(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】アンモニア製造プラント
(51)【国際特許分類】
C01C 1/04 20060101AFI20230623BHJP
C01B 3/38 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
C01C1/04 J
C01C1/04 D
C01B3/38
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019000432
(22)【出願日】2019-01-07
【審査請求日】2022-01-05
(31)【優先権主張番号】102018000000620
(32)【優先日】2018-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】517029381
【氏名又は名称】ヌオーヴォ・ピニォーネ・テクノロジー・ソチエタ・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】Nuovo Pignone Tecnologie S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】アントニオ・ペラゴッティ
(72)【発明者】
【氏名】セルジオ・ゲッツィ
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・フィオーリ
【審査官】小野 久子
(56)【参考文献】
【文献】特公昭51-037078(JP,B2)
【文献】特開2000-154020(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0356451(US,A1)
【文献】米国特許第03809493(US,A)
【文献】国際公開第2016/131623(WO,A1)
【文献】特公昭49-037917(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01C 1/04
C01B 3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給ガス圧縮セクション(8)と、
プロセス空気圧縮セクション(22)と、
合成ガス圧縮セクション(34)と、
冷媒圧縮セクション(46)と
を備え、
前記圧縮セクション(8、22、34、46)の少なくとも2つは、組み合わせられて単一のドライバ(63、73、83、93、103、113、123、133、143)によって駆動される複合圧縮トレイン(61、71、81、91、101、111、121、131、141)を形成
し、
前記複合圧縮トレイン(61、71、81、91、101、111、121、131、141)の前記圧縮セクション(8、22、34、46)の少なくとも1つが、ギヤ内蔵型圧縮機を備える、アンモニア製造プラン
ト。
【請求項2】
前記単一のドライバ(63、73、83、93、103、113、123、133、143)が、蒸気タービンである、請求項1に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項3】
前記単一のドライバ(63、73、83、93、103、113、123、133、143)が、ドライバケーシングの対向する側の第1のシャフト端
部および第2のシャフト端
部を備える両頭ドライバであり、前記少なくとも2つの圧縮セクショ
ンの第1の圧縮セクショ
ンが、前記第1のシャフト端
部に駆動結合され、前記少なくとも2つの圧縮セクショ
ンの第2の圧縮セクショ
ンが、前記第2のシャフト端
部に駆動結合される、請求項1または2に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項4】
前記複合圧縮トレイ
ンが、前記合成ガス圧縮セクション(34)を備え、前記合成ガス圧縮セクション(34)が、直列に配置された2つの圧縮
機を備える、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項5】
前記合成ガス圧縮セクション(34)
の前記直列に配置された2つの圧縮機の一方の圧縮機が、
ケーシング(116.1)と、前記ケーシング(116.1)内でガスを再循環するためのリサイクルインペラであって、オーバーハングした構成のリサイクルインペラ(116.4)と、ベアリング(116.3)間のドライブスルー圧縮機(116)とを備える、請求項4に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項6】
前記合成ガス圧縮セクション(34)の前記直列に配置された2つの圧縮機の前記一方の圧縮機が、40を超える圧縮比を有し、
前記合成ガス圧縮セクション(34)の前記直列に配置された2つの圧縮機の他方の圧縮機が、前記一方の圧縮機の上流に配置される、請求項5に記載のアンモニア製造プラント。
【請求項7】
前記圧縮セクション(8、22、34、46)のうち、前記複合圧縮トレインを形成する前記少なくとも2つの圧縮セクションと異なる2つの圧縮セクションは、組み合わせられてさらなる単一のドライバによって駆動されるさらなる複合圧縮トレインを形成する、請求項3から6のいずれか1項記載のアンモニア製造プラント。
【請求項8】
前記複合圧縮トレイン(91、101)が、前記単一のドライバ(93、103)によって回転駆動される、前記供給ガス圧縮セクション(8)、
前記プロセス空気圧縮セクション(22)、
前記合成ガス圧縮セクション(34)、
前記冷媒圧縮セクション(46)の
うちの3つを備える、請求項1乃至
7のいずれか1項に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項9】
前記複合圧縮トレイン(91、101)が、前記冷媒圧縮セクション(46)、前記供給ガス圧縮セクション(8)および前記プロセス空気圧縮セクション(22)を組み合わせて備える、請求項
8に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項10】
前記複合圧縮トレイン(91、101)の第1の前記圧縮セクショ
ンが、前記単一のドライバ(93、103)の第1のシャフト端部(95A、105A)に駆動結合され、前記複合圧縮トレイン(91、101)の第2の前記圧縮セクショ
ンが、前記単一のドライバ(93、103)の第2のシャフト端部(95B、105B)に駆動結合され、前記複合圧縮トレイン(91、101)の第3の前記圧縮セクショ
ンが、前記第1の圧縮セクショ
ンに駆動結合され、前記第1の圧縮セクショ
ンが、ドライブスルー圧縮
機を備える、請求項
8または
9に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項11】
前記複合圧縮トレイン(61、71、81、91、101、111、121、131、141)に含まれる
、前記冷媒圧縮セクション(46)と、前記供給ガス圧縮セクション(8)と、前記プロセス空気圧縮セクション(22)のうちの少なくとも1つが、前記ギヤ内蔵型圧縮
機を備える、請求項
1から10のいずれか1項に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項12】
前記複合圧縮トレイン(61、71、81、91、101、111、121、131、141)の前記圧縮セクション(8、22、34、46)の少なくとも2つが、それぞれのギヤ内蔵型圧縮
機を備える、請求項
1から11のいずれか1項に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項13】
前記少なくとも2つの圧縮セクショ
ンの前記ギヤ内蔵型圧縮
機が、前記単一のドライバ(63、73、83、93、103)の対向する側に配置され、前記単一のドライバ(63、73、83、93、103)の対向する第1のシャフト端
部および第2のシャフト端
部に駆動結合される、請求項
12に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項14】
前記複合圧縮トレイ
ンが、少なくとも前記供給ガス圧縮セクション(8)と、前記冷媒圧縮セクション(46)とを備え、前記供給ガス圧縮セクション(8)と前記冷媒圧縮セクション(46)の両方が、それぞれのギヤ内蔵型圧縮
機を備える、請求項
12または
13に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項15】
前記複合圧縮トレイ
ンが、少なくとも前記供給ガス圧縮セクション(8)と、前記プロセス空気圧縮セクション(22)とを備え、前記供給ガス圧縮セクション(8)と前記プロセス空気圧縮セクション(22)の両方が、それぞれのギヤ内蔵型圧縮
機を備える、請求項
12または
13に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【請求項16】
前記複合圧縮トレイ
ンが、少なくとも前記冷媒圧縮セクション(46)と、前記プロセス空気圧縮セクション(22)とを備え、前記冷媒圧縮セクション(46)と前記プロセス空気圧縮セクション(22)の両方が、それぞれのギヤ内蔵型圧縮
機を備える、請求項
12または
13に記載のアンモニア製造プラン
ト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アンモニア合成プラントに関する。具体的には、アンモニア合成プラントおよびシステムのための新規な圧縮トレイン構成が本明細書に開示される。
【背景技術】
【0002】
アンモニアは、水溶液中でしばしば使用される、水への溶解度が高いガスである。アンモニア(NH3)は、とりわけ、硝酸、尿素、および硝酸塩、リン酸塩などの他のアンモニア塩の製造のために、いくつかの工業用途で使用される。アンモニア誘導体は、農業において広く使用されている。アンモニア製造の約80%は、肥料の製作に使用される。
【0003】
一般に、アンモニアは、以下の発熱反応(すなわち、熱を放出する反応)により窒素と水素との合成によって生成される:
N2+3H2⇔2NH3+ΔH
式中、ΔHは、反応によって放出される熱である。
【0004】
アンモニア製造は、通常、供給ガスから開始し、供給ガスは、例えばメタンのような水素源を提供する。窒素は、空気から得られる。アンモニア製造プロセスの詳細は、当業者に知られており、本明細書に開示されるシステムの新たな態様をよりよく理解するため、ならびに現行技術のプラントに対するその様々な利点および有益な効果をよりよく認識するために、プラントおよびプロセスのいくつかの特徴が後に想起されるであろう。
【0005】
大まかに言えば、空気および供給ガスからアンモニアを製造するために行われる様々な処理ステップは、いくつかの圧縮トレインを必要とする。本明細書で理解されるように、「圧縮トレイン」という用語は、少なくとも1つのドライバと、ドライバによって駆動されて1つまたは複数のガス状流体を処理する1つまたは複数の圧縮機とを備える機械集合体を示す。本明細書で理解されるガス状流体またはガスは、任意の圧縮可能な流体である。
【0006】
より具体的には、現行技術のアンモニア製造プラントでは、第1の圧縮トレインが、メタンなどの供給ガスを圧縮し、圧縮した供給ガスを一次水蒸気改質器および二次水蒸気改質器に送達するために必要である。第2の圧縮トレインが、プロセス空気を圧縮し、圧縮したプロセス空気を二次改質器に送達するために設けられる。シフト変換から得られた生合成ガス(合成ガス)は、第3の圧縮トレインによって圧縮される。さらなる第4の圧縮トレインが、アンモニア変換器内の合成ガスから生成されたアンモニアを冷却する冷媒流体を処理するために必要である。
【0007】
図1は、現行技術による圧縮トレイン構成を有する、アンモニア製造プラント1の概略図を示す。運転中、供給ガス、例えばメタン(CH
4)は、供給ガス圧縮トレイン3を通って一次触媒水蒸気改質器5に送達される。供給ガス圧縮トレイン3は、第1のドライバ7と、供給ガス圧縮セクション8とを備える。後者は、圧縮機9を備えることができる。
【0008】
プロセス水蒸気は、11において一次触媒水蒸気改質器5に送達され、供給ガスが水蒸気と反応し、反応により一酸化炭素および水素を発生する
CH4+H2O⇔CO+3H2
CO+H2O⇔CO2+H2
一次改質器5は、二次水蒸気改質器15に流体結合され、二次水蒸気改質器15は、プロセス空気入口ライン17からのプロセス空気に加えて一次改質器5からの反応生成物を受け取る。プロセス空気は、プロセス空気圧縮トレイン19によって圧縮される。
【0009】
プロセス空気圧縮トレイン19は、プロセス空気圧縮セクション22を駆動することができる第2のドライバ21を備える。この後者は、例えば直列に配置された第1のプロセス空気圧縮機23および第2のプロセス空気圧縮機25を含むことができる。インタークーラ27は、第1のプロセス空気圧縮機23と第2のプロセス空気圧縮機25との中間に配置することができる。
【0010】
二次水蒸気改質器15では、一次触媒水蒸気改質器5からの未反応CH4は、燃焼により一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO2)に変換される。得られたガス混合物は生合成ガスであり、シフト変換ユニット29に送達される。
【0011】
シフト変換ユニット29では、一酸化炭素は、以下の反応により二酸化炭素に変換される
CO+H2O⇔CO2+H2
得られたガス混合物は、スクラバ31に送達され、ここで二酸化炭素が除去され、得られたガス混合物はメタン化セクション33に送達される。スクラバ31からのガス流中に含まれる残留一酸化炭素は、メタン化セクション33における水素化によって変換され、反応によりCH4およびH2Oを発生する
CO+3H2⇔CH4+H2O
O2+4H2⇔CH4+2H2O
このようにして得られたガス混合物は、ドライヤ35を通って供給され、得られた純粋な合成ガスは、主に窒素および水素を含み、合成ガス圧縮セクション34によって圧縮される。
【0012】
合成ガス圧縮セクション34は、第3のドライバによって駆動される1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図1の概略図において、合成ガス圧縮セクション34は、第3のドライバ39によって駆動される、第1の圧縮機36および第2の圧縮機37を備える。圧縮機36、37および第3のドライバ39は、合成ガス圧縮トレイン41を形成する。インタークーラ42、44は、圧縮セクションの間および/または合成ガス圧縮セクション34の圧縮機の間に設けることができる。
【0013】
圧縮した合成ガスは、アンモニア変換器43に送達され、アンモニア合成反応により所望の最終生成物アンモニアを発生する
3H2+N2⇔2NH3
アンモニア変換器43からのアンモニアは、チラー45で冷却される。冷却は、冷媒圧縮トレイン48を備える冷凍サイクルによって達成される。冷媒圧縮トレイン48は、冷媒圧縮セクション46と、第4のドライバ47とを備える。冷媒圧縮セクション46は、第1の圧縮機49と、第2の圧縮機51とを含むことができ、それらの間にインタークーラ53を備えることができる。
【0014】
冷却されたアンモニアは、液体/ガスセパレータ55を通って流れ、ここでガス状アンモニアが除去され、再循環ライン57によって図式的に表されるように、合成ガス圧縮トレインを通って再循環される。
【0015】
上記で簡単に説明したアンモニア製造システムは複雑であり、4つの圧縮トレインを必要とし、各々が4つの圧縮セクション、すなわち、供給ガス圧縮セクション8、プロセス空気圧縮セクション22、合成ガス圧縮セクション34、および冷媒圧縮セクション46の1つを用いる。各圧縮セクションには、それぞれのドライバ、すなわち第1のドライバ7、第2のドライバ21、第3のドライバ39および第4のドライバ47が設けられ、4つの圧縮トレイン、すなわち供給ガス圧縮トレイン3、プロセス空気圧縮トレイン19、合成ガス圧縮トレイン41および冷媒圧縮トレイン48を形成する。
【0016】
いくつかの圧縮トレインの要件は、アンモニア製造プラントを複雑かつ高価にする。したがって、アンモニア製造プラントの一般的な構成を簡素化することが望ましい。
【発明の概要】
【0017】
一態様では、本明細書に開示される主題は、複数の圧縮セクション、またはいわゆる「サービス」を備える、アンモニア製造プラントを対象とする。プラントは、供給ガス圧縮セクションと、プロセス空気圧縮セクションと、合成ガス圧縮セクションと、冷媒圧縮セクションとを含むことができる。本明細書に開示される実施形態によれば、前記圧縮セクションの少なくとも2つが組み合わせられ、単一のドライバによって駆動される複合圧縮トレインを形成する。したがって、プラントの複雑性が低減される。ドライバの数が削減され、これはプラントのコスト削減につながり得る。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、3つの圧縮セクションは、単一のドライバによって駆動される、単一の複合圧縮トレインに組み合わせられる。
【0019】
別の態様では、本明細書に開示される主題は、複数のガス圧縮セクション、例えば、供給ガス圧縮セクションと、プロセス空気圧縮セクションと、合成ガス圧縮セクションと、アンモニア冷媒圧縮セクションとを備える、アンモニア製造プラントを対象とする。いくつかの実施形態では、冷媒圧縮セクションは、低コストおよび高効率の点で特別な利点を提供する、ギヤ内蔵型圧縮機を備える。
【0020】
特徴および実施形態が、本明細書において以下で開示され、本明細書の一体の一部分を形成する添付の特許請求の範囲にさらに記載される。以上の簡単な説明は、以下の詳細な説明をよりよく理解できるようにするため、および本発明の技術的貢献をよりよく理解できるようにするために、本発明の様々な実施形態の特徴を記載している。当然ながら、以下で説明され、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の他の特徴も存在する。この点で、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明する前に、本発明の様々な実施形態が、それらの応用において、以下の説明に記載され、あるいは図面に示される構造の詳細および構成要素の構成に制限されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態も可能であり、様々な方法で実施および実行することができる。また、本明細書で用いられる表現および専門用語は説明を目的とするものであり、限定とみなすべきではないことを理解されたい。
【0021】
このように、当業者であれば、本開示が基づく構想が、本発明のいくつかの目的を実行するための他の構造、方法、および/またはシステムを設計する基礎として容易に利用することができることを理解するであろう。したがって、本発明の趣旨および範囲から逸脱しない限り、特許請求の範囲はこのような等価な構造を含むとみなすことが重要である。
【0022】
開示される本発明の実施形態およびそれらに付随する多くの利点のさらに完全な認識が、それらが以下の詳細な説明を参照し、添付の図面と併せて検討することによってよりよく理解されるときに、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】上述したように、現行技術のアンモニア製造プラントの概略図である。
【
図2】本開示による複合圧縮トレインの第1の概略図である。
【
図3】本開示による複合圧縮トレインの第2の概略図である。
【
図4】本開示による複合圧縮トレインの第3の概略図である。
【
図5】本開示による複合圧縮トレインの第4の概略図である。
【
図6】本開示による複合圧縮トレインの第5の概略図である。
【
図7】本開示による複合圧縮トレインの第6の概略図である。
【
図7A】
図7の圧縮トレインの圧縮機の詳細を示す図である。
【
図8】本開示による複合圧縮トレインの第7の概略図である。
【
図9】本開示による複合圧縮トレインの第8の概略図である。
【
図10】本開示による複合圧縮トレインの第9の概略図である。
【
図11】本開示による複合圧縮トレインの第10の概略図である。
【
図12】本開示による複合圧縮トレインの第11の概略図である。
【
図13】冷媒圧縮セクションおよび供給ガス圧縮セクションをグループ化した複合圧縮トレインを有する、本開示によるアンモニア製造プラントの概略図である。
【
図14】合成ガス圧縮セクションおよび冷媒圧縮セクションをグループ化した複合圧縮トレインを有する、本開示によるアンモニア製造プラントのさらなる概略図である。
【
図15】供給ガス圧縮セクション、冷媒圧縮セクションおよびプロセス空気圧縮セクションをグループ化した複合圧縮トレインを有する、本開示によるアンモニア製造プラントの別のさらなる概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
例示的な実施形態についての以下の詳細な説明では、添付の図面を参照する。別々の図面における同じ参照番号は、同じかまたは同様の要素を表す。加えて、図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。また、以下の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。代わりに、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0025】
本明細書の全体を通して、「一実施形態」、「実施形態」または「いくつかの実施形態」への言及は、ある実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造または特性が、開示される主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通して様々な場所で「一実施形態では」または「実施形態では」または「いくつかの実施形態では」という表現が現れても、必ずしも同じ実施形態(単数および複数)を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせられてもよい。
【0026】
アンモニア製造プラントのための構成が本明細書に開示され、通常、プラントの「サービス」とも呼ばれる少なくとも2つの圧縮セクションは、単一の圧縮トレインに組み合わせられ、それにより圧縮トレインおよび関連するドライバの総数が削減され、プラントが大幅に簡素化される。
【0027】
いくつかの実施形態では、2つのサービス、すなわち2つの圧縮セクションのみが、共通の単一のドライバによって駆動される単一の圧縮トレインに組み合わせられる。他の実施形態では、3つの圧縮セクション、またはサービスが単一の圧縮トレインに組み合わせられ、それにより単一のドライバが3つのサービス、または圧縮セクションに動力を供給し、プラント全体の設置面積および複雑性をさらに低減する。
【0028】
いくつかの特に有益な構成では、1つまたは複数の圧縮セクションは、ギヤ内蔵型圧縮機を含むことができる。これらの圧縮機は、ドライバに駆動結合された中央ブルギアを特徴とする。ブルギアは、複数のピニオンと噛合する。各ピニオンは、1つまたは複数の圧縮機ホイールを回転させる。圧縮機は、異なる圧縮機段の異なる回転速度を提供する歯車装置を含むので、ギヤ内蔵型と呼ばれる。本明細書に開示される構成では、ギヤ内蔵型圧縮機は、標準的なビーム遠心圧縮機よりも安価かつ効率的であり得る。
【0029】
本明細書で理解されるように、ドライバは、圧縮機または圧縮トレインを駆動して回転させるように適合される機械的動力発生機械である。いくつかの実施形態では、ドライバは、ガスタービンエンジンを含むことができる。他の実施形態では、ドライバは、電気モータを含むことができる。本明細書に開示される実施形態では、ドライバは、蒸気タービンを含むことができる。
【0030】
通常、2つ以上の圧縮トレインが必要とされるので、典型的には、少なくとも2つの圧縮トレイン、2つ以上のドライバがプラントに存在する。ドライバは、性質が同様であっても、異なっていてもよい。例えば、すべてのドライバが蒸気タービンでもよいが、これは必須ではない。いくつかの実施形態では、2つ以上の異なる種類のドライバ、例えば、電気モータ、蒸気タービン、ガスタービンを同じプラントで組み合わせることができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、ドライバには、スルーシャフト、すなわちドライバの両側から軸方向に延びる駆動シャフト部分またはシャフト端部を設けることができ、それにより従動機械、すなわち圧縮機は、ドライバの両側に配置することができ、したがって圧縮トレインのシャフトラインに沿って中間位置に位置する。
【0032】
【0033】
より具体的には、以下の説明から明らかになるように、2つ以上の圧縮セクションを複合圧縮トレインに組み合わせることができ、それにより1つの同じドライバが2つ以上の圧縮セクションを動作させる駆動力を提供することができる。したがって、以下に開示される構成は、全体的な設置面積および必要な機械の総数の減少により、システムの簡素化された構成をもたらす。
【0034】
本開示の様々な実施形態は、圧縮セクションおよび関連するドライバの構成に関する限り、詳細に説明される。アンモニア製造システムの残りのセクションおよび構成要素の全体的なレイアウトは、
図1に示すように残ることができる。いくつかの可能なレイアウトのみが、
図13、
図14および
図15を参照して後で説明される。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、
図2に概略的に示すように、供給ガス圧縮セクション8と冷媒圧縮セクション46は、単一のドライバ63によって駆動される複合圧縮トレイン61において互いに組み合わせられる。
【0036】
供給ガス圧縮セクション8は、1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図2の実施形態では、供給ガス圧縮セクション8は、単一の供給ガス圧縮機62を備える。いくつかの実施形態では、供給ガス圧縮機62は、ギヤ内蔵型圧縮機とすることができる。
【0037】
冷媒圧縮セクション46は、1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図2の実施形態では、冷媒圧縮セクション46は、単一の冷媒圧縮機64を備える。いくつかの実施形態では、冷媒圧縮機64は、ギヤ内蔵型圧縮機とすることができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、供給ガス圧縮セクション8および冷媒圧縮セクション46は、ドライバ63の一方の側にのみ配置され得るが、現在の好ましい実施形態では、
図2に概略的に示すように、ドライバ63は、第1のシャフト端部65Aおよび第2のシャフト端部65Bを備える両頭ドライバである。2つのシャフト端部65A、65Bは、ドライバ63を通って延びる1つの同じシャフトの端部とすることができる。他の実施形態では、ドライバ63は、互いに独立して回転し、ドライバの対向する側に突出する2つのシャフトを含むことができる。いくつかの実施形態では、ドライバから突出する2つのシャフトは、必要に応じて異なる回転速度で回転することができる。
【0039】
例えば、ドライバ63は、1つまたは複数の回転タービンホイールを有するタービンとすることができる。いくつかの実施形態では、ドライバ63は、蒸気タービンであってもよい。タービンは、2つのグループのタービンホイールを備えることができ、各グループは、同じまたは異なる回転速度で回転する別々のシャフトに取り付けることができる1つまたは複数のホイールを含む。各シャフトは、ドライバケーシングの2つの軸方向の対向する側のそれぞれの1つからそれぞれのシャフト端部に突出し、供給ガス圧縮セクション8および冷媒圧縮セクション46のそれぞれの1つに駆動結合される。
【0040】
図3を参照すると、さらなる実施形態によれば、供給ガス圧縮セクション8は、プロセス空気圧縮セクション22と組み合わせて、単一のドライバ73を備える複合圧縮トレイン71を形成することができる。供給ガス圧縮セクション8は、1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図3の実施形態では、供給ガス圧縮セクション8は、単一の供給ガス圧縮機72、例えばギヤ内蔵型圧縮機を備える。プロセス空気圧縮セクション22は、1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図3の実施形態では、プロセス空気圧縮セクション22は、単一のプロセス空気圧縮機74、例えばギヤ内蔵型圧縮機を備える。
【0041】
いくつかの実施形態では、供給ガス圧縮セクション8およびプロセス空気圧縮セクション22は、ドライバ73の一方の側にのみ配置され得るが、現在の好ましい実施形態では、
図2に概略的に示すように、ドライバ73は、第1および第2のシャフト端部75A、75Bとそれぞれ供給ガス圧縮セクション8およびプロセス空気圧縮セクション22に機械結合される両頭ドライバである。ドライバ73は、
図2に関連して上述したドライバ63として構成することができる。
【0042】
さらなる実施形態によれば、
図4に示すように、複合圧縮トレイン81は、単一のドライバ83に駆動結合される冷媒圧縮セクション46およびプロセス空気圧縮セクション22を備えることができる。
【0043】
図2および
図3に関連して説明したものと同様に、
図4の冷媒圧縮セクション46は、1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図4の実施形態では、冷媒圧縮セクション46は、単一の冷媒圧縮機82を備える。いくつかの実施形態では、冷媒圧縮機82は、ギヤ内蔵型圧縮機とすることができる。他の実施形態では、冷媒圧縮セクション46は、直列の2つの圧縮機と、場合によってはそれらの間に配置されたインタークーラとを備えることができる。
【0044】
プロセス空気圧縮セクション22は、1つまたは複数の圧縮機を備えることができる。
図4の実施形態では、プロセス空気圧縮セクション22は、単一のプロセス空気圧縮機84を備える。いくつかの実施形態では、プロセス空気圧縮機84は、ギヤ内蔵型圧縮機とすることができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、プロセス空気圧縮セクション22および冷媒圧縮セクション46は、ドライバ83の一方の側にのみ配置され得るが、現在の好ましい実施形態では、
図4に概略的に示すように、かつ
図2および
図3と同様に、ドライバ83は、第1のシャフト端部85Aおよび第2のシャフト端部85Bを備える両頭ドライバである。2つのシャフト端部85A、85Bは、それぞれ冷媒圧縮セクション46およびプロセス空気圧縮セクション22に駆動結合される。
【0046】
さらなる実施形態では、3つ以上の圧縮セクションを、単一のドライバによって駆動される1つの複合圧縮トレインに配置することができる。
【0047】
図5には、2つのシャフト端部95A、95Bを有する単一のドライバ93を含む、複合圧縮トレイン91を備える実施形態が示されている。複合圧縮トレイン91は、冷媒圧縮セクション46、供給ガス圧縮セクション8およびプロセス空気圧縮セクション22の圧縮機によって形成される。
図5の実施形態では、冷媒圧縮セクション46は、単一の圧縮機96、例えばギヤ内蔵型圧縮機を備える。供給ガス圧縮セクション8は、単一の圧縮機97、例えば垂直に分割された遠心圧縮機または水平に分割された遠心圧縮機などの、ドライブスルーを有するベアリング間遠心圧縮機を備える。
【0048】
本明細書で使用する場合、「ドライブスルー圧縮機(drive through compressor)」という用語は、圧縮機ケーシングを通って延び、ケーシングの対向する側から突出する第1のシャフト端部および第2のシャフト端部を有するシャフトを備える圧縮機として理解することができ、それにより圧縮機ロータは、圧縮機の両側に配置された機械に駆動結合することができ、機械的動力が圧縮機を通って流れることができる。本明細書で使用する場合、「ベアリング間圧縮機」という用語は、その2つの端部で2つのベアリング構成によって支持され、2つのベアリング構成の間に配置された複数の圧縮機インペラを支持するシャフトを有する圧縮機として理解することができる。
【0049】
圧縮機97のドライブシャフトは、機械的動力をドライバ93の2つのシャフト端部95A、95Bの1つから圧縮機96に伝達するように、圧縮機ケーシングを通って延びる。
【0050】
プロセス空気圧縮セクション22は、単一の圧縮機98、例えばギヤ内蔵型圧縮機を備えることができる。
【0051】
図5の実施形態では、冷媒圧縮セクション46および供給ガス圧縮セクション8は、ドライバ93の一方の側に配置され、プロセス空気圧縮セクション22は、ドライバ93の他方の側に配置されているが、他の構成も可能である。例えば、供給ガス圧縮セクション8およびプロセス空気圧縮セクション22は、ドライバ93の同じ側に配置されてもよく、冷媒圧縮セクション46は、その反対側に配置される。
【0052】
図6は、さらなる複合圧縮トレイン101を示し、
図5と同じ圧縮セクションが設けられ、シャフト端部105A、105Bを有する単一のドライバ103に駆動結合される。しかし、圧縮セクションの並びは異なる。
図6の実施形態では、
図5を引き続き参照すると、冷媒圧縮セクション46は、ドライバ103と供給ガス圧縮セクション8との間に配置された単一の圧縮機106を備えることができ、これは単一の供給ガス圧縮機107を備えることができる。冷媒圧縮機106は、動力をドライバ103から供給ガス圧縮機107に伝達するために、ドライブシャフトが通って延びるベアリング間圧縮機、例えば垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機とすることができる。この後者は、例えば、ギヤ内蔵型圧縮機とすることができる。プロセス空気圧縮セクション22は、ドライバ103の反対側に配置され、単一の圧縮機、例えばギヤ内蔵型圧縮機108を含むことができる。
【0053】
ドライバ93または103は、
図2および
図3に関連して上述したように構成することができる。
【0054】
図2、
図3、
図4、
図5および
図6に示す実施形態では、複合圧縮トレインに配置されていないプラント1のそれらの圧縮セクションは、現行技術に従って設計することができる。しかし、他の実施形態では、それらは第2の複合圧縮トレインに組み合わせることができ、それにより2つの圧縮トレインおよび2つのドライバのみが同じプラント1に設けられる。例えば、冷媒圧縮セクション46と供給ガス圧縮セクション8を単一の複合圧縮トレイン61に組み合わせる場合には、合成ガス圧縮セクション34とプロセス空気圧縮セクション22を別の複合圧縮トレインに組み合わせることができる。
【0055】
合成ガス圧縮セクション34を含む圧縮トレインの例示的な実施形態を、以下に開示する。
【0056】
図7は、合成ガス圧縮セクションと、冷媒圧縮セクションとを含む複合圧縮トレイン111の実施形態を示す。
図7の実施形態は、本明細書に開示される他の実施形態と組み合わせることができる。
【0057】
図7の圧縮トレイン111は、シャフト端部115A、115Bを有する単一のドライバ113からなる。複合圧縮トレイン111は、合成ガス圧縮セクション34と、冷媒圧縮セクション46とを含む。いくつかの実施形態では、
図7に示すように、圧縮セクション34、46は、単一のドライバ113の対向する側に配置される。他の実施形態では、圧縮セクション34、46は、ドライバ113の同じ側に配置することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、合成ガス圧縮セクション34は、2つの合成ガス圧縮機116および117を備えることができる。例えば、圧縮機116は、高圧比圧縮機とすることができる。本明細書で使用する場合、「高圧比圧縮機」という用語は、40を超える、好ましくは約50以上の圧縮比を有する遠心圧縮機として理解することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、合成ガス圧縮機116、117の1つ、例えば高圧比圧縮機116は、リサイクルインペラを含むことができる。リサイクルインペラは、エンドベアリングによって支持されるシャフトの突出する端部にオーバーハング式に取り付けられ、圧縮機段は、ベアリング間に配置される。
図7Aは、ベアリング116.3によってケーシング116.1に支持された中央シャフト116.5を有する遠心圧縮機116を概略的に示す。圧縮機インペラ116.2は、シャフト116.5にベアリング間構成で配置される。シャフト116.5の端部は、オーバーハングしたリサイクルインペラ116.4を支持する。
【0060】
第2の圧縮機117は、ドライバ113を圧縮機116に接続する、スルーシャフトを有する垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機とすることができる。
【0061】
冷媒圧縮セクション46は、単一の圧縮機119を備えることができる。
図7の実施形態では、圧縮機119は、ギヤ内蔵型圧縮機である。
【0062】
図8は、合成ガス圧縮セクション34と、プロセス空気圧縮セクション22とを備える複合圧縮トレイン121のさらなる実施形態を示す。
図8の圧縮トレイン121は、ドライバ123をそれぞれ合成ガス圧縮セクション34およびプロセス空気圧縮セクション22に接続するシャフト端部125A、125Bを有する単一のドライバ123からなる。図示されていないいくつかの実施形態では、圧縮セクション34、22は、ドライバ123の同じ側に配置することができる。
図7と同様に、圧縮トレイン121のいくつかの実施形態では、合成ガス圧縮セクション34は、2つの合成ガス圧縮機126および127を備えることができる。例えば、圧縮機126は、高圧比圧縮機とすることができる。いくつかの実施形態では、高圧比圧縮機は、リサイクルインペラを含むことができる。第2の圧縮機127は、ドライバ123を圧縮機126に接続する、スルーシャフトを有する垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機とすることができる。
【0063】
プロセス空気圧縮セクション22は、単一の圧縮機129を備えることができる。
図8の実施形態では、圧縮機129は、ギヤ内蔵型圧縮機である。
【0064】
図9は、合成ガス圧縮セクションと、冷媒圧縮セクションとを含む複合圧縮トレイン111の実施形態を示す。
図9の実施形態は、本明細書に開示される他の実施形態と組み合わせることができる。
【0065】
図9の圧縮トレイン111は、シャフト端部115A、115Bを有する単一のドライバ113からなる。複合圧縮トレイン111は、合成ガス圧縮セクション34と、冷媒圧縮セクション46とを含む。いくつかの実施形態では、
図9に示すように、圧縮セクション34、46は、単一のドライバ113の対向する側に配置される。他の実施形態では、圧縮セクション34、46は、ドライバ113の同じ側に配置することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、合成ガス圧縮セクション34は、2つの合成ガス圧縮機116および117を備えることができる。例えば、圧縮機116は、高圧比圧縮機とすることができる。いくつかの実施形態では、高圧比圧縮機は、リサイクルインペラを含むことができる。第2の圧縮機117は、ドライバ113を圧縮機116に接続する、スルーシャフトを有する垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機とすることができる。
【0067】
図9の実施形態では、冷媒圧縮セクション46は、高圧比圧縮機を備えることができる。
【0068】
図10は、合成ガス圧縮セクション34と、プロセス空気圧縮セクション22とを備える複合圧縮トレイン121のさらなる実施形態を示す。
【0069】
図10の圧縮トレイン121は、ドライバ123をそれぞれ合成ガス圧縮セクション34およびプロセス空気圧縮セクション22に接続するシャフト端部125A、125Bを有する単一のドライバ123からなる。図示されていないいくつかの実施形態では、圧縮セクション34、22は、ドライバ123の同じ側に配置することができる。
【0070】
図9と同様に、圧縮トレイン121のいくつかの実施形態では、合成ガス圧縮セクション34は、2つの合成ガス圧縮機116および117を備えることができる。例えば、圧縮機116は、高圧比圧縮機とすることができる。いくつかの実施形態では、高圧比圧縮機は、リサイクルインペラを含むことができる。第2の圧縮機127は、ドライバ113を圧縮機116に接続する、スルーシャフトを有する垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機とすることができる。
【0071】
図10は、
図8の実施形態と実質的に同様の実施形態を示す。
図10において、プロセス空気圧縮セクション22は、高圧比圧縮機129を備える。
【0072】
図11は、合成ガス圧縮セクション34を含む複合圧縮トレインのさらなる実施形態を示す。
図11の圧縮トレインは、全体として符号131で示され、2つのシャフト端部135A、135Bを有することができる単一のドライバ133を備えることができ、それにより圧縮トレイン131内に組み合わせられた2つの圧縮セクションがドライバ133の対向する側に配置される。図示されていない他の実施形態では、圧縮トレイン131の圧縮機は、すべてドライバ133の同じ側に配置することができる。
【0073】
シャフト端部135Aは、1つまたは2つの圧縮機を含むことができる合成ガス圧縮セクション34を駆動する。
図11に示す実施形態では、合成ガス圧縮セクション34は、第1の圧縮機136と、第2の圧縮機137とを備える。第1の圧縮機136は、例えば、リサイクルインペラを有する高圧比圧縮機とすることができ、第2の圧縮機137は、ドライブスルーシャフトを有するベアリング間圧縮機、例えば垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機とすることができる。2つの圧縮機136および137は、直列に配置することができ、第2の圧縮機137は、第1の圧縮機136の上流に配置される。
図8および
図10の圧縮機126、127および
図9の圧縮機116、117についても同様の直列構成を設けることができる。
【0074】
供給ガス圧縮セクション8は、単一の圧縮機、例えばギヤ内蔵型圧縮機139を含むことができる。
【0075】
他の実施形態では、供給ガス圧縮セクション8は、ベアリング間圧縮機を含むことができ、
図12に示すように、さらなる複合圧縮トレイン141が示される。圧縮トレイン141は、順に配置された第1の圧縮機146および第2の圧縮機147からなる合成ガス圧縮セクション34を備え、第2の圧縮機147は、第1の圧縮機146の上流に配置される。圧縮トレイン141は、ベアリング間圧縮機、例えば垂直に分割されたまたは水平に分割された遠心圧縮機を含む供給ガス圧縮セクション8をさらに備える。圧縮セクション34および8は、ドライバ143の対向する側に配置され、それぞれ第1のシャフト端部145Aおよび第2のシャフト端部145Bに駆動結合される。図示されていない他の実施形態では、圧縮機は、すべて共通のドライバ143の同じ側に配置することができる。
【0076】
【0077】
より具体的には、
図13は、
図1のアンモニア製造プラント1の主要構成要素を示し、供給ガス圧縮セクションおよび冷媒圧縮セクションは、
図2に示す複合圧縮トレイン61に共に集められる。
図1および
図2で使用される同じ参照番号は、
図13の同じまたは対応する構成要素または要素を示す。プロセス空気圧縮トレイン19および合成ガス圧縮トレイン41は、
図1のように構成される。
【0078】
図14は、
図1のアンモニア製造プラント1の主要構成要素を示し、合成ガス圧縮セクションおよび冷媒圧縮セクションは、
図7または
図9に関連して上述した構造を有する単一の圧縮トレイン111に共に集められる。供給ガス圧縮セクションおよびプロセス空気圧縮セクションは、上述の
図3に示すように、単一の圧縮トレイン71に共に集められる。
【0079】
図15は、アンモニア製造プラント1の概略図を再び示し、供給ガス圧縮セクション、冷媒圧縮セクションおよびプロセス空気圧縮セクションは、
図6に示すレイアウトを有する単一の複合圧縮トレイン101に集められる。
【0080】
本明細書で説明される主題の開示された実施形態が図面に示され、いくつかの例示的な実施形態と結び付けて具体的かつ詳細に上で十分に説明されてきたが、多くの修正、変更、および省略が、本明細書に記載された新たな教示、原理および概念、ならびに添付の特許請求の範囲に述べられる主題の利点から著しく逸脱することなく可能であることが当業者には明らかであろう。したがって、開示される技術革新の適切な範囲は、すべてのそのような修正、変更、および省略を含むように、添付の特許請求の範囲を最も広く解釈することによってのみ定められるべきである。加えて、プロセスまたは方法のあらゆるステップの順序または並びは、代替の実施形態によれば、変更されてもよく、または並べ直されてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 アンモニア製造プラント
3 供給ガス圧縮トレイン
5 一次触媒水蒸気改質器、一次改質器
7 第1のドライバ
8 供給ガス圧縮セクション
9 圧縮機
15 二次水蒸気改質器
17 プロセス空気入口ライン
19 プロセス空気圧縮トレイン
21 第2のドライバ
22 プロセス空気圧縮セクション
23 第1のプロセス空気圧縮機
25 第2のプロセス空気圧縮機
27 インタークーラ
29 シフト変換ユニット
31 スクラバ
33 メタン化セクション
34 合成ガス圧縮セクション
35 ドライヤ
36 第1の圧縮機
37 第2の圧縮機
39 第3のドライバ
41 合成ガス圧縮トレイン
42 インタークーラ
43 アンモニア変換器
44 インタークーラ
45 チラー
46 冷媒圧縮セクション
47 第4のドライバ
48 冷媒圧縮トレイン
49 第1の圧縮機
51 第2の圧縮機
53 インタークーラ
55 液体/ガスセパレータ
57 再循環ライン
61 複合圧縮トレイン
62 供給ガス圧縮機
63 ドライバ
64 冷媒圧縮機
65A 第1のシャフト端部
65B 第2のシャフト端部
71 複合圧縮トレイン
72 供給ガス圧縮機
73 ドライバ
74 プロセス空気圧縮機
75A 第1のシャフト端部
75B 第2のシャフト端部
81 複合圧縮トレイン
82 冷媒圧縮機
83 ドライバ
84 プロセス空気圧縮機
85A 第1のシャフト端部
85B 第2のシャフト端部
91 複合圧縮トレイン
93 ドライバ
95A シャフト端部
95B シャフト端部
96 圧縮機
97 圧縮機
98 圧縮機
101 複合圧縮トレイン
103 ドライバ
105A シャフト端部
105B シャフト端部
106 冷媒圧縮機
107 供給ガス圧縮機
108 ギヤ内蔵型圧縮機
111 複合圧縮トレイン
113 ドライバ
115A シャフト端部
115B シャフト端部
116 合成ガス圧縮機、遠心圧縮機、高圧比圧縮機
116.1 ケーシング
116.2 圧縮機インペラ
116.3 ベアリング
116.4 リサイクルインペラ
116.5 中央シャフト
117 合成ガス圧縮機、第2の圧縮機
119 圧縮機
121 複合圧縮トレイン
123 ドライバ
125A シャフト端部
125B シャフト端部
126 合成ガス圧縮機
127 合成ガス圧縮機、第2の圧縮機
129 高圧比圧縮機
131 複合圧縮トレイン
133 ドライバ
135A シャフト端部
135B シャフト端部
136 第1の圧縮機
137 第2の圧縮機
139 ギヤ内蔵型圧縮機
141 複合圧縮トレイン
143 ドライバ
145A 第1のシャフト端部
145B 第2のシャフト端部
146 第1の圧縮機
147 第2の圧縮機