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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】光エミッタのための薄型相互接続子
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20230623BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20230623BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20230623BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230623BHJP
【FI】
H01L33/62
G02B27/02 Z
F21V8/00 310
F21Y115:10 300
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021199078
(22)【出願日】2021-12-08
(62)【分割の表示】P 2018542727の分割
【原出願日】2017-02-23
(65)【公開番号】P2022033155
(43)【公開日】2022-02-28
【審査請求日】2021-12-08
(31)【優先権主張番号】62/299,163
(32)【優先日】2016-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ケビン リチャード カーティス
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-505561(JP,A)
【文献】特開2011-243666(JP,A)
【文献】特開2004-335596(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101834174(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/48-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイデバイスを作製するための方法であって、
複数の基板接合パッドを備える基板にわたって光エミッタのアレイを提供することであって、前記光エミッタの各々は、光エミッタ接合パッドを備える、ことと、
前記光エミッタの各々上に誘電体を3D印刷することと、
前記光エミッタの各々に対して、前記光エミッタにわたって、かつ前記光エミッタ接合パッドと前記基板接合パッドのうちの1つとに接触するように、前記誘電体上に電気相互接続子を3D印刷することと、
複数の光コレクタを前記光エミッタのアレイに結合することであって、前記光コレクタの各々は、前記光エミッタのアレイのうちの対応する光エミッタにわたって位置付けられ、各光コレクタおよび対応する光エミッタは、空隙によって分離されており、前記電気相互接続子は、カプセル化材料によって保護されておらず、前記空隙は、前記対応する光エミッタの電気相互接続子に隣接して位置している、ことと
を含み、
前記電気相互接続子の各々の断面形状は、前記電気相互接続子の伸長軸に対して横切る平面において見ると、50倍以上前記断面形状の高さより大きい幅を有する、方法。
【請求項2】
前記電気相互接続子を3D印刷することは、金属を3D印刷することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光エミッタは、LEDチップである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光エミッタの上方の前記電気相互接続子の最大高さは、50μm以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の光コレクタは、複数の光パイプを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記光コレクタは、複数の反射体を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記光エミッタのアレイを提供することは、前記光エミッタの各々を前記基板の表面上の電気接点上に取り付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記光エミッタの各々は、前記基板にわたって段を画定し、前記電気相互接続子は、関連付けられた光エミッタの各々の前記段の輪郭に追従する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の光コレクタを、前記複数の光コレクタから光を受けるように構成された導波管のスタックに結合することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記導波管のスタックは、異なる深度平面に対応する異なる量の波面曲率を伴う光を出力するように構成される、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、35U.S.C.§119(e)の下で2016年2月24日に出願された「LOW PROFILE INTERCONNECT FOR LIGHT EMITTER」という題目の米国仮出願第62/299,163号の優先利益を主張する。上記文献の開示内容は、その全体として参照することによって本明細書において援用される。
【0002】
本出願はまた、以下の特許出願および公開公報:2014年11月27日に出願された米国出願第14/555,585号、2015年4月18日に出願された米国出願第14/690,401号、2014年3月14日に出願された米国出願第14/212,961号、および2014年7月14日に出願された米国出願第14/331,218号のそれぞれの全体を参照することによって援用する。
【0003】
(分野)
本開示は、光源に関し、より具体的には、基板上に搭載される光エミッタを伴う、光源に関する。いくつかの実施形態では、光エミッタは、発光ダイオードであってもよい。
【背景技術】
【0004】
(背景)
(関連技術の説明)
基板上に搭載される光エミッタ(回路基板上に搭載される発光ダイオード等)は、光源として使用され、照明を種々の電子デバイス内に提供する。基板は、電力を光エミッタに提供するために、光エミッタを基板上の配線と接続する配線接合を含んでもよい。現代のデバイスに関する仕様が変化するにつれて、例えば、効率、ロバスト性、および/またはコンパクト性に関する要件が増加するにつれて、これらの現代のデバイスの必要性を満たすことができる、光源を開発する継続的必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要約)
いくつかの実施形態では、照明システムが、提供される。照明システムは、基板接合パッドを備える、基板を備える。光エミッタが、基板に取り付けられ、光エミッタは、光エミッタ接合パッドを備える。電気相互接続子が、光エミッタにわたってある。電気相互接続子は、電気相互接続子の一端において、光エミッタ接合パッドに接触し、電気相互接続子の他端において、基板接合パッドに接触する。電気相互接続子の断面形状は、電気相互接続子の伸長軸に対して横切る平面において見ると、高さより大きい幅を有する。光エミッタの上方の電気相互接続子の最大高さは、いくつかの実施形態では、50μm以下であってもよい。電気相互接続子は、いくつかの実施形態では、光エミッタの輪郭に共形状に追従してもよい。
【0006】
いくつかの他の実施形態では、照明デバイスを作製するための方法が、提供される。本方法は、光エミッタ接合パッドを備える光エミッタを、基板接合パッドを備える基板にわたって提供することを含む。本方法はさらに、光エミッタにわたって、かつ光エミッタ接合パッドおよび基板接合パッドと接触するように、電気相互接続子を堆積させることを含む。電気相互接続子を堆積させることは、いくつかの実施形態では、電気相互接続子を3D印刷することを含んでもよい。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
照明システムであって、
基板接合パッドを備える基板と、
前記基板に取り付けられた光エミッタであって、前記光エミッタは、光エミッタ接合パッドを備える、光エミッタと、
前記光エミッタにわたる電気相互接続子であって、前記電気相互接続子は、前記電気相互接続子の一端において前記光エミッタ接合パッドに接触し、前記電気相互接続子の他端において前記基板接合パッドに接触する、電気相互接続子と
を備え、
前記電気相互接続子の断面形状は、前記電気相互接続子の伸長軸に対して横切る平面において見ると、前記断面形状の高さより大きい幅を有する、照明システム。
(項目2)
前記光エミッタの上方の前記電気相互接続子の最大高さは、50μm以下である、項目1に記載の照明システム。
(項目3)
前記電気相互接続子は、前記光エミッタの輪郭に共形状に追従する、項目1に記載の照明システム。
(項目4)
前記光エミッタは、前記基板にわたって段を画定し、前記電気相互接続子は、前記段の輪郭に追従する、項目3に記載の照明システム。
(項目5)
前記断面形状は、長方形である、項目1に記載の照明システム。
(項目6)
前記電気相互接続子は、金属を備える、項目1に記載の照明システム。
(項目7)
前記光エミッタは、LEDチップである、項目1に記載の照明システム。
(項目8)
前記基板は、印刷回路基板である、項目1に記載の照明システム。
(項目9)
前記光エミッタと前記電気相互接続子との間に誘電層をさらに備える、項目1に記載の照明システム。
(項目10)
前記光エミッタはさらに、他の光エミッタ接合パッドと、他の電気相互接続子とを備え、
前記他の電気相互接続子は、前記他の電気相互接続子の一端において前記他の光エミッタ接合パッドに接触し、前記電気相互接続子の他端において他の基板接合パッドに接触し、
前記他の電気相互接続子の断面形状は、前記電気相互接続子の伸長軸に対して横切る平面において見ると、高さより大きい幅を有する、項目1に記載の照明システム。
(項目11)
前記光エミッタの暴露表面にわたる光パイプをさらに備える、項目1に記載の照明システム。
(項目12)
前記光パイプから光を受信するように構成された光変調デバイスと、
導波管のスタックであって、各導波管は、前記光変調デバイスから光を受信するように構成された光内部結合光学要素を備える、導波管のスタックと
をさらに備える、項目11に記載の照明システム。
(項目13)
複数の前記光パイプをさらに備え、各光パイプは、光を前記光変調デバイスに伝送するように構成されている、項目12に記載の照明システム。
(項目14)
前記光エミッタの暴露表面にわたる反射体をさらに備える、項目1に記載の照明システム。
(項目15)
前記反射体から光を受信するように構成された光変調デバイスと、
導波管のスタックであって、各導波管は、前記光変調デバイスから光を受信するように構成された光内部結合光学要素を備える、導波管のスタックと
をさらに備える、項目14に記載の照明システム。
(項目16)
複数の前記反射体をさらに備え、各反射体は、光を前記光変調デバイスに指向するように構成されている、項目14に記載の照明システム。
(項目17)
照明デバイスを作製するための方法であって、
基板接合パッドを備える基板にわたって、光エミッタを提供することであって、前記光エミッタは、光エミッタ接合パッドを備える、ことと、
前記光エミッタにわたって、かつ前記光エミッタ接合パッドおよび前記基板接合パッドと接触するように、電気相互接続子を堆積させることと
を含む、方法。
(項目18)
前記電気相互接続子を堆積させることは、前記電気相互接続子を3D印刷することを含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記電気相互接続子を堆積させる前に、誘電材料を前記光エミッタにわたって堆積させることをさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記誘電材料を堆積させることは、前記誘電材料を3D印刷することを含む、項目17に記載の方法。
(項目21)
前記電気相互接続子を堆積させることは、金属を堆積させることを含む、項目17に記載の方法。
(項目22)
前記光エミッタは、LEDチップである、項目17に記載の方法。
(項目23)
前記光エミッタの上方の前記電気相互接続子の最大高さは、50μm以下である、項目17に記載の方法。
(項目24)
光パイプを前記光エミッタに結合することをさらに含み、前記光パイプの光入力表面は、前記光エミッタの暴露表面に面する、項目17に記載の方法。
(項目25)
反射体を前記光エミッタに結合することをさらに含み、前記反射体の光入力表面は、前記光エミッタの暴露表面に面する、項目17に記載の方法。
(項目26)
前記光エミッタを提供することは、前記光エミッタを前記基板の表面上の電気接点上に取り付けることを含む、項目17に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、光エミッタを基板上の接合パッドに接続する、配線接合の断面側面図の実施例を図示する。
図2図2Aは、薄型相互接続子によって基板に接続される光エミッタを有する、光源の断面側面図の実施例を図示する。図2Bは、図2Aの平面2B-2Bに沿って得られた断面に見られるような図2Aの光源の断面図の実施例を図示する。
図3図3は、薄型相互接続子の下層に誘電層を有する、光源の断面側面図の実施例を図示する。
図4図4は、薄型相互接続子の下層に誘電層を有する、光源の断面側面図の別の実施例を図示する。
図5図5は、光エミッタにわたって光パイプを有する、図4の光源の断面側面図の実施例を図示する。
図6図6は、光エミッタにわたるカプセル化材料と、カプセル化材料にわたる光パイプとを有する、図5の光源の断面側面図の実施例を図示する。
図7図7は、光パイプと光エミッタとの間の距離の関数としての光パイプの電力効率を示す、プロットである。
図8図8は、ARデバイスを通した拡張現実(AR)のユーザのビューを図示する。
図9図9は、ウェアラブルディスプレイシステムの実施例を図示する。
図10図10は、ユーザのための3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。
図11図11は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。
図12図12A-12Cは、曲率半径と焦点半径との間の関係を図示する。
図13図13は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。
図14図14は、導波管によって出力された出射ビームの実施例を図示する。
図15図15は、複数の光エミッタと、複数の光コレクタとを有する、光モジュールの斜視図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面は、例示的実施形態を図示するために提供され、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。同様の参照番号は、全体を通して同様の特徴を指す。
【0009】
(詳細な説明)
光エミッタは、光エミッタから光を受信し、例えば、さらに、その光を伝送し、および/または光を修正する、上層光学構造(例えば、光パイプ)に結合されてもよい。光エミッタから光学構造の中への光の投入の効率は、光エミッタと光学構造を分離する距離に大きく依存することを理解されたい。分離が小さいほど、より高い効率を提供し、光学構造の中に投入される放出される光の割合も高くなる。より小さい分離の影響は、光学構造および光エミッタの幅または横寸法における減少に伴って増加し得る。すなわち、横寸法が減少するにつれて、より多くの電力が、光学構造から逸失する光によって縁の周囲で喪失される。例えば、横方向における光学構造および光エミッタ寸法が、1.5mmより小さい場合、効率に及ぼす分離の影響は、容易に明白となる。したがって、光エミッタと光エミッタから光を受信する光学構造との間の分離の影響は、光エミッタおよび光学構造の表面の断面積が減少するにつれて増加する。
【0010】
前述のように、電力は、配線接合を使用して、光エミッタに提供されてもよい。しかしながら、従来の配線接合は、上層光学構造が光エミッタから離間され得る近接度を限定することが見出されている。図1は、光エミッタ510を基板530上の接合パッド520に接続する配線接合502を有する、光源500の断面側面図の実施例を図示する。電気接点540は、光エミッタ510と基板530内の配線(図示せず)との間の第2の接続を提供する。配線接合500および電気接点540は、電気相互接続子であり、電力を光エミッタに供給するためのカソードおよびアノードとして機能し得ることを理解されたい。
【0011】
配線接合は、典型的には、円形断面を伴う、金属配線である。図示されるように、これらの配線は、上向きに、次いで、下向きに、接合パッドまで緩やかに曲線を描き、例えば、配線と鋭的角を成すことによって生じ得る、破損を防止し得る。上向き曲率は、配線接合を含む、光源の高さを追加する。加えて、配線は、光エミッタからの光を遮断し、投影された画像内に視覚的アーチファクトを生じさせ得る、陰影を形成し得るため、ディスプレイシステムのために望ましくないことが見出されている。配線接合はまた、配線接合がチップの上方にあるループ高さを有していなければならず、あまり鋭的に下向きに湾曲することができないため、隣接する光エミッタが基板上に設置され得る近接度を限定し得る。加えて、カプセル化材料550が、配線接合502および光エミッタ510の周囲に形成され、配線接合502および光エミッタ510のための機械的保護および電気絶縁を提供し得る。カプセル化材料550はさらに、光源500の高さを追加し、それによって、任意の光学構造を少なくともカプセル化材料550の高さだけ光エミッタ510から離間させ、これは、ひいては、配線接合502によって決定付けられる高さを有する。
【0012】
有利には、いくつかの実施形態によると、超薄型電気相互接続子を有する、光エミッタが、提供される。いくつかの実施形態では、相互接続子は、光エミッタを基板上の接合パッドに接続する。単一光源は、1つ(または2つ以上)の相互接続子を含んでもよく、それぞれが、接合パッドに接続される。相互接続子は、正面から見て、高さより大きい幅を有する、断面外形を有してもよく、例えば、外形は、略長方形または卵形形状であってもよい。好ましくは、相互接続子は、堆積によって、例えば、光エミッタにわたって材料の細片を形成する、3D印刷等の印刷プロセスによって形成される。細片は、堆積されると、略長方形または卵形形状断面を有することを理解されたい。いくつかの実施形態では、誘電層が、光エミッタ上に形成され、次いで、相互接続子が、堆積される。誘電および相互接続子は両方とも、同一タイプの堆積によって堆積されてもよく、例えば、両方とも、3D印刷によって堆積されてもよい。
【0013】
堆積された相互接続子は、下層表面トポロジの輪郭、例えば、基板上の光エミッタおよび任意の他の構造の輪郭に共形状に追従してもよく、本トポロジは、そのような誘電層が堆積される、共形状誘電層によってとられてもよい。いくつかの実施形態では、相互接続子および誘電層は両方とも、材料の細片である。基板は、標準的FR4、セラミック、金属、およびそれらの組み合わせ等、電気回路を支持し得る、任意の材料を含むことができることを理解されたい。
【0014】
有利には、相互接続子は、光エミッタにわたって平坦に置かれ、それによって、光エミッタの上方に小量のみ突出する。いくつかの実施形態では、相互接続子は、光エミッタの上部の接合パッドに接続し、発光面積の縁または発光面積の外側に近接し、これは、投影された画像内の陰影タイプアーチファクトを低減させる利点を有することができる。いくつかの実施形態では、相互接続子は、約50μm以下、約35μm以下、約25μm以下、または約20μm以下の高さまで光エミッタの上方に延在する。本わずかな高さは、上層光学構造、例えば、光パイプまたは反射体と光エミッタとの間の近接間隔を可能にし、それによって、光エミッタから光学構造の中への光の投入における高効率を提供する。いくつかの実施形態では、相互接続子は、直接、堆積された誘電層上等の下層材料上にあるため、相互接続子は、カプセル化材料の使用を省略するために十分に機械的かつ環境的に安定し得る。本カプセル化材料の回避は、製造を簡略化し、製造コストを削減しながら、また、上層光学構造と光エミッタのより近接した間隔を可能にするという利点を提供し得る。加えて、直接、相互接続子を基板表面と接触させて形成することは、光エミッタおよび基板の上方に懸架された薄い接合配線よりロバストかつ衝撃および振動耐性相互接続子を提供する。
ここで、同様の参照番号が全体を通して同様の部品を指す、図面を参照する。
【0015】
ここで図2Aを参照すると、薄型相互接続子640によって基板630上の接合パッド620に接続される光エミッタ610を有する、光源600の断面側面図の実施例が、図示される。図示されるように、光エミッタ610はまた、相互接続子640が直接接触する、接合パッド650を有してもよい。したがって、相互接続子640は、基板630内の接合パッド620と光エミッタ610上の接合パッド650との間に電気接続を行う。いくつかの実施形態では、光エミッタ610下の電気接点660は、光エミッタ610との別の電気接続を行う。相互接続子640および電気接点660のうちの一方は、アノードとして機能してもよく、相互接続子640および電気接点660の他方は、カソードとして機能し、電力を光エミッタ610に提供してもよい。
【0016】
接合パッド620および650は、それぞれ、相互接続子640が安定な電気接触を行うことができる、光エミッタ610および基板630上または内の伝導性材料の面積であってもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、接合パッド620および650は、光エミッタ610または基板630上の材料の堆積である。好ましくは、接合パッド620および650は、金属材料から形成される。いくつかの実施形態では、接合パッド620は、電力を光エミッタ610に提供するための配線等の基板630上の配線の一部であってもよく、また、いくつかの用途では、熱を除去するために役立ち得、配線より大きい幅を有してもよい。いくつかの実施形態では、基板630は、印刷回路基板であってもよい。相互接続子640が広いほど、配線接合より低い高さまたは厚さを有し得るが、実際には、例えば、そのより大きい面積に起因して、配線接合より多くの熱を除去することに役立ち、これは、相互接続子が放熱板として機能することを可能にし得る。これは、熱が光エミッタ性能および寿命に有害であるため、有利である。
【0017】
いくつかの実施形態では、光エミッタ610は、LEDチップ等の発光ダイオード(LED)デバイスである。いくつかの実施形態では、LEDは、接合点を横断する電圧の印加に応じて光を放出するp-n接合点を形成する、pおよびn-ドープ領域を有する、半導体によって形成される。
【0018】
図2Aを継続して参照すると、相互接続子640は、堆積プロセスによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、堆積プロセスは、3D印刷プロセスであってもよい。有利には、3D印刷は、特定の場所における材料の選択的堆積を可能にし、堆積は、共形状であり、低い高さを促進し得る。3D印刷プロセスは、伝導性材料の連続層を堆積可能な種々のプロセスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、材料は、金属である。金属の非限定的実施例は、アルミホイル、金、および銅を含む。いくつかの実施形態では、相互接続子の幅および厚さは、所望の機械的嵌合または電気もしくは熱性能のために、その長さに沿って変動されることができる。
【0019】
3D印刷プロセスの非限定的実施例は、材料押出および粉体層融合を含む。材料押出では、ある供給量の材料(例えば、金属)が、溶融され、開口部(例えば、ノズル内の開口部)から流動し、相互接続子材料を表面上に堆積させる。いくつかの実施形態では、複数の材料線は、直接、材料の別の列の側面に相互に近接して堆積され、所望に応じて、堆積された相互接続子640の幅を増加させ、堆積された材料の量を増加させてもよい。加えて、または代替として、線は、相互の上に堆積され、堆積された相互接続子640の厚さを増加させてもよい。
【0020】
粉体層融合では、弛緩材料層(例えば、金属粉末または粒子の層)が、熱源によって選択的に加熱され、材料の連続質量を印加された熱の場所に形成する一方、層の加熱されていない部分は、粉末または粒子形態に留まり、続いて、除去されてもよい。いくつかの実施形態では、熱源は、材料を焼結または溶融するために十分な局所エネルギーを供給し、それによって、材料の固体質量を形成し、相互接続子640を画定可能な任意の熱源であってもよい。熱源の実施例は、高エネルギー放射または粒子のビームを材料の層に投影することができる、デバイスを含む。例えば、熱源は、レーザおよび/または電子ビームであってもよい。いくつかの実施形態では、高エネルギービーム(例えば、材料の層内の粒子を焼結または溶融するために十分なエネルギーを伴うビーム)が、材料の層にわたって走査され、それによって、粒子をともに焼結または溶融し、連続材料線を形成してもよい。加えて、高エネルギービームはさらに、材料の層を横断して走査され、隣接線を形成し、相互接続子640の幅を延在させ、堆積される材料の量を増加させてもよい。いくつかの実施形態では、材料の別の層が、焼結または溶融された材料にわたって堆積され、次いで、高エネルギービームに暴露させ、概して、または具体的場所のいずれかにおいて(相互接続子を壁の側面まで延在させるため等)、堆積された相互接続子の高さを増加させてもよい。上記のプロセスに加え、誘電材料を堆積させるための他の3D印刷プロセスもまた、誘電層670を形成するために使用されてもよい。
【0021】
材料線と称されるが、3D印刷によって堆積される材料は、いくつかの実施形態では、上下図に見られるように、線形に延在するが、曲線を形成し、またはいくつかの他の実施形態では、旋回してもよいことを理解されたい。加えて、図2Aに見られるように、相互接続子640は、光エミッタ610および基板630上に共形状に堆積される。すなわち側面図に見られるように、相互接続子640の外形は、下層光エミッタ610および基板30の外形に共形化し、それを追跡してもよい。
【0022】
本明細書に記載されるように、相互接続子640は、電力を光エミッタに供給してもよい。相互接続子640の抵抗は、相互接続子640の正面からの断面積の増加に伴って減少するであろう(すなわち、相互接続子640の断面積は、平面2B-2Bに沿って得られた断面積を含み得る、接合パッド620から接合パッド650まで延在する相互接続子640の長さ寸法を横断する)ことを理解されたい。その結果、相互接続子640を形成するために堆積される材料線の数は、好ましくは、過度の抵抗または熱発生を伴わずに電力を光エミッタ610に提供するために十分に大きい断面積を提供するように選定される。
【0023】
いくつかの実施形態では、相互接続子640は、伸長断面を有してもよい。図2Bは、図2Aの平面2B-2Bに沿って得られた断面に見られるような図2Aの照明システムの断面図の実施例を図示する。平面2B-2Bは、相互接続子640の伸長軸を横断する(例えば、それに沿って相互接続子640が接合パッド620から接合パッド650まで延在する、軸を横断する)。すなわち、図2Bに図示される図は、正面から見られるような相互接続子640の図であると考えられ得る。図示されるように、相互接続子640は、幅Wと、高さHとを有する。いくつかの実施形態では、Wは、Hより大きく、これは、薄型相互接続子を提供する一方、また、十分な材料が望ましい低抵抗を達成することを可能にするという利点を有することができる。いくつかの実施形態では、Wは、Hより約1.5倍以上、50倍以上、または100倍以上だけ大きい。
【0024】
光エミッタ610および/または基板630は、それらの中または上に伝導性材料を有してもよいことを理解されたい。例えば、光エミッタが、LEDチップである場合、光エミッタ610は、電気を伝導させることができる、半導体ダイから形成されてもよい。いくつかの実施形態では、基板670は、光エミッタ660を越えて延在する、電気接点660のための配線トレースまたは接合パッド等の伝導性特徴を含んでもよい。例えば、本配列は、いくつかのセラミック回路基板に見出され得る。相互接続子640と他の伝導性特徴の望ましくない接触または短絡を防止するために、誘電層が、相互接続子640を堆積させる前に、その相互接続子640の経路に沿って形成されてもよい。図3は、薄型相互接続子640の下層に誘電層670を有する、光源600の断面側面図の実施例を図示する。いくつかの実施形態では、誘電層670は、相互接続子640の経路をトレースし、相互接続子640より広く、その側面を越えて延在する、材料の細片であってもよい。いくつかの他の実施形態では、誘電層670は、基板630および光エミッタ610の一部を覆う、誘電体のブランケット層であってもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、誘電層670は、3D印刷によって堆積されてもよい。誘電層670を堆積させるための3D印刷プロセスは、誘電材料の連続層を堆積可能な種々のプロセスを含んでもよい。誘電材料の非限定的実施例は、エポキシ、樹脂、糊、プラスチック、ポリカーボネート、および他のポリマーベースの材料を含む。
【0026】
3D印刷プロセスの非限定的実施例は、材料押出、粉体層融合、材料噴出、結合剤噴出を含む。材料押出および粉体層融合は、相互接続子640の堆積に関して上記に説明されるものに類似してもよいが、誘電材料が、伝導性材料の代わりに堆積されてもよい。材料噴出は、材料の液滴または液体流をノズルから噴出し、次いで、エネルギー(例えば、熱および/または光)の印加によって、その材料を固化することによって行われてもよい。結合剤噴出は、粉末を表面上に適用し、結合剤材料の液滴または液体流をノズルから粉末上に噴出し、粉末をともに結合することによって行われてもよい。上記のプロセスに加え、誘電材料を堆積させるための他の3D印刷プロセスもまた、誘電層670を形成するために使用されてもよい。
【0027】
誘電層670は、接合パッド620および650の一方または両方の部分にわたって延在してもよいことを理解されたい。図4は、相互接続子650の下層に誘電層670を有し、また、部分的に、接合パッド620および650を覆う、光源600の断面側面図の実施例を図示する。図示されるように、誘電層670の端部670aは、接合パッド620の一部を覆い、誘電層670の端部670bは、接合パッド650の一部を覆う。いくつかの実施形態では、誘電層670は、基板630、光エミッタ610、および接合パッド620、および/または650にわたって共形状にある。ひいては、相互接続子640は、光エミッタ610ならびに接合パッド620および650の輪郭に共形状に追従する。図示されるように、相互接続子640は、直接、接合パッド620および650に接触することに加え、直接、誘電層670に接触してもよい。いくつかの実施形態では、誘電層は、光エミッタ610によって放出される光に対して透明または部分的に透明であり、したがって、放出される光を有意に遮断せずに、光エミッタの全部または一部を被覆してもよい。
【0028】
相互接続子640の薄型は、光エミッタ610と上層構造との間の小間隔を可能にする。図5は、光エミッタ610にわたって光学構造680を有する、光源600の断面側面図の実施例を図示する。いくつかの実施形態では、光学構造680は、光パイプ等の光収集構造である。光エミッタ610は、光を光学構造680の中に間隙690を通して投入するように構成される。いくつかの実施形態では、間隙690の高さまたは光学構造680を光エミッタ610から分離する距離は、約150μm以下、約50μm以下、約25μm以下、または約20μm以下である。いくつかの実施形態では、光エミッタ610は、暴露され、間隙690を伴って、空気で充填され、光エミッタ610を光学構造680から分離してもよい。
【0029】
いくつかの他の実施形態では、空気以外の材料が、間隙690を充填してもよい。例えば、透明接着剤または樹脂が、間隙を充填してもよい。好ましくは、間隙を充填する材料は、光学構造680の材料の屈折率に実質的に整合する屈折率を伴う材料から形成されてもよく、光学構造680は、光パイプである。
【0030】
光パイプは、光学的に透過性の材料から形成され、光を伝送するために使用されてもよいことを理解されたい。光学的に透過性の材料の非限定的実施例は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)および他のアクリル、ガラス、ポリカーボネート、または任意の他の光学グレードのポリマー材料を含む。光パイプ680の中に投入される光は、全内部反射(TIR)によって、光パイプを通して伝搬してもよい。いくつかの実施形態では、TIRは、光パイプの側面に低屈折率材料を提供することによって促進される。例えば、低屈折率材料は、光パイプの屈折率を0.1以上だけ下回る屈折率を有する、空気またはクラッディング層であってもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、光学構造680は、反射光収集システムである。例えば、光収集システムは、円形または楕円錐等の反射体または複合放物面型集光器(CPC)を含んでもよい。
【0032】
光エミッタ610および相互接続子640は、光学的に透過性のカプセル化材料を使用してカプセル化されてもよいことを理解されたい。図6は、光エミッタ610にわたるカプセル化材料700と、カプセル化材料にわたる光学構造680とを有する、図5の光源600の断面側面図の実施例を図示する。示されるように、間隙690は、カプセル化材料700によって充填されてもよく、光学構造680は、カプセル化材料700の直上かつそれに接触して配置されてもよい。カプセル化材料700は、光エミッタ610および相互接続子640を保護してもよい。カプセル化材料の非限定的実施例は、シリコーンおよびエポキシ樹脂を含む。いくつかの実施形態では、光エミッタ610と光学構造680との間のカプセル化材料690の厚さによって生成される間隙690は、光エミッタ640および光学構造680を約50μm以下、約40μm以下、または約10μm以下だけ分離し、または接触させる。
【0033】
光エミッタ640と光学構造680との間の小分離は、光エミッタの電力効率に有意に影響を及ぼすことが見出されている。図7は、光パイプと光エミッタとの間の距離の関数として光パイプの電力効率を示す、プロットである。電力効率は、y-軸上にあり、光パイプと光エミッタとの間の距離は、x-軸上にある。電力効率は、光パイプによって捕捉され、続いて、出力される、光エミッタから出力された光の総量のパーセンテージであると理解され得る。着目すべきこととして、50μm以下の距離では、電力効率は、90%またはより高くなる一方、電力効率は、50μm以上、より具体的に、100μm以上の距離において急降下する。その結果、光エミッタ610と光学構造680との間の間隙690を約50μm以下、約35μm以下、約25μm以下、または約20μm以下の距離に維持することは、超高電力効率を提供することが予期される。
【0034】
上記の実施例では、光パイプの横寸法は、約400×400μmである。そのような光パイプのための光エミッタは、約10×10μm~約700×700μmの範囲内にあり得る。光エミッタが、小さすぎる場合、不十分な光が、始めに発生される。光エミッタが、大きすぎる場合、大きな光の割合が、光パイプまたは反射体システムから逸失するが、大サイズは、システムを不整合に対してよりロバストにする。光コレクタのサイズがより小さくなるにつれて、間隙は、システムの効率を保つために小さくなければならない。
【0035】
実施例として、図5および6の両方を参照すると、図示される光源600は、図4に図示される光源の構成に類似してもよい。いくつかの他の実施形態では、光源600は、例えば、図2A-3に図示される構成等の本明細書で議論される構成のいずれかを有してもよい。
【0036】
(例示的ディスプレイシステム)
薄型相互接続子は、光エミッタにわたる薄型が所望される、種々の照明用途において利用されてもよいことを理解されたい。本明細書に議論されるように、薄型は、光エミッタと光パイプ等の上層光学構造との間の緊密間隔を提供することができる。本緊密間隔は、光エミッタから光パイプの中への光の非常に効率的伝達を可能にすることができる。別の利点は、配線接合を排除することによって、相互接続子が、衝撃および振動ならびに環境懸念に対してよりロバストとなることができることである。加えて、これらの相互接続子は、光源がともにより近接して設置されることを可能にし得、これは、所与のレベルの出力のために、光学システムをより小型かつより軽量にすることができる。そのような高効率、ロバスト性、および小サイズは、有利には、ディスプレイデバイス内に利用され、明るさおよび可搬性を増加させ、および/またはディスプレイの電力使用を低減させ得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、光エミッタは、拡張または仮想現実ディスプレイシステムを照明するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、これらのディスプレイシステムは、ウェアラブルかつポータブルであってもよく、深度平面毎に要求される光源を用いて画像を複数の深度平面上に提示する。薄型相互接続子を用いて提供される高効率は、有利には、例えば、電力要件を低減させ、電源のバッテリ寿命を増加させ、ディスプレイシステムのサイズを低減させることによって、ディスプレイシステムの可搬性を促進することができる。これらの懸念は、特に、照明のための複数の光源を使用する光学システムにとって重要であり得る。
【0038】
図8を参照すると、拡張現実場面1が、描写される。現代のコンピューティングおよびディスプレイ技術は、いわゆる「仮想現実」または「拡張現実」体験のためのシステムの開発を促進しており、デジタル的に再現された画像またはその一部が、現実であるように見え、またはそのように知覚され得る様式でユーザに提示されることを理解されたい。仮想現実または「VR」シナリオは、典型的には、他の実際の実世界の視覚的入力に対する透明性を伴わずに、デジタルまたは仮想画像情報の提示を伴い、拡張現実または「AR」シナリオは、典型的には、ユーザの周囲の実際の世界の可視化に対する拡張としてのデジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う。複合現実または「MR」シナリオは、一種のARシナリオであり、典型的には、自然世界の中に統合され、それに応答する、仮想オブジェクトを伴う。例えば、MRシナリオは、実世界内のオブジェクトによって遮断されて見え、または別様にそれと相互作用するように知覚される、AR画像コンテンツを含んでもよい。
【0039】
図8は、AR技術のユーザに、背景における人々、木々、建物を特徴とする実世界公園状設定1100と、コンクリートプラットフォーム1120とが見える、AR場面の実施例を示す。これらのアイテムに加え、AR技術のユーザはまた、実世界プラットフォーム1120上に立っているロボット像1110と、マルハナバチの擬人化のように見える、飛んでいる漫画のようなアバタキャラクタ1130とを「見ている」と知覚するが、これらの要素1130、1110は、実世界には存在しない。ヒトの視知覚系は、複雑であり、他の仮想または実世界画像要素間における仮想画像要素の快適で、自然のような感覚で、かつ豊かな提示を促進する、VRまたはAR技術の生成は、困難である。
【0040】
図9は、ウェアラブルディスプレイシステム80の実施例を図示する。ディスプレイシステム80は、ディスプレイ62と、そのディスプレイ62の機能をサポートするための種々の機械的および電子モジュールならびにシステムとを含む。ディスプレイ62は、フレーム64に結合されてもよく、これは、ディスプレイシステムユーザまたは視認者60によって装着可能であり、ディスプレイ62をユーザ60の眼の正面に位置付けるように構成される。ディスプレイ62は、いくつかの実施形態では、アイウェアと見なされてもよい。いくつかの実施形態では、スピーカ66が、フレーム64に結合され、ユーザ60の外耳道に隣接して位置付けられる(いくつかの実施形態では、示されない別のスピーカが、ユーザの他方の外耳道に隣接して位置付けられ、ステレオ/成形可能音制御を提供する)。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムはまた、1つ以上のマイクロホン67または他のデバイスを含み、音を検出してもよい。いくつかの実施形態では、マイクロホンは、ユーザが、入力またはコマンドをシステム80に提供することを可能にするように構成され(例えば、音声メニューコマンドの選択、自然言語質問等)、および/または他の人物(例えば、類似ディスプレイシステムの他のユーザ)とのオーディオ通信を可能にしてもよい。
【0041】
図9を継続して参照すると、ディスプレイ62は、有線導線または無線コネクティビティ等によって、ローカルデータ処理モジュール70に動作可能に結合され68、これは、フレーム64に固定して取り付けられる、ユーザによって装着されるヘルメットまたは帽子に固定して取り付けられる、ヘッドホン内に埋設され、または別様にユーザ60に除去可能に取り付けられる(例えば、リュック式構成、ベルト結合式構成において)等、種々の構成で搭載されてもよい。ローカル処理およびデータモジュール70は、ハードウェアプロセッサならびに不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスクドライブ)等のデジタルメモリを備えてもよく、両方とも、データの処理、キャッシュ、および記憶を補助するために利用されてもよい。データは、a)画像捕捉デバイス(カメラ等)、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープ等のセンサ(例えば、フレーム64に動作可能に結合され、または別様にユーザ60に取り付けられ得る)から捕捉された、および/またはb)可能性として処理または読出後にディスプレイ62への通過のための遠隔処理モジュール72および/または遠隔データリポジトリ74を使用して取得および/または処理された、データを含む。ローカル処理およびデータモジュール70は、これらの遠隔モジュール72、74が相互に動作可能に結合され、ローカル処理およびデータモジュール70に対するリソースとして利用可能であるように、有線または無線通信リンクを介して等、通信リンク76、78によって、遠隔処理モジュール72および遠隔データリポジトリ74に動作可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、場所処理およびデータモジュール70は、画像捕捉デバイス、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープのうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、これらのセンサのうちの1つ以上は、フレーム64に取り付けられてもよく、または有線もしくは無線通信経路によって場所処理およびデータモジュール70と通信する、独立構造であってもよい。
【0042】
図9を継続して参照すると、いくつかの実施形態では、遠隔処理モジュール72は、データおよび/または画像情報を分析ならびに処理するように構成される、1つ以上のプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ74は、インターネットまたは「クラウド」リソース構成における他のネットワーキング構成を通して利用可能であり得る、デジタルデータ記憶設備を備えてもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ74は、情報、例えば、拡張現実コンテンツを生成するための情報をローカル処理およびデータモジュール70および/または遠隔処理モジュール72に提供する、1つ以上の遠隔サーバを含んでもよい。いくつかの実施形態では、全てのデータが、記憶され、全ての計算は、ローカル処理およびデータモジュール内で行われ、遠隔モジュールからの完全に自律的使用を可能にする。
【0043】
「3次元」または「3-D」としての画像の知覚は、視認者の各眼への画像の若干異なる提示を提供することによって達成され得る。図10は、ユーザに関する3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。眼4、6毎に1つの2つの明確に異なる画像5、7が、ユーザに出力される。画像5、7は、視認者の視線と平行な光学またはz-軸に沿って距離10だけ眼4、6から離間される。画像5、7は、平坦であり、眼4、6は、単一の遠近調節された状態をとることによって、画像上に合焦し得る。そのようなシステムは、ヒト視覚系に依拠し、画像5、7を組み合わせ、組み合わせられた画像の深度の知覚を提供する。
【0044】
しかしながら、ヒト視覚系は、より複雑であり、深度の現実的知覚を提供することは、より困難であることを理解されたい。例えば、従来の「3-D」ディスプレイシステムの多くの視認者は、そのようなシステムが不快であることを見出す、または深度の感覚を全く知覚しない場合がある。理論によって限定されるわけではないが、オブジェクトの視認者は、両眼離反運動および遠近調節の組み合わせに起因して、オブジェクトを「3次元」として知覚し得ると考えられる。相互に対する2つの眼の両眼離反運動の移動(すなわち、眼の視線を収束させ、オブジェクトに固定させるための相互に向かった、またはそこから離れる瞳孔の転動移動)は、眼の水晶体を集束させる(または「遠近調節」)と密接に関連付けられる。通常条件下では、異なる距離における1つのオブジェクトから別のオブジェクトに減衰を偏移させるとき、眼の両眼離反運動の変化は、「遠近調節-両眼離反運動反射」として知られる関係下、眼の水晶体の集束または眼の遠近調節における整合変化を自動的に生じさせるであろう。同様に、遠近調節における変化は、正常条件下では、両眼離反運動における整合変化を誘起するであろう。本明細書に記載されるように、多くの立体視または「3-D」ディスプレイシステムは、3次元視点がヒト視覚系によって知覚されるように、各眼への若干異なる提示(したがって、若干異なる画像)を使用して、場面を表示する。しかしながら、そのようなシステムは、とりわけ、単に、場面の異なる提示を提供するが、眼が全画像情報を単一の遠近調節された状態において視認すると、「遠近調節-両眼離反運動反射」に対抗して機能するため、多くの視認者にとって不快である。遠近調節と両眼離反運動との間のより優れた整合を提供するディスプレイシステムは、3次元画像のより現実的かつ快適なシミュレーションを形成し得る。
【0045】
図11は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。z-軸上の眼4および6からの種々の距離におけるオブジェクトは、それらのオブジェクトが合焦するように、眼4、6によって遠近調節される。眼(4、6)は、特定の遠近調節された状態をとり、z-軸に沿って異なる距離においてオブジェクトに合焦させる。その結果、特定の遠近調節された状態は、特定の深度平面におけるオブジェクトまたはオブジェクトの一部が、眼がその深度平面のための遠近調節された状態にあるとき合焦するように、関連付けられた焦点距離を有する、深度平面14のうちの特定の1つと関連付けられると言え得る。いくつかの実施形態では、3次元画像は、眼4、6毎に画像の異なる提示を提供することによって、また、深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによってシミュレートされてもよい。例証を明確にするために、別個であるように示されるが、眼4、6の視野は、例えば、z-軸に沿った距離が増加するにつれて重複し得ることを理解されたい。加えて、例証を容易にするために、平坦として示されるが、深度平面の輪郭は、深度平面内の全ての特徴が特定の遠近調節された状態における眼と合焦するように、物理的空間内で湾曲され得ることを理解されたい。
【0046】
オブジェクトと眼4または6との間の距離はまた、その眼によって視認されるようなそのオブジェクトからの光の発散の量を変化させることができる。図12A-12Cは、距離と光線の発散との間の関係を図示する。オブジェクトと眼4との間の距離は、減少距離R1、R2、およびR3の順序で表される。図12A-12Cに示されるように、光線は、オブジェクトまでの距離が減少するにつれてより発散する。距離が増加するにつれて、光線は、よりコリメートされる。換言すると、点(オブジェクトまたはオブジェクトの一部)によって生成される光場は、点がユーザの眼から離れている距離の関数である、球状波面曲率を有すると言え得る。曲率は、オブジェクトと眼4との間の距離の減少に伴って増加する。その結果、異なる深度平面では、光線の発散度もまた、異なり、発散度は、深度平面と視認者の眼4との間の距離の減少に伴って増加する。単眼4のみが、例証を明確にするために、図12A-12Cおよび本明細書の他の図に図示されるが、眼4に関する議論は、視認者の両眼4および6に適用され得ることを理解されたい。
【0047】
理論によって限定されるわけではないが、ヒトの眼は、典型的には、有限数の深度平面を解釈し、深度知覚を提供することができると考えられる。その結果、知覚された深度の高度に真実味のあるシミュレーションが、眼にこれらの限定数の深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによって達成され得る。異なる提示は、視認者の眼によって別個に集束され、それによって、異なる深度平面上に位置する場面のための異なる画像特徴に合焦させるために要求される眼の遠近調節に基づいて、および/または焦点がずれている異なる深度平面上の異なる画像特徴の観察に基づいて、ユーザに深度合図を提供することに役立ててもよい。
【0048】
図13は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。ディスプレイシステム1000は、複数の導波管182、184、186、188、190を使用して3次元知覚を眼/脳に提供するために利用され得る、導波管のスタックまたはスタックされた導波管アセンブリ178を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム1000は、図9のシステム80であり、図13は、そのシステム80のいくつかの部分をより詳細に図式的に示す。例えば、導波管アセンブリ178は、図9のディスプレイ62の一部であってもよい。ディスプレイシステム1000は、いくつかの実施形態では、明視野ディスプレイと見なされてもよいことを理解されたい。
【0049】
図13を継続して参照すると、導波管アセンブリ178はまた、複数の特徴198、196、194、192を導波管間に含んでもよい。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、192は、レンズであってもよい。導波管182、184、186、188、190および/または複数のレンズ198、196、194、192は、種々のレベルの波面曲率または光線発散を用いて画像情報を眼に送信するように構成されてもよい。各導波管レベルは、特定の深度平面と関連付けられてもよく、その深度平面に対応する画像情報を出力するように構成されてもよい。画像投入デバイス200、202、204、206、208は、導波管のための光源として機能してもよく、画像情報を導波管182、184、186、188、190の中に投入するために利用されてもよく、それぞれが、本明細書に説明されるように、眼4に向かって出力のために各個別の導波管を横断して入射光を分散させるように構成されてもよい。これらの光源は、本明細書に開示される相互接続子を使用して、より効率的に作製されてもよく、ともにより近接して離間されてもよい。異なる源を使用することによって、光源自体が、所望に応じて、深度平面毎に照明をオンまたはオフに切り替えることによって、深度平面を切り替えするように作用する。光は、画像投入デバイス200、202、204、206、208の出力表面300、302、304、306、308から出射し、導波管182、184、186、188、190の対応する入力表面382、384、386、388、390の中に投入される。いくつかの実施形態では、入力表面382、384、386、388、390のそれぞれは、対応する導波管の縁であってもよく、または対応する導波管の主要表面の一部(すなわち、世界144または視認者の眼4に直接面する導波管表面のうちの1つ)であってもよい。いくつかの実施形態では、光の単一ビーム(例えば、コリメートされたビーム)が、各導波管の中に投入され、クローン化されたコリメートビームの全体場を出力してもよく、これは、特定の導波管と関連付けられた深度平面に対応する特定の角度(および発散量)において眼4に向かって指向される。いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208のうちの単一の1つは、複数(例えば、3つ)の導波管182、184、186、188、190と関連付けられ、その中に光を投入してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208はそれぞれ、それぞれが対応する導波管182、184、186、188、190の中への投入のために画像情報を生成する、離散ディスプレイである。いくつかの他の実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208は、例えば、画像情報を1つ以上の光学導管(光ファイバケーブル等)を介して画像投入デバイス200、202、204、206、208のそれぞれに送り得る、単一の多重化されたディスプレイの出力端である。画像投入デバイス200、202、204、206、208によって提供される画像情報は、異なる波長または色(例えば、本明細書に議論されるように、異なる原色)の光を含んでもよいことを理解されたい。
【0051】
いくつかの実施形態では、導波管182、184、186、188、190の中に投入される光は、光源600(図2A-4)等の光源を含み得る、光出力モジュール209aによって提供される。光出力モジュール209aからの光は、光変調器209b、例えば、空間光変調器によって修正されてもよい。光変調器209bは、導波管182、184、186、188、190の中に投入された光の知覚される強度を変化させるように構成されてもよい。空間光変調器の実施例は、シリコン上液晶(LCOS)を含む液晶ディスプレイ(LCD)およびデジタル光処理(DLP)ディスプレイを含む。図示されないが、種々の他の光学構造(例えば、偏光ビームスプリッタ)が、所望に応じて、光出力モジュール209aと光変調器209bとの間に提供され、光の伝搬を指向し、光出力モジュール209Aから光変調器209Bおよび光変調器209Bから導波管182、184、186、188、190への光の伝搬を促進してもよいことを理解されたい。
【0052】
いくつかの実施形態では、光出力モジュール209aは、図15に示されるように、複数の光コレクタ680、例えば、光パイプまたは反射体を含んでもよい。各光コレクタ680は、光を光変調器209b(図13)の中に出力するように構成されてもよい(例えば、光を伝送および/または反射させることによって)。これらの光パイプまたは反射体680はそれぞれ、基板630(例えば、印刷回路基板)上にパターンで配列される、1つ以上の関連付けられた光源600と光学的に結合されてもよく、薄型相互接続子は、いくつかの実施形態によると、有利には、これらの光源600との電気接続を提供するために採用されてもよい。いくつかの実施形態では、光源600の光エミッタ610(図5)は、1.5×1.5mmより小さく、またはいくつかの実施形態では、800×800μmより小さく、または300×300μmより小さくてもよい。本明細書に議論されるように、これらのより小さく定寸された光エミッタに関して、コレクタ680と光エミッタとの間の所与の距離は、より大きい光エミッタより光コレクタ680によって収集される光の量に有意な影響を及ぼす。また、複数の光源600が採用される場合、複数の光源600が合計して低効率光収集の影響を被るであろうため、光コレクタ680と各光源600の光エミッタとの間の近接性によって生じる光収集の効率の影響は、拡大される。有利には、本明細書に開示される薄型相互接続子を伴う、光源600は、より高い光収集効率を提供することができ、これは、特に、複数の光源600が採用される場合、有益であり得る。光出力モジュール209aはまた、それぞれ、光コレクタ680間および光源600間を封入し、その光漏出を防止するための筐体およびバッフル(図示せず)を含んでもよい。
【0053】
再び図13を参照すると、コントローラ210は、画像投入デバイス200、202、204、206、208と、光エミッタ209aと、光変調器209bとの動作を含む、スタックされた導波管アセンブリ178の1つ以上の動作を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラ210は、ローカルデータ処理モジュール70の一部である。コントローラ210は、例えば、本明細書に開示される種々のスキームのいずれかに従って、導波管182、184、186、188、190への画像情報のタイミングおよびプロビジョニングを調整する、プログラミング(例えば、非一過性媒体内の命令)を含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、単一一体型デバイスまたは有線もしくは無線通信チャネルによって接続される分散型システムであってもよい。コントローラ210は、いくつかの実施形態では、処理モジュール70または72(図9)の一部であってもよい。
【0054】
図13を継続して参照すると、導波管182、184、186、188、190は、全内部反射(TIR)によって各個別の導波管内で光を伝搬するように構成されてもよい。導波管182、184、186、188、190はそれぞれ、主要な上部および底部表面ならびにそれらの主要上部表面と底部表面との間に延在する縁を伴う、平面であり、または別の形状(例えば、湾曲)を有してもよい。図示される構成では、導波管182、184、186、188、190はそれぞれ、各個別の導波管内で伝搬する光を導波管から再指向し、画像情報を眼4に出力することによって、光を導波管から抽出するように構成される、外部結合光学要素282、284、286、288、290を含んでもよい。抽出された光はまた、外部結合光と称され得、光を外部結合する光学要素はまた、光抽出光学要素と称され得る。抽出された光のビームは、導波管によって、導波管内を伝搬する光が光抽出光学要素に衝打する場所において出力される。外部結合光学要素282、284、286、288、290は、例えば、本明細書にさらに議論されるような回折光学特徴を含む、格子であってもよい。説明の容易性および図面の明確性のために、導波管182、184、186、188、190の底部主要表面に配置されて図示されるが、いくつかの実施形態では、外部結合光学要素282、284、286、288、290は、本明細書にさらに議論されるように、上部および/または底部主要表面に配置されてもよく、および/または導波管182、184、186、188、190の体積内に直接配置されてもよい。いくつかの実施形態では、外部結合光学要素282、284、286、288、290は、透明基板に取り付けられ、導波管182、184、186、188、190を形成する、材料の層内に形成されてもよい。いくつかの他の実施形態では、導波管182、184、186、188、190は、材料のモノリシック部品であってもよく、外部結合光学要素282、284、286、288、290は、材料のその部品の表面上および/またはその内部に形成されてもよい。
【0055】
図13を継続して参照すると、本明細書に議論されるように、各導波管182、184、186、188、190は、光を出力し、特定の深度平面に対応する画像を形成するように構成される。例えば、眼の最近傍の導波管182は、そのような導波管182の中に投入されるにつれて、眼4にコリメートされた光を送達するように構成されてもよい。コリメートされた光は、光学無限遠焦点面を表し得る。次の上方の導波管184は、眼4に到達し得る前に、第1のレンズ192(例えば、負のレンズ)を通して通過する、コリメートされた光を送出するように構成されてもよい。そのような第1のレンズ192は、眼/脳が、その次の上方の導波管184から生じる光を光学無限遠から眼4に向かって内向きにより近い第1の焦点面から生じるように解釈するように、若干の凸面波面曲率を生成するように構成されてもよい。同様に、第3の上方の導波管186は、眼4に到達する前に、その出力光を第1の192および第2の194レンズの両方を通して通過させる。第1の192および第2の194レンズの組み合わせられた屈折力は、眼/脳が、第3の導波管186から生じる光が次の上方の導波管184からの光であった光学無限遠から人物に向かって内向きにさらに近い第2の焦点面から生じるように解釈するように、別の漸増量の波面曲率を生成するように構成されてもよい。
【0056】
他の導波管層188、190およびレンズ196、198も同様に構成され、スタック内の最高導波管190は、人物に最も近い焦点面を表す集約焦点力のために、その出力をそれと眼との間のレンズの全てを通して送出する。スタックされた導波管アセンブリ178の他側の世界144から生じる光を視認/解釈するとき、レンズ198、196、194、192のスタックを補償するために、補償レンズ層180が、スタックの上部に配置され、下方のレンズスタック198、196、194、192の集約力を補償してもよい。そのような構成は、利用可能な導波管/レンズ対と同じ数の知覚される焦点面を提供する。導波管の外部結合光学要素およびレンズの集束側面の両方とも、静的であってもよい(すなわち、動的または電気活性ではない)。いくつかの代替実施形態では、一方または両方とも、電気活性特徴を使用して動的であってもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、導波管182、184、186、188、190のうちの2つ以上は、同一の関連付けられた深度平面を有してもよい。例えば、複数の導波管182、184、186、188、190が、同一深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよく、または導波管182、184、186、188、190の複数のサブセットが、深度平面毎に1つのセットを伴う、同一の複数の深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい。これは、それらの深度平面において拡張された視野を提供するようにタイル化された画像を形成する利点を提供することができる。
【0058】
図13を継続して参照すると、外部結合光学要素282、284、286、288、290は、導波管と関連付けられた特定の深度平面のために、光をその個別の導波管から再指向し、かつ本光を適切な量の発散またはコリメーションを伴って出力するように構成されてもよい。その結果、異なる関連付けられた深度平面を有する導波管は、外部結合光学要素282、284、286、288、290の異なる構成を有してもよく、これは、関連付けられた深度平面に応じて、異なる量の発散を伴う光を出力する。いくつかの実施形態では、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、立体または表面特徴であってもよく、これは、具体的角度において光を出力するように構成されてもよい。例えば、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、体積ホログラム、表面ホログラム、および/または回折格子であってもよい。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、192は、レンズではなくてもよい。むしろ、それらは、単に、スペーサ(例えば、クラッディング層および/または空隙を形成するための構造)であってもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、外部結合光学要素282、284、286、288、290は、回折パターンまたは「回折光学要素」(また、本明細書では、「DOE」とも称される)を形成する、回折特徴である。好ましくは、DOEは、ビームの光の一部のみがDOEの各交差点を用いて眼4に向かって偏向される一方、残りが全内部反射を介して導波管を通して移動し続けるように、十分に低回折効率を有する。画像情報を搬送する光は、したがって、様々な場所において導波管から出射するいくつかの関連出射ビームに分割され、その結果、導波管内でバウンスする本特定のコリメートされたビームに関して、眼4に向かって非常に均一パターンの出射放出となる。
【0060】
いくつかの実施形態では、1つ以上のDOEは、能動的に回折する「オン」状態と有意に回折しない「オフ」状態との間で切替可能であってもよい。例えば、切替可能なDOEは、ポリマー分散液晶の層を備えてもよく、その中で微小液滴は、ホスト媒体中に回折パターンを備え、微小液滴の屈折率は、ホスト材料の屈折率に実質的に整合するように切り替えられることができる(その場合、パターンは、入射光を著しく回折させない)、または微小液滴は、ホスト媒体のものに整合しない屈折率に切り替えられることができる(その場合、パターンは、入射光を能動的に回折させる)。
【0061】
図14は、導波管によって出力された出射ビームの実施例を示す。1つの導波管が図示されるが、導波管アセンブリ178内の他の導波管も同様に機能し得、導波管アセンブリ178は、複数の導波管を含むことを理解されたい。光400が、導波管182の入力表面382において導波管182の中に投入され、TIRによって導波管182内を伝搬する。光400がDOE282上に衝突する点では、光の一部は、導波管から出射ビーム402として出射する。出射ビーム402は、略平行として図示されるが、本明細書に議論されるように、また、導波管182と関連付けられた深度平面に応じて、ある角度(例えば、発散出射ビームを形成する)において眼4に伝搬するように再指向されてもよい。略平行出射ビームは、眼4からの遠距離(例えば、光学無限遠)における深度平面に設定されるように現れる画像を形成するように光を外部結合する、外部結合光学要素を伴う導波管を示し得ることを理解されたい。他の導波管または他の外部結合光学要素のセットは、より発散する、出射ビームパターンを出力してもよく、これは、眼4がより近い距離に遠近調節し、網膜に合焦させることを要求し、光学無限遠より眼4に近い距離からの光として脳によって解釈されるであろう。
【0062】
本発明の種々の例示的実施形態が、本明細書で説明される。非限定的な意味で、これらの実施例を参照する。それらは、本発明のより広く適用可能な側面を例証するように提供される。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、均等物が置換されてもよい。例えば、有利には、複数の深度平面を横断して画像を提供する、ARディスプレイとともに利用されるが、本明細書に開示される拡張現実コンテンツはまた、画像を単一深度平面上に提供するシステムによって表示されてもよい。加えて、有利には、ディスプレイシステムのための光源として適用されるが、本明細書に開示される光源は、光エミッタと他の構造の近接間隔が所望される、他の用途において利用されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、図2A-6を参照すると、電気接点660は、省略されてもよく、光エミッタ610との第2の接触(図示せず)が、相互接続子640に類似する第2の相互接続子(図示せず)を使用して行われてもよい。例えば、第2の相互接続子は、基板にわたって堆積され、光エミッタ610の暴露表面上(例えば、接合パッド650と反対の光エミッタの上向きに面した表面上)の第2の光エミッタ接合パッド(図示せず)および基板630上の第2の基板接合パッド(図示せず)を接触させてもよい。第2の相互接続子は、第1の相互接続子640と類似方法によって堆積されてもよく、いくつかの実施形態では、誘電層670に類似する誘電層(図示せず)が、第2の相互接続子を堆積させる前に形成されてもよい。
【0064】
特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセスの行為またはステップを、本発明の目的、精神、または範囲に適合させるように、多くの修正が行われてもよい。さらに、当業者によって理解されるように、本明細書で説明および図示される個々の変形例のそれぞれは、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離され得るか、またはそれらと組み合わせられ得る、離散構成要素および特徴を有する。全てのそのような修正は、本開示と関連付けられる請求項の範囲内であることを目的としている。
【0065】
本発明は、本デバイスを使用して行われ得る方法を含む。本方法は、そのような好適なデバイスを提供する行為を含んでもよい。そのような提供は、ユーザによって行われてもよい。換言すると、「提供する」行為は、本方法において必要デバイスを提供するために、取得する、アクセスする、接近する、位置付ける、設定する、起動する、電源投入する、または別様に作用するようにユーザに要求するにすぎない。本明細書に記載される方法は、論理的に可能である記載された事象の任意の順序で、ならびに事象の記載された順序で実行されてもよい。
【0066】
本発明の例示的側面が、材料選択および製造に関する詳細とともに、上記で記載されている。本発明の他の詳細に関して、これらは、上記の参照された特許および公開に関連して理解されるとともに、概して、当業者によって把握または理解され得る。同じことが、一般的または理論的に採用されるような付加的な行為の観点から、本発明の方法ベースの側面に関して当てはまり得る。
【0067】
加えて、本発明は、種々の特徴を随意に組み込む、いくつかの実施例を参照して説明されているが、本発明は、本発明の各変形例に関して考慮されるように説明または指示されるものに限定されるものではない。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、(本明細書に記載されるか、またはいくらか簡潔にするために含まれないかどうかにかかわらず)均等物が置換されてもよい。加えて、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の全ての介在値、およびその規定範囲内の任意の他の規定または介在値が、本発明内に包含されることが理解される。
【0068】
また、本明細書で説明される発明の変形例の任意の随意的な特徴が、独立して、または本明細書で説明される特徴のうちのいずれか1つ以上の特徴と組み合わせて、記載および請求され得ることが考慮される。単数形の項目の言及は、複数の同一項目が存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書で、およびそれに関連付けられる請求項で使用されるように、「1つの(a、an)」、「該(said)」、および「the(the)」という単数形は、特に別様に記述されない限り、複数の指示対象を含む。換言すると、冠詞の使用は、上記の説明ならびに本開示と関連付けられる請求項で、対象項目の「少なくとも1つ」を可能にする。さらに、そのような請求項は、任意の随意的な要素を除外するように起草され得ることに留意されたい。したがって、この記述は、請求項要素の記載に関連する「だけ」、「のみ」、および同等物等のそのような排他的用語の使用、または「否定的」制限の使用のための先行詞としての機能を果たすことを目的としている。
【0069】
そのような排他的用語を使用することなく、本開示と関連付けられる請求項での「備える」という用語は、所与の数の要素がそのような請求項で列挙されるか、または特徴の追加をそのような請求項に記載される要素の性質を変換するものと見なすことができるかどうかにかかわらず、任意の付加的な要素の包含を可能にするものとする。本明細書で特に定義される場合を除いて、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、請求項の有効性を維持しながら、可能な限り広義の一般的に理解されている意味を与えられるものである。
【0070】
本発明の範疇は、提供される実施例および/または本明細書に限定されるものではなく、むしろ、本開示と関連付けられる請求項の範囲のみによって限定されるものとする。
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