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特許7300833ビームフォーミングされたアップリンク送信のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】ビームフォーミングされたアップリンク送信のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20230623BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20230623BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20230623BHJP
   H04W 48/12 20090101ALI20230623BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W88/02 141
H04W74/08
H04W48/12
H04B7/06 956
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018558152
(86)(22)【出願日】2017-05-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-25
(86)【国際出願番号】 US2017030920
(87)【国際公開番号】W WO2017196612
(87)【国際公開日】2017-11-16
【審査請求日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】62/334,754
(32)【優先日】2016-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/373,076
(32)【優先日】2016-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/440,903
(32)【優先日】2016-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】316012245
【氏名又は名称】アイディーエーシー ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポール・マリニエ
(72)【発明者】
【氏名】タオ・エックス・デン
(72)【発明者】
【氏名】ベノー・ペレティエ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ・パトリック・トゥーハー
(72)【発明者】
【氏名】ジスレイン・ペレティエ
(72)【発明者】
【氏名】バージル・コムサ
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/044994(WO,A1)
【文献】特開2010-206421(JP,A)
【文献】特開2002-185391(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0099763(US,A1)
【文献】特表2015-530018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアンテナ要素を含むユーザ機器(UE)エンティティによる使用のための方法であって、
前記UEエンティティが、複数のビームプロセスを示す構成情報を受信することであって、各ビームプロセスは、プリコーディング重みの対応するセットを使用して取得された放射パターンに対応し、各ビームプロセスは、それぞれのビームプロセス識別子を有し、各ビームプロセスは、擬似コロケートされたダウンリンク基準信号に関連付けられ、各ビームプロセスは、前記擬似コロケートされたダウンリンク基準信号についてのリソースでプロビジョニングされ、前記プロビジョニングされたリソースは、時間および周波数リソースの表示を含む、ことと、
前記UEエンティティが、媒体アクセス制御(MAC)制御要素の中のそれぞれのビームプロセス識別子の表示を受信することと、
前記UEエンティティが、前記MAC制御要素において受信された前記それぞれのビームプロセス識別子の表示に基づいて複数の構成されたビームプロセスの中からビームプロセスを選択することと、
前記UEエンティティが、前記選択されたビームプロセスに対応するプリコーディング重みの前記セットによって前記複数のアンテナ要素を重み付けすることを含み、および前記選択されたビームプロセスに対応する前記擬似コロケートされたダウンリンク基準信号に関連付けられたチャネルプロパティを使用することを含む、前記選択されたビームプロセスを使用して送受信ポイント(TRP)から通信を受信することと
を含む方法。
【請求項2】
前記方法は、前記UEエンティティが、前記選択されたビームプロセスを使用して通信を前記TRPに送信することをさらに備え、前記選択されたビームプロセスは、対応する送信電力レベルと対応するタイミングアドバンスとを含み、前記UEエンティティが、前記選択されたビームプロセスを使用して通信を前記TRPに送信することは、前記対応する送信電力レベルと前記対応するタイミングアドバンスとを使用して送信することを含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記選択されたビームプロセスは、対応する自動利得コントローラ設定を含み、前記UEエンティティが、前記選択されたビームプロセスを使用して前記TRPから通信を受信することは、前記対応する自動利得コントローラ設定を使用して受信することを含む、請求項1の方法。
【請求項4】
前記TRPから前記UEエンティティによって受信された表示に応答して、追加のビームプロセスを構成することをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項5】
人体に対する対応するビームの近接度に応答して前記複数のビームプロセスの少なくともそれぞれのビームプロセスを再構成することをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項6】
複数の利用可能なビームの中からそれぞれのビームプロセスとともに使用するための対応するビームを選択することによって、前記複数のビームプロセスの少なくとも前記それぞれのビームプロセスを構成することをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項7】
前記それぞれのビームプロセスを構成することは、前記選択された対応するビームのビームクラスに少なくとも部分的に基づいて送信電力を事前構成することを含み、前記ビームクラスは前記ビームの指向性に基づいて決定される、請求項6の方法。
【請求項8】
前記複数の利用可能なビームの中から前記対応するビームを選択することは、前記複数の利用可能なビームの各々を使用してビームサウンディング基準信号を送信することと、前記複数の利用可能なビームの各々に対応するフィードバックを受信することとを含む、請求項6の方法。
【請求項9】
前記複数の利用可能なビームの中から前記対応するビームを選択することは、前記複数の利用可能なビームの各々を使用して前記擬似コロケートされたダウンリンク基準信号を受信し、測定することを含む、請求項6の方法。
【請求項10】
前記それぞれのビームプロセスを構成することは、ランダムアクセスプロシージャにおいて実行される、請求項6の方法。
【請求項11】
前記複数のビームプロセスのそれぞれのビームプロセスは、受信のためのビームに関連付けられており、受信のための前記ビームは、前記擬似コロケートされたダウンリンク基準信号上で測定を実行することによって前記UEエンティティによって決定される、請求項1の方法。
【請求項12】
前記選択されたビームプロセスを使用して前記TRPから前記通信を受信することは、ダウンリンク物理チャネルを受信することを含む、請求項1の方法。
【請求項13】
各ビームプロセスは、前記UEエンティティがダウンリンク制御情報を復号しようとするためのリソースを決定する少なくとも1つの制御チャネル構成に関連付けられる、請求項1の方法。
【請求項14】
前記制御チャネル構成は、少なくとも1つの制御リソースセットを含む、請求項13の方法。
【請求項15】
前記制御チャネル構成は、前記UEエンティティによって無線リソース制御(RRC)シグナリングから取得される、請求項13の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年5月11日に出願された「Systems and Methods for Beamformed Uplink Transmission」と題された米国特許仮出願第62/334,754号明細書、2016年8月10日に出願された「Systems and Methods for Beamformed Uplink Transmission」と題された米国特許仮出願第62/373,076号明細書、および2016年12月30日に出願された「Systems and Methods for Beamformed Uplink Transmission」と題された米国特許仮出願第62/440,903号明細書の非仮出願であり、米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張する。これらの出願の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
次世代のセルラー通信システムのために必要とされる高データレートを満たすために、ワイヤレス産業および学会は、cmW周波数およびmmW周波数など、高い周波数において利用可能な大帯域幅を活用するやり方を探求している。
【0003】
これらの高い周波数は、特に屋外環境における無線通信にとって不都合な伝搬特性を有し得る。より高い周波数送信は、より高い、自由空間経路損失を経験し得る。降雨および大気ガス(酸素および群葉など)が、サブ6GHz周波数と比較して、さらなる減衰を追加し得る。さらに、透過および回折減衰が、mmW周波数においてなど、より高い周波数において、より厳しくなり得る。
【0004】
全てのこれらの伝搬特性は、著しい非見通し線(NLOS)伝搬経路損失を生じ得る。例えば、mmW周波数において、NLOS経路損失は、見通し線(LOS)経路損失よりも20dB超高くなり、mmW送信のカバレージを厳しく限定し得る。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】Section 7.1.1 of 3GPP specification TR37.842, Radio Frequency Requirement Background for Active Antenna System Base Station, Release 13, v.1.8.0, October 2015
【発明の概要】
【0006】
より高い周波数帯域中でスループットを増加させ、十分なカバレージを維持するために、新しい無線(NR:New Radio)システムが、レガシーシステムと比較して、より多くのUEアンテナ要素を使用する。64個ものアンテナ要素を使用するUEの場合、マルチアンテナ送信を制御するためのレガシー手法は、最高64個のアンテナポートについて最高64個の直交基準信号およびシグナリングプリコーダを送信することのオーバーヘッドにより、実行不可能になる。例示的な実施形態は、UEが、アップリンク送信またはサイドリンク送信のためのプリコーディング重みおよび他のパラメータのセットを決定することを可能にする。
【0007】
同様に、ダウンリンク方向において、ネットワーク機器は、レガシーシステムと比較して、より多くのアンテナ要素を装備し、現在の手法を実行不可能にし得る。例示的な実施形態は、ネットワーク側におけるプリコーディング重みの適切な選択を可能にするために、受信(ダウンリンクまたはサイドリンク)並びにフィードバックのためのプリコーディング重みを選択する。例示的な実施形態はまた、低いエネルギー効率および限定されたスペクトル効率を生じる共通ダウンリンク基準信号の連続送信に依拠しないことなど、NRの他の所望の設計特徴を可能にする。
【0008】
動作中の狭いビームパターンの使用は、受信されたエネルギーを、UE回転および動的妨害中に急激に劣化させることがある。チャネルがシステムプロシージャまたはアクティブデータ送信/受信中にUE自体の回転または動的妨害物により急激に変動するとき、ビームを調整し、ビームプロセスを管理するための、UEによって実装される方法が、本明細書で開示される。
【0009】
ビームフォーミング技法並びにアップリンク制御およびデータ送信技法は、UEが、複数のビームおよび/またはポイントを伴う動作のために少なくとも1つのビームプロセスを維持することを可能にする。ビームプロセスは、ダウンリンク物理チャネルまたはアップリンク物理チャネル上での送信または受信について示され得る。電力、タイミング、およびチャネル状態情報は、ビームプロセスに固有であり得る。ビームプロセスは、リソースがランダムアクセス応答メッセージ中でプロビジョニングされ得るランダムアクセスプロシージャの一部として確立され得る。同時ビームプロセス電力割振りのために、例えばSARによって引き起こされるビームプロセス最大電力バックオフ(MPR:maximum power back-off)のために、MPRによるビーム再選択のために、並びにUE回転および動的妨害物によるビーム再選択および修復のために、ビームプロセス障害を扱うための技法、モビリティのためにビームプロセスを使用するための技法、開ループ選択プロシージャおよび閉ループ選択プロシージャを使用してビームを選択するための技法が提供される。
【0010】
本明細書で開示されるシステムおよび方法は、レガシーシステムと比較して、5G NRにおいて使用される、UE側における多数のアンテナ要素のサポートを提供する。本明細書で開示されるシステムおよび方法は、さらに、UE受信および送信のためのプリコーディング重みの効率的な選択に関する。本明細書で開示される例示的なビームベースNRシステムおよび方法は、エネルギー効率およびスペクトル効率を達成するために、共通ダウンリンク基準信号の連続送信に対する依拠を低減する。
【0011】
例示的な実施形態では、1つまたは複数のビームおよび/またはポイントを伴う動作のために、UEは、ビームおよび/またはポイントごとに1つのビームプロセスを維持する。ビームプロセスは、ダウンリンク物理チャネルまたはアップリンク物理チャネル上での送信/受信について示され得る。電力、タイミング、チャネル状態情報は、ビームプロセスに固有であり得る。ビームプロセスは、リソースがランダムアクセス応答中でプロビジョニングされ得るランダムアクセスプロシージャの一部として確立され得る。UEは、ビームプロセスに固有であるリンク品質を監視し得、個々のビーム品質またはアグリゲートされたビーム品質に基づいてビームプロセスのリンク障害を宣言し得る。UEは、ビームプロセスの使用に基づいてモビリティを扱い得る。UEは、(i)例えばチャネル相反性に基づいて、開ループ、および/または(ii)例えばビーム測定に基づいて、閉ループを使用して、ビームプロセスごとにビーム選択プロシージャを実行し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
より詳細な理解が、添付図面と共に例として提示される、以下の説明から得られ得る。
図1】ビームパターンについての3次元グラフを示す図である。
図2】ビームフォーミングプロセスの機能ブロック図である。
図3A】ビーム中心方向がビームピーク方向と同じであるときの例示的なビーム分布パターンを示す図である。
図3B】ビーム中心方向がビームピーク方向と同じでないときの例示的なビーム分布パターンを示す図である。
図4】ビーム伝搬の例示的な実施形態の概略図である。
図5】ビームグループおよびビームクラスを示すためのビーム送信パターンを示す図である。
図6】SARによって影響を及ぼされるアクティブビームプロセスのアップリンクビーム再選択の一実施形態を示す概略図である。
図7A】1つまたは複数の開示される実施形態が実装され得る例示的な通信システムを示す図である。
図7B図7Aの通信システム内で使用され得る例示的な無線アクセスネットワーク(RAN)および例示的なコアネットワークを示す図である。
図7C図7Aの通信システム内で使用され得る第2の例示的なRANおよび第2の例示的なコアネットワークを示す図である。
図7D図7Aの通信システム内で使用され得る第3の例示的なRANおよび第3の例示的なコアネットワークを示す図である。
図7E図7Aの通信システム内で使用され得る例示的な無線送受信ユニット(WTRU)を示す図である。
図7F図7Aの通信システム内で使用され得る例示的なネットワークエンティティを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
5Gビームベース無線アクセス
ワイヤレス産業および学会によって実行された最近のチャネル測定が、ビームフォーミング技法の助けをかりた満足なセルラーカバレージの実現可能性を証明した。測定データは、ビームフォーミング利得が、LOS条件においてより高いデータスループットを達成するために、セルラー制御シグナリングのために使用されるカバレージを提供し、リンク容量をブーストすることを示す。
【0014】
5G NRセルラーシステムのためのチャネル伝搬特性および極めて高いデータスループットは、ブロードキャストおよび共通目的のためのものを含む全ての物理レイヤ信号およびチャネル上でビームフォーミングを使用することと、ビームベースプロシージャまたはビーム中心プロシージャに焦点を当てることとを求め得る。5G NRシステム設計は、たいていのまたは全ての物理レイヤ信号およびチャネルのためのビームフォーミングを伴う、ビームフォーミングされたアクセスリンクを可能にし得る。物理レイヤ信号およびチャネルは、デジタルビームフォーミング、アナログビームフォーミング、およびハイブリッドビームフォーミングを含む、異なるビームフォーミング技法を適用し得、それの固有のビームフォーミング構成を記憶し得る。
【0015】
ビームフォーミングは、従来のセルラーシステムと比較して、角度領域における追加の自由度を提供し得る。システム設計は、各物理レイヤ信号およびチャネルに固有のビームフォーミングおよびビームベース特徴を考慮に入れ、(アップリンク送信、セル探索、ランダムアクセス、および制御チャネル復号などの)対応する制御およびシステムプロシージャを組み込み得る。
【0016】
ビームフォーミング技法
ビームフォーミング技法は、デジタルビームフォーミング、アナログビームフォーミング、およびハイブリッドビームフォーミングを含む。デジタルビームフォーミングでは、各アンテナ要素は、RF処理およびADC/DACを含む、専用RFチェーンを有し得る。各アンテナ要素によって処理された信号は、チャネル容量を最適化するために、位相および振幅において独立して制御され得る。RFチェーンの数はアンテナ要素の数に等しくなり得る。極めて高い性能を提供しながら、デジタルビームフォーミング技法は、高いコスト、実装複雑さ、および高いエネルギー消費を伴うことがある。
【0017】
アナログビームフォーミングは、位相アンテナアレイ(PAA:Phase Antenna Array)を構成するいくつかのアンテナ要素について1つのRFチェーンを適用し得る。各アンテナ要素は、PAAのアンテナパターンのビームフォーミングおよびステアリングのための位相のみの(phase-only)重みを設定するために、位相シフタを使用し得る。適用されるRFチェーンの数は、アンテナ要素の数よりも著しく低くなり得る。RFチェーンの数は、PAAの数と同じであるかまたはそれよりも低くなり得る。例えば、複数のPAAが単一のRFチェーンに接続され得、各PAAは、特定の方位角および高度カバレージのためのアンテナパターンを有し得る。RFチェーンは、異なる方向および時間インスタンスにおいて1つのビームを使用することによって、広いカバレージを提供するために、複数のPAAとともに単一のRFチェーンを使用するために、一度に1つのPAAに切り替えられ得る。
【0018】
ハイブリッドビームフォーミングは、デジタルプリコーディングとアナログビームフォーミングとを組み合わせ得る。アナログビームフォーミングは、RFチェーンに接続されたPAAのアンテナ要素上で実行され得る。デジタルプリコーディングは、各RFチェーンおよびそれの関連付けられたPAAについてベースバンド信号に適用され得る。ハイブリッドビームフォーミングの構成は、いくつかのデータストリーム、いくつかのRFチェーン、いくつかのPAA、およびいくつかのアンテナ要素を含み得る。RFチェーンに接続されたPAAは、ビームフォーミングされた基準信号によって一意に識別されたアンテナポートによって表され得、ビームフォーミングされた基準信号は、そのようなアンテナポートに固有である。
【0019】
図1は、4×4均一線形アレイを使用する例示的なUE3次元送信ビームパターンのグラフ100である。
【0020】
図2は、2つの送信機202、204および2つの位相アンテナ206、208をもつハイブリッドビームフォーミングシステム200の例示的なUEブロック図を示す。それは、BB処理ブロック212におけるデジタルプリコーディング210から開始する。I(214、218)出力信号およびQ(216、220)出力信号が、ADCブロック222、224および無線周波数処理ブロック226、228を通過して、アナログビームフォーミングのために位相シフトアンテナアレイ206、208を介して送信される。
【0021】
デジタルビームフォーミング技法のための高い実装コストおよび高いエネルギー消費が、NRシステム設計のための実装考慮事項につながり得る。5G NRビームフォーミング技法は、アンテナ要素の数よりもかなり低い数の5G NRトランシーバノードを用いたハイブリッドビームフォーミングに基づき得る。アナログビームフォーミング技法は、L1/L23システムプロシージャに対する著しい影響を有し、新しいプロシージャの挙動およびシーケンスにつながり得る。ビームフォーミングされた送信は、信号オーバーヘッドおよびエネルギー消費を低減するように時間領域と空間領域の両方において送信をカスタマイズするために、高度のフレキシビリティをeNBに提供し得る。
【0022】
LTE/LTE-Aアップリンクマルチアンテナ技法
LTEおよびLTE-Aは、マルチアンテナ技法を可能にする。送信アンテナ選択では、開ループアンテナ選択は、アップリンク許可CRCビット上のスクランブリングをマスキングする。閉ループ送信アンテナ選択は、随意のUE能力報告に基づいて上位レイヤによって構成される。空間直交リソース送信ダイバーシティ(SORTD:Spatial Orthogonal Resource Transmit Diversity)方法は、異なる直交リソースを使用する異なるUEアンテナ上のUCIと同じである。PUCCHでは、それは、デュアルアンテナを使用する。MU-MIMOでは、RBの同じセット上の最高8つのUEが、各々、シングルアンテナ送信を使用する。また、PUSCH DMRSのための3ビットPUSCHサイクリックシフトおよびOCCが、直交性を提供する。MU-MIMO方法は、UEに対して透過的である。SU-MIMOでは、CM維持制約(CM preserving constraint)(例えば、アンテナごとに1つのレイヤ)をもつプリコーダがある。また、eNBは、プリコーディングされないSRSに基づいてプリコーダを選択し、DCI 4を使用してレイヤおよびPMIの数をシグナリングする。SU-MIMO方法は、アンテナポートごとにSRSを使用する。
【0023】
アップリンク送信の制御
無線システムは、他のUEへの過大な干渉を防ぎながら適切なリンク適応を保証するために(アップリンクまたはサイドリンクなどの)UEからの送信を制御する機構を採用する。そのような機構は、例えば、変調、コーディング、および周波数割振りなど、送信電力制御、タイミング整合、および送信パラメータインジケータを含む。LTEでは、複数のアンテナ要素を装備したUEも、送信のために適用されるべきプリコーディング重みによって示され得る。この機構は、受信機側における品質を最大にするプリコーダを決定するためにあらゆるアンテナ要素のための基準信号を送信するUEを使用し得る。そのようなプリコーダの使用は、所与の送信のための送信電力の低減を可能にし、従って、当然、システムへの干渉を低減し得る。LTEでは、アップリンク送信のための基準信号(またはアンテナポート)の最大数は、4である。
【0024】
UE自律回転および妨害物検出
UEが、加速度計、重力センサ、ジャイロスコープ、回転ベクトルセンサなどを含む様々な動きセンサを装備することは、一般的でない。加速度計およびジャイロスコープはハードウェアベースであり、他のソフトウェアベースセンサが、2つのハードウェアベースセンサから受信された入力に基づいて、さらなる動きデータを導出することができる。
【0025】
センサデータは、UE回転移動に関する詳細な検出情報をUEに提供する。回転移動は、ビデオゲームプレイ中のUEの傾き動き、ぶれ動き、回転動きまたは揺れ動きなど、直接ユーザ入力の反射であり得る。検出された回転データは、UEが、それ自体のアンテナアレイの配向の角度変化を計算することを可能にする。配向変化は、X/Y/Z軸を中心とする回転のレートと、各軸に沿ったそれぞれのベクトル成分とを使用して示され得る。
【0026】
UEの動きセンサは、相対移動から生じるデータを収集することができる。相対移動は、UEが位置する物理的環境の反射を提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、動きセンサは、UEの移動による静止した障害物の接近、または、静止したUEに向かう移動している障害物の移動を検出することができる。そのような実施形態では、動きセンサデータは、UEが、来るべき妨害物を検出し、UEに対するそれの速度および方向を含む妨害物の並進移動ベクトルを推定することを可能にする。
【0027】
例示的な実施形態では、高度動きセンサは、人体と不活性材料とを弁別するように動作し得る。そのような実施形態では、UEは、従って、接近している妨害物を検出するだけでなく、妨害物が人体であるかどうかを区別することをも可能である。この特徴は、ハンドセットデバイスのための比吸収率(SAR:Specific Absorption Rate)規制に準拠するために、UEによって使用され得る。
【0028】
ビーム
「ビーム」という用語は、本明細書では、いくつかの異なるコンテキストにおいて使用され得る。ビームは、送信または受信のためにユーザ機器(UE)またはネットワーク機器(例えば、送信ポイントまたは受信ポイント)中のアンテナ要素に適用されるプリコーディング重みまたはコフェージング重みのセットを意味するために使用され得る。ビームという用語はまた、そのようなプリコーディング重みの適用から生じるアンテナパターン若しくは放射パターンを指すか、または、プリコーディング重みのセットをアンテナ要素に適用しながら送信される少なくとも1つの基準信号、少なくとも1つの基準信号の生成のために使用される少なくとも1つのシーケンスを指すことがある。利得、指向性、ビーム幅、方位角および高度に関する(基準面に対する)ビーム方向、ピーク対サイドローブ比(peak to side lobe ratio)など、このアンテナパターンに関連付けられたプロパティのセットへの、または、そのようなアンテナパターンに関連付けられた少なくとも1つのアンテナポートへの他の参照がある。さらに、ビームという用語は、アンテナ要素の関連付けられた数および/または構成(例えば、均一線形アレイ、均一矩形アレイ、または他の均一アレイ)を指すことがある。
【0029】
ビームプロセス
ビームクラスは、ビーム幅またはビーム立体角など、少なくとも1つの特性を共有するビームを指す。より高いビームクラスはより高いレベルの指向性を指し、より低いビームクラスはより低いレベルの指向性を指す。ビームファミリー(beam family)は、同じビームクラスの全てのビームからなる。ビームグループは、より低いビームクラスのビームに関連付けられたビームのセットである。ビームは、例えば、最も近い中心方向をもつビームまたは最も大きい重複若しくは相関をもつビームに基づいて、より低いビームクラスのビームに関連付けられ得る。
【0030】
図3Aおよび図3Bは、ビームの中心方向304、314とビームのピーク方向306、312の間の区別を示す、ビーム振幅対方向308、316の2つのグラフ300、350である。ビーム方向は、ビームの中心方向304、314としてまたはビームのピーク方向306、312として定義され得るビームの方向である。図3Aおよび図3Bはまた、黒い点をもつEIRPピーク302、310を示す。ビーム空間は、任意の重みベクトルを有し得る、ビームのセットによってカバーされたエリアまたは立体角である。ビーム空間は、角度のセットなど、パラメータのセット、またはビーム自体によって画定または定義され得る。
【0031】
いくつかの例示的な実施形態では、UEは、少なくとも1つのビームプロセスに従う、信号、制御およびデータの送信および/または受信のためのプリコーディング重みおよび他のパラメータを設定し得る。UEは、そのようなパラメータについての値を計算または修正し、例えば、ビームプロセス識別情報を使用してビームプロセスを参照する後続の送信または受信においてこれらの値を使用し得る。そのような例示的なプロセスは、それが基準信号の連続送信に依拠せず、あらゆる送信のためのプリコーディングのシグナリングを伴うとは限らないので、プリコーディング重みの決定と関連付けられたオーバーヘッドを大幅に低減する。そのような例示的なプロセスは、2つ以上のビームプロセスの使用による空間多重化、ビームダイバーシティ、または多地点協調など、高度送信方式についての実装複雑さをも低減する。ビームプロセスは、ビームペアリンク(BPL:beam pair link)と呼ばれることもある。
【0032】
UEからの送信では、ビームプロセスは、アンテナ要素に適用されるべきプリコーディング重みまたはコフェージング重みの少なくとも1つのセットを決定し得る。そのような決定は、ビームを形成し得、ここで、各そのようなセットはアンテナポートに対応し得る。送信ビームプロセスは、ダウンリンクタイミング基準信号に関するタイミングアドバンス、または送信電力レベルを決定し得る。UEからの受信では、ビームプロセスは、受信のためにアンテナ要素に適用されるべきプリコーディング重みの少なくとも1つのセットを決定し得る。この場合も、そのような決定は、ビームを形成し得、ここで、各そのようなセットはアンテナポートに対応し得る。ビームプロセスは、自動利得コントローラ(AGC)のための設定をも決定し得る。
【0033】
いくつかの例示的な実施形態では、双方向ビームプロセスが、送信と受信の両方を制御し得、送信および受信のためのプリコーディング重みまたはビームの別個のセットを決定し得る。あるいは、ビームプロセスは、送信のみを制御する(送信、またはUL、ビームプロセス)か、または受信のみを制御し得る(受信、またはDL、ビームプロセス)。
【0034】
UEは、受信ビームプロセスおよび送信ビームプロセスそれぞれにおいてまたは双方向ビームプロセスにおいて、受信および送信において使用されるビームが同じパターンまたは同様のパターンを有するべきであると決定し得る。そのような決定は、上位レイヤシグナリングに基づき得るか、または、決定は、UEがアクセスしている若しくはUEが接続されるシステムの周波数帯域若しくは別のプロパティに、暗黙的に基づき得る。そのような場合、UEは、受信のために決定されたプリコーディング重みに基づいて、送信において使用されるプリコーディング重みを導出し得、またはその逆も同様である。送信ビームプロセスおよび受信ビームプロセスの場合、そのようなプロセスは、次いで、相反性によって関連付けられるものと呼ばれることがある。双方向ビームプロセスの場合、プロセスは、相反であるものと呼ばれることがある。
【0035】
いくつかの実施形態では、デフォルトビームプロセスが定義され得る。そのようなデフォルトビームプロセスは、特定の構成の不在下でダウンリンク送信若しくはアップリンク送信のために適用され得るか、または、デフォルトビームプロセスは、上位レイヤシグナリングから決定され得る。そのようなデフォルトビームプロセスは、得られる最大ビーム利得若しくは指向性が最小にされるように、またはパターンがほぼ全方向になるように、あらかじめ定義され得る。
【0036】
また、デフォルトビームプロセスの使用は、例えば事前決定されたルールまたは上位レイヤシグナリングに従って、周波数帯域に依存し得る。例えば、PRACH送信がデフォルトビームプロセスを使用するべきであるかどうかは、システム情報によって提供され得るRACH構成の一部として示され得る。そのようなシグナリングは、ネットワークがシステムタイミングおよび経路損失推定のためにUEによって使用される信号の送信のために複数のTRPからの同期された送信を使用する場合、有益であり得る。
【0037】
UEは、各ビームプロセスについて1つのビームを維持し得る。そのようなビームは、最初に選択され、ビーム選択プロシージャの一部として更新され得る。ビーム選択プロシージャは、別のUE(例えば、ネットワークノード)に適用される所与のビームまたはアンテナのための(例えば、所与の送信電力のための受信された信号電力を最大にすることによって)最良の伝搬チャネルを生じるビームを決定する。
【0038】
図4は、システム400におけるビーム伝搬の例示的な実施形態を示す。常に、UE402は、空間ダイバーシティまたは多重化、多地点動作およびモビリティをサポートするために複数のビームプロセスで構成され得る。これは図4に示されており、ここで、プロセス1およびプロセス2がTRP1(410)への直接経路404および反射された経路406に対応し、プロセス3がTRP2(414)への経路408に対応する。反射された経路406は建築物412に反射し、直接経路404、408は見通し線である。各構成されたビームプロセスは、チャネル経路に沿ってビームフォーミング利得を最大にする特定のアンテナパターンをもつ送信または受信インスタンスに対応するものとみなされ得る。複数のビームプロセスはまた、送信されている情報のタイプおよび関連付けられた信頼性要件に応じて、または、送信がユニキャストであるのかマルチキャストであるのかに応じて、異なるレベルのビームフォーミングをサポートするために使用され得る。
【0039】
現在ビームは、ビーム選択プロシージャの最新の結果を指す。双方向プロセスでは、現在ビームは、送信と受信の両方に適用され得る。あるいは、別個の現在ビームが、送信および受信のために適用され得る。同様に、ビーム選択プロシージャは、各アンテナポートについて別個のビームを選択し、各アンテナポートについての現在ビームを生じ得る。
【0040】
いくつかの例示的な実施形態では、ビームプロセスが送信または受信に適用されるとき、適用されたビームは現在ビームに対応する。いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、前のビーム選択プロシージャにおいて選択されたビームを維持し得る。例えば、UE402は、あるビームクラスの最新の選択されたビームを、そのようなビームクラス(またはビーム利得)が現在ビームのビームクラス(またはビーム利得)よりも低い場合のみ、維持し得る。ビームプロセスについて複数のビームを維持するとき、各ビームは、ビームクラスに対応し得るビーム識別情報と関連付けられ得る。
【0041】
いくつかのビーム選択プロシージャは、ダウンリンク基準信号からとられる一連の測定を実行することに基づき得る。そのような基準信号は、本明細書ではビーム選択基準信号と呼ばれる。いくつかの実施形態では、UE402は、そのようなビーム選択基準信号に基づいてAGCの設定を調整し得る。ビームプロセスは、少なくとも1つのそのようなビーム選択基準信号のためのリソースでプロビジョニングされ得る。ビームプロセス基準信号をプロビジョニングするためのリソースは、シーケンスを生成するために使用される少なくとも1つの識別情報パラメータ並びに時間リソースおよび周波数リソースの指示を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、識別情報パラメータはビームプロセスに固有であり得る。
【0042】
いくつかの例示的なビーム選択プロシージャは、ビームサウンディング基準信号と呼ばれるアップリンク(またはサウンディング)基準信号の少なくとも1つの送信を実行することに基づき得る。ビームプロセスは、少なくとも1つのそのようなビームサウンディング基準信号のためのリソースでプロビジョニングされ得る。ビームサウンディング基準信号をプロビジョニングするためのリソースは、シーケンスを生成するために使用される少なくとも1つの識別情報パラメータ並びに時間リソースおよび周波数リソースの指示を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、識別情報パラメータはビームプロセスに固有であり得る。また、アップリンクのための識別情報パラメータは、ビーム選択基準信号を生成するために使用される識別情報パラメータと同じであり得る。
【0043】
いくつかの例示的な実施形態では、ビーム選択基準信号のためのリソースとビームサウンディング基準信号のためのリソースとは、動的に割り振られ得る。さらに、これらの基準信号は、利用可能な時間および周波数リソースのサブセット上で割り振られ得る。そのような割振りは、信号の連続ブロードキャスティングを回避するために、および高いオーバーヘッドコストを低減するために行われ得る。例えば、(ランダムアクセス応答またはビーム選択プロシージャをトリガするシグナリングなどの)ダウンリンク制御情報、またはダウンリンク制御情報と上位レイヤシグナリングとの組合せが、リソース割振りを示し得る。
【0044】
ビーム選択基準信号は、拡散またはスクランブリングのために使用されるパラメータのセットと関連付けられ得る。パラメータは、例えば、拡散ファクタ(spreading factor)、拡散シーケンス、例えばOVSFコードおよびウォルシュコードのインデックス、並びにスクランブリングシーケンスインデックスを含み得る。
【0045】
以下で説明されるように、様々なリソースが、データ送信/受信のためのビームプロセスと関連付けられ得る。
【0046】
データ送信/受信のためのビームプロセスは、例えば、時間ユニット、シンボル、サブフレーム、スロットおよびフレームのブロックを含む、時間領域リソースと関連付けられ得る。ビームプロセスは、例えば、サブキャリア、サブキャリアのブロック、リソースブロック、リソースブロックのセットおよび広帯域キャリアを含む、周波数領域リソースのセットとも関連付けられ得る。ビームプロセスは、例えば、拡散および/またはスクランブリングコード(OVSF/ウォルシュ/ZCコード)のタイプ、拡散/スクランブリングの長さ、並びに拡散/スクランブリングシーケンスのインデックスを含む、コード領域リソースと関連付けられ得る。
【0047】
ビームプロセスと関連付けられた時間/周波数/コードリソースは、静的であり、あるタイプのビームプロセスのために事前構成され得る。例えば、いくつかの実施形態におけるセル固有共通制御チャネルのために使用されるビームプロセスと関連付けられたリソースは、固定され、システム情報ブロードキャスト送信においてブロードキャストされ得る。他の実施形態では、そのようなビームプロセスは、固定されたおよびあらかじめ定義されたリソース割振りを有し得る。データ送信とデータ受信の両方のためのビームプロセスは、物理レイヤ制御シグナリングにおいてダウンリンク制御情報を動的に使用するリソースとも関連付けられ得る。別の実施形態では、ビームプロセスごとのリソース関連付け情報は、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングにおいて搬送され得る。
【0048】
リソース割振りとのビームプロセスの関連付けは、フレキシブル構成と、複数のTRPに接続されるかまたはダウンリンク/アップリンク/サイドリンクのための階層制御チャネルのために使用されるビームプロセスについての低減されたシグナリングオーバーヘッドを可能にし得る。
【0049】
UE402は、(双方向プロセスまたは単方向プロセスなどの)2つ以上のビームプロセス(図4参照)を維持するように構成され得る。各そのようなビームプロセスは、異なるビームプロセスのパターンが異なる方向においてアンテナ利得を最大にするように、特定のアンテナパターンについての受信または送信に対応し得る。従って、各ビームプロセスについて、UE402は、プリコーディング重み、Tx電力、およびタイミングを維持し得る。各ビームプロセスは、異なるネットワーク送信ポイント、例えば、TRPと関連付けられ得る。複数のTRPとの接続は、多地点動作、ダイバーシティ、シームレスモビリティ、およびフォールバック動作のサポートを可能にし得る。2つ以上のそのようなビームプロセスの維持は、複数のポイントへのおよび/若しくはからの、または、異なるビームを使用する単一のポイントへの送信および/または受信を可能にし得る。
【0050】
ビームプロセスは、参照する目的で、ビームプロセス識別情報で構成され得る。特定のビームプロセスが、1次ビームプロセスまたはマスタビームプロセスとして指定され得る。UE402が1つのビームプロセスのみを維持する場合、そのようなビームプロセスは1次(またはマスタ)ビームプロセスとして指定され得る。UE402が2つ以上のビームプロセスを維持する場合、UE402は、1次ビームプロセスを指定するためのシグナリングを受信し得る。
【0051】
制御チャネル監視
いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、物理ダウンリンク制御チャネルまたは物理ブロードキャストチャネルなど、ダウンリンク制御チャネルを復号するための少なくとも1つのビームプロセスを決定し得る。ダウンリンク制御チャネルを復号することを試みるとき、UE402は、受信のためのビームプロセスによって決定されたプリコーディング重みを使用し得る。
【0052】
一実施形態では、ビームプロセスは、UE402がダウンリンク制御情報を復号することを試みるべきリソースをそれから決定する少なくとも1つの制御チャネル構成に関連付けられる。構成は、以下のうちの少なくとも1つを含み得る:
- 少なくとも1つの制御リソースセット、制御サブバンド、または、スロット、ミニスロット若しくはサブフレームなどのスケジューリングユニット内の制御時間シンボル。
- 少なくとも1つの制御リソースセット内の制御チャネルのインスタンスのための少なくとも1つの探索空間(または候補のセット)を導出するために使用される少なくとも1つのパラメータ。
〇 少なくとも1つの探索空間は、少なくとも、制御チャネル要素、リソース要素グループ、時間シンボルのセット、および/または制御リソースセット内の物理リソースブロックのサブセットに関して定義され得る。
〇 少なくとも1つのビームプロセスは、共通探索空間と関連付けられ得る。
- スロット(またはミニスロット)のユニット中の期間およびオフセットなど、ビームプロセスを使用して送信されたダウンリンク制御情報が存在し得る可能なスケジューリングユニット(例えば、スロット)のサブセットを決定するために使用される少なくとも1つのパラメータ。いくつかの実施形態では、ビームプロセスに関連付けられたアクティビティ状態または優先度に基づいて選択され得る2つ以上の構成されたそのようなサブセットがあり得る。
- 少なくとも制御チャネルを復号する目的で使用される、シーケンスなど、基準信号の少なくとも1つのプロパティを決定するために使用される少なくとも1つのパラメータ。
【0053】
構成は、少なくとも物理ブロードキャストチャネルからの専用シグナリングおよび/またはシステム情報など、RRCシグナリングから取得され得る。
【0054】
独立した構成および例示的な使用シナリオ
各ビームプロセスは、最大フレキシビリティのために、独立した制御チャネル構成で構成され得るか、またはそれと関連付けられ得る。例えば、制御サブバンドまたはリソースセットは、異なるビームプロセス間で別様に構成され得、これは、それらが、干渉をより良く協調させるために制御チャネルについて異なるリソースを使用する地理的に分離されたTRPに関連付けられるシナリオにおいて有用であり得る。
【0055】
別の例では、スロット内の時間シンボルが別様に構成され得、これは、アップリンクデータ送信およびダウンリンクデータ送信が異なるTRPを伴うシナリオ(例えば、低いおよび高い送信電力TRPをもつhetnetシナリオ)において有用であり得る。そのようなシナリオでは、ダウンリンク割当てが、第1のビームプロセスを使用して第1のTRPから受信され得、アップリンク許可が、第2のビームプロセスを使用して第2のTRPから受信され得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、シグナリングオーバーヘッドを低減するために、制御チャネル構成の少なくとも1つのパラメータは、全てのビームプロセスに共通であり得る。
【0057】
ビームプロセス間の優先度付け
いくつかの状況では、異なるビームプロセスによって使用されるリソース間の重複があり得、その結果、少なくとも1つのそのようなビームプロセスを使用する受信は実現可能でない。例えば、これは、UE402が所与の時間において多くともN個のビームプロセスを使用して受信することが可能であるにすぎない場合に起こり得(ここで、Nは、例えば、UE受信機実装におけるRFチェーンの数に対応し得る)、所与のスロット中のN個超のビームプロセスの制御チャネル候補間の時間領域における重複がある。別の例では、第1のビームプロセスのための制御チャネル候補は、第2のビームプロセスのためのスケジュールされた送信と重複し得る。そのような状況が起こったとき、UE402は、以下の規準のうちの少なくとも1つに基づいてビームプロセス間の優先度付けルールを適用し得る:
- 各ビームプロセスに関連付けられた構成された優先度。例えば、UE402は、1次ビームプロセスのために、または、ビームプロセスに関連付けられたインデックスに基づいて、制御チャネルの受信に優先度を付け得る(例えば、より低いインデックスがより高い優先度を有する)。
- 各ビームプロセスに関連付けられたアクティビティ状態。例えば、「アクティブ」状態におけるビームプロセスが「非アクティブ」状態におけるビームプロセスに勝る優先度を付けられ得、あるいは、アクティブ状態におけるビームプロセスについての品質が劣化している場合、「非アクティブ」状態におけるビームプロセスがフォールバック機構を提供するように優先度を付けられ得る。
- 制御チャネルがビームプロセスについて監視されるときの、スケジューリングユニットのサブセットについての周期性。例えば、優先度は、最も大きい周期性を有するビームプロセスに与えられ得る。
- 各ビームプロセスについての最新の報告されたチャネル状態指示。例えば、優先度は、チャネル品質指示が最も高かったビームプロセスに与えられ得る。
- ビームプロセスに関連付けられた送信のタイプ。例えば、第1のビームプロセスのためのスケジュールされた送信が第2のビームプロセスのための制御チャネル候補に勝る優先度を有し得る。別の例では、そのようなスケジュールされた送信は、前のスロット中でスケジュールされていることがあり、現在のスロットの制御リソースセットと重複し得る。
【0058】
1つのルールが細分化を可能にしないインスタンスを扱うために、複数のルールが使用され得る。例えば、UE402は、最初に、アクティビティ状態に基づいて優先度を付け得、2つ以上のプロセスが同じアクティビティ状態を有する場合、構成された優先度に基づくルールが使用され得る。あるいは、ルールの他の条件付き順序付けが利用され得る。
【0059】
アンテナポートとの関係
いくつかの例示的な実施形態では、ビームプロセスとアンテナポートまたはアンテナポートのセットとの間の固定されたまたは半静的な関連付けが確立され得る。UE402は、アンテナポート上で送信または受信するように構成されたときはいつでも、対応するビームプロセスのプリコーディング重みを適用する。ビームプロセスと関連付けられた(1つまたは複数の)アンテナポートのセットが、互いに空間的に擬似コロケートされ得る。例えば、復調基準がその上で送信されるアンテナポートとビーム選択のために使用される基準信号(CSI-RSまたはビーム選択RSなど)がビームプロセスのためにその上で送信されるアンテナポートとの間の関連付けが定義される場合、関連付けは、そのようなアンテナポートが空間的に擬似コロケートされることを示し得る。従って、アンテナポートを使用する受信のためのビームプロセスの暗黙的または明示的指示は、このアンテナポートがビームプロセスまたはビームペアリンクの基準信号(例えば、CSI-RS)と空間的に擬似コロケートされるという指示と等価であり得る。あるいは、いくつかの例示的な実施形態では、ビームプロセスとアンテナポートとの間の関連付けは動的に修正され得る。UE402は、アンテナポート上で送信または受信するための適用可能なビームプロセスを決定し得る。
【0060】
例示的な一実施形態では、適用可能なビームプロセスは、物理レイヤシグナリングまたは上位レイヤシグナリングから受信された明示的指示から決定され得る。例えば、UE402は、アップリンク(またはサイドリンク)物理チャネル上でアップリンク(またはサイドリンク)送信(許可)を示すダウンリンク制御情報(DCI)を受信し得、そのような許可は、各アンテナポート上での送信のための適用可能なビームプロセスの指示を含んでいることがある。そのようなビームプロセスは、DCIを受信するために使用されるビームプロセスとは異なり得る。別の例示的な実施形態では、UE402は、ダウンリンク物理チャネルからの受信のためのダウンリンク割当てを示すダウンリンク制御情報を受信し得、そのような割当ては、各アンテナポート上での受信のための適用可能なビームプロセスの指示を含んでいることがある。また別の例示的な実施形態では、UE402は、アップリンク物理チャネル、サイドリンク物理チャネルまたはダウンリンク物理チャネル上での後続の送信または受信のための、各アンテナポート上での送信または受信のための適用可能なビームプロセスを示すMAC制御要素またはRRCメッセージを受信し得る。
【0061】
別の例示的な実施形態では、適用可能なビームプロセスは、関連付けられた送信を復号するために使用されるビームプロセスに基づいて暗黙的に決定され得る。例えば、ダウンリンク送信のための適用可能なビームプロセスは、ダウンリンク物理制御チャネルからのこのダウンリンク送信を示すDCIを復号するために使用されるビームプロセスに対応し得る。いくつかの場合には、ダウンリンク送信は、ダウンリンク物理データチャネル、第2のダウンリンク物理制御チャネルまたはDM-RS若しくはCSI-RSなどのダウンリンク信号であり得る。別の例では、アップリンク送信(例えば、アップリンク物理チャネルまたは信号)のための適用可能なビームプロセスは、このアップリンク送信を示すかまたはトリガするDCIを復号するために使用されるビームプロセスに対応し得る。特に、ダウンリンクデータ送信に関連付けられたHARQ-ACKフィードバックを含んでいるアップリンク制御チャネルのための適用可能なビームプロセスは、このダウンリンクデータの送信を示すDCIを復号するために使用されるビームプロセスに対応し得、および/または、CSI報告を含んでいるアップリンク制御(またはデータ)チャネルのための適用可能なビームプロセスは、そこから報告が導出される、(1つまたは複数の)基準信号、例えば、CSI-RSの送信を示すDCIを復号するために使用されるビームプロセスに対応し得る。別の例では、ダウンリンク送信のためのHARQ-ACKを含んでいるアップリンク制御チャネルのための適用可能なビームプロセスは、ダウンリンク送信を復号するために使用されるビームプロセスに対応し得る。別の例では、ランダムアクセス応答のための適用可能なビームプロセスは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために使用されるビームプロセスに対応し得る。
【0062】
上記の例では、ビームプロセス間の対応は、両方のプロセスが(例えば、双方向ビームプロセスについて)同等であること、または、両方のビームプロセスが相反性によって関連付けられることであり得る。
【0063】
あるいは、いくつかの実施形態では、対応は、物理レイヤシグナリングまたは上位レイヤシグナリングによって構成され得る。例えば、この送信を示すDCIを復号するためにあるビームプロセスが使用されるときのULデータ送信のための適用可能なビームプロセスは、RRCシグナリングによって構成され得る。そのような実施形態は、異なるネットワークTRPからの送信および受信を可能にし得、これは、ダウンリンク送信のための最良のノードが高電力TRPであり得、アップリンク送信のための最良のノードが(より近い)低電力TRPであり得る異種展開において有利であり得る。別の例では、ランダムアクセス応答のための適用可能なビームプロセスは、デフォルトビームプロセスに対応するように構成され得る(例えば、全方向ビームは、RACH構成の一部としてそのように構成される)。そのような構成は、複数のTRPからのランダムアクセス応答の同期された送信を可能にし得る。
【0064】
別の例では、対応は、MACシグナリングまたは物理レイヤシグナリングなどによって、より動的に取得され得る。そのような実施形態は、一方における制御またはデータ受信、および他方におけるデータ送信のための(例えば、異なる方向におけるビームをもつ)異なるビームプロセスの使用を可能にし得る。これは、あるビームプロセスのための構成された最大送信電力が別のビームプロセスのためのものよりも低く、その結果、ダウンリンク受信のための最良のビームプロセスがアップリンク送信のための最良の性能を可能にするビームでない場合、有益であり得る。そのような状況は、例えば、一部のビームプロセスに、他のビームプロセスよりも多くの影響を及ぼすSAR要件により、起こり得る。そのような場合、例えば、UE402は、少なくとも1つのビームプロセスのための電力管理最大電力低減(P-MPR:power management maximum power reduction)の変化によってトリガされた(1つまたは複数の)電力ヘッドルーム報告の送信によって、異なる構成された最大送信電力をネットワークに通知し得る。
【0065】
別の実施形態では、適用可能なビームプロセスは、送信によって占有される時間リソースおよび/または周波数リソースに基づいて暗黙的に決定され得る。リソースとビームプロセスとの間の対応は、上位レイヤシグナリングによって提供され得る。
【0066】
別の例示的な実施形態では、適用可能なビームプロセスは、送信または受信が行われる物理チャネルまたは信号タイプに基づいて決定され得る。
【0067】
別の例示的な実施形態では、適用可能なビームプロセスは、送信が制御情報(例えば、アップリンクまたはサイドリンク)からなるのか上位レイヤデータからなるのか、または、送信が(例えば、サイドリンク送信について)マルチキャストであるのかユニキャストであるのかなど、送信のタイプおよび/またはコンテンツに基づいて決定され得る。例えば、スケジューリング要求の送信が、1次ビームプロセスなど、特定のビームプロセスを使用して実行され得る。
【0068】
ビームプロセスについて複数のビームを維持するとき、どのビーム識別情報が特定の送信に適用されるかを決定するために、上記で説明されたものと同様の実施形態が使用され得る。いくつかの実施形態では、復調基準信号の生成のために使用されるシーケンスは、ビームプロセスに固有であり得る。そのようなシーケンスは、ビーム選択基準信号またはビームサウンディング基準信号のためのシーケンスの生成のために使用される識別情報パラメータに一致する識別情報パラメータを使用して生成され得る。
【0069】
ビーム対応決定
いくつかの実施形態では、UE402は、送信ビームと受信ビームとの少なくとも1つのペアについて、送信のために使用されるビーム(送信ビームまたはアップリンクビーム)と受信のために使用されるビーム(受信ビームまたはダウンリンクビーム)との間の対応を決定し得る。そのような対応が決定された場合、UE402は、UE402からの第1の送信のために使用される送信ビームが第2の送信を受信するために使用される受信ビームに対応する送信ビームであると決定し得る。そのような受信ビームは、第2の送信を受信するために使用されるとき、信号強度または品質を最大にする受信ビームに対応し得る。以下の段落は、そのような実施形態について説明する。
【0070】
事前決定されたまたは静的ビーム対応
一実施形態では、ビーム対応が、メモリに記憶されたマッピングに従って、全ての送信ビームおよび受信ビームの少なくともサブセットについて事前決定され得る。マッピングは、較正またはテストプロシージャの一部として実行され得る。マッピングは、送信ビームとそれの対応する受信ビームとの間の放射パターン(または、利得が最大にされる方向など、そのプロパティ)の差が最小にされるようなものであり得る。マッピングは、送信ビームおよび受信ビームのために使用されるプリコーディング重みが同等のまたはほぼ同じ値を有するようなものでもあり得る。
【0071】
動的ビーム対応状態
いくつかの実施形態では、送信ビームと受信ビームとの間のビーム対応は、ビーム対応の決定が動的であるように、実装条件(例えば、TX RF経路とRX RF経路との差)および/または動作条件(例えば、温度変化、基準クロック位相ドリフト)により、一貫しては存在しないことがある。
【0072】
動的ビーム対応状態は、状態内(in-state)および状態外(out-of-state)で示され得る。ビーム対応状態は、個々のビーム、ビームタイプ、ビームクラス、ビームグループ、若しくはアンテナパネルに、または、ビーム、ビームタイプ、ビームクラス、ビームグループ若しくはアンテナパネルのセットに固有であり得る。UE402は、ビーム対応更新期間で構成され得、更新構成に従って周期的にビーム対応を評価および更新し得る。UE402は、ネットワークからL1制御シグナリングまたは上位レイヤ(MAC、RRC)シグナリングを受信したことに応答して、ビーム対応状態更新を実行し得る。別の実施形態では、UE402は、以下のプロシージャのうちの1つまたは複数を含み得る、あらかじめ定義されたイベント時にビーム対応更新をトリガし得る:
- 新しいビーム、ビームタイプ、ビームクラス、ビームグループ、またはアンテナパネルの再構成、
- RACHプロシージャ中にまたはその終了時に、例えば、Msg1送信および/またはMsg3送信に更新プロシージャステップを組み込むことによって、または
- ULビーム管理プロシージャの構成。ネットワークは、ULビーム管理がビーム対応状態に応じて構成され得るかどうかを決定し得る。ネットワークは、ビーム対応状態が状態内である場合、いかなるそのようなプロシージャ、例えば、U1、U2、またはU3も構成しないことがある。
【0073】
一実施形態では、UE402は、送信ビーム放射パターンおよび対応する受信ビーム放射パターンを評価することと、ピークローブ方向、3dBメインローブ幅、サイドローブ方向、サイドローブ幅、サイドローブ抑制比など、パターンパラメータを比較し/相関させることとによって、ビーム対応状態を更新し得る。比較および評価規準は、あらかじめ定義され得る。
【0074】
別の実施形態では、UE402は、ビーム対応更新プロシージャを使用してビーム対応を更新し得る。一実施形態では、UE402は、以下の行為を実行し得る:
- アップリンク送信ビームのセットに基づくアップリンクビームスイーピングを使用して、ビーム固有基準信号、例えば、SRSを送信する、
- アップリンク送信ビームに対応する全ての受信ビーム中のダウンリンク制御情報を監視する、ここで、ダウンリンク制御情報は、最良のアップリンク送信ビーム識別情報、例えば、ビームインデックスまたはSRSリソース指示(SRI)を含み得る、
- (例えば、UE402が2つのダウンリンクビームの中央に位置するとき)1つの受信ビームまたは複数の受信ビーム中のダウンリンク制御情報を受信し、最良の受信ビームが、ダウンリンク制御情報中で受信されたアップリンク送信ビーム識別情報に対応し得るかどうかを検証する、
- 検証結果が一致である場合、ビーム対応状態内を決定し、検証結果が一致でない場合、ビーム対応状態外を決定する、
- アップリンク制御シグナリングを使用してビーム対応状態を報告する。
【0075】
別の実施形態では、UE402は、以下の行為を実行し得る:
- ビーム固有基準信号を使用して、例えば、最良のダウンリンクビームに対応する(例えば、SSブロックに基づく)アップリンクビーム中のSRSを介して、第1の送信において送信する、ここで、SRSリソース/シーケンスが最良のSSブロックの指示を搬送し得る、
- 第1の送信において使用されるものを含むビーム固有基準信号、例えば、SRSをもつアップリンク送信ビームのセットに基づくアップリンクビームスイーピングを使用して、第2の送信を送信する、
- ネットワークによるダウンリンクL1制御シグナリング中でビーム対応状態内または状態外指示を受信する。
【0076】
この実施形態では、ネットワークは、第1のSRSが、第2の送信において受信された最良のSRSと同じあるかどうかを検証することによって、ビーム対応状態を決定し得る。ネットワークは、第1のUE送信と第2のUE送信の両方において、示された最良のSSブロックに対応する受信ビームを使用し得ることに留意されたい。
【0077】
UE402は、UEビーム対応状態が状態外であるとき、ULビーム管理プロシージャ(U1/U2/U3)を実行するように構成され得る。この実施形態では、UE402は、アップリンクビームとダウンリンクビームとの間の明示的関連付けで構成され得る。
【0078】
UE402は、UEビーム対応状態が状態内であるとき、ULビーム管理プロシージャなしにダウンリンクビームに基づいてアップリンクビームを選択するようにとの指示を、L1制御シグナリングまたは上位レイヤ専用シグナリング中で受信し得る。この実施形態では、UE402は、暗黙的アップリンクおよびダウンリンクビーム関連付けを維持し得る。
【0079】
別の実施形態では、UE402は、ネットワークからの指示に基づいてビーム対応を決定し得る。そのような実施形態は、例えば、ビーム対応がネットワーク側においてすでに存在する場合、適用可能であり得る。UE402は、最初に、少なくとも1つのビーム(例えば、ビームスイープ)のためのビーム固有基準信号(例えば、SRS)のシーケンスを送信し得る。そのような送信は、物理レイヤまたは上位レイヤにおけるネットワークからのシグナリングによってトリガされ得る。UE402は、その後、あるダウンリンク送信ビームに対応するCSI-RSの指示(またはCSI-RSインジケータ)とともに、例えば、SRSインジケータを使用して、送信ビームの指示を受信し得る。そのような指示は、物理レイヤシグナリング(ダウンリンク制御情報)、MACシグナリング(MAC制御要素)、またはRRCメッセージの同じインスタンス中に含まれていることがある。指示は、CSI-RSがある時間において送信されるという指示と組み合わせられ得る。示されたCSI-RSを受信した場合、UE402は、信号品質を最大にする受信ビームを決定し得る。UE402は、この受信ビームと、ネットワークによって示されたSRSの送信のために使用される送信ビームとの間のビーム対応が存在すると決定し得る。
【0080】
電力制御-開ループ構成要素
いくつかの例示的な実施形態では、送信電力は、送信に適用可能なビームプロセスに依存し得る。
【0081】
送信電力は、ダウンリンク基準信号上でとられる経路損失測定の関数であり得る。そのようなダウンリンク基準信号は、ビーム経路損失基準信号と呼ばれることがある。そのようなビーム経路損失基準信号のためのリソースは、各ビームプロセスについて独立して割り振られ得る。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム経路損失基準信号はビーム選択基準信号に一致し得る。経路損失測定PLが、現在ビームを適用したときの基準送信電力Prefと受信された信号電力Prとの間の差(dB単位)として定義され得る。
【0082】
測定のために使用されるビームは、少なくとも、相反する双方向ビームプロセスのための受信ビームであり得るか、または、相反性によって送信ビームプロセスに関連付けられた受信ビームプロセスに対応し得る。あるいは、測定のために使用されるビームは、全方向ビームまたはデフォルトビームなど、あらかじめ定義されたビームであり得る。あるいは、UEは、推定された経路損失を最小にするかまたは受信された信号を最大にする受信ビームまたはビームプロセスを選択し得る。
【0083】
あるいは、経路損失測定のために使用される受信ビームは、シグナリングから決定され得る。例えば、受信ビーム、またはUE402がデフォルトビームプロセスを使用するべきであるのかビームプロセスを選択するべきであるのかが、システム情報からシグナリングされ得る。そのような実施形態は、例えば、PRACH送信のための経路損失推定値および送信電力を決定するために使用され得る。
【0084】
いくつかの例示的な実施形態では、経路損失測定は、測定をとるために使用されるビームの利得または指向性Gbによって調整され得る。式として表されるように、経路損失測定PLは、次のように計算され得る:
PL=Pref-Pr+Gb
上式で、PrefおよびPrはdBm単位であり得、PLおよびGbはdB単位であり得る。この調整は、経路損失測定をとるために使用されるビームと後続の送信において使用されるビームとの間の利得(または指向性)の差の適切な補償を可能にし得る。この後者の場合、利得Gb’をもつビームのための送信電力が、(PL-Gb’)の関数として設定され得、ここで、PLおよびGb’はdB単位である。いくつかの実施形態では、経路損失測定PLは、調整されないことがあり、(Pref-Pr)に等しくなり得るが、送信電力は、PL+Gb-Grの関数として設定され得る。
【0085】
電力制御-閉ループ構成要素
UE402は、いくつかの送信に適用される電力の調整を実行するためのシグナリング(送信電力制御(TPC)コマンド)を受信し得る。そのような調整は、ビームプロセスごとに累積的であり(特定のビームプロセスが適用される全ての後続の送信に適用され)得る。ビームプロセスは、TPCコマンドとともに明示的に識別されるか、または、TPCコマンドが適用される送信に対応するビームプロセスに暗黙的に基づき得る。また、調整ステップの値が、各ビームプロセスについて独立して構成され得る。
【0086】
電力制御-構成された最大電力(Pcmax
いくつかの実施形態では、UE402は、少なくとも最大電力低減パラメータ(例えばMPR、A-MPRまたはP-MPR)に基づいて、各ビームプロセスについての構成された最大電力(例えばPcmax)を適用し得、ここで、Pcmaxと最大電力低減パラメータとは、ビームプロセス間で異なり得る。例えば、これは、比吸収率(SAR)からのビーム固有電力管理MPR(P-MPR)値に起因し得る。
【0087】
構成された最大利得または構成された最大EIRP
いくつかの実施形態では、UE402は、アンテナ構成を考慮して最大可能利得に対するビームの利得を限定するように動作し得る。そのような状況は、例えば、UE402が比吸収率要件を満たすように動作しているとき、起こり得る。
【0088】
構成パラメータは、例えば、EIRP、最大利得(Gmax)および最大指向性を含み得る。パラメータは、UEアンテナアレイビームフォーミング構成および能力に関するUE402能力報告に基づき得る。eNBは、上位レイヤシグナリングを使用してパラメータを構成し得る。別のソリューションでは、UE402は、最大利得または指向性を自律的に設定し得る。
【0089】
UE402は、ビームプロセスごとにPcmaxと最大利得パラメータの両方を使用してEIRPを最大にするように動作し得る。Gmaxパラメータは、ビームプロセスと関連付けられた物理チャネルによって影響を及ぼされ得る。例えば、物理レイヤアップリンク制御チャネル中のアップリンク制御情報(UCI)送信のためのビームプロセスが、より低いGmaxを指定され得る。従って、UEは、広いビーム幅をもつビームプロセスにおいてUCIを送信し得る。利点は、UCI送信の信頼性およびロバストネスを増加させることであり得る。
【0090】
UEは、ビームプロセスごとに、アクティブに適用されたビームフォーミング利得と構成された最大利得との間のオフセットを報告し得る。差は、例えばSARによって引き起こされるMPRによって引き起こされ得る。eNBは、Gmaxオフセットを受信し、関連付けられたビームプロセスのためのアップリンクビーム再選択プロシージャをトリガし得る。そのような実施形態は、eNBが、ビームプロセスのために使用されるビーム幅およびビームフォーミング利得に基づいてアップリンク受信をフレキシブルに調整することを可能にし得る。
【0091】
異なるTRPに接続された同時ビームプロセスの電力割振り
UE402は、モビリティイベントにおける異なるTRPと関連付け、それに送信すべきビームプロセスを追加し得る。関連付けは、新しいTRPに固有のアップリンクビーム電力制御情報を含み得る。UE402は、アップリンクSINRターゲットとTRP基準信号電力とを含む新しいTRPの電力制御構成パラメータを受信し得る。UE402はまた、波形およびヌメロロジー(numerology)の新しいTRPの構成を受信し、それに応じて、必要とされる最初の電力および電力ステップを導出し得る。
【0092】
UEは、関連付けられたビームプロセスのために算出された電力ヘッドルーム情報を新しいTRPに提供し得る。算出は、UE402によって維持される全てのアクティブビームプロセスの全ての同時送信の送信を考慮し得る。従って、電力ヘッドルームは、ビームプロセス識別情報およびそれの対応する電力ヘッドルーム値のためのフィールドを含み得る。
【0093】
TRPが同期される実施形態では、送信は、同じ周波数リソース上でコード多重化され得る。
【0094】
別の実施形態では、UE402は、電力送信能力を可能にし、最大にするために、TRPが同期されないかまたは周波数間若しくは帯域間上で展開される場合、1つのTRPリンク上のギャップで構成され得る。これは、同期されないTRPにおけるモビリティイベント中に有用であり得る(例えばFDDの場合)。
【0095】
ギャップは、例えば、(1つまたは複数の)現在リンクの品質に基づいて、UEシグナリンイベント時にネットワークによって構成され得る。これらのギャップパターンは、異なる長さを有し、UE402に測定を報告させることを目標として有限持続時間を有し得、次いで、ネットワークは、どのTRPを使用すべきかを決定し得、構成メッセージ、またはUEが、スケジューリングのためにいくつかのTRP上のいくつかの制御チャネルを監視することを開始することができるという指示、または適切なパラメータを用いたUL送信開始ポイントについての指示を送り得る。
【0096】
UE402は、それが2つ以上のトランシーバチェーンの能力を有する場合、構成されたギャップに依拠しないことがある。この特定の場合、同期または非同期受信/送信が利用可能であり得、ネットワークシグナリングが、UE402から測定報告を受信した後に(1つまたは複数の)ターゲットTRPを示すターゲットTRP測定指示に低減される。ターゲットTRP測定構成は、UE402によってトリガされた報告の品質しきい値に基づくトリガされたメッセージであり得る。この状況では、出力電力は、キャリアアグリゲーションまたはデュアル接続性Pcmax定義と同様のやり方で、これらのUL送信の間で共有される。しかしながら、電力共有が良好な結果にならないであろう展開固有状況が起こった場合、ネットワークは、ターゲットTRPとの同時接続を可能にするためにサービングTRP上でギャップを構成し得る。この場合、ギャップ決定は、経路損失推定値が、サービングTRPを維持しながらターゲットTRP UL上の可能なスケーリングを示し得る、UE402からの報告された測定に基づき得る。
【0097】
ビームプロセスのための送信タイミング
いくつかの例示的な実施形態では、送信のタイミングは、適用可能なビームプロセスに依存し得る。UE402は、ビームタイミング基準信号と呼ばれることがある、ダウンリンク受信された信号のタイミングに基づいて送信のタイミングを決定し得る。そのようなビームタイミング基準信号のためのリソースは、各ビームプロセスについて独立してプロビジョニングされ得る。いくつかの例示的な実施形態では、ビームタイミング基準信号はビーム選択基準信号と同等であり得る。
【0098】
UE402は、ビームタイミング基準信号のタイミングからの適用されるべきタイミングアドバンスまたは調整に基づいて、送信のタイミングを決定し得る。そのようなタイミングアドバンスまたは調整は、タイミング調整コマンドなど、物理レイヤシグナリング、MACシグナリング、またはRRCシグナリングから受信され得る。タイミング調整は、ビームプロセスに固有であり、特定のビームプロセスが適用される全ての後続の送信に適用され得る。ビームプロセスは、タイミング調整コマンドとともに明示的に識別されるか、または、タイミング調整コマンドが適用される送信に対応するビームプロセスに暗黙的に基づき得る。
【0099】
いくつかの例示的な実施形態では、時間整合タイマーは、場合によってはこのビームプロセスに固有の値で、各ビームプロセスについて構成され得る。ビームプロセスのための時間整合タイマーは、このビームプロセスについてタイミング調整コマンドが受信されるたびに再開され得る。UE402は、このビームプロセスのための時間整合タイマーが動作している(満了されていない)場合のみビームプロセスに従って送信を実行することを可能にされ得る。
【0100】
擬似コロケーション仮定
いくつかの例示的な実施形態では、ビームプロセスを使用してダウンリンク物理チャネルを受信するUE402は、ビームプロセスに関連付けられた基準信号が送信されるアンテナポートが、(タイミング、遅延拡散、またはドップラー拡散などの)少なくとも1つの長期チャネルプロパティについて、ダウンリンク物理チャネルが送信される(1つまたは複数の)アンテナポートと擬似コロケートされると仮定し得る。そのような基準信号は、ビームプロセスに関連付けられたビーム選択基準信号に対応し得る。
【0101】
ビームプロセスごとのチャネル状態情報
いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、ビームプロセスごとのチャネル状態情報を報告し得る。UE402は、少なくとも1つのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)および少なくとも1つの干渉測定(IM)リソース上で測定を実行し得る。そのような信号のためのリソースは、各ビームプロセスについて独立してプロビジョニングされ得る。測定は、特定のビームプロセスの現在ビームを使用して実行され得る。ダウンリンク制御情報のインスタンスなど、物理レイヤシグナリングが、ビームプロセスおよび場合によっては現在ビームを識別し得る。そのようなダウンリンク制御情報は、以下の情報、すなわち、CSI測定を実行するようにとの要求、測定されたCSIを報告するようにとの要求、CSI-RSのためのリソースの割振り、または干渉測定のためのリソースの割振りのうちのいずれかを含んでいることがある。
【0102】
ビームプロセス同期状態
いくつかの例示的な実施形態では、同期状態はビームプロセスに関連付けられ得る。UE402は、同期タイマーが動作しているおよび/または最新のビーム選択プロシージャが成功裡に完了した場合、ビームプロセスが「同期された」状態にあると決定し得る。同期タイマーは、少なくとも1つの現在ビームを生じるビームプロセスのビーム選択プロシージャの成功した完了時に再開され得る。そのようなタイマーの持続時間は、上位レイヤによってまたはプロセスごとに、あらかじめ定義または構成され得る。ビーム選択プロシージャが開始し、失敗したことをUE402が検出した場合、UEは、同期タイマーを停止し得る。
【0103】
UE402が少なくとも1つのビームについてのレベル若しくは品質を上回る信号を測定した場合、または、UE402が、ビームサウンディング基準信号が成功裡に受信されたという指示をネットワークから受信した場合、UE402は、ビーム選択プロシージャが成功したと決定し得る。UE402は、ビームプロセスが「同期された」状態にある場合のみ、または、適用可能な同期タイマーが動作している間、ビームプロセスを使用する送信を実行することを可能にされ得る。
【0104】
ビームプロセスプロシージャ
ビーム作成プロシージャ
以下の段落で説明されるプロシージャは、最初の(または1次)ビームプロセスを作成すること、および/または最初のビームプロセスを同期させること、追加のビームプロセスを作成すること、またはビームプロセスを削除することを行うために使用され得る。
【0105】
UE402は、最初にビームプロセスを有しないか、または、同期された状態にないデフォルトビームプロセスを有し得る。そのような状況は、例えば、システムに最初にアクセスする前にまたはビームプロセスが同期された状態にないと決定した後に起こり得る。最初のビームプロセスの作成(またはデフォルトビームプロセスの同期)は、最初のシステムアクセスの一部として行われ得る。
【0106】
例示的な実施形態では、UE402は、シグネチャシーケンスおよび/またはモビリティ基準信号上でとられる測定に基づいて、並びにブロードキャストされ得るランダムアクセス構成に基づいて、ランダムアクセスプロシージャを開始し得る。UE402は、プリアンブルグループのうちのプリアンブルなど、信号をランダムに選択し得る。いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルグループは、UE402のビームフォーミング能力に依存し得る。そのようなプリアンブルの送信は、極めて広いビームまたはほぼ全方向ビームなど、デフォルトビームを使用し得る。あるいは、プリアンブルの送信は、UE402が利用可能な信号上でとられる測定についてビームを決定し得る場合、そのビームを使用し得る。
【0107】
UE402は、少なくとも1つのランダムアクセス応答を受信し、場合によっては、そのような受信が時間ウィンドウ内に行われない場合、より高い電力レベルにおいてプリアンブルを再送信することを試み得る。UE402は、最終的に、少なくとも1つのランダムアクセス応答を復号し、1つのそのような応答を選択し得る。各そのような応答は、ビームプロセスに適用可能な少なくとも構成およびリソースを含んでいることがある。そのような応答は、以下の項目、すなわち、ビーム選択基準信号のためのリソース、ビームサウンディング基準信号のためのリソース、タイミングアドバンス調整、ビームプロセス識別情報、および(基準送信電力など)電力制御のための少なくとも1つのパラメータのうちの少なくとも1つを含んでいる。電力制御のためのパラメータが提供されない場合、このパラメータは、ランダムアクセス構成の一部としてブロードキャストされる値を使用し得る。
【0108】
ランダムアクセス応答は、アップリンク物理チャネル上での最初の送信のために使用される他の情報要素を含んでいることがある。ビーム選択基準信号のためのリソースは、ランダムアクセス応答に続く時間オフセットの後に生じるいくつかのシンボルを占有し得る。そのようなランダムアクセス応答は、あらかじめ定義されるか、または、ランダムアクセス応答中でシグナリングされ得る。UEは、受信のための最良のビーム(または現在ビーム)を決定するためにそのようなリソースを測定し得る。UEが2つ以上のランダムアクセス応答を受信した場合、UE402は、2つ以上の対応するビームサウンディング基準信号リソース上で測定し、少なくとも、全ての応答のうちの測定された信号品質またはレベルに基づいて、後続の送信についてどのランダムアクセス応答に続くべきかを選択し得る。
【0109】
UE402は、ビームサウンディング基準信号リソース上での送信のために(選択されたランダムアクセス応答のビーム選択基準信号のための)現在ビームを使用し得る。そのようなリソースは、一般に、ビーム選択基準信号リソースのために使用される最後のシンボルに続く時間オフセットの後に生じるいくつかのシンボルを占有し得る。ビームサウンディング基準信号リソース上での送信は、ネットワークが、送信/受信ポイント(TRP)における最良のビームを決定することを可能にする。いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、それが、受信が成功したという指示を、ビームサウンディング基準信号の送信に続いてネットワークから受信した場合、プロシージャを進め得る。アップリンク物理チャネルおよびダウンリンク物理チャネル上での後続の送信および受信は、ビーム選択基準信号の測定から決定された現在ビームを使用し得る。その後、現在ビームのさらなる改良が、ネットワークによって開始され得る。
【0110】
いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、アップリンクおよびダウンリンクにおける復調基準信号の生成のために、ビーム選択基準信号リソースおよびビームサウンディング基準信号リソースについて提供された少なくとも1つのパラメータを利用し得る。例えば、そのようなパラメータは、シーケンスを決定するために使用される識別情報パラメータからなり得る。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、新しいビームプロセスの作成のための指示を物理(または上位)レイヤシグナリングから受信し得る。指示自体は、既存のビームプロセスを使用して受信され得る。例えば、そのような指示は、ランダムアクセスプロシージャをトリガするダウンリンク制御シグナリングからなり得る。新しいビームプロセスのためのリソースは、他の例示的な実施形態と同様に後続のランダムアクセス応答中で提供され得る。あるいは、指示は、新しいビームプロセスのためのリソースを直接割り振り、それぞれ、ビーム選択基準信号およびビームサウンディング基準信号上での受信および送信を直接トリガし得る。そのような場合、適用可能なタイミングアドバンスは、指示を受信するために使用される既存のビームプロセスと同じであり得る。
【0112】
いくつかの例示的な実施形態では、UE402は、既存のビームプロセスの削除のための指示を物理(または上位)レイヤシグナリングから受信し得る。UE402は、ビームプロセスのための測定を実行し得る。そのような測定は、UE402がビームプロセス内の最良のビームを識別することを可能にし得る。例えば、UE402は、ビームプロセス構成内のビーム(現在ビーム)を使用するように構成され得る。UE402は、他のビーム(場合によっては、後で定義されるビームグループ内のビーム)のサブセットとともにそのビームを使用して測定を実行し得る。そのような測定は、周期的であり、ネットワークによって構成され得る。別の例示的な実施形態では、そのような測定は非周期的であり得る。例えば、UE402は、場合によってはそのビームプロセスを使用する送信を介して、それのサービングTRPによってそのような測定を実行するようにトリガされ得る。別の例では、UEは、ビームプロセスと関連付けられたビーム上で実行された測定によって、ビームグループ上でそのような測定を実行するようにトリガされ得る。
【0113】
そのような測定をとると、UE402は、新しいビームがTRP/セル/eNBから/への受信(および場合によっては送信)を改善すると決定し得る。そのような場合、UE402は、新しいビームを含めるようにビームプロセスを自律的に更新し得る。UE402はまた、UE402がそれのビームを変更したことを(ビームプロセス自体を使用する送信などを介して)ネットワークに示し得る。これは、ネットワークが、それ自体のビームが新しいUEビームに依然として最も良く適するかどうかを決定することを可能にし得る。別の例示的な実施形態では、新しいビームがビームプロセスの実行を改善し得ると決定すると、UE402は、新しいビーム選択プロシージャを開始することをネットワークに要求し得る。そのようなプロセスは、UE402が、新たに決定されたビームを使用することを必要とすることも必要としないこともある。
【0114】
モビリティ関係態様
ビーム(ビームグループ内のビーム)のセット上での測定をトリガすると、UE402は、ビームプロセス内で使用すべき好適なビームを見つけないことがある。例えば、UE402は、それがビームプロセスを使用してデータを成功裡に送信および/または受信することができないことを示す元のビームプロセス構成上での測定により、同調プロセスを開始し得る。そのような結論は、測定がしきい値よりも小さいことに基づき得る。この場合、UE402は、ビームプロセスを使用し続ける前に、ビームプロセス内で使用すべき別のビームを見つけるように指示され得る。UE402がビームグループ内の別のビームを取得することに失敗した場合、それは、以下の行為、すなわち、別のビームグループ中の若しくは場合によっては同じビームクラス中のビームを探索し続けること、別のビームクラス若しくは前に選択されたビームと重複するビームクラス中のビームを探索し続けること、またはビームプロセスのための無線リンク障害(RLF)若しくはビームリンク障害(BLF)を宣言することのうちの少なくとも1つを行い得る。RLFが本明細書中のどこで使用されても、それはBLFをも含む。
【0115】
UE402がビームプロセスのためのRLFを決定した場合、それは、そのような状況を少なくとも1つのサービングTRPに示し得る。UE402が、依然として、動作可能な(非RLFなど)ビームプロセスで構成される場合、UE402は、RLFを受けたビームプロセスの識別情報をTRPに示し得る。一実施形態では、UE402は、指示を搬送するためにアップリンクビーム回復送信を送信し得る。その上、ビーム回復送信では、UE402は、UE無線リンクを維持するために、ターゲットビームプロセス、例えば、動作可能な(例えば、非RLF)ビームプロセスへの切替えを要求し得る。UE402は、ビーム回復送信のための事前構成された時間/周波数/コード/ビームリソースを使用し得る。例えば、UE402は、動作可能な(例えば、非RLF)ビームプロセスと関連付けられたアップリンク送信ビームを使用し得る。別の例では、UE402は、デフォルトULビーム上でビーム回復送信を送信し得る。ビーム回復送信は、受信機におけるビームスイーピングを可能にするために、複数のシンボル、スロット、または送信上で繰り返され得る。別の例では、UE402は、全ての構成されたビームプロセスと関連付けられたアップリンクビームを使用するアップリンクビームスイーピングの様式で、ビーム回復送信を送信し得る。UE402は、ダウンリンクL1制御シグナリング中で切替えコマンドを監視および受信し得る。切替えコマンドは、デフォルトビームペアリンク(例えば、全方向でもあり得る、広いビームTxおよびRxビームペア)上で、UE402によって受信され得る。切替えコマンドは、UE402がビーム捕捉を実行し得るリソースを示し得る。別の実施形態では、切替えコマンドは、次回の送信のために使用すべき1つまたは複数のBPLをUE402に明示的に示し得る。別の実施形態では、UE402は、ターゲットビーム切替えプロセスと関連付けられたダウンリンクビームについてダウンリンクL1制御シグナリング中で切替えコマンドを監視および受信し得る。
【0116】
UEがもはやいかなる動作可能なビームプロセスも有しない場合(例えば、UEが単一のビームプロセスで構成され、そのビームプロセスがRLFを受けた場合)、UEは、新しい最初のビームプロセス捕捉を実行し得る。別の例示的な実施形態では、UEは、マスタビームプロセスまたは1次ビームプロセスで構成され得る。そのようなビームプロセス上のRLFの宣言は、UEを、新しい最初のビームプロセス捕捉を実行するようにトリガし得る。そのようなプロセスは、全ての既存のビームプロセスを除去し得る。そのようなプロセス中に、UE402は、1つの(マスタまたは1次など)ビームプロセス上でRLFが起こったのか(そのTRP/セル/eNBにひも付けされた全てのビームプロセス上など)全てのビームプロセス上でRLFが起こったのかをネットワークに示し得る。
【0117】
例示的な一実施形態では、最初のビームプロセス捕捉は、ランダムアクセスプロシージャを使用し得る。そのような場合、UE402は、ビームプロセス(再)捕捉のために非競合ベースRAを実行するようにリソースおよび/またはプリアンブル値で事前構成され得る。別の例では、UEは、第2のTRP/セル/eNBへの接続性を有し得る。第2のTRP/セル/eNBは、場合によっては第1のTRP/セル/eNBの1つまたは全てのビームプロセス上のRLFを宣言すると、非競合ベースランダムアクセスを実行するためのランダムアクセスリソース(またはプリアンブル)をUEに提供し得る。
【0118】
UE402は、少なくとも1つのモビリティ基準信号(MRS)上での測定を維持し得る。そのようなモビリティ基準信号は、TRPごとに、または各TRPについての直交リソース上で送信され得る。モビリティ測定は、(そのような測定に専用のビームプロセスなどの)特定のビームプロセスを使用し得る。UE402は、新しいビームプロセスを追加することを決定し得る。そのような決定は、1つまたは複数の新しいビームプロセスを取得する可能性を示す少なくとも1つのMRS上での測定、受信性能若しくは送信性能を改善するとのUE402による決定、UEのロケーション、またはTRP/セル/eNBと関連付けられた1つまたは複数のビームプロセス上のRLFによってトリガされ得る。UE402は、新しいビームプロセスの追加を伴う増加されたダイバーシティを介して受信性能または送信性能を改善し得る。別の例示的な実施形態では、UE402は、新しいビームプロセスがCoMPのような送信および受信を可能にすることを要求し得る。ロケーションに関して、UE402は、異なるTRPに関してそれのロケーションを記憶し得、1つまたは複数の新しいビームプロセスが新しいTRPから求められ得ると決定し得る。新しいビームプロセスを追加することを決定すると、UE402は、とられた測定、または1つまたは複数の新しいビームプロセスを追加するようにとの(または既存のビームプロセスを新しいビームプロセスと交換するようにとの)明示的指示を、ネットワークに示し得る。この指示は、ビームプロセス捕捉のための新しいプロシージャを開始し得る。
【0119】
(使用されていないTRXチェーンが残っている場合など)UE402が別のビームプロセスを除去することなしに新しいビームプロセスを追加することが可能である場合、UE402は、新しいビームプロセスが既存のビームプロセスのリストに追加され得ることを示し得る。あるいは、ネットワークは、UEのビームプロセス能力を通知され得、前のビームプロセスを除去することなしにビームプロセスを追加することを開始し得る。
【0120】
別の例示的な実施形態では、UE402は、既存のビームプロセスを除去することまたは少なくとも既存のビームプロセスのパラメータを修正することのいずれもなしに、それが、新しいビームプロセスを追加することができないことを、ネットワークに示し得る。さらに、UE402は、新しいビームプロセスを追加するようにとの要求を既存のビームプロセスに示し得る。例えば、UE402は、既存のビームプロセスが時間リソースのサブセットのために構成され得ることを示し得る。UE402は、そのような時間リソース制限のために使用すべき(1つまたは複数の)ビームプロセスのセットを示し得る。
【0121】
UE402は、新しいビームプロセスのためにどの時間リソースを構成すべきかを、場合によっては新しいTRP/セル/eNBに示し得る。新しいビームプロセスは、時間リソースの直交セットのために構成され得る。この構成変更は、前に構成されたビームプロセスとの新しいビームプロセスの共存を可能にし得る。
【0122】
UE402はビームプロセスのセットを維持し得る。そのようなセットの要素は、同時に使用され得るビームプロセスを含み得る。そのようなセットは、UE402またはTRP/セル/eNBのいずれかのTRXチェーンの最大数よりも少数の要素を含み得る。ビームプロセスは2つ以上のセット中に含まれ得る。例えば、UE402は、時間制限のない第1のビームプロセスと、時間リソースの第1のセットに適用可能な第2のビームプロセスと、時間リソースの第1のセットに直交する時間リソースの第2のセットに適用可能な第3のビームプロセスとを有し得る。そのような場合、UE402は、第1のビームプロセスおよび第2のビームプロセスをもつビームプロセスの第1のセットと、第1のビームプロセスおよび第3のビームプロセスをもつビームプロセスの第2のセットとを維持し得る。前に構成されたビームプロセスおよび新しいビームプロセスのための時間制限は、ネットワークによってさらに再構成されるまで、またはUE402が1つまたは複数のビームプロセス上でパラメータの変更を要求するまで、適したままであり得る。
【0123】
例示的な実施形態では、モビリティイベントをトリガすると、UE402は、1つのビームプロセス(または全てのビームプロセス)が時間リソースの事前構成されたセットを使用し得ると仮定し得る。1つのビームプロセスがマスタビームプロセスであり得るか、または、時間リソースがビームプロセスIDに基づいて決定され得る。UEは、先在するビームプロセスのために使用される時間リソースに直交する時間リソース上でビームプロセス捕捉を実行し得る。モビリティイベントを完了すると、UE402は、新しいビームプロセスが全ての時間リソースについて有効であると仮定し得、モビリティイベント中に制限された前に構成されたビームプロセスは、完全に除去され得る。
【0124】
UE402は、ビームプロセスの追加の原因に依存する異なるビームプロセス捕捉方法を使用し得る。例えば、原因が、ダイバーシティまたは多重化を増加させることなど、ビームプロセスの数を増加させることである場合、UE402は、既存のビームプロセスにひも付けされたルールに基づいて新しいビームプロセスを取得することを試み得る。この例では、UE402は、新しいビームプロセスを取得するためにビーム(またはビームグループ若しくはビームクラス)の制限されたセットをテストし得る。制限は、既存のビームプロセスのセットへの新しいビームプロセスの追加を保証し得、新しいビームプロセスは既存のビームプロセスと相関させられる可能性が低い。
【0125】
別の例では、UE402が、例えばRLFにより、新しいビームを追加することを要求する場合、UE402は、特定のビームグループおよび/またはクラスを用いてプロセスを開始し得る。この方法論は、新しいビームプロセスが送信/受信性能を最適化するかどうかにかかわらず、より短い時間期間中に新しいビームプロセスを見つけることを保証し得る。例えば、特定のビームクラスのビームを使用してRLFを受けたUE402は、より高いまたはより低いクラスのビームを使用して新しいビームプロセス捕捉を試み得る。
【0126】
UE402は、ビームプロセスを追加するようにとの要求をネットワークに示し得る。そのような指示は、ビームプロセスを追加することの原因、新しいビームプロセスと交換されるべき既存のビームプロセス、またはビームプロセス使用制限を含み得る。例えば、使用制限は、(UL、DL、SL、または組合せなどの)通信リンク方向を含み得る。別の例では、使用制限は、送信タイプ(例えば、mMTC、URLLC、eMBB)を含み得る。また別の例では、使用制限は、ビームプロセスパラメータ(例えば、SOMまたはヌメロロジー)を含み得る。さらなる例では、使用制限は、ビームプロセスの目的(例えば、データ送信のためまたはモビリティ測定のため)を含み得る。別の例では、使用制限は、ビームプロセスによって使用されることが予想される時間リソースのサブセットをリストし得る。
【0127】
UE402は、ビームプロセスを追加または除去することを要求し得る。そのような要求は、サービングTRP/セル/eNBに対して、専用リソースを使用して行われ得る。例えばUEは、ビームプロセス自体を使用してビームプロセスの除去についての要求を送信し得る。別の例では、UEは、TRPにビームプロセスを追加することを要求し、TRP ID(またはMRS上で取得される任意のパラメータ)をソースTRPに示し得る。
【0128】
例示的な実施形態では、UE402は、RAのようなプロシージャを使用することによって新しいビームプロセスを追加することを要求し得る。UE402は、新しいビームプロセスのために使用されるべきビームを使用してランダムアクセスプリアンブルを送信し得る。この送信は、TRP/セル/eNBビームのみがそのビームプロセスのためのUEのビームに一致される動作をトリガし得る。別の例では、UE402は、指定されたRAの適切なビームクラスからのビームを使用し得る。続くプロシージャは、UEのビームとTRP/セル/eNBビームの両方の最適化を強制し得る。
【0129】
別の例示的な実施形態では、UE402は、(例えば、RAを使用して)ビーム追加についての要求を送信するために専用ビームおよび/またはビームプロセスを有し得る。そのような専用ビームおよび/またはビームプロセスは、ネットワークによって構成され得る。別の例では、UE402は、特定の使用のために1つまたは複数のビームプロセスで構成され得る。さらに、1つまたは複数のそのようなビームプロセスは、追加のビームプロセス要求のために使用されるようにタグ付けされ得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、UE402は、同時ビームプロセスのためのビームプロセス送信多重化構成を受信する。
【0131】
いくつかの実施形態では、UE402は、関連付けられたビームプロセスが、サブキャリア間隔、シンボル長、リソースブロックサイズ、サイクリックプレフィックス長などを含む同等の信号構成を有し得るとき、異なるTRPに同時に送信するように構成され得る。そのような実施形態では、異なるTRPへのアップリンクビーム送信は、同じ周波数リソースを使用し得、および空間的に多重化され得、アップリンクビームは、ビームパターン間の分離が事前構成されたしきい値よりも高くなり得るようなやり方でTRPに向けられる。この手法の潜在的利益は、周波数リソースおよび得られた高いアップリンクスペクトル効率の再使用であり得る。
【0132】
別の実施形態では、アップリンクビーム送信は、異なるTRPと関連付けられた各ビームプロセスについての専用周波数リソースを使用して多重化され得る。得られたアップリンクビームパターンは部分的に重複し得、低減されたビームフォーミング複雑さが生じ得る。
【0133】
あるいは、UE402は、異なるTRPと関連付けられたビームプロセスのための異なる直交拡散コードを使用し得、コード構成は、各TRPについて受信され得る。
【0134】
ビーム選択プロシージャ
以下のセクションは、ビーム選択のための方法および例示的な実施形態について説明する。例示的な実施形態は単一のビームまたは単一のビームプロセスの観点から説明され得るが、実際にはプロシージャは複数のビームプロセスに並列に適用され得ることを理解されたい。
【0135】
ビームクラス
ビームは、概して、例えば、非特許文献1で説明されるように特徴づけられ得る。前に説明されたように、図3Aおよび図3Bは、ビームピーク方向とビーム中心方向との間の差を示す。ビームピーク方向はビームのための最大ポイントを指し、ビーム中心方向はビームの分布の中心ポイントを指す。
【0136】
図5は、ビーム506とビームグループ508とビームクラス502、504との間の差を示す。それは、より低いビームクラス502とより高いビームクラス504との間の差をも示す。この例におけるビームファミリーは、同じクラスの全てのビームからなり得る。
【0137】
ビームクラスにわたってリンクを維持するための例示的な実施形態
異なるビームクラスは異なるカバレージレベルを呈し得る。一般に、ビームが指向性であるほど、特定の方向におけるカバレージが良好になる。この観測はまた、指向性とカバレージとの間のトレードオフがしばしば存在することを意味する。より広いビームがより小さいカバレージを呈し得、これは、いくつかのタイプのトラフィックまたは制御チャネルにとって問題になり得る。より低いビームクラスに変化するとき、UEは無線リンクを失うことがある。同様に、UEがより高いビームクラスに変化するとき、UEは、結局、所与のレートについてあまりに多くの電力を送信することになり得る。
【0138】
例示的な実施形態では、UEは、ビームクラスに従ってそれの送信電力をスケーリングするように構成され得る。例えば、より低いビームクラスは、他のより高いビームクラスと比較して(所与のビットレート、トランスポートフォーマットまたはMCSなどについて)より多くの電力を使用し得る。この構成は、例えば、ビームクラスと関連付けられたあらかじめ定義された電力スケーリングファクタを使用して実装され得る。この手法は、eNBにおける同様の受信電力につながり得、無線リンクを維持し得るが、それはまた、電力増幅器が一般に電力限定されるので、ビームクラスごとにデータレートを限定する。
【0139】
例示的な実施形態では、リンクは、複数のビーム上での繰返しを使用することによって維持され得る。例えば、UEは、複数の時間インスタンスにわたって(例えば、同じビームグループに属する)複数のビーム上で所与のデータブロックの送信を繰り返すように構成され得る。UEは、(例えば、ビームグループ内の)ビームのあらかじめ定義されたシーケンスを使用するように構成され得る。
【0140】
複数のビーム上での繰返しは、例えば、UEがより低いビームクラスに変化したとき、トリガされ得る。例示的な一実施形態では、この手法は、カバレージの変化によるセグメンテーションを回避し、これは、より低いビームクラスへの変化から生じ、HARQ再送信にのみ適用される。
【0141】
例示的な一実施形態では、複数のビーム上での繰返しは、ネットワークによってトリガされ、制御され得る。例えば、UEは、複数のビーム上での繰返しを開始するようにとの制御チャネル上の指示(例えばDCI)を受信し得る。随意に、指示は、データを送信するために使用すべきビームクラスおよび/またはビームグループインデックスを含み得る。この指示は、例えば、より低いビームクラスに変化するようにとの指示に付随し得る。
【0142】
別の例示的な実施形態では、UEは、複数のビーム上での繰返しがいつ求められるか(例えば、複数のビーム上で再送信すべきデータをUEがそれの再送信バッファ中にいつ有するか)をネットワークに示す(例えば、UCI)ように構成され得る。
【0143】
また別の例示的な実施形態では、UEは、一度にビームのサブセット上で送信し得る。より詳細には、UEは、単一のTTI内に複数のビームのサブセット上で、繰り返されるデータを送信するように構成され得る。UEは、ネットワークからACK/NACKを受信し、複数のビームの別のサブセット上で繰返しデータを送信し続け得る。UEは、それがネットワークからACKを受信するまで、またはそれが全ての関連するビーム上で送信するまで、このプロセスを繰り返す。
【0144】
選択のための利用可能なビームのセットを決定すること
UEは、(利用可能なビームのセットとも呼ばれる)それのビームのサブセット上での送信のためのビームを選択するように構成され得る。ビームのサブセットは、(例えば、(RRC上でなど)半静的に、または(DCIタイプのシグナリングを介してなど)動的に)ネットワークによって構成され得る。
【0145】
例示的な実施形態では、UEは、ビームクラスに基づいて利用可能なビームのセットを決定するように構成され得る。例えば、UEは、利用可能なビームのセットが、例えば、ビームプロセスにリンクされたより低いビームクラスのビームに関連付けられたビームグループに対応すると決定し得る。別のオプションでは、UEは、例えば、ビームプロセスと関連付けられたダウンリンク基準信号のための到来方向に基づいて、ビームグループを決定し得る。例えば、利用可能なビームのセットは、ダウンリンク基準信号の到来方向(DoA)としての最も近いビーム方向をもつより低いビームクラスのビームグループであり得る。
【0146】
例示的な実施形態では、UEは角度限定によって制約された利用可能なビームのセットで構成され得る。例えば、これらの限定はビームの方向に適用可能であり得る。UEは、利用可能なビームのセットのためのビームの方向を、ビームプロセスと関連付けられたダウンリンク基準信号のためのDoAからの特定の角距離に限定するように構成され得る。
【0147】
別の例では、UEは、あるビーム空間内にあるように制約される任意のビームを使用するように構成され得る。ビーム空間は、それの境界を設定するために角度限定を使用し得る。例えば、UEは、利用可能なビームのセットが、それのビーム方向が(例えば、関連付けられたビームプロセスのダウンリンク基準信号のDoAと関連付けられた)値のセット内にある任意のビームからなると決定し得る。UEは、任意の形状を有するビームにより1つまたは複数の条件をさらに適用し得る。例示的な一実施形態では、UEは、ビームの特定のエネルギー量(例えば、90%)を特定の角度限定に限定し得る。例えば、角度限定は、ビームプロセスと関連付けられたダウンリンク基準信号のDoAに適用される、ネットワークによって構成された角度差分値(ΔDoA)に基づいて決定され得る。
【0148】
UEは、それのアップリンク送信のためにどのビームクラスを使用すべきかを決定するように構成され得る。ネットワークは、DCIを介してまたは(RRCなどの)半静的シグナリングを介してなど、特定のビームクラスを使用するようにUEを構成し得る。別の例示的な実施形態では、UEは、分離して、UEによって保存されたファクタに基づいて最も適切なビームクラスを決定するように構成され得る。
【0149】
UEは、送信データに基づいて、送信のために使用すべきビームクラスを決定し得る。例えば、UEは、(RRCシグナリングまたはRACHアクセスなど)制御情報のための1つまたは複数のビームクラスとデータ転送のための1つまたは複数のビームクラスとを使用するように構成され得る。別の例では、UEは、各論理チャネルについてビームクラスを使用するように構成され得る。UEは、送信されている論理チャネルと関連付けられたビームクラスを使用し得る。UEはまた、異なる関連付けられたビームクラスをもつ複数の論理チャネルが一緒に多重化されたとき、どのビームクラスを使用すべきかを決定するためのルールを記憶し得る。例えば、ルールは、そのトランスポートブロック中で多重化された論理チャネルと関連付けられたビームクラスのうちの最も低いビームクラスを使用し得る。
【0150】
別の例では、UEは、mMTC、eMBB URLLCまたはQoSなど、異なるトラフィックタイプについて特定のビームクラスを使用するように構成され得る。例えば、UEは、QoS構成において直接ビームクラスで構成され得るか、または、UEは、特定のビームクラスにQoSをリンクする関連付けテーブル若しくはフィルタで構成され得る。
【0151】
UEは、UEがそれのUL送信においてどのビームクラスを使用するかをネットワークに示すように構成され得る。この情報は、UCI中で、または特殊MACヘッダ若しくは他のタイプのシグナリング中で搬送され得る。UEは、それがいつビームクラスを変更するか、または、どのビームクラスを使用すべきかの決定をUEがいつ行うかのみをネットワークに示し得る。
【0152】
別の例示的な実施形態では、UEは、特定のビームクラスを使用するように、eNBから明示的に構成され得る。例えば、eNB UL許可は、アップリンクビームフォーミングのために使用すべき特定のビームクラスを示し得る。そのような場合、ビームクラスは、許可の持続時間の間のみ有効であり得る。あるいは、UEは、使用すべきビームクラスで半静的に構成され得る。
【0153】
UEとネットワークとは、UEとネットワークの両方が、どのビームクラスが使用されているかに常に気づいているままであるように、ビームクラス状態の同期を維持し得る。いくつかの手法がこの同期を達成し得る。1つの手法では、反対のエンティティは、(例えば、MACまたはRRCプロトコルレベルにおいて)全てのビームクラス変更に肯定応答する。この手法の例では、UEは、特殊MAC制御要素を介してビームクラス変更を示し、それがネットワークから(例えば、DL MAC制御要素から)信頼できる肯定応答を受信したときのみ、その変更を適用し得る。
【0154】
UEは、それが構成を変更するまで、またはUEがそれを変更するためのメッセージをネットワークから受信するまで、ビームクラス構成を保ち得る。UEは、ビームクラスを直ちに変更し、それの次の送信において(例えばMACヘッダまたは他の制御メッセージにおいて)ネットワークメッセージに肯定応答するように構成され得るか、または、UEは、ネットワークのメッセージに肯定応答し、ネットワークから肯定応答(例えばHARQ-ACKまたは他の上位レイヤ肯定応答)を受信した後にのみ、変更を適用し得る。
【0155】
UEは、実際には、複数のビームプロセスで構成され得る。チャネルの空間ダイバーシティまたは空間多重化能力を活用するために、ネットワークは関連付けられたダウンリンク基準信号のための送信の方向を制御し得、各ビームプロセスは独立した伝搬経路につながるべきである。UEは、異なるビームプロセスについて同じ伝搬経路(ビーム)上でデータを送信することを回避する。利用可能なビームのセットを決定したとき、UEは、他の継続中またはアクティブビームプロセスに関係する1つまたは複数のビームを除外するように構成され得る。
【0156】
UEは、所与のビームプロセスに関係するビームのセットを決定するように構成され得る。UEは、(他の)ビームプロセスにおける選択されたビームと同じビームと、ビームプロセスに関連付けられたビームグループ中のビームと、(他の)ビームプロセスの選択されたビームのためのビームインデックスの範囲内のビームと、(他の)ビームプロセスの選択されたビームの角距離内のビームとを含むリストを作成し得る。ビームプロセスと関連付けられたビームグループ中のビームは、ビームプロセスの選択されたビームと関連付けられたより低いビームクラスのビームグループを含む。ビームインデックスの範囲は、ネットワークによってまたは仕様を介して、アプリオリに構成され得る。例えば、ビームの範囲は、選択されたビームからの±N個のビームインデックス内の全てのビームを含み得る。
【0157】
角距離は、ネットワークによってアプリオリに構成され得る。関係するビームは、ビーム中心が(他の)ビームプロセスのための選択されたビームのビーム中心から特定の最大角距離内にある(同じビームクラスのための)ビームを含む。最大角距離(例えば、度またはラジアン単位)は、ネットワークによって構成され得る。例えば、関係するビームは、ビーム中心が(他の)ビームプロセスのビーム中心の±Δmax内にあるビームとして定義され得る。あるいは、関係するビームのセットは、ビームの3dB(または他の値)ローブと(他の)ビームプロセスの選択されたビームのビーム中心の両方に基づいて定義され得る。3dBローブが(他の)ビームプロセスの選択されたビームのビーム中心の±Δmax内に入るビームが、関係すると考えられ得る。
【0158】
2つ以上のビームプロセスで構成されたとき、UEは、関係するビームのセットの外部のビームを選択する(全ての外部のビームプロセスを考慮する)ように、各ビームプロセスについて構成され得る。UEは、最良の利用可能な(および無関係の)ビームを選択するように構成され得る。
【0159】
例示的な実施形態では、選択すべき最良のビームが関係するビームのセット内に入るとUEが決定したとき、および/または、利用可能なビームのセットが空であるとUEが決定したとき、UEは、関連付けられたビームプロセス上での送信を停止するように構成され得るか、または、UEは、利用可能なビームを有する異なるビームプロセス上で送信することによって(例えば、制御シグナリングを介して)ネットワークに通知し得る。UEは、ビームプロセス数または識別情報と、関係するビームまたはビームプロセスとをさらに示し得る。
【0160】
選択プロシージャ
UEは、以下の例示的な実施形態、すなわち、品質/空間/エネルギーメトリック、周期性、ダウンリンク制御/データ/基準信号送信、単段階(single-stage)測定、または多段階(multi-stage)測定のうちの少なくとも1つを使用することによる1つまたは複数のダウンリンクビームの測定に基づいて、アップリンク送信のための使用すべきビームクラス、ビームグループ、およびビームを決定し得る。
【0161】
ビーム品質メトリック測定は、SNR、Eb/N0、RSSQおよびCQIに基づき得る。ビーム空間情報測定は、到来角(AoA)に基づき得る。ビームエネルギーメトリック測定は、RSSIおよび広帯域AGC設定に基づき得る。
【0162】
ビーム周期性測定は周期的または非周期的であり得、ここで、ビーム測定はネットワークによってスケジュールされ得る。アクティブダウンリンクデータ送信中に、測定フィールドまたはギャップが測定スケジューリング中に含まれ得る。ビーム測定は、測定周期性を含む、システムブロードキャスト情報または上位レイヤ専用シグナリング中で構成され得る。UEは、あらかじめ定義された期間内の周期的測定のためにトリガされ得る。
【0163】
ダウンリンク制御/データ/基準信号送信では、ビーム測定は、ダウンリンク制御情報、ダウンリンクデータ送信、スケジュールされたダウンリンク基準信号送信(例えば、ビーム選択基準信号)、または周期ダウンリンク基準信号送信(例えばビーム選択基準信号)と関連付けられたダウンリンクビーム上で実行され得る。
【0164】
単段階ビーム測定は、ビーム測定のためにUEによって事前構成され、選択された1つのビームクラスのビームグループからの1つまたは複数のビーム、測定が使用されるべきであるターゲット測定ビームクラスおよびアップリンク送信サービスタイプに基づくビームクラス、または、ターゲットダウンリンクビームが受信され得るビーム空間をカバーするための連続若しくは任意の様式における適用されたビームのスイープを使用して測定され得る。
【0165】
多段階測定は、単段階測定と同様の様式で選択された第1の測定結果を取得するための第1のビームクラスのビームグループからの1つまたは複数のビーム、次の測定を使用するための、および第1の測定結果に基づいて、(減少されたビーム幅または調整された中心方向など)第1のビームクラスと比較して1つまたは複数の異なる特性を有し得る第2のビームクラスの1つまたは複数のビームを使用するための、第1の測定プロセスの継続、または、各段階が選択されたビームからなり得、測定されたダウンリンクビームの空間情報および品質メトリックをUEが決定しながら徐々にビーム空間を低減し得る多段階スイープを使用して測定され得る。
【0166】
測定結果に基づいて、UEは、測定のために使用されるビームクラスとアップリンク送信のためのそれの関連付けられたビームクラスとの間のリンケージ、方向相反性に基づく計算、または測定に基づくビーム空間上での複数の選択されたアップリンクビームのスイープを使用して、アップリンク送信のためにビームクラスのビームグループから少なくとも1つのビームを選択し得る。
【0167】
測定のためのおよび送信のためのビームクラスのリンケージがビームプロセス中に含まれ得る。いくつかの例示的な実施形態では、UEは、測定のために使用されるものと同じビームクラスのアップリンクビームを選択し得る。例えば、選択されたアップリンクビームは、同様のビーム幅、ビーム中心方向、またはビーム空間を有し得る。
【0168】
方向相反性計算は、例えば、AoAとAoDとの間であり得る。例示的な実施形態では、UEは、ダウンリンク測定の推定されたAoA情報とビーム幅とに基づいて、ビーム中心方向計算を用いてビームクラスからアップリンクビームを選択し得る。
【0169】
複数の選択されたアップリンクビームのスイープでは、UEは、測定のために使用されるものとは異なるビームクラスのビームのグループと、測定されたダウンリンクビーム空間上でのビームのスイープとを選択し得る。
【0170】
UEは、測定と、ネットワークによってシグナリングされた測定されたビームクラスと関連付けられた予想される電力オフセット、アップリンク送信を対象とするアップリンクチャネルタイプおよびサービス、選択されたビームクラスの優先度および最大限定、各アンテナ要素の最大送信電力、UEアップリンク送信の最大EIRP、並びに、ビームクラスを調整するためにまたは要素ごとに電力を調整しながらビームクラスを維持するためにUEが使用し得るネットワークからのEIRP調整指示を含む他の構成とに基づいて、選択されたビームについてビーム固有電力を設定し得る。
【0171】
UEは、アップリンクビームサウンディングプロシージャのために受信されたフィードバックに基づいて、アップリンク送信のために使用すべきビームクラス、ビームグループ、およびビームのうちの1つまたは複数を決定し得る。サウンディングプロシージャは、ネットワークによってスケジュールされ、構成され得る。構成は、アンテナポート構成と、ビームクラスインジケータと、サウンディングビームの数と、時間リソース割振りと、周波数リソース割振りと、サウンディングビームの基準信号構成と、サウンディングビームのEIRPとを含み得る。アンテナポート構成は、どのポートを使用すべきかを示す。ビームクラスインジケータは、アンテナポートごとのサウンディングのためにどのビームクラスが使用され得るかを示す。サウンディングビームの数は、アンテナポートごとにいくつのサウンディングビームを送信すべきかを示す。時間リソース割振りのための例示的な実施形態は、1つのサブフレームの制御フィールド中の複数のシンボルのフィールドまたは1つのサブフレームのデータセクション中の複数のシンボルのギャップを割り振り得る。別の例示的な実施形態では、特殊サブフレームがサウンディングプロシージャのために構成され得る。例示的な周波数リソース割振りは、サブキャリアまたはリソースブロックのグループであり得る。サウンディングビームの例示的な基準信号構成は、各アンテナポートについてのまたはUEについての基本Zadoff-Chu(ZC)シーケンスであり得る。サウンディングビームのEIRPは、各アンテナ要素についてのビームフォーミング利得および電力を含み得る。
【0172】
UEは、示されたビームクラスのためのビームグループからのサウンディングビームの構成された数に従って、サウンディングビームを任意に選択し得る。同じアンテナポートから送信された各サウンディングビームについて、UEは同じZC基本シーケンスを適用し得る。ZC基本シーケンスはアンテナポートごとに構成され得る。アンテナポートごとのサウンディングビームは1つずつ送信され得る。異なるアンテナポートは、直交性を維持するために異なるZC基本シーケンスを使用するサウンディングビームを有し得る。
【0173】
別の例示的な実施形態では、ZC基本シーケンスはUEごとに構成され得、ここで、各アンテナポートは、ダウンリンクビーム測定に基づいてUEによって、サイクリックシフトによって割り当てられ得る。そのような場合、サウンディングビーム基準信号はUEのアンテナポート間で直交し得る。
【0174】
アップリンクビームサウンディングは、UEがフォールバックに入ることまたはダウンリンクデータビームの品質が事前構成しきい値を下回ることなど、事前構成イベントによってトリガされ得る。
【0175】
UEは、以下の例示的な実施形態で説明されるように、いくつかのシナリオについて多段階アップリンクビームサウンディングプロシージャを実行し得る。例示的な一実施形態では、UEは、サウンディングプロシージャの各段階について使用すべきビームクラスのシーケンスを伴う多段階サウンディングプロシージャ要求で構成され得る。構成は、各ビームクラスについての時間リソースおよび基準信号構成を含み得る。別の例示的な実施形態では、UEは、ネットワークがサウンディングビームを検出し得るように、ビームクラスのシーケンスを自律的に決定し、自律アップリンクビームサウンディングのために予約された基準信号シーケンスのあらかじめ定義されたセットを使用し得る。UEは、ダウンリンクビーム中で受信された制御情報中でネットワークフィードバックを受信し得る。そのようなフィードバック制御情報は、サウンディングビーム送信タイミングとの固定されたタイミング関係を有し得、UEは、タイミング関係に基づいてフィードバックを監視し得る。別の例示的な実施形態では、フィードバックは、スケジュールされたダウンリンクデータ中に含まれ得る。フィードバックコンテンツは、どのサウンディングビームがしきい値を上回って受信され得、さらなるサウンディングのために使用され得るかを示すためのビットマップであり得る。フィードバックは、それらのサウンディングビームのサウンディングビームメトリック情報および基準信号インデックスをも含み得る。UEは、受信されたフィードバックに基づいてどのビームクラスを使用すべきかを決定し得る。例示的な実施形態では、UEは、構成されたビームクラスシーケンスに従うビームクラスを使用し得る。UEは、フィードバックがしきい値を上回る前のサウンディングビームのビーム空間中のサウンディングビームの次のセットを送信する。ネットワークは、各段階についての新しいリソース割振りを構成するか、あるいは、多段階サウンディングプロシージャが完了するまで同じリソースを適用し得る。
【0176】
UEは、アップリンクビームサウンディングプロシージャのフィードバック中で示された最良のサウンディングビームに基づいて、アップリンクビームを選択し得る。別の例示的な実施形態では、ネットワークは、アップリンクビームサウンディングに従ってビームクラスの1つまたは複数のビームをスケジュールし得る。UEは、ダウンリンク制御情報中でアップリンクビームおよびビームクラス構成を受信し得る。
【0177】
ネットワークは、アップリンク送信のアップリンクおよびサービスタイプに応じて、各アンテナポートについての異なるビームクラスのビームをスケジュールし得る。例えば、ネットワークは、あるアンテナポートにおけるアップリンク制御情報送信のためのビームクラスと、別のアンテナポートにおけるデータ送信のための別のビームクラスとをスケジュールし得る。スケジューリングは、ビームおよびビームクラスを示すためのDCI中の1つまたは複数のフィールドを使用して行われ得る。
【0178】
送信ビームは、時間領域および周波数領域中で多重化され得る。例えば、1つのサブフレーム中で、UEは、アップリンク制御フィールド中のビームクラスとアップリンクデータフィールド中の異なるビームクラスとを使用し得る。別の例示的な実施形態では、UEは、異なるビームクラスの同時ビームを送信し得、ここで、各ビームはサブキャリアまたはリソースブロックの異なるグループを適用し得る。
【0179】
各ビームクラスの電力は、アップリンクビームサウンディングプロシージャのフィードバックに基づいて決定され得る。各ビームクラスは、アンテナ要素ごとに、独立した最大EIRPおよび最大送信電力を有し得る。ビームごとの電力制御は、ビームクラスの最大EIRPによって限定され得る。
【0180】
特定のアップリンクチャネル送信では、ネットワークは、ビームクラスに固有の電力制御コマンドを構成し得る。UEは、要素ごとに送信電力を調整し得る。別の例示的な実施形態では、ネットワークは、アップリンク送信のために異なるビームクラスを構成し得、UEは、新しいビームクラスに従って要素ごとに送信電力を調整し得る。例えば、再構成されたビームクラスは、より広いビーム幅を有し得、UEは、総EIRPを維持するために送信電力を増加させ得る。
【0181】
ネットワークは、アップリンク送信容量を最大にするように、および共同スケジュールされたUE間のアップリンク送信干渉を回避するように、アップリンクビームおよびビームクラスをスケジュールし得る。アップリンク送信容量を最大にする際に、ネットワークは、極めて狭いビーム幅を伴う最良のサウンディング結果をもつビームクラスに基づいて、アップリンクビームを使用し得る。プロシージャは、単一のユーザのためのスペクトル効率を増加させ得る。アップリンク送信干渉を回避する際に、ネットワークは、例えば、同じTRPに送信し得る全てのUEからのアップリンクビームサウンディング結果を評価し、1つのUEの送信ビームが共同スケジュールされたUEの送信ビームのメインローブ方向に向かってヌルを有し得るように各UEについてのビームおよびビームクラスを選択し得る。この技法は、共同スケジュールされたUEが、同じ時間リソース、周波数リソース、およびコードリソースを使用し、TRPごとに平均スペクトル効率を増加させることを可能にし得る。
【0182】
UEは、データビーム送信のダウンリンクNACKを受信しながらランプアップTPCビットを受信し、ビームクラスの最大EIRPに到達したとき、データ送信のために使用される特定のアップリンクビームのためのあらかじめ定義された数のNACKメッセージを受信したとき、または、事前構成規準に基づいてビーム不整合な状態に入ったときなど、複数のシナリオの下でアップリンクフォールバックプロシージャをトリガし得る。
【0183】
UEフォールバックプロシージャは、以下の行為、すなわち、現在選択されたビームおよびビームクラスの使用を中止することと、アップリンクデータ送信を続けるために別のビームクラスを選択することと、選択されたビームクラスに従って要素ごとに送信電力を設定することと、あらかじめ定義されたリソースを使用してアップリンクサウンディングプロシージャを開始することとを含み得る。
【0184】
アップリンクデータ送信を続けるために別のビームクラスを選択するとき、新しいビームクラスは、最も低いビームクラス、または使用されたビームクラスよりも低いあらかじめ定義されたオフセットをもつビームクラスであり得る。また、例えば、新しいビームクラスは、より広いビーム幅または異なるビーム中心方向を有し得る。
【0185】
選択されたビームクラスに従って要素ごとに送信電力を設定するとき、UEは、例えば、より低いビームクラスを使用するとき、低減されたビームフォーミング利得を補償するために送信電力を増加させ得る。要素ごとの最大電力が到達されたとき、UEは、累積利得を提供するためにビームスイーピングを適用し得る。
【0186】
あらかじめ定義されたリソースを使用してアップリンクビームサウンディングプロシージャを開始することは、アップリンクビームサウンディングのフォールバックトリガのための基準信号シーケンスを予約することと、アップリンクビームサウンディングのフォールバックトリガのための事前構成された時間リソースおよび周波数リソースを割り振ることとを含み得る。例えば、サウンディングのために使用され得るUEおよびTRP識別情報に基づいて計算されたシンボルおよびサブフレームロケーションがあり得る。
【0187】
別の例示的な実施形態では、UEは、(別のアンテナポートからのアップリンク制御情報送信のために使用されるビームなどの)異なるビームクラスのアップリンクビームを使用して、ネットワークにフォールバックインジケータを送り得る。制御送信のためのアップリンクビームは、補正されていない妨害物またはチャネルイベントを経験し得、使用され得る。UEは、アップリンクサウンディングを開始するためのアップリンクサウンディングビーム要求および構成を受信し得る。リソース構成は、予約されないことがあり、動的に構成され得る。別の例示的な実施形態では、UEは、最初のビームプロセス要求を受信し得る。
【0188】
SARによる最大電力低減(MPR)
UEは、検出された距離と角度方向とを含む人体監視情報を動きセンサから受信し得る。UEは、どのアップリンクビームが、検出された人体のあらかじめ定義された近接度内にあり得るかを決定するために、人体検出データを照合し得る。UEは、例えば、あらかじめ定義された値の、最大電力低減(MPR)を、各識別されたアップリンクビームに自律的に適用し得る。最大電力が、アップリンクビームパターンによって放出された総実効等方放射電力(EIRP:Effective Isotropic Radiation Power)を示し得ることに留意されたい。
【0189】
UEは、様々な異なる技法のうちの1つまたは複数を使用して最大電力低減を実行し得る。ある技法では、UEは、識別されたアップリンクビームと関連付けられた全てのアンテナ要素の要素ごとに最大送信電力をバックオフする。別の技法では、識別されたアップリンクビームのために使用されるアンテナ要素の数は、低減される。これが、アナログビームフォーミングのために使用されるアンテナ要素の数をスケーリングする能力を有するUEにおいて実装され得ることに留意されたい。また、アンテナ要素の低減は、ビームクラスの変更を引き起こし得る。別の技法では、UEは、放射パターンを最適な電力に保つために反対側に位置し得る異なるアンテナセットに切り替わり得る(それがそのような能力を有する場合、これは、6GHz超の帯域においてそうであり得る)。
【0190】
UEは、どのように総EIRPを低減すべきかを自律的に決定し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークは、MPRがどのように実行され得るかに関する情報で、アンテナ要素スケーリング能力をもつUEを事前構成し得る。
【0191】
UEは、最大EIRPの低減のためにどの方法が適用されるべきであるか、例えば、最大電力を低減することによって低減が適用されるべきであるのかアンテナ要素の数を低減することによって低減が適用されるべきであるのかの指示で構成され得る。そのような構成は、上位レイヤシグナリングによって提供され得る。
【0192】
ビームプロセスパラメータ更新
UEは、さらに、どのアクティブビームプロセスが、SARにより引き起こされるMPRをもつアップリンクビームと関連付け得るかを識別し、識別されたビームプロセスの関係するパラメータを更新し得る。ビームプロセス固有パラメータは、更新された最大総EIRP、最大の構成された電力、得られた電力ヘッドルームおよびビームクラスを含み得る。ビームクラス変更は、UEに、アップリンクビーム内のTRPにおいて受信された干渉の推定値を更新させ得る。
【0193】
SARにより引き起こされるMPRによってトリガされるPHR
各識別されたビームプロセスでは、UEは、少なくとも最大EIRPおよび/またはPcmaxが変化したビームプロセスについて、調整された最大電力に適用可能な新しいパラメータを示す電力ヘッドルーム報告(PHR)またはEIRP報告など、報告を送るようにトリガされ得る。報告において、UEは、SAR関係であるMPR原因と、影響を及ぼされるビームプロセスの識別情報とを指定し得る。報告は、物理レイヤにおいて制御情報として送信され得る。後者の場合、制御情報は、同じまたは異なるビームプロセスと関連付けられ得る。SARにより引き起こされるMPRがHF NRのビームフォーミングされた動作においてより頻繁になり得るので、UCI送信を使用することの潜在的利益は、低いレイテンシおよびオーバーヘッドであり得る。別の実施形態では、UEは、MACシグナリングまたはRRCシグナリングを使用して報告を送信し得る。
【0194】
SARにより引き起こされるMPRによってトリガされた最大利得オフセット報告
UEは、アンテナ要素の数を低減することによって構成されるかまたはMPRを自律的に適用し、それにより、ビームプロセスのビームフォーミング利得を減少させ得る。UEは、要素ごとの電力を不変に保ち得る。UEは、ビームプロセスの適用されたビームフォーミング利得と構成された最大利得との間のオフセットを示すための最大利得オフセット報告を報告するようにトリガされ得る。eNBは、ビームプロセスのためのアップリンクビーム再選択をトリガし得る。別のソリューションでは、eNBは、無線リンクを維持するために、低減されたビームフォーミング利得をもつビームプロセスのためのコーディングレートおよび変調方式など、トランスポートフォーマットを低減し得る。これは、MPR中のビームプロセスのロバストネスを改善し得る。
【0195】
SARによってトリガされたビームプロセス再選択
UEは、SARにより引き起こされるMPRの結果としてパラメータおよびPHRを更新していることがあるアクティブビームプロセスを再選択し得る。アップリンクビーム再選択は、事前構成されたルールのセットに従って行われ得る。UEは、ビームプロセスアップリンク送信タイプ、更新されたアップリンク送信、アップリンクチャネルタイプ、並びにアップリンク送信モードおよび方式に従ってルールを適用し得る。いくつかの例示的な実施形態では、UEは、新しいビームプロセスを確立することまたはダウンリンクビームおよびアップリンクビームの新しいセットをもつ別のアクティブビームプロセスに切り替えることによって、ビームプロセス関連付けを変更し得る。
【0196】
SARによって影響を及ぼされるアクティブビームプロセスのアップリンクビーム再選択
UE602は、SARによって引き起こされたMPRの結果として処理されたアクティブビームのアップリンクビームを再選択し得る。図6に示された例示的な実施形態600に示されているように、UE602は、人体608に対するビームB2(606)の近接度により、アクティブビームプロセスのためにビームB2(606)を交換するために、ビームB1(604)を再選択し得る。UE602は、アップリンクビームの開ループ選択において、低減された最大EIRPおよびMRPを考慮に入れ得る。例えば、UE602は、ビームプロセスと関連付けられたアクティブダウンリンクビームに相反的に対応し得るアップリンクビームに、負のEIRP低減を適用し得る。その結果、UE602は、ビームプロセスと関連付けられたアクティブダウンリンクビームに相反するアップリンクビームを選択しないことがある。UE602は、相反性に基づいてではなく、SARによって影響を及ぼされるものを含む利用可能なアップリンクビームの調整された最大EIRPに基づいて、別のアップリンクビームを選択し得る。UE602はまた、ビームプロセスについてあらかじめ選択され、維持されたデフォルトアップリンクビームにフォールバックし得る。
【0197】
UE602は、再選択されたアップリンクビームの経路損失を再推定し得る。各ビームプロセスの「ペアリングされた」ダウンリンクビームは、ダウンリンクデータビーム、または基準ビーム、または他のタイプのダウンリンクビームであり得る。ペアリングは1対1のマッピングでないことがあり、経路損失推定値は、システムブロードキャスト情報において指定された送信電力を使用し得る。再選択されたアップリンクビームのアップリンク電力は、再推定された経路損失に基づき得る。別のソリューションでは、アップリンク電力は、周期同期信号シーケンスを使用して暗黙的に示され得る。
【0198】
UE602は、再選択されたアップリンクビームの送信タイミングを再確立し得る。さらに、ビーム再選択は、更新された電力を使用するアップリンクビームスイーピングをトリガし得、UE602は、アップリンクビームペアリングおよびビーム再捕捉プロシージャを開始し得る。ビーム再捕捉は、相反性を使用する関連付けられたダウンリンクビームに基づかないことがある。UE602は、関連付けられたビームプロセスのために、再ペアリングされたダウンリンクビームおよびアップリンクビームを更新し得る。UE602は、再選択されたアップリンクビーム送信を使用して、eNBにビームプロセス更新情報を送り得る。
【0199】
回転または妨害物検知データによってトリガされたビームプロセスプロシージャ:アップリンクビーム再選択および再ペアリング
UE602は、アンテナアレイの配向変化を周期的に推定し、ビーム方向のための基準であり得るローカル座標系を更新し得る。UE602推定は、動きセンサによって提供された回転および妨害物検知データに基づき得る。
【0200】
UE602は、送信モード、送信方式、ビームフォーミングプロパティなどを含む1つまたは複数の送信プロパティを、自律的にフォールバックし得る。例えば、UE602は、事前構成された広いまたは全方向ビーム幅を適用し得る。増加されたビーム幅は、アップリンク送信エネルギーの一部が、回折を通して、検出された妨害物の周りのeNBに到達することを可能にし得る。また、広いビームパターンは、UE602回転の影響を低減し得る。UE602は、さらに、ブロックサイズと変調およびコーディング方式(MCS)とを含む事前構成されたアップリンク制御およびデータチャネルトランスポートフォーマットを使用し得る。ビーム幅の拡幅により、総EIRPは低減され得、UE602は、アップリンク品質を維持するためにより小さいブロックサイズと保守的MCSとを使用し得る。
【0201】
別の実施形態では、UE602は、あらかじめ定義されたアップリンクサウンディング構成を使用するアップリンクビームスイーピングを使用してアップリンクサウンディング送信を開始し得る。構成は、基準信号タイプとリソース割振りとを含み得る。これは、UE602が、回転、または検出された妨害物によって影響を及ぼされないことがある、アップリンクビームを識別することを可能にし得る。UE602は、開始されたアップリンクサウンディングプロシージャの結果に基づいてアップリンクビームを再選択し得る。UE602は、サウンディングプロシージャに続いて、測定またはアップリンクビーム再ペアリング要求を送信し得る。
【0202】
複数の同時アクティブビームプロセスをもつUE602は、回転および妨害物の検出時に、ビームプロセスごとにアップリンクビーム再選択および再ペアリングを開始し得る。UE602は、周波数領域または時間領域のいずれかにおけるアップリンクフォールバックおよび再ペアリング送信のために直交アップリンクリソース構成を適用し得る。別のソリューションでは、UE602は、2つの空間的に分離された同時ビームプロセスを有し得、この場合、UE602は、ビームプロセス送信のために同じ周波数リソースおよび時間リソースを使用し得る。
【0203】
ダウンリンクRLF回避
妨害物はUEダウンリンクRLFの原因であり得、UE602は、条件を予測するために回転ベクトルおよびレート推定値を使用し得る。UE602は、回転移動または検出された妨害物が近い時間フレーム中でRLFを引き起こすかどうかを決定するためのルールまたは規準を適用し得る。ルールは、SINR劣化、受信されたエネルギー減少およびBLER増加のレートを含み得る。UE602は、あらかじめ定義されたトランスポートフォーマットをもつ制御チャネルを使用してダウンリンクビーム再選択プロシージャをトリガするために、事前構成されたシーケンスを送信し得る。別のソリューションでは、UE602は、検知データに基づいて自律送信OFFを適用し得、その場合、UE602は、全てのアップリンク送信ビームをオフに切り替え、アクティブビームプロセスを中断し得る。これは、UE602が、例えば、極めて速い回転動き、UE602のほうへ極めて急速に移動する極めて高速のまたは大きい妨害物を伴う、極めて不都合なチャネル条件で動作するためにエネルギーを浪費するのを防ぐ。ビームフォーミングされた送信は、これらの条件において存立可能でないことがある。
【0204】
ダウンリンクビームプロービングおよび調整
UE602は、ダウンリンクビーム調整のためにビーム固有基準信号送信を要求し得る。UE602は、アクティブデータ受信中に、アクティブビームプロセスと関連付けられたダウンリンクビームの品質メトリックを監視し得る。品質メトリックは、割り当てられた周波数リソース上のアクティブビームペア内のエネルギー検出、雑音上のDMRSシンボルエネルギー、検知された回転の大きさを含み得る。UE602は、監視された品質メトリックがあらかじめ定義されたしきい値を超えるとき、BSRS送信についての要求を送り得る。ビーム固有基準信号リソース構成は事前構成され得、UE602は、検出されたBRSに基づいて新しいビームのペアリングを開始するために受信ビームスイーピングを使用し得る。UE602は、アクティブビームプロセスと関連付けられた受信ビームを決定し、更新し得る。
【0205】
UE602は、周期的に、または各アクティブビームプロセスについてのあらかじめ定義されたイベントによってトリガされて、受信ビームをプローブし得る。UE602は、TTIごとに、またはアクティブダウンリンクデータ送信中のあらかじめ定義された時間期間にわたって平均化されたTTIの数ごとに、受信ビームフォーミングプロービングを実行する。UEは、特に単一受信ビームUEについて、各シンボルにアタッチされたCP若しくはGP、または、有用なデータ送信が存在しない、サブフレーム構造に固有のフィールドを使用し得る。時間期間はまた、特殊サブフレームまたは1つまたは複数のシンボルのブロックとしてスケジュールされ得る。UE602はまた、CPまたはGPなしにUE波形上のUW上でプロービングを実行し得る。複数受信ビームUEについて、時間期間は、データ送信、例えばデータおよびDMRSシンボルと重複することがある。
【0206】
受信ビームフォーミングプロービングは、完全な受信ビームスイーピング、受信ビーム、例えば隣接する受信ビームのあらかじめ定義されたグループ(GOB)若しくは+/-x度(連続BF)、および/または前に使用された最良の受信ビームを通じた循環を含み得る。UE602は、各調整された受信ビームについての検出されたエネルギーを測定し、あらかじめ定義された規準に従う最良の受信ビームを見つけ得る。
【0207】
プロービング期間は、測定オーバーヘッドを低減するために短くなり得る。アナログ測定は、ある波形について基準信号送信を必要としないことがあり、短いプロービング時間を必要とし得る。UE602は、プロービングの結果として受信ビーム選択を用いてアクティブビームプロセスを更新し得る。
【0208】
UE602はまた、UE602回転検出および受信ビームフォーミング測定の結果に基づいて、アクティブビームプロセスと関連付けられた受信ビームを調整し得る。UE602は、連続アナログビームフォーミング能力を用いて受信ビームを自律的に追跡し得る。UE602は、受信ビームプロービング構成と同様に、あらかじめ定義された時間期間中に受信ビームフォーミング調整を実行し得る。UE602は、測定された回転ベクトル、検出されたアクティブビームペアエネルギー変動(広帯域AGC値)、アクティブビームペアを使用する受信されたチャネルSINR、受信ビームフォーミング測定において測定されたチャネル品質などに基づいて調整を決定し得る。UE602は、TRPについての知識なしにアクティブデータ受信を続けるために、更新された受信ビームを適用し得る。UE602は、受信ビーム調整によりアクティブビームプロセスを更新し、1つまたは複数の受信ビームと1つの送信ビームとの間のビームペアのマッピングを維持し得る。
【0209】
UEは、候補ビームのセットを使用してリソースのセット上でエネルギーを測定することに基づいて、「最良のビーム」を決定し得る
いくつかの実施形態では、リソースのセットは、UE602のためのダウンリンクデータ送信内の特定の時間期間またはシンボルのシーケンスであり得る。リソースのセットの存在は、送信に適用可能なダウンリンク制御情報中で示されるか、または、上位レイヤによって構成され得る。いくつかのソリューションでは、リソースのセット上にマッピングされた情報は、準最適なビームが使用される場合でも成功した復号の確率を増加させるために、送信の残りのリソースのものとは異なるパラメータを使用して符号化および/または変調され得る。適用可能なパラメータ(例えば、コードレート、変調、または変調およびコーディング方式インデックス)は、ダウンリンク制御情報によって示されるか若しくは上位レイヤによって構成され得るか、または、送信の残りのために適用されるMCSインデックスへの事前決定若しくは事前構成されたオフセットなど、残りのリソース中で使用されるパラメータから暗黙的に決定され得る。
【0210】
ネットワークアーキテクチャ
マルチキャストグループ形成に関係するシステムおよび方法は、図7A図7Fに関して説明される無線通信システムとともに使用され得る。最初の事柄として、これらの無線システムが説明される。図7Aは、1つまたは複数の開示される実施形態が実装され得る例示的な通信システム700の図である。通信システム700は、複数の無線ユーザに、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなど、コンテンツを提供する多元接続(multiple access)システムであり得る。通信システム700は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含む、システムリソースの共有を通してそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。
【0211】
図7Aに示されているように、通信システム700は、(概してまたはまとめてWTRU102と呼ばれることがある)WTRU102a、102b、102c、および/または102d、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)108、インターネット110、並びに他のネットワーク112を含み得るが、開示される実施形態が、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図することが諒解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成され得、ユーザ機器(UE)、移動局、固定されたまたはモバイル加入者ユニット、ページャ、セルラー電話、PDA(personal digital assistant)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、コンシューマエレクトロニクスなどを含み得る。
【0212】
通信システム700は、基地局114aと基地局114bとをも含み得る。基地局114a、114bの各々は、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはネットワーク112など、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを可能にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つとワイヤレスにインターフェースするように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例えば、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されているが、基地局114a、114bが任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含み得ることが諒解されよう。
【0213】
基地局114aはRAN103/104/105の一部であり得、RAN103/104/105は、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、リレーノードなど、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)をも含み得る。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれることがある、特定の地理的地域内で無線信号を送信および/または受信するように構成され得る。セルは、さらにセクタに分割され得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。従って、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ(セルの各セクタについて1つ)を含み得る。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を採用し得、セルの各セクタについて複数のトランシーバを利用し得る。
【0214】
基地局114a、114bは、エアインターフェース115/116/117上でWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信し得、エアインターフェース115/116/117は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェース115/116/117は、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0215】
より詳細には、上述のように、通信システム700は、多元接続システムであり得、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなど、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を採用し得る。例えば、RAN103/104/105中の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインターフェース115/116/117を確立し得る、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)など、無線技術を実装し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)など、通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含み得る。
【0216】
別の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTE-アドバンスト(LTE-A)を使用してエアインターフェース115/116/117を確立し得る、発展型UMTS地上波無線アクセス(E-UTRA)など、無線技術を実装し得る。
【0217】
他の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX(登録商標)))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、IS-2000(Interim Standard 2000)、IS-95(Interim Standard 95)、IS-856(Interim Standard 856)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)など、無線技術を実装し得る。
【0218】
図7A中の基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントであり得、事業所、自宅、車両、構内など、局所化されたエリア中の無線接続性を可能にするための任意の好適なRATを利用し得る。一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するために、IEEE802.11などの無線技術を実装し得る。別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するために、IEEE802.15などの無線技術を実装し得る。また別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ピコセルまたはフェムトセルを確立するために、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-Aなど)を利用し得る。図7Aに示されているように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。従って、基地局114bは、コアネットワーク106/107/109を介してインターネット110にアクセスすることを必要とされないことがある。
【0219】
RAN103/104/105は、コアネットワーク106/107/109と通信していることがあり、コアネットワーク106/107/109は、音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIPサービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであり得る。例えば、コアネットワーク106/107/109は、呼制御、課金サービス、モバイル位置情報サービス、プリペイドコーリング、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、および/または、ユーザ認証など、高レベルセキュリティ機能を実行し得る。図7Aには示されていないが、RAN103/104/105および/またはコアネットワーク106/107/109が、RAN103/104/105と同じRATまたは異なるRATを採用する他のRANと直接または間接通信していることがあることが諒解されよう。例えば、E-UTRA無線技術を利用していることがあるRAN103/104/105に接続されることに加えて、コアネットワーク106/107/109は、GSM無線技術を採用する別のRAN(図示せず)と通信していることもある。
【0220】
コアネットワーク106/107/109はまた、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして働き得る。PSTN108は、簡易電話サービス(POTS:plain old telephone service)を提供する回線交換電話ネットワークを含み得る。インターネット110は、送信制御プロトコル(TCP)/IPインターネットプロトコルスイート中のTCP、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)およびIPなど、共通通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる有線および/または無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN103/104/105と同じRATまたは異なるRATを採用し得る、1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含み得る。
【0221】
通信システム700中のWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部が、マルチモード能力を含み得、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンク上で異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る。例えば、図7Aに示されているWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を採用し得る基地局114aと通信するように構成され、IEEE802無線技術を採用し得る基地局114bと通信するように構成され得る。
【0222】
図7Bは、実施形態による、RAN103およびコアネットワーク106のシステム図である。上述のように、RAN103は、エアインターフェース115上でWTRU102a、102b、102cと通信するためにUTRA無線技術を採用し得る。RAN103は、コアネットワーク106と通信していることもある。図7Bに示されているように、RAN103は、ノードB140a、140b、140cを含み得、ノードB140a、140b、140cは、各々、エアインターフェース115上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含み得る。ノードB140a、140b、140cは、各々、RAN103内の特定のセル(図示せず)と関連付けられ得る。RAN103は、RNC142a、142bをも含み得る。RAN103が、実施形態に一致したままでありながら任意の数のノードBおよびRNCを含み得ることが諒解されよう。
【0223】
図7Bに示されているように、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信していることがある。さらに、ノードB140cは、RNC142bと通信していることがある。ノードB140a、140b、140cは、Iubインターフェースを介してそれぞれのRNC142a、142bと通信し得る。RNC142a、142bは、Iurインターフェースを介して互いと通信していることがある。RNC142a、142bの各々は、それが接続されるそれぞれのノードB140a、140b、140cを制御するように構成され得る。さらに、RNC142a、142bの各々は、アウターループ電力制御、負荷制御、承認制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化など、他の機能性を行うかまたはサポートするように構成され得る。
【0224】
図7Bに示されているコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(MGW)144、モバイルスイッチングセンター(MSC)146、サービングGPRSサポートノード(SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含み得る。上記の要素の各々はコアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のうちのいずれか1つがコアネットワーク事業者以外のエンティティによって所有され、および/または動作させられ得ることが諒解されよう。
【0225】
RAN103中のRNC142aは、IuCSインターフェースを介してコアネットワーク106中のMSC146に接続され得る。MSC146は、MGW144に接続され得る。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、102cと旧来の陸線通信デバイスとの間の通信を可能にするために、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0226】
RAN103中のRNC142aは、IuPSインターフェースを介してコアネットワーク106中のSGSN148にも接続され得る。SGSN148は、GGSN150に接続され得る。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を可能にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0227】
上述のように、コアネットワーク106は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる他の有線および/または無線ネットワークを含み得るネットワーク112にも接続され得る。
【0228】
図7Cは、実施形態による、RAN104およびコアネットワーク107のシステム図である。上述のように、RAN104は、エアインターフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するためにE-UTRA無線技術を採用し得る。RAN104は、コアネットワーク107と通信していることもある。
【0229】
RAN104は、eノードB160a、160b、160cを含み得るが、RAN104が、実施形態に一致したままでありながら任意の数のeノードBを含み得ることが諒解されよう。eノードB160a、160b、160cは、各々、エアインターフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eノードB160a、160b、160cは、MIMO技術を実装し得る。従って、eノードB160aは、例えば、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信するために、複数のアンテナを使用し得る。
【0230】
eノードB160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを扱うように構成され得る。図7Cに示されているように、eノードB160a、160b、160cは、X2インターフェース上で互いと通信し得る。
【0231】
図7Cに示されているコアネットワーク107は、モビリティ管理エンティティ(MME)162と、サービングゲートウェイ164と、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ166とを含み得る。上記の要素の各々はコアネットワーク107の一部として示されているが、これらの要素のうちのいずれか1つがコアネットワーク事業者以外のエンティティによって所有され、および/または動作させられ得ることが諒解されよう。
【0232】
MME162は、S1インターフェースを介してRAN104中のeノードB160a、160b、160cの各々に接続され得、制御ノードとして働き得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの最初のアタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択することなどを担当し得る。MME162はまた、RAN104と、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0233】
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェースを介してRAN104中のeノードB160a、160b、160cの各々に接続され得る。サービングゲートウェイ164は、概して、WTRU102a、102b、102cに/からユーザデータパケットをルーティングおよびフォワーディングし得る。サービングゲートウェイ164はまた、eノードB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカリングすること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、102cのために利用可能であるときにページングをトリガすること、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理および記憶することなど、他の機能を実行し得る。
【0234】
サービングゲートウェイ164はまた、PDNゲートウェイ166に接続され得、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を可能にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0235】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を可能にし得る。例えば、コアネットワーク107は、WTRU102a、102b、102cと旧来の陸線通信デバイスとの間の通信を可能にするために、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。例えば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108との間のインターフェースとして働くIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含み得るか、またはそれと通信し得る。さらに、コアネットワーク107は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる他の有線および/または無線ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0236】
図7Dは、実施形態による、RAN105およびコアネットワーク109のシステム図である。RAN105は、エアインターフェース117上でWTRU102a、102b、102cと通信するためにIEEE802.16無線技術を採用するアクセスサービスネットワーク(ASN)であり得る。以下でさらに説明されるように、WTRU102a、102b、102c、RAN105、およびコアネットワーク109の異なる機能エンティティ間の通信リンクは、基準ポイントとして定義され得る。
【0237】
図7Dに示されているように、RAN105は、基地局180a、180b、180cとASNゲートウェイ182とを含み得るが、RAN105が、実施形態に一致したままでありながら任意の数の基地局およびASNゲートウェイを含み得ることが諒解されよう。基地局180a、180b、180cは、各々、RAN105中の特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、各々、エアインターフェース117上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局180a、180b、180cは、MIMO技術を実装し得る。従って、基地局180aは、例えば、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信するために、複数のアンテナを使用し得る。基地局180a、180b、180cはまた、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、サービス品質(QoS)ポリシー実施など、モビリティ管理機能を提供し得る。ASNゲートウェイ182は、トラフィックアグリゲーションポイントとして働き得、ページング、加入者プロファイルのキャッシング、コアネットワーク109へのルーティングなどを担当し得る。
【0238】
WTRU102a、102b、102cとRAN105との間のエアインターフェース117は、IEEE802.16仕様を実装するR1基準ポイントとして定義され得る。さらに、WTRU102a、102b、102cの各々は、コアネットワーク109との論理インターフェース(図示せず)を確立し得る。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク109との間の論理インターフェースは、認証、許可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用され得るR2基準ポイント(図示せず)として定義され得る。
【0239】
基地局180a、180b、180cの各々の間の通信リンクは、基地局間のWTRUハンドオーバおよびデータの転送を可能にするためのプロトコルを含むR8基準ポイントとして定義され得る。基地局180a、180b、180cとASNゲートウェイ182との間の通信リンクは、R6基準ポイントとして定義され得る。R6基準ポイントは、WTRU102a、102b、102cの各々と関連付けられたモビリティイベントに基づいてモビリティ管理を可能にするためのプロトコルを含み得る。
【0240】
図7Dに示されているように、RAN105は、コアネットワーク109に接続され得る。RAN105とコアネットワーク109との間の通信リンクは、例えば、データ転送およびモビリティ管理能力を可能にするためのプロトコルを含むR3基準ポイントとして定義され得る。コアネットワーク109は、モバイルIPホームエージェント(MIP-HA)184と、認証、許可、アカウンティング(AAA)サーバ186と、ゲートウェイ188とを含み得る。上記の要素の各々はコアネットワーク109の一部として示されているが、これらの要素のうちのいずれか1つがコアネットワーク事業者以外のエンティティによって所有され、および/または動作させられ得ることが諒解されよう。
【0241】
MIP-HA184は、IPアドレス管理を担当し得、異なるASNおよび/または異なるコアネットワーク間でWTRU102a、102b、102cがローミングすることを可能にし得る。MIP-HA184は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を可能にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。AAAサーバ186は、ユーザ認証とユーザサービスをサポートすることとを担当し得る。ゲートウェイ188は、他のネットワークとのインターワーキングを可能にし得る。例えば、ゲートウェイ188は、WTRU102a、102b、102cと旧来の陸線通信デバイスとの間の通信を可能にするために、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。さらに、ゲートウェイ188は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる他の有線および/または無線ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0242】
図7Dには示されていないが、RAN105が他のASNに接続され得、コアネットワーク109が他のコアネットワークに接続され得ることが諒解されよう。RAN105と他のASNとの間の通信リンクは、RAN105と他のASNとの間のWTRU102a、102b、102cのモビリティを協調させるためのプロトコルを含み得るR4基準ポイント(図示せず)として定義され得る。コアネットワーク109と他のコアネットワークとの間の通信リンクは、ホームコアネットワークと訪問されるコアネットワークとの間のインターワーキングを可能にするためのプロトコルを含み得るR5基準ポイント(図示せず)として定義され得る。
【0243】
図7Eは、例示的なWTRU102のシステム図である。図7Eに示されているように、WTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送受信要素122と、スピーカー/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、非リムーバブルメモリ130と、リムーバブルメモリ132と、電源134と、GPSチップセット136と、他の周辺機器138とを含み得る。トランシーバ120は、デコーダ論理119の構成要素として実装され得る。例えば、トランシーバ120およびデコーダ論理119は、単一のLTEまたはLTE-Aチップ上で実装され得る。デコーダ論理は、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行するように動作可能なプロセッサを含み得る。代替として、または追加として、デコーダ論理は、カスタムおよび/またはプログラマブルデジタル論理回路を使用して実装され得る。
【0244】
WTRU102が、実施形態に一致したままでありながら上記の要素の部分組合せを含み得ることが諒解されよう。また、実施形態は、基地局114aおよび114b、並びに/または、限定はされないが、特に、トランシーバ局(BTS)、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ホームノードB、発展型ホームノードB(eノードB)、ホーム発展型ノードB(HeNB)、ホーム発展型ノードBゲートウェイ、およびプロキシノードなど、基地局114aおよび114bが表し得るノードが、図7Eに示され、本明細書で説明される要素のうちの一部または全部を含み得ることを企図する。
【0245】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102が無線環境において動作することを可能にする他の機能性を実行し得る。プロセッサ118は、送受信要素122に結合され得る、トランシーバ120に結合され得る。図7Eはプロセッサ118とトランシーバ120とを別個の構成要素として示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120とが電子パッケージまたはチップ中に一緒に組み込まれ得ることが諒解されよう。
【0246】
送受信要素122は、エアインターフェース115/116/117上で基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか、またはそれから信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであり得る。別の実施形態では、送受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。別の実施形態では、送受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成され得る。送受信要素122が、無線信号の任意の組合せを送信および/または受信するように構成され得ることが諒解されよう。
【0247】
さらに、送受信要素122は単一の要素として図7Eに示されているが、WTRU102は任意の数の送受信要素122を含み得る。より詳細には、WTRU102はMIMO技術を採用し得る。従って、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース115/116/117上で無線信号を送信および受信するための2つまたはそれ以上の送受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0248】
トランシーバ120は、送受信要素122によって送信されるべきである信号を変調し、送受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上述のように、WTRU102はマルチモード能力を有し得る。従って、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11など、複数のRATを介して通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0249】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカー/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合され得、それらからユーザ入力データを受信し得る。プロセッサ118はまた、スピーカー/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力し得る。さらに、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132など、任意のタイプの好適なメモリからの情報にアクセスし、それにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に位置しないメモリからの情報にアクセスし、それにデータを記憶し得る。
【0250】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信し得、WTRU102中の他の構成要素への電力を分配および/または制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0251】
プロセッサ118は、GPSチップセット136にも結合され得、GPSチップセット136は、WTRU102の現在ロケーションに関するロケーション情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそれの代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース115/116/117上でロケーション情報を受信し、および/または、信号のタイミングが2つまたはそれ以上の近くの基地局から受信されたことに基づいてそれのロケーションを決定し得る。WTRU102が、実施形態に一致したままでありながら任意の好適なロケーション決定方法を介してロケーション情報を捕捉し得ることが諒解されよう。
【0252】
プロセッサ118は、さらに、他の周辺機器138に結合され得、他の周辺機器138は、追加の特徴、機能性および/または有線若しくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含み得る。例えば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真またはビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調された(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含み得る。
【0253】
図7Fは、図7Aの通信システム700内で使用され得る例示的なネットワークエンティティ190を示す。図7Fに示されているように、ネットワークエンティティ190は、通信インターフェース192と、プロセッサ194と、非一時的データストレージ196とを含み、それらの全ては、バス、ネットワーク、または他の通信経路198によって通信可能にリンクされる。
【0254】
通信インターフェース192は、1つまたは複数の有線通信インターフェースおよび/または1つまたは複数の無線通信インターフェースを含み得る。有線通信に関して、通信インターフェース192は、例えば、イーサネットインターフェースなどの1つまたは複数のインターフェースを含み得る。無線通信に関して、通信インターフェース192は、1つまたは複数のアンテナ、1つまたは複数のタイプの無線(例えば、LTE)通信のために設計および構成された1つまたは複数のトランシーバ/チップセット、並びに/または当業者によって好適と見なされる任意の他の構成要素など、構成要素を含み得る。また、さらに無線通信に関して、通信インターフェース192は、無線通信(例えば、LTE通信、Wi-Fi通信など)の、クライアント側とは対照的にネットワーク側に作用することに適した、規模でおよび構成を装備し得る。従って、通信インターフェース192は、カバレージエリア中の複数の移動局、UE、または他のアクセス端末をサービスするための(場合によっては複数のトランシーバを含む)適切な機器および回路を含み得る。
【0255】
プロセッサ194は、当業者によって好適と見なされる任意のタイプの1つまたは複数のプロセッサを含み得、ある例は汎用マイクロプロセッサおよび専用DSPを含む。
【0256】
データストレージ196は、任意の非一時的コンピュータ可読媒体またはそのような媒体の組合せの形態をとり得、いくつかの例は、当業者によって好適と見なされる任意の1つまたは複数のタイプの非一時的データストレージが使用され得るように、ほんのいくつかの例を挙げれば、フラッシュメモリ、ROM、およびRAMを含む。図7Fに示されているように、データストレージ196は、本明細書で説明される様々なネットワークエンティティ機能の様々な組合せを行うための、プロセッサ194によって実行可能なプログラム命令197を含んでいる。
【0257】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるネットワークエンティティ機能は、図7Fのネットワークエンティティ190の構造と同様の構造を有するネットワークエンティティによって行われる。いくつかの実施形態では、そのような機能のうちの1つまたは複数は、組合せで複数のネットワークエンティティのセットによって行われ、ここで、各ネットワークエンティティは、図7Fのネットワークエンティティ190の構造と同様の構造を有する。様々な異なる実施形態では、ネットワークエンティティ190は、RAN103(中の1つまたは複数のエンティティ)、RAN104(中の1つまたは複数のエンティティ)、RAN105(中の1つまたは複数のエンティティ)、コアネットワーク106(中の1つまたは複数のエンティティ)、コアネットワーク107(中の1つまたは複数のエンティティ)、コアネットワーク109(中の1つまたは複数のエンティティ)、基地局114a、基地局114b、ノードB140a、ノードB140b、ノードB140c、RNC142a、RNC142b、MGW144、MSC146、SGSN148、GGSN150、eノードB160a、eノードB160b、eノードB160c、MME162、サービングゲートウェイ164、PDNゲートウェイ166、基地局180a、基地局180b、基地局180c、ASNゲートウェイ182、MIP-HA184、AAA186、およびゲートウェイ188のうちの1つまたは複数であるか、または少なくともそれらを含む。また、確実に、他のネットワークエンティティおよび/またはネットワークエンティティの組合せは、上記のリストが限定としてではなく例として提供されるので、本明細書で説明されるネットワークエンティティ機能を行うために様々な実施形態において使用され得る。
【0258】
特徴および要素が特定の組合せで上述されたが、各特徴または要素が単独でまたは他の特徴および要素との任意の組合せで使用され得ることを、当業者は諒解されよう。さらに、本明細書で説明される方法は、コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実装され得る。コンピュータ可読媒体の例は、(有線または無線接続上で送信された)電子信号およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、限定はされないが、ROM、RAM、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、並びに、CD-ROMディスク、およびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装するために、ソフトウェアに関連するプロセッサが使用され得る。
【0259】
使用される略語
Δf サブキャリア間隔
5gFlex 5Gフレキシブル無線アクセス技術
5gNB 5GFlexノードB
ACK 肯定応答
BB ベースバンド
BLER ブロックエラーレート
BTI (1つまたは複数のシンボル持続時間の整数倍における)基本TI
CB 競合ベース(例えば、アクセス、チャネル、リソース)
CoMP 多地点協調送信/受信
CP サイクリックプレフィックス
CP-OFDM (サイクリックプレフィックスに依拠する)従来のOFDM
CQI チャネル品質インジケータ
CSI チャネル状態情報
CN コアネットワーク(例えばLTEパケットコア)
CRC 巡回冗長検査
CSG 限定加入者グループ
D2D デバイスツーデバイス送信(例えばLTEサイドリンク)
DCI ダウンリンク制御情報
DL ダウンリンク
DM-RS 復調基準信号
DRB データ無線ベアラ
EIRP 等価等方放射電力(Equivalent Isotropically-Radiated Power)
EPC 発展型パケットコア
FB フィードバック
FBMC フィルタ処理された帯域マルチキャリア(Filtered Band Multi-Carrier)
FBMC/OQAM オフセット直交振幅変調を使用するFBMC技法
FDD 周波数分割複信
FDM 周波数分割多重化
ICC 工業制御および通信(Industrial Control and Communications)
ICIC セル間干渉消去
IP インターネットプロトコル
LAA ライセンス支援型アクセス
LBT リッスンビフォアトーク
LCH 論理チャネル
LCP 論理チャネル優先度付け
LLC 低レイテンシ通信
LTE 例えば3GPP LTE R8以上からのロングタームエボリューション
MAC 媒体アクセス制御
NACK 否定ACK
MBB 大規模ブロードバンド通信(Massive Broadband Communications)
MC マルチキャリア
MCS 変調およびコーディング方式
MIMO 多入力多出力
MTC マシンタイプ通信
NAS 非アクセス層
OFDM 直交周波数分割多重化
OOB 帯域外(放出)
cmax 所与のTI中の総利用可能なUE電力
PHY 物理レイヤ
PRACH 物理ランダムアクセスチャネル
PDU プロトコルデータユニット
PER パケットエラーレート
PLMN パブリックランドモバイルネットワーク
PLR パケットロスレート
PSS 1次同期信号
QoS (物理レイヤ観点からの)サービス品質
RAB 無線アクセスベアラ
RACH ランダムアクセスチャネル(またはプロシージャ)
RF 無線フロントエンド
RLF 無線リンク障害
RNTI 無線ネットワーク識別子
RRC 無線リソース制御
RRM 無線リソース管理
RS 基準信号
RTT ラウンドトリップ時間
SCMA シングルキャリア多元接続
SDU サービスデータユニット
SL サイドリンク
SOM スペクトル動作モード
SS 同期信号
SSS 2次同期信号
SRB シグナリング無線ベアラ
SWG (自己完結型サブフレーム中の)スイッチングギャップ
TB トランスポートブロック
TDD 時分割複信
TDM 時分割多重化
TI (1つまたは複数のBTIの整数倍における)時間間隔
TTI (1つまたは複数のTIの整数倍における)送信時間間隔
TRP 送信/受信ポイント
TRX トランシーバ
UE ユーザ機器
UFMC ユニバーサルフィルタ処理されたマルチキャリア(Universal Filtered Multi-Carrier)
UF-OFDM ユニバーサルフィルタ処理されたOFDM(Universal Filtered OFDM)
UL アップリンク
URC 超高信頼通信(Ultra-Reliable Communications)
URLLC 超高信頼および低レイテンシ通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)
V2V 車車間通信
V2X 車両通信
WLAN 無線ローカルエリアネットワークおよび関連技術(IEEE802.xx領域)
ZC Zadoff-Chuシーケンス
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F