさせることができる限り、特定の形状に限定されない。摩擦部材13aの形状は、例えば、円形又は矩形の断面を有する棒状である。摩擦部材13aは、中実であってもよいし、中空であってもよい。摩擦部材13aが中空であることは軽量化の観点から有利である。摩擦部材13aの形状は、平板状、曲板状、又は網状であってもよい。
【0026】
熱交換ユニット1aにおいて、摩擦部材13aの材料は、特定の材料に限定されない。摩擦部材13aの材料は、例えば、鉄系材料である。
【0027】
重力方向における摩擦部材13aの寸法は、重力方向における入口15aの大きさよりも小さい。この場合、摩擦部材13aによって蒸発器2aから吸収器3に向かう冷媒の流れに生じる抵抗の大きさが所望の大きさになりやすい。
【0028】
摩擦部材13aは、複数段の流入路15の少なくとも一部に対応して配置されている。摩擦部材13aは、例えば、複数段の流入路15のうち高流速で気相冷媒が流れる領域に位置する流入路15に対応して配置されている。
【0029】
図2に示す通り、エリミネータ4aは、例えば、複数の第二板12をさらに備えている。複数の第二板12は、重力方向に互いに離れて配置され、流出路17を形成する。流出路17は、吸収器3に向かって開口する出口17aを有する。複数の第二板12は、例えば、複数段の流出路17を形成している。
【0030】
エリミネータ4aにおいて、例えば、流入路15及び流出路17が連なって山なりに曲がった流路が形成されている。エリミネータ4aを流れる冷媒の流れに液滴が含まれている場合、山なりに曲がった流路に沿って気相冷媒の流れ方向が変わることに伴う遠心力により、気相冷媒の流れから液滴が分離される。これにより、液滴が吸収器3に導かれにくい。
【0031】
蒸発器2aの内部に存在する冷媒は、特定の冷媒に限定されない。冷媒は、例えば、水を主成分とする冷媒である。なお、本明細書において、「主成分」は、質量基準で最も多く含まれる成分である。
【0032】
複数の第一伝熱管7は、例えば、複数段及び複数列をなす第一伝熱管群7gを形成している。第一伝熱管群7gにおいて、重力方向に複数段が形成され、重力方向と第一伝熱管7の長手方向(Y軸方向)とに垂直な方向(X軸方向)に複数列が形成されている。第一伝熱管7の長手方向に沿って第一伝熱管群7gを見たときに、複数の第一伝熱管7は、格子状に配置されている。換言すると、第一伝熱管群7gの複数列において同一の水平面上に複数の第一伝熱管7が並んでいる。第一伝熱管7の長手方向に沿って第一伝熱管群7gを見たときに、複数の第一伝熱管7は、千鳥状に配置されていてもよい。換言すると、第一伝熱管群7gの隣り合う2つの列の一方の第一伝熱管7の中心軸を含む水平面が、その2つの列の他方の第一伝熱管7の中心軸を含む水平面と重力方向にずれている。この場合、第一伝熱管群7gにおける段数は奇数であってもよい。
【0033】
第一伝熱管7の内面及び外面の少なくとも一方には、溝が形成されていてもよい。
【0034】
吸収器3の内部には、気相冷媒を吸収可能な溶液が存在している。その溶液は、気相冷媒を吸収可能である限り、特定の溶液に限定されない。その溶液は、例えば、臭化リチウム水溶液を主成分とする溶液である。溶液には、微量のオクチルアルコールが添加されていてもよい。
【0035】
吸収器3は、例えば、互いに平行に配置された複数の第二伝熱管9を有する。典型的には、吸収器3において、気相冷媒が溶液に吸収される。このとき、吸収熱が発生する。例えば、複数の伝熱管9の内部には、蒸発器2aの外部に放熱した熱媒体が流れる。複数の伝熱管9の内部を流れる熱媒体に、溶液への気相冷媒の吸収に伴う吸収熱が放熱される。
【0036】
複数の第二伝熱管9は、例えば、複数段及び複数列をなす第二伝熱管群9gを形成している。第二伝熱管群9gにおいて、重力方向に複数段が形成され、重力方向と第二伝熱管9の長手方向(Y軸方向)とに垂直な方向(X軸方向)に複数列が形成されている。第二伝熱管9の長手方向に沿って第二伝熱管群9gを見たときに、複数の第二伝熱管9は、格子状に配置されている。換言すると、第二伝熱管群9gの複数列において同一の水平面上に複数の第二伝熱管9が並んでいる。第二伝熱管9の長手方向に沿って第二伝熱管群9gを見たときに、複数の第二伝熱管9は、千鳥状に配置されていてもよい。換言すると、第二伝熱管群9gの隣り合う2つの列の一方の第二伝熱管9の中心軸を含む水平面が、その2つの列の他方の第二伝熱管9の中心軸を含む水平面と重力方向にずれている。この場合、第二伝熱管群9gにおける段数は奇数であってもよい。
【0037】
第二伝熱管9の内面及び外面の少なくとも一方には、溝が形成されていてもよい。
【0038】
図1に示す通り、熱交換ユニット1aは、例えば、シェル5と、第一散布トレイ6と、第二散布トレイ8とをさらに備えている。
【0039】
シェル5は、例えば、断熱性及び耐圧性を有している。シェル5は、液相冷媒、溶液、又はこれらの双方を貯留するとともに、液相冷媒、溶液、及び、気相冷媒を外気(大気中の空気)から隔離する。蒸発器2aは、典型的には、シェル5及び複数の第一伝熱管7によって、シェルアンドチューブ式熱交換器として構成されている。吸収器3は、典型的には、シェル5及び複数の第二伝熱管9によって、シェルアンドチューブ式熱交換器として構成されている。
【0040】
第一散布トレイ6は、例えば、ステンレス製の薄板で構成されている。第一散布トレイ6は、第一伝熱管群7gの上方に配置されている。第一散布トレイ6には、液相冷媒が貯留される。第一散布トレイ6の下部には、穴が形成されている。第一散布トレイ6に貯留された液相冷媒は、重力の作用により、第一散布トレイ6の下部の穴を通過して、第一伝熱管群7gに向かって滴下される。
【0041】
第二散布トレイ8は、例えば、ステンレス製の薄板で構成されている。第二散布トレイ8は、第二伝熱管群9gの上方に配置されている。第二散布トレイ8には、溶液が貯留される。第二散布トレイ8の下部には、穴が形成されている。第二散布トレイ8に貯留された溶液は、重力の作用により、第二散布トレイ8の下部の穴を通過して、第二伝熱管群9gに向かって滴下される。
【0042】
第一板10及び第二板12のそれぞれは、例えば、ステンレス製の薄板で構成されている。蒸発器2aから流入路15の入口15aに到達した冷媒の流れは、第一板10に衝突し、第一板10に沿って、水平面に対する第一板10の傾斜角度に対応する方向に導かれる。このとき、冷媒の流れに液相冷媒が含まれる場合、第一板10の表面に液相冷媒が付着する。これにより、液相冷媒が吸収器3に導かれにくい。
【0043】
図2に示す通り、エリミネータ4aは、例えば、堰部材11をさらに備えている。堰部材11は、例えば、ステンレス製の薄板で構成されている。堰部材11は、例えば、第一板10に接合されている。堰部材11は、例えば、流入路15と流出路17との間に配置されている。堰部材11は、第一板10の表面に付着した液相冷媒を堰き止める。これにより、液相冷媒が吸収器3に導かれにくい。堰部材11によって堰き止められた液相冷媒は、重力の作用により、蒸発器2aに向かって第一板10に沿って流下する。
【0044】
熱交換ユニット1aの動作の一例を説明する。夜間等の所定期間、熱交換ユニット1aが放置された場合、熱交換ユニット1aの内部は、熱交換ユニット1aが置かれた環境の温度及び圧力にほぼ保たれている。例えば、熱交換ユニット1aが置かれた環境の温度が25℃のとき、熱交換ユニット1aの内部の温度は約25℃に保たれている。
【0045】
熱交換ユニット1aの運転が開始されると、複数の第一伝熱管7の内部には、蒸発器2の外部から吸熱した熱媒体が流れる。例えば、約12℃の熱媒体が第一伝熱管7に流入する。一方、第一伝熱管7の外面の周りには第一散布トレイ6から約25℃の液相冷媒が供給される。
【0046】
加えて、吸収器3において、第二伝熱管9の内部には、吸収器3の外部において放熱した熱媒体が流れる。例えば、約32℃の熱媒体が第二伝熱管9に流入する。第二伝熱管9の外面の周りには、第二散布トレイ8から高濃度の溶液が供給される。供給される溶液における臭化リチウムの濃度は、例えば63重量%である。
【0047】
吸収器3において、高濃度の溶液に気相冷媒が吸収されることにより、吸収器3の圧力が低下し、蒸発器2aに存在する気相冷媒がエリミネータ4aを通過して、吸収器3に導かれる。これにより、蒸発器2aの内部の圧力が低下し、約25℃の液相冷媒が蒸発して蒸発器2aの内部の温度が低下する。これらのプロセスが連続的に進行することにより、第一伝熱管7の外面の周りに供給される液相冷媒の温度は約6℃に低下する。このため、第一伝熱管7の内部を流れる熱媒体が冷却される。定常状態における。第一伝熱管7の内部を流れる熱媒体の出口の温度は約7℃である。この約7℃の熱媒体は、例えば、空調又は産業用プロセスにおける冷却に利用可能である。
【0048】
上記の通り、摩擦部材13aによって、蒸発器2aから吸収器3に向かう冷媒の流れに抵抗が生じる。これにより、エリミネータ4aの流入路15に流入する気相冷媒の流速が低下し、液相冷媒と気相冷媒との間の相対速度が低下する。このため、蒸発器2aにおいて浮遊している液滴又は蒸発器2aの第一伝熱管7の周りの液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が小さくなり、エリミネータ4aを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。
【0049】
熱交換ユニット1aは、様々な観点から変更可能である。例えば、熱交換ユニット1aは、図3に示す熱交換ユニット1b、図5に示す熱交換ユニット1c、又は図8に示す熱交換ユニット1dのように変更されてもよい。熱交換ユニット1b、1c、及び1dは、特に説明する部分を除き、熱交換ユニット1aと同様に構成されている。熱交換ユニット1aの構成要素と同一又は対応する熱交換ユニット1b、1c、及び1dの構成要素には、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。熱交換ユニット1aに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、熱交換ユニット1b、1c、及び1dにも当てはまる。
【0050】
図3は、熱交換ユニット1bの断面図である。熱交換ユニット1bは、エリミネータ4aに代えて、エリミネータ4bを備えている。図4は、エリミネータ4bの断面図である。エリミネータ4bにおいて、摩擦部材13aの少なくとも一部は、第一流入路15fと複数の第一伝熱管7との間の空間及び第二流入路15sと複数の第一伝熱管7との間の空間の少なくとも1つに配置されている。第一流入路15fは、複数段の流入路15において最下段に位置する流入路15である。第二流入路15sは、最下段の1つ上の段に位置する流入路15である。
【0051】
蒸発器2aの底部には、液相冷媒が貯留される場合がある。貯留された液相冷媒の液面が高いと、蒸発器2aの内部を浮遊している液滴又は第一伝熱管7の周りの液相冷媒に加えて、蒸発器2aに貯留されている液相冷媒を気相冷媒が同伴する可能性が高まる。しかし、熱交換ユニット1bによれば、摩擦部材13aが上記の様に配置されているので、蒸発器2aに貯留されている液相冷媒を気相冷媒が同伴させる力が小さくなり、エリミネータ4bを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。熱交換ユニット1bのエリミネータ4bは、例えば、蒸発器2aに貯留されている液相冷媒の液面が高い定格条件又は高負荷条件においても、蒸発器2aから気相冷媒とともに流入する液滴を適切に分離できる。このような条件は、例えば、吸収器3に高濃度の溶液が貯留され、かつ、蒸発器2aに多量の液相冷媒が貯留されている場合に成り立ちうる。
【0052】
熱交換ユニット1bにおいて蒸発器2aが散布式の蒸発器である場合、典型的には、重力方向の下側の第一伝熱管7における液膜が薄くなり、蒸発熱伝達率が高くなりやすい。この場合、エリミネータ4bの下段領域に流入する冷媒量が多くなりやすい。エリミネータ4bによれば、蒸発器2aが散布式の蒸発器である場合に、蒸発器2aから気相冷媒とともに流入する液滴を適切に分離できる。
【0053】
熱交換ユニット1bにおいて、例えば、摩擦部材13aの少なくとも一部は、第一流入路15fと複数の第一伝熱管7との間の空間及び第二流入路15sと複数の第一伝熱管7との間の空間に配置されている。摩擦部材13aの少なくとも一部は、第一流入路15fと複数の第一伝熱管7との間の空間のみに配置されていてもよいし、第二流入路15sと複数の第一伝熱管7との間の空間のみに配置されていてもよい。
【0054】
熱交換ユニット1bにおいて、摩擦部材13aの少なくとも一部は、第一流入路15f及び第二流入路15sの少なくとも1つに配置されていてもよい。この場合も、蒸発器2aに貯留されている液相冷媒の液面が高い条件においても、蒸発器2aから気相冷媒とともに流入する液滴を適切に分離できる。摩擦部材13aの少なくとも一部は、第一流入路15f及び第二流入路15sに配置されていてもよいし、第一流入路15fのみに配置されていてもよいし、第二流入路15sのみに配置されていてもよい。
【0055】
図5は、熱交換ユニット1cの断面図である。熱交換ユニット1cは、エリミネータ4aに代えて、エリミネータ4cを備えている。図6は、エリミネータ4cの断面図である。エリミネータ4cは、摩擦部材13bを備えている。摩擦部材13bは、特に説明する部分を除き、摩擦部材13aと同様に構成せれている。エリミネータ4cにおいて、第一板10は、流入路15をなす第一平面10aを有する。図7は、摩擦部材13bの配置を示す断面図である。摩擦部材13bは、第一平面10aに平行な面Prと所定の角度θをなす第二平面13fを有する。
【0056】
熱交換ユニット1cによれば、摩擦部材13bによって、蒸発器2aから吸収器3に向かう冷媒の流れに抵抗が生じることに加えて、第一平面10aに平行な面Prに沿って流れる冷媒の流れが摩擦部材13bの第二平面13fに衝突する。これにより、冷媒の流れから液相冷媒が分離され、エリミネータ4cを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。
【0057】
例えば、起動過渡条件において、吸収器3に低濃度の溶液が貯留され、蒸発器2aに少量の液相冷媒が貯留されており、蒸発器2aに貯留された液相冷媒の液面が低くなる。このため、起動過渡条件において、蒸発器2aの下部の空間を通過する冷媒量が多くなり、蒸発器2aの内部を浮遊する液相冷媒の液滴を多量に含んだ気相冷媒がエリミネータ3cの下段領域に流入しやすい。熱交換ユニット1cによれば、エリミネータ4cは、起動過渡条件においても、蒸発器2aから気相冷媒とともに流入する液滴を適切に分離できる。
【0058】
角度θは、例えば、90°未満でありうる。
【0059】
第二平面13fは、例えば、摩擦部材13bの表面に含まれる平面において最大の面積を有する。この場合、摩擦部材13bによって生じる、蒸発器2aから吸収器3に向かう冷媒の流れに対する抵抗が大きくなりやすい。加えて、冷媒の流れが摩擦部材13bの第二平面13fに衝突して冷媒の流れから液相冷媒が分離されやすい。
【0060】
図7に示す通り、第二平面13fは、X軸方向において第一端13h及び第二端13mを有する。第一端13hは、第二端13mよりも蒸発器2aに近い。第二平面13fは、例えば、第一端13hから第二端13mに向かって、摩擦部材13bに対応する流入路15をなす一対の第一板10のうち下方の第一板10に近づくように延びている。この場合、冷媒の流れが摩擦部材13bの第二平面13fに衝突することにより、より確実に冷媒の流れから液相冷媒が分離されやすい。
【0061】
摩擦部材13bは、第二平面13fを有する限り特定の形状に限定されない。摩擦部材13bのY軸に垂直な断面は、例えば、矩形状の断面を有する。摩擦部材13bのY軸に垂直な断面は直線のみによって形成されていてもよいし、摩擦部材13bのY軸に垂直な断面の一部は曲線によって形成されていてもよい。
【0062】
図8は、熱交換ユニット1dの断面図である。熱交換ユニット1dは、特に説明する部分を除き、熱交換ユニット1cと同様に構成されている。熱交換ユニット1dは、蒸発器2bを備えている。蒸発器2bは、特に説明する部分を除き、蒸発器2aと同様に構成されている。図8に示す通り、蒸発器2bは、第一散布トレイ6の代わりに、噴霧ノズル14を備えている。
【0063】
噴霧ノズル14は、例えば、圧力噴射型の噴霧ノズルである。この場合、噴霧ノズル14のノズル入口まで加圧された液相冷媒がノズル内部の旋回機構により旋回力を与えられ、気相冷媒の空間に液相冷媒が噴射される。これにより、噴射された液相冷媒は、旋回速度による遠心力で円錐状に広がり、薄膜化及び液糸化の後、液滴群に分裂する。例えば、蒸発器2bにおいて、複数の噴霧ノズル14が、第一伝熱管7の長手方向、及び、重力方向に沿って配置されている。噴霧ノズル14から第一伝熱管群7gに向かって液相冷媒が噴射される。
【0064】
熱交換ユニット1dによれば、摩擦部材13bによって、蒸発器2bから吸収器3に向かう冷媒の流れに抵抗が生じる。加えて、摩擦部材13bによって、第一平面10aに平行な面Prに沿って流れる冷媒の流れが摩擦部材13bの第二平面13fに衝突する。これにより、液相冷媒が分離され、エリミネータ4cを通過する液相冷媒の量が少なくなりやすい。このため、噴霧ノズル14から液相冷媒が噴射されるので、蒸発器2bの内部に多量の液相冷媒の液滴が浮遊する。このように、熱交換ユニット1dが噴霧式の蒸発器2bを備える場合でも、蒸発器2bから気相冷媒とともに流入する液滴を適切に分離できる。
【0065】
熱交換ユニット1a、1b、1c、又は1dを用いて、例えば、吸収式冷凍機を提供できる。図9は、熱交換ユニット1aを備えた吸収式冷凍機100を示す構成図である。吸収式冷凍機100は、例えば、熱交換ユニット1aに加えて、再生器60、及び凝縮器70を備えている。吸収式冷凍機100は、熱交換ユニット1aを備えているので、吸収器3に液相冷媒が供給されにくい。これにより、吸収器3において気相冷媒が適切に吸収されやすい。このため、吸収式冷凍機100は、高い成績係数(COP)を発揮しやすい。
【0066】
吸収式冷凍機100は、例えば、一重効用サイクルの吸収式冷凍機である。吸収式冷凍機100は、二重効用サイクル又は三重効用サイクルの吸収式冷凍機に変更されてもよい。再生器60の熱源としてガスバーナーを使用したとき、吸収式冷凍機100は、ガス式チラーでありうる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本開示の熱交換ユニットは、吸収式冷凍機に備えられ、ビルのセントラル空調システム及びプロセス冷却用のチラー等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0068】
1a、1b、1c、1d 熱交換ユニット
2a、2b 蒸発器
3 吸収器
4a、4b、4c エリミネータ
7 第一伝熱管
10 第一板
13a、13b 摩擦部材
15 流入路
15a 入口
15f 第一流入路
15s 第二流入路
100 吸収式冷凍機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B