(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230626BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230626BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20230626BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20230626BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79 510
A63F13/53
A63F13/533
(21)【出願番号】P 2021120668
(22)【出願日】2021-07-21
(62)【分割の表示】P 2018074805の分割
【原出願日】2018-04-09
【審査請求日】2021-08-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】泉水 一慶
(72)【発明者】
【氏名】安原 真樹
(72)【発明者】
【氏名】竹内 愛
【審査官】姫島 あや乃
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-223640(JP,A)
【文献】特開2018-000493(JP,A)
【文献】特開2016-154794(JP,A)
【文献】特開2014-239768(JP,A)
【文献】特許第6918737(JP,B2)
【文献】特開2013-244355(JP,A)
【文献】特開2002-052257(JP,A)
【文献】特開2015-173757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツをユーザに付与するための情報処理システムであって、
複数のコンテンツ群のそれぞれに対応する複数の提示要素のうち、2以上の提示要素を特定するための第1抽選を行う第1抽選手段と、
ユーザの第1の指示に応じて、前記第1抽選により特定された複数の前記提示要素をユーザに提示する提示手段と、
前記ユーザの第2の指示に応じて、前記提示手段により提示された前記提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行う第2抽選手段と、
前記第2抽選によって抽選されたコンテンツをユーザに付与する付与手段とを備え、
前記第1抽選手段は、前回の前記第1抽選が行われた後に、ユーザから前記第2の指示がなかった場合であっても、予め定められた周期的な更新タイミングが到来する度に、前記第1抽
選を行う、情報処理システム。
【請求項2】
前記第2抽選手段は、ユーザの指示に応じて、ユーザに関連付けられた第1の仮想通貨が消費された場合に前記第2抽選を行う、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記提示手段は、前記第1抽選により特定された前記提示要素を、前記第1の仮想通貨の消費の有無に関わらずユーザに提示する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記提示手段は、前記第1抽選により特定された第1の提示要素と、前記第1抽選に関わらずに予め定められている第2の提示要素とをユーザに提示し、
前記第2抽選手段は、ユーザの前記第2の指示に応じて前記第1の仮想通貨が消費された場合は、前記第1の提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための前記第2抽選を行い、ユーザの前記第2の指示に応じて当該第1の仮想通貨とは異なる第2の仮想通貨が消費された場合は、前記第2の提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための前記第2抽選を行う、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理システムは、前記第2の提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための前記第2抽選が行われた場合は、所定の特典をユーザに付与する特典付与手段を更に備える、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理システムは、前記コンテンツと引き換えに、当該ユーザに前記第1の仮想通貨を付与する仮想通貨付与手段をさらに備える、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記提示手段は、前記第1抽選により特定された前記提示要素を、前記第1の仮想通貨または前記第2の仮想通貨の消費の有無に関わらずユーザに提示する、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1抽選手段は、前記第1抽選として、複数の前記第2の提示要素のうちから、少なくとも1の提示要素を特定するための抽選を行う、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記提示手段は、前記第1抽選によって特定された前記第1の提示要素は第1の表示領域内に表示し、前記第2の提示要素については、当該第1の表示領域とは異なる第2の表示領域内に提示する、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記情報処理システムは、前記第2抽選手段による前記第2抽選が所定の回数行われた場合には、当該第2抽選の処理または前記付与手段による処理を前記更新タイミングまで制限する処理制限手段をさらに備える、請求項1乃至9のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記処理制限手段は、前記提示要素のうち、所定の提示要素に係る前記第2抽選が行われた場合には、当該所定の提示要素に係る第2抽選の処理または前記付与手段による処理を前記更新タイミングまで制限する、請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記情報処理システムは、ユーザの前記第2の指示に応じて前記第1の仮想通貨が消費されたことに基づいて、前記第1の提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための前記第2抽選が所定の回数行われた場合には、当該第2抽選の処理または前記付与手段による処理を前記更新タイミングまで制限する処理制限手段をさらに備える、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記第1抽選手段は、関連付けられている複数のコンテンツの少なくとも一部がそれぞれ異なっている複数の前記提示要素のうち、少なくとも1の提示要素を特定するための第1抽選を行う、請求項1乃至12のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記情報処理システムは、複数のユーザに関する情報を、ユーザ毎に識別可能なように所定の記憶部に記憶するユーザ情報記憶手段を更に備え、
前記第1抽選手段、提示手段、第2抽選手段、付与手段による処理は、ユーザ毎に実行される、請求項1乃至13のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記提示手段は、前記第1抽選により特定された前記提示要素に関連付けられたオブジェクトを当該提示要素としてユーザに提示する、請求項1乃至14のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項16】
所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツをユーザに付与するための情報処理システムのコンピュータが実行する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、
複数のコンテンツ群のそれぞれに対応する複数の提示要素のうち、2以上の提示要素を特定するための第1抽選を行う第1抽選ステップと、
ユーザの第1の指示に応じて、前記第1抽選により特定された複数の前記提示要素をユーザに提示する提示ステップと、
前記ユーザの第2の指示に応じて、前記提示ステップにおいて提示された前記提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行う第2抽選ステップと、
前記第2抽選によって抽選されたコンテンツをユーザに付与する付与ステップとを実行し、
前記第1抽選ステップでは、前回の前記第1抽選が行われた後に、ユーザから前記第2の指示がなかった場合であっても、予め定められた周期的な更新タイミングが到来する度に、前記第1抽
選を行う、情報処理方法。
【請求項17】
所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツをユーザに付与するための情報処理システムのコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
複数のコンテンツ群のそれぞれに対応する複数の提示要素のうち、2以上の提示要素を特定するための第1抽選を行う第1抽選ステップと、
ユーザの第1の指示に応じて、前記第1抽選により特定された複数の前記提示要素をユーザに提示する提示ステップと、
前記ユーザの第2の指示に応じて、前記提示
ステップにおいて提示された前記提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行う第2抽選ステップと、
前記第2抽選によって抽選されたコンテンツをユーザに付与する付与ステップとを前記コンピュータに実行させ、
前記第1抽選ステップでは、前回の前記第1抽選が行われた後に、ユーザから前記第2の指示がなかった場合であっても、予め定められた周期的な更新タイミングが到来する度に、前記第1抽
選を行う、情報処理プログラム。
【請求項18】
所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツをユーザに付与するための情報処理装置であって、
複数のコンテンツ群のそれぞれに対応する複数の提示要素のうち、2以上の提示要素を特定するための第1抽選を行う第1抽選手段と、
ユーザの第1の指示に応じて、前記第1抽選により特定された複数の前記提示要素をユーザに提示する提示手段と、
前記ユーザの第2の指示に応じて、前記提示手段により提示された前記提示要素に対応する前記コンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行う第2抽選手段と、
前記第2抽選によって抽選されたコンテンツをユーザに付与する付与手段とを備え、
前記第1抽選手段は、前回の前記第1抽選が行われた後に、ユーザから前記第2の指示がなかった場合であっても、予め定められた周期的な更新タイミングが到来する度に、前記第1抽
選を行う、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツを抽選でユーザに付与するための情報処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザが所有する仮想通貨等を消費することによって、抽選対象コンテンツの抽選ゲームを提供するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなシステムにおける抽選では、その抽選対象となるコンテンツは、運営者によって決定されるのみであった。すなわち、抽選対象となるコンテンツをどのように決定するかについては、運営者の設定にのみ委ねられるものであった。この点、このような抽選対象コンテンツの決め方に関して、抽選における興趣性を改善する余地があった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、抽選における興趣性をより向上させることができる情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0007】
構成例の一例は、所定のアプリケーションにおいて用いられるコンテンツをユーザに付与するための情報処理システムであって、第1抽選手段と、提示手段と、第2抽選手段と、付与手段とを備える。第1抽選手段は、複数のコンテンツ群のそれぞれに対応する複数の提示要素のうち、少なくとも1の提示要素を特定するための第1抽選を行う。提示手段は、第1抽選により特定された提示要素をユーザに提示する。第2抽選手段は、ユーザの指示に応じて、提示手段により提示された提示要素に対応するコンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行う。付与手段は、第2抽選によって抽選されたコンテンツをユーザに付与する。
【0008】
上記構成例によれば、複数のコンテンツに対応する提示要素につき、どれを提示するのかについても更に抽選で決定するため、抽選によるユーザへのコンテンツ付与における興趣性を向上させることができる。
【0009】
他の構成例として、第1抽選手段は、所定のタイミングで自動的に第1抽選を行うようにしてもよい。
【0010】
上記構成例によれば、提示要素自体の抽選を所定のタイミングで自動的に行うことができる。そのため、ある抽選において決定された提示内容がユーザの希望する内容ではなかった場合でも、提示要素の抽選の機会を再度ユーザに与えることができるため、抽選の興趣性を向上させることができる。
【0011】
他の構成例として、第1抽選手段は、前回の第1抽選が行われた後、ユーザから指示がなかった場合であっても所定のタイミングが到来した場合は第1抽選処理を行うようにしてもよい。
【0012】
上記構成例によれば、ユーザの指示に基づく第2抽選が行われたか否かに関わらず、第1抽選を実行できる。これにより、第1抽選の結果提示された提示要素の内容がユーザの希望する内容ではなかった場合でも、ユーザは所定のタイミングを待つことにより再度第1抽選の機会を得ることができるため、抽選の興趣性を向上させることができる。
【0013】
他の構成例として、第1抽選手段は、所定のタイミングが訪れる度に、第1抽選を行ってもよい。
【0014】
上記構成例によれば、第1抽選を繰り返し実行させることができ、提示要素の内容を定期的に入れ替えることが可能となる。これにより、所定のアプリケーションを起動するための動機付けをユーザに提供することができる。例えば、日替わりで提示要素を変更することができ、そのような場合には、どのような抽選対象が提示されるのかという楽しみをユーザに提供できるので、ユーザに所定のアプリケーションを起動するための動機付けを提供することができる。
【0015】
他の構成例として、第2抽選手段は、ユーザの指示に応じて、ユーザに関連付けられた第1の仮想通貨が消費された場合に第2抽選を行うようにしてもよい。
【0016】
上記構成例によれば、例えば、ユーザはゲーム内通貨を用いて、提示要素に基づく第2抽選を行うことができるため、ゲーム内で第1の仮想通貨を貯めることの動機付けを提供できる。
【0017】
他の構成例として、提示手段は、第1抽選により特定された提示要素を、第1の仮想通貨の消費の有無に関わらずユーザに提示するようにしてもよい。
【0018】
上記構成例によれば、第1抽選により特定された提示要素について、提示要素の内容を仮想通貨の消費の有無に関わらず入れ替えることが可能となるため、ユーザへの抽選によるコンテンツ付与における興趣性を向上させることができる。
【0019】
他の構成例として、提示手段は、第1抽選により特定された第1の提示要素と、第1抽選に関わらずに予め定められている第2の提示要素とを、ユーザに提示し、第2抽選手段は、ユーザの指示に応じて第1の仮想通貨が消費された場合は、第1の提示要素に対応するコンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行い、当該第1の仮想通貨とは異なる第2の仮想通貨が消費された場合は、第2の提示要素に対応するコンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための前記第2抽選を行うようにしてもよい。
【0020】
上記構成例によれば、ユーザは第2の仮想通貨を利用することで、第2の提示要素に関連付けられているコンテンツ群に基づく抽選をユーザに行わせることができる。これにより、ユーザは、提示要素の抽選を楽しみつつ、ユーザが望む提示要素が抽選されなかった場合であっても、第2の仮想通貨を利用することでユーザが望む提示要素に関連付けられているコンテンツ群についての抽選を行わせることができるため、抽選の興趣性を保ちつつ、ユーザの希望を叶えるような抽選を実現できる。
【0021】
他の構成例として、情報処理システムは、第2の提示要素に対応する前記コンテンツ群
から少なくとも1つのコンテンツを特定するための前記第2抽選が行われた場合は、所定の特典をユーザに付与する特典付与手段を更に備えていてもよい。
【0022】
上記構成例によれば、第2の仮想通貨を用いた場合は所定の特典をユーザに付与することができるため、第2の仮想通貨を利用することへの動機付けを提供できる。例えば所定のポイントが付与され、当該ポイントが所定値以上貯まれば、ユーザが希望する提示要素等を指定させてユーザに提供する、ということも可能となり、第2の仮想通貨を利用することへの動機付けを提供できる。
【0023】
他の構成例として、情報処理システムは、コンテンツと引き換えに、当該ユーザに第1の仮想通貨を付与する仮想通貨付与手段をさらに備えていてもよい。
【0024】
上記構成例によれば、ユーザは入手したコンテンツと引き換えに付与された第1の仮想通貨を用い、再度、第1の提示要素に対応するコンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選を行うことができるため、抽選の興趣性を向上させることができる。例えば、ユーザは、抽選の結果、ユーザの希望するコンテンツが入手できなかった場合でも、当該抽選で入手したコンテンツを売却することで、第1の仮想通貨を獲得することが可能となる。これにより、ユーザへの抽選機会の提供を多様化することができる。また、例えばゲーム内において、第1の仮想通貨の入手容易性を第2の仮想通貨の入手容易性よりも高める(入手しやすくする)ようにすることで、第1の提示要素についての抽選に対するユーザの興味をより高めることもできる。
【0025】
他の構成例として、提示手段は、第1抽選により特定された提示要素を、第1の仮想通貨または第2の仮想通貨の消費の有無に関わらずユーザに提示に提示するようにしてもよい。
【0026】
上記構成例によれば、第1抽選により特定された提示要素について、提示要素の内容を仮想通貨の消費の有無に関わらず入れ替えることが可能となるため、ユーザへの抽選によるコンテンツ付与における興趣性を向上させることができる。
【0027】
他の構成例として、第1抽選手段は、第1抽選として、複数の第2の提示要素のうちから、少なくとも1の提示要素を特定するための抽選を行うようにしてもよい。
【0028】
上記構成例によれば、第1の提示要素を第2の提示要素から抽選されたものとすることができる。これにより、第1の仮想通貨が利用できる第1の提示要素自体の抽選をユーザに楽ませつつ、ユーザが望む第1の提示要素が抽選されなかった場合であっても、第2の仮想通貨を利用して直接的に第2の提示要素に基づく抽選を行わせることができるため、抽選の興趣性を保ちつつ、ユーザが望むコンテンツの入手機会を増やし、その結果、当該コンテンツの入手に要する時間を短縮させることができる。
【0029】
他の構成例として、第1抽選によって特定された第1の提示要素は第1の表示領域内に表示し、第2の提示要素については、当該第1の表示領域とは異なる第2の表示領域内に提示するようにしてもよい。
【0030】
上記構成例によれば、第1の仮想通貨を用いる提示要素と第2の仮想通貨が利用可能な提示要素とをユーザにわかりやすく提示することができる。
【0031】
他の構成例として、情報処理システムは、第2抽選手段による第2抽選が所定の回数行われた場合には、当該第2抽選の処理または付与手段による処理を前記所定のタイミングまで制限する処理制限手段をさらに備えていてもよい。
【0032】
上記構成例によれば、所定のタイミングには第2抽選を行うことができるようになるため、所定のタイミング以降に所定のアプリケーションを起動するための動機付けをユーザに提供することができる。例えば提示要素に「品切れ」や「売り切れ」のような性質を持たせることができる。これにより、例えば、次回にどのような提示要素が「入荷」されるかについてユーザに興味をもたせ、継続的なゲームプレイ等への動機付けを提供できる。
【0033】
他の構成例として、処理制限手段は、提示要素のうち、所定の提示要素に係る第2抽選が所定の回数行われた場合には、当該所定の提示要素に係る第2抽選の処理または付与手段による処理を所定のタイミングまで制限してもよい。
【0034】
上記構成例によれば、例えば、第1抽選で特定された提示要素についての第2抽選が所定回数行われると、所定のタイミングまでは当該提示要素を利用できないようにすることができるため、所定のタイミング以降に所定のアプリケーションを起動するための動機付けをユーザに提供することができる。
【0035】
他の構成例として、情報処理システムは、第1の提示要素に対応するコンテンツ群から少なくとも1つのコンテンツを特定するための第2抽選が所定の回数行われた場合には、当該第2抽選の処理または付与手段による処理を所定のタイミングまで制限する処理制限手段をさらに備えていてもよい。
【0036】
上記構成例によれば、第1の提示要素に対しては第2抽選の回数制限を設けつつ、第2の提示要素についてはこのような回数制限を設けないようにすることができ、抽選の興趣性を向上させることができる。
【0037】
他の構成例として、第1抽選手段は、関連付けられている複数のコンテンツの少なくとも一部がそれぞれ異なっている複数の提示要素のうち、少なくとも1の提示要素を特定するための第1抽選を行ってもよい。
【0038】
上記構成例によれば、提示要素毎にその抽選対象の少なくとも一部は異なるため、抽選の興趣性を向上させることができる。
【0039】
他の構成例として、情報処理システムは、複数のユーザに関する情報を、ユーザ毎に識別可能なように所定の記憶部に記憶するユーザ情報記憶手段を更に備えていてもよい。そして、記第1抽選手段、提示手段、第2抽選手段、付与手段による処理は、ユーザ毎に実行されるようにしてもよい。
【0040】
上記構成例によれば、ユーザ単位で第1抽選が行われるため、ユーザ毎に提示する提示要素を異ならせることができる。これにより、抽選の興趣性を向上できる。
【0041】
他の構成例として、提示手段は、第1抽選により特定された提示要素に関連付けられた所定のオブジェクトを当該提示要素としてユーザに提示してもよい。
【0042】
上記構成例によれば、ユーザは第1抽選の結果を仮想空間内で確認することができるため、抽選の興趣性を向上できる。例えばユーザは、提示要素を仮想商品として「購入」でき、更に、提示要素をゲーム内で持ち運び等させることも可能となる。これにより、抽選そのものを「買い物」するというプレイ感をユーザに提供することができる。
【発明の効果】
【0043】
本実施形態によれば、抽選における興趣性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】情報処理端末102のハードウェア構成を示すブロック図
【
図7】クッキーデータベース503のデータ構成の一例
【
図8】クッキー出現データベース504のデータ構成の一例
【
図9】レア度毎のクッキー出現率データベース505のデータ構成の一例
【
図10】提示中クッキーデータ506のデータ構成の一例
【
図11】クッキーショップ処理の詳細を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0045】
[情報処理端末のハードウェア構成]
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理が実行される情報処理端末102のハードウェア構成を示すブロック図である。ここで、本実施形態では、情報処理端末102として、例えば、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイス、据置型のゲーム装置、携帯型のゲーム装置、パーソナルコンピュータ等を想定している。本実施形態の説明では、表示画面とタッチパネルを一体型の態様で備えている情報処理端末(例えばスマートフォン)を一例として説明する。そのため、主に、入力操作は、タッチパネルへの入力となっている。但し、他の実施形態では、入力操作については、情報処理端末と無線あるいは有線で接続された物理的なコントローラを用いる形態でもよいし、例えば、情報処理端末と一体となるよう構成された入力装置を用いる形態でもよい。また、情報処理端末102に関して、他の実施形態では、複数の情報処理装置によって構成される情報処理システムであってもよい。そして、以下に説明するような処理を当該複数の情報処理装置で分担して実行してもよい。
【0046】
図1において、情報処理端末102は、プロセッサ部121と、メモリ122と、操作部123と、表示部124とを備えている。プロセッサ部121は、後述するゲーム処理を実行したり、情報処理端末102の全体的な動作を制御するためのシステムプログラム(図示せず)を実行したりすることで、情報処理端末102の動作を制御する。なお、プロセッサ部121は、単一のプロセッサを搭載してもよいし、複数のプロセッサを搭載するようにしてもよい。メモリ122は、プロセッサ部121によって実行される各種プログラムおよび当該プログラムで利用される各種データが格納される。メモリ122は、例えば、フラッシュEEPROMやハードディスク装置である。操作部123は、ユーザからの操作を受け付けるための入力装置であり、本実施形態では、主にタッチパネルを想定する。他の実施形態では、各種ポインティングデバイスや、各種押下式のボタンや、アナログスティック等であってもよい。表示部124は、典型的には液晶表示装置である。
【0047】
[本実施形態の情報処理(ゲーム処理)の概要]
次に、本実施形態で実行される情報処理の概要について説明する。まず、本実施形態では、所定のコンテンツを「抽選」の処理によって入手可能なアプリケーション処理を想定する。この抽選は、例えば「ガチャ」等と呼ばれるものである。より具体的には、アプリケーションの一例として、ゲームアプリケーションの処理(以下、ゲーム処理と呼ぶ)を想定する。また、抽選で入手できるコンテンツの一例として、ゲーム内で利用可能な「ゲーム内コンテンツ」を想定する。
【0048】
上記「ゲーム内コンテンツ」は、例えば、次のようなものを想定している。ゲーム内に出てくるキャラクタやユニット、武器や防具等のアイテム類、魔法やスキル等の能力類、等である。
【0049】
ここで、本実施形態で想定するゲーム処理についてより具体的に説明する。本実施形態にかかるゲームは、様々な仮想キャラクタ(住民キャラクタ)が生活している仮想ゲーム世界内で、プレイヤキャラクタとして仮想的に生活するゲームである。例えば、様々なアイテムを集めて自分の家を建てたり、庭を整備したりできる。また、ゲーム内で狩りや釣り等を行ったり、住民キャラクタと会話等を行ったりすることで、様々なアイテムを得ることもできるものである。
【0050】
そして、以下の説明では、上記ゲーム内コンテンツの一例として、上記自分の家に配置可能な「家具」を例として説明する。つまり、本実施形態にかかる処理では、抽選処理によって、ユーザは所定の家具を入手することができる。
【0051】
当該家具の入手(抽選)方法に関してより具体的に説明する。本実施形態では、ユーザは、抽選により家具を入手することができる。そして、本実施形態では、ユーザはゲーム内で「クッキー」を購入し、当該「クッキー」をプレイヤキャラクタに食べさせることで、当該抽選が開始される。その結果、当該抽選で選ばれた所定の家具を一つ入手することができる。
【0052】
なお、家具にはそれぞれ「レア度」が設定されており、レア度毎に当選確率も異なっている。例えばSSレアランクの家具、Sレアランクの家具、レアランクの家具、ノーマルランクの家具、のような4段階のレア度が設定されている。そして、例えばSSレアランクの家具の当選確率がいちばん低くなるように設定されている。
【0053】
本実施形態にかかるゲームでは、ユーザは、上記の「クッキー」をゲーム内の「ショップ」にて購入することが可能となっている。また、本ゲームでは、当該ショップでのクッキーの購入手段として、2種類の購入方法が用意されている。具体的にはゲーム内において「ベル」と呼ばれる仮想通貨を用いた購入方法と、当該ベルとは異なる仮想通貨であって、ゲーム内で「チケット」と呼ばれる仮想通貨を用いた購入方法が用意されている。
【0054】
ここで、本実施形態における上記2種類の仮想通貨の違いについて説明する。まず、「ベル」は、その入手方法が、ゲーム世界内で閉じられているものである。例えば、「ベル」は、上記「家具」を売却することで得ることができる。また、上記釣りや狩りで得られたアイテムを売却することによっても入手できる。その他、いわゆる「クエスト」報酬として入手することも可能である。また、家具を売却して「ベル」を得ることができるため、不要な家具を売却することで、他の家具を購入するための資金として「ベル」を入手することも可能となっている。一方、「チケット」については、いわゆる現実世界の通貨を用いた決済処理、いわゆる課金によっても入手可能な仮想通貨である。つまり、課金額に応じてユーザに付与される仮想通貨である。例えば、「チケット」は、上述の課金による入手の他では、クエスト報酬という形で入手することも可能ではあるが、「ベル」とは異なり、上記家具等のゲーム内アイテムの売却によっては入手することはできない。
【0055】
図2に、上記「クッキー」購入の際に表示される上記「ショップ」の画面の一例を示す。この画面は、例えば、ゲーム内に設けられている「広場」エリアの画面から、ショップを示すワゴンオブジェクトをユーザがタップ操作することで、表示される。
図2において、ショップ画面では、3つの「クッキー」が陳列された棚を表現している第1のクッキー提示エリア201と、1つの「クッキー」が陳列されている棚を表現している第2のクッキー提示エリア202とが表示されている。これらの「クッキー」は、抽選対象をユーザ
に提示するための提示要素であるともいえる。また、画面の上端付近には、所持チケット数203と、所持ベル数204とが示されている、また、画面下部には、当該ショップ画面を終了するための「閉じる」ボタン209も示されている。
【0056】
第1のクッキー提示エリア201には、3つのクッキー画像205A~205Cが棚に陳列されるようにして表示されている。なお、本実施形態では、第1のクッキー提示エリア201に一度に陳列できる「クッキー」数に上限が設けられており、本例では、その数は3である。もちろん、この数は一例であり、陳列可能数を他の数値としてもよいことは言うまでもない。また、各クッキー画像の下部には、その価格も示されている。ユーザは、クッキー画像205A~205Cのいずれかを選択する操作を行うことで、その「クッキー」を「ベル」を用いて購入することが可能である。本実施形態では、この選択操作の例として、クッキー画像を「タップ」する操作を想定する。
図3は、第1のクッキー提示エリア201のいずれかのクッキーをタップしたときに表示される購入確認画面の一例である。
図3では、タップで選択された「クッキー」に設定されている価格分の「ベル」を消費して、当該「クッキー」を購入するか否かを問い合わせるダイアログボックス211が表示されている。ユーザは、「購入する」ボタンをタップすることで、所定数の「ベル」を消費して当該「クッキー」を購入できる。また、ユーザは、「やめる」ボタンをタップすることで、その購入をキャンセルし、前の画面に戻ることができる。
【0057】
また、本実施形態では、第1のクッキー提示エリア201に陳列される「クッキー」を所定の周期で入れ替える。具体的には、本実施形態では、1日に1回、予め定められた時間(例えば16:00)が到来したときに、入れ替えを行う。つまり、第1のクッキー提示エリア201に陳列される「クッキー」のラインアップは、24時間毎に変化することになる。更に、本実施形態では、各周期における「クッキー」(クッキー画像205A~205C)のそれぞれについて、在庫数が1と設定されているものとする。そのため、ユーザは、各周期において、各「クッキー」を1つずつしか購入できないようになっている。そして、第1のクッキー提示エリア201からいずれかの「クッキー」が」購入された場合、その「クッキー」が表示されていた箇所については、一旦「売り切れ」状態を示す画像が表示される。そして、次の周期の入れ替えが発生するまでは、「売り切れ」状態のままとなる。また、「クッキー」を1つも購入していない場合でも、上記入れ替えの時間が到来すれば、「クッキー」の入れ替えが発生する。これにより、次の日に再度ゲームをプレイさせることの動機付けを与えることができる。
【0058】
なお、他の実施形態では、上記入れ替えの際、全ての「クッキー」を入れ替えるのではなく、売り切れた分だけ「補充」するようにしてもよい。また、上記各周期における「クッキー」の在庫数についても、2以上の在庫数として管理するようにしてもよい。
【0059】
ところで、本実施形態では、上記第1のクッキー提示エリア201にどの「クッキー」を陳列するのかについて、抽選処理によって決定している。以下、この陳列する「クッキー」自体の抽選処理に関して説明する。まず、本実施形態では、上記「クッキー」の種類として、20種類の「クッキー」が用意されているとする。また、「家具」の種類として、例えば140種類の家具が用意されているとする。そして、各「クッキー」はそれぞれ、抽選対象となる家具が異なっている。例えば、「クッキーA」では、上記140種類の家具から、7種類の家具が抽選対象として選ばれて設定されている。「クッキーB」では、「クッキーA」とはまた異なる別の7種類の家具が抽選対象として設定されている。「クッキーC」では、「クッキーA」および「クッキーB」とはまた異なる7種類の家具が抽選対象として設定されている。なお、本実施形態では、各「クッキー」における抽選対象家具は重複しないものとするが、他の実施形態では、抽選対象家具の一部または全てが重複する「クッキー」であってもよい。
【0060】
更に、上記20種類の「クッキー」には、それぞれレア度も設定されている。レア度の高い「クッキー」には、その抽選対象として、レア度の高い家具が含まれており、その価格もより高く設定されている。そして、レア度の高い「クッキー」ほど、第1のクッキー提示エリア201に陳列される確率が低くなっている。つまり、レア度の高い「クッキー」ほど、第1のクッキー提示エリア201に陳列されにくくなっている。いわば、店に並ぶことが珍しいレアクッキー、というような位置づけとなる。
【0061】
次に、第2のクッキー提示エリア202に関して説明する。第2のクッキー提示エリア202には、棚に陳列された1つのクッキー画像206が表示されている。クッキー画像206の下部には、そのクッキーの価格も示されている。また、その上部には、当該「クッキー」の抽選対象となっている家具を示す抽選内容提示画像207が示されている。更に、抽選内容提示画像207の両隣には、切り替えボタン208Lおよび208Rが示されている。ユーザは、当該切り替えボタン208Lまたは208Rをタップすることで、第2のクッキー提示エリア202にて提示されるクッキー画像206および抽選内容提示画像207を、左右方向にスクロールさせるようにして切り替えることができる。
【0062】
当該第2のクッキー提示エリア202にて提示され得るクッキー画像は、上述した20種類のクッキー全てが対象となっている。そのため、ユーザは、切り替えボタン208Lまたは208Rを用いて、全種類の「クッキー」とその抽選内容提示画像207を1つ1つ順に表示させることができる。このことは、換言すれば、第2のクッキー提示エリア202には、全ての種類の「クッキー」がユーザに選択可能なように提示され、第1のクッキー提示エリア201には、この中から抽選で選ばれた3つのクッキーが提示されるものといえる。なお、第2のクッキー提示エリア202での提示対象とする「クッキー」について、必ずしも、全種類を提示対象としなくともよい。他の実施形態では、例えば、レア度の高いクッキーだけを第2のクッキー提示エリア202での提示対象としてもよい(例えば、SSレアランクの「クッキー」だけを提示対象とする等)。
【0063】
そして、ユーザは、第2のクッキー提示エリア202のクッキー画像206をタップすることで、そのクッキーを上記「チケット」を用いて購入することが可能である。
図4に、第2のクッキー提示エリア202に提示されているクッキー画像206をタップしたときに表示される購入確認画面の一例を示す。
図4では、タップで選択された「クッキー」に設定されている価格分の「チケット」を消費して、当該クッキーを購入するか否かを問い合わせるダイアログボックス212が表示されている。ユーザは、「購入する」ボタンをタップすることで、所定数の「チケット」を消費して当該「クッキー」を購入できる。また、ユーザは、「やめる」ボタンをタップすることで、その購入をキャンセルし、前の画面に戻ることができる。
【0064】
なお、第2のクッキー提示エリア202については、本実施形態では、「クッキー」の在庫数の制限はないものとする。そのため、同じ「クッキー」を連続して購入することも可能である。また、全種類の「クッキー」を購入対象としているため、上記第1のクッキー提示エリア201のような「クッキー」の「入れ替え」も発生しない。つまり、ユーザは、「チケット」を用いることで、全種類の「クッキー」を対象とした「指名買い」が可能となっている。また、他の実施形態では、第2のクッキー提示エリア202における「クッキー」にも上記同様に在庫数の制限を設けるようにしてもよい。
【0065】
[本実施形態のゲーム処理の詳細]
次に、
図5~
図12を参照して、本実施形態におけるゲーム処理についてより詳細に説明する。
【0066】
[使用データについて]
まず、本ゲーム処理にて用いられる各種データに関して説明する。
図5は、情報処理端末102のメモリ122に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。情報処理端末102のメモリ122には、ゲームプログラム501、家具データベース502、クッキーデータベース503、クッキー出現データベース504、レア度毎のクッキー出現率データベース505、提示中クッキーデータ506、所持ベルデータ507、所持チケットデータ508、所持家具データ509、画像データ510、操作データ511等が記憶されている。
【0067】
ゲームプログラム501は、本実施形態に係るゲーム処理を実行するためのプログラムである。
【0068】
家具データベース502は、上述した「家具」について定義したデータである。
図6は、当該家具データベース502のデータ構成の一例を示す図である。家具データベース502は、家具ID521、家具内容データ522、レア度523とで構成される。家具ID521は、家具を一意に識別するための識別子である、家具内容データ522は、その家具の具体的内容について定義したデータである。例えば、その家具の外観画像や家具の種別(机、いす等)を定義した情報が含まれている。レア度523は、その家具のレア度を示すデータである。
【0069】
図5に戻り、クッキーデータベース503は、各「クッキー」について定義したデータである。
図7は、クッキーデータベース503のデータ構造の一例を示す図である。
図7において、クッキーデータベース503は、クッキーID531、レア度533、抽選対象データ534という項目を有するテーブル形式のデータベースである。
【0070】
クッキーID531は、上記の各「クッキー」の種類を一意に識別するためのIDである。
【0071】
レア度533は、その「クッキー」のレア度を示すデータである。
【0072】
抽選対象データ534は、その「クッキー」において抽選対象となっている家具を定義したデータである。具体的には、抽選対象データ534は、家具ID535と出現率536とで構成されるテーブル形式のデータである。家具ID535は、その「クッキー」における抽選対象となっている家具を識別および特定するためのIDであり、上記家具データベース502の家具ID521と対応するものである。出現率536は、その家具の出現率を定義したデータである。
【0073】
その他、図示は省略するが、クッキーデータベース503には、各「クッキー」の価格を示すデータや、各「クッキー」の画像を示すためのデータ等も適宜格納される。
【0074】
図5に戻り、クッキー出現データベース504は、上述した第1のクッキー提示エリア201への陳列対象となるか否かの抽選の際における、各「クッキー」の出現率を定義したデータである。
図8に、クッキー出現データベース504の構成の一例を示す。クッキー出現データベース504は、クッキーID541および出現率542とで構成されるテーブル形式のデータである。クッキーIDは、各「クッキー」を識別するためのIDであり、上記クッキーデータベース503のクッキーID531に対応するものである。出現率542は、その「クッキー」の出現率を定義したデータである。
【0075】
図5に戻り、レア度毎のクッキー出現率データベース505(以下、レア度データベース)は、「クッキー」のレア度毎の出現率を定義したデータである。
図9に、当該レア度データベース505の構成の一例を示す。当該レア度データベース505は、レア度を示
すレア度551と、各レア度の出現率を定義した出現率552とから構成されるデータである。
【0076】
図5に戻り、提示中クッキーデータ506は、第1のクッキー提示エリア201への陳列対象となっている「クッキー」を示すデータである。
図10に、提示中クッキーデータ506のデータ構成の一例を示す。提示中クッキーデータ506は、枠番号561、クッキーID562、売り切れフラグ563とで構成される。枠番号561は、第1のクッキー提示エリア201における陳列枠を示すものであり、本実施例では、枠の数は3つであるとする。クッキーID562は、各枠に陳列される「クッキー」を示すIDであり、上記クッキーデータベース503におけるクッキーID531に対応する。売り切れフラグ563は、各枠の「クッキー」が売り切れているか否かを示すフラグである。本実施形態では、第1のクッキー提示エリア201における各クッキーの在庫数を1としているため、購入が発生した場合に、売り切れフラグ563はオンに設定される。なお、他の実施形態において、2以上の在庫数を用いる場合は、売り切れフラグ563の内容を「在庫数」を示すデータに変更して管理するようにすればよい。
【0077】
図5に戻り、所持ベルデータ507は、ユーザが所持している上記「ベル」の数を示すデータである。所持チケットデータ508は、ユーザが所持している上記「チケット」の数を示すデータである。所持家具データ509は、ユーザが所持している家具を示すためのデータである。画像データ510は、各「クッキー」の画像や、ショップ画面等の画像データである。操作データ511は、ユーザが操作部123に対して行った操作内容を示すためのデータである。
【0078】
その他、メモリ122には、本処理で用いられる各種の作業用データ等も適宜格納される。
【0079】
[プロセッサ部121が実行する処理の詳細]
次に、
図11~
図12のフローチャートを参照して、本実施形態にかかるゲーム処理の詳細を説明する。なお、ここでは、「クッキー」を購入するための上記「ショップ」に関する処理(以下、クッキーショップ処理)を主に説明し、その他のゲーム処理についての説明は割愛する。
【0080】
図11は、本実施形態におけるクッキーショップ処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、例えば、ゲーム内に設けられている「広場」エリアの画面から、ショップを示すワゴンオブジェクトをユーザがタップ操作することで、その実行が開始される。また、以下の説明では、上述した第1のクッキー提示エリア201への陳列対象となる「クッキー」の抽選のことを「第1抽選」と呼ぶ。また、ユーザが購入した「クッキー」に基づく家具の抽選のことを「第2抽選」と呼ぶ。また、上記第1のクッキー提示エリア201の「クッキー」の入れ替えは、毎日16:00に行われるように設定されているものとする。
【0081】
まず、ステップS1において、プロセッサ部121は、第1抽選を行う条件が満たされているか否かを判定する。本実施形態では、その日の第1抽選がまだ行われていない状態で、入れ替え時刻として設定されている16:00が到来あるいは経過している場合に、第1抽選を行う条件が満たされていると判定される。また、例えば、本ゲームの初回起動時等、第1抽選が一度も行われていない場合も、第1抽選を行う条件が満たされていると判定される。当該判定の結果、第1抽選を行う条件が満たされている場合は(ステップS1でYES)、ステップS2で、プロセッサ部121は、第1抽選処理を実行し、ステップS3に処理を進める。一方、第1抽選を行う条件が満たされていない場合は(ステップS1でNO)、ステップS2の処理はスキップされて、ステップS3に処理が進められる
。
【0082】
図12は、上記第1抽選処理の詳細を示すフローチャートである。この処理では、第1のクッキー提示エリア201への陳列対象となる「クッキー」を抽選で決定する処理が実行される。
図12において、まず、ステップS31で、プロセッサ部121は、提示中クッキーデータ506の内容をクリアすることで、当該データを初期化する。
【0083】
次に、ステップS32で、プロセッサ部121は、クッキー出現データベース504を参照して、全ての「クッキー」について、それぞれの出現率542を取得する。
【0084】
次に、ステップS33で、プロセッサ部121は、レア度データベース505を参照し、レア度毎の出現率552を取得する。
【0085】
次に、ステップS34で、プロセッサ部121は、レア度毎の出現率552に基づいて、陳列するクッキーのレア度を抽選する。
【0086】
次に、ステップS35で、プロセッサ部121は、上記抽選されたレア度、および、各「クッキー」の出現率に基づいて、陳列する「クッキー」を1つ、乱数によって抽選する。
【0087】
次に、ステップS36で、プロセッサ部121は、抽選された「クッキー」を示すデータを、提示中クッキーデータ506に追加する。すなわち、プロセッサ部121は、まだ埋まっていない枠番号561のうち一番小さい番号におけるクッキーID562に、抽選された「クッキー」を示すクッキーIDを設定し、売り切れフラグ563にはオフを設定する。
【0088】
次に、ステップS37で、プロセッサ部121は、提示中クッキーデータ506を参照して、全ての枠(本実施形態では3枠)に「クッキー」を設定したか否かを判定する。当該判定の結果、まだ空き枠が残っている場合は(ステップS37でNO)、上記ステップS34に戻り、処理が繰り返される。一方、全ての枠が埋められた場合は(ステップS37でYES)、当該第1抽選処理は終了する。
【0089】
図11に戻り、次に、ステップS3で、プロセッサ部121は、提示中クッキーデータ506に基づいて、ショップ画面を生成する。具体的には、プロセッサ部121は、提示中クッキーデータ506を参照し、第1のクッキー提示エリア201において、売り切れフラグ563がオフである枠には、クッキーID562に対応する「クッキー」の画像を配置する。売り切れフラグ563がオンの枠については、売り切れを示す画像を配置する。また、第2のクッキー提示エリア202には、所定の「クッキー」の画像(ランダムで選んでもよいし、予め定められている「クッキー」に対応するものでもよい)、および、これに対応する抽選内容提示画像207を配置する。そして、上記
図2で示したようなショップの画像を生成する。更に、プロセッサ部121は、当該生成したショップ画面を表示する処理も実行する。
【0090】
次に、ステップS4で、プロセッサ部121は、操作データ511を取得する。続くステップS5で、プロセッサ部121は、操作データ511で示される操作内容が、上記「ベル」を用いる購入指示であるか否かを判定する。具体的には、第1のクッキー提示エリア201のクッキー画像205A~205Cのいずれかがタップされたか否かを判定する。当該判定の結果、クッキー画像205A~205Cのいずれかがタップされていた場合は(ステップS5でYES)、ステップS6で、プロセッサ部121は、ベルによる購入の確認ダイアログを表示する処理を行う。具体的には、プロセッサ部121は、タップさ
れた「クッキー」に基づいて、上記
図3で示したようなダイアログボックス211を生成して表示する処理を行う。そして、ユーザからの操作を受け付ける。
【0091】
次に、ステップS7で、プロセッサ部121は、操作データ511を取得して、上記ダイアログボックス211に対して、購入指示の操作が行われたか否かを判定する。購入指示は行われずに、購入キャンセルの指示が行われていた場合は(ステップS7でNO)、プロセッサ部121は、購入確認ダイアログを消去して、上記ステップS3の処理に戻る。一方、購入指示が行われた場合は(ステップS7でYES)、ステップS8で、プロセッサ部121は、タップされた「クッキー」に設定されている価格分の「ベル」を所持ベルデータ507から減算する。更に、ステップS9で、プロセッサ部121は、提示中クッキーデータ506における、購入された「クッキー」に対応する売り切れフラグ563をオンに設定する。
【0092】
次に、ステップS10で、プロセッサ部121は、購入された「クッキー」に基づく第2抽選を行う。つまり、本実施形態では、ユーザが「クッキー」を購入すれば、すぐに第2抽選が行われることになる。具体的には、プロセッサ部121は、クッキーデータベース503を参照し、購入された「クッキー」に対応する抽選対象データ534を取得する。これにより、当該「クッキー」から入手する可能性のある家具とその出現率の情報が取得できる。更に、当該出現率に基づいて、ユーザに付与する家具を抽選する。そして、抽選された家具を、所持家具データ509に追加することで、当該抽選された家具をユーザに付与する。
【0093】
なお、この第2抽選にかかる処理の際に、所定の演出を表示するようにしてもよい。例えば、抽選された家具のレア度に基づいて、そのレア度に応じた演出画像やメッセージ等を表示するようにしてもよい。また、この演出画像やメッセージについても、レア度毎に複数用意しておき、表示する演出画像やメッセージを更に抽選で決定するようにしてもよい。
【0094】
上記ステップS10の処理が終われば、上記ステップS3に戻って処理が繰り返される。
【0095】
次に、上記ステップS5の判定の結果、第1のクッキー提示エリア201のクッキー画像205A~205Cのいずれもタップされていなかった場合の処理(ステップS5でNO)について説明する。この場合は、ステップS11で、プロセッサ部121は、操作データ511で示される操作内容が、上記「チケット」を用いる購入指示であるか否かを判定する。具体的には、第2のクッキー提示エリア202のクッキー画像206がタップされたか否かを判定する。当該判定の結果、第2のクッキー提示エリア202のクッキー画像206がタップされていた場合は(ステップS11でYES)、ステップS12で、プロセッサ部121は、上記チケットによる購入の確認ダイアログを表示する処理を行う。具体的には、プロセッサ部121は、タップされた「クッキー」に基づいて、上記
図4で示したようなダイアログボックス212を生成して表示する処理を行う。そして、ユーザからの操作を受け付ける。
【0096】
次に、ステップS13で、プロセッサ部121は、操作データ511を取得して、上記ダイアログボックス212に対して、購入指示の操作が行われたか否かを判定する。購入指示は行われずに、購入キャンセルの指示が行われていた場合は(ステップS13でNO)、プロセッサ部121は、購入確認ダイアログを消去して、上記ステップS3の処理に戻る。一方、購入指示が行われた場合は(ステップS13でYES)、ステップS14で、プロセッサ部121は、タップされた「クッキー」に設定されている価格分の「チケット」を所持チケットデータ508から減算する。その後、上述したステップS10の処理
に進み、当該チケットで購入された「クッキー」に基づく第2抽選の処理が行われる。
【0097】
一方、上記ステップS11の判定の結果、第2のクッキー提示エリア202のクッキー画像206もタップされていなかった場合は(ステップS11でNO)、ステップS15で、プロセッサ部121は、閉じるボタン209がタップされたか否かを判定する。当該判定の結果、閉じるボタン209もタップされていなかった場合は(ステップS15でNO)、プロセッサ部121は、操作データ511で示される操作内容に基づいたその他のゲーム処理を適宜実行する。例えば、切り替えボタン208Lまたは208Rのタップ操作が行われていた場合は、第2のクッキー提示エリア202における提示内容を切り替えるための処理を実行する。その後、上記ステップS3に戻り、処理が繰り返される。一方、閉じるボタン209がタップされた場合は(ステップS15でYES)、当該ショップ処理が終了する。
【0098】
以上で、ショップ処理の詳細説明は終了する。
【0099】
このように、本実施形態では、上記第1のクッキー提示エリア201にどの「クッキー」を陳列するのかについての抽選処理が行われる。また、「クッキー」自体にレア度も設定されており、この点も考慮した抽選が行われる。そして、この抽選処理の結果によって決定された3つの「クッキー」が第1のクッキー提示エリア201に陳列されることになる。いわば、上記ショップに上記家具を入手するための「ガチャ」を購入可能なように陳列し、この陳列される「ガチャ」(のラインアップ)自体も抽選で決定される、という処理が実行されるものである。この点、従来では、抽選対象については運営者の設定のみによって決まっていたところ、本実施形態によれば、この抽選対象(家具)自体も、抽選で決定されるようにしている。これにより、どのような「クッキー」が陳列されるのか、すなわち、どのような家具が抽選対象となっているのか、という楽しみを日替わり方式でユーザに提供し、抽選処理の興趣性をより高めつつ、例えば、毎日ゲームにログインしてプレイして貰う、というような継続的なプレイの動機付けも提供している。
【0100】
更に、上記のような「指名買い」が可能な第2のクッキー提示エリア202を併用することで、ユーザが希望する家具を入手するまでにかかる時間を短縮する余地を提供している。すなわち、レア度の高い家具が対象となっている「クッキー」が第1のクッキー提示エリア201になかなか出現してこないような場合であっても、「チケット」を用いることで所望する「クッキー」を即時に購入することもできる。そのため、ユーザが所望する家具を入手する機会を即時にユーザに提供することも可能となっている。これにより、抽選処理の興趣性を保ちつつ、ユーザの希望をかなえやすくすることもできる。
【0101】
[変形例]
なお、上記実施形態では、情報処理装置単体でゲーム処理が実行される場合を例としたが、上記のような処理を実行する主体に関しては、上記のような構成に限らない。例えば、他の実施形態では、情報処理装置と所定のサーバとを通信可能に構成しておき、上述した各種データや情報処理の一部を所定のサーバに記憶・処理させるような態様であってもよい。また、サーバ側のシステムは、複数の情報処理装置によって構成され、サーバ側で実行するべき処理を複数の情報処理装置が分担して実行してもよい。このような場合は、例えば、サーバに、上記ゲームを利用するユーザに関するデータをユーザ毎に記憶させておく。そして、ゲーム開始時にユーザにサーバへのログイン処理を行わせ、必要なデータをサーバから情報処理装置102にダウンロードして、情報処理装置102と所定のサーバとが協働して上述したような情報処理が実行されるような構成としてもよい。また、この場合、上記第1抽選については、ユーザ毎に行われるようにしてもよい。すなわち、第1のクッキー提示エリア201に陳列される「クッキー」がユーザ毎に異なっているようにしてもよい。そして、抽選の結果付与された家具をユーザに関するデータに反映させて
、サーバに記憶させる(つまり、ユーザのデータを更新する)ようにしてもよい。また、この第1抽選は、情報処理端末側で行うようにしてもよいし、サーバ側で行うようにしてもよい。また、これとは逆に、第1抽選については、その抽選結果を各ユーザで共通させるようにしてもよい。例えば、毎日所定の時間にサーバで第1抽選が行われ、その結果を示すデータを各情報処理端末で共有するような構成であってもよい。
【0102】
また、その他、例えば単一のゲーム装置において、複数のユーザアカウントを記憶するような構成、つまり、1台のゲーム装置を複数ユーザで共有する場合において上記処理を適用してもよい。例えば、ゲームプレイの開始時に、どのユーザアカウントを用いるのかを選択させるようにし、上記の処理は、ユーザアカウント毎に実行されるような構成としてもよい。
【0103】
また、上記第1抽選が行われるタイミングに関して、上記の例では1日1回、定期的に繰り返して実行される例を示した。これに限らず、他の実施形態では、「経過時間」をトリガとしてもよい。例えば、前回に第1抽選が行われてから24時間経過後に再度第1抽選を行うようにしてもよい。また、その他、陳列されているクッキーが全て売り切れてから所定時間経過後に第1抽選が行われるようにしてもよい。また、このような時間・時刻に関する条件の他、時間に関係しない要素を第1抽選が行われるトリガとしてもよい。例えば、ユーザの操作に基づく所定のタイミングをトリガとしてもよい。この場合は、陳列内容を「更新」するためのボタンをユーザに提示し、このボタンがタップされたときに第1抽選を実行するようにすればよい。また、その他、例えばユーザがログインしたときや、ユーザがレベルアップしたときや、「親密度」等の所定のパラメータが所定値に達したときや、フレンド招待を行ったとき等を第1抽選が行われるトリガとしてもよい。
【0104】
また、第2抽選に関しても、そのタイミングは上記の例に限らない。例えば、上記「クッキー」を、持ち運び可能なオブジェクトあるいはアイテムとして扱うようにする。この場合、更には、購入した「クッキー」を他のユーザに譲渡可能なように構成してもよい。そして、ユーザが、購入したクッキーを「使用」したタイミングで上記第2抽選にかかる処理が行われるようにしてもよい。あるいは、同じく「クッキー」は持ち運び可能なオブジェクトあるいはアイテムとして扱うが、第2抽選自体は、その購入時に行っておく態様であってもよい。この場合は、「クッキー」をいつ使用しても、同じ結果が得られることになる。
【0105】
また、上記実施形態では、第1抽選の際に、出現率が定義されたクッキー出現データベース504やレア度データベース505、すなわち、抽選テーブルを利用していた。他の実施形態では、このような抽選テーブルは用いず、どのような抽選方法であってもよい。例えば、ユーザ毎に「クッキー」の出現順番を決めておくようにしておき、この順番に沿って「クッキー」を陳列するような抽選方法でもよい。また、例えば、第1抽選が実行された時刻に応じて陳列される「クッキー」を決めるような抽選方法でもよい。また、例えば出現率を一律のものとして、ランダムで選択するような構成としてもよい。また、第2抽選についても同様に、どのような抽選方法を用いてもよい。
【0106】
また、上記の例では、1つの「クッキー」で1つの家具が入手できる例を示したが、これに限らず、1つの「クッキー」で複数の家具が一度に入手できるような構成としてもよい。
【0107】
また、第2抽選の対象となるコンテンツに関しても、上記家具等のゲーム内コンテンツに限らず、例えば、上記のような処理を「クーポンアプリケーション」に適用し、「クーポン」を第2抽選の対象となるコンテンツとしてもよい。また、その他、当該コンテンツとして、アプリケーション内、あるいはアプリケーション外でも利用可能な画像ファイル
、動画ファイル、楽曲ファイル等としてもよい。
【0108】
また、抽選対象である複数のコンテンツ群に対応した「提示要素」として、上記の例では「クッキー」を例に挙げたが、「提示要素」については、このような複数のコンテンツを一つのまとまりとして対応づけたものであれば、どのようなものでもよい。例えば、「クッキー」以外の仮想的な商品や、おみくじ画像や、仮想的な筐体等を「提示要素」としてユーザに提示してもよい。
【0109】
また、上記の「仮想通貨」についても、上述したような「ベル」や「チケット」に限るものではない。例えば、「オーブ」、「ジュエル」等、現実世界では通貨として扱われていない物を仮想通貨として扱ってもよい。
【0110】
また、上記の例では、「クッキー」を仮想的なショップの店頭に陳列する、という形でユーザに提示していたが、提示する手法はこれに限るものではない。ショップ以外の画像を用いた視覚的な提示手法であればどのような手法でもよい。更には、スピーカー等を利用した、聴覚的な提示方法であってもよい。
【0111】
また、上記「チケット」を用いて「クッキー」を購入した場合、所定の特典をユーザに付与するような構成としてもよい。例えば、いわゆる「ポイントカード」を設定し、「チケット」を用いて「クッキー」を購入した場合に所定のポイントを付与するようにしてもよい。そして、当該ポイントが所定数貯まれば、ユーザが希望する「クッキー」、あるいは、家具そのものと交換できるような構成としてもよい。また、その他、「チケット」を用いて「クッキー」を購入した場合に、所定のイベントがユーザに提示されるようにしてもよい。例えば、チケットにより購入した「クッキー」により抽選されたコンテンツに対応するイベント動画や、当該コンテンツに関連したストーリーがユーザに提示されるような構成としてもよい。この場合、「ベル」による購入の場合はこのような特典は付与されないように構成すればよい。これにより、「チケット」による購入への動機付けを提供することもできる。
【符号の説明】
【0112】
121 プロセッサ部
122 メモリ
123 操作部
124 表示部