(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】アンテナ装置、プログラム、及びアンテナ制御方法
(51)【国際特許分類】
H01Q 3/20 20060101AFI20230626BHJP
H01P 1/165 20060101ALI20230626BHJP
H01Q 19/13 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
H01Q3/20
H01P1/165
H01Q19/13
(21)【出願番号】P 2021115600
(22)【出願日】2021-07-13
【審査請求日】2022-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 良
(72)【発明者】
【氏名】豊見本 和馬
(72)【発明者】
【氏名】矢吹 歩
(72)【発明者】
【氏名】宮下 真行
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-114816(JP,A)
【文献】特開平03-258001(JP,A)
【文献】米国特許第06043788(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 3/20
H01P 1/165
H01Q 19/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波放射部と、
前記電波放射部が放射した電波を反射して外部に向けて出力する反射部と、
前記反射部を調整することによって前記電波の外部への出力方向を変更する出力方向変更部と、
前記出力方向変更部による前記反射部の調整に応じて、前記電波放射部によって放射される電波の偏波を変更する偏波変更部と
を備えるアンテナ装置。
【請求項2】
前記偏波変更部は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、前記出力方向変更部による前記反射部の調整に応じて前記電波放射部によって放射される電波の偏波を変更する、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記偏波変更部は、外部に出力される電波を円偏波となるように、前記出力方向変更部による前記反射部の調整に応じて前記電波放射部によって放射される電波の位相を変更する、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記出力方向変更部は、前記反射部を前記電波放射部に対して回転移動することによって前記電波の外部への出力方向を変更する、請求項
1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記電波放射部に対する前記反射部の回転位置を判定する回転位置判定部
を備え、
前記偏波変更部は、前記反射部の回転位置に応じて前記電波放射部によって放射される電波の偏波を変更する、請求項
4に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
水平偏波を発生させる第1信号発生器と、
垂直偏波を発生させる第2信号発生器と
を備え、
前記偏波変更部は、前記電波放射部に対する前記反射部の角度に応じて、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、前記第1信号発生器によって発生させる水平偏波、及び前記第2信号発生器によって発生させる垂直偏波の割合を変更する、請求項
4又は
5に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記偏波変更部は、前記第1信号発生器によって発生させる水平偏波、及び前記第2信号発生器によって発生させる垂直偏波の割合を、前記電波放射部に対する前記反射部の角度に対応する割合とする、請求項
6に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
水平偏波を発生させる第1信号発生器と、
垂直偏波を発生させる第2信号発生器と
を備え、
前記偏波変更部は、前記電波放射部に対する前記反射部の角度に応じて、前記第1信号発生器によって発生させる水平偏波、及び前記第2信号発生器によって発生させる垂直偏波の位相を変更する、請求項
4又は
5に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
水平偏波の信号を発生させる第1信号発生器と、
垂直偏波の信号を発生させる第2信号発生器と
を備え、
前記偏波変更部は、前記電波放射部に対する前記反射部の角度に応じて、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、前記第1信号発生器から入力される信号の電波強度と、前記第2信号発生器から入力される信号の電波強度の比率を調整する、請求項
4又は
5に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
第1信号発生器と、
第2信号発生器と
を備え、
前記偏波変更部は、前記電波放射部に対する前記反射部の角度に応じて、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、前記第1信号発生器から入力される信号の電波強度及び前記第2信号発生器から入力される信号の電波強度の比率を調整して、水平偏波及び垂直偏波を発生させる、請求項
4又は
5に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1から
10のいずれか一項に記載のアンテナ装置として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータによって実行されるアンテナ制御方法であって、
電波放射部が放射した電波を反射して外部に向けて出力する反射部を調整することによって電波の外部への出力方向を変更させつつ、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、前記電波放射部によって放射される電波の偏波を変更する変更段階
を備えるアンテナ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置、プログラム、及びアンテナ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、マイクロ波、ミリ波、及びテラヘルツ波を用いたアンテナについて記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-198349号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、アンテナ装置が提供される。アンテナ装置は、電波放射部を備えてよい。アンテナ装置は、電波放射部が放射した電波を反射して外部に向けて出力する反射部を備えてよい。アンテナ装置は、反射部を調整することによって電波の外部への出力方向を変更する出力方向変更部を備えてよい。アンテナ装置は、出力方向変更部による反射部の調整に応じて、電波放射部によって放射される電波の偏波を変更する偏波変更部を備えてよい。
【0004】
上記偏波変更部は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、上記出力方向変更部による上記反射部の調整に応じて上記電波放射部によって放射される電波の偏波を変更してよい。上記偏波変更部は、外部に出力される電波を円偏波となるように、上記出力方向変更部による上記反射部の調整に応じて上記電波放射部によって放射される電波の位相を変更してよい。上記出力方向変更部は、上記反射部を上記電波放射部に対して動かすことによって上記電波の外部への出力方向を変更してよい。上記出力方向変更部は、上記反射部を上記電波放射部に対して移動することによって上記電波の外部への出力方向を変更してよい。上記出力方向変更部は、上記反射部を上記電波放射部に対して回転移動することによって上記電波の外部への出力方向を変更してよい。上記アンテナ装置は、上記電波放射部に対する上記反射部の回転位置を判定する回転位置判定部を備えてよく、上記偏波変更部は、上記反射部の回転位置に応じて上記電波放射部によって放射される電波の偏波を変更してよい。上記アンテナ装置は、水平偏波を発生させる第1信号発生器と、垂直偏波を発生させる第2信号発生器とを備えてよく、上記偏波変更部は、上記電波放射部に対する上記反射部の角度に応じて、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、上記第1信号発生器によって発生させる水平偏波、及び上記第2信号発生器によって発生させる垂直偏波の割合を変更してよい。上記偏波変更部は、上記第1信号発生器によって発生させる水平偏波、及び上記第2信号発生器によって発生させる垂直偏波の割合を、上記電波放射部に対する上記反射部の角度に対応する割合としてよい。上記アンテナ装置は、水平偏波を発生させる第1信号発生器と、垂直偏波を発生させる第2信号発生器とを備えてよく、上記偏波変更部は、上記電波放射部に対する上記反射部の角度に応じて、上記第1信号発生器によって発生させる水平偏波、及び上記第2信号発生器によって発生させる垂直偏波の位相を変更してよい。上記アンテナ装置は、水平偏波の信号を発生させる第1信号発生器と、垂直偏波の信号を発生させる第2信号発生器とを備えてよく、上記偏波変更部は、上記電波放射部に対する上記反射部の角度に応じて、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、上記第1信号発生器から入力される信号の電波強度と、上記第2信号発生器から入力される信号の電波強度の比率を調整してよい。上記アンテナ装置は、第1信号発生器と、第2信号発生器とを備えてよく、上記偏波変更部は、上記電波放射部に対する上記反射部の角度に応じて、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、上記第1信号発生器から入力される信号の電波強度及び上記第2信号発生器から入力される信号の電波強度の比率を調整して、水平偏波及び垂直偏波を発生させてよい。
【0005】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記アンテナ装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行されるアンテナ制御方法が提供される。アンテナ制御方法は、電波放射部が放射した電波を反射して外部に向けて出力する反射部を調整することによって電波の外部への出力方向を変更させつつ、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、電波放射部によって放射される電波の偏波を変更する変更段階を備えてよい。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】偏波を変更可能に構成しない場合における出力電波140を例示する。
【
図3】偏波を変更可能に構成しない場合における出力電波140を例示する。
【
図4】偏波を変更可能に構成した場合における出力電波140を例示する。
【
図5】偏波を変更可能に構成した場合における出力電波140を例示する。
【
図6】偏波MIMOを実現した場合における出力電波140の例を概略的に示す。
【
図7】偏波MIMOを実現した場合における出力電波140の例を概略的に示す。
【
図8】制御部150の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図9】制御部150による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図10】アンテナ装置100による壁面の反射を用いた無線通信エリアの構築方法について説明するための説明図である。
【
図11】アンテナ装置100の他の一例を概略的に示す。
【
図12】
図11に示すアンテナ装置100における制御部150の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図13】アンテナ装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
テラヘルツ波等の直進性の高い電波を用いた移動体通信を実現するにあたって、例えば、固定された電波放射部に対して反射板を回転移動させることによって、アンテナの指向方向を回転させることができる。このような構成とすることによって、コネクタに負荷がかからないようにでき、回転部分の摩耗を気にする必要がなく、一般的な回転パラボラアンテナよりも、回転を高速化できる。しかし、電波放射部と反射板との角度によって出力される電波の偏波が変わってしまうことになり、通信を実現するうえで好ましくない。本実施形態に係るアンテナ装置100では、このような課題の解決に貢献し得る技術を実現する。
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、アンテナ装置100の一例を概略的に示す。アンテナ装置100は、移動体通信に用いられてよい。アンテナ装置100は、例えば、通信装置200による送信データを無線送信すべく変調した電波を出力する。
【0012】
図1に例示するアンテナ装置100は、筐体102、同軸ケーブル104、導波管106、電波放射部108、台座110、支持部112、反射部114、モータ116、センサ118、及び制御部150を備える。
【0013】
制御部150は、各種制御を実行する。例えば、制御部150は、通信装置200から同軸ケーブル104を介して送信データを受信する。そして制御部150は、送信データを出力すべく、導波管106を介して、電波放射部108から電波を放射させる。電波放射部108から放射された電波は、台座110に固定された支持部112に支持されている反射部114によって反射されて、外部に向けて出力される。
【0014】
反射部114は、反射板であってよい。反射部114の形状は、電波放射部108によって放射される電波を反射することができればどのような形状であってもよい。反射部114は、例えば、パラボラ形状である。反射部114は、板状であってもよい。
【0015】
制御部150は、反射部114を調整することによって電波の外部への出力方向を変更する。制御部150は、例えば、モータ116によって台座110を回転させることによって、反射部114を電波放射部108に対して回転移動させ、電波の出力方向が変化させる。
【0016】
制御部150は、例えば、反射部114を、一定の速度で連続的に回転移動させる。制御部150は、反射部114を、一定の速度ではなく連続的に回転移動させてもよい。制御部150は、反射部114を、非連続的に回転移動させてもよい。例えば、制御部150は、外部から受け付けた指示に応じて、指示された位置に反射部114を回転移動させてもよい。
【0017】
制御部150は、モータ116の制御量によって、反射部114の回転位置を把握してよい。制御部150は、センサ118を用いて、反射部114の回転位置を把握してもよい。
【0018】
センサ118は、反射部114の回転位置を特定可能であれば、どのようなものであってもよい。例えば、センサ118は、台座110の回転量を直接計測可能なセンサであってよい。また、例えば、センサ118は、台座110を撮像したり、反射部114を撮像したりすることによって、反射部114の回転位置を特定可能なセンサであってもよい。
【0019】
制御部150が反射部114を一定の速度で回転移動させる場合、センサ118は、台座110を挟んで対向する位置に配置されたレーザ出力部及びレーザ検知部であってよい。例えば、レーザ出力部が、筐体102と台座110との間にレーザを出力し、レーザ検知部がそれを検知するように配置され、台座110の一部に配置されたタブによって、台座110が一回転する毎に一度レーザが遮られるように構成する。制御部150は、センサ118によって、回転の周期を把握できることから、反射部114の回転位置を把握できる。
【0020】
本実施形態に係る制御部150は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、反射部114の回転に応じて電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。ここで、偏波を変更可能に構成した場合としない場合とを比較する。
【0021】
図2及び
図3は、偏波を変更可能に構成しない場合における出力電波140を例示する。
図2及び
図3に示す例において、アンテナ装置100は、信号発生器152を備える。
図2と
図3では、電波放射部108に対する反射部114の角度が90度異なる。偏波を変更可能に構成しない場合、反射部114の角度によって、出力電波140の偏波が異なることになる。例えば、
図2に示す例においては、出力電波140が水平偏波になり、
図3に示す例においては、出力電波140が垂直偏波になっている。
【0022】
図4及び
図5は、偏波を変更可能に構成した場合における出力電波140を例示する。
図4及び
図5に示す例において、アンテナ装置100は、水平偏波を発生させる信号発生器152と、垂直偏波を発生させる信号発生器154と、直交導波管180とを有する。アンテナ装置100は、信号発生器152によって発生された水平偏波及び信号発生器154によって発生された垂直偏波のそれぞれを直交導波管180を介して電波放射部108から放射させる。水平偏波及び垂直偏波の割合を調整することによって、電波放射部108から反射部114に向かう電波の偏波を調整することができる。信号発生器152は、第1信号発生器の一例であってよい。信号発生器154は、第2信号発生器の一例であってよい。
【0023】
アンテナ装置100は、出力電波140の偏波方向が変化しないように、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を変更する。
図4及び
図5に示す例では、出力電波140の偏波方向が垂直偏波のまま変化しないように、アンテナ装置100は、反射部114が
図4に示す角度のときには、信号発生器154のみに垂直偏波を発生させ、反射部114が
図5に示す角度のときには、信号発生器152のみに水平偏波を発生させる。
【0024】
アンテナ装置100は、例えば、反射部114を一定の速度で連続的に回転移動させる場合、出力電波140の偏波方向が変化しないように、反射部114の回転移動に合わせて、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を連続的に変化させる。例えば、反射部114を、
図4に示す角度から
図5に示す角度に回転させる場合に、アンテナ装置100は、信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を連続的に減らし、信号発生器152によって発生させる水平偏波の割合を連続的に増加させる。
【0025】
上述したように、本実施形態に係るアンテナ装置100は、反射部114の回転角度に合わせて、信号発生器152及び信号発生器154の出力を制御することによって、出力電波140の偏波方向が変化しないようにする。これにより、通信中に偏波が変化することによって通信が不安定になってしまう、という事態が発生することを防止できる。
【0026】
本実施形態に係るアンテナ装置100は、さらに、偏波MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)を実現してもよい。
【0027】
図6及び
図7は、偏波MIMOを実現した場合における出力電波140の例を概略的に示す。アンテナ装置100は、信号発生器152に発生させた水平偏波と、信号発生器154に発生させた垂直偏波のそれぞれを、電波放射部108によって放射させることによって、偏波MIMOを実現できる。
【0028】
アンテナ装置100は、例えば、垂直偏波で送信したい送信データについて、反射部114が
図6に示す角度の場合には、信号発生器154に信号を発生させ、反射部114が
図7に示す角度の場合には、信号発生器152に信号を発生させる。また、アンテナ装置100は、例えば、水平偏波で送信したい送信データについて、反射部114が
図6に示す角度の場合には、信号発生器152に信号を発生させ、反射部114が
図7に示す角度の場合には、信号発生器154に信号を発生させる。
【0029】
図8は、制御部150の構成の一例を概略的に示す。制御部150は、信号発生器152、信号発生器154、受付部156、及びアンテナ制御部160を備えてよい。
【0030】
受付部156は、通信装置200から送信データを受け付ける。受付部156は、受け付けた送信データを調整してもよい。受付部156は、例えば、受け付けた送信データに周波数変換を施す。
【0031】
アンテナ制御部160は、出力方向変更部162、偏波変更部164、及び回転位置判定部166を有する。出力方向変更部162は、反射部114を調整することによって電波の外部への出力方向を変更する。出力方向変更部162は、反射部114を電波放射部108に対して回転移動することによって電波の外部への出力方向を変更してよい。出力方向変更部162は、モータ116を制御することによって、反射部114を電波放射部108に対して回転移動させてよい。
【0032】
偏波変更部164は、出力方向変更部162による反射部114の調整に応じて、電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。偏波変更部164は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、出力方向変更部162による反射部114の調整に応じて電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更してよい。偏波変更部164は、例えば、出力方向変更部162から反射部114の調整量を取得して、反射部114の調整量に合わせて電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。
【0033】
偏波変更部164は、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を変更することによって、電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更してよい。偏波変更部164は、例えば、電波放射部108に対する反射部114の角度に応じて、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を変更する。
【0034】
偏波変更部164は、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を、電波放射部108に対する反射部114の角度に対応する割合としてよい。反射部114の角度に対応する、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合は、出力電波の偏波の方向毎に、予め登録されていてよい。
【0035】
例えば、出力電波の偏波方向が水平偏波のまま変化しないようにするための、反射部114の角度毎の、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合が予め登録される。また、例えば、出力電波の偏波方向が垂直偏波のまま変化しないようにするための、反射部114の角度毎の、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合が予め登録される。
【0036】
また、偏波変更部164は、出力電波の偏波を円偏波にするために、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の位相差を調整してもよい。
【0037】
回転位置判定部166は、電波放射部108に対する反射部114の回転位置を判定する。偏波変更部は、回転位置判定部166によって判定された反射部114の回転位置に応じて、電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更してよい。
【0038】
回転位置判定部166は、センサ118を用いて、電波放射部108に対する反射部114の回転位置を判定してよい。例えば、センサ118が、台座110の回転量を直接計測可能なセンサである場合、回転位置判定部166は、センサ118によって計測された台座110の回転量から、電波放射部108に対する反射部114の回転位置を判定する。例えば、センサ118が、台座110を撮像したり、反射部114を撮像したりすることによって、反射部114の回転位置を特定可能なセンサである場合、回転位置判定部166は、センサ118から、反射部114の回転位置を取得する。例えば、センサ118が、台座110を挟んで対向する位置に配置されたレーザ出力部及びレーザ検知部である場合、回転位置判定部166は、センサ118によって計測された反射部114の回転周期から、反射部114の回転位置を判定する。
【0039】
図9は、制御部150による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、アンテナ装置100が、反射部114を一定の速度で連続的に回転移動させる場合を例に挙げ、通信装置200による通信が開始されて、受付部156が通信装置200から送信データを受信し始めた状態を開始状態として説明する。
【0040】
S102では、偏波変更部164が、送信データの送信を開始すべく、信号発生器152及び信号発生器154を制御して、電波出力を開始する。偏波変更部164は、反射部114の初期角度に対応する割合で、信号発生器152及び信号発生器154に、水平偏波及び垂直偏波を発生させる。
【0041】
S104では、出力方向変更部162が、モータ116を制御して、反射部114を回転移動させる。S106では、回転位置判定部166が、センサ118から回転角度のフィードバックを受ける。
【0042】
S108では、偏波変更部164が、S104におけるフィードバックに基づいて、電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。偏波変更部164は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、信号発生器152によって発生させる水平偏波、及び信号発生器154によって発生させる垂直偏波の割合を、電波放射部108に対する反射部114を角度に対応する割合とする。
【0043】
S110では、制御部150が、通信が終了したか否かを判定する。終了していないと判定した場合、S102に戻り、終了したと判定した場合、処理を終了する。
【0044】
図10は、アンテナ装置100による壁面の反射を用いた無線通信エリアの構築方法について説明するための説明図である。アンテナ装置100が、反射部114を回転移動させながら電波を出力することによって、壁面310の反射を利用して、受信部320が、様々な角度から電波を受信できるような無線通信エリアを構築することができる。本実施形態に係るアンテナ装置100によれば、さらに、出力される電波の偏波を一定に保つことができるので、偏波が変化してしまう場合と比較して、通信を安定化させることもできる。
【0045】
上記実施形態では、アンテナ装置100が、反射部114を回転移動させる構成を備える場合を主に例に挙げて説明したがこれに限らない。電波放射部108と反射部114との相対位置や角度を変更可能であれば、どのような構成であってもよい。例えば、アンテナ装置100は、反射部114を、電波放射部108に対して自由に移動可能な構成を備える。このような構成の例として、反射部114をロボットアームで保持したり、反射部114が駆動部を有したりする構成が挙げられる。アンテナ装置100がこのような構成を備える場合、出力方向変更部162は、反射部114を電波放射部108に対して動かすことによって、電波の外部への出力方向を変更してよい。出力方向変更部162は、反射部114を電波放射部108に対して移動することによって電波の外部への出力方向を変更してよい。
【0046】
図11は、アンテナ装置100の他の一例を概略的に示す。ここでは、
図1に示すアンテナ装置100とは異なる点を主に説明する。
【0047】
アンテナ装置100は、筐体102、同軸ケーブル104、同軸ケーブル105、導波管106、電波放射部108、台座110、支持部112、反射部114、モータ116、センサ118、及び制御部150を備える。
【0048】
制御部150は、例えば、通信装置200及び通信装置201から同軸ケーブル104及び同軸ケーブル105を介して入力される信号を受け付け、導波管106を介して、電波放射部108から電波を放射させる。通信装置200及び通信装置201は、同一の送信データについて、信号を発生させてアンテナ装置100に入力する。
図11に示す例において、通信装置200は第1信号発生器の一例であってよく、通信装置201は第2信号発生器の一例であってよい。
【0049】
制御部150は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、反射部114の回転に応じて電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。例えば、通信装置200が水平偏波を入力し、通信装置201が垂直偏波を入力し、制御部150が、反射部114の回転に応じて、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率を調節することで、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。また、例えば、制御部150が、通信装置200から入力される信号を導波管106の水平偏波用の入力部に接続し、通信装置201から入力される信号を導波管106の垂直偏波用の入力部に接続し、反射部114の回転に応じて、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率を調節することで、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。
【0050】
図12は、
図11に示すアンテナ装置100における制御部150の機能構成の一例を概略的に示す。ここでは、
図8に示す制御部150とは異なる点を主に説明する。制御部150は、受付部156及びアンテナ制御部160を備える。
【0051】
受付部156は、通信装置200から信号を受け付ける。受付部156は、通信装置201から信号を受け付ける。
【0052】
アンテナ制御部160は、出力方向変更部162、偏波変更部164、及び回転位置判定部166を有する。出力方向変更部162は、反射部114を調整することによって電波の外部への出力方向を変更する。
【0053】
偏波変更部164は、出力方向変更部162による反射部114の調整に応じて、電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。偏波変更部164は、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように、出力方向変更部162による反射部114の調整に応じて電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更してよい。偏波変更部164は、例えば、出力方向変更部162から反射部114の調整量を取得して、反射部114の調整量に合わせて電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。
【0054】
例えば、通信装置200が水平偏波を入力し、通信装置201が垂直偏波を入力し、偏波変更部164は、反射部114の回転に応じて、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率を調節することで、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。
【0055】
また、例えば、通信装置200から入力される信号を導波管106の水平偏波用の入力部に接続し、通信装置201から入力される信号を導波管106の垂直偏波用の入力部に接続し、偏波変更部164は、反射部114の回転に応じて、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率を調節することで、外部に出力される電波の偏波方向が変化しないように電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更する。
【0056】
偏波変更部164は、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率を、電波放射部108に対する反射部114の角度に対応する比率としてよい。反射部114の角度に対応する、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率は、出力電波の偏波の方向毎に、予め登録されていてよい。
【0057】
例えば、出力電波の偏波方向が水平偏波のまま変化しないようにするための、反射部114の角度毎の、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率が予め登録される。また、例えば、出力電波の偏波方向が垂直偏波のまま変化しないようにするための、反射部114の角度毎の、通信装置200から入力される信号の電波強度と通信装置201から入力される信号の電波強度の比率が予め登録される。
【0058】
また、偏波変更部164は、出力電波の偏波を円偏波にするために、通信装置200から入力される信号、及び通信装置201から入力される信号の位相差を調整してもよい。
【0059】
回転位置判定部166は、電波放射部108に対する反射部114の回転位置を判定する。偏波変更部164は、回転位置判定部166によって判定された反射部114の回転位置に応じて、電波放射部108によって放射される電波の偏波を変更してよい。
【0060】
図13は、アンテナ装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0061】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0062】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0063】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0064】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0065】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0066】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0067】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0068】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0069】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0070】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0071】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0072】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0073】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0074】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0075】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0076】
100 アンテナ装置、102 筐体、104 同軸ケーブル、105 同軸ケーブル、106 導波管、108 電波放射部、110 台座、112 支持部、114 反射部、116 モータ、118 センサ、140 出力電波、150 制御部、152 信号発生器、154 信号発生器、156 受付部、160 アンテナ制御部、162 出力方向変更部、164 偏波変更部、166 回転位置判定部、180 直交導波管、200 通信装置、201 通信装置、310 壁面、320 受信部、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ