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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】水槽接続具及びこれを含む水耕栽培装置
(51)【国際特許分類】
   A01G 31/00 20180101AFI20230623BHJP
【FI】
A01G31/00 611Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019203778
(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公開番号】P2021073918
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000108719
【氏名又は名称】タキロンシーアイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】石橋 直也
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-105518(JP,A)
【文献】実開昭53-125351(JP,U)
【文献】特開2017-118837(JP,A)
【文献】実公昭50-019221(JP,Y1)
【文献】特開2003-129620(JP,A)
【文献】実開昭49-142815(JP,U)
【文献】特開平06-327367(JP,A)
【文献】実開昭58-135582(JP,U)
【文献】特開2009-138869(JP,A)
【文献】特開2006-280337(JP,A)
【文献】実公昭39-036932(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と前記底板の両端から立ち上がる一対の側板とを含む水槽と、
前記水槽に載置され、植物を保持する蓋体と、
水槽接続具と、
を含み、
前記水槽接続具が、
底板と前記底板の両端から立ち上がる一対の側板とを含む植物栽培用の水槽に長手方向に接続するための接続具であって、
前記水槽に接続した状態において前記底板の外側に配置される底壁と、
前記水槽に接続した状態において前記一対の側板の外側に配置される一対の側壁と、
前記底壁の内面から突出し、接続された前記水槽の端部と当接して滑らかな底面を形成する凸部と、
前記底壁の外面において前記凸部に厚み方向において対応する位置に形成された凹部と、
を含み、
前記凹部は前記水槽の長手方向に対して略直角方向に延びており、
前記凸部の内面側に、前記水槽の端部が嵌入されて係合する係合片が設けられていることを特徴とする水耕栽培装置
【請求項2】
前記凹部の深さは2mm以上であること、
を特徴とする請求項1に記載の水耕栽培装置
【請求項3】
前記接続具は継手、端部部材又は排水部材であること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の水耕栽培装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水槽接続具及びこれを含む水耕栽培装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、長尺ないし樋状の水槽と、水槽同士を長手方向に接続する継手と、を含む水耕栽培装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-118837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した水耕栽培装置では、継手の外面は水槽の長手方向には滑らかであるため、作業者が継手を水槽に差し込んだり、継手を水槽から引き抜いたりする際に、継手が滑って作業しづらい。このように、水槽同士の接続及び取り外しにおける作業効率には未だ改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて創作されたものであり、水槽への接続及び水槽からの取外しにおける作業効率を向上させることができる水槽接続具及びこれを含む水耕栽培装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、
底板と前記底板の両端から立ち上がる一対の側板とを含む植物栽培用の水槽に長手方向に接続するための接続具であって、
前記水槽に接続した状態において前記底板の外側に配置される底壁と、
前記水槽に接続した状態において前記一対の側板の外側に配置される一対の側壁と、
前記底壁の内面から突出し、接続された前記水槽の端部と当接して滑らかな底面を形成する凸部と、
前記底壁の外面において前記凸部に対応する位置に形成された凹部と、
を含むことを特徴とする水槽接続具を提供する。
【0007】
このような構成を有する本発明の水槽接続具では、作業者は凹部に指を掛けることで水槽接続具の滑りを抑制することができ、水槽への接続及び水槽からの取外しにおける作業効率を向上させることができる。
【0008】
また、上記の本発明の水槽接続具においては、
前記凹部の深さは2mm以上であることが望ましい。
【0009】
このような構成を有する本発明の水槽接続具では、作業者は指を掛けやすく、水槽の組立作業が容易かつ迅速となる。
【0010】
また、上記の本発明の水槽接続具においては、
前記接続具は継手、端部部材又は排水部材であることが望ましい。
【0011】
また、上記の本発明においては、
底板と前記底板の両端から立ち上がる一対の側板とを含む水槽と、
前記水槽に載置され、植物を保持する蓋体と、
上記のいずれかに記載の水槽接続具と、
を含む水耕栽培装置をも提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、水耕栽培装置における水槽への接続及び水槽からの取外しにおける作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る水耕栽培装置1の概略図である。
図2】水耕栽培装置1の分解図である。
図3】水耕栽培装置1を用いて植物9を栽培する手順を示す図である。
図4】水槽3及び接続具7の接続を示す概略図である。
図5】水槽3及び接続具7の分解図である。
図6】蓋体5が水槽3及び接続具7の上をスライドする様子を示す概略図である。
図7】接続具7の正面図である。
図8】接続具7の平面図である。
図9図7のA-A線断面図である。
図10図7の領域Bの拡大図である。
図11】本実施形態の変形例に係る接続具17の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る水槽接続具とこれを含む水耕栽培装置の代表的な実施形態を、図を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は図示されるものに限られるものではない。図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、同一又は同等の部材には同一符号を付し、重複する説明を省略することがある。
【0015】
ここでは、水槽接続具の一例として継手を挙げて説明するが、水槽接続具はこれに限られず、例えば止まり部材又は排水部材であってもよい。また、説明の便宜上、水槽3の長手方向をX軸方向、水槽3の幅方向をY軸方向、水槽3の高さ方向をZ軸方向と定める。
【0016】
本実施形態に係る水耕栽培装置1は、図1図3に示すように、長尺の水槽3と、水槽3の上方に載置される蓋体5と、水槽3同士を長手方向に接続する水槽接続具(継手)7と、を備える。また、水耕栽培装置1は、図示しない照明装置を備えていてもよい。
【0017】
水槽3は、養液を溜めたり流したりする容器であり、使用時において幅方向に複数整列させることを想定している。また、単独で所要の長さに満たない水槽3同士は、水槽接続具7を介して連結される。逆に、単独で所要の長さを有する水槽3には、水槽接続具7を適用しなくてよいが、近年は栽培効率アップを狙い、栽培装置の大型化が進み、水槽も20mを超す場合も出てきつつあり、輸送の困難性から定尺水槽部材を継手で接続する工法が注目されつつある。
【0018】
水槽3は、入口側(上流側)から出口側(下流側)に養液を流す関係から、例えば1/10000~5/100程度の若干の流れ勾配をもって設置されることが好ましい。ただし、栽培方式又は停電などにより、養液を供給できなくなった時の対応のために、養液が若干滞溜する程度の逆勾配を設けることを妨げない。
【0019】
水槽3としては、例えば合成樹脂製の住宅用雨樋を利用することができる。具体的には、水槽3は、例えば図5に示すように、底板31と、底板31の両端から立ち上がる側板32,33と、を含み、YZ平面で切断したときの断面形状が略U字状を呈している。水槽3に孔41~44を形成し、水槽接続具7のピン(突起)83~86を嵌入するようにしてもよい。
【0020】
継手7は、底壁71及び底壁71の両端から立ち上がる一対の側壁72,73を含み、YZ平面で切った断面形状が略U字状を呈している。継手7はいわゆる外継手であり、図4及び図5に示すように、水槽3に装着された状態では、底壁71は水槽3の底板31の外側に配置され、側壁72,73はそれぞれ水槽3の側板32,33の外側に配置される。
【0021】
図6に示すように、側壁72,73の上縁は、水槽3の長手方向(X軸方向)の両端では水槽3の上縁よりも僅かに低く、中央(突出片81,82の基部)に向って高くなり、中央では水槽3の上縁よりも僅かに高い。したがって、蓋体5は、水槽3同士の連結箇所の前後(蓋体5のスライド方向における前後)では、継手7に乗り上がって継手7上を滑らかに移動し、水槽3同士の継目又は段差に引っ掛かることがない。
【0022】
継手7は、凸部74を含む。凸部74は、図7に示すように、底壁71及び側壁72,73の内面から突出し、挿入された水槽3の端部35,36と当接して滑らかな底面(内面)を形成する(図4参照)。つまり、凸部74の内面と水槽3の端部35,36の内面側とは略面一となる。したがって、凸部74は厚肉部と言ってもよく、その肉厚は、水槽3の底板31の肉厚及び側板32,33の肉厚と略同じである。なお、凸部74は、底壁71の内面だけに形成されてもよいし、側壁72,73の内面だけに形成されてもよい。いずれの場合でも、水槽3の端部35,36が継手7の凸部74に接触することで、作業者は水槽3の差込作業の完了を直ちに把握でき、差し込まれる水槽3の位置決めが迅速かつ容易になるとともに、水槽3の迅速な組立てが可能になる。また、凸部74が、想定される養液の液面レベルをカバーするように形成されていると、水槽3において養液が流れる内面は概ね滑らかであり、水槽3の清掃が容易である。
【0023】
側壁72,73に形成された凸部74の上端部には、ピン(突起)83~86が設けられている。ピン83~86は、水槽3の孔41~44と係合するように、水槽3との当接面から(水槽3に向かって)突出している(図9参照)。
【0024】
凸部74の内面側には、水槽3の端部35,36と係合する係合片76,77が設けられていてもよい。係合片76,77は、底壁71及び側壁72,73と対向するように延びる板片であり、底壁71及び側壁72,73との間に端部35,36の嵌入空間S1,S2を形成する(図9参照)。係合片76,77の下面(外側面)は、凸部74から遠ざかるに連れて底壁71及び側壁72,73から離れるように傾斜している。したがって、嵌入空間S1,S2に水槽3の端部35,36が嵌入されると、端部35,36が係合片76,77と底壁71及び側壁72,73との間に挟持されて、水槽3と継手7とが強固に係合する。
【0025】
本実施形態では、係合片76は底壁71と側壁72とに亘って、係合片77は底壁71と側壁73とに亘って、それぞれ設けられているが、このような配置に限られない。例えば、係合片76,77は側壁72,73だけに対向するように設けられてもよいし、あるいは、1枚の係合片が底壁71だけに対向するように設けられてもよい。
【0026】
次いで、継手7は、作業者の手が滑らないように、外面に凹部75を有していてもよい。つまり、凹部75は、作業者の手との間でX軸方向における摩擦力を高めるための滑止めとして機能する。凹部75は、継手7の外面において、凸部74に対応する位置に形成されることが好ましい。つまり、凸部74を構成する肉厚部分の外面側に凹部75を形成することで、上述した凸部の機能と凹部の機能とを兼ね備えるとともに、継手7が厚くなることを抑制している。もっとも、凹部75は、他の位置にも形成されていてもよい。
また、例えば図8に示すように、凹部75は、底壁71の外面及び側壁72,73の外面に形成されているが、底壁71及び側壁72,73のうち少なくとも1つの外面に形成されていればよい。凹部75は、外面の全体に亘って連続的に設けられていてもよいし、部分的ないしは途切れ途切れに設けられてもよい。更に、凹部75は、1条でもよいし、複数条でもよい。
【0027】
凹部75の深さは、継手7の把持のしやすさの観点から、0.5mm以上であることが好ましく、中でも1mm以上であることが好ましく、とりわけ2mm以上であることが好ましい。また、図8及び図9に示すように、凹部75の幅(X軸方向の長さ)は、凸部74の幅よりも狭いことが好ましい。
【0028】
また、継手7は、連結される水槽3同士の継目を覆うための突出片81,82を有していてもよい。具体的には、突出片81,82は、側壁72,73のそれぞれの上端部から内側に(反対側の側壁72,73に)向かって、かつ、水槽3の側板32,33の上方をわたって、延びている(図4参照)。あるいは、突出片81,82は、側壁72,73に形成された凸部74の上方及びピン83~86の上方を覆っているとも言える。したがって、継手7と水槽3とを接着剤で固定する場合に、接着剤が接着箇所(例えば継手7の上端、凸部74と水槽3の端部35,36との当接箇所、ピン83~86、水槽3の孔41~44等)からはみ出して、蓋体5の滑走を妨げることがない。
【0029】
図7及び図10に示すように、突出片81,82の先端部は、基部(側壁72,73との接続部分)に対して下方に距離Dだけ下がっている。つまり、突出片81,82の先端部は、底壁71に向かって傾斜している。また、図8に示すように、X軸方向に沿った突出片81,82の長さは、先端に向かうにつれて小さくなり、継手7を上面(Z軸方向)からみたときに略台形状を呈している。したがって、蓋体5は、継手7(突出片81,82)の上方を滑らかにスライドすることができる。
【0030】
次いで蓋体5の説明に移ると、蓋体5は、図1及び図2に示すように、長尺の板状体であって、複数の水槽3の上部に、水槽3の長手方向と略直交するように載置される。蓋体5には、植物9を保持する複数の孔51が、水槽3の幅に合わせて一定の間隔で形成されている。蓋体5には、植物9の葉に新鮮な空気を供給するための通気孔52が所定の間隔で形成されてもよく、また、水槽3の長手方向における両端に立ち上がり部53が設けられてもよい。
【0031】
蓋体5は、アオコなどの藻の発生を抑制するべく、水槽3への光の通過を阻止するのに適した材料で作製されることが好ましい。例えば、蓋体5は、発泡スチロール又はプラスチック製の板材であり、表面をアルミフィルム等で覆われてもよい。
【0032】
本実施形態に係る水耕栽培装置1は、次の手順により使用される。
まず、図4及び図5に示すように、所要の長さに満たない水槽3同士を、継手7により長手方向に接続する。作業者は、水槽3同士の接続のために、双方の端部35,36を、継手7の嵌入空間S1,S2に差し込むだけでよい。この作業の際、作業者は、指を凹部75に掛けることができるので、指が滑ることがなく、水槽の組立作業が容易かつ迅速となる。また、水槽3の端部35,36が継手7の凸部74に接触することで、作業者は水槽3の継手7への差込み作業の完了を容易に把握できるから、簡易かつ迅速な水槽3の組立てが可能となる。更には、継手7の凸部74の内面と水槽3の端部35,36の内面とが略面一となることで、水槽3の清掃が容易になる。
【0033】
このとき、水槽3同士をより強固に接続するべく、水槽3の端部35,36及びその近傍(水槽3のうち、接続状態において継手7に覆われる部分)に接着剤を塗布してもよい。このとき、接着剤が塗布箇所からはみ出すことがあるものの、突出片81,82により、接着剤の上方へのはみ出しが防止されるので、蓋体5の滑らかなスライドを確保できる。したがって、はみ出した接着剤を拭き取る必要がなく、組立の作業効率が向上する。
【0034】
こうして構築された水槽3を、幅方向(Y軸方向)に複数並列する(図2参照)。このとき、幅方向に隣接する水槽3同士を連結してもよい。
【0035】
次に、孔51~53に植物9を保持させた蓋体5を、水槽3の長手方向と略直交する方向に、複数枚載置する(図1参照)。このとき、蓋体5の孔51~53が水槽3の幅方向のほぼ中央に配置されることが好ましい。あるいは、水槽3の上部に蓋体5を載置した後に、植物9を孔51~53に保持させてもよい。
【0036】
そして、水槽3内に養液を供給し、養液を入口側から出口側に向けて流すことにより、水耕栽培に利用できる状態となる。
【0037】
図3に示すように、水槽3の上部に蓋体5を載置する際は、入口側に、未熟な植物9を保持させた蓋体5を載置する。そして、植物9の成長に合わせて蓋体5を出口側にスライドさせる。更に、蓋体5が水槽3の最も出口側に到達した際に、蓋体5を水槽3から取り外して、成熟した植物9を収穫すると共に、新たな植物9を保持させた蓋体5を入口側に載置する。
【0038】
したがって、植物9の成長に合わせて蓋体5が入口側から出口側に向かってスライドする間に、水槽3同士の継目を通過することになる。もっとも、水槽3同士の継目の上方は突出片81,82で覆われているため、蓋体5はスムーズに出口側へとスライドすることができる。しかも、水槽3同士の継目に段差が生じている場合でも、蓋体5は段差に引っ掛からない。従って、天候や害虫の影響を殆ど受けることなく、効率良く植物9を栽培することができる。
【0039】
以上、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例や変形例が存在する。そして、かかる改良例や変形例は全て本発明の技術的範囲に含まれることは、当業者にとっては容易に理解されるところである。
【0040】
例えば水耕栽培装置1において、水槽3は何段であってもよいし、1段の水槽群に含まれる水槽3の数は何個でもよい。また、1つの流路を構成するために連結される水槽3の個数、つまり水槽接続具7の数は何個でもよい(0個、つまり水槽接続具7が用いられない水槽3があってもよい)。
【0041】
本実施形態では、水槽接続具の一例として継手7を挙げたが、水槽接続具は止まり部材又は排水部材でもよい。止まり部材とは、水槽3の終端に取り付けられる部材であり、ホース継手の取付口を有する。また、排水部材は、継手7と同様に水槽3同士を接続するとともに、排水口を有する。
【0042】
本実施形態における水槽接続具の変形例として、継手17を挙げる。継手17は、図11に示すように、係合片76,77を有しない点を除けば、継手7と同じ構成部材を備えている。したがって、継手17は、本実施形態に係る継手7と同様の機能を発揮するほか、水槽3との接続作業及び接着剤の塗布作業を簡便に行うことができる。
【0043】
1 水耕栽培装置
3 水槽
5 蓋体
7,17 継手
31 底板
32,33 側板
71 底壁
72,73 側壁
74 凸部
75 凹部
81,82 突出片
83~86 ピン

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11