(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】電子機器、そのプログラム、および電子機器被操作部の殺菌方法
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20230627BHJP
A61L 2/10 20060101ALN20230627BHJP
【FI】
G06F1/16 312L
G06F1/16 312E
A61L2/10
(21)【出願番号】P 2021021200
(22)【出願日】2021-02-12
【審査請求日】2022-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】依田 茂樹
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-211745(JP,A)
【文献】特開2010-067218(JP,A)
【文献】特開2018-007929(JP,A)
【文献】米国特許第09492576(US,B1)
【文献】特開2010-034753(JP,A)
【文献】特開2010-119777(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0090903(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0300581(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111900153(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110703860(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
A61L 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の身体の一部が接触したことを検出する複数の被操作領域を有し、該被操作領域の操作が検出されたことによって信号を出力する入力部と、
この入力部へ向けて光線を照射することにより前記被操作領域を殺菌する発光部と、
複数の前記被操作領域のそれぞれに対して前記接触が検出された回数
と接触時間との少なくともいずれかを計数する計数部と、
この計数部の計数結果によって前記発光部による投光光量を複数の前記被操作領域のそれぞれについて制御する投光制御部と、
を有する電子機器。
【請求項2】
前記電子機器は、パーソナルコンピュータであって、前記入力部はキーボードであり、前記発光部は液晶画面の背面に設けられた光源から前記キーボードへ光線を照射する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記発光部は、前記液晶画面の背面に所定の配列で配置された、紫外線を発光する複数の発光体である請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記電子機器は、前記キーボードと前記液晶画面を有する表示部とが一の辺で回動可能に連結されたノート型パーソナルコンピュータである請求項2または3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記電子機器は、前記キーボードと前記表示部とが互いに向き合うよう重ねられた状態で前記発光部から前記表示部へ光線を照射する請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記電子機器は、前記キーボードと前記表示部との間が鋭角をなすことを条件として前記発光部から前記キーボードへ光線を照射する請求項
4または5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
利用者の身体の一部が接触したことを複数の被操作領域の各々で検出する工程と、
複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された
回数と接触時間との少なくともいずれかをカウント制御部が計数するとともに、計数の結果によって複数の前記被操作領域のそれぞれに対して投光する光線の光量を制御して殺菌する工程と、
をコンピュータに実行させる電子機器のプログラム。
【請求項8】
電子機器によって実行される電子機器被操作部の殺菌方法であって、
利用者の身体の一部が接触したことを複数の被操作領域の各々で検出する工程と、
複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された
回数と接触時間との少なくともいずれかを計数する工程と、
計数の結果によって複数の前記被操作領域のそれぞれに対して投光する光線の光量を制御して殺菌する工程と、
を有する電子機器被操作部の殺菌方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、そのプログラム、および電子機器被操作部の殺菌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウィルスの感染拡大の下、さまざまなものへの衛生意識が高まり、殺菌、除菌の必要性が認識されている。パーソナルコンピュータのキーボードやマウスは、利用者が手指で触る為に菌の付着や繁殖の可能性があり、その殺菌、除菌の技術の開発が求められている。
キーパッドや ノートパソコンの蓋を閉めた状態で簡単に除菌を行える技術に関連して、特許文献1が知られている。この特許文献1に記載のパーソナルコンピュータにあっては、液晶画面の対面となるキーボードやマウスエリア全面へ一律に紫外線照射を与えるものとなっている。また特許文献2に記載のパーソナルコンピュータにあっては、バックライトから光触媒層を通してキーボード全体へ光線を照射するものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-67218号公報
【文献】特開2017-211745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、キーボードやマウスに紫外線を照射することによる除菌は、キーボードやマウスへの物理的な攻撃性、換言すれば、これらの材料であるプラスチックの耐候性への悪影響があり、長期にわたって紫外線を照射することにより、一般的な外光のみを受ける場合に比べて、キー自体やキーボードを構成するプラスチックの変色や強度低下を早めることが避けられない。
また、殺菌作用のある紫外線を照射する光源は、可視光を照射する光源に比して消費電力が大きいことから、バッテリー駆動を基本とするノートパソコンに対する、長時間にわたる使用を可能にしたいという(消費電力を抑えたいという)性能上の要求を満たすことが難しいという課題がある。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑み、電子機器における利用者の身体の一部が接触する個所の除菌のための紫外線の照射を最小限に抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第1の態様にかかる電子機器は、利用者の身体の一部が接触したことを検出する複数の被操作領域を有し、該被操作領域の操作が検出されたことによって信号を出力する入力部と、この入力部へ向けて光線を照射することにより前記被操作領域を殺菌する発光部と、複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された回数およびまたは接触時間を計数する計数部と、この計数部の計数結果によって前記発光部による投光光量を複数の前記被操作領域のそれぞれについて制御する投光制御部とを有する。
【0007】
本発明の第2の態様にかかるプログラムは、利用者の身体の一部が接触したことを複数の被操作領域の各々で検出する工程と、複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された回数およびまたは接触時間をカウント制御部が計数するとともに、計数の結果によって複数の前記被操作領域のそれぞれに対して投光する光線の光量を制御して殺菌する工程とをコンピュータに実行させる。
【0008】
本発明の第3の態様にかかる電子機器被操作部の殺菌方法は、利用者の身体の一部が接触したことを複数の被操作領域の各々で検出する工程と、複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された回数およびまたは接触時間を計数する工程と、計数の結果によって複数の前記被操作領域のそれぞれに対して投光する光線の光量を制御して殺菌する工程とを有する。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、電子機器における利用者の身体の一部が接触する個所の除菌に伴う紫外線の照射を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明にかかる電子機器の最少構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態にかかるノート型パーソナルコンピュータの外観を示す斜視図である。
【
図3】一実施形態を構成する機能を示すブロック図である。
【
図4】一実施形態の監視対象エリアを示す平面図である。
【
図5】一実施形態のバックライトの照射領域の配置図である。
【
図6】一実施形態の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の最少構成例について
図1を参照して説明する。
この電子機器は、利用者の身体の一部が接触する複数の被操作領域を有し、該被操作領域の操作が検出されたことによって信号を出力する入力部1と、この入力部1へ向けて光線を照射することにより前記被操作領域を殺菌する発光部2と、複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された回数およびまたは接触時間を計数する計数部3と、この計数部3の計数結果によって前記発光部2による投光光量を複数の前記被操作領域のそれぞれについて制御する投光制御部4とを有する。
【0012】
上記構成の電子機器にあっては、入力部1が利用者によって操作されると、操作されることにより利用者の身体の一部が接触した被操作領域のそれぞれについて接触の回数およびまたは接触時間が検出され、検出された回数、時間が計数され、計数結果に応じた光量で、複数の被操作領域の操作の程度に応じた時間あるいは出力で発光部から光線が照射され、殺菌される。したがって、光線の照射に伴う、被操作領域を構成するプラスチック等の材料の劣化を最小限に抑制することができる。なお前記発光部から照射される光線の光量とは、光源から照射される紫外線の出力の大きさと照射時間との積をいい、小出力の光源から長時間にわたって光線を照射し、あるいは、大出力の光源から短時間に光線を照射しても良い。
【0013】
また本発明のプログラムの最少構成例にあっては、利用者の身体の一部が接触したことを複数の被操作領域の各々で検出する工程と、複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された回数およびまたは接触時間をカウント制御部が計数するとともに、計数の結果によって複数の前記被操作領域のそれぞれに対して投光する光線の光量を制御して殺菌する工程とを有する。
また電子機器被操作部の殺菌方法の最少構成例にあっては、利用者の身体の一部が接触したことを前記入力部1の複数の被操作領域の各々で検出する工程と、複数の前記被操作領域のそれぞれについて前記接触が検出された回数およびまたは接触時間を計数部3により計数する工程と、計数の結果によって、投光制御部4により、複数の前記被操作領域のそれぞれに対して発光部2から投光する光線の光量を制御して殺菌する工程とを有する。
【0014】
このようなプログラムおよび殺菌方法により、入力部1が利用者によって操作されると、操作されることにより利用者の身体の一部が接触した被操作領域のそれぞれに対して接触の回数およびまたは接触時間に対応した光量で複数の被操作領域の操作の程度に応じて発光部から光線が照射され、殺菌される。したがって、光線の照射に伴う、被操作領域を構成するプラスチック等の材料の劣化を最小限に抑制することができる。
【0015】
図1を具体化した本発明の一実施形態に係る構成について
図2~
図6を参照して説明する。
図2は電子機器としてのノート型パーソナルコンピュータ(以下ノートPCと称す)の外観を示す。符号10は、キーボード、マウスエリアを有する入力部、符号20は、入力部10と略等しい平面形状を有し、画像を表示する液晶表示画面に重なってこれを収容、支持する蓋とにより構成された表示部である。前記入力部10と表示部20とは、一の辺で回動可能に連結されていて、
図2に示すように略90度に開いた状態を中心として、さらに広く開いた状態、あるいは、反対方向へ回転して、最終的には入力部10と表示部20とが重なって閉じた状態となるように、入力部10と表示部20との相対角度を変更することができるよう構成されている。前記入力部10は、複数のキー、例えば、文字入力キー、ファンクションキー、シフト等の操作キー、を有している。説明の便宜上、これらキーを複数ずつ含む範囲を被操作領域11と称することとする。
図2では、複数の被操作領域の内一つに符号11を付している。
【0016】
前記ノートPCには、マイクロプロセッサ、メモリ素子、電源、等の電子部品が内蔵されていて、
図3に示す諸機能を果たしている。
監視カメラ21は、前記表示部20の上部に設けられ、撮影方向の切り替えにより、あるいは、撮影画角の大きな光学系を採用することにより、前記入力部10の全体を撮影して画像情報を取得するものである。ノートPCにあっては、入力部10と表示部20とのなす角度が変更されることから、少なくとも、一般的な使用時の角度である90度強の角度をなす場合に入力部10を撮影することができる設定とされている。なお前記監視カメラ21の撮影領域を
図2に符号21aで示す。また、ノートPCにおける表示部20の開閉角度を検出し、検出された角度に対応して監視カメラ21の撮影方向を変更して、入力部10の被操作領域11の映像を入力部10と表示部20との間の角度に影響されることなく、常時取得することができるよう構成しても良い。
【0017】
前記入力部10によって表示部20を閉じる操作により、入力部10が表示部20により覆われた状態は、開閉センサ22によって検出される。前記表示部20を構成する液晶表示画面20aの裏側(表示が行われる面と反対の面側)には、背後から可視光を投光する光源(いわゆるバックライト)とともに、紫外線発光体23が設けられている。この紫外線発光体23は、例えば、所定範囲の直下に紫外線を照射する複数の光源を前記液晶表示画面20aの表面に沿うマトリックス状に配置した構成となっている。
【0018】
タッチ状況カウント制御部24は、前記入力部10の各ポジション(複数のキー、マウスエリア等が配置されマトリックス状に分割された領域の各々)のそれぞれについて、その領域のキーやマウスパッドの操作回数を計数し、計数した回数を記憶部25が記憶する。なおキーやマウスパッドの操作は、例えば、前記監視カメラ21が撮影した画像データの画像解析により計数される。一実施形態にあっては、これらの個所のタッチ1回につき1カウントする、あるいは、同じ個所に触れている継続時間(例えば1秒毎)に1カウントを加算していく事で回数として記録する。
【0019】
前記表示部20の開閉制御部26は、前記開閉センサ22から、液晶画面20aを筐体に収容した蓋としての表示部20が開かれたこと、閉じられたことを検出した信号の供給を受けて、前記紫外線発光体23と、液晶表示画面20aのバックライトを制御するバックライト制御部27とを制御する。
【0020】
このように構成されたノート型PCの動作とともにその作用を説明する。ここで、
図6は、コンピュータが実行する紫外線発光体23による殺菌の制御の各プロセスを示し、
図4は、入力部10を平面視して、利用者の接触する領域の配置を示し、
図5は、便宜上、入力部10、表示部20を180度に開いて平面視して、紫外線発光体23を構成する個々の光源の配置を示すものとする。
液晶画面蓋の開閉センサ22によって、表示部20が開いたことが検出され、その信号が開閉制御部26へ供給されると、この開閉制御部26は、蓋としての表示部20が開かれたと認識し、監視カメラ21によってノート型PCの監視エリアの監視を開始する。(
図6のステップSP01)
この監視状況は、監視カメラ21から得られた入力部10を上方視した映像における、マトリクス状の各ポジションにおいて、タッチ1回につき1、更に同じポジションに触れている時間(例えば1秒毎)に1を加算していく事で回数としてカウントを行う。例えば、
図4、5に示すポジションA1に1回、ポジションB1に2回などのようにカウントする。(
図6のステップSP02)。このようにカウントされたタッチ回数(あるいはタッチの継続時間)を記憶部に25に記録する。(
図6のステップSP03)
【0021】
次に、ノート型PCの液晶画面蓋が閉じられ、あるいは、閉じたと見なし得る所定のしきい値以下の角度まで、入力部10と表示部20との間の角度が小さくなると、液晶画面蓋としての表示部20が閉じられたことを開閉センサ22が感知する。この感知により、タッチ状況カウント制御部24が、蓋としての表示部20が閉じられたと認識し、監視カメラ21による監視を停止するとともに、記憶部25に記録された各被操作領域11の情報から、バックライト制御部27による紫外線発光体23の発光を制御する。(
図6のステップSP04)
【0022】
具体的には、液晶画面20aの背面に配置したバックライトとして、通常の白色光を発光するLED(Light Emitting Diode)光源に加えて、紫外線を発光する直下型の(一実施形態では、液晶画面と略直交する方向へ所定の限定された範囲へ紫外線を照射する方式を意味する)LED等の光源をマトリクス状に配置した紫外線発光体23を発光させる。なお
図5にあっては、入力部10において設定されたポジションA1、A2……、B1、B2……、C1、C2……に対応する紫外線発光体23を構成する個々のLED等の光源のポジションについても、各々A1、A2……、B1、B2……、C1、C2……と符号を付している。
【0023】
前記紫外線発光体23から紫外線を照射することにより、入力部10を構成するキーボード、マウスエリア等の被操作領域11を領域のそれぞれに対して除菌することができる。除菌を行う為に紫外線発光体を光らせるポジションは、監視カメラ21によって監視されたポジションで、紫外線発光体23を発光させる時間は、各ポジションのそれぞれについてタッチ状況カウント制御部24が各ポジションのそれぞれに対してカウントされた回数に基づいて制御する。なお、発光時間の制御とともに、あるいはこれに代えて、発光出力の強弱を制御しても良い。
【0024】
一実施形態にあっては、監視カメラ21の監視により被操作領域であるマウスパッド11A、キーボード11Bに存在する各ポジションのそれぞれについて利用者による操作の程度、より具体的には、利用者の身体の一部との接触によるウィルスや細菌の付着の程度の多少に応じて、各ポジションのそれぞれに対して紫外線発光体23を構成するマトリックス状の光源の発光時間を制御するので、被操作領域11を最少限の紫外線の照射で除菌することができる。したがって、紫外線の照射による無用な電力消費を抑制するとともに、被操作領域11を構成するプラスチック等の紫外線による過剰な劣化を抑制することができる。
【0025】
上記一実施形態にあっては、入力部10における被操作領域11の各ポジションA1、A2……、B1、B2……、C1、C2……と、紫外線発光体23の各ポジションA1、A2……、B1、B2……、C1、C2……とを一対一の対応としたが、被操作領域の複数のポジション、例えば、A1、A2、A3、B1、B2、B3、C1、C2、C3の9領域を一単位とする正方形状の領域のそれぞれに対して、紫外線発光体23中の一の光源(例えば紫外線LED)から紫外線を照射しても良い。すなわち、被操作領域11と紫外線発光体23との各ポジションA1、A2……、B1、B2……、C1、C2……の解像度(領域を分割する細かさの程度)は、必ずしも一致していなくても良い。
【0026】
なお被操作領域11の各ポジションへの人体の接触を計数する手法として、一実施形態における画像データの解析に代えて、キーパッド基板、マウスパッド基板の操作により出力される信号をタッチ状況カウント制御部が解析する方式であっても良い。なお、操作回数のみならず、キー等が操作された(利用者の身体の一部が継続的に接触した)経過時間そのものを積算し、積算時間によって紫外線照射時間およびまたは紫外線の出力を調整しても良い。
【0027】
一実施形態は、入力部10と表示部20とが折りたたみ可能なノート型PCに本発明を適用した場合について説明したが、表示部と入力部とが別体とされたデスクトップ型のパーソナルコンピュータであっても、本発明を適用することができる。より具体的には、表示部と別体に設けられたカメラによって入力部たるキーボードの操作状況を撮影して、タッチ回数等を判別しても良い。
また紫外線発光体を表示部の背後に設ける方式に代えて、電子機器の設置場所に別途設置した紫外線光源を用い、例えば、人感センサ等の検知結果や、室内の明暗による人の存在の判別結果によって、紫外線光源からキーボードあるいはその周辺の必要な領域へ紫外線を照射しても良い。
【0028】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、電子器器機、その除菌のためのプログラム、および除菌方法に利用することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 入力部
2 発光部
3 計数部
4 投光制御部
10 入力部
11 被操作領域
20 表示部
20a 液晶表示画面
21 監視カメラ
21a 撮影領域
22 開閉センサ
23 紫外線発光体
24 タッチ状況カウント制御部
25 記憶部
26 開閉制御部
27 バックライト制御部