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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】画素構造、アレイ基板および表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20230626BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230626BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20230626BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
G02F1/1368
G09F9/30 338
G09F9/302 C
G09F9/30 348A
G09F9/30 349A
G02F1/133 550
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021578202
(86)(22)【出願日】2020-12-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-20
(86)【国際出願番号】 CN2020140470
(87)【国際公開番号】W WO2022062248
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2021-12-31
(31)【優先権主張番号】202011038822.0
(32)【優先日】2020-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521141718
【氏名又は名称】恵科股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HKC Corporation Limited
【住所又は居所原語表記】1F-3F, 5F-7F of Factory Building 1, 7F of Factory Building 6, Huike Industrial Park, No.1 Industrial 2nd Road, Shilong Community, Shiyan Street, Baoan District, Shenzhen, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】林 弘峻
(72)【発明者】
【氏名】張 天豪
(72)【発明者】
【氏名】胡 云欽
(72)【発明者】
【氏名】常 紅燕
(72)【発明者】
【氏名】施 明宏
(72)【発明者】
【氏名】陳 政鴻
(72)【発明者】
【氏名】李 偉
【審査官】堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-026069(JP,A)
【文献】特開2018-189937(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0088681(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110456585(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0002254(KR,A)
【文献】特開2015-072339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/136 - 1/1368
G09F 9/30 - 9/46
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素構造であって、
第1方向に延在する第1データ線と、
何れも前記第1方向と交差する第2方向に延在する第1ゲート線および第2ゲート線と、
第1画素電極と第1薄膜トランジスタとを含む第1画素ユニットであって、前記第1薄膜トランジスタは前記第1ゲート線に接続された第1ゲートと、前記第1データ線に接続された第1ソースと、前記第1画素電極に接続された第1ドレインとを含む第1画素ユニットと、
第2画素電極と第2薄膜トランジスタとを含む第2画素ユニットであって、前記第2薄膜トランジスタは前記第2ゲート線に接続された第2ゲートと、前記第1データ線に接続された第2ソースと、前記第2画素電極に接続された第2ドレインとを含む第2画素ユニットと、
を含み、
前記第1画素ユニットと第2画素ユニットは前記第2方向に配列されており、前記第2画素電極より、前記第1画素電極の方が前記第1データ線により近く設置され、前記第1薄膜トランジスタと第2薄膜トランジスタはいずれも前記第1データ線に近接して設置されており、
前記第1ドレインと前記第1画素電極との間には第1接続配線が設けられ、前記第2ドレインと前記第2画素電極との間には、前記第1接続配線と整合設定することにより前記第1画素ユニットと第2画素ユニットの静電容量を整合させる第2接続配線が設けられ
前記第1画素ユニットと第2画素ユニットは前記第1データ線の同じ側に設けられている
画素構造。
【請求項2】
前記第1薄膜トランジスタと第2薄膜トランジスタは、前記第1画素電極の前記第1方向に沿った両側にそれぞれ設置されて、かつ、対称に配置されている
請求項に記載の画素構造。
【請求項3】
前記第1画素電極と前記第2画素電極は、形状が一致しており、かつ、対称的に配置されている
請求項1または2に記載の画素構造。
【請求項4】
前記第1ゲート線は、第1方向で前記第1画素電極から離れて設けられた第1直線部と、第1方向で前記第2画素電極に近接して設けられた第1接続部と、前記第1直線部と第1接続部との間に設けられた第1屈曲部とを含み、前記第1直線部と第1屈曲部と、前記第1画素電極と第1データ線との間には、前記第1薄膜トランジスタを収容する収容空間が形成され、前記第2ゲート線は、第1方向で前記第1画素電極から離れて設けられた第2直線部と、第1方向で前記第2画素電極に近接して設けられた第2接続部と、前記第2直線部と第2接続部との間に設けられた第2屈曲部とを含み、前記第2直線部と第2屈曲部と、前記第1画素電極と第1データ線との間には、前記第2薄膜トランジスタを収容する収容空間が形成されている
請求項1~3の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項5】
前記第1ゲート線は、前記第1ゲートに接続される両端部が前記第1方向にずらして設置され、前記第2ゲート線は、前記第2ゲートに接続される両端部が前記第1方向にずらして設置されている
請求項1~4の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項6】
前記第1ソースと前記第1ドレインはいずれも前記2方向に延在して配置され、前記第2ソースと前記第2ドレインはいずれも前記2方向に延在して配置されている
請求項1~5の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項7】
前記第1接続配線と前記第2接続配線の配線インピーダンスが等しい
請求項1~6の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項8】
前記第1接続配線と前記第2接続配線の長さは等しく、幅も等しい
請求項1~7の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項9】
前記第1接続配線に形成される蓄積容量は、前記第2接続配線に形成される蓄積容量と等しい
請求項1~8の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項10】
前記画素構造はさらに共通電極を含み、前記共通電極と前記第1画素電極、および前記共通電極と前記第1接続配線によって、前記第1画素ユニットの蓄積容量を形成し、前記共通電極と前記第2画素電極、および前記共通電極と前記第2接続配線によって、前記第2画素ユニットの蓄積容量を形成している
請求項に記載の画素構造。
【請求項11】
前記第1データ線の数は複数であり、複数の前記第1データ線は第2方向に並んで配置されており、前記第1ゲート線と第2ゲート線は、いずれも複数であり、複数の前記第1ゲート線と複数の前記第2ゲート線は第1方向に並んで配置されており、前記第1画素ユニットと第2画素ユニットは、いずれも複数であり、複数の前記第1画素ユニットと複数の前記第2画素ユニットはアレイ状に配置されており、前記第2方向に隣接しかつ同一の第1データ線に接続された第1画素ユニットと第2画素ユニットとで1つの画素組を形成し、前記第1方向に隣接する2つの前記画素組は、隣接する2つの第1データ線にそれぞれ接続されている
請求項1~10の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項12】
隣接する2つの前記画素組の投影が第1方向で嵌め合うように設定されている
請求項11に記載の画素構造。
【請求項13】
前記第1データ線は少なくとも2本あり、前記画素構造はさらに、前記第1ゲート線に接続された第3画素ユニットと、前記第2ゲート線に接続された第4画素ユニットとを含み、前記第3画素ユニットと第1画素ユニットは、2本の前記第1データ線にそれぞれ接続され、前記第3画素ユニットと第4画素ユニットは、同一の第1データ線に接続されており、前記第3画素ユニットは第3画素電極と第3薄膜トランジスタとを含み、前記第3薄膜トランジスタは前記第1ゲート線に接続された第3ゲートと、前記第1データ線に接続された第3ソースと、前記第3画素電極に接続された第3ドレインとを含み、前記第4画素ユニットは第4画素電極と第4薄膜トランジスタとを含み、前記第4薄膜トランジスタは前記第2ゲート線に接続された第4ゲートと、前記第1データ線に接続された第4ソースと、前記第4画素電極に接続された第4ドレインとを含み、前記第3画素電極より、前記第4画素電極の方がそれらに接続された第1データ線により近く設置され、前記第3薄膜トランジスタと第4薄膜トランジスタはいずれもそれらに接続された第1データ線に近接して設置されており、前記第3ドレインと前記第3画素電極との間には第3接続配線が設けられ、前記第4ドレインと前記第4画素電極との間には、前記第3接続配線に対応して前記第3画素ユニットと第4画素ユニットとの静電容量を整合させる第4接続配線が設けられている
請求項1~10の何れか一項に記載の画素構造。
【請求項14】
アレイ基板であって、前記アレイ基板は下地基板および請求項1~13の何れか一項に記載の画素構造を含み、前記下地基板上には、
前記第1ゲート線、第2ゲート線、第1ゲートと第2ゲートを形成する第1金属層と、
前記第1金属層上に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に設けられ、前記第1データ線、第1ソース、第1ドレイン、第2ソースおよび第2ドレインを形成する第2金属層と、
前記第2金属層上に設けられた第2絶縁層と、
前記第1画素電極と第2画素電極とを形成する透明導電層と、
が形成されており、
前記第1接続配線と第2接続配線はいずれも、前記第2金属層により形成された金属配線部と、前記透明導電層により形成された透明配線部と、前記透明配線部と金属配線部との間に設けられてかつ前記第2絶縁層を貫通するバイアホール接続部とを含む
アレイ基板。
【請求項15】
前記第2絶縁層上に設けられたカラーレジスト層をさらに含み、前記透明配線部は前記カラーレジスト層の上に設けられており、前記バイアホール接続部は前記カラーレジスト層を貫通して設けられている
請求項14に記載のアレイ基板。
【請求項16】
前記第1接続配線と第2接続配線との前記透明配線部による整合設定により、前記第1画素ユニットと第2画素ユニットの静電容量を整合させる
請求項14または15に記載のアレイ基板。
【請求項17】
示パネルであって、前記表示パネルは、請求項1から13の何れか一項に記載の画素構造を含むか、または請求項14から16の何れか一項に記載のアレイ基板と前記アレイ基板に対向して設置されたカラーフィルム基板とを含む
示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年9月27日に出願された、出願番号が202011038822.0である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【0002】
本願は、表示技術の分野に関し、特に画素構造、アレイ基板および表示パネルに関する。
【背景技術】
【0003】
表示パネルにおいて、デュアルゲート画素駆動構造を採用することにより、ゲート線を2倍に増やすと同時に、データ線を半分にするので、駆動コストを低減させて、生産コストを低減させることができる。デュアルゲート駆動を採用した画素構造において、隣接する2列の画素ユニットが同一のデータ線に接続されてかつデータ線の両側に対称に配置されると、縦筋などの不良が発生しやすい。表示品質を向上させるために、隣接する2つの画素ユニットを1組とし、同一のデータ線に接続してかつデータ線の同じ側に設置し、同じ列内で隣接する2組の画素を異なるデータ線に接続すれば、1組の画素をその上下左右の画素組の極性の何れともに逆であるにすることができ、これによって表示品質を改善する。
【0004】
しかし、このように構成すると、同じデータ線に接続された2つの画素ユニットのデータ線までの距離が異なるため、隣接する2つの画素ユニットの静電容量の不整合が生じやすくなり、明暗の分布が不均一になり、表示不良になる。静電容量の不均一を改善するために薄膜トランジスタを2つの画素ユニット間に設置して静電容量の整合を図ると、画素開口率が低下するか、または画素電極の対称性が悪くなる。
【0005】
ここで述べるものは本願に関連する背景情報を提供するだけであって、必然的に先行技術を構成するものではない。
【発明の概要】
【0006】
本願は画素構造を提案し、前記画素構造は、
第1方向に延在する第1データ線と、
何れも前記第1方向と交差する第2方向に延在する第1ゲート線と第2ゲート線と、
第1画素電極と第1薄膜トランジスタとを含む第1画素ユニットであって、前記第1薄膜トランジスタは前記第1ゲート線に接続された第1ゲートと、前記第1データ線に接続された第1ソースと、前記第1画素電極に接続された第1ドレインとを含む第1画素ユニットと、
第2画素電極と第2薄膜トランジスタとを含む第2画素ユニットであって、前記第2薄膜トランジスタは前記第2ゲート線に接続された第2ゲートと、前記第1データ線に接続された第2ソースと、前記第2画素電極に接続された第2ドレインとを含む第2画素ユニットと、
を含み、
前記第1画素ユニットと第2画素ユニットは前記第2方向に配列されており、前記第2画素電極より、前記第1画素電極の方が前記第1データ線により近く設置され、前記第1薄膜トランジスタと第2薄膜トランジスタはいずれも前記第1データ線に近接して設置されており、
前記第1ドレインと前記第1画素電極との間には第1接続配線が設けられ、前記第2ドレインと前記第2画素電極との間には、前記第1接続配線に対応して前記第1画素ユニットと第2画素ユニットの静電容量を整合させる第2接続配線が設けられている。
【0007】
本願のもう一つの側面において、アレイ基板を提供し、前記アレイ基板は下地基板および上記の何れか一項に記載の画素構造を含み、前記下地基板上には、
前記第1ゲート線、第2ゲート線、第1ゲートと第2ゲートを形成する第1金属層と、
前記第1金属層上に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に設けられ、前記第1データ線、第1ソース、第1ドレイン、第2ソースおよび第2ドレインを形成する第2金属層と、
前記第2金属層上に設けられた第2絶縁層と、
前記第1画素電極と第2画素電極とを形成する透明導電層と、
が形成されており、
前記第1接続配線と第2接続配線はいずれも、前記第2金属層により形成された金属配線部と、前記透明導電層により形成された透明配線部と、前記透明配線部と金属配線部との間に設けられてかつ前記第2絶縁層を貫通するバイアホール接続部とを含む。
【0008】
本願のもう一つの側面において、表示パネルを提供し、前記表示パネルは、上記の何れか一項に記載の画素構造を含むか、または上記の何れか一項に記載のアレイ基板と前記アレイ基板に対向して設置されたカラーフィルム基板とを含む。
【0009】
本願が提供する画素構造、アレイ基板および表示パネルには、第1データ線、第1ゲート線、第2ゲート線、第1画素ユニットおよび第2画素ユニットが設けられている。第2画素電極より、第1画素電極の方が第1データ線により近く設置され、第1薄膜トランジスタと第2薄膜トランジスタはいずれも第1データ線に近接して設置されており、第1ドレインと第1画素電極との間には第1接続配線が設けられ、第2ドレインと第2画素電極との間には、第1接続配線に対応して第1画素ユニットと第2画素ユニットとの静電容量を整合させる第2接続配線が設けられている。本願において、第1薄膜トランジスタと第2薄膜トランジスタをいずれも第1データ線に近接させて設置するとともに、第1接続配線と第2接続配線を設けて第1画素ユニットと第2画素ユニットの静電容量を整合させることによって、非表示領域の占用する面積を効果的に減少させ、画素開口率を高め、画素電極の対称性を保証し、画素ユニット間の静電容量の整合を保証し、表示明さの均一性を向上させ、表示品質を向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本願の画素構造の一実施例の構造模式図である。
図2】本願の画素構造の一実施例のもう一つの構造模式図である。
図3】本願の画素構造の一実施例の画素組配置模式図である。
図4】本願の画素構造のもう一つの実施例の構造模式図である。
図5】本願の画素構造のもう一つの実施例の構造模式図である。
図6】本願の画素構造のもう一つの実施例の画素配置模式図である。
図7】本願の画素構造のもう一つの実施例の画素配置模式図である。
図8】本願のアレイ基板の一実施例の構造模式図である。
図9】本願のアレイ基板のもう一つの実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得た全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0012】
もし本願実施例で方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後…)に関わる場合、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。
【0013】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明に関わる場合、当該「第一」、「第二」等の説明は、説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示または暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定された特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、各実施例の技術案は互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその前提である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在せず、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0014】
本文における用語「および/または」は、関連対象を説明する関連関係にすぎず、3つの関係が存在し得ることを意味する。例えば、Aおよび/またはBの場合、Aのみが存在する、AとBが同時に存在する、Bのみが存在するという3つの状況を表すことができる。なお、本文における「/」という符号は通常、前後の関連対象が「または」の関係であることを表す。
【0015】
本願は、デュアルゲート画素駆動構造に応用できる画素構造を提案する。
【0016】
デュアルゲート画素駆動構造(Dual-gate)はDRD(Double Rate Driving:二速度駆動)構造とも呼ばれ、そのゲート線は2倍に増され、同時にデータ線を半分に減らされた。表示パネルにおいて、ゲート線を増加させるにはGOA駆動回路を追加するだけでよく、生産コストを大幅に増加することはないが、データ線を半分に減らすことで、ソース駆動回路内の集積チップの数を半分に減らすことができ、すなわちパネルのIC使用数を減らすことができるので、デュアルゲート画素駆動構造を採用することで駆動コストを効果的に低減させて、それによって表示パネルの生産コストを下げることができる。
【0017】
通常の表示パネルにおいて、データ線は、隣接する2つの極性が逆になるように駆動され、具体的には、同一フレーム内の画素の正と負の極性を+または-で表すことができ、データ線の左と右の画素に交互供給するように設計すれば、上下左右の画素の極性を互いに逆であるようにすることができる。こうして、良好な映像品質を得ることができるが、通常のDRD構造では、同様のデータ線駆動では、データ線に沿った画素列全体を同じ極性にして、映像品質の低下になりやすい。画面の品質を改善するために、隣接する2つの画素ユニットを1組とし、同一のデータ線に接続してかつデータ線の同じ側に設置し、同じ列内で隣接する2組の画素を異なるデータ線に接続すれば、1組の画素をその上下左右の画素組の極性の何れともに逆であるにすることができ、これによって表示品質を改善する。しかし、この方法では、同じデータ線に接続された2つの画素のデータ線までの距離が異なるため、隣接する2つの画素の静電容量の不整合を起こし、明暗の分布不均一による表示不良が発生してしまう。静電容量のばらつきを改善するために、データ線とデータ線との中間位置に、すなわち隣接する2つの画素の間に画素の薄膜トランジスタを設置すると、2つの画素の薄膜トランジスタのソース配線が同様になり、同一のデータ線に接続された隣接する2つの画素間の静電容量の整合が容易になるが、データ線とデータ線との間の薄膜トランジスタは画素電極の配置面積を占用し、画素開口率を低下させたり、画素の対称性を悪くしたりする。
【0018】
上記の課題を解決するために、図1図2を参照し、本願の一実施例が提供する画素構造が示され、この画素構造は、
第1方向(例えば図示のY方向)に延在する第1データ線D1と、
何れも第1方向と交差する第2方向(例えば図示のX方向)に延在する第1ゲート線G1と第2ゲート線G2と、
第1画素電極11と第1薄膜トランジスタ12とを含む第1画素ユニット10であって、第1薄膜トランジスタ12は第1ゲート線G1に接続された第1ゲート121と、第1データ線D1に接続された第1ソース122と、第1画素電極11に接続された第1ドレイン123とを含む第1画素ユニット10と、
第2画素電極21と第2薄膜トランジスタ22とを含む第2画素ユニット20であって、第2薄膜トランジスタ22は第2ゲート線G2に接続された第2ゲート221と、第1データ線D1に接続された第2ソース222と、第2画素電極21に接続された第2ドレイン223とを含む第2画素ユニット20と、
を含み、
第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は第2方向に配列されており、第2画素電極21より、第1画素電極11の方が第1データ線D1により近く設置され、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも第1データ線D1に近接して設置されており、
第1ドレイン123と第1画素電極11との間には第1接続配線30が設けられ、第2ドレイン223と第2画素電極21との間には、第1接続配線30に対応して第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との静電容量を整合させる第2接続配線40が設けられている。
【0019】
本実施例において、第2画素電極21より、第1画素電極11の方が第1データ線D1により近く設置され、すなわち、第1画素電極11と第2画素電極21とでは、第1データ線D1との間の距離が異なる。なお、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも第1データ線D1に近接して設置され、すなわち、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置されている。これによって、第1薄膜トランジスタ12と第1画素電極11との間の距離は第2薄膜トランジスタ22と第2画素電極21との間の距離とは等しくない。本実施例において、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22をいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置することによって、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22を第1画素電極11と第2画素電極21との間に設置することで画素電極の配置面積を占用してしまう問題を効果的に回避し、これによって、第1画素電極11と第2画素電極21の良好な対称性を保証するとともに、非表示領域の占用面積を減少させ、画素開口率を向上させた。また、第1ドレイン123と第1画素電極11とを接続する第1接続配線30と、第2ドレイン223と第2画素電極21とを接続する第2接続配線40との対応する設置により、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との静電容量を整合させる。すなわち、第1接続配線30と第2接続配線40との整合設定により、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の静電容量の整合を保証し、表示明さの均一性を向上させ、表示品質の向上に有利である。また、ドレイン接続配線である第1接続配線30と第2接続配線40とにより静電容量の整合を実現し、配線配置の難易度を下げて、生産プロセスの難易度を下げた。
【0020】
本実施例において、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は第1ゲート線G1と第2ゲート線G2との間に挟まれて設置されており、すなわち、第1ゲート線G1と第2ゲート線G2はそれぞれ第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の両側に設置されている。第1ゲート線G1は第1薄膜トランジスタ12の第1ゲート121に接続され、第2ゲート線G2は第2薄膜トランジスタ22の第2ゲート221に接続され、第1データ線D1は第1薄膜トランジスタ12の第1ソース122と第2薄膜トランジスタ22の第2ソース222とに同時に接続されている。このように、第1方向すなわちゲート線の延在方向にある2つの画素ユニットが異なるゲート線に接続され、かつ、同一のデータ線に接続されることにより、デュアルゲート駆動アーキテクチャを形成し、駆動コストを低減させ、生産コストを低減させた。
【0021】
本実施例において、静電容量の整合とは、第1画素ユニット10の蓄積容量と第2画素ユニット20の蓄積容量との整合を指してもよく、例えば、第1画素ユニット10の蓄積容量が第2画素ユニット20の蓄積容量とが等しい。本実施例において、画素構造はさらに共通電極V1を含み、共通電極V1と第1画素電極11との間および共通電極V1と第1接続配線30との間に、第1画素ユニット10の蓄積容量が形成され、すなわち、第1画素ユニット10の蓄積容量は、共通電極V1と第1画素電極11との間に形成される容量と、共通電極V1と第1接続配線30との間に形成される容量とを含む。共通電極V1と第2画素電極21との間および共通電極V1と第2接続配線40との間に、第2画素ユニット20の蓄積容量が形成され、すなわち、第2画素ユニット20の蓄積容量は、共通電極V1と第2画素電極21との間に形成される容量と、共通電極V1と第2接続配線40との間に形成される容量とを含む。本実施例において、共通電極V1は、第1画素電極11と第2画素電極21の外周側に配置されてかつ第1画素電極11と第2画素電極21と重なるように設置されている。これにより、共通電極V1と第1画素電極11、および共通電極V1と第2画素電極21との重なり面積を大きくすることができ、さらに蓄積容量の静電容量を大きくすることができる。
【0022】
一実施例において、静電容量の整合とは、第1画素ユニット10の各静電容量の総和と第2画素ユニット20の各静電容量の総和との整合を指してもよく、例えば、第1画素ユニット10の各静電容量の総和が第2画素ユニット20の各静電容量の総和と等しい。第1画素ユニット10内に形成される各静電容量は、第1画素電極11と第1データ線D1とで形成される静電容量、第1画素電極11と第1ゲート線G1とで形成される静電容量、第1画素ユニット10の蓄積容量、第1画素ユニット10の液晶静電容量、すなわち第1画素ユニット10とカラーフィルム基板上の共通電極とで形成される静電容量、および第1画素電極11と隣接する画素電極との間の静電容量を含む。第2画素ユニット20内に形成される各静電容量は、第2画素電極21と第2データ線D2とで形成される静電容量、第2画素電極21と第2ゲート線G2とで形成される静電容量、第2画素ユニット20の蓄積容量、第2画素ユニット20の液晶静電容量、すなわち第2画素ユニット20とカラーフィルム基板上の共通電極とで形成される静電容量、および第2画素電極21と隣接する画素電極との間の静電容量を含む。本実施例において、静電容量の整合とは、第1画素ユニット10の各静電容量のそれぞれと第2画素ユニット20の各静電容量との整合を指してもよく、例えば、形成される各静電容量は全て等しい。本実施例において、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置されていることにより第1画素電極11と第2画素電極21との良好な対称性を保証し、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との配置の整合を保証するので、第1画素ユニット10に形成される各静電容量の総和と第2画素ユニット20の各静電容量の総和との整合の保証に有利である。なお、第1薄膜トランジスタ12と第1画素電極11との距離が第2薄膜トランジスタ22と第2画素電極21との距離とが等しくない場合、第1接続配線30と第2接続配線40との整合設定により静電容量の整合を実現し、配線配置の難易度、各静電容量の整合の難易度、生産プロセスの難易度を下げて、製品の生産効率と歩留まりを向上させる。
【0023】
一実施例において、第1接続配線30と第2接続配線の配線インピーダンスが等しいので、第1画素電極11に形成される静電容量と第2画素電極21に形成される静電容量との整合性を保証し、表示品質を向上させるのに有利である。本実施例において、図1を参照し、配線インピーダンスを等しくしやすいように、第1接続配線30と第2接続配線40の長さは同じに設定され、幅も同じに設定されている。もちろん、他の実施例において、第1接続配線30と第2接続配線40の長さと幅をそれぞれ異ならせて、第1接続配線30と第2接続配線40の具体的な設定と、第1画素電極11と第2画素電極21とで形成される静電容量とを互いに合わせて、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との間の静電容量の整合を保証してもよい。
【0024】
一実施例において、第1接続配線30に形成される蓄積容量は、第2接続配線40に形成される蓄積容量と等しい。本実施例において、図1を参照し、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22をいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置することによって、第1画素電極11と第2画素電極21との良好な対称性を保証し、第1画素電極11に形成される蓄積容量が第2画素電極21に形成される蓄積容量と等しいのを保証しやすくする。一方、第1接続配線30に形成される蓄積容量を第2接続配線40に形成される蓄積容量と等しくすることにより、第1画素ユニット10の蓄積容量が第2画素ユニット20の蓄積容量と等しいことをさらに効果的に保証することができる。本実施例において、第1接続配線30と共通電極V1との重なり面積を第2接続配線40と共通電極との重なり面積とを等しくすることによって、第1接続配線30に形成される蓄積容量が第2接続配線40に形成される蓄積容量と等しいことを保証しやすくする。
【0025】
一実施例において、図1図2を参照し、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は第1データ線D1の同じ側に設けられている。本実施例において、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20とに接続された第1データ線D1と同じ側に配置され、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20とは隣接して設置されている。具体的には、第1画素ユニット10における第1画素電極11と、第2画素ユニット20における第2画素電極21とは、第1方向、すなわち、ゲート線の延在方向に沿って並行に設置されているとともに、第2画素電極21と比べて、第1画素電極11は第1データ線D1により近い。すなわち、第1画素電極11は第1データ線D1の一方側に設置され、第2画素電極21は第1画素電極11の第1データ線D1から遠く離れた側に設置されている。こうすることで、画素ユニットの配置に有利である。第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22は、第1画素電極11の第1方向に沿った両側にそれぞれ設置されて、かつ、対称に配置されている。すなわち、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22は、第1データ線D1に近接する第1画素電極11の両側にのみ配置されているので、第1画素電極11と第2画素電極21との間に配置されることによる開口率の低下や画素電極の対称性への影響を回避することができる。これにより、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22を対称的に配置することにより、プロセスの製造難易度を下げるだけではなく、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の静電容量の整合を保証し、表示品質を向上させることにも役立つ。さらに、第1画素電極11と第2画素電極21とを、形状を一致させてかつ対称的に配置することにより、表示品質を保証する。
【0026】
一実施例において、図1および図2を参照し、第1ゲート線G1は、第1方向で第1画素電極11から遠く離れて設けられた第1収容部G11と、第1方向で第2画素電極21に近接して設けられた第1接続部G13と、第1収容部G11と第1接続部G13との間に設けられた第1屈曲部G12とを含み、第1収容部G11と第1屈曲部G12との間には、第1薄膜トランジスタ12を収容する収容空間が形成される。同様に、第2ゲート線G2は、第1方向で第1画素電極11から遠く離れて設けられた第2収容部G21と、第1方向で第2画素電極21に近接して設けられた第2接続部G23と、第2収容部G21と第2接続部G23との間に設けられた第2屈曲部G22とを含み、第2収容部G21と第2屈曲部G22との間には、第2薄膜トランジスタ22を収容する収容空間が形成される。本実施例において、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも第1データ線D1に近接して設置され、すなわち、第1画素電極11の片側に設置されているので、上記設置された第1ゲート線G1は第1画素電極11に近い位置に第1薄膜トランジスタ12を収容する収容空間を形成し、第2画素電極21に対応する部分が第2画素電極21に近接して設置される。同様に、第2ゲート線G2は第1画素電極11に近い位置に第2薄膜トランジスタ22を収容する収容空間を形成し、第2画素電極21に対応する部分が第2画素電極21に近接して設置される。これにより、第1薄膜トランジスタ12、第2薄膜トランジスタ22、第1ゲート線G1および第2ゲート線G2の配置面積を小さくして、非表示領域の面積を小さくすることができ、画素開口率の向上に有利である。
【0027】
本実施例において、第1屈曲部G12と第2屈曲部G22の向きが逆であり、第1収容部G11および第2収容部G21の位置が第1画素電極11に対応し、第1データ線D1の方向においていずれも第1画素電極11から遠く離れて設置されている。第1屈曲部G12は、ゲート線延在方向に延在し、第2画素電極21に近接して屈曲している。第2屈曲部G22は、ゲート線延在方向に延在し、第2画素電極21に近接して屈曲している。これにより、第1薄膜トランジスタ12は、第1収容部G11と、第1屈曲部G12と、第1画素電極11と第1データ線D1との間に収容される。なお、第1接続配線30におけるバイアホール部分も、第1薄膜トランジスタ12を収容する収容空間内に設けられる。同様に、第2薄膜トランジスタ22は、第2収容部G21と、第2屈曲部G22と、第1画素電極11と第1データ線D1との間に収容される。第2接続配線40におけるバイアホール部分も、第2薄膜トランジスタ22を収容する収容空間内に設けられる。上記のように設定することにより、配線の配置難易度を低減することができ、寄生容量の発生を低減させやすくなる。
【0028】
一実施例において、図1および図2を参照し、第1ゲート線G1は、第1ゲート121に接続される両端部が第1方向にずらして設置されている。第2ゲート線G2は、第2ゲート221に接続される両端部が第1方向にずらして設置されている。本実施例において、第1ゲート線G1の第1収容部G11と第1接続部G13とを、それぞれ第1画素電極11から遠く離れた位置と第1画素電極11に近接した位置に設置することにより、複数の第1画素ユニット10と複数の第2画素ユニット20とをゲート線延在方向である第2方向に配列した場合に、第1ゲート121の一方側は第1収容部G11に接続され、他方側は第1接続部G13に接続される。同様に、第2ゲート線G2の第2収容部G21と第2接続部G23とを、それぞれ第2画素電極21から遠く離れた位置と第2画素電極21に近接した位置に設置することにより、複数の第1画素ユニット10と複数の第2画素ユニット20とをゲート線延在方向である第2方向に配列した場合に、第2ゲート221の一方側は第2収容部G21に接続され、他方側は第2接続部G23に接続される。このような構成は、第1ゲート線G1と第1薄膜トランジスタ12との組み合わせ設置に寄与し、同様に、第2ゲート線G2と第2薄膜トランジスタ22との組み合わせ設置に寄与し、複数の第1画素ユニット10と複数の第2画素ユニット20とがアレイ配置を形成する場合、画素構造全体のコンパクト性を向上させ、非表示領域が表示パネルに占める体積を減少させ、画素開口率の向上に有利である。
【0029】
一実施例において、図1および図2を参照し、第1ソース122と第1ドレイン123はいずれも第2方向に延在して配置され、第2ソース222と第2ドレイン223はいずれも第2方向に延在して配置されている。本実施例において、第1ドレイン123と第1ソース122とは第2方向に延在して平行に配置され、これにより、第1ソース122と第1ドレイン123との間に形成される導電チャネルも第2方向に延在して配置される。第2ドレイン223と第2ソース222とは第2方向に延在して平行に配置され、これにより、第2ソース222と第2ドレイン223との間に形成される導電チャネルも第2方向に延在して配置される。また、第1ソース122と第1ドレイン123およびそれらにより形成される導電チャネルは、第1ゲート線G1の延在方向と一致し、第2ソース222と第2ドレイン223およびそれらにより形成される導電チャネルは、第2ゲート線G2の延在方向と一致していることにより、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22を第1方向に狭く設置することができるので、第1画素電極11の片側に設けて画素電極配置面積を占用することなく、非表示領域の占用面積を効果的に低減させるのを保証し、画素開口率の向上に有利である。
【0030】
もちろん、他の実施例において、導電チャネルの形状、数は、ソースおよびドレインの形状に応じて適応的に調整されてもよい。例えば、導電チャネルは、第1ソース122と第1ドレイン123との間に分岐構造が設けられているか否かに応じて、チャネルの形状およびチャネルの数を決定することができ、複数のチャネルを有する実施例において、各導電チャネル間の幅対長さ比は同じでも異なっていてもよく、実際の必要に応じて設定することができる。同一の薄膜トランジスタの中で、例えば、第1薄膜トランジスタ12において、第1ソース122と第1ドレイン123の少なくとも一方をU字型構造、または、ダブルI型構造に設定できる。第1ドレイン123がU型構造である場合、第1ドレイン123は2つの平行な側壁を有し、第1ソース122は第2方向に延在して配置されかつ2つの平行な側壁に挟まれて配置され、第1ソース122とU型ドレインとの間に2つの導電チャネルが形成されている。画素電極とデータ線とが同一層に設置されているか否かに応じて、第1ドレイン123と第1ソース122とを対応して変換することができる。例えば、両者が同じ層に設置されている場合、第1画素電極11を第1ドレイン123とバイアホールによって接続する必要がなく、第1ドレイン123と直接接続することができ、第1ドレイン123はダブルI型構造とすることができる。
【0031】
一実施形態においては、図1から図3を参照し、前記第1データ線D1の数は複数であり、複数の前記第1データ線D1は第2方向に並んで配置されており、前記第1ゲート線G1と第2ゲート線G2は、いずれも複数であり、複数の前記第1ゲート線G1と第2ゲート線G2は第1方向に並んで配置されている。前記第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は、いずれも複数であり、複数の前記第1画素ユニット10と第2画素ユニット20はアレイ状に配置されている。前記第2方向に隣接しかつ同一の前記第1データ線D1に接続された前記第1画素ユニット10と第2画素ユニット20とで1つの画素組100を形成し、前記第1方向に隣接する2つの前記画素組100は、隣接する2つの前記第1データ線D1にそれぞれ接続される。このように、本実施例が提供する画素構造は、隣接する2つの画素を1組とし、各画素組100はそれと上下左右に隣接する画素組100の極性と全て逆であるため、デュアルゲート駆動アーキテクチャを実現しつつ、良好な表示品質を提供する。
【0032】
本実施例において、隣接する2つの画素組100の投影が第1方向で嵌め合うように設定されている。本実施例において、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも第1データ線D1に近接して設置されており、第1方向に隣接する2つの画素組100は、隣接する2本の第1データ線D1にそれぞれ接続されている。したがって、隣接する2つの画素組100内の薄膜トランジスタは、位置をずらして嵌め合うように設置することができる。すなわち、隣接する2つの画素組100の投影を第1方向で嵌め合うように設定することができるので、画素構造の配置がコンパクトになり、非表示領域の占用面積を減らし、画素開口率の向上に有利である。具体的には、図1および図2に示す場合を例として、第1行の第1画素ユニット10と第2画素ユニット20とで第1行の画素組100を形成し、第2行の第1画素ユニット10と第2画素ユニット20とで第2行の画素組100を形成し、第1行の画素組100は、図の左側にある第1データ線D1に接続され、第2行の画素組100は、図の右側に位置する第1データ線D1に接続される。第1行の第1画素ユニット10内の第1薄膜トランジスタ12は、第1行の第1画素電極11と第2行の第2画素電極21との間であって図の左側に設置されている。第2行の第1画素ユニット10内の第1薄膜トランジスタ12は、第1行の第2画素電極21と第2行の第1画素電極11との間であって図の右側に設置されている。すなわち、第1行の第1画素ユニット10内の第1薄膜トランジスタ12と第2行の第1画素ユニット10内の第1薄膜トランジスタ12がいずれも、上下2行の画素電極の間に位置し、かつ、左右両側に分けて設置されることにより、隣接する2つの画素組100の投影が第1方向で互いに嵌め合う関係を形成するようにし、画素構造の配置がコンパクトになり、非表示領域の利用率が大幅に向上し、非表示領域全体の面積が減り、画素開口率が向上する。
【0033】
一実施例において、図4を参照し、第1ゲート線G1と第2ゲート線G2はいずれも直線状に設置されており、第1薄膜トランジスタ12は第1ゲート線G1と第1画素電極11との間に設置され、第2薄膜トランジスタ22は第2ゲート線G2と第2画素電極21との間に設置されている。このように設置することにより、ゲート線の配線を簡略化することができ、プロセスの難易度を下げることができる。
【0034】
一実施例において、図5図6を参照し、第1データ線D1は少なくとも2本あり、画素構造はさらに、第1ゲート線G1に接続された第3画素ユニット50と、第2ゲート線G2に接続された第4画素ユニット60とを含み、第3画素ユニット50と第1画素ユニット10は、2本の第1データ線D1にそれぞれ接続されており、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60は、同一の第1データ線D1に接続されている。図5に示す場合を例として、第1画素ユニット10と第2画素ユニットは左側にある1本の第1データ線D1に接続され、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60は右側にある1本の第1データ線D1に接続されている。第3画素ユニット50は第3画素電極51と第3薄膜トランジスタ52とを含み、第3薄膜トランジスタ52は第1ゲート線G1に接続された第3ゲート521と、第1データ線D1に接続された第3ソース522と、第3画素電極51に接続された第3ドレイン523とを含み、第4画素ユニット60は第4画素電極61と第4薄膜トランジスタ62とを含み、第4薄膜トランジスタ62は第2ゲート線G2に接続された第4ゲート621と、第1データ線D1に接続された第4ソース622と、第4画素電極61に接続された第4ドレイン623とを含み、第3画素電極51より、第4画素電極61の方がそれらに接続された第1データ線D1により近く設置され、第3薄膜トランジスタ52と第4薄膜トランジスタ62はいずれもそれらに接続された第1データ線D1に近接して設置されており、第3ドレイン523と第3画素電極51との間には第3接続配線70が設けられ、第4ドレイン623と第4画素電極61との間には、第3接続配線70に対応して第3画素ユニット50と第4画素ユニット60との静電容量を整合させる第4接続配線80が設けられている。すなわち、本実施例において、第1ゲート線G1と第2ゲート線G2との間には、第1画素ユニット10、第2画素ユニット20、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60が含まれ、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は、同一の第1データ線D1に接続され、第1ゲート線G1に接続された第1画素ユニット10の第1画素電極11の方が、それらに接続された第1データ線D1により近く設置されている。一方、もう一つの第1データ線D1に接続された第3画素ユニット50および第4画素ユニット60について、第2ゲート線G2に接続された第4画素ユニット60の第4画素電極61の方が、第1データ線D1により近く設置されている。こうすることで、画素ユニットの配置の柔軟性を向上させる。
【0035】
本実施例において、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の配置と同様に、第3画素ユニット50の第3画素電極51および第4画素ユニット60の第4画素電極61のそれらに接続された第1データ線D1との間の距離が異なり、第3薄膜トランジスタ52と第4薄膜トランジスタ62はいずれもそれらに接続された第1データ線D1に近接して設置されており、すなわち、第3薄膜トランジスタ52と第4薄膜トランジスタ62はいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置されている。これによって、第3薄膜トランジスタ52と第3画素電極51との間の距離は第4薄膜トランジスタ62と第4画素電極61との間の距離とは等しくない。一方、第3薄膜トランジスタ52と第4薄膜トランジスタ62をいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置することにより、画素電極の配置面積を占用してしまう問題を効果的に回避する。これによって、第3画素電極51と第4画素電極61の良好な対称性を保証するとともに、非表示領域の占用面積を低減し、画素開口率を向上させた。また、第3ドレイン523と第3画素電極51とを接続する第3接続配線70と、第4ドレイン623と第4画素電極61とを接続する第4接続配線80との対応する設置により、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60との静電容量を整合させる。すなわち、第3接続配線70と第4接続配線80との整合設定により、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60の静電容量の整合を保証し、表示明さの均一性を向上させ、表示品質の向上に有利である。また、ドレイン接続配線である第3接続配線80と第4接続配線80とにより静電容量の整合を実現し、配線配置の難易度を下げて、生産プロセスの難易度を下げた。
【0036】
本実施例において、第3接続配線70と第4接続配線80の配線インピーダンスが等しいので、第3画素電極51に形成される静電容量と第4画素電極61に形成される静電容量との整合性を保証し、表示品質を向上させるのに有利である。具体的には、配線インピーダンスを等しくしやすいように、第3接続配線70と第4接続配線80の長さは同じに設定され、幅も同じに設定されている。本実施例において、第3接続配線70に形成される蓄積容量は、第4接続配線80に形成される蓄積容量と等しい。本実施例において、第1画素ユニット10に対応する配置と同様に、第1ゲート線G1と第2ゲート線G2は、第4画素ユニット60に対応する位置に、配線を屈曲させることにより第3薄膜トランジスタ52を収容する収容空間と第4薄膜トランジスタ62を収容する収容空間とをそれぞれ形成しているので、非表示領域面積を小さくし、画素開口率の向上に有利である。第1ゲート線G1は、第3ゲート521に接続される両端部が第1方向にずらして設置されている。第2ゲート線G2は、第4ゲート621に接続される両端部が第1方向にずらして設置されている。第3ソース522と第3ドレイン523がいずれも第2方向に延在して配置され、第4ソース622と第4ドレイン623がいずれも第2方向に延在して配置されていることにより、第3薄膜トランジスタ52と第4薄膜トランジスタ62は第1方向で狭く設置できるので、第4画素電極61の片側に設置して、画素電極の配置面積を占用することなく、非表示領域の占用面積を効果的に減少させ、画素開口率を向上させた。
【0037】
一実施例において、図7を参照し、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は、それらに接続された第1データ線D1の両側にそれぞれ位置する。また、第2画素ユニット20と第1データ線D1との間には第3画素ユニット50が設けられ、第3画素ユニット50は第1方向に延在しかつ第1データ線D1と隣接する第2データ線D2に接続され、前記第2データ線D2の前記第3画素ユニット50から遠く離れた側には第4画素ユニット60が接続され、前記第3画素ユニット50は第1ゲート線G1に接続され、前記第4画素ユニット60は第2ゲート線G2に接続されている。本実施例において、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20は第1データ線D1の両側に分けて設置され、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との間は第3画素ユニット50によって仕切られる。すなわち、第1画素ユニット10と第3画素ユニット50は、第1データ線D1の両側にそれぞれ設けられているが、第2画素ユニット20は、第3画素ユニット50の第1データ線D1から遠く離れた側に設けられ、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20はいずれも第1データ線D1に接続されているが、第3画素ユニット50は、第1データ線に隣接する第2データ線D2に接続されている。上記のように構成すれば、各画素ユニットとそれに隣接する画素ユニットとの極性を逆にすることができるので、表示パネルの表示品質の向上に有利である。同一の第1データ線D1に接続された第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との、第1データ線D1からの距離を異ならせて、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22をいずれも第1データ線D1の片側に偏って設置することによって、第1画素電極11と第2画素電極21が良好な対称性を有することを保証し、非表示領域の占用面積を減らし、画素開口率を向上させることができる。また、第1接続配線30と第2接続配線40との整合設定により、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の静電容量の整合を保証し、表示パネルの明さの均一性を向上させ、表示品質の向上に有利である。また、ドレイン接続配線である第1接続配線30と第2接続配線40とにより静電容量の整合を実現し、配線配置の難易度を下げて、生産プロセスの難易度を下げた。
【0038】
本実施例において、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の配置と同様に、第3画素ユニットと第4画素ユニット60は同一の第2データ線D2に接続されている。具体的には、図7に示す場合を例として、ゲート線延在方向である第2方向において、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との間には第3画素ユニット50が設けられ、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60との間には第2画素ユニット20が設けられている。第1データ線D1は、第3画素ユニット50と第1画素ユニット10との間に設けられ、第2データ線D2は、第4画素ユニット60と第2画素ユニット20との間に設けられている。すなわち、同一の第2データ線D2に接続された第3画素ユニット50と第4画素ユニット60との、それらが接続される第2データ線D2までの距離は等しくない。同様に、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の設置と似て、本実施例において、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60の薄膜トランジスタをいずれも第2データ線D2の片側に偏って設置できるので、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60の画素電極の対称性を効果的に保証するとともに、非表示領域の占用面積を減らし、画素開口率を向上させることが可能である。また、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60内のドレインの接続配線の整合により、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60の静電容量の整合を保証でき、表示パネルの明さの均一性を向上させ、表示品質を向上させるだけではなく、配線の配置難易度を下げて、生産プロセスの難易度を低減させる。
【0039】
本願の一実施例はさらにアレイ基板を提供し、図1から図8を参照し、このアレイ基板は下地基板GSおよび上記の何れか一つの画素構造を含み、
この画素構造の詳しい構造は上記実施例を参照し、ここでは説明を省略する。当然のことながら、本願のアレイ基板において上記の画素構造を利用したので、本願のアレイ基板の実施例は上記画素構造の全ての実施例の全ての技術案を含み、上記技術案により達成される技術的効果を達成できるので、ここで説明を省く。
【0040】
具体的には、この下地基板GS上には、
第1ゲート線G1、第2ゲート線G2、第1ゲート121と第2ゲート221を形成する第1金属層M1と、
第1金属層M1上に設けられた第1絶縁層P1と、
第1絶縁層P1上に設けられ、第1データ線D1、第1ソース122、第1ドレイン123、第2ソース222と第2ドレイン223を形成する第2金属層M2と、
第2金属層M2上に設けられた第2絶縁層P2と、
第1画素電極11と第2画素電極21とを形成する透明導電層ITOと、
が形成されており、
第1接続配線30と第2接続配線40はいずれも、第2金属層M2により形成された金属配線部L1と、透明導電層ITOにより形成された透明配線部L2と、透明配線部L2と金属配線部L1との間に設けられてかつ第2絶縁層P2を貫通するバイアホール接続部L3とを含む。
【0041】
本実施例において、第1薄膜トランジスタ12と第2薄膜トランジスタ22はいずれも、2層の金属層と、2層の絶縁層と、活性層と、オーミックコンタクト層とを含む。2層の金属層の材質は同一であっても異なっていてもよく、例えばアルミニウムまたは銅を用いて実現でき、第1ゲート線G1、第2ゲート線G2、第1ゲート121と第2ゲート221は同一の金属層を用いて実現することができ、具体的には、第1金属層M1を用いて第1ゲート線G1、第2ゲート線G2、第1ゲート121と第2ゲート221をパターニングすることができる。第1データ線D1、第1ソース122、第1ドレイン123、第2ソース222と第2ドレイン223は、同一の金属層を用いて実現することができ、具体的には、第2金属層M2を用いて第1データ線D1、第1ソース122、第1ドレイン123、第2ソース222と第2ドレイン223をパターニングすることができる。また、第2金属層M2には、第1ドレイン123と第1画素電極11とを接続する金属配線部と、第2ドレイン223と第2画素電極21とを接続する金属配線部とが形成されていてもよい。本実施例において、第1絶縁層P1はゲート絶縁層であり、第2絶縁層P2はパッシベーション層である。透明導電層ITOは第1画素電極11と第2画素電極21とを形成でき、透明導電層ITOはITO薄膜層とすることが可能である。
【0042】
本実施例において、第1接続配線30と第2接続配線40はいずれも、第2金属層M2により形成された金属配線部L1と、透明導電層ITOにより形成された透明配線部L2と、透明配線部L2と金属配線部L1との間に設けられてかつ第2絶縁層P2を貫通するバイアホール接続部L3とを含む。すなわち、第1ドレイン123と第1画素電極11との間は、バイアホールを介して異なる層の間の導電接続を実現することが可能である。一方、第1接続配線30と第2接続配線40との間の整合設定は、金属配線部L1の整合設定を通して実現してもよいし、透明配線部L2の整合設定を通して実現してもよい。例えば、図4を参照し、第1接続配線30と第2接続配線40の主要部分はいずれも、第2金属層M2によって形成された金属配線部L1であり、第1接続配線30に形成されたバイアホールは、第2接続配線40に形成されたバイアホールと対称に設置され、かつ、いずれも第1画素電極11と第2画素電極21に近接して設置されている。例えば、図1を参照し、第1接続配線30に形成されたバイアホールは第1薄膜トランジスタ12に近接して配置され、すなわち、第1接続配線30において第2金属層M2により形成される金属配線部L1の長さを短くした。同様に、第2接続配線40に形成されたバイアホールL3は第2薄膜トランジスタ42に近接して配置され、すなわち、第2接続配線40において第2金属層M2により形成される金属配線部L1の長さを短くした。これにより、寄生容量の発生を低減させた。
【0043】
一実施例において、第1金属層M1は、第3ゲート521と第4ゲート621をも形成し、第2金属層M2は、第3ソース522、第3ドレイン523、第4ソース622と第4ドレイン623をも形成し、透明導電層ITOは第3画素電極51と第4画素電極61とをも形成する。第3接続配線70と第4接続配線80はいずれも、第2金属層M2により形成された金属配線部L1と、透明導電層ITOからなる透明配線部L2と、透明配線部L2と金属配線部L1との間に設けられてかつ第2絶縁層P2を貫通するバイアホール接続部L3とを含む。すなわち、第1画素ユニット10、第2画素ユニット20、第3画素ユニット50と第4画素ユニット60の層構造が一致し、同じ作製プロセスにおいて形成できる。一方、第3接続配線70と第4接続配線80との間の整合設定は、金属配線部L1の整合設定を通して実現してもよいし、透明配線部L2の整合設定を通して実現してもよい。
【0044】
一実施例において、図9を参照し、アレイ基板はさらに、第2絶縁層P2上に設けられたカラーレジスト層B1を含み、透明導電層ITOはカラーレジスト層B1の上に設けられている。すなわち、透明導電層ITOからなる透明配線部L2がカラー抵抗層B1上に設けられており、バイアホール接続部L3はカラー抵抗層B1を貫通して設けられている。本実施例において、画素構造はCOA(CF on Array)プロセスにより実現できる。すなわち、カラーフィルタとアレイ基板とを一体化し、具体的には、カラーレジストをアレイ基板上に塗布してカラーレジスト層B1を形成し、透明導電層ITOをカラーレジスト層B1上に設け、透明導電層ITOと、第1絶縁層P1上に設けられた第2金属層M2との間はカラーレジスト層B1によって分離され、本実施例において、透明導電層ITOと第2金属層M2との間はさらに第2絶縁層P2によって分離されている。このように配置された第1接続配線30は、透明導電層ITOから形成された、カラーレジスト層B1上に設けられた透明配線部L2を通して配線され、同様に、第2接続配線40も、透明導電層ITOから形成された、カラーレジスト層B1上に設けられた透明配線部L2を通して配線される。本実施例において、第1接続配線30と第2接続配線40との透明配線部L2による整合設定により、前記第1画素ユニット10と第2画素ユニット20の静電容量を整合させる。上記の設定は、第1接続配線30と第2接続配線40の配線配置の難易度を下げ、プロセスの難易度を下げ、第1接続配線30と第2接続配線40との整合設定に有利で、第1画素ユニット10と第2画素ユニット20との間の静電容量の整合を実現する一方、寄生容量の発生を低減させる。また、COFプロセスによって形成可能なカラーレジスト層B1を利用して配線するので、生産工程を増やすことがなく、生産効率を保証する上で有利である。一実施例において、カラーレジスト層B1と透明導電層ITOとの間にさらに第3絶縁層P3が設けられ、第3絶縁層P3は、有機材料であっても無機材料であってもよく、第1絶縁層P1および第2絶縁層P2と同じ材料を用いてもよい。
【0045】
本願はさらに上記のような画素構造を含む表示パネルを提案し、この画素構造の詳しい構造は上記実施例を参照し、ここでは説明を省略する。当然のことながら、本願の表示パネルにおいて上記の画素構造を利用したので、本願の表示パネルの実施例は上記画素構造の全ての実施例の全ての技術案を含み、上記技術案により達成される技術的効果を達成できる。
【0046】
本願はさらに表示パネルを提供し、前記表示パネルは、上記の何れか一つのアレイ基板とアレイ基板に対向して設置されたカラーフィルム基板とを含む。カラーフィルム基板とアレイ基板との間にはさらに液晶分子が設置されており、フレーム接着剤によってカラーフィルム基板、アレイ基板および液晶パッケージをパッケージングして表示パネルを形成することができる。本願の表示パネルの実施例は上記画素構造の全ての実施例の全ての技術案を含み、上記技術案により達成される技術的効果を達成できる。
【0047】
以上は本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許範囲を制限するわけではない。本願の出願構想の下で、本願の明細書および添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9