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特許7301967通信ケーブルへのファブリックスリーブの取り付け
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  • 特許-通信ケーブルへのファブリックスリーブの取り付け 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】通信ケーブルへのファブリックスリーブの取り付け
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/06 20060101AFI20230626BHJP
   H02G 1/06 20060101ALI20230626BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20230626BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20230626BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
H02G9/06
H02G1/06
H02G3/04 081
F16L57/00 A
F16B2/08 S
F16B2/08 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021531984
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 US2020013590
(87)【国際公開番号】W WO2020159701
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】62/798,734
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/707,053
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512044862
【氏名又は名称】ウエスコ、エクイティ、コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】WESCO EQUITY CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(72)【発明者】
【氏名】ジェリー・エル・アレン
【審査官】遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-525792(JP,A)
【文献】米国特許第04944976(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0217487(US,A1)
【文献】米国特許第02585054(US,A)
【文献】特開2013-123368(JP,A)
【文献】米国特許第05967194(US,A)
【文献】米国特許第05278356(US,A)
【文献】独国実用新案第202017106285(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/06
H02G 1/06
H02G 3/04
F16L 57/00
F16B 2/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管に導入される装置であって、
長さを有するケーブルと、
実質的に前記長さ全体に沿った長手方向に延在し、対向する側縁を有するスリーブと、
長手方向に延びるループ部分を有し、前記スリーブの一方の縁から外向きに当該スリーブの長手方向に沿って延びる第1のコネクタと、
前記第1のコネクタに相補的な第2のコネクタであって、長手方向に延びるフック部分を有し、前記スリーブの反対側の縁から外向きに当該スリーブの長手方向に沿って延びる第2のコネクタと、を備え、
前記ループ部分および前記フック部分は前記スリーブの同じ側にあり、
前記第2のコネクタが前記第1のコネクタと係合して、前記ケーブルから径方向外向きに延びる長手方向に延びるタブを形成し、かつ、前記ケーブルの周りに前記スリーブを固定するときに、前記スリーブが前記ケーブルの周りに実質的に前記長さ全体をわたって配置される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月30日に出願された米国仮特許出願第62/798,734号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ケーブルを導管に挿入することがより容易になるように、ファブリックスリーブを従来の通信ケーブルに取り付けることができる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
地下の通信用導管に通信ケーブルを配置することは、長い間の課題であった。ケーブルのケーシングと導管の接触、またはケーブルとすでに導管内にある1つまたは複数の他のケーブルとの接触によって発生する摩擦は、設置を困難にし、ケーブルを損傷する可能性がある。
【0004】
この問題に対する非常に成功した解決策は、WESCO Distribution, Inc.によって商標MAXCELL(登録商標)で販売され、米国特許第6,262,371号に示されているファブリック内部ダクトであり、これは、本発明を理解するために必要な詳細について参照により組み込まれる。この内部ダクトは、最初に導管内に配置され、導管を長手方向に延びる区画に分割する。次に、プルテープまたはロープを使用してケーブルを区画に引き込む。これにより、摩擦の少ない挿入が可能になり、2本目のケーブルを別の区画に挿入すると、ケーブル間のファブリックによって取り付けが容易になる。
【0005】
ただし、ファブリックの内部ダクトがかなりのスペースを占める可能性があり、したがってあまり有用ではない、より小さな直径の導管には依然として問題が存在する。この問題は、ケーブルにファブリックスリーブを取り付け、内部ダクトを不要にすることで解決された。これは米国特許第9,054,507号に示され、その内容は、本発明を理解するために必要となり得る詳細事項のため、参照により本明細書に組み込まれる。その特許は、ファブリックスリーブをケーブルに取り付けることができるいくつかの方法を開示しているが、スリーブをケーブルに取り付けることができる追加の便利な方法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明の一態様の目的は、ケーブルの周囲に容易に取り付けることができるファブリックスリーブを提供することである。
【0007】
本発明の別の態様の目的は、ケーブルがしっかりと係合できるようにコネクタを有する上記のようなファブリックスリーブを提供することである。
【0008】
本発明におけるこれらの目的、および他の目的は、既存の先行技術が形成する利点を超える利点と並んで、後の説明から明らかになるが、後に説明および特許請求される改善により達成される。
【0009】
一般に、導管に導入される装置は、長さを有するケーブルと、長さに沿って長手方向に延在し、対向する側縁を有するスリーブとを含む。第1のコネクタは、スリーブの一方の縁で外向きに延在し、第2の相補的コネクタは、スリーブの反対側の縁で外向きに延在する。スリーブはケーブルの周りに配置され、第2のコネクタが第1のコネクタと係合してスリーブをケーブルの周りに固定する。
【0010】
本発明の概念による、ケーブルに取り付けるためのコネクタを有するスリーブの好適な例は、本発明が具体化されることができる全ての様々な形態および変更を示すことを試みることなく添付の図面に例として示され、本発明は、明細書の詳細な説明ではなく添付の特許請求の範囲によって評価される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に従って作製されたスリーブのやや概略的な端面図である。
図2図1のスリーブがその周りに固定されているケーブルのやや概略的な端面図である。
図3】本発明のスリーブの別の実施形態のやや概略的な端面図である。
図4】本発明のスリーブのさらに別の実施形態のやや概略的な端面図である。
図5図4のスリーブがその周りに固定されているケーブルのやや概略的な端面図である。
図6】本発明のスリーブのさらに別の実施形態のやや概略的な部分上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に従って作製されたスリーブの一形態は、一般に符号10で示されている。スリーブ10の端面図が図1に示され、スリーブ10は、かなりの長手方向の長さを有する材料のストリップから形成され得ることが理解される。スリーブ10は、しなやかな、好ましくはファブリックである、材料11のシートで構成されている。一般に符号12で示されるオスコネクタは、ファブリック11の一方の側縁13から外向きに延在し、縫製、接着などによって、ファブリック11の一方の側縁13に取り付けられる。一般に符号14で示される相補的メスコネクタは、ファブリック11の反対の側縁15から外向きに延在し、縫製、接着などによって、ファブリック11の反対の側縁15に取り付けられる。
【0013】
オスコネクタ12は、やや柔軟な金属またはプラスチック材料で作ることができ、ファブリック11の縁13からほぼ横方向外向きに延びるベース部16と、ベース部16の横方向縁から上向きおよび横方向内向きに角度を持って延びるフック部17とを含む。
【0014】
メスコネクタ14は、やや柔軟な金属またはプラスチック材料で作ることができ、ファブリック11の縁15からほぼ横方向外向きに延びるベース部18と、一般に符号19で示される受容部分とを含む。受容部分19は、縁15から上向きおよび横方向外向きに角度を持って延びる部分20と、部分21の外端からベース部18に向かって下向きに延びる係合部分21とを含む。メスコネクタ14の係合部分21の下端とベース部18との間に開口部22が形成されている。
【0015】
図2は、従来のケーブル23と係合するスリーブ10を示している。したがって、ファブリックシート11は、ケーブル23の周りに配置することができ、オスコネクタ12は、メスコネクタ14の開口部22を通して挿入される。次に、フック部分17の先端は、メスコネクタ14の係合部分21と係合し、その結果、スリーブ10がケーブル23に取り付けられる。ファブリックシート11の横方向の幅は、ファブリック11がケーブルの周りに配置され、オスおよびメスのコネクタ12、14が係合されると、スリーブ10がケーブル23に取り付けられるように、ケーブルのサイズに応じて選択することができる。
【0016】
図3は、スリーブコネクタの別の構成を示している。ここでは、一般に符号30で示されるスリーブは、オスコネクタ32と、相補的メスコネクタ34を含むファブリック材料シート31を備える。オスコネクタ32は、一方の側縁33から外向きに延在し、それに取り付けられる。メスコネクタ34は、反対側の縁35に取り付けられ、そこから外向きに延在する。オスコネクタはボール36の形であり、メスコネクタはやや弾力性のあるソケット37の形である。スリーブ30がケーブル23などのケーブルと係合しているとき、ボール36は、ソケット37によって係合されて、スリーブ30をケーブルの周りに保持する。
【0017】
図4は、スリーブコネクタの別の構成を示している。ここでは、一般に符号40で示されるスリーブは、コネクタ42と、相補的コネクタ44を含むファブリック材料シート41を備える。コネクタ42は、一方の側縁43に取り付けられ、そこから外向きに延在する。コネクタ44は、ファブリックシート41の外側縁45に取り付けられ、そこから外向きに延在する。コネクタ42、44の一方は、従来のVELCRO(登録商標)構成のフック部分の形態であり得、これは、縁43を超えて外向きに延びるシート41の延長部によって保持され、他方のコネクタ42、44は、VELCRO(登録商標)構成の相補的ループ部分の形態であり得、これは縁45を超えて外向きに延びるシート41の延長部によって保持される。図4に示されるように、コネクタ42、44は材料シート41の同じ側に面する。これにより、図6に示されるようにスリーブ40がケーブル23に巻き付けられると、フックおよびループ42、44の接続がシート41の延長部とともに、ケーブル23に沿って長手方向に延びるタブまたは耳46を形成する。
【0018】
図6に示される別の実施形態では、一般に符号50で示されるスリーブは、シート51の対向する側縁54、55からそれぞれ外向きに延びる相補的なジッパー歯52、53をそれぞれ有する、長手方向に延びるファブリック材料シート51を含む。52などの一組のジッパー歯は、スリーブ50がケーブルに巻き付けられると、ジッパープルが従来の方法でジッパー歯を噛み合わせてケーブルをシート51と係合させることができるように、従来のジッパープル56を備えている。
【0019】
ファブリックスリーブがケーブルに取り付けられる方法が何であれ、ケーブルの周囲に配置されると、スリーブは、導管に取り付けられるとき、またはすでにファブリックで包まれたケーブルが含まれている導管に別のケーブルが取り付けられているときに、ケーブルのケーシングを保護する。したがって、ケーブルケーシングには摩擦がなく、ファブリックで包まれたケーブルは取り付けが簡単であるだけでなく、取り付け中の潜在的な損傷からケーブルが保護される。
【0020】
したがって、本明細書に記載されるようにケーブルに取り付けられたスリーブが当該技術分野を実質的に改善、または本発明の目的を達成することは明らかであるはずである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6