IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社フェズの特許一覧

<>
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図1
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図2
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図3
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図4A
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図4B
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図5
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図6
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図7
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図8
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図9
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図10
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図11
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図12
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図13
  • 特許-プログラム、方法、及び情報処理装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】プログラム、方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20230623BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023036256
(22)【出願日】2023-03-09
【審査請求日】2023-05-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和4年11月2日、ウェブサイトのアドレス:https://fez-inc.jp/7096 ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和4年11月2日、ウェブサイトのアドレス:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000056777.html ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和4年11月2日、ウェブサイトのアドレス:https://markezine.jp/article/detail/40485 ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和4年11月4日、ウェブサイトのアドレス:https://kokusaishogyo-online.jp/2022/11/83382 ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和4年11月4日、ウェブサイトのアドレス:https://japan.zdnet.com/article/35195583/ ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和4年11月4日、ウェブサイトのアドレス:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/14076/ 刊行物による公開、発行者:株式会社宣伝会議、刊行物名:月刊販促会議、号数:2023年1月号、発行年月日:令和4年12月1日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517442661
【氏名又は名称】株式会社フェズ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】奥平 拓時
(72)【発明者】
【氏名】川崎 貴大
(72)【発明者】
【氏名】豊木 匡義
【審査官】藤原 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-48780(JP,A)
【文献】特開2020-17208(JP,A)
【文献】特開2020-160710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、前記複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得することと、
前記商品の特性を示す特性情報を取得することと、
前記購買情報及び前記特性情報に基づいて、前記複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類することと、
前記複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得することと、
前記少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の前記行動情報に基づいて、前記対象クラスに属する前記顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成することと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記行動情報は、前記対象クラスに属する前記顧客が利用した複数の施設の施設情報を含み、
前記生活様式情報は、前記対象クラスに属する前記顧客が前記複数の施設を利用する傾向を示す、プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記施設情報には、前記複数の施設それぞれの形態を示す形態情報が含まれ、
前記生活様式情報は、前記形態別の前記傾向を示す、プログラム。
【請求項4】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記施設情報には、前記複数の施設それぞれの名称が含まれ、
前記生活様式情報は、前記名称別の前記傾向を示す、プログラム。
【請求項5】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記生活様式が表示される生活様式表示画面の生成に用いられる画面情報を前記生活様式情報に基づいて生成すること、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムであって、
前記行動情報には、前記複数の施設のうち、前記商品が購入された施設の情報と前記商品が購入された施設とは異なる施設の情報とが含まれ、
前記生活様式情報は、前記対象クラスに属する前記顧客が、前記商品が購入された施設を利用する購入施設利用傾向及び前記商品が購入された施設とは異なる施設を利用する他施設利用傾向を示し、
前記画面情報を生成することは、前記購入施設利用傾向と前記他施設利用傾向とが表示される前記生活様式表示画面の生成に用いられる前記画面情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムであって、
前記購買情報には、前記複数の顧客のそれぞれが、前記商品を新規に購入した顧客であるか、前記商品を継続して購入した顧客であるかを示す情報が含まれ、
前記特性クラスは、前記商品を新規に購入した顧客が属する新規クラスと、前記商品を継続して購入した顧客が属する継続クラスとを含み、
前記対象クラスは前記新規クラス及び前記継続クラスであり、
前記生活様式情報は、前記新規クラス及び前記継続クラスのそれぞれの前記購入施設利用傾向及び前記他施設利用傾向を示し、
前記画面情報を生成することは、前記新規クラスの前記購入施設利用傾向及び前記他施設利用傾向と、前記継続クラスの前記購入施設利用傾向及び前記他施設利用傾向とが表示される前記生活様式表示画面の生成に用いられる前記画面情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムであって、
前記商品は、第1特性を示す第1商品及び第2特性を示す第2商品を含み、
前記生活様式情報を生成することは、前記第1商品に対する前記新規クラス及び前記継続クラスのそれぞれの前記購入施設利用傾向及び前記他施設利用傾向と、前記第2商品に対する前記新規クラス及び前記継続クラスのそれぞれの前記購入施設利用傾向及び前記他施設利用傾向とに基づいて、前記第1商品又は前記第2商品のうち、前記購入施設利用傾向の増加に寄与する有効商品を前記生活様式情報として生成し、
前記画面情報を生成することは、前記有効商品を示す情報が表示される前記生活様式表示画面の生成に用いられる前記画面情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項9】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記行動情報は、前記顧客の移動範囲を示す情報を含み、
前記生活様式情報は、前記対象クラスに属する前記顧客の行動範囲の傾向を示す、プログラム。
【請求項10】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記生活様式情報は、所定の期間における前記生活様式を示す、プログラム。
【請求項11】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記顧客の顧客端末から取得される位置情報に基づいて生成された情報を取得すること、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項12】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記顧客から取得された支出情報に基づいて生成された情報を取得すること、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項13】
コンピュータが、
複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、前記複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得することと、
前記商品の特性を示す特性情報を取得することと、
前記購買情報及び前記特性情報に基づいて、前記複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類することと、
前記複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得することと、
前記少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の前記行動情報に基づいて、前記対象クラスに属する前記顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成することと、
を含む、方法。
【請求項14】
複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、前記複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得する購買情報取得部と、
前記商品の特性を示す特性情報を取得する特性情報取得部と、
前記購買情報及び前記特性情報に基づいて、前記複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類する分類部と、
前記複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得する行動情報取得部と、
前記少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の前記行動情報に基づいて、前記対象クラスに属する前記顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成する生活様式情報生成部と、
を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者の購買行動を分析し、分析結果を商品の販促に活用することが行われている。消費者の行動には、商品の購入のための移動、商品の検討、商品の最終的な購入等の様々な行動が含まれる。特許文献1には、購買活動を行う際の行動パターンの特性を分析することができる購買状況分析支援装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-61882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置のように、消費者の行動パターンの分類結果と購買情報の分類結果とを、消費者の居住地や年齢等の属性に関連付けて分析することは行われている。しかし、顧客(消費者)の生活様式(ライフスタイル)に関するさらなる深い理解が商品のマーケティング等の場面において求められている。
【0005】
そこで、本発明は、顧客の生活様式に関する理解を促進することが可能なプログラム、方法、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得することと、商品の特性を示す特性情報を取得することと、購買情報及び特性情報に基づいて、複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類することと、複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得することと、少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の行動情報に基づいて、対象クラスに属する顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成することと、を実行させる。
【0007】
この態様によれば、商品を購入した顧客が分類される特性クラスから選択された対象クラスについて、対象クラスに属する顧客の生活様式が把握可能となる。これにより、例えば、顧客の居住地や年代等の属性で区分した顧客生活様式の把握とは異なり、商品が提供する価値に応じた顧客の生活様式が把握されることで、顧客の生活様式に関する理解が促進される。
【0008】
上記態様において、行動情報は、顧客が利用した複数の施設の施設情報を含み、生活様式情報は、特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客が複数の施設を利用する傾向を示してもよい。この態様によれば、施設の利用傾向が生活様式として把握され、顧客がどの施設をよく利用するのか等の理解が促進される。
【0009】
上記態様において、施設情報には、複数の施設それぞれの形態を示す形態情報が含まれ、生活様式情報は形態別の傾向を示してもよい。この態様によれば、施設の形態別の利用傾向が生活様式として把握され、顧客がどの形態の施設をよく利用するのか等の理解が促進される。
【0010】
上記態様において、施設情報には、複数の施設それぞれの名称が含まれ、生活様式情報は名称別の傾向を示してもよい。この態様によれば、施設の名称別の利用傾向が生活様式として把握され、顧客がどの施設をよく利用するのか等の理解が促進される。
【0011】
上記態様におけるプログラムは、コンピュータに、生活様式情報に基づいて、生活様式が表示される生活様式表示画面の生成に用いられる画面情報を生成すること、をさらに実行させてもよい。生活様式表示画面を通じて顧客に生活様式を提示することができるので、顧客の理解が深まりやすくなる。
【0012】
上記態様において、行動情報には、複数の施設のうち、商品が購入された施設の情報と商品が購入された施設とは異なる施設の情報とが含まれ、生活様式情報は、対象クラスに属する顧客が、商品が購入された施設を利用する購入施設利用傾向及び商品が購入された施設とは異なる施設を利用する他施設利用傾向を示し、画面情報を生成することは、購入施設利用傾向と他施設利用傾向とが表示される生活様式表示画面の生成に用いられる画面情報を生成すること、を含んでもよい。この態様によれば、商品が購入された施設とは異なる施設の利用傾向が生活様式表示画面に併せて表示されるので、顧客の理解が深まりやすくなる。
【0013】
上記態様において、購買情報には、複数の顧客のそれぞれが、商品を新規に購入した顧客であるか、商品を継続して購入した顧客であるかを示す情報が含まれ、特性クラスは、商品を新規に購入した顧客が属する新規クラスと、商品を継続して購入した顧客が属する継続クラスとを含み、対象クラスは新規クラス及び継続クラスであり、生活様式情報は、新規クラス及び継続クラスのそれぞれの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向を示し、画面情報を生成することは、新規クラスの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向と、継続クラスの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向とが表示される生活様式表示画面の生成に用いられる画面情報を生成すること、を含んでもよい。この態様によれば、新規クラスと継続クラスとの間での購入施設利用傾向及び他施設利用傾向とを比較することが可能となり、例えば、施設の継続的な利用に対して商品が与える影響を評価することが可能となる。
【0014】
上記態様において、商品は、第1特性を示す第1商品及び第2特性を示す第2商品を含み、生活様式情報を生成することは、第1商品に対する新規クラス及び継続クラスのそれぞれの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向と、第2商品に対する新規クラス及び継続クラスのそれぞれの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向とに基づいて、第1商品又は第2商品のうち、購入施設利用傾向の増加に寄与する有効商品を生活様式情報として生成し、画面情報を生成することは、購入施設利用傾向の増加に寄与する有効商品を示す情報が表示される生活様式表示画面の生成に用いられる画面情報を生成すること、を含んでもよい。この態様によれば、複数の商品間の比較を行い、購入施設の定着度の向上に寄与する商品を特定することが可能となる。
【0015】
上記態様において、行動情報は、顧客の移動範囲を示す情報を含み、生活様式情報は、特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の行動範囲の傾向を示してもよい。この態様によれば、特性クラス別の行動範囲が生活様式として把握され、顧客がどの程度購買のために移動するのか等の理解が促進される。
【0016】
上記態様において、生活様式情報は、顧客の所定の期間における生活様式を示してもよい。この態様によれば、ある期間における生活様式が示され、顧客がある商品を購入しようとした際に複数店舗を買いまわるような行動が生活様式として把握されるようにでき、顧客の理解が促進される。
【0017】
上記態様において、顧客の顧客端末の位置情報に基づいて生成された情報がさらに取得されてもよい。また、上記態様において、顧客から取得された支出情報に基づいて生成された情報がさらに取得されてもよい。これらの態様のように、顧客の生活様式を把握するための手段を様々なものとすることで、顧客の生活様式情報がより充実して取得され、結果として、生活様式に基づく顧客の理解が促進される。
【0018】
本発明の他の態様に係る方法は、コンピュータが、複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得することと、商品の特性を示す特性情報を取得することと、購買情報及び特性情報に基づいて、複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類することと、複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得することと、少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の行動情報に基づいて、対象クラスに属する顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成することと、を含む。
【0019】
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得する購買情報取得部と、商品の特性を示す特性情報を取得する特性情報取得部と、購買情報及び特性情報に基づいて、複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類する分類部と、複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得する行動情報取得部と、少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の行動情報に基づいて、対象クラスに属する顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成する生活様式情報生成部と、を備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、顧客の生活様式に関する理解を促進することが可能なプログラム、方法、及び情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係る行動分析システムの概略図である。
図2】本実施形態に係る行動分析システムにおける処理の概要を説明する図である。
図3】本実施形態に係る行動分析システムにおける各システム、装置のブロック図である。
図4A】本実施形態に係る特性クラス情報一例である。
図4B】本実施形態に係る生活様式情報の一例である。
図5】本実施形態に係る購買情報の一例である。
図6】本実施形態に係る特性情報の一例である。
図7】本実施形態に係る行動情報の一例である。
図8】本実施形態に係る行動分析システムにおける処理の流れを説明する図である。
図9】本実施形態に係る生活様式表示画面の一例である。
図10】本実施形態に係る生活様式表示画面の他の一例である。
図11】本実施形態に係る生活様式情報生成処理の一例のフローチャートである。
図12】本実施形態に係る生活様式表示画面の他の一例である。
図13】本実施形態に係る生活様式表示画面の他の一例である。
図14】本実施形態に係る生活様式表示画面の他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付図面を取得して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0023】
図1は、本実施形態に係る行動分析システム10の概略を示すブロック図である。行動分析システム10は、生活様式分析装置101、購買情報管理システム201、特性情報管理システム301、及び行動情報管理システム401、及び分析ユーザ端末501を備える。なお、行動分析システム10には、購買行動を行う顧客が操作する顧客端末が含まれてもよい。
【0024】
行動分析システム10は、生活様式分析装置101が、生活様式分析装置101とネットワークN1を通じて通信可能に接続される購買情報管理システム201、特性情報管理システム301、行動情報管理システム401、及びネットワークN2を通じて通信可能に接続される分析ユーザ端末501との間で情報処理を行い、顧客の生活様式を分析する情報処理システムである。ここで分析対象となる生活様式とは、顧客の購買行動の傾向、顧客の購買行動に関する価値観、顧客の行動範囲等を含む顧客理解のための情報である。
【0025】
ネットワークN1,N2は、例えば、インターネット、携帯電話網といったネットワーク、LAN(Local Area Network)、あるいはこれらを組み合わせたネットワークにより実現される。
【0026】
生活様式分析装置101は、所定のプログラムを実行することによって所定の処理を行うコンピュータを有するサーバ装置である。
【0027】
購買情報管理システム201は、例えば、商品を販売する小売店等によって管理される、売上管理システムや、店頭で代金精算を行う機能を有する端末(ポイントオブセールス端末、精算アプリケーションがインストールされたスマートフォン、タブレット端末等)と当該端末に接続されるサーバによって構成される情報処理システムである。あるいは、購買情報管理システム201は、インターネット上の電子商取引サイト(ECサイト)を管理するサーバ等を含む情報処理システムであってもよい。購買情報管理システム201では、例えば、小売業者の会員サービスに会員登録した顧客の会員ID及びメールアドレス等の連絡先情報等の顧客識別情報と、顧客の購買情報とが対応付けられて記憶される。
【0028】
顧客識別情報とは、例えば、端末を識別するためのモバイルデバイスID(Mobile Device ID:MDID)である。行動分析システム10では、MDIDに基づいて各端末を識別する。MDIDは各顧客を識別する顧客識別情報としても機能する。なお、顧客識別情報はMDIDに限らず、例えば、購買情報管理システム201にて管理される顧客の会員IDや、顧客のメールアドレス等であってもよい。
【0029】
特性情報管理システム301は、例えば、各商品の特性を記憶するサーバ等の情報処理装置である。特性とは、例えば商品が訴求する商品価値や商品ブランドである。商品価値とは、例えば日用洗剤の場合、時間短縮や、汚れ落ち性能が高いなどの価値である。商品ブランドは、小売の際の最小単位の商品(最小管理単位:Stock Keeping Unit(SKU))を1つ以上含む、商品のラインナップをまとめるカテゴリである。なお、特性情報管理システム301の機能は、生活様式分析装置101の機能として実装されてもよい。
【0030】
行動情報管理システム401は、例えば顧客が利用した施設情報等の顧客の行動を示す情報を管理するサーバ等の情報処理装置である。行動情報管理システム401は、例えば、顧客の端末(スマートフォンなど)から取得された顧客の位置情報に基づいて、顧客が利用した施設情報を記録することができる。
【0031】
分析ユーザ端末501は、例えば、商品の製造業者や小売業者が使用する情報処理装置であり、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0032】
図2を参照して、行動分析システム10における処理の概要について説明する。
【0033】
ステップ(A)において、顧客Uは購買行動のために複数の店舗を利用する。顧客Uは、購買行動の際に、例えば、店舗S1,S2,S3のように複数の店舗を利用することがある。顧客は同日に複数の店舗を利用することもあれば、異なる日に各店舗を利用することもある。
【0034】
ステップ(B)において、行動情報管理システム401は、顧客Uの端末D1から、顧客の行動情報を取得する。行動情報管理システム401は、例えば、端末D1の位置情報に基づいて、顧客が購買で利用した店舗や訪れた施設の名称を判定し、端末D1に関連付けて記録する。ここで、端末D1を含む各端末は、端末を識別するためのMDIDをそれぞれ有し、行動情報管理システム401は、MDIDに基づいて各端末を識別する。図2では、各端末に顧客が購買で利用した店舗や訪れた施設の形態が関連付けて記録される場合が一例として示されている。
【0035】
ステップ(C)において、顧客が商品を店舗で購入し、この際の購買情報が購買情報管理システム201に記録される。例えば、顧客Uは店舗S1で商品Pを購入する。商品Pが購入される場合、小売業者は、例えば、端末D1に記憶される専用アプリケーションを通じて、顧客識別情報を取得する。具体的には、購入金額や回数等に応じたポイント付与を管理するアプリケーションを通じて、端末D1に2次元バーコード等が表示され、店舗端末MDによって当該2次元バーコードが読み取られることにより、顧客識別情報が取得される。なお、店舗端末MDとは、店頭で代金精算を行う機能を有する端末である。
【0036】
商品Pを示す情報と、商品を購入した顧客の顧客識別情報とを含む購買情報が、ネットワークを通じて、店舗端末MDから購買情報管理システム201に送信される。送信された購買情報及び顧客識別情報は、顧客が使用する端末D1に記憶される専用アプリケーションを通じて別途取得した端末のMDIDに対応付けられて、購買情報管理システム201に記憶される。なお、例えば、顧客Uが端末D1を操作し、専用アプリケーション若しくはウェブブラウザを用いて、ECサイトを通じて商品Pを購入する場合は、購買情報管理システム201が直接的に端末D1からMDIDを取得してもよい。また、購買情報として、商品Pの情報及び売上の情報が店舗端末MDやECサイトを通じて取得されてもよい。例えば、図2では、「端末D1」及び「端末D2」の端末によって商品が購入され、購入された商品はそれぞれ「商品P,Q」、「商品P」である場合の例が示される。このように、端末D1に関連付けられる商品P及び商品Qのように、同時に購入された商品の情報が各端末に関連付けられてもよい。これにより、顧客が同時に購入する商品の傾向を分析することなどが可能となる。
【0037】
ステップ(D)において、生活様式分析装置101は購買情報管理システム201から購買情報を取得する。
【0038】
ステップ(E)において、生活様式分析装置101は特性情報管理システム301から特性情報を取得する。特性情報とは、各商品と各商品の特性とが関連付けられた情報である。
【0039】
ステップ(F)において、生活様式分析装置101は、購買情報及び特性情報に基づいて顧客(端末)を分類する。生活様式分析装置101は、購買情報において各端末に関連付けられた商品を参照する。生活様式分析装置101は、参照された商品に関連付けられる特性を特性情報から参照する。生活様式分析装置101は、各端末を分類し、各特性クラスに割り当てる。図2では、例えば、特性A,Bを有する商品Pが端末D1を操作する顧客によって購入されたことが購買情報に記録されているので、特性Aに対応するクラスAに端末D1が分類されている。特性Aに対応するクラスAには、同様に、端末D2が分類される。また、特性Bに対応するクラスBには、端末D2が分類されている。
【0040】
ステップ(G)において、生活様式分析装置101は分析ユーザ端末501から生活様式情報のリクエストを取得する。生活様式情報のリクエストとは、例えば、分析ユーザ端末501を操作する分析ユーザが分析の対象とする特性クラス(対象クラス)における生活様式情報を取得する要求である。
【0041】
ステップ(H)において、生活様式分析装置101は、対象クラスに対応する端末のMDIDに基づいて、行動情報管理システム401から行動情報を取得する。例えば、クラスAに対する生活様式情報のリクエストがなされた場合、生活様式分析装置101は、クラスAに属する端末D1,D2に関連付けられる行動情報を取得する。
【0042】
ステップ(I)において、生活様式分析装置101は、行動情報に基づいて、対象クラスに属する顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成する。例えば、クラスAに対しては、生活様式Aが生成されてクラスAに関連付けられる。同様に、クラスBに対しては、生活様式Bが生成されてクラスBに関連付けられる。
【0043】
ステップ(J)において、生活様式分析装置101は、対象クラスの生活様式を生活様式情報として分析ユーザ端末501に送信する。
【0044】
行動分析システム10では、顧客が購入した商品の特性に基づいて、各顧客(端末)は、商品の特性に応じた特性クラスに分類される。行動分析システム10では、特性クラスのうち、分析対象となる対象クラスに属する顧客の行動情報を取得し、特性クラスに対して生活様式が生成される。このように、行動分析システム10は、商品の購入に基づいて生成された特性クラスの生活様式が分析可能となるので、顧客の生活様式に関する理解をより深めることが可能となり、販促施策の検討等のマーケティング活用に有用である。
【0045】
図3を参照して、生活様式分析装置101、購買情報管理システム201、特性情報管理システム301、行動情報管理システム401、分析ユーザ端末501、及び顧客端末601の構成について説明する。生活様式分析装置101、購買情報管理システム201、特性情報管理システム301、行動情報管理システム401、分析ユーザ端末501、及び顧客端末601の各部は、それぞれの端末、装置又はシステムにおいて、メモリ等の記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されたプログラムをプロセッサが実行したりすることによって、実現することができる。
【0046】
生活様式分析装置101について説明する。生活様式分析装置101は、生活様式分析装置101、通信部1011、記憶部1012、特性クラスDB10121、生活様式情報DB10122、購買情報取得部1013、特性情報取得部1014、分類部1015、行動情報取得部1016、生活様式情報生成部1017、及び画面情報生成部1018を有する。
【0047】
通信部1011は、生活様式分析装置101によるネットワークNを通じた、購買情報管理システム201、特性情報管理システム301、行動情報管理システム401、及び分析ユーザ端末501を含む外部の情報処理装置との間の通信を制御する。
【0048】
記憶部1012は、生活様式分析装置101での処理に用いられる各種の情報を取得する。特性クラスDB10121、生活様式情報DB10122は、後述の特性クラス情報及び生活様式情報をそれぞれ記憶する。
【0049】
購買情報取得部1013は、顧客を識別する顧客識別情報と各顧客が購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を購買情報管理システム201から取得する。
【0050】
特性情報取得部1014は、各商品に各商品の特性が関連付けられた特性情報を取得する。
【0051】
分類部1015は、購買情報及び特性情報に基づいて、顧客を特性クラスに対して分類する。顧客の分類は、顧客識別情報が特性クラスに関連付けられて分類されることで実現される。顧客は必ずしも1つの特性クラスに分類される必要はなく、複数の特性クラスに分類されてもよい。
【0052】
行動情報取得部1016は、複数の顧客の行動を示す行動情報を行動情報管理システム401から取得する。
【0053】
生活様式情報生成部1017は、特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の行動情報に基づいて、対象クラスに属する顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成する。具体的には、生活様式情報生成部1017は、分析を行う分析ユーザから、分析対象となる特性クラスの指定を受けて対象クラスを取得し、特性クラスDB10121を参照して、行動情報の取得の対象となる顧客を特定する。生活様式情報生成部1017は、特定された顧客のMDIDに基づいて、行動情報取得部1016が取得した顧客の行動情報を参照する。生活様式情報生成部1017は、例えば、顧客が生活の中で購買のために利用した店舗や訪れた施設の形態別の利用傾向や、当該店舗や施設の名称別の利用傾向を示す生活様式情報を生成する。
【0054】
画面情報生成部1018は、生活様式が表示される生活様式表示画面の生成に用いられる画面情報を前記生活様式情報に基づいて生成する。画面情報生成部1018が、画面情報を分析ユーザ端末501に送信することで、分析ユーザが生活様式情報を閲覧することが可能となる。
【0055】
図4A図4Bを参照して、特性クラスDB10121、生活様式情報DB10122について説明する。
【0056】
図4Aに示されるように、特性クラスDB10121に記憶される特性クラス情報は、「クラス名」、「クラス特性」、及び「顧客識別情報」の項目を有する。「クラス名」の項目には、各クラスの名称が記録される。「クラス特性」の項目には、各クラスが示す特性を示す情報が記録される。「特性内容」は例えば、「時短重視」、「価格重視」、「ブランドAを好む」、「ブランドBを好む」等である。なお、特性内容の他の例としては、「高級志向」や「美容好感度が高い」などの特性内容がある。「顧客識別情報」の項目には、各特性クラスに割り当てられた顧客が利用する端末のMDIDや、購買情報管理システム201にて管理される顧客の会員ID及び顧客のメールアドレス等が記録される。
【0057】
図4Bに示されるように、生活様式情報DB10122に記憶される生活様式情報は、「クラス名」、「クラス特性」「施設形態」、「形態別利用度」、「施設名称」、「名称別利用度」、及び「行動範囲」の項目を有する。
【0058】
「施設形態」の項目には、後述の行動情報に基づいて、各クラスに属する顧客が利用した施設形態の情報(形態情報)が記憶される。例えば、クラスAに属する顧客が利用した施設が、「スーパーマーケット」、「コンビニエンスストア」、「ドラッグストア」のように記録される。「形態別利用度」の項目には、クラスAに属する顧客の行動情報に基づいて算出された、各施設の利用度が記録される。利用度は、例えば、形態別の各施設の利用回数の平均値からの差分として記録される。図4の例では、「スーパーマーケット」に対して「2.4」、「コンビニエンスストア」に対して「-1.2」、「ドラッグストア」に対して「1.7」のように記録される。
【0059】
「施設名称」の項目には、行動情報に基づいて、各クラスに属する顧客が利用した施設の名称情報が記憶される。名称は例えば、フランチャイズチェーン単位で区別される。例えば、クラスAに属する顧客が利用した各施設の名称が、「Aマーケット」、「Bストア」、「C薬局」等として記録される。「名称別利用度」の項目には、クラスAに属する顧客の行動情報に基づいて算出された、名称別の利用度が記録される。利用度は、例えば、名称別の各施設の利用回数の割合である。図4の例では、「スーパーマーケット」に対して「4.5%」、「コンビニエンスストア」に対して「3.0%」、「ドラッグストア」に対して「1.7%」のように記録される。
【0060】
「行動範囲」の項目には、行動情報に基づいて判定された、各クラスに属する顧客の行動範囲の程度を示す情報が記録される。例えば、時短重視の顧客は行動範囲が狭いことが記録される。
【0061】
図3に戻り、購買情報管理システム201について説明する。購買情報管理システム201は記憶部2011、通信部2013、及び制御部2014を有する。記憶部2011は、購買情報DB2012を有し、購買情報DB2012に購買情報が記録される。通信部2013は、購買情報管理システム201と外部との間の通信を制御する。制御部2014は、購買情報管理システム201における各種の情報処理を制御する。
【0062】
図5を参照して購買情報DB2012について説明する。購買情報DB2012に記憶される購買情報は、「会員ID」、「顧客識別情報」及び「商品名」の項目を有する。「会員ID」、「顧客識別情報」及び「商品名」の項目には、購買情報管理システム201に登録された顧客の会員ID、顧客が利用する端末から取得されたMDIDやメールアドレス等の顧客識別情報及び店舗端末等のPOSシステムから取得された商品名がそれぞれ記録される。なお、商品は商品の名称ではなく商品識別ID等によって区別されてもよい。なお、「会員ID」の項目に記録される情報が顧客識別情報として利用されてもよい。図5の例では、ID001の端末に商品P及び商品Qが関連付けられ、ID002の端末には商品Qが関連付けられる場合が示される。また、購買情報には、購入日、購入時刻、購入商品、購入金額、支払方法、ポイント実績、購入店舗情報、会員登録をしている顧客の会員ID、性別、年代等の属性情報、及び商品の新規顧客又は継続顧客(上位顧客を含む)であるかを示す情報等が記憶される。
【0063】
図3に戻り、特性情報管理システム301について説明する。特性情報管理システム301は記憶部3011、通信部3013、及び制御部3014を有する。記憶部3011は、特性情報DB3012を有し、特性情報DB3012に特性情報が記録される。通信部3013は、特性情報管理システム301と外部との間の通信を制御する。制御部3014は、特性情報管理システム301における各種の情報処理を制御する。
【0064】
図6を参照して特性情報DB3012について説明する。特性情報DB3012に記憶される特性情報は、「商品名」及び「商品特性」の項目を有する。「商品特性」の項目には、各商品が示す特性を示す情報が記録される。「商品特性」は例えば、「時短」、「中価格」、「ブランドA」、「低価格」等である。図6の例では、商品Pに「時短」、「中価格」、及び「ブランドA」の特性が関連付けられ、商品Qに「時短」、「低価格」の特性が関連付けられる。
【0065】
図3に戻り、行動情報管理システム401について説明する。行動情報管理システム401は記憶部4011、通信部4013、及び制御部4014を有する。記憶部4011は、行動情報DB4012を有し、行動情報DB4012に行動情報が記録される。通信部4013は、行動情報管理システム401と外部との間の通信を制御する。制御部4014は、行動情報管理システム401における各種の情報処理を制御する。
【0066】
図7を参照して行動情報DB4012について説明する。行動情報DB4012に記憶される行動情報は、「顧客識別情報」、「施設形態」、「施設名称」、及び「移動範囲」の項目を有する。「施設形態」の項目には、顧客が利用した施設形態の情報が記憶される。「施設名称」の項目には、顧客が利用した施設の名称情報が記憶される。「移動範囲」の項目には、顧客の移動範囲を示す範囲情報が記憶される。「移動範囲」は、例えば、自宅周辺の行動半径や、通勤・通学等の定期的に利用する移動経路を基準とした移動範囲等である。「施設形態」、「施設名称」、及び「移動範囲」の各情報は、例えば、顧客端末の位置情報に基づいて記録される。位置情報を用いる場合、顧客端末の位置を示す座標情報と、地図情報とに基づいて、顧客が利用する施設、施設の名称、及び移動範囲が特定され、記録される。
【0067】
図7の例では、「顧客識別情報」が「ID001」の顧客が「スーパーマーケット」、「コンビニエンスストア」、及び「ドラッグストア」を利用したことが記録されている。また、「施設名称」は「Aマーケット」、「Bストア」、及び「C薬局」であることが記録されている。
【0068】
図3に戻り、行動情報管理システム401は、顧客端末の位置情報に替えて、例えば、購買顧客から取得された支出に関する情報(支出情報)に基づいて行動情報の生成、記録を行ってもよい。例えば、行動情報管理システム401は、レシート画像を顧客から取得し、画像内の情報を解析し、「施設形態」、「施設名称」、又は「移動範囲」を特定し、記録してもよい。あるいは、行動情報管理システム401は、家計簿アプリ等によって取得された支出に関する情報を顧客から取得し、その情報を解析し、「施設形態」、「施設名称」、又は「移動範囲」を特定し、記録してもよい。また、これらの場合、行動情報管理システム401の機能は、生活様式分析装置101の機能として実現されてもよい。
【0069】
図3を参照して分析ユーザ端末501について説明する。分析ユーザ端末501は、記憶部5011、表示部5012、通信部5013、及び制御部5014を有する。記憶部5011は、分析ユーザ端末501での処理に用いられる各種の情報を記憶する。表示部5012は、分析ユーザ端末501のディスプレイである。通信部5013は、分析ユーザ端末501と外部との間の通信を制御する。制御部5014は、分析ユーザ端末501における各種の情報処理を制御する。
【0070】
図3を参照して顧客端末601について説明する。顧客端末601は、記憶部6011、表示部6013、制御部6014、通信部6015、及び撮像部6016を有する。記憶部6011には、アプリケーション6012が記憶される。アプリケーション6012は、例えばインターネットブラウジングを行うウェブブラウザや、小売店舗が顧客へのポイントの付与などの管理を行うための専用アプリケーション等である。表示部6013は、例えばディスプレイである。制御部6014は、顧客端末601における各種の情報処理を制御する。制御部6014は、顧客端末601の位置を示す情報を生成及び送信可能である。通信部6015は、顧客端末601と外部との間の通信を制御する。撮像部6016は、例えばレシート情報等を撮影する撮像機器である。
【0071】
図8を参照して、行動分析システム10における処理について説明する。
【0072】
ステップS801において、購買情報管理システム201には複数の顧客の購買情報が記録される。ステップS802において、特性情報管理システム301には特性情報が記録される。特性情報の記録は、商品を製造する製造業者や商品を販売する小売業者によって任意に記録されることができる。ステップS803において、行動情報管理システム401に複数の顧客の行動情報が記録される。なお、ステップS801からS803までの処理はこの順序で行われる必要はない。
【0073】
ステップS804において、画面情報生成部1018は、分析ユーザ端末501から分析リクエストを取得する。分析リクエストは、例えば、生活様式分析装置101が提供するウェブサイトを通じて分析ユーザ端末501が生活様式分析装置101にアクセスすることで送信される。分析ユーザ端末501を操作する顧客は、製造業者や小売業者などを含むことができ、特に限定はされないが、ここでは、製造業者が行動分析システム10を用いた分析を行う場合を例に説明する。
【0074】
ステップS805において、購買情報取得部1013は購買情報管理システム201に購買情報のリクエストを送信する。ここで、購買情報管理システム201は、複数の小売業者のシステムをまとめたシステムとして説明する。購買情報管理システム201を通じて、各小売業者の店舗における購買情報が取得される。ステップS806において、購買情報取得部1013は購買情報管理システム201から購買情報を取得する。
【0075】
ステップS807において、特性情報取得部1014は特性情報管理システム301に特性情報のリクエストを送信する。なお、ここでの特性情報は、ステップS802において製造業者や商品特性情報の管理業者などが予め特性情報管理システム301に記録した情報となる。ステップS808において、生活様式分析装置101は特性情報管理システム301から特性情報を取得する。
【0076】
ステップS809において、分類部1015は、購買情報及び特性情報に基づいて、顧客を特性クラスに分類する。例えば、図5に示す購買情報及び図6に示す特性情報が取得された場合、分類部1015は、商品特性に応じた特性クラスを生成する。例えば、「時短」という商品特性について、「時短」という特性を重視する顧客が分類される「時短重視」という特性クラスを生成する。分類部1015は、生成した特性クラスの情報を特性クラスDB10121に記録する。次に、分類部1015は、購買情報に含まれる商品に基づいて、各特性クラスに顧客を分類する。例えば、図5の購買情報では、顧客識別情報が「ID001」の顧客は、「商品P」と「商品Q」を購入している。したがって、当該顧客は「商品P」、「商品Q」の「時短」という商品特性を好む顧客として分類される。つまり、分類部1015は、クラス特性が「時短重視」の特性クラスに、顧客識別情報が「ID001」の顧客を関連付けて顧客を分類する。
【0077】
ステップS810において、生活様式分析装置101は分析ユーザ端末501から、分析の対象となる対象クラスを取得する。対象クラスは、例えば、生活様式分析装置101が分析ユーザ端末501に表示させる画面を通じて、分析ユーザが選択することで決定される。
【0078】
ステップS811において、行動情報取得部1016は、行動情報管理システム401に行動情報のリクエストを送信する。ステップS812において、行動情報取得部1016は、行動情報を行動情報管理システム401から取得する。
【0079】
ステップS813において、生活様式情報生成部1017は、対象クラスに属する顧客の生活様式を示す生活様式情報を生成し、生活様式情報DB10122を更新する。
【0080】
画面情報生成部1018は、生成された生活様式情報に基づいて、生活様式表示画面を分析ユーザ端末501に表示させるための画面情報を生成し、分析ユーザ端末501に送信する。なお、画面情報生成部1018は、分析ユーザからのリクエストに応じたタイミングで画面情報を生成し、送信することができる。
【0081】
図9から図11を参照して、生活様式表示画面の一例について説明する。図9には、生活様式表示画面901が示される。生活様式表示画面901は、ある商品が有する特性情報及び顧客の購買情報に基づき分類された顧客の特性クラスごとに、施設形態別の利用度を比較可能とする画面である。
【0082】
生活様式表示画面901は、対象クラス表示領域9011,9012を有する。対象クラス表示領域9011,9012には対象クラスがそれぞれ示される。例えば、「商品P」が「時短」及び「ブランドA」という特性を有していることに対応した特性クラス「クラスA」及び「クラスC」が対象クラスとして選択される。対象クラスの選択は、分析ユーザが「商品P」を指定すれば、画面情報生成部1018が自動的に対象クラスを選択するようにしてもよい。図9の例では、「中カテゴリ」、「小カテゴリ」、「ブランド」、及び「サブブランド」を分析ユーザが選択することで、対象クラスの選択が行われる。例えば、「中カテゴリ」が「オーラルケア」、「小カテゴリ」が「ペースト」であるカテゴリに属する商品、つまり歯磨き粉に分類される商品が「ブランド」、「サブブランド」によって選択される。例えば、「ブランド」として「ブランドA,ブランドB」の複数のブランドが選択されることができる。分析ユーザが「ブランドA,ブランドB」を指定すれば、画面情報生成部1018が自動的に対象クラスを選択する。
【0083】
生活様式表示画面901では、「クラスA」、「クラスC」に属する顧客の施設形態別の利用度が表示される。例えば、「クラスA」に対応する特性を有する商品の販促に際して、ターゲットとなる顧客はコンビニエンスストアよりもドラッグストアやスーパーマーケットを利用している傾向がある、という知見を分析ユーザが得ることができる。
【0084】
また、生活様式表示画面901では、分析ユーザの選択に応じて、施設形態別の利用度を比較する情報が表示されてもよい。例えば、分析ユーザがドラッグストアを選択した場合、比較対象となるスーパーマーケットとの利用度の相違が表示されてもよい。例えば、「クラスA」に属する顧客の傾向は、ドラッグストアを利用する傾向よりスーパーマーケットを利用する傾向が1.4倍高い傾向を有することが表示される。
【0085】
図10には、生活様式表示画面1001が示される。生活様式表示画面1001は対象クラス表示領域10011を有する。対象クラス表示領域10011には、一例として「中カテゴリ」が「オーラルケア」、「小カテゴリ」が「ペースト」、「ブランド」が「ブランドC,ブランドD…」等の商品に対応する特性クラスである「クラスB」が対象クラスとして示される。生活様式表示画面1001では、「クラスB」に属する顧客の施設の名称別の顧客の生活様式(行動傾向)が表示される。
【0086】
生活様式表示画面1001では、「クラスB」に属する顧客が、「Aマーケット」をどの程度利用するかという傾向(購入施設利用傾向)及び他の施設をどの程度利用するかという傾向(他施設利用傾向)が表示される。例えば、「クラスB」に属する顧客のうち4.0%は「Aマーケット」を利用し、3.4%は「Bストア」を利用していることが示される。また、所定の期間における特性クラスの傾向が併せて表示されてもよい。一例として図10では、同日の特性クラスの傾向が併せて表示される。このように、異なる店舗間での生活様式の比較が可能になることで、どの店舗における施策を重視するか等を分析ユーザが検討可能となる。
【0087】
図11から図14を参照して、生活様式情報生成部1017の処理の一例について説明する。ここで説明する処理は、購買情報のうち、顧客がある施設で商品を新規に購入した新規顧客であるか、同じ施設で商品を継続して購入した継続顧客であるかを示す情報に基づく処理である。具体的には、分類部1015が、特性クラスとして、新規顧客のクラスである新規クラスと継続顧客のクラスである継続クラスとを生成し、生活様式分析装置101は、新規クラスと継続クラスに対する分析を可能とする。また、商品には、ある第1特性を有する第1商品と、ある第2特性を有する第2商品とが含まれ、生活様式情報生成部1017は、第1商品及び第2商品の間での比較分析を可能とする。
【0088】
ステップS1101において、生活様式情報生成部1017は、第1商品の選択を分析ユーザから受け付ける。第1商品の選択は、例えば、「ブランド名」が分析ユーザによって選択されることで行われる。
【0089】
ステップS1102において、生活様式情報生成部1017は、対象クラスとして、新規クラス及び継続クラスの選択を分析ユーザから受け付ける。
【0090】
ステップS1103において、生活様式情報生成部1017は、新規クラス及び継続クラスのそれぞれに対する、購入施設利用傾向及び他施設利用傾向を生成する。
【0091】
ステップS1104において、生活様式情報生成部1017は、購入施設利用傾向と他施設利用傾向との差分を示す第1差分情報を生成する。
【0092】
ここで、ステップS1103において生成された購入施設利用傾向及び他施設利用傾向及びステップS1104において生成された第1差分情報の一例について図12を参照して説明する。図12には、ステップS1103,1104において生成された情報に基づいて、画面情報生成部1018が生成する生活様式表示画面1201の一例が示される。
【0093】
生活様式表示画面1201では、ブランドCの商品の新規クラスと継続クラスそれぞれの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向が示される。図12の例では、「D薬局」の購入施設利用傾向と、「Eストア」及び「Fショップ」の他施設利用傾向が示される。新規クラスに対する「D薬局」の購入施設利用傾向は10.3%であり、「Eストア」及び「Fショップ」の他施設利用傾向はそれぞれ10.3%,5.8%である。新規クラスにおいて、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「0.0ポイント」である。一方、継続クラスに対する「D薬局」の購入施設利用傾向は13.7%であり、「Eストア」及び「Fショップ」の他施設利用傾向はそれぞれ9.6%,5.8%である。継続クラスにおいて、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「4.1ポイント」である。
【0094】
新規クラスにおける、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「0.0ポイント」であり、継続クラスにおける、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「4.1ポイント」であることから、新規クラスと継続クラスとの間で、競合の「Eストア」との差は、4.1ポイント増加していることとなる。この4.1ポイントの差分が第1差分情報に相当する。これは、ブランドCの商品を継続購入する顧客は、競合の「Eストア」の施設の利用率が低くなり、「D薬局」を利用する傾向が増加することを示している。つまり、ブランドCの商品を継続購入する顧客は、「D薬局」に定着化しやすくなることが示される。
【0095】
ステップS1105において、生活様式情報生成部1017は、第2商品の選択を分析ユーザから受け付ける。第2商品の選択は、第1商品の選択と同様に、例えば、「ブランド名」が分析ユーザによって選択されることで行われる。
【0096】
ステップS1106において、生活様式情報生成部1017は、対象クラスとして、新規クラス及び継続クラスの選択を分析ユーザから受け付ける。
【0097】
ステップS1107において、生活様式情報生成部1017は、新規クラス及び継続クラスのそれぞれに対する、購入施設利用傾向及び他施設利用傾向を生成する。
ステップS1108において、生活様式情報生成部1017は、購入施設利用傾向と他施設利用傾向との差分を示す第2差分情報を生成する。
【0098】
ステップS1107において生成された購入施設利用傾向及び他施設利用傾向及びステップS1108において生成された第2差分情報の一例についても、図13を参照して説明する。図13には、ステップS1107,1108において生成された情報に基づいて、画面情報生成部1018が生成する生活様式表示画面1301の一例が示される。
【0099】
図13の例では、ブランドDの商品の新規クラスと継続クラスそれぞれの購入施設利用傾向及び他施設利用傾向が示される。新規クラスに対する「D薬局」の購入施設利用傾向は8.2%であり、「Eストア」及び「Fショップ」の他施設利用傾向はそれぞれ10.0%,6.2%である。新規クラスにおいて、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「-1.8ポイント」である。一方、継続クラスに対する「D薬局」の購入施設利用傾向は10.5%であり、「Eストア」及び「Fショップ」の他施設利用傾向はそれぞれ9.9%,6.9%である。継続クラスにおいて、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「0.6ポイント」である。
【0100】
新規クラスにおける、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「-1.8ポイント」であり、継続クラスにおける、「D薬局」に対する競合の「Eストア」の傾向の差は「0.6ポイント」であることから、新規クラスと継続クラスとの間で、競合の「Eストア」との差は、2.4ポイント増加していることとなる。この2.4ポイントの差分が第2差分情報に相当する。これは、ブランドDの商品を購入する顧客は、競合の「Eストア」の施設の利用率が低くなり、「D薬局」を利用する傾向が増加することを示している。つまり、ブランドDの商品を購入する顧客も、「D薬局」に定着化しやすくなることが示される。
【0101】
ステップS1109において、生活様式情報生成部1017は、第1差分情報と第2差分情報とに基づいて、購入施設利用傾向の増加に寄与する有効商品を特定する。具体的には、生活様式情報生成部1017は、ブランドCの商品に対する第1差分情報「4.1ポイント」と、ブランドDの商品に対する第2差分情報「2.4ポイント」とを比較し、増加分が大きい商品を有効商品として特定する。ここでは、ブランドCの商品が有効商品として特定される。
【0102】
ステップS1110において、生活様式情報生成部1017は、有効商品を示す情報を生活様式情報として記録する。
【0103】
なお、上記の説明では、2つの商品を例として説明したが、有効商品はより複数の商品から特定されてもよい。その場合、生活様式情報生成部1017は、商品ごとに差分情報を生成し、複数の差分間での比較を行い、有効商品を特定することができる。また、有効商品は、分析ユーザが設定する任意の範囲について特定することができる。例えば、分析ユーザは、商品が販売される地域を選択し、生活様式情報生成部1017は、各地域における有効商品を特定してもよい。
【0104】
図14には、生活様式情報生成部1017が特定した有効商品を示す情報に基づいて、画面情報生成部1018が生成する生活様式表示画面1401の一例が示される。生活様式表示画面1401では、ブランドA,B,C,Dの複数のブランドの商品が、D薬局の店舗定着度に与える影響を評価した結果が示される。図14では、地域別に有効商品が表示される例が示される。生活様式表示画面1401では、各地域における有効商品が識別可能に表示される。例えば、地域Aにおいては、ブランドCの商品が有効商品であり、地域B,Cにおいては、ブランドBの商品が有効商品であることが示される。
【0105】
生活様式分析装置101を用いて、店舗定着度の向上に寄与する商品を特定することが可能となることで、例えば、分析ユーザは継続購入を誘発させるための販売施策を効果的に検討することが可能となる。
【0106】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0107】
10…行動分析システム、101…生活様式分析装置、201…購買情報管理システム、301…特性情報管理システム、401…行動情報管理システム、501…分析ユーザ端末、601…顧客端末、1013…購買情報取得部、1014…特性情報取得部、1015…分類部、1016…行動情報取得部、1017…生活様式情報生成部、1018…画面情報生成部
【要約】
【課題】顧客の生活様式に関する理解を促進する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータに、複数の顧客のそれぞれを識別する顧客識別情報と、複数の顧客のそれぞれが購入した商品を示す商品情報とが関連付けられた購買情報を取得することと、商品の特性を示す特性情報を取得することと、購買情報及び特性情報に基づいて、複数の顧客を少なくとも1つの特性クラスに分類することと、 前記複数の顧客それぞれの行動を示す行動情報を取得することと、少なくとも1つの特性クラスのうち対象となる対象クラスに属する顧客の行動情報に基づいて、対象クラスに属する顧客の行動傾向を示す生活様式情報を生成することと、を実行させる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14