(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】コイル装置
(51)【国際特許分類】
H01F 38/14 20060101AFI20230627BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20230627BHJP
H02J 50/90 20160101ALI20230627BHJP
H01F 27/28 20060101ALI20230627BHJP
H01F 27/30 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
H01F38/14
H02J50/10
H02J50/90
H01F27/28 K
H01F27/30
(21)【出願番号】P 2019153555
(22)【出願日】2019-08-26
【審査請求日】2022-04-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100170818
【氏名又は名称】小松 秀輝
(72)【発明者】
【氏名】原 正一
(72)【発明者】
【氏名】徳良 晋
【審査官】秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-230441(JP,A)
【文献】特開2014-239175(JP,A)
【文献】特開2019-004628(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0331316(US,A1)
【文献】特開2002-305121(JP,A)
【文献】特開2013-090353(JP,A)
【文献】特開2018-191474(JP,A)
【文献】特開2015-015901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 38/14
H02J 50/10
H02J 50/90
H01F 27/28
H01F 27/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に設置され、前記筐体外に設置された相手方コイル装置との間で送電又は受電するコイル装置であって、
コイル軸に沿って延在するコア空間周りに巻き回された導線を有し、前記相手方コイル装置の相手方コイル部との間で送電又は受電するコイル部と、
前記コア空間内に配置されたコア磁性体と、
前記コイル部における前記相手方コイル部に対向する面に対して反対側の面に対向するように配置されたベース磁性体と、
一方の端部が前記ベース磁性体に連結された連結磁性体と、
を備え、
前記コイル軸は、送電又は受電時における前記コイル部と前記相手方コイル部との対向方向に沿って延在し、
前記コイル部は、前記コイル軸方向に沿って並ぶ第1コイル部位と第2コイル部位とを有し、
前記コイル軸に直交する予め定められた基準方向に沿って見たときに、前記コイル軸方向及び前記基準方向のそれぞれに直交する方向である幅方向における前記第1コイル部位の外形幅は、前記幅方向における前記第2コイル部位の外形幅よりも小さ
く、
前記連結磁性体は、送電又は受電時の状態において前記連結磁性体の他方の端部が前記相手方コイル装置に設けられた相手方ベース磁性体に対向するように、前記コイル部の外側を通って前記相手方ベース磁性体に向って延びており、
前記ベース磁性体と前記相手方ベース磁性体との間隔を距離Sとしたときに、前記連結磁性体は、前記コイル軸から前記距離S離れた位置を通って、前記ベース磁性体から前記相手方ベース磁性体に向って延びている、コイル装置。
【請求項2】
前記コイル装置は、移動体に搭載され、
前記連結磁性体は、前記移動体に設けられた磁性材料からなる構造体によって構成されている、請求項
1に記載のコイル装置。
【請求項3】
筐体内に設置され、前記筐体外に設置された相手方コイル装置との間で送電又は受電するコイル装置であって、
コイル軸に沿って延在するコア空間周りに巻き回された導線を有し、前記相手方コイル装置の相手方コイル部との間で送電又は受電するコイル部と、
前記コア空間内に配置されたコア磁性体と、
前記コイル部における前記相手方コイル部に対向する面に対して反対側の面に対向するように配置されたベース磁性体と、
一方の端部が前記ベース磁性体に連結された連結磁性体と、
を備え、
前記コイル軸は、送電又は受電時における前記コイル部と前記相手方コイル部との対向方向に沿って延在し、
前記コイル部は、前記コイル軸方向に沿って並ぶ第1コイル部位と第2コイル部位とを有し、
前記コイル軸に直交する予め定められた基準方向に沿って見たときに、前記コイル軸方向及び前記基準方向のそれぞれに直交する方向である幅方向における前記第1コイル部位の外形幅は、前記幅方向における前記第2コイル部位の外形幅よりも小さ
く、
前記連結磁性体は、送電又は受電時の状態において前記連結磁性体の他方の端部が前記相手方コイル装置に設けられた相手方ベース磁性体に対向するように、前記コイル部の外側を通って前記相手方ベース磁性体に向って延びており、
前記連結磁性体の前記他方の端部は、前記筐体外に突出している、コイル装置。
【請求項4】
前記連結磁性体を揺動させて前記連結磁性体の前記他方の端部の位置を変化させる駆動部を更に備える、請求項
3に記載のコイル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル装置、及び非接触給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、水中を移動する水中航走体に搭載された受電装置と、外部に設置された送電装置との間で非接触で給電する非接触給電システムが記載されている。このような非接触給電システムでは、受電装置に設けられたコイル部及び送電装置に設けられたコイル部を用いて、送電及び受電が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、このような非接触給電システムでは、コイル部を配置する際に、コイル部を収容する筐体の形状の制約を受けることがある。コイル部を配置する際に筐体の制約を受けることで、コイル部間での給電効率が低下することがある。このため、本技術分野では、コイル部を配置する際に筐体の形状の制約を受けることを抑制し、給電効率を向上させることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面に係るコイル装置は、筐体内に設置され、筐体外に設置された相手方コイル装置との間で送電又は受電するコイル装置であって、コイル軸に沿って延在するコア空間周りに巻き回された導線を有し、相手方コイル装置の相手方コイル部との間で送電又は受電するコイル部と、コア空間内に配置されたコア磁性体と、を備え、コイル軸は、送電又は受電時におけるコイル部と相手方コイル部との対向方向に沿って延在し、コイル部は、コイル軸方向に沿って並ぶ第1コイル部位と第2コイル部位とを有し、コイル軸に直交する予め定められた基準方向に沿って見たときに、コイル軸方向及び基準方向のそれぞれに直交する方向である幅方向における第1コイル部位の外形幅は、幅方向における第2コイル部位の外形幅よりも小さい。
【0006】
このコイル装置は、基準方向に沿って見たときに、第1コイル部位と第2コイル部位との外形幅が互いに異なっている。これにより、コイル装置は、コイル軸方向の各位置において幅が異なるような形状の筐体であっても、幅が変化する筐体の形状に沿ってコイル部を筐体内に配置できる。すなわち、コイル装置は、コイル軸方向の大きさとしてより大きな形状のコイル部を配置でき、送電又は受電時においてコイル部に鎖交する磁束を増加させることができる。また、コイル装置は、コイル部内に配置されたコア磁性体によって、送電又は受電時においてコイル部を貫く磁束をより増加させることができる。従って、コイル装置は、コイル部を配置する際に筐体の形状の制約を受けることを抑制し、給電効率を向上させることができる。
【0007】
第1コイル部位は、送電又は受電時の状態において第2コイル部位よりも相手方コイル部側に位置していてもよい。この場合、コイル装置は、相手方コイル部側に近づくに従って幅が小さくなるような形状の筐体であっても、筐体内において相手方コイル部のより近い位置にコイル部を配置できる。従って、コイル部と相手方コイル部との間隔が小さくなり、磁束が外部に漏れ出ることが抑制されることによってコイル部と相手方コイル部との間での磁束の結合が強くなる。これにより、コイル装置は、給電効率をより一層向上させることができる。
【0008】
コイル装置において、コイル部は、第1コイル部位を含む第1コイルと、第2コイル部位を含む第2コイルと、を有し、第1コイルと第2コイルとは、コイル軸方向に沿って並べて配置されていてもよい。この場合、コイル部は、外形幅の大きさが異なる第1コイルと第2コイルとを並べて配置することによって容易に形成され得る。
【0009】
コイル装置において、コア磁性体における相手方コイル部に対面する側の端部は、コイル部における相手方コイル部に対向する面よりも、コイル部外に突出していてもよい。この場合、コア磁性体は、相手方コイル部からコイル部側へ向かう磁束をより一層適切に誘導することができ、コイル部を貫く磁束をより一層増加させることができる。または、コア磁性体は、コイル部から相手方コイル部側へ向かう磁束をより一層効率よく誘導できる。これにより、コイル装置は、給電効率をより一層向上させることができる。
【0010】
コイル装置は、コイル部における相手方コイル部に対向する面に対して反対側の面に対向するように配置されたベース磁性体と、一方の端部がベース磁性体に連結された連結磁性体と、を更に備え、連結磁性体は、送電又は受電時の状態において連結磁性体の他方の端部が相手方コイル装置に設けられた相手方ベース磁性体に対向するように、コイル部の外側を通って相手方ベース磁性体に向って延びていてもよい。この場合、コイル装置は、連結磁性体によって、ベース磁性体からコイル部の外側を通って相手方ベース磁性体へ向けて磁束を誘導できる、又は相手方ベース磁性体からコイル部の外側を通ってベース磁性体へ向けて磁束を誘導できる。このように、コイル装置は、コイル部の外側を通る磁束を適切に誘導でき、給電効率をより一層向上させることができる。
【0011】
連結磁性体の他方の端部は、筐体外に突出していてもよい。この場合、コイル装置は、筐体の外側部分においても、連結磁性体によって磁束を誘導できる。これにより、コイル装置は、給電効率をより一層向上させることができる。
【0012】
コイル装置は、連結磁性体を揺動させて連結磁性体の他方の端部の位置を変化させる駆動部を更に備えていてもよい。この場合、コイル装置は、相手方ベース磁性体の形状等に合わせて連結磁性体の端部の位置を変化させることができる。このように、コイル装置は、相手方ベース磁性体の形状等に合わせて連結磁性体を揺動させることで、相手方ベース磁性体の形状等が異なる複数の種類の相手方コイル装置との間で効率よく給電できる。
【0013】
コイル装置は、移動体に搭載され、連結磁性体は、移動体に設けられた磁性材料からなる構造体によって構成されていてもよい。この場合、コイル装置は、移動体に設けられた磁性材料からなる構造体を連結磁性体として有効活用できる。
【0014】
本発明の他の一側面は、移動体の筐体内に設置された第1コイル装置と、移動体外に設置された第2コイル装置との間で給電する非接触給電システムであって、第1コイル装置は、コイル軸に沿って延在するコア空間周りに巻き回された導線を有し、第2コイル装置との間で送電又は受電する第1コイル部と、コア空間内に配置されたコア磁性体と、を備え、第2コイル装置は、第1コイル部との間で送電又は受電する第2コイル部を備え、コイル軸は、送電又は受電時における第1コイル部と第2コイル部との対向方向に沿って延在し、第1コイル部は、コイル軸方向に沿って並ぶ第1コイル部位と第2コイル部位とを有し、コイル軸に直交する予め定められた基準方向に沿って見たときに、コイル軸方向及び基準方向のそれぞれに直交する方向である幅方向における第1コイル部位の外形幅は、幅方向における第2コイル部位の外形幅よりも小さい。
【0015】
この非接触給電システムの第1コイル装置では、基準方向に沿って見たときに、第1コイル部位と第2コイル部位との外形幅が互いに異なっている。これにより、第1コイル装置は、コイル軸方向の各位置において幅が異なるような形状の筐体であっても、幅が変化する筐体の形状に沿って第1コイル部を筐体内に配置できる。すなわち、第1コイル装置は、コイル軸方向の大きさとしてより大きな形状の第1コイル部を配置でき、送電又は受電時において第1コイル部に鎖交する磁束を増加させることができる。また、第1コイル装置は、第1コイル部内に配置されたコア磁性体によって、送電又は受電時において第1コイル部を貫く磁束をより増加させることができる。従って、非接触給電システムは、第1コイル部を配置する際に筐体の形状の制約を受けることを抑制し、給電効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の種々の側面によれば、コイル部を配置する際に筐体の形状の制約を受けることを抑制し、給電効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る非接触給電システムを水中航走体の側方から見た概略図である。
【
図3】
図3は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
【
図4】
図4は、変形例に係る受電側コイル部を備える受電コイル装置の概略構成を示す断面図である。
【
図5】
図5は、変形例に係る受電側コイル部を示す側面図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態に係る非接触給電システムの概略構成を示す断面図である。
【
図7】
図7は、変形例に係る非接触給電システムの概略構成を示す断面図である。
【
図8】
図8は、第3実施形態に係る非接触給電システムの概略構成を示す断面図である。
【
図9】
図9は、第4実施形態に係る非接触給電システムを水中航走体の側方から見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、本発明に係るコイル装置を非接触給電システムの受電コイル装置に適用した実施形態である。
図1~
図3に示されるように、本実施形態に係る非接触給電システム1は、水中(海水中)を移動する水中航走体(移動体)Mに搭載された受電コイル装置(コイル装置、第1コイル装置)2、及び水中に設けられた給電場所に設置された送電コイル装置(相手方コイル装置、第2コイル装置)3を備えている。受電コイル装置2には、受電回路、及び充電回路等を介して、バッテリが接続される。送電コイル装置3には、送電回路、及び整流回路等を介して、外部電源が接続される。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」は、水中航走体Mを基準とした方向とする。「上」、「下」は、鉛直方向における上下とする。上下方向は、前後方向に直交する。左右方向は、上下方向及び前後方向にそれぞれ直交する。
【0020】
水中航走体Mは、本体部M1、及び本体部M1の前側の端部に連結された暴露部M2を備えている。本体部M1には、水中を航走するための駆動源(モータ)等が設けられている。暴露部M2の暴露部筐体(筐体)M2a内の下部には、受電コイル装置2が設置されている。
【0021】
水中航走体Mが給電場所に到着することにより、送電コイル装置3上に受電コイル装置2が位置する。すなわち、受電コイル装置2と送電コイル装置3とが上下方向において対面する。受電コイル装置2及び送電コイル装置3の内部に設けられたそれぞれのコイル同士が電磁気的に結合して電磁結合回路を形成することにより、送電コイル装置3のコイルから受電コイル装置2のコイルへと非接触給電が行われる。すなわち、受電コイル装置2は、送電コイル装置3から非接触で電力を受け取る。電磁結合回路は、「電磁誘導方式」で給電を行う回路であってもよく、「磁界共鳴方式」で給電を行う回路であってもよい。
【0022】
なお、暴露部筐体M2aは、受電コイル装置2と、暴露部筐体M2a外に設置された送電コイル装置3との間において非接触給電が可能なように、例えば樹脂等の金属以外の材料(一例として非磁性材料)によって形成されている。なお、本実施形態において、暴露部筐体M2aは、
図2に示されるように、前後方向に沿って見たときに、断面が円環状となっている。また、暴露部筐体M2aの前側面は半球状となっている。暴露部筐体M2aは、受電コイル装置2を収容する筐体としての機能を有している。
【0023】
ここで、受電コイル装置2と送電コイル装置3との間で非接触給電を行う際には、給電効率を向上させるために、受電コイル装置2及び送電コイル装置3のコイル同士の結合係数(磁束の結合係数)を高めることが求められる。以下では、コイル部を配置する際に筐体の形状の制約を受けることを抑制しつつ、コイル同士の結合係数を高めて給電効率を向上し得る非接触給電システム1の構成について説明する。
【0024】
図2及び
図3に示されるように、受電コイル装置2は、受電側コイル部(コイル部、第1コイル部)210、受電側ベース磁性体(ベース磁性体)220、及び受電側コア磁性体(コア磁性体)230を備えている。受電側コイル部210は、コイル軸Lに沿って延在するコア空間R周りに巻き回された導線を有する。受電側コイル部210は、送電コイル装置3の送電側コイル部(第2コイル部、相手方コイル部)310から非接触で受電する。なお、コイル軸Lは、上下方向に延在している。すなわち、コイル軸Lは、受電時(送電時)における受電コイル装置2と送電コイル装置3との対向方向に沿って延在している。
【0025】
より詳細には、受電側コイル部210は、第1受電コイル(第1コイル、第1コイル部位)211、第2受電コイル(第2コイル、第2コイル部位)212、及び第3受電コイル213を備えている。第1受電コイル211~第3受電コイル213のそれぞれは、水平方向に広がりを有する略平板状に形成されている。第1受電コイル211、第2受電コイル212、及び第3受電コイル213は、下方から上方に向ってこの並び順で並べて配置されている。第1受電コイル211は、送電コイル装置3からの受電時の状態において、第2受電コイル212よりも送電コイル装置3側に位置している。第2受電コイル212は、送電コイル装置3からの受電時の状態において、第3受電コイル213よりも送電コイル装置3側に位置している。
【0026】
このように、受電側コイル部210は、コイル軸L方向に沿って並べて配置された第1受電コイル211~第3受電コイル213によって構成されている。なお、第1受電コイル211~第3受電コイル213は、例えば、第1受電コイル211、第2受電コイル212、及び第3受電コイル213の順のように、互いに直列に接続されている。
【0027】
第1受電コイル211は、コイル軸Lに沿って延在するコア空間R周りに巻き回された導線N1(
図2参照)を有する。このように、第1受電コイル211は、上下方向(コイル軸L方向)に沿って延在する孔(コア空間R)を有している。第1受電コイル211は、上方から見たときに、外縁の形状が略円形状となっている。但し、第1受電コイル211の外縁の形状は特に限定されず、例えば略楕円形状等であってもよい。第1受電コイル211を形成する導線N1としては、例えば、互いに絶縁された複数の導体素線が撚り合わされたリッツ線が用いられる。但し、第1受電コイル211を形成する導線N1としては、銅もしくはアルミニウムの単線が用いられてもよい。
【0028】
第2受電コイル212及び第3受電コイル213の構成は、第1受電コイル211の構成と同様である。第2受電コイル212及び第3受電コイル213は、第1受電コイル211と同様に、上下方向(コイル軸L方向)に沿って延在する孔(コア空間R)をそれぞれ有している。第1受電コイル211~第3受電コイル213は、それぞれに設けられた孔がコイル軸L方向に沿って連通するように、コイル軸L方向に沿って並べて配置されている。
【0029】
ここで、
図2に示されるように、コイル軸Lに直交する前後方向(基準方向)に沿って見たときに、左右方向(幅方向)における第1受電コイル211の外形幅T1は、左右方向における第2受電コイル212の外形幅T2よりも小さい。同様に、左右方向(幅方向)における第2受電コイル212の外形幅T2は、左右方向における第3受電コイル213の外形幅T3よりも小さい。このように、受電側コイル部210は、前後方向に沿って見たときに、下方に向うに従って外形幅が小さくなっている。
【0030】
なお、本実施形態において、第1受電コイル211~第3受電コイル213は、上方から見たときの外縁の形状がそれぞれ略円形状となっている。このため、受電側コイル部210は、コイル軸Lに直交するいずれの方向に沿って見た場合であっても、下方に向うに従って外形が小さくなっている。例えば、
図3に示されるように、左右方向に沿って受電側コイル部210を見たときに、受電側コイル部210は、下方に向うに従って外形幅が小さくなっている。
【0031】
ここで、上述したように、暴露部筐体M2aは、前後方向に沿って見たときに、断面が円環状となっている。すなわち、暴露部筐体M2aの下部の左右方向の幅は、下方に向うに従って小さくなる。すなわち、暴露部筐体M2aは、前後方向に沿って見たときに、コイル軸L方向の各位置において幅が異なっている。このように、前後方向に沿って見たときに、下方に向うに従って幅が小さくなる暴露部筐体M2aの下部に、下方に向うに従って外形幅が小さくなる受電側コイル部210が収容されている。
【0032】
すなわち、前後方向に沿って見たときに、暴露部筐体M2aにおいて第1受電コイル211を左右方向から挟み込む部分の幅(左右方向の幅)は、暴露部筐体M2aにおいて第2受電コイル212を左右方向から挟み込む部分の幅(左右方向の幅)よりも小さい。前後方向に沿って見たときに、暴露部筐体M2aにおいて第2受電コイル212を左右方向から挟み込む部分の幅(左右方向の幅)は、暴露部筐体M2aにおいて第3受電コイル213を左右方向から挟み込む部分の幅(左右方向の幅)よりも小さい。
【0033】
このように、前後方向に沿って見たときに、受電側コイル部210は、受電側コイル部210を収容する暴露部筐体M2a内の下部の空間の形状に沿った形状となっている。
【0034】
受電側ベース磁性体220は、暴露部筐体M2a内において、受電側コイル部210(第3受電コイル213)の上面に対向するように配置された略板状の部材である。受電側ベース磁性体220は、例えば、フェライトからなる。すなわち、受電側ベース磁性体220は、受電側コイル部210における送電コイル装置3に対向する面(受電側コイル部210の下面)に対して反対側の面(受電側コイル部210の上面)に対向するように配置されている。
【0035】
受電側コア磁性体230は、コイル軸L方向に沿って延在する略柱状の部材である。受電側コア磁性体230は、受電側コイル部210に設けられた孔(コア空間R)内に配置されている。受電側コア磁性体230は、例えば、フェライトからなる。受電側コア磁性体230の上端部は、受電側ベース磁性体220の下面に当接している。受電側コア磁性体230の下端部(送電コイル装置3に対向する側の端部)は、受電側コイル部210における送電コイル装置3に対向する面(第1受電コイル211の下面)よりも受電側コイル部210外に突出している。また、受電側コア磁性体230の下端部は、暴露部筐体M2aの内面に当接していてもよい。
【0036】
図3に示されるように、受電コイル装置2は、連結磁性体240を更に備えている。ここで、水中航走体Mは、本体部M1と暴露部M2とを区画する隔壁Kを備えている。隔壁Kは、磁性材料(例えば、鉄材、積層鋼板等)からなる。なお、本体部M1の本体部筐体M1aは、非磁性材料からなる。隔壁Kの外縁部は、水中航走体Mの周囲の水に接する本体部筐体M1aに接続されている。受電コイル装置2は、隔壁Kの一部を連結磁性体240として用いる。このように、連結磁性体240は、水中航走体Mに設けられた磁性材料からなる隔壁K(構造体)の一部によって構成される。なお、受電コイル装置2は、水中航走体Mに設けられた隔壁K以外の磁性材料からなる構造体(例えばフレーム等)を連結磁性体240として用いてもよい。
【0037】
受電側ベース磁性体220の後ろ側の端部は、連結磁性体240に当接している。すなわち、連結磁性体240の上側の端部(一方の端部)は、受電側ベース磁性体220に連結されている。
【0038】
受電コイル装置2は、受電側コア磁性体230によって、送電コイル装置3の送電側ベース磁性体320から受電側コイル部210の中央の孔を通って受電側ベース磁性体220へ向う適切な磁気回路を形成できる。なお、
図2及び
図3中では、受電コイル装置2と送電コイル装置3との間に生じる磁束の流れが破線矢印によって示されている。他の図においても、破線矢印によって磁束の流れが示されている。
【0039】
連結磁性体240は、送電コイル装置3からの受電時の状態において、連結磁性体240の下側の端部(他方の端部)が送電コイル装置3に設けられた送電側ベース磁性体320に対向するように、受電側コイル部210の後ろ側(外側)を通って送電側ベース磁性体320に向って延びている。受電コイル装置2は、連結磁性体240によって、受電側ベース磁性体220の後ろ側から送電コイル装置3の送電側ベース磁性体320へ向かう適切な磁気回路を形成できる。
【0040】
図2及び
図3に示されるように、送電コイル装置3は、送電側コイル部310、送電側ベース磁性体320、及び送電側筐体330を備えている。送電側コイル部310は、コイル軸Lの周りに巻き回された導線N2(
図2参照)を有する。送電側コイル部310は、上方から見たときに、外縁の形状が略円形状となっている。但し、送電側コイル部310の外縁の形状は特に限定されず、例えば略楕円形状等であってもよい。送電側コイル部310を形成する導線N2としては、例えば、互いに絶縁された複数の導体素線が撚り合わされたリッツ線が用いられる。但し、送電側コイル部310を形成する導線N2としては、銅もしくはアルミニウムの単線が用いられてもよい。
【0041】
なお、送電コイル装置3と受電コイル装置2との間で非接触給電を行う場合、受電コイル装置2の受電側コイル部210のコイル軸Lと、送電コイル装置3の送電側コイル部310のコイル軸Lとが一致するように水中航走体Mが給電場所で停止する。
【0042】
送電側ベース磁性体320は、送電側コイル部310の下面に対向するように配置された略板状の部材である。送電側ベース磁性体320は、例えば、フェライトからなる。送電側筐体330は、送電側コイル部310及び送電側ベース磁性体320を収容する。送電側筐体330は、例えば、非磁性材料からなる。
【0043】
なお送電コイル装置3は、
図3に示されるように、送電側ベース磁性体320から上方に向けて立ち上がる立上がり部340を更に備えていてもよい。立上がり部340は、受電コイル装置2への送電時の状態において、受電コイル装置2の連結磁性体240の下端部に立上がり部340の上端部が対向する位置に設けられている。立上がり部340は、送電側ベース磁性体320の端部を上方に向けて突出させることによって形成されていてもよい。すなわち、立上がり部340は、送電側ベース磁性体320の一部であってもよい。また、立上がり部340は、送電側ベース磁性体320以外の磁性材料からなる部材であってもよい。
【0044】
以上のように、非接触給電システム1の受電コイル装置2は、前後方向に沿って見たときに、第1受電コイル211~第3受電コイル213の外形幅が互いに異なっている。これにより、受電コイル装置2は、コイル軸L方向の各位置において幅が異なるような形状の暴露部筐体M2aであっても、幅が変化する暴露部筐体M2aの形状に沿って受電側コイル部210を暴露部筐体M2a内に配置できる。すなわち、受電コイル装置2は、コイル軸L方向の大きさとしてより大きな形状の受電側コイル部210を配置でき、受電時において受電側コイル部210に鎖交する磁束を増加させることができる。また、受電コイル装置2は、受電側コイル部210内に配置された受電側コア磁性体230によって、受電時において受電側コイル部210を貫く磁束をより増加させることができる。従って、受電コイル装置2は、受電側コイル部210を配置する際に暴露部筐体M2aの形状の制約を受けることを抑制し、給電効率を向上させることができる。
【0045】
ここで、一般に、水中航走体Mの筐体は曲面形状となっている。また、非接触給電時におけるコイル間の距離は、コイルの大きさ(コイル軸Lに直交する方向の大きさ)に依存する。このため、より大きな大きさのコイルを用いることが求められている。従って、湾曲する筐体の底部により大きなコイルを配置しようとすると、一般にコイルは平板状であるために、コイルの側部が筐体の側壁に当接し、筐体の底壁のより近い位置にコイルを配置することができない。すなわち、平板状のコイルと湾曲する筐体の底壁との間隔が大きくなる。
【0046】
そこで、受電コイル装置2の受電側コイル部210は、下方に向うに従って外形幅が小さくなっている。これにより、受電コイル装置2は、前後方向に沿って見たときに、底部の形状が下方に向うに従って(送電コイル装置3に近づくに従って)幅が小さくなるような暴露部筐体M2aであっても、暴露部筐体M2a内において送電コイル装置3のより近い位置に受電側コイル部210を配置できる。従って、受電側コイル部210と送電側コイル部310との間隔が小さくなり、磁束が外部に漏れ出ることが抑制されることによって受電側コイル部210と送電側コイル部310との間での磁束の結合が強くなる。これにより、受電コイル装置2は、給電効率をより一層向上させることができる。
【0047】
受電側コイル部210は、外形幅の異なる第1受電コイル211~第3受電コイル213を並べて配置することによって構成されている。この場合、前後方向に沿って見たときに、コイル軸L方向の各位置において外形幅の異なる受電側コイル部210が容易に形成され得る。
【0048】
受電側コア磁性体230の下端部は、受電側コイル部210の下面よりも下方に向けて突出している。この場合、受電側コア磁性体230は、送電側コイル部310から受電側コイル部210側へ向かう磁束をより一層適切に誘導することができ、受電側コイル部210を貫く磁束をより一層増加させることができる。これにより、受電コイル装置2は、給電効率をより一層向上させることができる。
【0049】
受電コイル装置2は、受電側ベース磁性体220から送電コイル装置3の送電側ベース磁性体320へ向かって延びる連結磁性体240を備えている。この場合、受電コイル装置2は、連結磁性体240によって、受電側ベース磁性体220から受電側コイル部210の外側を通って送電側ベース磁性体320へ向けて磁束を誘導できる。これにより、受電コイル装置2と送電コイル装置3との間に適切な磁気回路が形成され、磁束が効率よく受電側コイル部210に鎖交され得る。その結果、受電コイル装置2での誘導起電圧が大きくなり、給電効率も向上され得る。このように、受電コイル装置2は、受電側コイル部210の外側を通る磁束を適切に誘導でき、給電効率をより一層向上させることができる。
【0050】
なお、第1実施形態における受電コイル装置2は、水中航走体Mの構造体である隔壁Kの一部分を連結磁性体240として用いた。これに限定されず、受電コイル装置2は、水中航走体Mの構造体以外の部材を連結磁性体240として用いてもよい。例えば、受電コイル装置2は、送電コイル装置3の立上がり部340と同様に、受電側ベース磁性体220の後ろ側の端部から下方(送電側ベース磁性体320側)に向けて立ち上がる立上がり部を連結磁性体240として用いてもよい。この場合、連結磁性体240としての立上がり部は、送電コイル装置3の立上がり部340と同様に、受電側ベース磁性体220の端部を下方に向けて突出させることによって形成されていてもよい。すなわち、連結磁性体240としての立上がり部は、受電側ベース磁性体220の一部であってもよい。また、連結磁性体240としての立上がり部は、受電側ベース磁性体220以外の磁性材料からなる部材であってもよい。
【0051】
また、第1実施形態における受電コイル装置2の受電側コイル部210は、外形幅の異なる3つのコイル(第1受電コイル211~第3受電コイル213)によって構成されていたが、コイルの数は3つに限定されない。受電側コイル部210は、外形幅の異なる2つ以上のコイルによって構成されていればよい。
【0052】
さらに、受電側コイル部210は、外形幅の異なる2以上のコイルを並べて配置することによって構成されていることに限定されない。例えば、受電側コイル部210に代えて、
図4に示される受電側コイル部210Aが用いられてもよい。
図4に示される受電側コイル部210Aは、下方側に向うに従って外形幅が小さくなるように、コイル軸L方向の各位置において導線N3の巻き数を変化させることによって形成されている。例えば、
図5に示されるように、受電側コイル部210Aは、コイル軸L方向に沿って並ぶ第1コイル部位P1と第2コイル部位P2とを有している。第1コイル部位P1及び第2コイル部位P2は、それぞれ受電側コイル部210Aの一部分である。なお、第1コイル部位P1は、第2コイル部位P2よりも下方(送電コイル装置3側)に位置している。この場合、コイル軸Lに直交する前後方向(基準方向)に沿って見たときに、左右方向(幅方向)における第1コイル部位P1の外形幅T11は、左右方向における第2コイル部位P2の外形幅T12よりも小さい。このように、導線N3の巻き径を変化させることによって形成された受電側コイル部210Aが用いられた場合であっても、第1実施形態における受電側コイル部210が用いられた場合と同様の効果が奏される。なお、後述する他の実施形態及び変形例における受電側コイル部についても、
図4及び
図5を用いて説明した受電側コイル部210Aの構成が採用されてもよい。
【0053】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、本発明に係るコイル装置を非接触給電システムの受電コイル装置に適用した実施形態である。
図6に示されるように、本実施形態に係る非接触給電システム1Bは、水中航走体Mに搭載された受電コイル装置(コイル装置、第1コイル装置)2B、及び水中に設けられた給電場所に設置された送電コイル装置3を備えている。
【0054】
受電コイル装置2Bは、受電側コイル部210、受電側ベース磁性体220、受電側コア磁性体230、突出しコア(連結磁性体)251、及び突出しコア(連結磁性体)252を備えている。突出しコア251及び252は、例えば、鉄材、フェライト、積層鋼板等の磁性材料からなる。
【0055】
突出しコア251の一方の端部は、受電側ベース磁性体220の右側端部に連結されている。突出しコア251の他方の端部は、暴露部筐体M2a外に突出している。すなわち、突出しコア251は、暴露部筐体M2aを貫通している。また、突出しコア251は、送電コイル装置3からの受電時の状態において、突出しコア251の他方の端部が送電コイル装置3の送電側ベース磁性体(相手方ベース磁性体)320に対向するように、受電側コイル部210の外側を通って送電側ベース磁性体320に向って延びている。なお、
図6に示される送電側ベース磁性体320は、
図2に示される送電側ベース磁性体320よりも大きさ(水平方向の外形)が大きい。
【0056】
ここで、受電側ベース磁性体220と送電側ベース磁性体320との間隔を距離Sとする。突出しコア251は、左右方向において、コイル軸Lから距離S離れた位置を通って受電側ベース磁性体220から送電側ベース磁性体320へ向かって延びている。これにより、送電側コイル部310から受電側コイル部210内のコア空間Rを通って受電側ベース磁性体220へ向かう磁束が、受電側コイル部210内を通らずに送電側コイル部310から突出しコア251へ流れてしまうことを抑制できる。
【0057】
同様に、突出しコア252の一方の端部は、受電側ベース磁性体220の左側端部に連結されている。突出しコア252の他方の端部は、暴露部筐体M2a外に突出している。すなわち、突出しコア252は、暴露部筐体M2aを貫通している。また、突出しコア252は、送電コイル装置3からの受電時の状態において、突出しコア252の他方の端部が送電コイル装置3の送電側ベース磁性体320に対向するように、受電側コイル部210の外側を通って送電側ベース磁性体320に向って延びている。
【0058】
突出しコア252は、左右方向において、コイル軸Lから距離S離れた位置を通って受電側ベース磁性体220から送電側ベース磁性体320へ向かって延びている。これにより、送電側コイル部310から受電側コイル部210内のコア空間Rを通って受電側ベース磁性体220へ向かう磁束が、受電側コイル部210内を通らずに送電側コイル部310から突出しコア252へ流れてしまうことを抑制できる。
【0059】
この場合、受電コイル装置2Bは、突出しコア251及び252によって、受電側ベース磁性体220から受電側コイル部210の外側を通って送電側ベース磁性体320へ向けて磁束を誘導できる。このように、受電コイル装置2Bは、受電側コイル部210の外側を通る磁束を適切に誘導でき、給電効率をより一層向上させることができる。
【0060】
また、突出しコア251及び252の他方の端部は、それぞれ暴露部筐体M2a外に突出している。この場合、受電コイル装置2Bは、暴露部筐体M2aの外側部分においても、突出しコア251及び252によって磁束を誘導できる。これにより、受電コイル装置2Bは、給電効率をより一層向上させることができる。
【0061】
なお、受電コイル装置2Bは、
図7に示されるように、駆動部251a、及び駆動部252aを更に備えていてもよい。駆動部251aは、突出しコア251の他方の端部(送電側ベース磁性体320に対向する側の端部)の位置が変化するように突出しコア251を揺動させる。同様に、駆動部252aは、突出しコア252の他方の端部(送電側ベース磁性体320に対向する側の端部)の位置が変化するように突出しコア252を揺動させる。
【0062】
この場合、受電コイル装置2Bは、給電場所に設置された送電コイル装置3の送電側ベース磁性体320の形状(大きさ)等に合わせて突出しコア251及び252を揺動させることで、送電側ベース磁性体320の形状等が異なる複数の種類の送電コイル装置3との間で効率よく給電できる。
【0063】
また、
図6に示される突出しコア251及び252において、突出しコア251及び252における送電側ベース磁性体320に対向する側の端部が、受電側ベース磁性体220に連結されている側の端部に対して大きく形成されていてもよい。すなわち、突出しコア251における送電側ベース磁性体320に対向する側の端部のうち、送電側ベース磁性体320に対向する面の大きさが、受電側ベース磁性体220に連結される側の端面よりも大きく形成されていてもよい。突出しコア252についても同様に、送電側ベース磁性体320に対向する面の大きさが大きく形成されていてもよい。この場合、突出しコア251及び252は、送電側ベース磁性体320の形状(大きさ)等が
図6及び
図7に示されるように異なっていても、突出しコア251及び252を揺動させることなく、形状等が異なる送電側ベース磁性体320のそれぞれと適切に磁気回路を形成できる。これにより、受電コイル装置2Bは、送電側ベース磁性体320の形状等が異なる複数の種類の送電コイル装置3との間で効率よく給電できる。
【0064】
また、突出しコア251及び252は、受電側ベース磁性体220から左右方向に突出することに限定されない。突出しコアは、受電側ベース磁性体220から前方向に突出してもよく、後ろ方向に突出してもよい。さらに、突出しコアは、受電側コイル部210の全周を囲むように受電側ベース磁性体220の縁部の全周から突出していてもよい。
【0065】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、本発明に係るコイル装置を非接触給電システムの送電コイル装置に適用した実施形態である。
図8に示されるように、本実施形態に係る非接触給電システム1Cは、水中航走体Mに搭載された受電コイル(相手方コイル装置)装置2C、及び水中に設けられた給電場所に設置された送電コイル装置(コイル装置)3Cを備えている。
【0066】
受電コイル装置2Cは、水中航走体Mの暴露部筐体M2a内の下部に配置されている。受電コイル装置2Cは、受電側コイル部(相手方コイル部)210C、及び受電側ベース磁性体(相手方ベース磁性体)220を備えている。受電側コイル部210Cは、第1実施形態における第3受電コイル213と同様の構成を有するコイルである。
【0067】
送電コイル装置3Cは、送電側コイル部(コイル部)310C、送電側ベース磁性体(ベース磁性体)320、送電側筐体(筐体)330C、及び送電側コア磁性体(コア磁性体)350を備えている。
【0068】
送電側筐体330Cは、送電側コイル部310C、送電側ベース磁性体320、及び送電側コア磁性体350を収容する。送電側筐体330Cは、例えば、非磁性材料からなる。
【0069】
送電側コイル部310Cは、コイル軸Lに沿って延在するコア空間R周りに巻き回された導線N4を有する。より詳細には、送電側コイル部310Cは、第1送電コイル(第1コイル、第1コイル部位)311、及び第2送電コイル(第2コイル、第2コイル部位)312を備えている。第1送電コイル311及び第2送電コイル312のそれぞれは、水平方向に広がりを有する略平板状に形成されている。第1送電コイル311及び第2送電コイル312は、上方から下方に向ってこの並び順で並べて配置されている。第1送電コイル311は、受電コイル装置2Cへの送電時の状態において、第2送電コイル312よりも受電コイル装置2C側に位置している。
【0070】
このように、送電側コイル部310Cは、コイル軸L方向に沿って並べて配置された第1送電コイル311及び第2送電コイル312によって構成されている。なお、第1送電コイル311及び第2送電コイル312は、互いに直列に接続されている。
【0071】
第1送電コイル311及び第2送電コイル312の構成は、それぞれ第1実施形態における第1受電コイル211及び第2受電コイル212と同様の構成である。第1送電コイル311及び第2送電コイル312は、それぞれに設けられた孔がコイル軸L方向に沿って連通するように、コイル軸L方向に沿って並べて配置されている。
【0072】
図8に示されるように、コイル軸Lに直交する前後方向(基準方向)に沿って見たときに、左右方向(幅方向)における第1送電コイル311の外形幅T31は、左右方向における第2送電コイル312の外形幅T32よりも小さい。このように、送電側コイル部310Cは、前後方向に沿って見たときに、上方に向うに従って外形幅が小さくなっている。
【0073】
ここで、前後方向に沿って見たときに、送電側筐体330Cの左右方向の幅は、上方に向うに従って小さくなっている。すなわち、送電側筐体330Cは、前後方向に沿って見たときに、コイル軸L方向の各位置において幅が異なっている。このように、前後方向に沿って見たときに、上方に向うに従って幅が小さくなる送電側筐体330Cに、上方に向うに従って外形幅が小さくなる送電側コイル部310Cが収容されている。
【0074】
すなわち、前後方向に沿って見たときに、送電側筐体330Cにおいて第1送電コイル311を左右方向から挟み込む部分の幅(左右方向の幅)は、送電側筐体330Cにおいて第2送電コイル312を左右方向から挟み込む部分の幅(左右方向の幅)よりも小さい。このように、前後方向に沿って見たときに、送電側コイル部310Cは、送電側コイル部310Cを収容する送電側筐体330C内の空間の形状に沿った形状となっている。
【0075】
送電側ベース磁性体320は、送電側筐体330C内において、送電側コイル部310Cの下面に対向するように配置された略板状の部材である。送電側ベース磁性体320は、例えば、フェライトからなる。すなわち、送電側ベース磁性体320は、送電側コイル部310Cにおける受電側コイル部210Cに対向する面(送電側コイル部310Cの上面)に対して反対側の面(送電側コイル部310Cの下面)に対向するように配置されている。
【0076】
送電側コア磁性体350は、コイル軸L方向に沿って延在する略柱状の部材である。送電側コア磁性体350は、送電側コイル部310Cに設けられた孔(コア空間R)内に配置されている。送電側コア磁性体350は、例えば、フェライトからなる。送電側コア磁性体350の下端部は、送電側ベース磁性体320の上面に当接している。送電側コア磁性体350の上端部(受電側コイル部210Cに対向する側の端部)は、送電側コイル部310Cにおける受電コイル装置2Cに対向する面(第1送電コイル311の上面)よりも送電側コイル部310C外に突出している。また、送電側コア磁性体350の上端部は、送電側筐体330Cの内面に当接していてもよい。
【0077】
また、送電コイル装置3Cは、突出しコア(連結磁性体)361、及び突出しコア(連結磁性体)362を更に備えていてもよい。突出しコア361及び362は、第2実施形態における突出しコア251及び252とそれぞれ同様の構成を有している。
【0078】
具体的には、突出しコア361の一方の端部は、送電側ベース磁性体320の右側端部に連結されている。突出しコア361の他方の端部は、送電側筐体330C外に突出している。すなわち、突出しコア361は、送電側筐体330Cを貫通している。また、突出しコア361は、受電コイル装置2Cへの送電時の状態において、突出しコア361の他方の端部が受電コイル装置2Cの受電側ベース磁性体220に対向するように、送電側コイル部310Cの外側を通って受電側ベース磁性体220に向って延びている。
【0079】
同様に、突出しコア362の一方の端部は、送電側ベース磁性体320の左側端部に連結されている。突出しコア362の他方の端部は、送電側筐体330C外に突出している。すなわち、突出しコア362は、送電側筐体330Cを貫通している。また、突出しコア362は、受電コイル装置2Cへの送電時の状態において、突出しコア362の他方の端部が受電コイル装置2Cの受電側ベース磁性体220に対向するように、送電側コイル部310Cの外側を通って受電側ベース磁性体220に向って延びている。
【0080】
以上のように、非接触給電システム1Cの送電コイル装置3Cは、前後方向に沿って見たときに、第1送電コイル311及び第2送電コイル312の外形幅が互いに異なっている。これにより、送電コイル装置3Cは、コイル軸L方向の各位置において幅が異なるような形状の送電側筐体330Cであっても、幅が変化する送電側筐体330Cの形状に沿って送電側コイル部310Cを送電側筐体330C内に配置できる。すなわち、送電コイル装置3Cは、コイル軸L方向の大きさとしてより大きな形状の送電側コイル部310Cを配置でき、送電時において受電側コイル部210Cに鎖交する磁束を増加させることができる。また、送電コイル装置3Cは、送電側コイル部310C内に配置された送電側コア磁性体350によって、送電時において送電側コイル部310Cを貫く磁束をより増加させることができ、受電コイル装置2Cヘ向けて磁束を適切に誘導できる。従って、送電コイル装置3Cは、送電側コイル部310Cを配置する際に送電側筐体330Cの形状の制約を受けることを抑制し、給電効率を向上させることができる。
【0081】
ここで、本実施形態においては、前後方向に沿って見たときに、送電側筐体330Cの左右方向の幅が上方に向うに従って小さくなっている。また、非接触給電時におけるコイル間の距離は、コイルの大きさ(コイル軸Lに直交する方向の大きさ)に依存する。このため、より大きな大きさのコイルを用いることが求められている。従って、上方に向うに従って幅が小さくなる送電側筐体330C内により大きなコイルを配置しようとすると、一般にコイルは平板状であるために、コイルの側部が送電側筐体330Cの側壁に当接し、送電側筐体330Cの上壁のより近い位置にコイルを配置することができない。すなわち、平板状のコイルと送電側筐体330Cの上壁との間隔が大きくなる。
【0082】
そこで、送電コイル装置3Cの送電側コイル部310Cは、上方に向うに従って外形幅が小さくなっている。これにより、送電コイル装置3Cは、前後方向に沿って見たときに、上方に向うに従って(受電コイル装置2Cに近づくに従って)幅が小さくなるような形状の送電側筐体330Cであっても、送電側筐体330C内において受電コイル装置2Cのより近い位置に送電側コイル部310Cを配置できる。従って、送電側コイル部310Cと受電側コイル部210Cとの間隔が小さくなり、磁束が外部に漏れ出ることが抑制されることによって送電側コイル部310Cと受電側コイル部210Cとの間での磁束の結合が強くなる。これにより、送電コイル装置3Cは、給電効率をより一層向上させることができる。
【0083】
送電側コイル部310Cは、外形幅の異なる第1送電コイル311及び第2送電コイル312を並べて配置することによって構成されている。この場合、前後方向に沿って見たときに、コイル軸L方向の各位置において外形幅の異なる送電側コイル部310Cが容易に形成され得る。
【0084】
送電側コア磁性体350の上端部は、送電側コイル部310Cの上面よりも上方に向けて突出している。この場合、送電側コア磁性体350は、送電側コイル部310Cから受電側コイル部210C側へ向かう磁束をより一層適切に誘導することができ、受電側コイル部210Cを貫く磁束をより一層増加させることができる。これにより、送電コイル装置3Cは、給電効率をより一層向上させることができる。
【0085】
また、送電コイル装置3Cは、突出しコア361及び362によって、受電コイル装置2Cの受電側ベース磁性体220から送電側コイル部310Cの外側を通って送電側ベース磁性体320へ向かう磁束を誘導できる、このように、送電コイル装置3Cは、送電側コイル部310Cの外側を通る磁束を適切に誘導でき、給電効率をより一層向上させることができる。
【0086】
また、突出しコア361及び362の他方の端部は、それぞれ送電側筐体330C外に突出している。この場合、送電コイル装置3Cは、送電側筐体330Cの外側部分においても、突出しコア361及び362によって磁束を誘導できる。これにより、送電コイル装置3Cは、給電効率をより一層向上させることができる。
【0087】
なお、送電コイル装置3Cは、
図8に示されるように、駆動部361a、及び駆動部362aを更に備えていてもよい。駆動部361aは、突出しコア361の他方の端部(受電側ベース磁性体220に対向する側の端部)の位置が変化するように突出しコア361を揺動させる。同様に、駆動部362aは、突出しコア362の他方の端部(受電側ベース磁性体220に対向する側の端部)の位置が変化するように突出しコア362を揺動させる。
【0088】
この場合、送電コイル装置3Cは、水中航走体Mに搭載された受電コイル装置2Cの受電側ベース磁性体220の形状(大きさ)等に合わせて突出しコア361及び362を揺動させることで、受電側ベース磁性体220の形状等が異なる複数の種類の受電コイル装置2Cとの間で効率よく給電できる。
【0089】
なお、
図8に示される突出しコア361及び362においても、第2実施形態において説明した突出しコア251及び252と同様に、突出しコア361及び362における受電側ベース磁性体220に対向する側の端部が、送電側ベース磁性体320に連結されている側の端部に対して大きく形成されていてもよい。
【0090】
また、突出しコア361及び362は、送電側ベース磁性体320から左右方向に突出することに限定されない。突出しコアは、送電側ベース磁性体320から前方向に突出してもよく、後ろ方向に突出してもよい。さらに、突出しコアは、送電側コイル部310Cの全周を囲むように送電側ベース磁性体320の縁部の全周から突出していてもよい。
【0091】
また、送電側コイル部310Cは、外形幅の異なる2つのコイル(第1送電コイル31、第2送電コイル312)によって構成されていたが、コイルの数は2つに限定されない。送電側コイル部310Cは、外形幅の異なる2つ以上のコイルによって構成されていればよい。さらに、送電側コイル部310Cは、外形幅の異なる2以上のコイルを並べて配置することによって構成されることに限定されない。例えば、送電側コイル部310Cは、
図4及び
図5に示される受電側コイル部210Aと同様に、上方側に向うに従って外形幅が小さくなるように、コイル軸L方向の各位置において導線の巻き数を変化させることによって形成されていてもよい。
【0092】
また、送電側筐体330Cは、前後方向に沿って見たときに、上方に向うに従って幅が小さくなっていなくてもよい。この場合、送電側コイル部310Cは、送電側筐体330Cの形状に合わせた外形幅の異なる複数のコイルによって構成されていてもよい。
【0093】
なお、第3実施形態に係る非接触給電システム1Cは、受電コイル装置2Cに代えて、第1実施形態において説明した受電コイル装置2Cを備えていてもよい。この場合、コイル同士の距離をより一層近づけることができ、給電効率がより一層向上され得る。
【0094】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。
図9及び
図10に示されるように、本実施形態に係る非接触給電システム1Dは、水中航走体Mに搭載された受電コイル装置(コイル装置、第1コイル装置)2、及び水中に設けられた給電場所に設置された送電コイル装置(相手方コイル装置、第2コイル装置)3Dを備えている。
【0095】
ここで、本実施形態において、水中航走体Mの暴露部筐体M2aは、コイル収容部(筐体)M2bを有している。コイル収容部M2bは、下方に向けて略半球状に突出し、内側に受電コイル装置2を収容する。コイル収容部M2bは、非接触給電が可能なように、例えば樹脂等の金属以外の材料(一例として非磁性材料)によって形成されている。
【0096】
送電コイル装置3Dは、送電側コイル部310D、送電側ベース磁性体320、及び送電側筐体330Dを備えている。送電側コイル部310Dは、第1送電コイル311D、第2送電コイル312D、及び第3送電コイル313Dを備えている。第3送電コイル313Dの内径は、第2送電コイル312Dの内径よりも小さい。第2送電コイル312Dの内径は、第1送電コイル311Dの内径よりも小さい。第1送電コイル311D~第3送電コイル313Dは、上方から下方に向ってこの並び順で並べて配置されている。
【0097】
このように、送電側コイル部310Dは、コイル軸L方向に沿って並べて配置された第1送電コイル311D~第3送電コイル313Dによって構成されている。これにより、送電側コイル部310Dは、上面に凹部を有する形状となる。
【0098】
送電側ベース磁性体320は、送電側コイル部310Dの下面に対向するように配置されている。送電側筐体330Dは、送電側コイル部310D及び送電側ベース磁性体320を収容する。送電側筐体330Dは、例えば、非磁性材料からなる。また、送電側筐体330Dの上面には、送電側コイル部310Dの上面の形状に沿うように、略半球状の凹部331Dが形成されている。送電側筐体330Dの上面の凹部331Dには、受電コイル装置2を収容する水中航走体Mのコイル収容部M2bを嵌め込むことができる。
【0099】
非接触給電システム1Dでは、送電コイル装置3Dと受電コイル装置2との間で非接触給電を行う場合、送電コイル装置3Dの送電側筐体330Dの凹部331D内に水中航走体Mのコイル収容部M2bを嵌め込む。これにより、非接触給電システム1Dは、送電コイル装置3Dの送電側コイル部310Dと受電コイル装置2の受電側コイル部210との磁束の結合係数をより一層向上させることができ、給電効率をより一層向上させることができる。
【0100】
なお、本実施形態に係る非接触給電システム1Dの受電コイル装置2に代えて、第2実施形態において
図6及び
図7を用いて説明した受電コイル装置2Bが用いられてもよい。また、本実施形態に係る非接触給電システム1Dの送電コイル装置3Dは、第3実施形態において
図8を用いて説明した突出しコア361及び362、並びに駆動部361a及び362aを更に備えていてもよい。このように突出しコア等を更に備える場合、非接触給電システム1Dは、第2実施形態及び第3実施形態において説明した非接触給電システム1B及び1Cと同様に、給電効率をより一層向上させることができる。
【0101】
以上、本発明の種々の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、受電コイル装置2の受電側コイル部210等を構成するコイルは、平板状に形成されていることに限定されず、暴露部筐体M2a等の底面の形状に沿って湾曲していてもよい。
【0102】
受電コイル装置2等は、水中航走体Mの暴露部筐体M2a内の下部に配置されていたが、下部に配置されることに限定されない。例えば、受電コイル装置2等は、送電コイル装置3から送電を受ける方向に応じて、暴露部筐体M2a内の上部又は側部に配置されていてもよい。この場合であっても、受電コイル装置2等は、設置される場所の形状に沿って配置されていればよい。すなわち、例えば、受電コイル装置2が暴露部筐体M2a内の上部に配置される場合、受電コイル装置2は、受電側コイル部210の外形幅が小さい側(第1受電コイル211側)が上側となるように配置されていればよい。
【0103】
また、上記実施形態では、給電場所に設置された送電コイル装置3等から水中航走体Mに搭載された受電コイル装置2等に対して送電したが、水中航走体Mに搭載されたコイル装置から外部に設置されたコイル装置に対して送電が行われてもよい。さらに、受電コイル装置2等は、水中を移動する水中航走体Mに搭載されることに限定されない。受電コイル装置2等は、水中航走体M以外の種々の移動体に搭載されてもよい。
【0104】
以上に記載された実施形態及び種々の変形例の少なくとも一部が任意に組み合わせられてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1、1B、1C、1D 非接触給電システム
2、2B 受電コイル装置(コイル装置、第1コイル装置)
3、3D 送電コイル装置(相手方コイル装置、第2コイル装置)
2C 受電コイル装置(相手方コイル装置)
3C 送電コイル装置(コイル装置)
210 受電側コイル部(コイル部、第1コイル部)
210C 受電側コイル部(相手方コイル部)
211 第1受電コイル(第1コイル、第1コイル部位)
212 第2受電コイル(第2コイル、第2コイル部位)
220 受電側ベース磁性体(ベース磁性体、相手方ベース磁性体)
230 受電側コア磁性体(コア磁性体)
240 連結磁性体
251,252,361,362 突出しコア(連結磁性体)
251a,252a,361a,362a 駆動部
310、310D 送電側コイル部(相手方コイル部、第2コイル部)
310C 送電側コイル部(コイル部)
311 第1送電コイル(第1コイル、第1コイル部位)
312 第2送電コイル(第2コイル、第2コイル部位)
320 送電側ベース磁性体(ベース磁性体、相手方ベース磁性体)
330C 送電側筐体(筐体)
350 送電側コア磁性体(コア磁性体)
L コイル軸
M 水中航走体(移動体)
M2a 暴露部筐体(筐体)
M2b コイル収容部(筐体)
N1~N4 導線
P1 第1コイル部位
P2 第2コイル部位
R コア空間