(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/302 20060101AFI20230627BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20230627BHJP
B23K 26/067 20060101ALI20230627BHJP
B23K 26/00 20140101ALI20230627BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
H01L21/302 201B
H01L21/304 645
B23K26/067
B23K26/00 N
H01L21/30 577
(21)【出願番号】P 2020079672
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2021-09-15
(31)【優先権主張番号】10-2019-0050340
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】クォン,オウヨル
(72)【発明者】
【氏名】アン,ジュン ケン
(72)【発明者】
【氏名】バン,ビョンソン
【審査官】高柳 匡克
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-115893(JP,A)
【文献】特表2014-504004(JP,A)
【文献】特表2010-534140(JP,A)
【文献】特開2008-264854(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/302
H01L 21/304
B23K 26/067
B23K 26/00
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
除去対象膜を含む基板が支持される支持ユニットと、
前記除去対象膜を処理するためのレーザービームを発生させるレーザー発生ユニットと、
前記レーザー発生ユニットから出て案内されたレーザービームを基板の上部エッジに向かう第1経路に沿う第1レーザービームと、基板の下部エッジに向かう第2経路に沿う第2レーザービームに分割するビームスプリッタと、
前記第1経路に提供されて前記第1レーザービームをシェーピングする第1ビームシェーピングユニットと、
前記第2経路に提供されて前記第2レーザービームをシェーピングする第2ビームシェーピングユニットと、
前記第1経路の前記第1ビームシェーピングユニットの下流に提供されて前記第1レーザービームを基板の上部エッジにスキャニングする第1ビームスキャニングユニットと、
前記第2経路の前記第2ビームシェーピングユニットの下流に提供されて前記第2レーザービームを基板の下部エッジにスキャニングする第2ビームスキャニングユニットと、を含み、
前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームのビームシェイプと前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームのビームシェイプは、互いに異なる基板処理装置。
【請求項2】
前記基板の上部エッジの膜質条件と前記基板の下部エッジの膜質条件は、互いに異なる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1レーザービームと前記第2レーザービームによる基板処理は、同時に進行される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの断面は、前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームの断面より大きい請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームの単位面積当たりのエネルギーは、前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの単位面積当たりのエネルギーより大きい請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームの膜蝕刻率は、前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの膜蝕刻率より大きい請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1ビームスキャニングユニットのスキャニング速度と前記第2ビームスキャニングユニットのスキャニング速度は、互いに異なる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1ビームスキャニングユニットのスキャニング速度は、前記第2ビームスキャニングユニットのスキャニング速度より遅い請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板の縁を処理する方法において、
除去対象膜を含む基板を搬入する段階と、
前記除去対象膜を処理するためのレーザービームを発生させる段階と、
前記レーザービームを第1経路に沿う第1レーザービームと第2経路に沿う第2レーザービームに分割する段階と、
前記第1レーザービームを第1ビームシェイプでシェーピングする段階と、
前記第2レーザービームを第2ビームシェイプでシェーピングする段階と、
前記第1ビームシェイプでシェーピングされた前記第1レーザービームを基板の上部エッジに伝達し
、前記基板の半径方向に沿ってスキャニングして基板の上部エッジを処理し、前記第2ビームシェイプでシェーピングされた前記第2レーザービームを基板の下部エッジに伝達し
、前記基板の半径方向に沿ってスキャニングして基板の下部エッジを処理する段階と、を含み、
前記第1ビームシェイプと前記第2ビームシェイプは、互いに異なる基板処理方法。
【請求項10】
前記第1ビームシェイプを有する第1レーザービームの膜蝕刻率は、第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた前記第2ビームシェイプを有する第2レーザービームの膜蝕刻率より大きい請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記第1レーザービームによる基板の上部エッジと前記第2レーザービームによる基板の下部エッジの処理は、同時に行われる請求項9に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置及び基板処理方法に係る。
【背景技術】
【0002】
基板、例えば半導体ウエハ又はフラットパネルディスプレイを製造するのに使用されることのようなガラスパネルを処理する時、塗布、写真、蒸着、アッシング、蝕刻、及びイオン注入等のような多様な工程が遂行される。基板に対する処理工程が遂行されながら、基板の表面には硬化された薄膜がコーティング又は蒸着される。そして、基板の縁、即ち基板のエッジ(Edge)で生産収率を高めるためにエッジビーズ除去(Edge Bead Removal)工程が要求される。エッジビーズ除去(Edge Bead Removal)工程は基板のエッジ領域で不要な薄膜と付着された副産物ポリマー除去する。
【0003】
一般的に基板処理装置で基板のエッジ領域にケミカルが噴射してエッジビーズを除去する。ケミカルが利用してエッジビーズ除去工程を遂行する場合、基板Wのエッジ領域での膜の除去が適切に遂行されない。例えば、
図1に図示されたように基板Wのエッジ領域での膜Fは基板Wの半径方向に行くほど、下方に傾くように除去されることができる。エッジビーズ除去が適切に遂行されなければ、生産工程の収率を低下させる。また、工程の後、基板Wの表面にピンマーク(Pin Mark)が生成されて追加的に汚染される恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本国特許公開第2019-506730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は基板の処理効率を高めることがきる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は基板の上部エッジと基板の下部エッジとの膜質条件が異なる場合に、同時に効果的に処理することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0007】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は基板を処理する装置を提供する。一実施形態において、基板処理装置は除去対象膜を含む基板が支持される支持ユニットと、前記除去対象膜を処理するためのレーザービームを発生させるレーザー発生ユニットと、前記レーザー発生ユニットから出て案内されたレーザービームを基板の上部エッジに向かう第1に沿う第1レーザービームと、基板の下部エッジに向かう第2に沿う第2レーザービームに分割するビームスプリッタと、前記第1経路に提供されて前記第1レーザービームをシェーピングする第1ビームシェーピングユニットと、前記第2経路に提供されて前記第2レーザービームをシェーピングする第2レーザービームを形成する第2ビームシェーピングユニットと、前記第1経路の前記第1ビームシェーピングユニットの下流に提供されて前記第1レーザービームを基板の上部エッジにスキャニングする第1ビームスキャニングユニットと、前記第2経路の前記第2ビームシェーピングユニットの下流に提供されて前記第2レーザービームを基板の下部エッジにスキャニングする第2ビームスキャニングユニットと、を含み、前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームのビームシェイプと前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームのビームシェイプは互いに異なる。
【0009】
一実施形態において、前記基板の上部エッジの膜質条件と前記基板の下部エッジの膜質条件は互いに異なることができる。
【0010】
一実施形態において、前記第1レーザービームと前記第2レーザービームによる基板処理は同時に進行されることができる。
【0011】
一実施形態において、前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの断面は前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームの断面より大きいことができる。
【0012】
一実施形態において、前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームの単位面積当たりのエネルギーは前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの単位面積当たりのエネルギーより大きいことができる。
【0013】
一実施形態において、前記第1ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第1レーザービームの膜蝕刻率は前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの膜蝕刻率より大きいことができる。
【0014】
一実施形態において、前記第1ビームスキャニングユニットのスキャニング速度と前記第2ビームスキャニングユニットのスキャニング速度は互いに異なることができる。
【0015】
一実施形態において、前記第1ビームスキャニングユニットのスキャニング速度は前記第2ビームスキャニングユニットのスキャニング速度より遅い。
【0016】
また、本発明は基板の縁を処理する方法を提供する。一実施形態において、基板処理方法は、除去対象膜を含む基板を搬入する段階と、前記除去対象膜を処理するためのレーザービームを発生させる段階と、前記レーザービームを第1に沿う第1レーザービームと第2に沿う第2レーザービームに分割する段階と、前記第1レーザービームを第1ビームシェイプでシェーピングする段階と、前記第2レーザービームを第2ビームシェイプでシェーピングする段階と、
前記第1ビームシェイプでシェーピングされた前記第1レーザービームを基板の上部エッジに伝達して基板の上部エッジを処理し、前記第2ビームシェイプでシェーピングされた前記第2レーザービームを基板の下部エッジに伝達して基板の下部エッジを処理する段階と、を含み、前記第1ビームシェイプと前記第2ビームシェイプは互いに異なる。
【0017】
一実施形態において、前記第1ビームシェイプを有する第1レーザービームの膜蝕刻率は前記第2ビームシェイプを有する前記第2ビームシェーピングユニットによってシェーピングされた第2レーザービームの膜蝕刻率より大きいことができる。
【0018】
一実施形態において、前記第1レーザービームによる基板の上部エッジと前記第2レーザービームによる基板の下部エッジの処理は同時に行われることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一実施形態によれば、基板の処理効率を高めることがきる。
【0020】
また、本発明の一実施形態によれば、基板の上部エッジと基板の下部エッジとの膜質条件が異なる場合に同時に効果的に処理することができる。
【0021】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】ケミカルによるエッジビーズを除去した後の断面を示す図面である。
【
図2】本発明の一実施形態による基板処理設備を示す平面図である。
【
図4】膜がコーティングされた基板のエッジに第1レーザービームと第2レーザービームをスキャンする一例を示した断面図である。
【
図5】基板エッジの膜が除去された基板の断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態による基板処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では添付した図面を参考として本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。また、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明することにおいて、関連された公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができていると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。また、類似な機能及び作用をする部分に対しては図面全体に亘って同一な符号を使用する。
【0024】
ある構成要素を‘含む’ということは、特別に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。具体的に、“含む”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることがであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
【0025】
単数の表現は文脈の上に明確に異なりに表現しない限り、複数の表現を含む。また、図面で要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることができる。
【0026】
以下、
図2乃至
図6を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0027】
図2は本発明の実施形態による基板処理設備を示す平面図である。
図2を参照すれば、基板処理設備10はインデックスモジュール100と工程処理モジュール200を有する。インデックスモジュール100はロードポート120及び移送フレーム140を有する。ロードポート120、移送フレーム140、及び工程処理モジュール200は順次的に一列に配列される。以下、ロードポート120、移送フレーム140、及び工程処理モジュール200が配列された方向を第1の方向12とし、上部から見る時、第1の方向12と垂直になる方向を第2方向14がとし、第1の方向12と第2方向14を含む平面と垂直である方向を第3方向16とする。
【0028】
ロードポート120には基板Wが収納されたキャリヤー130が安着される。ロードポート120は複数が提供され、これらは第2方向14に沿って一列に配置される。ロードポート120の数は工程処理モジュール200の工程効率及びフットプリント条件等に応じて増加するか、又は減少してもよい。キャリヤー130には基板がWを地面に対して水平に配置した状態に収納するための多数のスロット(図示せず)が形成される。キャリヤー130としては前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod;FOUP)が使用されることができる。
【0029】
工程処理モジュール200はバッファユニット220、移送チャンバー240、液処理チャンバー260、及びレーザー処理チャンバー280を含む。移送チャンバー240はその横方向が第1方向12と平行に配置される。移送チャンバー240の両側には各々液処理チャンバー260とレーザー処理チャンバー280が配置される。移送チャンバー240の一側及び他側で液処理チャンバー260とレーザー処理チャンバー260は移送チャンバー240を基準に対称されるように提供される。移送チャンバー240の一側には複数の液処理チャンバー260が提供される。液処理チャンバー260の中で一部は移送チャンバー240の横方向に沿って配置される。また、液処理チャンバー260の中で一部は互いに積層されるように配置される。即ち、移送チャンバー240の一側には液処理チャンバー260がAXBの配列に配置されることができる。ここで、Aは第1の方向12に沿って一列に提供された液処理チャンバー260の数であり、Bは第3方向16に沿って一列に提供された液処理チャンバー260の数である。移送チャンバー240の一側に液処理チャンバー260が4つ又は6つが提供される場合、液処理チャンバー260は2X2又は3X2の配列に配置されることができる。液処理チャンバー260の数は増加するか、又は減少してもよい。また、レーザー処理チャンバー280は液処理チャンバー260と類似な方式に移送チャンバー240の他側に配置されることができる。上述したことと異なりに、液処理チャンバー260とレーザー処理チャンバー280の配置は多様な方式に変形されることができる。例えば、液処理チャンバー260とレーザー処理チャンバー280は移送チャンバー240の一側のみに提供されることができる。また、液処理チャンバー260とレーザー処理チャンバー280は移送チャンバー240の一側及び両側に単層に提供されることができる。
【0030】
バッファユニット220は移送フレーム140と移送チャンバー240との間に配置される。バッファユニット220は移送チャンバー240と移送フレーム140との間に基板Wが搬送される前に基板Wが留まる空間を提供する。バッファユニット220の内部には基板Wが置かれるスロット(図示せず)が提供される。スロット(図示せず)は相互間に第3方向16に沿って離隔されるように複数が提供される。バッファユニット220は移送フレーム140と対向する面及び移送チャンバー240と対向する面が開放される。
【0031】
移送フレーム140はロードポート120に安着されたキャリヤー130とバッファユニット220との間に基板Wを搬送する。移送フレーム140にはインデックスレール142とインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142はその横方向が第2方向14と並んで提供される。インデックスロボット144はインデックスレール142上に設置され、インデックスレール142に沿って第2方向14に直線移動される。インデックスロボット144はベース144a、本体144b、及びインデックスアーム144cを有する。ベース144aはインデックスレール142に沿って移動可能するように設置される。本体144bはベース144aに結合される。本体144bはベース144a上で第3方向16に沿って移動可能するように提供される。また、本体144bはベース144a上で回転可能するように提供される。インデックスアーム144cは本体144bに結合され、本体144bに対して前進及び後進移動可能するように提供される。インデックスアーム144cは複数に提供されて各々個別に駆動されるように提供される。インデックスアーム144cは第3方向16に沿って互いに離隔された状態に積層されるように配置される。インデックスアーム144cの中で一部は工程処理モジュール200からキャリヤー130に基板Wを搬送する時に使用され、その他の一部はキャリヤー130から工程処理モジュール200に基板Wを搬送する時、使用されることができる。これはインデックスロボット144が基板Wを搬入及び搬出する過程で工程処理前の基板Wから発生されたパーティクルが工程処理後の基板Wに付着されることを防止することができる。
【0032】
移送チャンバー240はバッファユニット220と液処理チャンバー260との間に、バッファユニット220とレーザー処理チャンバー280との間に、液処理チャンバー260との間に、レーザー処理チャンバー280との間に、そして液処理チャンバー260とレーザー処理チャンバー280との間に基板Wを搬送する。即ち、移送チャンバー240は基板を搬送する搬送ユニットとして提供される。移送チャンバー240にはガイドレール242とメーンロボット244が提供される。ガイドレール242はその横方向が第1の方向12と並んで配置される。メーンロボット244はガイドレール242上に設置され、ガイドレール242上で第1の方向12に沿って直線移動される。メーンロボット244はベース244a、本体244b、及びメーンアーム244cを有する。ベース244aはガイドレール242に沿って移動可能するように設置される。本体244bはベース244aに結合される。本体244bはベース244a上で第3方向16に沿って移動可能するように提供される。また、本体244bはベース244a上で回転可能するように提供される。メーンアーム244cは本体244bに結合され、これは本体244bに対して前進及び後進移動可能するように提供される。メーンアーム244cは複数に提供されて各々個別駆動されるように提供される。メーンアーム244cは第3方向16に沿って互いに離隔された状態に積層されるように配置される。
【0033】
液処理チャンバー260は基板Wに対して処理液を供給して液処理する工程を遂行する。処理液はケミカル、リンス液、及び有機溶剤である。ケミカルは酸又は塩基性質を有する液である。ケミカルは硫酸(H2SO4)、リン酸(P2O5)、フッ酸(HF)、及び水酸化アンモニウム(NH4OH)を含むことができる。ケミカルはDSP(Diluted Sulfuric acid Peroxide)混合液である。リンス液は純水(H20)である。有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)液である。
【0034】
液処理チャンバー260は洗浄工程を遂行することができる。液処理チャンバー260に提供される基板処理装置は遂行する洗浄工程の種類に応じて異なる構造を有することができる。これと異なりに、各々の液処理チャンバー260に提供される基板処理装置は同一な構造を有することができる。選択的に液処理チャンバー260は複数のグループに区分されて、同一なグループに属する液処理チャンバー260内の基板処理装置は互いに同一であり、互いに異なるグループに属する液処理チャンバー260内に提供された基板処理装置の構造は互いに異なりに提供されることができる。また、液処理チャンバー260は写真、アッシング、及び蝕刻等の多様な工程を遂行することもできる。
【0035】
レーザー処理チャンバー280は基板Wにレーザーを照射して基板を処理する工程を遂行することができる。また、レーザー処理チャンバー280には基板処理装置300が提供されることができる。基板処理装置300は基板W上にレーザーを照射することができる。基板処理装置は基板Wの縁領域にレーザーを照射することができる。基板処理装置300は基板Wの縁領域にレーザーを照射して、基板W上の膜質を除去する工程を遂行することができる。
【0036】
以下には、レーザー処理チャンバー280に提供される基板処理装置300に対して詳細に説明する。
図3を参照すれば、基板処理装置300は支持ユニット、レーザー発生ユニット410、ビームスプリッタ414、第1ビームシェーピングユニット420、第2ビームシェーピングユニット430、第1ビームスキャニングユニット440、第2ビームスキャニングユニット450、及び制御器500を含むことができる。
【0037】
基板処理装置300は図示されない内部空間を有するハウジング内に位置されることができる。ハウジングの一側には開口が形成され、開口は基板Wが搬出入される入口として機能する。開口にはドアが設置され、ドアは開口を開閉することができる。ハウジングの底面には排気ラインと連結される排気口が形成されて内部空間で基板Wが処理されながら、発生される副産物を外部に排気することができる。また、ハウジングには内部空間にガスを供給するガス供給ラインが連結されることができる。ガスは窒素等の非活性ガスである。ガス供給ラインが供給するガスは内部空間に気流を提供することができる。内部空間に提供される気流は基板Wが処理されながら、発生される副産物をさらに効率的に排気するようにする。
【0038】
支持ユニットは基板Wを支持及び回転させる。支持ユニットは支持板310、回転軸320、及び駆動部材330を含むことができる。支持板310は基板を支持する。支持板310は円形の板形状を有するように提供される。支持板310は上面が底面より大きい直径を有することができる。支持板310の上面及び底面をつなぐ側面は中心軸に近くなるほど、下方に傾いた方向に向かうことができる。支持板310の上面は基板Wが安着される案着面として提供される。安着面は基板Wより小さい面積を有する。一例によれば、安着面の直径は基板Wの半径より小さいことができる。安着面は基板Wの中心領域を支持する。案着面には複数の吸着ホール313が形成される。吸着ホール313は案着面に置かれる基板Wを減圧して基板を吸着させるホールである。吸着ホール313には真空部材(図示せず)と連結される。真空部材(図示せず)は吸着ホール313を減圧するポンプである。しかし、真空部材(図示せず)はポンプであることに限定されることではなく、吸着ホール313に減圧を提供する公知の装置等に多様に変形されることができる。
【0039】
回転軸320はその横方向が上下方向に向かう筒形状を有するように提供される。回転軸320は支持板310の底面に結合される。駆動部材330は回転軸320に回転力を伝達する。回転軸320は駆動部材330から提供された回転力によって中心軸を中心に回転可能である。
【0040】
支持板310は回転軸320と共に回転可能である。回転軸320は駆動部材330によってその回転速度が調節されて基板Wの回転速度を調節可能である。例えば、駆動部材330はモーターである。しかし、駆動部材330はモーターであることに限定されることではなく、回転軸320に回転力を提供する公知の装置等に多様に変形されることができる。
【0041】
レーザー発生ユニット410はレーザービーム411を発生させる。レーザー発生ユニット410は基板Wに照射されるレーザービーム411のソース(Source)である。レーザー発生ユニット410はレーザービーム411を複数の単位パルスレーザー方式に照射することができる。
【0042】
レーザービームの一経路上には波長調節部材(図示せず)が提供される。波長調節部材(図示せず)はレーザービームの波長を変更することができる。例えば、波長調節部材(図示せず)はレーザー411の波長を変更する光学素子で提供されることができる。波長調節部材(図示せず)はレーザーLが150nm乃至1200nm範囲の波長を有するようにレーザービームの波長を変更することができる。レーザーLが150nm以下の波長を有する場合、基板W上の膜質のみならず、基板Wまで蝕刻され、1200nm以上の波長を有する場合、基板W上の膜質が除去されない。
【0043】
レーザー発生ユニット410で発生されたレーザービーム411はミラー412によって反射されてビーム経路が調節されることができる。ミラー412は必要に応じて数及び位置が調整されることができる。ミラー412によって反射されたレーザービーム411はビームスプリッタ414に向かう。
【0044】
ビームスプリッタ414はレーザービーム413を第1に沿う第1レーザービーム415と、第2に沿う第2レーザービーム418に分割することができる。第1経路は基板の上部エッジに向かう経路であり、第2経路は基板の下部エッジに向かう経路である。第2経路には第2レーザービーム418の経路を転換するミラー417が提供されることができる。ミラー417は必要に応じて数及び位置が調整されることができる。ミラー417は必要に応じて第1経路にも提供されることができる。
【0045】
第1ビームシェーピングユニット420は第1経路に提供されて第1レーザービーム415をシェーピングする。第2ビームシェーピングユニット430は第2経路に提供されて第2レーザービーム418をシェーピングする。
【0046】
第1ビームシェーピングユニット420で形成された第1ビームシェイプと第2ビームシェーピングユニット430で形成された第1ビームシェイプと第2ビームシェイプは異なる形状である。一例によれば、第1ビームシェイプは四角形状であり、第2ビームシェイプは円形状である。一例によれば、第1ビームシェイプは円形状であり、第2ビームシェイプは四角形状であってもよい。一例によれば、第1ビームシェイプのサイズが第2ビームシェイプのサイズより大きいことができる。一例によれば、第1ビームシェイプのサイズが第2ビームシェイプのサイズより小さいことができる。好ましい実施形態によれば、第1ビームシェイプの断面面積が第2ビームシェイプの断面面積より小さい。一実施形態によれば、第1ビームシェイプによる第1レーザービームの単位面積当たりのエネルギーは第2ビームシェイプに応じる第2レーザービームの単位面積当たりのエネルギーより大きいことができる。一実施形態によれば、第1ビームシェイプによる第1レーザービームの膜蝕刻率は第2ビームシェイプに応じる第2レーザービームの膜蝕刻率より大きいことができる。
【0047】
第1ビームシェーピングユニット420によってシェーピングされた第1レーザービーム415aは第1ビームスキャニングユニット440に向かう。第2ビームシェーピングユニット430によってシェーピングされた第2レーザービーム418aは第2ビームスキャニングユニット450に向かう。
【0048】
第1ビームスキャニングユニット440は第1レーザービーム415aが伝達されて第1レーザービーム415bを基板の上部エッジにスキャニングする。第2ビームスキャニングユニット450は第2レーザービーム418aが伝達されて第2レーザービーム418bを基板の下部エッジにスキャニングする。
【0049】
第1ビームスキャニングユニット440は第1ビームシェーピングユニット420を経た第1レーザー415aの照射方向を変更することができる。第1ビームスキャニングユニット440は内部にスキャナ(図示せず)を含み、スキャナ(図示せず)は第1レーザービーム415bが基板W上に照射される領域を基板Wの半径方向に沿って変更されるようにすることができる。
【0050】
第2ビームスキャニングユニット450は第2ビームシェーピングユニット430を経た第2レーザー418aの照射方向を変更することができる。第2ビームスキャニングユニット450は内部にスキャナ(図示せず)を含み、スキャナ(図示せず)は第2レーザービーム418bが基板W上に照射される領域を基板Wの半径方向に沿って変更されるようにすることができる。
【0051】
制御器500は第1ビームスキャニングユニット440と第2ビームスキャニングユニット450と駆動部材330を制御することができる。例えば、制御器500は第1ビームスキャニングユニット440のスキャニング速度を制御することができる。例えば、制御器500は第2ビームスキャニングユニット450のスキャニング速度を制御することができる。例えば、制御器500は駆動部材330のRPMを調節することができる。
【0052】
図4は膜がコーティングされた基板のエッジに第1レーザービームと第2レーザービームをスキャンする一例を示した断面図であり、
図5は基板エッジの膜が除去された基板の断面図である。
図4を参照すれば、基板Wのエッジには膜FのエッジビーズEBが形成される。基板Wの上部エッジに形成されたエッジビーズEBは膜が厚く形成された反面、基板Wの下部エッジに形成されたエッジビーズEBは膜が薄く形成される。一例によれば、基板Wの上部エッジに形成されたエッジビーズEBは基板Wとの付着力が高い反面、基板Wの下部エッジに形成されたエッジビーズEBは基板Wとの付着力が低い。
【0053】
第1ビームシェイプを有する第1レーザービーム415bの膜蝕刻率は第2ビームシェイプを有する第2レーザービーム418bの膜蝕刻率より大きいことができる。第1レーザービーム415と第2レーザービーム418は基板に同時に提供され、膜質の条件が異なる場合にも効果的に処理することができる。また、第1ビームスキャニングユニット440のスキャニング速度は第2ビームスキャニングユニット450のスキャニング速度より遅く制御して基板の上部エッジと下部エッジの膜質の条件が異なる場合に効率的な工程レシピを設定することができる。
【0054】
図6は本発明の一実施形態による基板処理方法を示すフローチャートである。
【0055】
一実施形態による基板処理方法は除去対象膜を含む基板を搬入し(S110)、除去対象膜を処理するためのレーザービーム411をレーザー発生ユニット410から発生させる(S120)。ビームスプリッタ414からレーザービーム411を第1に経路に沿う第1レーザービーム415と第2経路に沿う第2レーザービーム148に分割する(S130)。第1ビームシェーピングユニット420は第1レーザービーム415を第1ビームシェイプでシェーピングし(S140)、シェーピングされた第1レーザービーム415aは第1経路に沿って基板の上部エッジに伝達される(S150)。第2ビームシェーピングユニット430は第2レーザービーム418を第2ビームシェイプ418aでシェーピングし(S160)、シェーピングされた第2レーザービーム418aを基板の下部エッジに伝達する(S170)。この時、第1ビームシェイプ415aの第1ビームシェイプと第2ビームシェイプ418aの第2ビームシェイプは互いに異なる。また、基板の上部エッジと基板の下部エッジは同時に処理される(S180)。
【0056】
以上の詳細な説明は本発明を例示することである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0057】
410 レーザー発生ユニット
414 ビームスプリッタ
415 第1レーザービーム
418 第2レーザービーム
420 第1ビームシェーピングユニット
430 第2ビームシェーピングユニット
440 第1ビームスキャニングユニット
450 第2ビームスキャニングユニット