(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】波長可変光源、これを用いた光伝送装置、及び波長可変光源の制御方法
(51)【国際特許分類】
H01S 5/14 20060101AFI20230627BHJP
H01S 3/08 20230101ALI20230627BHJP
H04B 10/572 20130101ALI20230627BHJP
【FI】
H01S5/14
H01S3/08
H04B10/572
(21)【出願番号】P 2019193560
(22)【出願日】2019-10-24
【審査請求日】2022-07-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 信介
【審査官】淺見 一喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-171329(JP,A)
【文献】特開2006-171706(JP,A)
【文献】特開2006-005531(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0199057(US,A1)
【文献】国際公開第2016/042658(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00-5/50
H01S 3/00-3/30
H04B 10/572
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる波長でレーザ発振する波長可変光源において、
周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を有し、複数のチャネルに共通に用いられる共通波長フィルタと、
前記共通波長フィルタに接続され、かつ複数の出力ポートを有する1入力多出力の構成を有する波長可変フィルタであって、前記複数の出力ポートにおいて、前記複数のチャネルに対応する複数の透過ピーク波長を有する波長可変フィルタと、
前記波長可変フィルタの前記複数の出力ポートに接続される複数の利得媒質と、
を有し、
前記共通波長フィルタと前記複数の利得媒質との間に前記複数の異なる波長でレーザ発振する複数のレーザ共振器が形成され
、
前記複数のレーザ共振器の出力を一括して増幅する光増幅器と、
前記複数の利得媒質に接続される、多入力1出力の構成を有する第2の波長可変フィルタ、
を有し、前記光増幅器は、前記第2の波長可変フィルタの出力に接続されていることを特徴とする波長可変光源。
【請求項2】
複数の異なる波長でレーザ発振する波長可変光源において、
周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を有し、複数のチャネルに共通に用いられる共通波長フィルタと、
前記共通波長フィルタに接続され、かつ複数の出力ポートを有する1入力多出力の構成を有する波長可変フィルタであって、前記複数の出力ポートにおいて、前記複数のチャネルに対応する複数の透過ピーク波長を有する波長可変フィルタと、
前記波長可変フィルタの前記複数の出力ポートに接続される複数の利得媒質と、
を有し、
前記共通波長フィルタと前記複数の利得媒質との間に前記複数の異なる波長でレーザ発振する複数のレーザ共振器が形成され、
前記複数のレーザ共振器の出力を一括して増幅する光増幅器、
を有し、
前記複数の利得媒質は、前記波長可変フィルタと反対側の面に高反射膜を有し、
前記共通波長フィルタと前記波長可変フィルタの間の出力タップに
前記光増幅器が接続されていることを特徴とす
る波長可変光源。
【請求項3】
請求項1
または2に記載の波長可変光源と、
前記波長可変光源の出力光を前記複数の異なる波長の各々に分波する分波器と、
分波された前記複数の異なる波長の光の各々を変調する光変調器アレイと、
前記光変調器アレイの出力光を合波する合波器と、
を有する光伝送装置。
【請求項4】
複数の異なる波長でレーザ発振する波長可変光源の制御方法において、前記波長可変光源は、共通波長フィルタと、前記共通波長フィルタに接続される1入力多出力の構成の波長可変フィルタと、前記波長可変フィルタの出力ポートに結合される複数の利得媒質を有し、
前記波長可変光源の複数のチャネルの中の1のチャネルを立ち上げた状態で、前記共通波長フィルタの周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を、所望の波長間隔に調整し、
前記共通波長フィルタの調整の後に、前記波長可変フィルタの前記1のチャネルの透過ピーク波長と、残りのチャネルの少なくとも一部の透過ピーク波長を、前記共通波長フィルタの前記波長間隔に合わせて調整し、
その後に、すべてのチャネルの出力を一括して増幅して出力する、
ことを特徴とする波長可変光源の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長可変光源、これを用いた光伝送装置、及び、波長可変光源の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信容量を拡大するために、波長分割多重方式の光通信が行われている。とくに、狭い波長間隔で多数の波長を多重する高密度の波長分割多重(DWDM:Dense wavelength Division Multiplexing)では、50GHz間隔で数十波長以上の光信号を多重して送信する。通信容量をさらに増大するために、25GHzの波長間隔のDWDMシステムも検討されている。これを実現するためには、厳密な波長間隔に沿って波長が可変(チューナブル)であり、かつ出力波長数が多い光源が必要である。
【0003】
4波長のレーザ装置で、第1から第4の個別の波長選択フィルタと、4チャネルに共通に用いられる第5の波長選択フィルタを用いる構成が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公知のレーザ装置では、チャネル間に相関のない個別のリングフィルタを用いて個別に波長を選択するため、チャネルごとに波長モニタまたは調整機構が必要になり、大型化する。各波長の光は、個別の半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)で増幅され出力されるため、各波長の光を1つのファイバに合波するためのカプラが、別途、必要になる。合波用に単純カプラを用いると、光損失が生じる。WDMカプラで合波する場合は、追加の波長調整が必要になる。
【0006】
本発明は、簡素化された構成で多数の波長の光を出力することのできる小型の波長可変光源と、可変波長の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの態様では、複数の異なる波長でレーザ発振する波長可変光源において、
周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を有し、複数のチャネルに共通に用いられる共通波長フィルタと、
前記共通波長フィルタに接続され、かつ複数の出力ポートを有する1入力多出力の構成を有する波長可変フィルタであって、前記複数の出力ポートにおいて、前記複数のチャネルに対応する複数の透過ピーク波長を有する波長可変フィルタと、
前記波長可変フィルタの前記複数の出力ポートに接続される複数の利得媒質と、
を有し、
前記共通波長フィルタと前記複数の利得媒質との間に前記複数の異なる波長でレーザ発振する複数のレーザ共振器が形成される。
【発明の効果】
【0008】
簡素化された構成で多数の波長の光を出力することのできる小型の波長可変光源と、可変波長の制御方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態の波長可変光源が適用される光伝送装置の模式図である。
【
図2】第1実施形態の波長可変光源の模式図である。
【
図3】波長可変フィルタの具体的な構成例を示す図である。
【
図4】各波長フィルタの透過スペクトルを示す図である。
【
図5】第2実施形態の波長可変光源の模式図である。
【
図6】可変波長制御のための構成を説明する図である。
【
図7】実施形態の波長可変光源の制御方法のフローチャートである。
【
図8】波長可変光源で用いる波長可変フィルタの変形例である。
【
図9】
図8の波長可変フィルタにおけるピーク波長の調整構造を示す図である。
【
図10】波長可変光源で用いる波長可変フィルタの別の変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の波長可変光源10を用いた光伝送装置1の送信側の模式図である。光伝送装置1は、DWDM伝送装置であり、送信側では、波長可変光源10、分波器2、光変調器アレイ3、及び合波器4を有する。光伝送装置1は、変調シンボルレート程度の波長間隔で高密度に並べた波長チャネルを多数用いて、送信機のスペクトル利用効率と伝送容量を向上する。
【0011】
図1の例では、波長可変光源10から、50GHz間隔で隣接する4チャネルの光が出力されているが、これは一例であって、数十チャネルにわたって異なる波長の光を出力することが可能である。また、波長間隔は、12.5GHz、25GHz、100GHz等であってもよい。その場合の変調ボーレートは、それぞれ12.5Gbaud、25Gbaud、100Gbaudとなる。
【0012】
波長可変光源10は、後述するように、複数のチャネル間で共通に用いられる共通波長フィルタを有する。複数のレーザ共振器の発振波長間隔を、周期的な透過ピークまたは反射ピークを有する一つの共通波長フィルタで定義することで、高精度の波長間隔が得られる。複数波長でのレーザ共振のために、複数チャネルのそれぞれに個別の波長フィルタを設けるのではなく、共通波長フィルタに接続される1入力多出力型のひとつの波長可変フィルタを用いる。これにより、波長可変フィルタの出力ポートで、共通波長フィルタの透過(または反射)ピーク波長の周期と整合した波長間隔が得られる。
【0013】
波長ごとに変調され、合波された光信号は、一本の光ファイバに多重されて伝送路に出力される。
【0014】
波長可変光源10の出力光の一部は、光伝送装置1の受信側で光信号の検波のための局発光として用いられてもよい。
【0015】
<第1実施形態>
図2は、第1実施形態の波長可変光源10Aの模式図である。波長可変光源10Aは、共通波長フィルタ11と、波長可変フィルタ12と、ゲインアレイ13と、第2の波長可変フィルタ15と、一括増幅用のSOA17を有する。共通波長フィルタ11に、波長調整機構16が光学的に接続されていてもよい。
【0016】
共通波長フィルタ11は、たとえば、Si導波路で形成されるリング共振器111と、リング共振器111に近接して配置される導波路112及び113と、導波路112及び113を結合する光カプラ114を有する。
【0017】
リング共振器111は、周期的に変化するピーク波長を有する。ピーク間隔は、リング共振器111の実効的な光路長(周長)によって決まる。波長可変フィルタ12から共通波長フィルタ11に入射する光は、光カプラ114で分岐されて、導波路112と113に伝搬する。導波路112からリング共振器111に結合する光のうち、リング共振器111のピーク波長に一致する光成分は、リング共振器111を周回することで、干渉により強め合う。ある強度に達した光は導波路113に結合し、光カプラ114から波長可変フィルタ12に入射する。同様に、導波路113からリング共振器111に結合する光のうち、リング共振器111のピーク波長に一致する光成分は、リング共振器111を周回することで、干渉により強め合う。ある強度に達した光は導波路112に結合し、光カプラ114から波長可変フィルタ12に入射する。
【0018】
波長可変フィルタ12は、1入力多出力の構成を有する。共通波長フィルタ11に隣接する側が1つのポートであり、反対側が複数のポートとなっている。波長可変フィルタ12は、この例では、たとえば、Si導波路で形成されるマッハツェンダ(MZ)干渉計型の導波路が多段のツリー状に接続されたフィルタである。
図2では、図示の便宜上、各MZ干渉計は一対の導波路が対称に配置されているように描かれているが、非対称型マッハツェンダ干渉計(AMZI:Asymmetric Mach-Zehnder Interferometer)の導波路で構成されている。
【0019】
図3は、
図2の波長可変フィルタ12の具体的な構成例を示す。3段の分岐導波路を形成するように配置される複数のAMZIのそれぞれで、2本の導波路(アーム)の長さが異なる。2本のアームを伝搬する光は、それぞれのアームの実効光路長(導波路の物理長×実効屈折率)に応じた位相変化を受けた後に合波される。実効光路長差のあるAMZIの光出力は、波長の逆数に対して周期的な依存性を持ち、アーム長差を設計することで、所望の波長間隔を設計することができる。
【0020】
各AMZIの各アームに、ヒータ、電極等の位相シフタPSを設けることで、導波路の屈折率を調整して細かい波長調整をすることができる。
【0021】
多段構成の波長可変フィルタの場合、各段で用いられるAMZIの数は、2のべき乗で増加する。3段構成では、波長可変フィルタ12の出力ポートの数は、23=8ポートとなる。ここでは、8つの出力ポートでλ1~λ8の波長の光を取り出す例を用いるが、この例に限定されず、多重する波長の数に応じて、段数を設計可能である。
【0022】
後述するように、波長可変フィルタ12はAMZI型の導波路構成に限定されず、リング共振器型、分布帰還型、アレイ導波路型など、多様な構成を採用することができる。
【0023】
図2に戻って、波長可変フィルタ12の多出力側に、複数の利得導波路が形成されたゲインアレイ13が設けられている。ゲインアレイ13は、たとえば、化合物半導体で形成されるSOAアレイである。ゲインアレイ13の各利得導波路は、波長可変フィルタ12の出力ポート(たとえば8チャネル)の各々に個別に設けられる利得媒質131~138となる。
【0024】
ゲインアレイ13の入力側の端面、すなわち、波長可変フィルタ12の出力ポートに隣接する端面には、反射防止(AR:Anti-Reflection)膜13aが形成されている。反射防止膜13aが施された面と反対側の端面には、低反射(LR:Low Reflection)膜13bが形成されている。
【0025】
リング共振器111と、利得媒質131~138の各々との間に、それぞれ異なる波長でレーザ発振するレーザ共振器が形成される。光は、利得媒質131~138の各々の低反射膜13bと、リング共振器111の間を反復し、誘導放出により増強された光の一部は、低反射膜13bから取り出される。
図2の例では、ゲインアレイ13から8チャネルに対応する異なる波長λ
1~λ
8の光(
図3参照)が取り出される。
【0026】
利得媒質131~138は、低反射膜13bが施された出力側の端面で、第2の波長可変フィルタ15に光学的に接続されている。第2の波長可変フィルタ15は、波長可変フィルタ12と同様に、1入力多出力(または多入力1出力)の構成を有する。第2の波長可変フィルタは、波長選択フィルタとして機能すると同時に、合波器として機能する。第2の波長可変フィルタ15の出力端で、8つの波長の光は合波されて出力される。
【0027】
合波器として機能する第2の波長可変フィルタ15の出力に、光増幅器17が接続されている。光増幅器17は、たとえば化合物半導体で形成されたブースターSOAである。光増幅器17の入射側の端面に反射防止膜17aが形成され、出射側の端面には反射防止膜17bが形成されている。
【0028】
光増幅器17は、多波長の光を一括して増幅する。これにより、高い光出力と電力効率が実現される。さらに、SOA内の四光波混合(FWM:Four Wave Mixing)によって、出力波長数が増加する。たとえば、本来の8波長を含む波長帯の低周波側と高周波側に、FWMで生じた追加波長チャネル28及び29が生成される。
【0029】
図2では、共通波長フィルタ11に1入力多出力の波長可変フィルタ12が接続され、波長可変フィルタ12の出力ポートに、複数の利得媒質131~138を有するゲインアレイ13が光学的に接続されている。波長フィルタの数とサイズ、及びゲイン媒質のサイズを低減することができ、全体として小型の波長可変光源10Aが得られる。ブースターSOAとしての光増幅器17を用いる場合は、波長数を増やすことができる。
【0030】
波長可変フィルタ12では、ツリーまたはトーナメント型に多段に接続されたAMZIによって、互いに相関する複数の波長フィルタが形成される。そのため、波長フィルタごとに個別に波長モニタまたは波長調整をする必要がなく、波長ごとのモニタと微調整の負担が軽減される。実施形態の波長可変光源における波長モニタと制御については、
図6を参照して後述する。
【0031】
図4は、
図2の波長可変光源10Aの各フィルタの透過スペクトルを示す。実線は、共通波長フィルタ11のリング共振器111の周期的な透過スペクトルである。4種類の破線は、波長可変フィルタ12の4つの出力ポートでの透過スペクトルである。
【0032】
波長可変フィルタ12の各出力ポートでの透過スペクトルの中心波長は、共通波長フィルタ11のリング共振器111の周期的なピーク波長λ1~λ4とほぼ一致している。
【0033】
図2の構成では、一つの波長可変フィルタ12で個々の波長を選択し、周期的な透過ピークまたは反射ピークを有する一つの共通波長フィルタ11で共振させている。この構成により、出力ポート間のピーク波長間隔を、リング共振器111のピーク間隔と整合させることができる。
【0034】
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態の波長可変光源10Bの模式図である。第1実施形態では、ゲインアレイ13の出力側に第2の波長可変フィルタ15を用いて、複数の波長の光を合波していた。第2実施形態では、第2の波長可変フィルタを用いずに、複数の波長の光を合波して一括増幅する。なお、一括増幅は必須ではなく、本来のチャネル分の複数波長の光を出力する構成であってもよい。
【0035】
波長可変光源10Bは、共通波長フィルタ11と、波長可変フィルタ12と、ゲインアレイ23と、共通波長フィルタ11と波長可変フィルタ12の間に設けられる出力タップと、出力タップに接続される光増幅器27を有する。共通波長フィルタ11に、波長調整機構16が光学的に接続されていてもよい。
【0036】
共通波長フィルタ11は、第1実施形態の共通波長フィルタ11と同じであり、Si導波路で形成されるリング共振器111、リング共振器111に近接して配置される導波路112及び導波路113、導波路112及び113を結合する光カプラ114を有する。
【0037】
波長可変フィルタ12は、第1実施形態と同様に、1入力多出力の構成を有する。共通波長フィルタ11に隣接する側が1つのポートであり、反対側が複数のポートとなっている。波長可変フィルタ12は、この例では、たとえば、Si導波路で形成されるマッハツェンダ(MZ)干渉計型の導波路が多段のツリー状に接続されたフィルタである。
図5では、図示の便宜上、各MZ干渉計で一対の導波路が対称に配置されているように描かれているが、実際は、
図3で示したように、2つのアーム間に実効光路長差を有するAMZI導波路で形成されている。
【0038】
波長可変フィルタ12の多出力側に、複数の利得導波路が形成されたゲインアレイ23が設けられている。ゲインアレイ23は、たとえば、化合物半導体で形成されるSOAアレイである。ゲインアレイ23の各利得導波路は、波長可変フィルタ12の出力ポート(たとえば8チャネル)の各々に個別に設けられる利得媒質231~238となる。
【0039】
ゲインアレイ23の入力側の端面、すなわち、波長可変フィルタ12の出力ポートに隣接する端面には、反射防止膜23aが形成されている。第1実施形態と異なり、反射防止膜23aが施された端面と反対側の端面には、高反射(HR:High Reflection)膜23bが形成されている。
【0040】
リング共振器111と、利得媒質231~238の各々の高反射膜23bの間に、それぞれ異なる波長でレーザ発振するレーザ共振器が形成される。光は、利得媒質231~238の各々と、リング共振器111の間を反復し、誘導放出により増強される。高反射膜23bで反射された光は、ゲインアレイ23への入射時と逆の光路をたどって波長可変フィルタ12通過し、波長可変フィルタ12の入力側の1つのポートで合波される。
【0041】
増強され合波された光の一部(波長可変フィルタ12と共通波長フィルタ11を接続する導波路を伝搬する光パワーの一定割合)は、共通波長フィルタ11と波長可変フィルタ12の間の出力タップ21から取り出される。たとえば、8チャネルに対応する異なる波長λ
1~λ
8の光(
図3参照)が、出力タップ21から取り出される。
【0042】
異なる複数の波長を含む光は、ブースターSOAである光増幅器27で一括して増幅され、出力される。光増幅器27の入射側の端面と出射側の端面には、それぞれ反射防止膜27aと反射防止膜27bが形成されている。
【0043】
上述のように、光増幅器27は必須ではないが、光増幅器27を設けることで、多波長の光が一括して増幅され、高い光出力と電力効率が実現される。さらに、SOA内の四光波混合(FWM:Four Wave Mixing)によって、出力波長数が増加する。たとえば、本来の8波長を含む波長帯の低周波側と高周波側に、FWMで生じた追加波長チャネル28及び29が生成される。
【0044】
図5の構成では、共通波長フィルタ11に、1入力多出力の波長可変フィルタ12が接続され、波長可変フィルタ12の出力ポートに、複数の利得媒質231~238を有するゲインアレイ23が光学的に接続されている。AMZIのツリー構造で形成される複数の共振導波路は、ゲインアレイ23で折り返される構成となり、波長可変光源10Bの全体のサイズをさらに低減することができる。
【0045】
波長可変フィルタ12で合波された複数波長の光を、ブースターSOAである光増幅器27で一括増幅する場合は、SOAの四光波混合を利用して、波長数を増やすことができる。
【0046】
第2実施形態の波長可変光源10Bでも、
図4を参照して説明したように、各出力ポートの透過スペクトルの中心波長は、共通波長フィルタ11のリング共振器111の周期的なピーク波長とほぼ一致する。これにより、小型の波長可変光源10Bで、高精度の波長間隔が得られる。
【0047】
<可変波長の制御>
図6は、可変波長の制御に用いられる波長可変光源10Cの模式図である。波長可変光源10Cは、第2実施形態と同様に、ゲインアレイ23で折り返された構成を有する。共通波長フィルタ11と、ゲインアレイ23の各利得媒質231~238の高反射膜23bが形成された端面との間に、異なる波長でレーザ発振する複数のレーザ共振器が形成される。波長可変フィルタ12は、各波長を選択する波長選択フィルタとして機能すると同時に、利得媒質231~238で増幅された光を合波する合波器としても機能する。
【0048】
誘導放出により増幅された各波長の光の一部は、共通波長フィルタ11と波長可変フィルタ12の間の出力タップ21から取り出され、光増幅器27で一括増幅されて、出力される。
【0049】
図6の例では、波長可変フィルタ12とゲインアレイ23の間に、縦モード調整部170が配置されている。縦モード調整部170は必須ではないが、これを挿入することで、各レーザ共振器で、安定して単一の波長でレーザ発振させることができる。
【0050】
可変波長光源10Cに、波長調整機構16が設けられ、波長調整機構16の出力に基づいて、波長制御が行われる。
図6の例では、共通波長フィルタ11のリング共振器111で共振した光の一部が導波路112から取り出されて、波長調整機構16に入力される。
【0051】
波長調整機構16は、一例として、ビームスプリッタ161と、光検出器162と、周期的な透過スペクトルをもつフィルタ163と、光検出器164を有する。ビームスプリッタ161は、入力光を2つに分割する。分割された光の一方は、光検出器162で検出され、強度がモニタされる。分割された光の他方は、フィルタ163を通過した後に、光検出器164で検出される。
【0052】
周期的な透過スペクトルをもつフィルタ163として、たとえば、エタロンフィルタを用いてもよい。エタロンフィルタを通して光強度を検出することで、発振波長を高精度にモニタすることができる。
【0053】
波長調整機構16の出力は、制御機構30に供給され、波長可変光源10Cの波長制御に用いられる。制御機構30は、メモリ内蔵のマイクロプロセッサ、FPGAのようなロジックデバイス等で実現され得る。波長調整機構16と制御機構30を用いた制御は、
図6の波長可変光源10Cだけではなく、第1実施形態の波長可変光源10Aと、第2実施形態の波長可変光源10Bにも適用され得る。
【0054】
制御機構30は、波長調整機構16の出力に基づいて、共通波長フィルタ11のリング共振器111の周期的な透過ピーク波長を制御してもよい(制御1)。リング共振器111に設けられた位相シフタ115を制御して、リング共振器111を制御する。一例として位相シフタ115として機能するヒータを温度制御して、リング共振器111を形成するSi導波路の局所温度を変化させて、伝搬する光が感じる実効屈折率を調整する。
【0055】
制御機構30は、波長調整機構16の出力に基づいて、波長可変フィルタ12を形成するAMZI31~37の少なくとも一部を制御する(制御2)。AMZI31~37の各アームに設けられた位相シフタPSの少なくとも一部を用いて、波長選択導波路の温度制御を行ってもよい。
【0056】
実施形態の1入力多出力型の波長可変フィルタ12では、形成された波長選択導波路は互いに相関するので、波長ごとにすべてのAMZIを制御する必要はない。波長可変フィルタ12の制御の一例については、後述する。
【0057】
制御機構30は、波長調整機構16の出力に基づいて、縦モード調整部170を制御してもよい(制御3)。縦モード調整部170は、一例として、波長可変フィルタ12の複数の出力ポートのそれぞれに設けられる位相シフタ171~178を有する。位相シフタ171~178の少なくとも一部を制御して縦モードを調整してもよい。
【0058】
波長可変光源10A~10Cにおいて、必ずしも制御1~制御3のすべてを行う必要はなく、波長調整機構16の出力に基づいて、制御1~制御3の少なくとも一つが行われてもよい。
【0059】
図6の状態では、一例として、ゲインアレイ23の利得媒質231がオンにされ、この利得媒質231を用いるチャネルに着目して波長制御が行われている。このとき、他の利得媒質232~238はオフにされている。次のチャネルが波長調整のために選択されたときは、選択されたチャネルの利得媒質がオンにされ、その他のチャネルは、オフにされる。
【0060】
個別のチャネルを制御したあとに、全チャネルの制御を行ってもよい。1入力多出力型の波長可変フィルタ12では、複数の波長選択用の導波路は互いに相関するので、各チャネルの波長調整を終了した時点で、全体的な波長調整がかなりの程度まで自動的になされている。波長調整の精度をさらに向上するために、追加で全体の波長調整が行われる場合は、利得媒質231~238のすべてがオンにされ、波長調整機構16の出力に基づいて波長可変フィルタ12が微調整される。
【0061】
図7は、実施形態の波長可変光源の制御方法のフローチャートである。この制御フローは、制御機構30によって実行される。まず、いずれか1つの波長のチャネルを立ち上げる(S11)。たとえば、レーザ共振器内の利得媒質231~238のいずれか1つをONにして、単一の波長でレーザ発振させる。
【0062】
次に、波長調整機構16の出力をモニタしながら、共通波長フィルタ11のリング共振器111を制御して、周期的な透過ピークまたは反射ピークの波長が所望の波長間隔になるように制御する(S12)。
【0063】
また、波長調整機構16の検出パワーが最大になるように、波長可変フィルタ12を制御する(S13)。波長調整機構16で検出される光のパワーが最大になるということは、着目するチャネルのAMZIフィルタのピーク波長が、リング共振器111のピーク波長に整合することを意味する。
【0064】
オプショナルで、波長調整機構16の出力に基づいて、縦モード調整部170の調整を行う(S14)。対応するチャネルの位相シフタ(171~178のひとつ)を制御して、そのチャネルのレーザ出力がモードホップ現象に対して最も安定化するポイントに、位相を微調整する。
【0065】
その後、一旦、ゲインSOA(ゲインアレイ23)をオフにする(S15)。他に制御すべきチャネルがあるかどうかを判定し(S16)、他のチャネルがある場合は、S11及びS13~S16を繰り返す。2番目以降のチャネルについては、共通波長フィルタ11のリング共振器111の制御(S12)をスキップすることができる。他に制御すべきチャネルが無い場合は、すべてのチャネルをオンにして、再度、波長調整機構16の出力をモニタし、発振波長を微調整する(S17)。その後、プースタSOAである光増幅器27をオンにして、多波長で光を出力する(S18)。
【0066】
S11~S16の繰り返しループで、2番目以降のチャネルの波長可変フィルタ12の制御(S13)は、1番目のチャネルの波長制御よりも簡易である。あるいは、2番目以降のチャネルのすべてを制御せずに、いくつかのチャネルの制御をスキップしてもよい。
【0067】
たとえば、
図6において、1番目のチャネルの制御で、1段目のAMZI31、2段目のAMZI32、及び3段目のAMZI34が選択され、位相シフタPSを用いて介して波長λ
1が調整される。波長可変フィルタ12の波長λ
1が調整された時点で、隣接するチャネルの波長λ
2もほぼ正確に調整されている。
【0068】
そこで、2番目のチャネルの調整をスキップして、3番目のチャネルで波長λ3を調整する。このときλ1のチャネル調整で、1段目のAMZI31と、2段目のAMZI32は、正確に調整されているので、3段目のAMZI35のみを制御してもよい。波長可変フィルタ12の波長λ3が調整された時点で、隣接するチャネルの波長λ4も、ほぼ正確に調整されている。したがって、4番目のチャネルの調整をスキップしてもよい。
【0069】
5番目のチャネルで波長λ5を調整するときは、1段目のAMZI31は、すでに調整済みなので、2段目のAMZI33と、3段目のAMZI36を制御する。波長可変フィルタ12の波長λ5が調整された時点で、隣接するチャネルの波長λ6もほぼ正確に調整されており、6番目のチャネル(波長λ6)の調整はスキップ可能である。
【0070】
7番目のチャネルで波長λ7を調整するときは、1段目のAMZI31と、2段目のAMZI33は、調整済みなので、3段目のAMZI37のみを制御してもよい。波長可変フィルタ12の波長λ7が調整された時点で、隣接するチャネルの波長λ8も、ほぼ正確に調整されている。したがって、8番目のチャネルの調整をスキップしてもよい。
【0071】
このように、1入力多出力型の波長可変フィルタ12を、共通波長フィルタ11に接続することで、各チャネル間の関連性を高めて、個別波長の調整の負担を軽減することができる。
【0072】
図8は、波長可変フィルタ12の変形例として、波長可変フィルタ22Aを示す。波長可変フィルタ22Aは、アレイ導波路回折格子(AWG:Array Waveguide Gratings)型の波長選択フィルタである。異なる実効光路長を有する複数のアレイ導波路で形成される導波路アレイ221の入力側にスラブ導波路223が設けられ、出力側にスラブ導波路222が形成されている。入力側のスラブ導波路223は、1つの入力導波路で、共通波長フィルタ11に接続されている。出力側のスラブ導波路222は、複数のアレイ導波路から入射した光を、対応する波長の出力導波路へと結合させる。
【0073】
AWG型の波長可変フィルタ22Aでは、実効光路長の異なる多数本のアレイ導波路を伝搬する光で生じる波長分散を利用して、波長ごとに異なるポートに結合することができる。アレイ導波路の長さと、出力ポートの位置で、波長間隔を設計することができる。スラブ導波路222の各出力ポートから出力される波長λ1~λNの光は、対応する利得媒質に入射する。波長可変フィルタ22Aも、1入力多出力型の波長可変フィルタである。
【0074】
図9は、
図8の波長可変フィルタ22のピーク波長の調整構造を示す。
図9の(A)と(B)で、アレイ導波路221Aとアレイ導波路221Bに、それぞれ非等長の位相制御器224Aと224Bを設ける。
図9の(A)では、外側の(長さの長い)アレイ導波路ほど、位相制御領域の長さが長い。この構成を正フィルタと呼んでもよい。
図9の(B)では、内側の(長さの短い)アレイ導波路ほど、位相制御領域の長さが長い。この構成を負フィルタと呼んでもよい。たとえば、位相制御器224Aまたは224Bに印加される電圧を制御して、AWG型波長可変フィルタの中心ピーク波長を調整することができる。
【0075】
図10は、波長可変フィルタ12のさらに別の変形例として、波長可変フィルタ22Bを示す。波長可変フィルタ22Bは、エシェルグレーティング型の波長選択フィルタである。波長可変フィルタ22Bは、一本の入力導波路225と、スラブ領域228と、N本の出力導波路227を有する。入力導波路225とN本の出力導波路227は、スラブ領域228の同じ側に配置されている。
【0076】
スラブ領域228は、入出力導波路と反対側の端部に、側壁回折格子229を有する。側壁回折格子229では、複数の次数(たとえば0次からm次、
図10の例ではm=3)の光が、同じ方向に回折される。側壁回折格子229の波長分散効果によって波長ごとに光出射位置を変化させ、ポートごとに異なる波長λ
1~λ
Nの光を出力する。
【0077】
スラブ領域228に波長制御領域226を設け、温度制御等によって屈折率を変化させることで、ピーク波長を微調整してもよい。この波長可変フィルタ22Bも、1入力多出力の波長選択フィルタであり、複数の出力導波路227のそれぞれは、対応する利得媒質に結合されている。
【0078】
実施形態と変形例を通じて、共通波長フィルタ11に接続される波長可変フィルタは、1入力多出力の構成で、出力ポートごとに周期的に並ぶ透過ピーク波長を有する。多チャネルの発振波長と強度は、共通の波長調整機構16でモニタされ、共通の制御機構30で制御される。共通波長フィルタ11による厳密な発振波長間隔を維持したまま、多チャネルと小型化を両立することができる。
【0079】
本発明は、上述した構成例に限定されず、多様な変形、代替を含む。たとえば、共通波長フィルタ11の周期的な透過または反射ピークを有する共振器は、リング共振器に限定されず、レーストラック型、ダブルリング型、楕円型などであってもよい。複数の透過ピーク波長を有する波長可変フィルタは、AMZIや、AWG型の他に、リング共振器型であってもよい。いずれの場合も、厳密な波長間隔を維持した小型の波長可変光源が得られる。
【0080】
以上の説明に対し、以下の付記を呈示する。
(付記1)
複数の異なる波長でレーザ発振する波長可変光源において、
周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を有し、複数のチャネルに共通に用いられる共通波長フィルタと、
前記共通波長フィルタに接続され、かつ複数の出力ポートを有する1入力多出力の構成を有する波長可変フィルタであって、前記複数の出力ポートにおいて、前記複数のチャネルに対応する複数の透過ピーク波長を有する波長可変フィルタと、
前記波長可変フィルタの前記複数の出力ポートに光学的に接続される複数の利得媒質と、
を有し、
前記共通波長フィルタと前記複数の利得媒質との間に前記複数の異なる波長でレーザ発振する複数のレーザ共振器が形成されることを特徴とする波長可変光源。
(付記2)
前記複数のレーザ共振器の出力を一括して増幅する光増幅器、
を有することを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記3)
前記複数の利得媒質に接続される、多入力1出力の構成を有する第2の波長可変フィルタ、
を有し、前記光増幅器は、前記第2の波長可変フィルタの出力に接続されていることを特徴とする付記2に記載の波長可変光源。
(付記4)
前記複数の利得媒質は、前記波長可変フィルタと反対側の面に高反射膜を有し、
前記共通波長フィルタと前記波長可変フィルタの間の出力タップに光増幅器が接続されていることを特徴とする付記1に記載の波長可変光源。
(付記5)
前記共通波長フィルタは、前記周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を有する共振器を有することを特徴とする付記1~4のいずれかに記載の波長可変光源。
(付記6)
前記共通波長フィルタに光学的に接続される波長調整機構、
をさらに有することを特徴とする付記1~5のいずれかに記載の波長可変光源。
(付記7)
前記波長調整機構の出力に基づいて、前記共通波長フィルタと、前記波長可変フィルタの少なくとも一方が制御されることを特徴とする付記6に記載の波長可変光源。
(付記8)
前記複数のレーザ共振器の縦モードを調整する縦モード調整器、
をさらに有する付記1~7のいずれかに記載の波長可変光源。
(付記9)
前記縦モード調整器は、前記波長可変フィルタの前記出力ポートと、前記複数の利得媒質の間に挿入されていることを特徴とする付記8に記載の波長可変光源。
(付記10)
前記波長可変フィルタは、非対称マッハツェンダ干渉計型、アレイ導波路回折格子型、エシャレグレーティング型、またはリング共振器型の波長選択フィルタであることを特徴とする付記1~9のいずれかに記載の波長可変光源。
(付記11)
付記1~10のいずれかに記載の波長可変光源と、
前記波長可変光源の出力光を前記複数の異なる波長の各々に分波する分波器と、
分波された前記複数の異なる波長の光の各々を変調する光変調器アレイと、
前記光変調器アレイの出力光を合波する合波器と、
を有する光伝送装置。
(付記12)
複数の異なる波長でレーザ発振する波長可変光源の制御方法において、前記波長可変光源は、共通波長フィルタと、前記共通波長フィルタに接続される1入力多出力の構成の波長可変フィルタと、前記波長可変フィルタの出力ポートに結合される複数の利得媒質を有し、
前記波長可変光源の複数のチャネルの中の1のチャネルを立ち上げた状態で、前記共通波長フィルタの周期的な透過ピーク波長または反射ピーク波長を、所望の波長間隔に調整し、
前記共通波長フィルタの調整の後に、前記波長可変フィルタの前記1のチャネルの透過ピーク波長と、残りのチャネルの少なくとも一部の透過ピーク波長を、前記共通波長フィルタの前記波長間隔に合わせて調整し、
その後に、すべてのチャネルの出力を一括して増幅して出力する、
ことを特徴とする波長可変光源の制御方法。
(付記13)
前記波長可変フィルタは、複数の非対称マッハツェンダ干渉計が多段のツリー状に接続された導波路を有し、
前記波長可変フィルタの複数の前記出力ポートを一つおきに選択して、選択されたチャネルの透過ピーク波長を制御する、
ことを特徴とする付記12に記載の波長可変光源の制御方法。
【符号の説明】
【0081】
1 光伝送装置
2 分波器
3 光変調器アレイ
4 合波器
10、10A~10C 波長可変光源
11 共通波長フィルタ
111 リング共振器
12、22A、22B 波長可変フィルタ
13 ゲインアレイ
13a 反射防止膜
13b 低反射膜
131~138、231~238 利得媒質
15 第2の波長可変フィルタ
16 波長調整機構
17、27 SOA(光増幅器)
17a、17b、27a、27b 反射防止膜
21 出力タップ
23a 反射防止膜
23b 高反射膜
30 制御機構
31~37 AMZI
170 縦モード調整部
171~178 位相シフタ