(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】物品収容設備
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20230627BHJP
【FI】
B65G1/00 501B
(21)【出願番号】P 2020212457
(22)【出願日】2020-12-22
【審査請求日】2022-11-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】清川 渉
(72)【発明者】
【氏名】片桐 大輔
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭52-111173(JP,A)
【文献】特開2010-189116(JP,A)
【文献】特開2007-176617(JP,A)
【文献】特許第4428043(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置と前記搬送装置によって搬送された物品が収容される収容棚とを備えた自動倉庫ユニットを複数備えると共に、複数の前記自動倉庫ユニットのそれぞれの前記搬送装置に前記物品を供給する供給装置と、前記供給装置を制御する制御装置と、を備えた物品収容設備であって、
前記搬送装置は、2個の前記物品をまとめて搬送するように構成され、
前記供給装置は、第1コンベヤと、前記第1コンベヤから分岐する複数の第2コンベヤと、前記第1コンベヤと複数の前記第2コンベヤのそれぞれとの分岐部に設けられて前記物品の行き先を制御する分岐装置と、を備え、
複数の前記第2コンベヤのそれぞれは、複数の前記自動倉庫ユニットのうちの対応する前記自動倉庫ユニットの前記搬送装置に前記物品を供給するように構成され、
前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、
前記制御装置は、前記第1コンベヤにより搬送されてきた前記物品のそれぞれを対象物品として、前記対象物品の行き先となる前記第2コンベヤである選択コンベヤを決定する選択処理を行い、前記選択コンベヤに前記対象物品を搬送するように前記第1コンベヤ、複数の前記第2コンベヤ、及び複数の前記分岐装置を制御し、
複数の前記第2コンベヤのそれぞれにおいて、最上流に位置する前記物品を最上流物品とし、前記最上流物品の下流側に隣接する、前記最上流物品の種類と同じ種類の1つ以上の前記物品の群を隣接同種物品群として、
前記選択処理は、前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品が前記最上流物品であり、且つ、前記隣接同種物品群が存在しない前記第2コンベヤ、及び、前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品が前記最上流物品であり、且つ、前記隣接同種物品群を構成する前記物品の数が偶数個である前記第2コンベヤを、ペアリング対象コンベヤとして、前記ペアリング対象コンベヤがある場合には、前記ペアリング対象コンベヤを前記選択コンベヤとして決定し、前記ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された前記第2コンベヤを前記選択コンベヤとして決定する処理である、物品収容設備。
【請求項2】
複数の前記第2コンベヤのそれぞれは、繰り上げ対象の前記物品の前記搬送装置側への搬送順序を特定数繰り上げることが可能に構成され、
前記制御装置は、複数の前記第2コンベヤのそれぞれの前記特定数の情報を取得し、前記選択処理において、前記対象物品の種類と異なる種類の前記物品が前記最上流物品であると共に、前記最上流物品から下流側へ前記特定数の個数の範囲内に前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品である同種物品があり、且つ、前記同種物品を奇数個搬送中である前記第2コンベヤも、前記ペアリング対象コンベヤに含める、請求項1に記載の物品収容設備。
【請求項3】
前記基本選択規則は、複数の前記収容棚のそれぞれにおける前記物品の収容可能数に占める既に収容された前記物品の数である収容率、及び、複数の前記第2コンベヤのそれぞれにおける搬送中の前記物品の数、の少なくとも一方に基づいて選択する規則である、請求項1又は2に記載の物品収容設備。
【請求項4】
前記第2コンベヤの数は、前記物品の種類数よりも少ない、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品収容設備。
【請求項5】
前記制御装置は、前記第1コンベヤにおける規定の選択位置を前記対象物品が通過した場合に前記選択処理を実行し、
前記選択位置は、前記第1コンベヤに沿って配置された複数の前記分岐部のうちで最も上流側に位置する前記分岐部よりも上流側の位置に設定されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の物品収容設備。
【請求項6】
前記属性は、前記物品の外形の寸法であり、
前記物品の前記種類は、前記物品の寸法が予め定められた寸法区分のいずれに属するかに応じて定まる、請求項1から5のいずれか一項に記載の物品収容設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置と搬送装置によって搬送された物品が収容される収容棚とを備えた自動倉庫ユニットを複数備えると共に、複数の自動倉庫ユニットのそれぞれの搬送装置に物品を供給する供給装置を備えた物品収容設備に関する。
【背景技術】
【0002】
このような物品収容設備において、自動倉庫ユニットが備える搬送装置が、2個の物品をまとめて搬送するように構成されている場合がある。このような自動倉庫ユニットの一例が、実開昭63-119509号公報(特許文献1)に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号及び名称を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の自動倉庫ユニットは、規定の走行経路(7)上を走行する走行台車(11)を備えた搬送装置(荷出し入れ装置8)と、走行経路(7)に沿って配置された複数の収容部(区画収納空間2)を備えた収容棚と、搬送装置(8)に物品を供給する供給装置(ストレージコンベヤ21)と、を備えている。また、走行経路(7)に沿う方向を走行方向とし、走行方向に直交する方向を棚奥行方向として、搬送装置(8)は、走行台車(11)に搭載されて走行方向に並ぶ2個の移載装置(出し入れ具16A,16B)を備え、それぞれの移載装置(16A,16B)は、棚奥行方向に2個の物品を並べて保持することができるように構成されている。すなわち、搬送装置(8)は、2個の移載装置(16A,16B)のそれぞれが2個の物品(6)をまとめて搬送するように構成されている。そして、このような搬送装置(8)の構成に合わせて、供給装置(21)は、棚奥行方向に2個の物品(円筒缶6)が並んだ状態で、走行方向に沿ってこれらの物品(6)を搬送するコンベヤとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この特許文献1の自動倉庫ユニットのように、搬送装置が2個の物品をまとめて搬送するように構成されている場合において、物品に複数の種類があるような場合には、同じ種類の物品をまとめて搬送する方が、搬送装置による収容棚への物品の収容動作の効率化や、収容棚における物品の収容効率の向上等を図り易い場合がある。
【0006】
そして、搬送装置において、同種類の2個の物品をまとめて搬送するためには、搬送装置の手前において、供給装置により同種類の2個の物品が隣接した状態で搬送されてくることが望ましい。しかし、特許文献1には、供給装置において同種類の2個の物品が隣接した状態で搬送されるようにするための構成について、特に開示されていない。
【0007】
そこで、搬送装置が2個の物品をまとめて搬送するように構成されている場合において、比較的簡易な構成で、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で搬送装置に供給することができる供給装置を備えた物品収容設備が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る物品収容設備は、搬送装置と前記搬送装置によって搬送された物品が収容される収容棚とを備えた自動倉庫ユニットを複数備えると共に、複数の前記自動倉庫ユニットのそれぞれの前記搬送装置に前記物品を供給する供給装置と、前記供給装置を制御する制御装置と、を備えた物品収容設備であって、前記搬送装置は、2個の前記物品をまとめて搬送するように構成され、前記供給装置は、第1コンベヤと、前記第1コンベヤから分岐する複数の第2コンベヤと、前記第1コンベヤと複数の前記第2コンベヤのそれぞれとの分岐部に設けられて前記物品の行き先を制御する分岐装置と、を備え、複数の前記第2コンベヤのそれぞれは、複数の前記自動倉庫ユニットのうちの対応する前記自動倉庫ユニットの前記搬送装置に前記物品を供給するように構成され、前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、前記制御装置は、前記第1コンベヤにより搬送されてきた前記物品のそれぞれを対象物品として、前記対象物品の行き先となる前記第2コンベヤである選択コンベヤを決定する選択処理を行い、前記選択コンベヤに前記対象物品を搬送するように前記第1コンベヤ、複数の前記第2コンベヤ、及び複数の前記分岐装置を制御し、複数の前記第2コンベヤのそれぞれにおいて、最上流に位置する前記物品を最上流物品とし、前記最上流物品の下流側に隣接する、前記最上流物品の種類と同じ種類の1つ以上の前記物品の群を隣接同種物品群として、前記選択処理は、前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品が前記最上流物品であり、且つ、前記隣接同種物品群が存在しない前記第2コンベヤ、及び、前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品が前記最上流物品であり、且つ、前記隣接同種物品群を構成する前記物品の数が偶数個である前記第2コンベヤを、ペアリング対象コンベヤとして、前記ペアリング対象コンベヤがある場合には、前記ペアリング対象コンベヤを前記選択コンベヤとして決定し、前記ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された前記第2コンベヤを前記選択コンベヤとして決定する処理である。
【0009】
本構成によれば、第1コンベヤにより搬送されてきた対象物品の行き先となる第2コンベヤである選択コンベヤを決定する選択処理において、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態とする(ペアリングする)ことができる第2コンベヤを、ペアリング対象コンベヤとして、ペアリング対象コンベヤがある場合には、当該ペアリング対象コンベヤを選択コンベヤとし、ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された第2コンベヤを選択コンベヤとする。従って、複数の第2コンベヤのそれぞれにおいて、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で搬送できる割合を高めることができ、延いては、複数の自動倉庫ユニットのそれぞれの搬送装置に対して、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で供給できる割合を高めることができる。
【0010】
物品収容設備の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図13】搬送装置側への物品の搬送順序の繰り上げ処理の一例を示す図
【
図14】搬送装置側への物品の搬送順序の繰り上げ処理の別例を示す図
【
図15】搬送装置側への物品の搬送順序の繰り上げ処理の更に別の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
物品収容設備の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
図7に示すように、物品収容設備100は、複数の自動倉庫ユニット1と、複数の自動倉庫ユニット1のそれぞれの搬送装置20に物品Wを供給する供給装置4と、供給装置4を制御する制御装置2(
図5参照)と、を備えている。
図1及び
図2に示すように、自動倉庫ユニット1は、搬送装置20と、搬送装置20によって搬送された物品Wが収容される収容棚10と、を備えている。搬送装置20は、規定の第1方向Xに沿って走行する走行台車21を備えている。
【0014】
収容棚10は、第1方向Xに沿って配置された複数の収容部11を備えている。本実施形態では、物品収容設備100は、第2方向Yに対向して配置された一対の収容棚10である第1収容棚10A及び第2収容棚10Bを備えている。第2収容棚10Bは、第1収容棚10Aと第2方向Yに間隔を空けて配置されている。第1収容棚10Aは、第1方向Xに沿って配置された複数の第1収容部11Aを備え、第2収容棚10Bは、第1方向Xに沿って配置された複数の第2収容部11Bを備えている。以下では、第1収容棚10Aと第2収容棚10Bとに共通の事項について述べる場合には、これらを総称して収容棚10といい、第1収容部11Aと第2収容部11Bとに共通の事項について述べる場合には、これらを総称して収容部11という。
【0015】
本実施形態では、第1方向Xは、水平面に沿う方向である。第1方向Xの一方側を第1方向第1側X1とし、第1方向Xの他方側(第1方向第1側X1とは反対側)を第1方向第2側X2とする。第2方向Yは、上下方向Z(鉛直方向)に沿う上下方向視で第1方向Xに直交する方向である。ここでは、第2方向Yを、水平面に沿う方向としている。第2方向Yの一方側を第2方向第1側Y1とし、第2方向Yの他方側を第2方向第2側Y2とする。第1収容棚10Aは、第2収容棚10Bに対して第2方向第1側Y1に配置されている。
【0016】
図1に示すように、収容棚10は、物品Wを支持する(具体的には、下側Z2から支持する)支持棚12を備えている。支持棚12は、床部に立設された支柱13に固定されている。物品Wは、支持棚12に支持された状態で収容棚10に収容される。すなわち、収容部11は支持棚12によって形成されており、収容部11の第2方向Yの大きさは、支持棚12の第2方向Yの寸法に応じて定まる。支持棚12は、板状に形成されており(複数の部材の集合によって全体として板状に形成される場合を含む)、本実施形態では、
図1に示すように、複数の物品Wが第1方向Xに並べて1つの支持棚12に支持される。物品Wは、例えば、段ボールケースやコンテナケース等とされる。
【0017】
本実施形態では、複数の収容部11のそれぞれ(具体的には、複数の第1収容部11Aのそれぞれ及び複数の第2収容部11Bのそれぞれ)は、第2方向Yに複数(本実施形態では、2つ)の物品Wを並べて収容可能である。言い換えれば、この物品収容設備100で取り扱われる物品Wには、複数(本実施形態では、2つ)の物品Wを第2方向Yに並べて収容部11に収容することが可能な寸法(具体的には、収容部11に収容された状態で第2方向Yに沿う方向の寸法)の物品Wが含まれている。物品収容設備100で取り扱われる物品Wに、収容部11を1つの物品Wで占有する程度に上記の寸法が大きい物品Wが含まれていてもよい。2つの物品Wを第2方向Yに並べて収容部11に収容する場合、
図2に示すように、2つの物品Wのうちの手前側(搬送装置20によって物品Wの出し入れが行われる側)の物品Wは、第1収容位置P1に収容され、2つの物品Wのうちの奥側(第2方向Yにおける手前側とは反対側)の物品Wは、第1収容位置P1よりも奥側の第2収容位置P2に収容される。
【0018】
図1に示すように、本実施形態では、収容棚10は、上下方向Zに複数配列された収容部11を備えている。具体的には、支柱13には、複数の支持棚12が上下方向Zに間隔を空けて固定されており、上下方向Zに並ぶ複数の段(棚段)のそれぞれにおいて、物品Wが支持棚12に支持された状態で収容される。
【0019】
走行台車21は、第2方向Yにおける第1収容棚10Aと第2収容棚10Bとの間において第1方向Xに沿って走行する。本実施形態では、搬送装置20は、スタッカークレーンである。具体的には、搬送装置20は、走行台車21に加えて、走行台車21に立設されたマスト22と、マスト22に案内されて昇降する(上下方向Zに沿って移動する)昇降部23とを備えている。走行台車21の走行経路は、第1方向Xに沿うように設置されたレール24によって形成されている。搬送装置20は、走行台車21に搭載された移載装置30を備えている。本実施形態では、移載装置30は、昇降部23に支持されることで走行台車21に搭載されている。移載装置30は、走行台車21の走行動作によって(本実施形態では、走行台車21の走行動作に加えて昇降部23の昇降動作によって)、物品Wの移載対象箇所(収容部11や後述する排出装置3及び供給装置4)に対応する位置に移動される。移載対象箇所に対応する位置は、後述する載置部31と移載対象箇所との間で物品Wを移載可能な位置であり、具体的には、移載装置30が移載対象箇所と第2方向Yに対向する(同じ高さ(上下方向Zの位置)において第2方向Yに対向する)位置である。移載装置30は、移載対象箇所に対応する位置に配置された状態で、載置部31と当該移載対象箇所との間での物品Wの移載動作を行う。
【0020】
収容棚10に入庫する物品Wは、入庫ラインを構成している供給装置4から搬送装置20に供給された後、搬送装置20によって収容部11に搬送されて当該収容部11に収容される。収容棚10から出庫される物品Wは、搬送装置20によって収容部11から取り出されて排出装置3に搬送された後、排出装置3によって出庫ライン等に搬出される。搬送装置20は、第1収容棚10A(具体的には、第1収容部11A)に対して第2方向第2側Y2から物品Wの出し入れを行い、第2収容棚10B(具体的には、第2収容部11B)に対して第2方向第1側Y1から物品Wの出し入れを行う。
【0021】
図1及び
図2に示すように、本実施形態では、搬送装置20は、2つの移載装置30である第1移載装置30A及び第2移載装置30Bを備えている。第2移載装置30Bは、第1移載装置30Aに対して第1方向第1側X1に配置されている。第1移載装置30A及び第2移載装置30Bは、互いに独立して移載動作を行うことが可能である。本実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれは、第2方向Yに複数(本実施形態では、2つ)の物品Wを並べて載置できる載置部31を備えている。言い換えれば、この物品収容設備100で取り扱われる物品Wには、2つの物品Wを第2方向Yに並べて載置部31に載置することが可能な寸法(具体的には、載置部31に載置された状態で第2方向Yに沿う方向の寸法)の物品Wが含まれている。
【0022】
搬送装置20は、2個の物品Wをまとめて搬送するように構成されている。ここで、2個の物品Wをまとめて搬送するとは、物品Wを2個1組で1組以上搬送することを意味する。本実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれが2個の物品Wを保持可能であるため、搬送装置20は、物品Wを2個1組で2組搬送するように構成されている。なお、搬送装置20は、2個の物品Wをまとめて搬送するように構成されているものの、2個の物品Wをまとめて搬送しない場合があってもよい。
【0023】
第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれは、物品Wを第2方向Yに移動させて載置部31と収容部11との間での物品Wの移載動作を行う。第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれは、載置部31と第1収容位置P1との間で物品Wを移載可能であると共に、載置部31と第2収容位置P2との間で物品Wを移載可能である。本実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bは、共通の昇降部23に第1方向Xに並べて支持されており、昇降部23の昇降に伴い一体的に昇降する。以下では、第1移載装置30Aと第2移載装置30Bとに共通の事項について述べる場合には、これらを総称して移載装置30という。
【0024】
移載装置30の構成はこれに限定されないが、本実施形態では、
図1、
図3、及び
図4に示すように、移載装置30は、第1方向Xの間隔を変更可能であると共に第2方向Yに出退する一対のアーム32を備えている。一対のアーム32のそれぞれは、第1方向Xが厚さ方向(板面に直交する方向)となる平板状に形成されている。移載装置30は、一対のアーム32の間(具体的には、一対のアーム32の第1方向Xの間、以下同様)に物品Wが配置された状態で一対のアーム32を第2方向Yに出退させることにより、収容部11(第1収容部11A又は第2収容部11B、以下同様)と載置部31との間での物品Wの移載動作を行う。具体的には、移載装置30は、一対のアーム32の第1方向Xの間隔を、これら一対のアーム32の間に配置された移載対象の物品Wの第1方向Xの寸法に応じた間隔とした状態で、一対のアーム32を第2方向Yに出退させることにより、物品Wの移載動作を行う。一対のアーム32は、第2方向Yの両側に出退可能に構成されており、移載装置30は、第1収容部11A及び第2収容部11Bのいずれに対しても物品Wを移載することができる。
【0025】
図3及び
図4に示すように、一対のアーム32のそれぞれは、第2方向Yの位置(走行台車21を基準とする第2方向Yの位置)が固定された固定部材33に、第2方向Yにスライド移動可能に支持されている。アーム32は、当該アーム32を支持する固定部材33に対して、第1方向Xの内側(一対のアーム32の間の第1方向Xの中心位置に向かう側)に配置されている。アーム32は、固定部材33に直接的に支持されてもよいが、本実施形態では、アーム32は、固定部材33に間接的に(具体的には、アーム32と固定部材33との間に配置された中間部材34を介して)支持されている。
【0026】
物品Wの移載動作のうち、物品Wを載置部31から収容部11に引き渡す動作を卸し動作とし、物品Wを収容部11から載置部31に受け取る動作を掬い動作とする。移載装置30は、一対のアーム32の出退によりこれら一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させるようにして、物品Wの移載動作を行う。具体的には、移載装置30は、一対のアーム32の第2方向第1側Y1への出移動により、載置部31に載置されている物品Wを第2方向第1側Y1に移動させるようにして、当該物品Wを載置部31から第1収容部11Aに引き渡す卸し動作を行い、一対のアーム32の第2方向第2側Y2への退移動により、第1収容部11Aに収容されている物品Wを第2方向第2側Y2に移動させるようにして、当該物品Wを第1収容部11Aから載置部31に受け取る掬い動作を行う。また、移載装置30は、一対のアーム32の第2方向第2側Y2への出移動により、載置部31に載置されている物品Wを第2方向第2側Y2に移動させるようにして、当該物品Wを載置部31から第2収容部11Bに引き渡す卸し動作を行い、一対のアーム32の第2方向第1側Y1への退移動により、第2収容部11Bに収容されている物品Wを第2方向第1側Y1に移動させるようにして、当該物品Wを第2収容部11Bから載置部31に受け取る掬い動作を行う。
【0027】
図3及び
図4に示すように、本実施形態では、一対のアーム32のそれぞれにフック35(当接部材の一例)が設けられており、移載装置30は、一対のアーム32の出退により物品Wをフック35で押し出し又は引き込むようにして、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる。具体的には、移載装置30は、一対のアーム32の出移動により、載置部31に載置されている物品Wをフック35で収容部11側に押し出すようにして、当該物品Wを収容部11に引き渡し、一対のアーム32の退移動により、収容部11に収容されている物品Wをフック35で載置部31側に引き込むようにして、当該物品Wを載置部31に受け取る。
【0028】
図3は、第2移載装置30Bが第2方向Yに並んで載置部31に載置されている2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行う状況を示し、
図4は、第1移載装置30Aが第2方向Yに並んで載置部31に載置されている2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行う状況を示している。
図3に示す状況では、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向Yの中央部に設けられたフック35により一方の物品Wを第2収容位置P2まで押し出し、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向第1側Y1の端部に設けられたフック35により他方の物品Wを第1収容位置P1まで押し出すようにして、2つの物品Wの卸し動作を行っている。また、
図4に示す状況では、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向Yの中央部に設けられたフック35により一方の物品Wを第2収容位置P2まで押し出し、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向第2側Y2の端部に設けられたフック35により他方の物品Wを第1収容位置P1まで押し出すようにして、2つの物品Wの卸し動作を行っている。
【0029】
図1、
図3、及び
図4に示すように、本実施形態では、移載装置30(具体的には、載置部31)は、物品Wを第2方向Yに搬送するコンベヤ36(例えば、ベルトコンベヤ)を備えている。物品Wは、コンベヤ36の搬送面に支持された状態で載置部31に載置される。コンベヤ36は、物品Wを第2方向Yの両側に搬送可能に構成されている。本実施形態では、載置部31は、互いに独立して物品Wの搬送動作を行うことが可能な2つのコンベヤ36を備えている。これら2つのコンベヤ36は、第2方向Yに並んで配置されており、第2方向Yに並んで載置部31に載置される2つの物品Wの一方は、第2方向第1側Y1のコンベヤ36上に載置され、当該2つの物品Wの他方は、第2方向第2側Y2のコンベヤ36上に載置される。
【0030】
本実施形態では、移載装置30は、卸し動作では、一対のアーム32の出移動による物品Wの移動方向及び移動速度と同調するように、当該物品Wが載置されているコンベヤ36を作動させるように構成されている。また、本実施形態では、移載装置30は、掬い動作では、一対のアーム32の退移動による物品Wの移動方向及び移動速度と同調するように、当該物品Wが載置されるコンベヤ36を作動させるように構成されている。
【0031】
物品Wには属性が互いに異なる複数種類がある。物品Wの属性は、物品収容設備100において取り扱う対象となり得る物品Wを、予め定めた基準に従って分けた分類のことである。本実施形態では、物品Wの属性は、物品Wの外形の寸法であり、具体的には、物品Wの外形の第1方向Xの寸法(具体的には、載置部31に載置された状態や収容部11に収容された状態で第1方向Xに沿う方向の寸法)である。そして、本実施形態では、物品Wの種類は、物品Wの寸法(物品Wの外形の寸法)が予め定められた寸法区分のいずれに属するかに応じて定まる。よって、同じ種類の物品Wは、互いに同等(同一或いは同程度)の第1方向Xの寸法を有する。
図1~
図4では、1つの寸法区分に属する物品Wである小物品WSと、当該寸法区分よりも第1方向Xの寸法が大きい寸法区分に属する物品Wである大物品WLとの、2種類の物品Wを示しているが、これら2つの寸法区分とは異なる寸法区分に属する物品Wが存在していてもよい。
【0032】
本実施形態では、移載装置30が、一対のアーム32の間に物品Wが配置された状態で一対のアーム32を第2方向Yに出退させることにより、収容部11と載置部31との間での物品Wの移載動作を行う。そのため、載置部31において第2方向Yに並んで配置されている2つの物品Wの第1方向Xの寸法が同等である場合には、これら2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行うことができる。本実施形態では、載置部31において第2方向Yに並んで配置されている2つの物品Wが同じ種類の物品Wである場合に、移載装置30がこれら2つの物品Wに対して同時に移載動作を行うことができるように、上記の寸法区分が設定されている。
【0033】
本実施形態では、
図1及び
図2に示すように、各収容部11には、同じ種類の物品Wが第2方向Yに並べて収容される。そして、本実施形態では、制御装置2は、収容棚10における収容部11の第1方向Xの位置及び幅を、当該収容部11に物品Wを収容する際に、当該物品Wの第1方向Xの寸法に応じて設定する。例えば、制御装置2は、第1方向Xに隣接する2つの物品Wの間に形成される隙間が同等となるように、収容棚10における収容部11の第1方向Xの位置及び幅を、収容する物品Wの第1方向Xの寸法に応じて設定する。このように各収容部11に同じ種類の物品Wを第2方向Yに並べ、且つ、収容棚10における収容部11の位置及び幅が固定されない構成とすることで、収容棚10における物品Wの収容効率の向上を図ることができる。そして、搬送装置20による物品Wの搬送効率の向上の観点から、同じ種類の2つの物品Wが載置部31において第2方向Yに並ぶようにすることで、
図3や
図4に例示するように、第2方向Yに並べて載置部31に載置されている2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行なえるようにすることが望ましい。この物品収容設備100では、搬送装置20に物品Wを供給する供給装置4を以下のように構成することで、同種の物品Wを2つ揃えて各移載装置30に引き渡すことができる割合を高めることを可能としている。
【0034】
図7に示すように、供給装置4は、上流側コンベヤ5と、上流側コンベヤ5から分岐する複数の下流側コンベヤ6と、上流側コンベヤ5と複数の下流側コンベヤ6のそれぞれとの分岐部8に設けられて物品Wの行き先を制御する分岐装置9と、を備えている。上流側コンベヤ5は、物品Wを一列で並ぶ状態で搬送する。また、下流側コンベヤ6(具体的には、後述する第1搬送部分7A、第2搬送部分7B、及び第3搬送部分7Cのそれぞれ)は、物品Wを一列で並ぶ状態で搬送する。
図7には、上流側コンベヤ5による物品Wの搬送方向Tを矢印で示すと共に、下流側コンベヤ6による物品Wの搬送方向Tを別の矢印で示している。搬送方向Tを示す矢印が向かう側が下流側であり、その反対側が上流側である。上流側コンベヤ5及び下流側コンベヤ6は、例えばローラコンベヤやベルトコンベヤとされる。本実施形態では、上流側コンベヤ5が「第1コンベヤ」に相当し、下流側コンベヤ6が「第2コンベヤ」に相当する。
【0035】
分岐装置9は、分岐部8に配置されている物品W(上流側コンベヤ5の上流側から分岐部8に搬送された物品W)の行き先を、上流側コンベヤ5の当該分岐部8よりも下流側と、当該分岐部8に接続されている下流側コンベヤ6とに切り替える。分岐装置9は、例えば、上流側コンベヤ5の搬送方向Tに物品Wを搬送するローラコンベヤと、ローラコンベヤを構成する複数のローラの隙間に昇降可能に配置され、下流側コンベヤ6の搬送方向Tに物品Wを搬送するチェーントランサ(チェーンコンベヤ)と、を用いて構成される。この場合、チェーントランサの搬送面をローラコンベヤの搬送面よりも下側Z2に下降させることで、分岐部8に配置されている物品Wの行き先が、上流側コンベヤ5の当該分岐部8よりも下流側に切り替えられる。また、チェーントランサの搬送面をローラコンベヤの搬送面よりも上側Z1に上昇させることで、分岐部8に配置されている物品Wの行き先が、当該分岐部8に接続されている下流側コンベヤ6に切り替えられる。
【0036】
複数の下流側コンベヤ6のそれぞれは、複数の自動倉庫ユニット1のうちの対応する自動倉庫ユニット1の搬送装置20に物品Wを供給するように構成されている。
図2及び
図8に示すように、本実施形態では、下流側コンベヤ6は、第1搬送部分7A、第2搬送部分7B、及び第3搬送部分7Cを備えている。第3搬送部分7Cの上流側の端部は、当該第3搬送部分7Cを備える下流側コンベヤ6の上流側の端部であり、分岐部8に接続されている。また、第1搬送部分7Aの上流側の端部は第3搬送部分7Cに接続され、第2搬送部分7Bの上流側の端部は第3搬送部分7Cに接続されている。本実施形態では、第1搬送部分7Aは、第2搬送部分7Bよりも下流側において第3搬送部分7Cに接続されている。上流側コンベヤ5から下流側コンベヤ6に供給された物品Wは、第3搬送部分7Cによって下流側に向けて搬送された後、第1搬送部分7A又は第2搬送部分7Bに供給される。詳細は省略するが、下流側コンベヤ6には、上述した分岐装置9と同様の装置が設けられており、第3搬送部分7Cによって下流側に搬送された物品Wの行き先を、第1搬送部分7Aと第2搬送部分7Bとに切り替えることが可能となっている。
【0037】
第1搬送部分7Aは、走行台車21が規定の入庫用位置L(
図2参照)にある状態で第1移載装置30Aに対して第2方向第1側Y1に隣接するように配置される。第2搬送部分7Bは、走行台車21が入庫用位置Lにある状態で第2移載装置30Bに対して第2方向第1側Y1に隣接するように配置される。入庫用位置Lは、搬送装置20が供給装置4から物品Wの供給を受ける位置であり、具体的には、第1移載装置30Aが第1搬送部分7Aから物品Wの供給を受け、且つ、第2移載装置30Bが第2搬送部分7Bから物品Wの供給を受ける位置である。すなわち、走行台車21が入庫用位置Lにある状態で、第1移載装置30Aが第1搬送部分7Aに対応する位置に配置され、第2移載装置30Bが第2搬送部分7Bに対応する位置に配置される。
【0038】
第1搬送部分7Aは、第2方向Yに物品Wを搬送するように構成されている。第1搬送部分7Aから第1移載装置30A(具体的には、第1移載装置30Aが備える載置部31)への物品Wの移載動作は、第1搬送部分7Aと第1移載装置30Aとの少なくとも一方(本実施形態では、双方)により行われる。本実施形態では、第1搬送部分7Aの搬送動作と、第1移載装置30Aが備えるコンベヤ36の搬送動作とによって、物品Wを第1搬送部分7Aから第1移載装置30Aの載置部31に移動させて、第1搬送部分7Aから第1移載装置30Aに物品Wを移載する。このように、第1移載装置30A(本実施形態では、第1移載装置30Aが備えるコンベヤ36)は、物品Wを第2方向Yに移動させて載置部31と供給装置4(具体的には、第1搬送部分7A)との間での物品Wの移載動作を行う。なお、第1搬送部分7Aから第1移載装置30Aへの物品Wの移載動作を、第1移載装置30Aが備える一対のアーム32の出退動作を用いて行ってもよい。
【0039】
第2搬送部分7Bは、第2方向Yに物品Wを搬送するように構成されている。第2搬送部分7Bから第2移載装置30B(具体的には、第2移載装置30Bが備える載置部31)への物品Wの移載動作は、第2搬送部分7Bと第2移載装置30Bとの少なくとも一方(本実施形態では、双方)により行われる。本実施形態では、第2搬送部分7Bの搬送動作と、第2移載装置30Bが備えるコンベヤ36の搬送動作とによって、物品Wを第2搬送部分7Bから第2移載装置30Bの載置部31に移動させて、第2搬送部分7Bから第2移載装置30Bに物品Wを移載する。このように、第2移載装置30B(本実施形態では、第2移載装置30Bが備えるコンベヤ36)は、物品Wを第2方向Yに移動させて載置部31と供給装置4(具体的には、第2搬送部分7B)との間での物品Wの移載動作を行う。なお、第2搬送部分7Bから第2移載装置30Bへの物品Wの移載動作を、第2移載装置30Bが備える一対のアーム32の出退動作を用いて行ってもよい。
【0040】
後述するように、この物品収容設備100では、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおいて、同じ種類の物品Wを2個ずつ隣接させた状態で搬送できる割合を高めることが可能となっている。上記の割合を高めることは、制御装置2が後述する選択処理を行うことで実現され、例えば下流側コンベヤ6の数が物品Wの種類数よりも少ない場合であっても、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおいて、同じ種類の物品Wを2個ずつ隣接させた状態で搬送できる割合を高めることができる。下流側コンベヤ6において同じ種類の物品Wを2個ずつ隣接させた状態で搬送することで、搬送装置20へ搬送する物品Wの搬送順序を入れ替えなくても、
図2に示すように、同種の物品Wを2つ揃えて移載装置30に引き渡すことができる。
図2に示す例では、第3搬送部分7Cにおいて隣接した状態で搬送された2個の小物品WSが、第1搬送部分7Aから第1移載装置30Aに引き渡され、第3搬送部分7Cにおいて隣接した状態で搬送された2個の大物品WLが、第2搬送部分7Bから第2移載装置30Bに引き渡されている。
【0041】
図7に示すように、上流側コンベヤ5による物品Wの搬送経路上に、物品Wの属性を検出する検出装置90が設けられている。上述したように、本実施形態では、物品Wの属性は物品Wの外形の寸法(具体的には、第1方向Xの寸法)であるため、検出装置90は、物品Wの外形の寸法を検出する。なお、検出装置90は、検出光等によって物品Wの寸法を直接的に検出する装置であっても、物品Wの寸法を間接的に検出する装置であってもよい。後者の場合、例えば、検出装置90が、検出対象の物品Wの識別情報(バーコード等)を検出し、検出された識別情報に関連付けられた物品Wの寸法データを参照して物品Wの寸法が取得される構成とすることができる。検出装置90が検出した物品Wの属性の情報は、物品Wの属性データ91として後述する制御装置2に送信される(
図5参照)。
【0042】
図5に示すように、物品収容設備100は、搬送装置20及び供給装置4の動作を制御する制御装置2を備えている。制御装置2は、各部に設けられた駆動力源(例えば、電動モータやソレノイド)の駆動を制御することで、制御対象の動作を制御する。制御装置2は、CPU等の演算処理装置を備えると共にメモリ等の周辺回路を備え、これらのハードウェアと、演算処理装置等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により、制御装置2の各機能が実現される。制御装置2は、1つのハードウェアではなく、互いに通信可能な複数のハードウェア(複数の分離したハードウェア)の集合によって構成されてもよい。また、制御装置2の少なくとも一部は、制御対象と一体的に設けられてもよい。例えば、制御装置2の少なくとも一部が、搬送装置20に設けられてもよい。
【0043】
搬送装置20は、制御装置2による制御を受けて動作する。具体的には、搬送装置20には、搬送装置制御部40(機器コントローラ)が設けられており、搬送装置制御部40は、制御装置2からの指令に応じて駆動力源の駆動を制御することで、搬送装置20の各動作(走行台車21の走行動作、昇降部23の昇降動作、移載装置30の移載動作)を制御する。
【0044】
供給装置4は、制御装置2による制御を受けて動作する。具体的には、供給装置4には、供給装置制御部41(機器コントローラ)が設けられており、供給装置制御部41は、制御装置2からの指令に応じて駆動力源の駆動を制御することで、供給装置4の各動作(上流側コンベヤ5の搬送動作、下流側コンベヤ6の搬送動作、分岐装置9の分岐動作)を制御する。分岐装置9の分岐動作は、分岐装置9による物品Wの行き先の切替動作である。
【0045】
なお、本明細書で開示する制御装置2の技術的特徴は、供給装置4の制御方法にも適用可能であり、供給装置4の制御方法も本明細書に開示されている。この制御方法には、後述する選択処理を行う工程(具体的には、
図6に示す各処理(各ステップ)を行う工程)や、選択処理により決定された選択コンベヤに対象物品WTを搬送するように上流側コンベヤ5、複数の下流側コンベヤ6、及び複数の分岐装置9を制御する工程が含まれる。
【0046】
この物品収容設備100では、制御装置2が以下に説明する選択処理を行うことで、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおいて、同じ種類の物品Wを2個ずつ隣接させた状態で搬送できる割合を高めることが可能となっている。この点について、
図8~
図10に示す例と、
図11~
図12に示す別例とを参照して説明する。ここでは、第1下流側コンベヤ6A、第2下流側コンベヤ6B、第3下流側コンベヤ6C、及び第4下流側コンベヤ6Dの4つの下流側コンベヤ6を対象として選択処理を行う場合について説明するが、上流側コンベヤ5から分岐する下流側コンベヤ6の数はこれに限定されない。
【0047】
図8~
図12、及び後に参照する
図13~
図15では、物品Wの種類を、各物品Wを示す四角形の内部に記載したアルファベットにより示しており、同じアルファベットが記載された物品Wは同じ種類の物品Wを表している。本実施形態では、制御装置2は、検出装置90が検出した物品Wの属性の情報(属性データ91)を取得して(
図5参照)、上流側コンベヤ5が搬送する各物品Wの種類の情報を取得する。また、
図8では、上流側コンベヤ5により搬送されてくる複数の物品Wを、下流側から順に第1物品W1、第2物品W2、第3物品W3、第4物品W4、第5物品W5とし、
図11では、上流側コンベヤ5により搬送されてくる複数の物品Wを、下流側から順に第6物品W6、第7物品W7、第8物品W8としている。
【0048】
ここで、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおいて、最上流に位置する物品Wを最上流物品WUとし、最上流物品WUの下流側に隣接する、最上流物品WUの種類と同じ種類の1つ以上の物品Wの群を隣接同種物品群GWとする。
図8に示す局面では、いずれの下流側コンベヤ6にも最上流物品WU及び隣接同種物品群GWは存在しない。
図9に示す局面では、第2下流側コンベヤ6Bにおいては、第3物品W3が最上流物品WUであり、第3下流側コンベヤ6Cにおいては、第2物品W2が最上流物品WUであり、第4下流側コンベヤ6Dにおいては、第1物品W1が最上流物品WUである。
図9に示す局面では、いずれの下流側コンベヤ6にも隣接同種物品群GWは存在しない。
【0049】
図11に示す局面では、第2下流側コンベヤ6Bにおいては、種類Aの物品Wが最上流物品WUであり、第3下流側コンベヤ6Cにおいては、種類Aの物品Wが最上流物品WUであり、第4下流側コンベヤ6Dにおいては、種類Bの物品Wが最上流物品WUである。
図11に示す局面では、第3下流側コンベヤ6Cに、1つの物品Wにより構成される隣接同種物品群GWが存在し、第4下流側コンベヤ6Dに、2つの物品Wにより構成される隣接同種物品群GWが存在している。
【0050】
制御装置2は、上流側コンベヤ5により搬送されてきた物品Wのそれぞれを対象物品WTとして、対象物品WTの行き先となる下流側コンベヤ6である選択コンベヤを決定する選択処理を行い、選択コンベヤに対象物品WTを搬送するように上流側コンベヤ5、複数の下流側コンベヤ6、及び複数の分岐装置9を制御する。選択処理は、ペアリング対象コンベヤがある場合には、ペアリング対象コンベヤを選択コンベヤとして決定し、ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された下流側コンベヤ6を選択コンベヤとして決定する処理である。ペアリング対象コンベヤについては後述する。ペアリング対象コンベヤが複数ある場合には、その中から1つのペアリング対象コンベヤを選択し、選択したペアリング対象コンベヤを選択コンベヤとして決定する。この場合、例えば、基本選択規則に従って、複数のペアリング対象コンベヤから1つのペアリング対象コンベヤが選択される。選択処理は、上流側コンベヤ5により搬送される複数の物品Wに対して下流側の物品Wから順に行われる。
【0051】
制御装置2は、上流側コンベヤ5における規定の選択位置P(
図7参照)を対象物品WTが通過した場合に選択処理を実行する。制御装置2は、
図6に示すフローチャートに従って選択コンベヤを決定する。すなわち、制御装置2は、対象物品WTが選択位置Pを通過したか否かを判定し(ステップ#01)、対象物品WTが選択位置Pを通過したと判定すると(ステップ#01:Yes)、ペアリング対象コンベヤがあるか否かを判定する(ステップ#02)。そして、制御装置2は、ペアリング対象コンベヤがある場合には(ステップ#02:Yes)、ペアリング対象コンベヤを選択コンベヤとして決定する(ステップ#03)。一方、制御装置2は、ペアリング対象コンベヤがない場合には(ステップ#02:No)、基本選択規則に従って選択コンベヤを決定する(ステップ#04)。具体的には、制御装置2は、基本選択規則に従って選択された下流側コンベヤ6を選択コンベヤとして決定する。なお、
図7に示すように、選択位置Pは、上流側コンベヤ5に沿って配置された複数の分岐部8のうちで最も上流側に位置する分岐部8よりも上流側の位置に設定されている。
図7に示す例では、検出装置90が選択位置Pに設けられているが、検出装置90は選択位置Pよりも上流側に設けられてもよい。
【0052】
選択処理では、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであり、且つ、隣接同種物品群GWが存在しない下流側コンベヤ6、及び、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであり、且つ、隣接同種物品群GWを構成する物品Wの数が偶数個である下流側コンベヤ6を、ペアリング対象コンベヤとする。なお、選択処理では、既に選択処理が行われた対象物品WTがその行き先として決定された選択コンベヤに未だ搬送されていない場合(すなわち、上流側コンベヤ5上に存在する場合)には、当該対象物品WTがその選択コンベヤに搬送されているとみなして、ペアリング対象コンベヤがあるか否かを判定する。例えば、
図8~
図10に示す例では、第4物品W4を対象物品WTとする選択処理では、第4下流側コンベヤ6Dが選択コンベヤとして決定されるため、第5物品W5を対象物品WTとする選択処理を行う際に、第4物品W4が第4下流側コンベヤ6Dに未だ搬送されていない場合には、第4物品W4が第4下流側コンベヤ6Dに搬送されているとみなして、ペアリング対象コンベヤがあるか否かを判定する。この場合、第5物品W5を対象物品WTとする選択処理において、第4物品W4は第4下流側コンベヤ6Dにおける最上流物品WUとなる。
【0053】
上述したように、選択処理では、ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された下流側コンベヤ6を選択コンベヤとして決定する。基本選択規則は、例えば、複数の収容棚10のそれぞれにおける物品Wの収容可能数に占める既に収容された物品Wの数である収容率、及び、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける搬送中の物品Wの数、の少なくとも一方に基づいて選択する(下流側コンベヤ6を選択する)規則とすることができる。なお、「搬送中」は、下流側コンベヤ6に載せられている状態を意味し、搬送動作中だけでなく搬送動作の停止中も含む。また、基本選択規則を、複数の収容棚10のそれぞれにおける収容率、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける搬送中の物品Wの数、及び、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける上流側コンベヤ5との分岐部8の位置、の少なくとも1つに基づいて選択する(下流側コンベヤ6を選択する)規則とすることもできる。制御装置2は、基本選択規則に従って下流側コンベヤ6を選択するために必要な情報(例えば、上記の収容率等の情報)を、自身で管理している情報から取得し、或いは他の装置から取得する。
【0054】
基本選択規則を、複数の収容棚10のそれぞれにおける収容率に基づいて下流側コンベヤ6を選択する規則とする場合、収容棚10の収容率が低くなるに従って、当該収容棚10を備える自動倉庫ユニット1の搬送装置20に物品Wを供給する下流側コンベヤ6の優先度(選択コンベヤとして選択する優先度)を高くすると好適である。この場合、複数の自動倉庫ユニット1の間での負荷の偏りを少なくすることができる。
【0055】
基本選択規則を、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける搬送中の物品Wの数に基づいて下流側コンベヤ6を選択する規則とする場合、下流側コンベヤ6における搬送中の物品Wの数が少なくなるに従って、当該下流側コンベヤ6の優先度(選択コンベヤとして選択する優先度)を高くすると好適である。この場合、複数の下流側コンベヤ6の間での負荷の偏りを少なくすることができる。
【0056】
基本選択規則を、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける上流側コンベヤ5との分岐部8の位置に基づいて下流側コンベヤ6を選択する規則とする場合、分岐部8の位置が上流側コンベヤ5の上流側となる下流側コンベヤ6から順に、或いは、分岐部8の位置が上流側コンベヤ5の下流側となる下流側コンベヤ6から順に、選択コンベヤとして選択する(すなわち、サイクリックに選択する)と好適である。この場合、比較的簡素な制御構成で、複数の下流側コンベヤ6の間での負荷の偏りを少なくすることができる。
【0057】
基本選択規則を、複数の収容棚10のそれぞれにおける収容率、及び、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける搬送中の物品Wの数、の双方に基づいて下流側コンベヤ6を選択する規則とする場合には、例えば、収容棚10の収容率が低くなるに従って高くなり、且つ、下流側コンベヤ6における搬送中の物品Wの数が少なくなるに従って高くなるように、上述した優先度を決定する構成とすることができる。また、基本選択規則を、複数の収容棚10のそれぞれにおける収容率、及び、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける搬送中の物品Wの数、の少なくとも一方に加えて、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれにおける上流側コンベヤ5との分岐部8の位置にも基づいて下流側コンベヤ6を選択する規則とする場合には、例えば、上述した優先度が同程度に高い複数の下流側コンベヤ6の中からサイクリックに下流側コンベヤ6を選択する構成とすることができる。
【0058】
次に、
図8~
図10に例について具体的に説明する。
図8に示す局面では、第1下流側コンベヤ6A、第2下流側コンベヤ6B、第3下流側コンベヤ6C、及び第4下流側コンベヤ6Dのいずれにも、物品Wは存在しない。そのため、最も下流側の対象物品WTである第1物品W1に対する選択処理では、ペアリング対象コンベヤは存在せず、第1物品W1の行き先となる選択コンベヤ(下流側コンベヤ6)が、基本選択規則に従って決定される。第1物品W1、第2物品W2、及び第3物品W3は、種類が互いに異なる物品Wであるため、次の対象物品WTである第2物品W2に対する選択処理や、その次の対象物品WTである第3物品W3に対する選択処理においても、ペアリング対象コンベヤは存在しない。そのため、第2物品W2や第3物品W3の行き先となる選択コンベヤも、基本選択規則に従って決定される。
【0059】
ここでは、第1物品W1、第2物品W2、及び第3物品W3の行き先となる下流側コンベヤ6は、分岐部8の位置が上流側コンベヤ5の下流側となる下流側コンベヤ6から順にサイクリックに選択される。具体的には、第1物品W1については第4下流側コンベヤ6Dが選択コンベヤとして決定され、第2物品W2については第3下流側コンベヤ6Cが選択コンベヤとして決定され、第3物品W3については第2下流側コンベヤ6Bが選択コンベヤとして決定される。この結果、
図9に示すように、第1物品W1は第4下流側コンベヤ6Dに搬送され、第2物品W2は第3下流側コンベヤ6Cに搬送され、第3物品W3は第2下流側コンベヤ6Bに搬送される。
【0060】
図9に示す局面では、最も下流側の対象物品WTである第4物品W4に対する選択処理では、第4下流側コンベヤ6Dが、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであり、且つ、隣接同種物品群GWが存在しない下流側コンベヤ6となる。すなわち、第4下流側コンベヤ6Dはペアリング対象コンベヤであり、第4物品W4については第4下流側コンベヤ6Dが選択コンベヤとして決定される。次の対象物品WTである第5物品W5に対する選択処理では、第4物品W4は第4下流側コンベヤ6Dに搬送されているとみなしてペアリング対象コンベヤがあるか否かが判定される。そのため、第4下流側コンベヤ6Dは、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであるものの、隣接同種物品群GWを構成する物品Wの数が偶数個ではなく奇数個(具体的には、1個)であるため、ペアリング対象コンベヤとはならない。この結果、第5物品W5に対する選択処理では、ペアリング対象コンベヤは存在せず、第5物品W5の行き先となる選択コンベヤは、基本選択規則に従って決定される。
【0061】
ここでは、4つの下流側コンベヤ6の中で第1下流側コンベヤ6Aのみ物品Wが存在せず、搬送中の物品Wが最も少ない下流側コンベヤ6である第1下流側コンベヤ6Aが、第5物品W5の行き先となる選択コンベヤとして決定される。この結果、
図10に示すように、第4物品W4は第4下流側コンベヤ6Dに搬送され、第5物品W5は第1下流側コンベヤ6Aに搬送される。
【0062】
図8~
図10に示す例では、上記のように複数の対象物品WTに対して選択処理を順次行うことで、
図10に示すように、第4下流側コンベヤ6D(本例では、第1搬送部分7A)において、同じ種類の物品W(具体的には、種類Aの物品W)が2個隣接して配置された状態(ペアリングされた状態)が実現されており、これら2個の同種の物品Wを揃えて搬送装置20(具体的には、移載装置30)に引き渡すことができる。
【0063】
次に、
図11~
図12に示す例について具体的に説明する。
図11に示す局面では、第1下流側コンベヤ6Aには物品Wが存在せず、第2下流側コンベヤ6Bには3つの物品Wが存在し、第3下流側コンベヤ6Cには2つの物品Wが存在し、第4下流側コンベヤ6Dには3つの物品Wが存在している。最も下流側の対象物品WTである第6物品W6に対する選択処理では、第2下流側コンベヤ6Bが、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであり、且つ、隣接同種物品群GWが存在しない下流側コンベヤ6となる。すなわち、第2下流側コンベヤ6Bはペアリング対象コンベヤである。一方、第3下流側コンベヤ6Cは、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであるものの、隣接同種物品群GWを構成する物品Wの数が偶数個ではなく奇数個(具体的には、1個)であるため、ペアリング対象コンベヤとはならない。この結果、第6物品W6については第2下流側コンベヤ6Bが選択コンベヤとして決定される。
【0064】
次の対象物品WTである第7物品W7に対する選択処理では、第4下流側コンベヤ6Dが、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wが最上流物品WUであり、且つ、隣接同種物品群GWを構成する物品Wの数が偶数個(具体的には、2個)である下流側コンベヤ6となる。すなわち、第4下流側コンベヤ6Dはペアリング対象コンベヤであり、第7物品W7については第4下流側コンベヤ6Dが選択コンベヤとして決定される。次の対象物品WTである第8物品W8に対する選択処理では、ペアリング対象コンベヤは存在せず、第8物品W8の行き先となる選択コンベヤは、基本選択規則に従って決定される。ここでは、4つの下流側コンベヤ6の中で第1下流側コンベヤ6Aのみ物品Wが存在せず、搬送中の物品Wが最も少ない下流側コンベヤ6である第1下流側コンベヤ6Aが、第8物品W8の行き先となる選択コンベヤとして決定される。この結果、
図12に示すように、第6物品W6は第2下流側コンベヤ6Bに搬送され、第7物品W7は第4下流側コンベヤ6Dに搬送され、第8物品W8は第1下流側コンベヤ6Aに搬送される。
【0065】
図11~
図12に示す例では、上記のように複数の対象物品WTに対して選択処理を順次行うことで、
図12に示すように、第2下流側コンベヤ6B(本例では、第1搬送部分7A及び第2搬送部分7Bのそれぞれ)、第3下流側コンベヤ6C(本例では、第1搬送部分7A)、及び、第4下流側コンベヤ6D(本例では、第1搬送部分7A及び第2搬送部分7Bのそれぞれ)において、同じ種類の物品Wが2個隣接して配置された状態が実現されており、これら2個の同種の物品Wを揃えて搬送装置20(具体的には、移載装置30)に引き渡すことができる。
【0066】
ところで、本実施形態では、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれは、繰り上げ対象の物品Wの搬送装置20側への搬送順序を特定数繰り上げることが可能に構成されている。この点について、
図13~
図15を参照して説明する。
図13~
図15のそれぞれでは、対象物品WTを繰り上げ対象の物品Wとして、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序を繰り上げる場合の各時点での局面を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列的に示している。また、
図13(a)では、下流側コンベヤ6(具体的には、第3搬送部分7C)に、上流側から順に、対象物品WTの種類と異なる種類の最上流物品WU、対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wである同種物品WKが配置されている状況を想定している。また、
図14(a)では、下流側コンベヤ6(具体的には、第3搬送部分7C)に、上流側から順に、対象物品WTの種類と異なる種類の最上流物品WU、最上流物品WUの種類と同じ種類の物品W、同種物品WKが配置されている状況を想定している。また、
図15(a)では、下流側コンベヤ6(具体的には、第3搬送部分7C)に、上流側から順に、対象物品WTの種類と異なる種類の最上流物品WU、最上流物品WUの種類と同じ種類の2つの物品W、同種物品WKが配置されている状況を想定している。
【0067】
図13~
図15から明らかなように、対象物品WTと同種物品WKとの間にこれらの種類とは異なる種類の物品Wが存在する場合であっても、当該異なる種類の物品Wを、対象物品WT及び同種物品WKを搬送する搬送部分(
図13及び
図14では第1搬送部分7A、
図15では第2搬送部分7B)とは異なる搬送部分(
図13及び
図14では第2搬送部分7B、
図15では第1搬送部分7A)に搬送することで、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序を繰り上げて、対象物品WTと同種物品WKとが隣接して配置された状態を実現することができる(
図13(d)、
図14(d)、
図15(d)参照)。
図13に示す例では、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序が1つ繰り上げられ、
図14に示す例では、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序が2つ繰り上げられ、
図15に示す例では、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序が3つ繰り上げられている。
【0068】
対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序の繰り上げ可能な最大数は、下流側コンベヤ6の構成に応じて定まる。例えば、第1搬送部分7Aや第2搬送部分7Bに配置可能な物品Wの個数(
図13~
図15に示す例では、2個)を増加させることで、この最大数を大きくすることができる。また、第3搬送部分7Cにおける第2搬送部分7Bとの接続部よりも下流側の部分に配置可能な物品Wの個数(
図13~
図15に示す例では、1個)を増加させることで、この最大数を大きくすることができる。
【0069】
対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序の繰り上げ可能な最大数は、下流側コンベヤ6の状態に応じて変化する。具体的には、下流側コンベヤ6に配置されている物品Wの個数や位置によっては、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序の繰り上げ可能な最大数は、下流側コンベヤ6の構成に応じて定まる上記の最大数よりも小さくなる。
【0070】
このように、本実施形態では、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれは、繰り上げ対象の物品Wの搬送装置20側への搬送順序を特定数繰り上げることが可能に構成されている。そこで、制御装置2が、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれの特定数の情報を取得し、選択処理において、対象物品WTの種類と異なる種類の物品Wが最上流物品WUであると共に、最上流物品WUから下流側へ特定数の個数の範囲内に対象物品WTの種類と同じ種類の物品Wである同種物品WKがあり、且つ、同種物品WKを奇数個搬送中である下流側コンベヤ6も、ペアリング対象コンベヤに含める構成とすることができる。なお、この特定数は、上記の最大数に相当し、下流側コンベヤ6の状態に応じて変化する。また、制御装置2は、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれの特定数の情報を、自身で管理している情報から取得し、或いは他の装置から取得する。
【0071】
図13(a)、
図14(a)、及び
図15(a)に示す各状況では、特定数は“3”である。また、
図13(a)に示す状況では、同種物品WKは、最上流物品WUから1個下流側にあり、
図14(a)に示す状況では、同種物品WKは、最上流物品WUから2個下流側にあり、
図15(a)に示す状況では、同種物品WKは、最上流物品WUから3個下流側にある。そして、
図13(a)、
図14(a)、及び
図15(a)に示す各状況では、下流側コンベヤ6は、同種物品WKを1個搬送中である。そのため、
図13(a)、
図14(a)、及び
図15(a)に示す下流側コンベヤ6は、対象物品WTの種類と異なる種類の物品Wが最上流物品WUであると共に、最上流物品WUから下流側へ特定数の個数(ここでは、3個)の範囲内に同種物品WKがあり、且つ、同種物品WKを奇数個(ここでは、1個)搬送中である下流側コンベヤ6である。
【0072】
そのため、制御装置2を上記のように構成する場合、
図13(a)、
図14(a)、及び
図15(a)に示す下流側コンベヤ6はペアリング対象コンベヤとなり、この下流側コンベヤ6が選択コンベヤとして決定された場合には、制御装置2は、
図13~
図15に示すように、対象物品WTが同種物品WKに隣接して配置される状態となるまで、対象物品WTの搬送装置20側への搬送順序を繰り上げるように、当該下流側コンベヤ6を制御する。なお、このように、複数の下流側コンベヤ6のそれぞれが、繰り上げ対象の物品Wの搬送装置20側への搬送順序を特定数繰り上げることが可能な場合であっても、選択処理において、対象物品WTの種類と異なる種類の物品Wが最上流物品WUであると共に、最上流物品WUから下流側へ特定数の個数の範囲内に同種物品WKがあり、且つ、同種物品WKを奇数個搬送中である下流側コンベヤ6を、ペアリング対象コンベヤに含めない構成とすることもできる。
【0073】
〔その他の実施形態〕
次に、物品収容設備のその他の実施形態について説明する。
【0074】
(1)上記の実施形態では、搬送装置20が、互いに独立して移載動作を行うことが可能な2つの移載装置30(具体的には、第1移載装置30A及び第2移載装置30B)を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、
図16に一例を示すように、搬送装置20が、移載装置30を1つのみ備える構成とすることもできる。この場合、搬送装置20は、上記の実施形態とは異なり、物品Wを2個1組で1組搬送するように構成される。
【0075】
(2)上記の実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれが、2個の物品Wを保持可能な構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、
図17に一例を示すように、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれが、物品Wを1つのみ保持可能な構成とすることもできる。この場合、搬送装置20は、上記の実施形態とは異なり、物品Wを2個1組で1組搬送する(具体的には、1つの物品Wを第1移載装置30Aが保持し、別の1つの物品Wを第2移載装置30Bが保持して、合計2個の物品Wを搬送する)ように構成される。
【0076】
第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれが、物品Wを1つのみ保持可能な構成とする場合、
図17に示す例のように、第1搬送部分7Aから第1移載装置30Aに引き渡される物品Wと、第2搬送部分7Bから第2移載装置30Bに引き渡される物品Wとが、同じ種類の物品Wとなるように、第3搬送部分7Cにおいて隣接した状態で搬送された同じ種類の2つの物品Wが、第1搬送部分7Aと第2搬送部分7Bとに分かれて供給される。
図1及び
図2に例示するように、一般に、同じ種類の物品Wは収容棚10において複数隣接して配置される。そのため、第1移載装置30Aに保持される物品Wと第2移載装置30Bに保持される物品Wとが同じ種類の物品Wとなるようにすることで、これら2つの物品Wを同じ収容部11或いは比較的近くに配置された2つの収容部11に収容することができ、搬送装置20による物品Wの搬送効率の向上を図ることができる。
【0077】
(3)上記の実施形態では、物品Wの属性が物品Wの外形の寸法である構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、物品Wの属性を物品Wの外形の寸法以外の分類とし、当該分類に応じて物品Wの種類が定まる構成とすることもできる。物品Wの外形の寸法以外の物品Wの属性として、物品Wに収容された荷(商品等)の種類、物品Wが属する(言い換えれば、割り当てられている)搬送オーダー、物品Wの外形の形状、物品Wの重量を例示することができる。
【0078】
(4)上記の実施形態では、制御装置2が、収容棚10における収容部11の第1方向Xの位置及び幅を、当該収容部11に物品Wを収容する際に、当該物品Wの第1方向Xの寸法に応じて設定する構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、収容棚10における収容部11の位置及び幅が固定される構成とすることもできる。
【0079】
(5)上記の実施形態では、一対のアーム32のそれぞれにフック35が設けられ、移載装置30が、一対のアーム32の出退により物品Wをフック35で押し出し又は引き込むようにして、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、一対のアーム32のそれぞれにフック35が設けられない構成とすることもできる。例えば、移載装置30が、物品Wを第1方向Xの両側から挟持した状態の一対のアーム32を出退させることで、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる構成とすることができる。このような構成において、一対のアーム32のそれぞれに、物品Wの側面に当接して当該物品Wを第2方向Yに搬送するコンベヤ(例えば、ベルトコンベヤ)を設け、一対のアーム32の出退に加えて当該コンベヤの作動によって、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる構成としてもよい。また、移載装置30が、一対のアーム32に代えて、物品Wを下側Z2から支持する支持部を備え、当該支持部を第2方向Yに出退させて物品Wの移載動作を行う構成とすることもできる。
【0080】
(6)上記の実施形態では、載置部31が物品Wを第2方向Yに搬送するコンベヤ36(上記の実施形態の例では、第2方向Yに並んで配置された2つのコンベヤ36)を備え、移載装置30が、移載動作では、一対のアーム32の出退による物品Wの移動方向及び移動速度と同調するようにコンベヤ36を作動させる構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、載置部31がコンベヤ36を備えず、移載動作に伴い物品Wが載置部31上(具体的には、載置部31の上側Z1を向く支持面上)を摺動する構成とすることもできる。
【0081】
(7)上記の実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bが、共通の昇降部23に第1方向Xに並べて支持されることで、昇降部23の昇降に伴い一体的に昇降する構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bが、互いに独立して昇降可能な2つの昇降部に支持されることで、互いに独立して昇降する構成とすることもできる。
【0082】
(8)上記の実施形態では、搬送装置20がスタッカークレーンである構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、搬送装置20を、例えば収容棚10の各段に対応して設けられた走行経路に沿って走行する搬送装置等の、スタッカークレーン以外の搬送装置とすることもできる。
【0083】
(9)上記の実施形態では、収容棚10が上下方向Zに複数配列された収容部11を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、収容棚10が収容部11を1つの高さのみに備える構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、物品収容設備100が第2方向Yに対向して配置された一対の収容棚10を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、物品収容設備100が走行台車21の走行経路に対して第2方向Yの一方側にのみ収容棚10を備える構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、複数の収容部11のそれぞれが、第2方向Yに複数の物品Wを並べて収容可能な構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、複数の収容部11のそれぞれが1つの物品Wのみを収容可能な構成とすることもできる。
【0084】
(10)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0085】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した物品収容設備の概要について説明する。
【0086】
搬送装置と前記搬送装置によって搬送された物品が収容される収容棚とを備えた自動倉庫ユニットを複数備えると共に、複数の前記自動倉庫ユニットのそれぞれの前記搬送装置に前記物品を供給する供給装置と、前記供給装置を制御する制御装置と、を備えた物品収容設備であって、前記搬送装置は、2個の前記物品をまとめて搬送するように構成され、前記供給装置は、第1コンベヤと、前記第1コンベヤから分岐する複数の第2コンベヤと、前記第1コンベヤと複数の前記第2コンベヤのそれぞれとの分岐部に設けられて前記物品の行き先を制御する分岐装置と、を備え、複数の前記第2コンベヤのそれぞれは、複数の前記自動倉庫ユニットのうちの対応する前記自動倉庫ユニットの前記搬送装置に前記物品を供給するように構成され、前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、前記制御装置は、前記第1コンベヤにより搬送されてきた前記物品のそれぞれを対象物品として、前記対象物品の行き先となる前記第2コンベヤである選択コンベヤを決定する選択処理を行い、前記選択コンベヤに前記対象物品を搬送するように前記第1コンベヤ、複数の前記第2コンベヤ、及び複数の前記分岐装置を制御し、複数の前記第2コンベヤのそれぞれにおいて、最上流に位置する前記物品を最上流物品とし、前記最上流物品の下流側に隣接する、前記最上流物品の種類と同じ種類の1つ以上の前記物品の群を隣接同種物品群として、前記選択処理は、前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品が前記最上流物品であり、且つ、前記隣接同種物品群が存在しない前記第2コンベヤ、及び、前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品が前記最上流物品であり、且つ、前記隣接同種物品群を構成する前記物品の数が偶数個である前記第2コンベヤを、ペアリング対象コンベヤとして、前記ペアリング対象コンベヤがある場合には、前記ペアリング対象コンベヤを前記選択コンベヤとして決定し、前記ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された前記第2コンベヤを前記選択コンベヤとして決定する処理である。
【0087】
本構成によれば、第1コンベヤにより搬送されてきた対象物品の行き先となる第2コンベヤである選択コンベヤを決定する選択処理において、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態とする(ペアリングする)ことができる第2コンベヤを、ペアリング対象コンベヤとして、ペアリング対象コンベヤがある場合には、当該ペアリング対象コンベヤを選択コンベヤとし、ペアリング対象コンベヤがない場合には、規定の基本選択規則に従って選択された第2コンベヤを選択コンベヤとする。従って、複数の第2コンベヤのそれぞれにおいて、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で搬送できる割合を高めることができ、延いては、複数の自動倉庫ユニットのそれぞれの搬送装置に対して、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で供給できる割合を高めることができる。
【0088】
ここで、複数の前記第2コンベヤのそれぞれは、繰り上げ対象の前記物品の前記搬送装置側への搬送順序を特定数繰り上げることが可能に構成され、前記制御装置は、複数の前記第2コンベヤのそれぞれの前記特定数の情報を取得し、前記選択処理において、前記対象物品の種類と異なる種類の前記物品が前記最上流物品であると共に、前記最上流物品から下流側へ前記特定数の個数の範囲内に前記対象物品の種類と同じ種類の前記物品である同種物品があり、且つ、前記同種物品を奇数個搬送中である前記第2コンベヤも、前記ペアリング対象コンベヤに含めると好適である。
【0089】
本構成によれば、複数の第2コンベヤのそれぞれが、繰り上げ対象の物品の搬送装置側への搬送順序を特定数繰り上げることが可能に構成される場合に、このような繰り上げを行うことでペアリングすることができる第2コンベヤもペアリング対象コンベヤに含めることができる。従って、複数の自動倉庫ユニットのそれぞれの搬送装置に対して、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で供給できる割合を、より一層高めることができる。
【0090】
また、前記基本選択規則は、複数の前記収容棚のそれぞれにおける前記物品の収容可能数に占める既に収容された前記物品の数である収容率、及び、複数の前記第2コンベヤのそれぞれにおける搬送中の前記物品の数、の少なくとも一方に基づいて選択する規則であると好適である。
【0091】
本構成によれば、ペアリング対象コンベヤがない場合に、複数の自動倉庫ユニットのそれぞれの収容棚における収容率の高さや、複数の自動倉庫ユニットのそれぞれに対応する第2コンベヤの混雑の程度に応じて、適切に選択コンベヤを決定することができる。従って、複数の自動倉庫ユニット及び複数の第2コンベヤの負荷の偏りを少なくし易い。
【0092】
また、前記第2コンベヤの数は、前記物品の種類数よりも少ないと好適である。
【0093】
第2コンベヤの数が物品の種類数よりも多い場合には、それぞれの第2コンベヤにおいて同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態とする(ペアリングする)ことは容易であるが、第2コンベヤの数が物品の種類数よりも少ない場合には、それぞれの第2コンベヤにおいて同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態とするためには特別な処理が必要となる。本構成によれば、第2コンベヤの数が物品の種類数よりも少ない場合であっても、同じ種類の物品を2個ずつ隣接させた状態で搬送できる割合を高めることができるため好適である。
【0094】
また、前記制御装置は、前記第1コンベヤにおける規定の選択位置を前記対象物品が通過した場合に前記選択処理を実行し、前記選択位置は、前記第1コンベヤに沿って配置された複数の前記分岐部のうちで最も上流側に位置する前記分岐部よりも上流側の位置に設定されていると好適である。
【0095】
本構成によれば、第1コンベヤに沿って配置された複数の分岐部のうちで最も上流側に位置する分岐部に対象物品が到達する前に選択処理を実行することができる。従って、対象物品を複数の第2コンベヤのいずれに搬送するかを選択する選択処理を、適切な時期に実行することができる。
【0096】
また、前記属性は、前記物品の外形の寸法であり、前記物品の前記種類は、前記物品の寸法が予め定められた寸法区分のいずれに属するかに応じて定まると好適である。
【0097】
本構成によれば、複数の第2コンベヤのそれぞれにおいて隣接した状態となる2個の物品の外形寸法を比較的近いものとすることができる。従って、第2コンベヤから搬送装置への物品の供給動作や、搬送装置から収容棚への物品の収容動作等において、2個の物品を同時に受け渡すことが容易となる。すなわち、本構成によれば、2個の物品の受け渡し動作を簡略化し易くなる。
【0098】
本開示に係る物品収容設備は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
【符号の説明】
【0099】
1:自動倉庫ユニット
2:制御装置
4:供給装置
5:上流側コンベヤ(第1コンベヤ)
6:下流側コンベヤ(第2コンベヤ)
8:分岐部
9:分岐装置
10:収容棚
20:搬送装置
100:物品収容設備
GW:隣接同種物品群
P:選択位置
W:物品
WK:同種物品
WT:対象物品
WU:最上流物品