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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-26
(45)【発行日】2023-07-04
(54)【発明の名称】空間的勾配に基づく蛍光光度計
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/64 20060101AFI20230627BHJP
【FI】
G01N21/64 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022571189
(86)(22)【出願日】2021-05-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 US2021033100
(87)【国際公開番号】W WO2021236735
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-01-17
(31)【優先権主張番号】63/027,587
(32)【優先日】2020-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/028,013
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/028,723
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522452477
【氏名又は名称】ワイエスアイ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ケビン フラナガン
【審査官】吉田 将志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0223260(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0178618(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0128658(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0033205(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0080122(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0231465(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号プロセッサ又は処理モジュールを備える装置において、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールは、
液体中の蛍光体から反射された、長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイによって検知された光に関する情報を含む信号を受信し、
受信した前記信号に基づいて、反射されかつ前記リニアセンサアレイの前記長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する前記液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記信号プロセッサ又は前記処理モジュールは、前記リニアセンサアレイの前記長さにわたって検知された光学信号の減衰量に基づいて、前記蛍光体濃度を決定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記リニアセンサアレイが、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ又はリニアCMOSアレイを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記リニアセンサアレイが、前記複数行及び複数列の光学素子の三次元シリンダ状アレイを有する、閉じたシリンダセンサアレイを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記空間的勾配は、前記蛍光体濃度[c]と、前記リニアセンサアレイに沿った長さ又は位置(l)と、種吸収係数(α)と、前記リニアセンサアレイに沿ったアレイ光学素子の信号(S(l))との間の関係を規定するリニアアレイアルゴリズムによって決定される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記リニアアレイアルゴリズムは以下の方程式、
【数1】
の形態を取り、この式において、
【数2】
【数3】
【数4】
である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記リニアアレイアルゴリズムは、ベールの法則に基づく、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、空間的勾配に基づく蛍光光度計である、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、対応する長さを有する準平行光源であって、前記リニアセンサアレイの前記長さに沿って、準平行光を含む光を提供するように構成されている準平行光源を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記信号プロセッサ又は処理モジュールは、前記リニアセンサアレイの長さ及び幅に沿うことを含む、前記リニアセンサアレイにわたって検知された光学信号の減衰量に基づいて、蛍光体濃度を決定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記リニアセンサアレイは、個々にアドレス可能な前記光学素子の二次元アレイを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記光学素子は、前記信号プロセッサ又は処理モジュールによって個々にアドレス可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記複数行の光学素子又は前記複数列の光学素子のいずれかは、並列に接続されかつ前記信号プロセッサ又は処理モジュールによってアドレス可能であり、
前記装置は、光源とは反対側において、前記リニアセンサアレイの端部に位置する透過フォトダイオードであって、前記蛍光体から反射された光に応答して前記蛍光体に関する情報を含む透過フォトダイオード信号を提供するように構成されている透過フォトダイオードを有し、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールは、前記透過フォトダイオード信号を受信しかつドリフト又はインナーフィルタ効果について対応する信号を補正するように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記方法は、
信号プロセッサ又は処理モジュールによって、液体中の蛍光体から反射された光に関する情報を含み、長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイによって検知された信号を受信することと、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールによって、受信した前記信号に基づいて、反射されかつ前記リニアセンサアレイの長さに沿って検知される前記光の空間的勾配に依存する前記液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定することとを備える、方法。
【請求項15】
前記方法は、前記リニアセンサアレイを、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ又はリニアCMOSアレイで構成することを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法が、前記リニアセンサアレイの前記長さにわたって検知された光学信号の減衰量に基づいて蛍光体濃度を決定することを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、準平行光を提供するために準平行光源を使用することを含む、光を提供するために光源を構成することを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
空間的勾配に基づく蛍光光度計において、
前記蛍光光度計は、
液体試料に準平行光を提供するように構成されている、長さを有する準平行光源と、
対応する長さ及び複数行及び複数列光学素子を有するリニアセンサアレイであって、前記準平行光源の長さに沿って前記液体試料中の蛍光体から反射された光を検知し、前記蛍光体から反射された光に関する情報を含む信号を提供するように構成されているリニアセンサアレイと、
信号を受信し、受信した前記信号に基づいて、反射されかつリニアセンサアレイの対応する長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する前記液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成されている、信号プロセッサ又は処理モジュールとを備える、空間的勾配に基づく蛍光光度計。
【請求項19】
前記リニアセンサアレイが、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ、又はリニアCMOSアレイを備える、請求項18に記載の空間的勾配に基づく蛍光光度計。
【請求項20】
前記空間的勾配は、前記蛍光体濃度[c]と、前記リニアセンサアレイに沿った前記長さ又は位置(l)と、種吸収係数(α)と、前記リニアセンサアレイに沿ったアレイ光学素子の信号(S(l))との間の関係を規定するリニアアレイアルゴリズムによって決定される、請求項18に記載の空間的勾配に基づく蛍光光度計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年5月20日に出願された仮特許出願第63/027,587号(911-023.9-1-1/N-YSI-0045US01)、2020年5月21日に出願された仮特許出願第63/028,013号(911-023.010-1-1/N-YSI-0046US02)、及び、2020年5月22日に出願された仮特許出願第63/028,723(911-023.011-1-1/N-YSI-0047US02)に基づく利益を主張し、これら全てを参照することにより本願明細書に組み込まれる。
本発明は、液体中の対象種の濃度を測定するための蛍光光度計に関し、より詳細には、非強度(すなわち、振幅)に基づく測定値を用いて液体中の蛍光体の濃度を測定するための蛍光光度計に関する。
【背景技術】
【0002】
光学的蛍光の現象は、コンパクトで現場に頑丈なセンサとして実現できるような、環境水質監視に使用するために一般的に利用されている。蛍光に基づく検知は、対象の水パラメータを光学的に励起し、対象の水パラメータに特有の(より長い光波長の)光を再発光するために使用される、(指定された光波長における)励起光源からなる。
【0003】
公知の蛍光光度計は、戻し蛍光信号の振幅を測定することによって、水種の濃度を測定する。この振幅に基づく測定は複数の問題に悩まされている。
【0004】
1)励起源の劣化
典型的な励起源は、LED、レーザダイオード又はランプを有し、これらは全て、使用の過程を通じて強度低下を被る。励起源の劣化に対処するための選択肢は限られている。1つの選択肢は、基準検出器を有することであり、これは、劣化の影響を除去する又は無効にするが、センサの電気回路を複雑にし、さらなる光学機械工学的空間を必要とする。第2の選択肢は、センサを定期的に再較正することであり、これにより、必然的に現場配置の期間を制限する。
【0005】
2)励起源の熱ドリフト
上記の全ての励起源は、温度に対して無視できない応答を有し、すなわち、周囲温度が変化するにつれて光出力は変化する。これは、基準検出器、あるいは何らかの精巧な電気的な又は埋め込みソフトウェア補償方式のいずれかに再度依存するセンサ性能に本当の問題を提起する。さらに、この温度補償は、通常、搭載された(すなわち、電気回路内に内部に配置されている)温度センサによって可能にされる、温度センサの何らかの測定を必要とし、追加の回路及び物理的空間を必要とする。
【0006】
3)干渉する種
蛍光に基づくセンサは、他の競合する種の存在が、同じそれぞれの対象励起及び/又は発光波長において吸収することができ、その結果、蛍光振幅の低下をもたらす、光学的干渉を被る可能性がある。
【0007】
4)光学機械工学的構成
従来の蛍光検知技術は、蛍光信号の捕捉が不十分又は非効率的であることに起因する(特に、現場展開型センサの)感度不良を被る。既存の蛍光センサは、典型的には、単一の励起光源と、感光体を利用した、単一の(点状の)発光受信器を使用する。使用される特定の感光体又は励起光源にかかわらず、公知の従来技術は、蛍光を効率的に捕捉するために光学機械工学的に構成されておらず、その結果、検出限界が損なわれる。
【0008】
5)インナーフィルタ効果(IFE)-範囲制限効果
公知の従来技術は、以下の問題を呈する。低濃度では、蛍光信号は、種の濃度にほぼ比例する。しかしながら、濃度が増すと、信号は最大値に達し、その後、さらにより高い濃度の信号が減少する。この点に関し、従来の蛍光計は曖昧に二重値であり、これは、任意の特定の測定蛍光信号に対して、2つの可能な濃度、すなわち、1つの高い濃度、1つの低い濃度が存在することを意味する。これらの公知の蛍光光度計については、2つの可能な結果を区別する方法がない。
【0009】
公知の文献
濃度勾配を推定するために二次元アレイを用いる蛍光に関する公知の文献があり、そして、主要な発見の簡単な概要を以下に示す。
【0010】
公知の先行技術は、「空間及び時間における濃度勾配の決定」のために使用される二次元アレイを開示している。この先行技術では、「拡散駆動(diffusion driven)」濃度勾配は、蛍光信号の局所分布及び振幅によって決定されている。これは、いずれかの特定のアレイ素子によって報告される信号が単に「局所」蛍光の量(すなわち、特定の単一アレイ素子における局所信号)に比例するので、振幅に基づく技術であり、蛍光の局所振幅は、局所蛍光体濃度密度に比例すると理解される。
【0011】
さらに、高スループット濁度測定のシステム及び方法、並びに「光シートに基づく蛍光相関分光法のための二次元アレイ検出器の性能」と題するA Singh氏らによる文献を開示する2008年4月7日出願の特許文献1(国際公開第2008/140874号(国際出願第PCT/US2008/059575号))を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】国際公開第2008/140874号
【発明の概要】
【0013】
本発明は、上記の従来技術とは明確に異なる。
【0014】
例えば、本発明は、空間的勾配(ベールの法則の結果)を使用し、単一の、固定された又は準静的な濃度を決定する。ここで、時間における濃度の変化は、信号取得の所要時間よりもはるかに遅い変化であると理解される。換言すると、本発明によるセンサの空間的勾配は、ベールの法則の結果であり、蛍光体濃度の空間分布の何らかの変更又は変化をする結果ではない。
【0015】
さらに、本発明は、振幅に基づく蛍光測定に関連する複数の問題の多くを回避すると共に、IFEの信号捕捉を大幅に強化しかつ排除することができる光学機械工学的構成を提供する。本発明は、リニアフォトダイオードアレイを採用する(ただし、本発明は、フォトダイオード技術に限定されるものではなく、例えば、リニアCCD又はCMOSアレイも同様に使用することができる)。これらの測定は、空間的に依存しており、その本旨は、光学信号は、ベールの法則に従い、リニアアレイにわたって減衰を受け、それによって、「空間的勾配(spatial gradient)」を生成するというものである。この空間的勾配には、蛍光種の濃度に関する情報が含まれる。
【0016】
本発明の重要な点は、特に、リニアセンサアレイの長さに沿った信号の空間的勾配を評価するためにリニアセンサアレイを使用することに関する。信号の空間的勾配は、源の劣化/ドリフトに対する耐性と、較正不要の検知と、蛍光帯域の干渉に対する耐性と、信号感度の向上と、IFE補正とを含めて、公知の振幅に基づく方法に比べて多くの利点を提供する蛍光体濃度の評価を提供する。
【0017】
その他の実施例
上記の「空間的勾配」方法は、アレイ内の各光学素子が個々にアドレス可能であることを必要とする。しかしながら、(励起源の反対側においてアレイの端部に位置する)透過フォトダイオードを追加し、リニアアレイ素子の全てを電気的に並列な構成で接続することを伴う、設計の可能な変形が存在する。この設計の変形により、低信号感度をさらに改善し、それによって、ドリフト及びIFEの補正を実行するセンサの能力を保持しつつ、最小検出限界をさらに強化する。
【0018】
最後に、別の変形は、相補的な情報を提供するために、振幅に基づく方法に加えて空間的勾配方法を有しうる。ここでは、勾配に基づく方法は、励起劣化を特定するために使用することができつつ、振幅に基づく方法は、低信号検出を強化するために使用することができる。
【0019】
特定の実施形態
幾つかの実施形態によれば、本発明は、
液体中の蛍光体から反射された光に関する情報を含む信号であって、長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイによって検知された信号を受信し、
受信した信号に基づいて、反射されかつリニアセンサアレイの長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成されている、信号プロセッサ又は処理モジュールを特徴とする装置を有することができ、又はその形態を取りうる。
【0020】
前記装置は、以下のさらなる複数の特徴のうちの1つ以上を有しうる。
【0021】
前記装置は、リニアセンサアレイを有しうる。
【0022】
リニアセンサアレイは、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ、又はリニアCMOSアレイと共に、複数行及び複数列の光学素子の三次元シリンダ状アレイを有する、閉じたシリンダセンサアレイを有しうる。
【0023】
空間的勾配は、蛍光体濃度[c]と、リニアセンサアレイに沿った長さ又は位置(l)と、種吸収係数(α)と、リニアセンサアレイに沿ったアレイ光学素子の信号(S(l))との間の関係を規定するリニアアレイアルゴリズムによって決定されうる。
【0024】
リニアアレイアルゴリズムは以下の方程式の形態を取る。
【数1】
この式において、
【数2】
【数3】
【数4】
である。
【0025】
リニアアレイアルゴリズムはベールの法則に基づいている。
【0026】
本装置は、空間的勾配に基づく蛍光光度計を有するか、又は、その形態を取ることができる。
【0027】
本装置は、対応する長さを有する準平行光源であって、リニアセンサアレイの長さに沿って準平行光を含む光を提供するように構成されている準平行光源を有しうる。
【0028】
信号プロセッサ又は処理モジュールは、リニアセンサアレイの長さ及び/又は幅に沿うことを含む、リニアセンサアレイにわたって検知された光学信号の減衰量に基づいて蛍光体濃度を決定するように構成することができる。
【0029】
リニアセンサアレイは、個々にアドレス可能な光学素子の二次元アレイを有しうる。
【0030】
複数行の光学素子又は複数列の光学素子のいずれかが、並列に接続され、信号プロセッサ又は処理モジュールによってアドレス可能とすることができ、本装置は、光源とは反対側にリニアセンサアレイの端部に位置する透過フォトダイオードであって、蛍光体から反射された光に応答し、蛍光体に関する情報を含む透過フォトダイオード信号を提供するように構成されている透過フォトダイオードを有することができ、信号プロセッサ又は処理モジュールは、フォトダイオード信号を受信し、ドリフト又はインナーフィルタ効果(IFE)について対応する信号を補正するように構成することができる。
【0031】
空間的勾配に基づく蛍光光度計
さらなる例として、かつ幾つかの実施形態によれば、本発明は、準平行光源と、リニアセンサアレイと、信号プロセッサ又は処理モジュールとを特徴とする空間的勾配に基づく蛍光光度計を有するか又はその形態を取ることができる。
【0032】
準平行光源は、長さを有し、準平行光を液体試料に提供するように構成することができる。
【0033】
リニアセンサアレイは、対応する長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有し、準平行光源の長さに沿って液体試料中の蛍光体から反射される光を検知し、蛍光体から反射される光に関する情報を含む信号を提供するように構成することができる。
【0034】
信号プロセッサ又は処理モジュールは、
信号を受信し、
受信した信号に基づいて、反射されかつリニアセンサアレイの対応する長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成することができる。
【0035】
また、空間的勾配に基づく蛍光光度計は、上述の複数の特徴のうちの1つ以上を有しうる。
【0036】
本方法
幾つかの実施形態によれば、本発明は、
信号プロセッサ又は処理モジュールによって、液体中の蛍光体から反射されかつ長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイによって検知された光に関する情報を含む信号を受信し、
信号プロセッサ又は処理モジュールによって、受信した信号に基づいて、反射されかつリニアセンサアレイの長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するという特徴を有する方法を有しうる。
【0037】
また、本方法は、上述の複数の特徴のうちの1つ以上を有しうる。
【0038】
コンピュータ可読記憶媒体
本発明の幾つかの実施形態によれば、本発明は、また、前記方法のステップを実行するためのコンピュータ実行可能コンポーネントを有するコンピュータ可読記憶媒体の形態を取りうる。また、コンピュータ可読記憶媒体は、上述の複数の特徴のうちの1つ以上を有しうる。
【0039】
利点
本発明は、以下のように、従来技術における現在の公知の技術を超える明確な利点を提供する。
【0040】
1)本発明は、蛍光信号の振幅(濃度決定のためのアルゴリズム(図5参照))によってではなく、空間的勾配(ベールの法則に従ったリニアアレイ検出器の長さにわたって変化する蛍光信号)(図1参照)を介して蛍光体濃度を決定する。それは励起源の強度の穏やかな変化に影響されない。これは、空間的勾配が、源劣化、源熱応答、又は、(LED駆動電流などの)源駆動条件の変化に対して耐性があることを意味する。しかしながら、無視できない信号が存在することが必要である、すなわち、空間的勾配を形成するためにアレイに入射する光のある程度の測定可能な量が存在しなければならないことが必要である。さらに、これらの要素は、空間情報を解決するために個々にアドレス可能である必要がある。本発明は、任意の特定のリニアアレイ検出器技術に限定されず、リニアフォトダイオード、CCD又はCMOSアレイを使用することができる。
【0041】
2)本発明は、源の劣化/ドリフトに耐性があり、較正不要の配置が可能であるため、各配置の長さを延長することができる。
【0042】
3)リニアセンサアレイは、戻し蛍光を捕捉するために、はるかに大きな全活性領域を提供する。より重要なことに、活性領域は、光軸に沿って最も重要な寸法(一般に「光」軸と呼ばれる単一軸線に沿って主に放射線を放出する準平行励起源がしばしば使用される)が使用される寸法の中でより大きくなる(図1参照)。蛍光の捕捉が増すことで信号感度が大幅に増し、これにより、蛍光種の検出の最小限界を著しく改善する。
【0043】
4)この勾配に基づく方法が励振出力の穏やかな変化に対して影響されないのと同様に、特定の種類の干渉に対しても影響されない。蛍光信号を吸収するが、励起信号(蛍光帯域の干渉)を吸収しない、干渉する種はいずれも、信号勾配に影響を及ぼさないので、蛍光体濃度の評価を妨げることはない。注意すべきことであるが、空間的勾配方法は、信号勾配の特性に影響を及ぼすことになる、励起信号(励起帯域の干渉)を吸収する、いかなる干渉する種を取り扱うことができない。
【0044】
5)従来の蛍光光度計の蛍光振幅は(IFEに起因する)曖昧な二重値応答を被るが、そのようなことは、濃度の増加に伴って応答が単調である空間的勾配方法の場合ではない(図4参照)。この空間的勾配方法により、実時間のインナーフィルタ効果(IFE)補正が可能となる。(公知の従来技術の場合、インナーフィルタ補正の一般的な方法は、現場配置後の研究室分析による後処理を伴う。)IFE補正により、高濃度検知範囲を大幅に強化する(図3参照)。
【0045】
図面は必ずしも一定の縮尺で描かれていないが、以下のように、図1図8を含む。
【0046】
図面中の乱雑さを低減するために、図面中の各図は、その中に示されている全ての要素について全ての参照符号を必ずしも有するわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1図1は(TracePro(商標)でシミュレートされた)ベールの法則に従う蛍光の「空間的勾配」の側面図である。
図2図2は、(TracePro(商標)でシミュレートされた)蛍光勾配の空間マッピング及び強度図を示す。
図3図3は、(TracePro(商標)でシミュレートされた)IFE補正[検出範囲を10倍増して示す]の有無に関するセンサ応答対相対濃度のグラフである。
図4図4は、(TracePro(商標)でシミュレートされた)[二重値問題のない]IFE補正の有無に関するセンサ応答対相対濃度のグラフである。
図5図5は、本発明の幾つかの実施形態による、空間的勾配から濃度を決定するアルゴリズムである。
図6図6は、本発明の幾つかの実施形態による、空間的勾配に基づく蛍光光度計を有する装置のブロック図である。
図7図7は、本発明の幾つかの実施形態による、長さと、複数行及び複数列の光学素子とを有するリニアセンサアレイのブロック図である。
図8図8は、本発明の幾つかの実施形態による、リニアセンサアレイに関連して準平行光を提供する準平行光源の三次元斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図6は、準平行光源20と、リニアセンサアレイ30と、信号プロセッサ又は処理モジュール40とを有する、本発明による空間的勾配に基づく蛍光光度計を有する装置10を示す。
【0049】
信号プロセッサ又は処理モジュール40は、
液体中の蛍光体から反射されかつ例えば図7に示すような長さL及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイ(r1,c1;r1,c2;r1,c3;r1,c4;r1,c5;r1,c6;r1,c7;r1,c8;…;r1,cn;r2,c1;r2,c2;r2,c3;r2,c4;r2,c5;r2,c6;r2,c7;r2,c8;…;r2,cn;r3,c1;r3,c2;r3,c3;r3,c4;r3,c5;r3,c6;r3,c7;r3,c8;…;r3,cn;…;rn,c1;rn,c2;rn,c3;rn,c4;rn,c5;rn,c6;rn,c7;rn,c8;…;rn,cn)によって検知された光Lr(図8)に関する情報を含む信号を受信し、
受信した信号に基づいて、反射されかつリニアセンサアレイ30の長さLに沿って検知された光の空間的勾配に依存する液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成することができる。
【0050】
リニアセンサアレイ30
一例として、装置10は、例えば、リニアフォトダイオードアレイ、リニア撮像素子アレイ、リニアCMOSアレイなどのリニアセンサアレイ30を有しうる。さらなる例として、リニアセンサアレイ30は、例えば図7に示されているような、個々にアドレス可能な複数行及び複数列の光学素子の二次元アレイを有しうる。リニアセンサアレイは当業界で公知であり、本発明の範囲は、現在公知であるか又は将来開発される後のいずれかの特定のタイプ又はその種類に限定されることを意図しない。
【0051】
一例として、以下の米国特許第9,020,202号、同8,022,349号、同7,956,341号、同7,040,538号、同5,252,818号及び同4,193,057号にリニアセンサアレイが開示されており、これら全ては参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0052】
準平行光源20
一例として、装置10は、監視されるか又は試験される液体試料中の蛍光体から光Lrを反射してリニアセンサアレイ30上に当てるように、準平行光源20及びリニアセンサアレイ30に関連して配置された液体試料を通してリニアセンサアレイ30の長さLに沿って、準平行光を含む光Lc(図8)を提供するように構成されている準平行光源20を有することができる。図8を参照されたい。例えば、光は、放射状及び後方、すなわち、後方散乱された反射光又は放射線で反射されうる。
【0053】
当業者であれば理解できるように、準平行光源は当業者に公知であり、本発明の範囲は、現在公知であるか又は将来開発される後のいずれかの特定のタイプ又はその種類に限定されることを意図していない。
【0054】
信号プロセッサ又は処理モジュール40
一例として、信号プロセッサ又は処理モジュール40は、例えば、図5に関連して記載されたものと一致する、リニアセンサアレイにわたって検知された光学信号の空間的勾配に基づいて、蛍光体濃度を決定するように構成することができる。
【0055】
代替の実施形態では、複数行の光学素子又は複数列の光学素子のいずれかが、並列に接続されかつ信号プロセッサ又は処理モジュール40によってアドレス可能であり、装置10が、準平行光源20とは反対側においてリニアセンサアレイ30の端部に位置し、蛍光体から反射された光に応答し、蛍光体に関する情報を含む透過フォトダイオード信号を提供するように構成されている、透過フォトダイオード30aを有することができ、信号プロセッサ又は処理モジュール40は、フォトダイオード信号を受信し、ドリフト又はインナーフィルタ効果のための対応する信号を補正するように構成することができる。
【0056】
信号処理機能の実施
一例として、信号プロセッサ又は処理モジュール40の機能性は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを用いて実現されうる。典型的なソフトウェアの実施において、信号プロセッサ40は、例えば少なくとも1つの信号プロセッサ又はマイクロプロセッサを有する、1つ以上のマイクロプロセッサに基づくアーキテクチャを有しうる。当業者であれば、過度の実験を行うことなく、本明細書に開示する信号処理機能を実行するために、マイクロコントローラに基づく又はマイクロプロセッサに基づく実施などを適切なプログラムコードでプログラムすることができるであろう。
【0057】
本発明の範囲は、現在公知であるか又は将来開発される後のいずれかの技術を使用する、いずれかの特定の実施例に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲は、独立型プロセッサ、信号プロセッサ、又は信号プロセッサモジュール、並びに、別個のプロセッサ又はプロセッサモジュール、並びに、それらの幾つかの組合せとして、信号プロセッサ(複数可)の機能性を実施することを含むものとする。
【0058】
一例として、装置10は、また、例えば、ランダムアクセスメモリ又はメモリモジュール及び/又はリードオンリーメモリ(ROM)、入出力装置及び制御装置、及び、同一を接続するデータ及びアドレスバス、及び/又は、少なくとも1つの入力プロセッサ及び少なくとも1つの出力プロセッサを有する、全体的に参照番号50で示される他の信号プロセッサ回路又は構成要素を有することができ、これらは、例えば、当業者には理解されるであろう。
【0059】
さらなる例として、信号プロセッサ40は、信号プロセッサと、コンピュータプログラムコードを有する少なくとも1つの記憶装置との何らかの組み合わせを有することができ、信号プロセッサ及び少なくとも1つの記憶装置は、受信した信号に基づいて、本発明の機能性をシステムに実施させ、例えば、受信した信号に応答し、対応する信号を決定するように構成されている。
【0060】
インナーフィルタ効果(IFE)
当業者には理解されるように、IFEは蛍光分光現象であり、例えば、入射ビームに近い蛍光体による励起光の吸収に起因して、濃厚溶液に見られる蛍光発光の減少があり、そこからさらに離れた試料に到達する光を著しく減少させる。
【0061】
当業者であれば理解できるように、IFEを補正する技術は当業界で公知であり、本発明の範囲は、現在公知であるか又は将来開発される後のいずれかの特定のタイプ又はその種類に限定されるものではない。
【0062】
ベールの法則
当業者であれば理解できるように、ベールの法則は次のように関係によって定義される。
【数5】
式中、Aは吸光度であり、εはモル吸光計数であり、bは光路の長さであり、Cは濃度である。
【0063】
蛍光体
当業者には理解されるように、蛍光体は、励起時に光を再発光できる蛍光化合物である。蛍光体は、通常、幾つかの結合した芳香族基、あるいは、π結合をもつ平面分子又は環状分子を含む。
【0064】
一例として、蛍光体は、流体中の追跡子として、ある構造の染色のための染料として、酵素の基質として、又は、(蛍光が極性又はイオンなどの環境的側面によって影響される場合の)プローブ又はインジケータとして使用されることがある。
【0065】
本発明の範囲は、現在公知であるか又は将来開発される後のいずれかの特定のタイプ又は種類の蛍光体に限定されることを意図しない。
【0066】
用途
本発明は、例えば、清水用途のための水質監視の基本パラメータにおいて、並びに、飲料水監視において、複数の用途を有する。
【0067】
発明の範囲
本発明を例示的な実施形態を参照して説明してきたが、種々の変更を行うことができ、本発明の範囲から逸脱することなく、その要素に均等物が置換されうることが当業者には理解されよう。さらに、その本質的技術的範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を発明の教示に適合させるための修正が行われうる。したがって、本発明は、本発明を実施するために考えられる最良の態様として本明細書に開示される特定の実施形態に限定されないことが意図されている。
本開示は以下の発明を含む。
第1の態様において、
信号プロセッサ又は処理モジュールを備える装置において、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールは、
液体中の蛍光体から反射された、長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイによって検知された光に関する情報を含む信号を受信し、
受信した前記信号に基づいて、反射されかつ前記リニアセンサアレイの前記長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する前記液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成されている、装置である。
第2の態様において、
前記装置は、前記リニアセンサアレイを備える、第1の態様における装置である。
第3の態様において、
前記リニアセンサアレイが、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ又はリニアCMOSアレイを備える、第1の態様における装置である。
第4の態様において、
前記リニアセンサアレイが、前記複数行及び複数列の光学素子の三次元シリンダ状アレイを有する、閉じたシリンダセンサアレイを備える、第1の態様における装置である。
第5の態様において、
前記空間的勾配は、前記蛍光体濃度[c]と、前記リニアセンサアレイに沿った長さ又は位置(l)と、種吸収係数(α)と、前記リニア空間アレイに沿ったアレイ光学素子の信号(S(l))との間の関係を規定するリニアアレイアルゴリズムによって決定される、第1の態様における装置である。
第6の態様において、
前記リニアアレイアルゴリズムは以下の方程式、
【数1】
の形態を取り、この式において、
【数2】
【数3】
【数4】
である、第5の態様における装置である。
第7の態様において、
前記リニアアレイアルゴリズムは、ベールの法則に基づく、第6の態様における装置である。
第8の態様において、
前記装置は、空間的勾配に基づく蛍光光度計である、第1の態様における装置である。
第9の態様において、
前記装置は、対応する長さを有する準平行光源であって、前記リニアセンサアレイの前記長さに沿って、準平行光を含む光を提供するように構成されている準平行光源を備える、第1の態様における装置である。
第10の態様において、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールは、前記リニアセンサアレイの長さ及び幅に沿うことを含む、前記リニアセンサアレイにわたって検知された光学信号の減衰量に基づいて、蛍光体濃度を決定するように構成されている、第1の態様における装置である。
第11の態様において、
前記リニアセンサアレイは、個々にアドレス可能な前記光学素子の二次元アレイを備える、第1の態様における装置である。
第12の態様において、
前記光学素子は、前記信号プロセッサ又は処理モジュールによって個々にアドレス可能である、第1の態様における装置である。
第13の態様において、
前記複数行の光学素子又は前記複数列の光学素子のいずれかは、並列に接続されかつ前記信号プロセッサ又は処理モジュールによってアドレス可能であり、
前記装置は、光源とは反対側において、前記リニアセンサアレイの端部に位置する透過フォトダイオードであって、前記蛍光体から反射された光に応答して前記蛍光体に関する情報を含む透過フォトダイオード信号を提供するように構成されている透過フォトダイオードを有し、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールは、前記透過フォトダイオード信号を受信しかつドリフト又はインナーフィルタ効果について対応する信号を補正するように構成されている、第12の態様における装置である。
第14の態様において、
前記方法は、
信号プロセッサ又は処理モジュールによって、液体中の蛍光体から反射された光に関する情報を含み、長さ及び複数行及び複数列の光学素子を有するリニアセンサアレイによって検知された信号を受信することと、
前記信号プロセッサ又は処理モジュールによって、受信した前記信号に基づいて、反射されかつ前記リニアセンサアレイの長さに沿って検知される前記光の空間的勾配に依存する前記液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定することとを備える、方法である。
第15の態様において、
前記方法は、前記リニアセンサアレイを、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ又はリニアCMOSアレイで構成することを備える、第14の態様における方法である。
第16の態様において、
前記方法が、前記リニアセンサアレイにわたって検知された光学信号の減衰量に基づいて蛍光体濃度を決定することを備える、第14の態様における方法である。
第17の態様において、
前記方法が、準平行光を提供するために準平行光源を使用することを含む、光を提供するために光源を構成することを備える、第14の態様における方法である。
第18の態様において、
空間的勾配に基づく蛍光光度計において、
前記蛍光光度計は、
液体試料に準平行光を提供するように構成されている、長さを有する準平行光源と、
対応する長さ及び複数行及び複数列光学素子を有するリニアセンサアレイであって、前記準平行光源の長さに沿って前記液体試料中の蛍光体から反射された光を検知し、前記蛍光体から反射された光に関する情報を含む信号を提供するように構成されているリニアセンサアレイと、
信号を受信し、受信した前記信号に基づいて、反射されかつリニアセンサアレイの対応する長さに沿って検知された光の空間的勾配に依存する前記液体の蛍光体濃度に関する情報を含む対応する信号を決定するように構成されている、信号プロセッサ又は処理モジュールとを備える、空間的勾配に基づく蛍光光度計である。
第19の態様において、
前記リニアセンサアレイが、リニアフォトダイオードアレイ、リニアCCDアレイ、又はリニアCMOSアレイを備える、第18の態様における空間的勾配に基づく蛍光光度計である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8