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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】ひも締緩装置
(51)【国際特許分類】
   A44B 99/00 20100101AFI20230627BHJP
   A43C 11/16 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
A44B99/00 611N
A44B99/00 601Z
A43C11/16
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021187543
(22)【出願日】2021-11-18
(62)【分割の表示】P 2019188701の分割
【原出願日】2014-09-05
(65)【公開番号】P2022019790
(43)【公開日】2022-01-27
【審査請求日】2021-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】510299178
【氏名又は名称】陳 金柱
【氏名又は名称原語表記】CHEN,Chin-Chu
【住所又は居所原語表記】No.11-1,Lane 188,Gougye Rd.,Zhonghe Village,Longjing District Taichung,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】陳 金柱
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-022467(JP,A)
【文献】登録実用新案第3159620(JP,U)
【文献】特表2016-504106(JP,A)
【文献】特表2016-539750(JP,A)
【文献】特表2019-504654(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B99/00
A43C11/00-11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のベース歯と、ひも穴を介して外へ連通する収容空間とを有するベースと、
前記収容空間に枢設され、前記ひも穴に対応する環状レールと、第1結合部とを有するひも締緩部材と、
前記収容空間に枢設され、操作用のノブと、軸部材とを有し、前記軸部材は、第1位置制限部と、第2位置制限部と、前記第1位置制限部と前記第2位置制限部との間に接続される滑り中止部とを有するリリースユニットと、
前記収容空間に配置され、貫通穴を有し、前記滑り中止部が前記貫通穴の一方から他方へ通過することで前記第1位置制限部又は前記第2位置制限部によって位置決めされる少なくとも1つの係止素子と、
前記収容空間内に回転可能に位置決めされ、前記ノブに結合され、第2結合部を有し、前記ベース歯に噛み合う複数の弾性当接アームを含む連動部材と、
を備え、
前記係止素子が前記第1位置制限部によって位置決めされる場合、前記リリースユニットが第1位置に位置し、前記第2結合部が前記第1結合部に結合し、前記弾性当接アームが前記リリースユニットのリリース方向への回転を阻み、前記リリースユニットの引き締め方向への回転を阻まず、
前記係止素子が前記第2位置制限部によって位置決めされる場合、前記リリースユニットが第2位置に位置し、ひも締緩部材が自由回転する、
ひも締緩装置。
【請求項2】
前記係止素子が前記ベースに位置し、前記連動部材が前記軸部材に隣接して結合され、
前記ノブが軸に沿って引き上げられる場合、前記軸部材は前記収納空間で前記軸に沿って移動して前記係止素子が前記第2位置制限部によって位置決めされて前記リリースユニットが前記第2位置に位置するようにし、前記連動部材を上向きに持上げ、前記連動部材は前記ベース歯と噛み合わない、
請求項1に記載のひも締緩装置。
【請求項3】
前記係止素子は、前記ノブと一体に形成される、
請求項1に記載のひも締緩装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ひも締緩装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、歩行やスポーツする場合に足が靴内で滑ってけがをすることを防止するために、スポーツ靴では、靴本体と足との間の密着性の調整が特に注目されるようになっている。従来は、靴紐、ゴムひも、ファスナー又は面ファスナーによって密着性の調整が行われていた。面ファスナーは、バーブエッジにふけや塵埃が付着しやすいうえ、何度も貼り付けを繰り返すと疲労しやすい。ファスナーは調整幅が小さく固定性が悪い。ゴムひもは耐候性が悪く時間経過につれ硬化してしまう。このため市販のスポーツ靴の多くは靴紐型である。
【0003】
しかし、靴紐をうまく結べない子供もおり、靴紐が緩んでしまうことがある。体力が衰えた老人にとっては、しゃがんで靴紐を結ぶ動作は困難である。例えば、バスケットボール、テニス、岩登り、スケートボード等の激しい又は特殊なスポーツをするとき、緩んだ靴紐や長すぎる靴紐のせいで足を取られる、又は外部異物に引っかかるなどの危険が生じる。そのため緩んだ靴紐や長すぎる靴紐はスポーツを職業とする選手たちにとって大きな脅威となっている。
【0004】
現在、特許文献1に開示されたひも締付け機能と緩め機能を有する留め具が既に市販されている。このような留め具は、締めひもを締め付ける必要がある各種の着用品に使用することができるので、市場で広く歓迎されている。従来の留め具は、ラッチング具である環状シート体と弾性シートとの連設により上下垂直の均一な係止力を形成し、回転カバーの回転と垂直動作によって、線材コイルを連動させて靴紐を締め付け又は緩ませる効果を得ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】台湾特許第374016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の留め具は、弾性素子が複雑で数が多い。また、弾性素子のコストが高いだけでなく、弾性素子が繰り返し靴紐を締め付け又は緩めた後、弾性疲労を引き起こしやすく弾性素子と当接された部材との間にも大量の磨耗が発生し、弾性素子の故障頻度と誤操作率を更に増加させる。
本発明は、上記課題に鑑みて創作されたもので、その目的は、構造が簡単で低コストであり繰り返し操作による弾性素子の磨耗及び故障が発生しにくいひも締緩装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様は、
複数のベース歯と、ひも穴を介して外へ連通する収容空間とを有するベースと、
前記収容空間に枢設され、前記ひも穴に対応する環状レールと、第1結合部とを有するひも締緩部材と、
前記収容空間に枢設され、操作用のノブと、軸部材とを有し、前記軸部材は、第1位置制限部と、第2位置制限部と、前記第1位置制限部と前記第2位置制限部との間に接続される滑り中止部とを有するリリースユニットと、
前記収容空間に配置され、貫通穴を有し、前記滑り中止部が前記貫通穴の一方から他方へ通過することで前記第1位置制限部又は前記第2位置制限部によって位置決めされる少なくとも1つの係止素子と、
前記収容空間内に回転可能に位置決めされ、前記ノブに結合され、第2結合部を有し、前記ベース歯に噛み合う複数の弾性当接アームを含む連動部材と、
を備え、
前記係止素子が前記第1位置制限部によって位置決めされる場合、前記リリースユニットが第1位置に位置し、前記第2結合部が前記第1結合部に結合し、前記弾性当接アームが前記リリースユニットのリリース方向への回転を阻み、前記リリースユニットの引き締め方向への回転を阻まず、
前記係止素子が前記第2位置制限部によって位置決めされる場合、前記リリースユニットが第2位置に位置し、ひも締緩部材が自由回転する、
ひも締緩装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る組み合わせた外観を示す斜視図。
図2】一実施形態の第1の方向による斜視分解図。
図3】一実施形態の第2の方向による斜視分解図。
図4図1に示すリリースユニットが第1の位置にあるときの断面図。
図5図1に示すリリースユニットが第2の位置にあるときの断面図。
図6図1における部分斜視図を示す。
図7図6に示す滑り止めブロック及びストッパ面を示す部分拡大模式図。
図8】本発明の弾性当接アームにより締めひもリリースを阻む状態を示す模式図。
図9】本発明の弾性当接アームにより締めひもを締め付ける状態を示す模式図。
図10】本発明の別の実施形態に係る組み合わせた外観を示す斜視図。
図11図10に示す実施形態に係る第1の方向による斜視分解図。
図12図10に示す実施形態に係る第2の方向による斜視分解図。
図13図10に示すリリースユニットが第1の位置にあるときの断面図。
図14図10に示すリリースユニットが第2の位置にあるときの断面図。
図15図10に示す弾性当接アームにより締めひもを締め付ける状態を示す模式図。
図16】本発明の他の実施形態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る一実施形態について、図1から図5に基づいて説明する。一実施形態は、ベース200と、ひも締緩部材300と、リリースユニット400と、連動部材500と、を備えるひも締緩装置100である。
【0010】
ベース200は、2つのひも穴230を介して外へ連通される収容空間210、及び少なくとも1つの係止素子220を有する。ベース200に収容空間210を囲んで4つの押え台240が開設される。係止素子220は、ベース200の中心軸線に対応する複数の爪部からなり、中央に貫通穴250が開設される。
【0011】
ひも締緩部材300は、枢孔301によって係止素子220外に枢嵌されるように、収容空間210内に格納される。ひも締緩部材300に、2つのひも穴230に対応して環状レール310が設けられ、ひも締緩部材300の上方に、枢孔301をめぐって、突出し放射した歯状の第1の結合部320が設けられる。
【0012】
リリースユニット400が軸部材410によってひも締緩部材300の枢孔301及びベース200の貫通穴250を貫通するため、リリースユニット400とひも締緩部材300とが同軸になって収容空間210内に枢設される。リリースユニット400は、互いに嵌合するノブ420及び第2の結合部430を更に含み、第2の結合部430が第1の結合部320に対応する凹状である。ノブ420、第2の結合部430及び軸部材410は、外から内へ順次に組み合わせられて、収容空間210において軸方向に往復して変位することができる。ノブ420に複数の外歯421が設けられる。軸部材410に、上から下に、順次に、第1の位置制限部411、滑り中止部412及び第2の位置制限部413が作られる。第2の結合部430の外側にも複数の内歯431が環状配列される。外歯421も内歯431も、軸方向に沿ってベース200へ突出する。第1の位置制限部411及び第2の位置制限部413により、係止素子220の爪部を位置決めすることができる。係止素子220は、軸方向の力を加えられた後で滑り中止部412を通過することを許可され、更に、係止素子220を第1の位置制限部411と第2の位置制限部413との間で切り替えさせる。係止素子220が第1の位置制限部411により位置決めされる場合、リリースユニット400が第1の位置に位置すると見なし、第2の結合部430が第1の結合部320に対応して嵌合する。また、係止素子220が第2の位置制限部413により位置決めされる場合、リリースユニット400が第2の位置に位置すると見なし、第2の結合部430が第1の結合部320から脱離する。
【0013】
連動部材500は、略中空の環体となる。連動部材500の中空の環体内に、等間隔で4つの弾性支持台510が凸設される。各弾性支持台510が連動部材500の中空の環壁に沿って延伸し突出して、弾性当接アーム520を形成する。連動部材500の弾性当接アーム520は、外歯421及び内歯431に対応して軸方向に、往復して弾性的に変位することができる。各弾性当接アーム520が連動部材500に一体的に作られる。各弾性当接アーム520の外端に滑り止めブロック521及び止め端522が設けられる。各止め端522が内歯431に対応して制限力を付与する。リリースユニット400により力を加えてない状態で、各滑り止めブロック521は、止め端522に合わせて外歯421のリリース方向への回転を阻むが、止め端522に合わせて何れの外歯421の引き締め方向への回転を阻まない。連動部材500に、更に、下向きに幾つかの突出止め530が凸設される。各突出止め530がいちいち各押え台240内に位置決めされて嵌め合って、連動部材500を収容空間210内に固定させる。外歯421は、ストッパ面4211を有し、内歯431は、ストッパ斜面4311とリリース斜面4312を有し、ストッパ面4211がストッパ斜面4311に対向する。各滑り止めブロック521は、平面5211で各ストッパ面4211に対応し、各止め端522は、何れも斜面(符号はない)で各ストッパ斜面4311と各リリース斜面4312に対応する。
【0014】
次に図6から図9に基づいて、本実施形態の締緩装置100の動作について説明する。
本実施形態のリリースユニット400が第1の位置に位置する場合、各滑り止めブロック521は、止め端522に合わせて、その内歯431のリリース方向への回転を阻む。それゆえ、使用者は、容易にノブ420を回転させ、第2の結合部430と第1の結合部320とに対応して結合した嵌合状態によって、ひも締緩部材300を枢孔301によって係止素子220外に枢嵌し、ひも締緩部材300が連動されて回転するようにして、締めひも(図示せず)を環状レール310内に締め付けることができる。この場合、各止め端522が各リリース斜面4312により押し当てられて、弾性当接アーム520に弾性変形が起きるため、弾性当接アーム520は、締め付ける操作に影響を与えない。操作者が手を緩めると、各滑り止めブロック521が止め端522に合わせて内歯431のリリース方向への回転を阻むため、ひも締緩部材300は、自由に回転して締めひもが緩むことはない。
【0015】
リリースユニット400がリリース方向へ力を加えて回転する状態について、図8に示す。各滑り止めブロック521が元々止め端522に合わせてその外歯421のリリース方向への回転を阻むが、リリースユニット400がリリース方向へ力を加えて回転するため、各滑り止めブロック521は、斜面5212で外歯421の斜面4212の押し当てに対応する。この場合、滑り止めブロック521は、2つの斜面4212、5212によって下向きの力を発生させて、弾性当接アーム520を弾性変形させて、更に、各止め端522が下向きに各ストッパ斜面4311から抜け出すようになる。この場合、各滑り止めブロック521は、止め端522に合わせて1段階ずつリリース(1歯ずつ)する操作をして、締めひもをリリース方向へ制御可能にリリースさせる。
【0016】
次に、使用者は、締めひもを完全にリリースする場合、軸方向に沿ってノブ420を引き上げて、係止素子220の爪部が軸方向の力を加えられて滑り中止部412を通過し、更に、係止素子220を第1の位置制限部411から第2の位置制限部413に切り替えればよい。係止素子220が第2の位置制限部413により位置決めされる場合、リリースユニット400は、第2の位置に位置すると見なし、第2の結合部430が第1の結合部320から脱離する。注意すべきなのは、各止め端522が内歯431に対応して合わせて制限力を付与する。この制限力は、不注意なリリース又は意図しない操作を避け、更に、係止素子220が第1の位置制限部411から第2の位置制限部413に切り替えられる場合、リリースの反作用力による過大な衝撃に影響されないようにすることができる。従って、本実施形態において、設計を応用して、操作過程に制限やバッファ用の制限力を付与することができる。
【0017】
係止素子220が第1の位置制限部411から第2の位置制限部413に切り替えられると、本実施形態のリリースユニット400が第2の位置に位置すると見なし、第2の結合部430は、第1の結合部320から脱離する。この場合、ひも締緩部材300は、自由に回転して(制限力無し)、締めひもを環状レール310内から自由にリリースすることができる。
【0018】
一実施形態において、ひも締緩装置100を着用品に合わせて使用する締めひも締緩方法を提供する。一実施形態の方法は、リリースユニット400を第1の位置にする工程と、リリースユニット400を連動部材500に対してリリース方向へ回転させて、ひも締緩部材300がリリースユニット400により連動されて締めひもを環状レール310に回って巻き取る工程と、リリースユニット400を第2の位置にする工程と、最後、締めひもに力を加えて、ひも締緩部材300を自由に回転させて、締めひもをリリースする工程と、を備える。
【0019】
本発明の別の実施形態について図10から図15に基づいて説明する。別の実施形態はベース610と、ひも締緩部材620と、リリースユニット630と、連動部材640と、を備えるひも締緩装置である。
【0020】
ベース610は、複数のベース歯611、収容空間612、及び少なくとも1つの係止素子613を有する。収容空間612は、略円形となる凸壁により形成される。複数のベース歯611が収容空間612の凸壁の内側に開設される。収容空間612が2つのひも穴6121を介して外へ連通される。
【0021】
ひも締緩部材620が収容空間612に枢設される。ひも締緩部材620に、2つのひも穴6121に対応して環状レール621が設けられ、また、複数の歯状でめぐられた第1の結合部622が設けられる。
【0022】
リリースユニット630は、使用者が操作できるように、軸部材631及びノブ632によって組み合わせられて、収容空間612に枢設される。ノブ632内に複数の環状配列されるリリース歯6321が設けられる。リリースユニット630の軸部材631に第1の位置制限部6312及び第2の位置制限部6311が設けられる。第1の位置制限部6312と第2の位置制限部6311との間に滑り中止部6313が設けられる。係止素子613は、力を加えられた後で滑り中止部6313を通過することを許可される。
【0023】
連動部材640は、回転可能に収容空間612内に位置決めされ、歯状の第2の結合部642を有し、ベース歯611及びリリース歯6321に対応して、傾斜して外へ放射する複数本の弾性当接アーム641を有する。係止素子613が第1の位置制限部6312により位置決めされる場合、リリースユニット630が第1の位置に位置し、第2の結合部642が第1の結合部622に対応して結合し、弾性当接アーム641がベース歯611に噛み合い、弾性当接アーム641がリリース歯6321により径方向に押し当てられて、ベース歯611に対応して引き締め方向において弾性的に径方向に収縮する。そのゆえ、弾性当接アーム641は、リリースユニット630のリリース方向への回転を阻むが、リリースユニット630の引き締め方向への回転を阻まない。また、係止素子613が第2の位置制限部6311により位置決めされる場合、リリースユニット630は第2の位置に位置し、第2の結合部642が第1の結合部622から脱離する。
【0024】
リリースユニット630が第1の位置に位置する場合、各弾性当接アーム641がリリース歯6321により押し当てられ又はリリースされるため、弾性当接アーム641は、ベース歯611に噛み合ってリリース方向への回転を阻むが、ベース歯611に噛み合って引き締め方向への回転を阻まない。リリースユニット630がリリース方向へ駆動される場合、リリース歯6321により弾性当接アーム641を弾性的に縮ませるように押し付け、1段階ずつリリースさせる機能を発揮させる。実施形態では、組み立てやすく、操作しやすく及び弾性ユニットを省略できる機能を発揮できるだけではなく、更に、素子の複雑さ及び数を減少し、確かに製品のコストを更に低下させることができる。
【0025】
本発明の他の実施形態では、上記実施形態の係止素子の位置を変更する。図16に示すように、本実施形態に係る係止素子700は、ノブ710に一体的に作られ、軸部材720は独立で他の素子を枢設して昇降させることに用いられる。この実施形態により、係止素子700も、同様に軸部材720に合わせて2つの位置への昇降操作を行うことができる。この実施形態の他の細部については、上記実施形態と類似であるため、ここで繰り返して説明しない。
【0026】
本発明を実施形態として開示したが、これは本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のひも締緩手段は、構造設計が簡単であり、コストが低く、組み立てやすく操作しやすくだけではなく、更に従来の独立な弾性ユニットの設計を省略でき、繰り返した操作による素子の磨耗及び故障を避けることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16