(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
B65D 75/58 20060101AFI20230627BHJP
B65D 33/38 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
B65D75/58
B65D33/38
(21)【出願番号】P 2019122926
(22)【出願日】2019-07-01
【審査請求日】2022-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000129057
【氏名又は名称】株式会社カナエ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】森山 大志
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04890744(US,A)
【文献】特開2016-013850(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00-79/02
B65D 33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対をなすフィルムの積層体を備え、
前記積層体は、各フィルムが互いに接着された接着部と、非接着で内側に空間を形成し得る非接着部とを有し、
前記非接着部は、前記接着部が取り囲むことによって液状の被収容物を収容する収容部と、前記収容部から排出される前記被収容物を受け入れる受入部と、前記受入部と外部とを連通させる通路とを含み、
前記収容部と前記受入部との間に配された前記接着部の少なくとも一部は、前記収容部が押圧されることによって前記収容部と前記受入部とを連通させるように形成された易剥離部を有し、
前記受入部を形成する前記対をなすフィルムは、互いに外側に膨らむように成形されており、
前記通路は、前記収容部から排出される前記被収容物の排出方向に対して側方に延びており、前記排出方向の先端側に位置する上端縁と該上端縁とは反対側の下端縁とを有し、
前記通路の基端部が、前記収容部から排出される前記被収容物の排出方向において、前記受入部の先端部よりも前記収容部側に配されて
おり、
前記接着部は、前記通路を前記基端部において縮径させる突起部を有し、
前記突起部は、前記下端縁に向かって突出することによって前記通路の前記基端部を縮径させている、包装体。
【請求項2】
前記易剥離部が、前記受入部から前記収容部に向かって突出するように形成されている、請求項
1に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装体に関し、特に、液状の被収容物を収容するための包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液状の被収容物を収容するために、対をなすフィルムの周縁部がヒートシールなどによって互いに接着されることにより、内側に収容空間が形成された袋状の包装体が用いられている。このような包装体を開封して被収容物を排出させるためには、前記収容空間を横断するようにフィルムを引き裂くことによって開口を形成する必要がある。このとき、フィルムが意図しない方向に引き裂かれることによって被収容物が不用意に飛び出したり、フィルムが切り離されずに開口縁に残ることによって被収容物の排出の妨げになったりするという問題がある。そこで、このような問題を克服するために、フィルムの引き裂きを要せずに開封可能な包装体が提案されている。
【0003】
このような包装体として、例えば、特許文献1には、
対をなすフィルムの積層体を備え、
前記積層体は、各フィルムが互いに接着された接着部と、非接着で内側に空間を形成し得る非接着部とを有し、
前記非接着部は、前記接着部が取り囲むことによって液状の被収容物を収容する収容部と、前記収容部から排出される前記被収容物を受け入れる受入部と、前記受入部と外部とを連通させる通路とを含み、
前記収容部と前記受入部との間に配された前記接着部の少なくとも一部が、前記収容部が押圧されることによって前記収容部と前記受入部とを連通させるように形成された易剥離部を有している、包装体が記載されている。
【0004】
このような包装体によれば、収容部が使用者の手指などで押圧されることにより易剥離部が剥離するため、収容部と受入部とが連通するとともに、被収容物が収容部から受入部に向かって排出される。このとき、受入部が、収容部から排出される被収容物を受け入れるため、被収容物が包装体の外部に不用意に排出されることが抑制される。その後、さらに収容部が押圧されること等により、通路を介して被収容物が外部へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された包装体は、被収容物が不用意に外部へ排出されることを抑制する点において不十分であるという問題点を有している。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、従来技術に係る包装体と比較して、液状の被収容物が不用意に外部へ排出されることを抑制し得る包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る包装体は、
対をなすフィルムの積層体を備え、
前記積層体は、各フィルムが互いに接着された接着部と、非接着で内側に空間を形成し得る非接着部とを有し、
前記非接着部は、前記接着部が取り囲むことによって液状の被収容物を収容する収容部と、前記収容部から排出される前記被収容物を受け入れる受入部と、前記受入部と外部とを連通させる通路とを含み、
前記収容部と前記受入部との間に配された前記接着部の少なくとも一部は、前記収容部が押圧されることによって前記収容部と前記受入部とを連通させるように形成された易剥離部を有し、
前記通路の基端部が、前記収容部から排出される前記被収容物の排出方向において、前記受入部の先端部よりも前記収容部側に配されている。
【0009】
斯かる構成によれば、開封前の状態においては、収容部に収容された被収容物は、接着部により取り囲まれることによって密封状態となっている。
また、開封時には、収容部が押圧されることによって、易剥離部が剥離するため、収容部と受入部とが連通するとともに、被収容物が受入部に向かって排出されることとなる。このとき、収容部から排出された被収容物は、収容部から排出される被収容物の排出方向において、受入部の先端部にまで達し得る。このようにして被収容物が収容部から排出された場合であっても、通路の基端部が、受入部の先端部よりも収容部側に配されているため、先端部に達した被収容物が通路内に入るためには、前記排出方向の後方に方向転換する必要が生じる。よって、被収容物の不用意な外部への排出が抑制され得る。
【0010】
また、本発明に係る包装体は、前記接着部が、前記通路の内側領域の基端側を縮径させる突起部を有していてもよい。
【0011】
斯かる構成によれば、突起部が、通路の内側領域の基端側を縮径させるため、収容部から排出された被収容物が、通路内により一層入りにくくなり、被収容物の不用意な外部への排出がより確実に抑制され得る。
【0012】
また、本発明に係る包装体は、前記易剥離部が、前記受入部から前記収容部に向かって突出するように形成されていてもよい。
【0013】
斯かる構成によれば、前記易剥離部が、前記受入部から前記収容部に向かって突出するように形成されているため、収容部が押圧される際に生じる内側からの圧力が、易剥離部の突出している部分に集中し易くなり、この部分から容易に剥離が生じ、比較的開封し易くなり得る。
【発明の効果】
【0014】
以上の通り、本発明によれば、従来技術に係る包装体と比較して、液状の被収容物が不用意に外部へ排出されることを抑制し得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る包装体の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示された包装体をフィルム単位に分解した態様を示す図である。
【
図4】
図4は、
図1に示された包装体の開封時における被収容物の移動の様子を示す図である。
【
図5】
図5は、別の実施形態に係る包装体の内側を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る包装体について説明する。
【0017】
図1~3に示すように、本実施形態に係る包装体1は、対をなすフィルムの積層体10を備えている。より具体的には、積層体10は、略長方形状の二枚のフィルム12が互いに位置ずれすることなく重なり合うように配されることによって形成されている。積層体10は、各フィルム12が互いにヒートシールなどによって接着された接着部20と、非接着で内側に空間を形成し得る非接着部30とを有している。非接着部30の内側の空間は、液状の被収容物Cを収容し得る。
【0018】
液状の被収容物Cは、クリーム状の形態やゼリー状の形態など、フィルムを介した使用者の手指での力の作用によって、非接着部30の空間内を流動可能な流動性を有する形態のものを含んでいる。このような被収容物Cとしては、例えば、化粧水や乳液などの化粧用品、シャンプーなどのヘアケア用品等が挙げられる。このような被収容物Cを収容する包装体1は、使用者の片手のみで取り扱われ得る大きさ及び形状、並びに、片手のみの力で開封され得るような開封の容易性を備えていることが好ましい。
【0019】
上記観点から、積層体10(言い換えれば、各フィルム12)は、長手方向の長さが、通常50~140mm、好ましくは70~120mmとなるように形成されている。また、積層体10は、短手方向の長さが、通常20~60mm、好ましくは25~40mmとなるように形成されている。
【0020】
接着部20は、通常の使用によっては各フィルムが剥離し得ないような強い接着強度を有する強接着部22と、強接着部22よりも剥離し易い接着強度を有する弱接着部24とを含んでいる。
【0021】
図2に示すように、本実施形態では、強接着部22は、対をなすフィルム12が接触した状態でヒートシールされることにより形成されている。また、弱接着部24は、対をなすフィルム12の間に、接着強度が低下するように、これらとは別材料のフィルム14を介在させた状態で、対をなすフィルム12がヒートシールされることにより形成されている。一般的に、異なる材料から製造されたフィルム間のヒートシールによる接着強度は、同じ材料から製造されたフィルム間のヒートシールによる接着強度よりも低下する。よって、弱接着部24は、強接着部22よりも接着強度が低くなる。
【0022】
強接着部22の接着強度は、通常10~70[N/15mm]である。また、弱接着部24の接着強度は、通常1~10[N/15mm]である。
【0023】
接着部20の接着強度は、JIS Z 0238に準拠して測定される。試験機は、定速伸長形引張試験機を使用する。試験片は、強接着部22からは幅15mm及び展開長さ20mm、弱接着部24からは幅10mm及び展開長さ20mmとなるように切り出す。測定は、5個の包装体1について実施し、その算術平均値を測定値とする。
【0024】
接着部20は、積層体10の外周を区画する部分の最小幅が、通常1~6mm、好ましくは3~4mmとなるように設定されている。
【0025】
対をなすフィルム12としては、樹脂フィルムと金属フィルムとが積層されたラミネートフィルムが挙げられ、中でもアルミニウム合金フィルムをラミネートしたフィルムが好ましい。対をなすフィルム12を構成するフィルムとしては、アルミニウム合金フィルム等の金属フィルムとポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂の樹脂フィルムとの組み合わせが好ましい。また、別材料のフィルム14としては、ポリオレフィン系の複合樹脂が好ましい。対をなすフィルム12の厚みは、通常70~150μmであり、別材料のフィルム14の厚みは、通常30~60μmである。
【0026】
非接着部30は、周囲を接着部20が取り囲むように配されることによって被収容物Cを密封状態で収容する収容部32と、収容部32と隣り合うように配されて収容部32から排出される被収容物Cを受け入れる受入部34と、受入部34と外部とを連通させる通路36とを含んでいる。本実施形態では、収容部32及び受入部34は、接着部20を介して積層体10の長手方向に沿って並んでいる。言い換えれば、積層体10の長手方向に沿って並んだ収容部32と受入部34との間を接着部20が横断するように延びている。
【0027】
収容部32と受入部34との間に配された接着部20の少なくとも一部は、収容部32が押圧されることによって収容部32と受入部34とを連通させるように形成された易剥離部26を有している。より具体的には、収容部32と受入部34との間に配された接着部20は、周囲よりも幅が狭くなるように形成されており且つ少なくとも一部が弱接着部24である易剥離部26を有している。易剥離部26の幅は、通常1~10mm、好ましくは1~3mmである。このような構成により、易剥離部26は、収容部32が押圧されることによって内圧が高まると、その他の接着部20よりも優先的に剥離することとなる。
【0028】
本実施形態では、さらに、易剥離部26が、受入部34から収容部32に向かってV字状に突出するように形成された突出部262を有している。これによって、収容部32が押圧される際に生じる内側からの圧力が、易剥離部26の突出部262に集中し易くなり、易剥離部26の中でも突出部262がさらに剥離し易くなる。よって、収容部32が押圧される力が比較的弱い場合、例えば、使用者の片手で作用させた力であっても、易剥離部26は容易に剥離され得る。なお、易剥離部26は、一部に内側からの圧力が集中し易いように形成されていればよい。よって、易剥離部26は、一部が受入部34から収容部32に向かって突出するように形成されていればよく、突出部262の形状はV字状に限定されるものではなく、W字状であってもよい。
【0029】
収容部32は、受入部34に向かって縮径するように且つ受入部34側において突出するように形成されている。より具体的には、
図3に示すように、収容部32は、積層体10の短手方向に延びる一対の短端縁の一つに沿うように形成された底端縁部321と、底端縁部321の両端から受入部34に向かって延びている一対の側端縁部322と、各側端縁部322の先端を接続し且つ受入部34と対向するように配された接続端縁部323とを有している。各側端縁部322は、底端縁部321との接続側においては互いに並行するように形成されており、接続端縁部323との接続側においては底端縁部321から接続端縁部323に向かうにつれて(受入部34に向かうにつれて)互いに接近するように形成されている。
【0030】
上記構成により、収容部32は、底端縁部321と各側端縁部322が互いに並行している部分との内側に形成された主収容領域324、各側端縁部322のうちの互いに接近するように形成されている部分の間に形成された縮径領域325、及び、縮径領域325から受入部34に向かって突出するように形成された突出領域326を有している。このような形態の場合、収容部32が押圧されると、被収容物Cが縮径領域325、延いては突出領域326に集中し、これらの領域において部分的に内圧が高まるため、易剥離部26がより一層剥離し易くなる。
【0031】
主収容領域324は、積層体10の短手方向における長さが通常14~48mm、好ましくは19~34mmとなるように形成されている。また、主収容領域324は、積層体10の長手方向における長さが通常30~70mm、好ましくは40~60mmとなるように形成されている。
【0032】
縮径領域325は、積層体10の長手方向における長さが通常10~30mm、好ましくは15~25mmとなるように形成されている。
【0033】
突出領域326は、受入部34に向かって両端部が最も突出するように形成されている。突出領域326は、各両端部における最も突出している部分の長さが通常1~4mm、好ましくは2~3mmとなるように形成されている。
【0034】
図1及び
図3に示すように、本実施形態では、接着部20は、積層体10の長手方向において、突出領域326の中央部よりも受入部34形成側において弱接着部24であり、他方側において強接着部22である。言い換えれば、接着部20は、仮想直線Lを介して、受入部34側において弱接着部24であり、他方側において強接着部である。
【0035】
受入部34は、底端部344が、収容部32の突出している部分に対向するように形成されている。より具体的には、底端部344は、収容部32の少なくとも接続端縁部323と対向するように形成されている。
【0036】
収容部32に収容される被収容物Cの体積をV1、受入部34及び通路36が受け入れる被収容物Cの体積をV2としたときに、非接着部24は、V1がV2よりも大きくなるように形成されている。V1に対するV2の割合(V2/V1)は、通常4~25%であり、好ましくは5~10%である。また、V1は、通常0.5~30mLであり、好ましくは4~10mLである。
【0037】
V1は、収容部32に充填された被収容物Cの容量とする。また、V2は、次のようにして求められる。初めに、収容部32からの被収容物Cの排出方向が垂直方向に沿うように包装体1を配して収容部32を押圧し、収容部32と受入部34とを連通させ、V1の一部分の被収容物Cが外部に排出された時点で収容部32を封じる。次に、受入部34に残った被収容物Cを完全に排出して、その容量を計量し、V2とする。
【0038】
通路36は、収容部32から排出される被収容物Cの排出方向において、基端部362が受入部34の先端部342よりも収容部32側に配されるように形成されている。通路36は、内側領域の基端側において縮径するように形成されていてもよい。言い換えれば、接着部20が、通路36の基端部362を縮径させる突起部242を有していてもよい。通路36の縮径している部分の最小径は、通常1~6mm、好ましくは2~3mmである。また、通路36は、縮径している部分から直ちに拡径し且つその径を維持して外部に延びている。これによって、排出されようとする被収容物Cが通路36に方向づけられて、より真っ直ぐに(拡散して周囲に飛び散ることを抑制するように)排出され得る。通路36の拡径している部分の径は、通常4~15mm、好ましくは5~8mmである。
【0039】
本実施形態では、受入部34を形成する対をなすフィルム12は、互いに外側に膨らむように成形されている。より具体的には、受入部34を形成する対をなすフィルム12は、フィルム12の延在方向と直交する方向に沿って、互いに外側に膨らむように成形されている。これによって、受入部34の平面視における面積の割には、被収容物Cの収容量を多くすることが可能となる。
【0040】
次に、
図4(a)~(c)を参照しつつ、本実施形態に係る包装体1から被収容物Cが排出されるときの、被収容物Cの移動の様子を詳述する。
【0041】
図4(a)に示すように、収容部32及び受入部34は、易剥離部26を介して、積層体10の長手方向に沿って並ぶように配されている。よって、
図4(b)に示すように、収容部32から排出された被収容物Cは、積層体10の長手方向に沿って収容部32から受入部34に向かって排出されることとなる。このような排出方向であるため、通路36の基端部362が、該排出方向において、受入部34の先端部342よりも収容部32側に配されていることによって、収容部32から排出された被収容物Cは、受入部34の先端部342に達し得る。受入部34の先端部342に達した被収容物Cが通路内に入るためには、前記排出方向の後方に方向転換する必要が生じる。よって、本実施形態に係る包装体1によれば、被収容物Cが不用意には外部に排出されにくくなる。その後、
図4(c)に示すように、収容部32が押圧されるなどして、被収容物Cが包装体1の外部に排出される。
また、本実施形態に係る包装体1は、接着部20が易剥離部26を有し、収容部32が縮径領域325及び突出領域326を有することによって、比較的開封され易くなっている。
すなわち、本実施形態に係る包装体1は、比較的開封され易くなっているとともに、被収容物Cが不用意に外部へ排出されにくくなっている。
【0042】
なお、本発明に係る包装体は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。また、本発明に係る包装体は、上記した作用効果により限定されるものでもない。本発明に係る包装体は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0043】
例えば、上記実施形態に係る包装体1は、対をなす2枚のフィルム12によって形成された積層体10を備えているが、1枚のフィルム12が折り畳まれることによって形成された積層体10を備えていてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、弱接着部24は、対をなすフィルム12がこれらとは別材料のフィルム14を介在させた状態でヒートシールされることにより形成されているが、別材料のフィルム14を介在させずに形成されていてもよい。この場合、例えば、強接着部22及び弱接着部24のヒートシール条件(温度及びプレス圧力)が変更されることにより、接着強度がそれぞれに適した強度となり得る。
【0045】
また、上記実施形態では、仮想直線Lを介して受入部34側に配された接着部20が弱接着部24であり、他方側に配された接着部20が強接着部22であるが、接着部20のうちの易剥離部26を形成する接着部20のみを弱接着部24としてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、収容部32の各側端縁部322が、底端縁部321との接続側においては互いに並行するように形成されているが、これに限定されず、例えば、
図5に示されるように、各側端縁部322は、底端縁部321から中央部に向かうにつれて互いに離れるように形成され且つ中央部から接続端縁部323に向かうにつれて互いに接近するように形成されていてもよい。言い換えれば、主収容領域324は、平面視において、中央部が外側に膨らむように形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1:包装体、C:被収容物、L:仮想直線、
10:積層体、12:対をなすフィルム、14:別部材のフィルム
20:接着部、22:強接着部、24:弱接着部、242:突起部、
26:易剥離部、262:突出部、
30:非接着部、
32:収容部、321:底端縁部、322:側端縁部、323:接続端縁部、
324:主収容領域、325:縮径領域、326:突出領域、
34:受入部、342:先端部、344、底端部、
36:通路、362:基端部