(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】電子デバイスの保護用ハウジング
(51)【国際特許分類】
G01L 19/14 20060101AFI20230623BHJP
【FI】
G01L19/14
(21)【出願番号】P 2020564751
(86)(22)【出願日】2019-05-14
(86)【国際出願番号】 FR2019051094
(87)【国際公開番号】W WO2019224453
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-04-13
(32)【優先日】2018-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505003193
【氏名又は名称】アー レイモンド エ シー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マンスール ムバイエ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン シェルツェル
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン ラット
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-リュク ジェスレン
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-279091(JP,A)
【文献】特開2001-013027(JP,A)
【文献】特開2008-241489(JP,A)
【文献】特開2017-181197(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102005048396(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00-23/32
G01L 27/00-27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイス(5)を保護する保護ハウジング(2)であって、前記保護ハウジングは、電子デバイス(5)を配列するためのケーシングを画定する複数の壁を備え、主壁と称される壁の1つは、測定デバイス(5)の一部を大気圧に晒す
ための、膜(7)に覆われた開口部(2c)を有しており、およびハウジング(2)は、主壁の外面に配列されている、通路によって互いから離間され、且つ
前記膜7の周囲側部を外的環境から保護するように前記開口部(2c)を完全に取り囲むべくその周りに配列された複数の仕切り(8a、8b)、前記開口部(2c)の周りおよび/または前記仕切り(8a、8b)に対して蓄積しがちな液体が排出されるのを許容するために、前記開口部(2c)に隣接して配列された少なくとも1つの流し溝(9)を備えていることを特徴とする保護ハウジング(2)。
【請求項2】
前記主壁の外面は、主要面を画定し、且つ前記開口部(2c)は、この主要面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の保護ハウジング(2)。
【請求項3】
前記仕切り(8a、8b)は、前記主壁に直交していることを特徴とする請求項1または2に記載の保護ハウジング(2)。
【請求項4】
前記仕切り(8a)は、前記開口部(2c)から第1の距離に配置され、且つさらなる前記仕切り(8b)は、前記開口部(2c)から第2の距離に配置され、前記第2の距離は第1の距離の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の保護ハウジング(2)。
【請求項5】
第1のシリーズの前記仕切り(8a)は、前記開口部(2c)の周囲に配置され、および、前記仕切りは第1の通路によって互いに離間され、且つ第2のシリーズの前記仕切り(8b)は、前記開口部(2c)が前記仕切り(8a、8b)によって完全に取り囲まれるように、第1の通路に向かい合って配列されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の保護ハウジング(2)。
【請求項6】
前記溝(9)は、前記開口部(2c)および前記仕切り(8b)の間に位置されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の保護ハウジング(2)。
【請求項7】
前記仕切り(8a、8b)の少なくとも1つは、電気コネクタ(6)の一側から形成されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の保護ハウジング(2)。
【請求項8】
圧力センサー(1
)であって、本体(3)、本体(3)に搭載された電子圧力測定デバイス(5)、前記本体(3)に接続された、請求項1乃至7のいずれか一項による保護ハウジング(2
)、を備えることを特徴とする圧力センサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイス、例えば、圧力を測定する電子デバイスを保護する保護ハウジングに関する。ハウジングおよび電子デバイスは、例えば、自動車のタンクに装備する圧力センサーの部分を形成するものであってもよい。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、燃料タンクの内部圧力を測定するセンサーを開示している。トランスデューサ構成部品は、リザーバーの圧力が優勢である第1のボリュームを、大気圧が優勢である第2のボリュームから分離している。構成部品は、これらの2つのボリューム間の優勢な圧力差に敏感であり、フィルムに接続された電子デバイスは、この相対圧力の測定値を提供することを可能にしている。
【0003】
第2のボリュームを大気圧に維持するためには、このボリュームへの開口部を設けることが普通である。防水性であるが気体透過性の膜が、開口部を覆って設置され、それを覆っている。これは、もちろん測定に悪影響を及ぼすであろう、水、より一般的には、液体が、この第2のボリュームを満たすことを防止する。
【0004】
一般に、第2のボリュームを画定しているハウジングに、膜を堅く固定することが求め
られ、これは、膜が、例えば、加圧ウォータージェットの影響下での高いレベルの機械的
応力に耐えながら、剥離されるのを防止するためである。
【0005】
圧力バランスもまた、リザーバー圧力測定の忠実性を保証するために、第2のボリュームおよび大気で優勢である圧力間で求められている。特に、液体のフィルムが防水膜を覆い隠すことを防止することが求められている。それは、その後、空気が第2のボリュームの内外を自由に循環するのを最早許容しないからである。
【0006】
これらの課題は、先行技術において広く文書化されている。例えば、これらの課題を解決することを目的にした種々の解決策が、以下の特許文献2~引例36に見出され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国公開第2001/029786号
【文献】米国特許第5528941号
【文献】米国特許第5661244号
【文献】米国特許第5692637号
【文献】米国特許第5747694号
【文献】米国特許第6506110号
【文献】米国特許第6807864号
【文献】米国特許第6964200号
【文献】米国特許第6994621号
【文献】米国特許第7055391号
【文献】米国特許第7166024号
【文献】米国特許第7406875号
【文献】米国特許第7454976 号
【文献】米国特許第7465887 号
【文献】米国特許第7503784 号
【文献】米国特許第7568393号
【文献】米国特許第7626129 号
【文献】米国特許第7743750号
【文献】米国特許第8109148号
【文献】米国特許第8246726号
【文献】米国特許第8292109号
【文献】米国特許第8375778号
【文献】米国特許第8413496号
【文献】米国特許第8505386号
【文献】米国特許第8544333号
【文献】米国特許第8814993号
【文献】米国特許第8821226号
【文献】米国特許第8869623号
【文献】米国特許第9120059号
【文献】米国特許第9255719号
【文献】米国特許第9295949号
【文献】米国特許第9332662号
【文献】米国特許第9372102号
【文献】米国公開第2012/0247179号
【文献】米国公開第2015/0330421号
【文献】米国公開第2017/0089794号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の課題に対する新規な解決策を、少なくとも部分的に、提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成することを視野に入れて、本発明の目的は、電子デバイスを保護する保護ハウジングを提供し、前記ハウジングは、中に電子デバイスを配列するケーシングを画定する複数の壁を備え、そして、主壁と称される1つの壁が、測定デバイスの一部を大気圧に晒す開口部を有している。
【0010】
このハウジングは、開口部の周りおよび/または仕切りに対して蓄積しがちな液体が排出されるのを可能にするために、主壁の外面に配列され、通路によって互いに分離され、且つ開口部を完全に取り囲むべく開口部の周囲に配列されている複数の仕切り、および開口部の隣に配列された少なくとも1つの流れ溝を備えている。
【0011】
開口部の周りの「ラビリンス形成」保護仕切りと、少なくとも1つの排出溝との組み合わせによって、電子デバイスの1部が大気圧に晒されるのを、最早、許容しない、液体のフィルムによる開口部を覆い隠すリスク無しに、ハウジングの開口部を覆う防水性の膜を位置決めすることを可能にしている。外部の機械的応力の影響下での、膜の層間剥離もまた回避される。
【0012】
単独または全ての技術的に可能な組み合わせで得られる、本発明の他の有利な且つ非限定の特徴によれば、
-主壁の外面は主要面を画定し、そして、開口部はこの主要面に配列されている。
-仕切りは、主壁に対して直交している。
-仕切りは、開口部から第1の距離に配置され、そして、さらなる仕切りが、開口部から第2の距離に配置され、前記第2の距離は第1の距離よりも大きい。
-第1のシリーズの仕切りは、開口部の周りに配列され、そして、前記仕切りは、第1の通路によって互いから離間され、そして、第2のシリーズの仕切りは、開口部が仕切りによって完全に取り囲まれるように、第1の通路に向かい合って配列される。
-溝は、開口部と仕切りとの間に位置される。
-仕切りの少なくとも1つは、電気コネクタの側部から形成される。
【0013】
本発明の目的はまた、特に、自動車のタンク用の圧力センサーを提供することであり、圧力センサーは、本体、本体に取り付けられる電子圧力測定デバイス、上述のように本体に接続された保護ハウジング、および、開口部を覆うべくハウジングに接続された膜を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明のさらなる特徴および優位点は、添付の図面を参照しての本発明の詳細な説明から明らかになろう。
【
図1】
図1は、本発明による保護ハウジングを利用する圧力センサーの分解図である。
【
図3】
図3は、本発明による保護ハウジングの頂面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図を参照するに、電子圧力測定デバイス5を保護する保護ハウジング2を利用している圧力センサー1が呈示されている。センサー1は、第1のボリュームを画定している本体3を備えている。本体3には、センサー1を、内部圧力が測定されるタンク、例えば、自動車のタンクと接続することを可能にするシーリングシステム4が設けられている。図示されている実施例においては、シーリングシステム4は、ロック4cによって、センサー1をタンクの雄コネクタにスナップ嵌めすることを可能にする雌コネクタである。リング4aによって、本体3に保持されているシールワッシャアセンブリ4bは、そのシール機能を保証している。しかしながら、本発明は、図示されているコネクタに限定されず、そして、第1のボリュームにおける圧力がタンクの圧力に等しくなるように、圧力センサーをタンクに接続するのが可能である、如何なる機構も適切である。
【0016】
相対圧力を測定する電子デバイス5は、本体3に取り付けられている。
図2に示されている実施例において、このデバイスは、表面に種々の構成部品が配列されているPCB(プリント基板)を備える。特に、支持体5aにおける開口部にそって配置され、異なることもあり得る圧力に対して構成部品の各面をさらされることを可能にする、感圧トランスデューサ構成部品5bが存する。
【0017】
構成部品5bの1つの面は、本体3の第1のボリューム3aにおいて優勢である第1の圧力にさらされている。この目的のために、通路3dは、本体3において、第1のボリューム3aと、ダクト5d、例えば、ガラスダクトを電子デバイス5から受け入れるべく設けられているボアとの間に配列されていた。ダクト5dは、トランスデューサ構成部品5bにそって支持体5に接続され、そして第1のボリューム3aの流体が通路3dを介して、トランスデューサ構成部品5bの第1の面まで循環されるのを可能にしている。本体3のボアに配置されたシールワッシャアセンブリは、圧力が測定されるタンクと連通している第1のボリューム3aを、外部環境から完全に隔離するために、本体3とダクト5bとの間の接続部をシールしている。
【0018】
電子デバイス5は、保護ハウジング2によって保護されている。このハウジング2は、電子デバイスが存在するケーシングを画定するいくつかの壁から形成されている。ケーシングの少なくとも一部は、その中のトランスデューサ構成部品5bの第2の面を露出させるために、大気圧が優勢になるように求められる第2のボリューム2aを構成している。第2のボリューム2aは、トランスデューサ構成部品5bの上に配置されたゲルなどの保護材料5cで、部分的に充填されてもよい。保護ハウジング2によって画定されている第2のボリューム2aは、ハウジング2の主壁と称される壁の1つに作られている開口部2cを介して外部環境に連通している。図面に示されている実施例では、ハウジンブ2の側壁は、電子デバイス5を機械的に保護するべく、そのケーシングを閉じるように本体3に作られた周囲の溝に係合している。
図3にはっきりと見られる弾性のブラケット2dは、ハウジング2が本体に保持されることを許容している。もちろん、ハウジング2を本体3に維持するための他の任意のメカニズムを考慮することもできる。好ましくは、ハウジング2と本体3との間の接続部は、水またはほこりの侵入から、電子デバイス5を保護するためにシールされる。この場合、ハウジングの内部とその環境との間の唯一の連絡路は、したがって、開口部2cである。
【0019】
電子デバイスによって達成される相対圧力測定値は、ここでは、ハウジング2の主面に配列されている電気コネクタ6のピン6aに供給される。
【0020】
本願の導入部で特定されたように、第2のボリューム2aの内部を大気圧に維持することは重要である。この目的のために、開口部2cを、防水性、疎水性、および気体透過性の膜7で覆う対策がなされている。このようにして、外気がケーシングの内部および第2のボリューム2aに開口部2cを介して自由に出入りすることが許容され、その結果、第2のボリューム2aには一定の大気圧が存する。
【0021】
防水性膜7はまた、測定に悪影響を与えるであろう液体が、開口部2cを通って第2のボリューム2aに流れ込むことを防止する。その疎水性はまた、液体のフィルムが膜7を恒久的に覆い、かくて、開口部2cを通る空気の循環を妨げることを防ぐ。例として、それは、ここではディスクの形状で、ハウジングに接着されたテフロン膜であってもよい。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、膜が、別の膜材料で作られているか、または別の形状を有することが想定され得る。
【0022】
ハウジング2の主壁は、ハウジング2の主要面を画定する外方に面する表面を有している。図に示される実施例において、膜7は、ハウジング2の主壁に直接に接続され、すなわち、膜のアセンブリ表面はハウジング2の主要面に存在している。開口部2cおよび膜7は、それ故に、ハウジング2の凹部または主要面の外側に置くことになる高所には配列されていない。この構成において、水は、膜7がドーム上で高所に配置されている場合のように、膜7またはその周辺から自然には排出されない。膜7の周囲側部は、外部の機械的応力、例えば、水しぶきにさらされており、これは、経時的に膜の分離へと導き得る。かかる現象は、膜の周囲側部へのアクセスをより少なくする、膜7がハウジング2の主壁の補強材内に置かれた場合には減少される。
【0023】
図に示される膜7のアセンブリ構成において、これらの現象を防止するために、膜7の周囲側部を保護するように、開口部2Cの周りに配列された複数の仕切り8a、8bを、ハウジング2に設ける対策がなされている。仕切りは、ハウジング2の主壁に対して直交して配列されてもよい。仕切り8a、8bは、液体が排出され且つ空気が循環されるのを許容する通路によって、互いに離間されている。開口部2cの周りの仕切り8a、8bの配列は、膜7の周囲側部の全体が、少なくとも1つの仕切りによって、外部環境から保護されるようになっている。言い換えれば、開口部2cの縁部は、仕切り8a、8bによって全体的に取り囲まれ、開口部2cの縁部の任意の部分、したがって膜7の側部の任意の部分は、仕切り8a、8bの少なくとも1つによってマスクされている。この「ラビリンス形成」構成は、外部機械的応力に対する膜7の周囲側部の保護と、仕切り8a、8bの間に配列された通路を通って漏れ出ることができる液体の蓄積の防止との両者を保証する。
【0024】
液体の排出を促進するために、ハウジング2の主壁において、開口部2c、膜7および仕切り8a、8bの隣に少なくとも1つの流れ溝9を配列する対策もまたなされている。このようにして、毛細管現象によって、開口部2Cの周囲および/または仕切り8A、8Bに対して、フィルムまたは液滴の形態の液体の蓄積を防止することが求められている。示されている実施例において提供されている2つの流れ溝9は、フィルムの表面張力または液滴を破壊することを可能にする。この液体は、その後、溝9に案内されて排出され、例えば、ハウジング2の側壁を流れる。この目的のために、溝または複数の溝9は、少なくともこの壁の一側および有利には壁の2つ以上の側に出現するべく、ハウジングの主壁全体に亘って延在している。
【0025】
示された実施例において、および
図3により明瞭に見られるように、複数の仕切り8a、8bは、第1のシリーズの別の仕切り8a、ここでは、2つの仕切り8aからなり、そして第1の通路によって互いから分離されている。それらは、開口部2cおよび膜7のすぐ近くに、すなわち、比較的短い第1の距離に置かれている。これらの仕切り8aは、膜7の形状に一致する主要面における部分、ここでは、円の部分を有している。これらの2つの仕切り8aは、開口部2cのいずれかの側で、互いに面して配列されている。第1のシリーズの2つの仕切り8aの間に存在する通路によって露出されている膜の周囲側部の部分を保護するために、第2のシリーズの補完的仕切り8bが設けられ、第1のシリーズの仕切り8aから補完的通路によって区別され且つ離間されている。これらの補完的な仕切り8bは、ここでは、主要面において直線部分を有している。それらは、第1のシリーズの仕切り8aの間に存在している通路を外から覆い隠すべく、開口部2cのおよび膜7のいずれかの側で、互いに、および第1の通路に向かい合って配列されている。仕切りの第1および第2のシリーズの間の補完的通路は、この第2のシリーズの仕切り8bを、開口部2cから第2の距離に配置することによって作られ、前記第2の距離は、第1のシリーズの仕切り8aを開口部2cから分離している第1の距離よりも大きい。この実施例では、ハウジングの主壁に、開口部2cと第2のシリーズの直線部分を備える仕切り8bとの間のきれいにされた空間に、2つの流れ溝9を形成するために対策がなされている。2つの溝9は、この壁の2つの反対側に出現し且つ水が側壁上を流れるのを許容すべく、主壁の全体に亘り延在している。
【0026】
今説明されていたのと異なる「ラビリンス形成」配列による他のシリーズの仕切りもまた、これらの仕切りが、全ての可能な方向のアプローチにおいて、その遠隔環境からの膜7の周囲側部を覆い隠し、したがって開口部2cを完全に取り囲むべく配列されている限り、主要面に設けられ、または配列され得よう。該仕切りは、今説明された保護機能に加えて、他の機能を持つことができる。したがって、示されていない例示的実施形態において、仕切り8aの少なくとも1つまたは補完的仕切り8bの1つは、電気コネクタ6の垂直側部から形成されてもよい。これは、開口部2cおよび保護的仕切り8a,8bをコネクタにより近づけることによって、ハウジングをよりコンパクトに作ることを可能にする。
【0027】
したがって、膜7の周りの「ラビリンス形成」法における保護仕切り8a、8bと排出溝9とを組み合わせることによって、この膜7を液体のフィルムによって覆ってしまうというリスク、または外部の機械的応力の影響下でのその層間剥離のリスク無しに、ハウジングの壁によって画定されている主要面内に膜7を位置決めするために選択することを可能にしている。
【0028】
開口部2cおよび膜7を保護するのに加えて、実施例として捉えられる、膜7をオーバーハングしている保護カバー10を取り付けることが、センサー1に対策されている。このカバーには、ここでは、2つの開口部が設けられ、第1のシリーズの仕切り8aの外面に形成されたノッチが配置されてもよい。このようにして、カバー10はハウジング2に容易にクリップされ得る。
【0029】
もちろん、本発明は、説明された実施形態に限定されず、そして代替の実施形態が、請求項で定義される本発明の範囲を逸脱することなく提供され得る。
【0030】
例えば、開口部2c、仕切り8a、8b、および排出溝9を、主要面、ドーム上、またはハウジング2の主壁の凹部内以外の面に置くことを考え、そしてそれらが露出されているのと同じ利益を得ることもできよう。
【0031】
さらに、電子デバイスは、圧力測定デバイスである必要はない。本発明は、実際には、特に、例えば、熱除去の理由で、前記環境との通信を維持しながら、前記電子デバイスがその環境から保護されねばならないとき、電子デバイスを保護するための全ての保護ハウジングに適用される。