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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】搬送システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/28 20060101AFI20230627BHJP
   B65G 47/14 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
B65G47/28 B
B65G47/14 102A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020133512
(22)【出願日】2020-08-06
(65)【公開番号】P2022029912
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2022-04-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599069507
【氏名又は名称】株式会社ダイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100100055
【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 弘明
(72)【発明者】
【氏名】神戸 祐二
(72)【発明者】
【氏名】吉田 朋彦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 貴大
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-173611(JP,A)
【文献】特開2020-161776(JP,A)
【文献】特開2019-018974(JP,A)
【文献】特開2017-121995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/28
B65G 47/14
G06T 7/00 - 7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送物を搬送路に沿って搬送し、前記搬送路の途中に前記搬送物の姿勢が変更される姿勢変更箇所を有する搬送装置と、
前記搬送物の画像を取得する画像取得手段と、
前記姿勢変更箇所より上流側に設定された判領域で前記搬送物の画像部分を画像処理して前記搬送物の姿勢に関する搬送物判別情報を得る搬送物判別手段と、
前記搬送物判別情報が前記搬送物の姿勢変更を要するものである場合に前記姿勢変更箇所において前記搬送物の姿勢変更を実施する搬送物姿勢変更手段と、
前記搬送物姿勢変更手段による姿勢変更後の前記搬送物の画像部分を画像処理して前記搬送物の姿勢に関する搬送物確認情報を得る搬送物確認手段と、
前記搬送物ごとの前記搬送物判別情報と前記搬送物確認情報との関係を示す搬送物姿勢変更情報を求める搬送物姿勢変更判定手段と、
を具備し、
前記搬送物確認手段は、前記搬送物が前記姿勢変更箇所において前記搬送物姿勢変更手段により姿勢変更された後に配置される前記画像内の位置又は範囲に設定された確認領域の画像部分を画像処理することによって前記搬送物確認情報を求め、
前記判定領域及び前記確認領域はいずれも共通の前記画像の内部に一体に含まれる領域である搬送システム。
【請求項2】
前記確認領域は、前記判領域の画像部分を含む前記画像に対して既定の時間だけ経過した時点以降に撮影された別の前記画像において、前記姿勢変更箇所に対して既定の位置関係を有する画像部分に設定される、
請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記確認領域の位置又は範囲を前記画像ごと若しくは前記搬送物ごとに予測する確認領域予測手段をさらに具備する、
請求項1又は2に記載の搬送システム。
【請求項4】
前記搬送物姿勢変更手段の作動態様を制御する姿勢変更制御部をさらに具備し、
前記姿勢変更制御部は、前記搬送物確認情報に応じて前記搬送物姿勢変更手段の作動態様を自動的に設定する、
請求項1-3の何れか一項に記載の搬送システム。
【請求項5】
前記搬送物姿勢変更手段は、前記搬送物に気流を吹き付けることによって姿勢を変更する、
請求項4に記載の搬送システム。
【請求項6】
前記作動態様は、前記気流の吹付タイミングと吹付圧の少なくとも一つである、
請求項5に記載の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種の搬送システムにおいて、搬送物を撮影して生成した画像を処理することにより、搬送物の計数、良否の判定、姿勢の判別、搬送状態(速度、密度、間隔等)の検出などが行われている。このような搬送システムの例としては、以下の特許文献1や特許文献2に記載された装置が挙げられる。また、上記搬送システムにおいては、搬送路上の搬送物の姿勢を変更するために、搬送物に気流を吹き付け、姿勢を変更させることで、搬送物の姿勢を揃えて供給する方法が以下の特許文献3や特許文献4に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-121995号公報
【文献】特開2019-169010号公報
【文献】特開平11-240615号公報
【文献】特開2000-264430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の搬送システムでは、搬送物の姿勢を変更させる際に気流の吹付圧や吹付タイミングが適切でない場合には、変更後の姿勢が適切でなかったり、変更後の姿勢が不規則に変化したりすることがあった。このため、搬送物の種類ごとに気流の吹付圧や吹付タイミングを調整する必要があるので、搬送物を変更する度に調整作業に時間がかかり、また、適切な調整を行うためには熟練者が必要であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題を解決するものであり、その課題は、搬送システムにおいて、搬送物姿勢変更手段の作動態様の調整作業の迅速化や容易化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の搬送システムは、搬送物を搬送路に沿って搬送し、前記搬送路の途中に前記搬送物の姿勢が変更される姿勢変更箇所を有する搬送装置と、前記搬送物の画像を取得する画像取得手段と、前記姿勢変更箇所より上流側に設定された判領域で前記搬送物の画像部分を画像処理して前記搬送物の姿勢に関する搬送物判別情報を得る搬送物判別手段と、前記搬送物判別情報が前記搬送物の姿勢変更を要するものである場合に前記姿勢変更箇所において前記搬送物の姿勢変更を実施する搬送物姿勢変更手段と、前記搬送物姿勢変更手段による姿勢変更後の前記搬送物の画像部分を画像処理して前記搬送物の姿勢に関する搬送物確認情報を得る搬送物確認手段と、を具備する。
【0007】
本発明によれば、搬送物の姿勢に関する搬送物確認情報が得られることにより、搬送物姿勢変更手段の作動により生ずる搬送物の姿勢変更後の状態を確認することができるので、当該情報を確認しながら搬送物姿勢変更手段の作動態様の調整作業が容易化され、姿勢変更箇所における搬送物の姿勢変更態様が高精度化される。
【0008】
本発明において、前記搬送物判別情報と前記搬送物確認情報との関係を示す搬送物姿勢変更情報を求める搬送物姿勢変更判定手段をさらに具備することが好ましい。これによれば、搬送物の姿勢変更前の判別情報と、搬送物の姿勢変更後の確認情報との関係を示す搬送物姿勢変更情報が求められることにより、搬送物姿勢変更手段の作動態様と、これにより生ずる搬送物の姿勢変更状態との関係をさらに容易に確認することができる。
【0009】
本発明において、前記搬送物確認手段は、前記搬送物が前記姿勢変更箇所において前記搬送物姿勢変更手段により姿勢変更された後に配置される位置又は範囲に設定された確認領域の画像部分を画像処理することによって前記確認結果を求めることが好ましい。ここで、前記確認領域は、前記判領域の画像部分を含む前記画像に対して既定の時間だけ経過した時点以降に撮影された別の前記画像において、前記姿勢変更箇所に対して既定の位置関係を有する画像部分に設定されることが望ましい。また、確認領域の位置又は範囲を前記画像ごと若しくは前記搬送物ごとに予測する確認領域予測手段をさらに具備することが望ましい。なお、前記確認領域は、予め設定された固定された位置又は範囲に設けられていてもよい。
【0010】
本発明において、前記搬送物姿勢変更手段の作動態様を制御する姿勢変更制御部をさらに具備し、前記姿勢変更制御部は、前記搬送物確認情報又は前記搬送物姿勢変更判定手段によって出力される前記搬送物姿勢変更情報に応じて前記搬送物姿勢変更手段の作動態様を自動的に設定することが好ましい。これによれば、搬送物姿勢変更手段の作動態様を、搬送物確認情報又は搬送物姿勢変更情報に応じて自動的に調整することができるので、調整作業の手間を軽減できるとともに、姿勢変更の適格性を高めることができる。
【0011】
本発明において、前記搬送物姿勢変更手段は、前記搬送物に気流を吹き付けることによって姿勢を変更することが好ましい。ここで、前記作動態様は、前記気流の吹付タイミングと吹付圧の少なくとも一つであることが望ましい。なお、上記搬送物姿勢変更手段は、上記の気流によるものに限らず、アームなどの機械的なものであってもよく、或いは、搬送路の形状や構造に起因するもの、例えば、搬送路の一部に段差などを生じさせて搬送物を回動させるものなどであってもよい。
【0012】
本発明において、前記判定領域及び前記確認領域は、いずれも、共通の前記画像の内部に一体に含まれる領域であることが好ましい。これによれば、搬送物判別処理と搬送物確認処理に用いられる二つの領域を単一の画像内に設定することができるため、両領域の間の位置関係の設定が容易化されるとともに、カメラなどの撮像系の簡素化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、搬送システムにおいて、搬送物姿勢変更手段の作動態様に対する調整作業の迅速化や容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る搬送システムの実施形態の搬送物姿勢変更制御処理部の手順の概略を示す概略フローチャートである。
図2】同実施形態の搬送物確認処理過程101の手順の概略を示す概略フローチャート(a)及び搬送物姿勢変更設定処理過程102の手順の概略を示す概略フローチャート(b)である。
図3】同実施形態の搬送システムの全体構成を示す概略構成図である。
図4】同実施形態の搬送物姿勢変更制御において用いる搬送物判別処理の説明を行うための説明図(a)~(d)である。
図5】同実施形態の搬送物姿勢変更制御において用いる搬送物確認処理の説明を行うための説明図(e)~(h)である。
図6】同実施形態の搬送物判別情報と搬送物確認情報の対応関係の一例を示す説明図(a)及び(b)、並びに、他の例を示す説明図(c)及び(d)である。
図7】同実施形態における搬送物姿勢変更設定手段の構成例を示す構成ブロック図(a)、並びに、搬送物判別情報Biと搬送物確認情報Ejの組み合わせと、これに対応する搬送物姿勢変更判定情報Gijの対応関係、これらと搬送物姿勢変更手段の作動態様の調整・設定の内容との関係を示す対応相関図表(b)、並びに、搬送物の複数の搬送姿勢CN1~Cn4を一つCN1に揃えるための複数の姿勢変更箇所の構成例を示す図(c)である。
図8】同実施形態における動作プログラム10Pの一例の処理過程を示す概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付図面を参照して本発明に係る搬送システムの実施形態について詳細に説明する。最初に、図1乃至図3を参照して、本発明に係る搬送システムの実施形態の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る搬送システム10のコンピュータによって実行される動作プログラム10Pの一部である搬送物姿勢変更制御処理部100の処理手順を示す概略フローチャートである。図2は、搬送物姿勢変更制御処理部100の一部である搬送物確認処理過程101の処理手順を示す概略フローチャート(a)及び搬送物姿勢変更設定処理過程102の処理手順を示す概略フローチャート(b)である。図3は、搬送システム10の実施形態の全体構成を模式的に示す概略構成図である。
【0016】
最初に、図3を参照して、搬送システム10の全体構成について説明する。図3に示すように、この搬送システム10は、所定の搬送路に沿って搬送物CAを搬送する搬送システムである。この搬送システム10は、螺旋状の搬送路111を有するボウル型の搬送体110を備えたパーツフィーダ11と、このパーツフィーダ11の上記搬送路111の出口から搬送物を受け取るように構成された入口を備えた直線状の搬送路121を有する搬送体120を備えたリニアフィーダ12とを具備する振動式の搬送装置を構成する。また、この搬送装置は搬送管理機能を有し、この搬送管理機能は、リニアフィーダ12の搬送体120の搬送路121上の搬送物である搬送物CAを撮影画像GPXに基づいて検査、判定する。なお、本発明において、振動式の搬送装置に限られない構成については、搬送物CAが搬送路に沿って搬送される各種の搬送装置に用いることができる。また、振動式の搬送装置であっても、上記パーツフィーダ11とリニアフィーダ12の組み合せに限定されるものではなく、循環式パーツフィーダなどの他の形式の搬送装置に用いることが可能である。さらに、上記の組み合せにあっても、リニアフィーダ12の搬送路121上の搬送物である搬送物CAを検査するものに限らず、パーツフィーダ11の搬送路111上の搬送物CAを検査するものであっても構わない。
【0017】
パーツフィーダ11はコントローラCL11によって駆動、制御される。また、リニアフィーダ12はコントローラCL12によって駆動、制御される。これらのコントローラCL11、CL12はパーツフィーダ11やリニアフィーダ12の加振機構(電磁駆動体や圧電駆動体などを含む。)を交流駆動し、搬送体110,120を搬送路111,121上の搬送物(搬送物CA)が所定の搬送方向Fに移動する態様となるように振動させる。また、コントローラCL11、CL12は、搬送管理システムの主体となる画像処理機能を有する検査処理ユニットDTUに入出力回路(I/O)を介して接続されている。
【0018】
また、コントローラCL11,CL12は、上記搬送物姿勢変更制御処理部100を実行する演算処理装置MPUに対して、マウスなどの後述する操作入力装置SP1,SP2などを介して所定の操作入力(デバッグ操作)が行われると、上記の動作プログラム10Pに従って搬送システム10の搬送装置の駆動を停止する。このとき、上記の動作プログラム10Pに従って、例えば、検査処理ユニットDTUにおける画像計測処理も停止される。このデバッグ操作及び当該操作に応じた各所の動作については後に詳述する。
【0019】
検査処理ユニットDTUは、パーソナルコンピュータ等の演算処理装置MPU(マイクロプロセシングユニット)を中核構成とする。図示例では、上記演算処理装置MPUは、中央処理ユニットCPU1,CPU2、キャッシュメモリCCM、メモリコントローラMCL、チップセットCHSなどから構成される。また、この検査処理ユニットDTUには、撮像手段であるカメラCM1,CM2にそれぞれ接続された画像処理を行うための画像処理回路GP1,GP2が設けられている。これらの画像処理回路GP1,GP2はそれぞれ画像処理メモリGM1,GM2に接続されている。画像処理回路GP1,GP2の出力は上記演算処理装置MPUにも接続され、カメラCM1,CM2から取り込んだ撮影画像GPXの画像データを処理し、適宜の処理画像(例えば後述する画像エリアGPY内の画像データ)を演算処理装置MPUに転送する。主記憶装置MMには予め搬送管理システムの動作プログラム10Pが格納されている。検査処理ユニットDTUが起動されると、演算処理装置MPUにより上記動作プログラム10Pが読み出されて実行される。また、この主記憶装置MMには、演算処理装置MPUにより、後述する画像計測処理を実行した対象となる撮影画像GPX若しくは画像エリアGPYの画像データが保存される。
【0020】
また、検査処理ユニットDTUは、入出力回路(I/O)を介して液晶モニタ等の表示装置DP1,DP2や操作入力装置SP1,SP2に接続される。表示装置DP1,DP2は、上記演算処理装置MPUによって処理された撮影画像GPX若しくは画像エリアGPYの画像データ、画像計測処理の結果、すなわち、搬送物判別処理や搬送挙動検出処理の結果などが、所定の表示態様で表示される。なお、この表示機能は、実際に搬送物CAが搬送されている場合に限らず、後述するように、過去のデータを読みだして再生している場合にも機能する。また、表示装置DP1,DP2の画面を見ながら操作入力装置SP1,SP2を操作することにより、各種の操作指令、設定値などの処理条件を上記演算処理装置MPUに入力することができる。
【0021】
本実施形態では、カメラCM1,CM2が既定の撮影間隔で連続して撮影するとともに、搬送物の搬送速度Vsと撮影間隔Tsとの関係により搬送路を通過する全ての搬送物CAの少なくとも判別対象部分が常にいずれかの画像において含まれるように予め設定された搬送方向Fの範囲を有する計測エリア内の画像データに対して画像計測処理を施すようにしている。これにより、全ての搬送物CAをいずれかの計測エリアの撮影画像において必ず検出することができるため、従来技術のように個々の搬送物の位置を検知するためのトリガ信号を生成する必要がなくなる。また、この画像に含まれる搬送物CAの画像データを処理することで搬送物判別処理、搬送物検出処理、搬送挙動検出処理などに必要な情報を確実に抽出することができる。なお、本発明の搬送システムでは、上記のようなトリガレス撮影法を採用することなしに、通常のセンサ等による搬送物の検知タイミングに対応する撮影タイミングで画像を取得しても構わない。なお、本実施形態では、上記判別対象部分は、搬送物CAの全体としているが、搬送物CAの一部、例えば、搬送物CAの側面に示される判別マークなどが表わされた部分を上記判別対象部分としてもよい。
【0022】
搬送システム10においては、上記演算処理装置MPUによって実行される後述する動作プログラム10P(図8参照)に含まれる図1に示す搬送物姿勢変更制御処理部100の実行によって、搬送途中の搬送物判別処理が行われ、この処理による判別結果に従って、上記搬送装置が制御される。この搬送物姿勢変更制御処理部100では、一般に、上記画像の計測エリア内において搬送物CAが画像処理を受け、その結果、搬送物CAが判別される。搬送物CAが適正であれば、そのまま搬送路上を搬送させていくことができるので、特に何も対処する必要はないが、搬送物CAが適正ではないことが判明した場合には、搬送路上から排除したり、搬送路上で姿勢を変更させたり、上流側へ戻したりするなどの各種の処理が行われることとなる。本実施形態では、上記搬送物姿勢変更制御処理部100において、搬送物CAの姿勢を判別する処理(搬送物判別処理)を実行する部分が含まれるとともに、当該部分による姿勢の判別結果Ciに応じて、搬送物CAの姿勢変更処理が実施される。
【0023】
ここで、本明細書においては、搬送物CAの反転は、搬送物CAの姿勢を変更する各種の態様のうちの一つとして含まれる。また、「姿勢変更」は、搬送物CAの上下を逆様にする意味で用いられる反転だけでなく、搬送物CAを、任意の軸周りに任意の角度だけ回動させること(90度回転させる場合、180度回転させる場合、270度回転させる等)など、結果的に搬送物CAの姿勢が変化する各種の態様が広く包含される。なお、本実施形態の搬送物姿勢変更制御処理部100においても、搬送物CAの姿勢を判別する処理以外に、搬送物CAの良否を判別する処理などの他の判別処理を実行するようにしてもよく、また、搬送物CAの姿勢を変更する搬送処理以外の、搬送物CAを排除する処理などの他の搬送処理を実行してもよい。また、以下の説明では、図8に示す搬送物選別処理を除き、上記の他の判別処理や他の搬送処理についての説明は省略する。
【0024】
搬送物姿勢変更制御処理部100では、図1に示すように、最初に、初期値等の各種設定値の読み出しが行われた後、上記検査処理ユニットDTUによって構成される画像取得手段Aにより、複数の画像Aiが順次に取得される。これらの画像Aiは、基本的には、上記検査処理ユニットDTUによって生成された上記撮影画像GPX若しくは画像エリアGPYの画像データそのものであってもよく、或いは、これらの画像データの一部によって構成されるものであってもよい。これらの画像Aiが取得されると、この画像Ai内に設定された判定領域DAの画像処理と、確認領域DBの画像処理とが行われる。
【0025】
図4(a)-(d)及び図5(e)-(h)は、搬送システム10の搬送路121上の搬送物の搬送態様の例を示す説明図である。搬送物CAは搬送路121を搬送方向Fに沿って前進していく。このとき、画像取得手段Aによって取得される画像Aiには、上記計測エリアとして形成された判定領域DAが設けられる。この判定領域DAは、搬送路121上において噴気口OPを備えた姿勢変更箇所の上流側に限定された領域として設けられる。
【0026】
図1に示すように、上記搬送物姿勢変更制御処理部100は、搬送物CAが存在し得る計測エリアを包含する複数の画像Aiを順次に取得する画像取得手段Aと、これらの画像Ai内の判定領域DAの画像処理を行う搬送物判別処理手段Bと、この搬送物判別処理手段Bによって求められた搬送物判別情報Biに基づいて得られる搬送物CAの判別結果Ciに応じて上記姿勢変更箇所において作動することにより、搬送物CAの搬送姿勢の変更を行う搬送物姿勢変更手段Cと、上記搬送物姿勢変更手段Cにより姿勢が変更された搬送物CAの姿勢を確認し、搬送物確認情報Ejを求める搬送物確認手段Eと、を具備する。ここで、iは自然数であり、1~n(nは2以上の自然数)の複数の数を示す。また、或る搬送物CAに対する搬送物判別結果Ciと搬送物確認結果Ejとに基づいて、搬送物姿勢変更情報Gijを求める搬送物姿勢変更判定手段Gを有することが好ましい。なお、搬送物確認手段Eでは、特に限定されるものではないが、図4及び図5に示すように、確認領域DBの画像処理を行うことによって、姿勢変更がなされた搬送物CAの姿勢が確認される。本実施形態の場合には、確認領域DBは、上記判定領域DAよりも下流側であって、搬送路121とは別の搬送路122上に設定される。
【0027】
搬送物判別情報Biは、搬送物CAの姿勢と相関のある情報を少なくとも含む。また、搬送物CAの配置を示す搬送物検出範囲(位置情報)を含むことが好ましい。さらに、搬送物CAの種類、外観、欠陥の有無や種類、搬送物の良否に関する情報なども含むことができる。ここで、搬送物判別情報Biとして、搬送物CAの姿勢と相関のある情報を良好に取得するためには、例えば、搬送物CAが立方体状である場合、画像Aiにおいて搬送物CAの少なくとも2面が撮影されるように構成されることが望ましい。画像データに搬送物CAの6面のうちのなるべく多くの面の情報が含まれる方が、搬送物CAの姿勢を判別するのに適しているからである。したがって、図4及び図5に示すように立方体状の少なくとも2面が撮影されることが好ましい。なお、本実施形態では、説明に用いる姿勢変更箇所において、搬送物CAの前後両端面(図示で電極が設けられている部分)を除く4つの側面の搬送方向Fに沿った軸周りの4つの搬送姿勢(後述するCN1~CN4)だけを説明の対象としているが、これに前後の向きが逆転した態様を加えた合計8つの搬送姿勢を対象としてもよく、さらには、前後両端面が搬送方向Fと直交する側方を向いたさらに8つの搬送姿勢を加えた合計16の搬送姿勢を対象としてもよい。
【0028】
また、上記搬送物判別結果Ciは、今回の画像Ai内の判定領域DAの画像処理によって得られた搬送物CAの姿勢に関する判別結果であり、予め設定された姿勢基準に応じて、例えば、当該姿勢が良好であるか(OK)、良好でないか(NG)を示すものである。もちろん、上記搬送物判別情報Biとしての搬送物CAの複数の姿勢を判別する情報に基づいて、搬送物判別結果Ciとして3以上の判別結果を得るようにしてもよい。例えば、搬送物CAの複数種類の搬送姿勢それぞれを判別可能な結果であってもよい。
【0029】
搬送物確認手段Eは、図2(a)に示すように、一例として、確認領域DBを予測する確認領域予測手段Dを含んでいてもよい。一般的には、確認領域DBは、図4及び図5に示すように画像Ai(Aj)内の定位置に設定されていてもよく、この場合には、確認領域予測手段Dは不要である。確認領域予測手段Dを用いる場合には、搬送物確認情報Ejを導出するための画像Ajの確認領域DBjの位置及び範囲を、搬送物CAの搬送状況に基づいて予測する。この場合には、搬送状況としては、搬送物CAの搬送速度、過去の搬送物の姿勢変更後の搬送路122上の位置、姿勢変更箇所における噴気口OPから与えられる気流の吹付タイミングや吹付圧などの情報が挙げられる。この確認領域予測手段Dによって、確認領域DBjの画像Ajにおける位置及び範囲(撮影範囲)と、確認領域DBjが設定される画像Aj(或いは、画像Ajに相当する撮影タイミング(撮影時間))とが導出され、これによって設定された確認領域DBjに対して搬送物確認手段Eの画像処理が行われる。確認領域DBの予測は、画像Ajごと、或いは、姿勢変更された搬送物CAごとに行われる。
【0030】
なお、図4及び図5に示す例では、確認領域DBを定位置で一定の範囲としているが、この場合でも、図1に示すように、取得した画像Aiごとに確認領域DBにおいて搬送物確認処理を要するか否かを判別し、必要な画像Ajに対してのみ確認領域DBで画像処理を行うことができる。この搬送物確認処理の要否は、それ以前の画像Aiにおいて搬送物判別結果Ciが姿勢変更を要することとなり、その結果、搬送物姿勢変更手段Cによって搬送物CAが姿勢変更を受けたか否かによって決せられる。そのような姿勢変更がなければ、搬送物確認処理を行う必要性もないからである。また、それ以前の画像Aiにおける搬送物判別処理により上記姿勢変更が行われた場合には、当該画像Aj(j>i、ただし、単一の画像である場合や複数の画像である場合がある。)において確認領域DBを画像処理し、搬送物CAが検出されるか否かを確認すればよく、搬送物CAが検出され、当該搬送物CAの姿勢に関する搬送物確認情報Ejが求められれば、上記姿勢変更の事実はリセットされ、上記姿勢変更はなかったとされる。
【0031】
なお、確認領域予測手段Dは、確認領域DBj位置及び範囲と撮影時間を予測するので、画像Ajが確認を要する画像であるかどうかは、予測内容に応じて判断すればよい。ただし、予測精度を考慮して、一又は複数の画像Ajが確認を要する画像であるかどうかの判断は、予測内容とは別に、搬送物確認手段Eの画像処理の結果をみて、搬送物CAが確認領域DBj内で検出されるか否かによって判断してもよい。すなわち、この場合には、確認領域DBjの位置及び範囲を用いるが、予測撮影時間に対応する画像Ajの予測結果は実際には用いないこととなる。いずれの場合においても、いずれかの画像Ajで搬送物CAが検出されれば、当該搬送物CAの姿勢に関する情報が上記搬送物確認情報Ejとなる。なお、後述するように、搬送物CAの戻り動作等により、確認領域DB(DBj)において搬送物CAが確認されない場合(存在しない場合)もありうるので、或る姿勢変更に対応する搬送物確認情報が存在しうる画像Aj(複数の画像Ajの場合には全ての画像)において搬送物CAが検出されない場合には、搬送物確認情報は「検出なし」という結果を含むことになり、この場合でも、上記リセットが行われる。
【0032】
確認領域DB,DBjを、上記判定領域DAと同様に、上記計測エリアとして設定するようにしてもよい。これは、搬送路122上を搬送される姿勢変更後の搬送物CAも、基本的には、搬送路121上を搬送されてきた際と同様の搬送速度を有する場合が多いからである。この場合、確認領域DBは、姿勢変更後の搬送物CAが配置され得る位置よりも下流側に設定されていればよい。なお、図示例では、搬送路122は搬送路121と並行して下流側へ延在し、やがて搬送路121と合流するように構成される。ここで、一般的には、搬送路122上の搬送物CAが搬送路121に合流したときに、搬送路121上で正規の搬送姿勢となるように構成される。ここで、確認領域DB,DBjが設定される場所は搬送路121とは別の搬送路122上とは限らず、姿勢変更後の搬送物CAが搬送路121上に配置されるように構成されていてもよい。
【0033】
また、確認領域DB、DBjは、限定された領域として設定される。しかし、この領域は、搬送物CAの少なくとも判別対象部分(或いは全体)よりも広い範囲を備えるように、余裕を持った範囲に設定されることが好ましい。これにより、搬送物確認処理をより確実に行うことができるようになる。確認領域DB,DBjの範囲は、姿勢変更後の搬送物CAを確実に検出することができる点では大きい方が好ましいが、範囲が大きくなるほど画像処理の負荷も大きくなる。そこで、確認領域DB,DBjの拡大率は、その搬送装置における搬送物CAの移動特性に応じて定めることが好ましい。例えば、搬送物CAの姿勢変更後の位置のばらつきが大きい場合には、上記拡大率を大きくする必要があり、ばらつきが小さい場合には、上記拡大率を小さくすることができる。過去の実際の搬送物CAの姿勢変更後の移動態様が複数得られている場合には、これらの移動態様の集合のばらつき(例えば、標準偏差)に応じて(当該ばらつきと正の相関を備えるように)、上記拡大率を増減することが望ましい。このようにすることにより、画像処理の負担を軽減しつつ、確認領域DB、DBjにおける画像処理によって搬送物CAの姿勢変更後の確認処理を確実に実行することができる。
【0034】
次に、図4及び図5図1及び図2とともに参照して、本実施形態の搬送態様について説明する。図4(a)に示すように、搬送物CAは搬送路121上を搬送方向Fに搬送される。ここで、搬送路121の図示上方(実際には側方)にはもう一つの補助的な搬送路122が並行して形成される。搬送路121の途中には、搬送面上に噴気口OPが開口する姿勢変更箇所が設定される。また、この姿勢変更箇所の上流側に隣接した範囲には判定領域DAが設定される。この判定領域DAは、上記画像Aiに含まれるようになっている。図1に示すように、複数の画像Aiは順次に取得されていく。図示例では、最初の画像A1では搬送物CAは検出されておらず、次の画像A2でも同様である。さらに次の画像A3になって判定領域DA内に搬送物CAが検出される。なお、判定領域DAは、前述のように、搬送路121上を通過する全ての搬送物CA(の少なくとも判別対象部分)がいずれかの画像Aiにおいて必ず検出されるように、搬送方向Fに沿った長さ範囲Ldaが、搬送物CAの搬送速度Vsと撮影間隔Tsとの関係により、Lda>Vs・Tsが成立するように設定される。ただし、実際には、Lda≧Vs・Ts+ΔLとして、余裕ΔLを設けることが好ましく、できれば、Lda≧2Vs・Tsであることが望ましい。また、上記範囲Ldaの上限は2Vs・Ts以上、3Vs・Ts以下であることが好ましい。判定領域DAの搬送方向Fと直交する方向の幅は、搬送物CAの少なくとも判別対象部分の幅より大きいことが望ましいが、本実施形態では、搬送物CAが振動により搬送されるために或る程度幅方向にも揺動することから、当該幅方向にも、搬送物CAの判別対象部分(或いは全体)の幅の10~80%程度の余裕Δwを設けることが望ましい。
【0035】
搬送物CAは、図示例では立方体状に構成されており、長手方向を搬送方向Fに向けて搬送される態様で示してある。この場合において、搬送物CAの前後端面を除く4つの側面の一部に形成されたマークMにより、搬送物CAの姿勢を検出できるようになっている。図示例では、マークMは、一つの側面の幅方向全体にわたるとともに、長さ方向の半分にわたって形成される(図中のハッチング部分)。また、上記一つの側面に隣接する二つの側面の境界部分(稜線近傍)には、マークMの端部が表れるようになっており、これにより、4つの側面のうちの一面だけ詳細に確認できれば、搬送物CAの搬送方向Fに沿った軸線周りの搬送姿勢を特定できるようになっている。ただし、図示例では、搬送物CAの少なくとも隣接する二つの側面を同時に画像Ai中において見ることができるようにカメラCM1,CM2の撮影方向が設定されている。すなわち、カメラの撮影方向の搬送路121の搬送面121a,121b(相互にほぼ直交する面となっている。)との間の角度設定により、搬送物CAの一つの稜線が見える態様で、当該稜線の両側の隣接する二つの側面が同時に画像中に含まれる。なお、図示例では、マークMが搬送物CAの右上に配置される場合を正規の搬送姿勢としている場合を示す。
【0036】
本実施形態では、図4(c)に示すように、画像A3の判定領域DAにおいて搬送物CAが検出されると、判定領域DAの画像処理により実行される搬送物判別処理により搬送物判別情報B3が導出される。この搬送物判別情報B3に基づいて、マークMの位置に応じた搬送物CAの搬送姿勢が判定され、搬送物判別結果C3として、正規の搬送姿勢でないとする判定「NG」が得られる。その結果、図5(e)のように当該搬送物CAが姿勢変更箇所に到達すると、図5(f)に示すように噴気口OPから気流が吹き付けられ、当該搬送物CAは回動しながら、搬送路121上から搬送路122上へ移動する。なお、噴気口OPは、搬送路121上の搬送物CAの上部の偏った範囲に圧力を印加可能となるように開口しているため、搬送物CAを単に搬送路121上から排除するだけでなく、搬送物CAを搬送方向Fに沿った軸周りに回動させる。これにより、図5(f)及び(g)のように搬送物CAは徐々に姿勢を変えながら、やがて、図5(h)に示すように、搬送路122上に配置されたときに、搬送路121上の搬送姿勢とは異なる所定の搬送姿勢に変更される。図示例の場合には、搬送路122上に配置されたときの搬送物CAの搬送姿勢は、上記の正規の搬送姿勢となっている。この姿勢変更箇所における搬送物CAの姿勢の変更は、図示例の場合、搬送方向Fに沿った軸周り(長手方向の軸周り)に180度回転することによってなされる。
【0037】
本実施形態では、画像Ai内に搬送路122上の搬送物CAを確認する確認領域DBが設定される。図示例の場合には、確認領域DBは、予め画像Aiの中の既定の位置及び範囲を有する固定領域となっている。ただし、前述のように、搬送物確認処理を実施する画像Ajごとに、或いは、搬送物CAごとに、確認領域DBjを予測し、設定するようにしても構わない。この確認領域DBでも画像処理が実行され、搬送物確認情報Ejが出力される。なお、図1では、画像Aiの判定領域DAにおいて搬送物判別処理が実行されて得られた搬送物判別情報Biに基づく判定結果Ciに応じて搬送物CAに姿勢変更処理が実施され、その姿勢変更後の搬送物CAが画像Ajの確認領域DB(DBj)において搬送物確認処理が実行されて搬送物確認情報Ejが得られる場合について示してある。前述のように、図4及び図5では、搬送物確認情報Ejとして、姿勢変更後の搬送物CAの搬送姿勢が正規の搬送姿勢になっている場合について示している。これに対して、図6(b)、図6(d)には、図6(a)及び図6(c)に示すように画像Aiの判定領域DAに対する画像処理により導出された搬送物判別情報Biに基づいて、搬送物CAの姿勢が変更された結果、姿勢変更後の搬送物CAの搬送姿勢が正規の搬送姿勢以外の姿勢である場合を示している。ここで、図6(b)では、図6(a)に示す搬送姿勢から、搬送物CAが搬送方向Fに沿った軸周り(長手方向の軸周り)に270度回転した搬送姿勢となり、過剰な回転により正規の搬送姿勢を越えて正規でない搬送姿勢になってしまった場合を示している。また、図6(d)では、図6(c)に示す搬送姿勢から、搬送物CAが搬送方向Fに沿った軸周り(長手方向の軸周り)に90度回転した搬送姿勢となり、回転の不足により正規の搬送姿勢に到達せずに正規でない搬送姿勢になってしまった場合を示している。
【0038】
上記のようにして搬送物確認情報Ejが得られると、次に、図1に示す搬送物姿勢変更判定手段Gにより、図2(b)に示すように、搬送物判別情報Biと、搬送物確認情報Ejとを用いて、搬送物姿勢変更判定情報Gijを求める。この搬送物姿勢変更判定情報Gijは、搬送物CAの判定領域DAにおける姿勢変更前の搬送姿勢(図4(c)、図6(a)、図6(c)参照)と、搬送物CAの姿勢変更後の確認領域DBにおける搬送姿勢(図5(h)、図6(b)、図6(d)参照)との関係を示す情報である。この搬送物姿勢変更判定情報Gijとしては、搬送物CAの判定領域DAにおける姿勢変更前の搬送姿勢を示す情報部分と、搬送物CAの姿勢変更後の確認領域DBにおける搬送姿勢を示す情報部分との双方を単に含むだけであってもよく、或いは、両情報部分の関係を示す情報のみを含むものであってもよい。また、姿勢変更前後の搬送姿勢に対応する種別を示す記号や文字、例えば、図4及び図5の例では、姿勢変更前の搬送姿勢が正規の搬送姿勢でなく(NG)、姿勢変更後の搬送姿勢が正規の搬送姿勢である(OK)といった情報であってもよい。
【0039】
上記のようにして、搬送物姿勢変更判定情報Gijが導出されると、これに基づいて、図1に示す搬送物姿勢変更設定手段Hにより図2(b)に示すように、搬送物姿勢変更設定処理が行われる。この搬送物姿勢変更設定処理は、搬送物確認情報Ej又は搬送物姿勢変更判定情報Gijに応じて、上記姿勢変更箇所の噴気口OPから搬送物CAに吹き付けられる気流の吹付タイミングや吹付圧を調整し、設定する。図示例では搬送物姿勢変更判定情報Gijに基づいて姿勢変更制御部を設定するが、状況によっては、搬送物確認情報Ejのみに基づいて設定しても構わない。例えば、図4及び図5に示すように、搬送物確認処理によって得られた搬送物確認情報Ejが正規の搬送姿勢に対応するものである場合には、その吹付タイミングや吹付圧が適正であるとして、従来の設定値を維持する。一方、図6(a)及び(b)並びに(c)及び(d)に示すように、搬送物CAが正規の搬送姿勢とは異なり、その結果、搬送物確認情報Ejが正規の搬送姿勢に対応する情報でないときには、上記気流の吹付タイミングや吹付圧等の姿勢変更箇所の作動態様を変更し、搬送物CAに対する姿勢変更の作用を調整する。このときには、搬送物確認情報Ejとしては、具体的な搬送姿勢の種類のいずれであるかを示す詳細な情報が含まれることが好ましく、これにより、具体的な搬送姿勢の種類ごとに、上記作動態様の調整方法を変更することが望ましい。例えば、図6(b)のように搬送物CAの姿勢変更時の回動角度が過大である場合には、上記吹付圧を低下させ、図6(d)のように搬送物CAの姿勢変更時の回動角度が過少である場合には、上記吹付圧を増大させる。また、特に図示は省略するが、搬送物確認情報Ejが、図5(f)に示すような吹付タイミングが遅すぎる場合に表れる搬送姿勢B6′である場合には、吹付タイミングを早める。逆に、図5(g)に示すような吹付タイミングが早すぎる場合に表れる搬送姿勢B7′である場合には、吹付タイミングを遅くする。
【0040】
図7(a)は、本実施形態の上記姿勢変更箇所において搬送物CAの姿勢を変更するための作動態様を実現する姿勢変更制御系の構成を示す概略構成図である。例えば、上記コントローラCL12の一部により構成される姿勢変更制御部103は、コンプレッサなどの圧縮ガス源123から供給される圧縮ガス(空気等)の圧力を調整するレギュレータ124の圧力設定部124aを制御し、ガスの供給圧を調整可能に設定するとともに、レギュレータ124の下流側に接続される電磁弁等よりなる供給弁125の開閉駆動部125aを制御し、供給弁125の開閉動作タイミングを設定する。ここで、上記搬送物姿勢変更制御部103は、上記搬送物姿勢変更設定手段Hにより、上記供給圧や開閉動作タイミングを調整し、変更することができる。
【0041】
図7(b)は、本実施形態の搬送物判別情報Biと搬送物確認情報Ejの組み合わせによって表わされる搬送物姿勢変更判定情報Gijと、姿勢変更箇所における搬送物姿勢変更手段Cの作動態様の調整内容との関係を示す対応相関図である。これによれば、搬送物確認情報Ejが「OK」である場合には、上記作動態様の調整は行われないが、搬送物確認情報Ejが「NG」で、搬送物CAの姿勢変更時の回動角度が過大である場合(図6(b)に示す場合)、すなわち「NG+」場合には、気流の吹付圧を所定圧だけ低下させる(-Δp)。一方、搬送物確認情報Ejが「NG」で、搬送物CAの姿勢変更時の回動角度が過小である場合(図6(d)に示す場合)、すなわち「NG-」の場合には、気流の吹付圧を所定圧だけ増大させる(+Δp)。また、上記確認領域DB(DBj)において搬送物CAそのものが検出されない場合、例えば、一般的には、一の画像Ajにおいて、或いは、複数の画像Ajのいずれにおいても、確認領域DB(DBj)における搬送物CAの検出がない場合には、噴気口OPから吹き付けられる気流の吹付圧が不足しているために搬送物CAが搬送路121上から搬送路122上へ移動せずに戻ってしまったか、上記吹付圧が過剰であるため、搬送物CAが搬送路122に移動した後に、勢い余って搬送路121に戻ってしまったことなどが考えられるので、そのときの姿勢変更の作動態様の設定値(上記吹付圧)が所定の閾値を上回っていれば、気流の吹付圧を所定圧だけ低下させる(-Δp)。一方、同設定値が所定の閾値以下であれば、気流の吹付圧を所定圧だけ増大させる(+Δp)。なお、上記Δpは、いずれの状況によっても同じものとして説明しているが、Δpは状況に応じて種々に変更してもよく、或いは、姿勢変更時の作動態様が適正な値から外れている程度に応じた比例制御によってΔpを増減させるようにしてもよい。
【0042】
これに対して、搬送物確認情報Ejや搬送物姿勢変更情報Gijの如何に拘わらず、姿勢変更箇所における搬送物CAの姿勢変更時の姿勢が図5(f)のB6′のように搬送方向Fに対して負の傾斜角を備える場合や、図5(g)のB7′のように搬送方向Fに対して正の傾斜角を備える場合には、以下のようにする。まず、その傾斜角が所定の基準角度θ未満、例えば、±10度未満の場合には、作動態様の調整としては何も行わない。また、正の傾斜角が上記基準角度θ(10度)を越える場合には、気流の吹付タイミングをΔtだけ早める。負の傾斜角が上記基準角度θ(10度)を下回る場合には、気流の吹付タイミングをΔtだけ遅延させる。なお、上記Δtは、いずれの状況によっても同じものとして説明しているが、Δtは状況に応じて種々に変更してもよく、或いは、姿勢変更時の作動態様が適正な値(0度)から外れている程度に応じた比例制御によってΔtを増減させるようにしてもよい。以上のように、複数の搬送姿勢を備える場合でも、搬送物CAは、搬送物確認手段Eにより得られる搬送物確認情報Ejとから、或いは、搬送物姿勢変更情報Gijから、搬送物姿勢変更手段Cの作動態様を調整、設定することにより、搬送物姿勢変更手段Cによる搬送物CAの姿勢変更を好適に実行することができ、その結果、搬送物CAの搬送姿勢を効率的に揃える(制御する)ことが可能になる。
【0043】
図7(c)の図は、上記のようにして調整され、最適化された姿勢変更制御部103によって、搬送物CAの複数の搬送姿勢CN1~CN4をCN1に揃える場合の一例として、搬送路121の搬送方向Fに配列された3箇所の姿勢変更箇所を設ける場合について示してある。ここで、揃えるべき搬送姿勢CN1を基準(0度)とすれば、例えば、搬送物CAの搬送方向Fに沿った軸周りの回転角度が、姿勢変更時の回動角度を+90度とした場合、CN2は-90度、CN3は-180度、CN4は-270度になる例が挙げられる。この例では、第1の姿勢変更箇所において、搬送姿勢CN1の搬送物CAはそのまま下流側へ通過し、搬送姿勢CN2の搬送物CAは、姿勢変更箇所において噴気口OPから吹き付けられる気流により搬送姿勢CN1となり、搬送姿勢CN3の搬送物CAは、姿勢変更箇所において噴気口OPから吹き付けられる気流により搬送姿勢CN2となり、搬送姿勢CN4の搬送物CAは、姿勢変更箇所において噴気口OPから吹き付けられる気流により搬送姿勢CN3となる。次に、第2の姿勢変更箇所において、搬送姿勢CN1の搬送物CAはそのまま下流側へ通過し、搬送姿勢CN2の搬送物CAは、姿勢変更箇所において噴気口OPから吹き付けられる気流により搬送姿勢CN1となり、搬送姿勢CN3の搬送物CAは、姿勢変更箇所において噴気口OPから吹き付けられる気流により搬送姿勢CN2となる。また、第3の姿勢変更箇所において、搬送姿勢CN1の搬送物CAはそのまま下流側へ通過し、搬送姿勢CN2の搬送物CAは、姿勢変更箇所において噴気口OPから吹き付けられる気流により搬送姿勢CN1となる。以上のような複数の姿勢変更箇所を備える搬送装置においては、上記の効率的な搬送姿勢の変更はさらに有効となり、搬送姿勢の揃った搬送物CAを高い搬送効率で確実に供給することが可能になる。これらの複数の姿勢変更箇所のそれぞれにおいて、本実施形態に記述した上記各構成を採用することが有効であり、好ましくは、全ての姿勢変更箇所において採用すことが効果的である。
【0044】
<動作プログラム10Pの構成>
次に、図8を参照して、本発明に係る各実施形態の全体の動作プログラム10Pの流れについて説明する。図8は、上記検査処理ユニットDTUの演算処理装置MPUにより、動作プログラム10Pに従って実行される搬送管理のための各種処理過程を示す概略フローチャートである。この動作プログラム10Pを起動すると、まず、上記の画像撮影及び画像計測処理が開始されるとともに、コントローラCL11、CL12により搬送装置(パーツフィーダ11及びリニアフィーダ12)の駆動が開始される。そして、前述のデバッグ操作に応じたデバッグ設定がOFFであれば、撮影画像GPX又は画像エリアGPYに対して画像計測処理が実行され、搬送物選別処理や搬送物姿勢変更制御処理(上記搬送物判別処理や上記搬送物確認処理を含む。)などが行われる。ここで、当該搬送物選別処理や上記搬送物判別処理の最終の判定結果が「OK」判定であれば、デバッグ操作が行われない限り、そのまま次の撮影画像GPX又は画像エリアGPYの画像計測処理が実施される。例えば、上記搬送物選別処理のための搬送物排除箇所では、常時は噴気口OPの気流が停止されているが、判定結果が「NG」(不良品)であれば、噴気口OPから気流が流れる。これにより、不良の搬送物CAを搬送路上から排除する。また、上記姿勢変更箇所では、常時は噴気口OPからの気流は停止されているが、判定結果が「NG」(不良姿勢)であれば、噴気口OPから気流を噴出させて搬送路121から122へ搬送物CAを移動させる過程でその姿勢を変更し、反転等を実行する。なお、上記とは逆に、常時は気流を流しているが、判定結果が「OK」(良姿勢)であれば、気流を停止するようにしてもよい。
【0045】
このようにして、搬送路上で搬送物である搬送物CAが判別され、その判別結果に応じて処理されることにより、下流側へは良品や良姿勢の搬送物CAのみが整列した状態で供給されていく。この場合にも、その後、デバッグ操作が行われない限り、そのまま次の撮影画像GPX又は画像エリアGPYの計測エリア内で画像計測処理と搬送物判別処理が実施される。ここで、搬送物姿勢変更制御処理部100による搬送物判別処理では、或る搬送物CAに対する処理が上述のように行われるが、通常、次々と計測エリアである判別領域DA内に搬送されてくる複数の搬送物CAに対して、それぞれ、搬送物CAごとに同様の搬送物判別処理が並行して行われる。また、この判別結果Ciに応じて姿勢変更が行われた搬送物CAのみに対して上記搬送物確認処理が行われる。さらに、上記の画像計測処理や搬送物判別処理と並行して、例えば、搬送路上において搬送方向Fに沿って搬送されていくときの搬送物CAの搬送挙動を検出するために、搬送路上の搬送物CAを追跡する搬送挙動検出処理が行われるようになっていてもよい。そして、この搬送挙動検出処理の検出結果により搬送態様を調整するために搬送装置の駆動の制御を行うようにしてもよい。この搬送駆動の制御は、例えば、搬送装置の加振機構の加振要素の駆動条件、例えば、圧電駆動体の周波数や電圧を制御し、適正な搬送態様となるように調整する。なお、上記搬送挙動検出処理は、上記搬送物姿勢変更制御処理部100の搬送物判別処理過程と並行して実行されてもよく、或いは、上記搬送物判別処理過程とは無関係に、全く別の画像処理によって実行されても構わない。例えば、搬送路121上を搬送方向Fに移動していくときの搬送物CAの搬送方向Fとは直交する方向の位置の変動の大小に応じて、振動の周波数や振幅を制御することによって、搬送物CAが搬送路121上で無駄に暴れることを防止することができる。
【0046】
上記の途中でデバッグ操作が行われ、デバッグ設定が「ON」になると、上記ルーチン(運転モード)から抜け出して、搬送装置の駆動が停止され、画像計測処理や搬送物選別処理、搬送物姿勢変更制御処理、搬送挙動検出処理も停止される。そして、この状態において適宜の操作を行うと、過去の画像ファイルを選択可能な状態となる。このとき、選択表示される画像ファイルは、直前の運転モードにおいて記録していた複数の撮影画像GPX又は画像エリアGPYを含む画像ファイルである。これをそのまま選択して適宜の操作をすると、再実行モードに移行する。このモードでは、上述のようにすでに実行された画像計測処理、搬送物選別処理、搬送物姿勢変更制御処理や上記搬送挙動検出処理等の結果を記録した画像ファイルに基づいて、画像の表示や、各種処理や制御等を再実行することができる。すなわち、搬送装置の搬送物である搬送物CAの制御(排除や反転等)に不具合が生じた場合には、この不具合を解消するために、まず、過去の画像データに基づいて画像処理を再実行することによって、各処理や制御等の問題箇所を探る。当該問題箇所が判明すれば、それに応じて各処理や制御の設定内容(設定値)を変更、調整し、再び過去の画像データに対して画像計測処理等を再実行することで調整、改善作業の結果を確認することができる。その後、適宜の復帰操作を行うと、デバッグ設定がOFFに戻され、画像計測処理が再開されるとともに、搬送装置の駆動が再開される。
【0047】
なお、上記のデバック操作時においては、上記搬送物確認情報Ejや搬送物姿勢変更情報Gijに基づいて、上記搬送物姿勢変更設定手段H(搬送物姿勢変更処理)の代わりに、手動で上記姿勢変更箇所の作動態様を調整してもよい。例えば、図7(a)に示す姿勢変更制御部103の制御態様を調整するようにしてもよい。
【0048】
本実施形態では、搬送物確認情報Ejが得られることにより、搬送物姿勢変更手段Cの作動により生ずる搬送物CAの姿勢変更状態を確認することができるので、当該情報を確認しながら搬送物姿勢変更手段Cの作動態様の調整を行うことで、調整作業が容易化され、姿勢変更箇所における搬送物の姿勢変更態様が高精度化される。
【0049】
特に、搬送物判別情報Biと搬送物確認情報Ejとの関係を示す搬送物姿勢変更情報Gijを求める搬送物姿勢変更判定手段Gをさらに具備することにより、搬送物姿勢変更手段Cの作動態様と、これにより生ずる搬送物CAの姿勢変更状態との関係をさらに容易に確認することができる。
【0050】
本実施形態では、搬送物確認手段Eは、判別結果Ciが得られた搬送物CAが上記姿勢変更箇所において搬送物姿勢変更手段Cにより姿勢変更された後に配置される確認領域DAの画像部分を画像処理することによって前記搬送物確認情報Ejを求めることにより、画像処理の負荷を抑制しつつ、姿勢変更後の搬送物CAの姿勢の確認を確実かつ迅速に行うことができる。特に、確認領域DBは、判別領域DAの画像部分を含む画像Aiに対して既定の時間だけ経過した時点以降で撮影された別の画像Aj(j>i)において、前記姿勢変更箇所に対して既定の位置関係を有する画像部分に設定されることにより、画像処理の負荷や処理時間と、姿勢確認の確実性や精度との両立をさらに高い次元で実現できる。
【0051】
本実施形態では、搬送物姿勢変更手段Cの作動態様を制御する姿勢変更制御部103をさらに具備し、姿勢変更制御部103は、搬送物確認情報Ej又は搬送物姿勢変更判定手段Gによって出力される搬送物姿勢変更情報Gijに応じて搬送物姿勢変更手段Cの作動態様を自動的に設定することにより、搬送物姿勢変更手段Cの作動態様を、搬送物確認情報Ej、又は、搬送物判別情報Biと搬送物確認情報Ejとの関係を示す搬送物姿勢変更情報Gijに応じて自動的に調整することができるので、調整作業の手間を軽減できるとともに、姿勢変更の適格性を高めることができる。
【0052】
本実施形態では、前記搬送物姿勢変更手段Cは、前記搬送物に気流を吹き付けることによって姿勢を変更するが、前記搬送物姿勢変更設定手段Hは、前記作動態様として、前記気流の吹付タイミングと吹付圧の少なくとも一つを設定することが望ましい。これにより、微細な搬送物CAの姿勢変更時の作動態様を迅速かつ適正に変更することが可能になる。
【0053】
本実施形態では、確認領域DBの位置又は範囲を画像Ajごと若しくは搬送物CAごとに予測する確認領域予測手段Dをさらに具備することにより、搬送物CAの姿勢変更後の姿勢に関する情報の取得の確実性と、画像処理の負担の軽減との両立を図ることができる。
【0054】
本実施形態では、前記判定領域DA及び前記確認領域DBは、いずれも、上記画像Ai,Ajの内部に含まれる領域であることにより、搬送物判別処理と搬送物確認処理に用いる二つの領域を単一の画像内に設定することができるため、両領域の間の位置関係の設定が容易化されるとともに、カメラなどの撮像系の簡素化を図ることができる。
【0055】
なお、本発明の搬送システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、同じ画像Ai,Ajの内部に判定領域DAと確認領域DBを設定し、これらを画像処理しているが、本発明は、このような態様に限らず、判定領域DAを備える画像と、確認領域DBを備える画像とを別々に取得するようにしてもよく、別々のカメラ(撮像装置)にて撮像するようにしてもよい。また、上記実施形態では、搬送路121上の搬送物CAに対して搬送物姿勢変更手段Cを作動させることにより、姿勢変更後の搬送物CAを搬送路122上に配置しているが、同じ搬送路121上で搬送物CAの搬送姿勢を変化させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
10…搬送システム、10P…動作プログラム、11…パーツフィーダ、110…搬送体、111…搬送路、12…リニアフィーダ、120…搬送体、121…搬送路、OP…噴気口、CA…搬送物、CN1~CN4…搬送姿勢、CM1,CM2…カメラ、CL11,CL12…コントローラ、DTU…検査処理ユニット、DP1,DP2…表示装置、GP1,GP2…画像処理装置、GM1,GM2…画像処理メモリ、GPX…撮影画像、GPY…画像エリア、MPU…演算処理装置、MM…主記憶装置、SP1,SP2…操作入力装置、RAM…演算処理用メモリ、θ…基準傾斜角、100…搬送物判別処理部、101…搬送物確認処理過程、102…搬送物姿勢変更判定処理過程、A…画像取得手段、Ai…画像、B…搬送物判別処理手段、Bi…搬送物判別情報、C…搬送物姿勢変更手段、Ci…搬送物判別結果、D…確認領域予測手段、DA…判定領域、DB…確認領域、E…搬送物確認手段、Ej…搬送物確認情報、G…搬送物姿勢変更判定手段、Gij…搬送物姿勢変更判定情報、H…搬送物姿勢変更設定手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8