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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-22
(45)【発行日】2023-06-30
(54)【発明の名称】水力タービンセット
(51)【国際特許分類】
   F03B 17/06 20060101AFI20230623BHJP
【FI】
F03B17/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022532585
(86)(22)【出願日】2021-01-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2021072572
(87)【国際公開番号】W WO2021104540
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-05-30
(31)【優先権主張番号】202011347292.8
(32)【優先日】2020-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011347271.6
(32)【優先日】2020-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011352924.X
(32)【優先日】2020-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522214152
【氏名又は名称】▲鐘▼ 学斌
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ 学斌
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-62703(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109681283(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03B 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸発器(2)、機体(3)及び伸縮可能なライナー(19)を含み、前記ライナー(19)は機体(3)内に設置されかつ蒸発器(2)と連通し、前記機体(3)内にエネルギー液が収容され、機体(3)にさらに管路III(24)が接続され、管路III(24)の他端に水力タービン(25)が接続され、前記水力タービン(25)の出水端に水タンク(26)が設置され、水タンク(26)は管路IV(27)により管路III(24)に接続され、管路IV(27)にバルブが設置され、前記水タンク(26)は機体(3)より高く、蒸発器(2)は吸熱して液体作動媒体を蒸発し続けてライナー(19)に入り、ライナー(19)の容積が膨張して機体(3)内に充填されたエネルギー液を加圧し、加圧されたエネルギー液は管路III(24)から水力タービン(25)に流入して機械的エネルギーを出力し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー液は自重で管路IV(27)を通過し、又は管路IV(27)及び管路III(24)を通過して機体(3)内に還流しかつライナー(19)内の気体作動媒体を圧縮して液化を完了することを特徴とする水力タービンセット。
【請求項2】
水力タービン(25)、二組の熱交換器(52)及び機体(3)を含み、各組の機体(3)は熱交換器(52)に対応して連通し、そのうちの一つの機体(3)内にエネルギー液が収容され、二つの機体(3)はそれぞれ二本の管路により水力タービン(25)の入水端と出水端に接続され、四本の管路にいずれもバルブが設置され、二組の熱交換器(52)にいずれもオンオフを制御できる冷源(48)と熱源(49)が接続され、
そのうちの一つの熱交換器(52)が熱源(49)に連通する場合、別の熱交換器(52)が冷源(48)に連通し、熱源(49)に連通する熱交換器(52)内の液体作動媒体が吸熱して蒸発し続けて機体(3)に入り、気体作動媒体が機体(3)内に充填されたエネルギー液を加圧し、加圧されたエネルギー液が管路により制御弁を介して水力タービン(25)に流入し、エネルギー液が水力タービン出口から管路により制御弁を介して冷源(48)に接続された機体(3)内に入り、気体作動媒体を圧縮し、この時に残りの二本の管路がオフ状態を呈し、
熱源(49)と冷源(48)のオンオフを制御することにより、エネルギー液を二つの機体(3)内に往復流動させ、水力タービン(25)を運転させ、機械的エネルギーを出力することを特徴とする水力タービンセット。
【請求項3】
同一の機体(3)に対応する二本ずつの管路は機体(3)に近い一側で互いに合流し、合流した後に機体(3)と単独に連通することを特徴とする請求項2に記載の水力タービンセット。
【請求項4】
水力タービン(25)の入水端に接続された二本ずつの管路は入水端に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で入水端に連通し、水力タービン(25)の出水端に接続された二本ずつの管路は出水端に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で出水端に連通することを特徴とする請求項2に記載の水力タービンセット。
【請求項5】
二組の熱交換器(52)、機体(3)、伸縮可能なライナー(19)及び四本の管路をさらに含み、機体内の気体作動媒体を圧縮する前に予冷し、液体作動媒体を蒸発する前に予熱し、二組のユニットは水力タービン(25)に加圧されたエネルギー液を交互に供給し、水力タービン(25)を連続的に動作させることを特徴とする請求項2に記載の水力タービンセット。
【請求項6】
機体(3)内に設置された伸縮可能なライナー(19)をさらに含み、前記熱交換器(52)がライナー(19)に連通することを特徴とする請求項2-5のいずれか一項に記載の水力タービンセット。
【請求項7】
前記機体(3)内に水袋(23)が設置され、前記エネルギー液が水袋(23)内に設置され、水袋(23)が管路に連通することを特徴とする請求項2-5のいずれか一項に記載の水力タービンセット。
【請求項8】
機体(3)内に摺動可能に設置されたエネルギー体(4)をさらに含み、エネルギー液がエネルギー体(4)の熱交換器(52)から離れる一側に収容されることを特徴とする請求項2-5のいずれか一項に記載の水力タービンセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は原動機に属し、具体的には水力タービンセットに関する。
【背景技術】
【0002】
原動機とは、エネルギーを利用して原動力を発生させるあらゆる機械を広く指す。現代の生産、生活分野において必要な動力の主な供給源である。
【0003】
現在空気熱エネルギーを利用して機械的エネルギーに変換する装置において、一般的に蒸発温度が低い作動媒体を利用し、吸熱膨張して仕事をするが、このような液体を利用してガス状に蒸発させることは、専用機械装置で完了する必要があり、気体作動媒体が液体に戻ることも、同様に他の装置で気体作動媒体を圧縮するか又は排気圧力を高めて完了する必要があり、該方式は作動差圧を減少させ、仕事を減少させ、例えば圧縮機械により気体作動媒体を液体に圧縮し、上記二つのステップは、装置の製造コストを増加させ、同時に大量の運動エネルギー又は電気エネルギーを消費する必要があり、コストが高く、エネルギー損失が大きい等の問題を引き起こす。
【0004】
現在80℃より低い熱エネルギーに対して、基本的に利用しにくく、廃熱に属し、多くの場合に冷却装置で冷却する必要があり、二重エネルギーの消費を引き起こし、スクリュー膨張機で低温熱エネルギーを回収するが、機器設備が高価であり、効率及び性能が低く、経済的利益を備えず、長時間に発展するが、依然として実験室に留まる。
【0005】
現在原動機におけるエネルギー体に類似する摺動密封構造は、一般的にピストンリングに類似する密封部材を採用して密封し、それにもかかわらず、密封部材と嵌合する内円面は依然として極めて高い寸法要件を達成する必要があり、内円面と密封部材は極めて小さい嵌合公差を必要とし、したがって、摺動密封嵌合を採用することは設備コストを大幅に増加させ、かつ長時間にわたって、失効又は漏れの現象に直面する。
【0006】
出願番号がCN 201510375201.4であり、名称が「低温媒体を利用して冷気、電気エネルギーを取得する方法及びその装置」である特許文献1には低温媒体を利用して冷気、電気エネルギーを取得する装置が記載されており、その明細書段落[0029]には「冷媒が第一凝縮器13で凝縮しかつ熱交換媒体に凝縮熱を放出し、熱交換媒体により凝縮熱を吸収し、冷媒が凝縮した後に液体となって第一膨張機構15により減圧された後に第一蒸発器16で蒸発する;……冷媒が蒸発する時に熱交換媒体の熱を吸収して膨張して回転式動力機17に対して仕事を行い、回転式動力機17を動作させて機械的エネルギーを生成し、仕事を行った後の冷媒が気体作動媒体の状態で発電気体作動媒体圧縮機12により第一凝縮器13に圧縮されて循環を実現し、回転式動力機17に膨張運動エネルギーを絶えず提供する」ことが記載されている。該発明において、膨張機構15により減圧して第一蒸発器16により蒸発させる必要があり、蒸発することで膨張して回転式動力機17に仕事をした後、さらに発電気体作動媒体圧縮機12により圧縮して第一凝縮器13に戻って循環を実現し、その仕事の循環経路において、冷媒の蒸発と液化はそれぞれ膨張機構と発電気体作動媒体圧縮機12を必要とし、コストを増加させ、大量の運動エネルギー又は電気エネルギーを消費する必要があり、エネルギーの浪費をもたらし、経済的利益を生成することができず、同時に、該循環管路の設計には、冷媒流動経路が長く、途中で一部のエネルギーを損失し、同様にエネルギー損失をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】中国特許出願公開第105042939号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的問題は水力タービンセットを提供することであり、原動機は太陽熱集熱、大中型セントラルエアコンの凝縮器、工業廃棄煙道ガス水、大型エンジン等で生成された熱量を利用し、機械的エネルギーとして出力し、仕事過程全体及び液化過程全体に他の補助装置を必要とせず、不必要なエネルギー損失を回避し、全体的な密封効果が高く、構造が簡単であり、コストが低く、性能が安定し、効率が高く、積極的な経済的価値を有する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は原動機を提供し、蒸発器、機体及びエネルギー体を含み、前記エネルギー体が機体内に摺動可能に設置され、エネルギー体の底部と機体の内壁との間に密閉されたキャビティが形成されるか又は伸縮可能なライナーが設置され、蒸発器がキャビティ又はライナーと連通し、蒸発器が吸熱して液体作動媒体を蒸発し続けることによりエネルギー体が上限ストロークまで上向きに移動して仕事をするように駆動し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー体が自重で下向きに移動して気体作動媒体を圧縮して液化を完了
【0010】
さらに、放熱器を含み、放熱器は液化ストロークにより生成された熱量を排出するために用いられる。
【0011】
さらに、コントローラ、及びエネルギー体に設置された上リミットスイッチ及び下リミットスイッチを含み、コントローラは上リミットスイッチ、下リミットスイッチ、蒸発器及び放熱器に電気的に接続される。
【0012】
さらに、エネルギー体をロックするためのロック装置を含み、コントローラはロック装置に電気的に接続される。
【0013】
さらに、前記蒸発器内に温度センサが設置され、温度センサは蒸発器の温度が仕事設定値に達するか否かを検出するために用いられ、コントローラは温度センサに電気的に接続される。
【0014】
さらに、環境温度センサ及び/又は圧力センサを含み、圧力センサはキャビティ内の圧力値を監視するために用いられ、環境温度センサ及び/又は圧力センサはコントローラに電気的に接続される。
【0015】
さらに、前記蒸発器は管路Iによりアキュムレータに連通し、管路Iに電磁弁Iが設置され、コントローラは電磁弁Iに電気的に接続される。
【0016】
さらに、前記アキュムレータ内に上液位センサ及び下液位センサが設置され、コントローラは上液位センサ及び下液位センサに電気的に接続される。
【0017】
さらに、前記機体又はエネルギー体に転動体が設置され、エネルギー体の外壁と機体の内壁は転動体により接続される。
【0018】
さらに、少なくとも一組のボールねじ対を含み、前記機体の頂部に端部カバーが設置され、ボールねじ対のナットアセンブリが端部カバーに回転可能に設置され、前記ボールねじ対のねじの一端がエネルギー体に固定され、他端が端部カバーを貫通して設置される。
【0019】
さらに、前記端部カバーにさらに発電機が設置され、発電機にナットアセンブリと嵌合する伝動輪が設置され、伝動輪がナットアセンブリに連れて発電機を駆動して発電させる。
【0020】
さらに、前記ボールねじ対は環状アレイを呈して三組設置され、前記発電機の伝動輪は同時に三組のナットアセンブリと噛み合う。
【0021】
さらに、スクリューと平行に設置された一本又は複数本のガイド支持柱を含み、複数本のガイド支持柱が環状アレイを呈して設置され、前記ガイド支持柱の一端がエネルギー体に固定接続され、他端がエンドカバーを貫通して設置される。
【0022】
さらに、複数本の前記ガイド支持柱はエンドカバーの一側を貫通して固定盤に固定接続される。
【0023】
さらに、前記機体の蒸発器から離れる一側に密封された端部カバーが設置され、前記機体の内壁、端部カバーとエネルギー体との間にエネルギー液が収容された収容空間が密封されて形成され、端部カバーに収容空間に連通する管路IIIが設置され、管路IIIの他端に水力タービンが接続され、前記水力タービンの出水端に水タンクが設置され、水タンクは管路IVにより管路III又は収容空間に接続され、管路IVにバルブが設置され、前記水タンクは収容空間より高い。
【0024】
さらに、エネルギー体のキャビティから離れる一側に設置された水力タービンセットを含み、水力タービンセットは開口がエネルギー体に向かう水袋機体、水袋機体内に設置された水袋を含み、前記水袋に管路IIIが接続され、管路IIIの他端に水力タービンが接続され、前記水力タービンの出水端に水タンクが設置され、水タンクは管路IVにより管路III又は水袋に接続され、管路IVにバルブが設置され、前記水タンクは水袋より高い。
【0025】
さらに、前記水袋機体は本体に固定接続される。
【0026】
本発明はさらに水力タービンセットを提供し、蒸発器、機体及び伸縮可能なライナーを含み、前記ライナーが機体内に設置されかつ蒸発器と連通し、前記機体内にエネルギー液が収容され、機体にさらに管路IIIが接続され、管路IIIの他端に水力タービンが接続され、前記水力タービンの出水端に水タンクが設置され、水タンクが管路IVにより管路IIIに接続され、管路IVにバルブが設置され、前記水タンクが機体より高く、蒸発器が吸熱し液体作動媒体を蒸発し続けてライナーに入り、ライナーの容積が膨張して機体内に充填されたエネルギー液を加圧し、加圧されたエネルギー液が管路IIIから水力タービンに流入して機械的エネルギーを出力し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー液が自重で管路IVを通過し、又は管路IV及び管路IIIにより機体内に流れかつライナー内の気体作動媒体を圧縮して液化を完了する。
【0027】
本発明はさらに水力タービンセットを提供し、水力タービン、二組の熱交換器及び機体を含み、各組の機体は熱交換器に対応して連通し、そのうちの一つの機体内にエネルギー液が収容され、二つの機体はそれぞれ二本の管路により水力タービンの入水端と出水端に接続され、四本の管路にいずれもバルブが設置され、二組の熱交換器にいずれもオンオフを制御できる冷源と熱源が接続され、
そのうちの一つの熱交換器が熱源に連通する場合、別の熱交換器が冷源に連通し、熱源に連通する熱交換器内の液体作動媒体が吸熱して蒸発し続けて機体に入り、気体作動媒体が機体内に充填されたエネルギー液を加圧し、加圧されたエネルギー液が管路により制御弁を介して水力タービンに流入し、エネルギー液が水力タービン出口から管路により制御弁を介して冷源に接続された機体内に入り、気体作動媒体を圧縮し、この時に残りの二本の管路がオフ状態を呈し、
熱源と冷源のオンオフを制御することにより、エネルギー液を二つの機体内に往復流動させ、水力タービンを運転させ、機械的エネルギーを出力する。
【0028】
さらに、同じ機体に対応する二本ずつの管路は機体に近い一側で互いに合流し、合流した後に機体と単独で連通する。
【0029】
さらに、水力タービンの入水端に接続された二本ずつの管路は入水端に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で入水端に連通し、水力タービンの出水端に接続された二本ずつの管路は出水端に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で出水端に連通する。
【0030】
さらに、二組の熱交換器、機体、伸縮可能なライナー及び四本の管路を含み、機体内の気体作動媒体を圧縮する前に予冷し、液体作動媒体を蒸発する前に予熱し、二組のユニットは水力タービンに加圧されたエネルギー液を交互に供給し、水力タービンを連続的に動作させる。
【0031】
さらに、機体内に設置された伸縮可能なライナーを含み、前記熱交換器はライナーに連通する。
【0032】
さらに、前記機体内に水袋が設置され、前記エネルギー液が水袋内に設置され、水袋が管路に連通する。
【0033】
さらに、機体内に摺動可能に設置されたエネルギー体を含み、エネルギー液がエネルギー体の熱交換器から離れる一側に収容される。
【0034】
本発明はさらに仕事方法を提供し、原動機を含み、
蒸発器内の液状作動媒体が吸熱して蒸発し、気体作動媒体を形成してライナーに連通し、ライナーがキャビティに沿って展開してエネルギー体が上限ストロークまで上向きに移動しかつ外向きに仕事をするように駆動し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー体が自重で下向きに移動してライナーを圧縮し、ライナー内の気体作動媒体を液化させるステップを含む。
【0035】
ステップ1:エネルギー体が底部に位置し、温度センサは蒸発器内の温度が仕事設定に達すると検出する場合、コントローラは電磁弁Iをオンにするように制御し、アキュムレータ内の液体作動媒体は蒸発器内に流れ、蒸発した後に気体作動媒体を形成してライナーに連通じ、ライナーはキャビティに沿って展開してエネルギー体が上向きに移動しかつ外向きに仕事をするように駆動し、
ステップ2:エネルギー体が上限ストロークまで移動した後、上リミットスイッチをトリガし、コントローラは上リミットスイッチの信号を受信し、電磁弁Iをオフにするように制御し、かつロック装置がエネルギー体の位置をロックするように制御し、
ステップ3:環境温度センサの検出環境温度が液化行設定に達する時、コントローラは放熱器が動作するように制御し、ライナー内の気体作動媒体の圧力が低下し、圧力センサの検出圧力が設定値を満たす時、コントローラはロック器がロックを解除するように制御し、同時に電磁弁Iをオンにするように制御し、エネルギー体が下向きに移動し、ライナーがエネルギー体の下向きの圧力を受けてキャビティに沿って収縮し、液化ガス状態作動媒体がアキュムレータ内に戻り、
ステップ4:エネルギー体が下限ストロークまで移動した後、下リミットスイッチをトリガし、コントローラが下リミットスイッチの信号を受信した後、電磁弁Iをオフにするように制御し、放熱器が動作を停止し、
ステップ5:ステップ1を改めて行い、これにより仕事ストロークと液化ストロークを繰り返す。
【0036】
さらに、端部カバー、ボールスクリューペア及び発電機を含み、前記エネルギー体は仕事移動過程において、エネルギー体はボールスクリューペアのスクリューを上向きに移動するように駆動し、スクリューはボールスクリューペアのナットアセンブリを回転するように駆動し、発電機の伝動輪がナットアセンブリに連れて回転して発電を行う。
【0037】
さらに、端部カバー、水力タービン及び水タンクを含み、機体内壁、端部カバーとエネルギー体との間にエネルギー液が収容された収容空間が密封されて形成され、前記エネルギー体は仕事移動過程において、エネルギー液が管路IIIに沿って水力タービンに入って発電するように駆動し、エネルギー液は水力タービンの出水端から水タンクに流入し、液化ストロークにおいて、バルブと管路IVを介して、エネルギー液は重力で収容空間に戻り、かつエネルギー体が移動するように駆動し、気体作動媒体を圧縮して液化を完了する。
【0038】
さらに、水袋機体、水袋、水力タービン及び水タンクを含み、前記エネルギー体は仕事移動過程において、水袋内のエネルギー液が管路IVに沿って水力タービンに入って発電するように駆動し、エネルギー液は水力タービンの出水端から水タンクに流入し、液化ストロークにおいて、バルブ及び管路IVを介して、エネルギー液は重力で水袋に戻り、気体作動媒体を圧縮して液化を完了する。
【発明の効果】
【0039】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明は蒸発器により液体作動媒体を蒸発させ、体積膨張によりエネルギー体が上向きに移動して仕事をするように駆動し、機械的エネルギーを出力し、環境温度が液化ストローク設定値を満たす場合、エネルギー体の自重により気体作動媒体を圧縮して液化ストロークを行い、仕事ストローク及び液化ストローク全体は他の補助装置を必要とせず、不必要なエネルギー損失を回避し、構造全体が簡単であり、コストが低く、性能が安定し、効率が高く、積極的な経済的価値を有する。液体作動媒体が気体作動媒体に蒸発した後に伸縮可能なライナー内に入り、ライナーがキャビティに沿って展開してエネルギー体が上向きに移動するように駆動し、エネルギー体及び機体を摺動可能に密封する必要がない前提で、密封性を大幅に向上させ、製造難度及びコストを低下させる。
【0040】
本発明はさらに転動体が設置され、エネルギー体は転動体により機体と転接し、エネルギー体と機体内壁との摩擦抵抗を大幅に減少させ、摩耗を減少させ、不必要なエネルギー損失を回避する。
【0041】
放熱器を設置し、液化ストロークにおいて気体作動媒体を圧縮して生成された熱量を排出し、さらにライナー内の圧力を低下させ、エネルギー体の重力による位置エネルギーをライナー内の気体作動媒体の液化に必要なエネルギーより大きくし、エネルギー体は液化ストロークにおいて、同様に外向きに仕事をすることができる。
【0042】
本発明はアキュムレータを設置し、蒸発器の出力総量及びエネルギー体の仕事ストロークを増加させ、作業効率を向上させ、ロック装置を設置し、エネルギー体が外部温度の変化により位置及び状態を変化することを防止する。
【0043】
本発明はボールねじ対を設置してエネルギー出力を行い、ボールねじ対の効率が高く、速度比が大きく、直線運動を回転運動に直接変換し、原動機の動作ストローク距離が短く、出力が大きく、一方向直線運動の特徴をよく適用することができ、ラックアンドピニオンで伝動して発電する時に効率が低く、動力伝達が制限され、超大の増速機を配置する必要があり、装置の製造難度が大きくコストが高いなどの問題を解決する。
【0044】
本発明はさらにプール、水力タービンにより発電する解決手段を提供し、エネルギー液及び水力タービンにより発電し、変速システムを必要とせず、機械的損失がなく、同時に、原動機が仕事をした後、エネルギー液がプール内に貯蔵され、エネルギーを貯蔵することができ、液化ストロークにエネルギーを提供する。
【0045】
本発明はさらにプール、水力タービンにより発電する解決手段を提供し、エネルギー液及び水力タービンにより発電し、変速システムを必要とせず、機械的損失がなく、同時に、原動機が仕事をした後、エネルギー液がプール内に貯蔵され、エネルギーを貯蔵することができ、液化ストロークにエネルギーを提供する。また、本発明はさらにエネルギー液でエネルギー体を取り替えることができ、エネルギー液をエネルギー体として使用し、エネルギー体の摺動嵌合を必要とせず、不必要なエネルギー損失を回避し、エネルギー効率を向上させる。
【0046】
また、本発明はさらに水力タービンセットを提供し、一つの機体内のエネルギー液により水力タービンを連続的に運転させ、熱源及び冷源条件を満たす場合に、往復運転し、電気エネルギーを出力することができ、生産及び生活で生成された低品位廃熱、太陽集熱等を効果的に利用することができ、自然環境における河川湖海水又は低温時の空気を冷源として利用し、作動流体が固定容積機体内で膨張することにより高圧を生成して機体内のエネルギー液に直接伝達し、エネルギー液が高圧を取得して水力タービンを運転するように駆動してさらに電気エネルギーを生成し、複数組(二組以上)により連続的に循環する運転を実現することができ、電力出力を保証し、前の単一組の原動機がラックアンドピニオン、ボールねじ又はタンク等により出力することに比べて、本実施例はユニットの機械部品を減少させ、コストを節約すると同時に機械的摩耗及びエネルギーの損失を減少させ、同時に自然環境に存在する熱源及び冷源を利用し、複数組の組み合わせにより連続的に循環する運転を実現することができる。我々の手元に広く存在する利用されていない熱エネルギーを機械的エネルギー又は電気エネルギーに変換する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明が密封されたキャビティを採用する場合の構造概略図である。
図2】本発明が伸縮可能なライナーを採用する場合の図1におけるA-Aの構造概略図である。
図3】図における伸縮可能なライナー部分の部分拡大図である。
図4】本発明におけるライナーの構造概略図である。
図5】本発明の水力タービンユニットを採用して発電する第一角度構造概略図である。
図6】本発明の水力タービンユニットを採用して発電する第二角度構造概略図である。
図7】本発明の水力タービンバンクを用いて発電する平面図である。
図8】図におけるB-B矢視断面図である。
図9】図のA部の部分拡大図である。
図10】図におけるC-C矢視断面図(エネルギー体を隠す)である。
図11】本発明のエネルギー液と水車を採用した一実施例の正断面図である。
図12】本発明のエネルギー液と水車を採用した他の実施例の正断面図である。
図13】本発明のボールねじ対を採用して発電する構造概略図である。
図14】図13の分解概略図である。
図15】本発明のボールねじ対を採用して発電する別の実施例の構造概略図である。
図16】図15の分解概略図である。
図17】本発明の水力タービンセットの構造概略図である。
図18】本発明の水力タービンセットにおける二組の継続的な運転の構造概略図である。
図19】図18における管路、バルブ及び水力発電機の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
下記の詳細な説明は本発明の一般的な原理を説明し、その例は添付の図面に示される。図面において、同様の参照符号は同じ又は機能的に類似する部品を示す。本明細書に使用されるように、用語であるエネルギー液は任意の液体を含むことができる。
【0049】
本発明が解決しようとする技術的問題は原動機及び仕事方法を提供することであり、原動機は太陽熱集熱、大中型セントラルエアコン、工業廃棄煙道ガス水、大型エンジン等により生成された熱量を利用し、機械的エネルギーに出力し、仕事過程及び液化過程全体は他の補助装置を必要とせず、不必要なエネルギー損失を回避し、構造全体が簡単であり、コストが低く、性能が安定し、効率が高く、積極的な経済的価値を有する。
【0050】
図1-図に示すように、本発明は蒸発器2、機体3及びエネルギー体4を含み、前記エネルギー体4は機体3内に摺動可能に設置され、エネルギー体4の底部と機体3の内壁との間に密閉されたキャビティ6が形成されるか又は伸縮可能なライナー19が設置され、蒸発器2はキャビティ6又はライナー19の底部と連通して密封されたチャンバを形成し、蒸発器2は吸熱して液体作動媒体を蒸発し続けてエネルギー体4を上限ストロークまで上向きに移動して作動し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー体4は自重で下向きに移動して気体作動媒体を圧縮して液化を完了する。
【0051】
1に示すように、エネルギー体4の底部と機体3の内壁との間に密閉されたキャビティ6が形成され、蒸発器2はキャビティ6と連通し、本実施例において、エネルギー体4は機体3と摺動可能に密封嵌合される。
【0052】
-図に示すように、エネルギー体4の底部と機体3の内壁との間にキャビティ6が形成され、キャビティ6内に伸縮可能なライナー19が設置され、蒸発器はライナー19の底部と連通して密封されたチャンバを形成し、ライナー19は伸縮可能な構造であり、例えばエアバッグであり、蒸発した液体作動媒体はライナー19内に輸送され、ライナー19内の体積が膨張し、キャビティ6に沿って展開して仕事ストロークを行い、液化過程において、エネルギー体4は自重によりライナー19を収縮させ、同時に気体作動媒体はエネルギー体4の圧力を受けて液化して蒸発器2及びアキュムレータ1内に戻る。ライナー19を設置することで、密封性能を大幅に向上させ、エネルギー体4及び機体3を摺動密封に設置する必要がない。
【0053】
具体的には、蒸発器2とキャビティ6又はライナー19の底部が管路II16により接続され、管路II16がL字形を呈して設置され、一端がキャビティ6又はライナー19の底部に連通し、他端が蒸発器2の頂部に連通し、気体作動媒体が液化した後、液体作動媒体が重力を受けて蒸発器2内に還流することに役立つ。エネルギー体4が鉛直に設置され、仕事ストローク及び液化ストローク過程の安定性を向上させ、本実施例において、管路II16の設置を容易にするために、機体3の内部下方に仕切り板301が設置され、仕切り板301が機体3の底部として機体3の内壁及びエネルギー体4の底部と囲んでキャビティ6を形成し、仕切り板301のキャビティ6から離れる一側が管路II16に取付空間を提供し、取付難度を簡略化する。
【0054】
本発明はさらに放熱器5を含み、放熱器5は液化ストロークにより生成された熱量を排出するために用いられる。
【0055】
図2及び図に示すように、放熱器5はエネルギー体4に設置されてエネルギー体4と共に上下に移動し、放熱器5の熱交換管501は機体3を貫通してキャビティ6又はライナー19内に配置され、ライナー19を設置する時、ライナー19のライナートップカバー1901は熱伝導性が高い材質であり、熱交換管501の一端は放熱器5に連通し、他端はライナートップカバー1901内に配置され、ライナー19内の気体作動媒体を圧縮することにより生成された熱量を放熱器5から外部に排出するために用いられる。
【0056】
具体的には、環境温度が液化ストロークを満たす場合、放熱器5をオンにすることができ、気体作動媒体を圧縮することにより生成された熱量を放熱器5により外部に排出し、それによりキャビティ6又はライナー19内の気体作動媒体が液化することに必要なエネルギーを低減し、エネルギー体4の重力による位置エネルギーがキャビティ6又はライナー19内の気体作動媒体が液化することに必要なエネルギーより大きい場合、エネルギー体4が液化ストロークすると同時に外部に仕事をし、また、環境温度が低い場合、エネルギー体4の重力による位置エネルギーがキャビティ6又はライナー19内の気体作動媒体が液化することに必要なエネルギーより大きく、エネルギー体4が液化ストロークすると同時に、同様に外部に仕事をする。
【0057】
本発明はさらにコントローラ17、及びエネルギー体4に設置された上リミットスイッチ12及び下リミットスイッチ13を含み、コントローラ17は上リミットスイッチ12、下リミットスイッチ13、蒸発器2及び放熱器5に電気的に接続される。
【0058】
コントローラ17は仕事ストローク及び液化ストロークの開始及び停止を制御するために用いられ、上リミットスイッチ12及び下リミットスイッチ13はエネルギー体4の上限ストローク及び下限ストロークに対応し、エネルギー体4が上限ストロークまでに上向きに移動して仕事をした後、上リミットスイッチ12をトリガし、環境温度が液化ストローク設定値を満たす時、液化ストロークが開始し、コントローラ17は放熱器5が動作を開始するように制御し、液化ストロークにより生成された熱量を排出し、キャビティ6又はライナー19内の気体作動媒体が液化することに必要なエネルギーを低減し、エネルギー体4が液化ストロークを行うと同時に外に仕事をし、エネルギー体4が下限ストロークに移動した後、下リミットスイッチ13をトリガし、コントローラ17は液化ストロークが終了するように制御し、仕事ストロークを開始する。
【0059】
本発明はさらにエネルギー体4をロックするためのロック装置14を含み、コントローラ17はロック装置14に電気的に接続され、ロック装置14は仕事ストローク又は液化ストロークが終了した後、エネルギー体4をロックし、外部環境温度の変化を受けてエネルギー体4の位置を変更することを回避するために用いられ、同時に仕事ストローク過程において蒸発器2の温度が仕事ストローク設定値より低いか又は液化ストローク過程において外部環境温度が液化ストローク設定値より高い場合、仕事ストローク又は液化ストロークを停止するために用いられ、コントローラ17はロック装置14がエネルギー体4をロックするように制御し、具体的には、エネルギー体4が上限ストロークに移動し、上リミットスイッチ12をトリガし、上リミットスイッチ12は信号をコントローラ17にフィードバックし、ロック装置14がエネルギー体4をロックするように制御し、仕事ストローク過程において、温度センサ8が蒸発器2の温度が設定値より低いことを検出した後、仕事ストロークが早期に終了し、ロック装置14はエネルギー体4をロックし、外部温度の変換を受けてエネルギー体4の位置を変更することを回避する。エネルギー体4が下限ストロークに移動した後、下リミットスイッチ13をトリガし、下リミットスイッチ13は信号をコントローラ17にフィードバックし、ロック装置14がエネルギー体4をロックするように制御し、液化ストローク過程において、環境温度センサ18が環境温度が設定値より高いことを検出した後、液化ストロークが早期に終了し、ロック装置14はエネルギー体4をロックし、外部温度の変換を受けてエネルギー体4の位置を変更することを回避する。
【0060】
具体的には、ロック装置14は収縮を制御可能な係止ブロックを有する構造であってもよく、エネルギー体4の底部はピストンリングにより機体3と密封され、エネルギー体4の側辺のピストンリングの上端に位置する部位にロック装置14と係合する歯溝が設置され、このような構造によれば、ロック装置14は機体3の頂部に設置され、ロック装置14が係止ブロックを伸び出して機体3上の歯溝に係合するように制御することができ、エネルギー体4のロックを完了する。
【0061】
エネルギー体4が機体3内に摺動する流れ性を向上させるために、前記エネルギー体4の端部に機体3の外側に位置するリミットロッド401又はリミット筒が固定され、ロック装置14はリミットロッド401又はリミット筒をロックすることにより、エネルギー体4のロックを完了し、リミットロッド401の構造は方形板又は円弧状板であってもよく、好ましくは方形板であり、リミットロッド401にリミット歯402が設置され、ロック装置14は係止ブロックを伸び出すことにより、リミット歯402に係合され、エネルギー体4のロックを完了し、また、リミット歯又は歯溝の長さはエネルギー体4のストローク長さ以上である。
【0062】
歯溝構造又は制限ロッド401又はリミット筒とロック装置14は機体3の軸線に沿って円周対称に分布し、ロック装置14はエネルギー体4がストローク方向からずれるように駆動することを防止し、本実施例において、好ましくは二組が対称に設置される。
【0063】
前記蒸発器2内に温度センサ8が設置され、温度センサ8は蒸発器2内の温度が仕事設定値に達するか否かを検出するために用いられ、コントローラ17は温度センサ8に電気的に接続され、コントローラ17は蒸発器2内の温度が仕事ストローク設定値に達することを検出した後、仕事ストロークを開始し、仕事ストローク過程において、温度センサ8は蒸発器2内の温度が仕事ストローク設定値より低いことを検出した場合、仕事ストロークが早期に終了し、ロック装置14はエネルギー体4をロックする。
【0064】
本発明はさらに環境温度センサ18及び/又は圧力センサ9を含み、圧力センサ9はキャビティ6又はライナー19内の圧力値を監視するために用いられ、環境温度センサ18及び/又は圧力センサ9はコントローラ17に電気的に接続され、キャビティ6又はライナー19は蒸発器2に直接連通するため、圧力センサ9は蒸発器2内に配置することができ、エネルギー体4が上限ストローク位置に位置する場合、環境温度センサ18は環境温度をリアルタイムに検出し、環境温度が蒸発温度より低いか又は液化ストローク設定値より低い場合、キャビティ6又はライナー19内の気体作動媒体は温度の低下に伴って圧力が低下し、コントローラ17はロック装置14をロック解除するように制御し、エネルギー体4は重力により下へ移動するため、キャビティ6又はライナー19内の気体作動媒体を圧縮し、体積が縮小し、エネルギー体4が下へ移動し続け、同時に気体作動媒体を圧縮して液化し、液化ストロークを完了し、圧力センサ9はキャビティ6又はライナー19内の圧力をリアルタイムに検出し、液化ストローク過程において、環境温度が液化ストローク設定値より高く、及び/又は、キャビティ6又はライナー19内の圧力がエネルギー体4の重力による位置エネルギーより高い場合、液化ストロークが早期に終了し、ロック装置14はエネルギー体4をロックする。
【0065】
前記蒸発器2は管路I15を介してアキュムレータ1に連通し、管路I15に電磁弁I7が設置され、コントローラ17は電磁弁I7に電気的に接続され、アキュムレータ1は蒸発器2に十分な量の液体作動媒体を提供することにより、液体作動媒体の蒸発量がエネルギー体4の仕事ストロークを完了することに十分であることを保証するために用いられ、電磁弁I7はアキュムレータ1内の液体作動媒体の流通を制御するために用いられる。
【0066】
蒸発器2内の温度が仕事ストローク設定値より高い場合、コントローラ17は電磁弁I7をオンにするように制御し、アキュムレータ1内の液体作動媒体は蒸発器2内に流入し続けて蒸発し、仕事ストロークが終了した後、電磁弁I7をオフにする。環境温度が液化ストローク設定値より低い場合、コントローラ17は電磁弁I7をオンにするように制御し、エネルギー体4が下へ移動して気体作動媒体を圧縮して気体作動媒体を液化し、液体作動媒体は再びアキュムレータ1内に流入し、次の仕事ストロークが開始するまで、電磁弁I7をオフにする。
【0067】
仕事ストローク過程において、蒸発器2内の温度が仕事ストローク設定値より低い場合、コントローラ17は電磁弁I7をオフにするように制御し、蒸発器2は液体作動媒体を失うため蒸発を停止し、体積の膨張を停止し、エネルギー体4が上向きに移動するように停止し、ロック装置14がエネルギー体4をロックするように制御し、仕事ストロークが早期に終了し、液化ストローク過程において、環境温度センサ18及び/又は圧力センサ9が環境温度が液化ストローク設定値より高いことを検出し、及び/又は、キャビティ6又はライナー19内の圧力がエネルギー体4の重力による位置エネルギーより高い場合、コントローラ17は電磁弁I7をオフにするように制御し、ロック装置14がエネルギー体4をロックし、液化ストロークが早期に終了する。
【0068】
前記アキュムレータ1内に上部液位センサ10及び下部液位センサ11が設置され、コントローラ17は上部液位センサ10及び下部液位センサ11に電気的に接続され、液体作動媒体の液位が上部液位センサ10をトリガする時、液位ストロークが終了し、放熱器5が作動を停止し、エネルギー体4が同時に下限位置スイッチ13をトリガする。液体作動媒体の液位が下部液位センサ11をトリガする時、動作ストロークが終了し、蒸発器2が作動を停止し、エネルギー体4が同時に上限位置スイッチ12をトリガする。上液位センサ10及び下液位センサ11の設置は、上リミットスイッチ12及び下リミットスイッチ13が故障した時に制御作用を果たすことができる。
【0069】
記機体3又はエネルギー体4に転動体が設置され、エネルギー体4の外壁と機体3の内壁は転動体により接続される。
【0070】
本実施例において、前記エネルギー体4は転動体により機体3内に摺動可能に設置され、エネルギー体4と機体3との間の面接触を点接触又は線接触に変更し、エネルギー体4と機体3との間の摩擦抵抗を大幅に減少させ、不必要なエネルギー損失を回避し、エネルギー体4の底部と機体3の内壁との間にキャビティ6を形成し、キャビティ6内として密封されたキャビティ6に設置することができ、エネルギー体4の底部に密封部材を設置することにより、エネルギー体4と機体3の内壁が摺動可能に密封嵌合され、転動体が密封部材の上方に設置され、エネルギー体4の運動の安定性を向上させ、液体作動媒体が蒸発した後に密封されたキャビティ6内に入ってエネルギー体4が上向きに移動するように駆動して仕事をし、さらにキャビティ6内にライナー19を設置することができ、ライナー19が蒸発器2に接続されて密封されたチャンバを形成し、液体作動媒体が蒸発した後にチャンバに入り、ライナー19が展開してエネルギー体4が上向きに移動するように駆動して仕事をする。
【0071】
転動体は機体3又はエネルギー体4に設置されたボール、円筒ころ、円錐ころ、針状ころ等の構造であってもよく、本実施例において、転動体はローラ20であり、エネルギー体4は開口を有する桶状構造に設置され、エネルギー体4の内部に、ローラ20を取り付けるためのローラ取付ブラケット403が設置され、ローラ20は軸受21によりローラ取付ブラケット403内に設置され、エネルギー体4はローラ20を取り付ける位置の側壁に位置し、貫通孔404が設置され、ローラ20の一側は貫通孔404を貫通して機体3の内壁に当接し、エネルギー体4が上向きに移動するか又は下降する過程において、エネルギー体4はローラ20により機体3の内壁に転動し、上記構造を採用し、ローラ20の取付構造は機体3の内部空間を占用せず、エネルギー体4と機体3との空間利用率を最大限に保証することにより、エネルギー体4と機体3との嵌合は小さい隙間のみを有する。
【0072】
実施例において、ローラ20はエネルギー体4の軸線に沿って環状アレイを呈して4つ設置され、エネルギー体4の四側がいずれも転動できることを確保し、エネルギー体4の運動の安定性を向上させる。
【0073】
転動体はエネルギー体4の軸線方向に沿って複数組設置することができ、転動体が機体3に設置される場合、機体3は少なくとも上端開口位置に一組の転動体を設置することにより、エネルギー体4が上限ストロークに位置する場合、同様に効果的な転動嵌合を行うことができることを保証する。転動体がエネルギー体4に設置される場合、エネルギー体4は少なくとも下端位置に一組の転動体を設置することにより、エネルギー体4が上限ストロークに位置する場合、同様に効果的な摺動嵌合を行うことができることを保証する。
【0074】
本実施例においてエネルギー体4は転動体により機体3に転動接続され、エネルギー体4と機体3の内壁との摩擦抵抗を大幅に減少させ、不必要なエネルギー損失を回避し、ライナー19を設置し、エネルギー体4と機体3が転動体の嵌合により、液体作動媒体が気体作動媒体に蒸発した後に伸縮可能なライナー19内に入り、ライナー19はさらにキャビティ6に沿って展開してエネルギー体4が上向きに移動するように駆動し、エネルギー体4と機体3を摺動密封する必要がない前提で、密封性を大幅に向上させ、製造難度及びコストを低下させる。
【0075】
一定の仕事温度が60℃(410A冷媒圧力が約3.83MPである)であり、一定の凝縮温度が30℃(410A冷媒圧力が約1.88MPである)であることを例として、410A冷媒を膨張媒体として採用し、キャビティ容積が30mであり、キャビティ6(又はライナー)の横断面積が5mであり、キャビティ6(又はライナー)の体積がエネルギー体の上昇により拡大し続け(本発明において冷媒が膨張した後の体積がキャビティ6の空間とマッチングする)、それと同時に、蒸発器2が冷媒を蒸発し続け、冷媒体積が30mまで蒸発する時、理論仕事:500*500*3.14*19.5/1000/367*6が約250KWである。
【0076】
13-図16に示すように、本発明はさらに少なくとも一組のボールねじ対を含み、前記機体3の頂部に端部カバー33が設置され、ボールねじ対のナットアセンブリ34が端部カバー33に回転可能に設置され、前記ボールねじ対のスクリュー35の一端がエネルギー体4に固定され、他端が端部カバー33を貫通して設置される。
【0077】
本原動機が直線運動を行い、非連続的に循環するため、運行距離が装置の製造プロセスに制限され、キャビティの直径を大きくすることにより超大の推力を取得し、ラックアンドピニオンを用いて伝動する場合、ラックアンドピニオンの伝動効率が低く、伝送速度比が歯車のモジュールに制限するため、超大の増速比の増速機を配置する必要があり、装置の製造難度が大きく、機械的摩擦損失が大きく、製造コストが高く、さらに全体の体積が合理的であることを保証する必要があり、本実施例において、ボールねじ対を用いてエネルギー出力を行い、同時に大推力、増速比が大きくかつ構造がコンパクトであるという要求に適応し、原動機の直線運動を(回転速度が適切である)回転運動に変換してエネルギー出力を行い、図及び図に示すように、仕事ストロークにおいて、エネルギー体4が上向きに移動し、ボールねじ対のスクリュー35が上向きに移動するように駆動し、さらに端部カバー33に回転可能に接続されたナットアセンブリ34が回転するように駆動し、かつナットアセンブリ34の回転により機械的エネルギーを出力し、ボールねじ対を設置し、超大の増速機を配置する必要がなくかつ全体の寸法を保証する前提で、エネルギー体の移動出力による垂直推力を利用しやすいトルクに変換することができる。
【0078】
前記端部カバー33にさらに発電機38が設置され、発電機38にナットアセンブリ34と嵌合する伝動輪39が設置され、ナットアセンブリ34は伝動輪39に連れて発電機38を発電するように駆動し、ここで、伝動輪39はナットアセンブリ34と歯形で噛み合うか、又はチェーン又はベルト等により伝動することができ、本実施例では、発電機38が設置され、原動機の仕事を使用しやすい電気エネルギーに変換し、図20及び図22に示すように、発電機38の軸線はボールねじ対のスクリュー35の軸線と平行であり、好ましくは端部カバー33のエネルギー体4から離れる一側に設置され、機体3内に位置する構造がコンパクトであることを保証し、ここで、伝動輪39は端部カバー33のエネルギー体4に近い一側に回転可能に設置され、伝動輪39は発電機38の出力ロッドに固定接続され、エネルギー体4は上向きに移動し、ボールねじ対のスクリュー35を上向きに移動するように駆動し、さらにボールねじ対のナットアセンブリ34を回転するように駆動し、ナットアセンブリ34上の外歯車は伝動輪39を回転するように駆動し、さらに発電機38を発電し、ここで、好ましくはナットアセンブリ34の外輪に外歯車が設置され、伝動輪39は外歯車と噛み合うことであり、ベルト等により伝動してもよく、外歯車を設置しかつ発電機38と嵌合して発電することにより、温度差を利用して発電することができ、グリーンで清潔であり、廃棄物を宝に変える。
【0079】
14及び図15に示すように、ボールねじ対は一組のみを設置することができ、発電機38及び伝動輪39はボールねじ対のナットアセンブリ34の外側に沿って一組又は複数組を設置することができる。
【0080】
さらに、図16及び図17に示すように、前記ボールねじ対は環状アレイを呈して三組設置され、前記発電機38の伝動輪39は同時に三組のナットアセンブリ34の外歯車と噛み合い、本実施例において、三組のボールねじ対の軸線は伝動輪39の軸線と平行であり、同時に、三組のボールねじ対の軸線は伝動輪39の軸線の周りに環状アレイを呈して設置され、ここで、三組のボールねじ対のナットアセンブリ34は互いに独立し、かつ同時に伝動輪39と噛み合い、本実施例において、三組のボールねじ対を組み合わせて使用することにより、ボールねじ対の優位性を発揮すると同時にボールねじ対の荷重力がボール直径、ボール巻き数、ねじ長さ材質硬度等の制限を受けるという問題を補い、同じサイズの場合に、ねじの荷重力、安定性を大幅に向上させ、ボールねじの長さを拡張する。
【0081】
本発明はさらにスクリュー35と平行に設置された一本又は複数本のガイド支持柱37を含み、複数本のガイド支持柱37が環状アレイを呈して設置され、前記ガイド支持柱37の一端がエネルギー体4に固定接続され、他端が端部カバー33を貫通して設置され、具体的には、ガイド支持柱37が端部カバー33と遊嵌され、エネルギー損失を引き起こすことを回避し、ガイド支持柱37を設置し、ボールねじ対のスクリュー35が直線運動する時の安定性を保証し、ボールねじ対のねじの荷重力を大幅に向上させ、損傷の可能性を低下させる。
【0082】
具体的には、複数本の前記ガイド支持柱37は端部カバー33の一側を貫通して固定盤36に固定接続され、本実施例において、ボールねじ対のスクリュー35も固定盤36に接続され、固定盤36を設置することにより、エネルギー体4、スクリュー35、ガイド支持柱37の四者を一体にすることができ、エネルギー体4が上下に移動する過程において、スクリュー35とガイド支持柱37が共に力を受け、スクリュー35が受ける圧力を低下させ、スクリュー35の荷重力を向上させる。
【0083】
同様に一定の仕事温度が60℃であり、一定の凝縮温度が30℃であり、エネルギー体の移動が6mに形成されることを例とし、ボールねじの寸法が6mであり、ボールねじのリードが10mmを選択し、スクリュー35が10mm上昇してナットアセンブリ34が一回転し、外歯車と伝動輪39の伝動比が1:5(星形歯車の合理的な速度比)であることを採用し、即ちエネルギー体が10mm上昇し、伝動輪39が5回転し、発電機が30極(200回転/分)を使用し、スクリューが6m上昇すると6000/4回転し、伝動増速器の速度比が10倍であり、これにより、スクリュー35が6mまで上昇すると発電機が3W回転し、2.5時間運転し、対応する電力の発電機にマッチングし、発電量が電力*発電時間長であり、他のパラメータはいずれもユニットにより合理的に設定することができる。
【0084】
11に示すように、前記機体3の蒸発器2から離れる一側に密封された端部カバー33が設置され、前記機体3の内壁、端部カバー33とエネルギー体4との間にエネルギー液が収容された収容空間が密封されて形成され、端部カバー33に収容空間に連通する管路III24が設置され、管路III24の他端に水力タービン25が接続され、前記水力タービン25の出水端に水タンク26が設置され、水タンク26は管路IV27により管路III24又は収容空間に接続され、管路IV27にバルブが設置され、前記水タンク26は収容空間より高い。
【0085】
本実施例はエネルギー液及び水力タービン25により発電を行い、変速システムを必要とせず、機械的損失がなく、同時に、原動機の仕事ストロークが完了した後、エネルギー液が水タンク26内に貯蔵され、エネルギーを貯蔵することができ、液化形成にエネルギーを提供し、具体的には、仕事ストロークにおいて、エネルギー体4が移動し、収容空間内のエネルギー液を駆動して管路IV27を介して水力タービン25の入水端に押し、かつ発電を行い、最後に水タンク26内に流れる。液化ストローク時に、水タンク26が収容空間より高く、かつ高低差が液化ストロークに必要な圧力を満たすため、管路IV27に設置されたバルブを開き、エネルギー液が重力により収容空間に戻り、かつ気体作動媒体を圧縮して液化ストロークを完了し、水力タービン25を採用して発電し、エネルギー液の水圧が1.6MPaである時に、水袋の最高液位と水力タービンの出水口との差(水力タービンの出水口が水タンクの最高液位より高く、水タンクの底面と水袋の最高液位との差が液化ストロークに必要な圧力を満たす)を減算して液化ストロークに0.57MPa(0.03MPで水力タービンから水タンクまでの高さ差を計算する)を必要とするように設定し、水力タービン25の水頭が100mであり、機械的損失を考慮しない時に、3.67Tの冷却液が1KWHを発電することができ、水力タービン25の実際効率が80-85%に達することができ、経済的効果を大幅に向上させ、原動機の実現可能性を保証する。
【0086】
-図10に示すように、本発明はさらにエネルギー体4のキャビティ6から離れる一側に設置された水力タービンセットを含み、水力タービンセットは開口がエネルギー体4に向かう水袋機体22、水袋機体22内に設置された水袋23を含み、前記水袋23に管路III24が接続され、管路III24の他端に水力タービン25が接続され、前記水力タービン25の出水端に水タンク26が設置され、水タンク26は管路IV27により管路III24又は水袋23に接続され、管路IV27にバルブが設置され、前記水タンク26は水袋23より高い。
【0087】
本実施例は同様にエネルギー液及び水力タービン25により発電を行い、変速システムを必要とせず、機械的損失がなく、具体的には、仕事ストロークにおいて、キャビティ6又はライナー19の容積が膨張し、エネルギー体4が上向きに移動するように駆動し、エネルギー体4は水袋23内のエネルギー液が管路III24に沿って水力タービン25の入水端に達するように駆動し、かつ発電を行い、最後に水タンク26内に流れる。液化ストローク時に、水タンク26が水袋23より高く、かつ高低差が液化ストロークに必要な圧力を満たすため、管路IV27に設置されたバルブを開き、エネルギー液が重力により水袋23に戻り、かつ気体作動媒体を圧縮して液化ストロークを完了する。
【0088】
管路IV27に設置されたバルブは電磁弁IV28であり、液化ストローク時に、水タンク26内に位置するエネルギー液を水袋23内に還流させる。
【0089】
前記水袋機体22は機体3に固定接続され、原動機の一体性を保証し、取り付け難度を簡略化し、前記エネルギー体4の両端はそれぞれ機体3と水袋機体22と隙間嵌めに設置されることが好ましく、摺動摩擦を減少させ、不必要なエネルギー損失を回避する。
【0090】
12に示すように、本発明はさらに水力タービンセットを提供し、蒸発器2、機体3及び伸縮可能なライナー19を含み、前記ライナー19は機体3内に設置されかつ蒸発器2と連通し、前記機体3内にエネルギー液が収容され、本実施例において、エネルギー液はエネルギー体4として動作し、機体3に管路III24が接続され、管路III24の他端に水力タービン25が接続され、前記水力タービン25の出水端に水タンク26が設置され、水タンク26は管路IV27により管路III24又は機体3に接続され、管路IV27にバルブが設置され、前記水タンク26は機体3より高く、蒸発器2は吸熱し続けて液体作動媒体を蒸発してライナー19に入り、ライナー19の容積が膨張して機体3内に充填されたエネルギー液を加圧し、加圧されたエネルギー液が管路III24から水力タービン25に流入して機械的エネルギーを出力し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー液は自重により管路IV27、又は管路IV27及び管路III24を介して機体3内に流れかつライナー19内の気体作動媒体を圧縮して液化を完了し、ここで前記電磁弁IV28は、制御しやすく、本実施例において、エネルギー液をエネルギー体として使用し、エネルギー体4の摺動嵌合を必要としなく、不必要なエネルギー損失を回避し、エネルギー効率を向上させる。
【0091】
17-図19に示すように、本発明はさらに水力タービンセットを提供し、水力タービン25、二組の熱交換器52及び機体3を含み、各組の機体3は熱交換器52に対応して連通し、そのうちの一つの機体3内にエネルギー液が収容され、二つの機体3はそれぞれ二本の管路により水力タービン25の入水端と出水端に接続され、四本の管路にいずれもバルブが設置され、二組の熱交換器52にいずれもオンオフを制御できる冷源48と熱源49が接続され、
そのうちの一つの熱交換器52が熱源49に連通する時に、別の熱交換器52が冷却源48に連通し、熱源49に連通する熱交換器52の液体作動媒体が吸熱して蒸発し続けて機体3に入り、気体作動媒体が機体3内に充填されたエネルギー液を加圧し、加圧されたエネルギー液が該機体3の水力タービン25の入水端に接続された管路から水力タービン25に流入して発電し、かつ別の機体3の水力タービン25の出水端に接続された管路から別の機体3内に流れ、冷却源48に接続された機体3内の気体作動媒体が圧縮され、この時に残りの二本の管路がオフ状態を呈し、
二つの熱交換器52にいずれもオンオフを制御できる冷源48及び熱源49が接続され、それによりエネルギー液が二つの機体3内に往復流動し、水力タービン25を連続的に動作させる。
【0092】
具体的には図18に示すように、熱交換器52は二本の管路によりそれぞれ冷源48と熱源49に連通し、二本の管路の一端はそれぞれ熱源49と冷源48に接続され、他端はいずれも熱交換器52に接続され、また、二本の管路にそれぞれバルブf51とバルブe50が設置され、熱交換器52が熱源49に接続する必要がある場合、バルブf51がオンにし、バルブe50がオフにし、熱交換器52が切り替えて冷源48に接続する必要がある場合、バルブf51がオフにし、バルブe50がオンにし、接続構造が簡単であり、切り替え操作が便利で迅速である。
【0093】
17に示すように、本実施例において、用語「左側」及び「右側」等の指示された方位又は位置関係は図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明し説明を簡略化するためだけであり、指定された装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位で構造し操作しなければならないことを指示するか又は暗示するものではなく、したがって本発明を限定するものと理解することができず、ここで、左側機体3は管路a40により水力タービン25の入水端に接続され、管路a40にバルブa44が設置され、管路d43により水力タービン25の出水端に接続され、管路d43にバルブd47が設置され、右側機体3は管路c42により水力タービン25の入水端に接続され、管路c42にバルブc46が設置され、管路b41により水力タービン25の出水端に接続され、管路b41にバルブb45が設置され、左側機体3が仕事をする時、バルブd47とバルブc46がオフにし、左側熱交換器52と熱源49を連通し、液体作動媒体が熱膨張しかつ蒸発し、体積膨張して圧力が増大し、気圧の強い気体作動媒体を有することによりシリンダ内のエネルギー液(接触液面)が同等な圧力を取得し、水圧が設定値に達する時に、弁a44及び弁b45をオンにし、左側機体3内の加圧されたエネルギー液が管路a40により水力タービン25に入り、エネルギー液が水力タービン25が運転するように駆動して電力を出力し、水力タービン25の出水端が管路b41により右側機体3に入り、右側機体3に入ったエネルギー液が右側機体3内の気体作動媒体を圧縮し、その時、右側熱交換器52は冷源48に接続されかつそれに熱を放出する。これにより、一回の発電を行い、かつバルブa44及びバルブb45をオフにし、
制御システムは動作状態を計時するか又はリアルタイムに監視することにより、左側機体3内の水位が設定値に達する時に、右側熱交換器52を熱源49に接続して予熱するように制御し、かつ左側熱交換器52を冷源48に接続し、熱源49が右側熱交換器52に入り、右側熱交換器52が吸熱して液体作動媒体が膨張されかつ蒸発し、右側熱交換器52及び右側機体3内の圧力が設定値に達するように保持する。左側機体3内のエネルギー液の水位が最低位置に達する時に、バルブd47及びバルブc46をオンにし、エネルギー液が管路c42により水力タービン25の入水端に入り、水力タービン25が回転するように駆動して電力を出力し、水力タービン25の出水端が管路d43により左側機体3に入り、左側機体3に入ったエネルギー液が左側機体3内の気体作動媒体を圧縮し、この時に、左側熱交換器52が冷源48に接続されかつそれに熱量を排出し、
これにより、一つの機体3内のエネルギー液量により水力タービンを持続的に動作させ、熱源及び冷源の条件が満たされた場合、往復運転し、電気エネルギーを出力することができ、低品位熱エネルギー生産生活における廃熱を効果的に利用することができ(60℃まで低くすることができる)、自然環境における河川湖海水又は低温時の空気を冷源として利用し、作動媒体(冷媒)が固定容積機体3内で膨張することにより高圧を生成して機体3内のエネルギー液に直接伝達し、エネルギー液が高圧を取得して水力タービン25が運転するように駆動してさらに電気エネルギーを生成し、複数組により連続循環の運転を実現することができ、電力出力を保証し、また、前の単一組の原動機がラックアンドピニオン、ボールねじ又は水タンク等により出力することに比べて、本実施例の各組の液化ストロークはいずれも他組の仕事ストロークにより実現され、少なくとも一倍の発電量を向上させ、複数組の組み合わせにより連続循環の運転を実現することができ、管路及びバルブの設計により、二組の機体3により一つの水力タービン25を発電させることができ、同時にコストを低減することができる。
【0094】
17に示すように、同じ機体3に対応する二本ずつの管路は機体3に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で機体3に連通し、即ち管路a40及び管路d43は左側機体3に近い一側で合流して一本の管路により左側機体3に連通し、管路b41及び管路c42は右側機体3に近い一側で合流して一本の管路により右側機体3に連通し、本実施例において、一本の管路だけにより機体3に連通し、機体3の密封難度を低下させ、同時に機体3の受圧強度を向上させる。
【0095】
水力タービン25の入水端に接続された二本ずつの管路は入水端に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で入水端に連通し、水力タービン25の出水端に接続された二本ずつの管路は出水端に近い一側で互いに合流し、合流した後に単独で出水端に連通し、即ち管路a40と管路c42は互いに連通しかつ一本の管路により水力タービン25の入水端に接続され、管路d43と管路b41は互いに連通しかつ一本の管路により水力タービン25の出水端に接続され、水力タービン25との接続を容易にし、取り付け難度を簡略化し、コストを低減する。
【0096】
18及び図19に示すように、さらに二組の熱交換器52、機体3、伸縮可能なライナー19及び四本の管路を含み、該二組の機体3は上記同様の方式で水力タービン25の入水端及び出水端に接続されることにより、そのうちの一組の予熱過程において、もう一組は仕事を開始し、連続循環の運転を実現し、機械的エネルギーを持続的に出力し、図18に示すように、二組の管路a40及び管路d43は同一の管路により水力タービン25の入水端に接続され、二組の管路b41及び管路d43は同一の管路により水力タービン25の出水端に接続され、水力タービン25の接続難度を簡略化する。
【0097】
本発明はさらに機体3内に設置された伸縮可能なライナー19を含み、前記熱交換器52はライナー19と連通し、本実施例では、ライナー19によりエネルギー液が動作するように駆動することにより、気体作動媒体とエネルギー液を隔離し、エネルギー液の揮発と冷却媒体の混合を回避し、耐用年数を延長する。
【0098】
さらに、前記機体3内に水袋23が設置され、前記エネルギー液が水袋23内に設置され、水袋23が管路に連通し、水袋23が設置されることにより、気体作動媒体とエネルギー液を隔離することができ、エネルギー液の揮発と冷却媒体の混合を回避し、耐用年数を延長する。
【0099】
本発明はさらに機体3内に摺動可能に設置されたエネルギー体4を含み、エネルギー液はエネルギー体4の熱交換器52から離れる一側に支持され、エネルギー体4が設置されることにより、エネルギー体4により機体3の内部チャンパをキャビティ及び収容空間に分割し、キャビティ及び収容空間内にライナー19及び水袋23を設置することができ、耐用年数を向上させ、気体作動媒体がエネルギー液をプッシュしやすい。
【0100】
仕事方法であって、以下のステップを含み、
蒸発器2内の液体作動媒体は吸熱して蒸発し、気体作動媒体を形成してライナー19に連通し、ライナー19はキャビティ6に沿って上限ストロークまで展開してエネルギー体4が上向きに移動しかつ外へ仕事をするように駆動し、環境温度が液化温度を満たす場合、エネルギー体4は自重で下へ移動してライナー19を圧縮し、ライナー19内の気体作動媒体を液化させる。
【0101】
具体的には、
ステップ1:エネルギー体4は機体3の底部に位置し、温度センサ8は蒸発器2内の温度が仕事設定に達することを検出する場合、コントローラ17は電磁弁I7をオンにするように制御し、アキュムレータ1内の液体作動媒体は蒸発器2内に流れ、蒸発した後に気体作動媒体を形成してライナー19に流れ、ライナー19はキャビティ6に沿って展開してエネルギー体4が上向きに移動しかつ外向きに仕事をするように駆動し、
ステップ2:エネルギー体4が上限ストロークに移動した後、上リミットスイッチ12をトリガし、コントローラ17は上リミットスイッチ12の信号を受信し、電磁弁I7を閉じるように制御し、かつロック装置14がエネルギー体4の位置をロックするように制御し、
ステップ3:環境温度センサ18により検出された環境温度が液化行設定に達する場合、コントローラ17は放熱器5が動作するように制御し、ライナー19内の気体作動媒体の圧力が低下し、圧力センサ9により検出された圧力が設定値を満たす場合、コントローラ17はロック装置14がロックを解除するように制御し、同時に電磁弁I7をオンにするように制御し、エネルギー体4が下向きに移動し、ライナー19がエネルギー体の下向きの圧力を受けてキャビティ6に沿って収縮し、液化した気体作動流体がアキュムレータ1内に還流し、
ステップ4:エネルギー体4が下限ストロークに移動した後、下リミットスイッチ13をトリガし、コントローラ17は下リミットスイッチ13の信号を受信した後、電磁弁I7をオフにするように制御し、放熱器5は動作を停止し、
ステップ5:ステップ1を改めて行い、これにより仕事ストロークと液化ストロークを繰り返す。
【0102】
さらに端部カバー33、ボールねじ対及び発電機38を含み、前記エネルギー体4が仕事移動過程において、エネルギー体4はボールねじ対のスクリュー35を上向きに移動するように駆動し、スクリュー35はボールねじ対のナットアセンブリ34を回転するように駆動し、ナットアセンブリ34は発電機38の伝動輪39を回転して発電するように駆動する。
【0103】
さらに端部カバー33、水力タービン25及び水タンク26を含み、機体3の内壁、端部カバー33とエネルギー体4との間にエネルギー液が収容された収容空間が密封して形成され、前記エネルギー体4は仕事移動過程において、エネルギー液が管路III24に沿って水力タービン25に入って発電するように駆動し、エネルギー液が水力タービン25の出水端から水タンク26に流入し、液化ストロークにおいて、バルブと管路IV27を介して、エネルギー液が重力で収容空間に戻り、かつエネルギー体4が移動するように駆動し、気体作動媒体を圧縮して液化を完了する。
【0104】
水袋機体22、水袋23、水力タービン25及び水タンク26を含み、前記エネルギー体4が仕事移動過程において、水袋23内のエネルギー液が管路IV27に沿って水力タービン25に入って発電するように駆動し、エネルギー液が水力タービン25の出水端から水タンク26に流入し、液化ストロークにおいて、バルブ及び管路IV27を介して、エネルギー液が重力で水袋に戻り、かつエネルギー体が移動するように駆動し、気体作動媒体を圧縮して液化を完了する。
【0105】
本発明の具体的な動作原理は、以下の通りである。
仕事ストローク:熱源温度が高い時、例えば太陽集熱、エアコン冷却時の凝縮器、エンジンの冷却水温及び排気、工業冷却水又は工業廃棄ガスなどの高温環境により、好ましくは60℃より高く、液化ストロークの放熱温度が低い時、仕事温度を対応して低く調整することができ、蒸発器2は外部熱量を吸収し、温度センサ8は蒸発器2内の温度が仕事ストロークの設定値に達することを検出する時、信号をコントローラ17に送信し、コントローラ17は電磁弁I7をオンにするように制御し、ロック装置14はエネルギー体4へのロックを解除し、液体作動媒体は蒸発器2に入り、蒸発器2の内部に滞留した液体作動媒体と共に気体作動媒体に蒸発されてライナー19の内部に入り、体積が膨張することによりライナー19はキャビティ6に沿って展開してエネルギー体4が上向きに移動するように駆動し、同時に仕事をし、機械的運動エネルギーを出力し、
アキュムレータ1は蒸発器2に液体作動媒体を持続的に提供し、持続的に蒸発し、エネルギー体4が上限ストロークに達するまで、ライナー19はキャビティ6に沿って持続的に展開してエネルギー体4が上向きに移動するように駆動し、上リミットスイッチ12をトリガし、上リミットスイッチ12は信号を制御器17に送信し、制御器17は電磁弁I7をオフにするように制御し、ロック装置14はエネルギー体4をロックし、仕事ストロークが終了する。
【0106】
仕事ストローク過程において、熱源温度が仕事ストロークの設定値より低い場合、熱源温度が低下し、蒸発器2が吸熱を停止し、エネルギー体4が上向きに移動し外向きに仕事をすることを停止し、コントローラ17はロック装置14がエネルギー体4をロックするように制御し、仕事ストロークが早期に終了し、外部環境温度が液化ストロークの設定値より低いか又は熱源温度が仕事ストロークの設定値より高い場合、液化ストロークを継続するか又は仕事ストロークを行う。
【0107】
液化ストローク:環境温度で液化ストロークの設定値を満たす場合、好ましくは30℃未満であり、環境温度センサ18は環境温度で液化ストロークの設定値を満たすことを検出する場合、信号をコントローラ17に送信し、コントローラ17は電磁弁I7をオンにするように制御し、ロック装置14はエネルギー体4へのロックを解除し、ライナー19内の気体作動媒体は温度が低下すると同時に圧力が低下し、エネルギー体4は自身の重力により下向きに移動し、ライナー19をキャビティ6に沿って収縮させ、ライナー19の気体作動媒体を圧縮し、体積が縮小し、気体作動媒体が液化し、蒸発器2及びアキュムレータ1内に還流し、液化ストロークを完了する。
【0108】
液化ストロークが開始する時、同時に放熱器5を起動し、ライナー19内に気体作動媒体を圧縮して生成された高温は熱交換管501により放熱器5内に輸送されて外部に排出され、この時、エネルギー体4の重力による位置エネルギーはライナー19内の気体作動媒体の液化に必要なエネルギーより大きく、エネルギー体4の液化ストロークは同時に外部に仕事をする。
【0109】
液化ストロークにおいて、環境温度センサ18は環境温度が液化ストロークの設定値より高いと検出した場合、エネルギー体4が下向きに移動することを停止し、環境温度センサ18は信号をコントローラ17に送信し、コントローラ17は電磁弁I7をオフにするように制御し、ロック装置14はエネルギー体4をロックし、液化ストロークが早期に終了し、外部環境温度が液化ストロークの設定値より低いか又は熱源温度が仕事ストロークの設定値より高いと、液化ストロークを継続するか又は仕事ストロークを行う。
【0110】
本発明のエネルギー体4の重量は環境温度及び熱源温度の変化に応じて調整可能であり、エネルギー体4は外部に機械的エネルギーを出力することができ、機械的エネルギーは変速機により発電機に接続され、電気エネルギーに変換する。
【符号の説明】
【0111】
1:アキュムレータ、2:蒸発器、3:機体、301:仕切り板、4:エネルギー体、401:リミットロッド、402:リミット歯、5:放熱器、501:熱交換管、6:キャビティ、7:電磁弁I、8:温度センサ、9:圧力センサ、10:上部液位センサ、11:下部液位センサ、12:上リミットスイッチ、13:下リミットスイッチ、14:ロック装置、15:管路I、16:管路II、17:コントローラ、18:環境温度センサ、19:ライナー、1901:ライナートップカバー、20:ローラ、21:軸受、22:水袋機体、23:水袋、24:管路III、25:水力タービン、26:水タンク、27:管路IV、28:電磁弁IV、33:端部カバー、34:ナットアセンブリ、35:スクリュー、36:固定盤、37:ガイド支持柱、38:発電機、39:伝動輪、40:管路a、41:管路b、42:管路c、43:管路d、44Lバルブa、45:バルブb、46:バルブc、47:バルブd、48:冷源、49:熱源、50:バルブe、51:バルブf、52:熱交換器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19