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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】室温で安定な経口カルシトニン製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/23 20060101AFI20230623BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230623BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20230623BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230623BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230623BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20230623BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230623BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230623BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20230623BHJP
   A61P 19/10 20060101ALI20230623BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20230623BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20230623BHJP
   A61P 3/14 20060101ALI20230623BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
A61K38/23 ZNA
A61K47/12
A61K47/18
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/32
A61K47/10
A61K9/20
A61K9/48
A61P19/10
A61P19/08
A61P19/02
A61P3/14
A61P29/00
A61P29/00 101
【請求項の数】 51
(21)【出願番号】P 2019527773
(86)(22)【出願日】2017-08-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 US2017045229
(87)【国際公開番号】W WO2018026993
(87)【国際公開日】2018-02-08
【審査請求日】2020-07-31
(31)【優先権主張番号】62/371,377
(32)【優先日】2016-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523192277
【氏名又は名称】パーク・セラピューティクス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【弁理士】
【氏名又は名称】中濱 明子
(73)【特許権者】
【識別番号】514026864
【氏名又は名称】エンタリス・バイオファーマ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ENTERIS BIOPHARMA, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【弁理士】
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】ギリガン,ジェームズ・ピー
(72)【発明者】
【氏名】マウラー,ジョージ・アール
(72)【発明者】
【氏名】レイルカー,アニルッダ・エム
(72)【発明者】
【氏名】ダッグズ,トーマス・エイ
(72)【発明者】
【氏名】シールズ,ポール・ピー
(72)【発明者】
【氏名】バウアー,フィル
【審査官】池上 文緒
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-529018(JP,A)
【文献】国際公開第2009/066773(WO,A1)
【文献】特表平10-502376(JP,A)
【文献】特表2006-523662(JP,A)
【文献】特表2004-528288(JP,A)
【文献】特開平04-247026(JP,A)
【文献】特表2004-525123(JP,A)
【文献】特開2004-175768(JP,A)
【文献】特開2001-072773(JP,A)
【文献】Stern, W., et al., “Oral Delivery ofPeptides by Peptelligence Technology”, Drug Development & Delivery (2013) <https://drug-dev.com/oral-delivery-of-peptides-by-peptelligence-technology/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/23
A61K 47/
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルシトニンの経口送達のための医薬組成物であって、
(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該カルシトニンから該酸を分離する、カルシトニン;
(b)腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層
を含み、
該組成物はカプセルまたは錠剤であり、2.0%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬組成物
【請求項2】
カルシトニンの経口送達のための医薬組成物であって、
(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該カルシトニンから該酸を分離する、カルシトニン;
(b)腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層
を含み、
該組成物はカプセルまたは錠剤であり、2.0%(w/w)以下の水を含有し;
組成物は、室温で安定である、上記医薬組成物
【請求項3】
カプセルである、請求項1または2に記載の医薬組成物
【請求項4】
前記カプセルが、粉末が充填されたカプセルである、請求項3に記載の医薬組成物
【請求項5】
前記カプセルが、錠剤コアのオーバーカプセル化のために使用される、請求項3に記載の医薬組成物
【請求項6】
前記バリア層が、前記カプセルの本体およびキャップである、請求項3~5のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項7】
前記カプセルの本体およびキャップが、腸溶コーティングでコーティングされている、請求項6に記載の医薬組成物
【請求項8】
前記カプセルの本体およびキャップが、1種またはそれより多くの腸溶ポリマー、例えば医薬的に承認された腸溶ポリマーを含む、請求項6に記載の医薬組成物
【請求項9】
前記組成物が錠剤であり、前記コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンが、前記錠剤コア中に存在し、前記錠剤コアが、前記水溶性バリア層および前記腸溶コーティングでコーティングされている、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項10】
1.9%(w/w)以下の水を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項11】
1.8%(w/w)以下の水を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項12】
1.7%(w/w)以下の水を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項13】
1.6%(w/w)以下の水を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項14】
1.5%(w/w)以下の水を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項15】
前記医薬組成物中の酸の総量が、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である、請求項1~14のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項16】
前記酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を含まない、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項17】
前記酸が、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択される、請求項1~16のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項18】
前記酸が、クエン酸である、請求項17に記載の医薬組成物
【請求項19】
前記コーティングされた酸粒子の前記保護コーティングが、糖である、請求項1~18のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項20】
前記糖が、グルコースである、請求項19に記載の医薬組成物
【請求項21】
前記糖が、マルトデキストリンである、請求項19に記載の医薬組成物
【請求項22】
前記組成物が錠剤であり、前記バリア層が水溶性バリア層である、請求項1、2および9~21のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項23】
前記組成物が錠剤であり、前記水溶性バリア層が、非水性溶媒を使用して調製および適用される、請求項1、2および9~22のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項24】
前記水溶性バリア層が、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、請求項22または23に記載の医薬組成物
【請求項25】
前記組成物が錠剤であり、前記水溶性バリア層が、前記腸溶コーティングを除いた前記医薬錠剤の重量に対して3~6%で添加されている、請求項2224のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項26】
前記腸溶コーティングが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項27】
前記組成物が錠剤であり、前記腸溶コーティングが、前記錠剤コアおよび前記水溶性バリア層を包含する前記錠剤の重量に対して6~8%で添加されている、請求項1、2および9~26のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項28】
前記カルシトニンが、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される、請求項1~27のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項29】
前記カルシトニンが、サケカルシトニンである、請求項28に記載の医薬組成物
【請求項30】
約100~約1000μgのサケカルシトニンを含む、請求項29に記載の医薬組成物
【請求項31】
約200μgのサケカルシトニンを含む、請求項30に記載の医薬組成物
【請求項32】
吸収促進剤をさらに含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の医薬組成物
【請求項33】
前記吸収促進剤が、L-ラウロイルカルニチンである、請求項32に記載の医薬組成物
【請求項34】
カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、
(a)錠剤コアであって、
a.マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該サケカルシトニンから該酸を分離する、サケカルシトニン;
b.クロスポビドン;
c.コポビドン;
d.微結晶性セルロース;および
e.ステアリン酸マグネシウム
を含む、錠剤コア;
(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層
を含み、
該錠剤は、2.0%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬錠剤。
【請求項35】
カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、
(a)錠剤コアであって、
a.マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該サケカルシトニンから該酸を分離する、サケカルシトニン;
b.クロスポビドン;
c.コポビドン;
d.微結晶性セルロース;および
e.ステアリン酸マグネシウム
を含む、錠剤コア;
(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層
を含み、
該錠剤は、2.0%(w/w)以下の水を含有し;
該錠剤は、室温で安定である、上記医薬錠剤。
【請求項36】
約100μg~約1,000μgのサケカルシトニンを含む、請求項34または35に記載の医薬錠剤。
【請求項37】
前記錠剤コアが、
(a)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;
(b)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;
(c)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;
(d)約5%(w/w)のコポビドン;
(e)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および
(f)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウム
を含む、請求項3436のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【請求項38】
約200μgのサケカルシトニンを含む、請求項3437のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【請求項39】
前記錠剤コアが、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む、請求項3438のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【請求項40】
前記水溶性バリア層が、前記腸溶コーティングを除く前記錠剤コアの重量に対して約6%で添加されている、請求項3439のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【請求項41】
腸溶コーティングが、前記錠剤コアおよび前記水溶性バリア層を包含する前記錠剤の重量に対して約7%で添加されている、請求項3440のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【請求項42】
カルシトニンの経口送達のための錠剤を調製するための方法であって、
(a)カルシトニン、ケイ化微結晶セルロース、コーティングされたクエン酸、コポビドン、クロスポビドン、およびステアリン酸マグネシウムをドライブレンドすること;
(b)ブレンドされた混合物を、錠剤コアに圧縮すること;
(c)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)を該錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および
(d)腸溶コーティングを適用すること
を含む、上記方法。
【請求項43】
カルシトニンの経口送達のための錠剤コアをスプレーコーティングするための方法であって、
(a)錠剤コアを提供すること;
(b)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)の該水溶性バリア層を該錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および
(c)腸溶コーティングを適用すること
を含む、上記方法。
【請求項44】
骨関連の疾患、カルシウム障害、炎症性疾患または消耗性疾患の治療を必要とする対象において、そのような治療に使用するための、請求項1~33のいずれか一項に記載の医薬組成物、または請求項3441のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【請求項45】
請求項1~33のいずれか一項に記載の医薬組成物または請求項3441のいずれか一項に記載の医薬錠剤の使用であって、処置を必要とする対象において、骨関連の疾患、カルシウム障害、炎症性疾患または消耗性疾患を処置するための医薬の製造における使用。
【請求項46】
前記対象が、ヒト患者である、請求項44に記載された使用のための医薬組成物または医薬錠剤。
【請求項47】
骨関連の疾患が、骨粗鬆症、ページェット病、最近の椎骨の脆弱性骨折に関連する痛み、および悪性腫瘍の高カルシウム血症からなる群から選択される、請求項44若しくは46に記載された使用ための医薬組成物または医薬錠剤。
【請求項48】
前記炎症性疾患が、変形性関節症(OA)、リウマチ様関節炎(RA)、若年性リウマチ様関節炎(JRA)、および強直性脊椎炎(AS)からなる群から選択される、請求項44若しくは46に記載された使用ための医薬組成物または医薬錠剤。
【請求項49】
前記対象が、ヒト患者である、請求項45に記載の使用。
【請求項50】
骨関連の疾患が、骨粗鬆症、ページェット病、最近の椎骨の脆弱性骨折に関連する痛み、および悪性腫瘍の高カルシウム血症からなる群から選択される、請求項45または49に記載の使用。
【請求項51】
前記炎症性疾患が、変形性関節症(OA)、リウマチ様関節炎(RA)、若年性リウマチ様関節炎(JRA)、および強直性脊椎炎(AS)からなる群から選択される、請求項45または49に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本願は、参照によりそのそれぞれの全体が本明細書に組み入れられる2016年8月5日付けで出願された米国仮特許出願第62/371,377号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
開示の背景
[0002]ペプチドおよびタンパク質ベースの治療剤は、薬物として数々の有利な特徴を有しており、例えば、高度に特異的な生理学的標的を有することから副作用の発生率が低い望ましい薬理学的介入の結果が得られることが挙げられる。タンパク質およびペプチドベースの治療剤の主要な欠点は、日常的にこれらの化合物を注射を介して投与する必要性があること、さらに日常的に冷蔵が必要であることである。テリパラチド(フォルテオ(Forteo)(登録商標))およびサケカルシトニン(ミアカルシン(Miacalcin)(登録商標)およびフォーティカル(Fortical)(登録商標))などのペプチドは、インスリン、アミリン、およびGLP関連ペプチドのように冷蔵する必要がある。
【0003】
[0003]例えばサケカルシトニンは、破骨細胞による骨の破壊とそれに続く骨からのカルシウム放出を減少させるペプチドホルモンである。サケカルシトニンは、骨関連の疾患やカルシウム障害(例えば骨粗鬆症、ページェット病、悪性腫瘍の高カルシウム血症など)を処置するのに使用される場合、骨の破壊を防ぐことにより骨の完全性と密度の維持を助ける作用を有する。多くのタイプのカルシトニンが単離されている(例えば、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニン)。分子構造に違いはあるが、サケカルシトニンは、上記で論じられたカルシトニン応答性疾患を処置するために、ヒトで使用することができる。サケカルシトニンは、ヒトカルシトニンよりおよそ30~50倍有効である。
【0004】
[0004]ペプチド医薬品は、典型的には、注射または経鼻投与によって投与される。経口投与は、胃および腸に常在する酵素によるペプチドのタンパク質分解のために、問題を有する傾向がある。またペプチドの大きい分子サイズも、生物学的利用率を抑制するか、または有意に低減する。最後に、ほとんどのペプチドは両性イオン性であり、この極性の性質はさらに生物学的利用率を低下させる。一例としてサケカルシトニンは、消化管において十分な安定性がなく、消化管においてサケカルシトニンは常在の消化酵素によって不活性なフラグメントに迅速に分解される。加えて、そのサイズおよび極性の性質のために、経口投与後の腸壁を通る血液への輸送が不十分である傾向がある。この理由のために、市販のカルシトニンは、注射または経鼻投与用に製剤化される。しかしながら、注射および経鼻投与は、経口投与よりかなり不便であり、経口投与より患者の不快感が大きい。
【0005】
[0005]米国特許第6,086,918号は、とりわけ腸のpHを下げる、したがって中性または塩基性のpH最適条件を有する腸のプロテアーゼの活性を下げるのに有用な相当量の酸を含む、ペプチドの経口送達のための多成分システムを開示する。好ましくは、システムの成分は、可能な限りほぼ同時に腸に放出される。組成物の多くの成分の均一な分散が、この目標を助けることができる。しかしながら、酸性賦形剤とペプチド活性物質との相互作用は、ペプチドの酸で触媒される分解のために回避することが好ましい。
【0006】
[0006]米国特許公開第2003/0017203号は、医薬製剤中のpHを低下させる物質と外部腸溶コーティングとの接触を実質的に防ぐ水溶性コーティングを有する二重層の錠剤を開示する。このような製剤はペプチドと医薬品の酸との相互作用を低減したが、全ての成分の一貫した、再現可能な、ほぼ同時の放出はより困難であった。米国特許第8,377,863号;8,513,183号;8,592,366号;8,664,178号は、マルトデキストリンでコーティングされた酸粒子の使用を記載しており、このような酸粒子は、ペプチドの酸で触媒される分解を防ぎながら、ペプチドとpHを低下させる物質との協調的な放出を提供するようにして、ペプチドをpHを低下させる物質と一緒に混ぜることを可能にする。これらの特許また、水溶性サブコートおよびpH耐酸性腸溶コートの使用によって付与された再現可能な溶解と生物学的利用率における改善も開示する。それにもかかわらず、これらの錠剤は、二重層の錠剤を超える有意な改善を示すが、それでもなお十分な商業的に実現可能な安定性を提供するために冷蔵を必要とした。室温では、これらの錠剤は効力を失うと予想され、固体剤形に関する規制要件(90~110%の表示上の要求)を満たせない可能性がある。したがって、サケカルシトニンの室温で安定な経口用剤形の必要性が未だある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許第6,086,918号
【文献】米国特許公開第2003/0017203号
【文献】米国特許第8,377,863号
【文献】米国特許第8,513,183号
【文献】米国特許第8,592,366号
【文献】米国特許第8,664,178号
【発明の概要】
【0008】
[0007]本発明の開示は、経口用剤形、例えば錠剤の製剤、加えてこのような錠剤の製剤を作製するための方法を提供する。本発明の開示は、含水量が最小の経口用剤形、例えば錠剤の生産、およびこの最小の含水量を達成するための改善されたプロセスをもたらした開発に一部基づく。本明細書で提供される製剤は、存在する活性物質(ここではカルシトニン)の量が、錠剤を構成する賦形剤および他の非活性成分の量に対して相対的に少ないことから、これは特に困難であった。本発明の開示は、多数の利益、例えば特定の実施態様では室温安定性を提供する。
【0009】
[0008]本発明の開示は、例えば錠剤コアに対してなされる変化、ならびに本発明の錠剤の製剤に室温安定性を付与するサブコートおよび腸溶コートの適用を記載する。本発明の開示の第1の形態は、カルシトニンの経口送達のための錠剤コアをスプレーコーティングするための方法を提供する。一部の実施態様において、本方法は、コーティングプロセス中に錠剤コア上に吸収される水の量を最小化する。
【0010】
[0009]一部の実施態様において、カルシトニンの経口送達のための錠剤コアをスプレーコーティングするための方法は、(a)錠剤コアを提供すること;(b)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度(すなわちベッド温度)においておよそ0.25%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および(c)腸溶コーティングを適用することを含む。任意選択で、錠剤コアは、(i)コーティングされたクエン酸粒子と混合されたカルシトニン、(ii)クロスポビドン;(iii)コポビドン;(iv)微結晶性セルロース;および(v)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、微結晶性セルロースは、ケイ化微結晶セルロースである。
【0011】
[0010]本発明の開示の第2の形態は、カルシトニンの経口送達のための錠剤を調製する方法であって、(a)カルシトニン、ケイ化微結晶セルロース、コーティングされたクエン酸、コポビドン、クロスポビドン、およびステアリン酸マグネシウムをドライブレンドすること;(b)ブレンドされた混合物を、錠剤コアに圧縮すること;(c)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および(d)腸溶コーティングを適用することを含む、上記方法を提供する。一部の実施態様において、微結晶性セルロースは、ケイ化微結晶セルロースである。
【0012】
[0011]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、カルシトニンは、サケカルシトニンである。錠剤は、約100~約1,000μgのサケカルシトニン、約100~約500μgのサケカルシトニン、好ましくは約200μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。任意選択で、コーティングされたクエン酸粒子は、マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子である。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、錠剤コアは、(i)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;(ii)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;(iii)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;(iv)約5%(w/w)のコポビドン;(v)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および(vi)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む。
【0013】
[0012]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。任意選択で、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。
【0014】
[0013]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分で0.5%(w/w)以下が錠剤コアに添加されるような速度である。
【0015】
[0014]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を少なくとも30分適用した後、水溶性バリア層が、第1のスプレー速度より速い第2のスプレー速度での後続のスプレーで適用される。一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約4時間半で約5.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第2のスプレー速度は、約4時間で約5.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約3時間半で約5.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約3時間で約5.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第2のスプレー速度は、約2時間半で約5.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約2時間で約5.5%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。
【0016】
[0015]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、本方法は、約0.5%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約0.6%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約0.7%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。本方法は、約0.8%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含んでいてもよい。任意選択で、本方法は、約0.9%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約1.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約1.25%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約1.5%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約1.75%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約2.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。
【0017】
[0016]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約3.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、合計約4.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。水溶性バリア層は、合計約5.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用されてもよい。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約6.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、合計約7.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。
【0018】
[0017]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、50℃±5℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも46℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも47℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも49℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも50℃である。
【0019】
[0018]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも45℃である。
[0019]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約6%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約8%で添加される。
【0020】
[0020]本発明の開示の第3の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬固体剤形であって、(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でカルシトニンから酸を分離する、カルシトニン;(b)腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層を含み、錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬固体剤形を提供する。固体剤形は、カプセルまたは錠剤であってもよい。一部の実施態様において、カプセルは、粉末が充填されたカプセルである。一部の実施態様において、カプセルは、錠剤コアのオーバーカプセル化のために使用される。固体剤形がカプセルである場合、バリア層は、カプセルの本体およびキャップであってもよい。一部の実施態様において、カプセルの本体およびキャップは、腸溶コーティングでコーティングされている。任意選択で、カプセルの本体およびキャップは、1種またはそれより多くの医薬的に承認された腸溶ポリマーを含む。
【0021】
[0021]固体剤形が錠剤である場合、コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンは、前記錠剤コア中に存在し、錠剤コアは、水溶性バリア層および腸溶コーティングでコーティングされている。水溶性バリア層は、非水性溶媒、例えばイソプロピルアルコールまたは塩化メチレンを使用して調製および適用することができる。
【0022】
[0022]一部の実施態様において、固体剤形、例えば錠剤は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。固体剤形は、2.0%(w/w)以下の水を含有していてもよい。一部の実施態様において、固体剤形、例えば錠剤は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形、例えば錠剤は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。固体剤形、例えば錠剤は、1.7%(w/w)以下の水を含有していてもよい。一部の実施態様において、固体剤形、例えば錠剤は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形、例えば錠剤は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。
【0023】
[0023]一部の実施態様において、医薬固体剤形中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、固体剤形は、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。特定の実施態様において、固体剤形は、錠剤である。
【0024】
[0024]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3~6%で添加される。
【0025】
[0025]一部の実施態様において、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して6~8%で添加される。
【0026】
[0026]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。固体剤形、例えば錠剤は、約100~約1,000μgのサケカルシトニン、約100~約500μgのサケカルシトニン、好ましくは約200μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。
【0027】
[0027]本発明の開示の第4の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、(a)錠剤コアであって、(i)マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でサケカルシトニンから酸を分離する、サケカルシトニン;(ii)クロスポビドン;(iii)コポビドン;(iv)微結晶性セルロース;および(v)ステアリン酸マグネシウムを含む、錠剤コア;(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層を含み、錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬錠剤を提供する。一部の実施態様において、微結晶性セルロースは、ケイ化微結晶セルロースである。
【0028】
[0028]一部の実施態様において、錠剤は、約100~約1000μgのサケカルシトニン、好ましくは約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤コアは、(i)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;(ii)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;(iii)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;(iv)約5%(w/w)のコポビドン;(v)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および(vi)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む。
【0029】
[0029]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除く錠剤コアの重量に対して約6%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される。
【0030】
[0030]本発明の開示の第5の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬固体剤形であって、(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でカルシトニンから酸を分離する、カルシトニン;(b)腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層を含み、固体剤形は、2.5%(w/w)以下の水を含有し;固体剤形は、室温で安定である、上記医薬固体剤形を提供する。固体剤形は、カプセルまたは錠剤であってもよい。一部の実施態様において、カプセルは、粉末が充填されたカプセルである。一部の実施態様において、カプセルは、錠剤コアのオーバーカプセル化のために使用される。固体剤形がカプセルである場合、バリア層は、カプセルの本体およびキャップである。一部の実施態様において、カプセルの本体およびキャップは、腸溶コーティングでコーティングされている。任意選択で、カプセルの本体およびキャップは、1種またはそれより多くの医薬的に承認された腸溶ポリマーを含む。
【0031】
[0031]固体剤形が錠剤である場合、コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンは、前記錠剤コア中に存在し、錠剤コアは、水溶性バリア層および腸溶コーティングでコーティングされている。水溶性バリア層は、非水性溶媒、例えばイソプロピルアルコールまたは塩化メチレンを使用して調製および適用することができる。
【0032】
[0032]上記または下記のいずれかの一部の実施態様において、固体剤形は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。固体剤形は、2.0%(w/w)以下の水を含有していてもよい。一部の実施態様において、固体剤形は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。固体剤形は、1.7%(w/w)以下の水を含有していてもよい。一部の実施態様において、固体剤形は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。特定の実施態様において、固体剤形は、錠剤である。
【0033】
[0033]上記または下記のいずれかの一部の実施態様において、医薬固体剤形中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、固体剤形は、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。
【0034】
[0034]上記または下記のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3~6%で添加される。
【0035】
[0035]上記または下記のいずれかの一部の実施態様において、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して6~8%で添加される。
【0036】
[0036]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。固体剤形は、約100~約1000μgのサケカルシトニン、例えば約200μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。特定の実施態様において、固体剤形は、錠剤である。
【0037】
[0037]本発明の開示の第6の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、(a)錠剤コアであって、(i)マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でサケカルシトニンから酸を分離する、サケカルシトニン;(ii)クロスポビドン;(iii)コポビドン;(iv)微結晶性セルロース;および(v)ステアリン酸マグネシウムを含む、錠剤コア;(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層を含み、錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有し;錠剤は、室温で安定である、上記医薬錠剤を提供する。一部の実施態様において、微結晶性セルロースは、ケイ化微結晶セルロースである。
【0038】
[0038]一部の実施態様において、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤コアは、(i)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;(ii)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;(iii)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;(iv)約5%(w/w)のコポビドン;(v)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および(vi)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む。
【0039】
[0039]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除く錠剤コアの重量に対して約6%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される。
【0040】
[0040]カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤はいずれも、上記で開示された方法のいずれかによって生産することができる。
[0041]本発明の開示の第7の形態は、上記の医薬固体剤形のいずれかまたは本明細書に記載される開示のいずれかの固体剤形を、それを必要とする対象に投与することによって、骨関連の疾患、カルシウム障害、炎症性疾患または消耗性疾患を処置するための方法を提供する。任意選択で、対象は、ヒト患者である。対象は、イヌまたはウマ、または別のコンパニオンアニマルであってもよい。
【0041】
[0042]一部の実施態様において、骨関連の疾患は、骨粗鬆症、ページェット病、最近の椎骨の脆弱性骨折に関連する痛み、および悪性腫瘍の高カルシウム血症からなる群から選択される。一部の実施態様において、炎症性疾患は、変形性関節症(OA)、リウマチ様関節炎(RA)、若年性リウマチ様関節炎(JRA)、および強直性脊椎炎(AS)からなる群から選択される。
【0042】
[0043]本開示の特定の実施態様は、以下の番号付けされたパラグラフに記載される。
1.カルシトニンの経口送達のための医薬固体剤形であって、
(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該カルシトニンから該酸を分離する、カルシトニン;
(b)腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層
を含み、
該固体剤形は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬固体剤形。
【0043】
2.カプセルまたは錠剤である、パラグラフ1に記載の医薬固体剤形。
3.前記カプセルが、粉末が充填されたカプセルである、パラグラフ2に記載の医薬固体剤形。
【0044】
4.前記カプセルが、錠剤コアのオーバーカプセル化のために使用される、パラグラフ2に記載の医薬固体剤形。
5.前記バリア層が、前記カプセルの本体およびキャップである、パラグラフ2~4のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0045】
6.前記カプセルの本体およびキャップが、腸溶コーティングでコーティングされている、パラグラフ5に記載の医薬固体剤形。
7.前記カプセルの本体およびキャップが、1種またはそれより多くの腸溶ポリマー、例えば医薬的に承認された腸溶ポリマーを含む、パラグラフ5に記載の医薬固体剤形。
【0046】
8.前記固体剤形が錠剤であり、前記コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンが、前記錠剤コア中に存在し、前記錠剤コアが、前記水溶性バリア層および前記腸溶コーティングでコーティングされている、パラグラフ2に記載の医薬固体剤形。
【0047】
9.2.25%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
10. 2.0%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0048】
11. 1.9%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
12. 1.8%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0049】
13. 1.7%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
14. 1.6%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0050】
15. 1.5%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ1~8のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
16.前記医薬固体剤形中の酸の総量が、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である、パラグラフ1~15のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0051】
17.前記酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない、パラグラフ1~16のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0052】
18.前記酸が、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択される、パラグラフ1~17のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
19.前記酸が、クエン酸である、パラグラフ18に記載の医薬固体剤形。
【0053】
20.前記コーティングされた酸粒子の前記保護コーティングが、糖である、パラグラフ1~19のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
21.前記糖が、グルコースである、パラグラフ20に記載の医薬固体剤形。
【0054】
22.前記糖が、マルトデキストリンである、パラグラフ20に記載の医薬固体剤形。
23.前記固体剤形が錠剤であり、前記バリア層が水溶性バリア層である、パラグラフ1、2および8~22のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0055】
24.前記固体剤形が錠剤であり、前記水溶性バリア層が、非水性溶媒を使用して調製および適用される、パラグラフ1、2および8~23のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0056】
25.前記水溶性バリア層が、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、パラグラフ23または24に記載の医薬固体剤形。
26.前記固体剤形が錠剤であり、前記水溶性バリア層が、前記腸溶コーティングを除いた前記医薬錠剤の重量に対して3~6%で添加されている、パラグラフ23~25のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0057】
27.前記腸溶コーティングが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、パラグラフ1~26のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
28.前記固体剤形が錠剤であり、前記腸溶コーティングが、前記錠剤コアおよび前記水溶性バリア層を包含する前記錠剤の重量に対して6~8%で添加されている、パラグラフ1、2および8~27のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0058】
29.前記カルシトニンが、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される、パラグラフ1~28のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0059】
30.前記カルシトニンが、サケカルシトニンである、パラグラフ29に記載の医薬固体剤形。
31.約100~約1000μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ30に記載の医薬固体剤形。
【0060】
32.約200μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ31に記載の医薬固体剤形。
33.吸収促進剤をさらに含む、パラグラフ1~32のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0061】
34.前記吸収促進剤が、L-ラウロイルカルニチンである、パラグラフ33に記載の医薬固体剤形。
35.カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、
(a)錠剤コアであって、
a.マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該サケカルシトニンから該酸を分離する、サケカルシトニン;
b.クロスポビドン;
c.コポビドン;
d.微結晶性セルロース;および
e.ステアリン酸マグネシウム
を含む、錠剤コア;
(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層
を含み、
該錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬錠剤。
【0062】
36.約100μg~約1,000μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ35に記載の医薬錠剤。
37.前記錠剤コアが、
(a)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;
(b)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;
(c)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;
(d)約5%(w/w)のコポビドン;
(e)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および
(f)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウム
を含む、パラグラフ35または36に記載の医薬錠剤。
【0063】
38.前記錠剤が、約200μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ35~37のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
39.前記錠剤コアが、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む、パラグラフ35~38のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【0064】
40.前記水溶性バリア層が、前記腸溶コーティングを除く前記錠剤コアの重量に対して約6%で添加されている、パラグラフ35~39のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
41.前記腸溶コーティングが、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加されている、パラグラフ35~40のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【0065】
42.カルシトニンの経口送達のための医薬固体剤形であって、
(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該カルシトニンから該酸を分離する、カルシトニン;
(b)腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層
を含み、
該固体剤形は、2.5%(w/w)以下の水を含有し;
該固体剤形は、室温で安定である、上記医薬固体剤形。
【0066】
43.カプセルまたは錠剤である、パラグラフ42に記載の医薬固体剤形。
44.前記カプセルが、粉末が充填されたカプセルである、パラグラフ43に記載の医薬固体剤形。
【0067】
45.前記カプセルが、錠剤コアのオーバーカプセル化のために使用される、パラグラフ43に記載の医薬固体剤形。
46.前記バリア層が、前記カプセルの本体およびキャップである、パラグラフ43~45のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0068】
47.前記カプセルの本体およびキャップが、腸溶コーティングでコーティングされている、パラグラフ46に記載の医薬固体剤形。
48.前記カプセルの本体およびキャップが、1種またはそれより多くの医薬的に承認された腸溶ポリマーを含む、パラグラフ46に記載の医薬固体剤形。
【0069】
49.前記固体剤形が錠剤であり、前記コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンが、前記錠剤コア中に存在し、前記錠剤コアが、前記水溶性バリア層および前記腸溶コーティングでコーティングされている、パラグラフ43に記載の医薬固体剤形。
【0070】
50. 2.25%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
51. 2.0%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0071】
52. 1.9%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
53. 1.8%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0072】
54. 1.7%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
55. 1.6%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0073】
56. 1.5%(w/w)以下の水を含有する、パラグラフ42~49のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
57.前記医薬組成物中の酸の総量が、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である、パラグラフ42~56のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0074】
58.前記組成物が、前記酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない、パラグラフ42~57のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0075】
59.前記酸が、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択される、パラグラフ42~58のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
60.前記酸が、クエン酸である、パラグラフ59に記載の医薬固体剤形。
【0076】
61.前記コーティングされた酸粒子の前記保護コーティングが、糖である、パラグラフ42~60のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
62.前記糖が、グルコースである、パラグラフ61に記載の医薬固体剤形。
【0077】
63.前記糖が、マルトデキストリンである、パラグラフ61に記載の医薬固体剤形。
64.前記固体剤形が錠剤であり、前記バリア層が水溶性バリア層である、パラグラフ42、43、および49~63のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0078】
65.前記水溶性バリア層が、非水性溶媒、例えばイソプロピルアルコールまたは塩化メチレンを使用して調製および適用される、パラグラフ64に記載の医薬固体剤形。
66.前記水溶性バリア層が、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、パラグラフ64または65に記載の医薬固体剤形。
【0079】
67.前記水溶性バリア層が、前記腸溶コーティングを除く医薬組成物の重量に対して3~6%で添加されている、パラグラフ64~66のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0080】
68.前記腸溶コーティングが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、パラグラフ42~67のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
69.前記固体剤形が錠剤であり、前記腸溶コーティングが、前記錠剤コアおよび前記水溶性バリア層を包含する前記錠剤の重量に対して6~8%で添加されている、パラグラフ42、43、および49~68のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0081】
70.前記カルシトニンが、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される、パラグラフ42~69のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0082】
71.前記カルシトニンが、サケカルシトニンである、パラグラフ70に記載の医薬固体剤形。
72.約100~約1,000μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ71に記載の医薬固体剤形。
【0083】
73.約200μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ72に記載の医薬固体剤形。
74.吸収促進剤をさらに含む、パラグラフ42~73のいずれか一項に記載の医薬固体剤形。
【0084】
75.前記吸収促進剤が、L-ラウロイルカルニチンである、パラグラフ74に記載の医薬固体剤形。
76.カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、
(a)錠剤コアであって、
a.マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、該コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、該保護コーティングは、組成物中で該サケカルシトニンから該酸を分離する、サケカルシトニン;
b.クロスポビドン;
c.コポビドン;
d.微結晶性セルロース;および
e.ステアリン酸マグネシウム
を含む、錠剤コア;
(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および
(c)該腸溶コーティングから該コーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層
を含み、
該錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有し;
該錠剤は、室温で安定である、上記医薬錠剤。
【0085】
77.前記微結晶性セルロースが、ケイ化微結晶セルロースである、パラグラフ76に記載の医薬錠剤。
78.前記錠剤が、約200μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ76または77に記載の医薬錠剤。
【0086】
79.前記錠剤コアが、
(a)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;
(b)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;
(c)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;
(d)約5%(w/w)のコポビドン;
(e)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および
(f)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウム
を含む、パラグラフ77または78に記載の医薬錠剤。
【0087】
80.前記錠剤コアが、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む、パラグラフ79に記載の医薬錠剤。
81.前記水溶性バリア層が、前記腸溶コーティングを除く前記錠剤コアの重量に対して約6%で添加されている、パラグラフ6~80のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【0088】
82.前記腸溶コーティングが、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加されている、パラグラフ6~81のいずれか一項に記載の医薬錠剤。
【0089】
83.カルシトニンの経口送達のための錠剤を調製するための方法であって、
(a)カルシトニン、ケイ化微結晶セルロース、コーティングされたクエン酸、コポビドン、クロスポビドン、およびステアリン酸マグネシウムをドライブレンドすること;
(b)ブレンドされた混合物を、錠剤コアに圧縮すること;
(c)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)を該錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および
(d)腸溶コーティングを適用すること
を含む、上記方法。
【0090】
84.カルシトニンの経口送達のための錠剤コアをスプレーコーティングするための方法であって、
(a)錠剤コアを提供すること;
(b)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)の該水溶性バリア層を該錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および
(c)腸溶コーティングを適用すること
を含む、上記方法。
【0091】
85.前記錠剤コアが、
(a)コーティングされたクエン酸粒子と混合されたカルシトニン、
(b)クロスポビドン;
(c)コポビドン
(d)微結晶性セルロース;および
(e)ステアリン酸マグネシウム
を含む、パラグラフ84に記載の方法。
【0092】
86.前記微結晶性セルロースが、ケイ化微結晶セルロースである、パラグラフ85に記載の方法。
87.前記カルシトニンが、サケカルシトニンである、パラグラフ83~86のいずれか一項に記載の方法。
【0093】
88.前記錠剤が、約100~約1000μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ87に記載の方法。
89.前記錠剤が、約200μgのサケカルシトニンを含む、パラグラフ88に記載の方法。
【0094】
90.前記コーティングされたクエン酸粒子が、マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子である、パラグラフ83~89のいずれか一項に記載の方法。
91.前記錠剤コアが、
(a)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;
(b)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;
(c)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;
(d)約5%(w/w)のコポビドン;
(e)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および
(f)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウム
を含む、パラグラフ83および86~90のいずれか一項に記載の方法。
【0095】
92.前記錠剤コアが、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む、パラグラフ91に記載の方法。
93.前記錠剤コアが、吸収促進剤をさらに含む、パラグラフ83~92のいずれか一項に記載の方法。
【0096】
94.前記吸収促進剤が、L-ラウロイルカルニチンである、パラグラフ93に記載の方法。
95.前記水溶性バリア層が、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、パラグラフ83~94のいずれか一項に記載の方法。
【0097】
96.前記腸溶コーティングが、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、パラグラフ83~95のいずれか一項に記載の方法。
97.前記第1のスプレー速度が、約30分でおよそ0.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ83~96のいずれか一項に記載の方法。
【0098】
98.前記第1のスプレー速度が、約30分で0.5%(w/w)以下の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるような速度である、パラグラフ83~97のいずれか一項に記載の方法。
【0099】
99.前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を少なくとも30分適用した後、前記水溶性バリア層が、前記第1のスプレー速度より速い第2のスプレー速度での後続のスプレーで適用される、パラグラフ83~98のいずれか一項に記載の方法。
【0100】
100.前記第2のスプレー速度が、約4時間半で約5.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ99に記載の方法。
【0101】
101.前記第2のスプレー速度が、約4時間で約5.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ99に記載の方法。
102.前記第2のスプレー速度が、約3時間半で約5.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ99に記載の方法。
【0102】
103.前記第2のスプレー速度が、約3時間で約5.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ99に記載の方法。
104.前記第2のスプレー速度が、約2時間半で約5.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ99に記載の方法。
【0103】
105.前記第2のスプレー速度が、約2時間で約5.5%(w/w)の前記水溶性バリア層を前記錠剤コアに添加するのに十分な速度である、パラグラフ99に記載の方法。
106.約0.5%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0104】
107.約0.6%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0105】
108.約0.7%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0106】
109.約0.8%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0107】
110.約0.9%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0108】
111.約1.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0109】
112.約1.25%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0110】
113.約1.5%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0111】
114.約1.75%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0112】
115.約2.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第1のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用すること、次いで、前記第2のスプレー速度で前記水溶性バリア層を適用することを含む、パラグラフ99~105のいずれか一項に記載の方法。
【0113】
116.前記水溶性バリア層が、合計約3.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第2のスプレー速度で適用される、パラグラフ106~115のいずれか一項に記載の方法。
【0114】
117.前記水溶性バリア層が、合計約4.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第2のスプレー速度で適用される、パラグラフ106~115のいずれか一項に記載の方法。
【0115】
118.前記水溶性バリア層が、合計約5.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第2のスプレー速度で適用される、パラグラフ106~115のいずれか一項に記載の方法。
【0116】
119.前記水溶性バリア層が、合計約6.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第2のスプレー速度で適用される、パラグラフ106~115のいずれか一項に記載の方法。
【0117】
120.前記水溶性バリア層が、合計約7.0%(w/w)の前記水溶性バリア層が前記錠剤コアに添加されるまで、前記第2のスプレー速度で適用される、パラグラフ106~115のいずれか一項に記載の方法。
【0118】
121.前記最初のスプレーにおける前記平均生成物温度が、少なくとも46℃である、パラグラフ83~120のいずれか一項に記載の方法。
122.前記最初のスプレーにおける前記平均生成物温度が、少なくとも47℃である、パラグラフ121に記載の方法。
【0119】
123.前記最初のスプレーにおける前記平均生成物温度が、少なくとも48℃である、パラグラフ121に記載の方法。
124.前記最初のスプレーにおける前記平均生成物温度が、少なくとも49℃である、パラグラフ121に記載の方法。
【0120】
125.前記最初のスプレーにおける前記平均生成物温度が、少なくとも50℃である、パラグラフ121に記載の方法。
126.前記最初のスプレーにおける前記最低生成物温度が、少なくとも45℃である、パラグラフ83~125のいずれか一項に記載の方法。
【0121】
127.前記腸溶コーティングが、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約6%で添加される、パラグラフ83~126のいずれか一項に記載の方法。
128.前記腸溶コーティングが、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される、パラグラフ83~126のいずれか一項に記載の方法。
【0122】
129.前記腸溶コーティングが、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約8%で添加される、パラグラフ83~126のいずれか一項に記載の方法。
130.パラグラフ83~129のいずれか一項に記載の方法によって調製される、カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤。
【0123】
131.パラグラフ1~34および42~75のいずれか一項に記載の固体経口用剤形、パラグラフ35~41、76~82および131のいずれか一項に記載の医薬錠剤を、それを必要とする対象に投与することによって、骨関連の疾患、カルシウム障害、炎症性疾患または消耗性疾患を処置するための方法。
【0124】
132.前記対象が、哺乳動物である、パラグラフ131に記載の方法。
133.前記対象が、ヒト患者である、パラグラフ131に記載の方法。
134.骨関連の疾患が、骨粗鬆症、ページェット病、最近の椎骨の脆弱性骨折に関連する痛み、および悪性腫瘍の高カルシウム血症からなる群から選択される、パラグラフ131~133のいずれか一項に記載の方法。
【0125】
135.炎症性疾患が、変形性関節症(OA)、リウマチ様関節炎(RA)、若年性リウマチ様関節炎(JRA)、および強直性脊椎炎(AS)からなる群から選択される、パラグラフ131~133のいずれか一項に記載の方法。
【0126】
[0044]本開示は、本明細書に記載される形態および実施態様のいずれかの組合せを予期する。例えば、本開示は、本開示の錠剤は、本明細書に記載される構造的および/または機能的な特徴のあらゆる組合せを使用して記載することができ、さらに、このような錠剤はいずれも、本明細書に記載される方法のいずれかで使用することができることを予期する。
【図面の簡単な説明】
【0127】
図1】[0045]図1は、錠剤が本特許出願で概説した詳細(バッチ2、1.8w/w%の水)に従って製造される場合に達成される、室温安定性(25℃および60%の相対湿度)における改善を実証する。
図2】[0046]図2は、加速安定性負荷条件(40℃および75%の相対湿度)による錠剤の室温安定性の達成の予測を示す。またその結果は、より高い含水量を含有するバッチ(バッチ1、2.80w/w%の水)と、本特許出願で概説した方法を使用することにより含水量を2.5%w/w以下に制限して製造された錠剤(バッチ2)との間の安定性性能において、著しい差があったことも示す。
図3】[0047]図3は、カルシトニンの経口送達のための錠剤の様々なバッチの安定性を描写する。バッチ5-実験I(1.94w/w%の水)、バッチ5-実験II(2.01w/w%の水)、バッチ6-実験I(1.82w/w%の水)、バッチ6-実験II(1.84w/w%の水)およびバッチ4(1.95w/w%の水)はそれぞれ、バッチ1(2.80w/w%の水)より大きい安定性を示した。
【発明を実施するための形態】
【0128】
開示の詳細な説明
[0048]本明細書に記載される開示を詳細に理解できるようにするため、以下の詳細な説明を明示する。
【0129】
[0049]別段の指定がない限り、本明細書において使用される全ての専門用語や科学用語は、この開示が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。好適な方法および材料が後述されるが、本発明の開示の実施または試験において、本明細書に記載されたものに類似した、または同等な方法および材料も使用できる。材料、方法および実施例は単なる例示にすぎず、それらに限定されることは意図されない。本明細書で述べられる全ての公報、特許および他の文書は、参照によりそれら全体が開示に組み入れられる。別段の指定がない限り、パーセンテージ(%)として表される全ての濃度は、重量対重量(w/w)のパーセントである。
【0130】
[0050]本明細書で使用される場合、本開示の組成物中の、または本開示の方法で採用される、成分の量、パラメーター、計算値、または測定値を修飾する「約」という用語は、例えば、現実世界において単離されたポリペプチドまたは医薬組成物を作製するために使用される典型的な測定や液体の取り扱い手順によって;これらの手順における意図しない誤りによって;組成物を作製したりまたは本方法を行ったりするために採用される成分の製造、原料、または純度における差などによって起こり得る数量における変動であって、本開示の組成物または方法の化学的または物理的な特性に対して実質的な作用を有さないものを指す。このような変動は、所与の値または範囲の1桁以内、典型的には10%以内、より典型的には5%以内であり得る。用語「約」はまた、特定の最初の混合物の結果得られた組成物ごとに平衡条件が異なるために異なる量も包含する。用語「約」で修飾されているかどうかにかかわらず、特許請求の範囲は、その量に均等なものを包含する。
【0131】
[0051]用語「含む」は、本明細書で使用される場合、特定された要素を包含するが、記載されていない追加の要素も包含し得るオープンエンドの用語である。「含む」は、「包含する」または「含有する」と同義語であり得る。また「含む」は、上記の定義とは別に、独立して、「本質的にからなる」または「からなる」とも読むことができる。「からなる」は、本明細書で使用される場合、列挙された特定の要素のみを包含する排他的な用語であり、「本質的にからなる」は、列挙された特定の要素を包含するが、追加の記載されていない、非本質的な要素も包含し得る。
【0132】
[0052]用語「室温」は、本明細書で使用される場合、快適な室内の周囲温度、例えば室内実験が通常実行される温度を指す。米国薬局方は、室温を20~25℃と定義している。
【0133】
[0053]用語「室温で安定な」および「室温において安定な」は、本明細書で使用される場合、同義的に使用することができ、許容できる貯蔵寿命の安定性のために冷蔵を必要としない医薬製剤、例えば錠剤またはカプセルを指す。例えば、パッケージングされたときから室温で少なくとも24ヶ月にわたりその生物活性の80%を保持する医薬製剤は、室温で安定とみなすこととする。一部の実施態様において、パッケージングされたときから少なくとも6ヶ月にわたり室温でその生物活性の90~110%を保持する医薬製剤は、室温で安定とみなすこととする。任意選択で、パッケージングされたときから少なくとも9ヶ月にわたり室温でその生物活性の90~110%を保持する医薬製剤は、室温で安定とみなすこととする。本明細書で開示されたカルシトニンの経口用剤形の室温安定性は、温度と湿度を増加させる加速安定性負荷を使用して決定することができる。例えば、40℃および75%の相対湿度における短期間の加速安定性研究は、長期室温安定性を予測することができる。同様に50℃および71%の相対湿度における短期間の加速安定性研究も、長期室温安定性を予測することができる。
【0134】
[0054]用語「安定性」は、本明細書で使用される場合、投薬量単位の化学的および物理的な完全性を指す。安定な製剤は、典型的には、その生物活性の少なくとも80%を保持する。一部の実施態様において、安定な製剤は、その生物活性の少なくとも85%を保持する。任意選択で、安定な製剤は、その生物活性の90%を保持する。安定性は、典型的には長期間にわたり測定される。予想されるサプライチェーンおよび配送の貯蔵条件を考慮して、医薬組成物、例えば錠剤は、パッケージングされたときから少なくとも6ヶ月にわたり安定であると予想される。一部の実施態様において、医薬組成物は、パッケージングされたときから少なくとも9ヶ月にわたり安定である。
【0135】
[0055]用語「対象」は、本明細書で使用される場合、哺乳動物を指す。一部の実施態様において、対象は、ヒト患者である。一部の実施態様において、対象は、動物、例えばコンパニオンアニマル、例えばイヌまたはウマである。特定の実施態様において、対象は、骨に関連する障害、カルシウム障害、骨の痛み、炎症性疾患または消耗性疾患に罹っている。
【0136】
[0056]用語「治療有効量」は、本明細書で使用される場合、脊椎動物宿主において応答を惹起するのに効果的な、ポリペプチドまたはポリペプチドを含む組成物の量を指す。例えば、治療有効量のカルシトニンは、対象における骨に関連する障害、カルシウム障害、骨の痛み、炎症性疾患または消耗性疾患を処置または予防することにおいて効果的な量であり得る。例えば、治療有効量のカルシトニンは、骨量減少;軟骨下骨量の減少;アルカリホスファターゼレベル(例えばページェット病に罹っている対象における);痛み、例えば、ページェット病、強直性脊椎炎、または近年の脆弱性骨折に関連する痛み、および関節炎の関節における痛みなど;ならびに軟骨減少を低減することができる。任意選択で、治療有効量のカルシトニンは、軟骨の合成を刺激したり、または関節炎に罹っている対象における動きやすさを改善したりする可能性がある。治療有効量であればどのような1回の用量でも、何らかの全体的な観察可能な応答に寄与することが理解される。特定の「治療上有効な投薬または量」は、宿主の年齢、体重および病状、加えて投与方法によって決まると予想される。好適な用量は、当業者によって容易に決定される。
【0137】
一般的な説明
[0057]本発明の開示は、固体経口カルシトニン剤形中の相対的な含水量が室温安定性に影響を及ぼすという予想外の観察から生じたものである。錠剤の含水量が大きければ大きいほど、室温での安定性は低くなり、冷蔵を必要とした。錠剤の含水量が小さければ小さいほど、室温でより安定であり、冷蔵の必要性が軽減された。含水量を減少させると、回収可能な無傷の生物学的に活性なサケカルシトニンの量が増加した。理論に制限されることは望まないが、含水量をより低くすることに加えて、酸で触媒されるペプチド加水分解のレベルを低下させることにより、効力と錠剤から回収可能なペプチド含量を保つことができる。以下でより詳細に論じられるように、標準的な技術では、典型的に固体剤形の内容物に水を導入するため、十分に低い含水量を達成して、この安定性への利益を実現することは特に困難であった。
【0138】
[0058]ペプチドベースの治療剤は、それらの効力のために、生物学的に活性にするのに相対的にわずかな量の分子しか必要とせず、例えばsCTの注射用量は、8~16μgの範囲であり、鼻用カルシトニン製品は、33μgのsCTを含有する。固体剤形のコアが最大1000mgの賦形剤を含有し得ることを考慮すると、ペプチドが占める質量の割合は小さい。例えば錠剤のペプチド含量が200μgであり、錠剤の質量が1000mgである場合、錠剤の成分に関連する質量は、活性成分より5000倍大きくなる。
【0139】
[0059]製造の観点から、この比率(賦形剤:活性成分)は、各錠剤が意図した用量のペプチドを含有することを意味する「含量均一性」を達成しようとする場合、問題を引き起こす。この問題を克服するために、当業界における典型的なアプローチは、水性緩衝液または水中にペプチドを溶解させて、ペプチドと錠剤の成分との均質な分散を助ける「湿式造粒法」などの工程を実行することである。このアプローチは、例えば含量均一性を確実にするための二重層カルシトニン錠剤(米国公報第2003/0017203号)の生成において使用された。
【0140】
[0060]湿式造粒技術は、室温で貯蔵される場合、酸成分(これは、ペプチドと比較するとかなり過量で存在する)による、ペプチドの酸で触媒される加水分解を引き起こすため、圧縮を伴うドライブレンドが好ましい。冷蔵条件下では、この酸で触媒される加水分解の速度は実質的に低下し、許容できる貯蔵寿命の安定性をもたらすことができる。室温安定性を有する錠剤を得ることは、患者と医師に等しく便利さにおける有意な改善を提供する。本発明の開示は、室温で安定な錠剤をもたらす錠剤コアへの変更ならびにサブコートおよび腸溶コートの適用を記載する。
【0141】
[0061]錠剤コアの含水量を低下させるために、低い含水量の賦形剤を入手した。加えて、ペプチドの含水量に関する製造の仕様を<10%から<5%に低下させた。含水量をさらに低下させるために、低い含水量の錠剤コアを製造するためのドライブレンドの直接圧縮プロセスを開発した。このプロセスは、許容できる含量均一性を達成したペプチドと共に製造用賦形剤をドライブレンドすることを可能にする賦形剤を用いた、低エネルギーでのペプチドのミリングを包含する一連の工程を包含していた。
【0142】
[0062]室温安定性を維持するのに必要な特性を有する錠剤コアの開発は、製造プロセスの最初の工程である。薬物送達のために腸の近位領域に固体剤形を送達するためのバリアコーティングおよびpH感受性腸溶コーティングの使用が、これまでに記載されている(参照によりその全体が本明細書に組み入れられる例えば米国特許8,377,863号を参照)。バリアコーティングおよび外部腸溶コーティングは、ペプチドが胃の酵素によって分解されると予想される胃の中で、錠剤が開かないようにするものである。バリアコーティング(例えば、6%(w/w)の錠剤コア)と腸溶コーティングの組合せ(例えば、7%(w/w)のバリアコーティングした錠剤コア(すなわち、錠剤コアとバリアコーティング))は、近位腸における薬物と賦形剤の急速な協調的な放出を達成するメカニズムを提供する。このpH改変剤とペプチドの協調的な放出は、許容できる生物学的利用率を達成するのに重要である。最小の含水量の錠剤コアを生成するために選択された賦形剤およびドライブレンドを使用しても、錠剤コアの含水量は、標準的な産業技術を使用した場合、バリアコーティングおよび腸溶コーティングの添加後に増加することが見出された。
【0143】
錠剤コアのコーティング方法
[0063]錠剤のコアをコーティングするのに使用される標準的な医薬コーティング材料はいずれも、スプレードライコーターで錠剤に適用される水性の可溶性物質である。しかしながら、標準的なスプレーコーティング技術は、錠剤コアの内容物に水を導入することが見出された。本発明の開示は、低い含水量の錠剤コアの製造を困難にする錠剤コアへの水の進入を防ぎ、錠剤コア内への、および/または錠剤コア/バリアコーティングの境界面での水の蓄積を制限するように開発された条件を提供する。結果として、本発明の開示は、新しい方法と新しい医薬錠剤の両方を提供する。スプレー速度、温度および空気流の速度の開発は、観察される錠剤の含水量の増加を最小化し、それによってペプチド結合の酸で触媒される加水分解、および賦形剤中に存在する炭水化物部分に結合することによるペプチド効力の損失の可能性および程度を低下させる。代替として、水溶性バリアコーティングは、非水性(有機)溶媒、例えばイソプロピルアルコールまたは塩化メチレンを使用して調製および適用することができる。水溶性バリアコーティングは、水および非水性溶媒の混合物、例えば70%のイソプロピルアルコールおよび30%水を使用して適用することができる。
【0144】
[0064]サブコーティングプロセスは、二段階で行うことができる。第1の段階において、コーティング溶液は、低い速度で、上昇させた乾燥温度およびドライコーティング条件を使用してスプレーされる。その目的は、錠剤コアへの水分の進入を防ぐことである。一定量の重量増加が達成された後、適用の第2の段階でコーティングの重量増加を促進するために、スプレー速度を増加させてもよい。加速されたスプレー速度は、錠剤の品質を確保するものであり、これは、第1の段階の低い速度で全体のサブコーティング(すなわち、バリアコーティング)を適用することは、エッジの侵食を引き起こす可能性があり、これは、サブコートの上に適用された腸溶コーティングの機能に影響を及ぼす可能性があるためである。さらに、単一の低いスプレー速度での適用の使用は、医薬的に洗練されたコーティングを犠牲にする可能性があり、その結果としてくぼみまたはオレンジの皮のような外観が生じ、これは、その後に行われる錠剤の識別を助けるための錠剤の刻印に影響を及ぼす可能性がある。さらに、第1段階のコーティングで長期にわたり上昇させた乾燥温度を用いることは、熱によって誘導される変性や不活性化によってペプチド医薬物質に悪影響を与える可能性がある。しかしながら、2段階プロセスは、錠剤コアへの水の進入または錠剤コア/バリアコーティングの境界面に捕捉された水の影響を、表面の完全性などの錠剤の品質を維持しながら最小化することが本明細書で示された。
【0145】
[0065]したがって、本発明の開示の形態は、カルシトニンの経口送達のための錠剤コアをスプレーコーティングするための方法を提供する。一部の実施態様において、本方法は、コーティングプロセス中に錠剤コア上に吸収される水の量を最小化する。好ましくは、コーティングプロセス中に、水が錠剤コア上に吸収されないかまたは実質的に吸収されない。一部の実施態様において、コーティングプロセスは、実際に、錠剤コア中に存在する水の量を低減する。
【0146】
[0066]一部の実施態様において、カルシトニンの経口送達のための錠剤コアをスプレーコーティングするための方法は、(a)錠剤コアを提供すること;(b)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および(c)腸溶コーティングを適用することを含む。任意選択で、錠剤コアは、(i)コーティングされたクエン酸粒子と混合されたカルシトニン、(ii)クロスポビドン;(iii)コポビドン;(iv)微結晶性セルロース;および(v)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、微結晶性セルロースは、ケイ化微結晶セルロースである。
【0147】
[0067]一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアの含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0148】
[0068]一部の実施態様において、錠剤コア中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、錠剤は、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。一部の実施態様において、酸粒子状のコーティングは、医薬的に許容される保護コーティングであり、この保護コーティングは、非酸性であり、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水への溶解度を有する。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。
【0149】
[0069]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。サケカルシトニンは、CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP-NH(配列番号1)のアミノ酸配列を有していてもよく、式中P-NHは、アミド化されたプロリンを表す。錠剤は、約100~約1000μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。錠剤は、約100~約500μgのサケカルシトニン、例えば100~300μgまたは100~250μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。一部の実施態様において、錠剤は、約100μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約150μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約250μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約300μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約350μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約400μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約450μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約500μgのサケカルシトニンを含む。好ましくは、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、コーティングされたクエン酸粒子は、マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子である。一部の実施態様において、錠剤コアは、(i)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;(ii)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;(iii)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;(iv)約5%(w/w)のコポビドン;(v)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および(vi)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウムを含む。任意選択で、錠剤コアは、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む。
【0150】
[0070]一部の実施態様において、錠剤は、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤を含有していてもよい。一部の実施態様において、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤は、錠剤コア中にある。追加の医薬賦形剤の非限定的な例としては、吸収促進剤(例えば、溶解促進剤および輸送促進剤)、充填剤、結合剤、流動促進剤、抗酸化剤、追加のペプチド、担体、希釈剤、保存剤、および着色剤が挙げられる。このような賦形剤の使用は、以下で開示される。
【0151】
[0071]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、例えばポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。腸溶コーティングは、酢酸フタル酸セルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルエチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルエチルセルロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、およびメタクリル酸-アクリル酸エチルからなる群から選択され得る。任意選択で、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。
【0152】
[0072]一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.3%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.35%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.4%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.45%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。最初のスプレー時間は、例えば30分であってもよいし、30分未満であってもよいし、またはそれより長くてもよいことが予期される。
【0153】
[0073]一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分で0.5%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分で0.45%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。第1のスプレー速度は、約30分で0.4%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度であってもよい。一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分で0.35%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分で0.3%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。第1のスプレー速度は、約30分で0.25%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度であってもよい。
【0154】
[0074]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を少なくとも30分適用した後、水溶性バリア層が、第1のスプレー速度より速い第2のスプレー速度での後続のスプレーで適用される。水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも45分適用してもよい。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも60分適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも75分適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも90分適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも105分適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも120分適用される。
【0155】
[0075]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を約30分適用した後、水溶性バリア層は、第1のスプレー速度より速い第2のスプレー速度で、後続のスプレーで適用される(これは、例えば同じノズルからでもよいし、または異なるノズルからでもよい)。水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で約45分適用してもよい。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で約60分適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で約75分適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で約90分適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で約105分適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で約120分適用される。
【0156】
[0076]一部の実施態様において、後続のスプレーは、最初のスプレーと同じノズルで実行される。任意選択で、後続のスプレーは、最初のスプレーとは異なるノズルで実行される。
【0157】
[0077]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.4倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.5倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.6倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.7倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.8倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.9倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.0倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.1倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.2倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.3倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.4倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.5倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.75倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも3.0倍速い。
【0158】
[0078]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.4倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.5倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.6倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.7倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.8倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.9倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.0倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.1倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.2倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.3倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.4倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.5倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.75倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約3.0倍速い。
【0159】
[0079]一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約4時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第2のスプレー速度は、約4時間で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約3時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約3時間で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約2時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。任意選択で、第2のスプレー速度は、約2時間で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約1時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。
【0160】
[0080]一部の実施態様において、本方法は、約0.5%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約0.6%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約0.7%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。本方法は、約0.8%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含んでいてもよい。任意選択で、本方法は、約0.9%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約1.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約1.25%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約1.5%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約1.75%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約2.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。
【0161】
[0081]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約3.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、合計約4.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。水溶性バリア層は、合計約5.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用されてもよい。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約6.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約7.0%(w/w)の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。
【0162】
[0082]当業者であれば、平均生成物温度は、スプレーコーターの入口温度および空気流速度を調整することによって達成されることを認識していると予想される。望ましい平均生成物温度を達成するために、あらゆる所与のスプレーコーターの正しい入口温度および空気流速度を確認することは、当業界における脳力の範囲内である。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、50℃±5℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも48℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも49℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも53℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも54℃である。
【0163】
[0083]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約54℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約55℃である。
【0164】
[0084]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で54℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で48℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で46℃である。
【0165】
[0085]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃~約55℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約55℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃~約55℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃~約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約51℃~約55℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約52℃~約55℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約53℃~約55℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約54℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約52℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約51℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約50℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約49℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約48℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約47℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃~約54℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約46℃~約53℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約54℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約48℃~約54℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃~約54℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約49℃~約53℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃~約54℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃~約53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約51℃~約54℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約51℃~約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約52℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約47℃~約51℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約50℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃~約51℃であってもよい。
【0166】
[0086]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも40℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも41℃である。最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも42℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも43℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも44℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも47℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも48℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも49℃である。
【0167】
[0087]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約40℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約41℃である。最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約42℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約43℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約44℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約47℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約48℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約49℃である。
【0168】
[0088]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で54℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で49℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で46℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で46℃である。
【0169】
[0089]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約54℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約49℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約46℃である。
【0170】
[0090]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、45℃±5℃である。一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、少なくとも40℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも41℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも42℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも44℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも45℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも46℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも47℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも49℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも50℃である。
【0171】
[0091]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約40℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約41℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約42℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約44℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃である。
【0172】
[0092]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で49℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で44℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で43℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で42℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、最大で41℃である。
【0173】
[0093]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約40℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約41℃~約50℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約42℃~約50℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約43℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約44℃~約50℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃~約50℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約50℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約49℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約48℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約47℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約46℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約45℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約44℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約43℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約42℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約41℃~約49℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約48℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約43℃~約47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約44℃~約46℃である。
【0174】
[0094]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも40℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも41℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも42℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも46℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも49℃である。
【0175】
[0095]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約40℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約41℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約42℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約46℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約49℃である。
【0176】
[0096]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で46℃である。後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で49℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で50℃である。
【0177】
[0097]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約46℃である。後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約49℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約50℃である。
【0178】
[0098]一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約6%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約6.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約8%で添加される。
【0179】
[0099]一部の実施態様において、本開示の錠剤、例えば本明細書に記載される方法によって生産された錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0180】
[0100]一部の実施態様において、本開示の錠剤、例えば本明細書に記載される方法によって生産された錠剤は、約2.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.20%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.10%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.55%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.45%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.35%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.3%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.1%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0181】
[0101]一部の実施態様において、本開示の錠剤、例えば本明細書に記載される方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する。
【0182】
[0102]一部の実施態様において、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、錠剤コアより0.5%(w/w)以下の多くの水を含有する(例えば、スプレーコーティングにより、含水量の増加は、0.5%(w/w)未満またはそれ以下、例えば0.3、0.25、または0.2%(w/w)未満またはそれ以下である)。任意選択で、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、錠剤コアより多くの水を含有しないかまたはそれに比べて多くの水を本質的に含有しない。特定の実施態様において、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、錠剤コアより少ない水を含有する。一部の実施態様において、スプレーコーティングする工程は、錠剤コアに0.5%(w/w)以下の水を導入する(例えば、スプレーコーティングにより、含水量の増加は、0.5%(w/w)未満またはそれ以下、例えば0.3、0.25、または0.2%(w/w)未満またはそれ以下である)。任意選択で、スプレーコーティングする工程は、錠剤コアに水を導入しないかまたは本質的に導入しない。特定の実施態様において、スプレーコーティングする工程は、錠剤コア中の水の量を低下させる。
【0183】
室温で安定な錠剤を調製する方法
[0103]本発明の開示の第2の形態は、カルシトニンの経口送達のための錠剤を調製する方法であって、(a)カルシトニン、ケイ化微結晶セルロース、コーティングされたクエン酸、コポビドン、クロスポビドン、およびステアリン酸マグネシウムをドライブレンドすること;(b)ブレンドされた混合物を、錠剤コアに圧縮すること;(c)最初のスプレーで、水溶性バリア層を、約30分で少なくとも45℃の平均生成物温度においておよそ0.25%(w/w)を錠剤コアに添加するのに十分な第1のスプレー速度で適用すること;および(d)腸溶コーティングを適用することを含む、上記方法を提供する。
【0184】
[0104]錠剤コアの含水量を低下させるために、低い含水量の賦形剤を入手した。加えて、ペプチドの含水量に関する製造の仕様を<10%から<5%に低下させた。含水量をさらに低下させるために、低い含水量の錠剤コアを製造するためのドライブレンドの直接圧縮プロセスを開発した。このプロセスは、許容できる含量均一性を達成したペプチドと共に製造用賦形剤をドライブレンドすることを可能にする賦形剤を用いた、低エネルギーでのペプチドのミリングを包含する一連の工程を包含していた。
【0185】
[0105]一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤コアは、スプレーコーティングする工程の前に、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤コアの含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0186】
[0106]一部の実施態様において、錠剤コア中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、錠剤は、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。一部の実施態様において、酸粒子状のコーティングは、医薬的に許容される保護コーティングであり、この保護コーティングは、非酸性であり、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水への溶解度を有する。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。
【0187】
[0107]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。サケカルシトニンは、CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP-NH(配列番号1)のアミノ酸配列を有していてもよく、式中P-NHは、アミド化されたプロリンを表す。錠剤は、約100~約1000μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。錠剤は、約100~約500μgのサケカルシトニンを含んでいてもよい。一部の実施態様において、錠剤は、約100μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約150μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約250μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約300μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約350μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約400μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約450μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約500μgのサケカルシトニンを含む。好ましくは、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、コーティングされたクエン酸粒子は、マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子である。一部の実施態様において、錠剤コアは、(i)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;(ii)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;(iii)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;(iv)約5%(w/w)のコポビドン;(v)約31%(w/w)のケイ化微結晶セルロース;および(vi)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む。
【0188】
[0108]一部の実施態様において、錠剤は、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤を含有していてもよい。一部の実施態様において、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤は、錠剤コア中にある。追加の医薬賦形剤の非限定的な例としては、吸収促進剤(例えば、溶解促進剤および輸送促進剤)、充填剤、結合剤、流動促進剤、抗酸化剤、追加のペプチド、担体、希釈剤、保存剤、および着色剤が挙げられる。このような賦形剤の使用は、以下で開示される。
【0189】
[0109]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、例えばポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。腸溶コーティングは、酢酸フタル酸セルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルエチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルエチルセルロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、およびメタクリル酸-アクリル酸エチルからなる群から選択され得る。任意選択で、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。
【0190】
[0110]一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.3%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.35%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.4%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.45%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分でおよそ0.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。
【0191】
[0111]一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分で0.5%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分で0.45%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。第1のスプレー速度は、約30分で0.4%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度であってもよい。一部の実施態様において、第1のスプレー速度は、約30分で0.35%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。任意選択で、第1のスプレー速度は、約30分で0.3%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度である。第1のスプレー速度は、約30分で0.25%(w/w)以下の水溶性バリア層が錠剤コアに添加されるような速度であってもよい。
【0192】
[0112]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を少なくとも30分適用した後、水溶性バリア層が、第1のスプレー速度より速い第2のスプレー速度での後続のスプレーで適用される。水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも45分適用してもよい。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも60分適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも75分適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも90分適用される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも115分適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用する前に、第1のスプレー速度で少なくとも120分適用される。
【0193】
[0113]一部の実施態様において、後続のスプレーは、最初のスプレーと同じノズルで実行される。任意選択で、後続のスプレーは、最初のスプレーとは異なるノズルで実行される。
【0194】
[0114]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.4倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.5倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.6倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.7倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.8倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも1.9倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.0倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.1倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.2倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.3倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.4倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.5倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも2.75倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より少なくとも3.0倍速い。
【0195】
[0115]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.4倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.5倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.6倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.7倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.8倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約1.9倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.0倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.1倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.2倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.3倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.4倍速い。第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.5倍速くてもよい。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約2.75倍速い。任意選択で、第2のスプレー速度は、第1のスプレー速度より約3.0倍速い。
【0196】
[0116]一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約4時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。任意選択で、第2のスプレー速度は、約4時間で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約3時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。一部の実施態様において、第2のスプレー速度は、約3時間で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約2時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。任意選択で、第2のスプレー速度は、約2時間で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度である。第2のスプレー速度は、約1時間半で約5.5%(w/w)の水溶性バリア層を錠剤コアに添加するのに十分な速度であってもよい。
【0197】
[0117]一部の実施態様において、本方法は、約0.5%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約0.6%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約0.7%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。本方法は、約0.8%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含んでいてもよい。任意選択で、本方法は、約0.9%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約1.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約1.25%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約1.5%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。任意選択で、本方法は、約1.75%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。一部の実施態様において、本方法は、約2.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第1のスプレー速度で水溶性バリア層を適用すること、次いで、第2のスプレー速度で水溶性バリア層を適用することを含む。
【0198】
[0118]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約3.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、合計約4.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。水溶性バリア層は、合計約5.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用されてもよい。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、合計約6.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。任意選択で、水溶性バリア層は、合計約7.0%(w/w)が錠剤コアに添加されるまで、第2のスプレー速度で適用される。
【0199】
[0119]当業者であれば、平均生成物温度は、スプレーコーターの入口温度および空気流速度を調整することによって達成されることを認識していると予想される。望ましい平均生成物温度を達成するために、あらゆる所与のスプレーコーターの正しい入口温度および空気流速度を確認することは、当業界における脳力の範囲内である。上記方法のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、50℃±5℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも48℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも49℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも53℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも54℃である。
【0200】
[0120]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約51℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約52℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約54℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約55℃である。
【0201】
[0121]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃~約55℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約55℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃~約55℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃~約55℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約51℃~約55℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約52℃~約55℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約53℃~約55℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約54℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約52℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約51℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約50℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約49℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約45℃~約48℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約47℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃~約54℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約46℃~約53℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約54℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約48℃~約54℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃~約54℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約49℃~約53℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃~約54℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃~約53℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約51℃~約54℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約51℃~約53℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約52℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約47℃~約51℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約50℃である。最初のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃~約51℃であってもよい。
【0202】
[0122]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも40℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも41℃である。最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも42℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも43℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも44℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも47℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも48℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも49℃である。
【0203】
[0123]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約40℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約41℃である。最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約42℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約43℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約44℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約47℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約48℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最低生成物温度は、約49℃である。
【0204】
[0124]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で49℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で44℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で43℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で42℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で41℃である。
【0205】
[0125]一部の実施態様において、水溶性バリア層の最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約50℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約49℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約48℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約47℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約46℃である。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約45℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約44℃である。最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約43℃であってもよい。一部の実施態様において、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約42℃である。任意選択で、最初のスプレーにおける最大生成物温度は、約41℃である。
【0206】
[0126]上記方法のいずれかの一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、45℃±5℃である。一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、少なくとも40℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも41℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも42℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも44℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも45℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも46℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも47℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも49℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、少なくとも50℃である。
【0207】
[0127]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約40℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約41℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約42℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約44℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約49℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約50℃である。
【0208】
[0128]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける平均生成物温度(すなわちベッド温度)は、約40℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約41℃~約50℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約42℃~約50℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約43℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約44℃~約50℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約45℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約46℃~約50℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約47℃~約50℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約50℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約49℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約48℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約47℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約46℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約45℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約44℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約43℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約40℃~約42℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約41℃~約49℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約48℃~約48℃である。後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約43℃~約47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける平均生成物温度は、約44℃~約46℃である。
【0209】
[0129]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも40℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも41℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも42℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも46℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、少なくとも49℃である。
【0210】
[0130]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約40℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約41℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約42℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約46℃である。後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最低生成物温度は、約49℃である。
【0211】
[0131]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で46℃である。後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で49℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、最大で50℃である。
【0212】
[0132]一部の実施態様において、水溶性バリア層の後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約43℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約44℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約45℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約46℃である。後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約47℃であってもよい。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約48℃である。任意選択で、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約49℃である。一部の実施態様において、後続のスプレーにおける最大生成物温度は、約50℃である。
【0213】
[0133]一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約6%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約6.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約8%で添加される。
【0214】
[0134]一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0215】
[0135]一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約2.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.20%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.10%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.55%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.45%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.35%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.3%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.1%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0216】
[0136]一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、本方法によって生産された錠剤は、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0217】
[0137]一部の実施態様において、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、錠剤コアより0.5%(w/w)以下の多くの水を含有する。任意選択で、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、錠剤コアより多くの水を含有しない。特定の実施態様において、錠剤は、スプレーコーティングする工程の前に、錠剤コアより少ない水を含有する。一部の実施態様において、スプレーコーティングする工程は、錠剤コアに0.5%(w/w)以下の水を導入する。任意選択で、スプレーコーティングする工程は、錠剤コアに水を導入しない。特定の実施態様において、スプレーコーティングする工程は、錠剤コア中の水の量を低下させる。
【0218】
医薬組成物
[0138]本発明の開示の第3の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬固体剤形であって、(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でカルシトニンから有機酸を分離する、カルシトニン;(b)腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を含有する錠剤コアを分離する水溶性バリア層を含み、固体剤形は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬固体剤形を提供する。一部の実施態様において、固体剤形は、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、室温で安定である。一部の実施態様において、固体剤形は、パッケージングされたときから、l少なくとも6ヶ月、または少なくとも9ヶ月、または少なくとも12ヶ月、または少なくとも18ヶ月にわたり室温で安定である。
【0219】
[0139]固体剤形は、カプセルまたは錠剤であってもよい。一部の実施態様において、カプセルは、粉末が充填されたカプセルである。一部の実施態様において、カプセルは、錠剤コアのオーバーカプセル化のために使用される。固体剤形がカプセルである場合、バリア層は、カプセルの本体およびキャップである。一部の実施態様において、カプセルの本体およびキャップは、腸溶コーティングでコーティングされている。任意選択で、カプセルの本体およびキャップは、1種またはそれより多くの医薬的に承認された腸溶ポリマーを含む。
【0220】
[0140]固体剤形が錠剤である場合、コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンは、前記錠剤コア中に存在し、錠剤コアは、水溶性バリア層および腸溶コーティングでコーティングされている。好ましくは、バリア層は、水溶性バリア層である。水溶性バリア層は、非水性溶媒、例えばイソプロピルアルコールまたは塩化メチレンを使用して調製および適用することができる。
【0221】
[0141]一部の実施態様において、固体剤形は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、0.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、0.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、0.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、0.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0222】
[0142]一部の実施態様において、固体剤形は、約2.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約2.20%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約2.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約2.10%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約2.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.55%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.45%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.35%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.3%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.1%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0223】
[0143]一部の実施態様において、固体剤形は、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する。任意選択で、固体剤形は、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形は、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、固体剤形の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0224】
[0144]カルシトニンと混合されたコーティングされた酸の総量は、腸に放出されると、局所的な腸のpHを、腸のプロテアーゼにとって実質的に最適なpH未満に低減するのに十分な量と予想される。一部の実施態様において、医薬固体剤形中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、医薬固体剤形中に存在する酸の量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液のpHを、4.7より高くならないように、例えば3.5より高くならないように低減するのに十分な量である。一部の実施態様において、固体剤形コアは、約65%(w/w)のコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、固体剤形は、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。
【0225】
[0145]一部の実施態様において、コーティングされた酸は、カルシトニンと同時に、またはほぼ同時に放出される。コーティングされた酸粒子上のコーティングの迅速な溶解は、酸とカルシトニンのほぼ同時の放出を許容するのに十分な水溶性を提供することができる。一部の実施態様において、酸粒子状のコーティングは、医薬的に許容される保護コーティングであり、この保護コーティングは、非酸性であり、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水への溶解度を有する。任意選択で、コーティングは、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも10グラムの水への溶解度を有する。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。一部の実施態様において、保護コーティングは、酸の塩(例えば、クエン酸ナトリウム)である。任意選択で、酸は、それに対応する同等のものでコーティングされている(例えば、クエン酸は、クエン酸塩、例えばクエン酸ナトリウムでコーティングされている)。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の平均サイズは、30メッシュ~140メッシュである。
【0226】
[0146]一部の実施態様において、固体剤形は、錠剤であり、錠剤コアは約55%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約56%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約57%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約58%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約59%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約60%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約61%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約63%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約64%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約65%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約66%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。
【0227】
[0147]一部の実施態様において、固体剤形は、少なくとも約200mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、固体剤形は、少なくとも約250mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、固体剤形は、少なくとも約300mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、固体剤形は、少なくとも約350mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、固体剤形は、少なくとも約400mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、固体剤形は、少なくとも約450mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。固体剤形は、約500mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含んでいてもよい。任意選択で、固体剤形は、少なくとも約550mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、固体剤形は、少なくとも約600mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、固体剤形は、約200mg~約600mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。
【0228】
[0148]一部の実施態様において、固体剤形は、錠剤であり、水溶性バリア層は、有機物質ベースのコーティングを含む。
[0149]一部の実施態様において、固体剤形は、錠剤であり、バリア層は、水溶性バリア層である。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、非水性(有機)溶媒を使用して調製される。非水性溶媒は、イソプロピルアルコールまたは塩化メチレンであってもよい。水溶性バリアコーティングは、水および非水性溶媒の混合物、例えば70%のイソプロピルアルコールおよび30%の水を使用して適用することができる。任意選択で、水溶性バリア層は、酸性および塩基性環境の両方に可溶性である。バリア層は、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水溶性を有していてもよい。一部の実施態様において、バリア層は、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも11グラムの水溶性を有する。任意選択で、バリア層は、pH6.0およびpH8.0の両方において、室温で水100ミリリットル当たり12グラムを超える水溶性を有する。水溶性バリア層は、非イオン性であってもよい。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、例えばポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。任意選択で、水溶性バリア層は、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して少なくとも3%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3~6%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3.5%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して4%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して4.5%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して5%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して5.5%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して6%で添加される。
【0229】
[0150]腸溶コーティングは、カルシトニンを胃のプロテアーゼから保護し、次いで医薬固体剤形の成分を腸で放出できるように溶解するあらゆる担体またはビヒクルであってもよい。腸溶コーティングは、医薬固体剤形の外側にコーティングされていてもよく、例えば錠剤の外側またはカプセルの外側にコーティングされていてもよい。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、カプセルの本体およびキャップ中に統合される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、酢酸フタル酸セルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルエチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルエチルセルロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、およびメタクリル酸-アクリル酸エチルからなる群から選択される。任意選択で、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。
【0230】
[0151]一部の実施態様において、固体剤形は、錠剤であり、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層の重量に対して30%以下で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層の重量に対して20%以下で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して4~8%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5.5%で添加される。腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して6%で添加され得る。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して6.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して7%で添加される。腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して7.5%で添加されてもよい。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して8%で添加される。
【0231】
[0152]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。サケカルシトニンは、CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP-NH(配列番号1)のアミノ酸配列を有していてもよく、式中P-NHは、アミド化されたプロリンを表す。一部の実施態様において、固体剤形は、約100~約1,000μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約200~約500μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約100μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約150μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約250μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約300μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約350μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約400μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約450μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約500μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約600μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約650μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約700μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約750μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約800μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約850μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約900μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、固体剤形は、約950μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、固体剤形は、約1,000μgのサケカルシトニンを含む。好ましくは、固体剤形は、約200μgのサケカルシトニンを含む。
【0232】
[0153]本発明の開示の第4の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンを含む錠剤コアであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でカルシトニンから有機酸を分離する、錠剤コア;(b)腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を含有する錠剤コアを分離する水溶性バリア層を含み、錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬錠剤を提供する。一部の実施態様において、錠剤は、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、錠剤は、室温で安定である。
【0233】
[0154]一部の実施態様において、錠剤は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0234】
[0155]一部の実施態様において、錠剤は、約2.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.20%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.10%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.55%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.45%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.35%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.3%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.1%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0235】
[0156]一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0236】
[0157]カルシトニンと混合されたコーティングされた酸の総量は、腸に放出されると、局所的な腸のpHを、腸のプロテアーゼにとって実質的に最適なpH未満に低減するのに十分な量と予想される。一部の実施態様において、医薬錠剤中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、医薬錠剤中に存在する酸の量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液のpHを、4.7より高くならないように、例えば3.5より高くならないように低減するのに十分な量である。一部の実施態様において、錠剤コアは、約65%(w/w)のコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤は、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。
【0237】
[0158]一部の実施態様において、コーティングされた酸は、カルシトニンと同時に、またはほぼ同時に放出される。コーティングされた酸粒子上のコーティングの迅速な溶解は、酸とカルシトニンのほぼ同時の放出を許容するのに十分な水溶性を提供することができる。一部の実施態様において、酸粒子状のコーティングは、医薬的に許容される保護コーティングであり、この保護コーティングは、非酸性であり、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水への溶解度を有する。任意選択で、コーティングは、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも10グラムの水への溶解度を有する。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。一部の実施態様において、保護コーティングは、酸の塩(例えば、クエン酸ナトリウム)である。任意選択で、酸は、それに対応する同等のものでコーティングされている(例えば、クエン酸は、クエン酸塩、例えばクエン酸ナトリウムでコーティングされている)。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の平均サイズは、30メッシュ~140メッシュである。
【0238】
[0159]一部の実施態様において、錠剤コアは、約55%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約56%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約57%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約58%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約59%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約60%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約61%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約63%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約64%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約65%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約66%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。
【0239】
[0160]一部の実施態様において、錠剤コアは、少なくとも約200mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、少なくとも約250mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、少なくとも約300mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、少なくとも約350mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、少なくとも約400mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、少なくとも約450mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む錠剤コアは、約500mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含んでいてもよい。任意選択で、錠剤コアは、少なくとも約550mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、少なくとも約600mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、錠剤コアは、約200mg~約600mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。
【0240】
[0161]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、有機物質ベースのコーティングを含む。
[0162]一部の実施態様において、バリア層は、水溶性バリア層である。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、非水性(有機)溶媒を使用して調製される。非水性溶媒は、イソプロピルアルコールまたは塩化メチレンであってもよい。水溶性バリアコーティングは、水および非水性溶媒の混合物、例えば70%のイソプロピルアルコールおよび30%の水を使用して適用することができる。任意選択で、水溶性バリア層は、酸性および塩基性環境の両方に可溶性である。バリア層は、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水溶性を有していてもよい。一部の実施態様において、バリア層は、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも11グラムの水溶性を有する。任意選択で、バリア層は、pH6.0およびpH8.0の両方において、室温で水100ミリリットル当たり12グラムを超える水溶性を有する。水溶性バリア層は、非イオン性であってもよい。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、例えばポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。任意選択で、水溶性バリア層は、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して少なくとも3%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3~6%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して3.5%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して4%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して4.5%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して5%で添加される。任意選択で、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して5.5%で添加される。一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除いた医薬錠剤の重量に対して6%で添加される。
【0241】
[0163]腸溶コーティングは、カルシトニンを胃のプロテアーゼから保護し、次いで医薬錠剤の成分を腸で放出できるように溶解するあらゆる担体またはビヒクルであってもよい。腸溶コーティングは、医薬錠剤の外側にコーティングされていてもよい。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、酢酸フタル酸セルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルエチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルエチルセルロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、およびメタクリル酸-アクリル酸エチルからなる群から選択される。任意選択で、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層の重量に対して30%以下で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層の重量に対して20%以下で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して4~8%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約4.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約5.5%で添加される。腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して6%で添加されていてもよい。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して6.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して7%で添加される。腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して7.5%で添加されてもよい。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して8%で添加される。
【0242】
[0164]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。サケカルシトニンは、CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP-NH(配列番号1)のアミノ酸配列を有していてもよく、式中P-NHは、アミド化されたプロリンを表す。一部の実施態様において、錠剤は、約100~約1,000μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約200~約500μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約100μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約150μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約250μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約300μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約350μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約400μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約450μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約500μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約600μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約650μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約700μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約750μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約800μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約850μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約900μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤は、約950μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、錠剤は、約1,000μgのサケカルシトニンを含む。好ましくは、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。
【0243】
[0165]本発明の開示の第5の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬錠剤であって、(a)錠剤コアであって、(i)マルトデキストリンでコーティングされたクエン酸粒子と混合されたサケカルシトニンであって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でサケカルシトニンから酸を分離する、サケカルシトニン;(ii)クロスポビドン;(iii)コポビドン;(iv)微結晶性セルロース;および(v)ステアリン酸マグネシウムを含む、錠剤コア;(b)メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む、腸溶コーティング;および(c)腸溶コーティングからコーティングされた酸粒子を分離する水溶性バリア層であって、ポリビニルアルコール-ポリエチレングリコールグラフトコポリマーを含む、水溶性バリア層を含み、錠剤は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、上記医薬錠剤を提供する。一部の実施態様において、錠剤は、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、錠剤は、室温で安定である。一部の実施態様において、微結晶性セルロースは、ケイ化微結晶セルロースである。
【0244】
[0166]一部の実施態様において、錠剤は、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、錠剤コアは、(i)約0.01%(w/w)~約0.10%(w/w)のサケカルシトニン;(ii)約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸;(iii)約1.1%(w/w)のクロスポビドン;(iv)約5%(w/w)のコポビドン;(v)約31%(w/w)微結晶性セルロース;および(vi)約0.5%(w/w)ステアリン酸マグネシウムを含む。一部の実施態様において、錠剤コアは、約0.02%(w/w)のサケカルシトニンを含む。
【0245】
[0167]一部の実施態様において、水溶性バリア層は、腸溶コーティングを除く錠剤コアの重量に対して約6%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、錠剤コアおよび水溶性バリア層を包含する錠剤の重量に対して約7%で添加される。
【0246】
[0168]一部の実施態様において、錠剤は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、0.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、錠剤は、0.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0247】
[0169]一部の実施態様において、錠剤は、約2.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.20%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.10%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約2.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.55%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.45%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.35%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.3%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.1%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0248】
[0170]一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する。任意選択で、錠剤は、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0249】
[0171]一部の実施態様において、錠剤は、本明細書で開示された方法のいずれかによって作製される。特定の実施態様において、錠剤は、室温で安定である。
[0172]本発明の開示の第6の形態は、カルシトニンの経口送達のための医薬カプセルであって、(a)コーティングされた酸粒子と混合されたカルシトニンを含む粉末充填物であって、コーティングされた酸粒子は、医薬的に許容される保護コーティングでコーティングされており、保護コーティングは、組成物中でカルシトニンから有機酸を分離する、粉末充填物;(b)腸溶コーティング;ならびに(c)腸溶コーティングから、コーティングされた酸粒子を含有する粉末充填物を分離するカプセルの本体およびキャップであって、粉末充填物は、2.5%(w/w)以下の水を含有する、本体およびキャップを含む、上記医薬カプセルを提供する。一部の実施態様において、粉末充填物は、2.5%(w/w)未満の水を含有する。任意選択で、カプセルは、室温で安定である。
【0250】
[0173]一部の実施態様において、粉末充填物は、2.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、2.20%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、2.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、2.10%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、2.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、2.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.55%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.5%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.45%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.4%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.35%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.3%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.25%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.2%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.15%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.1%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、1.05%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、1.0%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、0.95%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、0.9%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、0.85%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、0.8%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、0.75%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、0.7%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、0.65%(w/w)以下の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、0.6%(w/w)以下の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0251】
[0174]一部の実施態様において、粉末充填物は、約2.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約2.20%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約2.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約2.10%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約2.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.55%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、錠剤は、約1.45%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.35%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.3%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.15%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.1%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.05%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.95%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.9%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.85%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.7%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.65%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0252】
[0175]一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する。任意選択で、粉末充填物は、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物は、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する。一部の実施態様において、粉末充填物の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0253】
[0176]カルシトニンと混合されたコーティングされた酸の総量は、腸に放出されると、局所的な腸のpHを、腸のプロテアーゼにとって実質的に最適なpH未満に低減するのに十分な量と予想される。一部の実施態様において、医薬カプセル中の酸の総量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液に添加される場合、前記溶液のpHを5.5より高くならないように低減するのに十分であると予想される量である。任意選択で、医薬カプセル中に存在する酸の量は、10ミリリットルの0.1M重炭酸ナトリウム水溶液のpHを、4.7より高くならないように、例えば3.5より高くならないように低減するのに十分な量である。一部の実施態様において、粉末充填物は、約65%(w/w)のコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、カプセルは、酸と共に放出されたときに、前記溶液のpHを5.5またはそれ未満に低下させることを妨げると予想される量の塩基を包含しない。酸は、クエン酸、酒石酸およびアミノ酸の酸性塩から選択され得る。任意選択で、酸は、クエン酸である。
【0254】
[0177]一部の実施態様において、コーティングされた酸は、カルシトニンと同時に、またはほぼ同時に放出される。コーティングされた酸粒子上のコーティングの迅速な溶解は、酸とカルシトニンのほぼ同時の放出を許容するのに十分な水溶性を提供することができる。一部の実施態様において、酸粒子状のコーティングは、医薬的に許容される保護コーティングであり、この保護コーティングは、非酸性であり、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも1グラムの水への溶解度を有する。任意選択で、コーティングは、室温で水100ミリリットル当たり少なくとも10グラムの水への溶解度を有する。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の保護コーティングは、糖である。任意選択で、糖は、グルコースである。糖は、マルトデキストリンであってもよい。一部の実施態様において、保護コーティングは、酸の塩(例えば、クエン酸ナトリウム)である。任意選択で、酸は、それに対応する同等のものでコーティングされている(例えば、クエン酸は、クエン酸塩、例えばクエン酸ナトリウムでコーティングされている)。一部の実施態様において、コーティングされた酸粒子の平均サイズは、30メッシュ~140メッシュである。
【0255】
[0178]一部の実施態様において、粉末充填物は、約55%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約56%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、約57%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約58%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、約59%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約60%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、約61%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約62%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、約63%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約64%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、約65%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約66%(w/w)のマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。
【0256】
[0179]一部の実施態様において、粉末充填物は、少なくとも約200mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、少なくとも約250mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、少なくとも約300mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、少なくとも約350mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、少なくとも約400mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、少なくとも約450mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。粉末充填物は、約500mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含んでいてもよい。任意選択で、粉末充填物は、少なくとも約550mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。一部の実施態様において、粉末充填物は、少なくとも約600mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。任意選択で、粉末充填物は、約200mg~約600mgのマルトデキストリンでコーティングされたクエン酸を含む。
【0257】
[0180]腸溶コーティングは、カルシトニンを胃のプロテアーゼから保護し、次いで医薬錠剤の成分を腸で放出できるように溶解するあらゆる担体またはビヒクルであってもよい。腸溶コーティングは、カプセルの本体およびキャップの外側にコーティングされていてもよい。任意選択で、腸溶コーティングは、カプセルの本体およびキャップにとって本質的なものである。このような本質的に腸溶性のカプセルは当業界において公知であり、例えば、CAPSUGEL(登録商標)によるenTRinsic(商標)薬物送達テクノロジーがある。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、酢酸フタル酸セルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルエチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルエチルセルロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、およびメタクリル酸-アクリル酸エチルからなる群から選択される。任意選択で、腸溶コーティングは、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー(1:1)を含む。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、以下の粉末が充填されたカプセルの重量に対して30%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、以下の粉末が充填されたカプセルの重量に対して20%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して4~8%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して約4%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して約4.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して約5%で添加される。任意選択で、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して約5.5%で添加される。腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して6%で添加されていてもよい。任意選択で、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して6.5%で添加される。一部の実施態様において、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して7%で添加される。腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して7.5%で添加されていてもよい。任意選択で、腸溶コーティングは、粉末が充填されたカプセルの重量に対して8%で添加される。
【0258】
[0181]一部の実施態様において、カルシトニンは、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、エルカトニン、ブタカルシトニン、およびニワトリカルシトニンからなる群から選択される。任意選択で、カルシトニンは、サケカルシトニンである。サケカルシトニンは、CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP-NH(配列番号1)のアミノ酸配列を有していてもよく、式中P-NHは、アミド化されたプロリンを表す。一部の実施態様において、カプセルは、約100~約1,000μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約200~約500μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約100μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約150μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約200μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約250μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約300μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約350μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約400μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約450μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約500μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約600μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約650μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約700μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約750μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約800μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約850μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約900μgのサケカルシトニンを含む。任意選択で、カプセルは、約950μgのサケカルシトニンを含む。一部の実施態様において、カプセルは、約1,000μgのサケカルシトニンを含む。好ましくは、カプセルは、約200μgのサケカルシトニンを含む。
【0259】
[0182]一部の実施態様において、固体剤形、錠剤またはカプセルは、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤を含有していてもよい。一部の実施態様において、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤は、錠剤コア中にある。任意選択で、1種またはそれより多くの追加の医薬賦形剤は、カプセルの粉末充填物中にある。このような活性ペプチドの経口用剤形における賦形剤の使用は当業界において公知である(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第8,377,863号を参照)。追加の医薬賦形剤の非限定的な例としては、吸収促進剤(例えば、溶解促進剤および輸送促進剤)、充填剤、結合剤、流動促進剤、抗酸化剤、追加のペプチド、担体、希釈剤、保存剤、および着色剤が挙げられる。
【0260】
[0183]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、医薬的に許容される吸収促進剤を含んでいてもよい。一部の実施態様において、吸収促進剤は、溶解促進剤および取り込み促進剤の両方として作用する表面活性剤である。溶解促進剤は、最初にそれらが放出される水性環境、腸壁の内側の粘膜層の親油性環境、またはその両方のいずれかで可溶化される固体剤形、錠剤またはカプセルの成分の能力を改善する。輸送促進剤(すなわち、取り込み促進剤)は、ペプチド薬剤が腸壁を通過する容易さを促進するものである。あらゆる好適な吸収促進剤を使用することができる。一部の実施態様において、吸収促進剤は、(i)コレステロール誘導体であるアニオン性表面活性剤(例えば、胆汁酸)、(ii)カチオン性表面剤(例えば、アシルカルニチン、リン脂質など)、(iii)非イオン性表面活性剤、および(iv)アニオン性表面活性剤(特に直鎖状炭化水素領域を有するもの)と、負電荷を有する中和剤との混合物からなる群から選択される表面活性剤である。負電荷を有する中和剤としては、これらに限定されないが、アシルカルニチン、塩化セチルピリジニウムなどが挙げられる。任意選択で、吸収促進剤は、酸性pHで、例えば3.0~5.0の範囲で可溶性である。一部の実施態様において、吸収促進剤は、カチオン性表面活性剤とコレステロール誘導体であるアニオン性表面活性剤との混合物であり、これらは両方とも酸性pHで可溶性である。一部の実施態様において、吸収促進剤は、(a)サリチル酸塩、例えばサリチル酸ナトリウム、3-メトキシサリチル酸、5-メトキシサリチル酸およびホモバニリン酸(homovanilate);(b)胆汁酸、例えばタウロコール酸、タウロデオキシコール酸、デオキシコール酸、コール酸、グリコール酸、リトコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、ウルソコール酸、デヒドロコール酸、フシジン酸など;(c)非イオン界面活性剤、例えばポリオキシエチレンエーテル(例えばBrij36T、Brij52、Brij56、Brij76、Brij96、Texaphor A6、Texaphor A14、Texaphor A60など)、p-t-オクチルフェノールポリオキシエチレン類(TritonX-45、TritonX-100、TritonX-114、TritonX-305など)、ノニルフェノキシポリオキシエチレン(例えばIgepal COシリーズ)、ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えばTween-20、Tween-80など);(d)アニオン性界面活性剤、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム;(e)リゾリン脂質、例えばリゾレシチンおよびリゾホスファチジルエタノールアミン;(f)アシルカルニチン、アシルコリンおよびアシルアミノ酸、例えばラウロイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ラウロイルコリン、ミリストイルコリン、パルミトイルコリン、ヘキサデシルリジン、N-アシルフェニルアラニン、N-アシルグリシンなど;g)水溶性リン脂質、例えばジヘプタノイルホスファチジルコリン、ジオクチルホスファチジルコリンなど;(h)長さが中鎖の脂肪酸(カプリル酸、カプリン酸およびラウリン酸)を含有するモノ、ジおよびトリグリセリドの混合物である、中鎖グリセリド;(i)エチレンジアミン四酢酸;(j)カチオン性界面活性剤、例えば塩化セチルピリジニウム;(k)ポリエチレングリコールの脂肪酸誘導体、例えばラブラゾール(Labrasol)、ラブラフェク(Labrafac)など;および(l)アルキルサッカライド、例えばラウリルマルトシド、ラウロイルスクロース、ミリストイルスクロース、パルミトイルスクロースなどからなる群から選択される。一部の実施態様において、吸収促進剤は、L-ラウロイルカルニチンである。
【0261】
[0184]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、医薬的に許容される充填剤を含んでいてもよい。あらゆる好適な充填剤を使用することができる。一部の実施態様において、充填剤は、セルロース充填剤、例えば微結晶性セルロースである。
【0262】
[0185]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、医薬結合剤、例えば乾燥圧縮のための医薬結合剤を含んでいてもよい。結合剤は、錠剤コアまたは粉末充填物内の成分の均質な分散を確実にするのに使用することができる。このような徹底的な混合は、錠剤コアの成分の同時放出、例えばカルシトニンとコーティングされた酸粒子との同時放出を改善することができる。あらゆる好適な結合剤を使用することができる。一部の実施態様において、結合剤は、コポビドン(例えばコリドン(KOLLIDON)VA64(BASF)またはコリドンVA64ファイン(BASF))、ポビドン(コリドン30(BASF))、微結晶性セルロース(例えばアビセル(AVICEL)PH-101(FMCバイオポリマー(FMC BIOPOLYMER)))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、ファーマコート(PHARMACOAT)606(信越化学工業株式会社))、およびマルトデキストリン(例えば、MALDEX(AMYLUM))からなる群から選択される。
【0263】
[0186]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、医薬的に許容される崩壊剤を含んでいてもよい。崩壊剤は、カプセルの錠剤コアまたは粉末充填物の溶解速度を強化することができる。あらゆる好適な崩壊剤を使用することができる。一部の実施態様において、崩壊剤は、クロスポビドン(例えば、ポリプラスドン(POLYPLASDONE)(インターナショナル・スペシャルティプロダクツ(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)))、デンプングリコール酸ナトリウム(例えば、エキスプロタブ(EXPLOTAB)((JRSファーマ)JRS PHARMA))、およびクロスカルメロースナトリウム(例えば、AC-DI-SOL(FMCバイオポリマー)、例えばクロスポビドンからなる群から選択される。任意選択で、崩壊剤は、錠剤コアまたは粉末充填物の約1~15%(w/w)を構成する。
【0264】
[0187]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、医薬的に許容される流動促進剤を含んでいてもよい。流動促進剤は、粉末の流動を強化することができる。あらゆる好適な流動促進剤を使用することができる。一部の実施態様において、流動促進剤は、タルク、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、および二酸化ケイ素、例えばタルクからなる群から選択される。任意選択で、流動促進剤は、錠剤コアまたは粉末充填物の約0.1~2.0%(w/w)の量で存在する。
【0265】
[0188]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、医薬的に許容される潤滑剤を含んでいてもよい。潤滑剤は、固体剤形、錠剤またはカプセルの粉末化した成分が、使用され得る成形用具に付着しないようにすることができる。あらゆる好適な潤滑剤を使用することができる。一部の実施態様において、潤滑剤は、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、および硬化植物油のタイプ1、例えばステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される。任意選択で、潤滑剤は、カプセルの錠剤コアまたは粉末充填物の約0.5~5.0%(w/w)の量で存在する。
【0266】
[0189]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、非特異的な吸着(例えば、ペプチドが腸の粘液バリアに結合すること)を低減するため、追加のペプチドを含んでいてもよい。任意選択で、追加のペプチドは、生理学的に活性ではなく、腸のプロテアーゼとカルシトニンとの相互作用を低減するためのプロテアーゼスカベンジャーとして作用するものでもよい。追加のペプチドは、食物のペプチドであってもよい。一部の実施態様において、追加のペプチドは、アルブミン、カゼイン、ダイズタンパク質、動物性タンパク質または植物性タンパク質である。任意選択で、追加のペプチドは、カプセルの錠剤コアまたは粉末充填物の約1.0~10.0%(w/w)の量で存在する。
【0267】
[0190]医薬固体剤形、錠剤またはカプセルは、一般的な医薬用担体、希釈剤、充填剤、保存剤、着色剤などを、それらの通常の公知のサイズおよび量で含んでいてもよい。一部の実施態様において、錠剤の摩損度試験中における最大の重量の減少は、1%を超えない。摩損度試験は、本明細書で使用される場合、参照により本明細書に組み入れられる「錠剤の摩損度(Tablet Friability)」、第1216章、USP28、2745頁に記載される技術を指す。
【0268】
[0191]本発明の開示の追加の形態は、上記で開示された医薬固体剤形、錠剤またはカプセルのいずれかの複数のバッチであって、バッチのそれぞれは、2.25%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む、上記バッチを提供する。任意選択で、バッチのそれぞれは、2.20%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、2.15%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、2.10%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、2.05%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、2.0%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.95%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.9%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.85%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.8%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.75%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.7%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.65%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.6%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.55%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.5%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.45%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.4%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.35%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.3%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.25%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.2%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.15%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.1%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、1.05%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、1.0%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、0.95%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、0.9%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、0.85%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、0.8%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、0.75%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、0.7%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、0.65%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、0.6%(w/w)以下の水を含有する固体剤形、錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、錠剤の含水量は、カールフィッシャー滴定、例えばカールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定される。
【0269】
[0192]一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約0.8%~約2.2%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約0.8%~約2%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.9%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.8%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.7%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.6%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.5%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.4%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.3%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.2%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.1%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約0.8%~約1.0%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約1.0%~約2.25%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約1.0%~約2.0%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約1.0%~約1.75%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約1.0%~約1.5%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約1.0%~約1.25%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約1.25%~約2.0%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約1.25%~約1.75%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約1.25%~約1.5%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約1.5%~約2.0%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。任意選択で、バッチのそれぞれは、約1.5%~約1.75%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。一部の実施態様において、バッチのそれぞれは、約1.75%~約2.0%(w/w)の水を含有する固体剤形、例えば錠剤またはカプセルを含む。
【0270】
治療方法
[0193]本発明の開示のさらなる形態は、治療有効量のカルシトニンを、それを必要とする対象に投与することによって、骨関連の疾患、カルシウム障害、炎症性疾患または消耗性疾患を処置(治療)するための方法を提供する。一部の実施態様において、カルシトニンは、上記の医薬固体剤形、錠剤またはカプセルのいずれかとして投与される。一部の実施態様において、カルシトニンは、100μg~1000μgの用量で投与される。例えば、カルシトニンは、200μgの用量で投与されてもよい。任意選択で、カルシトニンは、1日1回投与される。カルシトニンは、食物と共に投与されてもよい。一部の実施態様において、カルシトニンは、夜間に投与される。一部の実施態様において、カルシトニンは、食物なしで投与されてもよい(例えば、前の食事の数時間後および/または次の食事の数時間前)。一部の実施態様において、カルシトニンは、1日2回(すなわち、bis in die、b.i.d.)投与される。例えば、カルシトニンは、午前中および夜間に投与されてもよい。
【0271】
[0194]一部の実施態様において、骨関連の疾患は、骨粗鬆症、オステオペニア、ページェット病、最近の椎骨の脆弱性骨折に関連する痛み、骨の転移に関連する痛み、および悪性腫瘍の高カルシウム血症からなる群から選択される。一部の実施態様において、炎症性疾患は、これらに限定されないが、変形性関節症(OA)、リウマチ様関節炎(RA)、若年性リウマチ様関節炎(JRA)、および強直性脊椎炎(AS)からなる群から選択される。
【0272】
[0195]一部の実施態様において、対象は、哺乳動物である。任意選択で、対象は、ヒト患者である。一部の実施態様において、対象は、コンパニオンアニマル、例えばイヌまたはウマである。任意選択で、本方法は、それを必要とする対象を同定することを含む。
【0273】
[0196]一部の実施態様において、本発明の開示のカルシトニン医薬錠剤は、治療有効量の追加の治療剤と組み合わせて投与される。追加の治療剤は、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤(例えば、ガラルジン(galardin)またはBB-94)であってもよい。一部の実施態様において、追加の治療剤は、抗生物質、例えばテトラサイクリン抗生物質(例えば、テトラサイクリン、およびドキシサイクリン)である。任意選択で、追加の治療剤は、インターロイキンアンタゴニスト(例えば、アナキンラ)である。追加の治療剤は、アグリカナーゼ阻害剤であってもよい。一部の実施態様において、追加の治療剤は、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤(例えば、バルデコキシブ、セレコキシブ、エトリコキシブ、ロフェコキシブ)である。任意選択で、追加の治療剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID、例えば、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセン)である。
【0274】
[0197]一部の実施態様において、追加の治療剤は、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン、エンロフロキサシン、セフチオフル、サリノマイシン、テトラサイクリン、BB-94(トクリス・バイオサイエンス(Tocris Bioscience)よりBATIMASTAT(登録商標)として入手可能)、ソリマスタット(solimastat)、ガラルジン(U.S.バイオロジカル(U.S. Biological)よりLLOMASTAT(登録商標)として入手可能)、アナキンラ(バイオビトラム(Biovitrum)よりKINERET(登録商標)として入手可能)、バルデコキシブ、セレコキシブ(ファイザー(Pfizer)よりCELEBREX(登録商標)として入手可能)、エトリコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセン(バイエルよりALEVE(登録商標)として入手可能)からなる群から選択される。
【実施例
【0275】
[0198]本開示をさらに十分に理解するために、以下の実施例を説明する。これらの実施例は、単に例示の目的のためであり、本開示の範囲をいかなる形でも限定するものとして解釈されないものとする。
【0276】
実施例1 室温で安定な錠剤の同定
[0199]組換えサケカルシトニンを製造して錠剤の大規模なバッチを得て、室温安定性におけるバッチ間の変動を実証した。さらなる分析から、長期にわたり室温条件でより低い安定性を呈示する錠剤のバッチ(例えば、バッチ1)は、より高い含水量を有することが決定されたことが解明された。比較すると、室温で安定なバッチ(例えば、バッチ4)からの錠剤は、低い含水量を有していた(例えば、2.5%(w/w)未満の水、または2.2%(w/w)未満もの少ない水)。例えば、バッチ1の錠剤は2.80%(w/w)の水を含有していたが、バッチ4の錠剤は1.95%(w/w)の水を含有していた。したがって、含水量を制御する方法、さらに、より低い含水量を有する、したがって室温安定性を有する錠剤のバッチを一貫して製造する方法を開発した(実施例2および3を参照)。最終的な錠剤含水量は、直接圧縮後の錠剤コアの含水量と、それに続く水溶性サブコートおよび外部腸溶コート適用の影響の両方により影響を受けた。
【0277】
[0200]含水量を制限するために本明細書に記載の通りに調製された錠剤は、より高い含水量を有する錠剤より優れた室温安定性を呈示した。例えば、図1を参照されたい。バッチ1の錠剤は2.8%(w/w)の水を含有していたが、バッチ2の錠剤は1.8%(w/w)の水を含有していた。
【0278】
[0201]短期間の加速安定性研究を、優れた25℃での安定性を有するバッチの1つおよびより低い25℃での安定性を有するバッチの1つに実行した。短期間の加速安定性研究を、40℃および75%RHで21日間行ったところ、バッチ間のrsCTのアッセイによって測定された安定性において、決定的な差が示された。図2を参照されたい。研究の結果から、短期間の加速安定性は、許容できる室温安定性を有するバッチを同定するのに使用できることが示唆された。
【0279】
実施例2 含水量の錠剤コアへの作用
[0202]錠剤コアとサブコーティングの賦形剤の二成分の存在下におけるrsCTの安定性、加えてこのような混合物の安定性に対する本質的な水分および外因性の水分の作用を徹底的に調査した。rsCTを包含する成分のそれぞれを、その未処理の状況で、さらに、凍結乾燥器で乾燥させた後に評価した(乾燥)。各粉末の含水量を、二成分混合物の調製前に、カールフィッシャーのクーロメトリー滴定方法1cによって決定し、以下の表1に示した。
【0280】
【表1】
【0281】
[0203]約18mgのrsCTを約300mgの賦形剤のそれぞれと個々に組み合わせることによって二成分混合物を調製した。各二成分混合物を、10%(w/w)の水の存在下または非存在下で評価した。対照サンプルは、rsCTのみを包含していた。混合物を40℃で貯蔵し、7日および32日後に2連で引き出し、回収率(未処理および乾燥rsCTのアッセイ活性と比較したアッセイ活性)および純度を評価した。以下の表2に、結果の平均を要約する。
【0282】
【表2】
【0283】
[0204]これらの結果は、最終的な錠剤の室温安定性プロファイルに対する含水量の悪影響を実証する。40℃で7日および32日の貯蔵期間にわたり回収率および純度を測定したところ、乾燥状態で、全ての賦形剤は個々にrsCTと適合性を示した。含水条件において、クエン酸DCF20の存在下では、rsCTの迅速な分解と、それに付随する回収率および純度の損失が起こった。含水条件において、ポリソルブ(Prosolv)HD90の存在下では、rsCT活性の急速な損失と、それと無関係の純度の低下が起こった。含水条件において、コリコート(Kollicoat)IRの存在下では、rsCT活性および純度の損失が起こった。初発の錠剤成分の含水量と錠剤コアへの水の進入の制限が、室温安定性を達成するための主要なパラメーターであったことに留意されたい。
【0284】
[0205]この二成分の適合性研究から、ドライブレンドおよび直接圧縮での製造プロセスで、この製剤のために特定された賦形剤は全て、含水量の仕様を満たした場合、rsCTに適合性を有していたことが実証された。コーティングプロセス中におけるコアへの水分の進入は、長期安定性に対して悪影響を有する可能性がある。リアルタイムの安定性研究中において、アッセイにおける損失の最も可能性がある原因は、分解ではなく、上昇させた温度での水の存在下におけるポリソルブとrsCTとの相互作用であった。
【0285】
実施例3 含水量および錠剤安定性に対するコーティングプロセスの作用
[0206]含水量に関して、最初は賦形剤およびrsCTを集中して考察し、一旦錠剤の含水量の仕様が確立されたら、水溶性サブコートの適用方法を再度考察した。水溶性サブコートが適切に適用されなかった場合、許容できる錠剤コアの生産を決定することができなかった。それゆえに、錠剤コーティングパラメーターの改善を始めた。
【0286】
[0207]小さいスケールのバッチを30インチのコーティングパンを使用して2部に分け、製造における唯一の差がサブコーティングに関する条件になるようにプロセスを制御することによって、この理論を試験した(以下の表3を参照)。両方のサブコーティングアプローチが、より性能の低いバッチ(バッチ1、以下の表4を参照)と比較して、プロセス中の材料と完成した生成物において低い含水量を達成した。
【0287】
【表3】
【0288】
【表4】
【0289】
[0208]腸溶コーティング後、乾燥剤を含む30本の高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルにバッチをパッケージングし、加速安定性条件(50℃および71%RHで24日間)に置いた。両方の実験的なサブコーティング適用プロセスにより完成した生成物の加速安定性試験からのアッセイの結果は、不良な室温安定性を実証したバッチ1と比較して、改善された結果を示し、さらに、許容できる室温安定性を示したバッチ4に匹敵するまたはより優れた安定性を示した(図3)。この実験の結果から、コーティングプロセス中に、錠剤コアの含水量を制御する必要があること、さらに、錠剤の含水量の許容レベルを確実にするには、サブコーティング条件を制御しなければならないことが示唆された。
【0290】
[0209]サブコート適用のためのコーティング条件が、加速安定性における錠剤の安定性に影響を与え得ることを確認するデータを用いて、第2の研究を行った。2つのサブコーティング実験(バッチ5の実験Iおよび実験II)のコーティング時間は長かった。サブコーティング適用時間を減少させる試みにおいて、次のコーティング実験は65kg(77,225個の錠剤)のバッチ(バッチ6)を使用した。この実験は、サブコート適用プロセスへの2段階の重量増加アプローチを評価した。バッチをブレンドし、圧縮し、2つのおよそ31kgのサブロットAおよびBに分割した。オハラ(O’Hara)の30インチのコーティングパンを使用してコーティング実験を実行した。プロセス開始時では、特定の錠剤の重量増加、すなわちサブコートの0.25%または0.5%のいずれかの増加(それぞれバッチ6の実験IおよびII)が達成されるまで、サブコートの適用は、バッチ5実験Iで確立された低いスプレー速度を使用することによって遅く、次いでプロセスの残りでスプレー速度を増加させた。次いで両方のバッチを、同じコーティングプロセス変数を使用して腸溶コーティングした。以下の表5に、2つのバッチの含水量値を列挙する。
【0291】
【表5】
【0292】
[0210]2つの腸溶コーティングされたサブロットを、1グラムの乾燥剤を含むHDPEボトルにパッケージングし、加速安定性条件(50℃および71%RHで24日間)に置いた。加速安定性試験の結果を先行のバッチと比較したところ、両方のサブロット(実験AおよびB)が、優れた室温安定性を示したバッチ4に類似した安定性を有することが示された。アッセイデータは、両方のサブコーティングプロセスアプローチが前のバッチ5の実験Iに匹敵するアッセイ結果をもたらしたことを示す(図3)。
【0293】
[0211]プロセスを100.621kg(125,000個の錠剤)のバッチにスケールアップした。以下の表6を参照されたい。バッチ7は、以前のコーティング実験で確立された、オハラの48インチのコーティングパンを使用した2段階のサブコートプロセスを繰り返した。サブコーティングパラメーターを30インチのコーティング条件からスケールアップした。錠剤を腸溶コーティングした後、それらを1グラムの乾燥剤を含むHDPEボトルにパッケージングし、加速安定性条件に置いた。完成した生成物の含水量は、これまでに30インチのパンコーティング実験で見られたものより高いことが見出されたことから、スケールアップしたコーティングのパラメーターは調整が必要であること、特定にはスプレー速度をより遅くすることを必要としたことが示唆される。以下の表7を参照されたい。
【0294】
[0212]次の100.621kgのスケールアップしたバッチ(バッチ8)は、サブコートおよび腸溶コートプロセスの両方でスプレー速度の低減を利用したが、うまくいかなかった。以下の表6を参照されたい。腸溶コーティング後の完成した生成物において、錠剤コーティング外観の欠陥が見出された。このコーティング外観の失敗に対する調査から、使用されるスプレーノズルの制限された流速と、サブコーティングおよび腸溶コーティングプロセスのための目標とするスプレー速度との間に格差があったことが確認された。このポイントまで使用された目標とする流速は、ノズルごとに特定された許容できる流速より低かった。これらのプロセスの遅い流速は、このノズルの直径サイズにとって許容できる操作上の範囲を下回っていたことから、スプレーガンの性能は不良であり、錠剤の外観、コーティングプロセス、およびコーティングプロセス中における錠剤コアの水の取り込みに直接的な影響を与えた。以下の表7を参照されたい。48インチのパンでのサブコート適用に、開口部が小さいスプレーガンを選択したところ(バッチ9)、改善された錠剤の外観および錠剤コアの水の取り込みを示した。以下の表7を参照されたい。他のスプレーコーター(例えば、60インチのパンを有するスプレーコーター)にとっての適切なスプレーノズルを選択することは、当業界の技術範囲内である。
【0295】
【表6】
【0296】
スプレー速度は、典型的にはg/分/kgで報告される。スプレー速度における相対変化を強調するために、表6に記載のスプレー速度は、バッチ7の第1のスプレーの速度を1.0に設定した相対的なスプレー速度として報告される。
【0297】
【表7】
【0298】
[0213]上述したコーティング実験により、サケカルシトニン遅延放出錠剤のサブコーティングプロセスの最適化がなされた。上昇させた温度での安定性の改善は、完成した生成物に見出される残留した含水量を少なくすることによって達成された。
図1
図2
図3
【配列表】
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