(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】室内湿度制御装置
(51)【国際特許分類】
F24F 11/70 20180101AFI20230626BHJP
F24F 1/0007 20190101ALI20230626BHJP
F24F 11/61 20180101ALI20230626BHJP
F24F 11/46 20180101ALI20230626BHJP
F24F 6/14 20060101ALI20230626BHJP
F24F 110/10 20180101ALN20230626BHJP
F24F 110/20 20180101ALN20230626BHJP
F24F 120/10 20180101ALN20230626BHJP
【FI】
F24F11/70
F24F1/0007 331
F24F11/61
F24F11/46
F24F6/14
F24F110:10
F24F110:20
F24F120:10
(21)【出願番号】P 2019080058
(22)【出願日】2019-04-19
【審査請求日】2022-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】593055074
【氏名又は名称】オーナンバ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】國平 宰司
(72)【発明者】
【氏名】有賀 健
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 常之
(72)【発明者】
【氏名】武内 崇
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-155389(JP,A)
【文献】特開2009-110469(JP,A)
【文献】特開2017-089996(JP,A)
【文献】特開2018-007157(JP,A)
【文献】国際公開第2008/007433(WO,A1)
【文献】特開2007-268172(JP,A)
【文献】特開2010-214039(JP,A)
【文献】特開2006-275383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/70
F24F 1/0007
F24F 11/61
F24F 11/46
F24F 6/14
F24F 110/10
F24F 110/20
F24F 120/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の天井に沿って延びるように配置された室内配管と、室内配管に水を供給できるように構成された水供給装置と、室内配管に間隔を置いて設けられかつ室内配管中の水をミストに変換して室内に放出することができるように構成された複数のノズルと、室内に配置されかつ室内の湿度を測定するように構成された湿度測定装置とを備えた室内湿度制御装置であって、
複数の湿度測定装置が同一のオフィス空間内又は同一の物品保管倉庫内に間隔を置いて設けられていること、及び湿度測定装置で測定された湿度の値に応じてノズルからのミストの放出時間を制御できるように構成された制御装置
が設け
られ、制御装置が、同一のオフィス空間内又は同一の物品保管倉庫内の特定の二つの湿度測定装置間の測定湿度値の差が特定の値以上になったときに測定湿度値が低い方の湿度測定装置に近いノズルからミストを放出し、測定湿度値が高い方の湿度測定装置に近いノズルからミストを放出しないように制御することができることを特徴とする室内湿度制御装置。
【請求項2】
制御装置が、ノズルからのミストの放出時間の制御に使用する湿度測定装置を指定できることを特徴とする請求項
1に記載の室内湿度制御装置。
【請求項3】
制御装置が、各湿度測定装置の測定湿度値に重みづけを行ない、その重みづけに従って算出された湿度値に基づいてノズルからのミストの放出時間の制御を行なうことができることを特徴とする請求項
1又は2に記載の室内湿度制御装置。
【請求項4】
制御装置が、室内配管に供給す
る水の温度を室内の気温より高くなるように制御することができることを特徴とする請求項
1~
3のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
【請求項5】
室内に人感センサーが設けられ、人感センサーが人を感知すると、制御装置
がミストの放出時間を短かくするように制御することができることを特徴とする請求項
1~
4のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
【請求項6】
ノズルから放出されるミストの平均粒子径が10~30μmであることを特徴とする請求項
1~
5のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
【請求項7】
複数のノズルを有する室内配管が独立して複数設けられていることを特徴とする請求項
1~
6のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
【請求項8】
室内配管に供給される水が、水道水であることを特徴とする請求項
1~
7のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の室内の湿度をミストの放出時間の間欠操作で制御することができる、簡易で人手のかからない室内湿度制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の室内の湿度制御は、大規模な空調設備を使用しない場合、室内の床に置かれるタンク式加湿器で行なわれるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、かかるタンク式加湿器では、加湿用の水の補給、加湿器の操作と湿度確認等を頻繁に人手を使って行なわなければならない問題があった。また、大きい室内を隅々まで適切に加湿調整しながら希望の湿度に維持することは非常に難しかった。さらに、加湿用の水が連続して使用されない場合には、放出される水分のミストに臭気が発生し、衛生面で問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の従来技術の問題を解消するために創案されたものであり、その目的は、人の介在がほとんど必要なしで長期の安定した連続運転が可能である、オフィス空間、物品保管倉庫などの建物室内の湿度制御に適した室内湿度制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、室内の天井に沿って室内配管を配置し、その室内配管に水を供給し、室内配管からノズルで室内にミストを放出すること、そしてノズルからのミストの放出時間を湿度測定装置で測定された湿度の値に応じて調整して制御することによって、タンクの水補充などの人の介在がほとんどなしで安定した長期の湿度制御を広い室内で簡単に行なうことができることを見出し、本発明の完成に至った。
【0007】
即ち、本発明は、以下の(1)~(8)の構成を有するものである。
(1)室内の天井に沿って延びるように配置された室内配管と、室内配管に水を供給できるように構成された水供給装置と、室内配管に間隔を置いて設けられかつ室内配管中の水をミストに変換して室内に放出することができるように構成された複数のノズルと、室内に配置されかつ室内の湿度を測定するように構成された湿度測定装置とを備えた室内湿度制御装置であって、複数の湿度測定装置が同一のオフィス空間内又は同一の物品保管倉庫内に間隔を置いて設けられていること、及び湿度測定装置で測定された湿度の値に応じてノズルからのミストの放出時間を制御できるように構成された制御装置が設けられ、制御装置が、同一のオフィス空間内又は同一の物品保管倉庫内の特定の二つの湿度測定装置間の測定湿度値の差が特定の値以上になったときに測定湿度値が低い方の湿度測定装置に近いノズルからミストを放出し、測定湿度値が高い方の湿度測定装置に近いノズルからミストを放出しないように制御することができることを特徴とする室内湿度制御装置。
(2)制御装置が、ノズルからのミストの放出時間の制御に使用する湿度測定装置を指定できることを特徴とする(1)に記載の室内湿度制御装置。
(3)制御装置が、各湿度測定装置の測定湿度値に重みづけを行ない、その重みづけに従って算出された湿度値に基づいてノズルからのミストの放出時間の制御を行なうことができることを特徴とする(1)又は(2)に記載の室内湿度制御装置。
(4)制御装置が、室内配管に供給する水の温度を室内の気温より高くなるように制御することができることを特徴とする(1)~(3)のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
(5)室内に人感センサーが設けられ、人感センサーが人を感知すると、制御装置がミストの放出時間を短かくするように制御することができることを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
(6)ノズルから放出されるミストの平均粒子径が10~30μmであることを特徴とする(1)~(5)のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
(7)複数のノズルを有する室内配管が独立して複数設けられていることを特徴とする(1)~(6)のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
(8)室内配管に供給される水が、水道水であることを特徴とする(1)~(7)のいずれかに記載の室内湿度制御装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明の室内湿度制御装置は、室内の天井から広範囲にミストを放出することができるので、床に達するまでに蒸発するミストにより広い室内空間でも適切に湿度調整することができる。特に、室内の天井から放出されるミストにより、浮遊するウイルスの不活化、花粉やホコリなどのアレルギー物質の落下、静電気発生の軽減、細霧冷房効果などが効率良く達成される。また、室内の湿度測定装置で測定された湿度値に応じてノズルからのミストの放出時間を制御することができるので、広い室内でも簡単かつ迅速に希望の湿度調整を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明の室内湿度制御装置の一例の概略説明図である。
【
図2】
図2は、本発明の室内湿度制御装置の室内配管の設置の一例を示し、(a)は、全体概要写真、(b)は、部分拡大写真である。
【
図3】
図3は、本発明の室内湿度制御装置の湿度測定装置の設置の一例を示す。
【
図4】
図4は、本発明の室内湿度制御装置の別の例の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の室内湿度制御装置の実施形態の一例について図面を適宜参照して説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0011】
本発明の室内湿度制御装置は、建物の室内、例えば人が出入りする室内空間、特にオフィス空間や物品保管倉庫において、湿度測定装置の湿度測定データに基づいて、天井のノズルからのミストの放出時間を間欠操作で制御しようとするものであり、広範囲の室内空間の細かい湿度制御を容易かつ迅速に行なうことができるものである。
【0012】
図1は、本発明の室内湿度制御装置の一例を概略的に示したものである。
図1に示されるように、本発明の室内湿度制御装置1は、室内配管2と、室内配管2に水道水(通常の水でも可能)を供給できるように構成された水供給装置3と、室内配管に間隔を置いて設けられかつ室内配管2中の水道水をミストに変換して放出する複数のノズル4と、室内の湿度を測定する湿度測定装置5と、ノズル4からのミストの放出時間又は放出量などを制御する制御装置6とを含むものである。
【0013】
室内配管2は、
図2(a),(b)に示すように、ミストを放出したい場所を考慮して、室内の天井に沿って延びるように配置される。室内配管2は、一般にポリエチレン、塩ビなどのプラスチック樹脂、ステンレス鋼、銅、ゴムなどの従来公知の材料で作られ、その内径は2~10mm程度であることが好ましい。室内配管2の天井への設置は、
図2に示すように天井と室内配管2を固定できる取り付け具を用いて天井から吊り下げて固定することができ、あるいは、室内配管2の一部又は全部を天井に埋め込んでノズル4のミスト放出口のみを天井から露出することもできる。
【0014】
室内配管2には衛生面から塩素殺菌された水道水が流されることが好ましいが、この水道水は、水供給装置3によって供給されることができる。水供給装置3としては、従来公知のものを適宜採用することができるが、例えば水道水が通る経路として水道水の蛇口から室内配管2までに高圧ホースを設け、その間に高圧ポンプを介在させ、高圧ポンプを作動することにより水道水を室内配管2に送るように構成された装置を挙げることができる。
【0015】
室内配管2には、
図1に示すように、複数のノズル4が間隔を置いて、好ましくは一定間隔で設けられている。ノズル4の設置間隔は、30~200cmで設定されることが好ましい。ノズル4の数は、室内配管2の長さに依存するが、1本の室内配管あたり2~50個、さらには3~20個、さらには5~10個であることが好ましい。ノズル4は、高圧ポンプの作動により室内配管2の中に送られた水道水をミストに変換して略水平方向に室内に放出することができるように室内配管2に取り付けて構成される。ノズル4から放出されるミストの平均粒子径は、10~30μmであることが好ましい。このミストの平均粒子径は、スプリンクラーなどの消火設備から放出されるミストのものより小さいものである。ミストの平均粒子径が10μm未満では、ノズルが詰まりやすくなり、30μmを超えると、ミストが蒸発する前に床に落下しやすくなる。ノズル4としては、従来公知の一流体ノズルを採用することができ、液体(水道水)に高い圧力をかけて粉砕し、微細霧にしてミストを放出する機能を有するものが好ましい。さらに、ノズル4は、ミストの放出口の開閉を制御できるものが好ましい。
【0016】
湿度測定装置5は、
図1に示すように、室内の湿度を一定にしたい場所又はその近傍に、例えば柱の壁などに配置され、その配置場所の室内の湿度を測定するように構成されている。湿度測定装置は、湿度の測定だけでなく温度などの他の環境データの測定も行なうことが好ましい。湿度測定装置5は、間隔を置いて複数設けられることが好ましく、室内の測定データの正確性の点では室内配管2の各ノズル4の下方に一つずつ設けることが好ましい。湿度測定装置5としては、
図3に示すような従来公知の湿度測定機能を有するものであればいずれも採用することができるが、太陽電池によって駆動され、湿度測定装置の固有IDと測定湿度値を制御装置6に無線送信できるものが好ましい。湿度測定は、連続的である必要はなく、間欠的でもよく、例えば1分間~2時間、さらには5分間~1時間のような一定周期で行なえば十分である。
【0017】
制御装置6は、湿度測定装置5で測定された湿度の値に応じてノズル4からのミストの放出時間、さらに必要により放出量を制御することができるように構成される。例えば、制御装置6は、測定された湿度値が特定の値(希望値)より低い場合、室内の湿度値を上昇させるために、一定時間、ノズル4からのミストの放出を継続し、その後、測定された湿度値が前述の特定の値に達すると、ノズル4からのミストの放出を中止するように制御する。あるいは、測定された湿度値が特定の値(希望値)より低い場合、それらの間の値の差に応じてノズル4からのミストの放出時間、さらに必要により放出量を設定することができる。具体的には、それらの間の差が大きい場合はミストの放出時間を長くし、さらに必要により放出量を多くし、小さい場合はミストの放出時間を短かくし、さらに必要により放出量を少なくなるように設定することができる。これらの場合、測定された湿度値は、連続した測定値ではなく、間欠的な測定値で行なうことが好ましい。ノズル4からのミストの放出による湿度上昇の反映にはある程度時間がかかるからである。制御装置6としては、この分野の従来公知のものを適宜採用することができるが、機械の制御に使用されるプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を使用することが好ましい。また、制御装置6は、湿度測定装置5などとの無線又は有線の通信機能を備えたものが好ましい。なお、制御装置6中の測定湿度、ミストの放出制御などの記憶データは、Wifiを利用して通信できるタブレットで確認できることが好ましく、また、この記憶データは、クラウドサービスを利用して履歴データとしてPCにダウンロードしたり、スマートフォンにメール送信することができることが好ましい。
【0018】
制御装置6は、湿度測定装置5が間隔を置いて複数設けられている場合、特定の二つの湿度測定装置5間の測定湿度値の差が特定の値以上(例えば、2%以上、さらには3%以上)になったときに湿度測定値が低い方の湿度測定装置5に近いノズル4からミストを放出し(又はミストの放出時間を長くし)、湿度測定値が高い方の湿度測定装置5に近いノズル4からミストを放出しない(又はミストの放出時間を短かくする)ように制御することができる。例えば、
図4で説明すると、左下側の湿度測定装置5´の湿度測定値が低く、右上側の湿度測定装置5´´の湿度測定値が高い場合、左下側の湿度測定装置5´に近いノズル4からミストを放出し、右上側の湿度測定装置5´´に近いノズル4からミストを放出しないように制御することができる。これにより、室内の場所ごとに発生する微妙に異なる湿度を容易かつ適切に均一にすることができる。
【0019】
制御装置6は、湿度測定装置5が間隔を置いて複数設けられている場合、それらの間でノズル4からのミストの放出時間の制御に使用する湿度値を測定する湿度測定装置5を指定することができる。これにより、指定した湿度測定装置5の近くの湿度制御を希望通りに適切に行なうことができる。
【0020】
制御装置6は、湿度測定装置5が間隔を置いて複数設けられている場合、各湿度測定装置5の測定湿度値に重みづけを行ない、その重みづけに従って算出された湿度値に基づいてノズル4からのミストの放出時間の制御を行なうことができる。これにより重みづけを高くした湿度測定装置5が存在する場所の付近を重視して湿度制御を適切に行なうことができる。
【0021】
制御装置6は、室内配管に供給する水道水の温度を室内の気温より高くなるように制御することができる。これによりノズル4からミストを放出しているときにミストの気化熱により室内の気温が下がることを防止することができる。例えば、制御装置6は、サーモスタットを設けた水供給装置3において供給する水道水を暖めるように指示することができる。
【0022】
本発明の室内湿度制御装置は、室内(例えば室内の入口)に人感センサー(図示せず)を設けることができ、人感センサーが人の存在を感知すると、制御装置6は、ノズルからのミストの放出を停止するか、又はミストの放出時間を短かくするように制御することができる。これにより、室内に人がいるときにミストが人にかかったり、ミストを人に意識させることを防止することができる。
【0023】
制御装置6は、湿度測定装置5で測定された湿度の値に関わらず、ノズルからのミストの放出を一定時間の間隔で行なうように制御することができる。例えば、ノズルからのミストの放出を長期停止した後にミストを放出すると、塩素殺菌した水道水を原料としていても異臭が発生するので、異臭が発生しない最低限の一定時間間隔(例えば4時間以内)及び量でミストを放出することができる。また、逆に、ノズルからのミストの放出のON/OFF制御の周期が短かいと、制御リレーの寿命が短かくなり故障しやすいので、夜間などの人が長時間いないときにミストの放出のON/OFFの周期を長く設定することができる(例えば、1時間以上)。さらに、本発明の室内湿度制御装置が設置される室内の容積と気温より希望の湿度を達成するために必要なミスト量を算出し、1日でのミストの放出時間(ON/OFFの時間)、さらに必要により放出量を予め決定することができる。
【0024】
本発明の室内湿度制御装置は、ノズルの下方の室内の床に水滴センサー(図示せず)を設けることができ、水滴センサーが水滴を感知すると、制御装置6は、ノズルからのミストの放出を停止するように制御することができる。これにより、ノズルからのミスト形成不良などの異常が生じた場合に水滴が床に落ちて水浸しになることを防止することができる。
【0025】
本発明の室内湿度制御装置は、
図4に示すように、複数のノズル4を有する室内配管2を独立して複数設けることができる。独立した室内配管の数は、室内の大きさにも依存するが、一般に2~100個、好ましくは3~20個、さらに好ましくは5~10個である。これは、1本の室内配管に取り付けられているノズルがそれぞれ同じ量のミストを放出するような構造になっている場合や室内空間が広い場合、室内の場所ごとの細かい湿度制御をやりやすくするためである。これにより、必要な室内配管の方向にのみ加圧水を流す構造を採用することができ、室内配管ごとのミストの放出を行なって細かい湿度制御が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の室内湿度制御装置は、水道水利用によるミスト品質の安全性、給水作業不要、希望の湿度への24時間365日の自動管理、湿度に敏感な素材の自動管理、夏期の細霧冷房、冬期の加湿、花粉やホコリの浮遊除去、静電気除去などの特徴を有するので、当業界において極めて有用である。
【符号の説明】
【0027】
1 室内湿度制御装置
2 室内配管
3 水供給装置
4 ノズル
5,5´,5´´ 湿度測定装置
6 制御装置