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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】撮像レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20230623BHJP
   G02B 3/08 20060101ALI20230623BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20230623BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B3/08
G02B13/18
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019017369
(22)【出願日】2019-02-01
(65)【公開番号】P2020126107
(43)【公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-01-28
(73)【特許権者】
【識別番号】514052472
【氏名又は名称】日精テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129883
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 稔
(72)【発明者】
【氏名】大津 卓也
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-128538(JP,A)
【文献】特開2006-235139(JP,A)
【文献】特開平08-146291(JP,A)
【文献】特開2011-133601(JP,A)
【文献】特開2015-203850(JP,A)
【文献】国際公開第2014/038541(WO,A1)
【文献】特開2002-055273(JP,A)
【文献】特開2018-132579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
G02B 3/08
CODE V
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に配置された、正の屈折力を有する第1レンズ、正の屈折力を有する第2レンズのみからなり、前記第2レンズの像側の面にフレネル面を形成し、以下の条件式を満足する事を特徴とする撮像レンズ。
Fno<2.0 (1)
-0.77<r4/f<-0.71 (2)
-3.36<f1/r4<-2.77 (3)
ここで、
Fnoは、Fナンバー、
r4は第2レンズの像側の面の曲率半径、
fは撮像レンズ全系の焦点距離、
f1は第1レンズの焦点距離、
である。
【請求項2】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
0.12<d3/TTL<0.25 (4)
-0.56<d3/r4<-0.28 (5)
ここで、
TTLは第1レンズの物体側面から第レンズの像側の面までの距離にバックフォーカスBFLを加えた撮像レンズ全系の全長、
d3は第2レンズの光軸上の厚み、
である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離画像センサに好適な小型で高感度な撮像レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からスマートフォンやPDAなどの携帯機器には人物や景色などの一般的な二次元画像を取得する為の撮像カメラが搭載されている。これらの撮像カメラには、広画角で小型且つ薄型化を実現する撮像レンズとして2枚又は3枚構成を採用した撮像レンズが知られている(例えば、特許文献1又は特許文献2)。
近年、ロボットやドローン、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、産業機械などの機器に搭載され対象物との距離を光学的に測定する距離画像カメラの開発が進んでいる。これらの距離画像カメラとしては、TOF(Time of Flight)方式の距離画像カメラが一般に知られている。このTOF方式の距離画像カメラは、光源から発した光が対象物で反射して距離画像カメラを構成する画像センサに戻ってくるまでの光の飛行時間(時間差)を検出することで対象物までの距離を測定している。このような距離画像カメラに用いられる撮像レンズには、小型且つ薄型であると共に、広い視野と測定距離の長距離化及び視認性が悪い夜間での安定的な使用を可能とする為に、広画角でFナンバーの小さな明るいレンズ性能を有し、且つ高解像度な撮像レンズが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-178296号公報
【文献】特開2014-44354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の一般的な撮像レンズでは距離画像センサへの使用を想定したものではなく、距離画像センサに用いるにはF値が未だ大きく適切な光量を得る事ができず、また、要求される解像力を得る事が出来ないという課題がある。
【0005】
本発明は上記従来における問題点を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、測距画像センサに用いた場合に、要求される広視野化、高感度化及び高解像度化に対応して、広画角で十分な光量が得られ、且つ像面湾曲等の諸収差が良好に補正された高解像度な撮像レンズを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明の撮像レンズは、物体側から順に配置された、正の屈折力を有する第1レンズ、正の屈折力を有する第2レンズのみからなり、前記第2レンズの像側の面にフレネル面を形成し、以下の条件式を満足する事を特徴とする撮像レンズ。
Fno<2.0 (1)
-0.77<r4/f<-0.71 (2)
-3.36<f1/r4<-2.77 (3)
ここで、
Fnoは、Fナンバー、
r4は第2レンズの像側の面の曲率半径、
fは撮像レンズ全系の焦点距離、
f1は第1レンズの焦点距離、
である。
【0008】
また、本発明の撮像レンズにおいて、以下の条件式を満足することが好ましい。
0.12<d3/TTL<0.25 (4)
-0.56<d3/r4<-0.28 (5)
ここで、
TTLは第1レンズの物体側面から第2レンズの像側の面までの距離にバックフォーカスBFLを加えた撮像レンズ全系の全長、
d3は第2レンズの光軸上の厚み、
である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、測距画像センサに用いた場合に、要求される広視野化、高感度化及び高解像度化に対応して、広画角で十分な光量が得られ、且つ像面湾曲等の諸収差が良好に補正された高解像度な撮像レンズを提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例1にかかる撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
図2】実施例1にかかる撮像レンズの無限遠物点合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
図3】本発明の実施例2にかかる撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
図4】実施例2にかかる撮像レンズの物点距離200mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
図5】本発明の実施例3にかかる撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
図6】実施例3にかかる撮像レンズの物点距離400mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
図7】本発明の実施例4にかかる撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
図8】実施例4にかかる撮像レンズの物点距離200mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
図9】本発明の実施例5にかかる撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
図10】実施例5にかかる撮像レンズの物点距離300mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像レンズの光学構成の一例を示す光軸に沿う断面図である。図1の光学構成は、第1の実施例の光学構成に対応している。
【0012】
本発明の撮像レンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズL1と、正の屈折力を有する第2レンズL2とを配置してなる。また、第2レンズL2の像側の面はフレネル面とされる。なお、以下、全ての実施例において、光学構成を示す断面図中、BPFはバンドパスフィルタ、Iは撮像素子の撮像面を示す。
【0013】
本発明の撮像レンズでは、光学系を構成する2枚のレンズを正レンズとすることで、光学系全長の短縮化を容易にしつつ、第2レンズL2の像側面がフレネル面とされるので出射面のサグ量を抑制してレンズ厚を小さくすることで、像面湾曲の補正に有利な光学系とすることができる。
【0014】
本発明の撮像レンズの撮像面Iには、TOF(Time of Flight)方式のCMOSなどの撮像素子が配置される。本発明のTOF方式の撮像素子(距離画像カメラ)において、光源は940nmの近赤外レーザーダイオードが好適に用いられ、太陽光の影響がある屋外や車室内、窓のある工場などの環境でも安定的な検出を可能としている。従って、本発明の撮像レンズは、波長940nmにおいて光学性能を最適化するように諸収差が補正される事が好ましい。
【0015】
また、本発明の撮像レンズは、以下の条件式を満足するものである。
Fno<2.0 (1)
-0.77<r4/f<-0.71 (2)
ここで、
Fnoは、Fナンバー、
r4は第2レンズの像側の面の曲率半径、
fは撮像レンズ全系の焦点距離、
である。
【0016】
本発明の撮像レンズは、条件式(1)に示すように光学系のF値が2.0以下であり、距離画像センサに用いるのに適切な光量を得る事ができる。
【0017】
また、本発明の撮像レンズは、第2レンズL2の像側面の曲率半径と撮像レンズ全系の焦点距離の比を条件式(2)の範囲とすることで、第2レンズL2の像側面に形成されるフレネル面による歪曲収差、像面湾曲及び非点収差が良好に補正される。
【0018】
また、本発明の撮像レンズにおいて、以下の条件式を満足する。
-3.36<f1/r4<-2.77 (3)
ここで、
f1は第1レンズの焦点距離、
である。
【0019】
本発明の撮像レンズは、第1レンズL1の焦点距離と第2レンズL2の像側面の曲率半径の比を条件式(3)の範囲とすることで、第2レンズL2の像側面にフレネル面を用いた事によるコマ収差及び像面湾曲が良好に補正される。また、画像センサへの光線入射角を小さくできるので入射角が厳しくなる周辺部での性能を確保して画像センサ全面での測定精度の向上を図る事が可能となる。
【0020】
また、本発明の撮像レンズにおいて、以下の条件式を満足する。
0.12<d3/TTL<0.25 (4)
-0.56<d3/r4<-0.28 (5)
ここで、
TTLは撮像レンズ全系の全長
d3は第2レンズの光軸上の厚み、
である。
【0021】
本発明の撮像レンズは、条件式(4)及び条件式(5)の範囲とすることで、撮像レンズの光学系全長を短縮すると共に、像面湾曲及び非点収差が良好に補正される。
【実施例
【0022】
次に本発明の撮像レンズの具体的な数値実施例を示す。各実施例において使用する記号は下記の通りである。
【0023】
FNO :Fナンバー
f :撮像レンズ全系の焦点距離(mm)
f1 :f1は第1レンズの焦点距離(mm)
f2 :f2は第2レンズの焦点距離(mm)
BFL :第2レンズの像側の面から近軸像面までの距離(mm)
TTL :第1レンズの物体側面から第2レンズの像側の面までの距離にバックフォーカスBFLを加えた撮像レンズ全系の全長(mm)
Y :像高(mm)
r :近軸曲率半径(mm)
d :光軸上のレンズの厚み又は空気間隔(mm)
nd :レンズ材料のd線に対する屈折率
νd :レンズ材料のアッベ数
また、各実施例において、各面番号の後に「*」が記載されている面が非球面形状を有する面である。
【0024】
また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をK、非球面係数をA4、A6、A8、A10・・としたとき、次の式(I)で表される。
z=(y/r)/[1+{1-(1+K)(y/r)1/2]+A4y+A6y+A8y+A10y10 ・・・(I)
なお、非球面係数において、Eは10のべき乗数を示し、例えば、2.3×10-2は、2.3E-002と表すものとする。また、これら諸元値の記号は後述の実施例の数値データにおいても共通である。
【0025】
(実施例1)
次に、実施例1に係る撮像レンズについて説明する。
図1は、実施例1に係る撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0026】
図2は、実施例1にかかる撮像レンズの無限遠物点合焦時における波長940nmに対する(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0027】
この撮像レンズは、図1に示すように、物体側より順に、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し、両凸形状の第2レンズL2を有している。
【0028】
第2レンズL2の像側の面はフレネル形状である。
【0029】
実施例1の撮像レンズの全体諸元を以下に示す。
FNO :1.50
f :2.86
f1 :5.64
f2 :3.13
BFL :1.63
TTL :4.50
Y :2.00
実施例1の撮像レンズの面データを以下に示す(単位mm)。
【0030】
【表1】
【0031】
実施例1の撮像レンズの非球面データを以下に示す。
第2面
K=-8.163E-01
A4=9.663E-03
第3面
K=-7.326E+00
A4=5.050E-02
第4面
K=-2.000E+01
A4=3.674E-03
第5面
K=-1.327E+00
【0032】
実施例1の撮像レンズの条件式(1)から(5)に対応する値を以下に示す。
(1)Fno=1.50
(2)r4/f=-0.71
(3)f1/r4=-2.78
(4)d3/TTL=0.13
(5)d3/r4=-0.28
なお、実施例1の撮像レンズにおいて、第1及び第2レンズは全てプラスチック材料から形成されている。
【0033】
(実施例2)
次に、実施例2に係る光学系について説明する。
図3は、実施例2に係る撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0034】
図4は、実施例2にかかる撮像レンズの物点距離200mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0035】
この撮像レンズは、図3に示すように、物体側より順に、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し、両凸形状の第2レンズL2を有している。
【0036】
第2レンズL2の像側の面はフレネル形状である。
【0037】
実施例2の撮像レンズの全体諸元を以下に示す。
FNO :1.40
f :2.78
f1 :5.66
f2 :3.00
BFL :1.63
TTL :4.48
Y :2.00
実施例2の撮像レンズの面データを以下に示す(単位mm)。
【0038】
【表2】
【0039】
実施例2の撮像レンズの非球面データを以下に示す。
第2面
K=-2.568E+00
A4=2.844E-02
第3面
K=-8.855E+00
A4=5.081E-02
第4面
K=-2.000E+01
A4=2.891E-03
第5面
K=-1.228E+00
【0040】
実施例2の撮像レンズの条件式(1)から(5)に対応する値を以下に示す。
(1)Fno=1.40
(2)r4/f=-0.72
(3)f1/r4=-2.83
(4)d3/TTL=0.13
(5)d3/r4=-0.30
なお、実施例2の撮像レンズにおいて、第1及び第2レンズは全てプラスチック材料から形成されている。
【0041】
(実施例3)
次に、実施例3に係る光学系について説明する。
図5は、実施例3に係る撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0042】
図6は、実施例3にかかる撮像レンズの物点距離400mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0043】
この撮像レンズは、図5に示すように、物体側より順に、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し、両凸形状の第2レンズL2を有している。
【0044】
第2レンズL2の像側の面はフレネル形状である。
【0045】
実施例3の撮像レンズの全体諸元を以下に示す。
FNO :1.60
f :2.32
f1 :5.77
f2 :2.41
BFL :1.45
TTL :3.98
Y :2.00
実施例3の撮像レンズの面データを以下に示す(単位mm)。
【0046】
【表3】
【0047】
実施例3の撮像レンズの非球面データを以下に示す。
第2面
K=-1.017E+01
A4=1.365E-01
A6= -4.658E-02
第3面
K= -4.885E-04
A4= 4.600E-02
A6= 4.300E-03
第4面
K= -2.107E+00
A4= 1.067E-03
A5= -5.409E-04
第5面
K= -1.220E+00
【0048】
実施例3の撮像レンズの条件式(1)から(5)に対応する値を以下に示す。
(1)Fno=1.60
(2)r4/f=-0.74
(3)f1/r4=-3.36
(4)d3/TTL=0.24
(5)d3/r4=-0.56
なお、実施例3の撮像レンズにおいて、第1及び第2レンズは全てプラスチック材料から形成されている。
【0049】
(実施例4)
次に、実施例4に係る光学系について説明する。
図7は、実施例4に係る撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0050】
図8は、実施例4にかかる撮像レンズの物点距離200mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0051】
この撮像レンズは、図7に示すように、物体側より順に、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し、両凸形状の第2レンズL2を有している。
【0052】
第2レンズL2の像側の面はフレネル形状である。
【0053】
実施例4の撮像レンズの全体諸元を以下に示す。
FNO :1.35
f :2.53
f1 :5.78
f2 :2.58
BFL :1.49
TTL :4.47
Y :2.00
実施例4の撮像レンズの面データを以下に示す(単位mm)。
【0054】
【表4】
【0055】
実施例4の撮像レンズの非球面データを以下に示す。
第2面
K=-8.040E+00
A4=6.075E-02
A6=-1.374E-02
第3面
K=-4.825E-01
A4=3.307E-02
A6=-5.700E-04
第4面
K=-9.364E-01
A4=-7.703E-04
第5面
K=-9.781E-01
【0056】
実施例4の撮像レンズの条件式(1)から(5)に対応する値を以下に示す。
(1)Fno=1.35
(2)r4/f=-0.73
(3)f1/r4=-3.12
(4)d3/TTL=0.19
(5)d3/r4=-0.45
なお、実施例4の撮像レンズにおいて、第1及び第2レンズは全てプラスチック材料から形成されている。
【0057】
(実施例5)
次に、実施例5に係る光学系について説明する。
図9は、実施例5に係る撮像レンズの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【0058】
図10は、実施例5にかかる撮像レンズの物点距離300mm合焦時における(a)球面収差(SA)、(b)非点収差(AS)、(c)歪曲収差(DT)を示す図である。また、図中Yは像高を示している。なお、収差図における記号は、後述の実施例においても共通である。
【0059】
この撮像レンズは、図9に示すように、物体側より順に、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第1レンズL1と、正の屈折力を有し、両凸形状の第2レンズL2を有している。
【0060】
第2レンズL2の像側の面はフレネル形状である。
【0061】
実施例5の撮像レンズの全体諸元を以下に示す。
FNO :1.35
f :2.83
f1 :6.76
f2 :3.03
BFL :1.82
TTL :4.50
Y :2.00
実施例5の撮像レンズの面データを以下に示す(単位mm)。
【0062】
【表5】
【0063】
実施例5の撮像レンズの非球面データを以下に示す。
第2面
K=-3.067E+00
A4=3.541E-02
第3面
K=-9.910E-01
A4=4.409E-02
第4面
K=-2.000E+01
A4=4.197E-03
第5面
K=-1.071E+00
【0064】
実施例5の撮像レンズの条件式(1)から(5)に対応する値を以下に示す。
(1)Fno=1.35
(2)r4/f=-0.77
(3)f1/r4=-3.11
(4)d3/TTL=0.15
(5)d3/r4=-0.32
なお、実施例5の撮像レンズにおいて、第1及び第2レンズは全てプラスチック材料から形成されている。
【符号の説明】
【0065】
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
BPF バンドパスフィルタ
I 撮像面
S 開口絞り
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10