(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】シフトレジスタユニット、回路構造、ゲート駆動回路、駆動回路及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G11C 19/28 20060101AFI20230627BHJP
G09G 3/3225 20160101ALI20230627BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230627BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230627BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
G11C19/28 230
G09G3/3225
G09G3/20 622E
G09F9/30 338
H01L29/78 612C
(21)【出願番号】P 2019570504
(86)(22)【出願日】2019-01-08
(86)【国際出願番号】 CN2019070895
(87)【国際公開番号】W WO2019227939
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-01-04
(31)【優先権主張番号】201820809711.7
(32)【優先日】2018-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】シエン ジエンボ
(72)【発明者】
【氏名】シュー チェン
(72)【発明者】
【氏名】ハオ シュエグアン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ ヨン
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-207413(JP,A)
【文献】特開2016-029797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 19/28
G09G 3/3225
G09G 3/20
G09F 9/30
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と前記ベース基板上に設けられた入力回路、リセット回路と第1出力回路、第1出力端、出力ノイズ低減回路、制御回路、第1信号線入力端、第2信号線入力端、前記入力回路と前記リセット回路とを接続する第1接続導電部、前記リセット回路と前記第1出力回路とを接続する第2接続導電部、及び前記第1出力回路と前記第1出力端とを接続する第3接続導電部、第4接続導電部、第5接続導電部及び第6接続導電部を備え、
前記入力回路は、入力信号に応答して第1ノードのレベルを制御するように配置され、
前記リセット回路は、リセット信号に応答して前記第1ノードをリセットするように配置され、
前記第1出力回路は、前記第1ノードのレベルの制御下で、第1信号を前記第1出力端に出力するように配置され、
前記第4接続導電部は、前記第1出力回路と前記第1信号線入力端とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置され;
前記第5接続導電部は、前記出力ノイズ低減回路と前記第1出力回路とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置され;
前記第6接続導電部は、前記制御回路と前記第2信号線入力端とを接続し、且つ前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置される、シフトレジスタユニット。
【請求項2】
前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つは、異層に設けられる、請求項1に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項3】
前記出力ノイズ低減回路は、第2ノードのレベルの制御下で、前記第1出力端をノイズ低減するように配置される、
請求項1に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項4】
前記制御回路は、前記第1ノードのレベル及び/又は前記第2信号の制御下で、前記第2ノードのレベルを制御するように配置される、
請求項
3に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項5】
前記第1接続導電部の長さは、前記第2接続導電部の長さより短く;又は、前記第1信号は、クロック信号、電圧信号及び電流信号のうちの少なくとも1つを含む、請求項1-4のいずれかに記載のシフトレジスタユニット。
【請求項6】
ベース基板と前記ベース基板に設けられた第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタ及び蓄積容量、第1信号線入力端、第2信号線入力端、第1出力端、第1接続導電部、第2接続導電部、第3接続導電部、第4接続導電部、第5接続導電部及び第6接続導電部を備え、
前記第1接続導電部は、前記第1トランジスタの第1極と前記第2トランジスタの第1極とを接続するように配置され、前記第5トランジスタの第1極は、前記第1接続導電部を介して前記第6トランジスタの第1極と接続され、
前記第2接続導電部は、前記第2トランジスタの第1極と、前記第3トランジスタのゲートと前記蓄積容量の第1極とを接続するように配置され、
前記第3接続導電部は、前記第1出力端と前記第3トランジスタの第1極とを接続するように配置され、
前記第4接続導電部は、前記第3トランジスタの第2極と前記第1信号線入力端とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置され;
前記第5接続導電部は、前記第3トランジスタの第1極と前記第4トランジスタの第1極とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置され;
前記第6接続導電部は、前記第6トランジスタのゲートと前記第2信号線入力端とを接続し、且つ前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置される、回路構造。
【請求項7】
前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つは、異層に設けられる、請求項6に記載の回路構造。
【請求項8】
前記第3トランジスタの第1極は前記第2接続導電部と同層に設けられ、又は、前記第1接続導電部は、前記第1トランジスタの半導体層材料と同じである、請求項6又は7に記載の回路構造。
【請求項9】
第7トランジスタ、第3信号線入力端及び第7接続導電部をさらに備え、
前記第7トランジスタのゲートは、前記第1出力端に接続して前記第1出力端の出力信号を受信するように配置され、前記第7トランジスタの第1極は、前記第7接続導電部を介して前記第3信号線入力端に接続して第3信号を受信するように配置され、前記第7トランジスタの第2極は、第2出力端に接続するように配置され、
前記回路構造が第4接続導電部を含む場合、前記第7接続導電部は、前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置され、
第8トランジスタをさらに備え、
前記第8トランジスタのゲートは、前記第2接続導電部を介して第2ノードに接続するように配置され、前記第8トランジスタの第1極は、前記第2出力端に接続するように配置され、前記第8トランジスタの第2極は、第1電圧端に接続して第1電圧を受け取るように配置される、請求項8に記載の回路構造。
【請求項10】
複数のカスケード接続された請求項1-5のいずれかに記載のシフトレジスタユニットを備え、
第2出力回路、第3信号線入力端及び第7接続導電部をさらに備え、
前記第2出力回路は、前記第1出力端から出力されたレベルの制御下で、第3信号を第2出力端に出力するように配置され、
前記シフトレジスタユニットが第4接続導電部を含む場合、前記第7接続導電部は、前記第3信号線入力端と前記第2出力回路とを接続し、且つ前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置される、ゲート駆動回路。
【請求項11】
複数のカスケード接続された請求項6-9のいずれかに記載の回路構造を備える、駆動回路。
【請求項12】
請求項10に記載のゲート駆動回路、又は請求項11に記載の駆動回路を備え、前記ゲート駆動回路又は前記駆動回路は、アレイ基板の四側辺に設けられる、表示装置。
【請求項13】
第1導電層、第2導電層、第3導電層、第4導電層、第5導電層及び第6導電層をさらに備え、前記第1導電層は、活性層の材質と同じで、前記第2導電層は第1ゲート線層の材質と同じで、前記第3導電層は第2ゲート線層の材質と同じで、前記第4導電層は第1データ線層の材質と同じで、前記第5導電層は第2データ線層の材質と同じで、前記第6導電層は画素電極の材質と同じである、請求項12に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、シフトレジスタユニット、回路構造、ゲート駆動回路、駆動回路及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術分野において、例えば表示パネルの画素アレイは通常、複数行のゲート線、及びこれらと交差する複数列のデータ線を含む。ゲート線に対する駆動は、貼り合わせた集積駆動回路によって実現することができる。近年来、薄膜トランジスタプロセスの弛まぬ改善に伴い、ゲート駆動回路を薄膜トランジスタアレイ基板上に直接集積化してGOA(Gate driver On Array)を構成してゲート線を駆動することもできる。例えば、複数のカスケード接続されたシフトレジスタユニットによって構成されたGOA回路を採用して、画素アレイの複数行のゲート線にオンオフ状態の電圧信号を提供し、それにより複数行のゲート線を順次オンするように制御することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の少なくとも一実施例は、トランジスタ同士の間の距離に応じて接続導電部の位置を柔軟に選択することができ、各トランジスタを接続する接続導電部がいずれも同層に配置されることを回避して、表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができる、シフトレジスタユニットを提供する。
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は、ベース基板と前記ベース基板上に設けられた入力回路、リセット回路と第1出力回路、第1出力端、前記入力回路と前記リセット回路とを接続する第1接続導電部、前記リセット回路と前記第1出力回路とを接続する第2接続導電部、及び前記第1出力回路と前記第1出力端とを接続する第3接続導電部を備える、シフトレジスタユニットを提供する。前記入力回路は、入力信号に応答して第1ノードのレベルを制御するように配置され;前記リセット回路は、リセット信号に応答して前記第1ノードをリセットするように配置され;前記第1出力回路は、前記第1ノードのレベルの制御下で、第1信号を前記第1出力端に出力するように配置され;前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つは、異層に設けられる。
【0005】
例えば、本開示の一実施例に係るシフトレジスタユニットは、第1信号線入力端及び第4接続導電部をさらに備える。前記第4接続導電部は、前記第1出力回路と前記第1信号線入力端とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置される。
例えば、本開示の一実施例に係るシフトレジスタユニットは、出力ノイズ低減回路及び第5接続導電部をさらに備える。前記出力ノイズ低減回路は、前記第2ノードのレベルの制御下で、前記第1出力端をノイズ低減するように配置され、前記第5接続導電部は、前記出力ノイズ低減回路と前記第1出力回路とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置される。
【0006】
例えば、本開示の一実施例に係るシフトレジスタユニットは、制御回路、第2信号線入力端及び第6接続導電部をさらに備える。前記制御回路は、前記第1ノードのレベル及び/又は前記第2信号の制御下で、前記第2ノードのレベルを制御するように配置され、前記第6接続導電部は、前記制御回路と前記第2信号線の入力端とを接続するように配置され、且つ前記第4接続導電部と異層に設けられる。
【0007】
例えば、本開示の一実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記第1接続導電部の長さは、前記第2接続導電部の長さより短く;又は、前記第1信号は、クロック信号、電圧信号及び電流信号のうちの少なくとも1つを含み;又は、前記第2信号は、クロック信号、電圧信号及び電流信号のうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
本開示の少なくとも1つの実施例は、ベース基板と前記ベース基板に設けられた第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタと蓄積容量、第1出力端、第1接続導電部、第2接続導電部及び第3接続導電部を備える、回路構造をさらに提供する。前記第1接続導電部は、前記第1トランジスタの第1極と前記第2トランジスタの第1極とを接続するように配置され;前記第2接続導電部は、前記第2トランジスタの第1極と、前記第3トランジスタのゲートと前記蓄積容量の第1極とを接続するように配置され;前記第3接続導電部は、前記第1出力端と前記第3トランジスタの第1極とを接続するように配置され;前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つは、異層に設けられる。
【0009】
例えば、本開示の一実施例に係る回路構造は、第4トランジスタ、第1信号線入力端、第4接続導電部及び第5接続導電部をさらに備える。前記第4接続導電部は、前記第3トランジスタの第2極と前記第1信号線入力端とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置され;前記第5接続導電部は、前記第3トランジスタの第1極と前記第4トランジスタの第1極とを接続し、且つ前記第1接続導電部、前記第2接続導電部及び前記第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置される。
【0010】
例えば、本開示の一実施例に係る回路構造は、第5トランジスタ、第6トランジスタ、第2信号線入力端及び第6接続導電部をさらに備える。前記第5トランジスタの第1極は、前記第1接続導電部を介して前記第6トランジスタの第1極に接続され;前記第6接続導電部は、前記第6トランジスタのゲートと前記第2信号線入力端とを接続し、且つ前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置される。
例えば、本開示の一実施例に係る回路構造において、前記第3トランジスタの第1極は前記第2接続導電部と同層に設けられ、又は、前記第1接続導電部は、前記第1トランジスタの半導体層材料と同じである。
【0011】
例えば、本開示の一実施例に係る回路構造は、第7トランジスタ、第3信号線入力端及び第7接続導電部をさらに備える。前記第7トランジスタのゲートは、前記第1出力端に接続して前記回路構造の出力信号を受信するように配置され、前記第7トランジスタの第1極は、前記第7接続導電部を介して前記第3信号線入力端に接続して第3信号を受信するように配置され、前記第7トランジスタの第2極は、第2出力端に接続するように配置され;前記回路構造が第4接続導電部を含む場合、前記第7接続導電部は、前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置される。
例えば、本開示の一実施例に係る回路構造は、第8トランジスタをさらに備え;前記第8トランジスタのゲートは、前記第2接続導電部を介して第2ノードに接続するように配置され、前記第8トランジスタの第1極は、前記第2出力端に接続するように配置され、前記第8トランジスタの第2極は、第1電圧端に接続して第1電圧を受け取るように配置される。
【0012】
本開示の少なくとも1つの実施例は、複数のカスケード接続された本開示のいずれか一つの実施例に係るシフトレジスタユニットを備える、ゲート駆動回路を提供する。
例えば、本開示の一実施例に係るゲート駆動回路において、前記ゲート駆動回路は、第2出力回路、第3信号線入力端及び第7接続導電部をさらに備える。前記第2出力回路は、前記第1出力端から出力されたレベルの制御下で、第3信号を第2出力端に出力するように配置され;前記シフトレジスタユニットが第4接続導電部を含む場合、前記第7接続導電部は、前記第3信号線入力端と前記第2出力回路とを接続し、且つ前記第4接続導電部と異層に設けられるように配置される。
【0013】
本開示の少なくとも1つの実施例は、複数のカスケード接続された本開示のいずれか一つの実施例に係る回路構造を備える、駆動回路をさらに提供する。
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示のいずれか一つの実施例に係るゲート駆動回路又は駆動回路を含み、前記ゲート駆動回路又は駆動回路は、アレイ基板の四側辺に設けられる、表示装置を提供する。
【0014】
例えば、本開示の一実施例に係る表示装置は、第1導電層、第2導電層、第3導電層、第4導電層、第5導電層及び第6導電層をさらに備え、前記第1導電層は、活性層の材質と同じで、前記第2導電層は第1ゲート線層の材質と同じで、前記第3導電層は第2ゲート線層の材質と同じで、前記第4導電層は第1データ線層の材質と同じで、前記第5導電層は第2データ線層の材質と同じで、前記第6導電層は画素電極の材質と同じである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の実施例における技術案をより明確的に説明するため、以下は実施例の図面を簡単に説明するが、言うまでもなく、以下の説明における図面は、本開示の幾つかの実施例に過ぎなく、本開示を限定するものではない。
【
図1】本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットの一例を示す図である。
【
図2】本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットの他の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示すシフトレジスタユニットの一実施例の回路を示す図である
【
図4A】
図3のA1-A2線に沿ったアレイ基板の一例の構造を示す断面図である。
【
図4B】
図3のC1-C2線に沿ったアレイ基板の一例の構造を示す断面図である。
【
図4C】
図3のD1-D2線に沿ったアレイ基板の一例の構造を示す断面図である。
【
図4D】本開示の実施例に係る各接続導電部が位置する導電層の構造を示す断面図である。
【
図5】
図2に示すシフトレジスタユニットの一実施例の回路を示す図である。
【
図6】本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットの別の一例を示す図である。
【
図7】
図6に示すシフトレジスタユニットの一実施例の回路を示す図である
【
図8】
図6に示すシフトレジスタユニットの他の一実施例の回路を示す図である
【
図9A】本開示の実施例に係るゲート駆動回路の一例を示す図である。
【
図9B】本開示の実施例に係るゲート駆動回路の他の一例を示す図である。
【
図9C】本開示の実施例に係るゲート駆動回路の別の一例を示す図である。
【
図11A】
図9Bに示すゲート駆動回路の動作時に対応する信号タイミング図である。
【
図11B】
図9Cに示すゲート駆動回路の動作時に対応する信号タイミング図である。
【
図12】本開示の実施例に係る表示装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするため、以下、本開示の実施例における図面を参照し、本開示の実施例における技術案に対して明確かつ完全な説明を行う。無論、ここに説明された実施例はあくまで本開示の実施例の一部のみであり、全ての実施例ではないと理解されるべきである。説明された本開示における実施例に基づき、当業者が格別の創意が必要なく容易に想到できる他のすべての実施例は、本開示の権利範囲に含まれるものとする。
【0017】
本開示で使用される技術的用語又は科学的用語は、特に明記しない限り、本開示が属する技術分野の当業者によって理解される通常の意味を有するべきである。本開示に用いられる用語「第1」、「第2」及び類似の用語は、いかなる順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するために使用されるだけである。同様に、「一つ」、「一」、又は「該」などの類似用語も、数量の制限を示すことではなく、少なくとも1つが存在することを示す。「備える」又は「含む」などの類する用語とは、その用語の前に現れる要素が、その用語の後に現れる要素を包含まれることを意味するが、他の要素又は部品も包含する可能性も除外されるとは意図しない。「接続」又は「連接」などの類する用語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接的又は間接的を問わず、電気的な接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などは、相対位置関係を示すためのみに使用され、説明された対象の絶対位置が変化すると、該相対位置関係もそれに応じて変化する可能性がある。
【0018】
以下は、図面を参照しながら、本開示の各実施例を詳細に説明する。なお、図面において、実質的に同一又は類似の構成及び機能を有する構成要素については、同一の符号を付し、それらに関する重複説明を省略する。
【0019】
表示パネル技術では、低コスト及び狭いフレームを実現するため、GOA(Gate driver On Array)技術を採用することができ、即ち薄膜トランジスタプロセスによってゲート駆動回路を表示パネル上に集積させ、これにより狭いフレーム及び組立コストの低減などの利点を実現することができる。GOAにおける薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)の数が多く、且つ複数のTFT同士の間が通常、同じ材料を採用した接続導電部によって接続され、例えば、複数の接続導電部が同一の金属層からなるため、表示パネルの限られた配置空間内において、このような接続方式によって、各TFT間の接続関係を複雑化しやすくなる。また、各TFT間の接続導電部の間隔が小さいため、TFT間の信号の伝送に影響を与える可能性がある。
【0020】
本開示の少なくとも一実施例は、ベース基板とベース基板上に設けられた入力回路、リセット回路と第1出力回路、第1出力端、入力回路とリセット回路とを接続する第1接続導電部、リセット回路と第1出力回路とを接続する第2接続導電部、及び第1出力回路と第1出力端とを接続する第3接続導電部を備える、シフトレジスタユニットを提供する。入力回路は、入力信号に応答して第1ノードのレベルを制御するように配置され;リセット回路は、リセット信号に応答して第1ノードをリセットするように配置され;第1出力回路は、第1ノードのレベルの制御下で、第1信号を第1出力端に出力するように配置され;第1接続導電部、第2接続導電部及び第3接続導電部のうちのいずれか2つ又は3つは、異層に設けられる。本開示の少なくとも1つの実施例は、回路構造、ゲート駆動回路及び表示装置をさらに提供する。
【0021】
本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットは、トランジスタ間の距離に応じて接続導電部の位置を柔軟に選択することができ、各トランジスタを接続する複数の接続導電部がいずれも同層に設けられることを回避して、表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができる。
【0022】
以下は、図面を参照しながら、本開示の実施例を詳細に説明する。説明すべきなのは、異なる図面における同じ参照符号は、既に説明された同じ要素を指すものである。
図1は、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットの一例を示す図である。
図1に示すように、このシフトレジスタユニット100は、ベース基板(
図1には図示せず)とベース基板に設けられた入力回路110、リセット回路120、第1出力回路130及び第1出力端OUT1を含む。例えば、このシフトレジスタユニット100は、表示装置のアレイ基板上にゲート駆動回路の構成要素として形成される。このアレイ基板は、上記ベース基板を含み、アレイ領域(表示領域)と周辺領域を有する。このゲート駆動回路はアレイ基板の周辺領域内に形成され、画素回路はアレイ基板のアレイ領域内に形成される。この画素回路は、少なくとも1つのトランジスタ、例えばスイッチングトランジスタを含んでもよく、例えば駆動トランジスタなどの部品をさらに含んでもよい。例えば、アレイ領域の薄膜トランジスタ及び周辺領域の薄膜トランジスタは、半導体製造プロセスによって得ることができる。
【0023】
図1に示すように、該シフトレジスタユニット100は、入力回路110とリセット回路120とを接続する第1接続導電部1、リセット回路120と第1出力回路130とを接続する第2接続導電部2、及び第1出力回路130と第1出力端OUT1とを接続する第3接続導電部3を備える。例えば、第3接続導電部3は、アレイ基板のアレイ領域内に位置するゲート線と一体に形成されてもよく、又は、第3接続導電部3は、ビアや接続線などを介してアレイ基板のアレイ領域内に位置するゲート線に電気的に接続されてもよい。
【0024】
例えば、該第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3は、ベース基板上に設けられ、且つそれらのうちのいずれか2つ又は3つが異層に設けられる。例えば、第1接続導電部1と第2接続導電部2とは、異層に設けられ、第3接続導電部3は、第1接続導電部1及び第2接続導電部2のうちのいずれかと同層又は異層に設けられてもよい。さらに例えば、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3は、それぞれ異層に設けられ、本開示の実施例はこれに限定されない。
本開示の実施例は、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3の接続数及び接続方式を限定しない。例えば、第1接続導電部1は、入力回路110とリセット回路120との間に少なくとも1つの第1接続導電部1が存在して電気的に接続することを示し、さらに接続数及び方式は限定されない;即ち、少なくとも1つの入力回路110の素子(例えば、入力回路110の一つのトランジスタの第1極)とリセット回路120(例えば、リセット回路120の一つのトランジスタの第2極)との間に少なくとも1つの第1接続導電部1が存在し、これにより入力回路110とリセット回路120とが電気的に接続される。以下の各実施例の接続導電部はこれと同じであり、説明を省略する。
【0025】
例えば、第1接続導電部の長さは、第2接続導電部の長さより短い。例えば、この長さは、接続導電部の始端から終端までの延在距離や、該回路内部のトランジスタ素子の接続箇所におけるビア間の延在距離を示し、これによりトランジスタ間の延在距離に応じて接続導電部の位置を柔軟に選択することができる。この延出距離は、両端の間の直線距離ではなく、接続導電部の形状(例えば、線状、S字状等)に依存する。
この入力回路110は、入力信号に応答して第1ノード(
図1には示せず、
図3を参照)のレベルを制御し、例えば、第1ノードを充電するように配置される。例えば、第1ノードは、第1接続導電部1と第2接続導電部2との合流点であり、第1接続導電部1と第2接続導電部2の両方に属し、且つ実在する部品を示すものではない。例えば、該入力回路110は、入力INPUTと第1接続導電部1(即ち、第1ノード)にそれぞれ接続されることができ、入力回路110が受信された電圧信号を第1ノードに伝送するように配置される。具体的には、入力端INPUTから入力された信号の制御下で第1ノードと入力端INPUTとを電気的に接続させ、又は別途提供された高電圧端に電気的に接続させるように配置されてもよく、これにより、入力端INPUTから入力されたハイレベル信号、又は入力回路110の高電圧端から入力されたハイレベル信号によって第1ノードを充電して、第1ノードのレベルを上昇させることができ、これにより該第1ノードのレベルによって第1出力回路130をオンに制御することができる。該リセット回路120は、リセット信号に応答して第1ノードをリセットするように配置される。例えば、該リセット回路120は、リセット端RST、第1接続導電部1(即ち、第1ノード)、及び第2接続導電部2(即ち、第1ノード)にそれぞれ接続されて、リセット端RSTから入力されたリセット信号の制御下で、第1ノードはローレベルの信号が印加され、あるいは第1電圧端VGL又は基準電圧端のような低電圧端に電気的に接続され、これにより第1ノードをプルダウンしてリセットすることができる。説明すべきなのは、本開示の実施例はN型トランジスタを例として説明したが、本開示の実施例はこれに限定されず、P型、又はN型とP型のトランジスタを混在した回路構造を採用してもよく、対応するトランジスタのオンレベルをローレベルに変更すればよい。
【0026】
説明すべきなのは、本開示の実施例において、一つのノード(例えば、第1ノードPU又は第2ノードPD)のレベルを制御することは、該ノードを充電することによってノードのレベルを上げること、又は該ノードを放電することによってノードを下げることを含む。一つのノードを充電することは、例えば、該ノードを一つのハイレベルの電圧信号に電気的に接続し、これにより該ハイレベルの電圧信号に用いて該ノードのレベルを上げることを示し;一つのノードを放電することは、例えば、該ノードを一つのローレベルの電圧信号に電気的に接続し、これにより該ローレベルの電圧信号に用いて該ノードのレベルを下げることを示す。例えば、幾つかの実施例において、該ノードに電気的に接続されたキャパシタを設けてもよく、該ノードを充電又は放電することは、即ち該ノードに電気的に接続されたキャパシタを充電又は放電することを示す。
さらに、説明すべきなのは、本開示の実施例において、ハイレベルとローレベルとは相対的なものである。ハイレベルは、比較的高い電圧範囲を示し(例えば、ハイレベルは、5V、10V、又は他の適切な電圧を採用し得る)、且つ複数のハイレベルは、同じでも異なっていてもよい。同様に、ローレベルは、比較的低い電圧範囲を示し(例えば、ローレベルは、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧を採用し得る)、且つ複数のローレベルは、同じでも異なっていてもよい。例えば、ハイレベルの最小値は、ローレベルの最大値より大きい。
【0027】
該第1出力回路130は、第1ノードのレベルの制御下で、第1信号を第1出力端OUT1に出力するように配置され、例えば、該第1信号は、第1クロック信号又は他の電圧信号(例えば、ハイレベル信号)を含むことができる。例えば、該第1出力回路130は、第2接続導電部2(即ち第1ノード)、第3接続導電部3(即ち第1出力端OUT1)及び第1信号線入力端CLK1にそれぞれ接続されるように配置されてもよく、これにより、第1ノードのレベルの制御下で、第1信号線入力端CLK1から入力された第1クロック信号又は該第1出力回路130の電圧信号に入力された他の電圧信号を、該シフトレジスタユニット100の出力信号として第1出力端OUT1に出力することができ、この出力信号は、第1出力回路130に接続された他の回路構造(例えば第2出力回路、該第2出力回路の詳細は後述する)に入力される。例えば、該第1出力回路130は、第1ノードのレベルの制御下でオンされて第1信号線入力端CLK1と第1出力端OUT1とを電気的に接続させるように配置され、これにより第1信号線入力端CLK1から入力された第1信号を、該シフトレジスタユニットの出力信号として第1出力端OUT1に出力することができる。説明すべきなのは、第1信号は、具体的な状況に応じて、クロック信号、電圧信号又は電流信号のうちの少なくとも1つを含んでもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、該クロック信号は、第1クロック信号であってもよく、該電圧信号は第1電圧(例えば、低電圧)であってもよいし、第2電圧(例えば、高電圧、例えば、該第1電圧は第2電圧より低い)であってもよいし、又は他の基準電圧であってもよい。
【0028】
図2は、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットの他の一例を示す図である。
図2に示すように、
図1に示す例に基づき、該シフトレジスタユニット100は、第4接続導電部4をさらに含んでもよい。第4接続導電部は、第1出力回路130と第1信号線入力端CLK1とを接続し、且つ第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置される。例えば、第4接続導電部4は、第1接続導電部1及び第2接続導電部2のいずれとも同層に設けられていない。
【0029】
例えば、
図2に示すように、
図1に示す例に基づき、該シフトレジスタユニット100は、出力ノイズ低減回路140及び第5接続導電部5をさらに含んでもよい。例えば、該第5接続導電部5は、出力ノイズ低減回路140と第1出力回路130とを接続し、且つ第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちの少なくとも2つと異層に設けられるように配置される。例えば、第5接続導電部5は、第1接続導電部1及び第2接続導電部2のいずれとも同層に設けられていない。
例えば、出力ノイズ低減回路140は、第2ノードPDのレベルの制御下で、第1出力端OUT1に対してノイズ低減を行うように配置される。例えば、出力ノイズ低減回路140は、第2ノードPDのレベルの制御下で、第1出力端OUT1と第1電圧端VGLとを電気的に接続させるように配置されることができ、これにより第1出力端OUT1をプルダウンしてノイズ低減を行う。例えば、該第2ノードPDは、信号線入力端、又は出力ノイズ低減回路140を制御するレベルが発生できる他の回路に接続されてもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。第2ノードは、例えば、該出力ノイズ低減回路140は、第2ノードPDのレベルの制御下で、第1出力端OUT1と、第1電圧端VGL又は他の固定電圧信号のうちの少なくとも2つとを電気的に接続させるように配置され、これにより第1出力端OUT1をプルダウンしてノイズ低減を行う。
図3は、
図1に示すシフトレジスタユニットの一実施例の回路を示す図である。以下の説明では、各トランジスタがN型トランジスタであることを例として説明するが、本開示の実施例を限定するものではなく、各トランジスタはP型トランジスタであってもよい。N型トランジスタは、薄膜トランジスタの活性層として酸化物を用いることができ、例えば、薄膜トランジスタの活性層として酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)を用い、また薄膜トランジスタの活性層としてポリシリコン(例えば、低温ポリシリコンLTPS又は高温ポリシリコンHTPS)又はアモルファスシリコン(例えば、水素化アモルファスシリコン)を用いることもできる。ここで、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)を用いる活性層は、トランジスタのサイズの縮小及びリーク電流の防止に有効である。
【0030】
図3に示すように、このシフトレジスタユニット100は、第1トランジスタT1~第3トランジスタT3及び蓄積容量Cを備える。
【0031】
入力回路110は、第1トランジスタT1によって提供されてもよい。第1トランジスタT1のゲートと
第2極とは互いに電気的に接続され、且ついずれも入力端INPUTに接続されて入力信号を受信するように配置され、第
1極は第1接続導電部1を介して第1ノードPU(即ち第2トランジスタの第1極)に接続するように配置され、これにより、入力端INPUTで受信されたオン信号(ハイレベル信号)の制御下で第1トランジスタT1がオンされる時、該オン信号を用いて第1ノードPUを充電して、第1ノードPUをハイレベルにさせる。理解すべきなのは、第1トランジスタT1のゲート又は第
2極は、クロック信号、第2電圧端VGH、又は他の固定電圧信号の少なくとも1つの信号又はこれらの組合せに接続するように配置されてもよく、例えば、第1トランジスタT1のゲートは、第1信号端CLK1に接続されてクロック信号を受信し、第1トランジスタT1の第
2極は、第2電圧端VGHに接続されて第2電圧を受け取る。また、他の各トランジスタの接続関係において、一つのトランジスタの第1極と他の一つのトランジスタの第1極とが接続される時、いずれも第1接続導電部の異なる部分(説明すべきなのは、これらの異なる部分は、必要に応じて互いに独立して又は互いに電気的に接続する)を用いて接続してもよく、例えば、
図7に示す第5トランジスタT5の第1極と第6トランジスタT6の第1極とは、第1接続導電部1を用いて接続してもよく、且つ残りの各接続導電部も同様であるため、以下の実施例はこれと同じであり、その説明は省略する。
【0032】
リセット回路120は、第2トランジスタT2によって提供されてもよい。第2トランジスタT2のゲートは、リセット端RSTに接続されてリセット信号を受信するように配置され、第1極は第1接続導電部1を介して第1ノードPUに接続するように配置され、第2極は第1電圧端VGLに接続されて第1電圧を受け取るように配置される。第2トランジスタT2は、リセット信号の制御下でオンされる時、第1ノードPUと第1電圧端VGLとを電気的に接続することができ、これにより、第1電圧(例えば、ローレベル電圧)を用いて第1ノードPUをリセットして、第1ノードPUの電位がローレベルに下げる。
【0033】
出力回路130は、第3トランジスタT3によって提供されてもよい。第3トランジスタT3のゲートは、第2接続導電部2を介して第1ノードPUに接続するように配置され、第2極は、第1信号線入力端CLK1に接続されて第1信号を受信するように配置され、第1極は、第3接続導電部3を介して第1出力端OUT1に接続するように配置される。
【0034】
蓄積容量Cは、出力回路130の一部としてもよい。もちろん、蓄積容量Cは、該シフトレジスタユニット100の独立素子であってもよく;又は蓄積容量Cと他の素子とは、該シフトレジスタユニット100の構成要素を構成する。例えば、蓄積容量Cの第2極は、第3接続導電部3を介して第1出力端OUT1に接続するように配置され、第1極は、第3トランジスタT3のゲートに接続するように配置される。又は、蓄積容量Cの第1極は、第2接続導電部2に接続し、第2極は、クロック信号端に接続するように配置される。例えば、蓄積容量Cの第1極は透明導電層で、第2極は第1データ線層又はゲート線層であり、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、別の例では、第3トランジスタT3の第
2極は、第4接続導電部4を介して第1信号線入力端CLK1に接続されて第1信号を受信するように配置される。例えば、他の各トランジスタの接続関係において、一つのトランジスタの第1極又は第2極と他の一つのトランジスタのゲートとを接続する場合、いずれも第2接続導電部2の異なる部分(説明すべきなのは、これらの異なる部分は、必要に応じて互いに独立して又は互いに電気的に接続する)を用いて接続してもよく、例えば、
図10Bに示す第6トランジスタT6の第2極と第4トランジスタT4のゲートとは、第2接続導電部2を用いて接続されてもよく、及び第6トランジスタT6の第2極と第8トランジスタT8のゲートとは、第2接続導電部2を用いて接続されてもよい。
【0035】
図4Aは、
図3のA1-A2線に沿った該シフトレジスタユニットが位置するアレイ基板の一例の構造を示す断面図である。
図4Aに示すように
、第1トランジスタT1は、第1極101、第2極102、ゲート103、活性層111などの構造を含む。第2トランジスタT2は、第1極201、第2極202、ゲート203、活性層111などの構造を含む。
【0036】
例えば、第1トランジスタT1の第1極101と第2トランジスタT2の第1極201とは、第1接続導電部1を介して接続される。例えば、第1接続導電部1の始端は、第1トランジスタT1の第1極(例えばドレイン)に対応する領域であり、第1接続導電部1の終端は、第2トランジスタT2の第1極(例えばソース)に対応する領域である。
図4Aに示すように、第1接続導電部1は、第1トランジスタT1の第1極101(例えばドレイン)及び第2トランジスタT2の第1極201(例えばソース)を含み、即ち第1接続導電部1は、第1トランジスタT1の第1極101及び第2トランジスタT2の第1極201と一体に形成されている。説明すべきなのは、第1トランジスタT1の第1極101(例えばドレイン)と第2トランジスタT2の第1極201(例えばソース)とは、別々に形成して、それぞれビアによる接続、オーバーラップによる接続、又は一体形成等の方式によって第1接続導電部1に電気的に接続されてもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
第1極101と第1トランジスタT1の活性層とは、例えば互いにオーバーラップして電気的接続を構成し;同様に、
第1極201と第2トランジスタT2の活性層とは、例えば互いにオーバーラップして電気的接続を構成する。例えば、第1接続導電部1は、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との間の活性層導体化部分を含む。
【0037】
図4Aに示すように、
図3のA1-A2線の方向に沿って、第1接続導電部1に接続された第2接続導電部2をさらに含む。
図4Aに示すように、第1接続導電部1と第2接続導電部2とは異層に設けられる。
図4Aに示すように、第1接続導電部1は、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2の活性層
111と同層にあり、第2接続導電部2は、第2パッシベーション層1132上に形成され、且つ第2パッシベーション層1132、第1パッシベーション層1131及びゲート絶縁層112中のビアを介して第1接続導電部1に電気的に接続される。例えば、該第1接続導電部1は
図4Dに示す第1導電層11に位置し、第2接続導電部2は
図4Dに示す第4導電層14に位置し、ゲート絶縁層112は
図4Dにおける第1絶縁層21に対応し、第1パッシベーション層1131は
図4Dにおける第2絶縁層22に対応し、第2パッシベーション層1132は
図4Dにおける第3絶縁層23に対応する。例えば、
図4Aに示すように、該第2接続導電部2の一端(例えば始端)は、第1トランジスタT1のゲートと第2トランジスタT2のゲートとの間に形成されている。例えば、第2接続導電部2と第3トランジスタT3(不図示)のゲートとは、電気的に接続され、又は互いに一体に形成され、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0038】
図4Bは、
図3のC1-C2線に沿ったアレイ基板の一例の構造を示す断面図である。
図4Bに示すように
、第3トランジスタT3は、第1極301、第2極302、ゲート303、活性層111などの構造を含む。例えば、第3トランジスタのゲート303は、第1トランジスタのゲート103及び第2トランジスタのゲート203と異層に設けられ、例えば、第3トランジスタのゲート303は、第1パッシベーション層1131上に形成される。
図4Bに示すように、第3トランジスタT3の第1極301と第2極
302とは別々に形成された電極であり、例えば、第3トランジスタT3の第1極301と第2極302は第2パッシベーション層1132上に形成され、且つ第2パッシベーション層1132、第1パッシベーション層1131及びゲート絶縁層112におけるビアを介して活性層に接続される。例えば、第1トランジスタT1のアスペクト比は、第3トランジスタT3より小さく、例えば第3トランジスタT3のアスペクト比は、第1トランジスタT1のアスペクト比の3~50倍であり、例えば、第1トランジスタT1のアスペクト比は0.6~1.2であり、第3トランジスタT3のアスペクト比は3~30である。例えば、第3トランジスタT3の第1極(例えばドレイン)は、第2接続導電部2(
図2に示すように)と同層に設けられる。
【0039】
図4Bに示すように、第3接続導電部3をさらに備える。例えば、第3トランジスタT3の第1極301は、該第3接続導電部3に電気的に接続され、且つ該第3接続導電部3を介して第1出力端OUT1に接続される。説明すべきなのは、第3トランジスタT3の第1極301と該第3接続導電部3とは一体に形成されてもよく、これにより両者が同層に形成されてもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
例えば、
図4Bに示すように、第3接続導電部3は第3パッシベーション層1133上に形成され、且つビアを介して第3トランジスタT3の第1極301に接続される。第3トランジスタT3の第1極(例えば、ドレイン)は第2接続導電部2と同層に設けられるため、第3接続導電部3は第2接続導電部2と異層に設けられる同時に、第1接続導電部1と異層に設けられ、これにより各トランジスタを接続する接続導電部がいずれも同層に設けられることを回避することができ、ひいては表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができる。説明すべきなのは、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つが異層に設けられることを満たせばよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
図4Bに示すように、一例において、第4接続導電部4をさらに備えることができる。例えば、該第4接続導電部4は、第3パッシベーション層1133上に形成され、且つビアを介して第3トランジスタT3の第2極302に接続され、該第4接続導電部4は、第1信号線入力端CLK1に接続されて第1信号を受信する。説明すべきなのは、第3トランジスタT3の第2極302と該第4接続導電部4とは一体に形成されてもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、この例では、第3接続導電部3は、第4接続導電部4と同層に設けられ、且つ第1接続導電部1及び第2接続導電部2と異層に設けられている。説明すべきなのは、該第4接続導電部4は、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられることを満たせばよく、本開示の実施例はこれに限定されない。理解すべきなのは、第2接続導電部2と第1トランジスタのゲート103との間には、一層のパッシベーション層、例えば、第1パッシベーション層1131又は第2パッシベーション層1132のみを含んでもよい。
【0040】
図4Cは、
図3のD1-D2線に沿ったアレイ基板の一例の構造を示す断面図である。
図4Cに示すように、
図3のD1-D2線の方向に沿って、第2接続導電部2と第3接続導電部3とは、蓄積容量Cを構成する。
図4Cに示すように、第2接続導電部2上に第3パッシベーション層1133が形成され、第3パッシベーション層1133上に第3接続導電部3が形成される。例えば、第1パッシベーション層1131、第2パッシベーション層1132及び第3パッシベーション層1133の材料は、SiNx、SiOx、SiNxOyなどの無機絶縁材料、有機樹脂などの有機絶縁材料、又は他の適切な材料を含み、本開示の実施例はこれに限定されない。
説明すべきなのは、以下の各実施例におけるトランジスタ及び接続導電部のアレイ基板における断面図は、
図4A~
図4Cに示すトランジスタ及び接続導電部と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0041】
例えば、
図4Dに示すように、該アレイ基板は、下から上へ順に、第1導電層11、第1絶縁層21、第2導電層12、第2絶縁層22、第3導電層13、第3絶縁層23、第4導電層14、第4絶縁層24、第5導電層15、第5絶縁層25、第6導電層16などを含むがこれらに限定されない複数の層構造を含む。例えば、第1導電層11は、活性層の材質と同じで、第2導電層12は第1ゲート線層の材質と同じで、第3導電層13は第2ゲート線層の材質と同じで、第4導電層14は第1データ線層の材質と同じで、第5導電層15は第2データ線層の材質と同じで、第6導電層16は画素電極の材質と同じである。例えば、異層に位置し、かつ互いに接続された導電層の間は、ビア(不図示)を介して電気的に接続されてもよい。もちろん、第1導電層11の下方には、他の構造を含んでもよい。上記の各導電層は、少なくとも一部の導電構造を含んでいればよい。
【0042】
図4A、
図4B、
図4C及び
図4Dに示すように、第1接続導電部1は第1導電層11に位置し、例えば、第1接続導電部1は、第1トランジスタの半導体層と同じ材料を用いる。例えば、該半導体層の一部の構造を導体化した後、第1接続導電部1を形成する。例えば、該半導体層は、活性層の導体化部分であってもよい。第1トランジスタT1のゲート103及び第2トランジスタT2のゲート203は、第2導電層12又は第3導電層13に位置し、第3トランジスタT3のゲート303は、第3導電層13又は第2導電層12に位置し、第2接続導電部2は、第4導電層14に位置し、第3接続導電部3は、第5導電層15に位置し、第4接続導電部4も、第5導電層15に位置する。説明すべきなのは、本開示の実施例はこれらを含むがこれらに限定されなく、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つが同じ導電層にあり、及び第4接続導電部4が第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つと異なる導電層に設けられることを満たせればよく、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、第1導電層11~第6導電層16の材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、又は他の任意の適切な材料を含み、本開示の実施例はこれに限定されない。説明すべきなのは、導電層及び絶縁層の層数は、具体的な状況に応じて決定することができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0043】
図4A、
図4B、
図4C及び
図4Dに示すように、ゲート絶縁層112は第1絶縁層21に位置し、第1パッシベーション層1131は第2絶縁層22に位置し、第2パッシベーション層1132は第3絶縁層に位置し、第3パッシベーション層1133は、第4絶縁層24に位置する。
【0044】
例えば、該第1導電層11は導体化された活性層を含んでもよく、第2導電層12は各トランジスタのゲートが位置する層であってもよく、第3導電層13は第1透明導電層(例えば、蓄積容量Cの第1極又は第3トランジスタT3のゲートを含む)であってもよく、第4導電層14は第1データ線層で、第5導電層15は第2データ線層で、第6導電層16は第2透明導電層である。例えば、第1データ線層(例えば、第4導電層)及び第2データ線層(例えば、第5導電層)は、信号線入力端に接続される接続導電部を含んでもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、第1透明導電層及び第2透明導電層の材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)又はインジウム亜鉛酸化物(IZO)等の透明金属酸化物を含み、透明導電層は画素電極と同層であってもよい;例えば、導体化された活性層は、導電性不純物がドープされたポリシリコン、酸化物半導体(例えば、IGZO)などを含む。説明すべきなのは、各導電層の層数は、具体的な状況に応じて決定することができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
例えば、
図4A及び
図4Bに示すように、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3に含まれる活性層111の材料は、酸化物半導体、有機半導体、又はポリシリコン半導体など含むことができ、例えば、酸化物半導体は、金属酸化物半導体(酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)など)を含み、ポリシリコン半導体は、低温ポリシリコン半導体又は高温ポリシリコン半導体などを含み、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0045】
例えば、第1トランジスタT1の第1極101、第2極102及びゲート103、並びに第2トランジスタT2の第1極201、第2極202及びゲート203の材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、又は他の任意の適切な材料を含んでもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0046】
例えば、
図4A及び
図4Bに示すように
、第1接続導電部1~第4接続導電部4は、ベース基板110上の異層に形成され、これによりトランジスタ間の延在距離に応じて接続導電部の位置を柔軟に選択することができ、各トランジスタを接続する接続導電部がいずれも同層に設けられることを回避して、表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができる。
【0047】
ベース基板110の材質は、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板又は他の適切な材料の基板であってよい。例えば、該ゲート絶縁層112の材料は、SiNx、SiOxなどの無機絶縁材料、有機樹脂などの有機絶縁材料、又は他の適切な材料を含み、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0048】
説明すべきなのは、上記実施例では、トップゲート構造のトランジスタを例として説明したが、これに限定されず、他の任意の構造(例えば、ボトムゲート構造)のトランジスタにも適用可能であり、本開示の実施例はこれに限定されない。以下の各実施例はこれと同じであり、説明を省略する。
【0049】
図5は、
図2に示すシフトレジスタユニットの一実施例の回路を示す図である。
図5に示すように、
図3に示す例に基づき、該シフトレジスタユニット100は、第4トランジスタをさらに備える。
【0050】
例えば、出力ノイズ低減回路140は第4トランジスタT4によって提供されてもよい。第4トランジスタT4のゲートは第2ノードPDに接続され、第4トランジスタT4の第1極は、第5接続導電部5を介して第1出力端OUT1に接続され、第4トランジスタT4の第2極は、第1電圧端VGLに接続されて第1電圧を受け取る。第4トランジスタT4は、第2ノードPDがアクティブレベル(例えば、ハイレベル)にある時にオンされて、第1出力端OUT1と第1電圧端VGLとを電気的に接続させ、これにより第1電圧(例えば、ローレベル電圧)を用いて第1出力端OUT1をノイズ低減することができる。
【0051】
図6は、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットの別の一例を示す図である。
図6に示すように、
図2に示す例に基づき、このシフトレジスタユニット100は、制御回路150、第2信号線入力端CLK2及び第6接続導電部6をさらに備える。例えば、第6接続導電部6は、制御回路150と第2信号線入力端CLK2とを接続し、且つ第4接続導電部4と異層に設けられるように配置される。例えば、第4接続導電部4が
図4Dに示す第5導電層15に設けられると、第6接続導電部6は、第1データ線層(第4導電層14)に設けられてもよいし、又は第5導電層15(即ち第4接続導電部4)が位置する層以外の他の各層に設けられてもよく、これにより各トランジスタを接続する接続導電部がいずれも同層に設けられることを回避することができ、ひいては表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0052】
該制御回路150は、第1ノードPUのレベル及び第2信号の制御下で、第2ノードPDのレベルを制御するように配置され、これにより出力ノイズ低減回路140に対する制御を実現する。例えば、該制御回路150は、第2信号線入力端CLK2、第2電圧端VGH、第1ノードPU及び第2ノードPDにそれぞれ接続することができ、これにより第1ノードPUのレベル及び第2信号のレベルの制御下で、第2ノードPDと第2電圧端VGHとを電気的に接続させて、第2ノードPDのレベルを制御し、例えば、第2ノードPDを充電して第2ノードPDを高電位にさせる。
【0053】
図7は、
図6に示すシフトレジスタユニットの一実施例の回路を示す図である。
図7に示すように、
図5に示す例に基づき、該シフトレジスタユニット100は、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6をさらに備える。
【0054】
例えば、該制御回路150は、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6によって提供されてもよい。例えば、第5トランジスタT5のゲートは、第6トランジスタT6を介して第1ノードPUに接続するように配置され、第
2極は、第2電圧端VGHに接続されて第2電圧を受け取るように配置され、第
1極は、第1接続導電部1を介して第6トランジスタT6の第1極に接続するように配置される。第6トランジスタT6のゲートは、第6接続導電部6を介して第2信号線入力端CLK2に接続して第2信号を受信するように配置され、第2極は第2ノードPDに接続するように配置される。
図8は、
図6に示すシフトレジスタユニットの他の一実施例の回路を示す図である。
図8に示すように、
図5に示す例に基づき、該シフトレジスタユニット100は、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6をさらに備える。
【0055】
例えば、該制御回路150は、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6によって提供されてもよい。例えば、第5トランジスタT5のゲートは第6接続導電部6を介して、第2信号線入力端CLK2に接続して第2信号を受信するように配置され、第2極は、第2電圧端VGHに接続して第2電圧を受け取るように配置され、第1極は、第1接続導電部1を介して第6トランジスタT6の第1極に接続するように配置される。第6トランジスタT6のゲートは第1ノードPUに接続するように配置され、第2極は第1電圧端VGLに接続するように配置されて、第2ノードPDの電位を制御することができ、これにより出力ノイズ低減回路140を制御して第1出力端子OUT1をノイズ低減する。
【0056】
説明すべきなのは、制御回路150は、他の回路構造によって提供されてもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0057】
説明すべきなのは、本開示の実施例における第1電圧端VGLは、例えば、直流ローレベル信号を入力し続け、この直流ローレベルを第1電圧と称し;第2電圧端VGHは、例えば、直流ハイレベル信号を入力し続け、この直流ハイレベルを第2電圧と称する。
【0058】
以下の各実施例はこれと同じであり、その説明を省略する。
説明すべきなのは、本開示の実施例で用いられるトランジスタは、いずれも薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ、又は他の同じ特性を有するスイッチング素子であってもよく、本開示の実施例では、いずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで用いられるトランジスタのソース、ドレインは構造的に対称であってもよいので、そのソース、ドレインは構造的に区別なくてもよい。本開示の実施例において、トランジスタのゲート以外の2極を区別するため、そのうちの一極が第1極で、他極が第2極であることを直接的に説明した。
【0059】
さらに、本開示の実施例におけるトランジスタは、いずれもN型トランジスタを例として説明したが、この時、トランジスタの第1極はドレインであってもよく、第2極はソースであってもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニット100における一つ又は複数のトランジスタは、P型トランジスタを用いてもよく、この時、トランジスタの第1極はソースであってもよく、第2極はドレインであってもよく、種類が選出されたトランジスタの各極は、本開示の実施例における対応するトランジスタの各極を参照して対応する接続を行えばよい。例えば、P型トランジスタのオンレベルがローレベルに変化する。説明すべきなのは、本開示の実施例はこれらを含むがこれらに限定されなく、シフトレジスタユニット100は、P型トランジスタとN型トランジスタとを混在させて用いることができ、種類が選出されたトランジスタの各端の極性は、本開示の実施例における対応するトランジスタのポートの極性に応じて対応する接続を行えばよい。
【0060】
本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットは、トランジスタ間の延在距離に応じて接続導電部の位置を柔軟に選択することができ、各トランジスタを接続する接続導電部がいずれも同層に配置されることを回避して、表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができる。
【0061】
本開示の一実施例は、回路構造をさらに提供する。この回路構造は、例えばシフトレジスタユニット又はシフトレジスタユニットの構成要素の一部であり、
図3に示すように、該回路構造は、ベース基板(不図示)及びベース基板上に設けられた第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3と蓄積容量C、第1出力端OUT1、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3を備える。例えば、第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つは、異層に設けられる。
【0062】
該第1接続導電部1は、第1トランジスタT1の第1極と第2トランジスタT2の第1極とを接続するように配置される。
該第2接続導電部2は、第2トランジスタT2の第1極と第3トランジスタT3のゲートと前記蓄積容量の第1極とを接続するように配置される。
該第3接続導電部3は、第1出力端OUT1と第3トランジスタT3の第1極とを接続するように配置される。
【0063】
例えば、この例における各トランジスタ間の接続関係は、
図3に示すシフトレジスタユニットの各トランジスタの接続関係と同じであるため、ここでは説明を省略する。
他の例では、
図5に示すように、
図3に示す例に基づき、該回路構造は、第4トランジスタT4、第1信号線入力端CLK1、第4接続導電部4及び第5接続導電部5をさらに含んでもよい。
【0064】
該第4接続導電部4は、第3トランジスタT3の第2極と第1信号線入力端CLK1とを接続し、且つ第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置される。もちろん、第1信号線入力端は、第2電圧端VGH又は第1電圧端VGLであってもよい。
【0065】
該第5接続導電部5は、第3トランジスタT3の第1極と第4トランジスタT4の第1極とを接続し、且つ第1接続導電部1、第2接続導電部2及び第3接続導電部3のうちのいずれか2つ又は3つと異層に設けられるように配置される。
【0066】
例えば、この例における各トランジスタ間の接続関係は、
図5に示すシフトレジスタユニットの各トランジスタの接続関係と同じであるため、ここでは説明を省略する。
さらに他の例では、例えば、
図5に示す例に基づき、該回路構造は、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6、第2信号線入力端CLK2及び第6接続導電部6をさらに含む。該第6接続導電部6は、第6トランジスタT6のゲートと第2信号線入力端CLK2とを接続し、且つ第4接続導電部4と異層に設けられるように配置される。
例えば、第5トランジスタT5の第1極は、第1接続導電部1を介して第6トランジスタT6の第1極に接続される。
【0067】
例えば、この例における各トランジスタ間の接続関係は、
図7に示すシフトレジスタユニットの各トランジスタの接続関係と同じであるため、ここでは説明を省略する。
例えば、
図10Bに示すように、
図7に示す回路構造に基づき、該回路構造は、第7トランジスタT7、第3信号線入力端及び第7接続導電部7をさらに含んでもよい。例えば、第7トランジスタT7のゲートは、第1出力端OUT1に接続して第1出力端の出力信号を受信するように配置され、第1極は、第7接続導電部7を介して第3信号線入力端CLK3に接続して第3信号を受信するように配置され、第2極は、第2出力端OUT2に接続するように配置される。例えば、回路構造が第4接続導電部4を含む場合、第7接続導電部7は、第4接続導電部4と異層に設けられるように配置される。
例えば、もう一つの例では、該回路構造は、第8トランジスタT8をさらに含んでもよい。例えば、第8トランジスタT8のゲートは、第2接続導電部2を介して回路構造における第2ノードPDに接続するように配置され、第1極は第2出力端OUT2に接続するように配置され、第2極は第1電圧端VGLに接続して第1電圧を受け取るように配置される。
【0068】
理解すべきなのは、本開示の実施例に言及される第1信号、第2信号及び第3信号は、いずれもクロック信号、電圧信号又は電流信号のうちの少なくとも1つであってもよく、それが具体的な状況に応じて決定され、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、該クロック信号は、第1クロック信号であってもよく、該電圧信号は第1電圧(例えば、低電圧)であってもよいし、第2電圧(例えば、高電圧、例えば、該第1電圧は第2電圧より低い)であってもよいし、又は他の基準電圧であってもよい。例えば、第1信号は電圧信号であり、第2信号と第3信号はクロック信号である。
本開示の実施例に係る回路構造は、トランジスタ間の延在距離に応じて接続導電部の位置を柔軟に選択することができ、各トランジスタを接続する接続導電部が同層に配置されることを回避して、表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができる。
【0069】
図9Aは、本開示の一実施例に係るゲート駆動回路を示す図である。
図9Aに示すように、該ゲート駆動回路10は、複数のカスケード接続されたシフトレジスタユニット100、第1信号線CLKA及び第2信号線CLKBを含む。例えば、各シフトレジスタユニット100は、本開示の一実施例に係る
図7に示す回路構造を用いてもよい。説明すべきなのは、該ゲート駆動回路10は、4本、6本又は8本など、より多くのクロック信号線を含んでもよく、クロック信号線の本数は、具体的な状況に応じて決定され、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0070】
例えば、
図9Aに示すように、該シフトレジスタユニットの各々は、第1信号線入力端CLK1及び第2信号線入力端CLK2をさらに含み、且つ第1信号線CLKA又は第2信号線CLKBに接続して第1信号又は第2信号を受信するように配置される。第1信号線CLKAは、第2m-1(mは0より大きい整数)段のシフトレジスタユニットの第1信号線入力端CLK1に接続され、第2信号線CLKBは、第2m-1段のシフトレジスタユニットの第2信号線入力端CLK2に接続され、第2信号線CLKBは、第2m段のシフトレジスタユニットの第1信号線入力端CLK1に接続され、第1信号線CLKAは、第2m(mは0より大きい整数)段のシフトレジスタユニットの第2信号線入力端CLK2に接続され、本開示の実施例はこれに限定されない。
説明すべきなのは、
図9Aに示すOUT1_mは、第m段のシフトレジスタユニットの第1出力端を示し、OUT1_m+1は、第m+1段のシフトレジスタユニットの第1出力端を示し、OUT1_m+2は、第m+2段のシフトレジスタユニットの第1出力端を示す。以下の各実施例における参照番号は、これと同じであり、説明を省略する。
例えば、
図9Aに示すように、最終段のシフトレジスタユニットの以外、残りの各段のシフトレジスタユニットのリセット端RSTは、次段のシフトレジスタユニットの第1出力端OUT1に接続される。最1段のシフトレジスタユニット100の以外、残りの各段のシフトレジスタユニットの入力端INPUTは、前段のシフトレジスタユニットの第1出力端OUT1に接続される。
【0071】
例えば、第1段のシフトレジスタユニットの入力端INPUTは、トリガ信号STVを受信するよう配置されてもよく、最終段のシフトレジスタユニットのリセット端RSTは、リセット信号RESETを受信するように配置されてもよく、トリガ信号STV及びリセット信号RESETは、
図9Aに示されていない。
例えば、
図9Aに示すように、該ゲート駆動回路10は、タイミングコントローラ300をさらに含んでもよい。例えば、該タイミングコントローラ300は、第1信号線CLKA及び第2信号線CLKBに接続して、第1信号又は第2信号を各シフトレジスタユニット100に提供するように配置されてもよい。例えば、タイミングコントローラ300は、トリガ信号STV及びリセット信号RESETを提供するように配置されてもよい。
【0072】
例えば、第1クロック信号線CLKA及び第2クロック信号線CLKBに提供された信号タイミングは、
図11Aに示す信号タイミングを用いることができ、これによりゲート駆動回路10が行単位でゲート走査信号を出力する機能を実現する。
説明すべきなのは、本開示の実施例において、一つのシフトレジスタユニットBが他の一つのシフトレジスタユニットAの次段のシフトレジスタユニットであることは、シフトレジスタユニットBから出力されるゲート走査信号が、タイミング的にシフトレジスタユニットAから出力されるゲート走査信号より遅いことを示す。対応的には、一つのシフトレジスタユニットBが他の一つのシフトレジスタユニットAの前段のシフトレジスタユニットであることは、シフトレジスタユニットBから出力されるゲート走査信号が、タイミング的にシフトレジスタユニットAから出力されるゲート走査信号より早いことを示す。以下の各実施例はこれと同じであり、その説明を省略する。
本開示の一実施例は、ゲート駆動回路10をさらに提供する。
図9Bに示すように、
図9Aに示す例に基づき、該ゲート駆動回路10は、第2出力回路200、第3信号線入力端CLK3及び第7接続導電部(不図示)をさらに含む。例えば、シフトレジスタユニット100と第2出力回路200の接続ブロック図は、
図10Aに示すようである。例えば、該第3信号線入力端CLK3は、第3クロック信号又は第1電圧VGL又は第2電圧VGHを提供することができる。
【0073】
図10Aに示すように、第2出力回路200は、第1出力端OUT1から出力されるレベルの制御下で、第3信号を第2出力端OUT2に出力するように配置される。例えば、第2出力回路200は、第1出力端OUT1、第2出力端OUT2及び第3信号線入力端CLK3に接続されて、第1出力端OUT1から出力される有効レベルの制御下で、第2出力端OUT2によって第3信号を出力する。例えば、シフトレジスタユニット100が第4接続導電部4を含む場合、第7接続導電部7は、第3信号線入力端CLK3と第2出力回路200とを接続し、且つ第4接続導電部4と異層に設けられるように配置される。例えば、第4接続導電部4が
図4Dに示す第5導電層15に設けられると、第7接続導電部7は、第1データ線層(第4導電層14)、又は第5導電層15が位置する層以外の他の各層に設けられてもよく、これにより各トランジスタを接続する接続導電部が同層に設けられることを回避することができ、ひいては表示パネルの配線設計を簡素化し、及び信号伝送の精度を向上させることができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0074】
例えば、他の例では、第2出力回路200は、第2接続導電部2を介してシフトレジスタユニット100の第2ノードに接続されてもよい。
【0075】
図10Bは、
図10Aに示すゲート駆動回路の一例の回路構造図を示す。
図10Bに示すように、一例では、
図7に示すシフトレジスタユニットの回路構造に基づき、該ゲート駆動回路10は、第7トランジスタT7、第3信号線入力端及び第7接続導電部7をさらに含む。
【0076】
該第2出力回路200は、第7トランジスタT7によって提供されてもよい。例えば、第7トランジスタT7のゲートは、第1出力端OUT1に接続してシフトレジスタユニット100の出力信号を受信するように配置され、第1極は、第7接続導電部7を介して第3信号線入力端CLK3に接続して第3信号を受信するように配置され、第2極は、第2出力端OUT2に接続するように配置される。
【0077】
例えば、もう一つの例では、該第2出力回路200は、第8トランジスタT8をさらに含んでもよい。例えば、第8トランジスタT8のゲートは、第2接続導電部2を介してシフトレジスタユニット100中の第2ノードPD(即ち第6トランジスタT6の第2極)に接続するように配置され、第1極は第2出力端OUT2に接続するように配置され、第2極は第1電圧端VGLに接続して第1電圧を受け取るように配置される。
説明すべきなのは、本開示の実施例に係るゲート駆動回路は、
図9Bに示すカスケード接続の方式に限定されず、該ゲート駆動回路はさらに、第2出力回路の第2出力端OUT2を介して上下段間のカスケード接続を行うこともでき、以下の実施例はこれと同じであり、その説明を省略する。
【0078】
説明すべきなのは、該第2出力回路200は、ゲート線、データ線又は該ゲート駆動回路に接続された画素回路などの他の回路をさらに含むことにより、異なる機能を実現し、且つ該他の回路構造も本開示の実施例による接続方式を採用することができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
例えば、
図9Bに示すように、該ゲート駆動回路10は、第3信号線CLKCをさらに含む。例えば、該第3信号線CLKCは、第2出力回路200の第3信号線入力端CLK3に接続される。
【0079】
例えば、
図9Bに示すように、該ゲート駆動回路10のタイミングコントローラ300は、第3信号線CLKCに接続されて、第2出力回路200に第3信号を提供するように配置されてもよい。例えば、この例では、第1信号線CLKA、第2信号線CLKB及び第3信号線CLKCに提供された信号は、
図11Aに示すようなタイミングを採用することができ、これによりゲート駆動回路10が行単位でゲート走査信号を出力する機能を実現する。
【0080】
例えば、
図9Bに示すOUT2_mは、第m段の出力制御回路の第2出力端を示し、OUT2_m+1は、第m+1段の出力制御回路の第2出力端を示し、OUT2_m+2は、第m+2段の出力制御回路の第2出力端を示す。
本開示の一実施例は、ゲート駆動回路10をさらに提供する。
図9Cに示すように、該ゲート駆動回路10は、第1信号線CLKAによって提供された第1信号が直流ハイレベル(例えば第2電圧端によって提供された第2電圧)であることを除いて、
図9Bに示すゲート駆動回路と同じである。
【0081】
例えば、
図9Cに示すように、各段のシフトレジスタユニット100の第1信号線入力端CLK1は、第1信号線CLKAに接続される。例えば、第2信号線CLKBは、第2m-1(mは0より大きい整数)段のシフトレジスタユニットの第2信号線入力端CLK2に接続され、第3信号線CLKCは、第2m-1段のシフトレジスタユニットの第3信号線入力端CLKCに接続され、第2信号線CLKBは、第2m段のシフトレジスタユニットの第3信号線入力端CLKCに接続され、第3信号線CLKCは、第2m(mは0より大きい整数)段のシフトレジスタユニットの第2信号線入力端CLK2に接続され、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0082】
例えば、この例では、第1信号線CLKA、第2信号線CLKB及び第3信号線CLKCに提供された信号は、
図11Bに示すようなタイミングを採用することができ、これによりゲート駆動回路10が行単位でゲート走査信号を出力する機能を実現する。
以下は、
図11Aに示す信号タイミング図を参照しながら、
図9Bに示すゲート駆動回路10の動作原理を説明する。
図11Aにおいて、有効出力レベルはハイレベルで、無効出力レベルがローレベルであり;且つ第1信号線CLKAによって伝送される第1信号と第2信号線CLKBによって伝送される第2信号は、互いに相補であり(例えば、互いに位相が逆である)、第3信号線CLKCによって伝送される第3信号は、第1段階P1において第1信号線CLKAが伝送する第1信号と同じである。
図11Aに示す第1段階P1及び第2段階P2において、該ゲート駆動回路10は、それぞれ以下のように動作することができる。もちろん、第1信号と第2信号とは、タイミング的に僅かに重なってもよい。
【0083】
第1段階P1では、第1信号線CLKAがハイレベル信号を提供し、第3信号線CLKCがハイレベル信号を提供し、第m段のシフトレジスタユニット100の第1信号線入力端CLK1と第1信号線CLKAとが接続されているため、この段階で第m段のシフトレジスタユニット100の第1信号線入力端CLK1にハイレベルの信号が入力され;また、第m段のシフトレジスタユニット100の第1ノードPUがハイレベルであるため、第1ノードPUのハイレベルの制御下で、第1信号線入力端CLK1から入力されたハイレベルが、第m段のシフトレジスタユニット100の第1出力端OUT1_mに出力する。同時に、第2出力回路200は、第1出力端OUT1_mによって提供されたハイレベルの制御下でオンされ、これにより、第2出力端OUT2_mは、第3信号線CLKCによって提供されるハイレベルを出力する。説明すべきなのは、この段階では、
図11Aに示す信号タイミング図の電位の高低は例示的なものであり、実際の電位値又は相対的な比率を表すものではなく、上記の例に対応して、ハイレベル信号は、N型トランジスタがオン信号であることに対応し、ローレベル信号は、N型トランジスタがオフ信号であることに対応する。
【0084】
第2段階P2では、第2信号線CLKBがハイレベル信号を提供し、第3信号線CLKCがハイレベル信号を提供し、第m+1段のシフトレジスタユニット100の第1信号線入力端CLK1と第2信号線CLKBとが接続されているため、この段階で第m+1段のシフトレジスタユニット100の第1信号線入力端CLK1にハイレベルの信号が入力され;また、第m+1段のシフトレジスタユニット100の第1ノードPUがハイレベルであるため、第1ノードPUのハイレベルの制御下で、第1信号線入力端CLK1から入力されたハイレベルが、第m+1段のシフトレジスタユニット100の第1出力端OUT1_m+1に出力する。同時に、第2出力回路200は、第1出力端OUT1_m+1によって提供されたハイレベルの制御下でオンされ、これにより、第2出力端OUT2_m+2は、第3信号線CLKCによって提供されるハイレベルを出力する。
【0085】
図9Cに示すゲート駆動回路10の動作原理は、
図9Bに示すゲート駆動回路10の動作原理と同じであり、ここでその説明を省略する。
【0086】
本開示の他の一つの実施例は駆動回路をさらに提供し、該駆動回路は、複数のカスケード接続された回路構造を含み、該回路構造は、例えば、
図7又は
図10Bに示す例を採用することができる。
【0087】
例えば、
図10Bに示すように、
図7に示す回路構造に基づき、該回路構造は、第7トランジスタT7、第3信号線入力端CLK3及び第7接続導電部7をさらに含んでもよい。例えば、第7トランジスタT7のゲートは、第1出力端OUT1に接続して第1出力端の出力信号を受信するように配置され、第1極は、第7接続導電部7を介して第3信号線入力端CLK3に接続して第3信号を受信するように配置され、第2極は、第2出力端OUT2に接続するように配置される。例えば、回路構造が第4接続導電部4を含む場合、第7接続導電部7は、第4接続導電部4と異層に設けられるように配置される。
【0088】
例えば、もう一つの例では、該回路構造は、第8トランジスタT8をさらに含んでもよい。例えば、第8トランジスタT8のゲートは、第2接続導電部2を介して回路構造における第2ノードPDに接続するように配置され、第1極は第2出力端OUT2に接続するように配置され、第2極は第1電圧端VGLに接続して第1電圧を受け取るように配置される。
【0089】
例えば、
図7に示す回路構造に基づき、該駆動回路は、第1出力端OUT1を介して上下段間のカスケード接続を行い;
図10Bに示す回路構造に基づき、該駆動回路は、第2出力端OUT2を介して上下段間のカスケード接続を行うことができる。
説明すべきなのは、該駆動回路は、シフトレジスタユニットを駆動することに限定されず、シフトレジスタユニット以外の局所領域回路を駆動することもできる。また、該駆動回路は、ゲート線に電圧を提供することに限定されず、例えば、OLED画素回路における第1発光制御線及び第2発光制御線の少なくとも一方を駆動して、第1発光制御信号及び/又は第2発光制御信号等を提供するように駆動することができる。この画素回路は、例えば、8T2Cの画素回路である。
【0090】
例えば、該駆動回路は、第2出力端OUT2を介して隣接する2行の画素に発光制御信号を提供することもできる。
【0091】
本開示の実施例に係る駆動回路の技術的効果は、上記の実施例におけるシフトレジスタユニット100の対応する説明を参照することができ、ここでその説明を省略する。
本発明の実施例は、
図12に示すように、本開示の実施例に係るゲート駆動回路10又は駆動回路を備える、表示装置1000をさらに提供する。該表示装置1000は、複数の画素ユニット30からなる画素アレイを含む。例えば、該表示装置1000は、データ駆動回路20をさらに含むことができる。データ駆動回路20は、画素アレイにデータ信号を提供するように用いられ;ゲート駆動回路10は、画素アレイにゲート走査信号を提供するように用いられる。データ駆動回路20は、データ線
62を介して画素ユニット30に電気的に接続されている。例えば、ゲート駆動回路10は、具体的にGOA回路によって提供されてもよく、該GOA回路は、該表示装置のアレイ基板上に直接製造され、且つゲート線
61を介して画素ユニット30に電気的に接続される。
例えば、該表示装置1000に含まれる本開示の実施例に係るゲート駆動回路10又は駆動回路は、アレイ基板上に自由かつ柔軟に配置されてもよく、例えばフレキシブルアレイ基板上の少なくとも一側辺、例えば両側辺又は四側辺に配置される。
説明すべきなのは、本開示の実施例に係る表示装置1000は、液晶パネル、液晶テレビ、ディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー表示装置、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、又はナビゲーション等のいかなる表示機能を有する製品又は部品である。該表示装置1000は、表示パネルなどの他の従来の部品をさらに含んでもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0092】
本開示の実施例に係る表示装置1000の技術的効果は、上記の実施例におけるゲート駆動回路10の対応する説明を参照することができ、ここでその説明を省略する。
なお、明瞭かつ簡潔に示すため、該表示装置1000の構成は、全ての構成を示していない。表示装置の必要な機能を実現するため、当業者は、具体的な応用場面に応じて他の示されていない構造を設定することができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
上記の説明は、本発明の例示的な実施形態のみであり、本発明の保護範囲を制限するものではなく、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定される。
この出願は、2018年5月28日に出願された出願番号が201820809711.7である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その内容の全てが参照によって本出願に取り込まれる。