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特許7303198専用トレンチ内に浮遊ゲートを有する不揮発性メモリセル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】専用トレンチ内に浮遊ゲートを有する不揮発性メモリセル
(51)【国際特許分類】
   H10B 41/30 20230101AFI20230627BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20230627BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20230627BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
H10B41/30
H01L29/78 371
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020537166
(86)(22)【出願日】2018-12-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-01
(86)【国際出願番号】 US2018064112
(87)【国際公開番号】W WO2019135853
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】16/208,072
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】201810013633.4
(32)【優先日】2018-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン、レオ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、アンディ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、シアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、チュンミン
(72)【発明者】
【氏名】ダオ、メルビン
(72)【発明者】
【氏名】ドー、ナン
【審査官】脇水 佳弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0045940(US,A1)
【文献】特表2016-515771(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104821318(CN,A)
【文献】米国特許第09634017(US,B1)
【文献】特表2017-500747(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0069481(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 41/30
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセル対であって、該メモリセル対は、
上面を有する半導体基板と、
前記上面に形成され、互いに離間した第1及び第2のトレンチと、
前記第1のトレンチ内に配設され、前記基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートと、
前記第2のトレンチ内に配設され、前記基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートと、
前記上面内に延在する第1の部分を有し、前記第1の浮遊ゲートと前記第2の浮遊ゲートとの間に横方向に配設され、前記第1及び第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の消去ゲートと、
前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に配設され、前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第1のワード線ゲートと、
前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートと、
前記第1の浮遊ゲートと前記第2の浮遊ゲートとの間に横方向に、かつ前記消去ゲートの前記第1の部分の下に垂直に、前記基板内に形成されたソース領域と、
前記第1のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分内に形成された第1のドレイン領域と、
前記第2のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分内に形成された第2のドレイン領域と、を備え、
前記基板の第1のチャネル領域は、少なくとも前記第1のトレンチの下に、前記第1のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第1のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第1のドレイン領域まで延在し、
前記基板の第2のチャネル領域は、少なくとも前記第2のトレンチの下に、前記第2のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第2のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第2のドレイン領域まで延在している、メモリセル対。
【請求項2】
前記第1のトレンチは内部に、前記第1の浮遊ゲートと、前記基板から前記第1の浮遊ゲートを絶縁する絶縁材料のみを含み、前記第2のトレンチは内部に、前記第2の浮遊ゲートと、前記基板から前記第2の浮遊ゲートを絶縁する絶縁材料のみを含む、請求項1に記載のメモリセル対。
【請求項3】
前記消去ゲートは、前記第1及び第2の浮遊ゲートの上方に、かつ少なくとも部分的に垂直に延在する第2の部分を更に含む、請求項1に記載のメモリセル対。
【請求項4】
前記浮遊ゲートのそれぞれは、切欠きが形成された上面を含み、前記消去ゲートの下部は、前記切欠きのそれぞれの中に延在している、請求項3に記載のメモリセル対。
【請求項5】
前記消去ゲートの前記第2の部分と前記第1のワード線ゲートとの間に横方向に配設され、前記消去ゲートの前記第2の部分及び前記第1のワード線ゲートから絶縁され、かつ前記第1の浮遊ゲートの上方に垂直に配設され、前記第1の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第1の制御ゲートと、
前記消去ゲートの前記第2の部分と前記第2のワード線ゲートとの間に横方向に配設され、前記消去ゲートの前記第2の部分及び前記第2のワード線ゲートから絶縁され、かつ前記第2の浮遊ゲートの上方に垂直に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第2の制御ゲートと、を更に備える、請求項3に記載のメモリセル対。
【請求項6】
前記第1のワード線ゲートと前記第2のワード線ゲートとの間に横方向に配設され、前記第1及び第2のワード線ゲートから絶縁され、かつ前記消去ゲート並びに前記第1及び第2の浮遊ゲートの上方に垂直に配設され、前記消去ゲート並びに前記第1及び第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の制御ゲートを更に備える、請求項1に記載のメモリセル対。
【請求項7】
メモリセル対であって、
上面を有する半導体基板と、
前記上面に形成され、互いに離間した第1及び第2のトレンチと、
前記第1のトレンチ内に配設され、前記基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートと、
前記第2のトレンチ内に配設され、前記基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートと、
前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に配設され、前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第1のワード線ゲートと、
前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートと、
前記第1の浮遊ゲートと前記第2浮遊ゲートとの間に横方向に、前記基板内に形成されたソース領域と、
前記第1のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分内に形成された第1のドレイン領域と、
前記第2のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分内に形成された第2のドレイン領域と、を備え、
前記基板の第1のチャネル領域は、少なくとも前記第1のトレンチの下に、前記第1のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第1のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第1のドレイン領域まで延在し、
前記基板の第2のチャネル領域は、少なくとも前記第2のトレンチの下に、前記第2のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第2のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第2のドレイン領域まで延在しており、
前記第1の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第1の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第1の消去ゲートであって、前記第1のワード線ゲートは、前記第1の消去ゲートに横方向に隣接し、前記第1の消去ゲートから絶縁されている、第1の消去ゲートと、
前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第2の消去ゲートであって、前記第2のワード線ゲートは、前記第2の消去ゲートに横方向に隣接し、前記第2の消去ゲートから絶縁されている、第2の消去ゲートと、
前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域と電気的に接触し、かつ前記第1の消去ゲートと前記第2の消去ゲートとの間に横方向に配設され、前記第1及び第2の消去ゲートから絶縁された導電性材料のブロックを備える、メモリセル対。
【請求項8】
メモリセル対を形成する方法であって、
離間した第1及び第2のトレンチを半導体基板の上面に形成するステップと、
前記第1のトレンチ内に、前記基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートを形成するステップと、
前記第2のトレンチ内に、前記基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートを形成するステップと、
前記上面内に延在する第1の部分を有し、前記第1の浮遊ゲートと前記第2の浮遊ゲートとの間に横方向に配設され、前記第1及び第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の消去ゲートを形成するステップと、
前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に、前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第1のワード線ゲートを形成するステップと、
前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に、前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートを形成するステップと、
前記第1の浮遊ゲートと前記第2の浮遊ゲートとの間に横方向に、かつ前記消去ゲートの前記第1の部分の下に垂直に、前記基板内にソース領域を形成するステップと、
前記第1のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分に第1のドレイン領域を形成するステップと、
前記第2のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分に第2のドレイン領域を形成するステップと、を含み、
前記基板の第1のチャネル領域は、少なくとも前記第1のトレンチの下に、前記第1のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第1のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第1のドレイン領域まで延在し、
前記基板の第2のチャネル領域は、少なくとも前記第2のトレンチの下に、前記第2のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第2のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第2のドレイン領域まで延在している、方法。
【請求項9】
前記第1のトレンチは内部に、前記第1の浮遊ゲートと、前記基板から前記第1の浮遊ゲートを絶縁する絶縁材料のみを含み、前記第2のトレンチは内部に、前記第2の浮遊ゲートと、前記基板から前記第2の浮遊ゲートを絶縁する絶縁材料のみを含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記消去ゲートは、前記第1及び第2の浮遊ゲートの上方に、少なくとも部分的に垂直に延在する第2の部分を更に含み、前記浮遊ゲートのそれぞれは、切欠きが形成された上面を含み、前記消去ゲートの下部は、前記切欠きのそれぞれの中に延在している、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記消去ゲートの前記第2の部分と前記第1のワード線ゲートとの間に横方向に、前記消去ゲートの前記第2の部分及び前記第1のワード線ゲートから絶縁された、かつ前記第1の浮遊ゲートの上方に垂直に、前記第1の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第1の制御ゲートを形成するステップと、
前記消去ゲートの前記第2の部分と前記第2のワード線ゲートとの間に横方向に、前記消去ゲートの前記第2の部分及び前記第2のワード線ゲートから絶縁された、かつ前記第2の浮遊ゲートの上方に垂直に、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第2の制御ゲートを形成するステップと、を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のワード線ゲートと前記第2のワード線ゲートとの間に横方向に、前記第1及び第2のワード線ゲートから絶縁された、かつ前記消去ゲート並びに前記第1及び第2の浮遊ゲートの上方に垂直に、前記消去ゲート並びに前記第1及び第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の制御ゲートを形成するステップを更に含む、請求項に記載の方法。
【請求項13】
メモリセル対を形成する方法であって、
離間した第1及び第2のトレンチを半導体基板の上面に形成するステップと、
前記第1のトレンチ内に、前記基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートを形成するステップと、
前記第2のトレンチ内に、前記基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートを形成するステップと、
前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に、前記第1の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第1のワード線ゲートを形成するステップと、
前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の一部分の上方に、前記第2の浮遊ゲートに隣接する前記上面の前記一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートを形成するステップと、
前記第1の浮遊ゲートと前記第2浮遊ゲートとの間に横方向に、前記基板内にソース領域を形成するステップと、
前記第1のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分に第1のドレイン領域を形成するステップと、
前記第2のワード線ゲートに隣接する前記上面の一部分に第2のドレイン領域を形成するステップと、を含み、
前記基板の第1のチャネル領域は、少なくとも前記第1のトレンチの下に、前記第1のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第1のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第1のドレイン領域まで延在し、
前記基板の第2のチャネル領域は、少なくとも前記第2のトレンチの下に、前記第2のトレンチの側壁に沿って、かつ前記第2のワード線ゲートの下に配設された前記上面の一部分に沿って延在することを含めて、前記ソース領域から前記第2のドレイン領域まで延在しており、
前記第1の浮遊ゲートの上方に、前記第1の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第1の消去ゲートを形成するステップであって、前記第1のワード線ゲートは、前記第1の消去ゲートに横方向に隣接し、前記第1の消去ゲートから絶縁されている、形成するステップと、
前記第2の浮遊ゲートの上方に、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の第2の消去ゲートを形成するステップであって、前記第2のワード線ゲートは、前記第2の消去ゲートに横方向に隣接し、前記第2の消去ゲートから絶縁されている、形成するステップと、
前記ソース領域の上方に、前記ソース領域と電気的に接触する、かつ前記第1の消去ゲートと前記第2の消去ゲートとの間に横方向に、前記第1及び第2の消去ゲートから絶縁された導電性材料のブロックを形成するステップを更に含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2018年1月5日に出願された中国特許出願第201810013633.4号及び2018年12月3日に出願された米国特許出願第16/208,072号に対する利益を主張する。
【0002】
本発明は、不揮発性メモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、半導体基板の平面に形成された不揮発性メモリデバイスは周知である。例えば、米国特許第5,029,130号、米国特許第6,747,310号、米国特許第6,855,980号、米国特許第7,315,056号、米国特許第7,868,375号及び米国特許第8,711,636号を参照されたい。これらの特許のそれぞれは、ソース領域及びドレイン領域が基板の表面に形成されるスプリットゲート型不揮発性メモリセルを開示しており、ソース領域とドレイン領域との間に延在するチャネル領域は、基板の表面に沿って延在する。チャネル領域の導電性は、浮遊ゲートと、基板のチャネル領域の上方に配設され、基板のチャネル領域から絶縁された第2のゲート(例えば、ワード線ゲート)と、によって制御される。
【0004】
基板表面の所与の領域に形成され得るメモリセルの数を増加させるために、トレンチを基板の表面に形成することができ、トレンチ内部に一対のメモリセルが形成される。例えば、米国特許第6,952,034号、米国特許第7,151,021号及び米国特許第8,148,768号を参照されたい。これらの構成により、ソース領域は、トレンチの下に形成され、チャネル領域は、トレンチの側壁及び基板の表面に沿って延在する(すなわち、チャネル領域は直線形ではない)。各トレンチ内に一対の浮遊ゲートを埋め込むことにより、基板表面積空間の関数としてのメモリセルの全体のサイズが低減される。また、各トレンチ内に2つの浮遊ゲートを埋め込むことによって、各トレンチを共有する対のメモリセルはまた、各対のメモリセルによって占有される表面積空間の低減を意味する。
【0005】
基板表面積空間の関数としての対のメモリセルのサイズを更に低減する必要があり、それにより、より多くのメモリセルが、基板の任意の所与の表面積単位内に形成され得る。
【発明の概要】
【0006】
上記の問題及び必要性は、上面を有する半導体基板と、上面に形成され、互いに離間した第1及び第2のトレンチと、第1のトレンチ内に配設され、基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートと、第2のトレンチ内に配設され、基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートと、上面内に延在する第1の部分を有し、第1の浮遊ゲートと第2の浮遊ゲートとの間に横方向に配設され、第1及び第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の消去ゲートと、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に配設され、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電性材料の第1のワード線ゲートと、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に配設され、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートと、第1の浮遊ゲートと第2の浮遊ゲートとの間に横方向に、かつ消去ゲートの第1の部分の下に垂直に、基板内に形成されたソース領域と、第1のワード線ゲートに隣接する上面の一部分内に形成された第1のドレイン領域と、第2のワード線ゲートに隣接する上面の一部分内に形成された第2のドレイン領域と、を含む、メモリセル対を用いて対処される。基板の第1のチャネル領域は、少なくとも第1のトレンチの下に、第1のトレンチの側壁に沿って、かつ第1のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第1のドレイン領域まで延在する。基板の第2のチャネル領域は、少なくとも第2のトレンチの下に、第2のトレンチの側壁に沿って、かつ第2のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第2のドレイン領域まで延在する。
【0007】
メモリセル対は、上面を有する半導体基板と、上面に形成され、互いに離間した第1及び第2のトレンチと、第1のトレンチ内に配設され、基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートと、第2のトレンチ内に配設され、基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートと、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に配設され、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電性材料の第1のワード線ゲートと、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に配設され、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートと、第1の浮遊ゲートと第2の浮遊ゲートとの間に横方向に、基板内に形成されたソース領域と、第1のワード線ゲートに隣接する上面の一部分内に形成された第1のドレイン領域と、第2のワード線ゲートに隣接する上面の一部分内に形成された第2のドレイン領域と、を含む。基板の第1のチャネル領域は、少なくとも第1のトレンチの下に、第1のトレンチの側壁に沿って、かつ第1のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第1のドレイン領域まで延在する。基板の第2のチャネル領域は、少なくとも第2のトレンチの下に、第2のトレンチの側壁に沿って、かつ第2のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第2のドレイン領域まで延在する。
【0008】
メモリセル対を形成する方法は、離間した第1及び第2のトレンチを半導体基板の上面に形成するステップと、第1のトレンチ内に基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートを形成するステップと、第2のトレンチ内に基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートを形成するステップと、上面内に延在する第1の部分を有し、第1の浮遊ゲートと第2の浮遊ゲートとの間に横方向に配設され、第1及び第2の浮遊ゲートから絶縁された導電性材料の消去ゲートを形成するステップと、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電材料の第1のワード線ゲートを形成するステップと、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電材料の第2のワード線ゲートを形成するステップと、第1の浮遊ゲートと第2の浮遊ゲートとの間に横方向に、かつ消去ゲートの第1の部分の下に垂直に、基板内にソース領域を形成するステップと、第1のワード線ゲートに隣接する上面の一部分に第1のドレイン領域を形成するステップと、第2のワード線ゲートに隣接する上面の一部分に第2のドレイン領域を形成するステップと、を含む。基板の第1のチャネル領域は、少なくとも第1のトレンチの下に、第1のトレンチの側壁に沿って、かつ第1のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第1のドレイン領域まで延在する。基板の第2のチャネル領域は、少なくとも第2のトレンチの下に、第2のトレンチの側壁に沿って、かつ第2のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第2のドレイン領域まで延在する。
【0009】
メモリセル対を形成する方法は、離間した第1及び第2のトレンチを半導体基板の上面に形成するステップと、第1のトレンチ内に、基板から絶縁された導電性材料の第1の浮遊ゲートを形成するステップと、第2のトレンチ内に、基板から絶縁された導電性材料の第2の浮遊ゲートを形成するステップと、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に、第1の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電材料の第1のワード線ゲートを形成するステップと、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分の上方に、第2の浮遊ゲートに隣接する上面の一部分から絶縁された導電性材料の第2のワード線ゲートを形成するステップと、第1の浮遊ゲートと第2の浮遊ゲートとの間に横方向に、基板内にソース領域を形成するステップと、第1のワード線ゲートに隣接する上面の一部分に第1のドレイン領域を形成するステップと、第2のワード線ゲートに隣接する上面の一部分に第2のドレイン領域を形成するステップと、を含む。基板の第1のチャネル領域は、少なくとも第1のトレンチの下に、第1のトレンチの側壁に沿って、かつ第1のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第1のドレイン領域まで延在する。基板の第2のチャネル領域は、少なくとも第2のトレンチの下に、第2のトレンチの側壁に沿って、かつ第2のワード線ゲートの下に配設された上面の一部分に沿って延在することを含めて、ソース領域から第2のドレイン領域まで延在する。
【0010】
本発明の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、添付図面を精読することによって明らかになるであろう。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1B】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1C】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1D】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1E】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1F】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1G】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1H】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1I】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1J】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1K】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図1L】本発明のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図2A】本発明の第2の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図2B】本発明の第2の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図2C】本発明の第2の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図2D】本発明の第2の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図2E】本発明の第2の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図3A】本発明の第3の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図3B】本発明の第3の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図3C】本発明の第3の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図4A】本発明の第4の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図4B】本発明の第4の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図4C】本発明の第4の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図4D】本発明の第4の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5A】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5B】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5C】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5D】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5E】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5F】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5G】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図5H】本発明の第5の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図6A】本発明の第6の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図6B】本発明の第6の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図6C】本発明の第6の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図7A】本発明の第7の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図7B】本発明の第7の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図8A】本発明の第8の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図8B】本発明の第8の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図9A】本発明の第9の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図9B】本発明の第9の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図9C】本発明の第9の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図9D】本発明の第9の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図10A】本発明の第10の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図10B】本発明の第10の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図10C】本発明の第10の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
図10D】本発明の第10の実施形態のメモリセルを形成する工程を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、それぞれのメモリセル対のために2つの別個のトレンチを基板の表面に形成し、それぞれのトレンチ内に浮遊ゲート及び浮遊ゲートのみを形成することによって、上記の必要性を解決する。この技術はまた、以下で更に説明するように、制御された縮小サイズのソース領域を形成する。
【0022】
メモリセル対の形成は、半導体基板10で始まる。1つのみが示され説明されているが、そのようなメモリセル対のアレイは、同じ基板10で形成されることを理解されたい。基板に、酸化物層12が形成される。酸化物層12に、窒化物層14が形成される。結果として得られた構造物を図1Aに示す。次いで、フォトリソグラフィマスキングプロセスが形成されて、窒化物層14、酸化物層12を通って基板10がエッチングされ、間にソース領域16を有する一対のトレンチ18が形成される。マスキング工程は、窒化物層にフォトレジストの層を形成することと、フォトレジストの部分を選択的に露光させることと、を含む。フォトレジストの選択された部分が除去され、露出された窒化物層14の部分が残される。1回以上のエッチングが実行されて、窒化物14の露出部分と、下にある酸化物12及び基板10の部分が除去される。結果として得られる構造物を図1Bに示す(フォトレジストの除去後)。トレンチエッチングは、ソース領域16の横幅を画定する。
【0023】
傾斜及び垂直注入が実行されて、浮遊ゲートの下のチャネル領域となる基板の表面が調整される。図1Cに示すように、酸化物堆積工程が実行されて、窒化物層14の露出面及びトレンチ18の露出面を含む、構造体の露出面に酸化物20の層が形成される。次いで、図1Dに示すように、ポリシリコン22の層が構造体に堆積されて、それぞれのトレンチ18にポリシリコン22が充填される。基板10の上面より上のポリシリコン22、窒化物14、及び酸化物12の部分が除去され(例えば、エッチング及び化学機械研磨プロセス)、基板10内のトレンチ18を充填するポリシリコン22のブロックが残される。ポリ22の上面は、基板の上面と同じ高さであってもよく、又は、エッチングを表面の手前で停止して、ポリ22の一部分がトレンチ18から外に延在し、それによってポリ22の上面が基板上面の高さより上に配設されるようにすることもできる。次いで、基板10及びポリシリコンブロック22の露出面に酸化物24の層が形成される。この結果得られた構造体を図1Eに示す。
【0024】
図1Fに示すように、別のマスキング工程が実行されて、構造体の上方にフォトレジスト26の層が形成され、トレンチ18間のソース領域16の上方のフォトレジスト26の部分が除去される。次いで、エッチングが実行されて、図1Gに示すように、トレンチ間の酸化物24及び基板10の上部が除去される。注入が実行されて、トレンチ18間の基板内にソース領域16(すなわち、基板の第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する領域)が形成される。フォトレジスト26が除去された後、好ましくは露出した酸化物24が除去される。次いで、図1Hに示すように、酸化物層28が、ポリブロック22の側壁の露出部分及びその上面沿いを含む構造体の上方に形成される。この酸化物は、メモリセルのトンネル酸化物として機能することになる。
【0025】
図1Iに示すように、ポリシリコン層30が構造体の上方に体積される。図1Jに示すように、マスキング工程が実行されて、ポリ層30にフォトレジスト32の層が形成され、ポリブロック22の上方に配設されたフォトレジスト32の部分及びポリブロック22から離間した部分が除去されて、下にあるポリ層30の部分が露出する。次いで、図1K(フォトレジスト32の除去後)に示すように、ポリエッチングが実行されて、ポリ層30の露出部分が除去され、ポリブロック22間のポリ30のブロック30aと、ポリブロック22の外側のポリ30のブロック30bと、が残される。注入が実行されて、ポリブロック30bの外側表面近くの基板内にドレイン領域34が形成される。最終構造体を図1Lに示す。
【0026】
図1Lに示すように、メモリセル対は、トレンチ18内に、基材から絶縁された一対の浮遊ゲート22を含む。浮遊ゲートの上面は、好ましくは、基板10の上面と同じ高さであるが、必要に応じて基板上面の高さよりも上方に延在してもよい。消去ゲート30aは、ソース領域16の上方に配設され、ソース領域16から絶縁される。消去ゲート30aは、基材の表面内に延在する下部を有し、その下側角部は、浮遊ゲートの上面内(すなわち、上側角部領域)に形成された切欠きに対向し、その中に延在する。消去ゲート30aは、基板表面の高さより上に、好ましくは浮遊ゲートの上方に延在する上部を有する。それぞれのメモリセルは、基板上面の上方に配設され、基板上面から絶縁されたワード線ゲート30bを含む。それぞれのメモリセルはまた、ソース領域16から、トレンチ18の底部に沿って、トレンチ18の側壁に沿って、かつ基板の表面に沿ってドレイン領域34まで延在するチャネル領域36を含む。トレンチに沿ったチャネル領域の部分の導電性は、浮遊ゲートによって制御される。基板10の表面に沿ったチャネル領域の部分の導電性は、ワード線ゲート30bによって制御される。チャネル領域の水平部分は浮遊ゲートに向けられており、ホットエレクトロン注入を強化するため、浮遊ゲートのプログラミングが強化される。消去ゲートは、浮遊ゲートから消去ゲートへの電子のファウラーノルドハイムトンネリングの効率を上げる目的で、浮遊ゲートの上面に形成された切欠きに対向し、その中に延在する下側角部を含むため、消去が強化される。最後に、トレンチが両方の対向する側面からソース領域16の横幅を画定するだけでなく、更に両方の対向する側面からのそれぞれの浮遊ゲートの横寸法を画定し(それぞれの浮遊ゲート及びそれを取り囲む絶縁層20は、トレンチを完全に充填するため)、チャネル領域の対応する部分を画定するため、メモリセル対の小型化が強化される。
【0027】
図2A図2Eは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図1Iに示される構造体と同じ構造体で始まる。図2Aに示すように、マスキング工程が実行されて、ポリ層30にフォトレジスト40の層が形成され、浮遊ゲート22の上方及び浮遊ゲート22間に配設されたフォトレジストの部分が除去されて、下にあるポリ層30が露出する。次いで、図2B(フォトレジスト40の除去後)に示すように、ポリエッチングが実行されて、ポリ層30の露出部分が除去され、ワード線ゲート30bが残される。図2Cに示すように、酸化物層42が構造体の上方に形成される(既存の露出した酸化物層を最初に除去することを含み得る)。次いで、図2Dに示すように、ポリシリコン44の層が構造体の上方に形成される。次いで、ポリ44の上部が除去されて(例えば、CMPを使用して)、ワード線ゲート30b間にポリブロック44が残される。次いで、ドレイン領域34は注入によって形成されて、図2Eに示す最終構造体が得られる。ポリブロック44は、浮遊ゲートの部分に横方向に隣接し、浮遊ゲート上側角部の切欠きに対向する下部と、浮遊ゲートの上方に、かつ上方で延在する上部と、を有する消去ゲートである。
【0028】
図3A図3Cは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図1Lに示す構造体で始まる。図3Aに示すように、絶縁層(例えば、酸化物)50は、消去ゲート30a及びワード線ゲート30bの露出した上面及び側面を含む構造体に形成される。次いで、図3Bに示すように、ポリシリコン52が構造体の上方に堆積される。次いで、図3Cに示すように、ポリエッチングが実行されてポリ52の上部が除去され、それぞれが浮遊ゲート22のうちの1つの上方に配設され、浮遊ゲート22のうちの1つから絶縁され、かつ消去ゲート30aとワード線ゲート30bのうちの1つとの間に配設され、消去ゲート30aとワード線ゲート30bのうちの1つから絶縁されたポリブロック52が残される。ドレイン領域は、ポリブロック52の形成前又は形成後に形成され得る。ポリブロック52は、浮遊ゲートへの容量結合を介してメモリセルの動作をより強化するために使用され得る制御ゲートを構成する。
【0029】
図4A図4Dは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図1Lに示す構造体で始まる。図4Aに示すように、ポリエッチングが使用されて、消去ゲート30aの上部が除去される(フォトリソグラフィープロセスを使用する)。消去ゲート30aの上面の高さは、基板上面の高さと同じであってもよく、又はそれより高く延在していてもよい。次いで、絶縁層60が構造体の上方に形成される。この絶縁層は、単一材料の層であってもよく、又は図4Bに示すように、複数の副層(例えば、ONO、すなわち酸化物-窒化物-酸化物)を有してもよい。次いで、図4Cに示すように、ポリシリコン62が構造体の上方に堆積される。次いで、図4Dに示すように、ポリエッチングが実行されて、ポリ62の上部が除去され、浮遊ゲート22及び消去ゲート30aの上方に配設され、浮遊ゲート22及び消去ゲート30aから絶縁され、かつワード線ゲート30b間に配設され、ワード線ゲート30bから絶縁されたポリブロック62が残される。ポリブロック62は、浮遊ゲートとの容量結合を介してメモリセルの動作をより強化するために使用され得る、両方のメモリセルと共有される制御ゲートを構成する。
【0030】
図5A図5Hは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図1Cに示す構造体で始まる。図5Aに示すように、ポリエッチングが使用されて、上部ポリ22が除去され、ポリ22の上面が窒化物層14の上面と底面との間に(すなわち、基板表面の高さより上に)なるように陥凹する。絶縁層(例えば、酸化物)70の層が、ポリブロック22の露出した上面に形成される。次いで、図5Cに示すように、ポリ堆積が実行されて、構造体の上方にポリ層72が形成される。図5Dに示すように、ポリエッチング又は除去プロセスが実行されて(例えば、CMP)、ポリ層72がトレンチ18内の部分を除いて除去され、続いてポリエッチバックが実行されてポリブロック72の表面が酸化物20よりも低くなる。ポリブロック72は消去ゲートである。図5Eに示すように、酸化物堆積が実行され、次いで酸化物20が酸化物CMPによって窒化物14の上面から除去され、消去ゲート72の上面に酸化物層74が残される。図5Fに示すように、窒化物エッチングが使用されて窒化物14が除去され、酸化物エッチングが使用されて、浮遊ゲート22間の基板表面の酸化物12の部分が除去される。図5Gに示すように、ポリシリコン堆積が実行されて、構造体上方にポリ層76が形成される。ポリエッチングが実行されてポリ76の上部が除去され、基板表面に(電気的に接触して)、消去ゲート72の間に(それから絶縁されて)配設されたポリブロック76aが残され、消去ゲート72の外側に、消去ゲート72から絶縁されたポリブロック76bが残される。次いで、注入が実行されて、ドレイン領域34が形成される。最終構造体を図5Hに示す。この実施形態では、ポリブロック76aは、ソース領域16と電気的に接触し、より良好な導電性のために拡張ソース線を形成する。ポリブロック76bはワード線ゲートである。
【0031】
図6A図6Cは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図5Eに示す構造体で始まる。この実施形態におけるポリ72は、制御ゲートを構成することになる。図6Aに示すように、窒化物14が除去される。マスキング工程及び注入が実行されて、ポリブロック22の間の基板内にソース領域16が形成される。図6Bに示すように、ポリシリコン堆積が実行されて、構造体の上方にポリ層176が形成される。ポリエッチングが実行されて、ポリ176の上部が除去され、基板10のソース領域16の上方に配設され、基板10のソース領域16から絶縁され、かつポリブロック72間に横方向に配設され、ポリブロック72から絶縁されたポリブロック176aが残され、ポリブロック72の外側に横方向に、ポリブロック72から絶縁されたポリブロック176bが残される。次いで、注入が実行されてドレイン領域34が形成される。最終構造体を図6Cに示す。この実施形態では、ポリブロック176aは消去ゲートであり、ポリブロック72は制御ゲートであり、ポリブロック176bはワード線ゲートである。
【0032】
図7A図7Bは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図1Eに示す構造体で始まる。マスキング工程及び注入が実行されて、ポリブロック22の間の基板内にソース領域16が形成される。図7Aに示すように、ポリシリコン堆積が実行されて、構造体の上方にポリ層130が形成される。マスキング工程及びポリエッチングが実行されて、ソース領域16の上方及びポリブロック22の部分の上方のポリ30の部分が除去され、ポリブロック130aがワード線ゲートとして残される。次いで、注入が実行されてドレイン領域34が形成される。最終構造体を図7Bに示す。ここで、それぞれのメモリセルは、浮遊ゲート22及びワード線ゲート130aの2ゲートのみを含む。
【0033】
図8A図8Bは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図1Eに示す構造体で始まる。マスキング工程及び注入が実行されて、ポリブロック22の間の基板内にソース領域16が形成される。図8Aに示すように、ポリシリコン堆積が実行されて、構造体の上方にポリ層130が形成される。ポリエッチングが実行されて、ポリ130の部分が除去され、ソース領域16の上方に、ソース領域16から絶縁されたポリブロック130aと、基板に、基板から絶縁されたポリブロック130bが残される。次いで、注入が実行されてドレイン領域34が形成される。最終構造体を図8Bに示す。ポリブロック130aはワード線ゲートであり、ポリブロック130bは消去ゲートである。
【0034】
図9A図9Dは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図7Bに示される構造体で始まるが、ドレイン領域のポリエッチング及び注入形成は行われない。次いで、絶縁層60が構造体の上方に形成される。この絶縁層は、単一材料の層であってもよく、又は図9Aに示すように、複数の副層(例えば、ONO、すなわち、酸化物-窒化物-酸化物)を有してもよい。次いで、図9Bに示すように、ポリシリコン62が構造体の上方に堆積される。次いで、図9Cに示すように、ポリエッチングが実行されてポリ162の部分が除去され、浮遊ゲート22及びソース領域16の上方に配設され、ソース領域16から絶縁され、かつワード線ゲート30b間に配設され、ワード線ゲート30bから絶縁されたポリブロック162が残される。図9Dに示すように、マスキング工程及びエッチングが使用されて絶縁層60及びポリブロック30bの部分が除去され、次いで、注入が実行されてドレイン領域34が形成される。ポリブロック162は、両方のメモリセルと共有される消去ゲートを構成する。
【0035】
図10A図10Dは、別の実施形態の形成を示す。この実施形態の形成は、図8Bの構造体で始まるが、ドレイン領域のポリエッチング及び注入は行われない。絶縁層(例えば、酸化物)150は、図10Aに示すように、消去ゲート30a及びワード線ゲート30bの露出した上面及び側面を含む構造体に形成される。次いで、図10Bに示すように、ポリシリコン152が構造体の上方に堆積される。次いで、図10Cに示すように、ポリエッチングが実行されてポリ152の上部が除去され、それぞれ浮遊ゲート22のうちの1つの上方に配設され、浮遊ゲート22のうちの1つから絶縁され、かつ消去ゲート30aとワード線ゲート30bのうちの1つとの間に配設され、消去ゲート30aとワード線ゲート30bのうちの1つから絶縁されたポリブロック152が残される。図10Dに示すように、マスキング工程及びエッチングが使用されて絶縁層150及びポリブロック30bの部分が除去され、次いで、注入が実行されてドレイン領域34が形成される。ポリブロック152は、浮遊ゲートへの容量結合を介してメモリセルの動作をより強化するために使用され得る制御ゲートを構成する。
【0036】
本発明は、本明細書に図示した上記実施形態(複数可)に限定されるものではなく、任意の請求の範囲にあるあらゆる全ての変形例も包含することが理解されよう。例えば、本明細書における本発明への言及は、いかなる特許請求の範囲又は特許請求の範囲の用語も限定することを意図するものではなく、代わりに特許請求の範囲の1つ以上によって網羅され得る1つ以上の特徴に言及するにすぎない。上記で説明した材料、プロセス、及び数値の実施例は、単に例示的なものであり、特許請求の範囲を限定するものとみなされるべきではない。更に、特許請求及び明細書から明らかであるように、全ての方法のステップが例示又は請求した正確な順序で実施される必要はなく、むしろ任意の順序で本発明のメモリセル構成の適切な形成が可能である。単一の材料層は、複数のかかる又は類似の材料層として形成することができ、そして、逆もまた同様である。最後に、本明細書で使用される、用語「形成」及び「形成される」とは、材料堆積、材料化成、又は開示又は特許請求される材料を提供する際の任意の他の技法を含むものとする。
【0037】
本明細書で使用される、用語「の上方に(over)」及び「に(on)」は共に、「に直接的に」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)及び「の上に間接的に」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、「隣接した」という用語は、「直接的に隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「間接的に隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「取り付けられた」は、「直接的に取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「間接的に取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「電気的に結合された」は、「直接的に電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に連結していない)、及び「間接的に電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に連結している)を含む。例えば、「基板の上方に」要素を形成することは、中間材料/要素が介在せずに直接的に基板にその要素を形成することも、1つ以上の中間材料/要素が介在して間接的に基板の上にその要素を形成することも含む可能性がある。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D