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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】洗面台
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/186 20190101AFI20230627BHJP
   A47K 1/00 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
E03C1/186
A47K1/00 T
A47K1/00 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020010197
(22)【出願日】2020-01-24
(65)【公開番号】P2021116583
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】内田 大輝
(72)【発明者】
【氏名】鷺原 正義
(72)【発明者】
【氏名】橋口 公亮
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-324186(JP,A)
【文献】特開平08-224180(JP,A)
【文献】特開2005-240438(JP,A)
【文献】特開2005-211396(JP,A)
【文献】特開2003-310458(JP,A)
【文献】登録実用新案第3137928(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/186
A47K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面と反対側の第2面とを有する台部と、
前記台部に設けられるボウル部と、
前記ボウル部の上方の所定位置に配置されて前記第1面および前記第2面に交差する縦方向に移動可能に設けられる仕切部と、
前記仕切部を案内する案内部と、を備える
洗面台。
【請求項2】
さらに、第1棚部および第2棚部を備え、
前記案内部は、前記第1棚部に設けられる第1レールと、前記第2棚部に設けられる第2レールとを備え、
前記台部および前記仕切部は、前記第1棚部と前記第2棚部との間に挟まれるように配置され、前記仕切部は、前記第1レールおよび前記第2レールによって案内される
請求項1に記載の洗面台。
【請求項3】
前記台部において、前記ボウル部の下には収容部が設けられ、
前記ボウル部は、前記台部および前記第1棚部に亘るように設けられ、前記ボウル部に接続される排水管は、前記第1棚部に配置される
請求項2に記載の洗面台。
【請求項4】
蛇口に接続される給水管を備え、
前記給水管は、前記第1棚部に配置される
請求項3に記載の洗面台。
【請求項5】
前記台部において前記第1面側には、前記収容部の第1面側の開口部を閉じる扉が設けられ、
前記台部において前記第2面側には、前記収容部の第2面側の開口部を閉じる扉が設けられる
請求項4に記載の洗面台。
【請求項6】
前記仕切部は、前記縦方向において、前記第1面側にある第1位置および前記第2面側の第2位置の少なくとも一方の位置において、前記仕切部を保持する保持部によって保持される
請求項1~5のいずれか一項に記載の洗面台。
【請求項7】
蛇口をさらに備え、
前記蛇口は、前記仕切部の移動を妨げない場所に設けられ、または、前記蛇口は、前記仕切部の移動を妨げない位置に移動可能に設けられる
請求項1~6のいずれか一項に記載の洗面台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗面台に関する。
【背景技術】
【0002】
両面側から使用可能な洗面台が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の洗面台は、洗面室と、洗面室の隣室との両部屋から使用できる。洗面台には、両部屋を仕切るための仕切部(同文献では、「間仕切壁」)が設けられている。仕切部は、開閉可能に構成されている。一方の部屋から洗面台を使用する場合には、仕切部を開く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-324186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一方の部屋から洗面台を使用する場合に仕切部が開かれると、他方の部屋から一方の部屋が見えるようになり、洗面の様子も他人から見られる。そこで、両側の室内空間が仕切られた状態で使用可能な洗面台を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)上記課題を解決する洗面台は、第1面と、前記第1面と反対側の第2面とを有する台部と、前記台部に設けられるボウル部と、前記ボウル部の上方の所定位置に配置されて前記第1面および前記第2面に交差する縦方向に移動可能に設けられる仕切部と、前記仕切部を案内する案内部と、を備える。
【0006】
この構成によれば、仕切部が、台部の縦方向に移動可能に設けられる。このため、洗面台は、第1面側の室内空間と第2面側の室内空間とが仕切部によって仕切られた状態で、第1面側の室内空間および第2面側の室内空間の両側から使用できる。
【0007】
(2)上記(1)の洗面台において、さらに、第1棚部および第2棚部を備え、前記案内部は、前記第1棚部に設けられる第1レールと、前記第2棚部に設けられる第2レールとを備え、前記台部および前記仕切部は、前記第1棚部と前記第2棚部との間に挟まれるように配置され、前記仕切部は、前記第1レールおよび前記第2レールによって案内される。
【0008】
この構成によれば、仕切部の一方の端が第1レールで支持され、仕切部の他方の端が第2レールによって支持されるため、仕切部が片持ちで支持される場合に比べて、仕切部の移動が安定する。
【0009】
(3)上記(2)の洗面台において、前記台部において、前記ボウル部の下には収容部が設けられ、前記ボウル部は、前記台部および前記第1棚部に亘るように設けられ、前記ボウル部に接続される排水管は、前記第1棚部に配置される。この構成によれば、台部においてボウル部の下の収容部を広くできる。
【0010】
(4)上記(3)の洗面台において、蛇口に接続される給水管を備え、前記給水管は、前記第1棚部に配置される。この構成によれば、台部においてボウル部の下の収容部をさらに広くできる。
【0011】
(5)上記(4)の洗面台において、前記台部において前記第1面側には、前記収容部の第1面側の開口部を閉じる扉が設けられ、前記台部において前記第2面側には、前記収容部の第2面側の開口部を閉じる扉が設けられる。この構成によれば、台部においてボウル部の下の収容部を第1面側の部屋および第2面側の部屋の両部屋から利用することができる。
【0012】
(6)上記(1)~(5)のいずれか一つの洗面台において、前記仕切部は、前記縦方向において、前記第1面側にある第1位置および前記第2面側の第2位置の少なくとも一方の位置において、前記仕切部を保持する保持部によって保持される。この構成によれば、仕切部が動かないように固定できる。
【0013】
(7)上記(1)~(6)のいずれか一つの洗面台において、蛇口をさらに備え、前記蛇口は、前記仕切部の移動を妨げない場所に設けられ、または、前記蛇口は、前記仕切部の移動を妨げない位置に移動可能に設けられる。この構成によれば、仕切部を円滑に移動できる。
【発明の効果】
【0014】
上記洗面台によれば、2つの部屋が仕切られた状態で使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】洗面台を含む住宅の間取図。
図2】住宅の間取図において、洗面台を含む部分の拡大図。
図3】洗面台の正面図。
図4図3のIV-IV線に沿う洗面台の断面図。
図5】洗面台の部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1図5を参照して、洗面台について説明する。
図1に示されるように、洗面台1は、建物内の2つの室内空間90の間に配置される。洗面台1は、2つの室内空間90のいずれからも使用可能に構成される。室内空間90の例として、キッチン、ダイニング、リビング、子供部屋、寝室などの部屋91、廊下92、玄関93、および、土間94が挙げられる。図2に示される例では、洗面台1は、土間94と廊下92との間に設けられる。
【0017】
図3に示されるように、洗面台1は、台部10と、台部10に設けられるボウル部13と、仕切部20と、仕切部20を案内する案内部30とを備える。さらに、洗面台1は、蛇口35を備える。ボウル部13は、水を受けるように構成される。
【0018】
好ましくは、洗面台1は、第1棚部40および第2棚部50を備える。本実施形態では、洗面台1は、さらに、第3棚部60を備える。さらに、好ましくは、洗面台1は、台部10、第1棚部40および第2棚部50を載せる土台部70を備える。
【0019】
台部10は、第1面11と、第1面11と反対側の第2面12とを有する。本実施形態では、第1面11および第2面12に交差する方向を縦方向DAと定義する。縦方向DAおよび高さ方向DCに垂直な方向を横方向DBと定義する。
【0020】
台部10の上面には、ボウル部13が設けられる。台部10は、収容部14を有する。台部10において、収容部14は、ボウル部13の下に設けられる。図4に示されるように、ボウル部13は、台部10および後述の第1棚部40に亘るように設けられる。ボウル部13には、排水管16が接続されている。
【0021】
台部10において第1面11側には、収容部14の第1面11側の開口部を閉じる扉15が設けられる。台部10において第2面12側には、収容部14の第2面12側の開口部を閉じる扉(図示略)が設けられる。
【0022】
台部10は、横方向DBにおいて第1棚部40と第2棚部50との間に挟まれるように配置される。第1棚部40は、台部10よりも高くなるように構成される。第2棚部50は、台部10よりも高くなるように構成される。
【0023】
第1棚部40は、横方向DBにおいて台部10の一方の端に隣接するように配置される。好ましくは、第1棚部40の縦方向DAの幅長は、台部10の縦方向DAの幅長と等しい。第1棚部40は、第3面41と、第3面41と反対側の第4面42とを有する。第3面41は、台部10の第1面11と同じ側に配置される。第4面42は、台部10の第2面12と同じ側に配置される。
【0024】
第1棚部40は、台部10側に開口する。第1棚部40は、ボウル部13の一部を収容する。第1棚部40には、第1棚部40内の収容空間を上下に区画するための第1板部43が設けられる。第1板部43は、ボウル部13の一部が入るように切り欠かれている。第1板部43は、ボウル部13を支持する。ボウル部13に接続される排水管16は、第1棚部40に配置される。排水管16の上端は、ボウル部13のうちで第1棚部40内に配置されている部分に接続される。排水管16の下端は、床下に設置されている床下配管に接続される。
【0025】
第1棚部40において、第1板部43の上方の位置には、第2板部44が設けられる。第2板部44から所定間隔をあけて第2板部44の上方に、第3板部45が設けられる。第2板部44および第3板部45は、第1棚部40内の収容空間を上下に区画する。第2板部44の台部10側の端面および第3板部45の台部10側の端面それぞれには、第1レール46が設けられる。
【0026】
第1棚部40の第3面41側の端には、仕切部20の移動を止める第1ストッパ47が設けられる。第1棚部40の第4面42側の端には、仕切部20の移動を止める第2ストッパ48が設けられる。第1ストッパ47および第2ストッパ48は、例えば、金属、樹脂またはゴムによって形成される。
【0027】
第2棚部50は、横方向DBにおいて、台部10に対して第1棚部40とは反対側の位置に配置される。第2棚部50は、台部10に隣接する。好ましくは、第2棚部50の縦方向DAの幅長は、台部10の縦方向DAの幅長と等しい。
【0028】
第2棚部50は、第5面51と、第5面51と反対側の第6面52とを有する。第5面51は、台部10の第1面11と同じ側に配置される。第6面52は、台部10の第2面12と同じ側に配置される。
【0029】
第2棚部50は、洗面台1の両側にある2つの室内空間90のうちの少なくとも一方に開口する。第2棚部50は、台部10側に側壁53を有する。側壁53には、2個の第2レール54が設けられる。2個の第2レール54のうちの1つの第2レール54は、第1棚部40の第2板部44に設けられる第1レール46と同じ高さの位置に設けられる。2個の第2レール54のうちの他の1つの第2レール54は、第1棚部40の第3板部45に設けられる第1レール46と同じ高さの位置に設けられる。
【0030】
第2棚部50の第5面51側の端には、仕切部20の移動を止める第3ストッパ55が設けられる。第2棚部50の第6面52側の端には、仕切部20の移動を止める第4ストッパ56が設けられる。第3ストッパ55および第4ストッパ56は、例えば、金属、樹脂またはゴムによって形成される。
【0031】
第3棚部60は、第1棚部40と第2棚部50との間に配置され、かつ、高さ方向DCにおいて台部10から所定間隔をあけた位置に配置される。第3棚部60は、第1棚部40と第2棚部50とを連結するように構成される。
【0032】
仕切部20は、高さ方向DCにおいてボウル部13の上方の所定位置に配置されて縦方向DAに移動可能に設けられる。
仕切部20は、横方向DBにおいて、第1棚部40と第2棚部50との間に配置される。仕切部20は、第1棚部40から第2棚部50に亘るように構成される。本実施形態では、仕切部20は、正面視において、台部10と、第1棚部40と、第2棚部50と、第3棚部60とによって囲まれる開口部26の少なくとも一部分を塞ぐように構成される(図3参照)。正面視において、仕切部20と第3棚部60との間には、隙間が設けられてもよい。正面視において、仕切部20と台部10との間には、隙間が設けられてもよい。
【0033】
仕切部20は、本体部21を備える。本体部21において、台部10の第1面11と同じ側の面には鏡27が設けられることが好ましい。本体部21において、台部10の第2面12と同じ側の面には鏡28が設けられることが好ましい。本体部21は、両面鏡によって構成されてもよい。
【0034】
本体部21は、板部材によって構成されてもよい。本体部21は、内部に収容空間を有してもよい。収容空間を有する本体部21において、鏡27および鏡28の少なくとも一方は開閉可能に構成されてもよい。
【0035】
本体部21には、2個の第1案内部材31と、2個の第2案内部材32とが設けられる。第1案内部材31および第2案内部材32は、例えば、車輪またはベアリングによって構成される。2個の第1案内部材31は、本体部21において第1棚部40側の端面に設けられる。2個の第2案内部材32は、本体部21において第2棚部50側の端面に設けられる。
【0036】
第1案内部材31は、第1レール46に案内されるように構成される。一方の第1案内部材31は、他方の第1案内部材31から所定距離を隔てられるように、本体部21の端面に設けられる。所定距離は、2個の第1レール46の間隔距離と等しい。
【0037】
第2案内部材32は、第2レール54に案内されるように構成される。一方の第2案内部材32は、他方の第2案内部材32から所定距離を隔てられるように、本体部21の端面に設けられる。所定距離は、2個の第2レール54の間隔距離と等しい。
【0038】
図4に示されるように、仕切部20は、さらに、第1接触部22、第2接触部23、第3接触部24、および、第4接触部25を有する。第1接触部22は、仕切部20が第1面11側にある第1位置に配置される場合に、第1棚部40の第1ストッパ47に接触する部位である。第2接触部23は、仕切部20が第2面12側にある第2位置に配置される場合に、第1棚部40の第2ストッパ48に接触する部位である。第3接触部24は、仕切部20が第1面11側にある第1位置に配置される場合に、第2棚部50の第3ストッパ55に接触する部位である。第4接触部25は、仕切部20が第2面12側にある第2位置に配置される場合に、第2棚部50の第4ストッパ56に接触する部位である。
【0039】
仕切部20は、縦方向DAにおいて、第1面11側にある第1位置および第2面12側の第2位置の少なくとも一方の位置において、仕切部20を保持する保持部29によって保持されることが好ましい。
【0040】
保持部29の一例は、磁石29Aと、磁石に吸着する吸着部材29Bとによって構成される。吸着部材29Bは、鉄、コバルト、ニッケル、または、これらの合金によって構成される。
【0041】
例えば、仕切部20の第1接触部22~第4接触部25は、磁石29Aおよび吸着部材29Bのうちの一方によって構成される。この場合、仕切部20を止める第1ストッパ47、第2ストッパ48、第3ストッパ55および第4ストッパ56は、磁石および吸着部材のうちの他方を有する。本実施形態では、第1接触部22~第4接触部25は、磁石29Aによって構成される。第1ストッパ47、第2ストッパ48、第3ストッパ55および第4ストッパ56が吸着部材29Bによって構成される。
【0042】
保持部29の他の例は、凸部と、凸部に係合する凹部とによって構成される。凹部は、ばねの力で凸部を挟持するように構成される。仕切部20の第1接触部22~第4接触部25は、凸部および凹部のうちの一方を有する。第1ストッパ47、第2ストッパ48、第3ストッパ55および第4ストッパ56は、凸部および凹部のうちの他方を有する。
【0043】
案内部30は、第1レール46と第2レール54とを備える。上述のように、第1レール46は、第1棚部40に設けられる。第2レール54は、第2棚部50に設けられる。第1レール46は、仕切部20の第1案内部材31を案内するように構成される。第2レール54は、仕切部20の第2案内部材32を案内するように構成される。仕切部20は、第1レール46および第2レール54によって案内される。
【0044】
図5に示されるように、蛇口35は、仕切部20の移動を妨げない場所に設けられる。本実施形態では、蛇口35は、第1棚部40に収容される。蛇口35の吐出パイプ36の吐出口37は、ボウル部13において第1棚部40内に入っている部分の上に配置される。
【0045】
蛇口35は、仕切部20の移動を妨げない位置に移動可能に設けられてもよい。例えば、蛇口35の吐出パイプ36が蛇口35の本体部に回転可能に設けられる。吐出パイプ36は、回転によって、第1棚部40に収容可能に構成される。吐出パイプ36が第1棚部40に収容された状態において、吐出パイプ36の吐出口37は、ボウル部13において第1棚部40内に入っている部分の上に配置されることが好ましい。さらに他の例では、蛇口35は、伸縮可能パイプを有してもよい。さらに別の例では、蛇口35の吐出パイプ36は、可撓性を有するように構成されてもよい。
【0046】
蛇口35は、スイッチ38の操作によって動作する電動アクチュエータを有してもよい。電動アクチュエータは、スイッチ38の操作によって水と熱水とが切り替わるように、蛇口内部に設けられる弁を動作させる。スイッチ38は、第1スイッチ38Aと、第2スイッチ38Bとを含む。第1スイッチ38Aは、吐出口37から水を吐出させるためのスイッチであり、第2スイッチ38Bは、吐出口37から熱水を吐出させるためのスイッチである。第1スイッチ38Aおよび第2スイッチ38Bは、蛇口35の近傍に設けられる。
【0047】
蛇口35の給水管39は、第1棚部40に配置されることが好ましい。給水管39の下端は、床下に設置されている床下給水管に接続される。水用給水管と熱水用給水管とが弁によって切り替え可能に蛇口35に接続されてもよい。
【0048】
本実施形態の作用を説明する。洗面台1は、建物内の2つの室内空間90の間に配置される。洗面台1は、洗面台1の両側にある2つの室内空間90の両側から使用可能である。洗面台1は、2つの室内空間90を仕切る仕切部20を有する。仕切部20は、高さ方向DCにおいてボウル部13の上方の所定位置に配置されて縦方向DAに移動可能に設けられる。このような構成によって、2つの室内空間90が仕切られた状態で、2つの室内空間90のいずれの室内空間90側からも快適に洗面台1を使用できる。
【0049】
本実施形態の効果を説明する。
(1)洗面台1は、台部10と、ボウル部13と、仕切部20と、仕切部20を案内する案内部30と、を備える。仕切部20は、高さ方向DCにおいてボウル部13の上方の所定位置に配置されて縦方向DAに移動可能に設けられる。
【0050】
この構成によれば、仕切部20が、台部10の縦方向DAに移動可能に設けられるため、洗面台1は、第1面11側の室内空間90と第2面12側の室内空間90とが仕切部20によって仕切られた状態で、第1面11側の室内空間90および第2面12側の室内空間90の両側から使用できる。
【0051】
(2)仕切部20は、第1レール46および第2レール54によって案内される。この構成によれば、仕切部20の一方の端が第1レール46で支持され、仕切部20の他方の端が第2レール54によって支持されるため、仕切部20が片持ちで支持される場合に比べて、仕切部20の移動が安定する。
【0052】
(3)台部において、ボウル部13の下には収容部14が設けられる。ボウル部13は、台部10および第1棚部40に亘るように設けられる。ボウル部13に接続される排水管16は、第1棚部40に配置される。この構成によれば、台部10においてボウル部13の下の収容部14を広くできる。
【0053】
(4)好ましくは、蛇口35に接続される給水管39は、第1棚部40に配置される。
この構成によれば、台部10においてボウル部13の下の収容部14をさらに広くできる。
【0054】
(5)洗面台1において、台部10において第1面11側には、収容部14の第1面11側の開口部を閉じる扉15が設けられる。台部10において第2面12側には、収容部14の第2面12側の開口部を閉じる扉が設けられる。この構成によれば、台部10においてボウル部13の下の収容部14を第1面11側の部屋および第2面12側の部屋の両部屋から利用することができる。
【0055】
(6)洗面台1において、仕切部20は、縦方向DAにおいて、第1面11側にある第1位置および第2面12側の第2位置の少なくとも一方の位置において、仕切部20を保持する保持部29によって保持される。この構成によれば、仕切部20が動かないように固定できる。
【0056】
(7)洗面台1の蛇口35は、仕切部20の移動を妨げない場所に設けられる。または、蛇口35は、仕切部20の移動を妨げない位置に移動可能に設けられる。この構成によれば、仕切部20を円滑に移動できる。
【0057】
<変形例>
上記実施形態は、洗面台1が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。洗面台1は実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例の一例を示す。
【0058】
・上記実施形態では、仕切部20は、第1レール46および第2レール54によって支持されているが、仕切部20の支持構造はこれに限定されない。仕切部20は、2本のポールによって支持されてもよい。仕切部20には、ポールが挿通する貫通孔が設けられる。
【0059】
・仕切部20は、縦方向DAの中間位置で保持可能に構成されてもよい。これによって、2つの室内空間90の両空間から洗面台1を同時に使用する場合、仕切部20を縦方向DAの中間位置に固定できるため、両側から洗面台1を使用し易い。
【符号の説明】
【0060】
1…洗面台
10…台部
11…第1面
12…第2面
13…ボウル部
14…収容部
15…扉
16…排水管
20…仕切部
26…開口部
29…保持部
35…蛇口
40…第1棚部
46…第1レール
50…第2棚部
54…第2レール
図1
図2
図3
図4
図5